JP2007056184A - ポリアミック酸組成物、その製造方法、ポリイミド無端ベルト、その製造方法、及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ポリアミック酸と、ポリアニリンと、該ポリアニリンを導電化させるドーパントと、溶媒と、が含有されてなり、25℃の温度下において1週間保持した際の粘度変化が、±10Pasの範囲であることを特徴とするポリアミック酸組成物、その製造方法、該ポリアミック酸組成物を用いて得られるポリイミド無端ベルト、その製造方法、及び該ポリイミド無端ベルトを具備する画像形成装置。
【選択図】 なし
Description
ポリイミド樹脂をベルト状に成型する際には、ポリイミド樹脂が一般に不溶であるために、その前駆体であるポリアミック酸溶液を塗布液として用い、これを円筒状金型の表面又は裏面に塗布し、乾燥後に加熱してアミック酸基の脱水イミド化反応を行う。この際、ポリアミック酸溶液の塗工に欠陥が生じた場合、成型品の品質が低下してしまうことが問題となっている。特に、ポリアミック酸溶液の粘度が不足している場合のタレや流れが起こり、成型品の面内厚さムラが生じてしまう。また、逆にポリアミック酸溶液の粘度が設定よりも高い場合には、塗工時に塗布液の展開が起こり難くなってしまい、塗工面の一部が厚膜化して熱処理時にボイドとなることもある。
以上の点より、円筒状金型上に形成するベルト状成型品に限らず、ポリイミド樹脂の成型品を製造する際には塗液(ポリアミック酸溶液)の粘度の制御が重要な課題となっている。
このように塗布液の粘度が安定しない場合、それを用いて得られた成型品の品質、特に膜厚や導電性が大きく変化してしまい、生産安定性が得られないという問題を有する。
すなわち、ポリアミック酸とポリアニリンとを含有し、かつ、安定した粘度を有するポリアミック酸組成物とその製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、前記ポリアミック酸組成物を用いて得られる、膜厚及び導電性の均一性に優れたポリイミド無端ベルトとその製造方法を提供することを別の目的とする。
更に、本発明は、前記ポリイミド無端ベルトを具備し、高品質の転写画像を得ることができる画像形成装置を提供することを目的とする。
(i)双極子モーメントが0.00D〜1.0Dの範囲である炭化水素化合物
(ii)双極子モーメントが0.00D〜2.0Dの範囲であるハロゲン化炭化水素化合物
(iii)双極子モーメントが0.00D〜2.0Dの範囲であるアルコール化合物
(iv)双極子モーメントが0.00D〜2.0Dの範囲であるエーテル化合物
(v)双極子モーメントが0.00D〜3.2Dの範囲であるケトン化合物
から選ばれる1種類又は2種類以上の化合物を含有することを特徴とする<1>又は<2>に記載のポリアミック酸組成物である。
溶媒(A):
(i)双極子モーメントが0.00D〜1.0Dの範囲である炭化水素化合物
(ii)双極子モーメントが0.00D〜2.0Dの範囲であるハロゲン化炭化水素化合物
(iii)双極子モーメントが0.00D〜2.0Dの範囲であるアルコール化合物
(iv)双極子モーメントが0.00D〜2.0Dの範囲であるエーテル化合物
(v)双極子モーメントが0.00D〜3.2Dの範囲であるケトン化合物
から選ばれる1種類又は2種類以上の化合物からなる溶媒。
溶媒(B):
双極子モーメントが3.5D〜4.5Dの範囲である化合物からなる溶媒。
前記円筒状基材上に塗布された前記ポリアミック酸組成物を加熱する加熱処理工程と、
を有することを特徴とするポリイミド無端ベルトの製造方法である。
また、本発明のポリアミック酸組成物を用いて得られる、膜厚及び導電性の均一性に優れたポリイミド無端ベルトとその製造方法を提供することができる。
更に、本発明のポリイミド無端ベルトを具備することで、高品質の転写画像を得ることができる画像形成装置を提供することができる。
本発明のポリアミック酸組成物は、ポリアミック酸と、ポリアニリンと、該ポリアニリンを導電化させるドーパントと、溶媒と、が含有されてなり、25℃の温度下において1週間保持した際の粘度変化が、±10Pasの範囲であることを特徴とする。また、本発明においてこの粘度変化は、±5Pasの範囲であることがより好ましい。
ここで、本発明におけるポリアミック酸組成物の粘度変化は、まず、ポリアミック酸、ポリアニリン、該ポリアニリンを導電化させるドーパント、及び溶媒の4つの必須成分を混合し、攪拌して得られる液体の粘度を測定し、その値を初期粘度とする。なお、初期粘度の測定は、4つの必須成分を混合した後、攪拌が終了した直後に行われるものである。その後、ポリアミック酸組成物を25℃の温度下において1週間保持する間の粘度を経時的に測定し、初期粘度と比較して、その期間内の変化量が±10Pasの範囲内にあることを要する。
ポリアミック酸組成物の粘度変化が上記の範囲を外れると、このポリアミック酸組成物を用いて作製した成形品の品質、特に、膜厚及び導電性が大きく変化してしまい、生産安定性が低下するという問題を有する。
すなわち、本発明のポリアミック酸組成物の製造方法は、ポリアニリンを下記溶媒(A)中で解砕・分散させた分散液(以下、適宜、ポリアニリン分散液と称する。)と、ポリアミック酸を下記溶媒(B)中に溶解させた溶液(以下、適宜、ポリアミック酸溶液と称する。)と、を混合する工程を含むことを特徴とする。
溶媒(A):
(i)双極子モーメントが0.00D〜1.0Dの範囲である炭化水素化合物
(ii)双極子モーメントが0.00D〜2.0Dの範囲であるハロゲン化炭化水素化合物
(iii)双極子モーメントが0.00D〜2.0Dの範囲であるアルコール化合物
(iv)双極子モーメントが0.00D〜2.0Dの範囲であるエーテル化合物
(v)双極子モーメントが0.00D〜3.2Dの範囲であるケトン化合物
から選ばれる1種類又は2種類以上の化合物からなる溶媒。
溶媒(B):
双極子モーメントが3.5D〜4.5Dの範囲である化合物からなる溶媒。
本発明におけるポリアニリン分散液を構成するポリアニリンは、導電材料として用いられるもので、該ポリアニリンの合成・構造については、特開平3−28229号公報に詳しく述べられている。
本発明におけるポリアニリンは、アニリン又はアニリン誘導体から酸化重合法にて容易に製造できる。ポリアニリンはその酸化の状態によってロイコエメラルジン(又はロイコエマラルジン)(leucoemeraldine)、エメラルジン(又はエマラルジン)(emeraldine)及びパーニグルアニリン(pernigraniline)の構造をとることが知られている。この中でも、エメラルジン構造を持つポリアニリンがドーピングの時に一番高い電気伝導度を持ち、空気の中で安定なので一番有用である。
ポリアニリンの合成は、特開平3−28229号公報に詳細に記載されているように、プロトン酸の存在下に溶剤中にてアニリンに温度を5℃以下、好ましくは0℃以下の温度を保持しつつ、酸化剤を作用させて酸化重合を行い、後述するプロトン酸を用いてドープされたアニリンの酸化重合体(以下、ドープされたポリアニリンという。)を生成させる。次いで、このドープされたポリアニリンを塩基性物質によって脱ドープすることによって得ることができる。
また、ポリアニリン分散液を構成する溶媒(A)は、(i)〜(v)から選ばれる1種類又は2種類以上の化合物からなる溶媒である。
この(i)〜(v)の化合物について説明する。
分散・解砕処理後のポリアニリン粒子の体積平均粒径は、10nm〜1μmの範囲が好ましい。1μmより大きいと、例えば、本発明のポリアミック酸組成物を用いてポリイミド無端ベルトを成型した場合に、その表面に欠陥として現れることや、電気抵抗の面内均一性を損なうためである。
また、本発明におけるポリアミック酸溶液を構成するポリアミック酸は、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物とを実質的に等モル量を有機極性溶媒中で重合反応させて得られるものである。
以下、テトラカルボン酸二無水物及びジアミン化合物について説明する。
ポリアミック酸の製造に用いられ得るテトラカルボン酸二無水物としては、特に制限はなく、芳香族系、脂肪族系いずれの化合物も使用できる。
芳香族系テトラカルボン酸としては、例えば、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、3,3’,4,4’−パーフルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(フタル酸)フェニルホスフィンオキサイド二無水物、p−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、m−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルエーテル二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルメタン二無水物等を挙げることができる。
これらのテトラカルボン酸二無水物は、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
次に、ポリアミック酸の製造に用いられ得るジアミン化合物は、分子構造中に2つのアミノ基を有するジアミン化合物であれば特に限定されない。
具体的には、例えば、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、1,5−ジアミノナフタレン、3,3−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、5−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、6−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、3,5−ジアミノ−3’−トリフルオロメチルベンズアニリド、3,5−ジアミノ−4’−トリフルオロメチルベンズアニリド、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,7−ジアミノフルオレン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4’−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)、2,2’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジクロロ−4,4’−ジアミノ−5,5’−ジメトキシビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’ −ビス(4−アミノフェノキシ)−ビフェニル、1,3’ −ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、4,4’ −(p−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’ −(m−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、2,2’−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチル)フェノキシ]−オクタフルオロビフェニル等の芳香族ジアミン;ジアミノテトラフェニルチオフェン等の芳香環に結合された2個のアミノ基と当該アミノ基の窒素原子以外のヘテロ原子を有する芳香族ジアミン;1,1−メタキシリレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、4,4−ジアミノヘプタメチレンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、イソフォロンジアミン、テトラヒドロジシクロペンタジエニレンジアミン、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダニレンジメチレンジアミン、トリシクロ[6,2,1,02.7]−ウンデシレンジメチルジアミン、4,4’ −メチレンビス(シクロヘキシルアミン)等の脂肪族ジアミン及び脂環式ジアミン等を挙げることができる。
これらのジアミン化合物は単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
本発明におけるポリアミック酸としては、好ましくは、成型体の強度の観点から、芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族系ジアミンとからなるものが好ましい。
このポリアミック酸の生成反応に使用される有機極性溶媒としては、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドなどのホルムアミド系溶媒、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミドなどのアセトアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドンなどのピロリドン系溶媒、フェノール、o−、m−、又はp−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール、カテコールなどのフェノール系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、ブタノール等のアルコール系溶媒、ブチルセロソルブ等のセロソルブ系或いはヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトンなどを挙げることができ、これらを単独又は混合物として用いるのが望ましいが、更には、キシレン、トルエンのような芳香族炭化水素も使用可能である。
ポリアミック酸重合時の反応溶液中の固形分濃度は特に規定されるものではないが、5〜50質量%が好ましく。更に、特に10〜30質量%が好適である。固形分濃度が5質量%未満であるとポリアミック酸の重合度が低く、最終的に得られる成型体の強度が低下する。また、重合時の固形分濃度が、50質量%より高いと原料モノマーの不溶部が生じ反応が進行しない。
ポリアミック酸重合時の反応温度としては、0℃〜80℃の範囲で行われる。反応温度が0℃以下であると、溶液の粘度が高くなり、反応系の攪拌が十分に行うことができなくなるためである。また、反応温度が80℃より高くなると、ポリアミック酸の重合にと平行して、一部イミド化反応が起こるため、反応制御の点で問題がある。
ポリアミック酸溶液を構成する溶媒(B)は、双極子モーメントが3.5D〜4.5Dの範囲である化合物からなる溶媒である。
ここで、双極子モーメントが3.5D〜4.5Dの範囲である化合物としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン(双極子モーメント4.09D:講談社刊溶剤ハンドブック:以下同)、γ−ブチロラクトン(4.12D)、ジメチルスルホキシド(4.30D)、N,N−ジメチルホルムアミド(3.86D)、N,N−ジメチルアセトアミド(3.72D)、などを挙げることができ、これらを単独又は混合物として用いるのが望ましい。
ここで、ポリアミック酸溶液におけるポリアミック酸の濃度は、適宜調整されるものとして、得られる重合体の強度及び十分な重合反応の観点から、好ましくは10〜50質量部の範囲で調整される。
上述のようにして得られたポリアニリン分散液とポリアミック酸溶液とを混合する工程を含み、ドーパントを添加する工程等を更に行うことで、ポリアミック酸組成物を調製する。具体的には、本発明のポリアミック酸組成物は、下記の(a)や(b)に示す手順で調製される。
(a)ポリアニリン分散液とポリアミック酸溶液とをそれぞれ調製する。調製されたポリアミック酸溶液にドーパントを添加して得られた混合液に、ポリアニリン分散液を徐々に添加して、攪拌・混合することで、ポリアミック酸組成物が得られる。
(b)ポリアニリン分散液とポリアミック酸溶液とをそれぞれ調製する。調製されたポリアニリン分散液にドーパントを添加してポリアニリンを導電化した後、この混合液に、ポリアミック酸溶液を徐々に添加して、攪拌・混合することで、ポリアミック酸組成物が得られる。
なお、ポリアミック酸組成物の調製には、必要に応じて、カーボンブラック等の任意成分を添加し、攪拌・分散する工程を含んでいてもよい。
このようにして得られたポリアミック酸組成物は、前述のように、25℃の温度下において1週間保持した際の粘度変化が、±10Pasの範囲であることを要する。
本発明において、ポリアニリンをドーピングして導電性とするためのドーパントとしては、プロトン酸などの酸性化合物を好ましく用いることができる。ドーパントとして好ましいプロトン酸は、ポリイミド成型時の熱処理によって、揮発・分解しない化合物が好ましい。このようなプロトン酸としては、例えば、スルホン酸化合物、有機カルボン酸化合物が好適に用いられる。
これらのドーパントの内、特に、ドデシルベンゼンスルホン酸、フェノールスルホン酸、フェニルホスホン酸が好ましい。
また、本発明のポリアミック酸組成物に添加することができる任意成分(添加剤)としては、カーボンブラックやアルミニウムやニッケル等の金属、酸化錫等の酸化金属化合物、チタン酸カリウム等、導電性もしくは半導電性の微粉末等が挙げられる。
また、ポリイミド成形品の機械的強度を向上させることを目的に、他のフィラー材料を添加してもよい。フィラー材料としては、有機・無機化合物の何れの使用することができ、その粒子形状も、特に制限はなく、球状、繊維状、不定形状の何れを選択してもよい。これらフィラーの添加量は、ポリイミド成形品のベルト用途としてのしなやかさを失わない限りにおいて、適宜調整することができる。
例えば、本発明のポリアミック酸組成物を用いて、電子写真方式の画像形成装置に適用されるポリイミド無端ベルトを得る場合、カーボンブラックの添加量は、ポリアミック酸組成物中のポリアミック酸100部に対して、0〜20質量部であることが好ましく、5〜10質量部であることがより好ましい。カーボンブラックの添加量が20質量部を超えると所望の抵抗値が得られ難くなる。更に、カーボンブラックを5〜10質量部含有させることにより、その効果を最大限発揮させることができ、表面抵抗率の面内ムラや電界依存性を顕著に向上させることができる。
次に、上述の本発明のポリアミック酸組成物を用いて得られるポリイミド無端ベルト、及びその製造方法について説明する。
本発明のポリイミド無端ベルトは、上述の本発明のポリアミック酸組成物を円筒状基材上に塗布する工程と、前記円筒状基材上に塗布された前記ポリアミック酸組成物を加熱する加熱処理工程と、を経ることで製造される。
このようにして得られたポリイミド無端ベルトは、ポリイミド成型体を主体とするものである。
まず、上述の本発明のポリアミック酸組成物を円筒状基材である金型の内面若しくは外面に塗布する。なお、金型の代わりに、樹脂製、ガラス製、セラミック製など、従来既知の様々な素材の円筒状成形型を用いることもできる。また、円筒状金型や円筒状成形型の表面にガラスコートやセラミックコートなどを設けること、また、シリコーン系やフッ素系の剥離剤を使用することも適宜選択されうる。
また、円筒状金型に対するクリアランス調整がなされた膜厚制御用金型を、円筒状金型に通し平行移動させることで、余分な溶液を排除し円筒状金型上の溶液の厚みを均一にする方法を適用してもよい。円筒状金型上への溶液塗布の段階で、溶液の均一な厚み制御がなされていれば、特に膜厚制御用金型を用いなくてもよい。
更に、この円筒状金型を3級アミンの沸点以上の温度150℃〜450℃で加熱してイミド転化反応を十分に進行させる。イミド転化反応の温度は、原料のテトラカルボン酸二無水物及びジアミンの種類、又は添加される3級アミンによって、それぞれ異なるが、イミド化が不充分であると、機械的特性及び電気的特性に劣るものとなるため、イミド転化が完結する温度に設定しなければならない。
その後、円筒状金型からポリイミド樹脂を取り外し、無端ベルト状のポリイミドベルト(ポリイミド無端ベルト)を得ることができる。
また、ポリイミド無端ベルトの厚さは、厚すぎると熱伝導度や抵抗値等の観点から好ましくなく、薄すぎるとその靭性が小さすぎるため好ましくない。従って、ベルトの用途を考慮すると、ベルトの厚みは10μm以上1000μm以下、好ましくは30μm以上150μm以下であることが望ましい。
以上、本発明にかかるポリイミド無端ベルト及びその製造方法について説明したが、本発明はこれらの実施の態様のみに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で、当業者の知識に基づき、種々なる改良、変更、修正を加えた態様で実施しうるものである。
本発明の画像形成装置は、上述した本発明のポリイミド無端ベルトを具備するものであれば、如何なる構成であってもよい。具体的には、例えば、装置内に単色(通常は黒色)のみを有するモノカラー電子写真装置や、感光体上に担持されたトナー像を中間転写ベルトに順次一次転写を繰り返すカラー電子写真装置や、各色毎の現像器を備えた複数の潜像担持体を中間転写ベルト上に直列に配列した、タンデム型カラー電子写真装置のいずれであってもよい。また、中間転写ベルトを用いた中間転写方式であり、及び/又は、ベルトを直接的若しくは間接的に加熱する機構の画像形成装置であってもよい。
これらの画像形成装置において、上述の本発明のポリイミド無端ベルトは、中間転写及び定着用として用いられるのみならず、中間転写ベルト、搬送ベルト、定着用ベルトとして用いることが可能である。なお、中間転写及び定着用ベルトとは、同一ベルト上において中間転写過程と定着過程を行うベルトである。
上述のように、本発明のポリイミド無端ベルトは膜厚及び導電性の均一性に優れていることから、これを画像形成装置に適用することで、高品質の転写画像を安定して得ることができる。
攪拌棒、温度計、滴下ロートを取り付けたフラスコ中に、五酸化リンによって乾燥した窒素ガスを通じ、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物29.42g(0.1モル)とN−メチル−2−ピロリドン117.68gを注入した。十分攪拌・溶解した後、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル20.02g(0.1モル)をN−メチル−2−ピロリドン80.08gに溶解させた溶液を10℃に保持したフラスコ内に徐々に滴下した。ジアミン溶液滴下後10〜15℃にて攪拌・重合を行った。反応溶液を大量のメタノール中に注ぎ、再沈殿精製を行った。析出した白色ポリマーを、濾別・乾燥した後、N−メチル−2−ピロリドン(双極子モーメント4.09D)に再溶解させて20質量%ポリアミック酸溶液(a)を得た。
10L−セパラブル・フラスコに、イオン交換水6000g、35%塩酸400ml、及びアニリン400g(4.295モル)を仕込み、攪拌を行ってアニリンを溶解させた。ビーカー容器に、氷水にて冷却しながら、イオン交換水1493gに、98%濃硫酸434g(4.295モル)を添加・混合して、硫酸水溶液を調製した。この硫酸水溶液をアニリン溶液に氷冷しながら徐々に加えた。
次に、ペルオキソ二硫酸アンモニウム980g(4.295モル)をイオン交換2300gに溶解させた酸化剤水溶液を、アニリン溶液に氷冷しながら徐々に滴下した。滴下後、無色透明の溶液は、重合の進行に伴って緑青色から黒緑色となり、次いで、黒緑色の粉末が析出した。そして、ペルオキソ二硫酸アンモニウム水溶液の滴下後、更に1時間、攪拌を続けた。
得られた粉末を濾別し、水洗、アセトン洗浄し、室温で真空乾燥して、硫酸にてドープされた導電性ポリアニリン430gを黒緑色の粉末として得た。
続いて、ドープ状態の導電性ポリアニリン粉末350gを、2Nアンモニア水4リットル中に加え、ホモミキサーにて回転数5000rpmにて5時間攪拌した。混合物は、黒緑色から青紫色に変化した。粉末を濾別し、イオン交換水・アセトンにて洗浄して、室温にて10時間真空乾燥して、黒褐色の脱ドープされたポリアニリン粉末280gを得た。
トルエン(双極子モーメント0.37D)800g中に、分散剤として、ポリビニルピロリドン4.00g(K15:BASF社製)を溶解させた。次いで、上記の方法で得られたポリアニリン粉末(脱ドープ状態)200gを徐々に添加した。攪拌棒を用いてゆっくりと攪拌を行い、ポリアニリン粉末表面にトルエンを十分になじませた。
得られたポリアニリン/トルエン混合液と、0.03mm径のZrO(酸化ジルコン)ビーズ400gを湿式分散機(ナノ超分散機UAM2型:寿工業(株)製)に充填し、500rpmにて20分間分散・解砕処理を行った。処理後、ZrOビーズを除去してポリアニリン分散液(b−1)を得た。このポリアニリン分散液(b−1)を目視にて観察したところ、ポリアニリンが均一に分散されていることが確認された。
得られたポリアニリン/トルエン分散液をトルエンにて適宜希釈して、ポリアニリン分散粒子の平均粒径(体積平均粒径)を動的光散乱粒径分布測定装置(LB550:(株)堀場製作所製)を用いて測定したところ、50nmであった。また、希釈液の色調も青味を帯びておらず、ポリアニリンが溶解していないことを確認した。
ポリアニリン分散液(b−1)の調製において、溶媒(A)の種類とその配合量、分散剤の配合量、使用ビーズの種類とその使用量、分散・解砕処理の条件を、下記表1に記載のように、適宜、変更した他は、ポリアニリン分散液(b−1)の調製と同様に処理して、ポリアニリン分散液(b−2)〜(b−5)をそれぞれ得た。
また、得られたポリアニリン分散液(b−2)〜(b−5)に対し、上記と同様の方法で、ポリアニリンの分散性を確認し、また、ポリアニリンの体積平均粒径を測定した。
<ポリアミック酸組成物(c−1)の調製>
ポリアミック酸溶液(a)200gに、ドーパントとしてドデシルベンゼンスルホン酸(DBS)32.0gを添加・溶解した。そこに、ポリアニリン/トルエン分散液〔ポリアニリン分散液(b−1)〕90.0gを攪拌しながら徐々に添加した。室温にて20分間攪拌を行った後、20μm孔のフィルターにて濾過を行い、ポリアミック酸組成物(c−1)を得た。
得られたポリアミック酸組成物(c−1)中のポリアニリンの体積平均粒径を、上記と同様の方法で測定したところ、60nmであった。また、調整直後のポリアミック酸組成物(c−1)の粘度は30Pasであり、その後、25℃の温度下において1週間保持した際の粘度は、初期の粘度と比較して最も変化が大きいときで、28Pasであり、粘度変化(量)は、−2Pasであった。
また、得られたポリアミック酸組成物(c−1)に対し、上記と同様の方法で、ポリアニリンの分散性を確認したところ、均一に分散されていることが確認された。
<ポリアミック酸組成物(c−2)〜(c−8)の調製>
実施例1のポリアミック酸組成物(c−1)の調製において、ポリアニリン分散液の種類、ドーパントの種類とその配合量を、下記表2に記載のように、適宜、変更した他は、ポリアミック酸組成物(c−1)の調製と同様に処理して、ポリアミック酸組成物(c−2)〜(c−8)をそれぞれ得た。
得られたポリアミック酸組成物(c−2)〜(c−8)に対しても、上記と同様の方法で、ポリアニリンの体積平均粒径、ポリアミック酸組成物の粘度変化、及びポリアニリンの分散性を確認した。
<ポリアミック酸組成物(cx−1)〜(cx−3)の調整>
実施例1のポリアミック酸組成物(c−1)の調製において、下記に示すポリアニリン分散液(x)を用い、また、ドーパントの種類とその配合量を、下記表2に記載のように、適宜、変更した他は、ポリアミック酸組成物(c−1)の調製と同様に処理して、ポリアミック酸組成物(cx−1)〜(cx−3)をそれぞれ得た。
得られたポリアミック酸組成物(cx−1)〜(cx−3)に対しても、上記と同様の方法で、ポリアニリンの体積平均粒径、ポリアミック酸組成物の粘度変化、及びポリアニリンの分散性を確認した。
ポリアニリン分散液(b−1)の調製において、溶媒(A)の種類を、N−メチル−2−ピロリドン(NMP:双極子モーメント4.09D)にした以外は、ポリアニリン分散液(b−1)の調製と同様に処理して、ポリアニリン分散液(x)を得た。
得られたポリアニリン分散液(x)中、ポリアニリンは一部NMPに溶解して、分散液は青色を呈しており、また、一部不溶部が凝集しているのが確認された。また、ポリアニリン分散液(x)は、分散・解砕処理直後から増粘が起こり、室温下3時間で完全に硬化した。そこで、ポリアニリン分散液(x)を調整直後にポリアミック酸溶液(a)と混合することでポリアミック酸組成物(cx−1)〜(cx−3)を得ることとした。
<ポリイミド無端ベルト(d−1)の製造>
得られたポリアミック酸組成物(c−1)を、内径90mm、長さ450mmの円筒状SUS製金型表面に均一に塗布した。なお、この円筒状金型には、表面にフッ素系の離型剤を予め塗布することで、ベルト成型後の剥離性を向上させている。その後、円筒状金型を回転させながら、温度120℃の条件で、30分間乾燥処理を行った。乾燥処理後、円筒状金型をオーブンに入れ、300℃、約30分焼成を行い、イミド転化化反応を進行させた。続いて、円筒状金型を室温で放冷し、金型から樹脂を取り外し、目的のポリイミド無端ベルト(d−1)を得た。
<ポリイミド無端ベルト(d−2)〜(d−10)の製造>
実施例9のポリイミド無端ベルト(d−1)の製造において、ポリアミック酸組成物の種類、乾燥条件、及び焼成条件を、下記表3に記載のように、適宜、変更した他は、ポリイミド無端ベルト(d−1)の製造と同様の工程を経ることで、ポリイミド無端ベルト(d−2)〜(d−10)をそれぞれ製造した。
実施例9のポリイミド無端ベルト(d−1)の製造において、ポリアミック酸組成物の種類、乾燥条件、及び焼成条件を、下記表3に記載のように、適宜、変更した他は、ポリイミド無端ベルト(d−1)の製造と同様の工程を経ることで、比較ポリイミド無端ベルト(dx−1)〜(dx−3)をそれぞれ製造した。
得られたポリイミド無端ベルトの外観(表面均一性)、厚みに加え、電気特性(表面抵抗値、体積抵抗値)、機械的特性(ヤング率、引張り強度、伸び)、電子写真装置へ搭載した場合の転写画像の品質について、以下のように評価した。評価結果は、下記表3に併記した。
得られたポリイミド無端ベルトの外観(転写面)を、目視観察し、以下のように評価を行った。ここで表面欠陥とは、ベルト表面に現れる凝集物の有無、ベルト表面の均一性を乱す模様の発生の有無を表す。
○:まったく表面欠陥の発生が見られず、膜の均一性に優れる。
○〜△:表面欠陥の発生がやや見られるが、実用には問題ない。
△:表面欠陥の発生が見られ、実用にはやや支障がある。
×:表面欠陥が多発し、実用できない。
得られたポリイミド無端ベルトから、100×50mm試験片をランダムに10箇所切りだし、フィルム厚み計(サンコー電子社製渦電流式膜厚計CTR−1500E)を用いて測定した。
(表面抵抗値の測定)
得られたポリイミド無端ベルトの表面抵抗率の測定には、R8340A デジタル超高抵抗/微小電流計(株式会社アドバンテスト社製)、接続部をR8340A用に改造した二重リング電極構造のURプローブMCP−HTP12、及びレジテーブUFL MCP−ST03(何れも、株式会社ダイアインスツルメンツ社製)を用いた。
なお、測定の際の試験片には、実施例9〜18及び比較例4〜6で作製されたポリイミド無端ベルトをそのまま用いた。
この時、試験片の表面抵抗率をρs、R8340Aデジタル超高抵抗/微小電流計の読み値をR、URプローブMCP−HTP12の表面抵抗率補正係数をRCF(S)とすると、三菱化学「抵抗率計シリーズ」カタログによればRCF(S)=10.00なので、下記式(1)のようになる。
すなわち、式(1):ρs[Ω/□]=R×RCF(S)=R×10となる。
中間転写ベルトの体積抵抗率の測定には、R8340A デジタル超高抵抗/微小電流計(株式会社 アドバンテスト社製)と、接続部をR8340A用に改造した二重リング電極構造のURプローブMCP−HTP12及びレジテーブUFL MCP−ST03(何れも、株式会社 ダイアインスツルメンツ社製)を用いた。
なお、測定の際の試験片には、実施例9〜18及び比較例4〜6で作製されたポリイミド無端ベルトをそのまま用いた。
この時、試験片の体積抵抗率をρv、中間転写体の厚さt(μm)、R8340A デジタル超高抵抗/微小電流計の読み値をR、URプローブMCP−HTP12の体積抵抗率補正係数をRCF(V)とすると、三菱化学「抵抗率計シリーズ」カタログによれば、RCF(V)=2.011なので、下記式(2)のようになる。
すなわち、式(2):ρv[Ω・cm]=R×RCF(V)×(10000/t)=R×2.111×(10000/t)となる。
(ヤング率、引張り強度、及び伸びの測定)
ヤング率、引張り強度、及び伸びについては、引張り試験機(アイコーエンジニアリング株式会社製1605N)にて測定した。打ち抜き成型機を使用して、得られたポリイミド無端ベルトから、長さ100mm、幅5mmの試験片を作製し、40mm長で引張り試験を行った。
得られたポリイミド無端ベルトを富士ゼロックス社製電子写真装置(DocuCentreColor400CP)に中間転写ベルトとして組み込み、転写画像の画質の評価を行った。転写画像の画質の評価項目として、印字ズレの有無、印字濃度ムラの有無、ゴーストの有無等を評価した。
なお、転写画像の画質の評価において、印字ズレの有無、印字濃度ムラの有無、ゴーストの有無は、10,000万枚複写後(印刷後)の印字サンプルを目視にて評価した。
一方、本発明の範囲外のポリアミック酸組成物を用いて得られたポリイミド無端ベルトは、膜厚均一性も劣り、かつ、中間転写ベルトと用いたときにも経時で電気特性の変化を起こし、その結果、得られる転写画像の画質に問題が発生するものであった。
このような本発明のポリイミド無端ベルトを、画像形成装置に実装した場合、転写画像の品質に優れることも分かる。
101BK〜Y・・・感光体ドラム
102・・・中間転写ベルト
103・・・記録媒体
105〜108・・・現像器
109〜112・・・コロナ放電器
113・・・トレイ
114・・・剥離爪
115・・・搬送ベルト
116・・・クリーニング装置
117・・・ロール
120・・・加熱転写ロール
121〜124・・・転写バッフル
125・・・プレッシャーロール
126・・・フィードローラ
Claims (5)
- ポリアミック酸と、ポリアニリンと、該ポリアニリンを導電化させるドーパントと、溶媒と、が含有されてなり、25℃の温度下において1週間保持した際の粘度変化が、±10Pasの範囲であることを特徴とするポリアミック酸組成物。
- ポリアニリンを下記溶媒(A)中で解砕・分散させた分散液と、ポリアミック酸を下記溶媒(B)中に溶解させた溶液と、を混合する工程を含むことを特徴とするポリアミック酸組成物の製造方法。
溶媒(A):
(i)双極子モーメントが0.00D〜1.0Dの範囲である炭化水素化合物
(ii)双極子モーメントが0.00D〜2.0Dの範囲であるハロゲン化炭化水素化合物
(iii)双極子モーメントが0.00D〜2.0Dの範囲であるアルコール化合物
(iv)双極子モーメントが0.00D〜2.0Dの範囲であるエーテル化合物
(v)双極子モーメントが0.00D〜3.2Dの範囲であるケトン化合物
から選ばれる1種類又は2種類以上の化合物からなる溶媒。
溶媒(B):
双極子モーメントが3.5D〜4.5Dの範囲である化合物からなる溶媒。 - 請求項1に記載のポリアミック酸組成物を円筒状基材上に塗布し、前記円筒状基材上に塗布された前記ポリアミック酸組成物を加熱して形成されることを特徴とするポリイミド無端ベルト。
- 請求項1に記載のポリアミック酸組成物を円筒状基材上に塗布する塗布工程と、
前記円筒状基材上に塗布された前記ポリアミック酸組成物を加熱する加熱処理工程と、
を有することを特徴とするポリイミド無端ベルトの製造方法。 - 請求項3に記載のポリイミド無端ベルトを具備することを特徴とする画像形成装置。
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