JP7009871B2 - イミド系樹脂組成物、画像形成装置用管状体、転写装置、及び画像形成装置 - Google Patents

イミド系樹脂組成物、画像形成装置用管状体、転写装置、及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、イミド系樹脂組成物、画像形成装置用管状体、転写装置、及び画像形成装置に関する。
電子写真方式を用いた画像形成装置(複写機、ファクシミリ、プリンタ等)では、像保持体の表面に形成されたトナー像を記録媒体の表面に転写し、記録媒体上に定着して画像が形成される。なお、こうしたトナー像の記録媒体への転写を行う転写装置では、ベルト部材等として管状体が用いられている。そして、こうした管状体の形成には、イミド系樹脂等の樹脂を含む樹脂組成物が用いられている。
例えば、特許文献1には、「樹脂と導電性高分子とドーパントと溶媒とが含有されてなり、前記ドーパントが前記導電性高分子の繰り返し単位1モルに対して0.1~0.75モル含有されてなる樹脂組成物」が開示されている。
また、特許文献2には、「トナーの転写を受け、それを別の場所まで輸送し、更に記録媒体に転写するまでトナーを保持できる機能を有する中間転写体であって、(A)ポリイミドを主な構成材料とする層を少なくとも有しており、(B)該ポリイミド層にはポリアニリン、および該ポリアニリンを導電化することができるドーパントを含んでいる中間転写体」が開示されている。
また、特許文献3には、「ポリアミック酸と、ポリアニリンと、該ポリアニリンを導電化させるドーパントと、溶媒と、が含有されてなり、25℃の温度下において1週間保持した際の粘度変化が、±10Pasの範囲であるポリアミック酸組成物」が開示されている。
また、特許文献4には、「全末端がアミノ基であるポリアミック酸であって、カルボン酸モノ無水物で封止されていない末端アミノ基の総モル量(X)に対する末端アミノ基がカルボン酸モノ無水物で封止された末端の総モル量(Z)の割合Z/Xが、0≦Z/X<0.4であるポリアミック酸と、全固形分に対して10質量%以上80質量%以下のpH7未満のカーボンブラックと、溶媒と、を含むポリアミック酸組成物」が開示されている。
また、特許文献5には、「導電状態にされたポリアニリンと、ポリアミドイミド樹脂と、を含み、波長520nmの光に対する光透過率λgと、波長670nmの光に対する光透過率λrと、の比λg/λrが1以上である半導電性部材」が開示されている。
特許第5649765号公報 特開2001-109277号公報 特許第5044907号公報 特開2013-57051号公報 特開2008-033203号公報
従来から、画像形成装置用の管状体などの導電性が求められる樹脂成形体において、イミド系樹脂に導電剤としてドーパントによりドーピング処理された導電性ポリアニリンを添加した樹脂成形体が用いられている。しかし、ポリアニリンはドーピング処理されると凝集体を生じ易く、この凝集体の発生により樹脂成形体における抵抗の電界依存性が高くなることがあった。
そこで、本発明の課題は、溶剤と、イミド系樹脂又はその前駆体と、ドーピング処理された導電性ポリアニリンとを含有するイミド系樹脂組成物であって、前記溶剤として非プロトン系極性溶剤のみを含むイミド系樹脂組成物、又はドーパントの含有モル量Maとポリアニリンにおける下記一般式(PA)で表される構造単位のモル量Mbとの比Ma/Mbが1.95超えであるイミド系樹脂組成物に比べ、樹脂成形体とした際の抵抗の電界依存性が抑制されるイミド系樹脂組成物を提供する。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
に係る発明は、
非プロトン系極性溶剤及びプロトン系溶剤を含む混合溶剤と、
前記混合溶剤に溶解したイミド系樹脂又はその前駆体と、
ポリアニリンがドーパントによりドーピング処理され、前記ドーパントの含有モル量をMa、前記ポリアニリンにおける下記一般式(PA)で表される構造単位のモル量をMbとしたとき、比Ma/Mbが0超え1.95以下である導電性ポリアニリンと、
を含有するイミド系樹脂組成物。
Figure 0007009871000001

一般式(PA)
に係る発明は、
前記比Ma/Mbが0.5以上1.5以下であるに記載のイミド系樹脂組成物。
に係る発明は、
前記導電性ポリアニリンの含有量が、前記イミド系樹脂又はその前駆体100質量部に対して、10質量部以上30質量部以下である又はに記載のイミド系樹脂組成物。
に係る発明は、
前記ドーパントが有機酸であるのいずれか1項に記載のイミド系樹脂組成物。
に係る発明は、
前記有機酸が炭素数6以上20以下のアルキル基を持つに記載のイミド系樹脂組成物。
に係る発明は、
前記プロトン系溶剤が水であるのいずれか1項に記載のイミド系樹脂組成物。
に係る発明は、
前記非プロトン系極性溶剤が1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン及びN-メチルピロリドンから選択される少なくとも1種であるのいずれか1項に記載のイミド系樹脂組成物。
に係る発明は、
前記混合溶剤における前記非プロトン系極性溶剤と前記プロトン系溶剤との質量比(プロトン系溶剤/非プロトン系極性溶剤)が0.2/1以上9/1以下であるのいずれか1項に記載のイミド系樹脂組成物。
に係る発明は、
さらに有機アミン化合物を含むのいずれか1項に記載のイミド系樹脂組成物。
10に係る発明は、
前記有機アミン化合物が、2-ジメチルアミノエタノール、2-ジエチルアミノエタノール、2-ジメチルアミノプロパノール、ピリジン、トリエチルアミン、ピコリン、N-メチルモルホリン、N-エチルモルホリン、1,2-ジメチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、N-メチルピペリジン、及びN-エチルピペリジンから選択される少なくとも1種であるに記載のイミド系樹脂組成物。
11に係る発明は、
前記有機アミン化合物の含有量が、前記イミド系樹脂又はその前駆体中のカルボキシ基の量に対して、30モル%以上200モル%以下である又は10に記載のイミド系樹脂組成物。
12に係る発明は、
11のいずれか1項に記載のイミド系樹脂組成物が硬化された管状の硬化物である画像形成装置用管状体。
13に係る発明は、
前記画像形成装置用管状体の引張破断伸度が70.0%以上である12に記載の画像形成装置用管状体。
14に係る発明は、
前記画像形成装置用管状体の、試料幅:15mm、荷重:1kg、クランプ冶具の折れ部のR:0.38の条件でのMIT試験による耐折れ回数が15000回以上である12又は13に記載の画像形成装置用管状体。
15に係る発明は、
前記画像形成装置用管状体の表面の、JIS B0601(1994年)に規定される十点平均粗さRzが0.06μm以上0.19μm以下である1214のいずれか1項に記載の画像形成装置用管状体。
16に係る発明は、
1215のいずれか1項に記載の画像形成装置用管状体を有し、
像保持体の表面に形成されたトナー像を記録媒体の表面に転写する転写装置。
17に係る発明は、
像保持体と、
前記像保持体の表面にトナー像を形成するトナー像形成手段と、
16に記載の転写装置を備え、前記トナー像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
を備える画像形成装置。
10、又は11に係る発明によれば、溶剤と、イミド系樹脂又はその前駆体と、ドーピング処理された導電性ポリアニリンとを含有するイミド系樹脂組成物であって、前記溶剤として非プロトン系極性溶剤のみを含むイミド系樹脂組成物、又はドーパントの含有モル量Maとポリアニリンにおける一般式(PA)で表される構造単位のモル量Mbとの比Ma/Mbが1.95超えであるイミド系樹脂組成物に比べ、樹脂成形体とした際の抵抗の電界依存性が抑制されるイミド系樹脂組成物が提供される。
に係る発明によれば、ドーパントの含有モル量Maとポリアニリンにおける一般式(PA)で表される構造単位のモル量Mbとの比Ma/Mbが0.5未満又は1.5超えであるイミド系樹脂組成物に比べ、樹脂成形体とした際の抵抗の電界依存性が抑制されるイミド系樹脂組成物が提供される。
12に係る発明によれば、溶剤と、イミド系樹脂又はその前駆体と、ドーピング処理された導電性ポリアニリンとを含有するイミド系樹脂組成物が硬化された管状の硬化物である画像形成装置用管状体であって、前記溶剤として非プロトン系極性溶剤のみを含むイミド系樹脂組成物を用いた場合、又はドーパントの含有モル量Maとポリアニリンにおける一般式(PA)で表される構造単位のモル量Mbとの比Ma/Mbが1.95超えであるイミド系樹脂組成物を用いた場合に比べ、抵抗の電界依存性が抑制される画像形成装置用管状体が提供される。
13に係る発明によれば、引張破断伸度が70.0%未満である場合に比べ、機械強度に優れた画像形成装置用管状体が提供される。
14に係る発明によれば、試料幅:15mm、荷重:1kg、クランプ冶具の折れ部のR:0.38の条件でのMIT試験による耐折れ回数が15000回未満である場合に比べ、機械強度に優れた画像形成装置用管状体が提供される。
15に係る発明によれば、JIS B0601(1994年)に規定される十点平均粗さRzが0.19μm超えである場合に比べ、画像における画質欠陥の発生が抑制された画像形成装置用管状体が提供される。
16、又は17に係る発明によれば、溶剤と、イミド系樹脂又はその前駆体と、ドーピング処理された導電性ポリアニリンとを含有するイミド系樹脂組成物が硬化された管状の硬化物である画像形成装置用管状体であって、前記溶剤として非プロトン系極性溶剤のみを含むイミド系樹脂組成物を用いた画像形成装置用管状体、又はドーパントの含有モル量Maとポリアニリンにおける一般式(PA)で表される構造単位のモル量Mbとの比Ma/Mbが1.95超えであるイミド系樹脂組成物を用いた画像形成装置用管状体が適用された場合に比べ、形成される画像においてゴースト及びマイクロホワイトスポットの発生が抑制された転写装置、又は画像形成装置が提供される。
本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
以下、本発明の一例である実施形態について説明する。
[イミド系樹脂組成物]
本実施形態に係るイミド系樹脂組成物は、溶剤と、溶剤に溶解したイミド系樹脂又はその前駆体と、導電性ポリアニリンと、を含有する。
溶剤は、非プロトン系極性溶剤及びプロトン系溶剤を含む混合溶剤である。
導電性ポリアニリンは、ポリアニリンがドーパントによりドーピング処理され、ドーパントの含有モル量をMa、ポリアニリンにおける下記一般式(PA)で表される構造単位(以下単に「ポリアニリンにおける1ユニット」とも称す)のモル量をMbとしたとき、比Ma/Mbが0超え1.95以下である導電性ポリアニリンである。
Figure 0007009871000002

一般式(PA)
本実施形態に係るイミド系樹脂組成物によれば、上記の構成を有することにより、樹脂成形体とした際の抵抗の電界依存性が抑制される。
その理由は、以下のように推察される。
従来から、画像形成装置用の管状体(例えば転写用管状体)などの導電性が求められる部材として、イミド系樹脂等の樹脂に導電剤を添加して導電性を付与した樹脂成形体が用いられている。なお、この導電剤にはカーボンブラック等の導電性粒子が多用されているが、近年ではドーパントによりドーピング処理された導電性ポリアニリンを用いることも試されている。
しかし、ポリアニリンはドーピング処理によりプロトン化され導電状態となる際に、親水化して有機溶剤に溶解し難くなる。そのため、樹脂成形体の成形時に溶剤を揮発させていくときに導電性ポリアニリンの凝集が生じて凝集体が発生し、その結果樹脂成形体の導電性(抵抗)の電界依存性が高くなることがあった。なお、このように抵抗の電界依存性が高くなるのは、樹脂成形体中に凝集体が点在することで、凝集体間を電荷がホッピング伝導し電荷の伝導経路が形成されるためと考えられる。
体積抵抗の電界依存性が高くなると、低電界側の抵抗が高くなり高抵抗側の抵抗が低くなる。こうした樹脂成形体を仮に画像形成装置用の中間転写体(中間転写用管状体)に適用した場合、低電界側が高抵抗になることで、中間転写体表面の2次転写後の電荷が減衰し難くなり、前回の画像形成で形成された画像部分の濃度が濃くなる現象(ゴースト)が発生することがある。また、高電界側が低抵抗になることで、2次転写時に高圧印加を行った場合に過電流が中間転写体を突き抜け、この突き抜けた部分の画像が白く抜ける現象(マイクロホワイトスポット)が発生することがある。さらに、凝集体が存在していると、成形時に樹脂を硬化させる際の加熱ムラ(温度ムラ)によって凝集体同士の距離にもムラが生じることがあり、その結果樹脂成形体に抵抗ムラが発生し、中間転写体の帯電ムラにより画質の濃度ムラが発生することがある。
これに対し、本実施形態に係るイミド系樹脂組成物では、溶剤として非プロトン系極性溶剤とプロトン系溶剤とを含む混合溶剤を用いる。プロトン系溶剤を用いることで、ドーピング処理によりプロトン化された導電性ポリアニリンに対し、プロトン系溶剤の陰イオンが溶媒和して安定化され、導電性ポリアニリンがプロトン系溶剤側に溶解する。これにより、導電性ポリアニリンの凝集体の発生が抑制され、抵抗の電界依存性も低減される。
また、ポリアニリンを処理するドーパントの量が多過ぎると、やはり抵抗の電界依存性が高くなる傾向にあるが、本実施形態ではドーパントのモル量(Ma)とポリアニリンにおける1ユニットのモル量(Mb)との比Ma/Mbが1.95以下であるため、この点からも抵抗の電界依存性が低減される。
以上の点から、本実施形態では樹脂成形体の抵抗の電界依存性が抑制される。そして、この樹脂成形体を画像形成装置用の中間転写体に適用した場合でも、前回形成した画像部分の濃度が濃くなる現象(ゴースト)や、2次転写時に高圧印加を行った場合に過電流が突き抜けて画像に白く抜けが生じる現象(マイクロホワイトスポット)の発生が抑制される。さらに、凝集体の発生自体が抑制されるため、成形時の加熱ムラによる凝集体間距離のムラも抑制され、画質の濃度ムラの発生も抑制される。
さらに、本実施形態によれば、樹脂成形体とした際の強度の低下、樹脂成形体表面への凝集体の析出、樹脂成形体表面における高い平滑性等も達成される。
これは、前述の通り樹脂成形体とした際に導電性ポリアニリンの凝集体の発生が抑制されることに起因するものと推察される。つまり、凝集体が存在しているとこの凝集体が亀裂発生の起点(破断点)になることがありその結果樹脂成形体としての強度が低下することがあるが、凝集体の発生自体が抑制されることで亀裂の発生が抑制され、強度の低下も抑制される。また、導電性ポリアニリンの凝集体自体の発生が抑制されることでその凝集体が樹脂成形体の表面に析出することも抑制される。さらに、凝集体の発生が抑制されていることは、導電性ポリアニリンの溶解性が向上していることを表し、この溶解性の向上に伴って樹脂成形体における表面の平滑性が向上する。
次いで、本実施形態に係るイミド系樹脂組成物の各成分について詳細に説明する。
(イミド系樹脂又はその前駆体)
本実施形態に係るイミド系樹脂組成物は、イミド系樹脂及びその前駆体の少なくとも一方を主成分として含む。なお、主成分として含むとは、イミド系樹脂組成物に含まれる全固形分に対して、50質量%以上を占めることを表す。
したがって、イミド系樹脂組成物はイミド系樹脂又はその前駆体の一方のみを主成分(全固形分に対して50質量%以上)として含んでもよく、両者を主成分(合計含有量が全固形分に対して50質量%以上)として含んでいてもよい。
イミド系樹脂とは、イミド結合を有する構成単位を含む樹脂をさす。
イミド系樹脂の種類は特に限定されるものではないく、例えばイミド系樹脂としては、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂等が挙げられる。
・ポリイミド樹脂
ポリイミド樹脂としては、例えば、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物との重合体であるポリアミック酸(ポリイミド樹脂の前駆体)のイミド化物が挙げられる。ポリイミド樹脂として具体的には、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物との等モル量を溶媒中で重合反応させてポリアミド酸の溶液として得て、そのポリアミド酸をイミド化して得られたものが挙げられる。
ポリイミド樹脂としては、例えば、下記一般式(I)で示される構成単位を有する樹脂が挙げられる。
Figure 0007009871000003

(一般式(I)中、Rは4価の有機基であり、芳香族基、脂肪族基、環状脂肪族基、芳香族基と脂肪族基を組み合わせた基、又はそれらが置換された基である(例えば後述するテトラカルボン酸二無水物の残基が挙げられる)。Rは2価の有機基であり、芳香族基、脂肪族基、環状脂肪族基、芳香族基と脂肪族基を組み合わせた基、又はそれらが置換された基である(例えば後述するジアミン化合物の残基が挙げられる)。)
テトラカルボン酸二無水物として具体的には、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,2’-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)スルホン酸二無水物、ペリレン-3,4,9,10-テトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、エチレンテトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。
一方、ジアミン化合物の具体例としては、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’-ジクロロベンジジン、4,4’-ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’-ジアミノジフェニルスルホン、1,5-ジアミノナフタレン、m-フェニレンジアミン、p-フェニレンジアミン、3,3’-ジメチル4,4’-ビフェニルジアミン、ベンジジン、3,3’-ジメチルベンジジン、3,3’-ジメトキシベンジジン、4,4’-ジアミノジフェニルスルホン、4,4’-ジアミノジフェニルプロパン、2,4-ビス(β-アミノ第三ブチル)トルエン、ビス(p-β-アミノ-第三ブチルフェニル)エーテル、ビス(p-β-メチル-δ-アミノフェニル)ベンゼン、ビス-p-(1,1-ジメチル-5-アミノ-ペンチル)ベンゼン、1-イソプロピル-2,4-m-フェニレンジアミン、m-キシリレンジアミン、p-キシリレンジアミン、ジ(p-アミノシクロヘキシル)メタン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ジアミノプロピルテトラメチレン、3-メチルヘプタメチレンジアミン、4,4-ジメチルヘプタメチレンジアミン、2,11-ジアミノドデカン、1,2-ビス-3-アミノプロボキシエタン、2,2-ジメチルプロピレンジアミン、3-メトキシヘキサメチレンジアミン、2,5-ジメチルヘプタメチレンジアミン、3-メチルヘプタメチレンジアミン、5-メチルノナメチレンジアミン、2,17-ジアミノエイコサデカン、1,4-ジアミノシクロヘキサン、1,10-ジアミノ-1,10-ジメチルデカン、12-ジアミノオクタデカン、2,2-ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、ピペラジン、HN(CHO(CHO(CH)NH、HN(CHS(CHNH、HN(CHN(CH(CHNH等が挙げられる。
・ポリアミドイミド樹脂
ポリアミドイミド樹脂としては、酸無水物基を有する3価のカルボン酸(トリカルボン酸)と、イソシアネート又はジアミンとの重合体が挙げられる。
トリカルボン酸としては、トリメリット酸無水物及びその誘導体が好ましい。トリカルボン酸の他に、テトラカルボン酸二無水物、脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸などを併用してもよい。
イソシアネートとしては、3,3'-ジメチルビフェニル-4,4'-ジイソシアネート、2,2'-ジメチルビフェニル-4,4'-ジイソシアネート、ビフェニル-4,4'-ジイソシアネート、ビフェニル-3,3'-ジイソシアネート、ビフェニル-3,4'-ジイソシアネート、3,3'-ジエチルビフェニル-4,4'-ジイソシアネート、2,2'-ジエチルビフェニル-4,4'-ジイソシアネート、3,3'-ジメトキシビフェニル-4,4'-ジイソシアネート、2,2'-ジメトキシビフェニル-4,4'-ジイソシアネート、ナフタレン-1,5-ジイソシアネート、ナフタレン-2,6-ジイソシアネート等が挙げられる。ジアミンとしては、上記のイソシアネートと同様の構造を有し、イソシアナト基の代わりにアミノ基を有する化合物が挙げられる。
・ポリエーテルイミド樹脂
ポリエーテルイミド樹脂としては、芳香族ビス(エーテルジカルボン)酸とジアミンとの重合体が挙げられる。
芳香族ビス(エーテルジカルボン)酸としては、2,2-ビス[4-(2,3-ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2-ビス[4-(3,4-ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン等が挙げられる。
ジアミンとしては、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、メタフェニレンジアミン等が挙げられる。
イミド系樹脂の重量平均分子量は、導電性ポリアニリンとの相溶性、樹脂成形体の成形性等の観点から、10000以上45000以下が好ましい。
イミド系樹脂の重量平均分子量は、下記測定条件のゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法で測定される。
・カラム:東ソーTSKgelα-M(7.8mm I.D×30cm)
・溶離液:DMF(ジメチルホルムアミド)/30mMLiBr/60mMリン酸
・流速:0.6mL/min
・注入量:60μL
・検出器:RI(示差屈折率検出器)
(導電性ポリアニリン)
本実施形態に係るイミド系樹脂組成物は、導電剤として、ポリアニリンがドーパントによりドーピング処理された導電性ポリアニリンを含む。
なお、ポリアニリンは、その主鎖の構造単位が、酸化還元状態により、A:ロイコエメラルジン、B:エメラルジン、C:ペルニグラニリン、D:エメラルジン塩の4構造を取るとされている。例えば、空気中では、A:ロイコエメラルジン構造からB:エメラルジン構造へ、またB:エメラルジン構造からC:ペルニグラニリン構造へと、酸化が進行していく。さらに、B:エメラルジン構造を持つポリアニリンがプロトン化することで、D:エメラルジン塩構造となり、導電性を有する(ドープ状態の)ポリアニリン(導電性ポリアニリン)となる。
Figure 0007009871000004

本実施形態では、B:エメラルジン構造のポリアニリンに対してドーパント処理(プロトン化)がなされることで、D:エメラルジン塩構造つまり導電性を有する(ドープ状態の)ポリアニリン(導電性ポリアニリン)が得られる。
・ドーパントとポリアニリンの含有比
イミド系樹脂組成物では、ドーパントの含有モル量をMa、ポリアニリンにおける前記一般式(PA)で表される構造単位(ポリアニリンにおける1ユニット)のモル量をMbとしたとき、比Ma/Mbが0超え1.95以下である。
比Ma/Mbが0超えであることで、イミド系樹脂組成物により成形される樹脂成形体に対し導電性を付与し得る。一方、比Ma/Mbが1.95以下であることで、樹脂成形体とした際の抵抗の電界依存性が低減される。
比Ma/Mbは、さらに0.5以上1.5以下であることが好ましく、0.8以上1.2以下であることがより好ましい。
ポリアニリンのドーピング処理に用いられるドーパントとしては、特に限定されず公知のドーパントが用いられ、例えばプロトン酸などの酸性化合物が好ましい。
ドーパントとして好ましいプロトン酸は、例えば、塩酸、硫酸の他、有機酸(例えば有機スルホン酸化合物、有機カルボン酸化合物等)が挙げられ、有機酸がより好ましい。
なお、有機酸の中でも、導電性の付与性に優れるとの観点及び非プロトン系極性溶剤に対する溶解性の観点から、アルキル基を持ち、かつこのアルキル基の炭素数が6以上20以下(より好ましくは炭素数8以上16以下)の有機酸がさらに好ましい。
有機スルホン酸化合物としては、例えば、アミノナフトールスルホン酸、メタニル酸、スルファニル酸、アリルスルホン酸、ラウリル硫酸、キシレンスルホン酸、クロロベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1-プロパンスルホン酸、1-ブタンスルホン酸、1-ヘキサンスルホン酸、1-ヘプタンスルホン酸、1-オクタンスルホン酸、1-ノナンスルホン酸、1-デカンスルホン酸、1-ドデカンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、スチレンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、エチルベンゼンスルホン酸、プロピルベンゼンスルホン酸、ブチルベンゼンスルホン酸、ペンチルベンゼンスルホン酸、ヘキシルベンゼンスルホン酸、ヘプチルベンゼンスルホン酸、オクチルベンゼンスルホン酸、ノニルベンゼンスルホン酸、デシルベンゼンスルホン酸、ウンデシルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ペンタデシルベンゼンスルホン酸、オクタデシルベンゼンスルホン酸、ジエチルベンゼンスルホン酸、ジプロピルベンゼンスルホン酸、ジブチルベンゼンスルホン酸、メチルナフタレンスルホン酸、エチルナフタレンスルホン酸、プロピルナフタレンスルホン酸、ブチルナフタレンスルホン酸、ペンチルナフタレンスルホン酸、ヘキシルナフタレンスルホン酸、ヘプチルナフタレンスルホン酸、オクチルナフタレンスルホン酸、ノニルナフタレンスルホン酸、デシルナフタレンスルホン酸、ウンデシルナフタレンスルホン酸、ドデシルナフタレンスルホン酸、ペンタデシルナフタレンスルホン酸、オクタデシルナフタレンスルホン酸、ジメチルナフタレンスルホン酸、ジエチルナフタレンスルホン酸、ジプロピルナフタレンスルホン酸、ジブチルナフタレンスルホン酸、ジペンチルナフタレンスルホン酸、ジヘキシルナフタレンスルホン酸、ジヘプチルナフタレンスルホン酸、ジオクチルナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、トリメチルナフタレンスルホン酸、トリエチルナフタレンスルホン酸、トリプロピルナフタレンスルホン酸、トリブチルナフタレンスルホン酸、カンファースルホン酸、又はアクリルアミド-t-ブチルスルホン酸等を挙げることができる。
これらの中でも、ドデシルベンゼンスルホン酸、又はフェノールスルホン酸が好適に用いられる。
また、有機カルボン酸化合物としては、例えば、安息香酸、m-ブロモ安息香酸、p-クロロ安息香酸、m-クロロ安息香酸、p-クロロ安息香酸、o-ニトロ安息香酸、2,4-ジニトロ安息香酸、3,5-ジニトロ安息香酸、ピクリン酸、o-クロロ安息香酸、p-ニトロ安息香酸、m-ニトロ安息香酸、トリメチル安息香酸、p-シアノ安息香酸、m-シアノ安息香酸、チモールブルー、サリチル酸、5-アミノサリチル酸、o-メトキシ安息香酸、1,6-ジニトロ-4-クロロフェノール、2,6-ジニトロフェノール、2,4-ジニトロフェノール、又はp-オキシ安息香酸等が挙げられる。
ドーパントとして用いられるプロトン酸は、ポリマー酸であってもよい。このようなポリマー酸としては、例えば、ポリビニルスルホン酸、ポリビニル硫酸、ポリスチレンスルホン酸、スルホン化スチレン-ブタジエン共重合体、ポリアリルスルホン酸、ポリメタリルスルホン酸、ポリ-2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、又はポリイソプレンスルホン酸等が挙げられる。
これらのドーパントの内、特に、ドデシルベンゼンスルホン酸、又はフェノールスルホン酸が好ましい。
導電性ポリアニリンは、導電性及びイミド系樹脂との相溶性の観点から、重量平均分子量が5000以上50000以下であることが好ましく、5000以上20000以下であることがより好ましい。
イミド系樹脂層(イミド系樹脂組成物が硬化された硬化物)における導電性ポリアニリンの含有量は、イミド系樹脂又はその前駆体100質量部に対して、樹脂成形体とした際の優れた導電性の観点から、10質量部以上30質量部以下が好ましく、20質量部以上30質量部以下がより好ましい。
(有機アミン化合物)
イミド系樹脂組成物は、イミド系樹脂又はその前駆体のイミド化を促進させる観点、及び混合溶剤への溶解性を向上させる観点から、有機アミン化合物を含有することが好ましい。
有機アミン化合物は、イミド系樹脂の前駆体(のカルボキシ基)をアミン塩化して、溶剤に対する溶解性を高めると共に、イミド化促進剤として機能する化合物である。有機アミン化合物は、界面活性を有さない非界面活性の有機アミン化合物である。具体的には、有機アミン化合物は、分子量170以下の有機アミン化合物であることがよい。また、有機アミン化合物は、ポリイミド前駆体の原料となるジアミン化合物を除く化合物であることがよい。
なお、有機アミン化合物は、水溶性の化合物であることがよい。ここで、水溶性とは、25℃において、対象物質が水に対して1質量%以上溶解することを意味する。
有機アミン化合物としては、1級アミン化合物、2級アミン化合物、3級アミン化合物が挙げられる。
これらの中でも、有機アミン化合物としては、2級アミン化合物、及び3級アミン化合物から選択される少なくとも一種(特に、3級アミン化合物)がよい。有機アミン化合物として、3級アミン化合物又は2級アミン化合物を適用すると(特に、3級アミン化合物)、溶剤に対する溶解性が高まり、イミド系樹脂組成物の保存安定性が向上し易くなる。
また、有機アミン化合物としては、1価の有機アミン化合物以外にも、2価以上の多価有機アミン化合物も挙げられる。2価以上の多価有機アミン化合物を適用すると、イミド系樹脂又はその前駆体の分子間に疑似架橋構造を形成し易くなり、また、イミド系樹脂組成物の保存安定性が向上し易くなる。
1級アミン化合物としては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、n-プロピルアミン、イソプロピルアミン、2-エタノールアミン、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール、などが挙げられる。
2級アミン化合物としては、例えば、ジメチルアミン、2-(メチルアミノ)エタノール、2-(エチルアミノ)エタノール、モルホリンなどが挙げられる。
3級アミン化合物としては、例えば、2-ジメチルアミノエタノール、2-ジエチルアミノエタノール、2-ジメチルアミノプロパノール、トリエチルアミン、ピコリン、メチルモルホリン、エチルモルホリンなどが挙げられる。
ここで、有機アミン化合物としては、保存安定性の点から、窒素を含有する複素環構造を有する有機アミン化合物(特に、3級アミン化合物)も好ましい。窒素を含有する複素環構造を有する有機アミン化合物としては、例えば、イソキノリン類(イソキノリン骨格を有する有機アミン化合物)、ピリジン類(ピリジン骨格を有する有機アミン化合物、例えばピリジン)、ピリミジン類(ピリミジン骨格を有する有機アミン化合物)、ピラジン類(ピラジン骨格を有する有機アミン化合物)、ピペラジン類(ピペラジン骨格を有する有機アミン化合物)、ピペリジン類(ピペリジン骨格を有する有機アミン化合物、例えばN-メチルピペリジン、N-エチルピペリジン)、トリアジン類(トリアジン骨格を有する有機アミン化合物)、イミダゾール類(イミダゾール骨格を有する有機アミン化合物)、ポリピリジン、ポリアミンなどが挙げられる。
有機アミン化合物としては、保存安定性の点から、モルホリン類、アミノアルコール類、及びイミダゾール類よりなる群から選択される少なくとも一種であることも好ましく、N-メチルモルホリン、N-エチルモルホリン、ジメチルアミノエタノール、1,2-ジメチルイミダゾール、及び2-エチル-4-メチルイミダゾールよりなる群から選択される少なくとも一種であることがより好ましい。
これらの中でも、有機アミン化合物としては、2-ジメチルアミノエタノール、2-ジエチルアミノエタノール、2-ジメチルアミノプロパノール、ピリジン、トリエチルアミン、ピコリン、N-メチルモルホリン、N-エチルモルホリン、1,2-ジメチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、N-メチルピペリジン、及びN-エチルピペリジンから選択される少なくとも1種が好ましい。
また、有機アミン化合物としては、沸点が60℃以上(好ましくは60℃以上200℃以下、より好ましくは70℃以上150℃以下)の化合物であることがよい。有機アミン化合物の沸点を60℃以上とすると、保管時に、イミド系樹脂組成物から有機アミン化合物が揮発するのを抑制し、溶剤に対する溶解性の低下が抑制され易くなる。
有機アミン化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
有機アミン化合物の含有量は、イミド系樹脂又はその前駆体中のカルボキシ(-COOH)基の量に対して、30モル%以上200モル%以下(好ましくは50モル%以上150モル%以下、より好ましくは80モル%以上120モル%以下)であることがよい。
有機アミン化合物の含有量を30モル%以上とすることで、混合溶剤への溶解性が得やすくなる。一方、有機アミン化合物の含有量を200モル%以下とすることで、有機アミン化合物の溶液安定性が確保され易くなり、また不快な臭いも抑えられ易くなる。
(混合溶剤)
本実施形態に係るイミド系樹脂組成物は、溶剤として、非プロトン系極性溶剤とプロトン系溶剤とを含む混合溶剤を含有する。
なお、このイミド系樹脂組成物によって作製される樹脂成形体(例えば画像形成装置用の管状体等)は、一般的にイミド系樹脂組成物を塗布して乾燥し、さらに必要により焼成(イミド化)することで形成される。そのため、樹脂成形体には混合溶剤が残留溶剤として含まれて(残留していて)もよい。
プロトン系溶剤としては、例えば水(蒸留水、イオン交換水、限外濾過水、純水等)、アルコール(例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール等の炭素数5以下の低級アルコール)、チオール(例えばエタンチオール、プロパンチオール等の炭素数5以下の低級チオール)等が挙げられる。
これらの中でも、プロトン系溶剤としては水が好ましい。
非プロトン系極性溶剤としては、沸点150℃以上300℃以下のものが好ましく、また双極子モーメントが3.0D以上5.0D以下の溶媒が好ましい。
例えば、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N-ジメチルアセトアミド(DMAc)、N,N-ジエチルアセトアミド(DEAc)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ヘキサメチレンホスホルアミド(HMPA)、N-メチルカプロラクタム、N-アセチル-2-ピロリドン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン(N,N-ジメチルイミダゾリジノン、DMI)等が挙げられる。
これらの中でも、非プロトン系極性溶剤としては1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン及びN-メチルピロリドンが好ましい。
混合溶剤における非プロトン系極性溶剤とプロトン系溶剤との質量比(プロトン系溶剤/非プロトン系極性溶剤)は、0.2/1以上9/1以下の範囲であることが好ましく、0.3/1以上7/1以下がより好ましく、0.4/1以上6/1以下がさらに好ましい。
質量比(プロトン系溶剤/非プロトン系極性溶剤)が0.2/1以上であることで、混合溶剤中における非プロトン系極性溶剤の割合が高められ、イミド系樹脂又はその前駆体の優れた溶解性が高められる。一方、質量比(プロトン系溶剤/非プロトン系極性溶剤)が9/1以下であることで、混合溶剤中におけるプロトン系溶剤の割合が高められ、導電性ポリアニリンの凝集が抑制され易くなり、樹脂成形体とした際の抵抗の電界依存性が低減され易くなる。
なお、混合溶剤中において、非プロトン系極性溶剤とプロトン系溶剤とが主成分(つまり合計量が50質量%以上)であることが好ましく、両溶剤の合計量が80質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることがさらに好ましく、100質量%以上であることが特に好ましい。
[樹脂成形体及び画像形成装置用管状体]
本実施形態に係るイミド系樹脂組成物が硬化されることで、樹脂成形体が作製される。例えば、管状の硬化物とすることで樹脂の管状体が得られる。
・樹脂成形体の用途
本実施形態に係るイミド系樹脂組成物により成形された樹脂成形体の用途としては、まず画像形成装置における管状体が挙げられる。具体的には、転写装置用のベルト部材(例えば中間転写ベルト、記録媒体搬送ベルト、一次転写ベルト、二次転写ベルト等)、帯電装置用のベルト部材(例えば帯電ベルト等)等に適用される。なお、これらのベルト部材をさらに金属製ロール、樹脂製ロール等のロール上に被覆することで、ロール部材(転写装置用のロール部材、帯電装置用のロール部材)として用いてもよい。
また、樹脂成形体の画像形成装置用管状体以外の用途としては、例えば円筒形状の太陽電池用基材等が挙げられる。
例えば、本実施形態に係る画像形成装置用管状体を備える転写装置は、像保持体の表面に形成されたトナー像を記録媒体の表面に転写する転写装置であって、前記画像形成装置用管状体を、中間転写ベルト、記録媒体搬送ベルト、一次転写ベルト、二次転写ベルト等のベルト部材、又は中間転写ロール、記録媒体搬送ロール、一次転写ロール、二次転写ロール等のロール部材として備える。
・画像形成装置用管状体の成形
ここで、樹脂成形体の成形方法の一例として、画像形成装置用管状体(イミド系樹脂層の単層構成からなる管状体)の成形方法について説明する。
単層構成の画像形成装置用管状体は、例えばイミド系樹脂組成物を円筒状の金型の外周面(又は内周面)に塗布し、この塗布層を乾燥し、さらに必要により焼成(イミド化)することで成形される。
塗布方法としては、例えばブレード塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、浸漬塗布法、ビード塗布法、エアーナイフ塗布法、カーテン塗布法等の通常の方法が挙げられる。
・管状体の物性
本実施形態に係るイミド系樹脂組成物の硬化物である管状体(例えば画像形成装置用管状体)の、好ましい物性について説明する。
管状体(例えば画像形成装置用管状体)の引張破断伸度は、70.0%以上であることが好ましく、80.0%以上がより好ましく、85.0%以上がさらに好ましい。
引張破断伸度が70.0%以上であることで、優れた機械強度が得られ、例えば画像形成装置における管状体として用いた場合に長寿命化し易くなる。
管状体(例えば画像形成装置用管状体)のヤング率は、2000MPa以上8000MPa以下であることが好ましく、2500MPa以上6500MPa以下がより好ましく、3000MPa以上5500MPa以下がさらに好ましい。
ヤング率が2000MPa以上であることで、優れた機械強度が得られ、例えば画像形成装置における管状体として用いた場合にベルトウォークした際の変形が抑制され、長寿命化し易くなる。一方、ヤング率が8000MPa以下であることで、例えば画像形成装置における管状体として用いた場合にベルトウォーク時、管状体に歪がかかった際の応力が低減され長寿命化しやすくなる。
ヤング率(MPa)及び引張破断伸度(%)は、引張試験機(MODEL-1605N、アイコーエンジニアリング社製)を用い、ベルトの円筒周方向が長辺となるよう、80mm×5mmの短冊状の試験片を切り出し、更にチャック冶具間の試験片長さを40mmとして引張速度20mm/minにて、JIS K7161に準じた方法により測定される。
ヤング率はS-Sカーブが直線となっている領域(Strainが10N-38N)の傾きから算出する。
破断伸度については引っ張り試験にて破断した時点での長さから算出する。
管状体(例えば画像形成装置用管状体)の、試料幅:15mm、荷重:1kg、クランプ冶具の折れ部のR:0.38の条件でのMIT試験による耐折れ回数は、15000回以上であることが好ましく、20000回以上がより好ましく、30000回以上がさらに好ましい。
耐折れ回数が15000回以上であることで、優れた機械強度が得られ、例えば画像形成装置における管状体として用いた場合に長寿命化し易くなる。
MIT試験については、MIT試験機(FT-701、上島製作所社製)を用い、試料幅15mmとし、そこに1kgの荷重をかけ、折れ部のクランプ冶具のR=0.38にて試験を行い、破断するまでの繰り返し回数を耐折れ回数とする。
管状体(例えば画像形成装置用管状体)の、JIS B0601(1994年)に規定される十点平均粗さRzは、0.06μm以上0.19μm以下であることが好ましく、0.1μm以上0.15μm以下がより好ましく、0.1μm以上0.12μm以下がさらに好ましい。
粗さRzが0.19μm以下であることで、管状体表面の平滑性が高められ、例えば画像形成装置における管状体として用いた場合に画質に優れた画像を形成し易くなる。一方、粗さRzが0.06μm以上であることで、例えば画像形成装置における管状体として用いた場合に該管状体に接して表面をクリーニングするクリーニング材(クリーニングブレード)との過度な密着を防ぎクリーニングブレードのめくれ上がりの抑制の効果が得られる。
表面粗さについては、表面粗さ計SURFCOM575A(東京精密社製)を用い、測定長2.5mm、カットオフ波長0.8mm、測定速度0.6mm/secにて、JIS B0601(1994年)に準じた方法により測定を行い、十点平均粗さRzの値を採用する。
本実施形態に係る画像形成装置用管状体は、本実施形態に係るイミド系樹脂組成物の硬化物であるイミド系樹脂層の単層からなる管状体であってもよく、また本実施形態に係るイミド系樹脂組成物の硬化物であるイミド系樹脂層を基材とし、さらにその外周面側および内周面側の少なくとも一方に他の層を積層した積層体の管状体であってもよい。
例えば、基材としてのイミド系樹脂層(本実施形態に係るイミド系樹脂組成物の硬化物)の外周面側に、弾性層(例えばシリコーンゴム層)、表面層(例えばフッ素含有樹脂層)等を有する態様であってもよい。
[画像形成装置]
次に、本実施形態に係る画像形成装置について説明する。
本実施形態の画像形成装置は、像保持体と、前記像保持体の表面にトナー像を形成するトナー像形成手段と、本実施形態に係る転写装置を備え、前記トナー像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、を備える。
例えば、像保持体と、像保持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した像保持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、トナーを含む現像剤により、像保持体の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、トナー像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、トナー像を記録媒体に定着する定着手段と、を備え、転写装置用のベルト部材又はロール部材として、本実施形態に係る画像形成装置用環状体を備える態様が挙げられる。
以下、本実施形態に係る画像形成装置について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置の構成を示した概略構成図である。なお、中間転写ベルトとして本実施形態に係る画像形成装置用環状体が適用されている。
本実施形態に係る画像形成装置100は、図1に示すように、例えば、一般にタンデム型と呼ばれる中間転写方式の画像形成装置であって、電子写真方式により各色成分のトナー像が形成される複数の画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kと、各画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kにより形成された各色成分トナー像を中間転写ベルト15に順次転写(一次転写)させる一次転写部10と、中間転写ベルト15上に転写された重畳トナー像を記録媒体である用紙Kに一括転写(二次転写)させる二次転写部20と、二次転写された画像を用紙K上に定着させる定着装置60と、を備えている。また、画像形成装置100は、各装置(各部)の動作を制御する制御部40を有している。
画像形成装置100の各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、表面に形成されるトナー像を保持する像保持体の一例として、矢印A方向に回転する感光体11を備えている。
感光体11の周囲には、帯電手段の一例として、感光体11を帯電させる帯電器12が設けられ、潜像形成手段の一例として、感光体11上に静電潜像を書込むレーザ露光器13(図中露光ビームを符号Bmで示す)が設けられている。
また、感光体11の周囲には、現像手段の一例として、各色成分トナーが収容されて感光体11上の静電潜像をトナーにより可視像化する現像器14が設けられ、感光体11上に形成された各色成分トナー像を一次転写部10にて中間転写ベルト15に転写する一次転写ロール16が設けられている。
更に、感光体11の周囲には、感光体11上の残留トナーが除去される感光体クリーナ17が設けられ、帯電器12、レーザ露光器13、現像器14、一次転写ロール16及び感光体クリーナ17の電子写真用デバイスが感光体11の回転方向に沿って順次配設されている。これらの画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、中間転写ベルト15の上流側から、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の順に、略直線状に配置されている。
中間転写体である中間転写ベルト15は、体積抵抗率が例えば1×10Ωcm以上1×1014Ωcm以下となるように形成されており、その厚みは、例えば0.1mm程度に構成されている。
中間転写ベルト15は、各種ロールによって図1に示すB方向に目的に合わせた速度で循環駆動(回転)されている。この各種ロールとして、定速性に優れたモータ(不図示)により駆動されて中間転写ベルト15を回転させる駆動ロール31、各感光体11の配列方向に沿って略直線状に延びる中間転写ベルト15を支持する支持ロール32、中間転写ベルト15に対して張力を与えると共に中間転写ベルト15の蛇行を防止する補正ロールとして機能する張力付与ロール33、二次転写部20に設けられる背面ロール25、中間転写ベルト15上の残留トナーを掻き取るクリーニング部に設けられるクリーニング背面ロール34を有している。
一次転写部10は、中間転写ベルト15を挟んで感光体11に対向して配置される一次転写ロール16で構成されている。そして、一次転写ロール16は中間転写ベルト15を挟んで感光体11に圧接配置され、更に一次転写ロール16にはトナーの帯電極性(マイナス極性とする。以下同様。)と逆極性の電圧(一次転写バイアス)が印加されるようになっている。これにより、各々の感光体11上のトナー像が中間転写ベルト15に順次、静電吸引され、中間転写ベルト15上において重畳されたトナー像が形成されるようになっている。
二次転写部20は、背面ロール25と、中間転写ベルト15のトナー像保持面側に配置される二次転写ロール22と、を備えて構成されている。
背面ロール25は、表面抵抗率が1×10Ω/□以上1×1010Ω/□以下となるように形成され、硬度は、例えば、70°(アスカーC:高分子計器社製、以下同様。)に設定される。この背面ロール25は、中間転写ベルト15の裏面側に配置されて二次転写ロール22の対向電極を構成し、二次転写バイアスが安定的に印加される金属製の給電ロール26が接触配置されている。
一方、二次転写ロール22は、体積抵抗率が107.5Ωcm以上108.5Ωcm以下の円筒ロールである。そして、二次転写ロール22は中間転写ベルト15を挟んで背面ロール25に圧接配置され、更に二次転写ロール22は接地されて背面ロール25との間に二次転写バイアスが形成され、二次転写部20に搬送される用紙K上にトナー像を二次転写する。
また、中間転写ベルト15の二次転写部20の下流側には、二次転写後の中間転写ベルト15上の残留トナーや紙粉を除去し、中間転写ベルト15の表面をクリーニングする中間転写ベルトクリーナ35が接離自在に設けられている。
なお、中間転写ベルト15、一次転写部10(一次転写ロール16)、及び二次転写部20(二次転写ロール22)が、転写手段の一例に該当する。
一方、イエローの画像形成ユニット1Yの上流側には、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kにおける画像形成タイミングをとるための基準となる基準信号を発生する基準センサ(ホームポジションセンサ)42が配設されている。また、黒の画像形成ユニット1Kの下流側には、画質調整を行うための画像濃度センサ43が配設されている。この基準センサ42は、中間転写ベルト15の裏側に設けられたマークを認識して基準信号を発生しており、この基準信号の認識に基づく制御部40からの指示により、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは画像形成を開始するように構成されている。
更に、本実施形態に係る画像形成装置では、用紙Kを搬送する搬送手段として、用紙Kを収容する用紙収容部50、この用紙収容部50に集積された用紙Kを予め定められたタイミングで取り出して搬送する給紙ロール51、給紙ロール51により繰り出された用紙Kを搬送する搬送ロール52、搬送ロール52により搬送された用紙Kを二次転写部20へと送り込む搬送ガイド53、二次転写ロール22により二次転写された後に搬送される用紙Kを定着装置60へと搬送する搬送ベルト55、用紙Kを定着装置60に導く定着入口ガイド56を備えている。
次に、本実施形態に係る画像形成装置の基本的な作像プロセスについて説明する。
本実施形態に係る画像形成装置では、図示しない画像読取装置や図示しないパーソナルコンピュータ(PC)等から出力される画像データは、図示しない画像処理装置により画像処理が施された後、画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kによって作像作業が実行される。
画像処理装置では、入力された反射率データに対して、シェーディング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消しや色編集、移動編集等の各種画像編集等の画像処理が施される。画像処理が施された画像データは、Y、M、C、Kの4色の色材階調データに変換され、レーザ露光器13に出力される。
レーザ露光器13では、入力された色材階調データに応じて、例えば半導体レーザから出射された露光ビームBmを画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの各々の感光体11に照射している。画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの各感光体11では、帯電器12によって表面が帯電された後、このレーザ露光器13によって表面が走査露光され、静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、各々の画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kによって、Y、M、C、Kの各色のトナー像として現像される。
画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの感光体11上に形成されたトナー像は、各感光体11と中間転写ベルト15とが接触する一次転写部10において、中間転写ベルト15上に転写される。より具体的には、一次転写部10において、一次転写ロール16により中間転写ベルト15の基材に対しトナーの帯電極性(マイナス極性)と逆極性の電圧(一次転写バイアス)が付加され、トナー像を中間転写ベルト15の表面に順次重ね合わせて一次転写が行われる。
トナー像が中間転写ベルト15の表面に順次一次転写された後、中間転写ベルト15は移動してトナー像が二次転写部20に搬送される。トナー像が二次転写部20に搬送されると、搬送手段では、トナー像が二次転写部20に搬送されるタイミングに合わせて給紙ロール51が回転し、用紙収容部50から目的とするサイズの用紙Kが供給される。給紙ロール51により供給された用紙Kは、搬送ロール52により搬送され、搬送ガイド53を経て二次転写部20に到達する。この二次転写部20に到達する前に、用紙Kは一旦停止され、トナー像が保持された中間転写ベルト15の移動タイミングに合わせて位置合わせロール(不図示)が回転することで、用紙Kの位置とトナー像の位置との位置合わせがなされる。
二次転写部20では、中間転写ベルト15を介して、二次転写ロール22が背面ロール25に加圧される。このとき、タイミングを合わせて搬送された用紙Kは、中間転写ベルト15と二次転写ロール22との間に挟み込まれる。その際に、給電ロール26からトナーの帯電極性(マイナス極性)と同極性の電圧(二次転写バイアス)が印加されると、二次転写ロール22と背面ロール25との間に転写電界が形成される。そして、中間転写ベルト15上に保持された未定着トナー像は、二次転写ロール22と背面ロール25とによって加圧される二次転写部20において、用紙K上に一括して静電転写される。
その後、トナー像が静電転写された用紙Kは、二次転写ロール22によって中間転写ベルト15から剥離された状態でそのまま搬送され、二次転写ロール22の用紙搬送方向下流側に設けられた搬送ベルト55へと搬送される。搬送ベルト55では、定着装置60における最適な搬送速度に合わせて、用紙Kを定着装置60まで搬送する。定着装置60に搬送された用紙K上の未定着トナー像は、定着装置60によって熱及び圧力で定着処理を受けることで用紙K上に定着される。そして定着画像が形成された用紙Kは、画像形成装置の排出部に設けられた排紙収容部(不図示)に搬送される。
一方、用紙Kへの転写が終了した後、中間転写ベルト15上に残った残留トナーは、中間転写ベルト15の回転に伴ってクリーニング部まで搬送され、クリーニング背面ロール34及び中間転写ベルトクリーナ35によって中間転写ベルト15上から除去される。
以上、本実施形態について説明したが、上記実施の形態に限定的に解釈されるものではなく、種々の変形、変更、改良が可能である。
以下、実施例により本実施形態を詳細に説明するが、本実施形態は、これら実施例に何ら限定されるものではない。
<実施例1>
〔管状体(ベルト)の作製〕
-重合工程-
攪拌棒、温度計、滴下ロートを取り付けたフラスコに、プロトン系溶剤として水450gと、非プロトン系極性溶剤としてN-メチルピロリドン(NMP)450gとを充填した。ここに、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル(ODA)50.51gと、メチルモルホリン(MMO)50.00gとを添加し、20℃で10分間攪拌して分散させた。更に、この溶液に、テトラカルボン酸二無水物として3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)72.72gを添加し、反応温度20℃に保持しながら、24時間攪拌して溶解、反応を行い、ポリイミド前駆体溶液(A)を得た。
-塗布液の調製-
樹脂溶液としてポリイミド前駆体溶液(A)を、導電剤溶液としてポリアニリン未ドープ酸化体(日本カーリット製)のNMP溶液(2質量%)を準備した。上記2種類の溶液を、ポリイミド樹脂に対しポリアニリン未ドープ酸化体の固形分率が25phrとなるように混合し攪拌して、ポリイミド前駆体-ポリアニリン混合溶液を得た。その後、導電化処理を行うためドーパントとしてドデシルベンゼンスルホン酸(東京化成工業株式会社)のNMP溶液(50質量%)を調製し、ドーパント(ドデシルベンゼンスルホン酸)のモル量(Ma)とポリアニリンにおける1ユニットのモル量(Mb)との比Ma/Mb(以下単に「ドーピング率」とも称す)が「1.0」となるよう、ポリイミド前駆体-ポリアニリン混合溶液に加えた。その後攪拌することで、塗布液(イミド系樹脂組成物)(A)を得た。
-管状体の作製-
直径430mm、厚さ6mm、長さ980mmであり、ブラスト処理により表面粗さRaを0.4μmとしたアルミ円筒体の外周面に、シリコーン系離型剤(商品名:KS700、信越化学工業(株)製)を塗布し、380℃で1時間焼き付け処理を施して、金型を準備した。
この金型を100rpmで回転させながら、金型端面から外周面にディスペンサーとスクレイパーを速度150min/minで移動させながら、厚み0.5mmで前記塗布液(イミド系樹脂組成物)(A)を塗布した。その後、5rpmで回転させながら、120℃で30分間加熱し、常温(25℃)に冷却後、さらに300℃まで昇温して2時間加熱することにより、溶媒除去及び焼成(イミド化)を行い、最後に常温(25℃)まで冷却してから分離した。分離後に定められた長さに切断することで、管状体(ベルト)A1を得た。
<実施例2>
実施例1の塗布液の調製において、ドーピング率「0.1」となるように変更した以外、実施例1と同様にして管状体(ベルト)を作製した。
<実施例3>
実施例1の塗布液の調製において、ドーピング率「0.5」となるように変更した以外、実施例1と同様にして管状体(ベルト)を作製した。
<実施例4>
実施例1の塗布液の調製において、ドーピング率「1.5」となるように変更した以外、実施例1と同様にして管状体(ベルト)を作製した。
<実施例5>
実施例1の塗布液の調製において、ドーピング率「1.9」となるように変更した以外、実施例1と同様にして管状体(ベルト)を作製した。
<実施例6>
実施例1の重合工程において、溶剤を、プロトン系溶剤としての水450gと、非プロトン系極性溶剤としての1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン(DMI)450gとに変更し、また塗布液の調製においてポリアニリン未ドープ酸化体のNMP溶液(2質量%)をDMI溶液(2質量%)に変更した以外、実施例1と同様にして管状体(ベルト)を作製した。
<実施例7>
実施例6の塗布液の調製において、ドーピング率「0.1」となるように変更した以外、実施例6と同様にして管状体(ベルト)を作製した。
<実施例8>
実施例6の塗布液の調製において、ドーピング率「1.9」となるように変更した以外、実施例6と同様にして管状体(ベルト)を作製した。
<実施例9>
実施例1の塗布液の調製において、ポリアニリン固形分率「10phr」となるように変更した以外、実施例1と同様にして管状体(ベルト)を作製した。
<実施例10>
実施例1の塗布液の調製において、ポリアニリン固形分率「30phr」となるように変更した以外、実施例1と同様にして管状体(ベルト)を作製した。
<実施例11>
実施例1の塗布液の調製において、ポリアニリン固形分率「35phr」となるように変更した以外、実施例1と同様にして管状体(ベルト)を作製した。
<実施例12>
実施例1の塗布液の調製において、溶剤の質量比を「水/NMP=0.2/1」となるように変更した以外、実施例1と同様にして管状体(ベルト)を作製した。
<実施例13>
実施例1の塗布液の調製において、溶剤の質量比を「水/NMP=9/1」となるように変更した以外、実施例1と同様にして管状体(ベルト)を作製した。
<比較例1>
実施例1の重合工程において、溶剤をN-メチルピロリドン(NMP)900gに変更した以外、実施例1と同様にして管状体(ベルト)を作製した。
<比較例2>
実施例1の重合工程において、溶剤を1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン(DMI)900gに変更し、また塗布液の調製においてポリアニリン未ドープ酸化体のNMP溶液(2質量%)をDMI溶液(2質量%)に変更した以外、実施例1と同様にして管状体(ベルト)を作製した。
<比較例3>
実施例1の重合工程において、溶剤をN-メチルピロリドン(NMP)900gに変更した。また、導電剤溶液として準備したポリアニリン未ドープ酸化体のNMP溶液(2質量%)、及びドーパントとしてのドデシルベンゼンスルホン酸のNMP溶液(50質量%)を使用せずに、導電剤としてカーボンブラック(SB4、Deggusa社)を用い、ポリイミド樹脂に対しカーボンブラックの固形分率が29phrとなるように調製した以外、実施例1と同様にして管状体(ベルト)を作製した。
<比較例4>
実施例1の塗布液の調製において、ドーピング率「0」、つまりドデシルベンゼンスルホン酸を添加しないように変更した以外、実施例1と同様にして管状体(ベルト)を作製した。
<比較例5>
実施例1の塗布液の調製において、ドーピング率「2.0」となるように変更した以外、実施例1と同様にして管状体(ベルト)を作製した。
<比較例6>
実施例1の塗布液の調製において、ドーピング率「2.5」となるように変更した以外、実施例1と同様にして管状体(ベルト)を作製した。
<比較例7>
実施例1の重合工程において、溶剤を水900gに変更し、また塗布液の調製においてポリアニリン未ドープ酸化体のNMP溶液(2質量%)を水溶液(2質量%)に変更した以外、実施例1と同様にして管状体(ベルト)を作製した。
[評価方法、結果]
・抵抗率
体積抵抗率(logΩ・cm)について、各ベルトを周方向に等間隔で6点、軸方向の中央部及び両端部について3点の計18点、電圧10V、100V、1000Vでそれぞれ測定し、各電圧ごとに平均値を算出した。
表面抵抗率(logΩ/□)について、各ベルトを周方向に等間隔で6点、軸方向の中央部及び両端部について3点の計18点、電圧100Vで測定し、平均値を算出した。
体積抵抗率の電界依存性の指標として、測定電圧100Vでの体積抵抗率と1000Vでの体積抵抗率の差を計算した。
表面抵抗率の軸方向ムラの指標として、軸方向3点での最大値と最小値の差分を計算し、周方向の等間隔6点においてその差分の最大値を軸方向ムラの値として使用した。
なお、抵抗測定機としては、Advantest微小電流計を用い、プローブとしてURプローブ(三菱化学)を使用した。
・機械物性
ヤング率(MPa)及び引張破断伸度(%)については、引張試験機(MODEL-1605N、アイコーエンジニアリング社製)を用い、ベルトの円筒周方向が長辺となるよう、80mm×5mmの短冊状の試験片を切り出し、更にチャック冶具間の試験片長さを40mmとして引張速度20mm/minにて、JIS K7161に準じた方法により試験を実施した。
ヤング率はS-Sカーブが直線となっている領域(Strainが10N-38N)の傾きから算出した。
破断伸度については引っ張り試験にて破断した時点での長さから算出した。
MIT試験については、MIT試験機(FT-701、上島製作所社製)を用い、試料幅15mmとし、そこに1kgの荷重をかけ、折れ部のクランプ冶具のR=0.38にて試験を行い、破断するまでの繰り返し回数を耐折れ回数とした。
表面粗さについては、表面粗さ計SURFCOM575A(東京精密社製)を用い、測定長2.5mm、カットオフ波長0.8mm、測定速度0.6mm/secにて、JIS B0601(1994年)に準じた方法により測定を行い、十点平均粗さRzの値を採用した。
装置内の耐久試験については、VersantTM 80 Press(富士ゼロックス社製)における中間転写ベルトとして作製したベルトを搭載し、破断が発生するまで稼動を行い、そのサイクル数を破断サイクル数(kcycle)とした。
・画質評価
VersantTM 80 Press(富士ゼロックス社製)における中間転写ベルトとして作製したベルトを搭載し、画像を形成して、ゴースト(前回形成した画像部分の濃度が濃くなる現象)、マイクロホワイトスポット(2次転写時に過電流が突き抜けた箇所で画像に白く抜けが生じる現象)、濃度ムラの発生について下記基準により評価した。
(ゴースト)
A(○):未発生
B(△):目視官能評価により判定、ゴーストが発生しているが画像として許容できるレベル
C(×):目視官能評価により判定、ゴーストが発生しており画像として許容できないレベル
(マイクロホワイトスポット)
A(○):未発生
B(△):SRA3サイズ用紙に、ハーフトーン(HT)30%ベタ印刷にて、500μm以下のマイクロホワイトスポットが10個/枚以下発生
C(×):SRA3サイズ用紙に、ハーフトーン(HT)30%ベタ印刷にて、500μm以下のマイクロホワイトスポットが10個/枚超発生、もしくは500μm超えのマイクロホワイトスポット発生
(濃度ムラ)
A(○):未発生
B(△):目視官能評価により判定、濃度ムラが発生しているが画像として許容できるレベル
C(×):目視官能評価により判定、濃度ムラが発生しており画像として許容できないレベル
Figure 0007009871000005

Figure 0007009871000006

Figure 0007009871000007

上記結果から、本実施例のイミド系樹脂組成物及びこのイミド系樹脂組成物から得られる管状体(ベルト)は、比較例に比べ、樹脂成形体とした際の抵抗の電界依存性が抑制されることがわかる。
1Y,1M,1C,1K 画像形成ユニット
10 一次転写部
11 感光体
12 帯電器
13 レーザ露光器
14 現像器
15 中間転写ベルト
16 一次転写ロール
17 感光体クリーナ
20 二次転写部
22 二次転写ロール
25 背面ロール
26 給電ロール
31 駆動ロール
32 支持ロール
33 張力付与ロール
34 クリーニング背面ロール
35 中間転写ベルトクリーナ
40 制御部
42 基準センサ
43 画像濃度センサ
50 用紙収容部
51 給紙ロール
52 搬送ロール
53 搬送ガイド
55 搬送ベルト
56 定着入口ガイド
60 定着装置
100 画像形成装置

Claims (14)

  1. 非プロトン系極性溶剤及びプロトン系溶剤を含む混合溶剤と、
    前記混合溶剤に溶解したイミド系樹脂又はその前駆体と、
    ポリアニリンがドーパントによりドーピング処理され、前記ドーパントの含有モル量をMa、前記ポリアニリンにおける下記一般式(PA)で表される構造単位のモル量をMbとしたとき、比Ma/Mbが0超え1.95以下である導電性ポリアニリンと、
    を含有し、
    前記非プロトン系極性溶剤が沸点150℃以上300℃以下であり、かつ双極子モーメントが3.0D以上5.0D以下の溶媒であり、
    前記プロトン系溶剤が水であり、
    前記ドーパントが炭素数6以上20以下のアルキル基を持つ有機酸であるイミド系樹脂組成物。
    Figure 0007009871000008

    一般式(PA)
  2. 前記非プロトン系極性溶剤が1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン及びN-メチルピロリドンから選択される少なくとも1種であり、
    前記プロトン系溶剤が水であり、
    前記ドーパントがドデシルベンゼンスルホン酸である請求項1に記載のイミド系樹脂組成物。
  3. 前記比Ma/Mbが0.5以上1.5以下である請求項1又は請求項2に記載のイミド系樹脂組成物。
  4. 前記導電性ポリアニリンの含有量が、前記イミド系樹脂又はその前駆体100質量部に対して、10質量部以上30質量部以下である請求項1~請求項3のいずれか1項に記載のイミド系樹脂組成物。
  5. 前記混合溶剤における前記非プロトン系極性溶剤と前記プロトン系溶剤との質量比(プロトン系溶剤/非プロトン系極性溶剤)が0.2/1以上9/1以下である請求項1~請求項4のいずれか1項に記載のイミド系樹脂組成物。
  6. さらに有機アミン化合物を含む請求項1~請求項5のいずれか1項に記載のイミド系樹脂組成物。
  7. 前記有機アミン化合物が、2-ジメチルアミノエタノール、2-ジエチルアミノエタノール、2-ジメチルアミノプロパノール、ピリジン、トリエチルアミン、ピコリン、N-メチルモルホリン、N-エチルモルホリン、1,2-ジメチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、N-メチルピペリジン、及びN-エチルピペリジンから選択される少なくとも1種である請求項6に記載のイミド系樹脂組成物。
  8. 前記有機アミン化合物の含有量が、前記イミド系樹脂又はその前駆体中のカルボキシ基の量に対して、30モル%以上200モル%以下である請求項6又は請求項7に記載のイミド系樹脂組成物。
  9. 請求項1~請求項8のいずれか1項に記載のイミド系樹脂組成物が硬化された管状の硬化物である画像形成装置用管状体。
  10. 前記画像形成装置用管状体の引張破断伸度が70.0%以上である請求項9に記載の画像形成装置用管状体。
  11. 前記画像形成装置用管状体の、試料幅:15mm、荷重:1kg、クランプ冶具の折れ部のR:0.38の条件でのMIT試験による耐折れ回数が15000回以上である請求項9又は請求項10に記載の画像形成装置用管状体。
  12. 前記画像形成装置用管状体の表面の、JIS B0601(1994年)に規定される十点平均粗さRzが0.06μm以上0.19μm以下である請求項9~請求項11のいずれか1項に記載の画像形成装置用管状体。
  13. 請求項9~請求項12のいずれか1項に記載の画像形成装置用管状体を有し、
    像保持体の表面に形成されたトナー像を記録媒体の表面に転写する転写装置。
  14. 像保持体と、
    前記像保持体の表面にトナー像を形成するトナー像形成手段と、
    請求項13に記載の転写装置を備え、前記トナー像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
    を備える画像形成装置。
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