JP2000238177A - ガスバリア性フィルム及びそれを用いた透明導電積層体 - Google Patents

ガスバリア性フィルム及びそれを用いた透明導電積層体

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JP2000238177A
JP2000238177A JP11044689A JP4468999A JP2000238177A JP 2000238177 A JP2000238177 A JP 2000238177A JP 11044689 A JP11044689 A JP 11044689A JP 4468999 A JP4468999 A JP 4468999A JP 2000238177 A JP2000238177 A JP 2000238177A
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film
thin film
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transparent conductive
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Seiji Tsuboi
誠治 坪井
Kazuo Hachiman
一雄 八幡
Tatsuichiro Kin
辰一郎 金
Naoya Saito
直也 斎藤
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、透明性、ガスバリア性に優
れたガスバリア性フィルム及び透明導電積層体を提供す
ることにある。 【解決手段】 高分子フィルムの少なくとも片面に硬化
樹脂層及び無機化合物からなる薄膜がこの順に形成され
ているガスバリア性フィルムであって、該硬化樹脂層
は、スチールウール摩耗試験における200gf/cm
2の荷重で10往復した後の深さ10nm以上の傷が1
5本以下であることを特徴とするガスバリア性フィル
ム、及びかかるガスバリア性フィルムにさらに導電層を
有する透明導電積層体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硬化樹脂層を設け
た高分子積層フィルム基板上に主として珪素、アルミニ
ウム、マグネシウムの酸化物から選ばれた少なくとも1
種の酸化物を形成してなる高透明ガスバリア性フィルム
に関する。この高透明ガスバリア性フィルムの応用例と
して包装材、エレクトロニクス部材などの幅広い用途が
ある。エレクトロニクス部材としては特に在来品に比べ
て透明性に優れ、かつガスバリア性を有するフィルム液
晶表示装置に用いられる透明導電性積層体に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より、高分子フィルムを基材とし、
その表面に酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化
珪素等の無機化合物の薄膜を形成したガスバリア性フィ
ルムは、水蒸気や酸素等の各種ガスの遮断を必要とする
物品の包装、食品や工業用品及び医薬品等の変質を防止
するための包装用途に広く用いられている。また、包装
用途以外にも液晶表示素子、太陽電池、電磁波シール
ド、タッチパネル、EL基板、カラーフィルター等で使用
されている。特に液晶表示素子などへの応用が進んでい
る透明基板は、一般にガラス基板が用いられている。
【0003】しかし、近年、液晶表示素子は、軽量化、
大型化という要求に加え、長期信頼性、形状の自由度、
曲面表示等の高度な要求がなさられていることから、重
くて割れやすく大面積化が困難なガラス基板に代わって
透明プラスチック等のフィルム基板が検討されている。
また、プラスチック基板は上記要求に応えるだけでな
く、ロールツーロール方式が可能であることからガラス
よりも生産性が良くコストダウンの点でも有利である。
しかし、透明プラスチック等のフィルム基板はガラスに
対しガスバリア性が劣るという問題がある。ガスバリア
性が劣る基板を用いると、空気、水蒸気が浸透し、液晶
セル内に気泡が発生し、表示欠陥となって表示品位を劣
化させてしまう。この様な問題を解決するためにフィル
ム基板上に無機化合物薄膜を形成してガスバリア性を付
与する。この様に高いガスバリア性を持たせたフィルム
基板上に透明導電薄膜を形成して透明導電積層体とする
ことにより、液晶セル内に気泡が発生せず表示欠陥がな
く表示品位の高い液晶表示素子を得る。
【0004】かかる無機化合物薄膜を積層したガスバリ
ア性フィルムおよび透明導電積層体に関し、ガスバリア
性の向上を目的とした様々な検討が行われている。例え
ば基板として用いるポリエステルフィルムの幅方向の平
均粗さを規定したもの(特開平3-176123号公報)、蒸着
原料の比重及び平均粒径を規定したフイルム(特開平6-
57417号公報、特開平7-34224号公報)、アンカーコート
層塗布表面の塗布前後の表面粗さの変化量を規定したガ
スバリア性フィルム(特開平10-244601号公報)、薄膜
を形成する粒子の偏平率を規定したガスバリア性フィル
ム(特開平10-244617号公報)、酸化珪素薄膜を形成し
た後の表面の突起の高さを規定したもの(特開平7-2906
29号公報)などがある。
【0005】ここで公知技術、例えば硬化樹脂層塗布表
面の塗布前後の表面粗さの変化量を規定したガスバリア
性フィルム(特開平10-244601号公報)、酸化珪素薄膜
を形成した後の表面の突起の高さを規定したもの(特開
平7-290629号公報)などは硬化樹脂層の凹凸、酸化珪素
薄膜を形成した表面の凹凸で規定しており、ガスバリア
性を左右する原因は表面の凹凸に起因する酸化珪素薄膜
の被覆率の関係にあり、凹凸の少ない表面を持つものが
薄膜の被覆率が高くガスバリア性が優れているとしてい
る。しかし、本発明者らの検討ではそれだけでは必ずし
も十分とはいえないことがわかった。
【0006】また、以上のような方法で改良されたガス
バリア性フィルム及び透明導電積層体でも、少なくとも
3.0cc/m2・day・atm以下より好ましくは
1.0cc/m2・day・atm以下の酸素バリア性
を得るためには無機化合物薄膜の膜厚を厚くしなければ
ならず、そのことによって薄膜のクラック発生、密着性
の低下、透明性の低下等が生じたり、また、コスト高と
なるために、実用的に十分ではない。また、安定的に良
質なガスバリア性フィルム及び透明導電積層体を作成す
ることは困難であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、透明
性、ガスバリア性に優れたガスバリア性フィルム及び透
明導電積層体を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討を行った結果、硬化樹脂層を
設けた高分子積層フィルム上に無機化合物薄膜を形成す
る場合、薄膜を形成する下地となる硬化樹脂層表面の機
械的強度、特に耐摩耗特性が積層フィルムのガスバリア
性に大きな影響を与えていることを突き止めた。この下
地面の機械的強度を評価する方法として本発明では以下
のようなスチールウール摩耗試験を採用した。すなわち
#0000のスチールウールを用い、下地層の表面を2
00gf/cm2の荷重で10往復した後、該表面を表
面形状測定装置で測定し、摩耗方向に直交する幅方向1c
m当たりの深さ10nm以上の傷の本数により評価す
る。またスチールウール摩耗試験前後のヘイズを測定
し、その増加量ΔHazeにより評価する。この結果、
硬化樹脂層を設けた高分子積層フィルムの無機化合物薄
膜を形成する面のスチールウール摩耗試験後の1cm当
たりの深さ10nm以上の傷の数が15本より多くヘイズ
増加量ΔHazeが1.5を越える場合、すなわち表面
の耐摩耗性が低い場合、酸素バリア性は1.0cc/m
2・day・atm以上であまり特性の良くない場合が
多い。一方、硬化樹脂層を設けた高分子積層フィルムの
無機化合物薄膜を形成する面のスチールウール摩耗試験
後の1cm当たりの深さ10nm以上の傷の数が15本
以下でヘイズ増加量ΔHazeが1.5以下の場合、す
なわち耐摩耗性が高い場合、酸素バリア性は1.0cc
/m2・day・atm以下の良好なガスバリア性が得
られることが判明した。
【0009】この様に酸素バリア性は無機化合物薄膜を
形成する面の硬化樹脂層の耐摩耗特性によって決定され
ていることを見出した。本発明者等は更に、無機化合物
薄膜を形成した後の無機化合物薄膜面上のスチールウー
ル耐摩耗試験においても若干減少する傾向があるが該傷
の数及びヘイズ増加量と酸素バリア性に相関があること
を突き止め本発明を完成するに至った。
【0010】すなわち本発明は、高分子フィルムの少な
くとも片面に硬化樹脂層及び無機化合物からなる薄膜が
この順に形成されているガスバリア性フィルムであっ
て、該硬化樹脂層は、スチールウール摩耗試験における
200gf/cm2の荷重で10往復した後の深さ10
nm以上の傷が15本以下であることを特徴とするガスバ
リア性フィルムである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明における高分子フィルムとしては、透明な
有機高分子化合物からなるものであれば特に限定しない
が、例えばポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、
ポリスルホン、ポリアリレート、ポリエステル、ポリア
ミド、ポリイミド、ポリオレフィンなどの高分子が挙げ
られる。もちろんこれらはホモポリマー、コポリマーと
して、また単独またはブレンドとしても使用できる。
【0012】特にポリカーボネートは光学特性に優れる
ので好ましく用いることができ、例えば、ビスフェノー
ルA、ビスフェノールフルオレン、1,1−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)−(アルキル)シクロアルカン等
の1種類または2種類以上をビスフェノール成分とする
ポリカーボネート(例えば帝人化成製「C1400」や
バイエル製「APEC−HT9371」等)を例示する
ことができる。
【0013】これらの透明な高分子フィルムの全光線透
過率は少なくとも80%以上更に好ましくは85%以上
である。
【0014】また、本発明に用いる高分子フィルムの厚
さは特に制限を受けないが、5〜400μmの範囲が機
械強度の点で好ましい。好ましくは10〜200μmの
範囲で選択される。また、フィルムの幅や長さは特に制
限はなく、適宜用途に応じて選択することができる。
【0015】本発明では上記高分子フィルムの少なくと
も片面に硬化樹脂層を設ける。硬化樹脂層は、一般的に
薄膜とフィルムの密着性や耐溶剤性を向上させることが
できるが、本発明においては、驚くべきことに、できる
だけ表面硬度の高い硬化樹脂層を用い、かかる硬化樹脂
層上に無機化合物からなる薄膜を形成することにより、
ガスバリア性を非常に向上させることができる。かかる
硬化樹脂層としてはエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリ
コーン樹脂、アクリル樹脂、エステル樹脂等の熱硬化性
樹脂、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレー
ト、ポリオールアクリレート、エポキシアクリレート等
の紫外線硬化樹脂層を挙げることができる。本発明にお
いてはこの様な熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂の中で
その種類、混合割合、硬化剤の種類、加熱温度、光照射
量や照射エネルギー量等の硬化条件を検討して#000
0のスチールウール摩耗試験における200gf/cm
2の荷重で10往復した場合の1cm当たりの深さ10n
m以上の傷の数が15本以下、好ましくは10本以下、
最も好ましくは5本以下で、スチールウール摩耗試験前
後のヘイズ増加量ΔHazeが好ましくは1.5以下、
より好ましくは1.0以下、最も好ましくは0.5以下
の耐摩耗性を有するものを選んで使用する。かかる試験
は、硬化樹脂層の表面を行ってもよいし、この層の上に
形成された無機化合物からなる薄膜の上から行うことも
できる。この硬化樹脂層に傷がつきにくいと、当該薄膜
の傷もつきにくい。
【0016】硬化樹脂層は厚さが0.5〜10μmの範
囲で選ぶのが好ましい。0.5μm未満では硬度が不十
分になる場合があり、一方、10μmを越えると厚さむ
らが生じたり、基材の高分子フィルムと硬化樹脂層の密
着性が低下するので好ましくない。本発明における硬化
樹脂層の表面硬度とガスバリア性の関係は硬化樹脂層自
身にはガスバリア性が低いものの場合に顕著である。硬
化樹脂層自身にガスバリア性がある場合は表面硬度が低
くても硬化樹脂層と無機化合物薄膜の相乗効果によって
良好なガスバリア性が得られる場合が有る。
【0017】かかる硬化樹脂層が高分子フィルム上に設
けられたフィルム(高分子積層フィルムと呼ぶことがあ
る)上に、無機化合物からなる薄膜が形成される。この
薄膜の形成方法としては、公知の蒸着方式が採用でき
る。具体的な方法としては、抵抗加熱法、高周波誘導加
熱法、電子ビーム照射加熱法、又はレーザー加熱法によ
る真空蒸着法、イオンプレーテイング法、スパッタリン
グ法、CVD法等が採用できる。また、スパッタリング
装置としてはその生産性からロールツーロール方式が望
ましいがバッチ式も使用しうる。
【0018】本発明に用いられる無機化合物薄膜は通常
は金属、非金属、亜金属の酸化物等の無機酸化物、無機
窒化物が用いられる。具体例としては、酸化アルミニウ
ム、酸化亜鉛、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化
カルシウム、酸化カドミウム、酸化銀、酸化金、酸化ク
ロム、珪素酸化物、酸化コバルト、酸化ジルコニウム、
酸化スズ、酸化チタン、酸化鉄、酸化銅、酸化ニッケ
ル、酸化白金、酸化パラジウム、酸化ビスマス、酸化マ
グネシウム、酸化マンガン、酸化モリブデン、酸化バナ
ジウム、酸化バリウム、窒化珪素等が挙げられるが、珪
素酸化物、酸化アルミニウムが高度な酸素バリア性、水
蒸気バリア性及び透明性とを兼ね備え、かつ工業的に安
価であるので特に好ましい。かかる珪素酸化物、酸化ア
ルミニウムは各々単独で使用しても良いし、混合物とし
て用いても良い。なお、無機化合物には、微量の金属、
非金属、亜金属単体やそれらの水酸化物、また、可塑性
を向上させるために適宜炭素又はフッ素が含まれていて
も良い。
【0019】本発明における酸化珪素とはSiO、Si
2などのSiの酸化物であるが、中でもガスバリア
性、透明性、表面平滑性、屈曲性等の点から珪素原子数
に対する酸素原子数の割合が1.5〜2.0の珪素酸化
物を主成分とする金属酸化物が良好である。珪素酸化物
に対する酸素原子数の割合は、X線電子分光法、X線マイ
クロ分光法、オージェ電子分光法、ラザホード後方散乱
法などにより分析、決定される。この割合が1.5より
も小さくなると透明性が悪くなることから、1.5〜
2.0が好ましい。
【0020】該無機化合物薄膜の厚さとしては、5nm
〜200nmの範囲が好ましい。5nmよりも薄くなる
と均一に膜を形成することは困難であり、膜が形成され
ない部分が発生し、この部分からガスが浸透し、ガスバ
リア性が悪くなる。また、200nmよりも厚くなると
透明性を欠くだけでなく、クラックが発生してガスバリ
ー性が損なわれる。
【0021】本発明のガスバリア性フィルムはその視認
性向上のため全光線透過率が少なくとも80%以上、好
ましくは85%以上が望ましい。
【0022】また、本発明においては高分子フィルムと
硬化樹脂層との密着性を向上させる効果や硬化収縮を補
償する目的等で中間層を設けることも好ましく行われ
る。
【0023】本発明によれば、上記ガスバリア性フィル
ムの好ましくは最表面に透明導電薄膜を設けることによ
り、エレクトロニクス部材として有用な優れたガスバリ
ア性を有する透明導電性積層体を与える。
【0024】かかる透明導電積層体の透明導電薄膜は主
としてインジウム酸化物を含むものである。インジウム
酸化物は本来透明な電気絶縁体であるが、微量の不純
物を含有する場合、わずかに酸素不足になっている場
合などに半導体になる。好ましい半導体金属酸化物とし
ては、例えば不純物としてスズまたはフッ素を含む酸化
インジウムを挙げることができる。特に好ましくは、酸
化スズを2〜20重量%含むインジウム酸化物の薄膜で
ある。本発明に用いられる主としてインジウム酸化物を
含む透明導電薄膜の膜厚は充分な導電性を得るためには
100Å以上であることが好ましい。
【0025】本発明の透明導電薄膜を形成する方法に
は、主にスパッタリング法が使用される。主としてイン
ジウム酸化物を含む層を形成するスパッタリング法に
は、インジウムを主成分とする合金、または酸化インジ
ウムを主成分とする焼結体をターゲットとして用いるこ
とができる。前者はアルゴンなどの不活性ガスおよび酸
素ガスなどの反応性ガスを真空槽内に導入して、反応性
スパッタリングを行う。後者においては、アルゴンなど
の不活性ガス単独かあるいはアルゴンなどの不活性ガス
に微意量の酸素ガスなどの反応性ガスを混合したものを
用いてスパッタリングを行う。スパッタリングの方式
は、直流または高周波二極スパッタリング、直流または
高周波マグネトロンスパッタリング、イオンビームスパ
ッタなど公知の方式が適用できる。中でもマグネトロン
方式は基板へのプラズマ衝撃が少なく、高速成膜が可能
で好ましい。
【0026】また、スパッタリング装置としてバッチ
式、ロールツーロール方式の両者に適用できる。その生
産性を考慮すると特にロールツーロール方式の方が好ま
しい。
【0027】本発明における透明導電積層体はその視認
性向上のため全光線透過率が少なくとも80%以上好ま
しくは82%以上が望ましい。
【0028】本発明で得られるガスバリア性フィルムは
主に包装材、透明導電積層体は液晶表示素子などエレク
トロニクス部材として広い用途を有する。
【0029】
【実施例】以下実施例をもって本発明を更に詳しく説明
する。尚、各種評価は以下の要領で実施した。
【0030】1.スチールウール摩耗試験 スチールウール摩耗試験にはHeidon社製の摩耗試
験機を用いた。#0000のスチールウールを用い、硬
化樹脂層を設けた高分子積層フィルムの無機化合物薄膜
を形成する面の表面を200gf/cm2の荷重で10
往復した。
【0031】2.スチールウール摩耗試験後の表面の傷
の評価 スチールウール摩耗試験後の表面の傷の深さ、本数の評
価に日本真空技術社製の表面形状測定装置DECTAC
3を用いた。測定条件は測定距離1cm、測定速度30
秒、測定点数2000、水平分解能1.000μm/s
ample、測定レンジ655kÅで測定し、得られた
データをカットオフフィルター機能(ハイパスフィルタ
ー100μm )を用いて補正した。補正して得られた
データのうち10nm以上の深さの傷の本数を数えた。
【0032】3.スチールウール摩耗試験前後のヘイズ
増加量ΔHaze スチールウール摩耗試験前後のヘイズを日本電色工業社
製COH−300Aを用いて測定し、その増加量をΔH
azeとした。
【0033】4.全光線透過率の測定 日本電色工業社製COH−300Aを用いて測定を行っ
た。
【0034】5.酸素バリア性評価方法 酸素透過率測定装置(モダンコントロール社製、OX−
TRAN 2/20型を用い30℃、90%RH雰囲気
下で酸素透過性を測定した。
【0035】6.AFMによる表面粗さRms、突起の
高さの測定 本発明において測定した面粗さRms、突起の高さは通
常市販されている原子間力顕微鏡(以下AFMとい
う。)により測定したAFM凹凸像を粗さ解析により求
めたRms(自乗平均平方粗さ)の値、山と谷の差の最
大値P−V(ピークツーバレー)の値である。AFMと
してはセイコー電子工業社製SPI3700を使用し、
ダイナミックフォースモードで、実施例でのガスバリア
性フィルム表面の1μmx1μmの面積を測定したAF
M凹凸像についてフラット処理を行って、Rms、P−
V(ピークツーバレー)の値を求めた。この際、測定に
用いるカンチレバーは摩耗や汚れの無いものを用いた。
【0036】[実施例1]高分子フィルムとしては、厚
みが100μmで、Tgが150℃であるポリカーボネ
ートフィルムを用いた。このポリカーボネートフィルム
の両面に膜厚5μmの放射線硬化樹脂層を設けた。放射
線硬化樹脂層としてはジペンタエリスリトールペンタア
クリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
トの混合物(東亜合成化学社製のアロニックスM40
0)を50重量部、ポリエステルアクリレート(東亜合
成化学社製のアロニックスM8030)を50重量部、
光硬化剤としてチバガイギー社製のイルガキュア184
を7重量部、レベリング剤としてSH28PA(東レダ
ウコーニング社製)を0.1重量部、希釈溶剤として1
メトキシ2プロパノールを200重量部混合してなる塗
液をロールコーテイングし、溶剤乾燥後160W/cm
の高圧水銀灯を用いて約700mJ/cm2の積算光量
にて紫外線硬化した層を得た。こうして得られた硬化樹
脂層を積層した高分子フィルムを巻き取り式マグネトロ
ンスパッタリング装置内に設置して排気した。ターゲッ
トにはBドープしたSiターゲットを用いた。その後、
Ar/O2混合ガス(Ar:O2=70:30)を槽内に
100sccm導入した。圧力を1.0x10-3Tor
rに保った後、メインロールの温度を室温、投入電力密
度を1W/cm2に設定して、フィルム速度をVf=
1.0m/minとしてスパッタリングを行った。形成
されたSiOx薄膜の膜厚は280Åであった。
【0037】この時使用した硬化樹脂層はスチールウー
ル摩耗試験における200gf/cm2の荷重で10往
復した後の1cm当たりの深さ10nm以上の傷の数が
0本でヘイズ増加量ΔHazeが0.05であった。こ
のガスバリア性フィルムの酸素バリア性は0.1cc/
2・day・atm、全光線透過率は90%であっ
た。このように、無機化合物からなる薄膜を形成する硬
化樹脂層の表面硬度が高いので酸素バリア性が良好なフ
ィルムが得られた。
【0038】[実施例2]高分子フィルムとしては、厚
みが100μmで、DSCで測定したTgが150℃で
あるポリカーボネートフィルムを用いた。このポリカー
ボネートフィルムの両面に膜厚5μmの放射線硬化樹脂
層を設けた。放射線硬化樹脂層としてはジペンタエリス
リトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトール
ヘキサアクリレートの混合物(東亜合成化学社製のアロ
ニックスM400)を50重量部、ポリエステルアクリ
レート(東亜合成化学社製のアロニックスM8030)
を50重量部、光硬化剤としてチバガイギー社製のイル
ガキュア184を7重量部、希釈溶剤として1メトキシ
2プロパノールを200重量部混合してなる塗液をロー
ルコーテイングし、溶剤乾燥後160W/cmの高圧水
銀灯を用いて約700mJ/cm2の積算光量にて紫外
線硬化した層を得た。この時レベリング剤は添加しなか
った。こうして得られた硬化樹脂層を積層した高分子フ
ィルムに実施例1と同様の方法で無機化合物薄膜を形成
した。形成されたSiOx薄膜の膜厚は280Åであっ
た。
【0039】この時使用した硬化樹脂層はスチールウー
ル摩耗試験における200gf/cm2の荷重で10往
復した後の1cm当たりの深さ10nm以上の傷の数が
1本でヘイズ増加量ΔHazeが0.1であった。この
ガスバリア性フィルムの酸化珪素薄膜の突起の高さは1
0nmで膜厚の1/3の高さであった。膜厚の1/3の
高さの凹凸があるにも関わらずこのガスバリア性フィル
ムの酸素バリア性は0.17 cc/m2・day・a
tm、全光線透過率は90%であった。
【0040】[実施例3]実施例1と同様の高分子積層
フィルムを実施例1と同様の方法で無機化合物薄膜を形
成した。形成されたSiOx薄膜の膜厚は280Åであ
った。その後 SiターゲットをITOターゲットに交
換し、無機化合物薄膜を形成した該高分子積層フィルム
を巻き取り式マグネトロンスパッタリング装置内に設置
して排気した。その後Ar/O2混合ガス(Ar:O2
98.8:1.2)を槽内に150sccm導入し、圧
力を3.0x10-3Torrに保った後、メインロール
の温度を室温、フィルム速度をVf=0.1m/mi
n、投入電力密度を1W/cm2に設定しSiOx薄膜
上にITO薄膜を形成し透明導電積層体を作成した。形
成されたSiOx薄膜の膜厚は280Å、ITO薄膜の
膜厚は1300Åであった。
【0041】この時使用した硬化樹脂層はスチールウー
ル摩擦試験における200gf/cm2の荷重で10往
復した後の1cm当たりの深さ10nm以上の傷の数が
0本でヘイズ増加量ΔHazeが0.05であった。こ
の透明導電積層体のSiOx薄膜の酸素バリア性は0.
1cc/m2・day・atm、全光線透過率は85%
であり酸素バリア性の良好な透明導電積層体を作成でき
た。無機化合物からなる薄膜を形成する面の表面硬度が
高ければ酸素バリア性が良好であることが分かる。該透
明導電積層体の表面抵抗値は45Ω、全光線透過率は8
4.5%で良好な特性を示した。
【0042】[実施例4]高分子フィルムとしては、厚
みが100μmで、Tgが150℃であるポリカーボネ
ートフィルムを用いた。このポリカーボネートフィルム
の両面に膜厚5μmの放射線硬化樹脂層を設けた。放射
線硬化樹脂層としては日本合成ゴム社製のデソライト7
501を100重量部、希釈溶剤として1メトキシ2プ
ロパノールを60重量部、レベリング剤としてSH28
PA(東レダウコーニング社製)を0.05重量部混合
してなる塗液をロールコーテイングし、溶剤乾燥後16
0W/cmの高圧水銀灯を用いて約700mJ/cm2
の積算光量にて紫外線硬化した層を得た。こうして得ら
れた硬化樹脂層を積層した高分子フィルムを巻き取り式
マグネトロンスパッタリング装置内に設置して排気し
た。ターゲットにはBドープしたSiターゲットを用い
た。その後、 Ar/O2混合ガス(Ar:O2=70:
30)を槽内に100sccm導入した。圧力を1.0
x10-3Torrに保った後、メインロールの温度を室
温、投入電力密度を1W/cm2に設定して、フィルム
速度をVf=1.0m/minとしてスパッタリングを
行った。形成されたSiOx薄膜の膜厚は280Åであ
った。
【0043】この時使用した硬化樹脂層はスチールウー
ル摩耗試験における200gf/cm2の荷重で10往
復した後の1cm当たりの深さ10nm以上の傷の数が
1本でヘイズ増加量ΔHazeが0.05であった。こ
のガスバリア性フィルムの酸素バリア性は0.2cc/
2・day・atm、全光線透過率は90%であっ
た。この試料のAFMにより測定した表面粗さRmsは
2.2nmと非常に粗く、表面の突起の高さが16nm
で膜厚の50%以上の突起があった。この様に無機化合
物薄膜表面の粗さが激しくても酸素バリア性は0.21
cc/m2・day・atmで良好であった。無機化
合物からなる薄膜を形成する面の表面硬度が高ければ酸
素バリア性が良好であることが分かる。
【0044】[実施例5]高分子フィルムとしては、厚
みが100μmで、Tgが150℃であるポリカーボネ
ートフィルムを用いた。このポリカーボネートフィルム
の両面に膜厚5μmの放射線硬化樹脂層を設けた。放射
線硬化樹脂層としてはジメチロールトリシクロデカンジ
アクリレート(共栄社化学社製ライトアクリレートDC
P−A)を80重量部、ウレタンアクリレート(十条ケ
ミカル社製TPH19)を20重量部、光硬化剤として
チバガイギー社製のイルガキュア184を7重量部、レ
ベリング剤としてSH28PA (東レダウコーニング
社製)を0.1重量部、希釈溶剤として1メトキシ2プ
ロパノールを200重量部混合してなる塗液をロールコ
ーテイングし、溶剤乾燥後160W/cmの高圧水銀灯
を用いて約700mJ/cm2の積算光量にて紫外線硬
化した層を得た。こうして得られた硬化樹脂層を積層し
た高分子フィルムを巻き取り式マグネトロンスパッタリ
ング装置内に設置して排気した。ターゲットにはBドー
プしたSiターゲットを用いた。その後、 Ar/O2
混合ガス(Ar:O2=70:30)を槽内に100s
ccm導入した。圧力を1.0x10-3Torrに保っ
た後、メインロールの温度を室温、投入電力密度を1W
/cm2に設定して、フィルム速度をVf=1.0m/
minとしてスパッタリングを行った。形成されたSi
Ox薄膜の膜厚は280Åであった。
【0045】この時使用した硬化樹脂層はスチールウー
ル摩耗試験における200gf/cm2の荷重で10往
復した後の1cm当たりの深さ10nm以上の傷の数が
10本でヘイズ増加量ΔHazeが1.0であった。こ
のガスバリア性フィルムの酸素バリア性は1.0cc/
2・day・atm、全光線透過率は90%であっ
た。無機化合物からなる薄膜を形成する面の表面硬度が
高ければ酸素バリア性が良好であることが分かる。
【0046】また、無機化合物薄膜上を、同様の条件で
スチールウール摩耗試験した後の1cm当たりの深さ1
0nm以上の傷の数は8本でヘイズ増加量ΔHazeが
0.9であった。つまり、無機化合物薄膜面のスチール
ウール摩耗試験結果においても傷の数、ヘイズ増加量と
酸素バリア性に相関が見られた。
【0047】[比較例1]高分子フィルムとしては、厚
みが100μmで、Tgが150℃であるポリカーボネ
ートフィルムを用いた。この高分子フィルムに硬化樹脂
層を設けずに直接、実施例1と同様の方法で無機化合物
薄膜を形成した。形成されたSiOx薄膜の膜厚は28
0Åであった。
【0048】ポリカーボネートフィルムはスチールウー
ル摩耗試験における200gf/cm2の荷重で10往
復した後の1cm当たりの深さ10nm以上の傷の数が
100本でヘイズ増加量ΔHazeが25.7であっ
た。このガスバリア性フィルムの酸素バリア性は30
cc/m2・day・atm、全光線透過率は90%で
あった。無機化合物からなる薄膜を形成するポリカーボ
ネートフィルム表面の表面硬度が非常に低いので、酸素
バリア性が悪かった。
【0049】[比較例2]高分子フィルムとしては、厚
みが100μmで、DSCで測定したTgが150℃で
あるポリカーボネートフィルムを用いた。このポリカー
ボネートフィルムの両面に膜厚5μmの放射線硬化樹脂
層を設けた。放射線硬化樹脂層としてはトリメチロール
プロパンエチレンオキサイド変性トリアクリレート(東
亜合成化学社製のアロニックスM360)を100重量
部、光硬化剤としてチバガイギー社製のイルガキュア1
84を7重量部、レベリング剤としてSH28PA
(東レダウコーニング社製)を0.1重量部、希釈溶剤
として1メトキシ2プロパノールを200重量部混合し
てなる塗液をロールコーテイングし、溶剤乾燥後160
W/cmの高圧水銀灯を用いて約700mJ/cm2
積算光量にて紫外線硬化した層を得た。こうして得られ
た硬化樹脂層を積層した高分子フィルムに実施例1と同
様の方法で無機化合物薄膜を形成した。形成されたSi
Ox薄膜の膜厚は280Åであった。
【0050】この時使用した硬化樹脂層はスチールウー
ル摩耗試験における200gf/cm2の荷重で10往
復した後の1cm当たりの深さ10nm以上の傷の数が
35本でヘイズ増加量ΔHazeが6.9であった。こ
のガスバリア性フィルムの酸素バリア性は13.9 c
c/m2・day・atm、全光線透過率は90%であ
った。無機化合物からなる薄膜を形成する面のスチール
ウール性が悪いと酸素バリア性が悪いことが分かる。
【0051】[比較例3]高分子フィルムとしては、厚
みが100μmで、Tgが150℃であるポリカーボネ
ートフィルムを用いた。このポリカーボネートフィルム
の両面に膜厚5μmの放射線硬化樹脂層を設けた。放射
線硬化樹脂層としてはジメチロールトリシクロデカンジ
アクリレート(共栄社化学社製ライトアクリレートDC
P−A)を90重量部、ウレタンアクリレート(十条ケ
ミカル社製TPH19)を10重量部、光硬化剤として
チバガイギー社製のイルガキュア184を7重量部、レ
ベリング剤としてSH28PA (東レダウコーニング
社製)を0.1重量部、希釈溶剤として1メトキシ2プ
ロパノールを200重量部混合してなる塗液をロールコ
ーテイングし、溶剤乾燥後160W/cmの高圧水銀灯
を用いて約700mJ/cm2の積算光量にて紫外線硬
化した層を得た。こうして得られた硬化樹脂層を積層し
た高分子フィルムを巻き取り式マグネトロンスパッタリ
ング装置内に設置して排気した。ターゲットにはBドー
プしたSiターゲットを用いた。その後、Ar/O2
合ガス(Ar:O2=70:30)を槽内に100sc
cm導入した。圧力を1.0x10-3Torrに保った
後、メインロールの温度を室温、投入電力密度を1W/
cm2に設定して、フィルム速度をVf=1.0m/m
inとしてスパッタリングを行った。形成されたSiO
x薄膜の膜厚は280Åであった。
【0052】この時使用した硬化樹脂層はスチールウー
ル摩耗試験における200gf/cm2の荷重で10往
復した後の1cm当たりの深さ10nm以上の傷の数が
20本でヘイズ増加量ΔHazeが2.5であった。こ
のガスバリア性フィルムの酸素バリア性は3.0cc/
2・day・atm、全光線透過率は90%であっ
た。無機化合物からなる薄膜を形成する面のスチールウ
ール性が悪いと酸素バリア性が悪いことが分かる。
【0053】また、無機化合物薄膜面を同様の条件でス
チールウール摩耗試験した後の1cm当たりの深さ10
nm以上の傷の数は30本でヘイズ増加量ΔHazeが
6.5であった。無機化合物薄膜面のスチールウール摩
耗試験結果においても傷の数、ヘイズ増加量と酸素バリ
ア性に相関が見られた。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、高分子フィルムの上に
硬化樹脂層を設けた高分子積層フィルムの少なくとも片
面に無機化合物からなる薄膜を形成したガスバリア性フ
ィルムにおいて、かかる硬化樹脂層及び無機化合物薄膜
は、スチールウール摩耗試験における200gf/cm
2の荷重で10往復した後の深さ10nm以上の傷が1
5本以下、好ましくは10本以下、最も好ましくは5本
以下である表面硬度を持つことによって、極めて良好な
ガスバリア性を有するガスバリア性フィルムを与えるこ
とができる。このガスバリア性フィルムにさらに導電層
を設けた透明導電積層体は、特に液晶表示装置の基板等
に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C23C 16/40 C23C 16/40 H01B 5/14 H01B 5/14 A (72)発明者 金 辰一郎 東京都日野市旭が丘4丁目3番2号 帝人 株式会社東京研究センター内 (72)発明者 斎藤 直也 東京都日野市旭が丘4丁目3番2号 帝人 株式会社東京研究センター内 Fターム(参考) 3E086 BA04 BA40 BB01 BB21 BB35 CA01 CA28 4F100 AA01C AA18C AA19C AA20C AA25D AA28D AA33D AK01A AK01B AK25 AK25J AK45 AL01 AR00D BA03 BA04 BA05 BA06 BA07 BA10A BA10C BA10D BA13 EH66 EJ54 GB15 GB41 JB12B JD02 JG01D JK06B JK12 JM02C JM02D JN01 JN01D JN02B YY00 YY00B 4K029 AA11 AA25 BA43 BA44 BA45 BA46 BA49 BC00 BC09 4K030 BA01 BA08 BA11 BA16 BA21 BA42 BA43 BA44 CA07 CA12 LA01 LA04 5G307 FA02 FB01 FC09 FC10

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子フィルムの少なくとも片面に硬化
    樹脂層及び無機化合物からなる薄膜がこの順に形成され
    ているガスバリア性フィルムであって、該硬化樹脂層
    は、該層の表面をスチールウール摩耗試験における20
    0gf/cm2の荷重で10往復した後の深さ10nm
    以上の傷が15本以下であることを特徴とするガスバリ
    ア性フィルム。
  2. 【請求項2】 硬化樹脂層は、スチールウール摩耗試験
    において該薄膜の表面を200gf/cm2の荷重で1
    0往復した後のヘイズ増加量(ΔHaze)が1.5以
    下である請求項1に記載のガスバリア性フィルム。
  3. 【請求項3】 無機化合物からなる薄膜は、スチールウ
    ール摩耗試験において該薄膜の表面を200gf/cm
    2の荷重で10往復した後の深さ10nm以上の傷が1
    5本以下でかつヘイズ増加量(ΔHaze)が1.5以
    下である請求項1または2記載のガスバリア性フィル
    ム。
  4. 【請求項4】 無機化合物からなる薄膜が、珪素、アル
    ミニウム及びマグネシウムの酸化物から選ばれた少なく
    とも1種の酸化物を含むことを特徴とする請求項1〜3
    のいずれかに記載のガスバリア性フィルム。
  5. 【請求項5】 全光線透過率が85%以上であることを
    特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のガスバリア
    性フィルム。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4のいずれかに記載のガスバ
    リア性フィルムに、さらに、透明導電薄膜が設けられて
    いる透明導電積層体。
  7. 【請求項7】 透明導電薄膜が、インジウム酸化物を主
    成分とし、錫、亜鉛およびガリウムから選ばれた1種類
    以上の酸化物を含むことを特徴とする請求項6に記載の
    透明導電積層体。
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