JP2000240636A - ヒンジ機構 - Google Patents

ヒンジ機構

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JP2000240636A
JP2000240636A JP11032694A JP3269499A JP2000240636A JP 2000240636 A JP2000240636 A JP 2000240636A JP 11032694 A JP11032694 A JP 11032694A JP 3269499 A JP3269499 A JP 3269499A JP 2000240636 A JP2000240636 A JP 2000240636A
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closing shaft
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諭 望月
Hitoshi Sato
均 佐藤
Sakae Higano
栄 日向野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少ない部品で必要な機能を満たし、小形
軽量で安価なヒンジ機構を提供する。 【解決手段】 開閉軸支持部9,13に回転可能に支持
された開閉軸3と、開閉軸3を直交状態で回転可能に貫
通した回転軸5と、開閉軸支持部9,13に一体に設け
られた角度規制曲片10b,13dと、開閉軸3に取り
付けられ角度規制曲片10b,13dに当接する角度規
制片12c,15bとを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、開閉軸と、この開
閉軸を直交して貫通している回転軸との2つの軸を有す
るヒンジ機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ビデオカメラ、パソコン、デジタルカメ
ラ等では、筐体と映像モニタ用の液晶ユニット体を備え
たモニタ部とが2つの直交する軸を有するヒンジ機構で
回動可能に結合され、さらにモニタ部は、筐体に対して
一定の開閉角度にあるときに、特定の範囲で仰角を変え
ることができるようになっている。
【0003】このような筐体とモニタ部とを結合する直
交2軸のヒンジ機構に必要とされる機能としては、
(1)各軸が独立した角度規制機能を有すること、
(2)各軸に一定の摺動回転トルクの発生機能を有する
こと、(3)各軸に一定角度の位置で回転抵抗を生ずる
クリック感発生機能を有すること、(4)一方の軸が一
定の回転角度範囲外にあるときには、他方の軸の回転を
規制するようにする回転制止機能を有すること、があ
る。特に(4)は、高級な機種として位置づけられ、さ
ほど高級でない機種では、本機能がないものも使用され
ている。
【0004】従来、上記の機能を備えるための技術手段
としては、(1)の機能では支持壁の一部に回転規制の
スリットを設けたもの(特開平8−270638)、
(2)の機能では支持壁面へバネ力により摩擦板を押し
つけるようにしたもの(特開平9−329127)、
(3)の機能では回転する円盤の外周縁に凸部を設け、
これを受ける凹状板バネとの摺動によるもの(特開平1
0−68412)、(4)の機能では一方の軸からの係
止機構によって他方の軸の回動規制を行うようにしたも
の等がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の直交2軸のヒン
ジ機構では、上記(1)〜(4)ごとに個別の構成部品
を用いており、例えば、角度規制のため、或いは回転ト
ルク発生のためと、単機能の部品の寄せ集めであるた
め、小形化、製造コストの削減等に解決しなければなら
ない問題があった。
【0006】本発明はこのような問題を解消し、少ない
部品で直交2軸のヒンジ機構に必要な機能を満たし、小
形軽量で安価なヒンジ機構を提供することを目的とする
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、開閉
軸支持部に回転可能に支持された開閉軸と、該開閉軸を
直交状態で回転可能に貫通した回転軸と、前記開閉軸支
持部に一体に設けられた角度規制曲片と、前記開閉軸に
取り付けられ前記角度規制曲片に当接する角度規制片
と、を備えたことを特徴とするヒンジ機構に係るもの
で、開閉軸と回転軸とはそれぞれ独立した角度規制機能
と、一定の摺動回転トルクの発生機能と、一定角度の位
置で回転抵抗を生ずるクリック感発生機能とを備えるこ
とが可能になる。
【0008】請求項2の発明は、開閉軸支持部に回転可
能に支持された開閉軸と、該開閉軸を直交状態で回転可
能に貫通した回転軸と、前記開閉軸支持部に取り付けら
れた角度規制曲片と、前記開閉軸に取り付けられ前記角
度規制曲片に当接する角度規制片と、前記回転軸に突設
された規制フランジと、前記開閉軸支持部に取り付けら
れ前記規制フランジに臨む回転規制部と、を備えたこと
を特徴とするヒンジ機構に係るもので、開閉軸と回転軸
とは、それぞれ独立した回転に対する角度規制機能を備
え、一方の軸が一定の角度範囲外にあるときには、他方
の軸の回転を規制することが可能になる。
【0009】請求項3の発明は、開閉軸支持部に取り付
けられ球状凹部を有する開閉クリック板と、開閉軸に取
り付けられ前記球状凹部に嵌合し得る球状突起を有する
バネ部材と、回転軸が貫通し開閉軸に支持された水平板
部に形成された球状凹部と、回転軸に取り付けられ前記
水平板部に形成された球状凹部に嵌合し得る球状突起を
有するバネ部材と、を備えたことを特徴とする請求項1
又は請求項2に記載のヒンジ機構に係るもので、開閉軸
と回転軸とは、それぞれ独立した回転摺動トルクの発生
機能を備えることが可能になる。
【0010】請求項4の発明は、開閉軸支持部に取り付
けられ球状凹部を有する開閉クリック板と、開閉軸に取
り付けられ前記球状凹部に嵌合し得る球状突起を有する
バネ部材と、回転軸が貫通し開閉軸に支持された水平板
部に形成された球状凹部と、回転軸に取り付けられ前記
水平板部に形成された球状凹部に嵌合し得る球状突起を
有するバネ部材と、を備えたことを特徴とする請求項1
又は請求項2に記載のヒンジ機構に係るもので、開閉軸
と回転軸とは、それぞれ一定の位置で回転抵抗を生ずる
クリック感を発生させることが可能になる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
に基づいて説明する。
【0012】図7は、本発明のヒンジ機構の使用例を示
すビデオカメラの斜視図であって、ビデオカメラの本体
になる筐体1と液晶ユニットのモニタ部2とを備えてお
り、モニタ部2は開閉軸3を回転中心として水平の開閉
方向4に沿って筐体1から離れるように展開し、次に、
開閉軸3と直交する方向の回転軸5を回転中心として鉛
直の回転方向6に回転することにより、筐体1に対して
前後上下の任意の位置からモニタ部2のモニタ画像を見
ながら撮影、再生ができるようになっている。この際、
モニタ部2の角部が筐体1に当たらないようにするた
め、モニタ部2の開閉方向4の展開角度が或る一定角度
範囲にならないと、モニタ部2の回転方向6の回転がで
きないように規制する必要がある。
【0013】図1は、このような開閉軸3、回転軸5を
備えた本発明の実施形態の一例を分解して示した斜視図
であって、図7に対し左右方向の鉛直面で90度回転
し、開閉軸3を水平方向とし、回転軸5を鉛直にした状
態で示している。
【0014】開閉軸3は金属で作られていて、中央部に
は、上下から削り込んだ上平面3aと下平面3bとが平
行に形成してあって、その中心部には、回転軸5を直交
する状態で回転可能に挿入する貫通孔3cが穿設されて
おり、上平面3aの右端よりも右側の外周と上平面3a
の左端よりも左側の外周とには、後に詳述する単層巻バ
ネ7,8がそれぞれ嵌められるようになっている。
【0015】開閉軸3の右側端部は小径のボス部3dに
なっていて、このボス部3dには、右側の支持部となる
ブラケット9、開閉クリック板10、波型バネ11が嵌
まるようになっており、更にボス部3dの端面には、開
閉軸抜止板12をかしめて固着するためのかしめ片3e
が一体成形されている。開閉軸3の左側端部も小径のボ
ス部3fになっていて、このボス部3fには、左側の支
持部となるブラケット13、皿バネ14が嵌まるように
なっており、更にボス部3fの端面には、開閉軸抜止板
15をかしめて固着するためのかしめ片3gが一体成形
されている。
【0016】右側のブラケット9はほぼ長方形の金属板
を折り曲げて形成したもので、開閉軸3の右側の支持部
を構成するものであり、左端で上方に折り曲げてある垂
直片9aの中央部には、開閉軸3のボス部3dを回転自
在に貫通させる貫通孔9bが穿設されており、垂直片9
aの両側には、単層巻バネ7の係止片7aを嵌合するた
めの係止片用凹部9cが形成されている。更にブラケッ
ト9右端近くの一側には、ブラケット9を筐体1(図7
参照)へ固定するための取付孔9dを穿設したブラケッ
ト部9eが一体成形されている。
【0017】左側のブラケット13もほぼ長方形の金属
板を折り曲げて形成したもので、開閉軸3の左側の支持
部を構成するものであり、右端で上方に折り曲げてある
垂直片13aの中央部には、開閉軸3のボス部3fを回
転自在に貫通させる貫通孔13bが穿設されており、垂
直片13aの両側には、単層巻バネ8の係止片8aを嵌
合するための係止片用凹部13cが形成され、垂直片1
3aの下部一側には、ほぼ45度に傾斜を持つようにし
て左端へ向くように折り曲げた角度規制曲片13dが形
成されている。更にブラケット13の左端近くの一側に
は、ブラケット13を筐体1へ固定するための取付孔1
3eを穿設したブラケット部13fが一体成形されてい
る。
【0018】左右の単層巻バネ7,8は薄板のバネ鋼に
よって円筒状に近い形状に形成され、その内径は開閉軸
3の外径よりもやや小さくなっていて、前述したように
開閉軸3に形成してある上平面3aの右端よりも右側の
開閉軸3外周と、上平面3aの左端よりも左側の開閉軸
3外周とに、それぞれ回転摺動を生ずるように嵌められ
ている。そして右側の単層巻バネ7の右端には右側のブ
ラケット9の係止片用凹部9cに嵌合する係止片7aが
一体に成型されており、左側の単層巻バネ8の左端には
左側のブラケット13の係止片用凹部13cに嵌合する
係止片8aが一体に成型されている。更に右側の単層巻
バネ7の左端には、図2の底面図、図4の正面図にも示
すように、やや突出した回転規制部7bと、やや後退し
た回転許容部7cとが形成されており、同様に左側の単
層巻バネ8の右端にも、やや突出した回転規制部8b
と、やや後退した回転許容部8cとが形成されている。
【0019】図1において、ブラケット9の右側にある
開閉クリック板10は、薄板のバネ鋼によってほぼ正方
形に作られ、その中央部には、開閉軸3のボス部3dを
回転自在に貫通させる貫通孔10aが穿設されており、
開閉クリック板10の下部一側には、ほぼ45度に傾斜
を持つようにして右側へ向くように折り曲げた角度規制
曲片10bが形成されており、開閉クリック板10の両
側には、単層巻バネ7の係止片7aを嵌合させてかしめ
止めするための係止片用凹部10cが形成され、開閉ク
リック板10の右側の鉛直面には、貫通孔10aを中心
にして対称位置に4つの球状凹部10dが設けられてい
る。
【0020】上述の開閉クリック板10の右側にある波
型バネ11は、薄板のバネ鋼によってほぼ円形に作ら
れ、縦方向の中心部分が開閉クリック板10とは反対側
に波型に湾曲して厚さ方向にバネ弾性を有するように形
成され、その中央部には、開閉軸3のボス部3dを貫通
させる貫通孔11aが穿設されている。そして貫通孔1
1aの両側の鉛直面の対称位置には、前述した開閉クリ
ック板10の球状凹部10dに嵌合し得る2つの球状突
起11bが開閉クリック板10の方へ向けて突設されて
いる。更に波型バネ11の下部には、右側へ向くように
折り曲げた係止片11cが形成されている。
【0021】開閉軸3の右側端部のボス部3d端面のか
しめ片3eにかしめて固着する開閉軸抜止板12は、金
属薄板でほぼ円盤状に作られたもので、その中央部に
は、開閉軸3のかしめ片3eを嵌入させるためのほぼ長
方形の貫通孔12aが穿設されており、開閉軸抜止板1
2の外周には、上述した波型バネ11の係止片11cを
嵌合させるための係止片用凹部12bが形成されると共
に、角度規制片12cが突設されている。
【0022】開閉軸3の左側端部のボス部3f端面のか
しめ片3eにかしめて固着する開閉軸抜止板15も金属
薄板で開閉軸抜止板12と同じ形状に作られており、そ
の中央部には、開閉軸3のかしめ片3gを嵌入させるた
めのほぼ長方形の貫通孔15aが穿設されると共に、開
閉軸抜止板15の外周には角度規制片15bが突設され
ている。そして、この開閉軸抜止板15とブラケット1
3の垂直片13aとの間に介在している皿バネ14は、
薄板のバネ鋼で球面を備えた円盤状に作られていて、そ
の中央部には、開閉軸3のボス部3fを貫通させるため
の貫通孔14aが穿設されている。
【0023】鉛直方向の回転軸5は金属でほぼ円柱状に
作られており、上部にある軸部5aの直径は、開閉軸3
に穿設されている貫通孔3cの直径よりも若干小さな寸
法になっており、軸部5aの上方にはかしめ片5bが一
体に成型されており、軸部5aの下方には規制フランジ
5cが一体に成型されている。
【0024】規制フランジ5cは、軸部5aと同軸で軸
部5aの直径よりも大径の円筒面になっていて、規制フ
ランジ5cの直径は、図2、図4に示す回転規制部7
b,8b間の間隔よりも大きく、且つ回転許容部7c,
8c間の間隔よりも若干小さな寸法になっている。また
規制フランジ5cの両側には、平行になるように削り取
った平行面5dが形成されていて、両側の平行面5d間
の寸法は軸部5aの直径に等しく、且つ図2、図4に示
す回転規制部7b,8b間の間隔よりも若干小さな寸法
になっている。
【0025】図1において、回転軸5の下端部には、取
付板16をかしめ止めするかしめ片5eが一体に成型さ
れており、取付板16には、図7に示すモニタ部2が取
り付けられるようになっている。
【0026】開閉軸3の上方には回転クリック板17が
あって、この回転クリック板17は、水平板部17aと
角度規制曲片17bと脚片17cとが、金属薄板によっ
て一体に形成されている。水平板部17aの左右の長さ
は、開閉軸3の上平面3aの長さより若干短い寸法にな
っていて、水平板部17aは上平面3aの上に圧接され
るものであり、水平板部17aの中央には回転軸5の軸
部5aを回転自在に貫通させる貫通孔17dが穿設して
あって、貫通孔17dの両側上面には、貫通孔17dの
中心に対し対称的に球状凹部17eが形成されている。
【0027】角度規制曲片17bは水平板部17aの向
こう側の縁部中央から上方に折り曲げられており、脚片
17cは水平板部17aの左右両端部から下方に折り曲
げられている。そして脚片17cの下端部には、このヒ
ンジ機構を覆う図示しないカバーを取り付ける取付孔1
7fが穿設されている。
【0028】回転クリック板17の上方には、波型バネ
18、回転軸抜止板19が配置されていて、波型バネ1
8は薄板のバネ鋼によってほぼ円形に作られ、左右方向
の中心部分が上方に波型に湾曲して厚さ方向にバネ弾性
を有するように形成され、その中央部には、回転軸5の
軸部5aを貫通させる貫通孔18aが穿設されている。
そして貫通孔18aの手前側と向こう側の平面部の下面
には、前述した回転クリック板17の球状凹部17eに
嵌合し得る球状突起18bが回転クリック板17の方へ
向けて突設されている。更に波型バネ18の左右両側に
は、上側へ向くように折り曲げた係止片18cが形成さ
れている。
【0029】回転軸抜止板19は金属薄板でほぼ円盤状
に作られていて、その中央部には、回転軸5のかしめ片
5bを嵌入させるためのほぼ長方形の貫通孔19aが穿
設されており、開閉軸抜止板19の外周には、上述した
波型バネ18の係止片18cを嵌合させかしめ止めする
ための係止片用凹部19bが形成されると共に、角度規
制片19cが突設されている。
【0030】上述した図1に示す各構成部材は、次に説
明するように組み付ける。
【0031】開閉軸3の上平面3aの右端よりも右側の
外周には単層巻バネ7を嵌め、図2、図4に示すよう
に、単層巻バネ7の回転規制部7bが開閉軸3の下平面
3bの領域に突出するようにする。そして開閉軸3のボ
ス部3dをブラケット9の貫通孔9bに貫通させると共
に、ブラケット9の係止片用凹部9cに単層巻バネ7の
係止片7aを嵌合させる。そしてブラケット9の貫通孔
9bを貫通した開閉軸3のボス部3dに、垂直片9aの
右側から開閉クリック板10、波型バネ11を嵌め、波
型バネ11の係止片用凹部10cに単層巻バネ7の係止
片7aを嵌合して、係止片7aを係止片用凹部10cに
かしめて固定する。
【0032】この結果、単層巻バネ7と開閉クリック板
10とは、単層巻バネ7の回転規制部7bを介してブラ
ケット9に固定され、開閉軸3のボス部3dは、ブラケ
ット9、単層巻バネ7、開閉クリック板10に対して回
転可能に支持される。そして単層巻バネ7の内径は開閉
軸3の外径よりもやや小さくなっているため開閉軸3の
外周に圧接され、開閉軸3が回転する際には、単層巻バ
ネ7によって開閉軸3には一定の摺動回転トルクが加え
られる。
【0033】波型バネ11を開閉軸3のボス部3dの右
側に嵌めた後、開閉軸抜止板12の貫通孔12aをかし
め片3eに嵌合させると共に波型バネ11の係止片11
cを開閉軸抜止板12の係止片用凹部12bに嵌めてか
しめ止めし、波型バネ11を開閉クリック板10に押し
付けて波型バネ11の波型に湾曲している部分を圧縮す
る状態とし、かしめ片3eをかしめて開閉軸抜止板12
を開閉軸3の右端に固着する。
【0034】この結果、開閉軸3が回転する際には、波
型バネ11及び開閉軸抜止板12は開閉軸3と共に回転
し、波型バネ11の球状突起11bが開閉クリック板1
0の右側の鉛直面に対し円形に摺動して開閉軸3に一定
の摺動回転トルクを与えると共に、球状凹部10dに嵌
入したり脱出したりして、球状突起11bが球状凹部1
0dに嵌入する時には開閉軸3の回転抵抗を若干緩和
し、球状突起11bが球状凹部10dから脱出する時に
は開閉軸3の回転抵抗を若干大きくして、開閉軸3の回
転にクリック感を与えるようになる。また開閉軸抜止板
12が開閉軸3と共に回転すると、開閉軸抜止板12の
角度規制片12cが開閉クリック板10の角度規制曲片
10bに当接し、開閉軸3の回転角度を一定範囲内に規
制する。
【0035】開閉軸3の上平面3aの左端よりも左側の
外周にも単層巻バネ8を嵌め、単層巻バネ8の回転規制
部8bが開閉軸3の下平面3bの領域に突出するように
する。そして前述したように、回転規制部7b,8b間
の間隔が図2、図4に示すように、回転軸5の規制フラ
ンジ5cの直径よりも小さいが、平行面5d間の寸法よ
りも若干大きな寸法に設定する。
【0036】次に、開閉軸3のボス部3fをブラケット
13の貫通孔13bに貫通させると共に、ブラケット1
3の係止片用凹部係止片用凹部13cに単層巻バネ8の
係止片8aを嵌合させ、かしめて固着する。そしてブラ
ケット13の貫通孔13bを貫通した開閉軸3のボス部
3fには、垂直片13aの左側から皿バネ14を嵌め、
開閉軸抜止板15の貫通孔15aに開閉軸3のかしめ片
3gを嵌入し、皿バネ14をブラケット13の垂直片1
3aの左側に押し付けて皿バネ14を圧縮する状態にし
て、かしめ片3gをかしめて開閉軸抜止板15を開閉軸
3の左端に固着する。
【0037】この結果、単層巻バネ8はブラケット13
に固着され、開閉軸3のボス部3fはブラケット13、
単層巻バネ8、皿バネ14に対して回転可能に支持され
る。そして単層巻バネ8の内径は開閉軸3の外径よりも
やや小さくなっているため、開閉軸3が回転する際には
右側の単層巻バネ7と共同して、開閉軸3に一定の摺動
回転トルクを加えるようになる。また開閉軸抜止板15
は開閉軸3と共に回転し、皿バネ14は開閉軸3の左側
のがたつきを吸収すると同時に、右側の波型バネ11と
共同して、開閉軸3に一定の摺動回転トルクを与えるよ
うになる。更に開閉軸抜止板15の角度規制片15bが
ブラケット13の角度規制曲片13dに当接し、右側に
ある開閉クリック板10の角度規制曲片10b、開閉軸
抜止板12の角度規制片12cと共同して開閉軸3の回
転角度を一定範囲内に規制する。回転軸5の上部にある
軸部5aは、開閉軸3の中心部に穿設されている貫通孔
3cに下方から回転可能に挿入して貫通孔3cの上方に
突出させ、貫通孔3cから突出している軸部5aに回転
クリック板17の貫通孔17dを嵌め、回転クリック板
17を開閉軸3の上平面3aに当接する。この状態で回
転クリック板17の脚片17cは、開閉軸3の図1にお
ける向こう側から下側に亘り、離れて位置することにな
る。
【0038】貫通孔17dを軸部5aに嵌めた回転クリ
ック板17の上方から、波型バネ18を軸部5aに嵌
め、更に回転軸抜止板19の貫通孔19aをかしめ片5
bに嵌合させると共に、波型バネ18の係止片18cを
係止片用凹部19bに嵌め、波型バネ18を回転クリッ
ク板17の水平板部17aに押し付けて波型バネ18の
上方に波型に湾曲している部分を圧縮する状態にして、
かしめ片5bをかしめて回転軸抜止板19を回転軸5の
上端に固着する。
【0039】この結果、回転クリック板17は上平面3
aの上に圧接され、回転軸5の規制フランジ5cの上面
は開閉軸3の下平面3bに接し、平行面5dは単層巻バ
ネ7の回転規制部7bと単層巻バネ8の回転規制部8b
との間に位置するようになり、回転軸5は開閉軸3に対
して直交する状態に保たれ、回転軸5が回転する際に
は、波型バネ18及び回転軸抜止板19は回転軸5と共
に回転し、波型バネ18の球状突起18bが回転クリッ
ク板17の水平板部17a上面に対し円形に摺動して回
転軸5に一定の摺動回転トルクを与えると共に、球状凹
部17eに嵌入したり脱出したりして、回転軸5の回転
にクリック感を与えるようになる。また回転軸抜止板1
9が回転軸5と共に回転すると、回転軸抜止板19の角
度規制片19cが回転クリック板17の角度規制曲片1
7bに当接し、回転軸5の回転角度を一定範囲内に規制
する。
【0040】回転軸5の下端部に成型されているかしめ
片5eには取付板16をかしめ止めし、取付板16に図
7に示すモニタ部2を取り付ける。
【0041】次に、上述したヒンジ機構の作用を説明す
る。
【0042】図2は、図7のモニタ部2が筐体1に接し
て開閉角度が0度になっている時のヒンジ機構を図1の
下側から見た底面図、図3は、図2の左側面図であっ
て、回転軸5の平行面5dは単層巻バネ7の回転規制部
7bと8の回転規制部8bとの間に位置し、回転が規制
されて回転軸5は回転できない状態になっていて、図7
のモニタ部2は鉛直の回転方向6に回転することができ
ない。
【0043】図7のモニタ部2を筐体1から離れるよう
に開閉軸3の軸心を回転中心として水平の開閉方向4に
角度αだけ回動すると、開閉軸3及び回転軸5は開閉軸
3の軸心を回転中心として角度αだけ回動する。
【0044】開閉軸3がその軸心を回動中心として回動
し始める時には、図1に示す開閉クリック板10の球状
凹部10dに嵌合していた波型バネ11の球状突起11
bが球状凹部10dから抜け出すため、開閉軸3の回転
にクリック感が発生する。そして開閉軸3の回転中は、
単層巻バネ7,8の持つ弾力により摩擦抵抗が発生する
ので、不本意に開閉軸3が回転してしまうことはない。
【0045】ビデオカメラ、パソコン、デジタルカメラ
等では、開閉軸3の軸心を回転中心として開閉方向4に
開閉軸3及び回転軸5を回動する角度αは、一般に90
度から120度の範囲であって、図1に示す開閉軸抜止
板12の角度規制片12cが開閉クリック板10の角度
規制曲片10bに当接し、同時に開閉軸抜止板15の角
度規制片15bもブラケット13の角度規制曲片13d
に当接することにより、開閉軸3の回転角度を規制する
ことになる。そして開閉軸3の回動が角度αになる直前
には、波型バネ11の球状突起11bが開閉クリック板
10の球状凹部10dに嵌合するため、開閉軸3の回転
にクリック感が発生する。
【0046】図4は、回転軸5を回動した角度αが90
度の時のヒンジ機構の正面図、図5は、図4の左側面図
であって、回転軸5の規制フランジ5cと平行面5dと
は、単層巻バネ7の回転規制部7bと単層巻バネ8の回
転規制部8bとの間から移動して、単層巻バネ7の回転
許容部7cと単層巻バネ8の回転許容部8cとの間に位
置するようになる。
【0047】図4に示すように回転軸5の規制フランジ
5cが回転許容部7c,8cの間に位置すると、規制フ
ランジ5cと共に回転軸5がその軸心を回転中心として
回転することが可能となるので、図7のモニタ部2は回
転軸5の軸心を回転中心として鉛直の回転方向6に回転
することができるようになる。この際にモニタ部2は筐
体1から離れているので、モニタ部2の角部が筐体1に
当たることはない。
【0048】回転軸5がその軸心を回動中心として回動
し始める時には、図1に示す回転クリック板17の球状
凹部17eに嵌合していた波型バネ18の球状突起18
bが球状凹部17eから抜け出すため、回転軸5の回転
にクリック感が発生する。そして回転軸5の回転中は、
波型バネ18の持つ弾力により、球状突起18bと回転
クリック板17との間に摩擦抵抗が発生するので、不本
意に回転軸5が回転してしまうことはない。
【0049】回転軸5の軸心を回転中心とする回転範囲
は、図1に示す開閉軸抜止板19の角度規制片19cが
回転クリック板17の角度規制曲片17bに当接するこ
とによって規制される。そして角度規制片19cが角度
規制曲片17bに当接する直前には、波型バネ18の球
状突起18bが回転クリック板17の球状凹部17eに
嵌合するため、回転軸5の回転にクリック感が発生す
る。
【0050】回転軸5が角度αの位置にある時、図7の
モニタ部2が筐体1に接近する方向に開閉軸3を回転し
ようとしても、開閉軸3と共に開閉軸3の軸心を回転中
心として回転する回転軸5は、図4において規制フラン
ジ5cが回転許容部7c,8cの間で左右方向の位置に
なっているため、回転規制部7b,8cに規制フランジ
5cが当たって、回転軸5は開閉軸3の軸心を回転中心
とする回転ができず、これに伴って開閉軸3を回転させ
ることはできない。
【0051】しかし角度αが0度になるように回転軸5
を回転し、図2、図3に示す状態にしてモニタ部2が鉛
直の方向になると、回転軸5の平行面5dが回転規制部
7bと回転規制部8bとの間に入り得るようになるた
め、開閉軸3を回転させることが可能になって図7のモ
ニタ部2を筐体1に添わせることができるようになる。
図6は、本発明の実施形態の他の例を分解して示した斜
視図であって、図1と同一符号は同一部分を示してい
る。
【0052】図6に示す実施形態は、図1の単層巻バネ
7,8を備えておらず、開閉軸3の右側の支持部となる
ブラケット9は、ほぼ長方形の金属板を横長の鉛直状態
にして、その左側を手前に折り曲げて折曲部9fとし、
この折曲部9fの中央部に開閉軸3のボス部3dを回転
自在に貫通させる貫通孔9bを穿設し、更に折曲部9f
の図6における手前側を開閉軸3とは反対側の右側に直
角に折り曲げて角度規制曲片9gをブラケット9と一体
に成形している。そのため開閉クリック板10は、角度
規制曲片10bを有しないものにしている。
【0053】開閉軸3の左側の支持部となるブラケット
13も同様に、ほぼ長方形の金属板を横長の鉛直状態に
して、その右側を手前に折り曲げて折曲部13fとし、
この折曲部13fの中央部に開閉軸3のボス部3fを回
転自在に貫通させる貫通孔13bを回転自在に貫通させ
る貫通孔9bを穿設し、更に折曲部13fの手前側を開
閉軸3とは反対側の左側に直角に折り曲げて角度規制曲
片13dを成形している。
【0054】開閉軸3の上平面3aの上に配置される回
転クリック板17は、脚片17cを有しないものにして
いる。
【0055】上記以外の開閉軸3、波型バネ11、開閉
軸抜止板12、皿バネ14、開閉軸抜止板15、回転軸
5、波型バネ18、回転軸抜止板19、取付板16は、
図1に示したものと同じである。
【0056】上述した図6に示す構成部材の組み付け
は、図1の単層巻バネ7,8がないため簡単になり、図
1のものと同様に組み付けることができる。
【0057】図6に示すヒンジ機構においても、図7の
モニタ部2を筐体1から離れるように開閉軸3の軸心を
回転中心として水平の開閉方向4に回動すると、開閉軸
3及び回転軸5は開閉軸3の軸心を回転中心として回動
する。そして開閉軸3がその軸心を回動中心として回動
し始める時には、開閉クリック板10の球状凹部10d
に嵌合していた波型バネ11の球状突起11bが球状凹
部10dから抜け出すため、開閉軸3の回転にクリック
感が発生し、更に、波型バネ11の折曲部9fに対する
押圧力と皿バネ14の折曲部13fに対する押圧力とに
より摩擦抵抗が発生するので、不本意に回転軸5が回転
してしまうことはない。
【0058】開閉軸抜止板12の角度規制片12c及び
開閉軸抜止板15の角度規制片15bが、それぞれブラ
ケット9の角度規制曲片9g及びブラケット13の角度
規制曲片13dに当接することにより、開閉軸3の回転
角度が規制され、その直前には、波型バネ11の球状突
起11bが開閉クリック板10の球状凹部10dに嵌合
するため、開閉軸3の回転にクリック感が発生する。
【0059】回転軸5の回転に伴う摩擦抵抗とクリック
感の発生は、図1のヒンジ機構と全く同じであるが、図
1の単層巻バネ7,8がないため、開閉軸3及び回転軸
5相互間の回動位置に伴う回転規制は行われないので、
モニタ部2(図7参照)の角部が筐体1に当たらないよ
うに注意をする必要がある。そのため、さほど高級でな
い安価な機種に適することになる。
【0060】
【発明の効果】請求項1の発明は、少ない部品で直交2
軸の各軸が独立した角度規制機能と、一定の摺動回転ト
ルクの発生機能と、一定角度の位置で回転抵抗を生ずる
クリック感発生機能とを備えたヒンジ機構を提供するこ
とができる効果がある。
【0061】請求項2の発明は、開閉軸支持部に取り付
けられた角度規制曲片に、開閉軸に取り付けられた角度
規制片が当接することにより、開閉軸の回転に対する角
度規制が行われ、開閉軸支持部に取り付けられた回転規
制部が回転軸に突設された規制フランジに臨んで回転軸
の回転に対する角度規制が行われ、開閉軸と回転軸とは
独立した角度機能を有し、それぞれ個別に規制角度を設
定できる効果がある。そして開閉軸をその軸心を回転中
心として回転することにより、回転軸も開閉軸と共に開
閉軸の軸心を回転中心として回転し、回転規制部が回転
軸に突設された規制フランジに臨む状態の開閉軸の回転
角度になった時にのみ、開閉軸はその軸心を回転中心と
する回転が可能となり、回転軸をその軸心を回動中心と
して開閉軸に対して回動すると、規制フランジも回転軸
と共に回転して方向が変わるため、規制フランジが回転
規制部に支障しない位置にある時にのみ回転軸はその軸
心を回転中心とする回転が可能となり、一方の軸が一定
の角度範囲外にあるときには、他方の軸の回転を規制す
ることができる効果がある。
【0062】請求項3の発明は、先端に回転規制部が形
成され開閉軸の外周に密接するバネ部材で開閉軸に回転
摺動トルクを発生させることができると共に回転軸の回
転規制が行え、回転軸が貫通し開閉軸に支持された水平
板部と、回転軸に取り付けられ水平板部に圧接されたバ
ネ部材とによって回転軸に回転摺動トルクを発生させる
ことが可能なため、少ない部品で開閉軸と回転軸とに別
個の回転摺動トルクを発生させることができる効果があ
る。
【0063】請求項4の発明は、開閉軸と回転軸とはそ
れぞれ個別に、一定の位置で回転抵抗を生ずるクリック
感を発生させることができる効果がある。
【0064】そして請求項1ないし請求項4の発明は、
いずれも少ない部品により、合理的な構成で、且つ小形
軽量で安価なヒンジ機構を提供ことができる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の一例を分解して示した斜視
図である。
【図2】本発明の実施形態の一例の要部の底面図であ
る。
【図3】図2の左側面図である。
【図4】本発明の実施形態の一例の要部の図2とは異な
る状態を示す正面図である。
【図5】図4の左側面図である。
【図6】本発明の実施形態の他の例を分解して示した斜
視図である。
【図7】本発明のヒンジ機構の使用例を示すビデオカメ
ラの斜視図である。
【符号の説明】
3 開閉軸 5 回転軸 5c 規制フランジ 7 単層巻バネ(バネ部材) 7b 回転規制部 8 単層巻バネ(バネ部材) 8b 回転規制部 9 ブラケット(開閉軸支持部) 9g 角度規制曲片 10 開閉クリック板 10b 角度規制曲片 10d 球状凹部 11 波型バネ(バネ部材) 11b 球状突起 12c 角度規制片 13 ブラケット(開閉軸支持部) 13d 角度規制曲片 15b 角度規制片 17a 水平板部 17e 球状凹部 18 波型バネ(バネ部材) 18b 球状突起
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年11月22日(1999.11.
22)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 ヒンジ機構
【特許請求の範囲】
【請求項】 開閉軸支持部に回転可能に支持された開
閉軸と、該開閉軸を直交状態で回転可能に貫通した回転
軸と、前記開閉軸支持部と開閉軸に相互に当接するよう
に設けられた角度規制片と、前記回転軸に突設された規
制フランジと、前記開閉軸支持部に取り付けられ前記規
制フランジに臨む回転規制部と、を備えたことを特徴と
するヒンジ機構。
【請求項】 開閉軸支持部に取り付けられて開閉軸の
外周に密接し先端に回転規制部が形成されたバネ部材
と、回転軸が貫通し開閉軸に支持された水平板部と、回
転軸に取り付けられ前記水平板部に圧接されたバネ部材
と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載のヒンジ
機構。
【請求項】 開閉軸支持部に取り付けられ球状凹部を
有する開閉クリック板と、開閉軸に取り付けられ前記球
状凹部に嵌合し得る球状突起を有するバネ部材と、回転
軸が貫通し開閉軸に支持された水平板部に形成された球
状凹部と、回転軸に取り付けられ前記水平板部に形成さ
れた球状凹部に嵌合し得る球状突起を有するバネ部材
と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載のヒンジ
機構。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、開閉軸と、この開
閉軸を直交して貫通している回転軸との2つの軸を有す
るヒンジ機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ビデオカメラ、パソコン、デジタルカメ
ラ等では、筐体と映像モニタ用の液晶ユニット体を備え
たモニタ部とが2つの直交する軸を有するヒンジ機構で
回動可能に結合され、さらにモニタ部は、筐体に対して
一定の開閉角度にあるときに、特定の範囲で仰角を変え
ることができるようになっている。
【0003】このような筐体とモニタ部とを結合する直
交2軸のヒンジ機構に必要とされる機能としては、
(1)各軸が独立した角度規制機能を有すること、
(2)各軸に一定の摺動回転トルクの発生機能を有する
こと、(3)各軸に一定角度の位置で回転抵抗を生ずる
クリック感発生機能を有すること、(4)一方の軸が一
定の回転角度範囲外にあるときには、他方の軸の回転を
規制するようにする回転規制機能を有すること、があ
る。
【0004】従来、上記の機能を備えるための技術手段
としては、(1)の機能では支持壁の一部に回転規制の
スリットを設けたもの(特開平8−270638)、
(2)の機能では支持壁面へバネ力により摩擦板を押し
つけるようにしたもの(特開平9−329127)、
(3)の機能では回転する円盤の外周縁に凸部を設け、
これを受ける凹状板バネとの摺動によるもの(特開平1
0−68412)、(4)の機能では一方の軸からの係
止機構によって他方の軸の回動規制を行うようにしたも
の等がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の直交2軸のヒン
ジ機構では、上記(1)〜(4)ごとに個別の構成部品
を用いており、例えば、角度規制のため、或いは回転ト
ルク発生のためと、単機能の部品の寄せ集めであるた
め、小形化、製造コストの削減等に解決しなければなら
ない問題があった。
【0006】本発明はこのような問題を解消し、少ない
部品で直交2軸のヒンジ機構に必要な機能を満たし、小
形軽量で安価なヒンジ機構を提供することを目的とする
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項の発明は、開閉
軸支持部に回転可能に支持された開閉軸と、該開閉軸を
直交状態で回転可能に貫通した回転軸と、前記開閉軸支
持部と開閉軸に相互に当接するように設けられた角度規
制片と、前記回転軸に突設された規制フランジと、前記
開閉軸支持部に取り付けられ前記規制フランジに臨む回
転規制部と、を備えたことを特徴とするヒンジ機構に係
るもので、開閉軸と回転軸とは、それぞれ独立した回転
に対する角度規制機能を備え、一方の軸が一定の角度範
囲外にあるときには、他方の軸の回転を規制することが
可能になる。
【0008】請求項の発明は、開閉軸支持部に取り付
けられて開閉軸の外周に密接し先端に回転規制部が形成
されたバネ部材と、回転軸が貫通し開閉軸に支持された
水平板部と、回転軸に取り付けられ前記水平板部に圧接
されたバネ部材と、を備えたことを特徴とする請求項1
に記載のヒンジ機構に係るもので、開閉軸と回転軸と
は、それぞれ独立した回転摺動トルクの発生機能を備え
ることが可能になる。
【0009】請求項の発明は、開閉軸支持部に取り付
けられ球状凹部を有する開閉クリック板と、開閉軸に取
り付けられ前記球状凹部に嵌合し得る球状突起を有する
バネ部材と、回転軸が貫通し開閉軸に支持された水平板
部に形成された球状凹部と、回転軸に取り付けられ前記
水平板部に形成された球状凹部に嵌合し得る球状突起を
有するバネ部材と、を備えたことを特徴とする請求項1
に記載のヒンジ機構に係るもので、開閉軸と回転軸と
は、それぞれ一定の位置で回転抵抗を生ずるクリック感
を発生させることが可能になる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
に基づいて説明する。
【0011】図7は、本発明のヒンジ機構の使用例を示
すビデオカメラの斜視図であって、ビデオカメラの本体
になる筐体1と液晶ユニットのモニタ部2とを備えてお
り、モニタ部2は開閉軸3を回転中心として水平の開閉
方向4に沿って筐体1から離れるように展開し、次に、
開閉軸3と直交する方向の回転軸5を回転中心として鉛
直の回転方向6に回転することにより、筐体1に対して
前後上下の任意の位置からモニタ部2のモニタ画像を見
ながら撮影、再生ができるようになっている。この際、
モニタ部2の角部が筐体1に当たらないようにするた
め、モニタ部2の開閉方向4の展開角度が或る一定角度
範囲にならないと、モニタ部2の回転方向6の回転がで
きないように規制する必要がある。
【0012】図1は、このような開閉軸3、回転軸5を
備えた本発明の実施形態の一例を分解して示した斜視図
であって、図7に対し左右方向の鉛直面で90度回転
し、開閉軸3を水平方向とし、回転軸5を鉛直にした状
態で示している。
【0013】開閉軸3は金属で作られていて、中央部に
は、上下から削り込んだ上平面3aと下平面3bとが平
行に形成してあって、その中心部には、回転軸5を直交
する状態で回転可能に挿入する貫通孔3cが穿設されて
おり、上平面3aの右端よりも右側の外周と上平面3a
の左端よりも左側の外周とには、後に詳述する単層巻バ
ネ7,8がそれぞれ嵌められるようになっている。
【0014】開閉軸3の右側端部は小径のボス部3dに
なっていて、このボス部3dには、右側の支持部となる
ブラケット9、開閉クリック板10、波型バネ11が嵌
まるようになっており、更にボス部3dの端面には、開
閉軸抜止板12をかしめて固着するためのかしめ片3e
が一体成形されている。開閉軸3の左側端部も小径のボ
ス部3fになっていて、このボス部3fには、左側の支
持部となるブラケット13、皿バネ14が嵌まるように
なっており、更にボス部3fの端面には、開閉軸抜止板
15をかしめて固着するためのかしめ片3gが一体成形
されている。
【0015】右側のブラケット9はほぼ長方形の金属板
を折り曲げて形成したもので、開閉軸3の右側の支持部
を構成するものであり、左端で上方に折り曲げてある垂
直片9aの中央部には、開閉軸3のボス部3dを回転自
在に貫通させる貫通孔9bが穿設されており、垂直片9
aの両側には、単層巻バネ7の係止片7aを嵌合するた
めの係止片用凹部9cが形成されている。更にブラケッ
ト9右端近くの一側には、ブラケット9を筐体1(図7
参照)へ固定するための取付孔9dを穿設したブラケッ
ト部9eが一体成形されている。
【0016】左側のブラケット13もほぼ長方形の金属
板を折り曲げて形成したもので、開閉軸3の左側の支持
部を構成するものであり、右端で上方に折り曲げてある
垂直片13aの中央部には、開閉軸3のボス部3fを回
転自在に貫通させる貫通孔13bが穿設されており、垂
直片13aの両側には、単層巻バネ8の係止片8aを嵌
合するための係止片用凹部13cが形成され、垂直片1
3aの下部一側には、ほぼ45度に傾斜を持つようにし
て左端へ向くように折り曲げた角度規制曲片13dが形
成されている。更にブラケット13の左端近くの一側に
は、ブラケット13を筐体1へ固定するための取付孔1
3eを穿設したブラケット部13fが一体成形されてい
る。
【0017】左右の単層巻バネ7,8は薄板のバネ鋼に
よって円筒状に近い形状に形成され、その内径は開閉軸
3の外径よりもやや小さくなっていて、前述したように
開閉軸3に形成してある上平面3aの右端よりも右側の
開閉軸3外周と、上平面3aの左端よりも左側の開閉軸
3外周とに、それぞれ回転摺動を生ずるように嵌められ
ている。そして右側の単層巻バネ7の右端には右側のブ
ラケット9の係止片用凹部9cに嵌合する係止片7aが
一体に成型されており、左側の単層巻バネ8の左端には
左側のブラケット13の係止片用凹部13cに嵌合する
係止片8aが一体に成型されている。更に右側の単層巻
バネ7の左端には、図2の底面図、図4の正面図にも示
すように、やや突出した回転規制部7bと、やや後退し
た回転許容部7cとが形成されており、同様に左側の単
層巻バネ8の右端にも、やや突出した回転規制部8b
と、やや後退した回転許容部8cとが形成されている。
【0018】図1において、ブラケット9の右側にある
開閉クリック板10は、薄板のバネ鋼によってほぼ正方
形に作られ、その中央部には、開閉軸3のボス部3dを
回転自在に貫通させる貫通孔10aが穿設されており、
開閉クリック板10の下部一側には、ほぼ45度に傾斜
を持つようにして右側へ向くように折り曲げた角度規制
曲片10bが形成されており、開閉クリック板10の両
側には、単層巻バネ7の係止片7aを嵌合させてかしめ
止めするための係止片用凹部10cが形成され、開閉ク
リック板10の右側の鉛直面には、貫通孔10aを中心
にして対称位置に4つの球状凹部10dが設けられてい
る。
【0019】上述の開閉クリック板10の右側にある波
型バネ11は、薄板のバネ鋼によってほぼ円形に作ら
れ、縦方向の中心部分が開閉クリック板10とは反対側
に波型に湾曲して厚さ方向にバネ弾性を有するように形
成され、その中央部には、開閉軸3のボス部3dを貫通
させる貫通孔11aが穿設されている。そして貫通孔1
1aの両側の鉛直面の対称位置には、前述した開閉クリ
ック板10の球状凹部10dに嵌合し得る2つの球状突
起11bが開閉クリック板10の方へ向けて突設されて
いる。更に波型バネ11の下部には、右側へ向くように
折り曲げた係止片11cが形成されている。
【0020】開閉軸3の右側端部のボス部3d端面のか
しめ片3eにかしめて固着する開閉軸抜止板12は、金
属薄板でほぼ円盤状に作られたもので、その中央部に
は、開閉軸3のかしめ片3eを嵌入させるためのほぼ長
方形の貫通孔12aが穿設されており、開閉軸抜止板1
2の外周には、上述した波型バネ11の係止片11cを
嵌合させるための係止片用凹部12bが形成されると共
に、角度規制片12cが突設されている。
【0021】開閉軸3の左側端部のボス部3f端面のか
しめ片3eにかしめて固着する開閉軸抜止板15も金属
薄板で開閉軸抜止板12と同じ形状に作られており、そ
の中央部には、開閉軸3のかしめ片3gを嵌入させるた
めのほぼ長方形の貫通孔15aが穿設されると共に、開
閉軸抜止板15の外周には角度規制片15bが突設され
ている。そして、この開閉軸抜止板15とブラケット1
3の垂直片13aとの間に介在している皿バネ14は、
薄板のバネ鋼で球面を備えた円盤状に作られていて、そ
の中央部には、開閉軸3のボス部3fを貫通させるため
の貫通孔14aが穿設されている。
【0022】鉛直方向の回転軸5は金属でほぼ円柱状に
作られており、上部にある軸部5aの直径は、開閉軸3
に穿設されている貫通孔3cの直径よりも若干小さな寸
法になっており、軸部5aの上方にはかしめ片5bが一
体に成型されており、軸部5aの下方には規制フランジ
5cが一体に成型されている。
【0023】規制フランジ5cは、軸部5aと同軸で軸
部5aの直径よりも大径の円筒面になっていて、規制フ
ランジ5cの直径は、図2、図4に示す回転規制部7
b,8b間の間隔よりも大きく、且つ回転許容部7c,
8c間の間隔よりも若干小さな寸法になっている。また
規制フランジ5cの両側には、平行になるように削り取
った平行面5dが形成されていて、両側の平行面5d間
の寸法は軸部5aの直径に等しく、且つ図2、図4に示
す回転規制部7b,8b間の間隔よりも若干小さな寸法
になっている。
【0024】図1において、回転軸5の下端部には、取
付板16をかしめ止めするかしめ片5eが一体に成型さ
れており、取付板16には、図7に示すモニタ部2が取
り付けられるようになっている。
【0025】開閉軸3の上方には回転クリック板17が
あって、この回転クリック板17は、水平板部17aと
角度規制曲片17bと脚片17cとが、金属薄板によっ
て一体に形成されている。水平板部17aの左右の長さ
は、開閉軸3の上平面3aの長さより若干短い寸法にな
っていて、水平板部17aは上平面3aの上に圧接され
るものであり、水平板部17aの中央には回転軸5の軸
部5aを回転自在に貫通させる貫通孔17dが穿設して
あって、貫通孔17dの両側上面には、貫通孔17dの
中心に対し対称的に球状凹部17eが形成されている。
【0026】角度規制曲片17bは水平板部17aの向
こう側の縁部中央から上方に折り曲げられており、脚片
17cは水平板部17aの左右両端部から下方に折り曲
げられている。そして脚片17cの下端部には、このヒ
ンジ機構を覆う図示しないカバーを取り付ける取付孔1
7fが穿設されている。
【0027】回転クリック板17の上方には、波型バネ
18、回転軸抜止板19が配置されていて、波型バネ1
8は薄板のバネ鋼によってほぼ円形に作られ、左右方向
の中心部分が上方に波型に湾曲して厚さ方向にバネ弾性
を有するように形成され、その中央部には、回転軸5の
軸部5aを貫通させる貫通孔18aが穿設されている。
そして貫通孔18aの手前側と向こう側の平面部の下面
には、前述した回転クリック板17の球状凹部17eに
嵌合し得る球状突起18bが回転クリック板17の方へ
向けて突設されている。更に波型バネ18の左右両側に
は、上側へ向くように折り曲げた係止片18cが形成さ
れている。
【0028】回転軸抜止板19は金属薄板でほぼ円盤状
に作られていて、その中央部には、回転軸5のかしめ片
5bを嵌入させるためのほぼ長方形の貫通孔19aが穿
設されており、開閉軸抜止板19の外周には、上述した
波型バネ18の係止片18cを嵌合させかしめ止めする
ための係止片用凹部19bが形成されると共に、角度規
制片19cが突設されている。
【0029】上述した図1に示す各構成部材は、次に説
明するように組み付ける。
【0030】開閉軸3の上平面3aの右端よりも右側の
外周には単層巻バネ7を嵌め、図2、図4に示すよう
に、単層巻バネ7の回転規制部7bが開閉軸3の下平面
3bの領域に突出するようにする。そして開閉軸3のボ
ス部3dをブラケット9の貫通孔9bに貫通させると共
に、ブラケット9の係止片用凹部9cに単層巻バネ7の
係止片7aを嵌合させる。そしてブラケット9の貫通孔
9bを貫通した開閉軸3のボス部3dに、垂直片9aの
右側から開閉クリック板10、波型バネ11を嵌め、波
型バネ11の係止片用凹部10cに単層巻バネ7の係止
片7aを嵌合して、係止片7aを係止片用凹部10cに
かしめて固定する。
【0031】この結果、単層巻バネ7と開閉クリック板
10とは、単層巻バネ7の回転規制部7bを介してブラ
ケット9に固定され、開閉軸3のボス部3dは、ブラケ
ット9、単層巻バネ7、開閉クリック板10に対して回
転可能に支持される。そして単層巻バネ7の内径は開閉
軸3の外径よりもやや小さくなっているため開閉軸3の
外周に圧接され、開閉軸3が回転する際には、単層巻バ
ネ7によって開閉軸3には一定の摺動回転トルクが加え
られる。
【0032】波型バネ11を開閉軸3のボス部3dの右
側に嵌めた後、開閉軸抜止板12の貫通孔12aをかし
め片3eに嵌合させると共に波型バネ11の係止片11
cを開閉軸抜止板12の係止片用凹部12bに嵌めてか
しめ止めし、波型バネ11を開閉クリック板10に押し
付けて波型バネ11の波型に湾曲している部分を圧縮す
る状態とし、かしめ片3eをかしめて開閉軸抜止板12
を開閉軸3の右端に固着する。
【0033】この結果、開閉軸3が回転する際には、波
型バネ11及び開閉軸抜止板12は開閉軸3と共に回転
し、波型バネ11の球状突起11bが開閉クリック板1
0の右側の鉛直面に対し円形に摺動して開閉軸3に一定
の摺動回転トルクを与えると共に、球状凹部10dに嵌
入したり脱出したりして、球状突起11bが球状凹部1
0dに嵌入する時には開閉軸3の回転抵抗を若干緩和
し、球状突起11bが球状凹部10dから脱出する時に
は開閉軸3の回転抵抗を若干大きくして、開閉軸3の回
転にクリック感を与えるようになる。また開閉軸抜止板
12が開閉軸3と共に回転すると、開閉軸抜止板12の
角度規制片12cが開閉クリック板10の角度規制曲片
10bに当接し、開閉軸3の回転角度を一定範囲内に規
制する。
【0034】開閉軸3の上平面3aの左端よりも左側の
外周にも単層巻バネ8を嵌め、単層巻バネ8の回転規制
部8bが開閉軸3の下平面3bの領域に突出するように
する。そして前述したように、回転規制部7b,8b間
の間隔が図2、図4に示すように、回転軸5の規制フラ
ンジ5cの直径よりも小さいが、平行面5d間の寸法よ
りも若干大きな寸法に設定する。
【0035】次に、開閉軸3のボス部3fをブラケット
13の貫通孔13bに貫通させると共に、ブラケット1
3の係止片用凹部係止片用凹部13cに単層巻バネ8の
係止片8aを嵌合させ、かしめて固着する。そしてブラ
ケット13の貫通孔13bを貫通した開閉軸3のボス部
3fには、垂直片13aの左側から皿バネ14を嵌め、
開閉軸抜止板15の貫通孔15aに開閉軸3のかしめ片
3gを嵌入し、皿バネ14をブラケット13の垂直片1
3aの左側に押し付けて皿バネ14を圧縮する状態にし
て、かしめ片3gをかしめて開閉軸抜止板15を開閉軸
3の左端に固着する。
【0036】この結果、単層巻バネ8はブラケット13
に固着され、開閉軸3のボス部3fはブラケット13、
単層巻バネ8、皿バネ14に対して回転可能に支持され
る。そして単層巻バネ8の内径は開閉軸3の外径よりも
やや小さくなっているため、開閉軸3が回転する際には
右側の単層巻バネ7と共同して、開閉軸3に一定の摺動
回転トルクを加えるようになる。また開閉軸抜止板15
は開閉軸3と共に回転し、皿バネ14は開閉軸3の左側
のがたつきを吸収すると同時に、右側の波型バネ11と
共同して、開閉軸3に一定の摺動回転トルクを与えるよ
うになる。更に開閉軸抜止板15の角度規制片15bが
ブラケット13の角度規制曲片13dに当接し、右側に
ある開閉クリック板10の角度規制曲片10b、開閉軸
抜止板12の角度規制片12cと共同して開閉軸3の回
転角度を一定範囲内に規制する。
【0037】回転軸5の上部にある軸部5aは、開閉軸
3の中心部に穿設されている貫通孔3cに下方から回転
可能に挿入して貫通孔3cの上方に突出させ、貫通孔3
cから突出している軸部5aに回転クリック板17の貫
通孔17dを嵌め、回転クリック板17を開閉軸3の上
平面3aに当接する。この状態で回転クリック板17の
脚片17cは、開閉軸3の図1における向こう側から下
側に亘り、離れて位置することになる。
【0038】貫通孔17dを軸部5aに嵌めた回転クリ
ック板17の上方から、波型バネ18を軸部5aに嵌
め、更に回転軸抜止板19の貫通孔19aをかしめ片5
bに嵌合させると共に、波型バネ18の係止片18cを
係止片用凹部19bに嵌め、波型バネ18を回転クリッ
ク板17の水平板部17aに押し付けて波型バネ18の
上方に波型に湾曲している部分を圧縮する状態にして、
かしめ片5bをかしめて回転軸抜止板19を回転軸5の
上端に固着する。
【0039】この結果、回転クリック板17は上平面3
aの上に圧接され、回転軸5の規制フランジ5cの上面
は開閉軸3の下平面3bに接し、平行面5dは単層巻バ
ネ7の回転規制部7bと単層巻バネ8の回転規制部8b
との間に位置するようになり、回転軸5は開閉軸3に対
して直交する状態に保たれ、回転軸5が回転する際に
は、波型バネ18及び回転軸抜止板19は回転軸5と共
に回転し、波型バネ18の球状突起18bが回転クリッ
ク板17の水平板部17a上面に対し円形に摺動して回
転軸5に一定の摺動回転トルクを与えると共に、球状凹
部17eに嵌入したり脱出したりして、回転軸5の回転
にクリック感を与えるようになる。また回転軸抜止板1
9が回転軸5と共に回転すると、回転軸抜止板19の角
度規制片19cが回転クリック板17の角度規制曲片1
7bに当接し、回転軸5の回転角度を一定範囲内に規制
する。
【0040】回転軸5の下端部に成型されているかしめ
片5eには取付板16をかしめ止めし、取付板16に図
7に示すモニタ部2を取り付ける。
【0041】次に、上述したヒンジ機構の作用を説明す
る。図2は、図7のモニタ部2が筐体1に接して開閉角
度が0度になっている時のヒンジ機構を図1の下側から
見た底面図、図3は、図2の左側面図であって、回転軸
5の平行面5dは単層巻バネ7の回転規制部7bと8の
回転規制部8bとの間に位置し、回転が規制されて回転
軸5は回転できない状態になっていて、図7のモニタ部
2は鉛直の回転方向6に回転することができない。
【0042】図7のモニタ部2を筐体1から離れるよう
に開閉軸3の軸心を回転中心として水平の開閉方向4に
角度αだけ回動すると、開閉軸3及び回転軸5は開閉軸
3の軸心を回転中心として角度αだけ回動する。
【0043】開閉軸3がその軸心を回動中心として回動
し始める時には、図1に示す開閉クリック板10の球状
凹部10dに嵌合していた波型バネ11の球状突起11
bが球状凹部10dから抜け出すため、開閉軸3の回転
にクリック感が発生する。そして開閉軸3の回転中は、
単層巻バネ7,8の持つ弾力により摩擦抵抗が発生する
ので、不本意に開閉軸3が回転してしまうことはない。
【0044】ビデオカメラ、パソコン、デジタルカメラ
等では、開閉軸3の軸心を回転中心として開閉方向4に
開閉軸3及び回転軸5を回動する角度αは、一般に90
度から120度の範囲であって、図1に示す開閉軸抜止
板12の角度規制片12cが開閉クリック板10の角度
規制曲片10bに当接し、同時に開閉軸抜止板15の角
度規制片15bもブラケット13の角度規制曲片13d
に当接することにより、開閉軸3の回転角度を規制する
ことになる。そして開閉軸3の回動が角度αになる直前
には、波型バネ11の球状突起11bが開閉クリック板
10の球状凹部10dに嵌合するため、開閉軸3の回転
にクリック感が発生する。
【0045】図4は、回転軸5を回動した角度αが90
度の時のヒンジ機構の正面図、図5は、図4の左側面図
であって、回転軸5の規制フランジ5cと平行面5dと
は、単層巻バネ7の回転規制部7bと単層巻バネ8の回
転規制部8bとの間から移動して、単層巻バネ7の回転
許容部7cと単層巻バネ8の回転許容部8cとの間に位
置するようになる。
【0046】図4に示すように回転軸5の規制フランジ
5cが回転許容部7c,8cの間に位置すると、規制フ
ランジ5cと共に回転軸5がその軸心を回転中心として
回転することが可能となるので、図7のモニタ部2は回
転軸5の軸心を回転中心として鉛直の回転方向6に回転
することができるようになる。この際にモニタ部2は筐
体1から離れているので、モニタ部2の角部が筐体1に
当たることはない。
【0047】回転軸5がその軸心を回動中心として回動
し始める時には、図1に示す回転クリック板17の球状
凹部17eに嵌合していた波型バネ18の球状突起18
bが球状凹部17eから抜け出すため、回転軸5の回転
にクリック感が発生する。そして回転軸5の回転中は、
波型バネ18の持つ弾力により、球状突起18bと回転
クリック板17との間に摩擦抵抗が発生するので、不本
意に回転軸5が回転してしまうことはない。
【0048】回転軸5の軸心を回転中心とする回転範囲
は、図1に示す開閉軸抜止板19の角度規制片19cが
回転クリック板17の角度規制曲片17bに当接するこ
とによって規制される。そして角度規制片19cが角度
規制曲片17bに当接する直前には、波型バネ18の球
状突起18bが回転クリック板17の球状凹部17eに
嵌合するため、回転軸5の回転にクリック感が発生す
る。
【0049】回転軸5が角度αの位置にある時、図7の
モニタ部2が筐体1に接近する方向に開閉軸3を回転し
ようとしても、開閉軸3と共に開閉軸3の軸心を回転中
心として回転する回転軸5は、図4において規制フラン
ジ5cが回転許容部7c,8cの間で左右方向の位置に
なっているため、回転規制部7b,8cに規制フランジ
5cが当たって、回転軸5は開閉軸3の軸心を回転中心
とする回転ができず、これに伴って開閉軸3を回転させ
ることはできない。
【0050】しかし角度αが0度になるように回転軸5
を回転し、図2、図3に示す状態にしてモニタ部2が鉛
直の方向になると、回転軸5の平行面5dが回転規制部
7bと回転規制部8bとの間に入り得るようになるた
め、開閉軸3を回転させることが可能になって図7のモ
ニタ部2を筐体1に添わせることができるようになる。
【0051】図6は、本発明の実施形態の他の例を分解
して示した斜視図であって、図1と同一符号は同一部分
を示している。
【0052】図6に示す実施形態は、図1の単層巻バネ
7,8を備えておらず、開閉軸3の右側の支持部となる
ブラケット9は、ほぼ長方形の金属板を横長の鉛直状態
にして、その左側を手前に折り曲げて折曲部9fとし、
この折曲部9fの中央部に開閉軸3のボス部3dを回転
自在に貫通させる貫通孔9bを穿設し、更に折曲部9f
の図6における手前側を開閉軸3とは反対側の右側に直
角に折り曲げて角度規制曲片9gをブラケット9と一体
に成形している。そのため開閉クリック板10は、角度
規制曲片10bを有しないものにしている。
【0053】開閉軸3の左側の支持部となるブラケット
13も同様に、ほぼ長方形の金属板を横長の鉛直状態に
して、その右側を手前に折り曲げて折曲部13fとし、
この折曲部13fの中央部に開閉軸3のボス部3fを回
転自在に貫通させる貫通孔13bを回転自在に貫通させ
る貫通孔9bを穿設し、更に折曲部13fの手前側を開
閉軸3とは反対側の左側に直角に折り曲げて角度規制曲
片13dを成形している。
【0054】開閉軸3の上平面3aの上に配置される回
転クリック板17は、脚片17cを有しないものにして
いる。
【0055】上記以外の開閉軸3、波型バネ11、開閉
軸抜止板12、皿バネ14、開閉軸抜止板15、回転軸
5、波型バネ18、回転軸抜止板19、取付板16は、
図1に示したものと同じである。
【0056】上述した図6に示す構成部材の組み付け
は、図1の単層巻バネ7,8がないため簡単になり、図
1のものと同様に組み付けることができる。
【0057】図6に示すヒンジ機構においても、図7の
モニタ部2を筐体1から離れるように開閉軸3の軸心を
回転中心として水平の開閉方向4に回動すると、開閉軸
3及び回転軸5は開閉軸3の軸心を回転中心として回動
する。そして開閉軸3がその軸心を回動中心として回動
し始める時には、開閉クリック板10の球状凹部10d
に嵌合していた波型バネ11の球状突起11bが球状凹
部10dから抜け出すため、開閉軸3の回転にクリック
感が発生し、更に、波型バネ11の折曲部9fに対する
押圧力と皿バネ14の折曲部13fに対する押圧力とに
より摩擦抵抗が発生するので、不本意に回転軸5が回転
してしまうことはない。
【0058】開閉軸抜止板12の角度規制片12c及び
開閉軸抜止板15の角度規制片15bが、それぞれブラ
ケット9の角度規制曲片9g及びブラケット13の角度
規制曲片13dに当接することにより、開閉軸3の回転
角度が規制され、その直前には、波型バネ11の球状突
起11bが開閉クリック板10の球状凹部10dに嵌合
するため、開閉軸3の回転にクリック感が発生する。
【0059】回転軸5の回転に伴う摩擦抵抗とクリック
感の発生は、図1のヒンジ機構と全く同じであるが、図
1の単層巻バネ7,8がないため、開閉軸3及び回転軸
5相互間の回動位置に伴う回転規制は行われないので、
モニタ部2(図7参照)の角部が筐体1に当たらないよ
うに注意をする必要がある。そのため、さほど高級でな
い安価な機種に適することになる。
【0060】
【発明の効果】請求項の発明は、開閉軸支持部に
られた角度規制片に、開閉軸にけられた角度規制片が
当接することにより、開閉軸の回転に対する角度規制が
行われ、開閉軸支持部に取り付けられた回転規制部が回
転軸に突設された規制フランジに臨んで回転軸の回転に
対する角度規制が行われ、開閉軸と回転軸とは独立した
角度機能を有し、それぞれ個別に規制角度を設定できる
効果がある。そして開閉軸をその軸心を回転中心として
回転することにより、回転軸も開閉軸と共に開閉軸の軸
心を回転中心として回転し、回転規制部が回転軸に突設
された規制フランジに臨む状態の開閉軸の回転角度にな
った時にのみ、開閉軸はその軸心を回転中心とする回転
が可能となり、回転軸をその軸心を回動中心として開閉
軸に対して回動すると、規制フランジも回転軸と共に回
転して方向が変わるため、規制フランジが回転規制部に
支障しない位置にある時にのみ回転軸はその軸心を回転
中心とする回転が可能となり、一方の軸が一定の角度範
囲外にあるときには、他方の軸の回転を規制することが
できる効果がある。
【0061】請求項の発明は、先端に回転規制部が形
成され開閉軸の外周に密接するバネ部材で開閉軸に回転
摺動トルクを発生させることができると共に回転軸の回
転規制が行え、回転軸が貫通し開閉軸に支持された水平
板部と、回転軸に取り付けられ水平板部に圧接されたバ
ネ部材とによって回転軸に回転摺動トルクを発生させる
ことが可能なため、少ない部品で開閉軸と回転軸とに別
個の回転摺動トルクを発生させることができる効果があ
る。
【0062】請求項の発明は、開閉軸と回転軸とはそ
れぞれ個別に、一定の位置で回転抵抗を生ずるクリック
感を発生させることができる効果がある。
【0063】そして請求項1ないし請求項の発明は、
いずれも少ない部品により、合理的な構成で、且つ小形
軽量で安価なヒンジ機構を提供ことができる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の一例を分解して示した斜視
図である。
【図2】本発明の実施形態の一例の要部の底面図であ
る。
【図3】図2の左側面図である。
【図4】本発明の実施形態の一例の要部の図2とは異な
る状態を示す正面図である。
【図5】図4の左側面図である。
【図6】本発明の実施形態の他の例を分解して示した斜
視図である。
【図7】本発明のヒンジ機構の使用例を示すビデオカメ
ラの斜視図である。
【符号の説明】 3 開閉軸 5 回転軸 5c 規制フランジ 7 単層巻バネ(バネ部材) 7b 回転規制部 8 単層巻バネ(バネ部材) 8b 回転規制部 9 ブラケット(開閉軸支持部) 9g 角度規制曲片 10 開閉クリック板 10b 角度規制曲片 10d 球状凹部 11 波型バネ(バネ部材) 11b 球状突起 12c 角度規制片 13 ブラケット(開閉軸支持部) 13d 角度規制曲片 15b 角度規制片 17a 水平板部 17e 球状凹部 18 波型バネ(バネ部材) 18b 球状突起
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 日向野 栄 東京都中央区晴海3−2−22 三菱製鋼株 式会社ばね事業部内 Fターム(参考) 3J105 AA06 AB02 AB47 AB49 AC07 BB03 BB07 BC02 DA12

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開閉軸支持部に回転可能に支持された開
    閉軸と、該開閉軸を直交状態で回転可能に貫通した回転
    軸と、前記開閉軸支持部に一体に設けられた角度規制曲
    片と、前記開閉軸に取り付けられ前記角度規制曲片に当
    接する角度規制片と、を備えたことを特徴とするヒンジ
    機構。
  2. 【請求項2】 開閉軸支持部に回転可能に支持された開
    閉軸と、該開閉軸を直交状態で回転可能に貫通した回転
    軸と、前記開閉軸支持部に取り付けられた角度規制曲片
    と、前記開閉軸に取り付けられ前記角度規制曲片に当接
    する角度規制片と、前記回転軸に突設された規制フラン
    ジと、前記開閉軸支持部に取り付けられ前記規制フラン
    ジに臨む回転規制部と、を備えたことを特徴とするヒン
    ジ機構。
  3. 【請求項3】 開閉軸支持部に取り付けられて開閉軸の
    外周に密接し先端に回転規制部が形成されたバネ部材
    と、回転軸が貫通し開閉軸に支持された水平板部と、回
    転軸に取り付けられ前記水平板部に圧接されたバネ部材
    と、を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に
    記載のヒンジ機構。
  4. 【請求項4】 開閉軸支持部に取り付けられ球状凹部を
    有する開閉クリック板と、開閉軸に取り付けられ前記球
    状凹部に嵌合し得る球状突起を有するバネ部材と、回転
    軸が貫通し開閉軸に支持された水平板部に形成された球
    状凹部と、回転軸に取り付けられ前記水平板部に形成さ
    れた球状凹部に嵌合し得る球状突起を有するバネ部材
    と、を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に
    記載のヒンジ機構。
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