JPH08334520A - 走査型近接場顕微鏡 - Google Patents
走査型近接場顕微鏡Info
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- JPH08334520A JPH08334520A JP7140804A JP14080495A JPH08334520A JP H08334520 A JPH08334520 A JP H08334520A JP 7140804 A JP7140804 A JP 7140804A JP 14080495 A JP14080495 A JP 14080495A JP H08334520 A JPH08334520 A JP H08334520A
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- sample
- optical probe
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 光プローブと試料表面とを短時間で粗動接近
させることができ、誤動作によるプローブの破損の発生
を防止できる走査型近接場顕微鏡を提供する。 【構成】 放射される光の波長より小さい大きさの開口
を持つ光プローブ13と、試料面に対し垂直方向に光プ
ローブ13を粗動で移動させるための移動機構24と、
試料6から発せられる光を受光する光検出器31と、試
料6からの光を前記光検出器31に導くための光学部材
14と、前記移動機構24の動作を制御する粗動制御装
置30とを備える。粗動制御装置30は、前記光検出器
31からの出力に基づいて、光検出器31に投射された
光スポットの大きさを判定して、光スポットの大きさが
予め定めた大きさに達したと判定したとき、粗動停止信
号を出力する手段を有する。移動機構24は、粗動制御
装置30からの粗動停止信号を受けて粗動を停止する。
させることができ、誤動作によるプローブの破損の発生
を防止できる走査型近接場顕微鏡を提供する。 【構成】 放射される光の波長より小さい大きさの開口
を持つ光プローブ13と、試料面に対し垂直方向に光プ
ローブ13を粗動で移動させるための移動機構24と、
試料6から発せられる光を受光する光検出器31と、試
料6からの光を前記光検出器31に導くための光学部材
14と、前記移動機構24の動作を制御する粗動制御装
置30とを備える。粗動制御装置30は、前記光検出器
31からの出力に基づいて、光検出器31に投射された
光スポットの大きさを判定して、光スポットの大きさが
予め定めた大きさに達したと判定したとき、粗動停止信
号を出力する手段を有する。移動機構24は、粗動制御
装置30からの粗動停止信号を受けて粗動を停止する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光プローブと試料表面
を簡単にすばやく、自動接近させる制御機構を備えた走
査型近接場顕微鏡に関するものである。
を簡単にすばやく、自動接近させる制御機構を備えた走
査型近接場顕微鏡に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、生物学や半導体デバイス開発など
広い分野において、非接触、非破壊で観察するため、高
分解能顕微鏡の重要性が高まっている。従来使用されて
きた光学顕微鏡は、非接触、非破壊という面では優れた
特性を持っている。しかし、光学顕微鏡は、結像光学部
材を用いるという原理上、回折限界による分解能の制限
のため使用範囲が限られてきた。
広い分野において、非接触、非破壊で観察するため、高
分解能顕微鏡の重要性が高まっている。従来使用されて
きた光学顕微鏡は、非接触、非破壊という面では優れた
特性を持っている。しかし、光学顕微鏡は、結像光学部
材を用いるという原理上、回折限界による分解能の制限
のため使用範囲が限られてきた。
【0003】これらの問題を解決すべく、走査型電子顕
微鏡、透過電子顕微鏡、走査型トンネル顕微鏡、走査型
近接場顕微鏡(もしくは光学近接場走査型顕微鏡、走査
型近接場光学顕微鏡等とも呼ばれる)等が開発されてい
る。これらの顕微鏡のうち、試料の光学的な性質を高い
分解能で得ようとした場合には、現在のところ、走査型
近接場顕微鏡が唯一の手段である。
微鏡、透過電子顕微鏡、走査型トンネル顕微鏡、走査型
近接場顕微鏡(もしくは光学近接場走査型顕微鏡、走査
型近接場光学顕微鏡等とも呼ばれる)等が開発されてい
る。これらの顕微鏡のうち、試料の光学的な性質を高い
分解能で得ようとした場合には、現在のところ、走査型
近接場顕微鏡が唯一の手段である。
【0004】この種の走査型近接場顕微鏡としては、特
開昭59−121310号公報等に記載されるものが知
られている。この走査型近接場顕微鏡の基本原理は、被
測定物を照射すべく光源から放射された照明光の波長よ
り小さい開口によって被測定物の表面を走査し、表面形
状、表面の光学的性質等を測定するもので、開口を被測
定物から開口径よりも短い距離において走査することか
ら、走査型近接場顕微鏡と呼ばれている。
開昭59−121310号公報等に記載されるものが知
られている。この走査型近接場顕微鏡の基本原理は、被
測定物を照射すべく光源から放射された照明光の波長よ
り小さい開口によって被測定物の表面を走査し、表面形
状、表面の光学的性質等を測定するもので、開口を被測
定物から開口径よりも短い距離において走査することか
ら、走査型近接場顕微鏡と呼ばれている。
【0005】波動の理論からすれば、通常の光学顕微鏡
の分解能は、使用波長λとすれば、をλ/2程度で制約
されるため、可視光領域では200〜300nmが限度
とされている。しかし、上述したような、波長より小さ
い微小な開口に光を導く場合には、通常の光のように自
由空間を広がることはできないが、開口付近にしみだす
光電場が存在する。この光電場は、消滅波(エバネセン
ト波)と呼ばれるものである。このエバネッセント波で
測定表面を照射することにより、高分解能で光学的測定
を可能としている。
の分解能は、使用波長λとすれば、をλ/2程度で制約
されるため、可視光領域では200〜300nmが限度
とされている。しかし、上述したような、波長より小さ
い微小な開口に光を導く場合には、通常の光のように自
由空間を広がることはできないが、開口付近にしみだす
光電場が存在する。この光電場は、消滅波(エバネセン
ト波)と呼ばれるものである。このエバネッセント波で
測定表面を照射することにより、高分解能で光学的測定
を可能としている。
【0006】走査型近接場顕微鏡による測定方法には、
開口から試料表面の近接場に照射して、その透過光を
顕微鏡の対物レンズで集光して測定する方法、試料を
透過した光を近接場の開口を通して検出する方法、およ
び、近接場の開口から照射された光の反射光を測定す
る方法の三種類が知られている。このうち、の透過光
を測定する方法は、透過型走査型近接場顕微鏡と呼ばれ
ている。
開口から試料表面の近接場に照射して、その透過光を
顕微鏡の対物レンズで集光して測定する方法、試料を
透過した光を近接場の開口を通して検出する方法、およ
び、近接場の開口から照射された光の反射光を測定す
る方法の三種類が知られている。このうち、の透過光
を測定する方法は、透過型走査型近接場顕微鏡と呼ばれ
ている。
【0007】ところで、プローブと試料とを近接させて
観察する顕微鏡においては、プローブと試料とを最適な
距離まで近接させる操作を行なうことが必要である。そ
のための、プローブと試料表面との自動接近方法が開発
されている。例えば、走査型トンネル顕微鏡や原子間力
顕微鏡では、プローブと試料表面との自動接近方法があ
る程度確立されている。しかし、走査型近接場顕微鏡で
は、未だ確立されていない。
観察する顕微鏡においては、プローブと試料とを最適な
距離まで近接させる操作を行なうことが必要である。そ
のための、プローブと試料表面との自動接近方法が開発
されている。例えば、走査型トンネル顕微鏡や原子間力
顕微鏡では、プローブと試料表面との自動接近方法があ
る程度確立されている。しかし、走査型近接場顕微鏡で
は、未だ確立されていない。
【0008】そのため、走査型近接場顕微鏡では、エバ
ネッセント波が発生する光プローブ先端と試料表面との
粗動接近は、目視あるいは実体顕微鏡でプローブ先端と
試料表面を観察しながら、粗動機構を調整して行ってい
た。
ネッセント波が発生する光プローブ先端と試料表面との
粗動接近は、目視あるいは実体顕微鏡でプローブ先端と
試料表面を観察しながら、粗動機構を調整して行ってい
た。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の粗動機
構では、光プローブ先端と試料表面とを接近させる際
に、光プローブ先端と試料表面とをぶつける心配があ
る。そのため、操作を慎重に行う必要があって、操作が
難しく、かつ、非常に時間がかかり効率が悪いという問
題があった。光プローブ先端の開口径は、100nm以
下であり、製作が非常に困難である。また、光プローブ
は、1度ぶつけると、先端が壊れてしまう。ところが、
光プローブは、非常に高価であるので、損失が大きいと
いう問題があった。
構では、光プローブ先端と試料表面とを接近させる際
に、光プローブ先端と試料表面とをぶつける心配があ
る。そのため、操作を慎重に行う必要があって、操作が
難しく、かつ、非常に時間がかかり効率が悪いという問
題があった。光プローブ先端の開口径は、100nm以
下であり、製作が非常に困難である。また、光プローブ
は、1度ぶつけると、先端が壊れてしまう。ところが、
光プローブは、非常に高価であるので、損失が大きいと
いう問題があった。
【0010】本発明の目的は、光プローブと試料表面と
を短時間で粗動接近させることができ、また、誤動作に
よるプローブの破損が起きることを防止することができ
る走査型近接場顕微鏡を提供することにある。
を短時間で粗動接近させることができ、また、誤動作に
よるプローブの破損が起きることを防止することができ
る走査型近接場顕微鏡を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の一態様によれば、使用光源から発する光の
波長より径が小さい開口部を持つ光プローブを有し、こ
の光プローブからの光により試料を照射し、試料から放
射した光を検出して、試料の状態を観察する走査型近接
場顕微鏡において、試料面に対し垂直方向に光プローブ
を粗動で移動させるための移動機構と、試料を透過又は
反射した光を受光する光検出器と、試料を透過又は反射
した光を前記光検出器に導くための光学部材と、前記移
動機構の動作を制御する粗動制御装置とを備え、前記粗
動制御装置は、前記光検出器からの出力に基づいて、光
検出器に投射された光スポットの大きさを判定して、そ
の光スポットの大きさが予め定めた大きさに達したと判
定したとき、粗動停止信号を出力する手段を有し、前記
移動機構は、粗動制御装置からの粗動停止信号を受けて
粗動を停止することを特徴とする走査型近接場顕微鏡が
提供される。
め、本発明の一態様によれば、使用光源から発する光の
波長より径が小さい開口部を持つ光プローブを有し、こ
の光プローブからの光により試料を照射し、試料から放
射した光を検出して、試料の状態を観察する走査型近接
場顕微鏡において、試料面に対し垂直方向に光プローブ
を粗動で移動させるための移動機構と、試料を透過又は
反射した光を受光する光検出器と、試料を透過又は反射
した光を前記光検出器に導くための光学部材と、前記移
動機構の動作を制御する粗動制御装置とを備え、前記粗
動制御装置は、前記光検出器からの出力に基づいて、光
検出器に投射された光スポットの大きさを判定して、そ
の光スポットの大きさが予め定めた大きさに達したと判
定したとき、粗動停止信号を出力する手段を有し、前記
移動機構は、粗動制御装置からの粗動停止信号を受けて
粗動を停止することを特徴とする走査型近接場顕微鏡が
提供される。
【0012】前記光検出器は、光が照射されても検出し
ない非検出部を有し、該非検出部は、前記光スポットに
ついて予め定めた大きさを規定する部分を有する形状で
ある構成とすることができる。例えば、前記光検出器
は、複数の受光領域を有し、前記非検出部は、これらの
受光領域の境界部に位置する構成とすることができる。
より具体的には、例えば、前記光検出器は、二つの受光
領域を有し、前記非検出部は、それらの間に位置する構
成とすることができる。また、前記光検出器は、例え
ば、四つの受光領域を有し、それらの受光領域は、それ
らの境界が十字状となるように配置され、前記非検出部
は、その十字状の領域に置かれる構成とすることができ
る。
ない非検出部を有し、該非検出部は、前記光スポットに
ついて予め定めた大きさを規定する部分を有する形状で
ある構成とすることができる。例えば、前記光検出器
は、複数の受光領域を有し、前記非検出部は、これらの
受光領域の境界部に位置する構成とすることができる。
より具体的には、例えば、前記光検出器は、二つの受光
領域を有し、前記非検出部は、それらの間に位置する構
成とすることができる。また、前記光検出器は、例え
ば、四つの受光領域を有し、それらの受光領域は、それ
らの境界が十字状となるように配置され、前記非検出部
は、その十字状の領域に置かれる構成とすることができ
る。
【0013】前記粗動停止信号を出力する手段は、前記
光スポットが、複数の受光領域を照射している状態か
ら、いずれの受光領域でも検出されない状態となったと
き、光スポットの大きさが予め定めた大きさに達したと
判定して、粗動停止信号を出力する構成とすることがで
きる。
光スポットが、複数の受光領域を照射している状態か
ら、いずれの受光領域でも検出されない状態となったと
き、光スポットの大きさが予め定めた大きさに達したと
判定して、粗動停止信号を出力する構成とすることがで
きる。
【0014】
【作用】本発明では、光プローブからの光で試料を照射
し、この試料から放射した光を光学部材を介して光検出
器に導く。ここで、光学部材としては、後述する実施例
で述べるように、例えば、レンズが用いられる。本発明
は、光プローブと光学部材との距離に応じて光検出器に
投射される光スポットの大きさ(径)が変化することを
利用している。すなわち、移動機構により試料面に対し
垂直方向に光プローブを粗動で移動させて、光プローブ
を試料面に接近させる際に、光検出器上での光スポット
の大きさが予め定めた大きさに達したか否かを検知する
ことにより、光プローブと光学部材と距離が予め定めた
距離となったか否かを検知する。試料面と光学部材との
距離が一定であれば、光スポットの大きさの変化は、光
プローブと試料面との距離の変化に相当するので、光検
出器の出力に基づいて、光プローブの試料面に対する距
離が目的の距離となったか否かを検知することができ
る。粗動制御装置は、これにより、光プローブの試料面
に対する距離が目的の距離となった時点で、粗動停止信
号を出力する。移動機構は、粗動制御装置からの粗動停
止信号を受けて粗動を停止する。
し、この試料から放射した光を光学部材を介して光検出
器に導く。ここで、光学部材としては、後述する実施例
で述べるように、例えば、レンズが用いられる。本発明
は、光プローブと光学部材との距離に応じて光検出器に
投射される光スポットの大きさ(径)が変化することを
利用している。すなわち、移動機構により試料面に対し
垂直方向に光プローブを粗動で移動させて、光プローブ
を試料面に接近させる際に、光検出器上での光スポット
の大きさが予め定めた大きさに達したか否かを検知する
ことにより、光プローブと光学部材と距離が予め定めた
距離となったか否かを検知する。試料面と光学部材との
距離が一定であれば、光スポットの大きさの変化は、光
プローブと試料面との距離の変化に相当するので、光検
出器の出力に基づいて、光プローブの試料面に対する距
離が目的の距離となったか否かを検知することができ
る。粗動制御装置は、これにより、光プローブの試料面
に対する距離が目的の距離となった時点で、粗動停止信
号を出力する。移動機構は、粗動制御装置からの粗動停
止信号を受けて粗動を停止する。
【0015】本発明により、簡単なシステムで光プロー
ブ先端と試料表面をすばやく効率的に粗動接近させるこ
とができる。
ブ先端と試料表面をすばやく効率的に粗動接近させるこ
とができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
て説明する。
【0017】図1は、本発明に係る走査型近接場顕微鏡
の実施例を示す概略構成図である。なお、X,Y,Z軸
は、図に示した座標軸を使う。本実施例では、透過型の
走査型近接場顕微鏡の例を示す。
の実施例を示す概略構成図である。なお、X,Y,Z軸
は、図に示した座標軸を使う。本実施例では、透過型の
走査型近接場顕微鏡の例を示す。
【0018】本実施例の透過型走査型近接場顕微鏡は、
光源11から発せられる光の波長より小さい大きさの開
口を持つ光プローブ13を有し、この光プローブ13か
らの光により試料6を照射して、試料6を透過した光を
検出して、試料6の状態を観察する光学系10と、試料
6と光プローブ13との相対的に変位させるための駆動
系20と、駆動系20を制御するための制御系30と、
試料からの透過光を受光して画像処理を行なう画像処理
系40とを備える。
光源11から発せられる光の波長より小さい大きさの開
口を持つ光プローブ13を有し、この光プローブ13か
らの光により試料6を照射して、試料6を透過した光を
検出して、試料6の状態を観察する光学系10と、試料
6と光プローブ13との相対的に変位させるための駆動
系20と、駆動系20を制御するための制御系30と、
試料からの透過光を受光して画像処理を行なう画像処理
系40とを備える。
【0019】光学系10は、光源11と、光源11から
の光を光プローブ13に集光するためのコリメータレン
ズ12と、光プローブ13から発生するファーフィール
ド光が試料6を照射し、試料6を透過した光を集光する
対物レンズ14と、対物レンズ14から出射した光を分
離するためのハーフミラー15とを備える。対物レンズ
14は、試料からの光を、後述する光検出器31および
41に導く。
の光を光プローブ13に集光するためのコリメータレン
ズ12と、光プローブ13から発生するファーフィール
ド光が試料6を照射し、試料6を透過した光を集光する
対物レンズ14と、対物レンズ14から出射した光を分
離するためのハーフミラー15とを備える。対物レンズ
14は、試料からの光を、後述する光検出器31および
41に導く。
【0020】駆動系20は、試料6をXY方向にスキャ
ンするXYスキャナ21と、後述する光検出器31の位
置をXY方向に微調整する微動ステージ22と、Z方向
に光プローブ13を微動移動させるZ微動圧電体ポジシ
ョナ23と、光プローブ13を粗動移動させる移動機構
として動作するZ粗動モータステージ24とを有する。
ンするXYスキャナ21と、後述する光検出器31の位
置をXY方向に微調整する微動ステージ22と、Z方向
に光プローブ13を微動移動させるZ微動圧電体ポジシ
ョナ23と、光プローブ13を粗動移動させる移動機構
として動作するZ粗動モータステージ24とを有する。
【0021】制御系30は、複数の受光領域を有し、試
料6を透過した透過光を検出する光検出器31と、光検
出器31で検出した光を変換する電流/電圧変換器32
と、光検出器31の各受光領域からの出力を演算する演
算器33と、演算器33の演算結果に基づいてZ方向の
粗動移動を制御するZ粗動コントローラ34と、XYス
キャナ21を制御するXYコントローラ36と、Z微動
移動を制御するZ微動コントローラ37と、光検出器微
動ステージ22をコントロールする光検出器駆動コント
ローラ35とを備える。演算器33とZ粗動コントロー
ラ34とは、粗動制御装置を構成し、前記光検出器31
からの出力に基づいて、光検出器31に投射された透過
光のスポットの大きさを判定して、透過光のスポットの
大きさが予め定めた大きさに達したと判定したとき、粗
動停止信号を出力する手段として機能する。
料6を透過した透過光を検出する光検出器31と、光検
出器31で検出した光を変換する電流/電圧変換器32
と、光検出器31の各受光領域からの出力を演算する演
算器33と、演算器33の演算結果に基づいてZ方向の
粗動移動を制御するZ粗動コントローラ34と、XYス
キャナ21を制御するXYコントローラ36と、Z微動
移動を制御するZ微動コントローラ37と、光検出器微
動ステージ22をコントロールする光検出器駆動コント
ローラ35とを備える。演算器33とZ粗動コントロー
ラ34とは、粗動制御装置を構成し、前記光検出器31
からの出力に基づいて、光検出器31に投射された透過
光のスポットの大きさを判定して、透過光のスポットの
大きさが予め定めた大きさに達したと判定したとき、粗
動停止信号を出力する手段として機能する。
【0022】図2の4つの受光領域31a,31b,3
1c,31dの各出力電流をIa,Ib,Ic,Idと
すると、これらの電流は、電流/電圧変換器32で電圧
に変換され、Va,Vb,Vc,Vdとなる。演算器3
3は、 V1=Va+Vb+Vc+Vd (1) V2=|(Va+Vb)−(Vc+Vd)| (2) V3=|(Va+Vd)−(Vb+Vc)| (3) をそれぞれ独立に計算する。
1c,31dの各出力電流をIa,Ib,Ic,Idと
すると、これらの電流は、電流/電圧変換器32で電圧
に変換され、Va,Vb,Vc,Vdとなる。演算器3
3は、 V1=Va+Vb+Vc+Vd (1) V2=|(Va+Vb)−(Vc+Vd)| (2) V3=|(Va+Vd)−(Vb+Vc)| (3) をそれぞれ独立に計算する。
【0023】画像処理系40は、ハーフミラー15で分
割した光を受光する光検出器41と、光検出器の受光電
流を電圧に変換する電流/電圧変換器42と、この電圧
信号と上記XYコントローラ36からの座標信号とに基
づいて画像生成を行なう画像化処理装置43と、画像の
表示を行なう表示装置44とを有する。
割した光を受光する光検出器41と、光検出器の受光電
流を電圧に変換する電流/電圧変換器42と、この電圧
信号と上記XYコントローラ36からの座標信号とに基
づいて画像生成を行なう画像化処理装置43と、画像の
表示を行なう表示装置44とを有する。
【0024】次に、光検出器31について、図2および
図3を参照して説明する。
図3を参照して説明する。
【0025】これらの図に示すように、4つの受光領域
(31a、31b、31c、31d)が、十字形状の非
検出部31eを境界部に挟んで配置された構造を有す
る。具体的には、例えば、シリコンチップ31fにプレ
ーナ技術により、フォトダイオードを構成する受光領域
(31a、31b、31c、31d)を、非検出部31
eと共に形成した素子(4分割受光素子)を用いること
ができる。非検出部31eは、例えば、図3に示すよう
に、0.1mmの幅に設定されている。このような幅に
設定すると、十字形状の非検出部31eの交点部分に、
直径0.14mm以下の光スポットSが位置するときに
は、いずれの受光領域(31a、31b、31c、31
d)においても、当該光スポットSが検出されない状態
となる。
(31a、31b、31c、31d)が、十字形状の非
検出部31eを境界部に挟んで配置された構造を有す
る。具体的には、例えば、シリコンチップ31fにプレ
ーナ技術により、フォトダイオードを構成する受光領域
(31a、31b、31c、31d)を、非検出部31
eと共に形成した素子(4分割受光素子)を用いること
ができる。非検出部31eは、例えば、図3に示すよう
に、0.1mmの幅に設定されている。このような幅に
設定すると、十字形状の非検出部31eの交点部分に、
直径0.14mm以下の光スポットSが位置するときに
は、いずれの受光領域(31a、31b、31c、31
d)においても、当該光スポットSが検出されない状態
となる。
【0026】次に、粗動接近の方法について、図2、図
3および図5を用いて説明する。図5は、粗動接近のZ
粗動コントローラ34のフローチャートである。
3および図5を用いて説明する。図5は、粗動接近のZ
粗動コントローラ34のフローチャートである。
【0027】まず、図1で示す4つの受光領域(31
a、31b、31c、31d)を持つ光検出器31は、
光プローブ13と試料6とが十分接近したとき、光プロ
ーブ13から出た光が対物レンズ14で集光されて焦点
を結ぶ位置に予め配置しておく。そして、XYスキャナ
21上に試料6を載置する。また、光源11を点灯させ
る。この状態で、装置を起動すると、Z粗動コントロー
ラ34は、Z粗動モータステージ24を駆動させて、光
プローブ13を試料面に近接させる(ステップ50
1)。
a、31b、31c、31d)を持つ光検出器31は、
光プローブ13と試料6とが十分接近したとき、光プロ
ーブ13から出た光が対物レンズ14で集光されて焦点
を結ぶ位置に予め配置しておく。そして、XYスキャナ
21上に試料6を載置する。また、光源11を点灯させ
る。この状態で、装置を起動すると、Z粗動コントロー
ラ34は、Z粗動モータステージ24を駆動させて、光
プローブ13を試料面に近接させる(ステップ50
1)。
【0028】光源11からの光を、コリメータレンズ1
2を介して光プローブ13に入射させると、光プローブ
13の先端からはファーフィールド光が発生する。ファ
ーフィールド光は、試料6を照射する。そして、試料6
を透過した光が対物レンズ14で集光される。ただし、
光プローブ13の先端と試料6とが十分離れているとき
には、光検出器31上で焦点を結ばない。このため、図
2に示すように、十字型の細い非検出部31eの幅より
スポット径を有する光スポットS(斜線で示す)が、光
検出器31上に投射されて、4つの受光領域(31a、
31b、31c、31d)のそれぞれで受光される。
2を介して光プローブ13に入射させると、光プローブ
13の先端からはファーフィールド光が発生する。ファ
ーフィールド光は、試料6を照射する。そして、試料6
を透過した光が対物レンズ14で集光される。ただし、
光プローブ13の先端と試料6とが十分離れているとき
には、光検出器31上で焦点を結ばない。このため、図
2に示すように、十字型の細い非検出部31eの幅より
スポット径を有する光スポットS(斜線で示す)が、光
検出器31上に投射されて、4つの受光領域(31a、
31b、31c、31d)のそれぞれで受光される。
【0029】演算器33は、(1)式を用いて、各受光
領域からの出力電圧の和V1を求める。Z粗動コントロ
ーラ34は、V1<δか否か判定し、V1<δではない
時、図1のZ粗動モータステージ24が動作して接近を
続ける(ステップ502)。ここで、δは、十分小さい
値であり、散乱光や電気ノイズを考慮して決める。
領域からの出力電圧の和V1を求める。Z粗動コントロ
ーラ34は、V1<δか否か判定し、V1<δではない
時、図1のZ粗動モータステージ24が動作して接近を
続ける(ステップ502)。ここで、δは、十分小さい
値であり、散乱光や電気ノイズを考慮して決める。
【0030】光プローブ13の先端と試料6とが近づく
と、対物レンズ14で集光されたファーフィールド光の
スポット16は、光検出器31上に焦点位置を結ぼうと
するため、その大きさ(径)が徐々に小さくなる。例え
ば、受光領域間のギャップを0.1mmとすると、図3
に示すように、スポット径がφ0.14mm以下になっ
たとき、光検出器31は受光できなくなる。この時、演
算器33の出力電圧V1は、V1<δとなる。そこで、
Z粗動コントローラ34は、Z粗動モータステージ24
を停止させる(ステップ503)。
と、対物レンズ14で集光されたファーフィールド光の
スポット16は、光検出器31上に焦点位置を結ぼうと
するため、その大きさ(径)が徐々に小さくなる。例え
ば、受光領域間のギャップを0.1mmとすると、図3
に示すように、スポット径がφ0.14mm以下になっ
たとき、光検出器31は受光できなくなる。この時、演
算器33の出力電圧V1は、V1<δとなる。そこで、
Z粗動コントローラ34は、Z粗動モータステージ24
を停止させる(ステップ503)。
【0031】ここで、光プローブ13と試料6との距離
xは、 x=ε/2M・NA ε:光検出器が受光できなくなるスポット径 M:対物レンズの倍率 NA:対物レンズのNA で近似できる。
xは、 x=ε/2M・NA ε:光検出器が受光できなくなるスポット径 M:対物レンズの倍率 NA:対物レンズのNA で近似できる。
【0032】使用する対物レンズを、例えば、f=1
7.5mm、倍率10倍、NA=0.3とすると、ε=
0.14mmであるので、x=23μmとなる。よっ
て、本実施例では、光プローブ13は、試料6に対し、
23μmまで粗動接近できる。
7.5mm、倍率10倍、NA=0.3とすると、ε=
0.14mmであるので、x=23μmとなる。よっ
て、本実施例では、光プローブ13は、試料6に対し、
23μmまで粗動接近できる。
【0033】次に、光プローブ13の取り付け誤差や装
置の組立誤差により、光プローブ13から出るファーフ
ィールド光を対物レンズ14で集光したスポットSが、
図2のような中心にこないで、図4のように中心からず
れている場合に、スポットsを光検出器31の中心に移
動させる方法について、図4および図6を参照して説明
する。
置の組立誤差により、光プローブ13から出るファーフ
ィールド光を対物レンズ14で集光したスポットSが、
図2のような中心にこないで、図4のように中心からず
れている場合に、スポットsを光検出器31の中心に移
動させる方法について、図4および図6を参照して説明
する。
【0034】図1の微動ステージ22のX、Y方向の微
小変位を、X、Y方向に光検出器駆動コントローラ35
を使い制御する。X方向については、演算器33により
(3)式の偏差V3を求める計算を行なう。そして、V
3<δか否か判定する(ステップ601)。V3<δで
はないとき、光検出器駆動コントローラ35は、光検出
器31が−α[(Va+Vd)−(Vb+Vc)]だけ
変位するよう、微動ステージ22の駆動を制御する(ス
テップ602)。そして、V3<δのとき、微動ステー
ジ22の駆動停止する(ステップ603)。Y方向につ
いては、演算器33により(2)式の偏差V2を求め、
同様にして、光検出器駆動コントローラ35により微動
ステージ22の駆動を制御する。
小変位を、X、Y方向に光検出器駆動コントローラ35
を使い制御する。X方向については、演算器33により
(3)式の偏差V3を求める計算を行なう。そして、V
3<δか否か判定する(ステップ601)。V3<δで
はないとき、光検出器駆動コントローラ35は、光検出
器31が−α[(Va+Vd)−(Vb+Vc)]だけ
変位するよう、微動ステージ22の駆動を制御する(ス
テップ602)。そして、V3<δのとき、微動ステー
ジ22の駆動停止する(ステップ603)。Y方向につ
いては、演算器33により(2)式の偏差V2を求め、
同様にして、光検出器駆動コントローラ35により微動
ステージ22の駆動を制御する。
【0035】上記の一連の動作で、光プローブ13の初
期設定位置のずれにより、光検出器31の中心部にスポ
ット16が集光されていなくても、光検出器31のXY
位置を微動制御して、中心部に集光できるようにするた
め、粗動接近を行うことが可能である。
期設定位置のずれにより、光検出器31の中心部にスポ
ット16が集光されていなくても、光検出器31のXY
位置を微動制御して、中心部に集光できるようにするた
め、粗動接近を行うことが可能である。
【0036】次に、光プローブと試料とを微動接近させ
る。このための方法について説明する。なお、この微動
接近の方法は、従来知られている方法で行なうことがで
きる。例えば、特開平6−50750号公報に開示され
ている次の方法を用いることができる。
る。このための方法について説明する。なお、この微動
接近の方法は、従来知られている方法で行なうことがで
きる。例えば、特開平6−50750号公報に開示され
ている次の方法を用いることができる。
【0037】図7に簡単な構成図を示す。光プローブ1
3の先端部に、光源71からレーザ光73を照射し、試
料6からの反射光を、2つの受光領域を持つ光検出器7
2が受光するように、光源71および光検出器72を配
置する。光プローブ13の後部には、圧電素子(図示し
ていない)が取り付けられ、例えば、400nmの振幅
で光プローブ13の先端を、レーザ光73に対し垂直な
面内方向に、光プローブ13の共振周波数付近で振動さ
せる。光検出器72は、光プローブ13の振動を検出
し、試料表面6に、およそ5nm以下に接近した時、相
互に力が働き、振幅が変化する。振幅のわずかな変化を
捉えることで接近を検出し、微動接近を終了させる。
3の先端部に、光源71からレーザ光73を照射し、試
料6からの反射光を、2つの受光領域を持つ光検出器7
2が受光するように、光源71および光検出器72を配
置する。光プローブ13の後部には、圧電素子(図示し
ていない)が取り付けられ、例えば、400nmの振幅
で光プローブ13の先端を、レーザ光73に対し垂直な
面内方向に、光プローブ13の共振周波数付近で振動さ
せる。光検出器72は、光プローブ13の振動を検出
し、試料表面6に、およそ5nm以下に接近した時、相
互に力が働き、振幅が変化する。振幅のわずかな変化を
捉えることで接近を検出し、微動接近を終了させる。
【0038】以上のようにして、光プローブ13を試料
6に近接させた後、図1に示すXYコントローラ36
で、試料駆動用XYスキャナ21を駆動して、試料6を
面内走査する。この相殺値を示す情報は、画像化処理装
置43にも送られる。光プローブ13から出たエバネッ
セント波が試料6で散乱され、その光を光検出器41で
受光し、画像化処理装置43で、走査位置に対応した画
素の値が決定され、それに基づいて試料表面の光学的状
態が画像として得られ、表示装置44で表示される。
6に近接させた後、図1に示すXYコントローラ36
で、試料駆動用XYスキャナ21を駆動して、試料6を
面内走査する。この相殺値を示す情報は、画像化処理装
置43にも送られる。光プローブ13から出たエバネッ
セント波が試料6で散乱され、その光を光検出器41で
受光し、画像化処理装置43で、走査位置に対応した画
素の値が決定され、それに基づいて試料表面の光学的状
態が画像として得られ、表示装置44で表示される。
【0039】以上述べた実施例は、透過型の例である
が、本発明は、反射型走査型近接場顕微鏡にも適用でき
る。以下、その例について、図8を参照して述べる。
が、本発明は、反射型走査型近接場顕微鏡にも適用でき
る。以下、その例について、図8を参照して述べる。
【0040】図8に、本実施例の反射型走査型近接場顕
微鏡の装置構成の概略図を示す。本実施例は、ファーフ
ィールド光を試料6に照射し、試料6から、ファーフィ
ールド光入射面側に反射する光を、回転楕円鏡81で集
光して、検出するものである。
微鏡の装置構成の概略図を示す。本実施例は、ファーフ
ィールド光を試料6に照射し、試料6から、ファーフィ
ールド光入射面側に反射する光を、回転楕円鏡81で集
光して、検出するものである。
【0041】すなわち、本実施例は、図8に示すよう
に、光プローブ13からでたファーフィールド光の試料
6からの反射光を、1点に集光するように、回転楕円鏡
81を配置し、回転楕円鏡81の2つの焦点のうち1つ
の焦点82を、光プローブ13が試料6に接近する点と
し、もう1つの焦点83には、光検出器31を配置す
る。光源11および集光レンズ12と、光プローブ13
およびその駆動機構23、24とは、回転楕円鏡81の
中に配置する。特に、光源11と集光レンズ12は、光
検出器31と光プローブ13の間に配置する。この他の
構成、例えば、駆動系20、制御系30および画像処理
系40の構成は、図1で示した透過型走査型近接場顕微
鏡と同様である。
に、光プローブ13からでたファーフィールド光の試料
6からの反射光を、1点に集光するように、回転楕円鏡
81を配置し、回転楕円鏡81の2つの焦点のうち1つ
の焦点82を、光プローブ13が試料6に接近する点と
し、もう1つの焦点83には、光検出器31を配置す
る。光源11および集光レンズ12と、光プローブ13
およびその駆動機構23、24とは、回転楕円鏡81の
中に配置する。特に、光源11と集光レンズ12は、光
検出器31と光プローブ13の間に配置する。この他の
構成、例えば、駆動系20、制御系30および画像処理
系40の構成は、図1で示した透過型走査型近接場顕微
鏡と同様である。
【0042】以上の構成により、光プローブ13からで
たファーフィールド光の試料6からの反射光は、光プロ
ーブ13と試料6が十分離れているときには、図8にお
いて破線で示す光路92をたどる。その結果、光検出器
31には、図2で示すように、非検出部31eの外側ま
ではみ出す、大きな径の光スポットSが投射されるの
で、光スポットSを受光して、粗動接近を続ける。光プ
ローブ13と試料6が接近したとき光路91をたどり、
図3で示すように、光検出器31に、光スポットSが非
検出部31eからはみ出さない状態で投射され、光検出
器31は受光できなくなり、粗動接近を停止する。
たファーフィールド光の試料6からの反射光は、光プロ
ーブ13と試料6が十分離れているときには、図8にお
いて破線で示す光路92をたどる。その結果、光検出器
31には、図2で示すように、非検出部31eの外側ま
ではみ出す、大きな径の光スポットSが投射されるの
で、光スポットSを受光して、粗動接近を続ける。光プ
ローブ13と試料6が接近したとき光路91をたどり、
図3で示すように、光検出器31に、光スポットSが非
検出部31eからはみ出さない状態で投射され、光検出
器31は受光できなくなり、粗動接近を停止する。
【0043】粗動接近後、例えば、図7に示す微動接近
機構により微動接近をおこない、接近動作を終了させ
る。微動接近機構は、図8には示していないが、回転楕
円鏡8の中に組み込まれる。
機構により微動接近をおこない、接近動作を終了させ
る。微動接近機構は、図8には示していないが、回転楕
円鏡8の中に組み込まれる。
【0044】なお、本実施例では、反射光を集光するの
に回転楕円鏡81を用いたが、この手段に限定されず、
レンズの中心部に光プローブを貫通させて試料からの反
射光を光検出器に集光する手段等も同様にして行なうこ
とができる。
に回転楕円鏡81を用いたが、この手段に限定されず、
レンズの中心部に光プローブを貫通させて試料からの反
射光を光検出器に集光する手段等も同様にして行なうこ
とができる。
【0045】本発明は、以上述べたもののほかにも変形
が可能である。いくつかの変形例を示す。
が可能である。いくつかの変形例を示す。
【0046】第1は、図1の実施例において、集光レン
ズ14に代えて、図8に示すものと同様の回転楕円鏡を
配置するものである。すなわち、回転楕円鏡を、その第
1の焦点に、試料6が位置し、第2の焦点に光検出器3
1が位置するように設定する。また、ハーフミラー15
で、第2の焦点に向かう光を分割して、光検出器41に
導くようにする。この例では、試料6で反射され、第1
の焦点から遠ざかる方向に向かう光を、回転楕円鏡81
で反射して、第2の焦点に導いて、光プローブの接近検
出および試料の状態の検出を行なう。
ズ14に代えて、図8に示すものと同様の回転楕円鏡を
配置するものである。すなわち、回転楕円鏡を、その第
1の焦点に、試料6が位置し、第2の焦点に光検出器3
1が位置するように設定する。また、ハーフミラー15
で、第2の焦点に向かう光を分割して、光検出器41に
導くようにする。この例では、試料6で反射され、第1
の焦点から遠ざかる方向に向かう光を、回転楕円鏡81
で反射して、第2の焦点に導いて、光プローブの接近検
出および試料の状態の検出を行なう。
【0047】第2は、上記第1の変形例と同様に、回転
楕円鏡を、その第1の焦点に、試料6が位置し、第2の
焦点に光検出器31が位置するように設定する。ただ
し、光検出器41は、試料6の裏面に配置し、試料6の
透過光を直接検出する。この例では、試料6で反射さ
れ、第1の焦点から遠ざかる方向に向かう光を、回転楕
円鏡81で反射して、第2の焦点に導いて、光プローブ
の接近検出を行ない、試料6の透過光により、試料の状
態を検出する。
楕円鏡を、その第1の焦点に、試料6が位置し、第2の
焦点に光検出器31が位置するように設定する。ただ
し、光検出器41は、試料6の裏面に配置し、試料6の
透過光を直接検出する。この例では、試料6で反射さ
れ、第1の焦点から遠ざかる方向に向かう光を、回転楕
円鏡81で反射して、第2の焦点に導いて、光プローブ
の接近検出を行ない、試料6の透過光により、試料の状
態を検出する。
【0048】第3は、図1に示す実施例の変形であっ
て、ハーフミラー15を省略し、光検出器41を、光プ
ローブ13側で、光プローブ13の光が試料を照射する
点の近傍に配置するものである。すなわち、この例は、
光プローブ13の接近検出には、試料6の透過光を用
い、試料6の状態の検出には、反射光を用いる例であ
る。
て、ハーフミラー15を省略し、光検出器41を、光プ
ローブ13側で、光プローブ13の光が試料を照射する
点の近傍に配置するものである。すなわち、この例は、
光プローブ13の接近検出には、試料6の透過光を用
い、試料6の状態の検出には、反射光を用いる例であ
る。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、光プローブと試料表面
とを短時間で粗動接近させることができるので、測定時
間の大幅な短縮が可能となり、作業の効率が上がる。ま
た、誤動作によるプローブの破損を減少することができ
る。
とを短時間で粗動接近させることができるので、測定時
間の大幅な短縮が可能となり、作業の効率が上がる。ま
た、誤動作によるプローブの破損を減少することができ
る。
【図1】本発明を透過型走査型近接場顕微鏡に適用した
実施例の概略構成を示すブロック図。
実施例の概略構成を示すブロック図。
【図2】光プローブと試料表面とが離れているとき、集
光したファーフィールド光が検出器上で受光されている
状態を示す説明図。
光したファーフィールド光が検出器上で受光されている
状態を示す説明図。
【図3】光プローブと試料表面が接近したとき、十分集
光したファーフィールド光が光検出器上で受光されてい
る状態を示す説明図。
光したファーフィールド光が光検出器上で受光されてい
る状態を示す説明図。
【図4】ファーフィールド光が光検出器上で中心部から
ずれて受光されている状態を示す説明図。
ずれて受光されている状態を示す説明図。
【図5】Z粗動コントローラの粗動制御を示すフローチ
ャート。
ャート。
【図6】光検出器をX方向に制御するための光検出器駆
動コントローラのフローチャート。
動コントローラのフローチャート。
【図7】微動接近の概略構成を示す説明図。
【図8】本実施例を反射型走査型近接場顕微鏡て適用し
た実施例の装置構成の概略図。
た実施例の装置構成の概略図。
6 試料 10 光学系 11 光源 12 コリメータレンズ 13 光プローブ 14 対物レンズ 15 ハーフミラー 20 駆動系 21 試料駆動用XYスキャナ 22 光検出器微動ステージ 23 Z微動圧電体ポジショナ 24 Z粗動モータステージ 30 制御系 31 光検出器 31a,31b,31c,31d 受光領域 31 非検出部 32 電流/電圧変換器 33 演算器 34 Z粗動コントローラ 35 光検出器駆動コントローラ 36 XYコントローラ 37 Z微動コントローラ 41 光検出器 42 電流/電圧変換器 43 画像化処理装置 44 表示装置 71 光源 72 光検出器 S 光スポット
Claims (6)
- 【請求項1】使用光源から発する光の波長より径が小さ
い開口部を持つ光プローブを有し、この光プローブから
の光により試料を照射し、試料から放射した光を検出し
て、試料の状態を観察する走査型近接場顕微鏡におい
て、 試料面に対し垂直方向に光プローブを粗動で移動させる
ための移動機構と、 試料を透過又は反射した光を受光する光検出器と、 試料を透過又は反射した光を前記光検出器に導くための
光学部材と、 前記移動機構の動作を制御する粗動制御装置とを備え、 前記粗動制御装置は、前記光検出器からの出力に基づい
て、光検出器に投射された光スポットの大きさを判定し
て、その光スポットの大きさが予め定めた大きさに達し
たと判定したとき、粗動停止信号を出力する手段を有
し、 前記移動機構は、粗動制御装置からの粗動停止信号を受
けて粗動を停止することを特徴とする走査型近接場顕微
鏡。 - 【請求項2】請求項1において、前記光検出器は、光が
照射されても検出しない非検出部を有し、該非検出部
は、前記光スポットについて予め定めた大きさを規定す
る部分を有する形状であることを特徴とする走査型近接
場顕微鏡。 - 【請求項3】請求項2において、前記光検出器は、複数
の受光領域を有し、前記非検出部は、これらの受光領域
の境界部に位置することを特徴とする走査型近接場顕微
鏡。 - 【請求項4】請求項3において、前記光検出器は、二つ
の受光領域を有し、前記非検出部は、それらの間に位置
することを特徴とする走査型近接場顕微鏡。 - 【請求項5】請求項3において、前記光検出器は、四つ
の受光領域を有し、それらの受光領域は、それらの境界
が十字状となるように配置され、前記非検出部は、その
十字状の領域に置かれることを特徴とする走査型近接場
顕微鏡。 - 【請求項6】請求項5において、前記粗動停止信号を出
力する手段は、前記光スポットが、複数の受光領域を照
射している状態から、いずれの受光領域でも検出されな
い状態となったとき、光スポットの大きさが予め定めた
大きさに達したと判定して、粗動停止信号を出力するこ
とを特徴とする走査型近接場顕微鏡。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7140804A JPH08334520A (ja) | 1995-06-07 | 1995-06-07 | 走査型近接場顕微鏡 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7140804A JPH08334520A (ja) | 1995-06-07 | 1995-06-07 | 走査型近接場顕微鏡 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08334520A true JPH08334520A (ja) | 1996-12-17 |
Family
ID=15277134
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7140804A Pending JPH08334520A (ja) | 1995-06-07 | 1995-06-07 | 走査型近接場顕微鏡 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08334520A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008147908A (ja) * | 2006-12-08 | 2008-06-26 | Olympus Corp | 顕微鏡用撮像装置、顕微鏡用撮像プログラムおよび顕微鏡用撮像方法 |
JP2014052476A (ja) * | 2012-09-06 | 2014-03-20 | Astro Design Inc | レーザー走査蛍光顕微鏡装置 |
CN112630144A (zh) * | 2019-10-08 | 2021-04-09 | 株式会社岛津制作所 | 扫描型探针显微镜以及扫描型探针显微镜的位置调整方法 |
-
1995
- 1995-06-07 JP JP7140804A patent/JPH08334520A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008147908A (ja) * | 2006-12-08 | 2008-06-26 | Olympus Corp | 顕微鏡用撮像装置、顕微鏡用撮像プログラムおよび顕微鏡用撮像方法 |
US8212865B2 (en) | 2006-12-08 | 2012-07-03 | Olympus Corporation | Microscope image pickup apparatus, microscope image pickup program product, microscope image pickup program transmission medium and microscope image pickup method |
JP2014052476A (ja) * | 2012-09-06 | 2014-03-20 | Astro Design Inc | レーザー走査蛍光顕微鏡装置 |
CN112630144A (zh) * | 2019-10-08 | 2021-04-09 | 株式会社岛津制作所 | 扫描型探针显微镜以及扫描型探针显微镜的位置调整方法 |
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---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
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