JP2006004483A - 対物レンズ駆動装置および光ディスク装置 - Google Patents

対物レンズ駆動装置および光ディスク装置 Download PDF

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Abstract

【課題】
対物レンズ駆動装置において、可動部の剛性を向上させるとともに軽量化する。
【解決手段】
対物レンズ駆動装置20は、光ディスクの記録面に光を集光する対物レンズ1を有する。対物レンズは、フォーカシングコイル3a、3bにより光ディスクに接近または離遠する方向に駆動され、トラッキングコイル4a、4bにより光ディスクの半径方向に駆動される。対物レンズはレンズホルダ2により保持される。レンズホルダの底面の全周縁部には、レンズホルダ外側面よりも外方に突き出た突起部12が形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光ディスクに記録された情報を読み出しまたは記録する光ディスク装置およびそれに用いる対物レンズ駆動装置に関する。
光ディスク装置では、光ディスクを高速に回転させてデータの高速記録再生化を進めている。光ディスクの高速回転に伴い対物レンズも追従して高速移動するので、対物レンズ駆動装置の可動部では、単位質量当たりの推力を増大させることが必要である。一方、光ディスクを高速化したのでサーボ帯域が高域化するが、サーボ帯域が高域化すると可動部の共振周波数を上げざるを得ない。特許文献1には、可動部の共振周波数の高域化に対応した対物レンズアクチュエータが記載されている。この公報においては、対物レンズアクチュエータのレンズホルダに張出部を設け、可動部の剛性を向上させている。
特開2002−312961号公報(第2−5頁、図1)
上記特許文献1に記載の対物レンズアクチュエータにおいては、可動部の高剛性化は達成される。しかしながら張出部を設けているので、可動部の質量が増加している。その結果、データの高速記録再生に必要な対物レンズ駆動装置の単位質量あたりの推力を増加させることが困難になっている。
本発明は上記従来技術の不具合に鑑みなされたものであり、その目的は、対物レンズ駆動装置において可動部の剛性の向上と可動部の軽量化をともに満足させることにある。本発明の他の目的は、対物レンズ駆動装置を有する光ディスク装置が、光ディスクにデータを高速かつ信頼性高く記録再生することにある。
上記目的を達成するための本発明の特徴は、光ディスクの記録面に光を集光しレンズホルダにより保持される対物レンズと、この対物レンズを光ディスクに接近または離遠する方向に駆動するフォーカシングコイルと、対物レンズを光ディスクの半径方向に駆動するトラッキングコイルとを備えた対物レンズ駆動装置において、レンズホルダは底板を有する箱形に形成されており、この底板の全周縁を箱形の側面外周から延在させて突起部を形成したものである。
そしてこの特徴において、突起部は、フォーカシングコイルとトラッキングコイルに対して対物レンズと反対側に位置するのがよく、突起部は、対物レンズの光軸から離れる方向に位置するのがよい。また、対物レンズの左右両側にフォーカシングコイルを配置し、突起部は、2個のフォーカシングコイルの並置方向における中間部の突起長さがその方向の端部の突起長さよりも短かい、あるいは2個のフォーカシングコイルの並置方向における中間部の突起部厚さが端部の突起部厚さよりも薄いか、いずれかであるのが望ましい。突起部は、2個のフォーカシングコイルの並置方向における中間部から端部に向けてこの並置方向に直角な方向の幅が、徐々に狭くなるものでもよい。
上記目的を達成する本発明の他の特徴は、光ディスクの記録面に光を集光しレンズホルダにより保持される対物レンズと、この対物レンズを光ディスクに接近または離遠する方向に駆動するフォーカシングコイルとを備えた対物レンズ駆動装置において、光ディスクから遠い側のレンズホルダ端面に、対物レンズを駆動したときに発生する振動を抑制する突起部を形成するものである。そしてこの特徴において、フォーカシングコイルを対物レンズの左右両側に配置し、このフォーカシングコイルの内部は光軸方向に空間を形成しているのがよく、突起部は、対物レンズの光軸方向のバランスウエイトであることが好ましい。
上記目的を達成する本発明のさらに他の特徴は、光ディスクの情報を再生しあるいは光ディスクに情報を記録する光ディスク装置が、上記対物レンズ駆動装置を搭載していることにある。
本発明によれば、対物レンズ駆動装置のレンズホルダ底面全周に突起部を形成したので、可動部の剛性を向上できるとともに軽量化できる。これにより、対物レンズ駆動装置における可動部の共振周波数を高周波数化でき、データの高速記録再生に必要なサーボ帯域を高域化できる。さらに、消費電力を低減することができる。
以下、本発明に係る対物レンズ駆動装置およびそれを有する光ディスク装置のいくつかの実施例を、図面を用いて説明する。
図1は、対物レンズ駆動装置20の分解斜視図であり、図2は図1に示した対物レンズ駆動装置20が有する対物レンズ回りの斜視図であり、レンズホルダ2を説明する図である。図3は、図2に示したレンズホルダ2が保持するフォーカシングコイル3a、3bとチルトコイル13a、13bの斜視図である。図4は対物レンズ駆動装置20の可動部20aの振動モード図である。また、図5は図1に示した対物レンズ駆動装置20を有する光ピックアップ111、図6は図5に示した光ピックアップ111を有する光ディスク装置112のブロック図である。これらの図において、y軸の方向は、図示しない光ディスクの半径方向であるトラッキング方向、x軸の方向は光ディスクの面内方向で、y軸方向に直交する方向、z軸の方向は対物レンズ1の光軸方向であるフォーカシング方向である。
図1において、対物レンズ1の左右両側(y方向両側)には矩形の渦巻状をしたフォーカシングコイル3a、3bが配置されている。フォーカシングコイル3a、3bの外周側には、このフォーカシングコイル3a、3bと同心に、チルトコイル13a、13bが配置されている。対物レンズ1およびチルトコイル13a、13bは、船形をしたレンズホルダ2の内側に保持されている。
レンズホルダ2の外側の側面であって、トラッキング方向側(x方向側)には2個のトラッキングコイル4a、4bが、y方向に並んで取り付けられている。図4に示すように、レンズホルダ2の反対側の外側面には、トラッキングコイル4a、4bと同様に、2個のトラッキングコイル4c、4dがy方向に並んで取り付けられている。対物レンズ1と、レンズホルダ2と、フォーカシングコイル3と、トラッキングコイル4は可動部を形成する。
レンズホルダ2のy方向両端面には、耳部16が形成されている。図1に示した例では、耳部16は上下方向(z方向)に3個設けられている。耳部16には穴が形成されており、この穴に支持部材6a〜6fが挿入され。支持部材6a〜6fの耳部16側の端部は、レンズホルダ2に取り付けられた小基板5a、5bに固定されている。
支持部材6a〜6fの反対端側は、レンズホルダ2と間隔を置いて配置されたダンピングホルダ11の背面に位置する固定部7に、半田等の導電性融着材により電気的に接続されている。固定部7は、ダンピングホルダ11に固定されている。ダンピングホルダ11は、レンズホルダ2側の中間部が窪んだ構造であり、内部にはシリコーンゲル等の粘弾性部材が充填されている。内部に充填された粘弾性部材は、支持部材6a〜6fに減衰を与える。
フォーカシングコイル3a、3bおよびトラッキングコイル4a〜4d、チルトコイル13a、13bの端部は、支持部材6a〜6fの端部と小基板5a、5bを介して半田等の導電性融着材により電気的に接続される。支持部材6a〜6fは導電性の材料から構成されており、フォーカシングコイル3a、3b、およびトラッキングコイル4a〜4d、チルトコイル13a、13bに電流を供給するのに用いられる。
レンズホルダ2の上面側には、対物レンズ駆動装置20のカバーを兼ねて上ヨーク10が配置されている。レンズホルダ2の底面側には、磁性体のヨーク9が配置されている。ヨーク9は矩形のリング17cと、この矩形のリング17cの対向する2辺の外周側からz軸方向に屹立した第1の屹立部17aと、この第1の屹立部17aが形成されていないリングの他の2辺の内周側からz軸方向に屹立した第2の屹立部17bとを有する。第1の屹立部17aの内側には、y軸方向に沿ってそれぞれ3個の永久磁石8a〜8fが取り付けられている。一方、第2の屹立部17bの内側には、永久磁石8g、8hが取り付けられている。
永久磁石8a〜8fはx軸方向に磁化されており、隣り合う磁石同士は逆相となるように配置されている。永久磁石8g、8hはy軸方向に磁化されており、対向する面が同相となるように配置されている。ヨーク9に上ヨーク10が取り付けられ、磁気回路を形成する。この磁気回路により、フォーカシング方向とトラッキング方向とチルト方向(x軸回転方向)の3軸に、対物レンズ1を駆動できる。なお、第2の屹立部17bは、フォーカシングコイル3a、3bが形成する空孔15内に貫挿される。第1の屹立部17aは、トラッキングコイル4a〜4dに対向するように位置する。
フォーカシングコイル3a、3bとチルトコイル13a、13bは、図3に示すように二重に巻かれている。内周側のコイルであるフォーカシングコイル3aの高さが、外周側のコイルであるチルトコイル13aの高さよりも高くなるように、各コイル3a、13aの線径と巻き数を設定する。チルトコイル13bおよびフォーカシングコイル3bについても、同様である。なお、複数個の二重巻きコイルを連結して巻くときは、内周側のコイルの層数を偶数にする。
チルトコイルとフォーカシングコイルの対を形成するように、2種類の線径の線材を同時に巻いてチルトコイル13a、13bとフォーカシングコイル3a、3bを形成してもよい。二重巻きコイルを用いると、フォーカシングコイル3a、3bとチルトコイル13a、13bを一体化することが可能となり、作業性が向上し、部品点数の低減およびコストの低減が可能になる。フォーカシングコイル3a、3bとチルトコイル13a、13bとを磁気回路の中心に配置すれば、フォーカシングコイル3a、3bとチルトコイル13a、13bの推力を増加できる。
ところで本実施例では、レンズホルダ2の底面部の全周縁12を、突起形状としている。図2に示すように、対物レンズ1とはz方向の反対側面は、レンズホルダ2の外側面よりも外方に張り出した形状になっている。その理由を、以下に説明する。
対物レンズ1をトラッキングまたはフォーカシングするために高速で駆動すると、可動部では図4(a)に示すフォーカシング方向の振動モードと、図4(b)に示すトラッキング方向の振動モードが、共振現象として生じる。これらのモードは、それぞれの図中に点線で示したように、フォーカシング方向とトラッキング方向についての曲げモードである。そしてトッラキング方向については、レンズホルダ2に空孔15が形成されているので、x方向の曲げモードも連成している。データを高速で記録再生するには、共振周波数を常用の周波数範囲よりも高い周波数にする高域化が必要である。
共振周波数を高域化するためには、対物レンズ駆動装置20の可動部の剛性を増大させればよく、可動部の剛性を増すにはレンズホルダ2の板厚を増大させるのが有効である。ただし、単に板厚を増大させると可動部の質量が増加し、対物レンズ駆動装置20における単位質量当たりの推力を低下させる。推力が低下すると、対物レンズ1を高速に移動させる能力が低下し、対物レンズ1を所定の時間で光ディスクに位置決めできなくなる。
そこで本実施例では、可動部の質量を増加させることなく、可動部剛性の増大を図っている。すなわちレンズホルダ2の全周囲に、レンズホルダ2の側面からの突出部12を形成している。そして、重量が大である対物レンズ1とz方向の釣り合いを取るバランスウェイトとしてもこの突出部12を作用させている。可動部は、支持部材6a〜6fにより支持されるので、可動部のz方向重心と支持部材6a〜6fのz方向の支持中心とが一致するように突出部12の重量を定める。これにより、新たな質量増加を招くことなく可動部の剛性を増大させている。
突出部12をフォーカシングコイル3a、3bとトラッキングコイル4a〜4dに対して対物レンズ1と逆側の離れた側に配置することにより、バランスウェイトとしての効果を高め、従来わざわざ設けていたバランスウェイトが不要となる。したがって、可動部が軽量化し、小型化する。可動部を軽量化したのにともない、可動部の単位質量当たりの推力が増加し、対物レンズ駆動装置20の消費電力を従来よりも低減できる。
図2では、従来一般的に用いられたバランスウェイト14を点線で示している。バランスウェイト14を省くことができるので、対物レンズ駆動装置20のフォーカシング方向(z方向)の寸法が短くなる。レンズホルダ2の振動モードにおいて、歪エネルギーが集中する空孔15の角部の剛性が、増大する。可動部が動いたときに、突出部12が支持部材6a〜6fに当たるのを防止するために、支持部材6aと支持部材6c、あるいは支持部材6dと支持部材6f間の距離を3mm以下とする。
また、突出部12を、小基板5a、5bの位置決めにも使用している。すなわち、小基板5a、5bを突出部に当接させた後、耳部16方向に移動させ耳部16に当接させる。これにより、小基板5a、5bを位置決めできる。組立性を向上でき、低コスト化も可能となった。
同様に突出部12を、トラッキングコイル4a〜4dの位置決めに用いることもできる。この場合、y方向の位置決め用としてトラッキングコイル4a,4b間およびトラッキングコイル4c、4d間に突起状の位置決め体を設ける。初めにトラッキングコイル4a〜4dを突起に当接させ、次いでy方向に動かして位置決め体に当接させる。これにより、組立性の向上と低コスト化が可能になる。突出部12がレンズホルダ2から外方に延びる長さが長いほど、可動部の剛性が増大する。そこで、フォーカシングコイル3a、3bから遠ざかる方向に突出部を形成する。
しかしながら、突出部12の長さが長いと可動部の外形も大きくなる。その結果、磁石8a〜8fと対峙する面では、磁石8a〜8fと各コイル3a、3b、4a〜4d間の距離が増大する。この距離が増大すると、推力が著しく低下する。そこで、磁石8a〜8fと対峙する面の突出部の長さを、0.1mmから磁石8a〜8fと対峙するトラッキングコイル4a〜4dの端面までの距離とした。
上記実施例では、突出部12が均一厚さを有するものとしている。しかしながら、突出部12は、レンズホルダ2から遠ざかるにしたがい突出部12の断面積が小さくなるようにしてもよい。例えば、三角形や台形断面としてもよい。また、本実施例では、フォーカシングコイル3a、3bを2個、トッラキングコイル4a〜4dを4個、磁石8a〜8hを8個用いているが、その各々の個数は必要に応じて任意に設定できる。フォーカシングコイル3a、3bとチルトコイル13a、13bとして、別々に巻いたコイルを用いてもよい。
次に図1に示した対物レンズ駆動装置20を、光ピックアップ111に搭載した例を、図5に示す。対物レンズ駆動装置20は、光ピックアップ111内に搭載される。ベース板101の下方に、ほぼ90°の角度をなすように配置された発光素子102,103から射出された光は、対物レンズ1を通過して光ディスク上に集光される。上記実施例に示す対物レンズ駆動装置20を用いたので、可動部の共振周波数を高域化でき、光ピックアップ111をデータの高速記録再生に適した小型薄型化できる。なお、この光ピックアップ111は、レンズホルダ2の突出部12がバランスウエイトとしても作用するので、新たにバランスウエイトを設ける必要がなく、可動部が小型軽量化し単位質量あたりの推力を増すことができる。
バランスウエイト部が小さくなったので、レンズホルダ2のz方向高さを薄くでき、対物レンズ駆動装置20が薄くなる。対物レンズの位置は光ディスク113により制限されるが、レンズホルダ2が薄くなると、ヨーク9の底面部の高さ方向(z方向)位置が上になり、光ピックアップ111の底面も上昇する。
この図5に示した光ピックアップ111を使用した光ディスク装置112のブロック図を、図6に示す。光ディスク装置112は、光ディスク113を回転させるスピンドルモータ114と光ピックアップ111とを有する。光ピックアップ111は、送り機構により、光ディスク113の半径方向に移動させられ。スピンドルモータ114や送り機構、光ディスク113は、コントローラ115により制御される。
コントローラ115には、スピンドルモータ114の回転制御回路116と、光ピックアップ111の送り制御回路117とが接続されている。コントローラ115は、スピンドルモータ114に取り付けた光ディスク113の回転を制御する。さらに、コントローラ115は、光ピックアップ111が光ディスク113の半径方向に移動するのを制御する。
光ピックアップ111で検出された各種信号118は、サーボ信号検出回路119と再生信号検出回路120に送られる。サーボ信号検出回路119は、フォーカスエラー信号やトラックエラー信号を生成し、アクチュエータ駆動回路121に送る。アクチュエータ駆動回路121は、コントローラ115からの指令とサーボ信号検出回路119からの信号とにより、対物レンズ1の位置を制御する。再生信号検出回路120は、光ディスク上に記録された情報を再生する。本実施例によれば、光ピックアップ111のサーボ帯域を高域化でき、また光ピックアップ111を薄型化できるので、光ディスク装置112はデータの高速記録再生に好適となる。そして、光ディスク装置112を小型薄型化できるとともに高性能化できる。
本発明に係るレンズホルダの他の実施例を、図7に上面図および側面図で示す。図2に示した実施例とは、レンズホルダ2aの周囲の構造を変化させている。すなわち、レンズホルダ2aの剛性を増すために、空孔15のコーナーの剛性を増し、コーナー間のx方向中間部の剛性をそれほど増さない構成としている。これは、コーナー間のx方向中間部は、剛性の増大にそれほど寄与しないためである。
図7(a)に示すように、可動部の軽量化も兼ねてx方向の中間部の突出部12aの突出長さw1を短くし、角部の突出長さw2を長くした。その際、突出部12aの形状を直線的に変化させてもよく、アール(丸み)を有する形状としてもよい。また、コーナー部の剛性を増すために、図7(b)に示すように突出部12bの中間部の板厚d1を薄くし、コーナー部の板厚d2を厚くしてもよい。突出部12a、12bをこのように形成することにより、可動部の剛性が向上するとともに可動部を軽量化できる。その結果、共振周波数を高域に遷移させることができる。また、単位質量当たりの推力を増大できる。本実施例によれば、対物レンズ駆動装置がデータの高速記録再生に適する。
本発明に係るレンズホルダのさらに他の実施例を、図8に上面図で示す。本実施例は上記各実施例とは、突出部12cの形状が相違する。レンズホルダ2cの内周側形状を変化させている。突出部12cの突出長さwがx方向に変化するように、レンズホルダ2cの内径形状を、x方向中間部からコーナー部に向けて台形状にしている。なお、レンズホルダ2cの形状は台形状でなく、アール(丸み)を有する形状でもよい。レンズホルダ2cは角部が削られた形状であるから、可動部が光ディスク113に追従してトラッキング方向に変位したときでも支持部材6a〜6fがレンズホルダ2cに当たる恐れがない。これにより、支持部材6a〜6fの移動のための余分なスペースが不要となり、可動部の幅方向(y方向)長さを狭めることができる。すなわち、可動部の外形を大きくしないで、可動部の剛性を増大できる。また、可動部を小型化および軽量化できる。その結果、共振周波数を高域側に遷移できるとともに、単位質量当たりの推力を増加できる。
上記各実施例において、突出部はトラッキング方向の振動モードを抑制することを示したが、フォーカシング方向の振動モードをも抑制できる。図9に、突出部が形成されていないときのレンズホルダ2のフォーカシング方向についての振動モードの計算結果を示す。x−y平面の変形である連成振動が生じている。これより、突出部を形成すれば、トラッキング方向と同程度にフォーカシング方向の共振周波数も高域化できることがわかる。
本発明に係る対物レンズ駆動装置の一実施例の分解斜視図である。 図1に示した対物レンズ駆動装置に用いる対物レンズ部の斜視図である。 図1に示した実施例に用いるフォーカシングコイルとチルトコイルの斜視図である。 対物レンズ駆動装置の振動を説明する図である。 図1に示した対物レンズ駆動装置を搭載した光ピックアップの斜視図である。 図5に示した光ピックアップを有する光ディスク装置のブロック図である。 本発明に係るレンズホルダの他の実施例の上面図および側面図である。 本発明に係るレンズホルダのさらに他の実施例の上面図である。 対物レンズ駆動装置の振動を説明する図である。
符号の説明
1…対物レンズ、2…レンズホルダ、3a,3b…フォーカシングコイル、4a〜4d…トラッキングコイル、12…突出部、13a,13b…チルトコイル、20…対物レンズ駆動装置、111…光ピックアップ、112…光ディスク装置、113…光ディスク。

Claims (9)

  1. 光ディスクの記録面に光を集光しレンズホルダにより保持される対物レンズと、この対物レンズを光ディスクに接近または離遠する方向に駆動するフォーカシングコイルと、前記対物レンズを光ディスクの半径方向に駆動するトラッキングコイルとを備えた対物レンズ駆動装置において、前記レンズホルダは底板を有する箱形に形成されており、この底板の全周縁を箱形の側面外周から延在させて突起部を形成したことを特徴とする対物レンズ駆動装置。
  2. 前記突起部は、前記フォーカシングコイルとトラッキングコイルに対して前記対物レンズと反対側に位置することを特徴とする請求項1に記載の対物レンズ駆動装置。
  3. 前記突起部は、前記対物レンズの光軸から離れる方向に位置することを特徴とする請求項2に記載の対物レンズ駆動装置。
  4. 前記対物レンズの左右両側にフォーカシングコイルを配置し、前記突起部は、前記2個のフォーカシングコイルの並置方向における中間部の突起長さがその方向の端部の突起長さよりも短かい、あるいは2個のフォーカシングコイルの並置方向における中間部の突起部厚さが端部の突起部厚さよりも薄いか、いずれかであることを特徴とする請求項1に記載の対物レンズ駆動装置。
  5. 前記突起部は、2個のフォーカシングコイルの並置方向における中間部から端部に向けてこの並置方向に直角な方向の幅が、徐々に狭くなることを特徴とする請求項4に記載の対物レンズ駆動装置。
  6. 光ディスクの記録面に光を集光しレンズホルダにより保持される対物レンズと、この対物レンズを光ディスクに接近または離遠する方向に駆動するフォーカシングコイルとを備えた対物レンズ駆動装置において、光ディスクから遠い側の前記レンズホルダ端面に、前記対物レンズを駆動したときに発生する振動を抑制する突起部を形成したことを特徴とする対物レンズ駆動装置。
  7. 前記フォーカシングコイルを前記対物レンズの左右両側に配置し、このフォーカシングコイルの内部は光軸方向に空間を形成していることを特徴とする請求項6に記載の対物レンズ駆動装置。
  8. 前記突起部は、前記対物レンズの光軸方向のバランスウエイトであることを特徴とする請求項7に記載の対物レンズ駆動装置。
  9. 光ディスクの情報を再生しあるいは光ディスクに情報を記録する光ディスク装置において、請求項1ないし5のいずれかに記載された対物レンズ駆動装置を搭載したことを特徴とする光ディスク装置。
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