JP6136752B2 - 転写ベルト、及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
裏面抵抗率RBと体積抵抗率RVとの常用対数値での差(RB−RV)が0.4以上1.5以下、且つ表面抵抗率RFと裏面抵抗率RBとの常用対数値での差(RF−RB)が0.4以上1.0以下の樹脂層を有する転写ベルトである。
前記樹脂層が、ポリイミド樹脂と揮発分が5質量%以下のカーボンブラックとを含む請求項1に記載の転写ベルトである。
像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、
前記像保持体の表面の潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、
前記像保持体の表面に形成された前記トナー像が転写される請求項1又は2に記載の転写ベルトからなる中間転写体と、
前記像保持体の表面に形成された前記トナー像を前記中間転写体の表面に一次転写する一次転写手段と、
前記中間転写体の表面に転写された前記トナー像を記録媒体に二次転写する二次転写手段と、
前記記録媒体に転写された前記トナー像を定着する定着手段と、
を備えた画像形成装置である。
図1は、実施形態に係る転写ベルトの一例を示す概略斜視図である。
そして、樹脂層は、裏面抵抗率RBと体積抵抗率RVとの常用対数値での差(RB−RV)を1.5以下とし、且つ表面抵抗率RFと裏面抵抗率RBとの常用対数値での差(RF−RB)を0.4以上としている。つまり、従来の単層構造の転写ベルトの樹脂層に比べ、本実施形態に係る転写ベルト101の樹脂層は、その単層構成で、体積抵抗率RV及び表面抵抗率RFが高く、裏面抵抗率RBが低い状態となっている。
面抵抗率の測定時は、上記レジテーブル上に試験片を置き、測定面に接するように上記URプローブを当て、URプローブの上部には質量2.0±0.1kg(19.6±1.0N)の錘を取り付け、試験片に一定の荷重がかかるようにした。測定する時の電圧印加時間は10秒とする。
式:ρs(Ω/□)=R×RCF(S)=R×100.0
測定装置は面抵抗率測定と同じものを使用し、同じ荷重をかけ、下部金属面を電圧印加電極とした。測定の電圧印加時間は10秒とした。
試験片の厚さt(μm)、デジタル超高抵抗/微小電流計の読み値をR、UR100プローブ:MCP−HTP16の体積抵抗率補正係数をRCF(V)とすると、ダイアインスツルメンツ社「抵抗率計シリーズ」カタログによれば、RCF(V)=19.63であることから、体積抵抗率ρvは下記式により算出される。
式:ρv(Ω・cm)=R×RCF(V)×(10000/t)=R×19.63×(10000/t)
まず、塗布液について説明する。
塗布液は、ポリイミド前駆体、カーボンブラック、及び溶剤と、必要に応じて、他の添加剤と、を含む。また、ポリイミド前駆体に代えて、ポリアミドイミド前駆体を用いてもよい。
ポリイミド前駆体は、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物とからの縮合物(ポリアミック酸)が挙げられる。このポリイミド前駆体であるポリアミック酸をイミド化反応(脱水閉環反応)させると、ポリイミド樹脂が得られる。
具体的には、ポリイミド前駆体は、例えば、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物とを1:1のモル比で混合し、有機極性溶媒中で重合反応して得られるポリアミック酸が挙げられる。そして、得られたポリイミド前駆体であるポリアミック酸をイミド化反応させるとポリイミド樹脂が得られる。
芳香族系テトラカルボン酸としては、例えば、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、3,3’,4,4’−パーフルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(フタル酸)フェニルホスフィンオキサイド二無水物、p−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、m−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルエーテル二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルメタン二無水物等を挙げられる。
これらのテトラカルボン酸二無水物は、単独で又は2種以上組み合わせて用いる。
ジアミン化合物としては、例えば、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、1,5−ジアミノナフタレン、3,3−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、5−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、6−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、3,5−ジアミノ−3’−トリフルオロメチルベンズアニリド、3,5−ジアミノ−4’−トリフルオロメチルベンズアニリド、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,7−ジアミノフルオレン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4’−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)、2,2’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジクロロ−4,4’−ジアミノ−5,5’−ジメトキシビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)−ビフェニル、1,3’−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、4,4’−(p−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、2,2’−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチル)フェノキシ]−オクタフルオロビフェニル等の芳香族ジアミン;ジアミノテトラフェニルチオフェン等の芳香環に結合された2個のアミノ基と当該アミノ基の窒素原子以外のヘテロ原子を有する芳香族ジアミン;1,1−メタキシリレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、4,4−ジアミノヘプタメチレンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、イソフォロンジアミン、テトラヒドロジシクロペンタジエニレンジアミン、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダニレンジメチレンジアミン、トリシクロ[6,2,1,02.7]−ウンデシレンジメチルジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)等の脂肪族ジアミン及び脂環式ジアミン等を挙げられる。
これらのジアミン化合物は単独で又は2種以上組み合わせて用いる。
ポリアミドイミド前駆体は、トリカルボン酸とジアミン化合物とからの縮合物であるポリアミド−ポリアミック酸が挙げられる。このポリアミドイミド前駆体であるポリアミド−ポリアミック酸をイミド化反応(脱水閉環反応)させると、ポリアミドイミド樹脂が得られる。
具体的には、ポリアミドイミド前駆体は、例えば、(1)トリカルボン酸無水物とジアミンとの当モル量を有機極性溶媒中、脱水触媒存在下、高温で重縮合する方法、(2)無水トリカルボン酸モノクロリドとジアミンとの当モル量を有機極性溶媒中、低温で重縮合及びイミド化反応をさせる方法、(3)トリカルボン酸無水物とジイソシアネートとを有機極性溶媒中、高温で重縮合させる方法、等によって得られるポリアミド−ポリアミック酸が挙げられる。そして、得られたポリアミドイミド前駆体であるポリアミド−ポリアミック酸をイミド化反応(脱水閉環反応)させると、ポリアミドイミド樹脂が得られる。
芳香族ジアミン化合物としては、例えば、3,3’―ジアミノベンゾフエノン、P―フエニレンジアミン、4,4’―ジアミノジフエニル、4,4’―ジアミノジフエニルアミド、4,4’―ジアミノジフエニルメタン、4,4’―ジアミノジフエニルエーテル、ビス[4―{3―(4―アミノフエノキシ)ベンゾイル}フェニル]エーテル、4,4’―ビス(3―アミノフエノキシ)ビフェニル、ビス[4―(3―アミノフエノキシ)フェニル]スルホン2,2’―ビス[4―(3―アミノフエノキシ)フェニル]プロパン等が挙げられる。
ジイソシアネート化合物としては、例えば、3,3’−ジメチルビフェニル−4,4’−ジイソシアネート、2,2’−ジメチルビフェニル−4,4’−ジイソシアネート、ビフェニル−4,4’−ジイソシアネート、ビフェニル−3,3’−ジイソシアネート、ビフェニル−3,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジエチルビフェニル−4,4’−ジイソシアネート、2,2’−ジエチルビフェニル−4,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジメトキシビフェニル−4,4’−ジイソシアネート、2,2’−ジメトキシビフェニル−4,4’−ジイソシアネート等が挙げられる。
ジイソシアネート化合物としては、ブロック剤でイソシアナト基を安定化したものも挙げられる。ブロック剤としてはアルコール、フェノール、オキシム等があるが、特に制限はない。
カーボンブラックは、揮発分5質量%以下(好ましくは4質量%以下、より好ましくは3質量%以下)のカーボンブラックが適用される。なお、カーボンブラックの揮発分の下限値は0質量%が好ましいが、製造上の観点から、例えば0.3質量%以上である。
pHは、水性懸濁液を調整し、ガラス電極で測定される値である。
DBP(ジブチルフタレート)吸油量は、ASTM D2414−6TTに定義された価である。このDBP吸油量は、カーボンブラック100gに吸収されるDBP量(ml)が多いか少ないかを表すものである。
比表面積は、BET方式による窒素の比表面積値であり、例えばBET方式の比表面積測定器(フローソープII2300、島津製作所社製)を用いて測定される値である。
カーボンブラックの平均一次粒子径は、次の方法により測定される。
まず、樹脂層(無端ベルト10)から、ミクロトームにより切断して、100nmの厚さの測定サンプルを採取し、本測定サンプルをTEM(透過型電子顕微鏡)により観察する。そして、カーボンブラックの粒子50個の各々の投影面積に等しい円の直径を粒子径として、その平均値を平均一次粒子径とする。
溶媒としては、例えば、有機極性溶媒が挙げられ、具体的には、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドなどのホルムアミド系溶媒;N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミドなどのアセトアミド系溶媒;N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドンなどのピロリドン系溶媒;フェノール、o−、m−、又はp−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール、カテコールなどのフェノール系溶媒;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン等のエーテル系溶媒;メタノール、エタノール、ブタノール等のアルコール系溶媒;ブチルセロソルブ等のセロソルブ系;及びヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトンなどを挙げられる。
なお、溶媒は、1種のみを用いても、2種以上を併用してもよい。
特に、溶媒として揮発性の低い溶媒を適用すると、塗膜の加熱工程において、塗膜の表層部よりも下層部の乾燥の進行が遅くなり易く、当該下層部中でカーボンブラックが移動し易くなると考えられる。その結果、塗膜の表層部よりも下層部において、カーボンブラックの凝集体が多く存在した状態で、塗膜の加熱乾燥が完了し易くなる。
その他添加剤としては、例えば、カーボンブラックの分散性を向上するための分散剤、機械強度などの各種機能を付与するための各種充填剤、イミド化反応促進のための触媒、製膜品質向上のためのレベリング材等が挙げられる。
塗布液の粘度(25℃での粘度)は、特に制限はないが、例えば、1Pa・s以上40Pa・s以下の範囲がよく、望ましくは3Pa・s以上30Pa・s以下の範囲である。
塗布液の粘度を上記範囲に低減すると、塗膜の加熱工程において、導電剤が移動し易くなると考えられる。その結果、塗膜の表層部よりも下層部において、導電剤の凝集体が多く存在した状態で、塗膜の加熱乾燥が完了し易くなる。
なお、塗布液の粘度は、25℃の環境下で、HAKKE社製定速粘度計PK100を用いて測定する。
塗布液は、例えば、カーボンブラックを溶媒中に分散した溶液に、ポリイミド前駆体を溶解させて調製してもよいし、ポリイミド前駆体を溶媒中に溶解した溶液に、カーボンブラックを分散させて調製してもよい。また、塗布液は、予め、カーボンブラックの濃度が異なる塗布液を準備して、これを混合して調製してもよい。
なお、カーボンブラックの分散方法としては、例えば、ボールミル、サンドミル、ビーズミル、ジェットミル(対抗衝突型分散機)等が挙げられる。
塗布工程では、塗布液を基体の表面に塗布して、塗膜を形成する。
基体の材質としては、例えば、金属(アルミニウム、ステンレス鋼等)、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、または、これらの樹脂で表面を被覆した金属が挙げられる。芯体材質として金属を使用する場合には、基体上に形成される樹脂層(ベルト)を芯体から取り外しやすいように、例えば、予め表面にクロムやニッケルでメッキを施したり、離型剤を塗布してもよい。
基体の望ましい形状としては、例えば、円筒状や円柱状が挙げられる。
加熱工程では、塗膜を加熱し、塗膜中の溶媒を除去する。乾燥温度(乾燥炉の温度)は、例えば120℃以上220℃以下であることが望ましく、140℃以上210℃以下がより望ましい。
次に、乾燥膜に対して、焼成(イミド化反応)を行う。なお、この焼成(イミド化反応)を行うためには200℃以上の高温処理が一般的である。
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、像保持体表面を帯電する帯電手段と、像保持体表面に潜像を形成する潜像形成手段と、潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、トナー像を前記記録媒体に定着する定着手段と、を有し、転写手段が、上記本実施形態に係る転写ベルトを備えるものである。
なお、支持ロール24は、図示しないバネ等により駆動ロール22から離れる方向に付勢されており、両者に巻回された中間転写ベルト20に特定の張力が与えられている。また、中間転写ベルト20の像保持体側面には、駆動ロール22と対向して中間転写体クリーニング装置30が備えられている。
また、各ユニット10Y、10M、10C、10Kの現像装置(現像手段)4Y、4M、4C、4Kのそれぞれには、トナーカートリッジ8Y、8M、8C、8Kに収容されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナーが供給される。
尚、1次転写ロール5Yは、中間転写ベルト20の内側に配置され、感光体1Yに対向した位置に設けられている。更に、各1次転写ロール5Y、5M、5C、5Kには、1次転写バイアスを印加するバイアス電源(図示せず)がそれぞれ接続されている。各バイアス電源は、図示しない制御部による制御によって、各1次転写ロールに印加する転写バイアスを可変する。
感光体1Yは、導電性(20℃における体積抵抗率:1×106Ωcm以下)の基体上に感光層を積層して形成されている。この感光層は、通常は高抵抗(一般の樹脂程度の抵抗)であるが、レーザ光線3Yが照射されると、レーザ光線が照射された部分の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯電した感光体1Yの表面に、図示しない制御部から送られてくるイエロー用の画像データに従って、露光装置3を介してレーザ光線3Yを出力する。レーザ光線3Yは、感光体1Yの表面の感光層に照射され、それにより、イエロー印字パターンの静電荷像が感光体1Yの表面に形成される。
このようにして感光体1Y上に形成された静電荷像は、感光体1Yの走行に従って特定の現像位置まで回転される。そして、この現像位置で、感光体1Y上の静電荷像が、現像装置4Yによって可視像(現像像)化される。
一方、感光体1Y上に残留したトナーはクリーニング装置6Yで除去されて回収される。
こうして、第1ユニット10Yにてイエロートナー像の転写された中間転写ベルト20は、第2乃至第4ユニット10M、10C、10Kを通して順次搬送され、各色のトナー像が重ねられて多重転写される。
なお、上記例示した画像形成装置は、中間転写ベルト20を介してトナー像を記録媒体Pに転写する構成となっているが、この構成に限定されるものではなく、感光体から直接トナー像が記録媒体Pに転写される構造であってもよい。
以上により記録媒体上に画像が形成される。
ポリイミド前駆体溶液(商品名:Uワニス、ユニチカ製、固形分濃度18%、溶剤はN−メチルピロリドン)にカーボンブラック(商品名:Printex55 エボニック デグサ ジャパン社製 揮発分1.2%)を混合して、ジェットミルを用いて分散させた後、ポリイミド前駆体100部に対してカーボンブラックの濃度が14部まで濃度調整し、塗布液を調製した。
次に、得られた塗布液を、外径300mm、厚さ5mmのアルミ製の基体の外周上に、フローコート法にて塗布した。そして、アルミ製の基体の外周面に形成された塗膜を、160℃で20分間加熱乾燥した後、300℃で30分間加熱焼成(イミド化処理)した。
表1に従って、カーボンブラック(表中「CB」と表記)の種類及び濃度、並びに、塗膜の乾燥温度を変更した以外は、実施例1と同様にして、転写ベルトを作製した。
但し、実施例7は、ポリイミド前駆体溶液に代えて、ポリイミドアミド前駆体溶液を使用した。
各例で得られた転写ベルトについて、次の評価を行った。
各例で得られた転写ベルトの表面抵抗率、裏面抵抗率、及び体積抵抗率について、既述の方法に従って測定した。結果を表1に示す。
各例で得られた転写ベルトを、画像形成装置「Color1000Press(富士ゼロックス製)」の中間転写ベルトとして装着した。
そして、この画像形成装置を用いて、画像濃度50%のハーフトーン画像をA4紙に出力した画像を観察して、うろこ模様の画像欠陥及び画像抜けの発生状況について評価した。評価基準は、以下の通りである。
・うろこ模様の画像欠陥の評価基準
OK:目視による観察で、うろこ模様の画像欠陥が確認されなかった
NG:目視による観察で、うろこ模様の画像欠陥が確認された。
OK:目視による観察で、画像抜けが確認されなかった
NG:目視による観察で、画像抜けが確認された。
・Uワニス: ポリイミド前駆体溶液、商品名 Uワニス、ユニチカ社製、固形分濃度18%、溶剤N−メチルピロリドン
・HPC9000: ポリアミドイミド前駆体溶液、商品名 HPC9000、日立化成社製、固形分濃度18%、溶剤N−メチルピロリドン
・#4000B :商品名「#4000B(三菱化学社製)」、揮発分=0.3%、pH=10、比表面積=100m2/g、DBP吸油量=102ml/100g
・ Printex55 :商品名「(Printex55エボニック デグサ ジャパン社製)」、揮発分=12%、pH=9.5、比表面積=100m2/g、DBP吸油量=46ml/100g
・MA8 :商品名「MA8(三菱化学社製)」、揮発分=3%、pH=3、比表面積=120m2/g、DBP吸油量=57ml/100g
・PrintexV :商品名「PrintexV(エボニック デグサ ジャパン社製)」、揮発分=5%、pH=4.5、比表面積=100m2/g、DBP吸油量=460ml/100g
・#2350 :商品名「#2350(三菱化学社製)」、揮発分=7.5%、pH=2.5、比表面積=320m2/g、DBP吸油量=65ml/100g
・SB4 :商品名「SB4(エボニック デグサ ジャパン社製)」、揮発分=1.4%、pH=3、比表面積=180m2/g、DBP吸油量=280ml/100g
2Y、2M、2C、2K 帯電ロール
3Y、3M、3C、3K レーザ光線
3 露光装置
4Y、4M、4C、4K 現像装置
5Y、5M、5C、5K 1次次転写ロール
6Y、6M、6C、6K クリーニング装置
8Y、8M、8C、8K トナーカートリッジ
10Y、10M、10C、10K 画像形成ユニット
20 中間転写ベルト
22 駆動ロール
24 支持ロール
26 2次転写ロール
30 中間転写体クリーニング装置
101 転写ベルト
201Y、201M、201C、201BK感光体
202Y、202M、202C、202BK 帯電ロール
203Y、203M、203C、203BK 露光器
204Y、204M、204C、204BK 現像装置
205Y、205M、205C、205BK感光体清掃部材
206 記録媒体搬送転写ベルト
207Y、207M、207C、207BK 転写ロール
208 記録媒体搬送ロール
209 定着装置
210 ベルト支持ロール
212 ベルト支持ロール
214 ベルト用清掃部材
216 記録媒体
Y、M、C、BK 画像形成ユニット
Claims (3)
- 裏面抵抗率RBと体積抵抗率RVとの常用対数値での差(RB−RV)が0.4以上1.5以下、且つ表面抵抗率RFと裏面抵抗率RBとの常用対数値での差(RF−RB)が0.4以上1.0以下の樹脂層を有する転写ベルト。
- 前記樹脂層が、ポリイミド樹脂と揮発分が5%以下のカーボンブラックとを含む請求項1に記載の転写ベルト。
- 像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、
前記像保持体の表面の潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、
前記像保持体の表面に形成された前記トナー像が転写される請求項1又は2に記載の転写ベルトからなる中間転写体と、
前記像保持体の表面に形成された前記トナー像を前記中間転写体の表面に一次転写する一次転写手段と、
前記中間転写体の表面に転写された前記トナー像を記録媒体に二次転写する二次転写手段と、
前記記録媒体に転写された前記トナー像を定着する定着手段と、
を備えた画像形成装置。
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