JP2000235909A - 希土類・鉄・ボロン系磁石とその製造方法 - Google Patents
希土類・鉄・ボロン系磁石とその製造方法Info
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Abstract
ト磁石であって、異方性化かつバルク化した希土類・鉄
・ボロン系磁石及びその製造方法を提供する。 【解決手段】希土類・鉄・ボロン系合金の急冷薄帯から
温間一軸変形により、液相の存在下で、直接、異方性化
する。
Description
ードディスクドライブのヘッド駆動用アクチュエータに
使用すると最適な希土類・鉄・ボロン系磁石及びその製
造方法に関する。
2Fe14Bを主相とするネオジム・鉄・ボロン磁石が発
見されて以来、ネオジム・鉄・ボロン系磁石は、その組
成や添加物の最適化及び高い磁気特性を引き出す製造方
法の開発、改良等により、その磁気特性を改善させてき
た。各種製造方法のうち、粉末冶金法で作られるネオジ
ム・鉄・ボロン系焼結磁石は、化学量論比に近づける低
Nd高Fe組成化(なお、Nd2Fe14B化合物の原子
百分比は、11.8%Nd、5.9%B、82.3%F
e)、低酸化プロセス、高磁場配向、組織微細化等の組
合せにより、最大エネルギー積(BH)maxの理論値
の約88%に相当する(BH)maxが実現されてい
る。しかしながら、粉末冶金法のプロセスや組成の改良
等による磁気特性の改善も限界に達しつつある。具体的
には、粉末冶金法では、化学量論比組成を超えるFe組
成(82%Fe以上)をもつ高性能のネオジム・鉄・ボ
ロン系磁石を得ることができない。その理由は、高Fe
組成になると必然的にFe相が生じ、ソフト磁性を有す
るこのFe相が磁化反転の原因となって保磁力が得られ
なくなるからであり、また、化学量論比よりNdリッチ
な組成(つまりFeプアな組成)で存在する低融点Nd
リッチ相が焼結過程で液相となり、Nd2Fe14B粒子
の表面をクリーニングすることにより、核発生成長型の
保磁力発生に寄与していると考えられているからであ
る。
方法として、粉末冶金法以外には温間一軸変形法が知ら
れている。この方法は、アモルファス薄帯の熱処理ある
いは冷却速度の制御により得られたネオジム・鉄・ボロ
ンの微結晶薄帯である急冷薄帯(商品名MQ1、MQI
社製)をホットプレスでバルク化して、バルク等方性磁
石(商品名MQ2、MQI社製)とし、該バルク等方性
磁石を温間一軸変形することにより、加圧方向に容易磁
化軸が配向した異方性ネオジム・鉄・ボロン磁石(商品
名MQ3、MQI社製)を得る方法である。温間一軸変
形法により得られるネオジム・鉄・ボロン磁石の異方性
の程度は、温間加圧変形の程度と相関があり、変形度が
大きくなるほど異方性の度合も大きくなる。そして、こ
の方法により、(BH)maxの理論値の約75%に相
当する(BH)maxが実現されている。しかしなが
ら、温間一軸変形法は、Ndリッチな低融点相(温間一
軸変形過程では液相)が存在する組成でしか変形が起こ
らないため、低融点相が存在しない化学量論比組成や、
より高いFe組成の場合は適用できない。したがって、
従来の温間一軸変形法では、粉末冶金法で得られるネオ
ジム・鉄・ボロン系磁石よりも磁気特性を向上させるこ
とは困難であった。
オーダー)を形成するナノコンポジット磁石は、ソフト
相とハード相が交換結合により一体化されている。そし
て、このナノコンポジット磁石は、ソフト相が存在して
いるにもかかわらず永久磁石特性を示すことが、シミュ
レーションと実測の両方で実証されている。そのため、
上記ソフト相に飽和磁化の高い材料を使用すれば、高い
飽和磁化と十分な保磁力を備え、ハード相を超える高い
磁気特性を示す可能性がある。ナノコンポジット磁石で
は、ソフト相(Fe、FeCo、Fe3B・FeN系化
合物等)とハード相(Nd2Fe14B、SmCo5 、S
m2Co17、Sm2Fe1 7Nx、NdTiFe11Nx、そ
の他の窒化物)は、特定の組合せに限定される必然性は
なく、括弧内のものを自由に組合せることが可能であ
り、また、ハード相の組成により常に限定されるわけで
はない。
粒子間の交換結合が有効な10nmオーダーの微細組織
においてのみ存在できるものであるが、このような微細
組織を異方性化することは実現していない。ナノコンポ
ジット磁石の特徴は、等方性組織であっても、ソフト相
が存在することにより、比較的高いBr(残留磁束密
度)を示す点にあるが、等方性組織では十分な保磁力、
高い(BH)maxを発現することができない。
化できないという問題点もある。ナノコンポジット磁石
は、通常、液体急冷法やメカニカルアロイング法等によ
り作製され、粉末又は薄帯の形で得られるが、得られた
ナノコンポジット組織を肥大化させずに、バルク磁石と
する方法はまだ考案されていない。パルス超高圧力によ
り粉体をバルク化させる特殊な方法はあるものの、到底
実用化に適した方法ではない。以上のように、ナノコン
ポジット磁石において、異方性化とバルク化を同時に実
現することは不可能であった。
2Fe14Bをハード相としたナノコンポジット磁石であ
って、異方性化かつバルク化した希土類・鉄・ボロン系
磁石及びその製造方法を提供することを目的とする。
希土類元素の1種以上)、Fe(又は所定量のCoで置
換したFe)、B、さらには必要によりM(Al、V、
Mo、Zr、Ti、Sn、Cu、Gaの1種以上、原子
百分比で4%以内)よりなり、Feの比率が82原子%
以上で、ハード相がR2Fe14B、ソフト相がFe又は
Fe3Bであるナノコンポジット磁石であって、希土類
・鉄・ボロン系合金の急冷薄帯から温間一軸変形によ
り、液相の存在下で、直接、異方性化して得られること
を特徴とする希土類・鉄・ボロン系磁石である。別の本
発明は、希土類・鉄・ボロン系合金の急冷薄帯を、液相
の存在下で、温間一軸変形して、直接、異方性化するこ
とを特徴とする上記希土類・鉄・ボロン系磁石の製造方
法である。この場合、液相は、ハード相に対して濡れ性
のあるLa−Fe系又はR−Cu系の低融点合金からな
るのが好ましい。本発明では、温間一軸変形後に磁石合
金周縁部に濃縮される液相を除去し、また、温間一軸変
形過程において、保持温度までの昇温は2秒以上5分以
内に行い、かつ、保持温度から300℃以下までの降温
は5秒以上10分以内に行うのがよい。
石は、R2Fe14Bをハード相とし、該ハード相より飽
和磁化の高いソフト相との間で交換結合させ、異方性化
かつバルク化したナノコンポジット磁石であり、温間一
軸変形過程において、液相が存在する組成で急冷薄帯か
らの直接温間一軸変形、急速昇温・急速冷却のプロセス
により得られるものである。
(Yを含む希土類元素の1種以上)、Fe(又はFe−
Co)、B、さらには必要によりM(Al、V、Mo、
Zr、Ti、Sn、Cu、Gaの1種以上)よりなり、
かつFe(又はFe−Co)の比率は、R2Fe14Bの
化学量論比よりFeリッチな82原子%以上の組成をも
つナノコンポジット磁石であり、そのハード相はR2F
e14B(又はR2(Fe−Co)14 B)、ソフト相はFe
(又はFe−Co)又はFe3 B(又は (Fe−Co)3
B)からなる。RはYを含む希土類元素であるが、N
d、Prを主体とし、保磁力を増大させるため、Rの一
部にTbやDyを使用すると効果的である。また、上記
FeはCoで置換可能であるが、Co置換によりハード
相の磁気特性が低下するので、その置換比率は原子百分
比でFeとCoの合計の20%を上限とするのが望まし
い。さらに、Fe又はFe−Coは添加元素M(Al、
V、Mo、Zr、Ti、Sn、Cu、Gaの1種以上)
で少量、置換してもよい。Mは組織の微細化に効果があ
り、保磁力増大に寄与するものの、Mによる置換の程度
が原子百分比で全組成に対し4%以上になると磁気特性
が低下しすぎることになるので、4%以内とするのが望
ましい。ただし、Mの添加量が少なすぎると微細化の効
果が現れなくなるので、好ましくは0.1%以上添加し
た方がよい。なお、希土類・鉄・ボロン系合金の作製や
磁石製造の工程で混入する、C、N、Oその他の不純物
の量については少ないほど望ましいが、1%以内とする
ことは不可避である。
体急冷法又はメカニカルアロイング法で得られる、薄帯
あるいは粉末(以下、これらを急冷薄帯と言う)から製
造される。急冷薄帯は粒子間に交換結合が生じた10n
mオーダーの微細組織状態又はアモルファス状態のどち
らでもよいが、温間一軸変形の過程で磁石合金微粒子の
粒径の肥大を極力抑制するためにはアモルファス状態の
方が望ましい。
化することにより、本発明の希土類・鉄・ボロン系磁石
が得られる。従来方法においては、急冷薄帯を温間一軸
変形して異方性化する場合、一度ホットプレスにより急
冷薄帯をバルク化し、得られた等方性磁石ブロックを、
もう一度昇温した後、温間一軸変形して異方性化してい
た。しかしながら、本発明では、急冷薄帯を急速昇温し
て、直接、温間一軸変形する。そのため、異方性化過程
では急冷薄帯に対して必要最小限の熱処理しか行われな
いので、温間一軸変形過程における微細組織の肥大化が
抑制され、その結果、粒子間の交換結合が十分に行われ
ることになる。
率が82原子%以上で、ハード相がR2Fe14Bである
希土類・鉄・ボロン系合金は、温間で一軸加圧を行って
も、ほとんど変形が起こらず異方性化しない。そこで、
この問題を解決するため、本発明では、希土類・鉄・ボ
ロン系磁石合金を、Feの比率が82原子%以上で、か
つ、温間一軸変形の過程で液相が存在するように調製す
る。この液相は希土類・鉄・ボロン系磁石合金と全く関
連性のないもの(例えば、低融点半田合金)では、希土
類・鉄・ボロン系磁石合金との濡れ性が悪く、温間一軸
変形に寄与しないので、温間一軸変形過程で液相とな
り、かつ、希土類・鉄・ボロン系磁石合金と濡れ性を有
するものが必要となる。本発明者らは、このような条件
を満たす合金について種々検討した結果、La−Fe系
合金あるいはR−Cu系合金が好ましいことを見出し
た。このような組織を得るには、組織中にLa、Cuを
直接添加するか、La−Fe系合金、R−Cu系合金を
R−Fe−B系合金に配合させる。この場合、La、C
uの添加量は、当初の組成に対し2wt%以下にするこ
とが好ましい。なお、La−Fe系の二元合金は金属間
化合物を作らず、また、La−Fe−B系の三元合金
は、La2Fe14Bを非常に生成しにくい。La−Fe
系の二元合金は、Laリッチ側で共晶反応により800
℃以下で液相となる。この液相は、元の希土類・鉄・ボ
ロン系磁石合金と類似性がありR2 Fe14B相との濡れ
性が良好であるので、温間一軸変形に寄与する。一方の
R−Cu系合金も、CuはR2Fe14BのFeを置換せ
ず、かつR−Cu系で生成される化合物は融点が低いた
め、本発明の液相として適当である。本発明では、この
ような低融点相が温間一軸変形過程で液相となり、該液
相を介して再配向を行うことにより、従来技術では困難
であった異方性化が達成される。
冷薄帯を十分に加圧変形して直接、異方性化した後は、
La−Fe系(又はR−Cu系)の低融点合金からなる
液相は、圧力がフリーとなる磁石合金周縁部に絞り出さ
れて濃縮される。その際、磁石合金中心部には液相成分
はほとんど存在しない状態となる。従来方法のように、
磁石合金を等方性バルク磁石にした後に異方性化する方
法では、低融点液相成分は磁石合金周縁部で濃縮され
ず、内部に均一に分散する。すなわち、低融点液相が磁
石合金周縁部で濃縮される現象は、本発明のように、急
冷薄帯を直接、温間一軸変形した場合にのみ見られる。
低融点液相は非磁性であるため永久磁石の磁気特性には
寄与せず、温間一軸変形が終了した後は磁気特性を低下
させるのみである。したがって、低融点液相が濃縮され
た磁石合金周縁部を除去して、ほとんど磁性相よりなる
中心部を使用することにより、高い磁気特性を有する異
方性ナノコンポジット磁石が得られる。
ないと微細粒子の肥大化が起こるので、これを避けるた
めに、温間一軸変形過程において、温間一軸変形させる
保持温度までの昇温を2秒以上5分以内に行い、かつ、
保持温度から300℃以下までの降温は5秒以上10分
以内に行うことが好ましい。この場合、保持温度は50
0〜1000℃である。このような短時間の高速昇温と
降温が可能な具体的方法の一例として、通電粉末圧延法
がある。この方法は、図1に示したように機械粉砕によ
る急冷薄帯の粉末1をホッパー2上部よりロール3内に
投入し、被圧延粉末を介して大電流を通電するとロール
出口が最高温度となるので、このロール3で粉末1を加
圧することによりシート4に成形し、一軸温間変形を行
う方法である。この方法によれば加圧する場合、ロール
3の軸に平行な方向は圧力が逃げるため一軸圧縮とな
る。また、ロール3による圧縮が始まるまでは、急冷薄
帯は粉末状であるため、通電しても電源5からは電流が
流れず、したがって、ほとんど昇温が起こらない。すな
わち、ロール3内において、ある程度圧縮されることに
よって初めて通電し、また、圧延材がロール3を出た時
点で通電しなくなって降温フェーズに入るため、急冷薄
帯が加熱されている時間は極めて短時間である。
ス状態(又は微細結晶状態)から結晶化した組織になる
までに、磁石合金の粒径はあまり肥大せず、10nmオ
ーダーの微細組織のままの異方性バルク化ナノコンポジ
ット磁石が得られる。温間一軸変形を行う最高温度と昇
温・降温の速度は、ロール3間に通電する電流値とロー
ル3回転数を調節し、加圧変形度合は、ロール間の圧力
と間隔を調節することで最適化することができる。通電
圧延部は圧延体の酸化劣化を防止するため、不活性ガス
雰囲気又は真空雰囲気であることが望ましい。ロール3
は1段でも多段でもよい。なお、温間一軸変形を行う方
法は、上記方法に限定されるものではなく、加圧放電焼
結法等の同様な機能を有する方法であれば、いずれでも
よい。
れに限定されるものではない。 (実施例1)原子百分比で8%Nd、1%La、76%
Fe、10%Co、5%B及び不可避の不純物よりなる
溶解合金を、減圧Arガス雰囲気下で液体急冷を行い、
周速60m/secの単ロール装置でアモルファス急冷
薄帯とした。次に、該アモルファス急冷薄帯を機械で粉
砕して、100メッシュ以下の粉末とし、Arガス雰囲
気内で、通電粉末圧延法により、得られた粉末の異方性
化及びバルク薄板化を同時に行った。その際、一軸圧は
平均で500kg/cm2 で、電流は10kA、ロール
周速は1mm/secであり、温間一軸変形させる保持
温度領域(800℃)まで約20秒で室温から昇温し、
約40秒で300℃以下まで降温した。作製された20
mm幅で1mm厚の薄板のうち、Laの大部分が縁部に
濃縮されており、該部分である両端2.5mmを除去し
て、残り15mm幅の薄板を加圧方向にBr、iHcを
計測したところ、Br=1.66T、iHc=800k
A/mであり、異方性化した磁気特性が得られた。ま
た、得られた薄板の組成は、8.1%Nd、0.1%L
a、76.5%Fe、10.1%Co、5.1%Bであ
り、Fe−CoとNd2(Fe−Co)14Bよりなって
いた。
5%La、87.5%Fe、5%B及び不可避の不純物
よりなる溶解合金を、実施例1と同じ条件で急冷してア
モルファス急冷薄帯を作製した。また、該条件と同じ条
件の通電粉末圧延法でバルク薄板とし、作製された20
mm幅で1mm厚の薄板のうち、縁部に濃縮されていた
Laの部分である両端2.5mmを除去して、残り15
mm幅の薄板を加圧方向(1mm厚方向)にBr、iH
cを計測したところ、Br=1.53T、iHc=99
0kA/mであり、異方性化した磁気特性が得られた。
また、得られた薄板の組成は、6.5%Pr、0.1%
La、88%Fe、5.4%Bで、FeとPr2Fe1 4
Bよりなっていた。
2.5%Fe、8%B、1%Al、0.5%Ti及び不
可避の不純物よりなる予め合金化したものを重量比で9
5%と、SmCu合金を重量比で5%を所定比に混合
し、該混合溶解合金を減圧Arガス雰囲気下で液体急冷
を行い、周速60m/secの単ロール装置でアモルフ
ァス急冷薄帯とした。次に、通電粉末圧延の電流値を1
5kAとした以外は、実施例1と同様にして縁部に濃縮
していたCuを除去して薄板を作製し、加圧方向にB
r、iHcを計測したところ、Br=1.45T、iH
c=1250kA/mであり、異方性化した磁気特性が
得られた。得られた薄板を手動粉砕した20メッシュ以
下の粉末をX線回折で測定したところ、基本的にNd2
Fe14BとFe3Bからなることが確認できた。
La、84.5%Fe、5%B、1%Cu、0.5%M
o及び不可避の不純物よりなる溶解合金を減圧Arガス
雰囲気下で液体急冷を行い、周速60m/secの単ロ
ール装置でアモルファス急冷薄帯とした。次に、通電粉
末圧延の電流値を15kAとした以外は、実施例1と同
様にして縁部に濃縮していたCuを除去して薄板を作製
し、加圧方向にBr、iHcを計測したところ、Br=
1.53T、iHc=1040kA/mであり、異方性
化した磁気特性が得られた。得られた薄板を手動粉砕し
た20メッシュ以下の粉末をX線回折で測定したとこ
ろ、基本的にNd2Fe14BとFe3Bからなることが確
認できた。
石合金を、液相の存在下、高速昇温、高速降温条件で直
接、温間一軸変形することにより、今までナノコンポジ
ット磁石で不可能であった異方性化とバルク化を同時に
実現することができる。これにより、R2Fe14B組成
より高Fe側で、R2Fe14B相のバルク磁気特性を超
える値を得ることが可能となった。
Claims (7)
- 【請求項1】 R(Yを含む希土類元素の1種以上)、
Fe、Bよりなり、Feの比率が82原子%以上で、ハ
ード相がR2Fe14B、ソフト相がFe又はFe3Bであ
るナノコンポジット磁石であって、希土類・鉄・ボロン
系合金の急冷薄帯から温間一軸変形により、液相の存在
下で、直接、異方性化して得られることを特徴とする希
土類・鉄・ボロン系磁石。 - 【請求項2】 R(Yを含む希土類元素の1種以上)、
Fe、Co、Bよりなり、FeとCoの合計した比率が
82原子%以上、Coの比率がFeとCoの合計の20
原子%以内で、ハード相がR2(Fe−Co)14B、ソ
フト相がFe−Co又は(Fe−Co)3Bであるナノ
コンポジット磁石であって、希土類・鉄・ボロン系合金
の急冷薄帯から温間一軸変形により、液相の存在下で、
直接、異方性化して得られることを特徴とする希土類・
鉄・ボロン系磁石。 - 【請求項3】 R(Yを含む希土類元素の1種以上)、
Fe、M(Al、V、Mo、Zr、Ti、Sn、Cu、
Gaの1種以上、原子百分比で4%以内)、Bよりな
り、Feの比率が82原子%以上、基本的にハード相が
R2Fe14B、ソフト相がFe又はFe3Bであるナノコ
ンポジット磁石であって、希土類・鉄・ボロン系合金の
急冷薄帯から温間一軸変形により、液相の存在下で、直
接、異方性化して得られることを特徴とする希土類・鉄
・ボロン系磁石。 - 【請求項4】 R(Yを含む希土類元素の1種以上)、
Fe、Co、M(Al、V、Mo、Zr、Ti、Sn、
Cu、Gaの1種以上、原子百分比で4%以内)、Bよ
りなり、FeとCoの合計した比率が82原子%以上、
Coの比率がFeとCoの合計の20原子%以内で、基
本的にハード相がR2(Fe−Co)1 4B、ソフト相が
(Fe−Co)又は(Fe−Co)3Bであるナノコン
ポジット磁石であって、希土類・鉄・ボロン系合金の急
冷薄帯から温間一軸変形により、液相の存在下で、直
接、異方性化して得られることを特徴とする希土類・鉄
・ボロン系磁石。 - 【請求項5】 希土類・鉄・ボロン系合金の急冷薄帯
を、液相の存在下で、温間一軸変形して、直接、異方性
化することを特徴とする請求項1〜4記載の希土類・鉄
・ボロン系磁石の製造方法。 - 【請求項6】 温間一軸変形後に磁石合金周縁部に濃縮
される液相を除去することを特徴とする請求項5記載の
希土類・鉄・ボロン系磁石の製造方法。 - 【請求項7】 温間一軸変形過程において、保持温度ま
での昇温を2秒以上5分以内に行い、かつ、保持温度か
ら300℃以下までの降温を5秒以上10分以内に行う
ことを特徴とする請求項5記載の希土類・鉄・ボロン系
磁石の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35740299A JP4071911B2 (ja) | 1998-12-17 | 1999-12-16 | 希土類・鉄・ボロン系磁石とその製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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