WO2004090355A1

WO2004090355A1 - 機器ケースの開閉装置及び２軸ヒンジ装置

Info

Publication number: WO2004090355A1
Application number: PCT/JP2004/004853
Authority: WO
Inventors: Kazuyoshi Oshima; Kenji Tomizawa; Manabu Hasegawa
Original assignee: Sugatsune Kogyo Co., Ltd.
Priority date: 2003-04-03
Filing date: 2004-04-02
Publication date: 2004-10-21
Also published as: US7484271B2; HK1089806A1; EP1614913A4; EP1614913A1; US20060179612A1

Abstract

　送話ケース２には、ヒンジ本体５の初期位置を規制する第１当接面２４と、ヒンジ本体５の終端位置を規制する第２当接面２５とを形成する。受話ケース３には、その中間位置を規制する第３当接面３４を形成する。送話ケース２とヒンジ本体５との間には、ヒンジ本体５を初期位置に回動付勢する第１回動付勢手段（図示せず）と、ヒンジ本体５を終端位置に回動付勢する第２回動付勢手段（図示せず）とを設ける。受話ケース３とヒンジ本体５との間には、受話ケース３を折畳位置に回動付勢する第３回動付勢手段（図示せず）と、受話ケース３を通話位置に回動付勢する第４回動付勢手段（図示せず）とを設ける。第１回動付勢手段の回動付勢力を第３回動付勢手段のそれより大きくする。第４回動付勢手段の回動付勢力を第２回動付勢手段のそれより大きくする。

Description

機器ケースの開閉装置及び 2軸ヒンジ装置技術分野

この発明は、携帯電話機の送話ケースと受話ケース、あるいはノートプック型バソコンの入力キーが設けられた本体ケースと液晶ディスプレーが設けられた表示ケースのような第 1、第 2の二つ明の機器ケースを回動可能に違結する機器ケ一スの開閉装置、及びそのような開閉装置田に用いるのに好適な 2軸ヒンジ装置に関する背景技術

携帯電話機の送話ケースと受話ケースとを 2軸ヒンジ装置を介して回動可能に連結した機器'ケースの開閉装置が実公平 7— 1 5 1 8 6号公報ゃ特開 2 0 0 2 1 1 8 6 3 3号公報に開示されている。この開閉装置においては、送話ケースが 2 軸ヒンジ装置のヒンジ本体の一端部に第 1ヒンジ軸を介して回動可能に連結され、受話ケースがヒンジ本体の他端部に第 2ヒンジ軸を介して回動可能に違結されている。これにより、受話ケースと送話ケースとが開閉装置を介して回動可能に連結されている。

上記従来の機器ケースの開閉装置においては、送話ケース及ぴ受話ケースがヒンジ本体に第 1、第 2ヒンジ軸を介して単に回動可能に連結されているだけであるため、受話ケースを送話ケースに対して回動させるとき、受話ケースがヒンジ本体に対して回動するか、ヒンジ本体が送話ケースに対して回動するかが定まらない。つまり、受話ケースとヒンジ本体との回動順序が一定に定まっていない。このため、受話ケースを送話ケースに対して回動させる度に、受話ケースとヒンジ本体との回動順序が変わってしまい、使用者に違和感を抱かせるという問題がめった発明の開示この発明の第 1の態様は、第 1ケースと、この第 1ケースに一端部が第 1回動軸線を中心として回動可能に連結されたヒンジ本体を有するヒンジ装置と、この上記ヒンジ本体の他端部に上記第 1回動軸線と平行な第 2回動軸線を中心として回動可能に連結された第 2ケースとを備え、上記ヒンジ本体が上記第 1ケースに対して回動するとともに、上記第 2ケースが上記ヒンジ本体に対して回動することにより、上記第 2ケースが上記第 1ケースに対して折畳位置と展開位置との間を回動可能である機器ケースの開閉装置において、

上記第 1ケースと上記ヒンジ本体との間には、上記ヒンジ本体が上記第 2ケースを上記展開位置側から上記折畳位置側へ回動させるように一方向へ所定の初期位置まで回動したときに上記ヒンジ本体を上記初期位置に停止させる第 1停止手段と、上記ヒンジ本体が上記第 2ケースを上記折畳位置側から上記展開位置側へ回動させるように他方向へ所定の終端位置まで回動したときに上記ヒンジ本体を上記終端位置に停止させる第 2停止手段と、上記ヒンジ本体が上記初期位置から上記他方向へ回動するのを所定の大きさの阻止力で阻止する第 1回動阻止手段と、上記ヒンジ本体が上記終端位置から上記一方向へ回動するのを所定の大きさの阻止力で阻止する第 2回動阻止手段とが設けられ、

上記第 2ケースと上記ヒンジ本体との間には、上記第 2ケースが上記ヒンジ本体に対し上記折畳位置側から上記展開位置側へ向かう開方向へ所定の中間位置まで回動したときに上記第 2ケースを上記中間位置に停止させる第 3停止手段と、上記第 2ケースが上記折畳位置から上記阕方向へ回動するのを所定の大きさの阻止力で阻止する第 3回動阻止手段と、上記第 2ケースが上記中間位置から上記折畳位置側へ向う閉方向へ回動するのを所定の大きさの阻止力で阻止する第 4回動阻止手段とが設けられ、

上記第 1回動阻止手段の阻止力が上記第 3回動阻止手段の阻止力より大きく設定され、上記第 4回動阻止手段の阻止力が上記第 2回動阻止手段の阻止力より大きく設定されていることを特徴としている。

この場合、上記第 1回動阻止手段が、上記ヒンジ本体が上記初期位置に位置しているときに上記ヒンジ本体を上記一方向へ回動付勢する第 1回動付勢手段であり、上記第 2回.動阻止手段が、上記ヒンジ本体が上記終端位置に位置しているときに上記ヒンジ本体を上記他方向へ回動付勢する第 2回動付勢手段であり、上記第 3回動阻止手段が、上記第 2ケースが上記折畳位置に位置しているときに上記第 2ケースを上記閉方向へ回動付勢する第 3回動付勢手段であり、上記第 4阻止手段が、上記第 2ケースが上記中間位置に位置しているときに上記第 2ケースを上記開方向へ回動付勢する第 4回動付勢手段であることが望ましい。

上記ヒンジ装置が、上記第 1ケースと上記ヒンジ本体の一端部どを上記第 1回動軸線を中心として回動可能に連結する第 1ヒンジと、. 上記第 2ケースと上記ヒンジ本体の他端部とを上記第 2回動軸線を中心として回動可能に違結する第 2ヒンジとを有し、

上記第 1ヒンジが、上記第 1ケースと上記ヒンジ本体とのいずれか一方に回動不能に、かつ上記第 1回動軸線方向へ移動可能に設けられた第 1可動部材と、この第 1可動部材を上記第 1ケースと上記ヒンジ本体とのいずれか他方に向かって付勢する第 1付勢手段とを有し、

上記第 1可動部材と上記他方との対向面間には、上記ヒンジ本体が上記初期位置に位置しているときに、上記第 1可動部材に作用する上記第 1付勢手段の付勢力'を上記ヒンジ本体を上記一方向へ回動付勢する回動付勢力に変換する第 1変換手段と、上記ヒンジ本体が上記終端位置に位置しているときに上記第 1可動部材に作用する上記第 1付勢手段の付勢力を上記ヒンジ本体を上記他方向へ回動付勢する回動付勢力に変換する第 2変換手段とが設けられ、

上記第 1付勢手段と上記第 1変換手段とによつて上記第 1回動付勢手段が構成され、上記第 1付勢手段と上記第 2変換手段とによつて上記第 2回動付勢手段が構成され、

上記第 2ヒンジが、上記第 2ケースと上記ヒンジ本体とのいずれか一方に回動不能に、かつ上記第 2回動軸線方向へ移動可能に設けられた第 2可動部材と、この第 2可動部材を上記第 2ケースと上記ヒンジ本体とのいずれか他方に向かつて付勢する第 2付勢手段とを有し、

上記第 2可動部材と上記他方との対向面間には、上記第 2ケースが上記折畳位置に位置しているときに上記第 2可動部材に作用する上記第 2付勢手段の付勢力を上記第 2ケースを上記閉方向へ回動付勢する回動付勢力に変換する第 3変換手段と、上記第 2ケースが上記中間位置に位置しているときに上記第 2可動部材に作用する上記第 2付勢手段の付勢力を上記第 2ケースを上記開方向へ回動付勢する回動付勢力に変換する第 4変換手段とが設けられ、

上記第 2付勢手段と上記第 3変換手段とによつて上記第 3回動付勢手段が構成され、上記第 2付勢手段と上記第 4変換手段とによつて上記第 4回動付勢手段が構成されていることが望ましい。

上記折畳位置が、上記第 2ケースが上記第 1ケースに突き当たることによって規制されていてもよい。

上記第 2ケースが上記中間位置に位置したときに上記第 2ケースが上記第 1回動軸線及び上記第 2回動軸線と直交する線上に位置するように、上記中間位置が規定されていることが望ましい。

この発明の第 2の態様は、ヒンジ本体と、このヒンジ本体に軸線を第 1回動軸線と一致させて設けられた第 1ヒンジと、上記ヒンジ本体に軸線を上記第 1回動軸線と平行な第 2回動軸線と一致させて設けられた第 2ヒンジとを備えた 2軸ヒンジ装置において、

上記第 1ヒンジが、上記ヒンジ本体に回動不能に設けられた第 1固定部材と、この第 1固定部材に第 1初期位置と第 1回動位置との間を回動可能に連結された第 1回.動部材と、上記第 1固定部材と上記第 1回動部材との間にそれぞれ設けられ、上記第 1回動部材が上記第 1初期位置から上記第 1回動位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第 1回動阻止手段、上記第 1回動部材が上記第 1 回動位置から上記第 1初期位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第 2回動阻止手段、及び上記第 1回動位置側から上記第 1初期位置側へ回動する上記第 1回動部材を上記第 1初期位置に所定の大きさの力で停止させる第 1停止手段とを有し、

上記第 2ヒンジが、上記ヒンジ本体に回動不能に設けられた第 2固定部材と、この第 2固定部材に第 2初'期位置と第 2回動位置との間を回動可能に連結された第 2回動部材と、上記第 2固定部材と上記第 2回動部材との間にそれぞれ設けられ、上記第 2回動部材が上記第 2初期位置から上記第 2回動位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第 3回動阻止手段、上記第 2回動部材が上記第 2 回動位置から上記第 δ初期位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第 4回動阻止手段、及び上記第 2初期位置側から上記第 2回動位置側へ回動する上記第 2回動部材を上記第 2回動位置に所定の大きさの力で停止させる第 4停止手段とを有し、

上記第 1初期位置側から上記第 1回動位置側へ向かう回動方向と、上記第 2初期位置側から上記第 2回動位置側へ向かう回動方向とが同一方向に設定され、上記第 1回動阻止手段の回動阻止力が上記第 3回動阻止手段の回動阻止力より大きく設定され、

上記第 4停止手段の停止力が上記第 1回動阻止手段の回動阻止力より大きく設定され、

上記第 4回動阻止手段の回動阻止力が上記第 2回動阻止手段の回動阻止力より大きく設定され、

上記第 1停止手段の停止力が上記第 4回動阻止手段の回動阻止力より大きく設定されていることを特徴としている。

この場合、上記第 1ヒンジが、上記第 1固定部材と上記第 1回動部材との間に配置され、上記第 1固定部材に回動不能に、かつ上記第 1回動軸線方向へ移動可能に連結された第 1可動部材と、この第 1可動部材を上記第 1回動軸線に沿って上記第 1回動部材側に付勢する第 1付勢手段とをさらに有し、

上記第 1回動部材と上記第 1可動部材との対向面間には、上記第 1回動部材が上記第 1初期位置に位置しているときに上記第 1可動部材に作用する上記第 1付勢手段の付勢力を、上記第 1回動部材を上記第 1回動位置側から上記第;!初期位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第 1変換手段と、上記第 1回動部材が上記第 1回動位置に位置しているときに上記第 1可動部材に作用する上記第 1付勢手段の付勢力を、上記第 1回動部材を上記第 1初期位置側から上記第 1回動位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第 2変換手段と、上記第 1停止手段とが設けられ、 '

上記第 1変換手段と上記第 1付勢手段とによつて上記第 1回動阻止手段が構成され、上記第 2変換手段と上記第 1付勢手段とによつて上記第 2回動阻止手段が構成され、上記第 1変換手段によって回動付勢された上記第 1回動部材が上記第 1停止手段によつて上記第 1初期位置に停止させられ、

上記第 2ヒンジが、上記第 2固定部材と上記第 2回動部材との間に配置され、上記第 2固定部材に回動不能に、かつ上記第 2回動軸線方向へ移動可能に連結された第 2可動部材と、この第 2可動部材を上記第 2回動軸線に沿つて上記第 2回動部材側に付勢する第 2付勢手段とをさらに有し、

上記第 2回動部材と上記第 2可動部材との対向面間にほ、上記第 2回動部材が上記第 2初期位置に位置しているときに上記第 2可動部材に作用する上記第 2付勢手段の付勢力を、上記第 2回動部材を上記第 2回動位置側から上記第 2初期位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第 3変換手段と、上記第 2回動部材が上記第 2回動位置に位置しているときに上記第 2可動部材に作用する上記第 2付勢手段の付勢力を、上記第 2回動部材を上記第 2初期位置側から上記第 2回動位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第 4変換手段と、上記第 4停止手段とが設けられ、

上記第 3変換手段と上記第 2付勢手段とによつて上記第 3回動阻止手段が構成され、上記第 4変換手段と上記第 2付勢手'段とによつて上記第 4回動阻止手段が構成され、上記第 4変換手段によって回動付勢された上記第 2回動部材が上記第 4停止手段によつて上記第 2回動位置に停止させられることが望ましい。

^ この発明の第 3の態様は、ヒンジ本体と、このヒンジ本体に軸線を第 1回動軸線と一致させて設けられた第 1ヒンジと、上記ヒンジ本体に軸線を上記第 1回動軸線と平行な第 2回動軸線と一致させて設けられた第 2ヒンジとを備えた 2軸ヒンジ装置において、

上記第 1ヒンジが、上記ヒンジ本体に回動不能に設けられた第 1固定部材と、この第 1固定部材に第 1初期位置と第 1回動位置との間を回動可能に連結された第 1回動部材と、上記第 1固定部材と上記第 1回動部材との間にそれぞれ設けられ、上記第 1回動部材が上記第 1初期位置から上記第 1回動位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第 1回動阻止手段、上記第 1回動部材が上記第 1 回動位置から上記第 1初期位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第 2回動阻止手段、上記第 1回動位置側から上記第 1初期位置側へ回動する上記第 1回動部材を上記第 1初期位置に所定の大きさの力で停止させる第 1停止手段、及び上記第 1初期位置側から上記第 1回動位置側へ回動する上記第 1回動部材を上記第 1回動位置に所定の大きさの力で停止させる第 2停止手段とを有し、上記第 2ヒンジが、上記ヒンジ本体に回動不能に設けちれた第 2固定部材と、この第 2固定部材に第 2初期位置と第 2回動位置との間を回動可能に連結された第 2回動部材と、上記第 2固定部材と上記第 2回動部材との間にそれぞれ設けられ、上記第 2回動部材が上記第 2初期位置から上記第 2回動位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第 3回動阻止手段、及ぴ上記第 2回動部材が上記第 2回動位置から上記第 2初期位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第 4回動阻止手段とを有し、

上記第 1初期位置側から上記第 1回動位置側へ向かう回動方向と、上記第 2初期位置側から上記第 2回動位置側へ向かう回動方向とが同一方向に設定され、上記第 1回動阻止手段の回動阻止力が上記第 3回動阻止手段の回動阻止力より小さく設定され、

上記第 2停止手段の停止力が上記第 3回動阻止手段の回動阻止力より大きく設定され、 '

この場合、上記第 1ヒンジが、上記第 1固定部材と上記第 1回動部材との間に配置され、上記第 1固定部材に 0動不能に、かつ上記第 1回動軸線方向へ移動可能に違結された第 1可動部材と、この第 1可動部材を上記第 1回動軸線に沿って上記第 1回動部材側に付勢する第 1付勢手段とをさらに有し、

上記第 1回動部材と上記第 1可動部材との対向面間には、上記第 1回動部材が上記第 1初期位置に位置しているときに上記第 1可動部材に作用する上記第 1付勢手段の付勢力を、上記第 1回動部材を上記第 1回動位置側から上記第 1初期位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第 1変換手段と、上記第 1回動部材が上記第 1回動位置に位置しているときに上記第 1可動部材に作用する上記第 1付勢手段の付勢力を、上記第 1回動部材を上記第 1初期位置側から上記第 1回動位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第 2変換手段と、上記第 1停止手段及ぴ上記第 1回動位置停止手段とが設けられ、

上記第 1変換手段と上記第 1付勢手段とによつて上記第 1回動阻止手段が構成され、上記第 2変換手段と上記第 1付勢手段とによつて上記第 2回動阻止手段が構成され、上記第 1変換手段によって回動付勢された上記第 1回動部材が上記第 1停止手段によつて上記第 1初期位置に停止させられ、上記第 2変換手段によつて回動付勢された上記第 1回動部材が上記第 2停止手段によって上記第 1回動位置に停止させられ、

上記第 2ヒンジが、上記第 2固定部材と上記第 2回動部材との間に配置され、上記第 2固定部材に回動不能に、かつ上記第 2回動軸線方向へ移動可能に連結された第 2可動部材と、. この第 2可動部材を上記第 2回動軸線に沿って上記第 2回動部材側に付勢する第 2付勢手段とをさらに有し、

上記第 2回動部材と上記第 2可動部材との対向面間には、上記第 2回動部材が上記第 2初期位置に位置しているときに上記第 2可動部材に作用する上記第 2付勢手段の付勢力を、上記第 2回動部材を上記第 2回動位置側から上記第 2初期位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第 3変換手段と、上記第 2回動部材が上記第 2回動位置に位置しているときに上記第 2可動部材に作用する上記第 2付勢手段の付勢力を、上記第 2回動部材を上記第 2初期位置側から上記第 2回動位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第 4変換手段とが設けられ、

上記第 3変換手段と上記第 2付勢手段とによつて上記第 3回動阻止手段が構成され、上記第 4変換手段と上記第 '2付勢手段とによつて上記第 4回動阻止手段が構成されていることが望ましい。

この発明の第 4の態様は、ヒンジ本体と、このヒンジ本体に軸線を第 1回動軸線と一致させて設けられた第 1ヒンジと、上記ヒンジ本体に軸線を上記第 1回動軸線と平行な第 2回動軸線と一致させて設けられた第 2ヒンジとを備えた 2軸ヒンジ装置において、

上記第 1ヒンジが、上記ヒンジ本体に回動不能に設けられた第 1固定部材と、この第 1固定部材に第 1初期位置と第 1回動位置との間を回動可能に連結された第 1回動部材と、上記第 1固定部材と上記第 1回動部材との間にそれぞれ設けられ、上記第 1回動部材が上記第 1初期位置から上記第 1回動位置側へ回動するの •を所定の大きさの力で阻止する第 1回動阻止手段、及び上記第 1回動部材が上記第 1回動位置から上記第 1初期位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第 2回動阻止手段とを有し、

上記第 2ヒンジが、上記ヒンジ本体に回動不能に設けられた第 2固定部材と、この第 2固定部材に第 2初期位置と第 2回動位置との間を回動可能に連結された第 2回動部材と、上記第 2固定部材と上記第 2回動部材との間にそれぞれ設けられ、上記第 2回動部材が上記第 2初期位置から上記第 2回動位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第 3回動阻止手段、上記第 2回動部材が上記第 2 回動位置から上記第 2初期位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第 4回動阻止手段、上記第 2回動位置側から上記第 2初期位置側へ回動する上記第 2回動部材を上記第 2初期位置に所定の大きさの力で停止させる第 3停止手段、 •及ぴ上記第 2初期位置側から上記第 2回動位置側へ回動する上記第 2回動部材を上記第 2回動位置に所定の大きさの力で停止させる第 4停止手段とを有し、上記第 1初期位置側から上記第 1回動位置側へ向かう回動方向と、上記第 2初期位置側から上記第 2回動位置側へ向かう回動方向とが同一方向に設定され、上記第 1回動阻止手段の回動阻止力が上記第 3回動阻止手段の回動阻止力より大きく設定され、

上記第 2回動阻止手段の回動阻止力が上記第 4回動阻止手段の回動阻止力より大き.く設定され、

上記第 2回動阻止手段の回動阻止力が上記第 3停止手段の停止力より小さく設定されていることを特徴としている。

この場合、上記第 1ヒンジが、上記第 1固定部材と上記第 1回動部材との間に配置され、上記第 1固定部材に回動不能に、かつ上記第 1回動軸線方向へ移動可能に連結された第 1可動部材と、この第 1可動部材を上記第 1回動軸線に沿つて上記第 1回動部材側に付勢する第 1付勢手段とをさらに有し、

上記第 1回動部材と上記第 1可動部材との対向面間には、上記第 1回動部材が上記第 1初期位置に位置しているときに上記第 1可動部材に作用する上記第 1付勢手段の付勢力を、上記第 1回動部材を上記第 1回動位置側から上記第 1初期位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第 1変換手段と、上記第 1回動部材が上記第 1回動位置に位置しているときに上記第 1可動部材に作用する上記第 1付勢手段の付勢力を、上記第 1回動部材を上記第 1初期位置側から上記第 1回動位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第 2変換手段とが設けられ、

上記第 1変換手段と上記第 1付勢手段とによって上記第 1回動阻止手段が構成され、上記第 2変換手段と上記第 1付勢手段とによつて上記第 2回動阻止手段が構成され、

上記第 2ヒンジが、上記第 2固定部材と上記第 2回動部材との間に配置され、上記第 2固定部材に回動不能に、かつ上記第 2回動軸線方向へ移動可能に連結された第 2可動部材と、この第 2可動部材を上記第 2回動軸線に沿って上記第 2回動部材側に付勢する第 2付勢手段とをさらに有し、

上記第 2回動部材と上記第 2可動部材との対向面間には、上記第 2回動部材が上記第 2初期位置に位置しているときに記第 2可動部材に作用する上記第 2付勢手段の付勢力を、上記第 2回動部材を上記第 2回動位置側から上記第 2初期位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第 3変換手段と、上記第 2回動部材が上記第 2回動位置に位置しているときに上記第 2可動部材に作用する上記第 2付勢手段の付勢力を、上記第 2回動部材を上記第 2初期位置側から上記第 2回動位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第 4変換手段と、上記第 3停止手段及上記第 4停止手段とが設けられ、

上記第 3変換手段と上記第 2付勢手段とによつて上記第 3回動阻止手段が構成され、上記第 4変換手段と上記第 2付勢手段とによつて上記第 4回動阻止手段が構成され、上記第 3変換手段によって回動付勢された上記第 2回動部材が上記第 3停止手段によつて上記第 2初期位置に停止させられ、上記第 4変換手段によつて回動付勢された上記第 2回動部材が上記第 4停止手段によつて上記第 2回動位置に停止させられることが望ましい。

この発明の第 4の態様は、ヒンジ本体と、このヒンジ本体に軸線を第 1回動軸線と一致させて設けられた第 1.ヒンジと、上記ヒンジ本体に軸線を上記第 1回動軸線と平行な第 2回動軸線と一致させて設けられた第 2ヒンジとを備えた 2軸ヒンジ装置において、

上記第 1ヒンジが、上記ヒンジ本体に回動不能に設けられた第 1固定部材と、この第 1固定部材に第 1初期位置と第 1回動位置との間を回動可能に連結された第 1回動部材と、上記第 1固定部材と上記第 1回動部材との間にそれぞれ設けられ、上記第 1回動部材が上記第 1初期位置から上記第 1回動位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第 1回動阻止手段、上記第 1回動部材が上記第 1 回動位置から上記第 1初期位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第 2回動阻止手段、及び上記第 1初期位置側から上記第 1回動位置側へ回動する上記第 1回動部材を上記第 1回,動位置に所定の大きさの力で停止させる第 2停止手段とを有し、

上記第 2ヒンジが、上記ヒンジ本体に回動不能に設けられた第 2固定部材と、この第 2固定部材に第 2初期位置と第 2回動位置との間を回動可能に連結された第 2回動部材と、上記第 2固定部材と上記第 2回動部材との間にそれぞれ設けられ、上記第 2回動部材が上記第 2初期位置から上記第 2回動位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第 3回動阻止手段、上記第 2回動部材が上記第 2 回動位置から上記第 2初期位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第 4回動阻止手段、及ぴ上記第 2回動位置側から上記第 2初期位置側へ回動する上記第 2回動部材を上記第 2初期位置に所定の大きさの力で停止させる第 3停止手段とを有し、

上記第 2回動阻止手段の回動阻止力が上記第 4回動阻止手段の回動阻止力より大きく設定され、

上記第 2回動阻止手段の回動阻止力が上記第 2回初期位置側停止手段の停止力より小さく設定されていることを特徴としている。

この場合、上記第 1ヒンジが、上記第 1固定部材と上記第 1回動部材との間に配置され、上記第 1固定部材に回動不能に、かつ上記第 1回動軸線方向へ移動可能に違結された第 1可動部材と、この第 1可動部材を上記第 1回動軸線に沿つて上記第 1回動部材側に付勢する第 1付勢手段とをさらに有し、

上記第 1回動部材と上記第 1可動部材との対向面間には、上記第 1回動部材が上記第 1初期位置に位置しているときに上記第 1可動部材に作用する上記第 1付勢手段の付勢力を、上記第 1回動部材を上記第 1回動位置側から上記第 1初期位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第 1変換手段と、上記第 1回動部材が上記第 1回動位置に位置しているときに上記第 1可動部材に作用する上記第 1付勢手段の付勢力を、上記第 1回動部材を上記第 1初期位置側から上記第 1回動位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第 2変換手段と、上記第 2停止手段とが設けられ、

上記第 1変換手段と上記第 1付勢手段とによつて上記第 1回動阻止手段が構成され、上記第 2変換手段と上記第 1付勢手段とによつて上記第 2回動且止手段が構成され、上記第 2変換手段によって回動付勢された上記第 1回動部材が上記第 2停止手段によって上記第 1回動位置に停止させられ、

上記第 2回動部材と上記第 2可動部材との対向面間には、上記第 2回動部材が上記第 2初期位置に位置しているときに上記第 2可動部材に作用する上記第 2付勢手段の付勢力を、上記第 2回動部材を上記第 2回動位置側から上記第 2初期位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第 3変換手段と、上記第 2回動部材が上記第 2回動位置に位置じているときに上記第 2可動部材に作用する上記第 2付勢手段の付勢力を、上記第 2回動部材を上記第 2初期位置側から上記第 2回動位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第 4変手段と、上記第 3停止手段とが設けられ、上記第 3変換手段と上記第 2付勢手段とによつて上記第 3回動阻止手段が構成され、上記第 4変換手段と上記第 2付勢手段とによつて上記第 4回動阻止手段が構成され、上記第 3変換手段によって回動付勢された上記第 2回動部材が上記第 3停止手段によつて上記第 2初期位置に停止させられることが望ましい。図面の簡単な説明

図 1は、この発明の第 1の態様に係る.第 1実施の形態たる携帯電話機を示す図であって、図 1 (A) は受話ケースを折畳位置に位置させた状態で示す斜視図、図 1 ( B ) は受話ケースを中間位置に位置させた状態で示す斜視図、図 1 ( C ) は受話ケースを通話位置に位置させた状態で示す斜視図である。

図 2は、同実施の形態の分解斜視図である。

図 3は、同実施の形態の側面図である。

図 4は、図 3の X— X線に沿う拡大断面図である。

図 5は、受話ケースを折畳位置に位置させた状態で示す図 4の X— X線に沿う一部省略拡大断面図である。

図 6は、受話ケースを中間位置に位置させた状態で示す図 5と同様の断面図である。

図 7は、受話ケースを通話位置に位置させた状態で示す図 5と同様の断面図で

¾>る。

図 8は、同実施の形態において用いられている第 1ヒンジを示す正面図である。図 9は、同第 1ヒンジの断面図である。

図 1 0は、同第 1ヒンジの分解斜視図である。

図 1 1は、同第 1ヒンジの第 1回動部材を示す平面図である。

図 1 2は、図 1 1の X— X線に沿う拡大断面図である。

図 1 3は、同実施の形態において用いられている第 2ヒンジの第 2回動部材を示す平面図である。 '

図 1 4は、図 1 3の X— X線に沿う拡大断面図である。

図 1 5は、同実施の形態において用いられている第 1ヒンジの第 1可動部材を示す平面図である。図 1 6は、第 1'ヒンジの球体と凹部との関係、及ぴ第 2ヒンジの球体と凹部との関係を示す図であって、図 1 6 (A) は受話ケースが折畳位置に位置しているときの関係を示し、図 1 6 ( B ) は受話ケースが中間位置に位置しているとの関係を示し、図 1 6 (C ) は受話ケースが通話位置に位置しているときの関係を示している。 .

図 1 7は、この発明の第 1の態様に係る第 2実施の形態たる携帯電話機を^す図であって、図 1 7 (A) は受話ケースを折畳位置に位置させた状態で示す斜視図、図 1 7 ( B ) は受話ケースを中間位置に位置させた状態で示す斜視図、図 1 7 ( C ) は受話ケースを通話位置に位置させた状態で示す斜視図である。

図 1 8は、同実施の形態の分解斜視図である。

図 1 9は、同実施の形態の側面図である。

図 2 0は、図 1 9の X— X線に沿う拡大断面図である。

図 2 1は、受話ケースを折畳位置に位置させた状態で示す図 2 0の X— X線に沿う一部省略拡大断面図である。

図 2 2は、受話ケースを中間位置に位置させた状態で示す図 2 1と同様の断面図である。

図 2 3は、受話ケースを通話位置に位置させた状態で示す図 2 1と同様の断面図である。

図 2 4は、同実施の形態において用いられている第 1ヒンジの第 1回動部材を示す平面図である。

図 2 5は、同実施の形態において用いられている第 1ヒンジの第 1可動部材を示す平面図である。

図 2 6は、第 1ヒンジの球体と凹部との関係、及ぴ第 2ヒンジの球体と凹部との関係を示す図であって、図 2 6 (A) は受話ケースが折畳位置に位置しているときの関係を示し、図 2 6 ( B ) は受話ケースが中間位置に位置しているとの関係を示し、図 2 6 ( C ) ば受話ケースが通話位置に位置しているときの関係を示している。

図 2 7は、この発明の第 2の態様に係る第 1実施の形態を示す図であって、受話ケースが折畳位置に位置したときの状態を示す図 5と同様の断面図である。図 28は、受話ケースが中間位置に回動したときの状態を示す図 27と同様の断面図である。

図 29は、受話ケースが通話位置に回動したときの状態を示す図 27と同様の断面図である。

図 30は、同実施の形態において用いられている第 1可動部材を示す図であつて、図 30 (A) はその斜視図、図 30 (B) はその下面図、図 30 (C) は図 30 (B) の C一 C線に沿う断面図である。

図 3 1は、同実施の形態の第 1ヒンジに用いられている第 1回動部材の一端面に形成されたニ対の第 1係合凹部と一対の球体との関係、及ぴ第 2ヒンジに用いられている第 2回動部材の一端面に形成された二対の第 2係合凹部と一対の球体との関係をを示す図であって、図 3 1 (A) は受話ケースが折畳位置に位置しているときの関係を示し、図 3 1 (B) は受話ケースが中間位置に位置しているときの関係を示し、図 3 1 (C) は受話ケースが通話位置に位置しているときの関係を示している。

図 32は、図 3 1 (A) の P— P線に沿う拡大断面図である。

図 33は、図 3 1 (A) の Q— Q線に沿う拡大断面図である。

図 34は、図 31 (B) の R— R線に沿う拡大断面図である。

図 35は、図 31 (C) の S— S線に沿う拡大断面図である。発明を実施するための最良の形態

以下、この発明の実施の形態について図 1〜図 35を参照して説明する。

図 1·〜図 1 6は、この発明の第 1の態様の第 1実施の形態を示す。この実施の形態は、この発明に係る機器ケースの開閉装置を携帯電話機に適用したものである。図 1及ぴ図 2に示すように、携帯電話機 1は、送話部が設けられる送話ケース（第 1ケース） 2と、受話部が設けられる受話ケース（第 2ケース） 3とを有している。受話ケース 3ほ、送話ケース 2にヒンジ装置 4を介して回動可能に連結されている。受話ケース 3は、図 1 (A)及び図 5に示す折畳位置と、図 1 (C) 及び図 7に示す通話位置（展開位置）との間を回動可能になっている。折畳位置は、受話ケース 3の前面 3 aが送話ケース 2の前面 2 aに突き当たることによつて規制されており、受話ケース 3の通話ケース 2に対する回動角度は 0。である。一方、通話位置は、受話ケース 3が通話ケース 2に対して最も大きく回動したときの位置であり、この実施の形態では折畳位置から 1 6 0 ° 離れた位置に設定されている。通話位置は、後述するように、ヒンジ装置 4のヒンジ本体 5が送話ケース 2の第 2当接面 2 5に突き当たるとともに、受話ケース 3の第 3当接面 3 4 がヒンジ本体 6に突き当たることによつて規制されている。また、 '図 1 ( B ) 及ぴ図 6に示すように、受話ケース 3が折畳位置から通話位置側へ向かって所定角度（この実施の形態では 1 0 0 ° ) だけ回動した位置に中間位置が設定されている。中間位置は、後述するように、第 3当接面 3 4がヒンジ本体 5に突き当たることによって規制されている。

なお、送話ケース 2と受話ケース 3とは、互いに相対回動可能であるが、説明の便宜上、以下においては送話ケース 2が位置固定され、受話ケース 3が送話ケース 2に対して回動するものとする。 .

図 1及ぴ図 2に示すように、送話ケース 2は、受話ケース 3が折畳位置に回動したときに受話ケース 3に突き当たる上ケース半体 2 Aと、この上ケース半体 2 Aの下に重ねて合わせて固定された下ケース半体 2 Bとを有している。ケース半体 2 A， 2.Bは、いずれも薄い直方体状をなしている。下ケース半体 2 Bの上ケ一ス半体 2 Aと対向する面の長手方向における一端部には、凹部 2 1が形成されている。この凹部 2 1と対向する上ケース半体 2 Aの長手方向の一端部には、切欠き部 2 2が形成されている。この切欠き部 2 2と凹部 2 1とにより、通話ケース 2の長手方向の一端部に長手方向を送話ケース 2の短手方向に向けた収容凹部 2 3が構成されている。 '

受話ケース 3は、それが折畳位置に回動したときに送話ケース 2に突き当たる下ケース半体 3 Aと、この下ケース半体 3 Aの上に重ね合わせて固定された上ケ一ス半体 3 Bとを有している。ケース半体 3 A， 3 Bは、いずれも薄い直方体状をなしている。上ケース半体 3 Bの上ケース半体 3 Aと対向する面の長手方向における一端部には、凹部 3 1が形成されている。この凹部 3 1と対向する下ケース半体 3 Aの長手方向の一端部には、切欠き部 3 2が形成されている。この切欠き部 3 2と凹部 3 1とにより、受話ケース 3の長手方向の一端部に長手方向を受話ケース 3の短手方向に向けた収容凹部 3 3が構成されている。収容凹部 3 3は、収容凹部 2 3と平行に配置されている。

送話ケース 2と受話ケース 3とは、ヒンジ装置 4によって回動可能に連結されている。ヒンジ装置 4は、ヒンジ本体 5を有している。ヒンジ本体 5は、薄い直方体状をなしており、その長手方向を収容凹部 2 3 , 3 3の長手方向と同一方向に向けて配置されている。ヒンジ本体 5の短手方向の一端部と他端部とは、収容凹部 2 3， 3 3にそれぞれ回動可能に揷入されている。ヒンジ本体 5の短手方向の一端部は、ヒンジ本体 5の長手方向における両端部に配置された一対の第 1ヒンジ 6 A, 6 Bを介して送話ケース 2に第 1回動軸線 L 1 (図 4参照）を中心として回動可能に連結されている。ヒンジ本体 5の短手方向の他端部は、ヒンジ本体 5の長手方向における両端部に配置された第 2ヒンジ 7 A， 7 Bを介して受話ケース 3に第 2回動軸線 L 2 (図 4参照）を中心として回動可能に違結されている。第 1ヒンジ 6 A, 6 B及ぴ第 2ヒンジ 7 A， 7 Bについては、それぞれを一個ずつ用い、他の一個については単なるヒンジ軸を用いてもよい。

第 1、第 2回動軸線 L 1， L 2は互いに平行であり、収容凹部 2 3， 3 3の長手方向とも平行になっている。しかも、第 2回動軸線 L 2は、図 3及ぴ図 4に示すように、ヒンジ本体 5が後述する初期位置に位置しているときには、第 1回動軸線 1に対し受話ケース 3の他端側から一端側へ向う方向へずれて配置されており、それにより受話ケース 3が中間位置に回動したときに、受話ケース 3が第 1及び第 2回動軸線 L I . L 2と直交する線上に位置するようになっている。特に、この実施の形態では、ケース半体 3 A， 3 Bの突き合せ面が第 1及ぴ第 2回動軸線と直交する線上に位置するようになっている。第 1、第 2回動軸線 L l， L 2は、ケース 2， 3の長手方向において同一位置に配置してもよく、図 3に示す場合と逆にずらしてもよい。

ヒンジ本体 5は、送話ケース 2に対し第 1回動軸線 L 1を中心として図 5及ぴ図 6に示す初期位置と図 1に示す終端位置との間を回動可能になっている。初期位置は、図 5及ぴ図 6に示すように、切欠き部 2 2を区画する壁面のうちの、ケース 2の短手方向に延ぴる壁面によつて構成される第 1当接面（第 1停止手段） 2 4にヒンジ本体 5が突き当たることによって規制されている。終端位置は、図 7に示すように、下ケース半体 2 Bの上面（上ケース半体 2 Aとの対向面）のうちの、凹部 2 1と下ケース半体 2 Bの一端縁との間に存する部分に形成された第 2当接面 (第 2停止手段) 2 5にヒンジ本体 5が突き当たることによつて規制されている。

受話ケース 3は、初期位置に位置しているヒンジ本体 5に対し、図 5に示す第 2初期位置と図 6に示す第 2終端位置との間を回動可能になっている。第 2初期位置は、受話ケース 3の前面 3 aが送話ケース 2の前面 2 aに突き当たることによって規制されている。一方、第 2終端位置は、図 6に示すように、上ケース半体 3 Bの下面（下ケース半体 3 Aとの対向面）のうちの、凹部 3 1と上ケース半体 3 Bの一端縁との間に存する部分に形成された第 3当接面（第 3停止手段） 3 4がヒンジ本体 5に突き当たることによって規制されている。したがって、受話ケース 3の第 2初期位置及び第 2終端位置は、ヒンジ本体 5が初期位置に位置している限り折畳位置及び中間位置とそれぞれ同一位置である。. しかも、受話ケ一ス 3は、ヒンジ本体 5が初期位置に位置しているときに限りヒンジ本体 5に対して回動するから、受話ケース 3の第 2初期位置及び第 2終端位置は、折畳位置及ぴ中間位置とそれぞれ同一位置である。そこで、この実施の形態においては、第 2初期位置も折畳位置と称し、第 2終端位置も中間位置と称する。受話ケース 3 のヒンジ本体 5に対する回動範囲の一方の限界位置である折畳位置については、受話ケース 3を送話ケース 2に突き当たらせることによつて規制することなく、例えば切欠き部 3 2を区画する壁面のうちの、ケース 3の短手方向に延びる壁面 3 2 aをヒンジ本体 5に突き当たらせることによって規制するようにしてもよレ、。その場合には、受話ケース 3が折畳位置に回動したとき、送話ケース 2の前面 2 aと受話ケース 3の前面 3 aとの間には若干の隙間が形成される。

受話ケース 3が折畳位置から通話位置まで回転するとき、及び通話位置から折畳位置まで回転するときには、ヒンジ装置 4の第 1ヒンジ 6 A， 6 B及び第 2ヒンジ 7 A, 7 B並びに第 1'、第 2、第 3当接面 2 4 , 2 5 , 3 4の作用により、ヒンジ本体 5の送話ケース 2に対する回転と、受話ケース 3のヒンジ本体 5に対する回転とが所定の順序で行われるようになっている。

すなわち、いま図 5に示すように、ヒンジ本体 5が初期位置に位置し、受話ケ —ス 3が折畳位置に位置しているものとする。この状態において、受話ケース 3 を通話位置側へ回動させようとすると、まず受話ケース 3がヒンジ本体 5に対し第 2回動軸線 L 2を中心として図 5'〜図 7に示す矢印 D方向（開方向）へ回動する。このとき、ヒンジ本体 5は、受話ケース 3が中間位置に達するまでは、停止状態を維持する。受話ケース 3が中間位置に達すると、図 6に示すように、第 3 当接面 3 4がヒンジ本体 5に突き当たる。その結果、受話ケース 3がヒンジ本体 5に対してそれ以上通話位置側へ回動することができなくなる。したがって、受話ケース 3を中間位置からさらに通話位置側へ回動させようとすると、ヒンジ本体 5が通話ケース 2に対して初期位置から終端位置側へ向かつて矢印 B方向（一方向）へ回動し始める。そして、図 7に示すように、ヒンジ本体 5が矢印 B方向へ向って終端位置まで回動すると、ヒンジ本体 5が第 2当接面 2 5に突き当たつて停止し、'それに伴って受話ケース 3も停止する。このとき、受話ケース 3は、それ自体の折畳位置から中間位置までの回動と、ヒンジ本体 5の初期位置から終端位置までの回動とを加算した分だけ送話ケース 2に対して回動しており、通話位置に達している。

受話ケース 3を通話位置から折畳位置まで回転させる場合には、受話ケース 3 を図 7の矢印 C方向（閉方向）へ押すと、ヒンジ本体 5が送話ケース 2に対し第 1回動軸線 L 1を中心として終端位置から初期位置側へ向かって矢印 A方向（他方向）へ回転する。このとき、受話ケース 3はヒンジ本体 5に対して回動することがなく、ヒンジ本体 5と一体になつた状態で第 1回動軸線 L 1を中心として回動する。したがって、ヒンジ本体 5が図 6に示す初期位置に達すると、受話ケ一ス 3が中間位置に達する。ヒンジ本体 5は、初期位置に達すると、第 1当接面 2 4に突き当たる。これによつて、ヒンジ本体 5が停止する。その後、受話ケース 3を中間位置から折畳位置側へ向って矢印 C方向へさらに押すと、ヒンジ本体 5 が停止しているので、受話ケース 3がヒンジ本体 5に対し第 2回動軸 f泉 L 2を中心として矢印 C方向へ回 ¾する。受話ケース 3は、折畳位置まで回動すると、送話ケース 2に突き当たって停止する。

次に、受話ケース 3及びヒンジ本体 5を第 1〜第 3当接面 2 4， 2 5， 3 4と協働して上記の順序で回動させる第 1ヒンジ 6 A, 6 B及ぴ第 2ヒンジ 7 A， 7 Bについて説明するに、第 1ヒンジ 6 Α, 6 Βは左右対称に構成されており、第 2ヒンジ 7 Α， 7 Βも左右対称に構成されている。しかも、第 1ヒンジ 6 Αと第 2ヒンジ 7 Aとは、 —部の構成を除いて基本構成が同一になっている。そこで、第 1ヒンジ 6 Aについてまず詳細に説明し、第 2ヒンジ 7 Aについては第 1ヒン- ジ 6 Aとの相違点だけを説明する。また、第 1ヒンジ 6 B及ぴ第 2ヒンジ 7 Bについてはその説明を省略する。 '

図 8〜図 1 0に示すように、第 1ヒンジ 6 Aは、第 1固定部材 6 1、第 1ヒンジ軸 6 2、第 1回動部材 6 3、第 1可動部材 6 4及ぴ第 1コイルばね（第 1付勢手段） 6 5を有している。

第 1固定部材 6 1は、円筒状をなしており、その一端部に底部 6 1 aを有している。底部 6 1 aの中央部には、貫通孔 6 1 bが形成されている。この貫通孔 6 l bには、第 1ヒンジ軸 6 2が回動可能に揷通されている。第 1ヒンジ軸 6 2の一端部には、頭部 6 2 aが形成されておりこの頭部 6 2 aに底部 6 1 aが突き当たることにより、第 1固定部材 6 1が第 1ヒンジ軸 6 2の一端部から抜き出ることが阻止されている。

第 1回動部材 6 3は、中実の短円柱状をなしており、第 1固定部材 6 1と対向して配置されている。第 1回動部材 6 3の軸線上には、第 1固定部材 6 1側の端部に小径孔部 6 3 aが形成され、逆側の端部に大径孔部 6 3 bが形成されている。小径孔部 6 3 aには、第 1ヒンジ軸 6 2の他端部が回動不能に圧入されている。これにより、第 1回動部材 6 3が第 1固定部材 6 1に第 1ヒンジ軸 6 2を介して回動可能に違結されている。第 1回動部材 6 3は、第 1ヒンジ軸 6 2に対して回動可能にしてもよい。その場合には、第 1固定部材 6 1を第 1ヒンジ軸 6 2に対して回動不能にしてもよい。第 1ヒンジ軸 6 2の他端部は、小径孔部 6 3 aを貫通して大径孔部 6 3 bに若干突出しており、その突出した部分が図 9において想像線で示すように加締められることにより、第 1回動部材 6 3が第 1ヒンジ軸 6 2の他端部から抜け出るごとが阻止されている。

第 1固定部材 6 1と第 2回動部材 6 3との間に位置する第 1ヒンジ軸 6 2の中央部には、第 1可動部材 6 4が回動可能に、かつ第 1ヒンジ軸 6 2の軸 II方向へ摺動可能に嵌合されている。第 1可動部材 6 4は、第 1固定部材 6 1に回動不能に、かつ第 1ヒンジ軸 62の軸線方向へ移動可能に連結されている。第 1可動部材 64と第 1固定部材 61の底部 61 aとの間には、第 1コイルばね 65が配置されている。この第 1コイルばね 65によって第 1可動部材 64が第 1回動部材 63側へ向つて付勢されている。

図 4に示すように、第 1ヒンジ 6 Aは、第 1ヒンジ軸 62の軸 ϋを第 1回動軸線 L 1と一致させた状態で配置されている。第 1固定部材 61は、ヒンジ本体 5 の端面に第 1回動軸線 L 1と軸線を一致させて形成された支持孔 51に回動不能に嵌合されている。第 1回動部材 63は、その一端部が送話ケース 2の第 1回転軸線 L 1上に形成された支持孔 26に回動不能に嵌合されるとともに、その他端部が支持孔 51に回動可能に嵌合されている。これにより、送話ケース 2とヒンジ本体 5とが第 1ヒンジ 6 Αを介して回動可能に、それも第 1回動軸線 L 1を中心として回動可能に連結されている。ヒンジ本体 5が送話ケース 2に対して回動すると、第 1固定部材 61及び第 1可動部材 64が送話ケース 2及び第 1回動部材 63に対しヒンジ本体 5と一体に回動する。

図 9及び図 15に示すように、第 1可動部材 64の第 1回動部材 63との対向面には、一対の球体 8A, 8 Bがそれぞれの一部を第 2回動部材 63側に突出させた状態で埋設固定されている。一対の球体 8A, 8Bは、第 1回動軸線 L 1に関して対称に配置されている。つまり、一対の球体 8 A， 8Bは、第 1回動軸線 L 1を中心とする一つの円周上に周方向へ 180° 離れて配置されている。一対の球体 8A， 8Bは、第 1コイルばね 65によって第 1回動部材 63の第 1可動部材 64との対向面に押し当てられている。

—方、第 1回動部材 63の第 1可動部材 64との対向面には、図 11に示すように、一対の凹部 9 A, 9 Bと、他の一対の凹部 1 OA, 10Bとが形成されている。凹部 9A， 9 B ； 10 A, 10Bは、球体 8A， 8Bが配置された円周と同一の円周上に配置されている。しかも、一対の凹部 9A， 9Bは周方向に 18 0° 離れて配置され、一の凹部 10 A， 10Bも周方向に 180° 離れて配置されている。

—対の凹部 9A， 9 B及ぴ他の一対の凹部 10 A， 10Bは、球体 8A, 8 B と次のような関係をもって配置されている。すなわち、一対の凹部 9 A, 9 Bは、ヒンジ本体 5が終端位置側から初期位置側に向って図 5の矢印 A方向へ回動させられ、それに伴って球体 8 A, 8 Bが第 1回動部材 63·に対し図 1 1の矢印 A方向へ回動した場合において、ヒンジ本体 5が初期位置に対して所定角度（例えば 10〜1 5° ) だけ手前の初期近傍位置まで回動すると、球体 8A, 8 Bがー対の凹部 9A， 9 Bにそれぞれ入り込み始めるように配置されており、球体 8A， 8Bは、凹部 9A， 9 Bの各底面に形成された傾斜面 9 1, 9 1 (図 12参照）にそれぞれ押圧接触する。しかも、一対の凹部 9 A， 9Bは、ヒンジ本体 5が初期近傍位置から初期位置に達するまでは、球体 8 A， 8 Bが傾斜面 91， 9 1上を囬部 9 A, 9 Bの中心に向って周方向へ搢動するように配置されている。

球体 8A， 8 Bが凹部 9A， 9Bの傾斜面 9 1， 9 1に接触しているときには、第 1コイルばね 65の付勢力が傾斜面 9 1， 9 1及ぴこれに接触する球体 8 A, 8Bにより、第 1回動軸線 L 1を中心とする回動付勢力に変換される。この回動付勢力によって球体 8 A，. 8 Bが図 1 1の矢印 A方向へ回動付勢され、ヒンジ本体 5が図 5〜図 7の矢印 A方向へ回動付勢される。したがって、ヒンジ本体 5は、初期位置と初期近傍位置との間に位置すると、傾斜面 9 1， 9 1及び球体 8 A , 8 Bによって変換された第 1コイルばね 65の回動付勢力によって初期位置まで自動的に回動させられ、そのまま初期位置に維持される。これから明かなように、傾斜面 9 1, 9 1及ぴ球体 8 A, 8 Bにより、第 1コイルばね 65の付勢力を回動付勢力に変換する第 1変換手段 1 1が構成され、この第 1変換手段 1 1と第 1 コィルばね 65とにより、ヒンジ本体 5を終端位置側から初期位置側へ向つて回動付勢する第 1回動付勢手段（第 1回動阻止手段） 1 2が構成されている。第 1 回動付勢手段 12は、その回動付勢力により、ヒンジ本体 5が初期位置から終端位置側へ回動するのを阻止する。

一対の凹部 10A， 10Bは、ヒンジ本体 5が初期位置側から終端位置側に向つて図 7の矢印 B方向へ回動させられ、それに伴って球体 8 A, 88が第1回動部材 63に対し図 1 1の矢印 B方向へ回動した場合において、ヒンジ本体 5が終端位置に対して所定角度（例えば 10〜15° ) だけ手前の終端近傍位置まで回動すると、球体 8A， 8 Bがー対の凹部 10A， 10 Bにそれぞれ入り込み始めるように配置されている。凹部 10A， 10 Bに入り込んだ球体 8 A, 8 Bは、図 12に示すように、凹部 1 0 A， 10 Bの各底面に形成された傾斜面 10 1， 101にそれぞれ押圧接触する。しかも、一対の凹部 1 0 A， 1 0Bは、ヒンジ本体 5が終端近傍位置から終端位置に達するまでは、球体 8A， 8 Bが傾斜面 1 0 1， 1 01上を凹部10 ， 10 Bの中心に向って周方向へ摺動するように配置されている。 . ，

球体 8A, 8 Bが凹部 10 A， 10Bの傾斜面 101， 101に接触しているときには、第 1コイルばね 65の付勢力が傾斜面 10 1， 10 1及ぴこれに接触する球体 8A， 8 Bにより、第 1回動軸線 L 1を'中心とする回動付勢力に変換される。この回動付勢力によって球体 8 A, 8 Bが図 1 1の矢印 B方向へ回動付勢され、ヒンジ本体 5が図 5〜図 7の矢印 B方向へ回動付勢される。したがつで、ヒンジ本体 5は、終端位置と終端近傍位置との間に位置すると、傾斜面 10 1， 101及ぴ球体 8A, 8 Bによって変換された第 1コィばね 65の回動付勢力によって終端位置まで自動的に回動させられ、そのまま終端位置に維持される。これから明かなように、傾斜面 101, 101及ぴ球体 8A， 8Bにより、第 1 コイルばね 65の付勢力を回動付勢力に変換する第 2変換手段 1 3が構成され、この第 2変換手段 13と第 1コイルばね 65とにより、ヒンジ本体 5を初期位置側から終端位置側へ向って回動付勢する第 2回動付勢手段（第 2回動阻止手段） 14が構成されている。第 2回動付勢手段 14は、その回動付勢力により、ヒンジ本体 5が終端位置から初期位置側へ回動するのを阻止する。

次に、第 2ヒンジ 7 Aについて説明すると、第 1ヒンジ 6 Aに関する上記基本構成は、第 2ヒンジ 7 Aについても同様である。したがって、第 2ヒンジ 7Aは、図 9及ぴ図 10に示すように、第 1ヒンジ 6 Aの第 1固定部材 61、第 1ヒンジ軸 62、第 1回動部材 63、第 1可動部材 64及ぴ第 1コィルばね 65にそれぞれ対応する部材として、第 2固定部材 71、第 2ヒンジ軸 62、第 2回動部材 7 3、第 2可動部材 74及び第 2コィルばね (第 2付勢手段) 75を有している。第 2ヒンジ 7 Aは、第 2ヒンジ軸 72の軸線を第 2回動軸線 L 2と一致させた状態で配置されている。第 2固定部材 71は、ヒンジ本体 5の端面に第 2回動軸線 L 2と軸線を一致させて形成された支持孔 52に回動不能に嵌合されている。第 2回動部材 73は、その一端部が受話ケース 3の第 2回動軸線 L 2上に形成された支持孔 37に回動不能に嵌合されるとともに、他端部が支持孔 52に回動可能に嵌合されている。これにより、受話ケース 3がヒンジ本体 5に対し第 2ヒンジ 7 Aを介して回動可能に、それも第 2回動軸線 L 2を中心として回動可能に違結されている。受話ケース 3がヒンジ本体 5に対して回動すると、第 2回動部材 73がヒンジ本体 5、第 2固定部材 71及び第 2可動部材 74に対し受話ケース 3と一体に回動する '

第 2回動部材 73の第 2可動部材 74との対向面には、図 1 3に示すように、凹部 9 A, 9 B ； 10 A, 10 Bに代わる凹部 9 C, 9 D； 10 C, 10 Dが形成されている。凹部 9C， 9D ； 10 C, 10Dは、周方向における配置が凹部 9 A, , 9 B ； 10 A, 10 Bのそれと相違している。

すなわち、一方の一対の凹部 9 C, 9 Dは、受話ケース 3が中間位置側から折畳位置側へ向って図 5〜図 7の矢印 C方向へ回動させられた場合（このとき、ヒンジ本体 5は初期位置において停止している。）において、受話ケース 3が折畳位置に対して所定角度（例えば 10〜15° ) だけ手前の折畳近傍位置まで回動すると、球体 8A, 8 Bが凹部 9 C， 9Dに入り込むように配置されている。凹部 9 C, 9Dに入り込んだ球体 8 A， 8Bは、図 14に示すように、凹部 9 C， 9 Dの底面に形成された傾斜面 92, 92にそれぞれ押圧接蝕する。しかも、一対の凹部 9 C， 9 Dは、 '受話ケース 3が折畳近傍位置から折畳位置に達するまでは、球体 8A, 8 Bが傾斜面 92， 92上を凹部 9 C， 9 Dの中心に向って周方向へ摺動するように配置されている。

球体 8A, 88が凹部90, 9 Dの傾斜面 92， 92に接触しているときには、第 2コイルばね 75の付勢力が傾斜面 92, 92及ぴこれに接触する球体 8 A， 8 Bにより、第 2回動軸線 L 2を中心とする回動付勢力に変換される。この回動付勢力によって第 2回動部材 73が図 1 3の矢印 C方向へ回動付勢され、ひいては受話ケース 3が図 5〜図 7の矢印 C方向へ回動付勢される。したがって、受話ケース 3は、折畳位置と折畳近傍位置との間に位置すると、傾斜面 92， 92及び球体 8 A, 8 Bによって変換された第 2コイルばね 75の回動付勢力によって折畳位置まで自動的に回動させられ、そのまま折畳位置に維持される。これから明かなように、傾斜面 92， 92及ぴ球体 8 A， 8 Bにより、第 2コイルばね 7 5の付勢力を回動付勢力に変換する第 3変換手段 1 5が構成され、第 3変換手段 1 5及ぴ第 2コイルばね 75により受話ケース 3を中間位置側から折畳位置側へ向って回動付勢する第 3回動付勢手段（第 3回動阻止手段） 16が構成されている。第 3回動付勢手段 16は、その回動付勢力により、受話ケース 3が折畳位置から通話位置（展開位置）側へ回動するのを阻止する。

他方の一対の凹部 10 C, 10 Dは、受話ケース 3が折畳位置側から中間位置側へ向って図 5〜図 7の矢印 D方向へ回動させられた場合（このとき、ヒンジ本体 5は初期位置において停止している。）において、受話ケース 3が中間位置に対して所定角度（例えば 10〜15° ) だけ手前の中間近傍位置まで回動すると、球体 8A， 8 Bが凹部 I OC, 10Dに入り込むように配置されている。凹部 1 0 C, 1 ODに入り込んだ球体 8 A， 8 Bは、図 14に示すように、凹部 10 C， 10Dの底面に形成された傾斜面 102， 102にそれぞれ押圧接触する。しかも、一対の凹部 10 C， 10 Dは、受話ケース 3が中間近傍位置から中間位置に達するまでは、球体 8 A, 8 Bが傾斜面 102， 102上を凹部10 ， 10 D の中心に向って周方向へ摺動するように配置されている。

球体 8A， 88が凹部10。， 100の傾斜面102, 102に接触しているときには、第 2コイルばね 75の付勢力が傾斜面 102， 102及びこれに接触する球体 8A， 8 Bにより、第 2回動軸線 L 2を中心とする回動付勢力に変換される。この回動付勢力によって第 2回動部材 73が図 1 3の矢印 D方向へ回動付勢され、ひいては受話ケース 3が図 5〜図 7の矢印 D方向へ回動付勢される。したがって、受話ケース 3は、中間位置と中間近傍位置との間に位置すると、傾斜面 102， 102及ぴ球体8人， 8 Bによって変換された第 2コイルばね 75の回動付勢力によって中間位置まで自動的に回動させられ、そのまま中間位置に維持される。これから明かなように、傾斜面 102， 102及ぴ球体8 ， 8 Bにより、第 2コイルばね 75の付勢力を回動付勢力に変換する第 4変換手段 1 7が構成され、この第 4変換丰段 17と第 2コイルばね 75とによって受話ケース 3 を折畳位置側から中間位置側へ向って回動付勢する第 4回動付勢手段（第 4回動阻止手段） 18が構成されている。第 4回動阻止手段 1 8は、その回動付勢力により、受話ケース 3が中間位置から折畳位置側へ回動するのを阻止する。第 1回動軸線 L 1と直交する平面に対する傾斜面 9 1 ， 1 0 1の傾斜角度は、 ― 図 1 2に示すように、それぞれ角度 1、 β 1に設定されている。第 2回動軸 #泉 L 2と直交する平面に対する傾斜面 9 2 , 1 0 2の傾斜角度は、図 1 4に示すように、角度 α 2 , 2にそれぞれ設定されている。角度 α 1は角度 α 2より大きく設定されており、角度 2は角度 /3 1より大きく設定されている。したがって、第 1回動付勢手段 1 2の回動付勢力は、第 3回動付勢手段 1 6の回動付勢力より大きくなつており、第 4回動付勢手段 1 8の回動付勢力は、第 2回動付勢手段 1 ' 4の回動付勢力より大きくなつている。

なお、この実施の形態では、 α 1 = ]3 2に設定され、 α 2 = jS 1に設定されているが、第 1回動付勢手段 1 2の回動付勢力を第 3回動付勢手段 1 6の回動付勢力より大きくするとともに、第 4回動付勢手段 1 8の回動付勢力を第 2回動付勢手段 1 4の回動付勢力より大きくする限り、角度 1と角度 2との大小関係、及び角度 α 2と角度 j3 1との大小関係は、任意に設定 Lてもよい。

上記構成の携帯電話機 1において、いま図 5に示すように、ヒンジ本体 5が初期位置に位置し、かつ受話ケース 3が折畳位置に位置しているものとする。この状態においては、図 1 6 (A) に示すように、第 1ヒンジ 6 Aの球体 8 A, 8 B が凹部 9 A, 9 Bに入り込んでいるとともに、第 2ヒンジ 7 Aの球体 8 A, 8 B が凹部 9 C， 9 Dに入り込んでいる。

受話ケース 3を通話位置側へ回動させようとすると、第 1回動付勢手段 1 2の回動付勢力が第 3回動付勢手段 1 6の回動付勢力より大きいので、ヒンジ本体 5 が初期位置において停止状態を維持し、まず受話ケース 3が第 2回動軸線 L 2を中心として図 5の矢印 D方向へ回動する。つまり、受話ケース 3がヒンジ本体 5 に対して中間位置側へ回動する。受話ケース 3は、折畳位置から折畳近傍位置まで回動する間は、第 3回動付勢手段 1 6の回動付勢力に抗して回動させられる。受話ケース 3が折畳近傍位置と中間近傍位置との間に位置しているときには、球体 8 A, 8 Bが第 2回動部材 7 3の第 2可動部材 7 4との対向面上を摺動しており、それらの間に摩擦抵抗が発生する。したがって、受話ケース 3はその摩擦抵抗に抗して回動させられる。勿論、この摩擦抵抗は、第 1回動付勢手段 1 2の回動付勢力より弱いので、ヒンジ本体 5は初期位置に停止した状態に維持される。受話ケース 3が中間近傍位置に達すると、図 1 6 ( B ) に示すように、第 2ヒンジ 7 Aの球体 8 A， 8：6が凹部1 0 ， 1 0 0の傾斜面1 0 2 , 1 0 2に押圧接触する結果、 '受話ケース 3が第 4回動付勢手段 1 8の回動付勢力によって中間位置まで自動的に回動させられる。受話ケース 3が中間位置に回動すると、図 6 に示すように、第 3当接面 3 4がヒンジ本体 5に突き当たる。したがって、受話ケース 3がヒンジ本体 5に対し折畳位置側から中間位置側へ向う方向へ回動することができなくなり、ヒンジ本体 5に対して停止する。

受話ケース 3を中間位置から通話位置側へ向つてさちに回動させようとすると、受話ケース 3がヒンジ本体 5に対して回動不能であるので、ヒンジ本体 5が第 1 回動軸線 L 1を中心として初期位置から終端位置側へ回動し始め、それに伴って受話ケース 3が引き続き通話位置側へ回動する。ヒンジ本体 5は、初期位置から初期近傍位置まで回動する間（受話ケース 3が中間位置から通話位置側へ向って所定角度だけ離れた位置まで回動する間）は、第 1回動付勢手段 1 2の付勢力に抗して回動させられる。ヒンジ本体 5が初期近傍位置と終端近^位置との間に位置させられているときには、球体 8 A, 8 Bが第 1回動部材 6 3の第 1可動部材 6 4との対向面上を摺動しており、それらの間には摩擦抵抗が発生する。したがつて、ヒンジ本体 5は、その摩擦抵抗に抗して回動させられる。

ヒンジ本体 5が終端近傍位置に達すると、図 1 6 ( C) に示すように、第 1ヒンジ 6 Aの球体 8 A, 8 Bが凹部 1 0 A, 1 0 Bの傾斜面 1 0 1， 1 0 1に押圧接触する結果、ヒンジ本体 5が第 2回動付勢手段 1 4の回動付勢力によって終端位置まで自動的に回動させられる。ヒンジ本体, 5が終端位置に達すると、図 7に示すように、ヒンジ本体 5が第 2当接面 2 5に突き当たって停止する。このとき、ヒンジ本体 5と一体に回動していた受話ケ一'ス 3は、通話位置に達している。そして、受話ケース 3は、第 2回動付勢手段 1 4の回動付勢力によって通.話位置に維持される。

ヒンジ本体 5が終端位箧に位置し、かつ受話ケース 3が通話位置に位置している図 7に示す状態において、受話ケース 3を折畳位置側へ回動させようとすると、第 4回動付勢手段 1 8の回動付勢力が第 2回動付勢手段 1 4の回動付勢力より大きいので、受話ケース 3はヒンジ本体 5に対して停止状態を維持し、ヒンジ本体 5が第 1回動軸線 L 1を中心として終端位置から初期位置側へ回動する。勿論、ヒンジ本体 5の回動に伴って受話ケース 3は送話ケース 2に対し通話位置側から折畳位置側へ回動する。ヒンジ本体 5は、終端位置から終端近傍位置までの間は、第 2回動付勢手段 1 4の回動付勢力に抗して回動させられる。ヒンジ本体 5は、終端近傍位置と初期近傍位置との間に位置しているときには、球体 8 A， 8 Bと第 1回動部材 6 3との間に発生する摩擦抵抗に抗して回動させられる。この摩擦抵抗は、第 4回動付勢手段 1 8の回動付勢力より弱いので、受話ケース 3がヒンジ本体 5に対して回動することはない。

ヒンジ本体 5が初期近傍位置に達すると、球体 8 A， 8 Bが傾斜面 9 1 , 9 1 に押圧接触する結果、ヒンジ本体 5が第 1回動付勢手段 1 2の回動付勢力によつて初期位置まで自動的に回動させられる。すると、図 6に示すように、ヒンジ本体 5が第 1当接面 2 4に突き当たって停止する。このとき、ヒンジ本体 5 一体に回動した受話ケース 3は、中間位置に達している。

受話ケース 3を中間位置から折畳位置側へ回動させようとすると、ヒンジ本体 5が初期位置に停止させられてるので、受話ケース 3だけが中間位置から折畳位置側へ回動する。受話ケース 3は、中間位置から中間近傍位置まで回動する間は、第 4回動付勢手段 1 8の回動付勢力に抗して回動させられる。受話ケース 3 は、中間近傍位置と折畳近傍位置との間に位置しているときには、球体 8 A， 8 Bと第 2回動部材 7 3との間に発生する摩擦抵抗に抗して回動させられる。受話ケース 3が折畳近傍位置に達すると、球体 8 A, 8 Bが傾斜面 9 2， 9 2に押圧接触する結果、受話ケース 3が第 3回動付勢手段 1 6の回動付勢力によって自動的に折畳位置まで回動させられるとともに、折畳位置に維持される。これにより、携帯電話機 1が図 5に示す元の状態に戻る。

このように、携帯電話機 1においては、受話ケース 3及ぴヒンジ本体 5の回動順序が一定しているから、受話ケース 3を回動させている途中に受話ケース 3に対する力の作用方向を変えなければならない事態が発生することがなく、使用者に違和感を抱かせるという事態を未然に防止することができる。

次に、図 1 7〜図 2 6に示すこの発明に係る第 1の態様の第 2実施の形態について説明する。この実施の形態の携帯電話機 1 Aにおいては、図 1 7 (A：)〜（C ) に示すように、受話ケース 3が送話ケース 2に対しヒンジ本体 5を介してほぼ 3 6 0。回動するようになっており、受話ケース 3が折畳位置からほぼ 1 8 0 ° 回動した位置が中間位置になっている。受話ケース 3を 3 6 0 ° 回動可能にするために、送話ケース 2の下ケース半体 2 Bには、凹部 2 1に代えて切欠き部 2 8が形成され、受話.ケース 3の上ケース半体 3 Bには、凹部 3 1に代えて切欠き部 3 5が形成されている。図 1 9に示すように、第 1、第 2回動軸線]: 1 , L 2は、送話ケース 2及び受話ケース 3の長手方向において同一位置に配置されている。図 2 1に示すように、受話ケース 3の折畳位置は、受話ケース 3が送話ケース 2に突き当たることによつて規制されており、ヒンジ本体 5の初期位置はヒンジ本体 4が切欠き部 2 2の第 1当接面 2 4に突き当たることによって規制されている。これは、上記実施の形態と同様である。しかし、図 2 2に示すように、受話ケース 3の中間位置は、上ケース半体 3 Bに形成された切欠き部 3 5を区画する壁面のうち、受話ケース 3の短手方向に延びる壁面 3 5 a (第 3停止手段）がヒンジ本体 5に突き当たることによって規制されている。また、図 2 3に示すように、ヒンジ本体 5の終端位置（受話ケース 3の通話位置）は、下ケース半 : 2 B に形成された切欠き部 2 8を区画する壁面のうち、送話ケース 2の短手方向に延ぴる壁面（第 2停止手段） 2 8 aにヒンジ本体 5が突き当たることによって規制されている。

この実施の形態の第 1ヒンジ 6 Aにおいては、ヒンジ本体 5が送話ケース 2に対して 1 8 0 ° 回動することを可能にするために、図 2 4に示すように、第 1回動部材 6 3の第 1可動部材 6 4との対向面に一対の凹部 9 A, 9 Bが周方向に 1

8 0 ° 離れて配置されるとともに、一対の凹部 1 0 A， 1 O Bが周方向に 1 8 0。離れて配置されている。しかも、凹部 9 A、 1 0 Bは周方向において同一位置に配置され、凹部 9 B， 1 O Aは周方向において同一位置に配置されている。このような配置を可能にするため、凹部 9 A， 9 Bが外周側に配置されており、凹部

9 Aの内側に HQ部 1 0 Βが配置され、凹部 9 Βの内側に凹部 1 O Aが配置されている。凹部 9 A, 9 B ； 1 0 A, 1 0 Bのこのような配置は、第 2ヒンジ 7 Aも同様である。つまり、この実施の形態では、第 1ヒンジ 6 Aの第 1回動部材 6 3 と第 2ヒンジ 7 Aの第 2回動部材 7 3とが同一に構成されている。ただし、第 1 ヒンジ 6 Aと第 2ヒンジ 7 Aとでは、後述するように、凹部 9 A， 9 B； 10 A, 10 Bと球体 8 A, 8 Bとの関係が互いに相違している。

凹部 9 Aと凹部 10 Aとは、螺旋状に延びるガイド溝 63 cによつて連結されており、凹部 9 Bと凹部 10 Bとは、螺旋状に延びるガイド溝 63 dによって連結されている。れにより、球体 8 A， 88が|13部9 ， 1 OA間及び凹部 9 B, 10 B間を移動することができるようになつている。ここで、球体 8A， 8 Bが凹部 9 A， 10 A間及ぴ凹部 9 B， 10 B間を移動するときには、ガイド溝 63 c , 63 dが螺旋状になっているので、球体 8 A， 8 Bは、第 1可動部材 64に対してその径方向に移動する。球体 8A, 8 Bが第 1可動部材 64の径方向へ移動することができるようにするために、図 25に示すように、第 1可動部材 64 の第 1回動部材 63と対向する面には、径方向に延びる一対の収容凹部 64 a， 64 bが形成されており、各収容凹部 64 a, 64 bに球体 8 A， 8 Bがそれぞれの一部を収容凹部 64 a， 64 bから第 1回動部材 63側へ突出させた状態で収容凹部 64 a， 64 bの長手方向へ移動可能に収容されている。これにより、球体 8 Aが凹部 8 A, 9 A間を円滑に移動することができるとともに、球体 8B が凹部 8B， 9 B間を円滑に移動することができるようになつている。勿論、図示していないが、第 2ヒンジ 7 Aの第 2可動部材 74にも同様の一対の収容凹部が形成されており、各収容凹部に球体 8 A, 8 Bが移動可能に収容されている。球体 8A， 8 と凹部9 ， 9 B； 1 OA, 10 Bとの関係について述べると、受話ケース 3が折畳位置に位置し、かつヒンジ本体 5が初期位置に位置しているときには、図 26 (A) に示すように、球体 8A， 8Bが、第 1ヒンジ 6 Aでは凹部 9A, 9 Bにそれぞれ入り込み、第 2ヒンジ 7 Aでは凹部 1 OA, 10Bにそれぞれ入り込んでいる。この結果、球体 8 A， 8Bと凹部 9A， 9Bの底面に形成された傾斜面（図示せず）とによって第 1コイルばね 65の付勢力がヒンジ本体 5を終端位置側から初期位置側へ向かう一方向（図 21の矢印 A方向）へ回動させる回動付勢力に変換される。これから明らかなように、球体 8A， 8 Bと凹部 9A, 9 Bの底面に形成された傾斜面とによって第 1変換手段 11が構成され、第 1変換手段 11と第 1コイルばね 65とによって第 1回動付勢手段（第 1 回動阻止手段） 12が構成されている。一方、球体 8 A, 8Bと凹部 10A， 1 0 Bの底面に形成された傾斜面とによって第 2コイルばね 7 5の付勢力が受話ケース 3を中間位置側から折畳位置側へ向かう閉方向（図 2 1の矢印 C方向）へ回動付勢する回動付勢力に変換される。よって、球体 8 A， 8 Bと凹部 1 0 A， 1 0 Bの底面に形成された傾斜面とによって第 3変換手段 1 5が構成され、第 3変換手段 1 5と第.2コイルばね 7 5とにによって第 3回動付勢手段（第 3回動阻止手段） 1 6が構成されている。勿論、第 1回動付勢手段 1 2の回動付勢力は、第 3回動付勢手段 1 6の回動付勢力より大きく設定されている。したがって、受話ケース 3が折畳位置に位置し、かつヒンジ本体 5が初期位置に位置した状態において、受話ケース 3を通話位置側へ回動させると、ヒンジ本体 5は初期位置に停止した状態を維持し、受話ケース 3だけが第 1回動軸線 L 2を中心として展開位置側へ回動する。

受話ケース 3が折畳位置から中間位置まで回動すると、図 2 2に示すように、壁面 3 5 aがヒンジ本体 5に突き当たり、受話ケース 3がそれ以上ヒンジ本体 5 に対して折畳位置側から展開位置側へ向かう方向（開方向）へ回動することができなくなる。受話ケース 3が中間位置に回動すると、第 2ヒン,ジ 7 Aの球体 8 A , 8 Bが、図 2 6 ( B ) に示すように、凹部 9 A'， 9 Bにそれぞれ入り込む。その結果、第 2コイルばね 7 5の付勢力が、球体 8 A， 8 3と凹部9 ， 9 Bの底面に形成された傾斜面により、受話ケース 3を折畳位置側から中間位置側へ向かう開方向 . (図 2 2の矢印 D方向）へ回動付勢する回動付勢力に変換される。よって、第 2ヒンジ 7 Aの球体 8 A， 8 8と凹部9 ， 9 Bの底面に形成された傾斜面とによって第 4変換手段 1 7が構成され、第 4変換手段 1 7と第 2コイルばね 7 5 とによって第 4回動付勢手段（第 4回動付勢手段） 1 8が構成されている。

受話ケース 3を中間位置から展開位置側へさらに回動させようとすると、受話ケース 3がヒンジ本体 5に対して回動不能であるから、ヒンジ本体 5が第 1回動軸線 L 1を中心として初期位置から終端位置側へ向かう一方向（図 2 2の矢印 B 方向）へ回動する。ヒンジ本体 5は、終端位置まで回動すると、図 2 3に示すように、壁面 2 8 aに突き当たって停止する。このときには、受話ケース 3がヒンジ本体 5と一体に回動しているので、受話ケース 3は展開位置に達している。ヒ本体 5が終端位置に回動したときには、第 1ヒンジ 6 Aの球体 8 A， 8 Bが、図 26 (C) に示すように、凹部 10A， 1 OBに入り込んでいる。その結果、第 1コイルばね 65の付勢力が、球体 8 A, 8Bと凹部 10A， 10Bの底面に形成された傾斜面とにより、ヒンジ本体 5を初期位置側から終端位置側へ向かう他方向（図 23の矢印； B方向）へ回動付勢する回動付勢力に変換される。よって、第 1ヒンジ 6 Aの球体 8 A， 8 Bと凹部 10 A， 10 Bの底面に形成された傾斜面とによって第 2変換手段 13が構成され、第 2変換手段 13と第 1コイルばね 65とによって第 2回動付勢手段（第 2回動阻止手段） 14が構成されている。受話ケース 3が展開位置に位置し、かつヒンジ本体 5が終端位置に位置した状態において、受話ケース 3を折畳位置側へ回動させようとすると、第 4回動付勢手段 18の回動付勢力が第 2回動付勢手段 14の回動付勢力より大きく設定されているので、受話ケース 3はヒンジ本体 5に対して停止した状態を維持し、ヒンジ本体 4が第 1回動軸線 L 1を中心として終端位置から初期位置側へ回動する。ヒンジ本体 5は、初期位置まで回動すると停止する。このとき、ヒンジ本体 5と一体に回動した受話ケース 3は、中間位置に達している。受話ケース 3を中間位置から折畳位置側へ回動させると、ヒンジ本体 5が停止しているので、受話ケ一ス 3だけが回動する。受話ケース 3は、送話ケース 2に突き当たるまで回動して折畳位置に達すると停止する。

携帯電話機 1 Aについての上記以外の構成及び作用は、携帯電話機 1の構成及ぴ作用と同様である。例えば、受話ケース 3が折畳位置と折畳近傍位置との間に位置しているときには、第 3回動付勢手段 13によって折畳位置まで自動的に回動させられる。

なお、この発明の第 1の態様は、上記の実施の形態に限定されるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。

例えば、上記の実施の形態においては、凹部 9A, 9 B, 9 C, 9D ; 10A, 10B， 10 C, 100の球体8 ， 8 Bが接触する面を一定角度をもって傾斜する傾斜面としているが、'第 1回動付勢手段 12の回動付勢力を第 3回動付勢手段 16の回動付勢力より大きくするとともに、第 4回動付勢手段 18の付勢力を第 2回動付勢手段 14の付勢力より大きくする限り、球体 8A， 8 Bが接触する凹部 9A 10Dの各面を、その傾斜角度が各部で異なる面にしてもよい。また、上記の実施の形態においては、第 1、第 2·回動部材 6 3， 7 3に凹部 9 A〜 1 0 Dを形成し、第 1、第 2可動部材 6 4 , 7 4に球体 8 A， 8 Bを設けているが、第 1、第 2回動部材 6 3 , 7 3に球体を設け、第 1、第 2可動部材 6 4 , 7 4に凹部を形成してもよい。さらに、球体 8 A， 8 Bに代えて、第 1、第 2可動部材 6 4， 7 4に例えば半球状をなす突起を形成してもよい。

さらに、上記の実施の形態においては、受話ケース 3を折畳位置、中間位置及び展開位置（通話位置）のいずれかから回動させる場合、受話ケース 3とヒンジ本体 5とのいずれか一方が受話ケース 3'を回動させようとする一方向へ直ちに回動するように構成されているが、受話ケース 3とヒンジ本体 5とのいずれか他方が違和感を抱かせないような僅かな角度範囲だけ一方向へ回動した後、いずれか —方が一方向へ回動するようにしてもよい。例えば、受話ケース 3を通話位置から折畳位置側へ回動させる場合、上記の実施の形態であれば、受話ケース 3を回動操作すると直ちにヒンジ本体 5が終端位置から初期位置側へ回動する。しかし、僅かな角度であれば、受話ケース 3が通話位置側へ回動した後、ヒンジ本体 5が回動するようにしてもよい。このような回動動作は、次の構成を採用することよつてなし得る。

すなわち、上記の実施の形態では受話ケース 3の第 3 '当接面 3 4をヒンジ本体 5に突き当てることによつて通話位置を規制しているが、このような規制を解除する。すると、受話ケース 3は、球体 8 A, 8：6が凹部9 ， 9 Bに入り込むことによって通話位置側へ回動させられるが、第 3当接面 3 4による規制が無いので、球体 8 A， 8 Bが凹部 9 A， 9 Bの底面の中央部（最も深い部分）に移動するまで回動し続け、球体 8 A， 8 Bが凹部 9 A, 9 Bの底面の中央部まで移動すると停止する。ここで、凹部 9 A， 9 Bの中央部の底面の曲率半径を球体 8 A, 8 Bの半径より大きくしておくと、受話ケース 3を停止位置から折畳位置側へ回動させると、球体 8 A， 8 Bが凹部 9 A， 9 Bの傾斜面 9 1に接触するまでの僅かな角度範囲では、ヒンジ本体 5が回動することなく、受話ケース 3がヒンジ本体 5に対して回動する。その後、球体 8 A, 8 Bが傾斜面 9 1に接触すると、第 4回動付勢手段 1 8が受話ケース 3のヒンジ本体 5に対する回動を阻止する。したがって、その後は上記の実施の形態と同様にヒンジ本体 5が終端位置から初期位置まで回動する。このように回動動作させることは、受話ケース 3が通話位置 (展開位置）に位置している場合のみならず、折畳位置又は中間位置に位置している場合も同様にして行うことができる。

また、上記の実施の形態においては、送話ケース 2を第 1ケースとし、受話ケ —ス 3を第 2ケースとしている関係上、送話ケース 2を固定し、受話ケース 3を回動させるようになつており、第 2ケースたる受話ケース 3を折畳位置から通話位置 (展開位置) まで回動させる場合には、第 2ケース 3がヒンジ本体 5に対して回動した後、ヒンジ本体 5が送話ケース 2に対して回動し、受話ケース 3を通話位置から折畳位置まで回動させる場合には、ヒンジ本体 5が送話ケース 2に対して回動した後、受話ケース 3がヒンジ本体 5に対して回動するようになっている。しかし、送話ケース 2を受話ケースとし、受話ケース 3を送話ケースとしてもよい。換言すれば、送話ケース 2を第 2ケースとし、受話ケース 3を第 1ケースとしてもよい。そのようにした場合には、送話ケースたる受話ケース 3が固定され、受話ケースたる送話ケース 2が受話ケース 3に対し回動することになる。送話ケース 2を折畳位置から通話位置まで回動させるときには、まずヒンジ本体 5が受話ケース 3に対して回動し、その後送話ケース 2がヒンジ本体 5に対して回動する。また、送話ケース 2を通話位置から折畳位置まで回動させるときには、まず送話ケース 2がヒンジ本体 5に対して回動し、その後ヒンジ本体 5が受話ケース 3.に対して回動する。これから明かなように、送話ケース 2を第 1ケースとみなす場合と、受話ケース 3を第 1ケースみなす場合とでは、第 2ケース（受話ケース 3又は通話ケース 2 ) とヒンジ本体 5との回動順序が逆になる。

次に、この発明の第 2の態様に係る実施の形態について説明する。この実施の形態の携帯電話機においては、その基本的構造及び第 1，第 2ヒンジ 6 A， 6 B ； 7 A, 7 Bの基本的構造が上記携帯電話機 1と同様になつている。その一方、上記携帯電話機 1では、受話ケース 3の折畳位置、中間位置及び通話位置、並びにヒンジ本体 5の初期位置及び終端位置を受話ケース 3を送話ケース 2に突き当て、あるいはヒンジ本体 5を送話ケース 2又は受話ケース 3に突き当てることによつて規制しているのに対し、この実施の形態では第 1、第 2ヒンジ 6 A， 6 B ； 7 A, 7 Bによって受話部 3及びヒンジ本体 5·の位置を規制している。この構成が上記携帯電話機 1と相違している。そこで、この実施の形態に関しては、受話ケース 3及ぴヒンジ本体 5に対する第 1、第 2ヒンジ 6 A〜 7 Bによる位置規制を行うための構成についてのみ説明することとし、携帯電話機 1と同様な構成部分には同一符号を付してその説明を省略する。

受話ケース 3を図 1 (A) に示す折畳位置から図 1 ( B ) に示す中間位置を経て図 I ( C ) に示す通話位置まで回動させた後、通話位置から中間位置を経て折畳位置まで戻す場合、受話ケース 3とヒンジ本体 5とは、上記携帯電話機 1の受話ケース 3及びヒンジ本体 5と同じ順序で回動する。すなわち、受話ケース 3が折畳位置から中間位置まで回動する際には、ヒンジ本体 5が図 1 (A) 及び図 2 7に示す位置に停止した状態を維持する。このときのヒンジ本体 5の位置が第 1 初期位置である。その一方、受話ケース 3がヒンジ本体 5に対し第 2回動軸線 L 2を中心として図 1 (A) 及び図 2 7に示す第 2初期位置から図 1 ( B ) 及び図 2 8に示す第 2回動位置まで所定角度（この実施の形態では 1 0 0 ° ) だけ回動する。これにより、受話ケース 3が折畳位置から中間位置まで回動する。したがつて、ヒンジ本体 5が第 1初期位置に位置しているときには、受話ケース 3の折畳位置と第 2初期位置とが同一位蘆になっており、中間位置と第 2回動位置とが同一位置になっている。受話ケース 3を中間位置から通話位置に向かってさらに回動させようとすると、受話ケース 3がヒンジ本体 5に対して停止状態を維持する一方、ヒンジ本体 5が第 1回動軸線 L 1を中心として第 1初期位置から第 1回動位置側へ向かって回動し始める。その結果、受話ケース 3が中間位置から通話位置側へ回動する。そして、ヒンジ本体 5が第 1初期位置から所定角度（この実施の形態では 6 0 ° ) だけ回動して図 1 (C ) 及び図 2 9に示す第 1回動位置に達すると、ヒンジ本体 5が停止する。このとき、受話ケース 3は、第 1回動軸線 L 1を中心としてヒンジ本体 5と一体に回動することによって通話位置に達している。

受話ケース 3を通話位置から中間位置まで回動させる場合には、受話ケース 3 がヒンジ本体 5に対し第 2回動位置において停止状態を維持し、ヒンジ本体 5が第 1回動軸線 L 1を中心として第 1回動位置から第 1初期位置まで回動する。これにより、受話ケース 3が通話位置から中間位置まで回動することになる。受話ケース 3を中間位置から折畳位置まで回動させる際には、ヒンジ本体 5が第 1初期位置において停止状態を維持する一方、受話ケース 3がヒンジ本体 5に対し第 2回動軸線 L 2を中心として第 2回動位置から第 2初期位置まで回動する。これにより、受話ケース 3が中間位置から折畳位置まで回動する。なお、折畳位置においては、受話ケース 3が送話ケース 2に突き当たることなく、僅かに離れている。 '

' 受話ケース 3及びヒンジ本体 5を上記の順序で回動させるために、図 3 0に示すように、第 1可動部材 6 4の第 1回動部材 6 3との対向面には、一対の球体 6 6 , 6 6が第 1回動軸線 L 1に関して対称に配置されている。つまり、第 1回動軸線 L 1を中心とする円周上に周方向へ 1 8 0 ° 離れて配置されている。第 2可動部材 7 4の第 2回動部材 7 3との対向面には、一対の球体 7 6， 7 6がー対の球体 6 6， 6 6と同様の関係をもって配置されている。図 3 1に示すように、第 1回動部材 6 3の第 1可動部材 6 4との対向面には、第 1係合凹部 6 3 A, 6 3 Bが二対形成され、第 2回動部材 7 3の第 2可動部材 7 4との対向面には、第 2 係合凹部 7 3 A， 7 3 Bが二対形成されている。二対の第 1係合凹部 6 3 A, 6 3 Bは、一対の球体 6 6 , 6 6が配置された円周と同一の円周上に配置されている。一方の一対の第 1係合凹部 6 3 A, 6 3 Bと他方の対の第 1係合凹部 6 3 A, 6 3 Bとは、第 1回動軸線 L 1を中心として対称に配置されている。つまり、周方向に 1 8 0 ° 離れて配置されている。第 1係合凹部 6 3 A， 6 3 Bは、周方向に所定角度（この実施の形態ではほぼ 6 0 ° ) だけ離れて配置されている。二対の第 2係合凹部 7 3 A, 7 3 Bは、一対の球体 7 6 , 7 6が配置された円周と同一の円周上に配置されている。一方の一対の第 2係合凹部 7 3 A, 7 3 Bと他方の一対の第 2係合凹部 7 3 A, 7 3 Bとは、第 2回動軸線 L 2を中心として対称に配置されている。つまり、周方向に 1 8 0 ° 離れて配置されている。第 2係合凹部 7 3 A, 7 3 Bは、周方向に所定の角度（この実施の形態ではほぼ 1 0 0 ° ) だけ離れて配置されている。

図 3 2及ぴ図 3 5に示すように、第 1係合凹部 6 3 Aは、その中央部から第 1 回動軸 f泉 L 1を中心とする周方向における両端縁へ向かって上り勾配をなす傾斜面 6 3 a， 6 3 bを有している。図 3 2に示すように、傾斜面 6 3 a 6 3 bは、ヒンジ本体 5が第 1初期位置に位置しているときに、第 1コイルばね 6 5によつて付勢された球体 6 6が同時に押圧接触するように配置されている。これにより、ヒンジ本体 5に力が作用しない限り、ヒンジ本体 5が第 1初期位置に維持されるようになっている。

第 1係合凹部 6 3 Aの傾斜面 6 3 aは、第 1コイルばね 6 5の付勢力を回動付勢力に変換する。この回動付勢力は、ヒンジ本体 5が第 1初期位置から第 1回動位置側へ回動しょうとし、その結果球体 6 6が第 1固定部材 6 1及ぴ第 1可動部材 6 4を介して図 3 2の矢印 X方向（第 1回動軸線 L 1を中心とする周方向）へ移動しょうとするときに、その移動を阻止し、それによつてヒンジ本体 5が第 1 初期位置から第 1回動位置側へ回動するのを阻止しようとする回動阻止力として作用する。したがって、球体 6 6と傾斜面 6 3 aとによって第 1変換手段 1 0 1 が構成され、第 1変換手段 1 0 1と第 1コイルばね 6 5とによって第 1回動阻止手段 1 1 1が構成されている。

第 1係合凹部 6 3 Aの傾斜面 6 3 bは、第.1コイルばね 6 5の付勢力を回動付勢力に変換する。この回動付勢力は、ヒンジ本体 5が第 1回動軸線 L 1を中心として第 1回動位置側から第 1初期位置側へ回動する場合において、第 1初期位置を越えて回動しようとするときに、球体 6 6が図 3 2の矢印 Y方向へ移動するのを阻止し、それによつてヒンジ本体 5を第 1初期位置に停止させる。したがって、第 1コイルばね 6 5、球体 6 6及び傾斜面 6 3 によって第 2停止手段 1 2 1が構成されている。

図 3 2及び図 3 5に示すように、第 1係合凹部 6 3 Bは、その中央部から第 1 回動軸線 L 1を中心とする周方向における両端縁へ向かって上り勾配をなす傾斜面 6 3 c , 6 3 dを有している。図 3 5に示すように、傾斜面 6 3 c， 6 3 dは、ヒンジ本体 5が第 1回動位置に位置しているときに、第 1コイルばね 6 5によつて付勢された球体 6 6が同時に押圧接触するように配置されている。これにより、ヒンジ本体 5に力が作用しない限り、ヒンジ本体 5が第 1回動位置に維持されるようになっている。

第 1係合凹部 6 3 Bの傾斜面 6 3 cは、第 1コイルばね 6 5の付勢力を回動付勢力に変換する。この回動付勢力は、ヒンジ本体 5が第 1回動位置から第 1初期位置側へ回動しようとし、その結果球体 6 6が図 3 5の矢印 Y方向へ移動しようとするときに、その移動を阻止し、それによつてヒンジ本体 5が第 1回動位置から第 1初期位置側へ回動するのを阻止しょうとする回動阻止力として作用する。したがって、球体 6 6と傾斜面 6 3 cとによって第 2変換手段 1 0 2が構成され、第 2変換手段 1 Q 2と第 1コイルばね 6 5とによって第 2回動阻止手段 1 1 2が構成されている。

第 1係合凹部 6 3 Bの傾^! ~面 6 3 dは、第 1コィルばね 6 5の付勢力を回動付勢力に変換する。この回動付勢力は、ヒンジ本体 5が第 1回動軸線 L 1を中心として第 1初期位置側から第 1回動位置側へ回動する場合において、第 1回動位置を越えて回動しようとするときに、球体 6 6が図 3 5の矢印 X方向へ移動するのを阻止し、それによつてヒンジ本体 5を第 1回動位置に停止させる。第 1コイルばね 6 5、球体 6 6及ぴ傾斜面 6 3 c こよって第 2停止手段 1 2 2が構成されている。

図 3 3及び図 3 4に示すように、第 2係合凹部 7 3 Aは、その中央部から第 2 回動軸線 L 2を中心とする周方向における両端縁に向かつて上り勾配をなす傾斜面 7 3 a， 7 3 bを有している。図 3 3に示すように、傾斜面 7 3 a , 7 3 bは、受話ケース 3が第 2初期位置に位置しているときに、第 2コイルばね 7 5によつて付勢された球体 7 6が同時に押圧接触するように配置されている。これにより、受話部 3に力が作用しない限り、受話部 3が第 2初期位置に維持されるようになつて'いる。

第 2係合凹部 7 3の傾斜面 7 3 aは、第 2コイルばね 7 5の付勢力を回動付勢力に変換する。この回動付勢力は、受話ケース 3が第 ·2回動軸線 L 2を中心として第 2初期位置から第 2回動位置側へ回動しょうとし、それに伴つて第 2回動部材 7 3が図 3 3の X方向へ回動しようとするときに、第 2回動部材の 7 3回動を阻止し、それによつて受話ケース 3が第 2初期位置から第 2回動位置側へ回動するのを阻止しょうとする回動阻止力として作用する。したがって、球体 7 6と傾斜面 7 3 aとによって第 3変換手段 1 0 3が構成され、第 3変換手段 1 0 3と第 2コイルばね 7 5とによって第 3回動阻止手段 1 1 3が構成されている。

第 2係合凹部 7 3 Aの傾斜面 7 3 bは、第 2コィルばね 7 5の付勢力を回動付勢力に変換する。この回動付勢力は、受話ケース 3が第 2回動位置側から第 2初期位置側へ向かう方向へ回動する場合において第 2初期位置を越えて回動しようとするときに、受話ケース 3の回動に伴って第 2回動部材 7 3が図 3 3の矢印 Y 方向へ回動するのを阻止し、それによつて受話ケース 3を第 2初期位置に停止させる。したがつ.て、第 2コィルばね 7 5、傾斜面 7 3 b及ぴ球体 7 6によって第 3停止手段 1 2 3が構成されている。 . +

図 3 3及ぴ図 3 4に示すように、第 2係合凹部 7 3 Bは、その中央部から第 2 回動軸線 L 2を中心とする周方向における両端縁に向かつて上り勾配をなす傾斜面 7 3 c， 7 3 dを有している。図 3 4に示すように、傾斜面 7 3 c , 7 3 dは、受話ケース 3が第 2回動位置に位置しているときに、第 2コイルばね 7 5によつて付勢された球体 7 6が同時に押圧接触するように配置されている。これにより、受話部 3に力が作用しない限り、受話部 3が第 2回動位置に維持されるようになつている。

第 2係合凹部 7 3 Bの傾斜面 7 3 cは、第 2コイルばね Ί 5の付勢力を回動付勢力に変換する。この回動付勢力は、受話ケース 3が第 2回動軸線 L 2を中心として第 2回動位置から第 2初期位置側へ向かう方向へ回動しようとし、それに伴つて第 2回動部材 7 3が図 3 4の矢印 Y方向へ回動しょうとするときに、その回動を阻止しようとし、それによつて受話ケース 3が第 2回動位置から第 2初期位置側へ回動しようとするのを阻止する回動阻止力として作用する。したがって、球体 7 6と傾斜面 7 3 cとによって第 4変換手段 1 0 4が構成され、第 4変換手段 1 0 4と第 2コイルばね 7 5とによって第 4回動阻止手段 1 1 4が構成されてレ、る。

第 2係合凹部 7 3 Bの傾斜面 7 3 dは、第 2コィルばね 7 5の付勢力を回動付勢力に変換する。この回動付勢力は、話ケース 3が第 2初期位置側から第 2回動位置側へ向かう方向へ回動する場合において第 2回動位置を越えて回動しょうとするときに、それに伴って第 2回動部材 7 3が図 3 4の矢印 X方向へ回動するのを阻止し、それによつて受話ケース 3が第 2回動位置を越えて回動するのを阻止して第 2回動位置に停止させる。したがって、第 2コイルばね 7 5、傾^面 7 3 d及ぴ球体 7 6によって第 4停止手段 1 2 4が構成されている。次に、上記各手段 1 1 1 ~ 1 1 4及び 1 2 1〜 1 2 4の回動阻止力及び停止力を比較するに、いま、受話ケース 3が折畳位置に位置しているものとする。つまり、ヒンジ本体 5が第 1初期位置に位置し、受話ケース 3が第 2初期位置に位置しているものとする。受話ケース 3を折畳位置から中間位置側へ回動させようとすると、第 1回動阻止手段 1 1 1がヒンジ本体 5の第 1初期位置から第 1回動位置側への回動を阻止しようとし、第 3回動阻止手段 1 1 3が受話ケース 3の第 2 初期位置から第 2回動位置側への回動を阻止しょうとする。第 1回動阻止手段 1 1 1の一部を構成する第 1係合凹部 6 3 Aの傾斜面 6 3 aの傾斜角度を α 1 (図 3 2参照）とし、第 3回動阻止手段 1 1 3の一部を構成する第 2係合凹部 7 3 A の傾斜面 7 3 aの傾斜角度を 1 (図 1 6参照）とすると、

α 1 > β 1

に設定されている。したがって、第 1回動阻止手段 1 1 1の回動阻止力と第 3回動阻止手段 1 1 3の回動阻止力とを比較すると、前者が後者より大きくなつている。よって、折畳位置に位置している受話ケース 3を中間位置側へ回動させようとすると、ヒンジ本体 5がその位置を第 1初期位置に維持する一方、受話ケース 3が第 3回動付勢手段 1 1 3の回動付勢力に抗して第 2初期位置から第 2回動位置側へ回動する。

受話ケース 3が中閬位置に位置している場合、つまりヒンジ本体 5が第 1初期位置に位置し、かつ受話ケース 3が第 2回動位置に位置している場合において、受話ケース 3を中間位置から通話位置側へ回動させるときには、第 1回動阻止手段 1 1 1がヒンジ本体 5の第 1初期位置から第 1回動位置側への回動を阻止しようとし、第 4停止手段 1 2 4が受話ケース 3の第 2回動位置を越える回動を阻止しょうとする。第 4停止手段 1 0 Dの一部を構成する第 2係合凹部 7 3 Βの傾斜面 7 3 dの傾斜角度を j3 2 (図 1 6参照）とすると、

a 1 < β 2

に設定されている。したがって、第 1回動阻止手段 1 1 1の回動阻止力と第 4停止手段 1 2 4の回動阻止力とを比較すると、後者が前より大きくなつている。よつて、中間位置に位置している受話ケース 3を通話位置側へ回動させるると、受話ケース 3がヒンジ本体 5に対し第 2回動位置を越えて回動するのを阻止され、第 2回動位置に停止させられた状態を維持する。一方、ヒンジ本体 5が第 1回動阻止手段 1 1 1の回動阻止力に抗して第 1初期位置から第 1回動位置側へ回動する。

受話ケース 3が通話位置に位置している場合には、受話ケース 3がヒンジ本体 5に対して第 1回動位置に位置し、ヒンジ本体 5が第 2回動位置に位置している。その状態において、受話ケース 3を通話位置から中間位置側へ回動させようとすると、第 2回動阻止手段 1 1 2が球体 6 6の図 1 8における矢印 Y方向への移動を阻止し、ひいてはヒンジ本体 5の第 1回動位置から第 1初期位置側への回動を阻止しょうとする。これと同時に、第 4回動阻止手段 1 1 4が第 2回動部材 7 3 の図 3 4における矢印 X方向への回動を阻止、ひいては受話ケース 3の第 2回動位置から第 2初期位置側への回動を阻止しょうとする。ここで、第 2回動阻止手段 9 Bの一部を構成する第 1係合凹部 6 3 Bの傾斜面 6 3 cの傾斜角度を α 2 (図 3 2参照）とし、第 4回動阻止手段 1 1 4の一部を構成する第 2係合凹部 7 3 Βの傾斜面 7 3 cの傾斜角度を 3 (図 3 3参照）とすると、

に設定されている。したがって、第 2回動阻止手段 1 1 2の回動阻止力と第 4回動阻止手段 1 1 4の回動阻止力とを比較すると、後者が前者より大きくなつている。よって、通話位置に位置している受話ケース 3を中間位置側へ回動させると、受話ケース 3はヒンジ本体 5に対し第 2回動位置において停止状態を維持し、ヒンジ本体 5が第 1回動位置から第 1初期位置側へ回動する。

受話ケース 3が中間位置に位置しているときには、ヒンジ本体' 5が第 1初期位置に位置し、受話ケース 3がヒンジ本体 5に対して第 2回動位置に位置している。この状態において、受話ケース 3を中間位置から折畳位置側へ回動させようとすると、第 1停止手段 1 2 1が球体 6 6の図 3 2における矢印 Y方向への移動を阻止し、ヒンジ本体 5の第 1初期位置を越える回動を阻止しょうとする。これと同時に、第 4回動阻止手段 i 1 4が第 2回動部材 7 3の図 3 4における矢印 Y方向への回動を阻止し、受話ケース 3の第 2回動位置から第 2初期位置側への回動を阻止しょうとする。ここで、第 1停止手段 1 2 1の一部を構成する第 1係合凹部 6 3 Aの傾斜面 6 3 bの傾斜角度を a 3 (図 3 2参照）とすると、 a 3 > β 3

に設定されている。したがって、第 1停止手段 1 2 1の停止力と第 4回動阻止手段 1 1 4の回動阻止力とを比較すると、前者が後者より大きくなつている。よつて、中間位置に位置している受話ケース 3を折畳位置側へ回動させると、ヒンジ本体 5が第 1初期位置において停止状態を維持する一方、受話ケース 3が第 2回動位置から第 2初期位置側へ回動する。 '

なお、角度 α 3は、角度 J3 2と同一に設定されている。また、第 2停止手段 1

2 2の一部を構成する第 1係合凹部 6 3 Bの傾斜面 6 3 dの傾斜角度を _α 4 (図

3 2参照）とし、第 3停止手段 1 2 3の一部を構成する第 2係合四部 7 3 Αの傾斜面 7 3 bの傾斜角度を 4 (図 3 3参照）とすると、

a 4 = β 4 = 3 (= β 2 )

に設定されている。

上記構成の携帯電話機 1にお.いて、いま受話ケース 3が折畳位置に位置しているものとする。この状態においては、図 3 2に示すように、球体 6 6が第 1係合凹部 6 3 Aの傾斜面 6 3 a， 6 3 bに接触し、図 3 3に示すように、球体 7 6が第 2係合凹部 7 3 Aの傾斜面 7 3 a， 7 3 bに接触している。受話ケース 3を通話位置側へ向かって回動させると、ヒンジ本体 5は第 1初期位置において停止状態を維持し、受話ケース 3が第 3回動阻止手段 1· 1 3の回動付勢力に抗して第 2 初期位置から第 2回動位置側へ回動する。受話ケース 3が第 2初期位置から所定角度（例えば 1 0。）だけ回動すると、球体 7 6が第 2係合凹部 7 3 Aから抜け出る。すると、球体 7 6が第 2回動部材 7 3の第 2可動部材 7 4との対向面に接蝕する。この対向面は、第 2回動軸線 L 2と直交する平面になっている。したがつて、当該対向面と球体 7 6との間には、コイルばね 7 5の付勢力に応じた摩擦抵抗が発生する。この摩擦抵抗により、球体 7 6が第 2係合凹部 7 3 Aを抜け出てから第 2係合凹部 7 3 Bに入り込むまで範囲においては、受話ケース 3を任意の位置で停止させることができる。

受話ケース 3が中間位置から所定角度（例えば 1 0 ° ) だけ手前の位置に達すると、球体 7 6が第 2係合凹部 7 3 Bの傾斜面 7 3 cに接触するようになる。すると、第 4回動阻止手段 1 1 4の付勢力によって受話ケース 3が中間位置（第 2 回動位置）まで自動的に回動させられる。受話ケース 3が中間位置に達すると、球体 7 6が傾斜面 7 3 dに突き当たることによって停止し、受話ケース 3が中間位置に停止する。このときには、図 3 2に示すように、球体 6 6が第 1係合凹部

6 3 Aの傾斜面 6 3 a， 6 3 bに接触するとともに、図 3 4に示すように、球体

7 6が第 2係合凹部 7 3 Bの傾斜面 7 3 c、 7 3 dに接触している。

受話ケース 3を中間位置から通話位置側へ回動させる場合には、受話ケース 3 が第 2回動位置に停止した状態を維持し、ヒンジ本体 5が第 1回動阻止手段 1 1 1の付勢力に抗して第 1初期位置から第 1.回動位置側へ回動する。ヒンジ本体 5 が第 1初期位置から所定角度だけ回動すると、球体 6 6が第 1係合凹部 6 3 Aから脱出して第 1回動部材 6 3の第 1可動部材 6 4との対向面に接触する。この対向面は、第 1回動軸線 L 1と直交する平面になっている。.したがって、当該対向面と球体 6 6との間には、コイルばね 6 5の付勢力に応じた摩擦抵抗が発生する。この摩擦抵抗により、球体 6 .6が第 1係合凹部 6 3 Aを抜け出てから第 1係合凹部 6 3 Bに入り込むまでの範囲においては、受話ケース 3を任意の位置で停止させることができる。

受話ケース 3が通話位置から所定角度（例えば 1 0 ° ) だけ手前の位置に達すると、換言すればヒンジ本体 5が第 1回動位置から所定角度だけ手前の位置に達すると、球体 6 6が第 1係合凹部 6 3 Bの傾斜面 6 3 cに接触するようになる。すると、第 2回動阻止手段 1 1 2の付勢力によってヒンジ本体 5が第 1回動位置まで自動的に回動させられる。それに伴って、受話ケース 3が通話位置まで回動させられる。受話ケース 3が通話位置に達すると、球体 6 6が傾斜面 6 3 dに突き当たることによって停止し、受話ケース 3が通話位置に停止する。このときには、図 3 5及ぴ図 3 4に示すように、球体 6 6が第 1係合凹部 6 3 Bの傾斜面 6 3 c、 6 3 dに接触し、球体 7 6が第 2係合 HQ部 7 3 bの傾斜面 7 3 c， 7 3 d に接触している。

通話位置に停止している受話ケース 3は、第 2停止手段 1 2 2又は第 4停止手段 1 2 4の付勢力に抗してさらに回動させて通話位置を越えさせることも可能であるが、受話ケース 3は、通話位置を越えて僅かな角庳だけ回動すると、受話ケース 3の一端部が送話ケース 2の一端部に突き当たることによって直ちに停止し、それ以上は同方向へ回動不能になる。受話ケース 3が送話ケース 2に突き当たつたときの位置を通話位置としてもよい。その場合には、受話ケース 3が通話位置に達したときに球体 6 6が傾斜面 6 3 dに突き当たる直前の位置に位置するように構成し、受話ケース 3を第 2回動阻止手段 1 1 2の付勢力によつて送話ケース 2に突き当たった状態（通話位置に位置している状態）に維持することが望ましい。

受話ケース 3を通話位置から中間位置側へ回動させる場合には、受話ケース 3 が第 2回動位置において停止した状態を維持し、ヒンジ本体 5が第 2回動阻止手段 1 1 2の付勢力に抗して第 1回動位置から第 1初期位置側へ回動する。ヒンジ本体 5が第 1初期位置の所定角度（例えば 1 0 ° ) だけ手前の位置まで回動すると、球体 6 6が第 1係合凹部 6 3 Aの傾斜面 7 3 aに接触する。その結果、ヒンジ本体 5が第 1回動阻止手段 1 1 1の回動付勢力によって第 1初期位置まで自動的に回動させられる。第 1初期位置に達したヒンジ本体 5は、球体 6 6が第 1係合凹部 6 3 Aの傾斜面 6 3 b.に突き当たる^とによって停止し、中間位置に停止する。ヒンジ本体 5が第 1回動位置から第 1初期位置まで回動して停止すると、ヒンジ本体 5と一体に回動する受話ケース 3が通話位置から中間位置まで回動し中間位置において停止する。なお、ヒンジ本体 5が第 1回動位置と第 1初期位置との間の両端を除く所定の範囲内に位置しているときには、前述の場合と同様に、球体 6 6と第 1回動部材 6 3との間に作用する摩擦抵抗により受話ケース 3を任意の位置で停止させることができる。

受話ケース 3を中間位置から折畳位置側へ回動させる場合には、ヒンジ本体 5 が第 1初期位置において停止した状態を維持し、受話ケース 3が第 4回動阻止手段 1 1 4の回動付勢力に抗して第 2回動位置から第 2初期位置側へ回動する。受話ケース 3が第 2初期位置の所定角度（例えば 1 0。）だけ手前の位置に達すると、球体 7 6が第 2係合凹部 7 3 Aの傾斜面 7 3 aに接触する。この結果、受話ケース 3が第 3回動阻止手段 1 1 3の回動付勢力によって自動的に第 2初期位置まで回動させられる。受話ケース 3が第 2初期位置まで回動すると、球体 7 6が第 1係合凹部 7 3 Aの傾斜面 7 3 bに突き当たる。これによつて受話ケース 3が停止する。このとき、受話ケース 3は、折畳位置に達している。これにより、携帯電話機 1が元の状態に戻る。

折畳位置に停止している受話ケース 3は、第 1停止手段 1 2 1又は第 3停止手段 1 2 3の回動付勢力に抗してさらに回動させて折畳位置を越えさせることも可能であるが、受話ケース 3は、折畳位置を越えて僅かな角度だけ回動すると、受話ケース 3の前面 3 aが送話ケース 2の前面 2 aに直ちに突き当たることによつて停止し、それ以上は同方向へ回動不能になる。受話ケース 3が送話ケース 2に突き当たったときの位置を折畳位置としてもよい。その場合には、受話ケース 3 が折畳位置に達したときに球体 7 6が傾斜面 7 3 bに突き当たる直前の位置に位置するように構成し、受話ケース 3を第 3回動阻止手段 1 1 3の付勢力によって送話ケース 2に突き当たった状態（折畳位置に位置している状態）に維持する.ことが望ましい。

このように、この携帯電話機 1においては、 2軸ヒンジ装置 4を用いて送話ケース 2と受話ケース 3とを回動可能に連結しているが、受話ケース 3とヒンジ本体 5との回動順序を常に一定にすることができる。したがって、携帯電話機 1の使用者が違和感を抱くのを未然に防止することができる。

次に、この発明に係る他の態様を説明する。以下の各態様は、受話ケース 3と. ヒンジ本体 5との回動順序を変更したものである。

この発明の第 3の態様においては、受話ケース 3が折畳位置から中間位置を経て通話位置まで回動するときに、まずヒンジ本体 5が第 1初期位置から第 1回動位置まで回動して受話ケース 3を中間位置まで回動させた後、受話ケース 3が第 2初期位置から第 2回動位置まで回動することによつて受話ケースを通話位置まで回動させるようになつている。なお、受話ケース 3が通話位置から畳位置まで回動するときの受話ケース 3とヒンジ本体 5との回動順序は、上記実施の形態と同様である。

受話ケース 3を第 2初期位置に停止させた状態で、ヒンジ本体 5を第 1初期位置から第 1回動位置まで回動させ、それによつて受話ケース 3を中間位置まで回動させるために、第 1回動阻止手段 1 1 1の一部を構成する第 1係合凹部 6 3 A の傾斜面 6 3 aの傾斜角度 a 1と、第 3回動阻止手段 1 1 3の一部を構成する第 2係合凹部 7 3 Aの傾斜面 7 3 aの傾斜各 j3 1との間には、 a 1 < ^ 1

という関係が採用されている。この結果、第 3回動阻止手段 1 1 3の回動阻止力 (回動付勢力）が第 1回動阻止手段 1 1 1の回動阻止力より大きくなる。したがつて、受話ケース 3が折畳位置から中間位置まで回動する際には、受話ケース 3 がヒンジ本体 5に対して停止状態を維持し、ヒンジ本体 5が第 1初期位置から第 1回動位置まで回動する。

受話ケース 3が中間位置から通話位置まで回動する際には、ヒンジ本体 5が第 1回動位置において停止状態を維持し、受話ケース 3が第 2初期位置から第 2回動位置まで回動する。このような回動順序を可能にするために、第 1係合凹部 6 3 Bの傾斜面 6 3 dの傾斜角度 Ω; 4が、第 2係合凹部 7 3 Aの傾斜面 7 3 aの傾斜角度 J3 1より大きく設定されている。この結果、第 2停止手段 1 2 2の回動停止力が、第 3回動阻止手段 1 1 3の回動阻止力より大きくなる。したがって、受話ケース 3が中間位置から通話位置まで回動する際には、ヒンジ本体 5が停止状態を維持し、受話ケース 3が回動する。

この発明の第 4の態様においては、第 3の態様とは逆に、受話ケース 3が折畳位置から通話位置まで回動する場合に、第 2の態様と同様に、受話ケース 3が第 2初期位置から第 2回動位置まで回動した後、ヒンジ本体 5が第 1初期位置から第 1回動位置まで回動するようになっている。しかし、受話ケース 3が通話位置力 ^折畳位置まで回動する場合には、受話ケース 3が第 2回動位置から第 1回動位置まで回動した後、ヒンジ本体 5が第 1回動位置から第 1初期位置まで回動するようになっている。

受話ケース 3が通話位置から折畳位置まで回動する際に、受話ケース 3、ヒンジ本体 5という回動順序を達成するために、まず a 2 > j3 3が採用されている。このような角度関係を採用すると、第 2回動阻止手段 1 1 2の回動阻止力（回動付勢力）が第 4回動阻止手段 1 1 4の回動阻止力より大きくなる。したがって、受話ケース 3が通話位置から中間位置側へ回動する際には、ヒンジ本体 5が第 1 回動位置において停止状態を維持する一方、受話ケース 3が第 2回動位置から第 2初期位置まで回動する。 '

受話ケース 3が中間位置から折畳位置まで回動する際に、ヒンジ本体 5、受話ケース 3という回動順序を達成するために、 α 2く /3 4が採用されている。このような角度関係を採用すると、第 3停止手段 1 2 3の回動停止力（回動付勢力）が第 2回動阻止手段 1 1 2の回動阻止力（回動付勢力）より大きくなる。したがつて、受話ケース 3が中間位置から折畳位置まで回動する際には、受話ケース 3 が第 2初期位置において停止状態を維持する一方、ヒンジ本体 5が第 1回動位置から第 1初期位置まで回動する。これにより、受話ケース 3が中間位置から折畳位置まで回動する。

受話ケース 3とヒンジ本体 5との回動順序は、第 2の態様における回動順序と全く逆にすることも可能である。その場合には、ヒンジ本体 5が第 1初期位置から第 1回動位置まで回動することによって、受話ケース 3が折畳位置から中間位置まで回動し、その後受話ケース 3が第 2初期位置から第 2回動位置まで回動することによって、受話ケース 3が中間位置から通話位置まで回動する。逆に、受話ケース 3が通話位置から折畳位置まで回動する場合には、受話ケース 3が第 2 回動位置から第 2初期位置まで回動した後、ヒンジ本体 5が第 1回動位置から第 1初期位置まで回動することにより、受話ケース 3が通話位置から中間位置を経て折畳位置まで回動する。

なお、この発明の第 2〜第 5の各態様は、上記の実施の形態に限定されるものでなく、この癸明の精神を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。

例えば、第 1〜第 4停止手段 1 2 1〜 1 2 4の各一部を構成する傾斜面 6 3 b , 6 3 d , 7 3 b , 7 3 dに代えて、第 1、第 2回動軸線 L 1 . L 2と平行な垂直面にしてもよい。

また、第 1、第 2固定部材 6 1， 7 1については、ヒンジ本体 5と一体に形成してもよレ、。その場合には、第 1、第 2可動部材 6 4 , 7 4がヒンジ本体 5に移動可能に、かつ回動不能に設けられる。産業上の利用の可能性 '

' この発明は、携帯電話機の通話ケースと受話ケース、あるいはノートブック型パソコンの本体ケースと表示ケースとを回動可能に違結するための違結装置又は

2軸ヒンジ装置として利用することができる。

Claims

請求の範囲

1 . 第 1ケースと、この第 1ケースに一端部が第 1回動軸線を中心として回動可能に連結されたヒンジ本体を有するヒンジ装置と、上記ヒンジ本体の他端部に上記第 1回動軸線と平行な第 2回動軸線を中心として回動可能に連結された第 2ケ一スとを備え、上記ヒンジ本体が上記第 1ケースに対して回動するとともに、上記第 2ケースが上記ヒンジ本体に対して回動することにより、上記第 2ケースが上記第 1ケースに対して折畳位置と展開位置との間を回動可能である機器ケースの開閉装置において、

上記第 1ケースと上記ヒンジ本体との間には、上記ヒンジ本体が上記第 2ケースを上記展開位置側から上記折畳位置側へ回動させるように一方向へ所定の初期位置まで回動したときに上記ヒンジ本体を上記初期位置に停止させる第 1停止手段と、上記ヒンジ本体が上記第 ·2ケースを上記折畳位置側から上記展開位置側へ回動させるように他方向へ所定の終端位置まで回動したときに上記ヒンジ本体を上記終端位置に停止させる第 2停止手段と、上記ヒンジ本体が上記初期位置から上記他方向へ回動するのを所定の大きさの阻止力で阻止する第 1回動阻止手段と、上記ヒンジ本体が上記終端位置から上記一方向へ回動するのを所定の大きさの阻止力で阻止する第 2回動阻止手段とが設けられ、

上記第 2ケースと上記ヒンジ本体との間には、上記第 2ケースが上記ヒンジ本体に対し上記折畳位置側から上記展開位置側へ向かう開方向へ所定の中間位置まで回動したときに上記第 2ケースを上記中間位置に停止させる第 3停止手段と、上記第 2ケースが上記折畳位置から上記開方向へ回動するのを所定の大きさの阻止力で阻止する第 3回動阻止手段と、上記第 2ケースが上記中間位置から上記折畳位置側へ向う閉方向へ回動するのを所定の大きさの阻止力で阻止する第 4回動阻止手段とが設けられ、

上記第 1回動阻止手段の阻止力が上記第 3回動阻止手段の阻止力より大きく設定され、上記第 4回動阻止手段の阻止力が上記第 2回動阻止手段の阻止力より大きく設定されていることを特徴とする機器ケースの開閉装置。

2 . 上記第 1回動阻止手段が、上記ヒンジ本体が上記初期位置に位置しているときに上記ヒンジ本体を上記一方向へ回動付勢する第 1回動付勢手段であり、上記第 2回動阻止手段が、上記ヒンジ本体が上記終端位置に位置しているときに上記ヒンジ本体を上記他方向へ回動付勢する第 2回動付勢手段であり、上記第 3回動阻止手段が、上記第 2ケースが上記折畳位置に位置しているときに上記第 2ケースを上記閉方向回動付勢する第 3回動付勢手段であり、上記第 4阻止手段が、上記第 2ケースが上記中間位置に位置しているときに上記第 2ケースを上記開方向へ回動付勢する第 4回動付勢手段であることを特徴とする請求項 1に記載の機器ケースの開閉装置。

3 . 上記ヒンジ装置が、上記第 1ケースと上記ヒンジ本体の一端部とを上記第 1 回動軸線を中心として回動可能に連結する第 1ヒンジと、上記第 2ケースと上記ヒンジ本体の他端部とを上記第 2回動軸線を中心として回動可能に連結する第 2 ヒンジとを有し、

上記第 1可動部材と上記他方との対向面間には、上記ヒンジ本体が上記初期位置に位置しているときに、上記第 1可動部材に作用する上記第 1付勢手段の付勢力を上記ヒンジ本体を上記一方向へ回動付勢する回動付勢力に変换する第 1変換手段と、上記ヒンジ本体が上記終端位置に位置してレ、るときに上記第 1可動部材に作用する上記第 1付勢手段の付勢力を上記ヒンジ本体を上記他方向へ回動付勢する回動付勢力に変換する第 2変換手段とが設けられ、

上記第 2ヒンジが、上言さ第 2ケースと上記ヒンジ本体とのいずれか一方に回動不能に、かつ上記第 2回動軸線方向へ移動可能に設けられた第 2可動部材と、この第 2可動部材を上記第 2ケースと上記ヒンジ本体とのいずれか他方に向かって付勢する第 2付勢手段とを有し、上記第 2可動部材と上記他方との対向面間には、上記第 2ケースが上記折畳位置に位置しているときに上記第 2可動部材に作用する上記第 2付勢手段の付勢力を上記第 2ケースを上記閉方向へ回動付勢する回動付勢力に変換する第 3変換手段と、上記第 2ケースが上記中間位置に位置しているときに上記第 2可動部材に作用する上記第.2付勢手段の付勢力を上記第 2ケースを上記開方向へ回動付勢する回動付勢力に変換する第 4変換手段とが設けられ、

上記第 2付勢手段と上記第 3変換手段とによつて上記第 3回動付勢手段が構成され、上記第 2付勢手段と上記第 4変換手段とによつて上記第 4回動付勢手段が構成されていることを特徴とする請求項 2に記載の機器ケースの開閉装置。

4 . 上記折畳位置が、上記第 2ケースが上記第 1ケースに突き当たるごとによつて規制されていることを特徴とする請求項 1 ~ 3のいずれかに記載の機器ケースの開閉装置。

5 . 上記第 2ケースが上記中間位置に位置したときに上記第 2ケースが上記第 1 回動軸線及び上記第 2回動軸線と直交する線上に位置するように、上記中間位置が規定されていることを特徵とする請求項 1〜4のいずれかに記載の機器ケース

6 . ヒンジ本体と、このヒンジ本体に軸線を第 1回動軸線と一致させて設けられた第 1ヒンジと、上記ヒンジ本体に軸線を上記第 1回動軸線と平行な第 2回動軸線と一致させて設けられた第 2ヒンジとを備えた 2軸ヒンジ装置において、上記第 1ヒンジが、上記ヒンジ本体に回動不能に設けられた第 1固定部材と、この第 1固定部材に第 1初期位置と第 1回動位置との間を回動可能に連結された第 1回動部材と、上記第 1固定部材と上記第 1回動部材との間にそれぞれ設けられ、上記第 1回動部材が上記第 1初期位置から上記第 1回動位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第 1回動阻止手段、上記第 1回動部材が上記第 1 回動位置から上記第 1初期位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第 2回動阻止手段、及び上記第 1回動位置側から上記第 1初期位置側へ回動する上記第 1回動部材を上記第 1初期位置に所定の大きさの力で停止させる第 1停止手段とを有し、

上記第 2ヒンジが、上記ヒンジ本体に回動不能に設けられた第 2固定部材と、この第 2固定部材に第 2初期位置と第 2回動位置との間を回動可能に違結された第 2回動部材と、上記第 2固定部材と上記第 2回動部材との間にそれぞれ設けられ、上記第 2回動部材が上記第 2初期位置から上記第 2回動位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第 3回動阻止手段、上記第 2回動部材が上記第 2 回動位置から上記第 2初期位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第 4回動阻止手段、及び上記第 2初期位置側から上記第 2回動位置側へ回動する上記第 2回動部材を上記第 2回動位置に所定の大きさの力で停止させる第 4停止手段とを有し、

上記第 1初期位置側から上記第 1回動位置側へ向かう回動方向と、上記第 2初期位置側から上記第 2回動位置側へ向かう回動方向とが同一方向に設定され、上記第 1回動阻止手段の回動阻止力が上記第 3回動阻止手段の回動阻止力より大きく設定され、 .

上記第 1停止手段の停止力が上記第 4回動阻止手段の回動阻止力より大きく設定されていることを特徴とする 2軸ヒンジ装置。

7 .上記第 1ヒンジが、上記第 1固定部材と上記第 1回動部材との間に配置され、上記第 1固定部材に回動不能に、かつ上記第 1回動軸線方向へ移動可能に連結された第 1可動部材と、この第 1可動部材を上記第 1回動軸線に沿って上記第 1回動部材側に付勢する第 1付勢手段とをさらに有し、

上記第 1回動部材と上記第 1可動部材との対向面間には、上記第 1回動部材が上記第 1初期位置に位置しているときに上記第 1可動部材に作用する上記第 1付勢手段の付勢力を、上記第 1回動部材を上記第 1回動位置側から上記第 1初期位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第 1変換手段と、上記第 1回動部材が上記第 1回動位置に位置しているときに上記第 1可動部材に作用する上記第 1付勢手段の付勢力を、上記第 1回動部材を上記第 1初期位置側から上記第 1回動位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第 2変換手段と、上記第 1停止手段とが設けられ、

上記第 2回動部材と上記第 2可動部材との対向面間には、上記第 2回動部材が上記第 2初期位置に位置しているときに上記第 2可動部材に作用する.上記第 2付勢手段の付勢力を、上記第 2回動部材を上記第 2回動位置側から上記第 2初期位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第 3変換手段と、上記第 2回動部材が上記第 2回動位置に位置しているときに上記第 2可動部材に作用する上記第 2付勢手段の付勢力を、上節第 2回動部材を上記第 2初期位置側から上記第 2回動位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第 4変換手段と、上記第 4停止手段とが設けられ、

上記第 3変換手段と上記第 2付勢手段とによつて上記第 3回動阻止手段が構成され、上記第 4 ^換手段と上記第 2付勢手段とによつて上記第 4回動阻止手段が構成され、上記第 4変換手段によって回動付勢された上記第 2回動部材が上記第 4停止手段によって上記第 2回動位置に停止させられることを特徴とする請求項 6に記載の 2軸ヒンジ装置。

8 . ヒンジ本体と、このヒンジ本体に軸線を第 1回動軸線と一致させて設けられた第 1ヒンジと、上記ヒンジ本体に軸線を上記第 1回動軸線と平行な第 2回動軸線と一致させて設けられた第 2ヒンジとを備えた 2軸ヒンジ装置において、上記第 1ヒンジが、上記ヒンジ本体に回動不能に設けられた第 1固定部材と、この第 1固定部材に第 1初期位置と第 1回動位置との閬を回動可能に違結された第 1回動部材と、上記第 1固定部材と上記第 1回動部材との間にそれぞれ設けられ、上記第 1回動部材が上記第 1初期位置から上記第 1回動位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第 1回動阻止手段、上記第 1回動部材が上記第 1 回動位置から上記第 1初期位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第 2回動阻止手段、上記第 1回動位置側から上記第 1初期位置側へ回動する上記第 1回動部材を上記第 1初期位置に所定の大きさの力で停止させる第 1停止手段、及び上記第 1初期位置側から上記第 1回動位置側へ回動する上記第 1回動部材を上記第 1回動位置に所定の大きさの力で停止させる第 2停止手段とを有し、上記第 2ヒンジが、上記ヒンジ本体に回動不能に設けられた第 2固定部材と、この第 2固定部材に第 2初期位置と第 2回動位置との間を回動可能に連結された第 2回動部材と、上記第 2固定部材と上記第 2回動部材との間にそれぞれ設けられ、上記第 2回動部材が上記第 2初期位置から上記第 2回動位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第 3回動阻止手段、及び上記第 2回動部材が上記第 2回動位置から上記第 2初期位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第 4回動阻止手段とを有し、

上記第 1初期位置側から上記第 1回動位置側へ向かう回動方向と、上記第 2初期位置側から上記第 2回動位置側へ向かう回動方向とが同一方向に設定され、上記第 1回動阻止手段の回動阻止力が上記第 3回動阻止手段の回動阻止力より小 d \ gx Eさォし、

上記第 2停止手段の停止力が上記第 3回動阻止手段の回動阻止力より大きく設定され、

上記第 4回動阻止手段の回動阻止力が上言己第 2回動阻止手段の回動阻止力より大きく設定され、

上記第 1停止手段の停止力が上記第 4回動阻止手段の回動阻止力より大きく設定されていることを特徴とする 2軸ヒンジ装置。 '

9 .上記第 1ヒンジが、上記第 1固定部材と上記第 1回動部材との間に配置され、上記第 1固定部材に回動不能に、かつ上記第 1回動軸線方向へ移動可能に違結された第 1可動部材と、こめ第 1可動部材を上記第 1回動軸線に沿って上記第 1回動部材側に付勢する第 1付勢手段とをさらに有し、

上記第 1変換手段と上記第 1付勢手段とによつて上記第 1回動阻止手段が構成され、上記第 2変換手段と上記第 1付勢手段とによつて上記第 2回動阻止手段が構成され、上記第 1変換手段によって回動付勢された上記第 1回動部材が上記第 1停止手段によつて上記第 1初期位置に停止させられ、上記第 2変換手段によつて回動付勢された上己第 1回動部材が上記第 2停止手段によつて上記第 1回動位置に停止させられ、

上記第 2ヒンジが、上記第 2固定部材と上記第 2回動部材との間に配置され、上記第 2固定部材に回動不能に、かつ上記第 2回動軸線方向へ移動可能に違結された第 2可動部材と、この第 2可動部材を上記第 2回動軸 ϋに沿って上記第 2回動部材側に付勢する第 2付勢手段とをさらに有し、

上記第 3変換手段と上記第 2付勢手段とによつて上記第 3回動阻止手段が構成され、上記第 4変換手段と上記第 2付勢手段とによつて上記第 4回動阻止手段が構成されていることを特徽とする請求項 8に記载の 2軸ヒンジ装置。

1 0 . ヒンジ本体と、このヒンジ本体に軸線を第 1回動軸線と一致させて設けられた第 1ヒンジと、上記ヒンジ本体に軸線を上記第 1回動軸線と平行な第 2回動軸線と一致させて設けられた第 2ヒンジとを備えた 2軸ヒンジ装置において、上記第 1ヒンジが、上記ヒンジ本体に回動不能に設けられた第 1固定部材と、この第 1固定部材に第 1初期位置と第 1回動位置との間を回動可能に連結された第 1回動部材と、上記第 1固定部材と上記第 1回動部材との間にそれぞれ設けられ、上記第 1回動部材が上記第 1初期位置から上記第 1回動位置側へ回動するのを所定の大きさ^)力で阻止する第 1回動阻止手段、及び上記第 1回動部材が上記第 1回動位置から上記第 1初期位置側へ回動するのを所定の大きざの力で阻止する第 2回動阻止手段とを有し、

上己第 2ヒンジが、上記ヒンジ本体に回動不能に設けられた第 2固定部材と、この第 2固定部材に第 2初期位置と第 2回動位置との間を回動可能に連結された第 2回動部材と、上記第 2固定部材と上記第 2回動部材との間にそれぞれ設けられ、上記第 2回動部材が上記第 2初期位置から上記第 2回動位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第 3回動阻止手段、'上記第 2回動部材が上記第 2 回動位置から上記第 2初期位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第 4回動阻止手段、上記第 2回動位置側から上記第 2初期位置側へ回動する上記第 2回動部材を上記第 2初期位置に所定の大きさの力で停止させる第 3停止手段、及び上記第 2初期位置側から上記第 2回動位置側へ回動する上記第 2回動部材を上記第 2回動位置に所定の大きさの力で停止させる第 4停止手段とを有し、上記第 1初期位置側から上記第 1回動位置側へ向かう回動方向と、上記第 2初期位置側から上記第 2回動位置側へ向かう回動方向とが同一方向に設定され、上記第 1回動阻止手段の回動阻止力が上記第 3回動阻止手段の回動阻止力より大きく設定され、

上記第 2回動阻止手段め回動阻止力が上記第 3停止手段の停止力より小さく設定されていることを特徴とする 2軸ヒンジ装置。

1 1 . 上記第 1ヒンジが、上記第 1固定部材と上記第 1回動部材との間に配置され、上記第 1固定部材に回動不能に、かつ上記第 1回動軸線方向へ移動可能に連結された第 1可動部材と、この第 1可動部材を上記第 1回動軸線に沿つて上記第 1回動部材側に付勢する第 1付勢手段とをさらに有し、

上記第 1変換手段と上記第 1付勢手段とによつて上記第 1回動阻止手段が構成され、上記第 2変換手段と上記第 1付勢手段とによつて上記第 2回動阻止手段が構成され、

上記第 2回動部材と上記第 2可動部材との対向面間には、上記第 2回動部材が上記第 2初期位置に位置しているときに上記第 2可動部材に作用する上記第 2付勢手段の付勢力を、上記第 2回動部材を上記第 2回動位置側から上記第 2初期位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第 3変換手段と、上記第 2回動部材が上記第 2回動位置に位置しているときに上記第 2可動部材に作用する上記第 2付勢手段の付勢力を、上記第 2回動部材を上記第 2初期位置側から上記第 2回動位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第 4変換手段と、上記第 3停止手段及上記第 4停止手段とが設けられ、

上記第 3変換手段と上記第 2付勢手段とによつて上記第 3回動阻止手段が構成され、上記第 4変換手段 i上記第 2付勢手段とによつて上記第 4回動阻止手段が構成され、上記第 3変換手段によつて回動付勢された上記第 2回動部材が上記第 3停止手段によつて上記第 2初期位置に停止させられ、上記第 4変換手段によつて回動付勢された上記第 2回動部材が上記第 4停止手段.によって上記第 2回動位置に停止させられることを特徵とする請求項 1 0に記載の 2軸ヒンジ装置。

1 2 . ヒンジ本体と、このヒンジ本体に軸線を第 1回動軸線と一致させて設けられた第 1ヒンジと、上記ヒンジ本体に軸線を上記第 1回動軸線と平行な第 2回動軸線と一致させて設けられた第 2ヒンジとを備えた 2軸ヒンジ装置において、上記第 1ヒンジが、上記ヒンジ本体に回動不能に設けられた第 1固定部材と、この第 1固定部材に第 1初期位置と第 1回動位置との間を回動可能に連結された第 1回動部材と、上記第 1固定部材と上記第 1回動部材との間にそれぞれ設けられ、上記第 1回動部材が上記第 1初期位置から上記第 1回動位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第 1回動阻止手段、上記第 1回動部材が上記第 1 回動位置から上記第 1初期位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第 2回動阻止手段、及び上記第 1初期位置側から上記第 1回動位置側へ回動する上記第 1回動部材を上記第 1回動位置に所定の大きさの力で停止させる第 2停止手段とを有し、

上記第 2ヒンジが、上記ヒンジ本体に回動不能に設けられた第 2固定部材と、この第 2固定部材に第 2初期位置と第 2回動位置との間を回動可能に連結された第 2回動部材と、上記第 2固定部材と上記第 2回動部材との間にそれぞれ設けられ、上記第 2回動部材が上記第 2初期位置から上記第 2回動位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第 3回動阻止手段、上記第 2回動部材が上記第 2 回動位置から上記第 2初期位置側へ回動するのを所定の大きさの力で阻止する第 4回動阻止手段、及び上記第 2回動位置側から上記第 2初期位置側へ回動する上記第 2回動部材を上記第 2初期位置に所定の大きさの力で停止させる第 3停止手段とを有し、

上記第 1初期位置側から上記第 1回動位置側へ向かう回動方向と、上言己第 2初期位置側から上記第 2回動位置側へ向かう回動方向とが同一方向に設定され、上記第 1回動阻止手段の回動阻止力が上記第 3回動阻止手段の回動阻止力より小さく設定され、 '

上記第 2回動阻止手段の回動阻止力が上記第 2回初期位置側停止手段の停止力より小さく設定されていることを特徴とする 2軸ヒンジ装置。

1 3 . 上記第 1ヒンジが、上記第 1固定部材と上記第 1回動部材との間に配置され、上記第 1固.定部材に回動不能に、かつ上記第 1回動軸線方向へ移動可能に連結された第 1可動部材と、この第 1可動部材を上記第 1回動軸線に沿って上記第 1回動部材側に付勢する第 1付勢手段とをさらに有し、

上記第 1変換手段と上記第 1付勢手段とによつて上記第 1回動阻止手段が構成され、上記第 2変換手段と上記第 1付勢手段とによつて上記第 2回動阻止手段が構成され、上記第 2変換手段によって回動付勢された上記第 1回動部材が上記第 2停止手段によって上記第 1回動位置に停止させられ、

上記第 2ヒンジが、上記第 2固定部材と上記第 2回動部材との間に配置され、上記第 2固定部材に回動不能に、かつ上記第 2回動軸線方向へ移動可能に違結された第 2可動部材と、この第 2可動部材を上記第 2回動軸線に沿って上記第 2回動部材側に付勢する第 2付勢手段とをさらに有し、

上記第 2回動部材と上記第 2可動部材との対向面間には、上記第 2回動部材が上記第 2初期位置に位置しているときに上記第 2可動部材に作用する上記第 2付勢手段の付勢力を、上記第 2回動部材を上記第 2回動位置側から上記第 2初期位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第 3変換手段と、上記第 2回動部材が記第 2回動位置に位置しているときに上記第 2可動部材に作用する上記第 2付勢手段の付勢力を、上記第 2回動部材を上記第 2初期位置側から上記第 2回動位置側へ回動付勢する回動付勢力に変換する第 4変換手段と、上記第 3停止手段とが設けられ、

上記第 3変換手段と上記第 2付勢手段とによつて上記第 3回動阻止手段が構成され、上記第 4変換手段と上記第 2付勢手段とによつて上記第 4回動阻止手段が構成され、上記第 3変換手段によつて回動付勢された上記第 2回動部材が上記第 3停止手段によつて上記第 2初期位置に停止させられることを特徴とする請求項 1 2に記載の 2軸ヒンジ装置。