JP2000231272A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2000231272A
JP2000231272A JP3185599A JP3185599A JP2000231272A JP 2000231272 A JP2000231272 A JP 2000231272A JP 3185599 A JP3185599 A JP 3185599A JP 3185599 A JP3185599 A JP 3185599A JP 2000231272 A JP2000231272 A JP 2000231272A
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JP3185599A
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English (en)
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Yukio Hara
幸雄 原
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多重色の6mm□のパッチ部のような画像形
成を連続して行った場合でも、そのパッチ部となるトナ
ー像が一次転写される中間転写体の部位における表面抵
抗率がその周辺部位よりも大幅に低下して白抜けなどの
画質欠陥が発生することがない中間転写方式の画像形成
装置を提供する。 【解決手段】 中間転写体2の印加電圧10Vでの体積
抵抗率:ρv1と印加電圧100Vでの体積抵抗率:ρ
v2との関係がlog(ρv1/ρv2)≦2となるよ
うにした。また、中間転写体2の絶縁耐圧が5kV/m
m以上となるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式を用
いた複写機、プリンタ等の画像形成装置に係り、特に、
像担持体上に形成するトナー像を中間転写体に一旦転写
してその中間転写体から記録媒体へ転写するいわゆる中
間転写方式を採用した画像形成装置に関するものであ
る。 【0002】 【従来の技術】電子写真方式を用いた中間転写方式の画
像形成装置は、無機または有機材料からなる光導電性感
光体等の像担持体の表面を一様に帯電し、画像信号に応
じて変調したレーザー光等を露光することにより静電潜
像を形成した後、その静電潜像を帯電されたトナーによ
り現像してトナー像とし、次いで、その像担持体上のト
ナー像を中間転写体に一次転写して担持させた後、その
中間転写体を介して記録紙等の記録媒体へ二次転写する
ことにより、所望の画像形成(コピーやプリント)が行
われるようになっている。このような中間転写方式を採
用した画像形成装置としては、例えば、特開昭62-20656
7 号公報等に開示されたものが知られている。 【0003】そして、この中間転写体方式に使用される
中間転写体としては、ポリカーボネイト樹脂(特開平6-
095521号公報) 、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)(特
開平5-200904号公報、特開平6-228335号公報) 、ポリア
ルキレンフタレート (特開平6-149081号公報) 、PC
(ポリカーボネイト)/PAT (ポリアルキレンテレフ
タレート) のブレンド材料 (特開平6-149083号公報) 、
ETFE (エチレンテトラフロロエチレン共重合体)/
PC、ETFE/PAT、PC/PATのブレンド材料
(特開平6-149079号公報) などの熱可塑性樹脂にカーボ
ンブラック等の導電剤を分散させたものを無端ベルト状
にした導電性のベルト材料等が提案されている。この
他、特許第2560727号(特開昭63-311263 号)公
報においては、カーボンブラックを分散してなるポリイ
ミドからなるシームレスベルトも提案されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】このような中間転写方
式の画像形成装置においては、その中間転写体として、
前記したようなカーボンブラック等の導電剤を分散させ
たポリカーボネイト、エチレンテトラフロロエチレン共
重合体、ポリイミド樹脂等からなる導電性の無端ベルト
等を使用した場合、図5に例示するように、多重色から
なる6mm□程度のパッチ部(ロゴマークなどの画像に
相当する)を有する画像形成を例えば記録媒体の枚数に
して1000枚以上連続して行うと、そのパッチ部とな
るトナー像が一次転写(転写電圧2KVを印加) された
中間転写ベルトの部位の表面抵抗率がその周辺部位より
も低下し、その後ハーフトーン(例えばマゼンタ30
%)の画像を形成する際に、前記パッチ部となるトナー
像が一次転写された中間転写ベルトの部位に相当する画
像部分が白く抜けるという問題が発生する。特に、この
ような表面抵抗率の低下は、10℃15%RHのような
低温低湿環境において顕著にみられる。 【0005】このパッチ部に起因して発生する画像の白
抜けは、図6に示すように、像担持体a上のトナー像が
中間転写ベルトbへ転写される一次転写部でトナー粒子
間のエアーギャップによる転写電界Eに伴う放電現象
(パッシェン放電)が発生し、この放電現象によって中
間転写ベルトの転写面の樹脂層が変質して、そのパッチ
部のトナー像が一次転写されるベルト表面の一部に過剰
な電流が流れ、繰り返しの電圧印加に対して局部的な導
電経路が形成されるようになり、この結果、そのパッチ
部に相当するベルト部位の表面抵抗率がその周辺部位よ
りも低下して転写効率も低下することが原因である。図
6中のcは一次転写用のロールである。また、図7は上
記放電現象が起こる際のパッシェン則を示すグラフであ
る。 【0006】また、パッチ部が形成される中間転写ベル
トの部位とその周囲部位との表面抵抗率を対比した場
合、パッチ部の表面抵抗率がその周辺部位の表面抵抗率
に対して0.4桁以内の差であれば前記したような画像
の白抜けがまったく発生せず、また0.7桁以内の差で
あればパッチ部に相当する画像部分の濃度が僅かに薄く
なる程度であり、画質上問題になることはない。しか
し、その表面抵抗率の差が0.7桁を超える場合には、
パッチ部に起因した白抜けが発生して画質上問題となる
ため、中間転写ベルトそのものの交換が必要となる。 【0007】そして、このような理由で中間転写ベルト
の交換をすることは、その煩雑な交換作業を必要とする
メンテナンスの手間とランニングコストの増加につなが
るため好ましいものではない。また、このような中間転
写ベルトの交換を要することは、従来、高価格で一部の
法人ユーザーを主な対象にしていたフルカラーの複写機
やプリンターが中小オフィスや一般家庭までも普及し始
めた現在においては不利となる。このため、このような
新たなユーザー層をも対象にした中間転写方式のカラー
画像形成装置を提供するに際しても、今まで以上に小型
化や低価格化が必要になるとともに、メンテナンスの手
間やそれに伴うランニングコストの低減化がより一層重
要となってきており、その中間転写体の寿命を延ばし交
換の必要性を低減することが大きな課題となっている。 【0008】本発明の目的は、上記従来技術の問題点を
解消し、多重色の6mm□のパッチ部のような画像形成
を連続して行った場合でも、そのパッチ部となるトナー
像が一次転写される中間転写体の部位における表面抵抗
率がその周辺部位よりも大幅に低下して白抜けなどの画
質欠陥が発生することがない中間転写方式の画像形成装
置を提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成し得る本
発明は、画像情報に応じた静電潜像が形成される像担持
体と、前記像担持体に形成される静電潜像をトナーによ
り現像してトナー像とする現像装置と、前記像担持体に
形成される未定着トナー像を一次転写して担持する中間
転写体と、前記中間転写体に担持される未定着トナー像
を記録媒体に二次転写するバイアスロールとを備えた画
像形成装置において、前記中間転写体の印加電圧10V
での体積抵抗率:ρv1と印加電圧100Vでの体積抵
抗率:ρv2との関係がlog(ρv1/ρv2)≦2
である画像形成装置である。 【0010】このように中間転写体の体積抵抗率:ρv
1と体積抵抗率:ρv2とを上記したような特定な関係
に設定することにより、中間転写体の体積抵抗率の電界
依存性が小さくなり、その転写面での電界集中が起き難
くなるので、前記したような多重色からなる6mm□の
パッチ部の画像を連続して形成した場合にも、そのパッ
チ部に相当する中間転写体の部位における表面抵抗率が
その周辺部位よりも低下することが少なくなり、白抜け
などの画質欠陥が発生しなくなる。 【0011】この体積抵抗率:ρv1と体積抵抗率:ρ
v2は、三菱油化製ハイレスターIPのHRプローブを用
い、中間転写体に電圧10Vと電圧100Vをそれぞれ
印加して30秒経過した後の各電流値を測定して求めた
ものである。そして、このような体積抵抗率:ρv1と
体積抵抗率:ρv2との関係を示すlog(ρv1/ρ
v2)≦2は、その体積抵抗率の電界依存性を示してお
り、ρv1/ρv2≦100にも相当する。この体積抵
抗率の電界依存性を示すρv1/ρv2が100を超え
ると、中間転写体の体積抵抗率の電界依存性が大きくな
り、その転写面での電界集中が起きやすくなるため、上
記したような中間転写体における表面抵抗率の低下やそ
れに伴って発生する画像の白抜けを防止することができ
ない。 【0012】このような特性を発揮する方法としては、
中間転写体を構成する樹脂材料、導電剤等の各種材料の
選択やその配合量・分散条件の調整や、中間転写体の層
構成や製造方法の最適化などの種々の手段があるが、中
間転写体の体積抵抗率:ρv1、ρv2の関係が上記の
範囲内になるものであれば、特に限定されるものではな
い。 【0013】中間転写体を構成するために使用される樹
脂材料としては、例えば、ポリイミド、ポリエステル、
ポリエーテルテーテルケトン、ポリアミド、ポリカーボ
ネイト、ポリフッ化ビニリデンなどの樹脂材料及びこれ
らを主原料としてなる樹脂材料を挙げることができる。
そして、中間転写体を製造するに当たっては、これらの
樹脂材料に、必要に応じて、電子電導性系導電剤又はイ
オン電導性導電剤の導電剤を添加する。電子電導性系導
電剤としては、カーボンブラック、グラファイト、アル
ミニウム、ニッケル、銅合金などの金属又はその合金
や、酸化錫、酸化亜鉛、チタン酸カリム、酸化錫- 酸化
インジウム又は酸化錫- 酸化アンチモン複合酸化物など
の金属酸化物等を挙げられ、イオン電導性導電剤として
は、スルホン酸塩、アンモニア塩などが挙げられる。ま
た、各種の界面活性剤がある。さらには、これらの樹脂
材料に導電性ポリマーをブレンドする方法があり、その
導電性ポリマーとしては、ポリアニリン、ポリチオフェ
ン、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリフェニレンビ
ニレン等を挙げることができ、これらの導電性ポリーマ
ーを脱ドープ状態又はドープ状態で用いることができ
る。そして、上記した導電剤や導電性ポリマーや界面活
性剤を単独で又は2 種以上を組み合わせて用いるにより
前記した体積抵抗率:ρv1、ρv2からなる中間転写
体を安定して得ることができる。 【0014】また、このような中間転写体は、その絶縁
耐圧が5kV/mm以上、より好ましくは7kV/mm
以上となるようにしたものが望ましい。この絶縁耐圧
は、図3に示すように、金属板50の上に中間転写体2
を置き、その中間転写体2の上に外径φ25mmの黄銅
(重さ250g )を電極51として置いた状態で、電源
部52から50Vずつ段階的に増やしたそれぞれの電圧
を2秒間ずつ電極51を介して中間転写体2に印加した
際に、絶縁破壊するときの電圧を求めたものである。 【0015】このように中間転写体の絶縁耐圧が大きい
ことにより、前記した10℃15%RHのような低温低
湿環境においても、多重色の6mm□のパッチ部でのト
ナー粒子間で発生する放電現象による電界集中がおきて
も、転写面の絶縁破壊が起きにくくなるので、前記した
ような6mm□のパッチ部の画像を連続して形成した場
合にもそのパッチ部に相当する中間転写体の部位におけ
る表面抵抗率がその周辺部位よりも低下することが少な
くなり、白抜けなどの画質欠陥が発生しなくなる。そし
て、この絶縁耐圧が5kV/mm以上である場合には、
前記したパッチ部に相当する中間転写体部位の表面抵抗
率の低下量を0.7桁以内とすることができ、また、そ
の絶縁耐圧が7kV/mm以上であればその表面抵抗率
の低下量を0.4桁以内とすることができる。 【0016】また、上記したような各中間転写体は、そ
の体積抵抗率が1 ×108 Ωcmから1 ×1013Ωcmの範
囲、より好ましくは1 ×1010Ωcmから1 ×1012Ωcm
の範囲になるようにしたものが望ましい。この体積抵抗
率は、三菱油化製ハイレスターIPのHRプローブを用い、
中間転写体に電圧100Vを印加して30秒経過した後
の電流値を測定した求めたものである。 【0017】この体積抵抗率が1 ×108 Ωcmより低い
と、像担持体から中間転写体に転写された未定着トナー
像の電荷を保持する静電的な力が働かなくなるため、ト
ナー同士の静電的反発力や画像エッジ付近のフリンジ電
界の力によって、画像の周囲にトナーが飛散してしまい
(ブラー) 、ノイズの大きい画像が形成されるという問
題が発生してしまう。反対に、1 ×1013Ωcmよりも高
すぎると、電荷の保持力が大きくなって、一次転写での
転写電界で中間転写体の表面が帯電しやすくなるため中
間転写体を除電するための除電機構が必要となるという
問題が発生する。従って、この体積抵抗率を上記の範囲
に設定することにより、前記したトナーが飛散がなくな
り、除電機構を設ける必要もなくなる。このような範囲
の体積抵抗率とするには、例えば、前記した樹脂材料に
必要に応じて添加する電子電導性系導電剤またはイオン
電導性導電剤の導電剤の添加量等を調整すればよい。 【0018】さらに、上記したような各中間転写体は、
その転写面が、導電剤を分散してなるポリイミド樹脂に
て形成されているものであることが望ましい。中間転写
体の転写面をこのように形成した場合には、前記した一
次転写部での放電現象による電界集中が起きても、その
転写面が絶縁破壊を起こさないかあるいは起きにくくな
るため、前記したような6mm□のパッチ部の画像を連
続して形成した場合にもそのパッチ部に相当する中間転
写体の部位における表面抵抗率がその周辺部位よりも低
下することが少なくなり、白抜けなどの画質欠陥が発生
しなくなる。 【0019】ポリイミド樹脂は、ポリイミド樹脂の前駆
体であるポリアミック酸を加熱することによって形成す
ることができる。また、そのポリアミック酸は、テトラ
カルボン酸二無水物又はその誘導体とジアミンとのほぼ
等モル混合物を有機極性溶媒に溶解させ、溶液状態で反
応させることによって得ることができる。 【0020】このポリアミック酸の調液において、芳香
族テトラカルボン酸二無水物としては、ピロメリット
酸、ナフタレン-1,4,5,8- テトラカルボン酸、ナフタレ
ン-2,3,6,7- テトラカルボン酸、2,3,5,6-ビフェニルテ
トラカルボン酸、2,2',3,3'-ビフェニルテトラカルボン
酸、3,3',4,4'-ビフェニルテトラカルボン酸、3,3',4,
4'-ジフェニルエ- テルテトラカルボン酸、3,3',4,4'-
ベンゾフェノンテトラカルボン酸、3,3',4,4'-ジフェニ
ルスルホンテトラカルボン酸、3,3',4,4'-アゾベンゼン
テトラカルボン酸、ビス(2,3- ジカルポキシフェニル)
メタン、ビス(3,4-ジカルポキシフェニル) メタン、β,
β- ビス(3,4- ジカルポキシフェニル) プロパン、β,
β- ビス(3,4- ジカルポキシフェニル) ヘキサフオロ
プロパン等が挙げられる。また、上記芳香族ジアミン成
分としては、m-フェニルジアミン、p-フェニルジアミ
ン、2,4-ジアミノトルエン、2,6-ジアミノトルエン、2,
4-ジアミノクロロベンゼン、m-キシリレンジアミン、p-
- キシリレンジアミン、1,4-ジアミノナフタレン、1,5-
ジアミノナフタレン、2,6-ジアミノナフタレン、2,4'-
ジアミノナフタレビフェニル、ベンジジン、3,3-ジメチ
ルベンジジン、3,3'- ジメトキシベンジジン、3,4'- ジ
アミノジフェニルエ- テル、4,4'- ジアミノジフェニル
エ- テル( オキシ-p,p'-ジアニリン;ODA) 、4,4'- ジア
ミノジフェニルスルフィド、3,3'- ジアミノベンゾフェ
ノン、4,4'- ジアミノフェニルスルホン、4,4'- ジアミ
ノアゾベンゼン、4,4'- ジアミノジフェニルメタン、
β, β- ビス(4- アミンフェニル) プロパン等が挙げら
れる。 【0021】さらに、上記有機極性溶媒としては、例え
ば、N-メチル-2- ピロリドン、N,N-ジメチルアセトアミ
ド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルトリ
アミド等をあげることができる。これらの有機極性溶媒
には、必要に応じて、クレゾ- ル、フェノ- ル、キシレ
ノール等のフェノール類、ヘキサン、ベンゼン、トルエ
ン等の炭化水素類を混合することができる。、これらの
溶媒は単独で又は2種類以上を混合した混合物として用
いられる。 【0022】本発明では、このようなポリアミック酸と
して、特に、芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族
ジアミンとの反応によって得られるポリアミック酸が好
ましく用いられる。また、より具体的には、ポリイミド
樹脂材料としては、DuPont(株) のカプトンHAなどのポ
リピロメリット酸イミド系のイミド樹脂材料、宇部興産
(株) のユーピレックスS などのポリビフェニルテトラ
カルボン酸イミド系樹脂材料、宇部興産(株) のユーピ
レックスR 、三井東圧化学工業 (株) のLARC-TPI (熱可
塑性ポリイミド樹脂) などのポリベンゾフェノンテトラ
カルボン酸イミド酸系樹脂材料などが用いられる。 【0023】また、一般に導電性を付与するために用い
られる導電剤として、ファーネスブラック、ケッチエン
ブラック、チャンネルブラックなどのカーボンブッラク
を挙げることができる。より具体的に、電気化学 (株)
製粒状アセチレンブラック (吸油量288ml/100g) 、旭カ
ーボン(株) 製HS-500 (吸油量477ml/100g) 、アサヒサ
ーマルFT (吸油量28ml/100g)、アサヒサーマルMT (吸油
量35ml/100g)、ライオンアグゾ (株) 製ケッチエンブラ
ック (吸油量360ml/100g) 、キャボット (株)製バルカ
ンXC-72(吸油量265ml/100g) 、テグサ社のSpecial Blac
k 4などを挙げることができる。 【0024】このようなポリイミド樹脂はフィルム状に
形成されて中間転写体として使用されるが、そのフィル
ムの製造は例えば次のようにして行われる。すなわち、
まずカーボンブラックなどの導電剤をサンドミルなどを
用いて分散したポリアミック酸溶液からなる成膜原溶液
を円筒金型に注入して、例えば、その円筒金型を100
〜200℃に加熱しつつ500〜2000rpm の回転数
で回転させるという遠心成形法によりフィルム状に成膜
する。次いで、得られたフィルムを半硬化した状態でそ
の円筒金型から脱型して鉄芯に被せ、300℃以上の高
温でポリイミド化反応(ポリアミド酸の閉環反応)を進
行させて本硬化させることによりポリイミドフィルムを
得る。また、他の製造方法としては、上記成膜原溶液を
金属シート上に均一な厚みに流延して、上記製造方法と
同様に1 00〜200℃に加熱して溶媒の大半を除去
し、その後300℃以上の高温に段階的に昇温すること
により、ポリイミドフィルムを形成する方法などもあ
る。 【0025】そして、以上のような中間転写体は、ベル
ト形状又はドラム形状とすることが望ましい。ベルト状
の中間転写体とする場合、例えば、宇部興産( 株) のユ
ーピレックスS 等のポリビフェニルテトラカルボン酸イ
ミド系樹脂材料にカーボンブラックを分散した材料を用
いて中間転写ベルトを製造することができ、この場合に
はそのヤング率が600kg/mm2、ベルトの厚みが70〜
100μm の機械的特性を十分に満足し得る中間転写ベ
ルトとなる。一方、ドラム状の中間転写体とする場合に
は、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼(SUS)、
銅等で形成された円筒状の基材に、必要に応じて弾性層
を被覆した後、その円筒状基材の外周面に中間転写ベル
トと同様な構成材料を被覆することにより中間転写ドラ
ムを製造することができる。 【0026】 【発明の実施の形態】本発明は、中間転写体を使用する
中間転写体方式の画像形成装置であれば、特に限定され
ことなく適用される。例えば、感光体ドラム等の像担持
体上に形成されるトナー像を中間転写体に(重ね合わせ
るようにして順次)一次転写した後、その(多重)トナ
ー像を記録媒体に一括して二次転写することにより白黒
又はカラー画像を形成するカラー画像形成装置や、各色
毎の現像器を備えた複数の像担持体を中間転写体上に直
列に配置し、各像担持体上で形成されるトナー像を中間
転写体に(次々に)転写した後、その(多重)トナー像
を記録媒体に一括して二次転写することにより白黒又は
カラー画像を形成するタンデム型のカラー画像形成装置
等に適用される。 【0027】図1に、本発明を適用した中間転写方式の
カラー画像形成装置の一例を示す。このカラー画像形成
装置は、中間転写ベルトを使用し、その中間転写ベルト
への一次転写を複数回繰り返すことによりカラー画像を
形成し得る装置である。 【0028】図1において、符号1は像担持体としての
感光体ドラム、2は中間転写体としての転写ベルト、3
は二次転写電極であるバイアスロール、4は転写媒体で
ある記録紙、5はB(ブラック) トナー用の現像装置、
6はY(イエロー) トナー用の現像装置、7はM(マゼ
ンタ)トナー用の現像装置、8はC(シアン) トナー用
の現像装置、9はベルトクリーナー、13は剥離爪、2
1,23,24はベルトローラ、22はバックアップロ
ール、25は一次転写用の導電性ロール、26は給電ロ
ール、31はバイアスロールのクリーニングブレード、
41は記録紙4を収容する給紙トレイ、42はピックア
ップローラ、43はレジストローラである。 【0029】このカラー画像形成装置による画像形成は
以下のようにして行われる。まず、感光体ドラム1が矢
印A方向に回転し、そのドラム表面が図示しない帯電装
置で一様に帯電された後、その帯電された感光体ドラム
1表面に図示しないレーザー書き込み装置などの潜像書
き込み手段により第1色目 (例えば、ブラックB)の静
電潜像が形成される。次いで、この静電潜像は、現像装
置5によってブラックの帯電トナーにより現像されて可
視化されたトナー像Tとなる。このトナー像Tは、感光
体ドラム1の回転で導電性ロール25が配置された一次
転写部に至り、導電性ロール25からトナー像Tにその
トナー帯電極性と逆極性の電界を作用させることによ
り、矢印B方向に回転する転写ベルト2へ静電的に吸着
して一次転写される。 【0030】以下、同様にして第2色目のトナー像、第
3色目のトナー像、第4色目のトナー像が感光体ドラム
1上に順次形成された後に転写ベルト2 へ重ね合わせら
れるようにして一次転写される。これにより転写ベルト
2上に多重トナー像が形成される。 【0031】転写ベルト2 に多重転写された多重トナー
像は、転写ベルト2の回転にともなってバイアスロール
3が設置された二次転写部に至る。その一方で、記録紙
4が、給紙トレー4に収容された記録紙4の束からピッ
クアップローラ42で一枚ずつ取り出された後、レジス
トロール43によって二次転写部の転写ベルト2とバイ
アスロール3との間に所定のタイミングで給送される。 【0032】そして、二次転写部に給送された記録紙4
が転写ベルト2とバイアスロール3による圧接搬送と給
電ロール26からの給電によるバイアスロール3とバッ
クアップロール22間の転写電界の作用をうけて二次転
写部を通過することにより、その転写ベルト2に担持さ
れた多重トナー像が記録紙4へ二次転写される。トナー
像が転写された記録紙4は、最終トナー像の一次転写終
了まで退避位置にある剥離爪13が作動することにより
転写ベルト2から剥離された後、図示しない定着装置に
搬送されて加圧・加熱されることにより、そのトナー像
が定着処理されて永久画像となる。 【0033】なお、多重トナー像の記録紙4への二次転
写が終了した転写ベルト2は、二次転写部の下流側に設
けたベルトクリーナ9により残留トナーの除去が行われ
て次の転写に備える。また、バイアスロール3は、その
表面にポリウレタン等からなるクリーニングブレード3
1が常時当接していることにより、二次転写により付着
したトナー粒子や紙紛等の異物が除去される。 【0034】このようにしてカラー画像が形成される。
また、このカラー画像形成装置において単色画像を形成
する場合は、感光体ドラムで形成されたトナー像Tが転
写ベルト2に一次転写されると直ちに二次転写部で記録
紙4へ二次転写される。さらに、このような画像形成装
置においては、感光体ドラム1と転写ベルト2との回転
を同期させ、これにより複数のトナー像が一次転写部で
互いに正確に一致した位置で多重転写されて位置ずれし
ないようにしている。 【0035】図2は、中間転写体として中間転写ドラム
を使用したカラー画像形成装置の一例を示すものであ
る。このカラー画像形成装置は、前記した画像形成装置
(図1)における転写ベルト2に代えて中間転写ドラム
20を使用した以外はほぼ前記した画像形成装置と同じ
構成からなるものである。図2において、9はドラムク
リーナー、14は二次転写後の記録紙4を定着装置へ搬
送する用紙搬送ベルト、16はドラムクリーナである。
従って、このカラー画像形成装置は、図1に示す画像形
成装置とほぼ同様の構成であるとともにほぼ同様に動作
するものであるので、その各構成や作用の説明について
は省略する。 【0036】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明に
ついて更に詳細に説明する。 【0037】実施例1:中間転写ベルトとして、基材の
カーボンブラックを分散した熱硬化性シームレスベルト
を作製した。すなわち、カーボンブラックを宇部興産
(株) 製の耐熱皮膜用ポリイミドUワニスAに入れてミ
キサーなどにより混合して成膜原液とする。次いで、そ
の成膜原液を円筒金型に注入し、その金型を100から
200℃に段階的に昇温するように加熱しつつ500〜
2000rpm の回転数で回転させながら、遠心成形法に
よりフィルム状に成膜する。次いで、得られた半硬化し
た状態のフィルムを300℃の高温でポリイミド化反応
(ポリアミド酸の閉環反応)を進行させて本硬化を行
う。これにより、表面抵抗率が1012.0Ω/ □、体積抵
抗率が1010.1Ωcm、厚さが90μmのシームレスベル
トを得た。 【0038】このベルトは、その絶縁耐圧が0.7kV
/mmであり、その体積抵抗率ρv1、ρv2の関係
(log(ρv1/ρv2):以下、これを「体積抵抗
率の電圧依存性」とも称す)が1.5桁であった。ま
た、前記した多重色の6mm□のパッチ部の1000枚
連続コピーした後の表面抵抗率ρsの低下量:Δρsは
0.2桁であった。 【0039】実施例2:中間転写ベルトとして、基材の
カーボンブラックを分散した熱硬化性シームレスベルト
を作製した。すなわち、カーボンブラックを宇部興産
(株) 製の耐熱皮膜用ポリイミドUワニスAに入れてミ
キサーなどにより混合して成膜原液とする。次いで、そ
の成膜原液を円筒金型に注入し、その金型を100から
200℃に段階的に昇温するように加熱しつつ500〜
2000rpm の回転数で回転させながら、遠心成形法に
よりフィルム状に成膜する。次いで、得られたフィルム
を半硬化した状態で脱型して鉄心に被せ、380℃の高
温でポリイミド化反応(ポリアミド酸の閉環反応)を進
行させて本硬化を行う。これにより、表面抵抗率が10
11.8Ω/ □、体積抵抗率が1010.4Ωcm、厚さが90μ
mのシームレスベルトを得た。 【0040】このベルトは、その絶縁耐圧が7.8kV
/mmであり、その体積抵抗率ρv1、ρv2の電圧依
存性が1.9桁であった。また、前記した多重色の6m
m□のパッチ部の1000枚連続コピーした後の表面抵
抗率ρsの低下量は0.1桁であった。 【0041】実施例3:中間転写ベルトとして、基材の
カーボンブラックを分散した熱硬化性シームレスベルト
を作製した。すなわち、カーボンブラックを宇部興産
(株) 製の耐熱皮膜用ポリイミドUワニスAに入れてミ
キサーなどにより混合して成膜原液とする。次いで、そ
の成膜原液を円筒金型に注入し、その金型を100から
200℃に段階的に昇温するように加熱しつつ500〜
2000rpm の回転数で回転させながら、遠心成形法に
よりフィルム状に成膜する。次いで、得られたフィルム
を半硬化した状態で脱型して鉄心に被せ、360℃の高
温でポリイミド化反応(ポリアミド酸の閉環反応)を進
行させて本硬化を行う。これにより、表面抵抗率が10
12.1Ω/ □、体積抵抗率が1010.2Ωcm、厚さが90μ
mのシームレスベルトを得た。 【0042】このベルトは、その絶縁耐圧が7.6kV
/mmであり、その体積抵抗率ρv1、ρv2の電圧依
存性が1.8桁であった。また、前記した多重色の6m
m□のパッチ部の1000枚連続コピーした後の表面抵
抗率ρsの低下量は0.1桁であった。 【0043】実施例4:中間転写ベルトとして、基材の
カーボンブラックを分散した熱硬化性シームレスベルト
を作製した。すなわち、カーボンブラックを宇部興産
(株) 製の耐熱皮膜用ポリイミドUワニスAに入れてミ
キサーなどにより混合して成膜原液とする。次いで、そ
の成膜原液を円筒金型に注入し、その金型を100から
200℃に段階的に昇温するように加熱しつつ500〜
2000rpm の回転数で回転させながら、遠心成形法に
よりフィルム状に成膜する。次いで、得られたフィルム
を半硬化した状態で脱型して鉄心に被せ、450℃の高
温でポリイミド化反応(ポリアミド酸の閉環反応)を進
行させて本硬化を行う。これにより、表面抵抗率が10
11.8Ω/ □、体積抵抗率が109.9 Ωcm、厚さが80μ
mのシームレスベルトを得た。 【0044】このベルトは、その絶縁耐圧が5.1kV
/mmであり、その体積抵抗率ρv1、ρv2の電圧依
存性が2.2桁であった。また、前記した多重色の6m
m□のパッチ部の1000枚連続コピーした後の表面抵
抗率ρsの低下量は0.7桁であった。 【0045】比較例1:中間転写ベルトとして、基材の
カーボンブラックを分散した熱硬化性シームレスベルト
を作製した。すなわち、実施例1と同様にして得られた
成膜原液を円筒金型に注入し、その金型を100から3
00℃に段階的に昇温するように加熱しつつ500〜2
000rpm の回転数で回転させながら、遠心成形法によ
りフィルム状に成膜する。次いで、得られたフィルムを
脱型して鉄芯に被せ、窒素雰囲気中で380℃の高温で
ポリイミド化反応(ポリアミド酸の閉環反応)を進行さ
せて本硬化を行う。これにより、表面抵抗率が1012.2
Ω/ □、体積抵抗率が10 9.8 Ωcm、厚さが80μmの
シームレスベルトを得た。 【0046】このベルトは、その絶縁耐圧が4.7kV
/mmであり、その体積抵抗率ρv1、ρv2の電圧依
存性が2.7桁であった。また、前記した多重色の6m
m□のパッチ部の1000枚連続コピーした後の表面抵
抗率ρsの低下量は0.9桁であった。 【0047】比較例2:中間転写ベルトとして、基材の
カーボンブラックを分散した熱硬化性シームレスベルト
を作製した。すなわち、実施例1と同様にして得られた
成膜原液を円筒金型に注入し、その金型を100から3
00℃に段階的に昇温するように加熱しつつ500〜2
000rpm の回転数で回転させながら、遠心成形法によ
りフィルム状に成膜する。次いで、得られたフィルムを
脱型して鉄芯に被せ、400℃の高温でポリイミド化反
応(ポリアミド酸の閉環反応)を進行させて本硬化を行
う。これにより、表面抵抗率が1012.2Ω/ □、体積抵
抗率が109.0 Ωcm、厚さが80μmのシームレスベル
トを得た。 【0048】このベルトは、その絶縁耐圧が4.3kV
/mmであり、その体積抵抗率ρv1、ρv2の電圧依
存性が2.9桁であった。また、前記した多重色の6m
m□のパッチ部の1000枚連続コピーした後の表面抵
抗率ρsの低下量は1.1桁であった。 【0049】比較例3:中間転写体として、金属酸化物
を分散させたポリイミドフィルムを作製した。まず、金
属酸化物分散のポリイミド樹脂は、金属酸化物として、
粒子径が0.4μmの硫酸バリウム表面に酸化錫系導電
層を形成してなる三井金属 (株) のパストランTYPE- IV
を更にシラン系カプリング剤で表面処理してなるものを
用い、この金属酸化物を、ポリイミドワニス(N- メチル
ピロリドンを溶媒とする耐熱皮膜用ポリイミドUワニス
-S: 宇部興産( 株))に、その樹脂成分100重量部に対
して37重量部となる割合で添加してミキサーで十分混
合した。このようにして得られた製膜原液を金属シート
上に均一に流延して120℃の雰囲気で120分乾燥さ
せて、更に150℃で30分、200℃で30分、25
0℃で60分、350℃で30分、420℃で30分と
段階的に昇温した。これにより、表面抵抗率が1013.5
Ω/ □、体積抵抗率が106.5 Ωcm、厚みが80μmの
ポリイミドフィルムを得た。 【0050】このベルトは、その絶縁耐圧が2.1kV
/mmであり、その体積抵抗率ρv1、ρv2の電圧依
存性が5.0桁であった。また、前記した多重色の6m
m□のパッチ部の1000枚連続コピーした後の表面抵
抗率ρsの低下量は3.1桁であった。 【0051】比較例4:中間転写ベルトとして、カーボ
ン分散のポリカーボネイト樹脂ベルトを作製した。ま
ず、2軸押出機を用いて、ポリカーボネイト樹脂にカー
ボンブラックを混練して、カーボンブラック12重量部
を分散してなるポリカーボネイト樹脂ペレットを得る。
次いで、この樹脂ペレットを1軸押出機を用いて、チュ
ーブ形状に押出成形した。これにより、表面抵抗率が1
11.8Ω/ □、体積抵抗率が1010 .4Ωcm、厚みが15
0μmの樹脂ベルトを得た。 【0052】このベルトは、その絶縁耐圧が4.9kV
/mmであり、その体積抵抗率ρv1、ρv2の電圧依
存性が2.2桁であった。また、前記した多重色の6m
m□のパッチ部の1000枚連続コピーした後の表面抵
抗率ρsの低下量は1.2桁であった。 【0053】比較例5:中間転写ベルトとして、カーボ
ン分散のETFE樹脂ベルトを作製した。まず、2軸押
出機を用いて、ETFE樹脂にカーボンブラックを混練
して、カーボンブラック14重量部を分散してなるET
FE樹脂ペレットを得る。次いで、この樹脂ペレットを
1 軸押出機を用いてチューブ形状に押出成形した。これ
により、表面抵抗率が1011.5Ω/ □、体積抵抗率が1
9.3 Ωcm、厚みが150μmの樹脂ベルトを得た。 【0054】このベルトは、その絶縁耐圧が3.9kV
/mmであり、その体積抵抗率ρv1、ρv2の電圧依
存性が3.3桁であった。また、前記した多重色の6m
m□のパッチ部の1000枚連続コピーした後の表面抵
抗率ρsの低下量は2.7桁であった。 【0055】次に、これら実施例1〜4及び比較例1〜
5の各データを表1に示す。また、表1には絶縁破壊電
圧を併せて示す。 【0056】なお、実施例1〜3ではパッチ部の連続コ
ピー後にハーフトーン(マゼンタ30%)の画像形成に
おいて画質劣化がまったく発生しなかった。また、絶縁
耐圧が5.1kV/mmの実施例4では、表面抵抗率の
低下量が0.7桁であり、その後の画像形成においてパ
ッチ部に相当する部位の画像が僅かに薄くなったが、画
質上の問題とならレベルのものであった。これに対し、
比較例1〜5では表面抵抗率の低下量が実施例に比べて
大きくなり、また、前記したパッチ部に起因した画像の
白抜けの発生も認められた。特に、比較例のように体積
抵抗率の電界依存性が大きい場合は、カーボンブラック
の凝集塊が多いベルト部位に電界が集中するため、その
カーボンブラック凝集塊の周囲にあるポリイミド等の樹
脂材料からなる表面層が変質しやすくなり、この結果、
その部位の表面抵抗率がその周辺部位よりも低下するも
のと推測される。 【0057】 【表1】 【0058】また、この実施例1〜4及び比較例1〜5
に係る各中間転写ベルトを用い、その各ベルトに電圧を
50V毎昇圧しながら印加した時の電圧と電流の関係を
測定した。その結果を図4に示す。 【0059】実施例1〜3に係るベルトでは、印加電圧
6kV/mmにおいて通常の一次転写電流の10倍であ
る200μAの電流が流れていることに相当するが、図
4はその印加電圧を7kV/mmにしたときに絶縁破壊
を起こったことを示している。また、比較例に係る各ベ
ルトでは、印加電圧4.5kV/mmにおいて通常の一
次転写電流の10倍である200μAの電流が流れてい
ることに相当するが、図4はその印加電圧が5kV/m
m以下の範囲で絶縁破壊が起こったことを示している。 【0060】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
多重色の6mm□のパッチ部のような画像形成を連続し
て行った場合でも、そのパッチ部に起因した中間転写体
の局部的な表面抵抗率の低下が起こらず、従来技術のよ
うな白抜けなどの画質欠陥も発生しない。従って、高品
質な画質が安定的に得られるほか、中間転写ベルトの上
記表面抵抗率の低下が原因で行う交換も殆ど発生しない
ため煩雑なメンテナンスやランニングコストの無駄な増
加を防止することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明を適用したカラー画像形成装置の一形
態例(中間転写ベルトを使用するタイプ)を示す概略図
である。 【図2】 本発明を適用したカラー画像形成装置の他の
形態例(中間転写ドラムを使用するタイプ)を示す概略
図である。 【図3】 本発明に適用した中間転写体の絶縁耐圧の計
測方法を示す説明図である。 【図4】 本発明の実施例および比較例に係る各中間転
写体の印加電圧と電流の関係を示すグラフである。 【図5】 パッチ部を含む1000枚連続コピー後のハ
ーフトーン画像における白抜け発生状況を示す説明図で
ある。 【図6】 中間転写体の表面抵抗率の低下現象を説明す
るための一次転写部の説明図である。 【図7】 パッション則を示すグラフである。 【符号の説明】 1…感光体ドラム(像担持体) 、2…中間転写ベルト
(中間転写体)、3…バイアスロール、20…中間転写
ドラム(中間転写体)、4…記録紙(記録媒体)、5,
6,7,8…現像装置、T…未定着トナー像。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1 】 画像情報に応じた静電潜像が形成される
    像担持体と、前記像担持体に形成される静電潜像をトナ
    ーにより現像してトナー像とする現像装置と、前記像担
    持体に形成される未定着トナー像を一次転写して担持す
    る中間転写体と、前記中間転写体に担持される未定着ト
    ナー像を記録媒体に二次転写するバイアスロールとを備
    えた画像形成装置において、 前記中間転写体の印加電圧10Vでの体積抵抗率:ρv
    1と印加電圧100Vでの体積抵抗率:ρv2との関係
    がlog(ρv1/ρv2)≦2であることを特徴とす
    る画像形成装置。 【請求項2】 中間転写体の絶縁耐圧が5kV/mm以
    上であることを特徴とする請求項1記載の画像形成装
    置。 【請求項3】 中間転写体の体積抵抗率が1×108 Ω
    cmから1×1013Ωcmの範囲であることを特徴とする請
    求項1又は2記載の画像形成装置。 【請求項4】 中間転写体の転写面が導電剤を分散して
    なるポリイミド樹脂にて形成されていることを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。 【請求項5】 中間転写体がベルト形状であることを特
    徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成装
    置。 【請求項6】 中間転写体がドラム形状であることを特
    徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002148899A (ja) * 2000-11-14 2002-05-22 Fuji Xerox Co Ltd 中間転写体、及びその製造方法
JP2006113215A (ja) * 2003-10-14 2006-04-27 Ricoh Co Ltd 電子写真画像形成用中間転写ベルト及びその製造方法及び画像形成装置
JP2015175931A (ja) * 2014-03-14 2015-10-05 株式会社リコー 中間転写体及び画像形成装置

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