JP2000235719A - 対物レンズ駆動装置 - Google Patents
対物レンズ駆動装置Info
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Landscapes
- Optical Head (AREA)
- Optical Recording Or Reproduction (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 軽量で剛性の高いレンズホルダを備えた対物
レンズ駆動装置を提案すること。 【解決手段】 対物レンズ駆動装置1のレンズホルダ3
は、第1の部品100と第2の部品200を一体化した
複合部品であり、第1の部品はPPS等の樹脂成形品で
ある。第2の部品200はカーボンファイバー積層材か
らなる成形品であり、レンズ取り付け部34が形成され
ている。この構成のレンズホルダ3を用いることによ
り、樹脂成形品からなる単一部品としてのレンズホルダ
に比べて、質量を小さくでき、フォーカシング方向の高
次共振周波数を高めることができる。よって、応答性が
良く、共振の起こりにくいレンズホルダを備えた対物レ
ンズ駆動装置を実現できる。
レンズ駆動装置を提案すること。 【解決手段】 対物レンズ駆動装置1のレンズホルダ3
は、第1の部品100と第2の部品200を一体化した
複合部品であり、第1の部品はPPS等の樹脂成形品で
ある。第2の部品200はカーボンファイバー積層材か
らなる成形品であり、レンズ取り付け部34が形成され
ている。この構成のレンズホルダ3を用いることによ
り、樹脂成形品からなる単一部品としてのレンズホルダ
に比べて、質量を小さくでき、フォーカシング方向の高
次共振周波数を高めることができる。よって、応答性が
良く、共振の起こりにくいレンズホルダを備えた対物レ
ンズ駆動装置を実現できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録媒体の再生等
に用いる光ピックアップにおける対物レンズ駆動装置に
関し、特に、その対物レンズを保持しているレンズホル
ダに関するものである。
に用いる光ピックアップにおける対物レンズ駆動装置に
関し、特に、その対物レンズを保持しているレンズホル
ダに関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ピックアップの対物レンズ駆動装置
は、対物レンズと、この対物レンズを保持しているレン
ズホルダと、このレンズホルダをレンズ光軸方向および
それに直交する方向に移動させる駆動機構から構成さ
れ、レンズホルダを光軸方向に移動させることによりフ
ォーカシングエラーを補正し、レンズホルダを光軸に直
交する方向に移動させることによりトラッキングエラー
を補正するように構成されている。
は、対物レンズと、この対物レンズを保持しているレン
ズホルダと、このレンズホルダをレンズ光軸方向および
それに直交する方向に移動させる駆動機構から構成さ
れ、レンズホルダを光軸方向に移動させることによりフ
ォーカシングエラーを補正し、レンズホルダを光軸に直
交する方向に移動させることによりトラッキングエラー
を補正するように構成されている。
【0003】このような対物レンズ駆動装置としては、
レンズホルダを回動軸に回転自在および当該回動軸の軸
線方向に摺動自在に保持し、磁気駆動機構によって、レ
ンズホルダを回動軸に沿って摺動させることによりフォ
ーカシングエラー補正を行い、当該レンズホルダを回動
軸の回りに回転させることによりトラッキングエラー補
正を行う軸しゅう動型のものが知られている。
レンズホルダを回動軸に回転自在および当該回動軸の軸
線方向に摺動自在に保持し、磁気駆動機構によって、レ
ンズホルダを回動軸に沿って摺動させることによりフォ
ーカシングエラー補正を行い、当該レンズホルダを回動
軸の回りに回転させることによりトラッキングエラー補
正を行う軸しゅう動型のものが知られている。
【0004】ここで、レンズホルダは一般にPPS(ポ
リフェニレンサルファイド)、LCP(液晶樹脂)等の
樹脂成形品あるいはマグネシウムダイカスト品である
が、その振動特性を改善するためには、リブ等を追加し
て剛性の高い構造とする必要がある。しかし、構造的に
高剛性化させたレンズホルダは、リブ等の追加によっ
て、必然的に質量が大きくなり、感度特性が悪化し、高
速駆動に対応できなくなる。
リフェニレンサルファイド)、LCP(液晶樹脂)等の
樹脂成形品あるいはマグネシウムダイカスト品である
が、その振動特性を改善するためには、リブ等を追加し
て剛性の高い構造とする必要がある。しかし、構造的に
高剛性化させたレンズホルダは、リブ等の追加によっ
て、必然的に質量が大きくなり、感度特性が悪化し、高
速駆動に対応できなくなる。
【0005】本願人は、このような点等に鑑みて、先に
特開平8ー221785号公報において、軸摺動型の対
物レンズ駆動装置のレンズホルダの材質を改良して、制
振性の改善を図っている。すなわち、この公開公報にお
いては、レンズホルダを、PPSと、LCP等の振動吸
収性の樹脂と、炭素繊維等のフィラーとの混合材料から
形成することにより、制振性の改善を図っている。
特開平8ー221785号公報において、軸摺動型の対
物レンズ駆動装置のレンズホルダの材質を改良して、制
振性の改善を図っている。すなわち、この公開公報にお
いては、レンズホルダを、PPSと、LCP等の振動吸
収性の樹脂と、炭素繊維等のフィラーとの混合材料から
形成することにより、制振性の改善を図っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、対物
レンズ駆動装置において、このような混合材料を用いる
ことなく、全体として剛性が高く、しかも軽量なレンズ
ホルダを実現することにある。
レンズ駆動装置において、このような混合材料を用いる
ことなく、全体として剛性が高く、しかも軽量なレンズ
ホルダを実現することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、金属並の高
い剛性と樹脂並の小さな比重を備えたカーボンファイバ
ー積層材に着目し、当該素材を利用して、レンズホルダ
の高剛性化および軽量化を実現するに到った。
い剛性と樹脂並の小さな比重を備えたカーボンファイバ
ー積層材に着目し、当該素材を利用して、レンズホルダ
の高剛性化および軽量化を実現するに到った。
【0008】すなわち、本発明は、対物レンズと、この
対物レンズを保持しているレンズホルダと、このレンズ
ホルダをレンズ光軸方向および当該レンズ光軸に直交す
る方向に移動させる駆動機構とを有する対物レンズ駆動
装置において、前記レンズホルダは、少なくとも第1お
よび第2の部品を一体化することにより構成された複合
部品であり、少なくとも前記第2の部品はカーボンファ
イバー積層材(炭素繊維シート)から形成されているこ
とを特徴としている。
対物レンズを保持しているレンズホルダと、このレンズ
ホルダをレンズ光軸方向および当該レンズ光軸に直交す
る方向に移動させる駆動機構とを有する対物レンズ駆動
装置において、前記レンズホルダは、少なくとも第1お
よび第2の部品を一体化することにより構成された複合
部品であり、少なくとも前記第2の部品はカーボンファ
イバー積層材(炭素繊維シート)から形成されているこ
とを特徴としている。
【0009】カーボンファイバー積層材はベースとなる
樹脂中に所定方向のカーボンファイバーをシート状に一
体化したもので、カーボンファイバーの配向方向が一方
向であるので、カーボンファイバー積層材を用いて単一
部品としてのレンズホルダを作製することはできない。
しかし、本発明では、レンズホルダを単一部品とする代
わりに複合部品とし、そのうちの少なくとも一つの部品
をカーボンファイバー積層材から形成している。従っ
て、カーボンファイバー積層材の特性を活かして、全体
として剛性が高い軽量のレンズホルダを実現できる。
樹脂中に所定方向のカーボンファイバーをシート状に一
体化したもので、カーボンファイバーの配向方向が一方
向であるので、カーボンファイバー積層材を用いて単一
部品としてのレンズホルダを作製することはできない。
しかし、本発明では、レンズホルダを単一部品とする代
わりに複合部品とし、そのうちの少なくとも一つの部品
をカーボンファイバー積層材から形成している。従っ
て、カーボンファイバー積層材の特性を活かして、全体
として剛性が高い軽量のレンズホルダを実現できる。
【0010】ここで、前記第2の部品は平板状部品ある
いは円筒状部品とすることができる。平板状部品とする
場合には、当該平板状部材の平面方向をカーボンファイ
バーの配向方向とすることが望ましい。円筒状部品とす
る場合には、当該円筒状部材の円周方向をカーボンファ
イバーの配向方向とすることが望ましい。
いは円筒状部品とすることができる。平板状部品とする
場合には、当該平板状部材の平面方向をカーボンファイ
バーの配向方向とすることが望ましい。円筒状部品とす
る場合には、当該円筒状部材の円周方向をカーボンファ
イバーの配向方向とすることが望ましい。
【0011】また、剛性の高いカーボンファイバー積層
材からなる第2の部品は、レンズホルダにおける振動あ
るいは応力が作用する部位に用いることが望ましい。典
型的なレンズホルダでは、前記第2の部品には対物レン
ズが取り付けられる。あるいは、前記第2の部品には、
前記駆動機構を構成しているマグネットおよび駆動コイ
ルの一方が取り付けられる。
材からなる第2の部品は、レンズホルダにおける振動あ
るいは応力が作用する部位に用いることが望ましい。典
型的なレンズホルダでは、前記第2の部品には対物レン
ズが取り付けられる。あるいは、前記第2の部品には、
前記駆動機構を構成しているマグネットおよび駆動コイ
ルの一方が取り付けられる。
【0012】一方、前記第1の部材は樹脂成形品あるい
はダイカスト品とすることができる。
はダイカスト品とすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明を適
用したレンズホルダを備えた対物レンズ駆動装置を説明
する。
用したレンズホルダを備えた対物レンズ駆動装置を説明
する。
【0014】図1は本例の対物レンズ駆動装置を示す平
面図、図2は、図1におけるII−II線で切断した部
分の断面図である。これらの図に示すように、対物レン
ズ駆動装置1は、対物レンズ2と、この対物レンズ2を
保持しているレンズホルダ3と、このレンズホルダ3を
支持しているホルダ支持部材4とを有している。
面図、図2は、図1におけるII−II線で切断した部
分の断面図である。これらの図に示すように、対物レン
ズ駆動装置1は、対物レンズ2と、この対物レンズ2を
保持しているレンズホルダ3と、このレンズホルダ3を
支持しているホルダ支持部材4とを有している。
【0015】ホルダ支持部材4は、略長方形の底壁41
と、底壁41の四辺から垂直に立ち上がった側壁42〜
45を備えている。これらの側壁42〜45のうち、互
いに平行に延びる側壁42、43の内側面には、周方向
に分極着磁されたトラッキング駆動マグネット51、5
2がそれぞれ接着固定されている。
と、底壁41の四辺から垂直に立ち上がった側壁42〜
45を備えている。これらの側壁42〜45のうち、互
いに平行に延びる側壁42、43の内側面には、周方向
に分極着磁されたトラッキング駆動マグネット51、5
2がそれぞれ接着固定されている。
【0016】また、底壁41からは、トラッキング駆動
マグネット51、52が取り付けられた側壁42、43
に対して平行に延びる一対の内壁47、48が切り起こ
されている。内壁47、48の内側面には、単極に着磁
された面が内側に向いているフォーカシング駆動マグネ
ット61、62がそれぞれ接着固定されている。
マグネット51、52が取り付けられた側壁42、43
に対して平行に延びる一対の内壁47、48が切り起こ
されている。内壁47、48の内側面には、単極に着磁
された面が内側に向いているフォーカシング駆動マグネ
ット61、62がそれぞれ接着固定されている。
【0017】さらに、一対の内壁47、48によって挟
まれた底壁41の中央部には、摺動軸46が固定されて
いる。この摺動軸46には、レンズホルダ3が支持され
ている。
まれた底壁41の中央部には、摺動軸46が固定されて
いる。この摺動軸46には、レンズホルダ3が支持され
ている。
【0018】レンズホルダ3は、後述するように、第1
および第2の部品100、200(図3参照)を一体化
することにより構成された複合部品であり、円筒状の胴
部31と、胴部31の上側を覆う天板32と、胴部31
の内側に同軸状に形成された円筒状の軸受け部33を備
えている。天板32には、外側に向けて薄く張り出した
レンズ取り付け部34が形成されており、この上に対物
レンズ2が接着固定されている。また、天板32のう
ち、軸受け部33を挟んで両側の位置には、一対の開口
321、322が形成されている。
および第2の部品100、200(図3参照)を一体化
することにより構成された複合部品であり、円筒状の胴
部31と、胴部31の上側を覆う天板32と、胴部31
の内側に同軸状に形成された円筒状の軸受け部33を備
えている。天板32には、外側に向けて薄く張り出した
レンズ取り付け部34が形成されており、この上に対物
レンズ2が接着固定されている。また、天板32のう
ち、軸受け部33を挟んで両側の位置には、一対の開口
321、322が形成されている。
【0019】このレンズホルダ3の軸受け部33に形成
された軸孔331には、ホルダ支持部材4の底壁41か
ら直立した摺動軸46が差し込まれている。また、レン
ズホルダ3の天板32に形成された一対の開口321、
322の内側には、ホルダ支持部材3の底壁41から直
立した一対の内壁47、48がそれぞれ差し込まれてい
る。従って、レンズホルダ3の軸受け部33は、一対の
内壁47、48に取り付けられたフォーカシング駆動マ
グネット61、62の間に位置している。
された軸孔331には、ホルダ支持部材4の底壁41か
ら直立した摺動軸46が差し込まれている。また、レン
ズホルダ3の天板32に形成された一対の開口321、
322の内側には、ホルダ支持部材3の底壁41から直
立した一対の内壁47、48がそれぞれ差し込まれてい
る。従って、レンズホルダ3の軸受け部33は、一対の
内壁47、48に取り付けられたフォーカシング駆動マ
グネット61、62の間に位置している。
【0020】レンズホルダ3の軸受け部33には、フォ
ーカシング駆動コイル63が巻き付けられている。この
フォーカシング駆動コイル63とフォーカシング駆動マ
グネット61、62との間には、レンズホルダ3を摺動
軸46に沿って上下に移動させるフォーカシング磁気駆
動回路が構成されている。
ーカシング駆動コイル63が巻き付けられている。この
フォーカシング駆動コイル63とフォーカシング駆動マ
グネット61、62との間には、レンズホルダ3を摺動
軸46に沿って上下に移動させるフォーカシング磁気駆
動回路が構成されている。
【0021】また、レンズホルダ3の胴部31の外周面
には、トラッキング駆動マグネット51、52と対峙す
るように一対のトラッキング駆動コイル53、54が取
り付けられている。このトラッキング駆動コイル53、
54とトラッキング駆動マグネット51、52との間に
は、レンズホルダ3を摺動軸46の周りに回転させるト
ラッキング磁気駆動回路が構成されている。
には、トラッキング駆動マグネット51、52と対峙す
るように一対のトラッキング駆動コイル53、54が取
り付けられている。このトラッキング駆動コイル53、
54とトラッキング駆動マグネット51、52との間に
は、レンズホルダ3を摺動軸46の周りに回転させるト
ラッキング磁気駆動回路が構成されている。
【0022】次に、図3(a)、(b)はそれぞれレン
ズホルダ3の斜視図および分解斜視図である。これらの
図に示すように、本例のレンズホルダ3は、第1の部品
100と第2の部品200を一体化することにより構成
されている。第1の部品100は、PPSの成形品であ
り、円筒状の胴部31と、天板32と、軸受け部分33
とが形成されている。
ズホルダ3の斜視図および分解斜視図である。これらの
図に示すように、本例のレンズホルダ3は、第1の部品
100と第2の部品200を一体化することにより構成
されている。第1の部品100は、PPSの成形品であ
り、円筒状の胴部31と、天板32と、軸受け部分33
とが形成されている。
【0023】これに対して、第2の部品200は、カー
ボンファイバー積層材からなる成形品であり、全体とし
て平板形状をしており、円環状のレンズ取り付け部34
が形成されている。
ボンファイバー積層材からなる成形品であり、全体とし
て平板形状をしており、円環状のレンズ取り付け部34
が形成されている。
【0024】第2の部品200には、レンズ取り付け部
34に連続して、第1の部品100の側への取り付け部
35が形成されている。この取り付け部35は、レンズ
取り付け部34に連続している一対の円弧状部分35
1、352と、これらの円弧状部分351、352の先
端を相互の連結している連結部分353から形成されて
いる。円弧状部分351、352は、第1の部品100
の側における胴部31の天板32の左右の円弧状の上面
に固定されている。連結部分353は、第1の部品10
0の天板32に形成した差込み溝321に差込まれた状
態で固定されている。
34に連続して、第1の部品100の側への取り付け部
35が形成されている。この取り付け部35は、レンズ
取り付け部34に連続している一対の円弧状部分35
1、352と、これらの円弧状部分351、352の先
端を相互の連結している連結部分353から形成されて
いる。円弧状部分351、352は、第1の部品100
の側における胴部31の天板32の左右の円弧状の上面
に固定されている。連結部分353は、第1の部品10
0の天板32に形成した差込み溝321に差込まれた状
態で固定されている。
【0025】なお、第1の部品100には、第2の部品
200のレンズ取り付け部34を支持するための一対の
張り出し部37、38が形成されている。
200のレンズ取り付け部34を支持するための一対の
張り出し部37、38が形成されている。
【0026】このように構成した本例の対物レンズ駆動
装置1におけるレンズホルダ3は、レンズホルダ全体を
例えばPPS等の樹脂で成形する場合に比べて、質量、
慣性モーメント、および固有周波数の点で優れているこ
とが確認された。
装置1におけるレンズホルダ3は、レンズホルダ全体を
例えばPPS等の樹脂で成形する場合に比べて、質量、
慣性モーメント、および固有周波数の点で優れているこ
とが確認された。
【0027】(レンズホルダの別の例)図4にはレンズ
ホルダ3の別の構成例を示してある。この図に示すレン
ズホルダ3Aも第1の部品300と第2の部品400か
ら構成された複合部品である。このレンズホルダ3Aの
全体形状はレンズホルダ3と同一であり、また、第1の
部品300はPPSからなる成形品であり、第2の部品
400はカーボンファイバー積層材からなる成形品であ
る。
ホルダ3の別の構成例を示してある。この図に示すレン
ズホルダ3Aも第1の部品300と第2の部品400か
ら構成された複合部品である。このレンズホルダ3Aの
全体形状はレンズホルダ3と同一であり、また、第1の
部品300はPPSからなる成形品であり、第2の部品
400はカーボンファイバー積層材からなる成形品であ
る。
【0028】しかしながら、本例では、第2の部品40
0は円筒状部品であり、レンズホルダ3Aの胴部31お
よびその上端の天板部分が形成されている。これ以外の
部分が第1の部品300によって形成されている。第1
の部品300には、そのレンズ取り付け部34と中央の
軸受け部分34の間に差込み溝381が形成されてお
り、ここに、第4の部品400のレンズ取り付け部側の
側壁部分401が差し込まれて固定された状態となって
いる。第4の部品400の反対側の側壁部分402は、
第3の部品300に形成された取り付け用端面382に
密着固定されている。第4の部品400において、側壁
部分401、402の両端に繋がっている円弧状の側壁
部分403、404の外周面が、トラッキング用駆動コ
イル53、54の取り付け面である。
0は円筒状部品であり、レンズホルダ3Aの胴部31お
よびその上端の天板部分が形成されている。これ以外の
部分が第1の部品300によって形成されている。第1
の部品300には、そのレンズ取り付け部34と中央の
軸受け部分34の間に差込み溝381が形成されてお
り、ここに、第4の部品400のレンズ取り付け部側の
側壁部分401が差し込まれて固定された状態となって
いる。第4の部品400の反対側の側壁部分402は、
第3の部品300に形成された取り付け用端面382に
密着固定されている。第4の部品400において、側壁
部分401、402の両端に繋がっている円弧状の側壁
部分403、404の外周面が、トラッキング用駆動コ
イル53、54の取り付け面である。
【0029】(解析例)本発明者等は、上記構成の対物
レンズ駆動装置1におけるレンズホルダ3、3Aと、同
一構成のPPSからなる単一部品としてのレンズホルダ
を用いて、FEM解析を行った。
レンズ駆動装置1におけるレンズホルダ3、3Aと、同
一構成のPPSからなる単一部品としてのレンズホルダ
を用いて、FEM解析を行った。
【0030】使用材料であるPPSおよびカーボンファ
イバー積層材の材料定数を表1に示す。また、解析結果
を表2に示す。
イバー積層材の材料定数を表1に示す。また、解析結果
を表2に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】表2から分かるように、本発明によるレン
ズホルダ3、3Aを使用した場合には、レンズホルダの
質量は約3〜7%低減したことが確認された。また、慣
性モーメントは約6〜8%低減したことが確認された。
ズホルダ3、3Aを使用した場合には、レンズホルダの
質量は約3〜7%低減したことが確認された。また、慣
性モーメントは約6〜8%低減したことが確認された。
【0034】さらに、レンズホルダの高次共振について
は、問題となるのはフォーカシング方向(F方向)の振
動であり、レンズ取り付け部34をカーボンファイバー
積層材により形成したレンズホルダ3の場合には、PP
S製のレンズホルダに比べて固有振動数が約6.7kH
z(約30%)上昇したことが確認された。同様に、ト
ラッキング用駆動コイルの取り付け部分である胴部31
がカーボンファイバー積層材から形成されているレンズ
ホルダ3Aの場合にも、PPS製レンズホルダに比べて
固有振動数が約4.7kHz(約21.7%)上昇した
ことが確認された。
は、問題となるのはフォーカシング方向(F方向)の振
動であり、レンズ取り付け部34をカーボンファイバー
積層材により形成したレンズホルダ3の場合には、PP
S製のレンズホルダに比べて固有振動数が約6.7kH
z(約30%)上昇したことが確認された。同様に、ト
ラッキング用駆動コイルの取り付け部分である胴部31
がカーボンファイバー積層材から形成されているレンズ
ホルダ3Aの場合にも、PPS製レンズホルダに比べて
固有振動数が約4.7kHz(約21.7%)上昇した
ことが確認された。
【0035】(その他の実施の形態)なお、上記の各例
では、レンズホルダを2個の部品を一体化することによ
り構成し、そのうちの一つの部品をカーボンファイバー
積層材により形成している。しかし、レンズホルダを3
個以上の部品から構成することもでき、この場合には、
それらの部品のうちの1個あるいは2個以上の部品をカ
ーボンファイバー積層材から形成すればよい。
では、レンズホルダを2個の部品を一体化することによ
り構成し、そのうちの一つの部品をカーボンファイバー
積層材により形成している。しかし、レンズホルダを3
個以上の部品から構成することもでき、この場合には、
それらの部品のうちの1個あるいは2個以上の部品をカ
ーボンファイバー積層材から形成すればよい。
【0036】ここで、レンズホルダを2個以上の部品か
ら構成すると共に、これらの各部品をカーボンファイバ
ー積層材から形成することもできる。
ら構成すると共に、これらの各部品をカーボンファイバ
ー積層材から形成することもできる。
【0037】次に、レンズホルダの各部品を一体化する
ための方法は、接着剤を用いてもよいし、インサート成
形を用いることもできる。
ための方法は、接着剤を用いてもよいし、インサート成
形を用いることもできる。
【0038】一方、上記の各例では第1の部品をPPS
製としているが、これとは異なる樹脂材料を用いて第1
の部品を形成することもできる。また、マグネシウム等
のダイカスト品とすることもできる。
製としているが、これとは異なる樹脂材料を用いて第1
の部品を形成することもできる。また、マグネシウム等
のダイカスト品とすることもできる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の対物レン
ズ駆動装置においては、そのレンズホルダを少なくとも
第1および第2の部品を一体化することにより構成する
と共に、少なくとも第2の部品をカーボンファイバー積
層材から形成したことを特徴としている。
ズ駆動装置においては、そのレンズホルダを少なくとも
第1および第2の部品を一体化することにより構成する
と共に、少なくとも第2の部品をカーボンファイバー積
層材から形成したことを特徴としている。
【0040】本発明によるレンズホルダは、単一部品か
らなる樹脂成形品あるいはダイカスト品に比べて、質量
を小さくできるので、フォーカシング方向の感度が改善
され、また慣性モーメントが低減されるのでトラッキン
グ方向の感度も改善される。これに加えて、固有振動数
を高めることができるので、高次共振周波数が高くなる
と共に振動レベルのピーク値も低減する。
らなる樹脂成形品あるいはダイカスト品に比べて、質量
を小さくできるので、フォーカシング方向の感度が改善
され、また慣性モーメントが低減されるのでトラッキン
グ方向の感度も改善される。これに加えて、固有振動数
を高めることができるので、高次共振周波数が高くなる
と共に振動レベルのピーク値も低減する。
【0041】このように本発明によれば、応答性が良
く、しかも、高次共振が発生しにくいレンズホルダを備
えた対物レンズ駆動装置を実現できる。
く、しかも、高次共振が発生しにくいレンズホルダを備
えた対物レンズ駆動装置を実現できる。
【図1】本発明を適用した対物レンズ駆動装置の概略平
面図である。
面図である。
【図2】図1の対物レンズ駆動装置のII−II線で切
断した部分の概略断面図である。
断した部分の概略断面図である。
【図3】(a)および(b)は、それぞれ、図1の対物
レンズ駆動装置のレンズホルダを示す斜視図および分解
斜視図である。
レンズ駆動装置のレンズホルダを示す斜視図および分解
斜視図である。
【図4】(a)および(b)は、それぞれ、図3のレン
ズホルダの別の例を示す斜視図および分解斜視図であ
る。
ズホルダの別の例を示す斜視図および分解斜視図であ
る。
1 対物レンズ駆動装置 2 対物レンズ 3 レンズホルダ 31 胴部 32 天板 33 軸受け部 34 レンス取り付け部 100、300 レンズホルダの第1の部品 200、400 レンズホルダの第2の部品 4 ホルダ支持板 46 摺動軸 51、52 トラッキング用マグネット 53、54 トラッキング用駆動コイル 61、62 フォーカシング用マグネット 63 フォーカシング用駆動コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 早川 正通 長野県諏訪郡下諏訪町5329番地 株式会社 三協精機製作所内 Fターム(参考) 5D118 AA23 DC03 EA02 ED08 5D119 AA50 JA43 JC05 JC06 NA05
Claims (6)
- 【請求項1】 対物レンズと、この対物レンズを保持し
ているレンズホルダと、このレンズホルダをレンズ光軸
方向および当該レンズ光軸に直交する方向に移動させる
駆動機構とを有する対物レンズ駆動装置において、 前記レンズホルダは、少なくとも第1および第2の部品
を一体化することにより構成された複合部品であり、少
なくとも前記第2の部品はカーボンファイバー積層材か
ら形成されていることを特徴とする対物レンズ駆動装
置。 - 【請求項2】 請求項1において、 前記第2の部品は平板状部品であり、当該平板状部品の
平面方向にカーボンファイバーが配向されていることを
特徴とする対物レンズ駆動装置。 - 【請求項3】 請求項1において、 前記第2の部品は円筒状部品であり、当該円筒状部品の
円周方向にカーボンファイバーが配向されていることを
特徴とする対物レンズ駆動装置。 - 【請求項4】 請求項2において、 前記第2の部品には前記対物レンズが取り付けられてい
ることを特徴とする対物レンズ駆動装置。 - 【請求項5】 請求項3において、 前記第2の部品には、前記駆動機構を構成しているマグ
ネットおよび駆動コイルの一方が取り付けられているこ
とを特徴とする対物レンズ駆動装置。 - 【請求項6】 請求項1ないし5のうちの何れかの項に
おいて、 前記第1の部品は樹脂成形品あるいはダイカスト品であ
ることを特徴とする対物レンズ駆動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11035206A JP2000235719A (ja) | 1999-02-15 | 1999-02-15 | 対物レンズ駆動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11035206A JP2000235719A (ja) | 1999-02-15 | 1999-02-15 | 対物レンズ駆動装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000235719A true JP2000235719A (ja) | 2000-08-29 |
Family
ID=12435392
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11035206A Pending JP2000235719A (ja) | 1999-02-15 | 1999-02-15 | 対物レンズ駆動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000235719A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1294574C (zh) * | 2002-10-02 | 2007-01-10 | 株式会社三协精机制作所 | 光头装置 |
EP1895524A2 (en) * | 2006-08-28 | 2008-03-05 | Funai Electric Co., Ltd. | Lens moving element and optical disk apparatus |
US7391582B2 (en) | 2004-12-07 | 2008-06-24 | Sharp Kabushiki Kaisha | Objective lens holder, objective lens driving device including same and optical disk read/write device |
-
1999
- 1999-02-15 JP JP11035206A patent/JP2000235719A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1294574C (zh) * | 2002-10-02 | 2007-01-10 | 株式会社三协精机制作所 | 光头装置 |
US7391582B2 (en) | 2004-12-07 | 2008-06-24 | Sharp Kabushiki Kaisha | Objective lens holder, objective lens driving device including same and optical disk read/write device |
EP1895524A2 (en) * | 2006-08-28 | 2008-03-05 | Funai Electric Co., Ltd. | Lens moving element and optical disk apparatus |
EP1895524A3 (en) * | 2006-08-28 | 2008-12-31 | Funai Electric Co., Ltd. | Lens moving element and optical disk apparatus |
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