JP2014052058A - 動吸振器機構、画像形成装置 - Google Patents

動吸振器機構、画像形成装置 Download PDF

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勝明 宮脇
Hiromichi Matsuda
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Abstract

【課題】回転型の動吸振器機構において、小型化構成を実現し、画像形成装置等の装置を大型化させずに搭載可能とする。
【解決手段】感光体ドラム1の回転振動を制振するための動吸振器機構において、回転軸3に固定する固定ディスク11と、回転軸3と同軸上に配置しかつ回転可能に支持する回転ディスク13とからなる。固定ディスク11と回転ディスク13とは、主に粘性材料からなる粘性付与部材14と、主にばね性の材料からなるバネ部材15を回転軸3の回転方向に並列に配置して連結する。そして、回転ディスク13を、軸受19を介して回転軸3に回転可能に支持する。これにより粘性部(C)とばね部(K)を、並列に接続して構成するモデルを実現した動吸振機構を構成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、少なくともこれらの二以上の機能を有する、複合機等の画像形成装置の回転駆動系に用いる動吸振器機構に関し、詳細には画像形成装置の感光体ドラムや転写ベルトの駆動ローラ又は現像ローラなどを速度変動なく安定な速度で駆動させるための回転型の動吸振器機構と、これを用いた画像形成装置に関する。
複写機等の画像形成装置の回転駆動系においては、感光体ドラムや転写ベルトの駆動ローラ又は現像ローラ等の回転体を速度変動なく安定な速度で駆動させるための回転型の動吸振機構が用いられることがある。
従来の画像形成装置の動吸振器機構としては、以下のようなものがある。
例えば特許文献1には、感光体ドラムに起こる振動を転写ドラムに伝えて制振するものが開示されている。またこの特許文献1では、転写ドラムは、慣性モーメントを有する慣性体と、バネ性を有する弾性要素と、減衰性を有する減衰要素とを含み、前記弾性要素および減衰要素によって動吸振器を構成している。
また特許文献2には、回転体に発生する振動現象を、ローラに対して動吸振器を用いることにより、副系として付加した動吸振器が振動エネルギーを散逸することで、主系であるローラやベルトの張力変動を低減させ、ショックジターと呼ばれる色むらや縞模様が発生する画像劣化を低減させて高画質化を図るようにした転写ユニット及び画像形成装置が開示されている。
ところで、振動減衰の最適化のためには、粘性部とばね部を並列に接続して構成するモデル(例えば、フォークトモデル)を忠実に実現する動吸振機構が適する。しかし、このモデルを再現するためには、前記の三つの機構要素(慣性、ばね、粘性)を、単純に並列に接続して構成すると、おのずと回転軸長手方向に長さが長くなり、装置の大型化につながるという問題がある。
そこで本発明は、振動減衰の最適化のために、粘性部(C)とばね部(K)を、並列に接続して構成するモデル(例えば、フォークトモデル)を、具体的形態で実現し、これを回転体の回転軸上に取り付け得るようにした回転型の動吸振機構と、これを備えた画像形成装置を提供することを目的としている。
本発明の動吸振器機構は、回転体の回転振動を制振するための動吸振器機構において、前記回転体の回転軸に固定する固定ディスクと、前記回転軸と同軸上に配置しかつ回転可能に支持する回転ディスクとからなり、前記固定ディスクと回転ディスクとは、主に粘性材料からなる粘性部材と、主にばね性の材料からなるバネ部材を前記回転軸の回転方向に並列に配置して連結するとともに、前記回転ディスクを、軸受をなす部材を介して回転可能に支持することを特徴とする。
本発明によれば、粘性部(C)とばね部(K)を、並列に接続して構成するモデル(例えば、フォークトモデル)を具体的形態で実現した動吸振機構を提供でき、この機構を種々のローラ等の回転体の端部や、感光体ドラム等の回転体内部に小型化して設けることができるので、画像形成装置等の装置全体の大型化を招かないという効果がある。
回転系に付加された回転系の動吸振器の基本モデルを示す図 本発明の実施形態1を示す図 図2に示した動吸振機構を分解して示した図 バネ性付与部材とその取り付け構造とを示す図 回転ディスクと固定ディスクの間に十字形状の断面形状を有する粘性材料を挟み込んで制振に用いている例を示す図 粘性主体のゴム部と、弾性主体のゴム部を別途に成形して回転軸の軸線方向で並べて組み合わせた形態を示す図 実施形態2を示す図 実施形態3を示す図 実施形態4を示す図 実施形態5を示す図 実施形態6を示す図 実施形態7を示す図 本発明を適用し得る画像形成装置の一例を示す概略構成図
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
<実施形態1>
まず、本発明を適用し得る画像形成装置の一例について図13を参照して説明する。図13は、本発明に係るシート搬送装置を装備し得る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。なお、本発明の実施対象とする画像形成装置は、図示のものには限定されず、複写機、ファクシミリ装置、複写機能とファクシミリ機能等を備えた複合機等の機能を有するもの等々、画像形成を行う種々の装置が対象となる。
図13において、画像形成装置の一例としての複写機100は、原稿トレイ110aに載置された原稿束から原稿を1枚分離して原稿読取部120上のコンタクトガラスに自動給紙する自動原稿搬送装置110と、自動原稿搬送装置110によってコンタクトガラス上に搬送された原稿を読み取る原稿読取部120と、給紙部130から給紙されたシート材に対して、原稿読取部120によって読み取った画像を形成する画像形成部(画像形成手段)140と、複数のシート材が積層されたシート束Sを有し、このシート束Sから最上位に位置するシート材S1を画像形成部140に給紙する給紙部130を備えている。なお、本実施の形態では、画像形成部140と給紙部130とは分割可能となっているが、そうでない構成でも良い。
給紙部130は、複数枚のシート材S1を積載するシート積載部材としての給紙カセット150と、給紙カセット150上の複数枚のシート材S1から最上位に位置するシート材を分離して搬送するシート分離給紙装置160とを含んで構成してある。
シート分離給紙装置160によって分離給紙されたシート材S1は、搬送経路170上を搬送されるようになっており、搬送経路170上を搬送されるシート材S1は、搬送ローラ対180により搬送され、転写ローラ190によって画像形成部140で形成されたトナー画像が転写され、このトナー画像が定着器200によって熱転写され、排紙ローラ対210により排紙トレイ220に排出する。
画像形成部140は、4つの作像部230(230Y(イエロー)、230C(シアン)、230M(マゼンタ)、230BK(ブラック))と、転写ベルトである中間転写ベルト240と、露光装置250とから構成してある。
露光装置250は、パーソナルコンピュータ、ワードプロセッサ等から入力される色分解された画像データや、原稿読取部120によって読み取られた原稿の画像データを光源駆動用の信号に変換し、それに従い各レーザ光源ユニット内の半導体レーザを駆動して光ビームを射出するようになっている。
作像部230Y、230C、230M、230BKは、それぞれ異なる色の画像(トナー像)を形成するようになっており、作像部230Y、230C、230M、230BKは、時計回転方向に回転駆動される像担持体である感光体260(260Y、260C、260M、260BK)、感光体260の周囲に配置された帯電部270、現像部280、クリーニング部290等により構成されている。
感光体260は、円筒状に形成され、図示しない駆動源により回転駆動される。感光体260の外周面部には感光層が設けられており、露光装置250から射出された破線で示す光ビームが感光体260の外周面にスポット照射されることにより、感光体260の外周面には画像情報に応じた静電潜像が書き込まれる。
帯電部270は、感光体260の外周面を一ように帯電するもので、感光体260に対して接触方式のものが採用されている。現像部280は、感光体260にトナーの供給を行い、供給されたトナーが感光体260の外周面に書き込まれた静電潜像に付着することにより、感光体260上の静電潜像がトナー像として顕像化させるもので、感光体260に対して非接触方式のものが採用されている。
クリーニング部290は、感光体260の外周面に付着している残留トナーをクリーニングするもので、感光体260の外周面にブラシを接触させるブラシ接触方式のものが採用されている。
中間転写ベルト240は、樹脂フィルム、または、ゴムを基体として形成された無端状ベルトから構成されており、感光体260上に形成されたトナー像が転写され、この中間転写ベルト240に転写されたトナー像が転写ローラ190によってシート材S1に転写される。
本発明の実施形態においては、回転系の振動成分を動吸振機構に移動させて、振動に伴う角加速度の変動を無くして等角速度回転に近づけようとするもので、例えば電子写真方式の感光体ドラムの回転安定化や、現像器スリーブの回転安定化や、中間転写ローラあるいは中間転写ベルトの回転安定化に適用され得るものである。図1に、回転系に付加された回転系の動吸振器の基本モデルを示す。図中、主慣性体Mが振動を有する感光体ドラムに相当し、その他が回転系動吸振器の構成に相当する。下記数式1のように、回転系動吸振器の付加による、振動の減衰率(ζ)は主慣性体M/副慣性体mの慣性モーメント比、バネ定数k、粘性係数cの選択で変化させることが可能である。
図2は本発明の実施形態1の構成例として、感光体ドラム1の回転安定化に適用した例を説明する。この動吸振機構は、回転軸の端部に同軸で位置するように設定してある。まず、機構全体の構成を説明する。
感光体ドラム1は、両端にフランジ2を設け、軸心に回転軸3を貫通させ、画像形成装置の図示しない装置本体を構成するフレーム4(図ではベースプレート5から立ち上がっている)に設けた軸受6で回転軸3の両端を支持して回転できるようにしてある。感光体ドラム1はフランジ2において固定ピン2aによって回転軸3に固定して一体とするようになっており、感光体ドラム1と回転軸3は一体的に回転する。回転駆動にはモータ7を用い、その回転は減速器8により減速させた後に、感光体ドラム1に伝える。
この様な構成で感光体ドラムの回転を行う時、本発明の実施形態に係る回転型の動吸振機構(図2において符号10で示す)が無い状態で、回転軸3の回転特性を計測すると、例えば、おおむね100Hz近傍に回転伝達系の共振周波数が確認される。この値は、回転変動の振幅のピーク位置に相当する。もし、この共振周波数帯に、回転変動となる、減速器内部の歯車の噛み合い振動周波数が合致すると振動が増幅され、さらに大きな回転変動となる問題や、回転軸3の回転安定化のために、例えばFB(フィードバック)制御をするのに必要な回転エンコーダ及びセンサーを取り付けている時は、その振動を検出してしまい、制御すべき周波数帯の制御値が不適当な値を導出してしまう結果となるなど、さまざまな問題が発生する。
したがって、本発明の実施形態では、この共振周波数帯における振動振幅を最少にするために、回転軸3に回転型の動吸振機構10を結合させ、この機構部分に変動成分を移動させることによって、変動振幅量を抑制させようとする。なお図示の実施形態の動吸振機構10は、感光体ドラム1を支持する回転軸3に配され、その位置はモータ7及び減速器8の配置部位よりも図中左側に位置するが、本発明はこれに限定されず、図の左右が逆の構成でもよく、あるいは回転軸3を垂直に配し、モータ7及び減速器8に対して上下方向で感光体ドラム1の反対側に位置するように構成しても良い。また感光体ドラム1内で回転軸3に装備しても良いし、回転軸3の軸端部でも良い。
本発明の実施形態に係る回転型の動吸振機構は、回転系動吸振器のモデルを再現する機構の実現だけでなく、小型化と、回転軸に対して容易に着脱可能に組み得るようにすることを図っている。
図3は図2に示した動吸振機構を分解して示した図である。
本実施形態において、回転軸3の端部に動吸振機構10を取り付ける状態を説明する。回転軸3には固定ディスク11を止めねじで締結し、一体化する。ピンで固定して一体化しても良い。この固定ディスク11に対して、少なくとも回転軸3の軸線方向(長手方向)で軸端側に回転ディスク13を同心円状にして設ける。固定ディスク11が回転ディスク13より小径なので、回転ディスク13が固定ディスク11の外周にオーバーラップする形態となる。すなわち、回転軸3の軸線周りで回転ディスク13の一部13Aが重なる形態となる。
このように両ディスク11、13をオーバーラップさせる構造で、図2示した距離Lの寸法を短くしている。これによっても本実施形態は小型化が図れている。そして、回転軸3の軸線方向とは直交する面方向(回転軸3の軸心とは放射状方向)において、両ディスク11、13の間には粘性付与部材14を介在させ、固定ディスク11の回転ディスク13とは回転軸3の軸線方向で反対側にはバネ性付与部材(例えば板バネ)15を配してある。粘性付与部材14を介在させるため、また、回転ディスク13の回転軸3の軸線方向で固定ディスク11とは反対側にリング状の慣性体(フライホイール18)が設けてある。これにより、固定ディスク11側の微妙な正逆転の振動的動作が回転ディスク13側に伝わるようになっている。
粘性付与部材14における粘性は、各種の粘性材料を用いて発生させ付与する。粘性材料としては、その成分中の粘性比率が大きく、意図的に粘性を付与する材料として選択された材料、例えば制振ゴム、ゲル、オイル、電気粘性材料などを挙げ得る。一般的には粘性と弾性が共存するものが好ましい。
図3の断面A-Aを示す図4をも参照して説明する。回転軸3のねじり振動は極めて微少に正転、逆転方向にAC的(交流状)に発生するので、その振動を粘性でもって抑制する構成とする。したがって回転軸3が正逆双方向に回転する時に同じ粘性力がガタなく作用しなければならない。
そこで図5に示すように、回転ディスク13と固定ディスク11の両者の間に十字形状の断面形状を有する粘性ゴム材料からなる粘性付与部材14を挟み込んで制振に用いている。すなわち、オーバーラップさせる回転ディスク13と固定ディスク11の間には、回転軸3の軸心から放射方向に制振用の粘性ゴム材料を挟み込む。そのため粘性ゴム材料には、回転方向で圧縮変形をさせることができる突起部分14aが一体的に4個形成してある。
一方、両ディスク11、13には突起11a、13aが一体形成してあり、回転方向において粘性ゴム材料圧縮変形をさせることができる凸型部分としてそれぞれ2個ずつ設けてある。具体的には、両ディスク11、13間に粘性付与部材14を介在させるため、回転ディスク13の回転軸3周りに形成した空所13b内に粘性付与部材14が入り込み、固定ディスク11の突起11aと、回転ディスク13の空所13b内側へ突出する突起13aとが粘性付与部材14に設けたスリット部14bにそれぞれ嵌入するように構成してある。なお突起11aは図3では一つだけ示してあるが、図の紙面の反対側、すなわち回転軸3の軸心に関して180°反対側にも設けてある。なおスリット部14bの中央の二本線はスリット部14の底部を示し、スリット部14及び突起11a、13aの形状が図5に示すように逆台形状の断面形状を有していることを示している。
これら突起11a、13aは図5に示すように、それぞれ同一あるいはほぼ同一の形状となるように形成することが好ましい。なお両ディスク11、13及び突起11a、13aの材質は、アルミあるいはアルミ合金、銅、鉄あるいはそれらの焼結金属、またはステンレス製とすることが好ましい。高剛性で高強度なプラスチックでも良い。
また、粘性付与部材14を構成する粘性ゴム材料は、例えば5mm〜10mm程度の厚さを有し、図5に示すような形状で配置する。すなわち、十字形状のゴム部と、突起11a、13aを嵌めるスリット部14bが放射状にかつ交互に形成してあって、中心部は円形の筒状部分14cとなるようにして、この中心部の筒状部分14cでゴム部がつながっているとともに、後述するように位置決めできるようにしてある。
そのため粘性付与部材14を構成する粘性ゴム材料の円周方向においては、固定ディスク11側の突起11aが粘性付与部材14のスリット部14bに挿入される箇所には若干の隙間を形成してある。これは、感光体ドラム1や回転軸3等の剛体部分の回転振動が直接的に固定ディスク11から回転ディスク13に接触伝搬するのを防止するためである。なお幾何学的に隙間を空ける構造とするが、固定ディスク11の外周をボールベアリング16により支持しているため、前記の隙間量はその値が保証できる。
バネ性付与部材15は、図4に示すように、固定ディスク11と回転ディスク13の間を接続する板バネである(以下、板バネ15と記載することもある)。この板バネでの連結により両ディスク11、13を接続し、固定ディスク11側の微妙な正逆転の振動的動作を、捩りトルクとして回転ディスク側に伝わるようにしている。使用するバネは、板バネに限るものでなく、棒ばね等その他の形態のものであっても良い。なお図3において符号19は板バネ15を差し込むために固定ディスク11の軸部11bに設けたスリット部である。板バネ15の外周端部は回転ディスク13の外周より外側に出るため、図示は省略するが回転ディスク13にも板バネ15を差し込むためのスリットを設けてある(図4では符号19aで示してある)。
回転ディスク13は、ガタ無く高精度に固定ディスク11と同軸上に回転支持されなければならない。本実施形態では、固定ディスク11と回転ディスク13の間にボールベアリング16を配し、これを介して両ディスク11、13が同軸上で自在に回転可能に支持している。これによって回転摩擦抵抗が発生しないようにすることができる。なお、ベアリングは、嵌合に起因するガタが発生しなければ滑り軸受でも良い。これにより、微少な回転振動も回転ディスク側に伝搬させることができる。
次に慣性(m)の付与に関する構成を説明する。
回転ディスク13には、フランジ部22が形成してあり、ここに既述のドーナツ状の慣性体(フライホイール18)を取り付けて止めネジ12で固定してある。この構造は、回転時の偏心によるブレが発生しないようにするもので、慣性体であるフライホイール18の内径側は回転ディスク13のフランジ部22の外周に嵌合するように構成して同軸の精度が保障され得るようにし、それによって回転バランスがしっかり取れる構造としてある。したがって、この慣性体であるフライホイール18の外径を異ならせれば、微少に慣性力を可変させ得る。さらに大きな変化を与えようとする場合は、フライホイール18を複数枚を重ね合わせてフランジ部22に嵌め込んで固定するか、あるいはフライホイール18を構成する材料の比重(密度)を変えて構成する。例えば、フライホイール18を鉄系、ステンレス系、アルミ系というように変更すれば比重(密度)を変え得る。
以上のような構成により、バネ(K)と粘性(C)の要素を並列的に配置させることが可能となり、加えてバネ(K)、粘性(C)、慣性(m)の各種条件をそれぞれ個別に、かつ容易に可変して、最適値とすることのできる動吸振機構を形成することができる。すなわち回転型の動吸振器機構において、その構成要素のうち、ばねと粘弾性要素を回転軸の回転方向に対して並列的に配置することで、モデルに忠実な回転型動吸振機構を小型に実現できる。また回転振動を吸振すべき回転体の回転軸上に付与するので、ロスなく減衰効率が高く、変動が少ない。これに加えて、従動的に動作する回転ディスク13の被支持部分を摩擦抵抗の少ない軸受構造としたので、微少な振動に対しても応答性が良く、高い減衰率が得られる。
固定ディスク11と回転ディスク13は、前述のように、ボールベアリング16(または滑り軸受等)を介して、同軸上で自在に回転するように支持する。すなわち微振動によるねじり変動を問題とする時や、温度的安定性を得る場合は、摩擦の影響なく忠実に伝達させるためにボールベアリング用いるが、金属ボールやハウジングを使用しない樹脂製のボールベアリングも登場しているので、それらを使用することも可能である。また逆に、比較的大きな回転振動であり、トルク的にも大きな変動の場合は、テフロン(登録商標)やPOMなどによる樹脂製の滑り軸受を使用できる。ボールベアリング16等の装着位置に関しては、図示の実施形態では図2において示すように、図の左側より粘性付与部材14、ボールベアリング16、バネ性付与部材15の順で設定したが、本発明ではこれに限定されず、例えば、組み付けのし易さに応じてボールベアリング、粘性付与部材、バネ性付与部材の順等のように、換言すれば距離Lの寸法が大きくならないように順序を変えても良い。
いずれの構成でも、回転ディスク13と固定ディスク11の回転支持部にボールまたは滑りによるベアリングや軸受を介在させることで、両ディスク11、13間は同軸上で振れなく高精度に回転可能であるとともに、摩擦抵抗によるトルク変動の影響をうけることなく、固定ディスク11側の微少回転振動を回転ディスク13側に伝搬できる。すなわち、ばね定数K、粘性係数C、慣性体のイナーシャの設定値が安定な状態で、動作を繰り返すことができる。
バネ性付与部材の構造は図4に示す通りである。この構成は、板バネ15または棒ばねを用いるが、板バネの場合は回転ディスク13と固定ディスク11には既述のように板バネ15の厚さに相当する幅のスリット部19、19aを180°対象位置に設ける。これらのスリット部19、19aに、板バネ15の端部を挿入した後、その端部を止めネジ12でねじ止めし、外周端がツバ部20で固定する。板バネ15としては、金属性バネ材料か高剛性の樹脂材料を用い得る。板厚、幅等が違うものを交換して装着することで、捩りトルク値を可変させることが可能である。
粘性ゴム材料は、既述のように5mm〜10mm程度の厚さを有し、図5に示すような形状を有し、中心部は円形部分を有した連結部で、放射状に形成された十字形状のゴム部がそれぞれが繋がっており、中心の穴部を回転軸3が貫通する。
ここで十字形状をなすゴム部の材料について説明する。上述した粘性ゴム材料と嵌合する固定ディスク11と回転ディスク13の突起11a、13aは、図5に示すように回転軸3の軸線に関して一対ずつ、180°の対象位置に位置する構造として作ってあり、粘性ゴム材料のスリット部14bに90°ずつ位相を変えて嵌め込む。粘性ゴムには初期的な変形量を設定し、応力を作用させておき、回転力が作用したとき適当な粘性が得られるようにする。変形量は、凸型部分16a、17aの寸法と粘性ゴムのスリット部14bとの嵌合寸法により設定する。粘性ゴムの圧縮率を体積換算で例えばおおむね10〜30%圧縮であるとすると、粘性ゴムの量はゴムの硬度やゴム厚さにより異なる設定となる。
振動吸収用のゴム材料としては、一般的なゴム材料であるNBR(アクリロニトリルブタジエンゴム)やSBR(スチレンブタジエンゴム)、EPD(エチレンプロピレンゴム)、11R(ブチレンゴム)等を主体とし、オイルやプラスチック等の充填材を適当な分量混ぜて練り合わせ、反発性が低く、損失係数tanδが非常に高い値としたものが好ましい。粘生ゴム内部での粘性抵抗により、その内部では振動が熱に変換されて吸収されることになる。その他の粘性材料として、シリコーンを主体としたゲル材料を使用することも有効である。硬度はゴム硬度で30〜60度位のものを使用することが好ましい。粘性ゴムの粘性の大きさの指標となる損失係数(tanδ)の値としては、常温20℃、駆動周波数100Hz近傍で0.3〜2.5位が得られるものが好ましい。
十字形状の粘性ゴム材料は、形状と寸法が同じで粘性値のみを異ならせたものと交換可能とすることが好ましい。粘性付与部材14を装備する対象となる装置の共振周波数におけるゲインを可変することができるからである。粘性値の異なる材料のものを複数種類用意しておいて、それを交換して使用することで、最も効率的にゲインに調整可能になる。
一方、板バネ部だけでなく、粘性ゴム材料でバネ成分を可変したい場合には、ゴム材料を弾性成分の大きな材料で形成した部分と粘性主体のゴム材料と弾性主体のゴム材料を交互に組み合わせて設定することで可能である。組み合わせの形態は、図5に示すように、両ディスク11、13それぞれに成形された2つずつの突起を組み合わせて設定し、使用する。これは、ゴムの同時成形で容易に作ることができる。そしてこのような構成にすることで、必要なバネ力が小さい場合には、別途に配置する板バネをなくすことができ、あるいは板バネを配置した状態において若干のバネ力増加をさせたいというような微調整を行う場合にも有効となる。
すなわち図6に示すように、粘性付与部材14は、共通の中空リング状の筒状部分14cから放射状に、粘性付与部14a1とばね性付与部14a2を交互に設け、粘性ゴムのエリアに加えて、弾性ゴム(ばね性)のエリアを形成することにより、粘性の微調整が可能にすることができる。なお振動の特性によっては、バネ性付与部材(板バネ15)をなくして粘性ゴムと弾性ゴムの構成からなる粘性付与部材14だけとすることもできる。
次に、セットした粘性付与部材14が、運転動作中に移動して脱落しないための構造を図3で説明する。粘性付与部材14の図中左側への移動の規制手段として、回転ディスク13の端部に爪部材23を設ける。この爪部材23は、粘性付与部材14の中心の連結部(筒状部分14c)に接触するように、2箇所または4箇所設ける。連結部である筒状部分14cに接触させることにより実質的には粘性付与部材14の変形動作に影響を与えることはない。
同様に、粘性付与部材14の右側への移動の規制手段としては、固定ディスク11の端部に爪部材23を設けている。この場合も、爪部材23は粘性付与部材14の筒状部分14cに接触させ、粘性付与部材14の変形動作に影響がないようにしている。
なお回転ディスク13と固定ディスク11間は、上述のように板バネ15で連結しているが、板バネ15の位置は固定ディスク11の突起11aがいわばストッパーとなるので移動することはなく、上述のような位置規制が不要になった後は回転型の動吸振器のユニットとして用い、分解あるいは取り外しをすることなく作動させることが可能である。
回転ディスク13、固定ディスク11にはそれぞれ複数の爪部材23が設けてあり、両ディスク11、13の爪部材23で中空リング状の筒状部分14cの位置を規制している。なお爪部材23は交換できるように取り付けるものが好ましい。粘性付与部材14が運転中に回転軸3の軸線方向で移動して脱落するのを防止することができるためである。ただし、爪部材23は中空リング状の筒状部分14cに接触させるので、粘性付与部材14の振動特性に影響を与えることは無い。
<実施形態2>
図7は本発明の実施形態2を示す。この実施形態は、感光体ドラム1上の作像動作に影響しない感光体ドラム1の内部に上述してきた回転型の動吸振機構10を設けたものである。動吸振機構10は、感光体ドラム1の回転軸3を基準として、上述の実施形態と同様に回転軸3に動吸振機構10を挿入し、保持させる。そして、できれば感光体ドラム1の回転を支持する軸受6のうちの一方のごく近傍に配すれば、新たな回転の振れ振動を発生させることなく安定な吸振機能が得られる。取り付け手順としては、回転軸3に動吸振機構10を止めネジ等を使用して取り付けた後、フランジ2と感光体ドラム1を取り付ければよいので簡単である。
なお仮に、内径が小さい小径の感光体ドラムが使用される時には、動吸振機構10の副慣性体であるドーナツ型の円盤であるフライホイール18の外径を小さくして、慣性量が等価となるように枚数(厚さ相当)を変えて設定すれば良い。感光体ドラム1内というデッドスペースに装着するので、装置の大型化には一切影響しない。また動吸振機構10を吸振すべき回転軸3そのものに付与するので吸振効率が良く、変動要素が少なくて安定なものとなる。さらに、使用する感光体ドラム1の内径に応じて吸振特性を保持したまま、任意の位置に設定することが可能で、装置の大型化を招かないで済む。
以上の実施形態は、いずれも組み立て体である動吸振機構10を回転軸3が貫通する構造であり、回転軸3のスラスト方向(軸線方向)での任意の位置に動吸振機構10を設定することが可能である。特に、粘性付与部材14に中空リング状の筒状部分14cを設けて粘性付与部(または粘性付与部とばね性付与部)を繋いでいる形状や、固定ディスク11に設けたバネ性付与部材(板バネ15)を図3、図4に示すように分割して回転軸3から逃がしている構造によって、回転型の動吸振機構10としての組み立て体の中を回転軸3が貫通できる構成を実現できている。これによって、回転軸3の長手方向のどの位置にも動吸振機構10をセットすることができるため、上述の実施形態2のように例えば感光体ドラム1の内部にも装着でき、装置の小型化が図れている。
<実施形態3>
図8は本発明の実施形態3の構成を示す図である。一例として、感光体ドラム1の回転安定化に適用した例を説明する。
感光体ドラム1は、両端にフランジ2を設け、軸心に回転軸3を貫通させ、画像形成装置の図示しない装置本体を構成するフレーム4(図ではベースプレート5から立ち上がっている)に設けた軸受6で回転軸3の両端を支持して回転できるようにしてある。回転駆動にはモータ7を用い、その回転は減速器8により減速させた後に、感光体ドラム1に伝える。
感光体ドラム1を画像形成装置の装置本体に対して交換可能に構成する場合は、回転軸3を支持するフレーム体を別途に設けて、これに回転軸3を支持させた後に一つのユニットで装置本体に対して着脱できるように構成する。この場合は、減速器8の出力軸と、感光体ドラム1の回転軸3とは、着脱容易なカップリング機構を介して接続させ、回転駆動する。なお図8ではそのような機構を図示していない。
この様な構成で感光体ドラム1を回転させる時、回転軸3の回転特性を計測すると、概ね100Hz近傍に回転伝達系の共振周波数が確認される。もし、この共振周波数帯に、回転変動成分である、減速器8内部の歯車の噛み合い振動周波数が合致すると振動が増幅してさらに大きな回転変動となる。また回転軸3の回転安定化のためにフィードバック制御をするのに必要な回転エンコーダセンサーが取り付けられている時は、その振動を検出してしまい、制御すべき周波数帯の制御値が不適当な値を導出してしまう結果となる。したがって、この共振周波数帯における振動振幅を最少にするために、回転軸3に後述する動吸振機構を結合させ、この動吸振機構部分に周波数の変動成分を移動させることによって、変動振幅量を抑制させる。すなわち本実施形態では、動吸振機構Xを感光体ドラム1を支持する回転軸3に連結しており、その位置は、モータ7及び減速器8とは反対側の端部に配置し、回転軸3と同軸にして取り付けている。また、回転軸3に対して半径方向及び、回転軸3と並行な方向に各部品を取り付けて構成してある。
この様な構成とすることにより、仮に、画像形成装置等、本発明の実施対象となる装置が構成された後に、各構成部品の誤差による積み上げ等で共振特性に変化が起きても、それに応じた変更(周波数帯の移動、変動振幅の抑制、又は両方の同時変更)を、動吸振機構Xを構成する、バネ(K)、粘性(C)、慣性(J)の各要素のいずれかを最適な状態となる様に、個別に変更することによって、容易に行えるようにしている。
具体的には、回転軸3の端部には、ネジ309等でディスク310を締結することで固定し、ここに棒バネ311の片端を差し込んで支持する。そして、棒バネ311は回転軸3のねじれ振動と一体で変位するように、ネジ312等で締結することでディスク310に固定する。なお、このような固定にはネジ等による締結以外の公知の手段を採用でき、ネジを利用するものに本発明は限定されない。以下説明する構成についても同様である。
またディスク310と対向する側には、棒バネ311の他の端部を差し込むための棒バネ支持板313と、それを取り付けるロータ314が設けてある。棒バネ支持板313はPOM(ポリオキシメチレン(polyoxymethylene):熱可塑性樹脂)などの摩擦係数の低い樹脂材料で作り、棒バネ311との嵌合部における微少な回転ねじり振動においても、その変位を忠実に伝達可能とする。
ロータ314は、回転軸3の延長上にと同軸に配置するが、回転軸3の回転動作とは別途に自由回転可能に設ける。図8では、ロータ支持軸315を設け、これを、ベースプレート5上に設けたコラム316にボールベアリング316aを介して回転自在に支持させ、ロータ314とロータ支持軸315をネジ317で締結して自由回転する様に構成している。
棒バネ311は、例えばステンレス製の丸棒製で、回転軸3の軸心から同心状に点対象で複数配置して、いわゆる捩りバネとして作用させる。捩りバネとしてのバネ定数の値を可変させるには、例えば線径、取り付け長さ、取り付け本数を変更すれば良い。また、回転軸3の軸心に対して同じ線径のバネを線対象に配置することで、回転バランスをとることもできる。
次に慣性(J)の付与に関する構成を説明する。
ロータ314には外縁より若干内周側、すなわちロータ支持軸315の軸心側にフランジ部318が環状に形成してある。このフランジ部318には、平板に穴を開ける等してドーナッツ状とした慣性体319を取り付け、ネジ320で固定してある。なおフランジ部318は環状に連続している必要はなく、また慣性体319も同様であり、さらに慣性体319は平板状である必要はない。そして、感光体ドラム1の回転時の回転軸3の偏芯によるブレが発生しないように、慣性体319の内径側はロータ314のフランジ部318の外周に嵌合する様に取り付けて、同軸精度を上げ、回転バランスがしっかりとれるように構成してある。
ロータ314の外径を変えれば、微少に慣性力を可変することができるが、さらに大きな変化を与えようとする場合は、例えばロータ314を複数枚を重ね合わせて用いたり、使用する材料の比重(密度)を変えて構成したりする(例えば、鉄系かステンレス系かアルミ系かという様な変更を行う)ことで対応できる。
次に粘性(C)の設定について説明する。
粘性付与に関して応用できる手法としては、高粘度オイルの粘性抵抗を応用するもの、粘弾性ゴム処方のうち粘性成分を極めて大きく獲得したもの、ゲル材料の使用、そして電気粘性材料などの使用が考えられる。これら手法の選択にあたっては、それらのうちから、装置規模や、発現する粘性トルクの大きさ、粘性トルク可変の容易性などを考慮して行うが、装置構成に見合った価格を実現するためにコストも考慮することが好ましい。回転軸のねじり振動は、極めて微少に正転、逆転方向にAC的に発生するので、その振動を、粘性をもって抑制する構成が狙いである。したがって前記の双方向に対して同じ粘性力がガタなく作用しなければならない。なお本明細書では、粘性として説明するが、粘弾性として考えても同様である。
本実施形態では、既述の棒バネ311の内側(回転軸3、ロータ支持軸315の軸心側)において、回転軸3とロータ支持軸315とを接続するように高粘性ゴム(粘性成分の大きなゴム材料)を設ける方法を用いる。もちろん本発明がこのような方法を用いた構成に限定されることはない。
先ず高粘性ゴム材により、円柱状あるいは多角形柱状を形成する。高粘性ゴム材料としては、例えばNBR(アクリロニトリルブタジエンゴム)、EPDM(エチレンプロピレンゴム)、11R(ブチレンゴム)を主体として、これに更に各種の充填材やオイルの含量を調合し、練り合わせることを行い、反発性が低く、損失係数tanδを非常に高い値とする。これにより、粘生体内部での粘性抵抗により、その内部では振動が熱に変換されて吸収されることになる。狙いの値としては、損失係数tanδが2.0以上、望ましくは2.5以上獲得できれば極めて効果が大きい。その他の粘性材料として、シリコーンを主体とした、ゲル材料を使用することも有効である。
前記のようにして作った高粘性ゴム部321の両側端部には、ステンレスや鋼、銅、アルミ等の金属あるいはポリイミド樹脂等の高剛性な材料による接続部322を形成する。高粘性ゴム部321と接続部322とは、一体成形するか、あるいは焼付け法により接合するか、あるいは高強度な接着剤によって頑強に接合することが好ましいが、その他の構成としても良い。
前記の手法により形成した高粘性付与モジュールYは、接続部322に捩れが作用すると、高粘性ゴム部321自体が、その捩れ作用を受けて捩れ変形し、粘性抵抗を発現することになる。図中323は接続部322のツバ部、324は回転軸3、ロータ支持軸315の端部に接続部322を取り付けるためのネジである。
<実施形態4>
なお他の実施形態として、捩れ時の作用を圧縮変形により粘性抵抗を発現させる方法、構成を用いても良い。
図9は、そのような高粘性付与モジュールYを示す図である。接続部322のツバ部323には、一体で延長させて作った、高粘性ゴム部321との噛み合い部322aを一対有する。噛み合い部322a同士は対向させて設けてあり、ここに高粘性ゴム材料を成形により充填して高粘性ゴム部321を形成することで所望の粘性抵抗を発現させることができるようにしてある。この場合は、高粘性ゴム部321には圧縮変形力が作用している。成形により充填するとしたが、焼付けや高強度な接着剤により接合しても良い。
この構造の変形例としては、高粘性ゴムを事前に成形法で形成しておいて、それを対向させた噛み合い部322aの間に合わせて嵌めこむことにより、モジュール化する構成も採用できる。
また図9の例は、高粘性ゴム部321の脱落を防止し、回転中心位置を確保するために、ゴム位置決め部325を有している。図示の例では、ツバ部323の回転中心に凸状の部分を設け、高粘性ゴム部321側には凹部を設け、両者を嵌め合わせてモジュールとしている。このようにすれば、この動吸振器を取り付けた装置の振動状態に合わせて適切な粘性を、高粘性ゴム部321の交換だけで容易に得ることが可能になる。また当然コストも抑えられる。
以上の構成により、バネ(K)と粘性(C)の要素を並列的に配置させることが可能となり、加えてバネ(K)、粘性(C)、慣性(J)の各種条件をそれぞれ個別に、かつ容易に可変させるように調整して、最適値とすることのできる動吸振機構を形成することができる。
<実施形態5>
実施形態4では、粘性(C:高粘性ゴム部321)を回転軸3の軸心に配置して、その外側にバネ(K:棒バネ311)を配置しているが、その関係を逆にして、バネ(K)を内側に、粘性(C)を外側に配置しても良い。そのような実施形態を図10により説明する。
図10に示す実施形態は、バネ(K)の部分は、1本の棒バネ311(あるいは1枚の板バネ)の捩りトルクにより構成することもできる。図示の例では1本の棒バネ311を用いている。すなわち、バネ性を付与する要素である棒バネ311を、回転軸3の軸心に配置し、その外側には、棒バネ311を避けるように内部に空間を持たせた高粘性ゴム部321を上述の方法等で設ける。これにより、シンプルな構成で先の各実施形態と同様の動吸振機構を形成することが可能である。
詳しくは、バネ(K)付与部は、捩りトルクを発生する棒バネ311と、その両端に位置して、回転軸とロータ支持軸とを接続する接続部322で構成する。バネ性を棒バネ311のねじり力で得る場合は、接続部322の回転中心に開けた穴に棒バネ311を差し込み、その部分をロー付けや溶接などにより接合する。また板バネによる捩り力で獲得する場合は、接続部322の回転中心に対して対象に設けたスリット部に、板バネの端部を嵌め込み、棒バネ311と同様の方法により接合する。
一方、伝達すべき振動体に対して、必要とするバネ(K)のバネ定数が小さくて良い場合は、樹脂材料でバネ材を形成しても良い。この場合はバネ材とその接続部分(図の例の接続部322)は一体的に成形して形成できる。樹脂材料としてはバネ性の確保と繰り返し応力に耐えるように、POM、PEEK、PIなどの樹脂材料を用いることが好ましい。
次に、粘性(C)付与部は、バネ(K)付与部を避けて、その外周を覆うように回転軸3に対して同軸に形成する。図示の例でも、高粘性ゴム部321を上述の方法等で設ける。すなわち基本的な構成としては、先の実施形態における粘性(C)付与部と同じである。異なる点は、バネ(K)付与部の存在する内部が、中空になっていることである(中空部を符号321aで示す)。中空の高粘性ゴム部321の両側端には高剛性な材料による接続部326を配置する。接続部326のディスク310やロータ314への接合は焼付けや接着で行える。このような接続部326を、ディスク310とロータ314に設けた適宜の位置決め部にそれぞれ嵌合させる等して回転軸3の回転方向での軸心を出し、ネジ327でディスク310とロータ314に締結する。これによって、ねじりトルクが作用すると粘性(C)が獲得できる。加えて、図示は省略するが高粘性ゴム部321にネジ締め用のレンチを挿入するための小径の穴部を2箇所に設ける。中空部321a内部に設けたバネ(K)付与部の接続部322のネジ324を締め付けるためのものである。
なお、ディスク310とロータ314は、その機能として、対向する両部材の間に回転軸3の軸心と平行でかつ回転軸3の軸心に対して放射方向に位置するように棒バネ311を装着するのに必要である。さらには、高粘性を付与するモジュールをディスク310とロータ314と軸心を合わせて取り付ける構成とすることもできる(高粘性モジュール(高粘性ゴム部321)を回転軸3とロータ支持軸315に取り付けるのでなく、ディスク310とロータ314の軸心に取り付け軸を形成して、ここに締結するという意味である)。また、設定すべき慣性比が主慣性(振動発生側の慣性)に対して十分小さい設定値とする時は、比重(密度)の小さい材料であるアルミ又は樹脂材料を使用することができる。
<実施形態6>
高粘性ゴムによりゴム性を付与する箇所を、バネ(K)を形成する部分にも付加して、全体としての粘性(C)付与量を増加させることができる。
図11に示す実施形態は、先の実施形態で棒バネ311だけによりバネ(K)を形成していた部分に高粘性ゴム等の材料を付与したものである。図示のように、棒バネ311の線径よりも小さい穴径を設けて一定の長さとした粘性材料部材328を棒バネ311のディスク310側の一端に圧入させた後、ディスク310とは反対側のロータ314側の面を押さえプレート329で押さえつつ、ディスク310にネジ330で締め付ける構成となっている。棒バネ311は、ディスク310に対し、あるいはディスク310とロータ314の両方に対して回転バランスを確保する意味から、点対象に配置されているが、そのような配置の棒バネ311に対してそれぞれ同形状の粘性材料部材328を配置して回転バランスを崩さないように構成している。なお、粘性材料部材328はロータ314側に設けても良い。
<実施形態7>
図12は、図10に示した実施形態5と同様の構成を有するが、棒バネ311(あるいは板バネ)によりバネ(K)を付与した部分に、高粘性材料からなる粘性材料部材331を設けたものである。この場合は、例えば棒バネ311と接続部322で構成されるモジュールを成形型にセットした状態で高粘性ゴム材料を流し込んで粘性材料部材331を棒バネ311(あるいは板バネ)と一体的に成形することができる。他の方法としては、成形型に前記のモジュールをセットした後、ゲル材料を流し込み、その後に紫外線等によりゲル材料を硬化させて粘性材料部材331を形成する等の方法も採用できる。いずれも粘性材料部材331が棒バネ311(あるいは板バネ)に接触して、ここでの粘性が利用されることになる。
なおバネ(K)、粘性(C)慣性(J)の各要素を構成する部品又はモジュールは、それぞれ形状、材料等を交換的に付け替えることにより、自在にその値を変更することができる。例えばバネ(K)は、棒バネや板バネの径、厚さ、長さ、設定する本数等を変えることで可変させ得る。また粘性(C)は、使用する材料で可変させることができ、高粘性ゴム材料あるいはゲル材料を用いた時の損失係数tanδの値の大きさで判断できる。そして慣性(J)は取り付ける慣性ホイールの材質、径方向サイズ、厚さであり、以上説明してきた実施形態の構成によれば単独で自在に変更できる。
すなわち、動吸振機構を構成する要素のうち、粘性(C)とバネ(K)を並列に配置して副慣性(J)に結合させて機能させる動吸振動器のモデルを、理想的な機構構成を具現化することができる。動吸振動器を構成する上で、粘性(C)とバネ(K)を回転軸心に対して、同心状にかつ並列に配置すれば、振れの無い安定な回転による吸振動作を行える。また粘性(C)とバネ(K)を回転軸心に対して同心状にかつ並列に配置して振れの無い安定な回転による吸振動作を行うことができる。またディスク310とロータ314を対向させて配置させることにより、ここに粘性部材又は、バネ部材を並列的にかつ同時に取り付けることが可能となる。また回転軸心に対して同心状態に配置を可能とする構成が実現でき、かつ回転安定性が獲得できることになる。さらに、バネ部材の振動振幅に対して、それに高粘性ゴム材料を接触させることにより、この部分での粘性による振動抑制効果を発生させ、それによって別途に並列的に設けた粘性を抑制する部材とともに、全体の粘性効果を増加させ得る。またさらに、粘性(C)とバネ(K)及び慣性(J)の値を個々に、かつ任意に設定可能であるので、画像形成装置等に取り付けることによって発生するシステムの共振周波数が微妙にずれたり、振幅が増加したりしたとしても容易に調整できる。
なお本発明は以上説明した実施形態に限定されるものではなく、多くの変形が本発明の技術的思想内で当分野において通常の知識を有する者により可能である。
1 :感光体ドラム
2 :フランジ
2a :固定ピン
3 :回転軸
4 :フレーム
5 :ベースプレート
6 :軸受
7 :モータ
8 :減速器
10 :動吸振機構
11 :固定ディスク
11a :突起
12 :止めネジ
13 :回転ディスク
13a :突起
14 :粘性付与部材
14a :突起部分
14a1 :粘性付与部
14a2 :ばね性付与部
14b :スリット部
14c :筒状部分
15 :板バネ
15 :バネ性付与部材
16 :ボールベアリング
16a :凸型部分
18 :フライホイール
19 :スリット部
20 :ツバ部
22 :フランジ部
23 :爪部材
100 :複写機
110 :自動原稿搬送装置
110a :原稿トレイ
120 :原稿読取部
130 :給紙部
140 :画像形成部
150 :給紙カセット
160 :シート分離給紙装置
170 :搬送経路
190 :転写ローラ
200 :定着器
220 :排紙トレイ
230 :作像部
230Y :作像部
240 :中間転写ベルト
250 :露光装置
260 :感光体
270 :帯電部
280 :現像部
290 :クリーニング部
310 :ディスク
311 :棒バネ
312 :ネジ
313 :棒バネ支持板
314 :ロータ
315 :ロータ支持軸
316 :コラム
317 :ネジ
318 :フランジ部
319 :慣性体
320 :ネジ
321 :高粘性ゴム部
321a :中空部
322 :接続部
322a :噛み合い部
323 :ツバ部
324 :ネジ
325 :ゴム位置決め部
326 :接続部
327 :ネジ
328 :粘性材料部材
329 :押さえプレート
330 :ネジ
331 :粘性材料部材
A :断面
C :粘性係数
K :ばね定数
L :距離
M :主慣性体
S :シート束
S1 :シート材
c :粘性係数
k :バネ定数
m :副慣性体
特許3492499号公報 特開2008−076499号公報

Claims (9)

  1. 回転体の回転振動を制振するための動吸振器機構において、
    前記回転体の回転軸に固定する固定ディスクと、
    前記回転軸と同軸上に配置しかつ回転可能に支持する回転ディスクとからなり、
    前記固定ディスクと回転ディスクとは、主に粘性材料からなる粘性部材と、主にばね性の材料からなるバネ部材を前記回転軸の回転方向に並列に配置して連結するとともに、
    前記回転ディスクを、軸受をなす部材を介して回転可能に支持する、
    ことを特徴とする動吸振器機構。
  2. 請求項1に記載の動吸振器機構において、
    前記回転体の前記回転軸心上に前記粘性部材を配し、該粘性部材より外周部側に前記バネ部材を配したことを特徴とする動吸振器機構。
  3. 請求項1に記載の動吸振器機構において、
    前記回転体の前記回転軸心上に前記バネ部材を配し、該粘性部材より外周部側に前記粘性部材を配したことを特徴とする動吸振器機構。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の動吸振器機構において、
    前記バネ部材と前記粘性部材とを並列に取り付け、慣性を調整可能とするための一対の慣性部材を前記回転体の前記回転軸に沿って対向させて配したことを特徴とする動吸振器機構。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の動吸振器機構において、
    前記固定ディスクと前記回転ディスク間に設けるバネ部材を、異なるばね特性のものと交換可能としたことを特徴とする動吸振器機構。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の動吸振器機構において、
    前記バネ部材が棒バネまたは板バネであることを特徴とする動吸振器機構。
  7. 請求項4から7のいずれかに記載の動吸振器機構において、
    前記慣性部材を交換可能に前記回転体の内部に設けたことを特徴とする動吸振器機構。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の動吸振器機構において、
    前記回転体の前記回転軸のいずれかの端部に設けることを特徴とする動吸振器機構。
  9. 請求項1から8のいずれかに記載の動吸振器機構を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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