JP2000240177A - 通気用スペーサ - Google Patents

通気用スペーサ

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JP2000240177A
JP2000240177A JP11325220A JP32522099A JP2000240177A JP 2000240177 A JP2000240177 A JP 2000240177A JP 11325220 A JP11325220 A JP 11325220A JP 32522099 A JP32522099 A JP 32522099A JP 2000240177 A JP2000240177 A JP 2000240177A
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JP11325220A
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Sueji Hoshino
末治 星野
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HOSHINO KIKAKU KK
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HOSHINO KIKAKU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 建築物の土台と基礎の間に通気用の隙間を形
成するのに用いられる通気用スペーサについて、基礎天
面の不陸への対応性やそれ自体の通気性などを改善す
る。 【解決手段】 通気用スペーサは、金属板材を用いて形
成され、水平面部2と縦面部3を交互に配することで全
体として凹部4凸部5の繰り返しとなる波形状とされて
いる。このため適当な弾力性が得られるし、必要に応じ
て変形させることも容易であり、したがって基礎天面の
不陸に対応できる。またそれ自体の開口率が高く、した
がってそれ自体に高い通気性が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物の土台と基
礎の間に通気用の隙間を形成するのに用いられる通気用
スペーサに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば特開平10−317524号、特
開平10−299107号、特開平10−299107
号、特開平10−292501号、特開平10−237
877号、特開平10−205010号、特開平10−
121588号、特開平9−125535号などの各公
報で知られるように、建築物の土台と基礎の間に通気用
スペーサ(その呼称はさまざまである)を介在させ、こ
の通気用スペーサで通気用の隙間を土台と基礎の間に形
成し、これにより建築物の床下の換気を確保したり、土
台の乾燥を促進させるようにした構造が広く用いられて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の各公報にも述べ
られているように、通気用スペーサを用いて土台と基礎
の間に通気用の間隙を形成するについてはさまざまな問
題がある。例えば特開平10−317524号や特開平
10−205010号の各公報に述べられている問題も
その一つである。すなわちコンクリートを打設して形成
される例えば布基礎のような基礎の天面に不陸がある
と、通気用スペーサと土台の間に隙間を生じてしまう場
合があり、その場合には隙間を埋めるための工夫が必要
となるという問題がある。この問題に対して、特開平1
0−317524号や特開平10−205010号で
は、通気用スペーサ(スペーサブロックあるいは基礎パ
ッキンとも呼ぶ)の上にレベルプレートあるいは基礎パ
ッキン用スペーサを重ねて用いることを開示している。
これらの技術によると、複数のスペーサブロックあるい
は基礎パッキンにわたってそれらの上面を簡単に水平化
することができる。しかし、このようにスペーサブロッ
クあるいは基礎パッキンにレベルプレートあるいは基礎
パッキン用スペーサを組み合わせることには、部材点数
が増えるという問題があり、また各スペーサブロックあ
るいは基礎パッキンごとにレベルプレートあるいは基礎
パッキン用スペーサを重ねて調整する作業が必要とな
り、作業性が低下するという問題もある。
【0004】また特開平9−125535号公報にも一
つの問題が述べられている。すなわち通気用スペーサ自
体に通気性がない場合には、必要な通気用の間隙面積を
確保するために間隙の高さが高くなってしまい、そのた
めに鼠などの侵入を防止する対策が必要になるという問
題もある。特開平9−125535号公報では、金属板
で形成した平板状本体に隙間形成突部を設けた構造の基
礎用パッド(通気用スペーサ)とすることで、この問題
を解決している。しかし、特開平9−125535号公
報に開示されるような基礎用パッドは、金属板をプレス
成形して隙間形成突部を形成することになるが、そのプ
レス成形された隙間形成突部の変形量が大きくなること
から、必要な強度を確保するために金属板を厚くする必
要があり、そのためにコスト高になるという欠点があ
る。また金属板上に散在する隙間形成突部を形成するた
めのプレス成形は連続的なものとすることが困難で、そ
の加工コストが高くなるという欠点もある。
【0005】また特開平10−121588号公報にも
他の一つの問題が述べられている。すなわち通気用スペ
ーサと土台との接触面が広くなると、通気用スペーサの
設置場所において土台の乾燥が阻害されるという問題で
ある。この問題に対して、特開平10−121588号
では、溝部が設けられた複数の脚部を連結部で連結した
構造で土台用スペーサ(通気用スペーサ)を形成し、こ
の土台用スペーサを2個重ねて用いることで解決を与え
ている。しかしこの技術であると、実質的に2倍の個数
の土台用スペーサを扱う必要があり、そのために作業性
が低下するという問題を招くことになる。
【0006】以上のように従来の通気用スペーサはさま
ざまな問題を抱えており、さらなる改善が求められてい
る。本発明はこれに応えるためになされてものであり、
基礎天面の不陸に対応でき、またそれ自体にも十分な通
気性があり、それ故に鼠などが通ることのできない高さ
の間隙で必要な通気用間隙面積を確保することができ、
また土台と接触する部位において土台の乾燥を阻害する
ようなこともない等、優れた特性を有する通気用スペー
サの提供を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明では、建築物の土台と基礎の間に通気用の隙間
を形成するために用いられる通気用スペーサにおいて、
金属板材を用いて形成され、水平面部と縦面部が交互に
配されることで凹凸の連続的な繰り返しとなる波形状と
されていることを特徴としている。
【0008】更に本発明は、建築物の土台と基礎の間に
通気用の隙間を形成するために用いられる通気用スペー
サにおいて、金属板材を用いて形成され、水平面部と縦
面部が交互に配されることで凹凸の連続的な繰り返しと
なる波形状とされ、更に水平面部と縦面部との少なくと
もいずれか一方に又は両面部にまたがって、上記基礎か
ら突き出たアンカーボルト挿通用孔を設けてなることを
特徴とする通気用スペーサを開示する。
【0009】更に本発明は、建築物の土台と基礎の間に
通気用の隙間を形成するために用いられる通気用スペー
サにおいて、金属板材を用いて形成され、水平面部と縦
面部が交互に配されることで凹凸の連続的な繰り返しと
なる波形状とされ、更に端部に他通気用スペーサ連結部
を設けてなることを特徴とする通気用スペーサを開示す
る。
【0010】更に本発明は、外形形状、サイズを規格化
したものとする通気用スペーサを開示する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。通気用スペーサが用いられる建築物は主に一
般的な個建住宅であり、一般的な個建住宅の基礎はコン
クリートを打設した布基礎の形態をとるのが通常であ
る。布基礎の場合には、直線部と交差部があり、その交
差部としてはT字形部とL字形部それに十字形部があ
る。このため本発明による通気用スペーサは、主に交差
部に用いられるタイプ(交差部用)と主に直線部に用い
られるタイプ(直線部用)の2タイプがある。図1に一
実施形態による交差部用の通気用スペーサ1Cを示す。
図1に見られるように通気用スペーサ1Cは、例えば鋼
板のような金属板材に折り曲げ加工を施して形成され
る。具体的には、水平面部2と縦面部3を交互に配する
ことで、全体として凹凸の連続的な繰り返しとなる波形
状となるようにされている。つまり縦面部3と水平面部
2は互いに直交してそれぞれ幅方向に帯状に延びるよう
にされており、この縦面部3と水平面部2とが、縦面部
3とその下側につながる水平面部2により凹部4を形成
し、また縦面部3とその上側につながる水平面部2によ
り凸部5を形成することで、凹部4と凸部5が交互的に
連続的に繰り返される構造となっている。このような構
造を金属板材の折り曲げ加工により得るには、例えば順
送型プレス加工機やロール成形機などを用いることがで
き、したがって材料投入から製品完成までの作業を一貫
ラインで連続的に行うことができる。このため生産コス
トを低く抑えることが可能となる。
【0012】更に、上下の水平面部21には、すべり止
め用の半抜き部(プレスで半抜き状態にしたもの)1
7、18を、複数個設けた。半抜き部17、18のA部
での拡大図を図1に併せて示した。半抜きとは、プレス
で板厚の約半分まで押し込むことで、その押し込み前方
に半分程突出させる作業を云う。A部の拡大図からわか
るように、上面側の水平面部2には、その上面方向に半
分程突出した突出部が形成され、下面側の水平面部2に
は、その下面方向に半分程突出した突出部が形成され、
すべり止めの機能を果たす。突出高さは、例えば1mm
程度、口径は2〜5mm程度である。この突出部は、下
側の基礎との間、上側の土台との間で、すべり止めとし
て働くと共に、固定させた状態では、突出部そのものが
重みや加圧力により木の土台や布基礎にくい込み、パッ
キングや支持に悪影響を及ぼさない。
【0013】この通気用スペーサ1Cは、図5や図6に
その使用状態を示すように、基礎21に土台22や柱2
3を固定するために基礎21から延びているアンカーボ
ルト24が土台22を貫通する部分に用いられるのが通
常である。そのためアンカーボルト24を通すためのボ
ルト孔6が設けられている。このボルト孔6の孔径に
は、アンカーボルト24の位置が必ずしも一定でないこ
とから、十分な余裕を与えるようにする。また必要に応
じて2ヵ所あるいはそれ以上設けるようにする。なお図
6中に点線の矢印で示すのは、通気用スペーサ1Cや後
述の直線部用の通気用スペーサ1Sで基礎21と土台2
2の間に形成される通気用間隙を通してなされる換気流
の状態である。
【0014】また交差部用の通気用スペーサ1Cは、基
礎の交差部において各交差部の形に応じ、複数個をT字
形やL字形あるいは十字形になるように配列して用いら
れるのが通常である。そのために本実施形態では、上記
のような形に配列する際に各通気用スペーサ1C同士を
接続して配列状態を安定させることができるように、長
さ方向の一方の端部に雄側接続部7を設け、他方の端部
に雌側接続部8を設けている。雄側接続部7は、一方の
端部となっている水平面部2の縁から縦面部3の半分の
高さ程度で補助縦面部9を立ち上げ、この補助縦面部9
の上端から、水平面部2の幅Hwと同じ程度の幅Nwを
与えた出鼻部10とその両側に逃げ溝11を挟んで設け
られる突当て部12とを水平面部2に対して平行になる
ように延設して形成されている。一方、雌側接続部8
は、他方の端部となっている縦面部3に出鼻部10に対
応する嵌合用開口部13を設けた構造とされている。
【0015】交差部用の通気用スペーサ1Cの配列例を
図3と図4に示す。図3の例では十字形に配列され、図
4の例ではT字形に配列されている。これらは、図7に
建物全体について示す通気用スペーサ(通気用スペーサ
1Cや後述の通気用スペーサ1S)の配列例におけるD
部分とC部分に対応する。なお図7中のA部分は後述の
直線部用の通気用スペーサ1Sが主に用いられる直線部
分であり、B部分は通気用スペーサ1CをL字形配列に
して用いる部分である。十字形配列の場合には、図3の
例のように例えば3個の通気用スペーサ1Cを直線的に
配列し、その中央の通気用スペーサ1Cに対し左右から
1個ずつ通気用スペーサ1Cを交差するように配列す
る。したがってこの配列の場合には直列的な接続と交差
的な接続があることになる。直列的な接続は、雄側接続
部7の出鼻部10を接続相手の雌側接続部8の嵌合用開
口部13に嵌合させることでなす。この際に、雄側接続
部7の突当て部12は接続相手の端部の縦面部3の外側
に当接する。一方、交差的な接続は、雄側接続部7の出
鼻部10を接続相手の凹部4または凸部5に嵌まり込ま
せることでなす。この際に、縦面部3は雄側接続部7の
逃げ溝11に嵌まり込み、突当て部12は出鼻部10が
嵌まり込んでいる凹部4または凸部5の隣の凹部4また
は凸部5に嵌まり込む。したがって交差的な接続は、出
鼻部10が嵌合する凹部4または凸部5を選択すること
によって、接続相手に対する接続位置を、図3中に二点
鎖線でその例を示すように、適宜に変えることができ
る。このことはボルト孔6の遊びでアンカーボルト24
の位置誤差を吸収できないような場合に役に立つ。なお
図4のT字形配列の場合にも各通気用スペーサ1Cの接
続の仕方は同様である。
【0016】本実施形態では水平面部2に釘孔14を設
けている。この釘孔14は、建物の土台や柱などを工場
でプレカット加工する場合に、土台に通気用スペーサ1
Cを予め釘やビスなどを用い留めておくのに用いられ
る。また本実施形態では縦面部3に通気孔15を設けて
いる。通気用スペーサ1Cは図5や図6に見られるよう
に基礎21と土台22の間に介装させられ、その状態で
凹部4や凸部5の上または下が基礎21の天面や土台2
2の下面で閉鎖され、これにより凹部4や凸部5が細長
い筒状の通気路を形成することになるが、通気孔15は
これらの各通気路に横方向での通気的な連絡を与えて通
気性をより向上させるのに機能する。
【0017】図2に一実施形態による直線部用の通気用
スペーサ1Sを示す。この通気用スペーサ1Sは、基本
的には交差部用の通気用スペーサ1Cと同様である。す
なわち水平面部2と縦面部3を交互に配することで、凹
部4と凸部5の連続的な繰り返しとなる波形状となるよ
うにされており、ボルト孔6や釘孔14それに通気孔1
5が設けられている。通気用スペーサ1Cとの相違点と
しては、その長さLが通気用スペーサ1Cのそれよりも
やや短いこと、および通気用スペーサ1Cに設けてある
雄側接続部7や雌側接続部8のような接続用の構造を必
ずしも必要としないことである。接続用の構造を必要と
しないのは、通気用スペーサ1Sが通常は1個ずつで使
用され、したがって2個以上を接続するようなことがな
いからである。ただ場合によっては2個以上を接続して
用いることも考えられる。そのようなことも考慮する場
合には、例えば左右の各端部における縦面部3に、通気
用スペーサ1Cにおける嵌合用開口部13のような構造
を設け、この部分に適当な板片を通すことで接続できる
ようにすることが好ましい。尚、17、18は半抜き部
であり、その作り方や機能については図1で説明した。
【0018】これら通気用スペーサ1Cや通気用スペー
サ1Sの高さHは、例えば12mm前後とするのが好ま
しい例である。またその幅Wは基礎21や土台22の幅
と同じ程度、具体的には10〜15cm程度とするのが
好ましい例である。またその長さLは、通気用スペーサ
1Cについては例えば20cm〜40cm前後とし、通
気用スペーサ1Sについては例えば10cm〜20cm
前後とするのが好ましい例である。またそれぞれにおけ
る凹部4と凸部5の繰り返し間隔は、左右各端部を除い
て均一とし、例えばJIS規格SS330で厚みが2.
5mmの鋼板を用いる場合であれば、25mm前後とす
るのが好ましい例である。
【0019】このようなサイズとすることにより要求さ
れる通気用間隙面積を十分に満足させることができる。
すなわち個建住宅における土台部分の換気条件について
の代表的な仕様例である例えば住宅金融公庫工事共通仕
様によると「土台4mにつき300cm2以上を確保す
ること」となっている。これに対し、高さ14mmの通
気用スペーサ1C、1Sは、これらを4mの土台につい
て合計8個用いるとした場合に、約500cm2の通気
用間隙面積を与える。より具体的には、通気用スペーサ
1Cの断面積は20cm×1.4cm=28cm2であ
り、その内の約74%が開口部分であり、約26%が非
開口部分であ。つまり1個の通気用スペーサ1Cあたり
約7.3cm2の遮蔽面積を有することになる。したが
って計算を簡単にするために仮に通気用スペーサ1Cの
みを8個用いるとすれば、通気用スペーサ1Cによる遮
蔽面積は58.4cm2となる。これを400cm×
1.4cm=560cm2から引くと、501.6cm2
となる。
【0020】また上記のようなサイズは強度的にも十分
なものを与える。すなわち通気用スペーサで支えること
になる建物の総重量は、例えば一般的な木造住宅であれ
ば30〜50トンであるのが通常であり、これに60〜
100個の通気用スペーサを使用するが通常である。し
たがって通気用スペーサ1個当たりの平均的な負荷は5
00kg程度となる。これに対し、全体の高さが14m
mであれば、板厚が2.5mmであることから、縦面部
3の実効高さは約9mmとなり、この場合の耐力は、鉄
鋼JIS規格G3101でSS330の耐力係数205
N/mm2でみた場合に、例えば12000Nとなり、
24倍以上となる。
【0021】以上のように本発明による通気用スペーサ
は、基礎と土台の間に介在して建物を支持するのに必要
な耐力を十分に満足させるだけの個数を用いても、例え
ば僅か1.4cm程度の高さの隙間を形成するだけで、
必要とされ通気用間隙面積を十分に満足させることがで
きる。したがって鼠などの侵入防止のための対策を不要
にできる。
【0022】また本発明による通気用スペーサは、金属
板材の折り曲げ加工による凹凸の繰り返しとなる波形状
構造であることから、基礎や土台の不陸に対し容易に対
応することができる。例えば基礎や土台に比較的小さく
てなだらかである不陸がある場合については、以下のよ
うにしてこれを吸収することができる。すなわち本発明
による通気用スペーサは上記のようにプレス加工やロー
ル成形を好ましい加工方法として製造することができる
が、このような加工によると、水平面部2と縦面部3の
境目には、ある程度のアール(丸み)を有した角部15
が必然的に生じ、このアール付きの角部15がばね的な
機能を果たす。そのため基礎や土台における比較的小さ
くてなだらかである不陸は、この角部15のばね的機能
による弾性変形でなじむことにより吸収することができ
る。したがって基礎や土台の不陸により隙間が生じると
いう問題を効果的に解消することができる。また基礎や
土台に何らかの理由で比較高く突き出た部分があって
も、この部分を凹部4に入り込ませるように設置するこ
とで、これを避けることができる。また基礎や土台にお
ける不陸が大きくて上記のような角部15のばね的機能
による弾力性だけでは吸収できない場合であっても、本
発明による通気用スペーサは、凹凸の繰り返しによる波
形状であるために比較的容易に変形させることができる
ことから、この変形容易性を利用して対応することがで
きる。
【0023】また本発明による通気用スペーサは、上記
のようにそれ自体の開口率が例えば約74%と高い。そ
のため通気用スペーサと接触する部分で土台の乾燥が阻
害されるという問題を招かずに済む。
【0024】また本発明による通気用スペーサは、水平
面部2と縦面部3が交互に配されて凹凸の繰り返しとな
る波形状であることから、土台と基礎の何れもにも凹側
か凸側の水平面部2が荷重伝達面としてほぼ同面積で接
触することになり、荷重伝達に高い均一性が得られる。
【0025】また本発明による通気用スペーサは、水平
面部2と縦面部3が交互に配されて凹凸の繰り返しとな
る波形状であることから、対称性が高くて左右や上下に
実質上の差がない。このため使用時に左右や上下を間違
えるなどの施工ミスを招くようなことがない。
【0026】また本発明による通気用スペーサは、水平
面部2と縦面部3が交互に配されて凹凸の繰り返しとな
る波形状であることから、上記のように、その製造に順
送型プレス加工機やロール成形機などを用いることで材
料投入から製品完成までの作業を一貫ラインで連続的に
行うことができ、このため生産コストを低く抑えること
が可能となる。
【0027】また、図1や図2に示すような形状やサイ
ズに規格化しておくことで、図3、図4に示す如き種々
の利用形態を、その組み合わせにより得ることができ
る。
【0028】図8、図9には、雄側接続部である突当て
部12を含む端部の別例を示す。図8は斜視図、図9は
断面図であり、図8からわかるように両側の2つの突当
て部12の間に、ストッパー12Aをそれぞれ有する2
つの突起12Bを設けた。また図9からわかるように、
突起12Bの高さは、突当て部12の半分程度の位置と
した。2つの突起12Bは、縦柱部12Cに対しての接
続を確実にするためのダンパーの働きを持ち、ストッパ
ー12Aは接続部での入り込み過ぎ防止の働きをなす。
かかる突起12Bは、相手となる通気用スペーサの入力
部にはめ込まれる。
【0029】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明によれば、
基礎天面の不陸に対応でき、またそれ自体にも十分な通
気性があり、それ故に鼠などが通ることのできない高さ
の間隙で必要な通気用間隙面積を確保することができ、
また土台と接触する部位において土台の乾燥を阻害する
ようなこともない等、優れた特性を有する通気用スペー
サが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による交差部用の通気用ス
ペーサの斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態による直線部用の通気用ス
ペーサの斜視図である。
【図3】図1の通気用スペーサの十字形配列の一例につ
いての平面図である。
【図4】図1の通気用スペーサのT字形配列の一例につ
いての平面図である。
【図5】本発明による通気用スペーサが使用される基礎
と土台の関係を示す斜視図である。
【図6】本発明による通気用スペーサの使用状態の一例
を示す斜視図である。
【図7】本発明による通気用スペーサの配列状態の一例
を示す平面図である。
【図8】雄部接続部の他の例を示す図である。
【図9】その断面図である。
【符号の説明】
1C 通気用スペーサ 1S 通気用スペーサ 2 水平面部 3 縦面部 4 凹部 5 凸部 21 基礎 22 土台

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建築物の土台と基礎の間に通気用の隙間
    を形成するために用いられる通気用スペーサにおいて、
    金属板材を用いて形成され、水平面部と縦面部が交互に
    配されることで凹凸の連続的な繰り返しとなる波形状と
    されていることを特徴とする通気用スペーサ。
  2. 【請求項2】 建築物の土台と基礎の間に通気用の隙間
    を形成するために用いられる通気用スペーサにおいて、
    金属板材を用いて形成され、水平面部と縦面部が交互に
    配されることで凹凸の連続的な繰り返しとなる波形状と
    され、更に水平面部と縦面部との少なくともいずれか一
    方に又は両面部にまたがって、上記基礎から突き出たア
    ンカーボルト挿通用孔を設けてなることを特徴とする通
    気用スペーサ。
  3. 【請求項3】 建築物の土台と基礎の間に通気用の隙間
    を形成するために用いられる通気用スペーサにおいて、
    金属板材を用いて形成され、水平面部と縦面部が交互に
    配されることで凹凸の連続的な繰り返しとなる波形状と
    され、更に端部に他通気用スペーサ連結部を設けてなる
    ことを特徴とする通気用スペーサ。
  4. 【請求項4】 外形形状、サイズを規格化したものとす
    る請求項1〜3のいずれかの通気用スペーサ。
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JP11325220A Pending JP2000240177A (ja) 1998-12-25 1999-11-16 通気用スペーサ

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003301532A (ja) * 2002-04-11 2003-10-24 Joto Techno Co Ltd 長尺の基礎パッキン
JP2005036647A (ja) * 2004-11-05 2005-02-10 Joto Techno Co Ltd 長尺の基礎パッキン
KR100606193B1 (ko) 2006-05-03 2006-07-31 (주) 신평엔지니어링종합건축사사무소 건축용 결로방지시설 설치구조
JP6215440B1 (ja) * 2016-12-22 2017-10-18 株式会社アールシーコア 腐朽抑制スペーサー、及び、それを用いたメンテナンス方法

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