JP2001050249A - 回転安定装置、回転駆動機構、画像形成装置及び画像読取装置 - Google Patents

回転安定装置、回転駆動機構、画像形成装置及び画像読取装置

Info

Publication number
JP2001050249A
JP2001050249A JP2000129187A JP2000129187A JP2001050249A JP 2001050249 A JP2001050249 A JP 2001050249A JP 2000129187 A JP2000129187 A JP 2000129187A JP 2000129187 A JP2000129187 A JP 2000129187A JP 2001050249 A JP2001050249 A JP 2001050249A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotation
rotating
stabilizing device
inertia
image forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000129187A
Other languages
English (en)
Inventor
Toru Makino
徹 牧野
Yoshihiko Fukuo
兆彦 福王
Atsushi Onishi
淳 大西
Taku Saito
卓 齋藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2000129187A priority Critical patent/JP2001050249A/ja
Publication of JP2001050249A publication Critical patent/JP2001050249A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Discharging, Photosensitive Material Shape In Electrophotography (AREA)
  • Electrophotography Configuration And Component (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Gear Transmission (AREA)
  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)
  • Facsimile Scanning Arrangements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】使用する際に汎用性があり自由度が高くかつ回
転変動を抑止し回転を安定化させることのできる回転安
定装置、及びこの回転安定装置を備える回転駆動機構、
画像読取装置、及び感光ドラムなどの回転体における回
転変動を抑止可能な画像形成装置を提供する。 【解決手段】回転ドラム1が回転速度変動を生じたとき
に、グロメット(粘弾性部材)8は、この速度変動に応
じて変形するので、速度変動を熱に変換して収束させる
ことができ、それにより回転を安定化させることがで
き、画像形成装置では高画質な画像を形成することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転変動を抑止し
回転を安定化させる回転安定装置、及びこの回転安定装
置を備える回転駆動機構、感光ドラムなどの像担持体に
おける回転変動を抑止できる画像形成装置及び画像読取
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年では、様々な技術分野において駆動
技術の安定化が望まれている。例えば、複写機等の画像
形成装置においては、像担持体としての感光ドラム上の
潜像を現像するために現像剤すなわちトナーが使用され
ている。一般的にトナーは、約10ミクロン程度の大き
さの紛状体であり、樹脂と磁性体又は接着剤とで構成さ
れている。
【0003】画像形成時に、トナーを電荷の蓄積した感
光ドラム上に吸着し、その後画像形成体としての紙にト
ナーを転写し、かかるトナーを定着ローラを用いて紙上
に固着するようになっている。転写され損なった結果感
光ドラム上に残ってしまったトナーは、掻き取りブレー
ド等によって、次の電荷が蓄積される前に、感光ドラム
上から排除されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、感光ドラム
を回転駆動するために駆動系を介して伝達されるトルク
は概ね一定であるが、感光ドラムの外周に当接して、ト
ナーを掻き取る例えば掻き取りブレードの抵抗は、通常
不規則に変動する。かかる抵抗が増大すれば感光ドラム
の回転速度は遅くなり、一方、かかる抵抗が減少すれば
感光ドラムの回転速度は速くなることから、感光ドラム
には本来的に回転変動が生じることとなる。感光ドラム
に回転変動が生じると、画像が一様に形成されず、その
画質が低下する恐れがある。
【0005】このような回転変動を防止するために、感
光ドラムと同軸に、より慣性モーメントの大きいフライ
ホイールを設けることが行われている。かかるフライホ
イールによれば、その大きな慣性モーメントにより、感
光ドラムの回転変動をある程度吸収することができる。
【0006】ところが、慣性モーメントの大きいフライ
ホイールを設けても、感光ドラムに速度変動が生じる場
合があることが判明した。フライホイールと、感光ドラ
ムに対して連結される軸と、駆動系の歯車とは、一つの
ねじり振動系を形成する。かかるねじり振動系において
は、固有振動数が存在する。従って、例えば感光ドラム
の外周面に当接する掻き取りブレードなどの抵抗が起振
力となり、ねじり振動系の固有振動数に近い周波数で起
振するようになると、上記ねじり振動系にいわゆる共振
現象が生じ、フライホイールに大きなねじり振動が生じ
る。かかるねじり振動は、感光ドラムの回転変動を招
き、それにより画像形成に悪影響を与えることとなる。
【0007】これに対し、フライホイールの慣性モーメ
ントを更に増大させたとしても、固有振動数はなくなる
ことはなく、むしろより低い周波数側に移動し、伝達倍
率が上昇するため、共振現象が生じやすくなるという新
たな不具合が生じる。
【0008】また、掻き取りブレードなどの抵抗の変化
に応じて、駆動系からのトルクを電子制御的に変更する
ことも考えられるが、制御構成が複雑となる他、高性能
のモータや高価な電子部品などが必要となり、それによ
り画像形成装置のコストを上昇させることとなる。ま
た、画像形成装置に限られず、回転体の駆動の安定化技
術として、様々な技術が採用されている。
【0009】例えば、モータの駆動安定性を図るために
ダンパを配置することが公知である。特開昭61−91
56号公報には、モータ軸に固定されるフランジ部と慣
性体とを弾性部材を介して固着したステッピングモータ
のダンパが開示されている。しかし、接着剤や焼き付け
によりフランジ部と慣性体とに弾性体が固着されている
ため、弾性体の位置、個数、材質等を変えることができ
ず、またフランジ部や慣性体も同様にその寸法や材質を
変えることができず、汎用性がなく、使用における自由
度が低いものとならざるを得ない。また、弾性体や慣性
体等が劣化等したときにも交換ができず、ダンパ全体を
取り替える必要がある。このように、従来構造のもの
は、汎用性がないため、他種類を予め用意しておく必要
があり、コストが嵩む。
【0010】本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑
み、使用する際に汎用性があり自由度が高くかつ回転変
動を抑止し回転を安定化させることのできる回転安定装
置、及びこの回転安定装置を備える回転駆動機構、画像
形成装置及び画像読取装置を提供することである。
【0011】また、本発明は、簡素な構成でありなが
ら、感光ドラムなどの回転体における回転変動を抑止可
能な画像形成装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成すべ
く、本発明による回転安定装置は、回転中心軸を中心に
して回転する回転部材と、前記回転中心軸の軸方向に前
記回転部材と異なる位置に配置された慣性部材と、粘性
及び弾性を有する粘弾性部材を備え、前記粘弾性部材を
介して前記回転部材と前記慣性部材とを着脱自在に結合
する結合部材と、を具備し、前記結合部材を前記回転中
心軸から半径方向に離れた位置に設けたことを特徴とす
る。
【0013】この回転安定装置によれば、慣性部材の振
動によって回転部材の回転速度変動が抑制されるととも
に、粘性及び弾性を有する粘弾性部材が慣性部材の振動
に応じて変形するので、回転部材に回転速度変動が生じ
るような起振力が生じた場合でも、かかる回転速度変動
が抑制され、回転部材が安定して回転できる。また、結
合部材は回転部材と慣性部材とを着脱自在に結合するか
ら、粘弾性部材、回転部材や慣性部材の交換が容易であ
り、各部材の組み合わせが自由となり、より回転安定化
のための調整が容易となり、使用に際し汎用性があり自
由度が高い回転安定装置を実現できる。また、構造が簡
単であるため低コストでかつ堅牢な構成の回転安定装置
を実現できる。
【0014】また、前記回転部材に固定され前記回転部
材と一体になって回転する回転軸を更に具備することに
より、この回転軸をモータ等の回転軸と連結でき、回転
安定装置をモータ等に取り付けることができる。
【0015】また、前記結合部材は前記粘弾性部材を前
記回転部材と前記慣性部材とに取り付ける取付部材を備
えることにより、粘弾性部材の取付が容易となる。
【0016】また、前記取付部材は前記粘弾性部材と一
体に形成されたつば部を備えることにより、粘弾性部材
を回転部材と慣性部材とに取り付けることができる。こ
の場合、前記取付部材の前記つば部が前記回転部材と前
記慣性部材との間に挟まれるように構成することが好ま
しい。
【0017】また、前記取付部材は前記回転部材と前記
慣性部材との少なくとも一方に設けた支持部により支持
されるようにできる。この場合、前記取付部材は前記支
持部でねじ止めまたは嵌合されることが好ましい。ま
た、前記取付部材は前記粘弾性部材に設けられた貫通孔
内に差し込まれて前記支持部で支持されることが好まし
い。
【0018】また、前記回転部材は円盤状に構成され、
前記慣性部材は円盤状に構成されることが好ましく、こ
の場合、前記慣性部材の径は前記回転部材の径よりも大
きいことが好ましい。なお、本明細書で円盤状とは、回
転中心軸の垂直方向に切断して見た場合の形状を意味
し、平板状及び円筒状のものも含む。
【0019】また、前記結合部材が複数配置されている
ことが好ましく、この場合、前記結合部材は前記回転中
心軸の同心円上に設けられ、前記結合部材は前記同心円
上の円周方向に均等に分割された位置に設けられること
が好ましい。
【0020】また、本発明による回転駆動機構は、回転
中心軸を中心にして回転する回転部材と、前記回転中心
軸の軸方向に前記回転部材と異なる位置に配置された慣
性部材と、粘性及び弾性を有する粘弾性部材を備え、前
記粘弾性部材を介して前記回転部材と前記慣性部材とを
着脱自在に結合する結合部材とを具備し、前記結合部材
を前記回転中心軸から半径方向に離れた位置に設けた回
転安定装置と、回転駆動手段と、前記回転駆動手段によ
り前記回転部材とともに回転する回転軸と、前記回転軸
に連結される回転伝達機構とを具備することを特徴とす
る。
【0021】この回転駆動機構によれば、慣性部材の振
動によって回転部材の回転速度変動が抑制されるととも
に、粘性及び弾性を有する粘弾性部材が慣性部材の振動
に応じて変形するので、回転駆動手段において回転速度
変動が生じるような起振力が生じた場合でも、かかる回
転速度変動が抑制され、回転安定装置の回転部材が安定
して回転できる結果、回転軸が安定して回転できるとと
もに回転軸から安定した回転が伝達される。また、回転
安定装置の結合部材は回転部材と慣性部材とを着脱自在
に結合するから、粘弾性部材、回転部材や慣性部材の交
換が容易であり、各部材の組み合わせが自由となり、回
転駆動機構において低振動化のための適切な調整が容易
となる。
【0022】この場合、前記回転安定装置は、前記回転
部材に固定され前記回転部材と一体になって回転し前記
回転軸に連結される回転安定装置側回転軸を更に具備す
ることが好ましい。
【0023】また、前記回転駆動手段は回転ドラムを備
え、前記回転安定装置の前記回転部材は前記回転ドラム
と一体に構成されていてもよい。この場合、回転ドラム
に慣性部材が粘弾性部材を介して結合されることにな
る。
【0024】また、前記回転伝達機構は、前記回転軸に
連結された歯付きプーリと、この歯付きプーリと噛み合
う歯付きベルトと、被駆動部に設けられ前記歯付きベル
トと噛み合う歯付きプーリとを備えることができる。ま
た、前記回転伝達機構は、前記回転軸に連結された第1
の歯車と、被駆動部に設けられ前記第1の歯車と噛み合
う第2の歯車とを備えるようにしてもよい。なお、この
場合、プーリや歯車を回転安定装置の回転部材と一体化
するように構成してもよい。
【0025】また、前記回転駆動手段をステッピングモ
ータとすることができる。
【0026】また、本発明による画像形成装置は、回転
中心軸を中心にして回転する回転部材と、前記回転中心
軸の軸方向に前記回転部材と異なる位置に配置された慣
性部材と、粘性及び弾性を有する粘弾性部材を備え、前
記粘弾性部材を介して前記回転部材と前記慣性部材とを
着脱自在に結合する結合部材とを具備し、前記結合部材
を前記回転中心軸から半径方向に離れた位置に設けた回
転安定装置と、回転駆動手段と、前記回転駆動手段によ
り前記回転部材とともに回転する回転軸と、前記回転軸
に連結される回転伝達機構とを備える回転駆動機構と、
画像形成手段によって形成された像を担持する像担持体
を備えた回転体と、前記回転駆動機構により回転駆動さ
れ前記回転体をクリーニングするためのファーブラシを
有するクリーニングユニットとを具備することを特徴と
する。
【0027】この画像形成装置によれば、回転駆動手段
において回転速度変動が生じるような起振力が生じた場
合でも、かかる回転速度変動が抑制され、回転安定装置
の回転部材が安定して回転できる結果、回転軸が安定し
て回転できるとともに回転軸から安定した回転が伝達さ
れるから、ファーブラシを有するクリーニングユニット
は安定して回転し、回転体を確実かつ均一にクリーニン
グすることができる。
【0028】また、本発明による別の画像形成装置は、
回転中心軸を中心にして回転する回転部材と、前記回転
中心軸の軸方向に前記回転部材と異なる位置に配置され
た慣性部材と、粘性及び弾性を有する粘弾性部材を備
え、前記粘弾性部材を介して前記回転部材と前記慣性部
材とを着脱自在に結合する結合部材とを具備し、前記結
合部材を前記回転中心軸から半径方向に離れた位置に設
けた回転安定装置と、回転駆動手段と、前記回転駆動手
段により前記回転部材とともに回転する回転軸と、前記
回転軸に連結される回転伝達機構とを備える回転駆動機
構と、画像形成手段によって形成された像を担持する像
担持体を備えた回転体と、前記回転駆動機構により回転
駆動され前記像担持体に担持された像を転写シートに転
写するための転写ローラまたは転写ベルトとを具備する
ことを特徴とする。
【0029】この画像形成装置によれば、回転駆動手段
において回転速度変動が生じるような起振力が生じた場
合でも、かかる回転速度変動が抑制され、回転安定装置
の回転部材が安定して回転できる結果、回転軸が安定し
て回転できるとともに回転軸から安定した回転が伝達さ
れるから、転写ローラまたは転写ベルトは安定して一定
速度で回転または移動し、転写シートに対する像の転写
精度が向上し、高品質の画像形成が可能となる。
【0030】また、本発明による画像読取装置は、回転
中心軸を中心にして回転する回転部材と、前記回転中心
軸の軸方向に前記回転部材と異なる位置に配置された慣
性部材と、粘性及び弾性を有する粘弾性部材を備え、前
記粘弾性部材を介して前記回転部材と前記慣性部材とを
着脱自在に結合する結合部材とを具備し、前記結合部材
を前記回転中心軸から半径方向に離れた位置に設けた回
転安定装置と、回転駆動手段と、前記回転駆動手段によ
り前記回転部材とともに回転する回転軸と、前記回転軸
に連結される回転伝達機構とを備える回転駆動機構と、
前記回転駆動機構によって駆動されるプーリにより原稿
に対し相対移動しながら画像を読み取る画像読取手段と
を具備することを特徴とする。
【0031】この画像読取装置によれば、回転駆動手段
において回転速度変動が生じるような起振力が生じた場
合でも、かかる回転速度変動が抑制され、回転安定装置
の回転部材が安定して回転できる結果、回転軸が安定し
て回転できるとともに回転軸から安定した回転がプーリ
に伝達されるから、画像読取手段の読み取り時における
移動が安定し、読み取り精度が向上する。
【0032】また、画像形成装置または画像読取装置に
おいて上述の回転安定装置を備える回転駆動機構を具備
することにより、上述以外の回転部において回転を安定
化させることができる。
【0033】また、本発明の更に別の画像形成装置は、
画像形成手段によって形成された像を担持する像担持体
を備えた回転体と、前記回転体に対して、粘性及び弾性
を有する減衰体を介して取り付けられた振動体とを有
し、前記振動体が振動することによって、前記回転体の
回転速度変動が抑制されるようになっており、かつ前記
減衰体は、前記振動体の振動に応じて変形することを特
徴とする。
【0034】本発明の画像形成装置によれば、画像形成
手段によって形成された像を担持する像担持体を備えた
回転体と、前記回転体に対して、粘性及び弾性を有する
減衰体を介して取り付けられた振動体とを有し、前記振
動体が振動することによって、前記回転体の回転速度変
動が抑制されるようになっており、かつ前記減衰体は、
前記振動体の振動に応じて変形するので、前記回転体に
回転速度変動が生じるような起振力が生じた場合でも、
前記振動体が振動することによって、かかる回転速度変
動が抑制され、更に前記振動体の振動に応じて、粘性及
び弾性を有する前記減衰体が変形することによって、前
記速度変動を熱に変換して収束させることができ、それ
により高画質な画像を形成することができる。
【0035】更に、前記回転体を、前記像担持体と、前
記像担持体に対して軸により連結された第1円盤部とか
ら構成し、前記振動体を、前記第1円盤部に対して前記
減衰体を介して設けられた第2円盤部から構成すれば、
前記回転体の回転速度変動を、前記第1円盤部に対して
前記第2円盤部を変位させることにより低減でき、かつ
粘性及び弾性を有する前記減衰体が伸縮変形して、第2
円盤部の変位を抑止することができる。
【0036】更に、前記減衰体のばね常数と前記第2円
盤部の慣性モーメントで得られる、ねじりの固有振動数
F1と、前記回転体を駆動する駆動系と前記第1円盤部
とを連結する前記軸の合成ばね常数と、前記回転体の慣
性モーメントとで得られるねじりの固有振動数F2と
が、以下の式を満たすようにすれば、 0.5×F2 ≦ F1 ≦ 2×F2 いわゆるダイナミックダンパによる減衰効果が奏され、
それにより前記回転体の回転変動をより効果的に抑止で
きる。
【0037】かかる場合、前記第2円盤部の慣性モーメ
ントを、前記回転体の慣性モーメントに対して20%以
上の値(より好ましくは30%〜120%の値)に設定
すれば、ダイナミックダンパによる減衰効果をより高め
ることができる。
【0038】前記減衰体の減衰特性を、損失係数tan
δ≧0.05で表される特性にすれば、その減衰効果を
より高めることができる。
【0039】また、前記減衰体のばね常数K1と、前記
振動体の慣性モーメントI2とで表せる固有振動数f=
(1/2π)・√(K1/I2)を、前記回転体を駆動
するモータの回転周波数、及び前記回転体を駆動する歯
車のかみ合い周波数より小さく設定すれば、前記振動体
の共振を防止でき、従って前記回転体の回転速度変動を
抑止できることとなる。
【0040】一方、前記減衰体のばね常数K1と、前記
振動体の慣性モーメントI2とで表せる固有振動数f=
(1/2π)・√(K1/I2)を、前記回転体を駆動
するモータの回転周波数と、前記回転体を駆動する歯車
のかみ合い周波数との間に設定しても、前記振動体の共
振を防止でき、従って前記回転体の回転速度変動を抑止
できることとなる。
【0041】
【発明の実施の形態】以下、本発明による実施の形態
を、図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態に
かかる画像形成装置である複写機の一部を示す図であ
る。
【0042】図1において、像担持体としての感光ドラ
ム1は、ドラム軸2に対して一体的に回転するように取
り付けられており、ドラム軸2は、不図示の軸受により
回転自在に支持されている。感光ドラム1の右方には、
ギヤ3がドラム軸2に対して一体的に回転するように取
り付けられている。ギヤ3は、ギヤ4と噛合しており、
不図示のモータからギヤ4を介して回転トルクを受ける
ようになっている。
【0043】ギヤ3の右方には、大径の円盤であるフラ
イホイール(回転部材)5がドラム軸2に対して一体的
に回転するように取り付けられている。更に、フライホ
イール5の右方には、フライホイール5と同径の円盤で
あるイナーシャ部(慣性部材)6が、ドラム軸2に対し
て直接設けられておらず、後述する粘弾性部材のグロメ
ット8を介して、フライホイール5に取り付けられてい
る。尚、回転ドラム1の外周面には、矩形板状の掻き取
りブレード7の下端エッジが当接している。
【0044】図2は、図1の構成のII部を拡大して示す
一部断面図である。図3は、図2の構成のIII部を拡大
して示す図である。図2,3に示すように、フライホイ
ール5とイナーシャ部6とは、グロメット8及びボルト
9を介して連結されている。かかる連結の態様をより詳
細に説明する。フライホイール5には90度間隔毎にね
じ孔5aが形成され、一方、イナーシャ部6におけるね
じ孔5aに対応する部分には、貫通孔6aが形成されて
いる。更に、貫通孔6aをくぐらせるようにして、グロ
メット8が取り付けられている。
【0045】グロメット8は、粘性及び弾性を有する材
料から一体的に形成され、並行する2つの円板部8a、
8bを、それより小径の円筒部8cにより連結した形状
を有し、更にそれらの中央に貫通孔8dを形成してな
る。尚、図3に示すように、円板部8a、8bの外径
は、イナーシャ部6の貫通孔6aの内径より大きいが、
グロメット8は弾性を有するので、円板部8a、8bの
いずれかの外周を押し縮めるようにすれば、イナーシャ
部6の貫通孔6aを通過できる程度に小さくできる。更
に貫通孔6aを通過した後に、円板部8a(又は8b)
は再び元の径に復帰するため、取り付けた後にグロメッ
ト8が不用意に落下することがない。
【0046】グロメット8をイナーシャ部6の貫通孔6
aをくぐらせた後、フランジの付いたスリーブ10をグ
ロメット8の貫通孔8aに嵌挿させ、更に、スリーブ1
0内にねじ9を挿通してフライホイール5のねじ孔5a
に螺合させることによって、フライホイール5とイナー
シャ部6とがグロメット8を介して連結される。尚、本
実施の形態において、グロメットとは、図3に示す形状
を有する粘性及び弾性を備えた部材を代表する名称であ
り、従って名称に関わらず、同様の形状及び機能を有す
る他の部材を用いることができるのは勿論である。
【0047】なお、弾性とは、加えた加重を取り去って
応力をなくすと歪みもなくなり、元の形に戻る性質をい
い、粘性とは、流体の1つの層を他の層に対して相対的
に運動させたときに付着力と凝集力の結果として、その
境界面に沿って内部摩擦を生じ流れに抵抗する性質をい
う。
【0048】ここで、グロメット8のばね常数と、フラ
イホイール5の慣性モーメントで得られる、ねじりの固
有振動数F1と、感光ドラム1及びイナーシャ部6を駆
動するギヤ3、4とイナーシャ部6とを連結する軸2の
合成ばね常数と、感光ドラム1及びイナーシャ部6慣性
モーメントとで得られるねじりの固有振動数F2とは、
以下の式を満たしていることが好ましい。 0.5×F2 ≦ F1 ≦ 2×F2 (1) このように、感光ドラム1及びイナーシャ部6を駆動す
るギヤ3、4とイナーシャ部6とを連結する軸2の第2
の振動系の固有振動数F2と、グロメット8とフライホ
イール5とからなる第1の振動系の固有振動数とを近づ
けることにより、いわゆるダイナミックダンパ効果を期
待でき、かかる効果が発揮されれば、第1の振動系が振
動することによって、第2の振動系の振動(速度ムラ)
を抑制することができる。一方、第1の振動系の振動
は、グロメット8が変形することによって熱に変換され
るため、効果的に減衰されることとなる。
【0049】図4(a)は、図1の構成において、実験
により求めた駆動系(ギヤ3,4)の伝達関数を示した
ものであり、縦軸に伝達倍率を、横軸に周波数をとって
示している。図4(b)、(c)は、同様に実験により
求めた感光ドラム1の速度ムラの変化を示す図であり、
それぞれ縦軸に速度ムラを、横軸に周波数をとって示し
ている。ここで、伝達倍率は、防振材を介して部材Aを
支持している部材Bが加振された場合における、部材B
の変位と部材Aの変位との比で表すことができ、その防
振材の防振特性を表す値である。
【0050】図4に示す伝達関数は、モータ制御信号
に、速度変動となる変動成分を含め、その周波数を変化
させたときの周波数毎のモータ速度変動と、感光ドラム
4の速度変動の比から求めた。モータの速度変動は、モ
ータ軸上のエンコーダ出力から求め、感光ドラムの速度
変動は、感光ドラム4にレーザ光を照射し、その散乱光
をFFTで解析することによって求めた。尚、フライホ
イール5の慣性モーメントは、感光ドラム1及びイナー
シャ部6の慣性モーメントの50%であった。測定装置
の詳細は省略する。
【0051】本実施の形態の複写機において、感光ドラ
ム1は、1回転の間に、不図示の帯電装置(画像形成手
段)からの電荷を蓄積し、トナーを外周面に吸着し、か
かるトナーを紙に転写し、残ったトナーを掻き取りブレ
ード7やファーブラン等によって排除するというよう
に、次の電荷が蓄積される前に、感光ドラム上から残留
トナーを排除するという動作を順次行っている。
【0052】このように感光ドラム1が、不図示のモー
タからギヤ3,4を介しての動力を受けて回転するとき
に、掻き取りブレード7やファーブランの抵抗によって
起振され、ドラム軸2にねじり振動の共振が生じること
となる。かかる場合、イナーシャ部6及びグロメット8
を設けない場合には、図4(a)の二点鎖線Aに示すご
とく、駆動系の伝達倍率が大きくなって、図4(b)に
示すように、周波数30〜100Hz(感光ドラム1,
軸2,ギヤ3,フライホイール5からなるねじり振動系
等の固有振動数)近傍で1.5%に近い速度ムラが発生
することが判明した。
【0053】これに対し、本実施の形態の場合には、イ
ナーシャ部6及びグロメット8を設けることによって、
図4(a)の点線Bに示すごとく、駆動系の伝達倍率が
50%ほど低下している。このように振動ゲインが低下
した結果、ねじり振動系等の固有振動数に近い(30〜
80Hz)における増幅割合が低減し、それにより図4
(c)に示すように、速度ムラが0.5%以下に抑止で
きることが判明した。
【0054】かかる実験結果を考察するに、本実施の形
態が周波数30Hz〜80Hzにおける駆動系の伝達倍
率を大幅に低減できるのは、以下に述べる理由が考えら
れる。すなわち、グロメット8のばね常数と、フライホ
イール5の慣性モーメントで得られる、ねじりの固有振
動数F1と、感光ドラム1及びイナーシャ部6を駆動す
るギヤ3、4とイナーシャ部6とを連結する軸2の合成
ばね常数と、感光ドラム1及びイナーシャ部6の慣性モ
ーメントとで得られるねじりの固有振動数F2とが、上
述した(1)式を満たすようにしているので、いわゆる
ダイナミックダンパ効果が生じ、周波数30Hz〜80
Hzで、イナーシャ部6とグロメット8とからなる系が
共振して、フライホイール5に対して大きく両方向に角
度変位するようになり、その相互作用としてドラム軸2
の共振が抑止されるためと考えられる。
【0055】一方、イナーシャ部6のフライホイール5
に対する角度変位は、粘性を有するグロメット8の変形
(伸縮やネジレなど)によって熱に変換されて、減衰さ
れるようになっている。尚、グロメット8の材質として
は、減衰特性が損失係数tanδ≧0.05であると、
良好に速度変動を低減できることが判明している。ここ
で、損失係数tanδとは、ゴムなどの材料の振動吸収
性能を表す値であって、かかる値が大きいほど振動吸収
性が良いことを示すものであり、本実施の形態において
は、雰囲気温度が0〜60℃において、測定周波数10
Hzで測定を行った結果、動的歪みが引っ張りでの最大
値で表している。尚、損失係数tanδに関しては、J
ISK6394に依拠したものであるため、以下に詳細
は記載しないが、測定周波数は、3〜100Hz、動的
歪みは、剪断、圧縮、引っ張り測定のいずれの最大値で
あっても良い。
【0056】又、イナーシャ部6の慣性モーメントを、
感光ドラム1及びフライホイール5の慣性モーメントに
対して20%以上の値(好ましくは30%〜120%、
更に好ましくは30%〜100%)に設定すれば、更に
良好に速度変動を低減できることが判明している。
【0057】尚、図4(a)において、ドラム軸2を駆
動する駆動モータの回転周波数は30Hz前後であり、
歯車3のかみ合い周波数は100Hz前後と考えられる
ため、グロメット8のばね常数K1と、イナーシャ部6
の慣性モーメントI2とで表せる固有振動数f=(1/
2π)・√(K1/I2)は、30Hzより低くする
か、あるいは30Hzより高くなる場合には100Hz
より低くすると良い。
【0058】そのように固有振動数fを設定すると、少
なくとも駆動モータの回転周波数、もしくは歯車3のか
み合い周波数に基づいて、イナーシャ部6に共振が生ず
る恐れはなくなるため、より効果的に感光ドラム1の回
転速度変動を抑止することができる。
【0059】又、図3において一例を示したグロメット
8は、様々な径、長さのものが上市され、比較的容易に
入手可能であるため、複写機における回転ドラム2の仕
様などに応じて、低コストで最適に速度変動を抑止でき
る。
【0060】ここで、フライホイールや感光ドラムの
(直径d1(cm)、孔径d2(cm)、重さw(kg
f))のイナーシャI及びねじりばね定数K2は次式か
ら求めることができる。 I=w(d12+d22)/8(kgf・cm2) (1) ’ K2=I(2πF2)2/980(kgfcm/rad) (2) ここで、F2は、図4(a)に示す伝達関数のピーク時
の周波数で、固有振動数である。
【0061】具体的に説明すると、図4(a)における
条件A(図4(b)と同条件)は、感光ドラムのイナー
シャIb=19.5(kgfcm2)、フライホール全体のイナ
ーシャIfw=58.5×3枚=175.5(kgfcm2)、
であり、I=Ib+Ifw=195(kgfcm2)となる。固
有振動数F2は図4(a)から22Hzである。従っ
て、式(2)から駆動系のねじりばね定数K2=195
×(2π×22)2/980=3798(kgf/rad)、とな
る。
【0062】また、図4(a)における条件B(図4
(c)と同条件)は、感光ドラム及びフライホールのイ
ナーシャI1=58.5×2+19.5=136.5(k
gfcm2)、イナーシャ部のイナーシャI2=58.5(kgf
cm2)(d1=22cm、d2=5cm、w=0.9k
g)となり、I=I1+I2=195(kgfcm2)となる。
【0063】グロメット3個の合成ばね定数をK1及び
固有振動数F1は、次のようにして求めることができ
る。なお、グロメット材料は、NOK社製(HDR−
C)、ゴム硬度40度、tanδ=0.8のものであ
る。
【0064】固有振動数F1は、図15(a)のよう
に、グロメット153によりイナーシャ部152が取り
付けられたフライホール部151を台154で固定し、
図15(b)のように、イナーシャ部152を回転方向
に加振ハンマ158で加振し、その応答性を加速度セン
サ157で測定し、FFTアナライザ156で解析する
ことにより得られた周波数応答データのピーク周波数か
ら求める。その結果、固有振動数F1=23.5Hzで
ある。また、合成ばね定数をK1は次のようにして求め
る。K1=I2×(2π×F1)2/980=58.5
×(2π×23.5)2/980=1300(kgf/rad)、
となる。
【0065】次に、本発明による実施の形態の回転安定
装置を図面を参照して説明する。図5(a)〜(i)は
本実施の形態にかかる回転安定装置の一例を示す図であ
る。
【0066】図5に示すように、回転安定装置11は、
回転中心となる回転軸保持部12bと回転軸保持部12
bの同心円上に円周方向に等しく配置した複数の孔12
aとを有し平板の円盤状に形成された回転部材12と、
回転部材12の回転軸保持部12bよりも径の大きい中
心孔13bと回転部材12の孔12aと対応して設けら
れた複数の孔13aとを有し平板の円盤状に形成された
慣性部材13と、弾性及び粘性を有する材料から全体と
して円筒状に一体に形成され複数のつば部14a、14
b、14cとつば部14aと14bとの間に位置する小
径部14dとつば部14bと14cとの間に位置する小
径部14eとを有し回転部材12と慣性部材13とを結
合する複数の結合部材14とを備える。
【0067】図5(a),(e)に示すように、回転安
定装置11では、複数の結合部材14は、弾性的性質を
有し、つば部14a〜14cを弾性変形させながら回転
部材12の各孔12a及び慣性部材13の各孔13aに
それぞれ押し込んでから弾性復元すると、つば部14a
と14bとの間に慣性部材13が挟まれるように位置
し、小径部14dが慣性部材13の各孔13aの内周面
に対向して位置し、一方つば部14bと14cとの間に
回転部材12が挟まれるように位置し、小径部14eが
回転部材12の各孔12aの内周面に対向して位置す
る。
【0068】以上のように、結合部材14は、粘弾性部
材と取付部材とを兼ね、つば部14a〜14cの弾性変
形及び弾性復元を利用して回転部材12と慣性部材13
とに取り付けられて、粘弾性部材を介して両者を結合す
ることができる。また、結合部材14は、その弾性変形
により容易に回転部材12の孔12aと慣性部材13の
孔13aとから取り外すことができる。
【0069】この場合、結合部材14のつば部14aと
14bが慣性部材13に対して、またつば部14bと1
4cが回転部材12に対して比較的親密に接し、一方、
結合部材14の小径部14d,14eが各孔12a、1
3aの内周面で比較的緩やかに位置している。これによ
り、各結合部材14を各孔12a、13aの周りで回転
させることができる。
【0070】結合部材14を構成する粘弾性部材は、特
定の周波数を低減とさせるようにその直径や長さ等の寸
法を決めることができ、形状としては円筒形以外であっ
てもよく、立方体とすることができる。例えば、グロメ
ット等を用いることができる。
【0071】また、かかる弾性及び粘性を有する材質と
して、低減させたい振動の周波数に最適な減衰特性を有
し、tanδが0.05以上である材料が好ましい。か
かる材料としては、天然ゴム及び合成ゴムがあり、例え
ば、NBR(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)、I
IR(ブチルゴム)、シリコンゴム、EPDM(エチレ
ン−プロピレン−非共役ジエタン)等を用いることがで
きるが、これらに限定されるものではない。また、ゴム
硬度としては20度〜70度の範囲内のものが好まし
い。
【0072】また、回転部材12は、材質としては鉄、
アルミニウム、真鍮等の金属、POMやABS等の樹脂
等を使用でき、これらの材料から製造した板金、焼結
品、切削品、樹脂成形品とすることができるが、これら
の材質及び製造方法に限定されるものではない。
【0073】また、慣性部材13は回転部材12と同様
の材質とすることができるが、慣性部材13と回転部材
1との少なくとも一方が金属製であることが好ましく、
両方が金属製であることが更に好ましい。
【0074】上述のような回転安定装置11は、図5
(e)のように、回転部材12の回転軸保持部12bに
モータ等の回転軸20がはめ込まれて連結される。この
モータ等の回転軸20の回転により回転安定装置11の
回転部材12が慣性部材13とともに回転するが、回転
時における慣性部材13の振動によって回転部材12の
回転速度変動が抑制されるとともに、結合部材14(粘
弾性部材)が慣性部材13の振動に応じて変形するため
モータ等に起因して回転部材12に回転速度変動が生じ
るような起振力が生じた場合でも、かかる回転速度変動
が抑制され、回転部材12が安定して回転できる。その
結果、回転軸20が振動が抑制されながら安定して回転
できることになる。
【0075】また、結合部材14は回転部材12と慣性
部材13とを着脱自在に結合するから、粘弾性部材とし
ての結合部材14、回転部材12及び慣性部材13の交
換が容易であり、また、各部材12,13,14の組み
合わせが自由となり、より回転安定化のための調整が容
易となり、使用に際し汎用性があり自由度が高い回転安
定装置を実現できる。このように、回転安定装置におい
て粘弾性部材、回転部材及び慣性部材の組み替えが容易
なため、試作コストの削減と、設計自由度及び振動低減
設計の適正化が低コストで達成でき、好ましい。また、
回転安定装置の構造は、上述の通り、単純でありかつ堅
牢に構成でき、耐久性も高いので、安定した性能を長期
間にわたって得ることができる。
【0076】図6(a)〜(j)により別の回転安定装
置21について説明する。この回転安定装置21は、結
合部材を粘弾性部材と取付部材とから構成した以外は図
5と同様の構成であるので、同一部分には同一の符号を
付しその説明は省略する。
【0077】図6(d),(e),(i),(j)に示
すように、回転部材12と慣性部材13とを結合する結
合部材は、弾性及び粘性を有する材料から全体として一
体に形成されその両端のつば部24a,24aと、つば
部24aの間に形成された小径部24bと、中央に形成
された貫通孔24cとを備えた粘弾性部材(グロメッ
ト)24と、粘弾性部材24の貫通孔24cに差し込ま
れて回転部材12のねじ孔12cにねじ止めされるねじ
部25bと、中間に段差部25aとを備えた取付部材2
5とから構成されている。
【0078】図6(a),(f)に示すように、回転安
定装置21では、粘弾性部材24を慣性部材13の各孔
13aに弾性変形させて押し込んで弾性復元することに
より、つば部24aと24aとの間に慣性部材13が位
置し、各孔13aの内周面に小径部24bが対向するよ
うにしてから、取付部材25を貫通孔24cに差し込ん
で回転部材12のねじ孔12cにねじ止めしている。こ
れにより、回転部材12と慣性部材13とが粘弾性部材
24を介して結合される。この場合、取付部材25には
段差部25aがあり回転部材12の表面に当接するの
で、取付部材25は粘弾性部材24をつば部24a間で
一定の距離に維持し、不必要に圧縮変形させることはな
い。
【0079】以上のように、回転安定装置21では、取
付部材25のねじ止めを緩めることにより、回転部材1
2と慣性部材13とを容易に取り外すことができ、ま
た、粘弾性部材24を弾性変形させて慣性部材13の各
孔13aから容易に取り外すことができる。また、取付
部材25の材質は、粘弾性部材よりも剛性の高い材料が
好ましい。
【0080】上述の回転安定装置21によれば、図6
(f)のようにモータ等の回転軸20に連結されて、図
5と同様の効果が得られる。なお、粘弾性部材24の小
径部24bは、慣性部材13の孔13aの内周面で比較
的緩やかに位置し、粘弾性部材24を孔13aの周りで
回転させることができる。また、図6では、粘弾性部材
を慣性部材13の孔13aに取り付けたが、回転部材1
2側の孔に取り付け、慣性部材にはねじ孔を形成して取
り付けるようにしてもよい。
【0081】次に、図7(a),(b)により更に別の
回転安定装置31を説明する。この回転安定装置31
は、図6と同様の慣性部材、粘弾性部材及び取付部材を
使用するが、回転部材が特に回転軸を有しない構成であ
る。即ち、DCアウターロータモータを構成するロータ
32を回転部材としてその端面32a上に図6と同様に
慣性部材13が粘弾性部材24を介して取り付け部材2
5によりねじ止めされている。
【0082】回転軸33は、モータ取付板35と一体に
なった円筒部33aの軸受け36を介した回転可能であ
り、ロータ32と連結されて一体に回転する。円筒部3
3aの外周のコイル33bにモータ電気基板35aから
通電されると、ローラ32の内周のマグネット34との
作用でロータ32と回転軸33が回転したとき、ロータ
32はモータに回転速度変動が生じるような起振力が生
じた場合でも、回転安定装置31によりかかる回転速度
変動が抑制され、ロータ32と回転軸33が安定して回
転でき、図5と同様の効果が得られる。特に、DCモー
タは低回転領域でコギングにより速度変動が生じ易いの
であるが、本構成により速度変動を吸収できるため、低
回転でも安定した回転速度が得られる。特に、コギング
成分の周波数と回転安定装置31の固有振動数を一致さ
せると効果的である。
【0083】なお、上述の各回転安定装置においては、
固定型のフライホールを併用してもよい。また、回転部
材を粘性及び弾性を有する材料で構成してもよい。更
に、かかる粘弾性材料の回転部材に粘弾性部材を一体に
構成してもよい。
【0084】次に、図8に図6及び図7で用いることの
できる粘弾性部材の変形例を示す。この粘弾性部材2
4’は、つば部24aの表面から貫通孔24cの内周面
に連続した線状の小突起24dを複数本設けたものであ
る。小突起24dはつば部24a上では半径方向に放射
状に延び、貫通孔24cの内周面では縦方向に直線状に
延びている。小突起24cの高さや本数により振動の減
衰特性を調整することが可能である。
【0085】次に、図9(a),(b)により、上述の
図6とほぼ同様の回転安定装置を設けた回転駆動機構を
説明する。図9(a)の回転駆動機構は、回転安定装置
41と、モータ42と、モータの回転軸43と、モータ
42の回転軸43の一端43a側に固定された歯付きプ
ーリ44と、歯付きプーリ44と噛み合う歯付き駆動ベ
ルト45とを備える。
【0086】歯付きプーリ44と噛み合う歯付き駆動ベ
ルト45と被駆動部に設けられた別の歯付きプーリ(図
示省略)とにより回転伝達機構が構成される。モータ4
2の回転軸43の回転が回転安定装置41により安定す
る結果、回転伝達機構により伝達される被駆動部での回
転が安定する。
【0087】なお、回転安定装置41は、粘弾性部材2
4を回転部材12側に取付け、取付部材25により慣性
部材13のねじ孔に結合するように構成されている。
【0088】また、図9(a)においてプーリ44を回
転安定装置41の回転部材12と一体に形成することに
より、構成を簡略化でき部品点数も削減でき、低コスト
化が可能となる。
【0089】また、図9(b)の回転駆動機構は、歯付
きプーリ44をモータ42の回転軸43の一端43a側
に固定し、回転安定装置41を回転軸43の他端43b
側に取り付けたものである。これにより、図9(a)と
同様の効果を得ることができる。
【0090】次に、図10(a),(b),(c)によ
り、別の回転駆動機構を説明する。図10(a)の例
は、モータ52の回転軸54に固定された第1の歯車5
3が破線で示す第2の歯車55を駆動するように構成し
たものである。図6とほぼ同様の回転安定装置51が回
転軸54にその回転部材12の回転軸12bが差し込ま
れてねじ52により固定されている。回転安定装置51
は、歯車53側に粘弾性部材24を取り付けた回転部材
12を設け、取付部材25により外側の慣性部材13を
結合したものである。モータ52の回転軸54の回転が
回転安定装置51により安定する結果、回転伝達機構で
ある歯車機構により伝達される被駆動部での回転が安定
する。
【0091】図10(b)の例は、回転安定装置61
を、慣性部材13を歯車53側に設け、粘弾性部材24
を取り付けた回転部材12の回転軸12bを慣性部材1
3の中心孔13bを貫通させて歯車53側でねじ52に
より回転軸54に固定して構成したものである。
【0092】図10(c)の例は、回転安定装置71
を、図10(a)と同調に、回転部材12を歯車53側
に設けているが、粘弾性部材24を慣性部材13に取り
付け手構成したものである。図10(b)、(c)で
も、図10(a)と同様の効果を得ることができる。
【0093】また、図10(d)の例のように、図10
(c)と同様の構成で、回転安定装置81の回転部材1
2に駆動歯車82を一体化するようにしてもよく、これ
により、構成を簡略化でき部品点数も削減でき、低コス
ト化が可能となる。
【0094】次に、図11及び図12により、画像形成
装置の転写ベルトの回転駆動機構に上述の回転安定装置
を設けた例を説明する。図11に示すように、画像形成
装置の帯状の像担持体としての転写ベルト101は、感
光体から構成され、その表面101aに形成された像が
転写器107によって方向Fに搬送されてくる転写シー
トSに転写される構成となっている。転写ベルト101
は、駆動ローラ102の回転駆動により、回転ローラ1
03,104,105の間で方向Yに移動しながら回転
ローラ106とローラ104との間を転写シートSが方
向Fに搬送される。
【0095】図12に示すように、転写ベルト101を
回転駆動する回転駆動ローラ102は、その回転軸10
2aが歯車111及び歯車112を介してモータ113
により回転駆動される。モータ113の回転軸114の
一端114a側に歯車113が連結され、他端114b
側に上述と同様の回転安定装置115が連結されてい
る。
【0096】モータ113が駆動すると、回転軸11
4,歯車112,111、回転軸102a等を介して回
転駆動ローラ102が回転するが、このとき、モータ1
13において回転速度変動が生じるような起振力が生じ
た場合でも、回転安定装置115の作用によりかかる回
転速度変動が抑制され、回転軸114は振動が抑制され
ながら安定して回転できるので、回転駆動ローラ102
の回転が安定する。このため、転写ベルト101は方向
Yへ安定した一定速度で移動することができる。従っ
て、転写ベルト101から転写シートSに対して転写器
107によりその像の転写が安定して確実に行われるこ
とになり、より高品質の画像形成が可能となる。
【0097】以上のように、本実施の形態の回転安定装
置を備えた画像形成装置によれば、良好な画質を得るの
に複雑な制御を必要としないので高価な回路やモータを
使用する必要がなく、また、わずかな部品で構成できる
ため低コスト化に寄与することができる。
【0098】また、従来、画像形成装置の感光ドラムや
転写ベルト等の像担持体において速度変動を生じると、
画質の低下が生じてしまう。この原因はこれらの像担持
体に加えられる負荷の変動であるが、この負荷変動は必
ずしも大きさや時間に対して規則的であるとは限らない
ため、負荷変動を予想して像担持体の駆動力を変化させ
ることができなかったのであるが、本発明による回転安
定装置を用いることにより、負荷変動による速度変動を
抑制し、回転を安定化させることができるので、かかる
問題を解消できる。
【0099】次に、画像形成装置において回転駆動機構
を有するファーブラシクリーニングユニットに上述と同
様の回転安定装置を設けた例を図13(a),(b)に
より説明する。図13(a)のように、電子写真方式に
よる画像形成装置の感光体ドラム121の近傍には、感
光体ドラム121の表面に形成された潜像をトナー現像
した後に、次の画像形成のため感光体ドラム121上の
残存トナーを清掃するためのクリーナユニット122が
配置されている。このクリーナユニット122は、図の
矢印方向に回転する感光体ドラム121から残存トナー
を掻き取るクリーニングブレード123と、クリーニン
グブレード123の下流側で感光体ドラム121と接触
し補助的にクリーニングを行うファーブラシ124と、
掻き取られたトナーをクリーナユニット122の外部に
搬送するトナー搬送スクリュー125とを備える。
【0100】図13(b)に示すように、ファーブラシ
124は、その回転軸が両端で軸受け129により回転
可能に支持され、POMカップリング128を介して駆
動プーリ127の回転軸127aに連結され、駆動プー
リ127により回転駆動される。駆動プーリ127は、
駆動モータ(図示省略)によりベルト127bを介して
回転駆動され、その回転軸127aに上述と同様の回転
安定装置126が接続されている。本例では、回転安定
装置を駆動モータ側に配置せず、ファーブラシ124の
回転軸に連結される駆動プーリ127の回転軸127a
側に設けているが、上述と同様に回転軸127aに速度
変動が生じてもファーブラシ124の回転軸の回転を安
定させることができる。
【0101】ファーブラシ124は、感光体ドラム12
1と接触し、感光体ドラム121の周速とほぼ同等また
は周速差を有するので、ファーブラシ124に速度変動
が生じると、感光体ドラム121に伝達されてしまい感
光体ドラム121に速度変動が生じてしまい、画像ムラ
等の原因となってしまうのであるが、本例では、上述の
ように回転安定装置をファーブラシ124の回転軸側に
設けることにより、ファーブラシ124の速度変動を防
止できる結果、感光体ドラム121の速度変動を防止で
き、画像ムラ等が生じなく、高画質化を実現でき、好ま
しい。なお、回転安定装置を駆動プーリ127の駆動モ
ータ側に配置してもよいことは勿論である。
【0102】次に、図14により、画像読取装置におい
て例えば図9(a)または(b)においてモータとして
ステッピングモータを用いた回転駆動機構を用いた例を
説明する。図の画像読み取り装置は、図9(b)と同様
の回転安定装置を設けたステッピングモータ131と、
モータ131によりタイミングベルト132を介して駆
動され回転軸134を回転駆動する駆動プーリ133
と、装置の周囲に張られて回転軸134の回転により駆
動されるワイヤ135と、ワイヤ135の駆動により図
の方向Xに駆動され原稿から画像を読み取るため原稿に
露光する光源やミラー等の光学系を含む露光ユニット1
36及びVミラーユニット137とを備える。
【0103】ステッピングモータ131に回転安定装置
を設けているため、回転に速度変動が生じてもステッピ
ングモータ131の回転が安定し、ワイヤ135による
露光ユニット136とVミラーユニット137との移動
が安定するため、より精度のよい画像読み取りを実現で
き、好ましい。
【0104】以上、本発明を実施の形態を参照して説明
してきたが、本発明は上記実施の形態に限定して解釈さ
れるべきではなく、適宜変更・改良が可能であることは
もちろんである。例えば、フライホイール5を省略し
て、イナーシャ部6を感光ドラム1に直付けすることも
考えられる。また、粘性及び弾性を有する部材で円盤を
作り、これをフライホイール5とイナーシャ部6との間
に直貼りしても同様な効果が得られる。更に、イナーシ
ャ部6自体を、粘性及び弾性を有する部材で形成し、ね
じによりフライホイール5と連結するようにしても良
い。加えて、像担持体は、円筒状の部材に張架された無
端ベルトのようなものであっても良い。
【0105】
【発明の効果】本発明によれば、使用する際に汎用性が
あり自由度が高くかつ回転変動を抑止し回転を安定化さ
せることのできる回転安定装置、及びこの回転安定装置
を備える回転駆動機構、画像形成装置及び画像読取装置
を提供できる。かかる回転安定装置は、構造が簡単であ
るため低コストでかつ堅牢な構成にできる。
【0106】本発明の画像形成装置によれば、画像形成
手段によって形成された像を担持する像担持体を備えた
回転体と、前記回転体に対して、粘性及び弾性を有する
減衰体を介して取り付けられた振動体とを有し、前記振
動体が振動することによって、前記回転体の回転速度変
動が抑制されるようになっており、かつ前記減衰体は、
前記振動体の振動に応じて変形するので、前記回転体に
回転速度変動が生じるような起振力が生じた場合でも、
前記振動体が振動することによって、かかる回転速度変
動が抑制され、更に前記振動体の振動に応じて、粘性及
び弾性を有する前記減衰体が変形することによって、前
記速度変動を熱に変換して収束させることができ、それ
により高画質な画像を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態にかかる画像形成装置である複写
機の一部を示す図である。
【図2】図1の構成のII部を拡大して示す一部断面図で
ある。
【図3】図2の構成のIII部を拡大して示す図である。
【図4】図4(a)は、図1の構成において、実験によ
り求めた駆動系の伝達関数を示したものであり、縦軸に
伝達倍率を、横軸に周波数をとって示した図である。図
4(b)、(c)は、同様に実験により求めた感光ドラ
ムの速度ムラの変化を示す図であり、それぞれ縦軸に速
度ムラを、横軸に周波数をとって示した図である。
【図5】本実施の形態の回転安定装置の斜視図(a)、
回転部材の斜視図(b)、慣性部材の斜視図(c)、結
合部材の斜視図(d)、回転安定装置の断面図(e)、
回転部材の断面図(f)、慣性部材の断面図(g)、及
び結合部材の断面図(i)である。
【図6】本実施の形態の別の回転安定装置の斜視図
(a)、回転部材の斜視図(b)、慣性部材の斜視図
(c)、取付部材の斜視図(d)、粘弾性部材の斜視図
(e)回転安定装置の断面図(f)、回転部材の断面図
(g)、慣性部材の断面図(h)、取付部材の断面図
(i)及び粘弾性部材の断面図(j)である。
【図7】本実施の形態の更に別の回転安定装置の斜視図
(a)及び断面図(b)である。
【図8】図6(e)の粘弾性部材の変形例を示す斜視図
である。
【図9】本実施の形態の歯付きプーリと歯付きベルトを
有する回転駆動機構を示す側面図(a)、及び別の例を
示す側面図(b)である。
【図10】本実施の形態の駆動歯車を有する回転駆動機
構を示す側面図(a)、及び別の例を示す側面図
(b)、(c)、(d)である。
【図11】本実施の形態の画像形成装置における転写ベ
ルト及びその近傍の構成を示す図である。
【図12】図11の転写ベルトの回転駆動機構を示す図
である。
【図13】本実施の形態の画像形成装置における感光体
ドラムとクリーニングユニットの側面図(a)及びクリ
ーニングユニットの平面図(b)である。
【図14】本実施の形態の画像読取装置を概略的に示す
斜視図である。
【図15】本実施の形態においてイナーシャ部(慣性部
材)の固有振動数の求める方法を説明するための図
(a),(b)である。
【符号の説明】
1 感光ドラム 2 ドラム軸 3、4 ギヤ(歯車) 5 フライホイール(回転部材) 6 イナーシャ部(慣性部材) 7 掻き取りブレード 8 グロメット(粘弾性部材) 9 ねじ(取付部材) 11,21,31 回転安定装置 12 回転部材 13 慣性部材 14 結合部材 24,24’ 粘弾性部材 25 取付部材 41 回転安定装置 42 モータ 43 モータの回転軸 44 歯付きプーリ 45 歯付きベルト 51.61,71,81 回転安定装置 52 モータ 53,55 歯車 54 モータの回転軸 101 転写ベルト 102 回転駆動ローラ 111,112 歯車 113 モータ 114 モータの回転軸 115 回転安定装置 121 感光体ドラム 122 クリーナユニット 124 ファーブラシ 126 回転安定装置 127 駆動プーリ 127b ベルト 131 ステッピングモータ 132 タイミングベルト 133 駆動プーリ 136 露光ユニット(画像読取手
段) 137 Vミラーユニット(画像読取
手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/16 103 H04N 1/06 3J103 21/10 F16F 15/30 Q 5C072 21/00 350 G03G 15/00 554 H04N 1/06 21/00 314 (72)発明者 齋藤 卓 東京都八王子市石川町2970番地 コニカ株 式会社内 Fターム(参考) 2H032 AA05 BA09 BA23 2H034 BD06 2H035 CA07 CB01 CD13 CG03 2H071 BA41 CA01 CA02 CA05 CA07 CA09 DA02 DA09 DA13 DA15 DA27 3J009 DA11 EA04 EA05 EA11 EA21 EA32 EB30 EC10 FA16 3J103 AA02 BA37 CA01 FA04 FA18 GA02 GA57 5C072 AA01 BA04 BA13 MA02

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転中心軸を中心にして回転する回転部
    材と、 前記回転中心軸の軸方向に前記回転部材と異なる位置に
    配置された慣性部材と、 粘性及び弾性を有する粘弾性部材を備え、前記粘弾性部
    材を介して前記回転部材と前記慣性部材とを着脱自在に
    結合する結合部材と、を具備し、 前記結合部材を前記回転中心軸から半径方向に離れた位
    置に設けたことを特徴とする回転安定装置。
  2. 【請求項2】 前記回転部材に固定され前記回転部材と
    一体になって回転する回転軸を更に具備することを特徴
    とする請求項1に記載の回転安定装置。
  3. 【請求項3】 前記結合部材は前記粘弾性部材を前記回
    転部材と前記慣性部材とに取り付ける取付部材を備える
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の回転安定装
    置。
  4. 【請求項4】 前記取付部材は前記粘弾性部材と一体に
    形成されたつば部を備えることを特徴とする請求項3に
    記載の回転安定装置。
  5. 【請求項5】 前記取付部材は前記回転部材と前記慣性
    部材との少なくとも一方に設けた支持部により支持され
    ることを特徴とする請求項3または4に記載の回転安定
    装置。
  6. 【請求項6】 前記取付部材は前記支持部でねじ止めま
    たは嵌合されることを特徴とする請求項5に記載の回転
    安定装置。
  7. 【請求項7】 前記取付部材は前記粘弾性部材に設けら
    れた貫通孔内に差し込まれて前記支持部で支持されるこ
    とを特徴とする請求項5または6に記載の回転安定装
    置。
  8. 【請求項8】 前記取付部材の前記つば部が前記回転部
    材と前記慣性部材との間に挟まれることを特徴とする請
    求項4に記載の回転安定装置。
  9. 【請求項9】 前記回転部材は円盤状に構成されている
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の
    回転安定装置。
  10. 【請求項10】 前記慣性部材は円盤状に構成されてい
    ることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載
    の回転安定装置。
  11. 【請求項11】 前記慣性部材の径は前記回転部材の径
    よりも大きいことを特徴とする請求項9または10に記
    載の回転安定装置。
  12. 【請求項12】 前記結合部材が複数配置されているこ
    とを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の
    回転安定装置。
  13. 【請求項13】 前記結合部材は、前記回転中心軸の同
    心円上に設けられていることを特徴とする請求項12に
    記載の回転安定装置。
  14. 【請求項14】 前記結合部材は、前記同心円上の円周
    方向に均等に分割された位置に設けられていることを特
    徴とする請求項13に記載の回転安定装置。
  15. 【請求項15】 回転中心軸を中心にして回転する回転
    部材と、前記回転中心軸の軸方向に前記回転部材と異な
    る位置に配置された慣性部材と、粘性及び弾性を有する
    粘弾性部材を備え、前記粘弾性部材を介して前記回転部
    材と前記慣性部材とを着脱自在に結合する結合部材と、
    を具備し、前記結合部材を前記回転中心軸から半径方向
    に離れた位置に設けた回転安定装置と、 回転駆動手段と、 前記回転駆動手段により前記回転部材とともに回転する
    回転軸と、 前記回転軸に連結される回転伝達機構と、を具備するこ
    とを特徴とする回転駆動機構。
  16. 【請求項16】 前記回転安定装置は、前記回転部材に
    固定され前記回転部材と一体になって回転し前記回転軸
    に連結される回転安定装置側回転軸を更に具備すること
    を特徴とする請求項15に記載の回転駆動機構。
  17. 【請求項17】 前記回転駆動手段は回転ドラムを備
    え、前記回転安定装置の前記回転部材は前記回転ドラム
    と一体に構成されていることを特徴とする請求項15に
    記載の回転駆動機構。
  18. 【請求項18】 前記回転伝達機構は、前記回転軸に連
    結された歯付きプーリと、この歯付きプーリと噛み合う
    歯付きベルトと、被駆動部に設けられ前記歯付きベルト
    と噛み合う歯付きプーリと、を備えることを特徴とする
    請求項15,16または17に記載の回転駆動機構。
  19. 【請求項19】 前記回転伝達機構は、前記回転軸に連
    結された第1の歯車と、被駆動部に設けられ前記第1の
    歯車と噛み合う第2の歯車と、を備えることを特徴とす
    る請求項15,16または17に記載の回転駆動機構。
  20. 【請求項20】 前記回転駆動手段がステッピングモー
    タであることを特徴とする請求項15〜19のいずれか
    1項に記載の回転駆動機構。
  21. 【請求項21】 回転中心軸を中心にして回転する回転
    部材と、前記回転中心軸の軸方向に前記回転部材と異な
    る位置に配置された慣性部材と、粘性及び弾性を有する
    粘弾性部材を備え、前記粘弾性部材を介して前記回転部
    材と前記慣性部材とを着脱自在に結合する結合部材と、
    を具備し、前記結合部材を前記回転中心軸から半径方向
    に離れた位置に設けた回転安定装置と、回転駆動手段
    と、前記回転駆動手段により前記回転部材とともに回転
    する回転軸と、前記回転軸に連結される回転伝達機構
    と、を備える回転駆動機構と、 画像形成手段によって形成された像を担持する像担持体
    を備えた回転体と、 前記回転駆動機構により回転駆動され前記回転体をクリ
    ーニングするためのファーブラシを有するクリーニング
    ユニットと、を具備することを特徴とする画像形成装
    置。
  22. 【請求項22】 回転中心軸を中心にして回転する回転
    部材と、前記回転中心軸の軸方向に前記回転部材と異な
    る位置に配置された慣性部材と、粘性及び弾性を有する
    粘弾性部材を備え、前記粘弾性部材を介して前記回転部
    材と前記慣性部材とを着脱自在に結合する結合部材と、
    を具備し、前記結合部材を前記回転中心軸から半径方向
    に離れた位置に設けた回転安定装置と、回転駆動手段
    と、前記回転駆動手段により前記回転部材とともに回転
    する回転軸と、前記回転軸に連結される回転伝達機構
    と、を備える回転駆動機構と、 画像形成手段によって形成された像を担持する像担持体
    を備えた回転体と、 前記回転駆動機構により回転駆動され前記像担持体に担
    持された像を転写シートに転写するための転写ローラま
    たは転写ベルトと、を具備することを特徴とする画像形
    成装置。
  23. 【請求項23】 回転中心軸を中心にして回転する回転
    部材と、前記回転中心軸の軸方向に前記回転部材と異な
    る位置に配置された慣性部材と、粘性及び弾性を有する
    粘弾性部材を備え、前記粘弾性部材を介して前記回転部
    材と前記慣性部材とを着脱自在に結合する結合部材と、
    を具備し、前記結合部材を前記回転中心軸から半径方向
    に離れた位置に設けた回転安定装置と、回転駆動手段
    と、前記回転駆動手段により前記回転部材とともに回転
    する回転軸と、前記回転軸に連結される回転伝達機構
    と、を備える回転駆動機構と、 前記回転駆動機構によって駆動されるプーリにより原稿
    に対し相対移動しながら画像を読み取る画像読取手段
    と、を具備することを特徴とする画像読取装置。
  24. 【請求項24】 請求項1〜14のいずれか1項に記載
    の回転安定装置を備える回転駆動機構を具備することを
    特徴とする画像形成装置。
  25. 【請求項25】 画像形成手段によって形成された像を
    担持する像担持体を備えた回転体と、 前記回転体に対して、粘性及び弾性を有する減衰体を介
    して取り付けられた振動体とを有し、 前記振動体が振動することによって、前記回転体の回転
    速度変動が抑制されるようになっており、かつ前記減衰
    体は、前記振動体の振動に応じて変形することを特徴と
    する画像形成装置。
  26. 【請求項26】 前記回転体は、前記像担持体と、前記
    像担持体に対して軸により連結された第1円盤部とから
    構成されており、 前記振動体は、前記第1円盤部に対して前記減衰体を介
    して設けられた第2円盤部から構成されていることを特
    徴とする請求項25に記載の画像形成装置。
  27. 【請求項27】 前記減衰体のばね常数と前記第2円盤
    部の慣性モーメントで得られる、ねじりの固有振動数F
    1と、前記回転体を駆動する駆動系と前記第1円盤部と
    を連結する前記軸の合成ばね常数と、前記回転体の慣性
    モーメントとで得られるねじりの固有振動数F2とが、
    以下の式を満たすことを特徴とする請求項26に記載の
    画像形成装置。 0.5×F2 ≦ F1 ≦ 2×F2
  28. 【請求項28】 前記第2円盤部の慣性モーメントは、
    前記回転体の慣性モーメントに対して20%以上の値に
    設定されていることを特徴とする請求項27に記載の画
    像形成装置。
  29. 【請求項29】 前記第2円盤部の慣性モーメントは、
    前記回転体の慣性モーメントに対して30%以上120
    %以下の値に設定されていることを特徴とする請求項2
    7に記載の画像形成装置。
  30. 【請求項30】 前記減衰体の減衰特性は、損失係数t
    anδ≧0.05で表される特性であることを特徴とす
    る請求項25乃至29のいずれかに記載の画像形成装
    置。
  31. 【請求項31】 前記減衰体のばね常数K1と、前記振
    動体の慣性モーメントI2とで表せる固有振動数f=
    (1/2π)・√(K1/I2)が、前記回転体を駆動
    するモータの回転周波数、及び前記回転体を駆動する歯
    車のかみ合い周波数より小さいことを特徴とする請求項
    25乃至30のいずれかに記載の画像形成装置。
  32. 【請求項32】 前記減衰体のばね常数K1と、前記振
    動体の慣性モーメントI2とで表せる固有振動数f=
    (1/2π)・√(K1/I2)が、前記回転体を駆動
    するモータの回転周波数と、前記回転体を駆動する歯車
    のかみ合い周波数との間にあることを特徴とする請求項
    25乃至31のいずれかに記載の画像形成装置。
JP2000129187A 1999-06-03 2000-04-28 回転安定装置、回転駆動機構、画像形成装置及び画像読取装置 Pending JP2001050249A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000129187A JP2001050249A (ja) 1999-06-03 2000-04-28 回転安定装置、回転駆動機構、画像形成装置及び画像読取装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15619499 1999-06-03
JP11-156194 1999-06-03
JP2000129187A JP2001050249A (ja) 1999-06-03 2000-04-28 回転安定装置、回転駆動機構、画像形成装置及び画像読取装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001050249A true JP2001050249A (ja) 2001-02-23

Family

ID=26484008

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000129187A Pending JP2001050249A (ja) 1999-06-03 2000-04-28 回転安定装置、回転駆動機構、画像形成装置及び画像読取装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001050249A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008076466A (ja) * 2006-09-19 2008-04-03 Konica Minolta Business Technologies Inc タンデム型カラー画像形成装置とそれを用いるカラー画像形成方法
JP2015025553A (ja) * 2013-06-19 2015-02-05 株式会社リコー 動吸振器、回転体、および画像形成装置
JP2015057634A (ja) * 2013-08-15 2015-03-26 株式会社リコー 駆動装置、及び画像形成装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008076466A (ja) * 2006-09-19 2008-04-03 Konica Minolta Business Technologies Inc タンデム型カラー画像形成装置とそれを用いるカラー画像形成方法
JP2015025553A (ja) * 2013-06-19 2015-02-05 株式会社リコー 動吸振器、回転体、および画像形成装置
JP2015057634A (ja) * 2013-08-15 2015-03-26 株式会社リコー 駆動装置、及び画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6456807B1 (en) Rotation stabilizing device
KR100285076B1 (ko) 이미지형성장치
JP2001050249A (ja) 回転安定装置、回転駆動機構、画像形成装置及び画像読取装置
JP2002005237A (ja) 回転安定装置、回転駆動機構、画像形成装置及び画像読取装置
JP4066593B2 (ja) 回転安定装置、回転駆動機構、画像形成装置及び画像読取装置
JPH1195612A (ja) 像担持体の駆動装置
JPH06264970A (ja) 画像出力機器における回転体の駆動装置
JP6413379B2 (ja) 動吸振器、回転体、および画像形成装置
JP3258720B2 (ja) 画像出力機器
JP2001134139A (ja) 回転駆動装置及び画像読取装置
JP6468735B2 (ja) 振動型駆動装置、画像形成装置、及びロボット
JP2001188438A (ja) 回転駆動装置及び画像形成装置
US20160378050A1 (en) Drive transmission mechanism and image forming apparatus including drive transmission mechanism
JP2000249190A (ja) 回転体駆動装置
JP6844426B2 (ja) 画像形成装置
JPH11338312A (ja) 像形成体の駆動装置及び画像形成装置
JPH11101308A (ja) 回転体の駆動装置及び画像形成装置
JP5856439B2 (ja) 現像剤ユニットのドナー・ロール・アセンブリ
JP2002039296A (ja) 画像形成装置の回転体駆動装置
JP3258393B2 (ja) 画像出力機器
JP2000231301A (ja) 像担持体駆動装置
JP3258719B2 (ja) 画像出力機器
JPH0683122A (ja) 回転体の駆動装置
JP2000098679A (ja) 画像形成装置
JPH11352740A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040921

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080108

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090203