JP7035328B2 - 無端ベルト、無端ベルトユニット、及び画像形成装置 - Google Patents

無端ベルト、無端ベルトユニット、及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、無端ベルト、無端ベルトユニット、及び画像形成装置に関する。
電子写真方式を採用した画像形成装置では、中間転写ベルトや、記録媒体搬送転写ベルトなどにおいて無端ベルトが適用されている。
例えば、特許文献1では、エンドレスベルト形状を有し、その表面粗さが特定の範囲であり、体積抵抗の最大値が最小値の90倍以内であり、ベルトの端部円周の直径及び端部の平均厚みが特定の関係を満たす転写部材が開示されている。
また、特許文献2では、添加物の厚み方向の偏在により表面と裏面とで異なる性質を持つ単一層からなる基材を有することを特徴とするシームレスベルトが開示されている。
さらに、特許文献3では、表面に5μm以上の凹凸を有する型を用い、予め筒状に成形したチューブを型に被せ加熱することにより、該チューブを収縮させることで得られ、体積抵抗が特定の範囲である円筒状フィルムが開示されている。
特開2001-042654号公報 特開2002-012681号公報 特開2001-038804号公報
無端ベルトを製造する過程において芯体に塗布された塗膜を加熱して樹脂組成物の膜を得る方法として、例えば、芯体の軸方向における一端から他端に向かって高温の気体を送り込んで加熱する方法(例えばダウンフロー型の加熱装置による加熱等)挙げられる。上記方法で加熱した場合、風上側(すなわち前記一端)に比べて風下側(すなわち前記他端)における加熱効率が低くなる。そして、加熱効率が高い領域では抵抗値が低くなり、加熱効率が低い領域では抵抗値が高くなることにより、得られた無端ベルトの軸方向(つまり、無端ベルトの幅方向)における一端の抵抗値と他端の抵抗値との間に差が生じることがある。
本発明の課題は、樹脂と導電剤とを含み表面抵抗率の膜厚依存性を有する樹脂組成物で構成され、前記厚みの増加率が軸方向の長さ100mmあたり0.8%未満である場合に比べ、軸方向における抵抗差が抑制された無端ベルトを提供することにある。
上記課題は、以下の本発明によって解決される。即ち、

樹脂と導電剤とを含み表面抵抗率の膜厚依存性を有する樹脂組成物で構成され、
軸方向の一端から他端に向かって厚みが増し、前記一端の厚みを基準とした厚みの増加率は、前記軸方向の長さ100mmあたり0.8%以上3.2%以下である画像形成装置用の無端ベルト。

前記厚みの増加量は、前記軸方向の長さ100mmあたり0.5μm以上2.4μm以下であるに記載の無端ベルト。

前記一端における表面抵抗率の常用対数値をlogS、前記他端における表面抵抗率の常用対数値をlogSとしたとき、logS-logSの値は、-0.16logΩ/□以上0.16logΩ/□以下である又はに記載の無端ベルト。

前記樹脂は、ポリアミドイミドを含むのいずれか1項に記載の無端ベルト。

前記導電剤は、カーボンブラックを含むのいずれか1項に記載の無端ベルト。

のいずれか1項に記載の無端ベルトと、
前記無端ベルトを張力がかかった状態で掛け渡す複数のロールと、
を備え、画像形成装置に対して脱着される無端ベルトユニット。

像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
トナーを含む現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
に記載の無端ベルトユニットを有し、前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を、前記無端ベルトを介して記録媒体の表面に転写する転写手段と、
を備える画像形成装置。
、又はに係る発明によれば、樹脂と導電剤とを含み表面抵抗率の膜厚依存性を有する樹脂組成物で構成され、前記厚みの増加率が軸方向の長さ100mmあたり0.8%未満である場合に比べ、軸方向における抵抗差が抑制された無端ベルトが提供される。
に係る発明によれば、樹脂と導電剤とを含み表面抵抗率の膜厚依存性を有する樹脂組成物で構成され、前記厚みの増加量が軸方向の長さ100mmあたり0.5μm未満である場合に比べ、軸方向における抵抗差が抑制された無端ベルトが提供される。
に係る発明によれば、樹脂と導電剤とを含み表面抵抗率の膜厚依存性を有する樹脂組成物で構成され、前記厚みの増加率が軸方向の長さ100mmあたり0.8%未満である無端ベルトを適用した場合に比べ、無端ベルトの軸方向における抵抗差が抑制された無端ベルトユニットが提供される。
に係る発明によれば、樹脂と導電剤とを含み表面抵抗率の膜厚依存性を有する樹脂組成物で構成され、前記厚みの増加率が軸方向の長さ100mmあたり0.8%未満である無端ベルトを適用した場合に比べ、画像の濃度差が抑制された画像形成装置が提供される。
本実施形態に係る無端ベルトの一例を示す概略斜視図である。 一軸偏心ねじポンプを示す概略構成図である。 塗布工程の一例を説明するための説明図である。 塗布工程の一例を説明するための説明図である。 加熱工程の一例において用いられる加熱装置の構成を示す図である。 (A)は円形電極の一例を示す概略平面図であり、(B)はその概略断面図である。 本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 他の本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
以下、本発明の一例である実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
[無端ベルト]
図1は、実施形態に係る画像形成装置用の無端ベルトの一例を示す概略斜視図である。
図1に示すように、本実施形態に係る無端ベルト101は、例えば、無端状に形成され、単層体で構成されている。
そして、無端ベルト101は、樹脂と導電剤とを含み、表面抵抗率の膜厚依存性を有する樹脂組成物で構成されている。
また、無端ベルト101は、無端ベルト101の軸方向(すなわち、無端ベルト101の回転軸方向)における一端102から他端103に向かって厚みが増している。そして、一端102の厚みを基準とした厚みの増加率は、軸方向の長さ100mmあたり0.8%以上3.2%以下である。例えば、無端ベルト101の軸方向における長さが330mmである場合、一端102の厚みを基準とした他端103における厚みの増加率は2.6%以上10.7%以下となる。つまり、無端ベルト101の軸方向における長さが330mmである場合、他端103における厚みが、一端102における厚みの1.026倍以上1.107倍以下である。
なお、無端ベルト101は、そのまま単層体として使用してもよく、無端ベルト101の内周面及び外周面の少なくとも一方に離型層等の機能層を有する積層体として使用してもよい。
ここで、「表面抵抗率の膜厚依存性を有する樹脂組成物」とは、樹脂組成物の組成を変えずに膜厚のみを変えると、その膜厚に応じて樹脂組成物の膜における表面抵抗率も変化する樹脂組成物を意味する。具体的には、例えば、膜厚を厚くすればするほど表面抵抗率が下がる樹脂組成物、又は、膜厚を厚くすればするほど表面抵抗率が上がる樹脂組成物が挙げられる。
表面抵抗率の膜厚依存性を有するか否かは、以下のようにして確認される。
具体的には、例えば、膜厚70μmの無端ベルトから膜厚5μm刻みで膜厚100μmの無端ベルトまで1本ずつ(すなわち合計7本)作製し、各無端ベルトにおける表面抵抗率を測定する。そして、膜厚を横軸、表面抵抗率の常用対数値を縦軸とした座標に測定結果を入力して直線で近似し、直線の傾きが、膜厚1μmあたり0.02logΩ/□以上又は-0.02logΩ/□以下である場合、「表面抵抗率の膜厚依存性を有する」とする。
なお、各無端ベルトにおける表面抵抗率は、一端から他端まで軸方向に3点、各位置において周方向に6点ずつ(すなわち、合計3×6点)測定を行って平均した値である。表面抵抗率の測定方法については、後述する。
無端ベルト101は、表面抵抗率の膜厚依存性を有する樹脂組成物で構成され、かつ、軸方向の一端102から他端103に向かって厚みが増し、その増加率が前記範囲であるため、無端ベルトの軸方向における抵抗差が抑制される。その理由は以下のように推測される。
無端ベルトは、例えば、加熱することで樹脂組成物となる塗布液を芯体の外周面に塗布し、得られた塗膜を、例えばダウンフロー型の加熱装置を用いて加熱することで、樹脂組成物の膜(すなわち無端ベルト)を得る。ダウンフロー型の加熱装置では、芯体の外周面に形成された塗膜に対して、芯体における軸方向の一端から他端に向かって高温の気体を送り込むことで加熱する。そのため、塗膜の風上側(すなわち前記一端側)における加熱効率が風下側(すなわち前記他端側)に比べて相対的に高く、風下側における加熱効率が風上側に比べて相対的に低くなる。
ここで、樹脂と導電剤とを含む樹脂組成物の膜を得る場合、塗膜も導電剤を含むため、塗膜の加熱効率によって、得られた樹脂組成物の膜の抵抗値が変わる場合がある。具体的には、例えば、塗膜の加熱効率が高いほど得られた膜の抵抗値が低く、塗膜の加熱効率が低いほど得られた膜の抵抗値が高くなる。そのため、一端から他端に向かって高温の気体を送り込んで塗膜を加熱した場合、風上側である一端の抵抗値に比べて風下側である他端103の抵抗値が高い無端ベルト(すなわち、一端と他端とで抵抗値に差が生じた無端ベルト)が得られることがある。
これに対して、本実施形態の無端ベルト101では、表面抵抗率の膜厚依存性を有する樹脂組成物で構成され、かつ、軸方向の一端102から他端103に向かって厚みが増し、その増加率が前記範囲である。
具体的には、例えば、一端102から他端103に向かって高温の気体を送り込んで塗膜を焼成して無端ベルト101を得る場合、膜厚を厚くすればするほど表面抵抗率が下がる樹脂組成物を用いる。それにより、得られた無端ベルト101の一端102側は、他端103側に比べて、相対的に加熱効率が高いことで抵抗値が低くなる一方で、相対的に膜厚が薄いことで抵抗値が高くなる。逆に、得られた無端ベルト101の他端側103は、一端102側に比べて、相対的に加熱効率が低いことで抵抗値が高くなるとともに、相対的に膜厚が厚いことで抵抗値が低くなる。このように、加熱効率による抵抗値への影響と、膜厚による抵抗値への影響と、を相殺することで、無端ベルト101の一端102側と他端103側とで同程度の抵抗値が得られ、軸方向における抵抗差が抑制されるものと推測される。
そして、本実施形態の無端ベルト101を画像形成装置の転写ベルト(例えば中間転写ベルト)として用いると、無端ベルト101の軸方向における抵抗差が抑制されているため、得られた画像の濃度差も抑制される。
なお、軸方向の一端102から他端103に向かって厚みが増し、その増加率が前記範囲内となるように厚みを制御する方法としては、例えば、無端ベルト101を製造する過程において、芯体に形成された塗膜が、軸方向の一端102から他端103に向かって厚みが増し、その増加率が前記範囲内になるように、塗布液の吐出量を調整する方法が挙げられる。また、樹脂組成物の膜を形成した後に加工(例えば、サンドペーパーやラッピングフィルム等で削ることで一端に向かって厚みが薄くなるように)することで、軸方向の一端102から他端103に向かって厚みが増し、その増加率が前記範囲内となる無端ベルト101を得てもよい。
以下、本実施形態に係る無端ベルト101の詳細について、その製造方法と共に説明する。なお、符号は省略する場合がある。
<樹脂組成物>
無端ベルト101は、前記のように、樹脂と導電剤とを含み表面抵抗率の膜厚依存性を有する樹脂組成物で構成されている。
樹脂組成物は、少なくとも樹脂と導電剤とを含み、必要に応じてその他の添加剤を含んでもよい。
(樹脂)
樹脂としては、表面抵抗率の膜厚依存性を有する樹脂組成物が得られるものであれば特に限定されず、具体的には、例えば、ポリアミドイミドが挙げられる。
樹脂は、ポリアミドイミド(以下「特定樹脂」ともいう)を含むことがより好ましい。樹脂は、上記特定樹脂を1種のみ含んでもよく、特定樹脂を2種以上含んでもよく、特定樹脂以外の他の樹脂を含んでもよい。なお、他の樹脂を含む場合、他の樹脂の含有量は、樹脂全体に対し10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましい。
樹脂組成物全体に対する樹脂の含有量としては、例えば60質量%以上86質量%以下が挙げられ、66質量%以上82質量%以下が好ましく、70質量%以上76質量%以下がより好ましい。
以下、樹脂の一例として、ポリアミドイミド樹脂について説明する。
-ポリアミドイミド樹脂-
ポリアミドイミド樹脂としては、トリカルボン酸とジアミン化合物とからの縮合物であるポリアミド-ポリアミック酸樹脂を脱水閉環反応させたポリアミドイミド樹脂が挙げられる。
具体的には、ポリアミドイミド樹脂としては、
(1)トリカルボン酸無水物とジアミン化合物との等モル量を有機極性溶媒中、脱水触媒存在下、高温で重縮合及び脱水閉環反応(イミド化反応)をさせる方法
(2)無水トリカルボン酸モノクロリドとジアミン化合物との等モル量を有機極性溶媒中、低温で重縮合及び脱水閉環反応をさせる方法
(3)トリカルボン酸無水物とジイソシアネートとを有機極性溶媒中、高温で重縮合及び脱水閉環反応させる方法
等によって得られるポリアミドイミド樹脂が挙げられる。
トリカルボン酸無水物としては、トリメリット酸無水物等が挙げられる。
無水トリカルボン酸モノクロリドとしては、無水トリメリット酸モノクロリドが挙げられる。
ジアミン化合物の具体例としては、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’-ジクロロベンジジン、4,4’-ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’-ジアミノジフェニルスルホン、1,5-ジアミノナフタレン、m-フェニレンジアミン、p-フェニレンジアミン、3,3’-ジメチル4,4’-ビフェニルジアミン、ベンジジン、3,3’-ジメチルベンジジン、3,3’-ジメトキシベンジジン、4,4’-ジアミノジフェニルスルホン、4,4’-ジアミノジフェニルプロパン、2,4-ビス(2-アミノ第三ブチル)トルエン、ビス(p-2-アミノ-第三ブチルフェニル)エーテル、ビス(p-2-メチル-δ-アミノフェニル)ベンゼン、ビス-p-(1,1-ジメチル-5-アミノ-ペンチル)ベンゼン、1-イソプロピル-2,4-m-フェニレンジアミン、m-キシリレンジアミン、p-キシリレンジアミン、ジ(p-アミノシクロヘキシル)メタン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ジアミノプロピルテトラメチレン、3-メチルヘプタメチレンジアミン、4,4-ジメチルヘプタメチレンジアミン、2,11-ジアミノドデカン、1,2-ビス-3-アミノプロボキシエタン、2,2-ジメチルプロピレンジアミン、3-メトキシヘキサメチレンジアミン、2,5-ジメチルヘプタメチレンジアミン、3-メチルヘプタメチレンジアミン、5-メチルノナメチレンジアミン、2,17-ジアミノエイコサデカン、1,4-ジアミノシクロヘキサン、1,10-ジアミノ-1,10-ジメチルデカン、12-ジアミノオクタデカン、2,2-ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、ピペラジン、HN(CHO(CHO(CH)NH、HN(CHS(CHNH、HN(CHN(CH(CHNH、3,3’-ジアミノベンゾフェノン、4,4’-ジアミノジフェニル、4,4’-ジアミノジフェニルアミド、ビス[4-{3-(4-アミノフェノキシ)ベンゾイル}フェニル]エーテル、4,4’-ビス(3-アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]スルホン2,2’-ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン等が挙げられる。
ジアミン化合物としては、特に芳香族ジアミン化合物が好適である。
好適な芳香族ジアミン化合物としては、例えば、3,3’-ジアミノベンゾフェノン、p-フェニレンジアミン、4,4’-ジアミノジフェニル、4,4’-ジアミノジフェニルアミド、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、ビス[4-{3-(4-アミノフェノキシ)ベンゾイル}フェニル]エーテル、4,4’-ビス(3-アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]スルホン2,2’-ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン等が挙げられる。
ジイソシアネート化合物としては、ポリアミック酸の合成に用いられるジアミン化合物中の2つのアミノ基がイソシアネート基に置換されたものが挙げられるが、特に、芳香族ジイソシアネート化合物が好適である。
ジイソシアネート化合物としては、例えば、3,3’-ジメチルビフェニル-4,4’-ジイソシアネート、2,2’-ジメチルビフェニル-4,4’-ジイソシアネート、ビフェニル-4,4’-ジイソシアネート、ビフェニル-3,3’-ジイソシアネート、ビフェニル-3,4’-ジイソシアネート、3,3’-ジエチルビフェニル-4,4’-ジイソシアネート、2,2’-ジエチルビフェニル-4,4’-ジイソシアネート、3,3’-ジメトキシビフェニル-4,4’-ジイソシアネート、2,2’-ジメトキシビフェニル-4,4’-ジイソシアネート等が挙げられる。
ジイソシアネート化合物としては、ブロック剤でイソシアナト基を安定化したものも挙げられる。ブロック剤としてはアルコール、フェノール、オキシム等があるが、特に制限はない。
なお、樹脂としてポリアミドイミド樹脂を用いる場合、塗布液として、ポリアミドイミド樹脂と溶媒とを含む塗布液を用いてもよく、ポリアミドイミド樹脂の前駆体である脱水閉環反応前のポリアミド-ポリアミック酸樹脂と溶媒とを含む塗布液を用いてもよい。ポリアミド-ポリアミック酸樹脂と溶媒とを含む塗布液を用いた場合、塗布液の塗布後に加熱することで、塗膜に含まれるポリアミド-ポリアミック酸樹脂の脱水閉環反応を行い、ポリアミドイミド樹脂を含む樹脂組成物の膜を得る。
(導電剤)
導電剤としては、導電性(例えば体積抵抗率10Ω・cm未満、以下同様である)もしくは半導電性(例えば体積抵抗率10Ω・cm以上1013Ω・cm以下、以下同様である)の粒状物(1次粒径が10μm未満の粒子からなる粉末がよく、好ましくは1次粒径が1μm以下の粒子からなる粉末)が挙げられる。
導電剤としては、特に制限はないが、例えば、カーボンブラック(例えばケッチェンブラック、アセチレンブラック、表面が酸化処理されたカーボンブラック等)、金属(例えばアルミニウムやニッケル等)、金属酸化物(例えば酸化イットリウム、酸化錫等)、イオン導電性物質(例えばチタン酸カリウム、LiCl等)等が挙げられる。
導電剤は、その使用目的により選択されるが、カーボンブラックがよく、特に電気抵抗の経時での安定性や、転写電圧による電界集中を抑制する電界依存性の観点から、pH5以下(好ましくはpH4.5以下であり、より好ましくはpH4.0以下)の酸化処理カーボンブラック(例えば表面にカルボキシル基、キノン基、ラクトン基、水酸基等を付与して得られたカーボンブラック)がよい。
カーボンブラックの平均一次粒子径は、例えば10nm以上50nm以下がよく、15nm以上30nm以下がより好ましい。
カーボンブラックの平均一次粒子径は、次の方法により測定される。
まず、測定対象となる無端ベルトから、ミクロトームにより切断して、100nmの厚さの測定サンプルを採取し、本測定サンプルをTEM(透過型電子顕微鏡)により観察する。そして、カーボンブラックの粒子50個の各々の投影面積に等しい円の直径を粒子径として、その平均値を平均一次粒子径とする。
導電剤の含有量は、目的とする抵抗により選択されるが、例えば、全質量に対して1質量%以上50質量%以下が好ましく、更には2質量%以上40質量%以下がより好ましく、4質量%以上30質量%以下が更に好ましい。なお、特に導電剤の含有量が少ない場合、つまり膜の抵抗値が高い場合、加熱工程によって得られた樹脂組成物の膜の抵抗値が、加熱工程における塗膜の加熱効率に依存しやすい。
導電剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
(その他の添加剤)
その他の添加剤としては、例えば、導電剤の分散性を向上するための分散剤、機械強度などの各種機能を付与するための各種充填剤、イミド化反応促進のための触媒、製膜品質向上のためのレベリング剤等が挙げられる。
(樹脂組成物の特性)
樹脂組成物は、前記のように、表面抵抗率の膜厚依存性を有する。つまり、樹脂組成物は、前記表面抵抗率の膜厚依存性を有するか否かの確認において得られた直線の傾きが、膜厚1μmあたり0.02logΩ/□以上又は-0.02logΩ/□以下である。
なお、樹脂組成物としては、表面抵抗率の膜厚依存性を有する樹脂組成物の中でも、軸方向における抵抗差の抑制及び局所的な膜厚ムラによる表面抵抗ムラの抑制の両方の観点から、上記直線の傾きが0.02logΩ/□以上0.3logΩ/□以下又は-0.3logΩ/□以上-0.02logΩ/□以下である樹脂組成物が好ましく、0.05logΩ/□以上0.2logΩ/□以下又は-0.2logΩ/□以上-0.05logΩ/□以下である樹脂組成物がより好ましい。
<無端ベルトの製造方法>
無端ベルトの製造方法としては、例えば、加熱によって樹脂組成物となる塗布液を準備する塗布液準備工程と、円筒状又は円柱状の芯体の外周面に上記塗布液を塗布して塗膜を形成する塗布工程と、塗膜を加熱することで樹脂組成物の膜である無端ベルトを形成する加熱工程と、得られた無端ベルトを芯体から脱型する脱型工程と、を経る方法が挙げられる。
なお、加熱工程では、例えば、異なる温度で加熱を行う複数の工程が含まれていてもよい。具体的には、例えば、塗膜を乾燥させる(つまり、塗膜中の溶媒を除去する)乾燥工程と、乾燥された塗膜を乾燥工程よりも高い温度で加熱して焼成する焼成工程と、を含む加熱工程であってもよい。特に、塗布液としてポリアミド-ポリアミック酸樹脂と溶媒とを含む塗布液を用いる場合、乾燥工程において溶媒を除去し、焼成工程においてポリアミド-ポリアミック酸樹脂の脱水閉環反応を行うことが好ましい。
(塗布液準備工程)
塗布液準備工程では、加熱によって樹脂組成物となる塗布液を準備する。
塗布液としては、例えば、溶媒と、樹脂の前駆体及び樹脂の少なくとも一方と、導電剤と、必要に応じてその他の添加剤と、を含むものが挙げられる。
溶媒としては、用いる樹脂の前駆体及び樹脂の少なくとも一方の種類等に応じて適宜選択されるが、具体的には、例えば、有機極性溶媒が挙げられる。
有機極性溶媒としては、例えば、具体的には、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒;N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジエチルホルムアミドなどのホルムアミド系溶媒;N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジエチルアセトアミドなどのアセトアミド系溶媒;N-メチル-2-ピロリドン、N-ビニル-2-ピロリドンなどのピロリドン系溶媒;フェノール、o-、m-、又はp-クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール、カテコールなどのフェノール系溶媒;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン等のエーテル系溶媒;メタノール、エタノール、ブタノール等のアルコール系溶媒;ブチルセロソルブ等のセロソルブ系;及びヘキサメチルホスホルアミド、γ-ブチロラクトンなどが挙げられる。
なお、溶媒は、1種のみを用いても、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、溶媒としては、揮発性の低い溶媒、具体的には、N-メチル-2-ピロリドン、N-ビニル-2-ピロリドンなどのピロリドン系溶媒;N,N-ジメチルアセトアミド等のホルムアミド系溶媒がよい。
塗布液中における溶媒の含有量は、塗布液全量に対し70質量%以上80質量%以下の範囲がよく、望ましくは76質量%以上78質量%以下である。
塗布液の粘度(25℃での粘度)は、特に制限はないが、例えば、1Pa・s以上100Pa・s以下の範囲がよく、望ましくは3Pa・s以上50Pa・s以下の範囲である。
なお、塗布液の粘度は、25℃の環境下で、HAKKE社製定速粘度計PK100を用いて測定する。
塗布液の調製は、例えば、導電剤を溶媒中に分散した溶液に樹脂の前駆体及び樹脂の少なくとも一方を溶解させてもよく、樹脂の前駆体及び樹脂の少なくとも一方を溶媒中に溶解した溶液に導電剤を分散させてもよい。
導電剤の分散方法としては、例えば、ボールミル、サンドミル、ビーズミル、ジェットミル(対向衝突型分散機)等、公知の方法が挙げられる。導電剤の分散濃度(塗布液中の含有量)は、樹脂の前駆体及び樹脂の少なくとも一方100質量部に対して、10質量部以上40質量部以下がよく、15質量部以上35質量部以下が好ましく、20質量部以上30質量部以下がより好ましい。
(塗布工程)
塗布工程では、塗布液を芯体の表面(外周面)に塗布して、塗膜を形成する。芯体の表面に塗膜を形成する方法としては、例えば、らせん塗布法が採用される。らせん塗布法により、芯体の表面に対して、塗布液を塗布することにより、塗膜が形成される。以下、塗布工程において、塗布液を一軸偏心ねじポンプ(モーノポンプ)(溶液吐出手段の一例)を用いて塗布する方法を例に挙げて説明する。
まず、一軸偏心ねじポンプについて、図2を参照して説明する。一軸偏心ねじポンプとは、一般に、モーノポンプと称される、回転容積型のポンプである。図2に示すように、一軸偏心ねじポンプ125は、雄ねじ型回転体335と、雌ねじ型固定体336とを有し、雄ねじ型回転体335が回転することにより、定められた容量が吐出側に向かって移動する構造に構成されている。一軸偏心ねじポンプ125は、雄ねじ型回転体335の回転数を制御することによって、一軸偏心ねじポンプ125から吐出される単位時間当たりの吐出量が調整され、雄ねじ型回転体335の回転数の増加に伴って、塗布液の時間当たりの吐出量が増加するように構成されている。
なお、塗布液を吐出する溶液吐出手段は、一軸偏心ねじポンプに限定されず、塗布液を吐出し得るものであれば他の溶液吐出手段を用いてもよい。
次に、らせん塗布法について、図3及び図4を参照して説明する。図3及び図4は、らせん塗布法の一例を示す概略図である。図3及び図4に示すように、塗布装置140は、塗布液121Aを貯蔵するタンク121と、タンク121に連結する供給管123と、供給管123に連結する一軸偏心ねじポンプ125と、一軸偏心ねじポンプ125の吐出側先端部127と、へら131とを有する。
さらに、塗布装置140は、塗布装置内の各部を制御する制御部160を有している。
制御部160は、塗布装置140の各部の動作を制御するように構成されている。具体的には図示しないが、制御部160は、例えば、コンピュータとして構成され、CPU(Central Processing Unit)、各種メモリ[例えばRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、不揮発性メモリ]、及び入出力インターフェース(I/O)がバスを介して各々接続された構成となっている。そして、I/Oには、例えば、一軸偏心ねじポンプ125等が接続されている。
CPUは、例えば、各種メモリに記憶されているプログラム(例えば、一軸偏心ねじポンプ125の吐出側先端部127から吐出される塗布液の吐出量が、予め定められた比率で増加するように、一軸偏心ねじポンプ125の回転数を制御する膜厚変動プログラム等の制御プログラム)を実行し、塗布装置140の各部の動作を制御する。なお、CPUが実行するプログラムを記憶するための記憶媒体は、各種メモリに限定されない。例えば、フレキシブルディスクやDVDディスク、光磁気ディスクやUSBメモリ(ユニバーサルシリアルバスメモリ)等(不図示)であってもよいし、通信手段(不図示)に接続された他の装置の記憶装置であってもよい。
そして、無端ベルト101を製造する際に、制御部160によって、一軸偏心ねじポンプ125の回転数、一軸偏心ねじポンプ125とへら131との移動速度、及び芯体の回転数等を制御する。制御部160が、一軸偏心ねじポンプ125の雄ねじ型回転体の回転数を変更することで、一軸偏心ねじポンプ125の吐出側先端部127から吐出される塗布液の吐出量が調整される。
以下、塗布工程についてより具体的に説明する。
図3及び図4に示すように、円筒状又は円柱状の芯体134を、芯体134の軸方向を水平に沿った方向にして、回転装置(不図示)により軸周り(矢印A方向)に回転させながら、塗布液121Aを一軸偏心ねじポンプ125(溶液吐出手段の一例)から吐出して、芯体134の表面(外周面)に塗布する。塗布装置140では、塗布液121Aを貯留するタンク121から供給管123を通じて一軸偏心ねじポンプ125に供給される。一軸偏心ねじポンプ125に供給された塗布液121Aは、一軸偏心ねじポンプ125の吐出側先端部127を介して、矢印A方向に回転されている芯体134の表面に供給される。芯体134の表面に付着した塗布液121Aは、へら131によって平滑化される。
芯体134の材料としては、例えば、金属(アルミニウム、ステンレス鋼等)、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、または、これらの樹脂で表面を被覆した金属が挙げられる。芯体材質として金属を使用する場合には、芯体上に形成される皮膜(ベルト)を芯体から取り外しやすいように、例えば、予め表面にクロムやニッケルでメッキを施したり、離型剤を塗布したりしてもよい。芯体の望ましい形状としては、例えば、円筒状や円柱状が挙げられる。
芯体134の幅(すなわち、芯体軸方向における一端132から他端133までの長さ)としては、無端ベルトの端部に生じる非製品部に対応する余裕領域を確保するため、目的とする無端ベルトの幅より、例えば、10%以上40%以下の範囲で長いことがよい。芯体134の周長(芯体周方向長さ)は、目的とする無端ベルトの主方向長さと同等以上とすることがよい。
塗布装置140において、一軸偏心ねじポンプ125とへら131とは、芯体134の軸方向(矢印B方向)に可動な状態で支持されている。そして、芯体134を予め設定された回転速度で回転させた状態で、一軸偏心ねじポンプ125とへら131とが芯体134の軸方向(矢印B方向)の一端側から他端側に移動しつつ、一軸偏心ねじポンプ125の吐出側先端部127から塗布液121Aを吐出する。それにより、芯体134の表面に螺旋状に塗布液121Aが塗布され、へら131で平滑化され、継ぎ目のない塗膜110Aが形成される。
このとき、制御部160は、一軸偏心ねじポンプ125の吐出側先端部127から吐出される塗布液の吐出量が予め定められた比率で増加するように、一軸偏心ねじポンプ125の回転数を上昇させて制御する。一軸偏心ねじポンプ125の回転数を上昇させることで、一軸偏心ねじポンプ125の吐出側先端部127から吐出される塗布液121Aの単位時間当たりの吐出量が増加する。そして、芯体134の軸方向(矢印B方向)の一端132側に比べて他端133側における塗膜110Aの膜厚が相対的に厚くなる。このようにして、塗膜110Aの膜厚を、芯体134の一端132側から他端133側に向かって厚みが増し、増加率が前記範囲にはるように制御することで、製品となった無端ベルト101も、一端102から他端103に向かって厚みが増し、増加率が前記範囲となる。
(加熱工程)
加熱工程では、塗膜110Aを加熱し、塗膜110A中の溶媒を除去し、樹脂組成物の膜を得る。加熱工程では、例えば、芯体134の一端132側から他端133側に向かって高温(加熱温度よりも高い温度)の気体を送り込んで芯体134上の塗膜110Aを加熱する。以下、加熱工程で用いる加熱装置の一例として、ダウンフロー型の加熱装置について説明する。
図5は、加熱工程で用いられるダウンフロー型の加熱装置の一例である加熱装置31の構成を示している。加熱装置31は、乾燥炉32の内部において上方から熱風(加熱された空気)を送り出す熱風発生機34と、芯体134を支持する支持台36を備えている。塗布工程において塗膜110Aが形成された芯体134は、例えば軸方向が支持台36に垂直に近い方向となるように載せられている。そして、熱風発生機34から送り出される熱風を芯体134の一端132から他端133に向かって吹き付け、塗膜110Aを加熱する。
なお、加熱工程としては、前記の通り、例えば、塗膜110Aを乾燥させる乾燥工程と、乾燥された塗膜110Aを加熱して焼成する焼成工程と、を含む工程が挙げられる。乾燥工程における加熱温度(すなわち、熱風発生機34が送り出す熱風の温度)は、例えば120℃以上220℃以下であることが好ましく、140℃以上210℃以下がより好ましい。また、焼成工程における加熱温度(すなわち、熱風発生機34が送り出す熱風の温度)は、例えば乾燥工程における加熱温度よりも高い温度が挙げられ、200℃以上300℃以下が好ましく、240℃以上280℃以下がより好ましい。
(脱型工程)
加熱工程での加熱処理後、樹脂組成物の膜を芯体134から脱型し、無端ベルト101を得る。
なお、必要に応じて、さらに樹脂組成物の膜の外周面や内周面に対し、研磨、エッチング等の表面処理を施すことで無端ベルト101を得てもよい。また、得られた無端ベルト101には、さらに穴あけ加工やリブ付け加工等が施されてもよい。
<無端ベルトの特性>
無端ベルト101の一端102における膜厚は、例えば、50μm以上500μm以下がよく、60μm以上300μm以下であることが望ましく、70μm以上150μm以下であることがより望ましい。
なお、無端ベルト101の膜厚測定は、サンコー電子社製渦電流式膜厚計CTR-1500Eを使用して測定する。無端ベルト101の軸方向における特定の位置(例えば、一端102等)の膜厚は、無端ベルト101の前記特定の位置において周方向に5か所測定し平均した値とする。
無端ベルト101の厚みは、一端102から他端103に向かって増している。
無端ベルト101の一端102から他端103に向かって厚みが増しているか否かは、上記膜厚の測定を、一端102から他端103まで軸方向に、等間隔に近い間隔で一端102及び他端103を含めて5点において行うことで確認する。
また、無端ベルト101における一端102から他端103に向かって増す厚みの増加率は、軸方向の長さ100mmあたり0.7%以上2.9%以下である。
軸方向の長さ100mmあたりにおける厚みの増加率を上記範囲とすることで、厚みの増加率が大きすぎる場合に比べ、一端と他端とで厚みの違いがありすぎる事による不具合(例えば無端ベルトの破断等)が抑制されるとともに、軸方向における抵抗差も抑制される。
軸方向の長さ100mmあたりにおける厚みの増加率は、一端102の厚みをT(μm)、他端103の厚みをT(μm)、一端102から他端103までの長さをL×100(mm)とすると、下記式で表される。
式: 増加率(%)=(T-T)×100/(L×T
なお、前記厚みの増加率は、軸方向の長さ100mmあたり0.8%以上3.2%以下が好ましく、1.2%以上2.0%以下がより好ましい。
また、無端ベルト101における一端102から他端103に向かって増す厚みの増加量は、軸方向の長さ100mmあたり0.5μm以上2.4μm以下が好ましい。つまり、例えば、無端ベルト101の軸方向における長さが330mmである場合、一端102の厚みと他端103の厚みとの差が2μm以上8μm以下となる。
軸方向の長さ100mmあたりにおける厚みの増加量を上記範囲とすることで、厚みの増加量が大きすぎる場合に比べ、一端と他端とで厚みの違いがありすぎる事による不具合(例えば無端ベルトの破断等)が抑制されるとともに、軸方向における抵抗差も抑制される。
軸方向の長さ100mmあたりにおける厚みの増加量は、一端102の厚みをT(μm)、他端103の厚みをT(μm)、一端102から他端103までの長さをL×100(mm)とすると、下記式で表される。
式: 増加量(μm)=(T-T)/L
なお、前記厚みの増加量は、0.5μm以上2.3μm以下がより好ましく1μm以上1.4μm以下がさらに好ましい。
無端ベルト101の一端102から他端103までの長さLは、特に限定されず、例えば100mm以上500mm以下が挙げられ、200mm以上400mm以下が好ましく、280mm以上380mm以下がより好ましい。
また、無端ベルト101の周長(周方向における長さ)も特に限定されず、例えば263mm以上3140mm以下が挙げられ、502mm以上1319mm以下が好ましく、785mm以上942mm以下がより好ましい。
無端ベルト101の一端102における外周面の表面抵抗率の常用対数値(logS)は、例えば、画像形成装置において中間転写ベルト、記録媒体搬送転写ベルト等として用いる場合、転写性の観点から、9(logΩ/□)以上14(logΩ/□)以下であることが望ましく、10(logΩ/□)以上13(logΩ/□)以下であることがより望ましい。なお、表面抵抗率の常用対数値は、導電剤の種類、及び導電剤の添加量等により制御される。
無端ベルト101の一端102における表面抵抗率の常用対数値(logS)と他端103における表面抵抗率の常用対数値(logS)との差(logS-logS)は、-0.16logΩ/□以上0.16logΩ/□以下が好ましく-0.10logΩ/□以上0.1logΩ/□以下がより好ましく-0.05logΩ/□以上0.05logΩ/□以下が更に好ましい。
表面抵抗率の測定は、円形電極(例えば、三菱油化(株)製ハイレスターIPの「URプローブ」)を用い、JIS-K6911に従って測定する。
表面抵抗率の測定方法を、図を用いて説明する。図6は、円形電極の一例を示す概略平面図(A)及び概略断面図(B)である。図6に示す円形電極は、第一電圧印加電極Aと板状絶縁体Bとを備える。第一電圧印加電極Aは、円柱状電極部Cと、該円柱状電極部Cの外径よりも大きい内径を有し、且つ円柱状電極部Cを一定の間隔で囲む円筒状のリング状電極部Dとを備える。第一電圧印加電極Aにおける円柱状電極部C及びリング状電極部Dと板状絶縁体Bとの間にベルトTを挟み、第一電圧印加電極Aにおける円柱状電極部Cとリング状電極部Dとの間に電圧V(V)を印加したときに流れる電流I(A)を測定し、下記式により、ベルトTの転写面の表面抵抗率ρs(Ω/□)を算出する。ここで、下記式中、d(mm)は円柱状電極部Cの外径を示し、D(mm)はリング状電極部Dの内径を示す。
式:ρs=π×(D+d)/(D-d)×(V/I)
なお、表面抵抗率は、円形電極(三菱油化(株)製ハイレスターIPのURプローブ:円柱状電極部Cの外径Φ16mm、リング状電極部Dの内径Φ30mm、外径Φ40mm)を用い、22℃/55%RH環境下、電圧500V、10秒印加後の電流値を求め算出する。
また、無端ベルト101の軸方向における特定の位置(例えば、一端102等)の表面抵抗率は、無端ベルト101の前記特定の位置において周方向に5か所測定し平均した値とする。
無端ベルト101の体積抵抗率は、例えば、画像形成装置において中間転写ベルト、記録媒体搬送ベルト等として用いる場合であれば、転写性の観点から、常用対数値で8(logΩcm)以上13(logΩcm)以下であることが好ましい。なお、体積抵抗率の常用対数値は、導電剤の種類、及び導電剤の添加量により制御される。
ここで、体積抵抗率の測定は、円形電極(例えば、三菱油化(株)製ハイレスターIPのURプローブ)を用い、JIS-K6911に従って測定する。前記体積抵抗率の測定方法を、図6を用いて説明する。測定は表面抵抗率と同一の装置で測定する。但し、図6に示す円形電極において、表面抵抗率測定時の板状絶縁体Bに代えて第二電圧印加電極B’を備える。そして、第一電圧印加電極Aにおける円柱状電極部C及びリング状電極部Dと第二電圧印加電極B’との間にベルトTを挟み、第一電圧印加電極Aにおける円柱状電極部Cと第二電圧印加電極Bとの間に電圧V(V)を印加した時に流れる電流I(A)を測定し、下記式により、ベルトTの体積抵抗率ρv(Ωcm)を算出する。ここで、下記式中、tは、ベルトTの厚さを示す。
式ρv=19.6×(V/I)×t
なお、上記式に示される19.6の数値は、抵抗率に変換するための電極係数であり、円柱状電極部の外径d(mm)、試料の厚さt(cm)より、πd/4tとして算出される。また、ベルトTの厚さは、サンコー電子社製渦電流式膜厚計CTR-1500Eを使用し測定する。
体積抵抗率は、円形電極(三菱油化(株)製ハイレスターIPのURプローブ:円柱状電極部Cの外径Φ16mm、リング状電極部Dの内径Φ30mm、外径Φ40mm)を用い、22℃/55%RH環境下、電圧500V、10秒印加後の電流値を求め算出する。
<無端ベルトの用途>
無端ベルト101は、画像形成装置におけるベルト部材、例えば、像保持体上のトナー画像が転写(一次転写)されその後記録媒体上に再び転写(二次転写)させる中間転写ベルト、中間転写体上に保持されたトナー画像を記録媒体に二次転写させる際に該記録媒体の裏面(非転写面)に接して記録媒体を搬送すると共に二次転写のため電圧を印加する二次転写ベルト、像保持体上のトナー画像を記録媒体表面に直接転写させる態様において記録媒体を搬送すると共に転写のための電圧を印加する記録媒体搬送転写ベルト、等として用いられる。
[画像形成装置用無端ベルトユニット]
本実施形態に係る無端ベルトユニットは、上記無端ベルトを備えており、例えば、無端ベルトは、対向して配置された駆動ロールおよび従動ロールにより張力がかかった状態で掛け渡されていてもよい。
ここで、無端ベルトユニットは、無端ベルトを中間転写体として適用させる場合、無端ベルトを支持するロールとして、感光体(像保持体)表面のトナー像を無端ベルト上に一次転写させるためのロールと、無端ベルト上に転写されたトナー像をさらに記録媒体に二次転写させるためのロールが配置されていてもよい。
なお、無端ベルトを支持するロールの数は限定されず、使用態様に応じて配置すればよい。上記構成の無端ベルトユニットは、画像形成装置に組み込まれて使用され、駆動ロール、従動ロールの回転に伴って無端ベルトも支持した状態で回転する。
[画像形成装置]
本実施形態に係る画像形成装置としては、像保持体と、像保持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、トナーを含む現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、本実施形態に係る前述の無端ベルトユニットを有し、像保持体の表面に形成されたトナー画像を、無端ベルトを介して記録媒体の表面に転写する転写手段と、を備えるものが挙げられる。
具体的には、本実施形態に係る画像形成装置は、例えば、転写手段が中間転写体と、像保持体に形成されたトナー像を中間転写体に一次転写する一次転写手段と、中間転写体に転写されたトナー像を記録媒体に二次転写する二次転写手段と、を備え、当該中間転写体として上記本実施形態に係る無端ベルトを備える構成が挙げられる。
また、本実施形態に係る画像形成装置は、例えば、転写手段が記録媒体を搬送するための記録媒体搬送体(記録媒体搬送ベルト)と、像保持体に形成されたトナー像を記録媒体搬送体により搬送された記録媒体に転写するための転写手段と、を備え、当該記録媒体搬送体として上記本実施形態に係る無端ベルトを備える構成が挙げられる。
本実施形態に係る画像形成装置は、例えば、現像装置内に単色のトナーのみを収容する通常のモノカラー画像形成装置、像保持体上に保持されたトナー像を中間転写体に順次一次転写を繰り返すカラー画像形成装置、各色の現像器を備えた複数の像保持体を中間転写体上に直列に配置したタンデム型カラー画像形成装置が挙げられる。
以下、本実施形態に係る画像形成装置を、図面を参照しつつ説明する。図7は、実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。図8は、他の実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。図7は、中間転写体(中間転写ベルト)を備える画像形成装置であり、図8は、記録媒体搬送転写体(記録媒体搬送転写ベルト)を備える画像形成装置である。
図7に示す画像形成装置は、色分解された画像データに基づくイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を出力する電子写真方式の第1乃至第4の画像形成ユニット10Y、10M、10C、10K(画像形成手段)を備えている。これらの画像形成ユニット(以下、単に「ユニット」と称する)10Y、10M、10C、10Kは、水平方向に互いに特定距離離間して並設されている。なお、これらユニット10Y、10M、10C、10Kは、画像形成装置本体に対して脱着するプロセスカートリッジであってもよい。
各ユニット10Y、10M、10C、10Kの図面における上方には、各ユニットを通して中間転写体としての中間転写ベルト20(無端ベルト)が延設されている。中間転写ベルト20は、図における左から右方向に互いに離間して配置された駆動ロール22及び中間転写ベルト20内面に接する支持ロール24に巻回されて設けられ、第1ユニット10Yから第4ユニット10Kに向う方向に走行されるように、画像形成装置用の転写ユニット(無端ベルトユニット)を構成している。
なお、支持ロール24は、図示しないバネ等により駆動ロール22から離れる方向に付勢されており、両者に巻回された中間転写ベルト20に特定の張力が与えられている。また、中間転写ベルト20の像保持体側面には、駆動ロール22と対向して中間転写体クリーニング装置30が備えられている。
また、各ユニット10Y、10M、10C、10Kの現像装置(現像手段)4Y、4M、4C、4Kのそれぞれには、トナーカートリッジ8Y、8M、8C、8Kに収容されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナーが供給される。
上述した第1乃至第4ユニット10Y、10M、10C、10Kは、同等の構成を有しているため、ここでは中間転写ベルト走行方向の上流側に配設されたイエロー画像を形成する第1ユニット10Yについて代表して説明する。尚、第1ユニット10Yと同等の部分に、イエロー(Y)の代わりに、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)を付した参照符号を付すことにより、第2乃至第4ユニット10M、10C、10Kの説明を省略する。
第1ユニット10Yは、像保持体として作用する感光体1Yを有している。感光体1Yの周囲には、感光体1Yの表面を特定の電位に帯電させる帯電ロール2Y、帯電された表面を色分解された画像信号に基づくレーザ光線3Yによって露光して静電荷像を形成する露光装置3、静電荷像に帯電したトナーを供給して静電荷像を現像する現像装置(現像手段)4Y、現像したトナー像を中間転写ベルト20上に転写する1次転写ロール5Y(1次転写手段)、及び1次転写後に感光体1Yの表面に残存するトナーを、クリーニングブレードにて除去する感光体クリーニング装置(クリーニング手段)6Yが順に配設されている。
尚、1次転写ロール5Yは、中間転写ベルト20の内側に配置され、感光体1Yに対向した位置に設けられている。更に、各1次転写ロール5Y、5M、5C、5Kには、1次転写バイアスを印加するバイアス電源(図示せず)がそれぞれ接続されている。各バイアス電源は、図示しない制御部による制御によって、各1次転写ロールに印加する転写バイアスを可変する。
以下、第1ユニット10Yにおいてイエロー画像を形成する動作について説明する。まず、動作に先立って、帯電ロール2Yによって感光体1Yの表面が-600V以上-800V以下程度の電位に帯電される。
感光体1Yは、導電性(20℃における体積抵抗率:1×10Ωcm以下)の基体上に感光層を積層して形成されている。この感光層は、通常は高抵抗(一般の樹脂程度の抵抗)であるが、レーザ光線3Yが照射されると、レーザ光線が照射された部分の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯電した感光体1Yの表面に、図示しない制御部から送られてくるイエロー用の画像データに従って、露光装置3を介してレーザ光線3Yを出力する。レーザ光線3Yは、感光体1Yの表面の感光層に照射され、それにより、イエロー印字パターンの静電荷像が感光体1Yの表面に形成される。
静電荷像とは、帯電によって感光体1Yの表面に形成される像であり、レーザ光線3Yによって、感光層の被照射部分の比抵抗が低下し、感光体1Yの表面の帯電した電荷が流れ、一方、レーザ光線3Yが照射されなかった部分の電荷が残留することによって形成される、いわゆるネガ潜像である。
このようにして感光体1Y上に形成された静電荷像は、感光体1Yの走行に従って特定の現像位置まで回転される。そして、この現像位置で、感光体1Y上の静電荷像が、現像装置4Yによって可視像(現像像)化される。
現像装置4Y内には、例えば、イエロートナーが収容されている。イエロートナーは、現像装置4Yの内部で攪拌されることで摩擦帯電し、感光体1Y上に帯電した帯電荷と同極性(負極性)の電荷を有して現像剤ロール(現像剤保持体)上に保持されている。そして感光体1Yの表面が現像装置4Yを通過していくことにより、感光体1Y表面上の除電された潜像部にイエロートナーが静電的に付着し、潜像がイエロートナーによって現像される。イエローのトナー像が形成された感光体1Yは、引続き特定速度で走行され、感光体1Y上に現像されたトナー像が特定の1次転写位置へ搬送される。
感光体1Y上のイエロートナー像が1次転写へ搬送されると、1次転写ロール5Yに特定の1次転写バイアスが印加され、感光体1Yから1次転写ロール5Yに向う静電気力がトナー像に作用され、感光体1Y上のトナー像が中間転写ベルト20上に転写される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(-)と逆極性の(+)極性であり、例えば第1ユニット10Yでは制御部に(図示せず)よって+10μA程度に制御されている。
一方、感光体1Y上に残留したトナーはクリーニング装置6Yで除去されて回収される。
また、第2ユニット10M以降の1次転写ロール5M、5C、5Kに印加される1次転写バイアスも、第1ユニットに準じて制御されている。
こうして、第1ユニット10Yにてイエロートナー像の転写された中間転写ベルト20は、第2乃至第4ユニット10M、10C、10Kを通して順次搬送され、各色のトナー像が重ねられて多重転写される。
第1乃至第4ユニットを通して4色のトナー像が多重転写された中間転写ベルト20は、中間転写ベルト20と中間転写ベルト20内面に接する支持ロール24と中間転写ベルト20の像保持面側に配置された2次転写ロール(2次転写手段)26とから構成された2次転写部へと至る。一方、記録媒体Pが供給機構を介して2次転写ロール26と中間転写ベルト20とが圧接されている隙間に特定のタイミングで給紙され、特定の2次転写バイアスが支持ロール24に印加される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(-)と同極性の(-)極性であり、中間転写ベルト20から記録媒体Pに向う静電気力がトナー像に作用され、中間転写ベルト20上のトナー像が記録媒体P上に転写される。尚、この際の2次転写バイアスは2次転写部の抵抗を検出する抵抗検出手段(図示せず)により検出された抵抗に応じて決定されるものであり、電圧制御されている。
この後、記録媒体Pは定着装置(定着手段)28へと送り込まれトナー像が加熱され、色重ねしたトナー像が溶融されて、記録媒体P上へ定着される。カラー画像の定着が完了した記録媒体Pは、排出部へ向けて搬出され、一連のカラー画像形成動作が終了される。
なお、上記例示した画像形成装置は、中間転写ベルト20を介してトナー像を記録媒体Pに転写する構成となっているが、この構成に限定されるものではなく、感光体から直接トナー像が記録媒体Pに転写される構造であってもよい。
一方、図8に示す画像形成装置は、画像形成ユニットY、M、C、BKは、矢印の時計方向に特定の周速度(プロセススピード)をもって回転するように、それぞれ感光体201Y、201M、201C、201BKが備えられる。感光体201Y、201M、201C、201BKの周囲には、帯電ロール202Y、202M、202C、202BKと、露光器203Y、203M、203C、203BKと、各色現像装置(イエロー現像装置204Y、マゼンタ現像装置204M、シアン現像装置204C、ブラック現像装置204BK)と、感光体清掃部材205Y、205M、205C、205BKとがそれぞれ配置されている。
画像形成ユニットY、M、C、BKは、記録媒体搬送転写ベルト206(無端ベルト)に対して4つ並列に、画像形成ユニットBK、C、M、Yの順に配置されているが、画像形成ユニットBK、Y、C、Mの順等、画像形成方法に合わせて適当な順序を設定する。
記録媒体搬送転写ベルト206は、ベルト支持ロール210、211、212、213によって内面側から支持され、画像形成装置用の転写ユニット220(無端ベルトユニット)を形成している。該記録媒体搬送転写ベルト206は、矢印の反時計方向に感光体201Y、201M、201C、201BKと同じ周速度をもって回転するようになっており、ベルト支持ロール212、213の中間に位置するその一部が感光体201Y、201M、201C、201BKとそれぞれ接するように配置されている。記録媒体搬送転写ベルト206は、ベルト用清掃部材214が備えられている。
転写ロール207Y、207M、207C、207BKは、記録媒体搬送転写ベルト206の内側であって、記録媒体搬送転写ベルト206と感光体201Y、201M、201C、201BKとが接している部分に対向する位置にそれぞれ配置され、感光体201Y、201M、201C、201BKと、記録媒体搬送転写ベルト206を介してトナー画像を記録媒体216に転写する転写領域を形成している。転写ロール207Y、207M、207C、207BKは、感光体201Y、201M、201C、201BKの直下に配置していても、直下からずれた位置に配置してもよい。
定着装置209は、記録媒体搬送転写ベルト206と感光体201Y、201M、201C、201BKとのそれぞれの転写領域を通過した後に搬送するように配置されている。
記録媒体搬送ロール208により、記録媒体216は記録媒体搬送転写ベルト206に搬送される。
画像形成ユニットBKにおいては、感光体201BKを回転駆動させる。これと連動して帯電ロール202BKが駆動し、感光体201BKの表面を特定の極性及び電位に帯電させる。表面が帯電された感光体201BKは、次に、露光器203BKによって像様に露光され、その表面に静電荷像が形成される。
続いて該静電荷像は、ブラック現像装置204BKによって現像される。すると、感光体201BKの表面にトナー画像が形成される。なお、このときの現像剤は一成分系のものでもよいし二成分系のものでもよい。
このトナー画像は、感光体201BKと記録媒体搬送転写ベルト206との転写領域を通過し、記録媒体216が静電的に記録媒体搬送転写ベルト206に吸着して転写領域まで搬送され、転写ロール207BKから印加される転写バイアスによって形成される電界により、記録媒体216の表面に順次転写される。
この後、感光体201BK上に残存するトナーは、感光体清掃部材205BKによって清掃及び除去される。そして、感光体201BKは、次の画像転写に供される。
以上の画像転写は、画像形成ユニットC、M及びYでも上記の方法によって行われる。
転写ロール207BK、207C、207M及び207Yによってトナー画像を転写された記録媒体216は、さらに定着装置209に搬送され、定着が行われる。
以上により記録媒体上に画像が形成される。
以下、実施例を用いて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例によって何ら限定されるものではない。なお、以下において「部」及び「%」は特に断りのない限り質量基準である。
[実施例A1]
・塗布液の調製(塗布液準備工程)
以下のようにしてポリアミドイミド樹脂が含まれる塗布液(A1)を調製した。
ポリアミドイミドワニス(商品名:HPC-9000F-8、日立化成社製、固形分濃度16.5質量%、溶媒はN-メチル-2-ピロリドン)100部(固形分換算)と、カーボンブラック(商品名:FW1 オリオンエンジニアドカーボンズ製)40部と、を混合して、ジェットミルを用いて分散させた液に対し、導電剤(カーボンブラック)の濃度が固形分換算で28質量%となるように、上記ポリイミドワニス(HPC-9000F-8)をさらに添加して濃度調整を行った塗布液(A1)を調製した。
・塗布工程
得られた塗布液(A1)を用いて、フロー塗布法でらせん状に円筒金型(円筒状の芯体)の外周面に塗布した。具体的には、芯体の一端側における塗布の開始から芯体の他端側における塗布の終了にかけて、塗布液の吐出量が直線的に増加し、かつ、塗布終了時における吐出量が塗布開始における吐出量に対して3%(2.2μm)増加するように塗布し、塗膜を形成した。
・加熱工程及び脱型工程
ダウンフロー型の加熱装置において、塗膜が形成された円筒状の芯体を、芯体の軸方向が熱風の方向に沿い、かつ、芯体の一端(塗布を開始した側)が熱風の風上(すなわち上部)側にくるように配置し、塗膜の加熱を行った。具体的には、まず、170℃の熱風で20分間加熱することで、塗膜中の溶媒の除去(すなわち乾燥)を行った後、300℃の熱風で100分間加熱することで、塗膜の焼成を行った。その後、得られた樹脂組成物の膜を芯体から脱型し、無端ベルトA1を得た。
得られた無端ベルトA1の軸方向における長さは330mm、周長は829mmであり、一端(熱風の風上側)から他端(熱風の風下側)に向かって厚みが増していた。
得られた無端ベルトA1の一端の厚みT(表1中の「T(μm)」)、他端の厚みT(表1中の「T(μm)」)、一端の厚みTを基準とした軸方向の長さ100mmあたりにおける厚みの増加率(表1中の「100mmあたり増加率(%)」)、軸方向の長さ100mmあたりにおける厚みの増加量(表1中の「100mmあたり増加量(μm)」)、一端における表面抵抗率の常用対数値logS(表1中の「logS(logΩ/□)」)、及び他端における表面抵抗率の常用対数値logS(表1中の「logS(logΩ/□)」)について、前述の方法により得られた結果を表1に示す。
・樹脂組成物における表面抵抗率の膜厚依存性
得られた塗布液(A1)を用いて、前述の方法にて樹脂組成物における表面抵抗率の膜厚依存性を有するか否か確認したところ、直線の傾きが、膜厚1μmあたり-0.08logΩ/□であり、表面抵抗率の膜厚依存性を有することが確認された。なお、膜厚依存性を確認するための無端ベルト作製時における加熱は、170℃で20分間行った後、300℃で100分間行った。
[実施例A2]
塗布工程において、芯体の一端側における塗布の開始から芯体の他端側における塗布の終了にかけて、塗布液の吐出量が直線的に増加し、かつ、塗布終了時における吐出量が塗布開始における吐出量に対して4.5%(3.6μm)増加するように塗布した以外は、無端ベルトA1と同様にして、無端ベルトA2を得た。
得られた無端ベルトA2の軸方向における長さ及び周長は無端ベルトA1と同じであり、一端(熱風の風上側)から他端(熱風の風下側)に向かって厚みが増していた。
得られた無端ベルトA2の一端の厚みT、他端の厚みT、厚みの増加率、厚みの増加量、一端における表面抵抗率の常用対数値logS、及び他端における表面抵抗率の常用対数値logSについて、前述の方法により得られた結果を表1に示す。
[実施例A3]
・塗布工程
得られた塗布液(A1)を用いて、フロー塗布法でらせん状に円筒金型(円筒状の芯体)の外周面に塗布した。具体的には、芯体の一端側における塗布の開始から芯体の他端側における塗布の終了にかけて、塗布液の吐出量が直線的に増加し、かつ、塗布終了時における吐出量が塗布開始における吐出量に対して10.0%(7.3μm)増加するように塗布し、塗膜を形成した。
・加熱工程及び脱型工程
ダウンフロー型の加熱装置において、塗膜が形成された円筒状の芯体を、芯体の軸方向が熱風の方向に沿い、かつ、芯体の一端(塗布を開始した側)が熱風の風上(すなわち上部)側にくるように配置し、塗膜の加熱を行った。具体的には、まず、170℃の熱風で20分間加熱することで、塗膜中の溶媒の除去(すなわち乾燥)を行った後、280℃の熱風で80分間加熱することで、塗膜の焼成を行った。その後、得られた樹脂組成物の膜を芯体から脱型し、無端ベルトA3を得た。
得られた無端ベルトA3の軸方向における長さ及び周長は無端ベルトA1と同じであり、一端(熱風の風上側)から他端(熱風の風下側)に向かって厚みが増していた。
得られた無端ベルトA1の一端の厚みT、他端の厚みT、厚みの増加率、厚みの増加量、一端における表面抵抗率の常用対数値logS、及び他端における表面抵抗率の常用対数値logSについて、前述の方法により得られた結果を表1に示す。
[比較例A4]
塗布工程において、芯体の一端側における塗布の開始から芯体の他端側における塗布の終了にかけて、塗布液の吐出量が変わらないように塗布した以外は、無端ベルトA1と同様にして、無端ベルトA4を得た。
得られた無端ベルトA4の軸方向における長さ及び周長は無端ベルトA1と同じであり、一端(熱風の風上側)から他端(熱風の風下側)に向かって厚みが増していなかった。
得られた無端ベルトA4の一端の厚みT、他端の厚みT、厚みの増加率、厚みの増加量、一端における表面抵抗率の常用対数値logS、及び他端における表面抵抗率の常用対数値logSについて、前述の方法により得られた結果を表1に示す。
[比較例A5]
塗布工程において、芯体の一端側における塗布の開始から芯体の他端側における塗布の終了にかけて、塗布液の吐出量が直線的に増加し、かつ、塗布終了時における吐出量が塗布開始における吐出量に対して13.5%(9.8μm)増加するように塗布した以外は、無端ベルトA1と同様にして、無端ベルトA5を得た。
得られた無端ベルトA5の軸方向における長さ及び周長は無端ベルトA1と同じであり、一端(熱風の風上側)から他端(熱風の風下側)に向かって厚みが増していた。
得られた無端ベルトA5の一端の厚みT、他端の厚みT、厚みの増加率、厚みの増加量、一端における表面抵抗率の常用対数値logS、及び他端における表面抵抗率の常用対数値logSについて、前述の方法により得られた結果を表1に示す。
[参考例C1]
・塗布液の調製(塗布液準備工程)
以下のようにしてポリイミド樹脂前駆体が含まれる塗布液(C1)を調製した。
ポリイミド前駆体溶液(商品名:Uワニス、ユニチカ製、固形分濃度18質量%、溶媒はN-メチル-2-ピロリドン)100部(固形分換算)と、カーボンブラック(商品名:FW1 オリオンエンジニアドカーボンズ製)40部と、を混合して、ジェットミルを用いて分散させた液を28部まで濃縮(溶媒を除去)した塗布液(C1)を調製した。
・塗布工程
得られた塗布液(C1)を用いて、フロー塗布法でらせん状に円筒金型(円筒状の芯体)の外周面に塗布した。具体的には、芯体の一端側における塗布の開始から芯体の他端側における塗布の終了にかけて、塗布液の吐出量が直線的に増加し、かつ、塗布終了時における吐出量が塗布開始における吐出量に対して4.1%(3.1μm)増加するように塗布し、塗膜を形成した。
・加熱工程及び脱型工程
ダウンフロー型の加熱装置において、塗膜が形成された円筒状の芯体を、芯体の軸方向が熱風の方向に沿い、かつ、芯体の一端(塗布を開始した側)が熱風の風上(すなわち上部)側にくるように配置し、塗膜の加熱を行った。具体的には、まず、180℃の熱風で20分間加熱することで、塗膜中の溶媒の除去(すなわち乾燥)を行った後、300℃の熱風で100分間加熱することで、塗膜の焼成を行った。その後、得られた樹脂組成物の膜を芯体から脱型し、無端ベルトC1を得た。
得られた無端ベルトC1の軸方向における長さ及び周長は無端ベルトA1と同じであり、一端(熱風の風上側)から他端(熱風の風下側)に向かって厚みが増していた。
得られた無端ベルトC1の一端の厚みT、他端の厚みT、厚みの増加率、厚みの増加量、一端における表面抵抗率の常用対数値logS、及び他端における表面抵抗率の常用対数値logSについて、前述の方法により得られた結果を表1に示す。
・樹脂組成物における表面抵抗率の膜厚依存性
得られた塗布液(C1)を用いて、前述の方法にて樹脂組成物における表面抵抗率の膜厚依存性を有するか否か確認したところ、直線の傾きが、膜厚1μmあたり-0.005logΩ/□であり、表面抵抗率の膜厚依存性を有さないことが確認された。なお、膜厚依存性を確認するための無端ベルト作製時における加熱は、180℃で20分間行った後、300℃で100分間行った。
[参考例C2]
塗布工程において、芯体の一端側における塗布の開始から芯体の他端側における塗布の終了にかけて、塗布液の吐出量が変わらないように塗布した以外は、無端ベルトC1と同様にして、無端ベルトC2を得た。
得られた無端ベルトC2の軸方向における長さ及び周長は無端ベルトC1と同じであり、一端(熱風の風上側)から他端(熱風の風下側)に向かって厚みが増していなかった。
得られた無端ベルトC2の一端の厚みT、他端の厚みT、厚みの増加率、厚みの増加量、一端における表面抵抗率の常用対数値logS、及び他端における表面抵抗率の常用対数値logSについて、前述の方法により得られた結果を表1に示す。
[評価]
・濃度差及び耐久性の評価
得られた無端ベルトを用い、以下の方法により画像の濃度差及び耐久性を評価した。
得られた無端ベルトを中間転写ベルトとして用いて画像形成装置(富士ゼロックス社製、DocuCentre-V C2263)に組み込み、マゼンタハーフトーン画像(画像密度30%)をA4用紙に連続して1000枚形成した。1000枚目の画像について、無端ベルトの軸方向における一端に対応する位置の画像濃度と他端に対応する位置の画像濃度との差を目視で確認し、下記基準で評価した。結果を表1(表1中の「評価」)に示す。
(評価基準)
G1:連続して1000枚の画像形成が行え、画像濃度の差は確認されなかった。
G2:連続して1000枚の画像形成が行え、画像濃度の差がわずかに確認されたが、許容範囲であった。
G3:連続して1000枚の画像形成が行えたが、明らかな画像濃度の差が確認された。
G4:無端ベルトが破断し、連続して1000枚の画像形成が行えなかった。
Figure 0007035328000001
表1に示す結果から、本実施例では、比較例A5に比べて無端ベルトの耐久性を維持しつつ、比較例A4に比べて、無端ベルトの抵抗差が抑制され、それに伴って画像の濃度差も抑制されていることがわかる。
1Y、1M、1C、1K 感光体(像保持体)
2Y、2M、2C、2K 帯電ロール(帯電手段)
3Y、3M、3C、3K レーザ光線
3 露光装置(静電荷像形成手段)
4Y、4M、4C、4K 現像装置(現像手段)
5Y、5M、5C、5K 1次転写ロール(一次転写手段)
6Y、6M、6C、6K クリーニング装置(クリーニング手段)
8Y、8M、8C、8K トナーカートリッジ
10Y、10M、10C、10K 画像形成ユニット
20 中間転写ベルト
22 駆動ロール
24 支持ロール
26 2次転写ロール(2次転写手段)
28 定着装置(定着手段)
30 中間転写体クリーニング装置
31 加熱装置
32 乾燥炉
34 熱風発生機
36 支持台
101 無端ベルト(転写ベルト)
102 一端
103 他端
110A 塗膜
121 タンク
121A 塗布液
123 供給管
125 一軸偏心ねじポンプ
127 吐出側先端部
131 へら
132 一端
133 他端
134 芯体
140 塗布装置
160 制御部
201Y、201M、201C、201BK 感光体(像保持体)
202Y、202M、202C、202BK 帯電ロール(帯電手段)
203Y、203M、203C、203BK 露光器(静電荷像形成手段)
204Y、204M、204C、204BK 現像装置(現像手段)
205Y、205M、205C、205BK 感光体清掃部材
206 記録媒体搬送転写ベルト
207Y、207M、207C、207BK 転写ロール(転写手段)
208 記録媒体搬送ロール
209 定着装置
210、211、212、213 ベルト支持ロール
214 ベルト用清掃部材
216 記録媒体
220 転写ユニット(無端ベルトユニット)
335 雄ねじ型回転体
336 雌ねじ型固定体
Y、M、C、BK 画像形成ユニット
P 記録媒体

Claims (5)

  1. 樹脂と導電剤とを含み
    膜厚が増加したとき膜厚1μmあたり-0.02logΩ/□以下で、表面抵抗率が減少する表面抵抗率の膜厚依存性を有する樹脂組成物で構成され、
    膜厚が一定であるときに軸方向の一端から他端に向かって表面抵抗率が増加する無端ベルトであって、
    前記軸方向の一端から他端に向かって厚みが増し、前記一端の厚みを基準とした厚みの増加率は、前記軸方向の長さ100mmあたり0.90%以上1.36%以下であり、
    前記厚みの増加量は、前記軸方向の長さ100mmあたり0.67μm以上1.09μm以下であり、
    前記一端における表面抵抗率の常用対数値をlogS 、前記他端における表面抵抗率の常用対数値をlogS としたとき、logS -logS の値は、-0.07logΩ/□以上0.05logΩ/□以下である、画像形成装置用の無端ベルト。
  2. 前記樹脂は、ポリアミドイミドを含む請求項1に記載の無端ベルト。
  3. 前記導電剤は、カーボンブラックを含む請求項1又は請求項に記載の無端ベルト。
  4. 請求項1~請求項のいずれか1項に記載の無端ベルトと、
    前記無端ベルトを張力がかかった状態で掛け渡す複数のロールと、
    を備え、画像形成装置に対して脱着される無端ベルトユニット。
  5. 像保持体と、
    前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
    帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
    トナーを含む現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
    請求項に記載の無端ベルトユニットを有し、前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を、前記無端ベルトを介して記録媒体の表面に転写する転写手段と、
    を備える画像形成装置。
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