JP2004013032A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【解決課題】像担持体と転写部材とで形成される転写ニップに案内する転写材の姿勢を制御することによって、像担持体の径や、像担持体と転写部材との硬度の関係などを任意に設定して、設計の自由度を広げた場合でも、又、両面プリント時などにおいても、画像飛び散り(ブラー)や転写リーク(白点抜け)という画質欠陥が発生するのを防止することが可能な画像形成装置を提供することを課題とする。
【解決手段】ガイド部材のうち、前記転写部材側に配置されるガイド部材のガイド面を、転写材搬送方向の最上流端及び最下流端以外の部分で、少なくとも一箇所以上転写ニップ部の接線上または接線よりも像担持体側に配置して課題を解決した。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電子写真方式を適用した複写機、プリンタ、ファクシミリあるいはこれらの複合機等の画像形成装置に係り、特に、中間転写体等の像担持体上に形成された現像像を、転写手段を用いて転写材上に転写する方式の画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の電子写真方式を適用した複写機、プリンタ、ファクシミリあるいはこれらの複合機等の画像形成装置としては、感光体ドラム上に形成された現像像を、直接転写部材によって転写材上に転写するか、あるいは、単一又は複数の感光体ドラム上に形成されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック等の色の異なる現像像を、ベルト状又はドラム状の中間転写体上に一次転写した後、当該ベルト状又はドラム状の中間転写体から転写部材によって転写材上に一括して二次転写することにより、白黒やフルカラーの画像を形成するように構成したものがある。
【0003】
ところで、かかる画像形成装置においては、感光体ドラムと転写部材とのニップ部や、ベルト状又はドラム状の中間転写体と転写部材とのニップ部に、転写材を案内するガイド部材が設けられているが、当該ガイド部材によって転写材が適正な姿勢でニップ部に案内されないと、転写材が転写部材側に片寄って搬送されて過剰な転写電界が作用したり、転写材の後端がガイド部材を抜けたときに、転写材の後端が跳ね上がり、画像乱れが発生するという問題点を有している。
【0004】
そこで、かかる問題点を解決するために、特開平6−3974号公報等に開示されているように、転写部材側の転写材ガイドの最下流端を転写ニップ接線上を含む像担持体側に配置することによって、転写ニップ直前部でのギャップ転写による画像飛び散り(ブラー)を低減する技術が、既に提案されている。
【0005】
更に説明すると、上記特開平6−3974号公報に係る画像形成装置は、図10に示すように、像担持体100 のトナー像を転写材へ静電的に転写するために像担持体100 と接触する転写帯電部材101 と、転写位置へ転写材を案内するガイド部材102 と、を有する画像形成装置において、上記ガイド部材102 の転写材を案内する最下流側の端部102 aは、像担持体100 と上記転写帯電部材101 との接触部のうち転写材移動方向の最上流側の点における像担持体100 の接線L1 上を含むその上方に位置し、かつ上記ガイド部材102 の転写材案内面と水平方向とのなす角度がL1 と水平方向とのなす角度より小さいように構成したものである。
【0006】
【発明が解決しようとする謀題】
しかし、上記従来技術の場合には、次のような問題点を有している。すなわ ち、上記特開平6−3974号公報に係る画像形成装置の場合には、ガイド部材102 の最下流端102 aと転写ニップとの距離を規定していないので、例えばレイアウトの関係で転写ニップよりもかなり距離の離れた位置に、転写帯電部材側のガイド部材102 の最下流端102 aを配置した場合には、図11及び図12に示すように、転写材103 の後端が転写帯電部材側のガイド部材102 の最下流端102 aを離れた後に転写帯電部材101 側に落ち込み、当該転写材103 の落ち込みに伴って画像飛び散り(ブラー)が発生したり、転写材103 が転写帯電部材101 によって局部的に過剰な転写電界を受け、トナーが逆極性に帯電してしまって転写リーク(白点抜け)が発生するという問題点を有していた。
【0007】
更に説明すると、図13に示すように、転写材102 の転写ニップ部への突入姿勢が、ニップ接線よりも転写帯電部材101 側に寄ると、ニップ部の直前で転写材103 が転写帯電部材101 によって過剰に帯電されるため、ギャップ転写による画像飛び散り(ブラー)が発生したり、転写材103 が転写帯電部材101 によって局部的に過剰な転写電界を受け、転写材103 から像担持体100 に向かって局部的な放電(転写リーク)が起こり、放電被爆を受けたトナーが逆極性に帯電してしまって転写できず白点抜けが発生するという問題点を有していた。特に、後者の問題点は、図12に示すように、転写材103 の後端が落ち込んで急激に姿勢が変わる場合、転写ニップ部近傍の電界変化が急激に起こるので、顕著に発生しやすくなる。
【0008】
この問題点は、図11に示すように、転写材103 を転写ニップまで搬送する搬送ローラ104 が、転写ニップの接線よりも転写帯電部材101 側に位置するレイアウトを採用した画像形成装置において顕著である。また、像担持体として外径の大きいものを採用した場合には、転写材のニップ部への突入及び搬送に必要なクリアランスを、像担持体と転写帯電部材側のガイド部材の最下流端の間に確保しようとすると、当該転写帯電部材側のガイド部材の最下流端をニップ部からかなり離れた位置に配置せざるを得ず、上述した画像飛び散り(ブラー)や転写リーク(白点抜け)というトラブルが発生しやすいという問題点を有していた。
【0009】
また、像担持体が弾性部材であって、転写帯電部材が高硬度の部材からなるように構成した場合には、転写ニップ部の形状が高硬度の感光体ドラムと低硬度の転写帯電部材との関係と逆になるため、転写材が転写帯電部材側に巻き付きやすい姿勢となって、上述した転写材の後端が転写帯電部材側のガイドの最下流端を離れた後に、転写帯電部材側に一層落ち込みやすくなり、画像飛び散り(ブラ ー)や転写リーク(白点抜け)というトラブルが顕著に発生しやすいという問題点を有していた。
【0010】
さらに、転写材の両面に画像をプリントするにあたって、転写材の第二面に画像を転写する場合、第一面が画像側にカールしていると、転写材の後端の落ち込みが激しく、上記の問題点が顕著に発生する。
【0011】
又、転写材のガイド部材の最下流端をニップ接線よりも大きく像担持体側に近付けたレイアウトの場合には、転写材の後端がガイド部材の最下流端を離れたときの跳ね返りが大きくなるため、上記の画像飛び散り(ブラー)や転写リーク (白点抜け)の問題点が顕著に発生する。
【0012】
そこで、この発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、像担持体と転写部材とで形成される転写ニップに案内する転写材の姿勢を制御することによって、像担持体の径や、像担持体と転写部材との硬度の関係などを任意に設定して、設計の自由度を広げた場合で も、又、両面プリント時などにおいても、画像飛び散り(ブラー)や転写リーク(白点抜け)という画質欠陥が発生するのを防止することが可能な画像形成装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、請求項1に記載された発明は、トナー像を担持する像担持体と、前記像担持体に圧接して当該像担持体上に担持されたトナー像を転写材に転写する転写ニップ部を形成する転写部材と、前記転写材を転写ニップ部に案内するガイド部材と、前記転写ニップ部の接線よりも転写部材側に配置され、前記転写材を転写ニップ部に搬送する搬送部材とを備えた画像形成装置において、前記ガイド部材のうち、前記転写部材側に配置されるガイド部材のガイド面を、転写材搬送方向の最上流端及び最下流端以外の部分で、少なくとも一箇所以上転写ニップ部の接線上または接線よりも像担持体側に配置したことを特徴とする画像形成装置である。
【0014】
また、請求項2に記載された発明は、トナー像を担持する像担持体と、前記像担持体に圧接して当該像担持体上に担持されたトナー像を転写材に転写する転写ニップ部を形成する転写部材と、前記転写材を転写ニップ部に案内するガイド部材と、前記転写ニップ部の接線よりも転写部材側に配置され、前記転写材を転写ニップ部に搬送する搬送部材とを備えた画像形成装置において、前記ガイド部材のうち、前記転写部材側に配置されるガイド部材の先端部に、転写部材側に折り曲げた折曲部を設けるとともに、当該折曲部の少なくとも一部を転写ニップ部の接線上または接線よりも像担持体側に配置したことを特徴とする画像形成装置である。
【0015】
さらに、請求項3に記載された発明は、前記像担持体の表面が弾性を有する中間転写体からなることを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置である。
【0016】
また更に、請求項4に記載された発明は、前記転写部材がアスカーC硬度が70度以上の転写ローラからなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置である。
【0017】
又、請求項5に記載された発明は、前記転写部材側に配置されるガイド部材のガイド面と像担持体との最近接部分の距離が、1.5mm以上に設定されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成装置である。
【0018】
更に、請求項6に記載された発明は、前記転写部材側に配置されるガイド部材のガイド面の像担持体との最近接部分又は折曲部を、像担持体の表面に対して同心円状に形成したことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成装置である。
【0019】
また、請求項7に記載された発明は、前記像担持体側に配置されるガイド部材を、転写ニップ部の接線よりも転写部材側に配置したことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の画像形成装置である。
【0020】
さらに、請求項8に記載された発明は、前記転写部材側に配置されるガイド部材の最上流部から転写ニップ部の接線上または接線よりも像担持体側に位置する部分までの少なくとも一部を、転写材が通過することによって弾性変形可能な弾性フィルムによって構成したことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の画像形成装置である。
【0021】
又、請求項9に記載された発明は、前記転写部材側に配置されるガイド部材のガイド面のうち、転写材の裏面が摺擦する部分を、体積抵抗が107 〜1010Ω・cmの半導電性部材で形成したことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の画像形成装置である。
【0022】
さらに、請求項10に記載された発明は、前記転写部材側に配置されるガイド部材のガイド面のうち、転写材の裏面が摺擦する部分を、体積抵抗が106 Ω・cm以下の導電性部材で形成し、且つ、当該転写材の裏面が摺擦する部分を高抵抗素子又は定電圧素子を介して接地したことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の画像形成装置である。
【0023】
更にまた、請求項11に記載された発明は、前記転写部材側に配置されるガイド部材のガイド面のうち、転写材の裏面が摺擦する部分を、転写材との摺擦によってトナーと同極性に帯電する部材によって形成したことを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の画像形成装置である。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0025】
実施の形態1
図2はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのタンデム型のフルカラープリンタを示すものである。
【0026】
図2において、01はタンデム型のフルカラープリンタの本体を示すものであ り、このプリンタ本体01の内部には、大別して、フルカラーの画像形成を行うプリントヘッドデバイス(Print Head Device )02と、このプリントヘッドデバイス02の4つの感光体ドラム(像担持体)11, 12, 13, 14に画像露光を施すROS(Raster Output Scanner )(露光装置)03と、上記プリントヘッドデバイス02の各色の現像装置41, 42, 43, 44に対応する色のトナーを供給する4つのトナーボックス04Y,04M,04K,04C と、上記プリントヘッドデバイス02に転写材としての転写用紙Pを供給する給紙カセット05と、上記プリントヘッドデバイス02からトナー像が転写された転写用紙Pに対して、定着処理を施す定着装置06と、この定着装置06によって片面に画像が定着された転写用紙Pを、表裏を反転した状態 で、再度プリントヘッドデバイス02の転写部へと搬送する両面用搬送経路07と、プリンタ本体01の外部から所望の転写用紙Pを給紙する手差し給紙手段08と、プリンタの動作を制御する制御回路や、画像信号に対して画像処理を施す画像処理回路等からなるコントローラ09と、高圧電源回路等からなる電気回路10とが設けられている。なお、図2中、Tは画像が形成された転写用紙Pを排出する排出トイレを示すものであり、この排出トイレT は、プリンタ本体01の上部に一体的に配置されている。
【0027】
上記プリンタ本体01の内部に配設される種々の部材のうち、露光装置としてのROS03は、イエロー(Y)、マジェンタ(M)、ブラック(K)、シアン  (C)の各色に対応した画像データに基づいて点灯駆動される4つの半導体レーザや、これら4つの半導体レーザから出射される4本のレーザ光を、偏向走査するためのf−θレンズやポリゴンミラー、あるいは複数枚の反射ミラーなどから構成されている。
【0028】
図3はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのタンデム型フルカラープリンタのプリントヘッドデバイスを示すものである。尚、図3中の矢印 は、各回転部材の回転方向を示している。
【0029】
このプリントヘッドデバイス02は、図3に示すように、イエロー(Y)、マジェンタ(M)、ブラック(K)、シアン(C)用の各感光体ドラム(像担持体)11, 12, 13, 14を有する画像形成部1, 2, 3, 4と、これら感光体ドラム11, 12, 13, 14に接触する一次帯電用の帯電ロール(接触型帯電装置)21, 22, 23, 24 と、イエロー(Y)、マジェンタ(M)、ブラック(K)、シアン(C)の各色のレーザ光31, 32, 33, 34を照射するROS(露光装置)03(図2参照)と、上記感光体ドラム11, 12, 13, 14上に形成された静電潜像を、イエロー(Y)、マジェンタ(M)、ブラック(K)、シアン(C)の各色のトナーで現像する現像装置41, 42, 43, 44と、上記4つの感光体ドラム11, 12, 13, 14のうちの2つの感光体ドラム11, 12に接触する中間転写体としての第1の一次中間転写ドラム (像担持体)51及び他の2つの感光体ドラム13, 14に接触する第2の一次中間転写ドラム(像担持体)52と、上記第1、第2の一次中間転写ドラム51, 52に接触する中間転写体としての二次中間転写ドラム(像担持体)53と、この二次中間転写ドラム53に接触する最終転写ロール(転写電界付与回転体)60とで、その主要部が構成されている。
【0030】
感光体ドラム11, 12, 13, 14は、共通の接平面M を有するように一定の間隔をおいて配置されている。また、第1の一次中間転写ドラム51及び第2の一次中間転写ドラム52は、各回転軸が該感光体ドラム11, 12, 13, 14軸に対し平行かつ所定の対称面を境界とした面対称の関係にあるように配置されている。さらに、二次中間転写ドラム53は、該感光体ドラム11, 12, 13, 14と回転軸が平行であるように配置されている。
【0031】
各色毎の画像情報に応じた信号は、電気回路10(図2参照)に配設された画像処理回路によりラスタライジングされてROS03に入力される。このROS03では、イエロー(Y)、マジェンタ(M)、ブラック(K)、シアン(C)の各色のレーザ光31, 32, 33, 34が変調され、対応する色の感光体ドラム11, 12, 13, 14に照射される。
【0032】
上記各感光体ドラム11, 12, 13, 14の周囲では、周知の電子写真方式による各色毎の画像形成プロセスが行なわれる。まず、上記感光体ドラム11, 12, 13, 14としては、例えば、直径30mmのOPC感光体を用いた感光体ドラムが用いられ、これらの感光体ドラム11, 12, 13, 14は、例えば、104mm/secの回転速度で回転駆動される。上記感光体ドラム11, 12, 13, 14の表面は、図3に示すように、接触型帯電装置としての帯電ロール21, 22, 23, 24に、約−1000 VのDC電圧を印加することによって、例えば約−500V程度に帯電される。なお、上記接触型の帯電装置としては、ロールタイプのもの、フィルムタイプのもの、ブラシタイプのもの等が挙げられるが、どのタイプのものを用いても良い。この実施の形態では、近年、電子写真装置で一般に使用されている帯電ロールを採用している。また、感光体ドラム11, 12, 13, 14の表面を帯電させるために、この実施の形態では、DCのみ印加の帯電方式をとっているが、AC+DC印加の帯電方式を用いても良い。
【0033】
その後、感光体ドラム11, 12, 13, 14の表面には、露光装置としてのROS03によってイエロー(Y)、マジェンタ(M)、ブラック(K)、シアン(C)の各色に対応したレーザ光31, 32, 33, 34が照射され、各色毎の入力画像情報に応じた静電潜像が形成される。感光体ドラム11, 12, 13, 14は、ROS03で静電潜像が書き込まれた際に、その画像露光部の表面電位は−100V以下程度にまで除電される。
【0034】
また、上記感光体ドラム11, 12, 13, 14の表面に形成されたイエロー(Y)、マジェンタ(M)、ブラック(K)、シアン(C)の各色に対応した静電潜像 は、対応する色の現像装置41, 42, 43, 44によって現像され、感光体ドラム11, 12, 13, 14上にイエロー(Y)、マジェンタ(M)、ブラック(K)、シアン (C)の各色のトナー像として可視化される。
【0035】
この実施の形態では、現像装置41, 42, 43, 44として、磁気ブラシ接触型の二成分現像方式を採用しているが、この発明の適用範囲はこの現像方式に限定されるものではなく、非接触型の現像方式においてもこの発明を充分に適用することができることは勿論である。
【0036】
現像装置41, 42, 43, 44には、それぞれ色の異なったイエロー(Y)、マジェンタ(M)、ブラック(K)、シアン(C)色のトナーと、キャリアからなる現像剤が充填されている。これらの現像装置41, 42, 43, 44には、図2に示すように、対応する色のトナーボックス04Y,04M,04K,04C からトナーが補給されると、この補給されたトナーは、オーガー401 ,402 で充分にキャリアと攪拌されて摩擦帯電される。現像ロール403 の内部には、複数の磁極を所定の角度に配置したマグネットロール(不図示)が固定した状態で配置されている。この現像ロール403 に現像剤を搬送するオーガー402 によって、当該現像ロール403 の表面近傍に搬送された現像剤は、現像剤量規制部材404 によって現像部に搬送される量が規制される。この実施の形態では、上記現像剤の量は、約30〜50g/m2 であ り、また、このとき現像ロール403 上に存在するトナーの帯電量は、概ね−20 〜−50 μC/g 程度である。
【0037】
上記現像ロール403 上に供給されたトナーは、マグネットロールの磁力によって、キャリアとトナーで構成された磁気ブラシ状となっており、この磁気ブラシが感光体ドラム11, 12, 13, 14と接触している。この現像ロール403 にAC+DCの現像バイアス電圧を印加して、現像ロール403 上のトナーを感光体ドラム11, 1 2, 13, 14 上に形成された静電潜像に現像することにより、トナー像が形成される。この実施の形態では、例えば、現像バイアス電圧のAC成分が4 kHz、1.6 kVppで、DC成分が−300V程度に設定されている。
【0038】
この実施の形態では、上記現像装置41, 42, 43, 44において、トナーとして略球形状のトナーである所謂”球形トナー”であって、その平均粒径が3〜10μm程度のものが使用され、例えば、ブラック色のトナーの平均粒径は8μm、カラートナーの平均粒径は7μmに設定される。
【0039】
上記トナーとしては、例えば、PS(ポリスチレン)を主成分として、重合法によって球形状に形成されたものが用いられる。本実施の形態で使用しているトナーは、下記の式で定義されるトナー形状係数が120以下のものである。
トナー形状係数=
((トナー粒径最大長)2 ×π/(4×トナー投影面積))×100
【0040】
次に、上記各感光体ドラム11, 12, 13, 14上に形成されたイエロー(Y)、マジェンタ(M)、ブラック(K)、シアン(C)の各色のトナー像は、第1の一次中間転写ドラム51及び第2の一次中間転写ドラム52上に、静電的に一次転写される。感光体ドラム11, 12上に形成されたイエロー(Y)およびマジェンタ  (M)色のトナー像は、第1の一次中間転写ドラム51上に、感光体ドラム13, 14上に形成されたブラック(K)、シアン(C)色のトナー像は、第2の一次中間転写ドラム52上に、それぞれ転写される。従って、第1の一次中間転写ドラム51上には、感光体ドラム11または12のどちらから転写された単色像と、感光体ドラム11及び12の両方から転写された2色のトナー像が重ね合わされた二重色像が形成されることになる。また、第2の一次中間転写ドラム52上にも、感光体ドラム13,14 から同様な単色像と二重色像が形成される。
【0041】
上記第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 上に感光体ドラム11,12,13,14 からトナー像を静電的に転写するために必要な表面電位は、+250〜500 V程度である。この表面電位は、トナーの帯電状態や雰囲気温度、湿度によって最適値に設定されることになる。この雰囲気温度や湿度は、雰囲気温度や湿度によって抵抗値が変化する特性を持った部材の抵抗値を検知することで簡易的に知ることが可能である。上述のように,トナーの帯電量が−20 〜−50 μC/g の範囲内にあり、常温常湿環境下にある場合には、第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 の表面電位は、+400V程度が望ましい。
【0042】
この実施の形態で用いる第1、第2の一次中間転写ドラム51, 52は、例えば、外径が60mmに形成され、抵抗値は108 Ω程度に設定される。第1、第2の一次中間転写ドラム51, 52は、単層、あるいは複数層からなる表面が弾性を有する円筒状の回転体であり、図4に示すように、一般的にはFeやAl等からなる金属製コアとしての金属パイプ51a、52aの上に、導電性シリコーンゴム等で代表される低抵抗下地弾性ゴム層51b、52b(R=102 〜104 Ω)が、厚さ0.1 〜10mm程度に設けられているとともに、当該低抵抗下地弾性ゴム層51b、52bの表面には、厚さ10〜100 μmのアクリル系ゴムからなる中間層51c、52cが設けられている。更に、第1、第2の中間転写ドラム51, 52の最表面は、代表的にはフッ素樹脂微粒子を分散させたフッ素ゴムを厚さ3 〜100 μmの高離型層51d、52d(ρv=1011〜1013Ω・cm)として形成している。第1、第2の中間転写ドラム51, 52の硬度は、アスカーC硬度で45°程度の弾性を有している。ここで重要なのは、抵抗値と表面の離型性であり、中間転写ドラム51, 52の抵抗値がR=106 〜109 Ω程度であり、高離型層51d、52dがトナーに対して高離型性を有する材料であれば、特に材料は限定されない。
【0043】
このように第1、第2の一次中間転写ドラム51, 52上に形成された単色又は二重色のトナー像は、二次中間転写ドラム53上に静電的に二次転写される。従っ て、二次中間転写ドラム53上には、単色像からイエロー(Y)、マジェンタ  (M)、ブラック(K)、シアン(C)色の四重色像までの最終的なトナー像が形成されることになる。
【0044】
図3において、第1の一次中間転写ドラム51上には、先ず、マジェンタ色のトナー像がマジェンタ用の感光体ドラム12から転写され、次に、イエロー色のトナー像がイエロー用の感光体ドラム11から転写され、先に転写されたマジェンタ色のトナー像の上から重ね合わされて転写される。また、第2の一次中間転写ドラム52上には、先ず、シアン色のトナー像がシアン用の感光体ドラム14から転写され、次に、ブラック色のトナー像がブラック用の感光体ドラム13から、先に転写されたシアン色のトナー像の上から重ね合わされて転写される。
【0045】
図3に示す本発明による一実施形態では、静電潜像の形成から用紙へのフルカラー・トナー像の転写までの工程距離が各々の色で異なる。従って、図3に示す実施形態では、マジェンタ像、イエロー像、シアン像、ブラック像の順で、レーザ光による画像の書き込みがされないため、第1、第2の一次中間転写ドラム5 1, 52 上で重ね合わされるトナー像の順は決まっている。
【0046】
このように、第1、第2の一次中間転写ドラム51, 52上に形成されたトナー像は、二次中間転写ドラム53に対して、第1の一次中間転写ドラム51から、イエロー、マジェンタの順で一括して転写された後、第2の一次中間転写ドラム52か ら、ブラック、シアンの順で一括して転写される。
【0047】
この二次中間転写ドラム53上へ第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 からトナー像を静電的に転写するために必要な表面電位は、+600〜1200V程度であ る。この表面電位は、感光体ドラム11, 12, 13, 14から第1の一次中間転写ドラム51及び第2の一次中間転写ドラム52へ転写するときと同様に、トナーの帯電状態や雰囲気温度、湿度によって最適値に設定されることになる。また、転写に必要なのは、第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 と二次中間転写ドラム53との間の電位差であるので、第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 の表面電位に応じた値に設定することが必要である。上述のように、トナーの帯電量が−20 〜−50 μC/g の範囲内にあり、常温常湿環境下であって、第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 の表面電位が+400V程度の場合には、二次中間転写ドラム53の表面電位は、+850V程度、つまり第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 と二次中間転写ドラム53との間の電位差は、+450V程度に設定することが望ましい。
【0048】
この実施の形態で用いる二次中間転写ドラム53は、例えば、外径が第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 と同じ60mmに形成され、抵抗値は107 〜1011Ω程度に設定される。また、上記二次中間転写ドラム53も第1、第2の一次中間転写ドラム51, 52と同様、単層、あるいは複数層からなる表面が弾性を有する円筒状の回転体であり、図5に示すように、一般的にはFeやAl等からなる金属製コアとしての金属パイプ53aの上に、導電性シリコーンゴム等で代表される低抵抗下地弾性ゴム層53a(R=102 〜104 Ω)が、厚さ0.1 〜10mm程度に設けられているとともに、当該低抵抗下地弾性ゴム層53bの表面には、厚さ10〜100 μmのアクリル系ゴムからなる中間層53cが設けられている。更に、二次中間転写ドラム53の最表面は、代表的にはフッ素樹脂微粒子を分散させたフッ素ゴムを厚さ3 〜100 μmの高離型層53d(ρv=1011〜1013Ω・cm)として形成している。二次中間転写ドラム53の硬度は、アスカーC硬度で45°程度の弾性を有している。ここで、二次中間転写ドラム53の抵抗値は、第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 よりも高く設定する必要がある。そうしないと、二次中間転写ドラム53が第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 を帯電してしまい、第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52 の表面電位の制御が難しくなる。このような条件を満たす材料であれば、特に材料は限定されない。
【0049】
次に、上記二次中間転写ドラム53上に形成された単色像から四重色像までの最終的なトナー像は、約+2000 V程度の転写電圧が印加される最終転写ロール60によって、用紙搬送路を通る用紙Pに三次転写される。この用紙Pは、不図示の紙送り工程を経て用紙搬送ロール90を通過し、二次中間転写ドラム53と最終転写ロール60のニップ部に送り込まれる。この最終転写工程の後、用紙上に形成された最終的なトナー像は、定着装置06によって定着され、一連の画像形成プロセスが完了する。
【0050】
転写電界付与ロールとしての最終転写ロール60は、弾性を有する円筒状回転体であり、図6に示すように、直径12mm程度のSUS等からなる金属製コアとしての金属芯金60aの上に、厚さ2 mm程度のソリッドのウレタン等からなる弾性層60bと、厚さ10μm程度のフッ素系の樹脂からなる表面層60Cとを被覆して構成されている。この最終転写ロール60は、二次中間転写ドラム53からギアを介して駆動力を伝達されるか、もしくは二次中間転写ドラム53との摩擦駆動力による従動により回転される。
【0051】
なお、上記二次中間転写ドラム53と最終転写ロール60との転写ニップ部で転写された後、残留トナーは、クリーナにより静電的、あるいは物理的に除去され る。クリーナ62は、回転円筒状でρv=102 〜103 Ω・cm程度の抵抗を有する導電性ロールである。付与電圧は、+1200 V程度印加され、残留トナーを静電的に吸着、除去する。
【0052】
同様に、第1、第2の一次中間転写ドラム51,52 にもクリーナが設けられており、付与電圧は+800V程度印加されている。第1、第2の一次中間転写ドラム5 1,52と二次中間転写ドラム53間で行われる二次転写後の残留トナーを静電的、かつ物理的な回転摺擦力で除去する。クリーナ63,64 の材質は、クリーナ62と同 様、回転円筒状でρv=102 〜103 Ω・cm程度の抵抗を有する導電性ロールである。
【0053】
ところで、この実施の形態に係る画像形成装置は、トナー像を担持する像担持体と、前記像担持体に圧接して当該像担持体上に担持されたトナー像を転写材に転写する転写ニップ部を形成する転写部材と、前記転写材を転写ニップ部に案内するガイド部材と、前記転写ニップ部の接線よりも転写部材側に配置され、前記転写材を転写ニップ部に搬送する搬送部材とを備えた画像形成装置において、前記ガイド部材のうち、前記転写部材側に配置されるガイド部材のガイド面を、転写材搬送方向の最上流端及び最下流端以外の部分で、少なくとも一箇所以上転写ニップ部の接線上または接線よりも像担持体側に配置するように構成されてい る。
【0054】
また、この実施の形態では、前記ガイド部材のうち、前記転写部材側に配置されるガイド部材の先端部に、転写部材側に折り曲げた折曲部を設けるとともに、当該折曲部の少なくとも一部を転写ニップ部の接線上または接線よりも像担持体側に配置するように構成されている。
【0055】
さらに、この実施の形態では、前記転写部材側に配置されるガイド部材のガイド面の像担持体との最近接部分を、像担持体の表面に対して同心円状に形成するように構成されている。
【0056】
また更に、この実施の形態では、前記像担持体側に配置されるガイド部材を、転写ニップ部の接線よりも転写部材側に配置するように構成されている。
【0057】
図1はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのタンデム型フルカラープリンタの要部を示す構成図である。
【0058】
すなわち、この実施の形態に係るタンデム型フルカラープリンタは、図1に示すように、像担持体としての二次中間転写ドラム53の表面に、転写部材としての最終転写ロール60が圧接されており、これら二次中間転写ドラム53と最終転写ロール60との間には、二次中間転写ドラム53側が凹状に変形した転写ニップ部70が形成されている。
【0059】
また、上記二次中間転写ドラム53と最終転写ロール60との転写ニップ部70の上流側には、転写材P を転写ニップ部へと搬送する搬送手段としてのレジストロール90が、転写ニップ部70の接線Lよりも最終転写ロール60側寄りに、所定の距離だけ離れた位置に配置されている。
【0060】
さらに、上記二次中間転写ドラム53と最終転写ロール60との転写ニップ部70の上流側には、レジストロール90と転写ニップ部70との間に、当該レジストロール90によって搬送される転写材P を、転写ニップ部70へと案内するガイド部材71,72 が設けられている。
【0061】
これらのガイド部材71,72 は、転写材P の表面側、つまり二次中間転写ドラム53側に配置されるガイド部材71と、転写材P の裏面側、つまり最終転写ロール60側に配置されるガイド部材72とから構成されている。また、上記二次中間転写ドラム53側に配置されるガイド部材71は、例えば、金属製の板状部材(板金)によって形成されており、当該ガイド部材の最下流端71aは、転写ニップ部70の接線Lよりも最終転写ロール60側に離れて配置されている。その結果、転写材P が転写ニップ部70に突入して湾曲する際に、ガイド部材71の最下流端71aに形成される空間で、転写材P が湾曲するようになっている。また、上記ガイド部材71は、当該ガイド部材71によって案内される転写材P の先端が、二次中間転写ドラム53の水平方向から所定の角度θの位置に突入するように設定されている。
【0062】
さらに、上記最終転写ロール60側に配置されるガイド部材72は、例えば、合成樹脂製の厚肉の板状部材によって形成されており、当該ガイド部材72のガイド面73は、転写材搬送方向の最上流端72a及び最下流端72b以外の部分で、中間部分である折曲部74が一箇所だけ転写ニップ部70の接線Lよりも僅か二次中間転写ドラム53側に位置するように配置されている。なお、上記ガイド部材72のガイド面73は、転写材搬送方向の最上流端72a及び最下流端72b以外の部分で、中間部分である折曲部74が一箇所だけ転写ニップ部70の接線L上に位置するように配置しても良い。また、上記ガイド部材72は、その最下流端72bの近傍部分74が、転写材側に向けて略90度よりも大きい角度で折り曲げられた折曲部となっており、当該最下流端の折曲部74は、二次中間転写ドラム53側のガイド面73bが、二次中間転写ドラム53の表面と同心円状に湾曲して形成されている。さらに、上記ガイド部材72の二次中間転写ドラム53側のガイド面72bと二次中間転写ドラム53表面との間隙は、例えば、1.5mmに設定されている。なお、上記ガイド部材72の最下流端72bと最終転写ロール60との間隙は、例えば、1.0mmに設定されている。
【0063】
上記最終転写ロール60側に配置されるガイド部材72は、例えば、ABS樹脂によって形成されるが、このガイド部材72は、転写ロール60側に配置されるガイド部材72のガイド面73のうち、転写材P の裏面が摺擦する部分を含めて、体積抵抗が107 〜1010Ω・cmの半導電性部材で形成しても良い。
【0064】
また、このガイド部材72は、転写ロール60側に配置されるガイド部材72のガイド面73のうち、転写材P の裏面が摺擦する部分を、体積抵抗が106 Ω・cm以下の導電性部材で形成し、且つ、当該転写材P の裏面が摺擦する部分を高抵抗素子又は定電圧素子を介して接地するように構成しても良い。
【0065】
さらに、上記ガイド部材は、転写部材側に配置されるガイド部材72のガイド面73のうち、転写材P の裏面が摺擦する部分を、転写材P との摺擦によってトナー(マイナス帯電性)と同極性に帯電する部材(例えば、PPやPE)によって形成するように構成しても良い。
【0066】
また、上記最終転写ロール60側に配置されるガイド部材72には、その中間部75と先端部76との間に、先端部76側を低くした段差77が形成されているとともに、当該先端部76の表面には、転写材P との摩擦抵抗を低減するためのPET製のマイラーフィルム78(商品名)が貼り付けられている。このマイラーフィルム78の先端は、ガイド部材72のガイド面73aとして、転写ニップ部70の接線Lよりも僅か二次中間転写ドラム53側に位置している。さらに、上記ガイド部材72の中間部75は、転写材P の搬送方向に沿って形成された複数のリブによって形成されており、当該中間部75は、転写材P の先端部をガイドするだけで、転写材P の裏面が可能な限り摺擦しないような位置に配置するのが望ましい。
【0067】
以上の構成において、この実施の形態に係る画像形成装置では、次のようにして、像担持体と転写部材とで形成される転写ニップに案内する転写材の姿勢を制御することによって、像担持体の径や、像担持体と転写部材との硬度の関係などを任意に設定して、設計の自由度を広げた場合でも、又、両面プリント時などにおいても、画像飛び散り(ブラー)や転写リーク(白点抜け)という画質欠陥が発生するのを防止することが可能となっている。
【0068】
すなわち、上記タンデム型フルカラープリンタは、図1に示すように、転写材P を転写ニップ部70に案内するガイド部材72のガイド面73が、転写材搬送方向の最上流端及び最下流端以外の部分で、中間部分73aが一箇所だけ転写ニップ部70の接線Lよりも僅か二次中間転写ドラム53側に位置するように配置されている。そのため、上記ガイド部材72によって転写ニップ部70へと案内される転写材P  は、最終転写ロール60側のガイド部材72のガイド面73によって、転写ニップ部70の接線Lよりも僅か二次中間転写ドラム53側に一度は位置するので、転写材P が転写ニップ部70に突入する際に、最終転写ロール60側に寄り過ぎることがなく、転写電界が過剰になったり、ギャップ転写が生じることがなく、画像飛び散り (ブラー)や転写リーク(白点抜け)というトラブルが発生するのを防止することができる。
【0069】
また、上記転写材P は、最終転写ロール60側のガイド部材72のガイド面73によって、転写ニップ部70の接線Lよりも僅か二次中間転写ドラム53側に案内された後、当該ガイド部材72の最下流端72bまでの折曲部74によって、二次中間転写ドラム53と所定の距離を隔てて案内されるため、一旦二次中間転写ドラム53側に案内された後、最終転写ロール60側に落ち込むことがなく、転写材P の後端部の最終転写ロール60側への落ち込みに起因する画像飛び散り(ブラー)や転写リーク(白点抜け)というトラブルが発生するのを防止することもできる。
【0070】
本発明者らは、図2及び図3に示すようなプリンタを試作し、上記ガイド部材72の二次中間転写ドラム53側のガイド面73と二次中間転写ドラム53表面との間隙を、0.5mm〜2.0mmまで0.5mm毎に変化させ、A4サイズの用紙 (富士ゼロックス社P紙)にトナー像を転写する際に、ジャムが発生するか否かを確認する実験を行った。
【0071】
図7は上記実験の結果を示すものであり、この図7から明らかなように、ガイド部材72の二次中間転写ドラム53側のガイド面73と二次中間転写ドラム53表面との間隙を、1.5mm以上に設定することによって、ジャムが発生することな く、画像の転写を良好に行うことができる。
【0072】
図8はこの発明の実施の形態1の変形例を示すものであり、前記実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、この変形例では、マイラーフィルム78の先端部に位置するガイド部材72の裏面側に、斜めに切り欠いた切欠部79を設け、転写材P が通過する際に、当該マイラーフィルム78が変形して、当該転写材P の走行性を向上させるように構成されている。
【0073】
また、図9では、ガイド部材72の中間部76を図1に示す実施の形態よりも長く設定するように構成したものである。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、像担持体と転写部材とで形成される転写ニップに案内する転写材の姿勢を制御することによって、像担持体の径や、像担持体と転写部材との硬度の関係などを任意に設定して、設計の自由度を広げた場合でも、又、両面プリント時などにおいても、画像飛び散り(ブラー)や転写リーク(白点抜け)という画質欠陥が発生するのを防止することが可能な画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのタンデム型フルカラープリンタの要部を示す構成図である。
【図2】図2はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのタンデム型フルカラープリンタを示す構成図である。
【図3】図3はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのタンデム型フルカラープリンタを示す構成図である。
【図4】図4は一次中間転写ドラムを示す断面図である。
【図5】図5は像担持体としての二次中間転写ドラムを示す断面図である。
【図6】図6は転写部材としての最終転写ロールを示す断面図である。
【図7】図7は実験結果を示す図表である。
【図8】図8はこの発明の実施の形態1の変形例に係る画像形成装置としてのタンデム型フルカラープリンタの要部を示す構成図である。
【図9】図9はこの発明の実施の形態1の変形例に係る画像形成装置としてのタンデム型フルカラープリンタの要部を示す構成図である。
【図10】図10は従来の画像形成装置の要部を示す構成図である。
【図11】図11は従来の画像形成装置の要部を示す構成図である。
【図12】図12は従来の画像形成装置の要部を示す構成図である。
【図13】図13は従来の画像形成装置の要部を示す構成図である。
【符号の説明】
53:二次中間転写ドラム(像担持体)、60:最終転写ロール(転写手段)、7 0 :転写ニップ部、71:ガイド部材(案内部材)、72:ガイド部材(案内部  材)。

Claims (11)

  1. トナー像を担持する像担持体と、前記像担持体に圧接して当該像担持体上に担持されたトナー像を転写材に転写する転写ニップ部を形成する転写部材と、前記転写材を転写ニップ部に案内するガイド部材と、前記転写ニップ部の接線よりも転写部材側に配置され、前記転写材を転写ニップ部に搬送する搬送部材とを備えた画像形成装置において、
    前記ガイド部材のうち、前記転写部材側に配置されるガイド部材のガイド面 を、転写材搬送方向の最上流端及び最下流端以外の部分で、少なくとも一箇所以上転写ニップ部の接線上または接線よりも像担持体側に配置したことを特徴とする画像形成装置。
  2. トナー像を担持する像担持体と、前記像担持体に圧接して当該像担持体上に担持されたトナー像を転写材に転写する転写ニップ部を形成する転写部材と、前記転写材を転写ニップ部に案内するガイド部材と、前記転写ニップ部の接線よりも転写部材側に配置され、前記転写材を転写ニップ部に搬送する搬送部材とを備えた画像形成装置において、
    前記ガイド部材のうち、前記転写部材側に配置されるガイド部材の先端部に、転写部材側に折り曲げた折曲部を設けるとともに、当該折曲部の少なくとも一部を転写ニップ部の接線上または接線よりも像担持体側に配置したことを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記像担持体の表面が弾性を有する中間転写体からなることを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
  4. 前記転写部材がアスカーC硬度が70度以上の転写ローラからなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記転写部材側に配置されるガイド部材のガイド面と像担持体との最近接部分の距離が、1.5mm以上に設定されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 前記転写部材側に配置されるガイド部材のガイド面の像担持体との最近接部分又は折曲部を、像担持体の表面に対して同心円状に形成したことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 前記像担持体側に配置されるガイド部材を、転写ニップ部の接線よりも転写部材側に配置したことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の画像形成装置。
  8. 前記転写部材側に配置されるガイド部材の最上流部から転写ニップ部の接線上または接線よりも像担持体側に位置する部分までの少なくとも一部を、転写材が通過することによって弾性変形可能な弾性フィルムによって構成したことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の画像形成装置。
  9. 前記転写部材側に配置されるガイド部材のガイド面のうち、転写材の裏面が摺擦する部分を、体積抵抗が107 〜1010Ω・cmの半導電性部材で形成したことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の画像形成装置。
  10. 前記転写部材側に配置されるガイド部材のガイド面のう ち、転写材の裏面が摺擦する部分を、体積抵抗が106 Ω・cm以下の導電性部材で形成し、且つ、当該転写材の裏面が摺擦する部分を高抵抗素子又は定電圧素子を介して接地したことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の画像形成装置。
  11. 前記転写部材側に配置されるガイド部材のガイド面のう ち、転写材の裏面が摺擦する部分を、転写材との摺擦によってトナーと同極性に帯電する部材によって形成したことを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の画像形成装置。
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