JP2000236822A - コンニャクの製造方法 - Google Patents

コンニャクの製造方法

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JP2000236822A
JP2000236822A JP11041976A JP4197699A JP2000236822A JP 2000236822 A JP2000236822 A JP 2000236822A JP 11041976 A JP11041976 A JP 11041976A JP 4197699 A JP4197699 A JP 4197699A JP 2000236822 A JP2000236822 A JP 2000236822A
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konjac
konjak
reducing
alkali
bulb
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JP11041976A
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English (en)
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Masato Kanai
政人 金井
Masatoshi Kusunoki
政敏 楠
Kazunori Egawa
和徳 江川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルカリ臭がなく、あく抜き処理を要しない
おいしいコンニャクを得ることができる実用性に秀れた
コンニャクの製造方法を提供するものである。 【解決手段】 コンニャク粉とアルカリ成分を含む凝固
剤と水とを原料としてコンニャクを製造する方法におい
て、アルカリ性下で加熱されると還元性を発現する還元
剤を加えてアルカリ臭のないコンニャクを得るものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンニャクの製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】一般に
コンニャクは、コンニャク粉(精粉)を水に膨潤させた
後、凝固剤としてアルカリ成分(水酸化カルシウム等)
を加え加熱凝固させて製造する(以下、従来法とい
う。)。
【0003】しかし、この従来法によって製造したコン
ニャクのpHは通常11.5前後の強アルカリ性であ
り、該コンニャクには過剰のアルカリ成分が存在する。
【0004】従って、従来法に係るコンニャクにはアル
カリ臭があり、そのまま食することには不向きで料理に
使う際には必ず事前にあく抜き(湯通し)が必要であっ
た。
【0005】ところで、アルカリ臭を減らす為に使用す
るアルカリ(凝固剤としての水酸化カルシウム等)の量
を減らすと、コンニャクのアルカリ臭は当然軽減される
が、凝固剤が減少した分、コンニャクの硬さが低下して
コンニャクらしい歯ごたえが失われてしまう。
【0006】また、そのまま食することができる刺身コ
ンニャクと呼ばれるものが市販されているが、この刺身
コンニャクは、アルカリ成分を少量とし、その代わりに
コンニャク粉を多量に使用し、更に凝固したコンニャク
をあく抜き(湯通し)して完成し市販されるものでコス
ト高で厄介な方法が採用されている。
【0007】また、凝固剤のアルカリ成分を中和させる
為クエン酸などの酸性物質を加えてると、凝固剤の凝固
作用が該中和により失われる為コンニャクの凝固が阻害
されてしまう。
【0008】本発明は、上記問題点を解決するもので、
アルカリ臭がなく、あく抜き処理を要しないおいしいコ
ンニャクを得ることができる実用性に秀れたコンニャク
の製造方法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨を説明す
る。
【0010】コンニャク粉とアルカリ成分を含む凝固剤
と水とを原料としてコンニャクを製造する方法におい
て、アルカリ性下で加熱されると還元性を発現する還元
剤を加えてアルカリ臭のないコンニャクを得ることを特
徴とするコンニャクの製造方法に係るものである。
【0011】また、コンニャク粉とアルカリ成分を含む
凝固剤と水とを原料としてコンニャクを製造する方法に
おいて、アルカリ性下で還元性を有する糖類を加えてア
ルカリ臭のないコンニャクを得ることを特徴とするコン
ニャクの製造方法に係るものである。
【0012】また、請求項2記載のコンニャクの製造方
法において、原料にアルカリ性下で還元性を有する糖類
を加えた後、該原料を加熱,凝固することを特徴とする
コンニャクの製造方法に係るものである。
【0013】また、請求項2,3いずれか1項に記載の
コンニャクの製造方法において、アルカリ性下で還元性
を有する糖類を原料全重量の0.1〜30%(重量)と
なるように加えることを特徴とするコンニャクの製造方
法に係るものである。
【0014】
【発明の作用及び効果】本発明は、繰り返した実験の結
果得られた作用効果を請求項としてまとめたものであ
る。
【0015】明確ではないが、例えばアルカリ性下で還
元性を有する糖類の作用によって、凝固剤のアルカリ成
分に水素原子が与えられ、これにより、遊離水素イオン
濃度が上昇する。
【0016】よって、コンニャクのpHが低下して中性
〜弱アルカリ性となり、コンニャクからアルカリ臭が消
え、あく抜き処理を要しないコンニャクが得られるもの
と推測される。
【0017】尚、クエン酸等のアルカリ成分を直接中和
してしまう物質では、凝固作用が失われてコンニャクの
凝固が阻害されてしまう。
【0018】また、アルカリ性下で還元性を有する糖類
は、その混合物でもよい。
【0019】また、アルカリ性下で還元性を有する糖類
以外の還元剤として、システイン等の還元性が直ちに発
揮されてアルカリ成分を直ちに中和してしまう還元剤を
採用すると、原料を加熱した際にコンニャクが凝固しな
くなってしまう。従って、還元剤としてはアルカリ性下
で還元性を有する糖類のようにアルカリ性下で加熱して
始めて還元性を強く発現する還元剤を採用しなければな
らない。
【0020】本発明は上述のようにするから、アルカリ
臭がなくておいしく、あく抜き処理を要しない実用性,
食味に秀れたコンニャクを得ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の実施例について、以下に
説明する。尚、%は重量%である。
【0022】実施例1 アルカリ性下で還元性を有する糖類(以下、還元糖とい
う。)としてマルトース(麦芽糖)を原料全体の約3%
加え、実験室規模で生詰法により製造する場合の例を示
す。
【0023】25℃の水300mlに、コンニャク精粉
7.5gとマルトース10gを加え、2分間混合後1時
間放置してコンニャク精粉を膨潤させる。更に、凝固剤
としてアルカリ(水酸化カルシウム)0.35gを溶解
した水30mlを加え、激しく均一に混合する。これを金
属製の容器に入れ、80℃の湯で1.5時間加熱,凝固
してコンニャクを得る。
【0024】尚、実際工場での生詰法の製造では、専用
の練り機を用い、耐熱性プラスチック袋に充填・成型
し、80℃程度の加熱を20分程度行ってコンニャクを
製造するが、上記方法も同一のものである。
【0025】実施例2 還元糖としてマルトースを原料全体の約5%加え、実験
室規模で大造法により製造する場合の例を示す。
【0026】55℃の温水300mlに、コンニャク精粉
7.5gとマルトース16gとを加え、2分間混合後3
0分間保温放置してコンニャク精粉を膨潤させる。更
に、凝固剤としてアルカリ(水酸化カルシウム)0.4
gを溶解した水30mlを加え、激しく均一に混合する。
これを容器に充填し、徐々に放冷凝固してコンニャクを
得る。
【0027】通常の大造法では、アルカリ成分をある程
度除去する為、この後一晩程度あく抜き作業を行うが、
本実施例に係る方法では必要ない。
【0028】実施例1,2の結果を下記表1に示す。
【表1】 即ち、実施例1,2によれば、コンニャクの原料に還元
糖を加えるだけでアルカリ臭がなくておいしいコンニャ
クを得られることが確認された。
【0029】また、アルカリ臭が全くないため、従来不
向きであったコンニャクの生食にも利用でき、料理に使
う場合、あく抜きが不要となるなど、今まで要望の高か
ったインスタント食品としての利用や電子レンジ加熱だ
けで食することができる食品としての利用等の即席性を
もつコンニャクとしても大幅に利用が拡大されることに
なる。
【0030】また、製造には特別な設備が不要であり、
また、還元糖も比較的安価な為、生産性に秀れる。
【0031】また、還元糖として使用したマルトース
は、糖の中でも食味や価格の点で実用性が特に高いと思
われる。この場合、実験によればマルトースの濃度は1
〜5%が特に良好で、10%以上になると甘みがやや増
加し、30%以上では凝固性に問題が発生してコンニャ
クが軟らかくなった。尚、0.1%未満の場合効果が薄
く、コンニャクにアルカリ臭が残存した。
【0032】また、還元糖としては、単糖であるグルコ
ース,フルクトース、2単糖であるマルトース、そのほ
か3単糖、4単糖、デキストリンまで多々あるが、いず
れにもアルカリ臭の除去効果が認められた。
【0033】一方、還元性を有しない糖(例えばショ
糖、トレハロース、糖アルコール等)では、コンニャク
のpHは下がらず、アルカリ臭が軽減されず効果がなか
った。
【0034】また、ただ単に、アルカリ成分と還元糖を
混合しただけでは反応は進まず、製造で必要な加熱処理
(温度55℃〜100℃)を行うことで還元糖の還元性
が強く発現され、アルカリ成分が中和される。
【0035】また、還元糖の還元作用は、明確ではない
が、 水素原子を供給することによって遊離水素イオン濃
度を上昇させる 凝固剤やコンニャク粉等の水酸基から酸素原子と奪
うことによって遊離水素イオン濃度を上昇させる。
【0036】 電子を供給することによって何らかの
反応を発生させ、遊離水素イオン濃度を上昇させる のいずれかではないかと考えられる。尚、現時点では恐
らくではないかと推測される。
【0037】また、糖を入れることによるコンニャクの
物性の変化は少ない。そのため従来のコンニャクと同じ
ように食したり加工したりすることができる。
【0038】また、本実施例により製造されたコンニャ
クは加熱により糖が反応して若干着色し、また僅かに甘
さが加わるものの、元々コンニャクは調理して使うもの
であり、この甘さは気にならない程度で、しかも、その
まま食する場合にはこの甘さがおいしさともなる。
【0039】また、本実施例により製造されたコンニャ
クのpHは7.5〜9程度の中性〜弱アルカリ性であ
る。従って、そのままでは保存性が低くなるが(従来の
コンニャクはpHが11.5前後の強アルカリであるこ
とで保存性を保っていた)、この保存性の問題は加熱処
理や冷凍処理をすることで解決できる。
【0040】また、大造法の場合、反応温度が低いため
若干効果が落ちる。しかし、製造後加熱処理することで
同じ効果が得られる。
【0041】また、還元糖は、コンニャクの加熱凝固時
に加えても良い。
【0042】ところで、還元糖は、アルカリ成分下で加
熱されると還元性を強く発現するという特徴が知られて
いる。従って、コンニャクの製造で必須の条件である原
料をアルカリ成分下で加熱(保温)する際に、還元糖の
還元作用が徐々に発揮されて過剰のアルカリ成分が徐々
に中和されていくものと考えられる。
【0043】このことは、例えば、システイン等の加熱
を必要とせずに還元性を強く発揮する物質では、加熱し
ても原料が凝固しなかったことからも推測される。即
ち、システイン等では、凝固剤のアルカリ成分が前記還
元作用によって速やかに中和されてしまうため、原料の
加熱時に凝固剤の凝固作用が作用しなくなる。
【0044】よって、アルカリ臭のないコンニャクを得
る為には、単に還元物質を選択するのではなく、アルカ
リ成分下で加熱されると還元性を強く発現するという特
徴をもつ還元糖を選択する必要があるものと考えられ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 楠 政敏 新潟県新潟市寺裏通2番町264番地3 (72)発明者 江川 和徳 新潟県加茂市赤谷17−35 Fターム(参考) 4B016 LC01 LG07 LK08 LQ04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンニャク粉とアルカリ成分を含む凝固
    剤と水とを原料としてコンニャクを製造する方法におい
    て、アルカリ性下で加熱されると還元性を発現する還元
    剤を加えてアルカリ臭のないコンニャクを得ることを特
    徴とするコンニャクの製造方法。
  2. 【請求項2】 コンニャク粉とアルカリ成分を含む凝固
    剤と水とを原料としてコンニャクを製造する方法におい
    て、アルカリ性下で還元性を有する糖類を加えてアルカ
    リ臭のないコンニャクを得ることを特徴とするコンニャ
    クの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のコンニャクの製造方法に
    おいて、原料にアルカリ性下で還元性を有する糖類を加
    えた後、該原料を加熱,凝固することを特徴とするコン
    ニャクの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項2,3いずれか1項に記載のコン
    ニャクの製造方法において、アルカリ性下で還元性を有
    する糖類を原料全重量の0.1〜30%(重量)となる
    ように加えることを特徴とするコンニャクの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016198051A (ja) * 2015-04-10 2016-12-01 オリヒロプランデュ株式会社 こんにゃく製造用アルカリ凝固剤、こんにゃくの製造方法及びこんにゃく製品
WO2018042630A1 (ja) * 2016-09-02 2018-03-08 オリヒロプランデュ株式会社 こんにゃく製造用アルカリ凝固剤、こんにゃくの製造方法及びこんにゃく製品

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KR102348575B1 (ko) 2016-09-02 2022-01-06 오리히로 플랜트듀 가부시키가이샤 곤약 제조용 알칼리 응고제, 곤약의 제조 방법 및 곤약 제품

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