JP2000234994A - 走査プローブ顕微鏡におけるカンチレバー変位測定方法 - Google Patents

走査プローブ顕微鏡におけるカンチレバー変位測定方法

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JP2000234994A
JP2000234994A JP11037110A JP3711099A JP2000234994A JP 2000234994 A JP2000234994 A JP 2000234994A JP 11037110 A JP11037110 A JP 11037110A JP 3711099 A JP3711099 A JP 3711099A JP 2000234994 A JP2000234994 A JP 2000234994A
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cantilever
light
light source
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Katsuyuki Suzuki
木 克 之 鈴
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Jeol Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カンチレバーの変位の検出感度を向上する。 【解決手段】 光源1からの光ビームOB1をカンチレ
バー2の背面(試料面側と反対側の面)より試料5側に
ジャストフォーカスさせる。即ち、背面上ではアンダー
フォーカスさせる。すると、背面に関して、光検出側
(光源側)における該ジャストフォーカス像P(光源の
虚像)の対称位置にジャストフォーカス像P’(光源の
実像)が結像される。すると、該背面からの反射光ビー
ムはRB1示す様な光学図に従って光検出器4の受光面
に入射するので、該受光面での反射光ビームのスポット
径がS1となり、背面上にジャストフォーカスさせた従
来の場合に比べ、著しく径の小さなものとなる。従っ
て、光検出器4によるカンチレバー2の変位の検出感度
が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は光てこ方式の変位検出系
を備えた原子間力顕微鏡等の走査プローブ顕微鏡におけ
るカンチレバー変位測定方法関する。
【0002】
【従来の技術】最近、探針付きカンチレバーと試料を対
向配置し、且つ探針と試料の距離を数ナノメートル以下
の距離にして、探針により試料表面を走査することによ
り、探針と試料間に働く原子間力,或いは磁気力,或い
は静電気力等を測定し、該測定に基づいて試料表面の凹
凸像を得るように成した走査プローブ顕微鏡が注目され
ている。
【0003】図1は探針と試料間に働く原子間力を測定
し、該測定に基づいて試料表面の凹凸像を得るように成
した原子間力顕微鏡の如き走査プローブ顕微鏡の1概略
例を示している。
【0004】図中1は光を発する光源(例、半導体レー
ザー)、2は先端に探針3付けられ、光源1からの光を
反射させるカンチレバー、4はカンチレバー2で反射さ
れた反射光を検出する光検出器(例、2分割若しくは4
分割半導体光検出器)、5は試料、6は例えば 圧電素
子から成り、試料5を載置し、且つ試料5をX,Y,Z
軸方向に独立して移動させるスキャナー、7はスキャナ
6を支持するベースである。
【0005】この様な原子間力顕微鏡では、試料5がス
キャナ6に載置固定された後、スキャンジェネレータ
(図示せず)からのZ軸(図1で上下方向軸)の高さ調
整信号によりスキャナ6のZ軸圧電素子(図示せず)が
駆動されて、探針3と試料5の間の距離が初期設定距離
d(nm)に設定される。一方、光源1から光が発せら
れ、この光はカンチレバー2の試料側と反対側の面に当
たって反射し、その反射光が光検出器4によって検出さ
れる。この状態において、スキャンジェネレータ(図示
せず)からの制御信号により、スキャナ6のX軸,Y軸
圧電素子(図示せず)がそれぞれ駆動されて、試料5が
X軸方向(図1の左右方向)及びY軸方向(図1で紙面
に直交する方向)にそれぞれ移動される。試料5の観察
すべき表面には凹凸があり、該凹凸に従って探針3と観
察表面との間の距離が初期設定距離d(nm)からずれ
る為に探針3と試料5間の原子間力が変位する。この場
合、探針3は初期設定距離d(nm)を保持しようとし
て観察表面の凹凸に応じて上下動する。その為、該上下
動に応じてカンチレバー2の傾きも変化するので、光検
出器4に入る反射光の位置も変化する。この検出した反
射光の位置変化をZ軸方向の位置変化に換算し、該換算
した信号(画像信号)に基づいて試料表面の凹凸像が観
察される。尚、上記の様に、光をカンチレバーの背面
(試料側と反対側の面)に当て、反射光の検出器上での
位置変化を検知する方式を光てこ方式と称す。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】さて、上記説明した様
な光てこ方式の変位検出系を備えた原子間力顕微鏡等の
走査プローブ顕微鏡においては、装置の信頼性や安定性
を考慮し、細く絞られた光ビームを、探針3が付けられ
たカンチレバー2の先端部背面に当てるようにしてい
る。即ち、図2に示す様に、光源1からの光ビームOB
0がカンチレバー2の背面上で焦点を結ぶように、光源
1若しくはフォーカシング用レンズ8を入射光軸Oaに
沿って移動させている。尚、通常、光検出器4は少なく
とも反射光軸Ob方向には移動出来ない様に固定されて
いる。
【0007】しかし、光源1からの光ビームOB0をカ
ンチレバー2の背面上でジャストフォーカスさせると、
該背面からの反射光ビームは図2のRB0の示す様な光
学図に従って光検出器4の受光面に入射するので、該受
光面での反射光ビームのスポット径がS0となり、前記
背面上におけるスポット径に比べ可成り大きなものとな
つてしまう。その為に、光検出器4によるカンチレバー
2の変位の検出精度(感度)が低下してしまう。
【0008】又、光源1からの光ビームをカンチレバー
2の背面上にジャストフォーカスさせることにより、光
ビームが前記背面上の一点に集中する為、カンチレバー
2の温度が上昇し、該温度上昇に基づくカンチレバー2
の変位が発生してしまい、その為に反射光軸Obがずれ
てしまう。その為に、光検出器4によるカンチレバー2
の変位の検出精度が低下してしまう。この傾向は光源と
してレーザー光を使った場合、特に大きい。従って、光
ビームをカンチレバー2背面に照射してから温度が安定
するまでは安定した測定が出来ない。更に、通常、カン
チレバー2の背面の反射率を向上するために該背面に金
がコーテイングされているが、該金の温度上昇により該
金のコーテイング状態が変化し、その為に反射率が低下
してしまい、結果的に、光検出器4によるカンチレバー
2の変位の検出精度が低下してしまう。
【0009】本発明は、この様な問題を解決する新規な
走査プローブ顕微鏡におけるカンチレバー変位測定方法
を提供することを目的としたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】 請求項1の発明に基づ
く走査プローブ顕微鏡におけるカンチレバー変位測定方
法は、カンチレバーと試料との相対的位置を変化させ、
光源からの光を光学レンズを通してカンチレバーに照射
し、該カンチレバーで反射した光を検出することにより
前記カンチレバーの変位を測定するようにした走査プロ
ーブ顕微鏡におけるカンチレバー変位測定方法におい
て、前記光源からの光を前記カンチレバーより試料側で
焦点を結ばせるようにしたことを特徴とする。
【0011】請求項2の発明に基づく走査プローブ顕微
鏡におけるカンチレバー変位測定方法は、光源からの光
の軸に沿って該光源を移動させて、光源からの光を前記
カンチレバーより試料側で焦点を結ばせるようにしたこ
とを特徴とする。
【0012】請求項3の発明に基づく走査プローブ顕微
鏡におけるカンチレバー変位測定方法は、光源からの光
の軸に沿って光学レンズを移動させて、光源からの光を
前記カンチレバーより試料側で焦点を結ばせるようにし
たことを特徴とする。
【0013】請求項4の発明に基づく走査プローブ顕微
鏡におけるカンチレバー変位測定方法は、光源からの光
の軸に沿って光源及び光学レンズを移動させて、光源か
らの光を前記カンチレバーより試料側で焦点を結ばせる
ようにしたことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0015】図3は本発明の原理を説明するための光学
図である。図中前記図1及び図2で使用された番号及び
記号と同一番号及び記号の付されたものは同一構成要素
を示す。図に示す様に、本発明においては、光源1から
の光ビームOB1をカンチレバー2の背面(試料面側と
反対側の面)より試料5側にジャストフォーカスさせ
る。即ち、背面上ではアンダーフォーカスさせる。する
と、背面に関して、光検出側(光源側)の、試料側に結
像されているジャストフォーカス像P(光源の虚像)の
対称位置にジャストフォーカス像P’(光源の実像)が
結像される。すると、該背面からの反射光ビームは図3
のRB1の示す様な光学図に従って光検出器4の受光面
に入射するので、該受光面での反射光ビームのスポット
径がS1となり、背面上にジャストフォーカスさせた従
来の場合に比べ、著しく径の小さなものとなる。従っ
て、光検出器4によるカンチレバー2の変位の検出精度
(感度)が向上する。又、光源1からの光ビームをカン
チレバー2の背面上にアンダーフォーカスさせるので、
前記背面上における光ビームの集中を避けることが出
来、その為に、カンチレバー2の温度上昇が防止でき
る。従って、カンチレバー2の温度上昇に基づくカンチ
レバー2の変位が発生を防止できる。更に、カンチレバ
ー背面にコーティングされた金の温度上昇によるコーテ
イング状態の変化が避けられ、結果的に、光検出器4に
よるカンチレバー2の変位の検出精度の低下が防止され
る。
【0016】上記本発明の原理に基づく構成、即ち、光
源1からの光ビームをカンチレバー2の背面上でアンダ
ーフォーカスさせる構成を実施するには、光源1かフォ
ーカシング用レンズ8の何れか、又はどちらも光軸Oa
上に沿って移動可能に成し、光源1かフォーカシング用
レンズ8の何れか、又はどちらも光軸上に沿って移動さ
せることにより光源1からの光ビームをカンチレバー2
の背面上でアンダーフォーカスさせればよい。前記図3
ではフォーカシング用レンズ8を移動させた例である。
【0017】図4は光源1とフォーカシン用レンズ8を
移動させる機構の一具体例を示している。光源1を、レ
ール9上で滑動可能な凹部を形成した保持体10に取り
付ける。フォーカシン用レンズ8も、レール11上で滑
動可能な凹部を形成した保持体12に取り付ける。そし
て、手動、若しくは、コンピュータの如き制御装置(図
示せず)の指令により作動する駆動機構(図示せず)に
より、保持体10か11の何れか、若しくは両保持体を
移動させて、光源1かフォーカシング用レンズ8の何れ
か、又は両方を光軸Oa上に沿って移動させ、光源1か
らの光ビームをカンチレバー2の背面上でアンダーフォ
ーカスさせる。
【0018】尚、前記実施例では原子間力顕微鏡におけ
るカンチレバー変位測定方法を説明したが、磁気力,或
いは静電気力等を測定し、該測定に基づいて試料表面の
凹凸像を得るように成した他の走査プローブ顕微鏡にお
けるカンチレバー変位測定方法にも本発明が応用可能で
あることは言うまでもない。
【0019】尚、光源からの光ビームをカンチレバー2
の背面上でアンダーフォーカスさせる場合、光源やフォ
ーカシング用レンズを移動させずに、カンチレバー自身
をZ軸方向に移動させるようにしても良いが、その場
合、光源からの光を探針が付けられているカンチレバー
の背面に当てねばならないので、カンチレバーをZ軸方
向ばかりではなく、X軸方向にも移動させねばならな
く、更に、反射光の方向も変わってしまうので、光検出
器の配置位置も変えねばならなく、操作上では前記実施
例に比べ面倒になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 走査プローブ顕微鏡の一例(原子間力顕微
鏡)の概略を示している。
【図2】 図1に示した走査プローブ顕微鏡の光学図を
示す。
【図3】 本発明の原理を説明するための走査プローブ
顕微鏡の光学図を示している。
【図4】 本発明を実施するための走査プローブ顕微鏡
の一部詳細を示す。
【符号の説明】 1…光源 2…カンチレバー 3…探針 4…光検出器 5…試料 6…スキャナ 7…ベース、 8…フォーカシング用レンズ 9,11…レール 10,12…保持体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カンチレバーと試料との相対的位置を変
    化させ、光源からの光を光学レンズを通してカンチレバ
    ーに照射し、該カンチレバーで反射した光を検出するこ
    とにより前記カンチレバーの変位を測定するようにした
    走査プローブ顕微鏡におけるカンチレバー変位測定方法
    において、前記光源からの光を前記カンチレバーより試
    料側で焦点を結ばせるようにした走査プローブ顕微鏡に
    おけるカンチレバー変位測定方法。
  2. 【請求項2】 前記光源からの光の軸に沿って該光源を
    移動させるようにしたことを特徴とする請求項1に記載
    の走査プローブ顕微鏡におけるカンチレバー変位測定方
    法。
  3. 【請求項3】 前記光源からの光の軸に沿って前記光学
    レンズを移動させるようにしたことを特徴とする特徴と
    する請求項1に記載の走査プローブ顕微鏡におけるカン
    チレバー変位測定方法。
  4. 【請求項4】 前記光源からの光の軸に沿って前記光源
    及び前記光学レンズを移動させるようにしたことを特徴
    とする特徴とする請求項1に記載の走査プローブ顕微鏡
    におけるカンチレバー変位測定方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007248168A (ja) * 2006-03-15 2007-09-27 Canon Inc 原子間力顕微鏡
JP2010521693A (ja) * 2007-03-16 2010-06-24 ビーコ インストルメンツ インコーポレイテッド 高速走査spmスキャナ及びその動作方法
WO2018109803A1 (ja) * 2016-12-12 2018-06-21 オリンパス株式会社 原子間力顕微鏡

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