JP2000231277A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2000231277A
JP2000231277A JP11032068A JP3206899A JP2000231277A JP 2000231277 A JP2000231277 A JP 2000231277A JP 11032068 A JP11032068 A JP 11032068A JP 3206899 A JP3206899 A JP 3206899A JP 2000231277 A JP2000231277 A JP 2000231277A
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聡 深田
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淳一郎 鮫島
Shinichi Kanetani
真一 金谷
Junichi Murakami
村上  順一
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 転写搬送ベルトの駆動系からの局部的な速度
変動に伴う画質欠陥を有効に回避する。 【解決手段】 可視像(例えばトナー像)が形成担持さ
れる像担持体1と、複数の張架ロール5(例えば5a〜
5d)に掛け渡されて像担持体1に対向配置される転写
搬送ベルト2と、像担持体1上の可視像を転写搬送ベル
ト2に直接若しくは転写材4を介して転写させる転写装
置3とを備えた画像形成装置において、転写装置3によ
る転写部位の近傍に位置する張架ロール5(本例では5
a)を駆動ロール6とし、この駆動ロール6と転写装置
3による転写部位との間に位置する転写搬送ベルト2の
張力が局所的に低減せしめられる張力低減機構7を設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機やプリンタ
などの画像形成装置に係り、特に、像担持体に対向配置
される搬送転写ベルトを具備した態様の画像形成装置の
改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来における画像形成装置として、例え
ば中間転写型の画像形成装置を例に挙げると、例えば感
光体ドラム等の潜像担持体の周囲に例えばブラック(B
k)、イエロ(Y)、マゼンタ(M)及びシアン(C)
の各色成分の現像装置を備えると共に、前記潜像担持体
に対し例えば中間転写ベルトを対向配置し、潜像担持体
の1回転毎に当該潜像担持体上に形成された各色成分の
未定着トナー像を中間転写ベルトに順次一次転写した
後、中間転写ベルト上に重ね合わされた合成一次転写像
を用紙やOHPシート等のシートへ二次転写して所望の
画像をシート上に形成するようにしたものがある(例え
ば特開平5−323704号公報参照)。このタイプに
よれば、中間転写ベルト上に既に多重転写された合成ト
ナー像をシートに一括転写するようにしているので、シ
ートの厚さや表面特性、潜像担持体に対するシートの搬
送特性等を考慮することなく、多重転写時における画像
の乱れや色ずれの発生を効果的に防止することができる
という利点を有する。
【0003】ところで、この種の中間転写型の画像形成
装置にあっては、例えば中間転写ベルトの駆動ロール
(弾性ゴム層で被覆)を一次転写ロールの下流側に配置
し、この駆動ロールの周速度を前記潜像担持体の表面移
動速度より僅かに大きく設定し、これによって、中間転
写ベルトの速度変動や中間転写ベルトの転写部下流側で
の弛みをなくし、潜像担持体上のトナー像のずれや崩れ
といった不都合を解消するようにしたものが既に提供さ
れている(例えば特開平10−142964号公報)。
尚、用紙搬送ベルトについても、用紙搬送ベルトの搬送
速度を潜像担持体の移動速度以上に設定し、用紙搬送ベ
ルトの弛みによる転写画像の乱れを防止するようにした
技術が既に知られている(特開平1−209456号公
報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、いずれ
の先行技術にあっても、潜像担持体の移動速度に対して
ベルトの移動速度を速めることで、転写部においてベル
トを常に張る構成にしてあるため、例えばベルトの駆動
ギア列に局部的な速度変動がある場合、転写ポイントで
画像の乱れ(バンディング)が現れてしまう。このよう
な技術的課題を解決するには、ベルトの駆動ギア列の精
度を上げることが考えられるが、如何に精度良く駆動ギ
アを製造したとしても、自ずと限界があるばかりか、長
年の使用によって駆動ギアの局部的な破損を完全には回
避できないため、転写ポイントでのバンディングを回避
するには未だ不十分である。
【0005】本発明は、以上の技術的課題を解決するた
めになされたものであって、転写搬送ベルトの駆動系か
らの局部的な速度変動に伴う画質欠陥を有効に回避でき
るようにした画像形成装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、図
1(a)(b)に示すように、可視像(例えばトナー
像)が形成担持される像担持体1と、複数の張架ロール
5(例えば5a〜5d)に掛け渡されて像担持体1に対
向配置される転写搬送ベルト2と、像担持体1上の可視
像を転写搬送ベルト2に直接若しくは転写材4を介して
転写させる転写装置3とを備えた画像形成装置におい
て、転写装置3による転写部位の近傍に位置する張架ロ
ール5(本例では5a)を駆動ロール6とし、この駆動
ロール6と転写装置3による転写部位との間に位置する
転写搬送ベルト2の張力が局所的に低減せしめられる張
力低減機構7を設けたことを特徴とするものである。
【0007】このような技術的手段において、像担持体
1とは、可視像が形成担持されるものであれば、感光
体、誘電体など適宜選定して差し支えなく、その態様に
ついてもベルト状、ドラム状を問わないばかりか、数に
ついても、一若しくは複数いずれをも含む。また、転写
搬送ベルト2とは、中間転写ベルト、用紙などの転写材
搬送ベルトを含むものであり、張架ロール5の数、レイ
アウトなどについては適宜選定して差し支えない。
【0008】ここで、張架ロール5としては、駆動ロー
ル6(本例では5a)のほかに通常従動ロール(5b〜
5d)を用いるが、この従動ロール(5b〜5d)には
各種機能を具備させることができる。例えば図1(a)
(b)に示すように、転写搬送ベルト2に所定の張力が
付与せしめられるテンションロール(本例では5d)と
したり、転写搬送ベルト2が中間転写ベルトである態様
において、転写材4に可視像を転写させる二次転写装置
の構成要素であるバックアップロール(本例では5c)
としたり、あるいは、転写搬送ベルト2の移動方向に直
交する方向への蛇行を防止するステアリングロール(本
例では5b)とするなど適宜選定することができる。ま
た、駆動ロール6の配設位置としては、転写装置3の転
写部位の近傍であればよいが、張力低減機構7による張
力低減動作を効率的に作用させるには、転写装置3の転
写部位の最近傍の張架ロール5を駆動ロール6とするこ
とが好ましい。
【0009】更に、転写装置3については、像担持体1
上の可視像を転写搬送ベルト2に直接若しくは転写材4
を介して転写し得るものであれば、コロトロンなどの転
写搬送ベルト2に対して非接触配置される態様のもので
あっても差し支えないが、張力低減機構7による張力低
減効果を得やすくするという観点からすれば、転写装置
3としては、像担持体1との間で転写搬送ベルト2を挟
持する態様、例えば転写ロールのようなものが好まし
い。
【0010】また、張力低減機構7による張力の低減程
度については、駆動ロール6の局部的な駆動伝達誤差
(駆動ギア列などの局部的な破損など)を吸収する程度
に設定することが好ましい。この態様にあっては、本発
明は、可視像(例えばトナー像)が形成担持される像担
持体1と、複数の張架ロール5(例えば5a〜5d)に
掛け渡されて像担持体1に対向配置される転写搬送ベル
ト2と、像担持体1上の可視像を転写搬送ベルト2に直
接若しくは転写材4を介して転写させる転写装置3とを
備えた画像形成装置において、転写装置3による転写部
位の近傍に位置する張架ロール5(本例では5a)を駆
動ロール6とし、この駆動ロール6と転写装置3による
転写部位との間に位置する転写搬送ベルト2が駆動ロー
ル6の局部的な駆動伝達誤差を吸収する程度に微小弛緩
する微小弛緩機構を設けた態様とも言える。但し、ここ
でいう微小弛緩機構は、転写搬送ベルト2が駆動ロール
6との間でスリップせず、駆動伝達性に悪影響を与えな
い範囲で転写搬送ベルト2を微小弛緩させるものであ
り、駆動伝達性に影響を与える程度の大きな弛緩を除外
するものである。
【0011】更に、張力低減機構7については、転写搬
送ベルト2の張力を局所的に低減させるものであればよ
く、代表的な態様としては、像担持体1と駆動ロール6
との間に速度差を与えるようにすればよい。ここで、速
度差を与える張力低減機構7を構築する場合には、転写
装置3による転写部位に対し駆動ロール6を上流側ある
いは下流側のいずれに配置するかで異なる態様になる。
すなわち、転写装置3による転写部位に対して駆動ロー
ル6が上流側に位置する態様においては、図1(a)に
示すように、張力低減機構7は駆動ロール6速度を像担
持体1速度よりも速く設定するものであればよい。一
方、転写装置3による転写部位に対して駆動ロール6が
下流側に位置する態様においては、図1(b)に示すよ
うに、張力低減機構7は駆動ロール6速度を像担持体1
速度よりも遅く設定するものであればよい。
【0012】更に、像担持体1及び転写搬送ベルト2の
駆動源については別々でもよいし、あるいは、共用化し
ても差し支えない。この場合において、像担持体1及び
転写搬送ベルト2を同一の駆動源にて駆動する態様にあ
っては、速度差設計として、駆動伝達系のギア比やギア
数で調整するようにしてもよいが、効率的に速度差設計
を行うという観点からすれば、駆動ロール6径又は像担
持体1径を速度変化率分だけ変更するようにすればよ
い。
【0013】また、駆動ロール6に対する駆動伝達ギア
のバックラッシュガタを有効に防止するという観点から
すれば、図1(b)に示すように、駆動ロール6に一定
負荷が付与せしめられる負荷付与機構8を設けることが
好ましい。特に、駆動ロール6が転写装置3による転写
部位の下流側に位置する態様にあっては、駆動ロール6
の速度が像担持体1の速度よりも遅くなるため、駆動ロ
ール6が転写搬送ベルト2の押し付けに伴って駆動伝達
ギアのバックラッシュガタ分だけ移動し易くなり、転写
搬送ベルト2の張力低減部で吸収できない程度の変動が
起こる可能性がある。このため、負荷付与機構8を設け
るメリットは大きい。
【0014】また、張力低減機構7による速度差につい
ては、転写搬送ベルト2の弾性係数や引張強度などに応
じて適宜選定して差し支えないが、通常0〜0.5%程
度(0を含まない)に設定されていればよい。
【0015】次に、上述した技術的手段の作用について
説明する。図1(a)(b)において、転写搬送ベルト
2の駆動ロール6と転写装置3による転写部位との間に
は他の張架ロール5は存在しない。従って、張力低減機
構7は、駆動ロール6と転写装置3による転写部位との
間に位置する転写搬送ベルト2の張力を局所的に低減す
る。この状態において、駆動ロール6の駆動伝達系(例
えば駆動伝達ギア列など)から局部的な速度変動が駆動
ロール6に伝達されたとしても、張力が低減された転写
搬送ベルト2部分で前記駆動ロール6の局部的な速度変
動が吸収されてしまい、転写装置3による転写部位に前
記駆動ロール6の局部的な速度変動が伝達されることは
ない。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に示す実施の形態
に基づいて本発明を詳細に説明する。 ◎実施の形態1 図2は本発明が適用された画像形成装置の実施の一形態
を示す説明図であり、本実施の形態では、符号21は例
えば矢印方向に回転する感光体ドラム(潜像担持体)、
22は感光体ドラム21を予め帯電するコロトロン等の
帯電器、23は各色成分画像情報に基づいて感光体ドラ
ム21上に各色成分に対応した静電潜像を書き込むレー
ザ走査装置(ROS)などの画像書込装置(本例では同
装置からのビームに符号を付す)、24はイエロ
(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック
(K)の各色に対応した現像器241〜244が回転ホ
ルダ245に搭載された回転型(ロータリー型)現像装
置であり、感光体ドラム21に形成された静電潜像を現
像器241〜244のいずれかで現像して各色成分トナ
ー像を形成するようになっている。また、符号25は感
光体ドラム21上の残留トナーを廃トナーとして除去す
るドラムクリーナである。
【0017】また、符号30は感光体ドラム21の表面
に当接されるように配置された中間転写ベルトであり、
複数(本実施の形態では例えば5つ)のロール31〜3
5に張架されて矢印方向へ回動するようになっている。
更に、中間転写ベルト30の感光体ドラム21に対向す
る部位(一次転写位置)において、中間転写ベルト30
の裏面側には一次転写装置(本実施の形態では一次転写
ロール)26が配設されており、この一次転写ロール2
6にトナーの帯電極性と逆極性の電圧を印加すること
で、感光体ドラム21上のトナー像が中間転写ベルト3
0に静電吸引されるようになっている。
【0018】ここで、本実施の形態で用いられる中間転
写ベルト30の張架ロール31〜35については述べる
と、符号31は一次転写ロール26による一次転写部位
の上流側近傍に設けられる駆動ロール、32は一次転写
部位における中間転写ベルト30の姿勢を所定の姿勢に
保つために、前記駆動ロール31及び一次転写ロール2
6の延長線上に配設される従動ロール(姿勢保持ロー
ル)、33は従動ロール32の下流側に設けられて中間
転写ベルト30に所定の張力を付与するテンションロー
ル、34はテンションロール33の更に下流側に配設さ
れ、中間転写ベルト30の移動方向に直交する向きの蛇
行を防止するステアリングロール、35は後述する二次
転写装置40の一要素である対向ロール(バックアップ
ロール)である。
【0019】更にまた、シートとしての用紙Pの搬送経
路に面した中間転写ベルト30の二次転写位置には二次
転写装置40が配設されており、本実施の形態では、中
間転写ベルト30のトナー像担持面側に圧接配置される
二次転写ロール36と、中間転写ベルト30の裏面側に
配置されて二次転写ロール36の対向電極をなす対向ロ
ール(バックアップロール)35とを備えている。そし
て、本実施の形態では、二次転写ロール36が接地され
ており、また、バックアップロール35にはトナーの帯
電極性と同極性のバイアスが給電ロール37を介して安
定的に印加されている。また、符号41は中間転写ベル
ト30上の残留トナーをトナーとして除去するベルトク
リーナである。
【0020】また、本実施の形態において、用紙搬送系
は、用紙トレイ50からフィードロール51にて用紙P
を所定の搬送経路へ向けて搬送し、搬送経路中のレジス
トレーションロール(レジストロール)52で用紙Pを
一旦位置決め停止させた後に所定のタイミングで二次転
写位置へと用紙Pを搬送し、二次転写後の用紙Pを搬送
ベルト53へと導き、この搬送ベルト53にて定着装置
42へと搬送するようになっている。
【0021】特に、本実施の形態にあっては、図3に示
すように、感光体ドラム21は図示外の駆動伝達機構
(ギア列など)を介して駆動モータ61にて駆動回転さ
れており、また、中間転写ベルト30の駆動ロール31
も図示外の駆動伝達機構(ギア列など)を介して駆動モ
ータ62にて駆動回転されるようになっている。この場
合において、感光体ドラム21の周速度をvd、駆動ロ
ール31の周速度、正確には駆動ロール31に対応する
中間転写ベルト30の周速度をvbとすれば、本実施の
形態では、vb>vdに設定されている。但し、vdに比
べてvbが大きすぎると、一次転写部位Pと駆動ロール
31との間に位置する中間転写ベルト30が弛み過ぎ、
中間転写ベルト30の搬送性が損なわれる虞れがある。
そこで、本実施の形態では、0<(vb−vd)/vd≦0.
005(0.5%)程度に設定されているが、公差を考
慮すれば、(vb−vd)/vdを0.0025(0.25
%)付近で使用することがよい。
【0022】従って、本実施の形態によれば、この画像
形成装置の作像プロセスは、感光体ドラム21上にイエ
ロ、マゼンタ、シアン、ブラックの各色成分毎の静電潜
像を形成し、ロータリー型現像装置24における各現像
器241〜244の対応する色トナーにて各静電潜像を
可視像化した後、中間転写ベルト30に順次一次転写
し、中間転写ベルト30上の各色成分トナー像の重ね転
写像を用紙P上に二次転写するようにしたものである。
そして、二次転写工程が終了した時点では、感光体ドラ
ム21上の残留トナーはドラムクリーナ26にて清掃さ
れ、中間転写ベルト30上の残留トナーはベルトクリー
ナ41にて清掃される。
【0023】このような作像プロセスにおいて、仮に、
図4に示すように、駆動ロール31の駆動伝達機構(ギ
ア列など)に局部的な速度変動(例えばギア歯の一部破
損などに起因)が発生したとすると、当該駆動伝達機構
の局部的な速度変動成分mは駆動ロール31を通じて中
間転写ベルト30に伝達される。ところが、駆動ロール
31と感光体ドラム21との間の速度差設定により、駆
動ロール31から一次転写部位Pに至る間の中間転写ベ
ルト30の張力は他の部位に比べて若干低減されるた
め、中間転写ベルト30に伝達された駆動伝達機構の速
度変動成分mは中間転写ベルト30の張力低減部にて吸
収されてしまい、一次転写部位Pには伝達されない。こ
のため、仮に、駆動ロール31に局部的な速度変動が生
じたとしても、この速度変動成分mが一次転写部位Pに
至ることはなく、一次転写部位Pで中間転写ベルト30
の搬送安定性が損なわれることはない。よって、転写ポ
イントで画像乱れ(バンディング)が生ずることはな
く、良好な転写動作が行われる。
【0024】◎実施の形態2 図5は本発明が適用された画像形成装置の実施の形態2
を示す。同図において、本実施の形態に係る画像形成装
置は、実施の形態1と略同様であるが、実施の形態1と
異なり、中間転写ベルト30の駆動ロール31を一次転
写部位Pの下流側に設定し、感光体ドラム21の周速度
をvd、駆動ロール31の周速度、正確には駆動ロール
31に対応する中間転写ベルト30の周速度をvbとす
れば、vb<vdを満たすように設定したものである。本
実施の形態においては、0<(vd−vb)/vd≦0.00
5(0.5%)程度に設定されている。尚、実施の形態
1と同様な構成要素については、一部レイアウト上の差
異(張架ロール32がない、テンションロール33の位
置が相違)はあるものの実施の形態1と同様な符号を付
してここではその詳細な説明を省略する。
【0025】また、本実施の形態においては、図5及び
図6に示すように、駆動ロール31に負荷付与機構70
が設けられている。この負荷付与機構70は、駆動ロー
ル31にクリーナブラシ71をスプリング72等で押圧
付勢したものであり、この押圧力については、駆動ロー
ル31による駆動動作が損なわれず、しかも、駆動ロー
ル31の駆動伝達機構(ギア列など)73のギアバック
ラッシュガタを回避できるように選定される。
【0026】従って、本実施の形態にあっては、仮に、
駆動ロール31の駆動伝達機構(ギア列など)に局部的
な速度変動が発生したとすると、当該駆動伝達機構の局
部的な速度変動成分は駆動ロール31を通じて中間転写
ベルト30に伝達される。ところが、駆動ロール31と
感光体ドラム21との間の速度差設定により、駆一次転
写部位Pから駆動ロール31に至る間の中間転写ベルト
30の張力は他の部位に比べて若干低減されるため、中
間転写ベルト30に伝達された駆動伝達機構の速度変動
成分は中間転写ベルト30の張力低減部にて吸収されて
しまい、一次転写部位Pには伝達されない。このため、
実施の形態1と同様に、転写ポイントで画像乱れ(バン
ディング)が生ずることはなく、良好な転写動作が行わ
れる。
【0027】また、本実施の形態にあつては、駆動ロー
ル31に対応した中間転写ベルト30の周速度vbが感
光体ドラム21の周速度vdよりも遅く設定されること
から、感光体ドラム21による搬送力が中間転写ベルト
30を通じて駆動ロール31に伝達されてしまい、駆動
ロール31が駆動伝達機構(ギア列など)73のギアバ
ックラッシュガタ分だけがたついてしまう懸念がある。
ところが、本実施の形態にあっては、駆動ロール31は
負荷付与機構70により所定の負荷が与えられているた
め、図6に示すように、駆動ロール31の駆動伝達機構
73を構成する各ギア74,75は常時バックラッシュ
ガタを一方向に押し付けた状態で噛合することになり、
駆動ロール31が駆動伝達機構73のギアバックラッシ
ュガタに応じてがたつくことはない。このため、駆動ロ
ール31に掛け渡される中間転写ベルト30ががたつく
ことはなく、駆動ロール31による中間転写ベルト30
の搬送動作は安定したものに保たれる。
【0028】◎実施の形態3 図7は本発明が適用された画像形成装置の実施の形態3
を示す。同図において、本実施の形態に係る画像形成装
置は、実施の形態1と略同様であるが、実施の形態1と
異なり、中間転写ベルト30の駆動ロール31及び感光
体ドラム21を同一の駆動モータ63に駆動連結し、こ
の駆動モータ63からの駆動力を駆動分離ギア列64を
介して駆動ロール31及び感光体ドラム21に伝達する
ようにしたものである。このような態様において、感光
体ドラム21の周速度vd及び駆動ロール31のに対応
した中間転写ベルト30の周速度vbは、感光体ドラム
21の外径d1、駆動ロール31の外径d2を適宜調整す
ることで、vb>vdの関係を満たすように設定される。
このように、本態様によれば、感光体ドラム21、駆動
ロール31の外径寸法を適宜調整することで、両者の微
小な速度差成分を簡単に調整することが可能である。
【0029】◎実施の形態4 図8は本発明が適用される画像形成装置の実施の形態4
を示す。同図において、本実施の形態に係る画像形成装
置は、実施の形態1〜3と異なり、例えば電子写真方式
にて各色成分トナー像が形成される複数の画像形成ユニ
ット100(具体的には100K,100Y,100
M,100C)を並列配置し、各画像形成ユニット10
0で形成した各色成分トナー像を中間転写ベルト110
に順次一次転写させ、二次転写ロール113にて供給ト
レイ116から供給される用紙117に中間転写ベルト
110上の各色成分トナー像を二次転写させ、搬送ベル
ト118を介して定着器119に導くようにしたもので
ある。
【0030】本実施の形態において、各色成分の画像形
成ユニット100は、例えば感光体ドラム101の周囲
に、感光体ドラム101が帯電される一様帯電器10
2、感光体ドラム101上に静電潜像が書込まれるレー
ザ露光器103、各色成分トナーが収容されて感光体ド
ラム101上の静電潜像が可視像化される現像器10
4、感光体ドラム101上の各色成分トナー像が中間転
写ベルト110に転写せしめられる一次転写ロール10
5及び感光体ドラム101上の残留トナーなどが除去さ
れるクリーナ106などの電子写真用デバイスを順次配
設したものである。尚、符号111は中間転写ベルト1
10上の残留トナーなどを除去するベルトクリーナ、1
12は中間転写ベルト110の残留電荷を除去する除電
器、114は二次転写ロール113に対向して中間転写
ベルト110の裏面側に圧接配置されるバックアップロ
ール、115は給電ロールである。
【0031】特に、本実施の形態においては、中間転写
ベルト110は上記バックアップロール114を含む5
つの張架ロール121〜124に掛け渡されており、第
1画像形成ユニット100Kの一次転写部位の上流側近
傍に位置する張架ロール121を駆動ロールとし、この
駆動ロール121に対応した中間転写ベルト110の周
速度vb及び第1画像形成ユニット100Kの感光体ド
ラム101の周速度vdとの関係について、vb>vdの
関係を満たすようにしたものである。
【0032】従って、本実施の形態にあっては、各画像
形成ユニット100の各感光体ドラム101上のトナー
像は中間転写ベルト110に順次転写された後、用紙に
一括転写される。このような画像形成過程において、仮
に、中間転写ベルト110の駆動ロール121に駆動伝
達機構からの局部的な速度変動が生じたとしても、当該
速度変動成分は、駆動ロール121と第1画像形成ユニ
ット100Kの感光体ドラム101の一次転写部位との
間に位置する中間転写ベルト110の張力低減部にて有
効に吸収されるため、駆動ロール121の速度変動が第
1画像形成ユニット100Kの一次転写部位に伝達され
る懸念はほとんどない。このため、駆動ロール121か
らの速度変動が第1画像形成ユニット100Kの下流側
に位置する第2〜第4画像形成ユニット100Y〜10
0Cの一次転写部位に伝達されることもない。それゆ
え、各画像形成ユニット100の一次転写部位が駆動ロ
ール121の速度変動によって影響を受けることはほと
んどなく、転写ポイントにて画像乱れ(バンディング)
が生ずることはない。
【0033】尚、本実施の形態においては、第1画像形
成ユニット100Kの上流側近傍に位置する張架ロール
121を駆動ロールとした態様が示されているが、これ
に限定されるものではなく、例えば最終段の第4画像形
成ユニット100Cの下流側近傍に位置する張架ロール
122を駆動ロールとし、この駆動ロール122に対応
した中間転写ベルト110の周速度vb及び第4画像形
成ユニット100Cの感光体ドラム101の周速度vd
との関係について、vd>vbの関係を満たすようにして
もよい。この態様においても、各画像形成ユニット10
0の一次転写部位が駆動ロール122の速度変動によっ
て影響を受けることはほとんどなく、転写ポイントにて
画像乱れ(バンディング)が生ずることはない。
【0034】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、転写装置による転写部位の近傍に位置する張架ロー
ルを駆動ロールとし、この駆動ロールと転写装置による
転写部位との間に位置する転写搬送ベルトの張力を局所
的に低減させるようにしたので、仮に、転写搬送ベルト
の駆動系からの局部的な速度変動があったとしても、当
該速度変動成分を転写搬送ベルトの局所的な張力低減部
にて吸収することができる。このため、転写搬送ベルト
の駆動系からの局部的な速度変動に伴う画質欠陥を有効
に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)(b)は本発明に係る画像形成装置の
概要を示す説明図である。
【図2】 実施の形態1に係る画像形成装置の全体構成
を示す説明図である。
【図3】 実施の形態1に係る画像形成装置の要部を示
す説明図である。
【図4】 実施の形態1に係る画像形成装置の性能評価
を示す説明図である。
【図5】 実施の形態2に係る画像形成装置の要部を示
す説明図である。
【図6】 実施の形態2で用いられる負荷付与機構の詳
細を示す説明図である。
【図7】 実施の形態3に係る画像形成装置の要部を示
す説明図である。
【図8】 実施の形態4に係る画像形成装置の全体構成
を示す説明図である。
【符号の説明】
1…像担持体,2…転写搬送ベルト,3…転写装置,4
…転写材,5(5a〜5d)…張架ロール,6…駆動ロ
ール,7…張力低減機構,8…負荷付与機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金谷 真一 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 村上 順一 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 Fターム(参考) 2H032 BA09 BA18 BA23 CA01

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可視像が形成担持される像担持体と、複
    数の張架ロールに掛け渡されて像担持体に対向配置され
    る転写搬送ベルトと、像担持体上の可視像を転写搬送ベ
    ルトに直接若しくは転写材を介して転写させる転写装置
    とを備えた画像形成装置において、 転写装置による転写部位の近傍に位置する張架ロールを
    駆動ロールとし、 この駆動ロールと転写装置による転写部位との間に位置
    する転写搬送ベルトの張力が局所的に低減せしめられる
    張力低減機構を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の画像形成装置において、 張力低減機構は駆動ロールの局部的な駆動伝達誤差を吸
    収するものであることを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の画像形成装置において、 張力低減機構は、像担持体と駆動ロールとの間に速度差
    を与えるものであることを特徴とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の画像形成装置のうち、転
    写装置による転写部位に対して駆動ロールが上流側に位
    置する態様において、 張力低減機構は駆動ロール速度を像担持体速度よりも速
    く設定するものであることを特徴とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の画像形成装置のうち、転
    写装置による転写部位に対して駆動ロールが下流側に位
    置する態様において、 張力低減機構は駆動ロール速度を像担持体速度よりも遅
    く設定するものであることを特徴とする画像形成装置。
  6. 【請求項6】 請求項3記載の画像形成装置のうち、像
    担持体及び転写搬送ベルトを同一の駆動源にて駆動する
    態様において、 駆動ロール径又は像担持体径を速度変化率分だけ変更す
    ることを特徴とする画像形成装置。
  7. 【請求項7】 請求項3記載の画像形成装置において、 張力低減機構による速度差は0〜0.5%程度(0を含
    まない)に設定されていることを特徴とする画像形成装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の画像形成装置において、 駆動ロールに一定負荷が付与せしめられる負荷付与機構
    を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の画像形成装置において、 転写搬送ベルトは、像担持体に対向する中間転写ベルト
    であることを特徴とする画像形成装置。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の画像形成装置におい
    て、 転写装置は、像担持体との間で転写搬送ベルトを挟持す
    るものであることを特徴とする画像形成装置。
  11. 【請求項11】 可視像が形成担持される像担持体と、
    複数の張架ロールに掛け渡されて像担持体に対向配置さ
    れる転写搬送ベルトと、像担持体上の可視像を転写搬送
    ベルトに直接若しくは転写材を介して転写させる転写装
    置とを備えた画像形成装置において、 転写装置による転写部位の近傍に位置する張架ロールを
    駆動ロールとし、 この駆動ロールと転写装置による転写部位との間に位置
    する転写搬送ベルトが駆動ロールの局部的な駆動伝達誤
    差を吸収する程度に微小弛緩する微小弛緩機構を設けた
    ことを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1315047A2 (en) * 2001-11-27 2003-05-28 Seiko Epson Corporation Image forming apparatus
US8050605B2 (en) 2009-03-26 2011-11-01 Fuji Xerox Co., Ltd. Image forming apparatus including load applying member

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