JP2017044749A - 画像形成装置用無端ベルト、画像形成装置用無端ベルトユニット、及び画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置用無端ベルト、画像形成装置用無端ベルトユニット、及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】画像形成装置用無端ベルトの幅方向における膜厚ムラが抑制される画像形成装置用無端ベルトを提供する。
【解決手段】外径が500mm以上であり、幅方向における膜厚の最大値と最小値との差が、膜厚の最大値に対して5%以下である画像形成装置用無端ベルト。画像形成装置用無端ベルトと、画像形成装置用無端ベルトを張力がかかった状態で掛け渡す複数のロールと、を備え、画像形成装置に対して脱着される画像形成装置用無端ベルトユニット。像保持体と、像保持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、トナーを含む現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、画像形成装置用無端ベルトユニットを有し、像保持体の表面に形成されたトナー画像を画像形成装置用無端ベルトを介して記録媒体の表面に転写する転写手段と、を備える画像形成装置。
【選択図】なし

Description

本発明は、画像形成装置用無端ベルト、画像形成装置用無端ベルトユニット、及び画像形成装置に関する。
例えば、特許文献1には、「回転する円柱状の芯金の周面に、相対的に移動するノズルより樹脂層形成用塗布液を吐出して螺旋状に塗布し樹脂層形成用塗膜を形成し、前記樹脂層形成用塗膜の硬化処理を行い樹脂層を形成した後、前記芯金を抜き取り管状物を製造する管状物の製造方法において、前記硬化処理を行う前に、前記樹脂層形成用塗膜を形成した前記芯金を、振れ幅30μm未満で、回転速度(周速度)0.02m/secから0.2m/secで回転させ平坦化処理を行う」管状物の製造方法により得られた管状物が記載されている。
また、特許文献2には、「周方向に回転しうる円筒形基体と、この円筒形基体の外周面に近接する位置で上記円筒形基体の軸方向に沿って移動しうるノズルとを準備し、上記円筒形基体を周方向に回転させ、その状態で、上記円筒形基体の外周面に近接させたノズルから上記外周面に向かって液体塗料を吐出させ、同時に、上記ノズルを円筒形基体の軸方向に沿って移動させることにより、上記円筒形基体の外周面に液体塗料をらせん状に塗布して上記外周面に上記らせん状塗膜の連続による全体塗膜を形成し、この全体塗膜を乾燥させたのち、上記円筒形基体から抜き取り電子写真用無端ベルトを得る」製法により得られた電子写真用無端ベルトが記載されている。
特開2012−037823号公報 特開2004−109654号公報
本発明の課題は、外径が500mm以上である画像形成装置用無端ベルトにおいて、無端ベルトの幅方向における膜厚の最大値と最小値との差が、膜厚の最大値に対して5%を超える場合に比べて、画像形成装置用無端ベルトの幅方向における膜厚ムラが抑制される画像形成装置用無端ベルトを提供することである。
上記目的を達成するため、以下の発明が提供される。
請求項1に係る発明は、
外径が500mm以上であり、無端ベルトの幅方向における膜厚の最大値と最小値との差が、膜厚の最大値に対して5%以下である画像形成装置用無端ベルト。
請求項2に係る発明は、
請求項1に記載の画像形成装置用無端ベルトと、前記画像形成装置用無端ベルトを張力がかかった状態で掛け渡す複数のロールと、を備え、画像形成装置に対して脱着される画像形成装置用無端ベルトユニットである。
請求項3に係る発明は、
像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
トナーを含む現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
請求項2に記載の画像形成装置用無端ベルトユニットを有し、前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を前記画像形成装置用無端ベルトを介して記録媒体の表面に転写する転写手段と、
を備える画像形成装置である。
請求項1に係る発明によれば、外径が500mm以上である画像形成装置用無端ベルトにおいて、無端ベルトの幅方向における膜厚の最大値と最小値との差が、膜厚の最大値に対して5%を超える場合に比べて、画像形成装置用無端ベルトの幅方向における膜厚ムラが抑制される画像形成装置用無端ベルトが提供される。
請求項2、又は3に係る発明によれば、外径が500mm以上である画像形成装置用無端ベルトにおいて、無端ベルトの幅方向における膜厚の最大値と最小値との差が、膜厚の最大値に対して5%を超える画像形成装置用無端ベルトを備える場合に比べて、画像形成装置用無端ベルトの幅方向における膜厚ムラが抑制される画像形成装置用無端ベルトを備えた画像形成装置用無端ベルトユニット、又は画像形成装置が提供される。
本実施形態に係る画像形成装置用無端ベルトの一例を示す概略斜視図である。 一軸偏心ねじポンプを示す概略構成図である。 本実施形態に係る塗布工程の一例を説明するための説明図である。 本実施形態に係る塗布工程の一例を説明するための説明図である。 本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 他の本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
以下、本発明の一例である実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
(画像形成装置用無端ベルト及びその製造方法)
図1は、実施形態に係る画像形成装置用無端ベルトの一例を示す概略斜視図である。
図1に示すように、本実施形態に係る画像形成装置用無端ベルト101は、例えば、無端状に形成され、単層体で構成されている。
そして、画像形成装置用無端ベルト101の外径が500mm以上であり、画像形成装置用無端ベルトの幅方向(ベルト端部の一方の側から、他方の側に向かって、ベルト端部に対して垂直に向かう方向、つまり、周方向と交差する方向)における膜厚の最大値と最小値との差が、膜厚の最大値に対して5%以下である。
なお、本実施形態に係る画像形成装置用無端ベルト101は、そのまま単層体として使用してもよく、本実施形態に係る画像形成装置用無端ベルト101の内周面又は外周面の少なくとも一方に離型層等の機能層を有する積層体として使用してもよい。
従来、外径が500mm以上である画像形成装置用無端ベルト101は、画像形成装置用無端ベルト101の幅方向の一方の側から、他方の側にかけて、膜厚にムラが発生している。例えば、画像形成装置用無端ベルト101は、無端ベルトの幅方向における膜厚の最大値と最小値との差が、膜厚の最大値に対して5%を超えている。
これに対し、本実施形態に係る画像形成装置用無端ベルト101によれば、外径が500mm以上であっても、画像形成装置用無端ベルト101の幅方向における膜厚の最大値と最小値との差が、膜厚の最大値に対して5%以下であり、画像形成装置用無端ベルト101の幅方向における膜厚ムラが抑制される。なお、本実施形態の画像形成装置用無端ベルト101は、膜厚ムラが抑制されているため、例えば、転写ムラ等に伴う画像欠陥も抑制され得る。
画像形成装置用無端ベルト101を製造する方法として、例えば、芯体を周方向に回転させながら芯体の外周面に対して、溶液吐出手段から樹脂溶液を吐出して、芯体の一端部から他端部に向けて芯体の外周面に樹脂溶液を塗布する方法(以下、「らせん塗布法」とも称する)により、芯体の外周面に樹脂溶液の塗膜を形成した後、塗膜を加熱して無端ベルトを製造する方法がある。
このらせん塗布法によって、芯体の外周面に樹脂溶液の塗膜を形成する方法としては、例えば、樹脂溶液を吐出する溶液吐出手段の一例として、一軸偏心ねじポンプ(モーノポンプ)を用いる方法が行われている。
ここで、一軸偏心ねじポンプについて、図2を参照して説明する。一軸偏心ねじポンプとは、一般に、モーノポンプと称される、回転容積型のポンプである。図2に示すように、一軸偏心ねじポンプ323は、雄ねじ型回転体335と、雌ねじ型固定体336とを有し、雄ねじ型回転体335が回転することにより、定められた容量が吐出側に向かって移動する構造に構成されている。一軸偏心ねじポンプ323は、雄ねじ型回転体335の回転数を制御することによって、一軸偏心ねじポンプ323から吐出される単位時間当たりの吐出量が調整され、雄ねじ型回転体335の回転数の増加に伴って、樹脂溶液の時間当たりの吐出量が増加するように構成されている。
例えば、外径が500mm未満の画像形成装置用無端ベルト101を製造する場合、一軸偏心ねじポンプを用いて、芯体の外周面に樹脂溶液の塗膜を形成する方法としては、一軸偏心ねじポンプの雄ねじ型回転体の回転数(以下、単に「一軸偏心ねじポンプの回転数」とも称する)を変更することなく、予め設定された回転数で、樹脂溶液を芯体の外周面に向けて吐出させる方法が行われている。
この方法により、外径が500mm以上である画像形成装置用無端ベルト101を製造する場合には、画像形成装置用無端ベルト101の外径が大きいために、画像形成装置用無端ベルト101を得るための塗膜の面積が増大する。そのため、一軸偏心ねじポンプから樹脂溶液が吐出される時間は、外径が500mmよりも小さい画像形成装置用無端ベルト101を製造するときの時間(例えば5分)に比べて、長時間(例えば10分以上)にわたる。一軸偏心ねじポンプの回転数を変更することなく、予め設定された回転数のままで、長時間にわたって樹脂溶液が吐出されると、一軸偏心ねじポンプの吐出側先端部において圧力が変動し、樹脂溶液の吐出量が変動する現象が見られることが分かってきた。例えば、外径が500mm以上の画像形成装置用無端ベルト101を製造する場合、樹脂溶液の吐出を終了するときの一軸偏心ねじポンプの吐出側先端部の圧力は、温度上昇に伴う樹脂溶液の粘度変化等により、樹脂溶液の吐出を開始したときの圧力と比べて、上昇している。そして、樹脂溶液の吐出を終了するときの樹脂溶液の吐出量は、樹脂溶液の吐出を開始したときの吐出量に比べ、低下している。その結果として、得られた画像形成装置用無端ベルト101の膜厚は、幅方向で膜厚ムラが生じている。
これに対し、吐出側先端部の圧力と吐出量との関係は相関性が高いと考えられ、一軸偏心ねじポンプの吐出側先端部において、圧力の変動を検出し、この圧力の変動に応じて一軸偏心ねじポンプの回転数を制御すれば、一軸偏心ねじポンプから吐出する樹脂溶液の吐出量の変動が抑制され易くなると考えられる。そこで、本実施形態の画像形成装置用無端ベルト101を得る方法としては、例えば、樹脂溶液を吐出する一軸偏心ねじポンプの吐出側先端部の吐出圧力を検出し、検出された吐出圧力から、一軸偏心ねじポンプの回転数を制御する。その結果、外径が500mm以上の画像形成装置用無端ベルト101を製造した場合であっても、画像形成装置用無端ベルトの幅方向における膜厚の最大値と最小値との差が、膜厚の最大値に対して5%以下となり、幅方向における膜厚ムラが抑制され易くなる。
なお、溶液吐出手段の一例である一軸偏心ねじポンプから吐出する樹脂溶液の量を調整する方法として、例えば、一軸偏心ねじポンプの入口側(樹脂溶液の吸い込み口側)で圧力の変動を検出し、その検出された圧力に応じて一軸偏心ねじポンプの回転数を制御することにより、吐出量を調整する方法が考えられる。しかしながら、この方法では、一軸偏心ねじポンプの入口側の圧力変動を検出することになるため、入口側の圧力が予め定められた値を超えて変動した場合に、一軸偏心ねじポンプの回転数を制御したとしても、吐出量を調整する精度が低くなり易い。そのため、外径が500mm以上の画像形成装置用無端ベルト101を製造した場合、幅方向における膜厚ムラは抑制され難いものと考えられる。
上記では、樹脂溶液を吐出する溶液吐出手段として、一軸偏心ねじポンプを例に挙げて説明したが、一軸偏心ねじポンプに限定されない。溶液吐出手段は、樹脂溶液を吐出し得るものであれば、一軸偏心ねじポンプ以外の溶液吐出手段を用いてもよい。
以下、本実施形態に係る画像形成装置用無端ベルト101の詳細について、その製造方法と共に説明する。
本実施形態の画像形成装置用無端ベルト101は、例えば、樹脂の前駆体(例えば、ポリイミド前駆体(ポリアミック酸))と、溶剤とを含み、さらに、必要に応じて、導電性粒子(例えば、カーボンブラック)等のその他の添加剤とを含む樹脂溶液を芯体の表面(外周面)に塗布して、塗膜を形成し、塗膜を加熱して得られる。
本実施形態の画像形成装置用無端ベルト101は、画像形成装置用無端ベルト101の幅方向における膜厚ムラが抑制されている。本実施形態の画像形成装置用無端ベルト101の製造方法は、円筒状又は円柱状の芯体を、芯体の軸方向を水平に沿った方向にして、周方向に回転させながら、芯体の表面(外周面)に対して樹脂溶液を吐出し、樹脂溶液の塗膜を形成する塗布工程であって、樹脂溶液を吐出する溶液吐出手段の吐出側先端部の吐出圧力が、予め定められた値を超えて変動した場合に、溶液吐出手段から吐出される樹脂溶液の吐出量を調整して塗布する塗布工程と、芯体の外周面に形成された塗膜を加熱する加熱工程と、を有する。
ここで、塗布工程において、「芯体の軸方向を水平に沿った方向」とは、芯体の軸方向と水平方向とが一致する方向(芯体の軸方向が水平方向に対して傾きがない方向)である場合に限定されない。芯体の外周面に対して溶液吐出手段から吐出された樹脂溶液が、芯体の軸方向の一方に偏って移動することが抑制されていればよく、例えば、芯体の軸方向が水平方向に対して傾き(例えば5°以内の鋭角)がある方向であってもよい。
以下、本実施形態に係る画像形成装置用無端ベルト101の製造方法について詳細に説明する。
−樹脂溶液−
まず、樹脂溶液について説明する。
樹脂溶液は、例えば、ポリイミド前駆体、及び溶剤と、必要に応じて、導電性粒子等のその他の添加剤と、を含む。また、ポリイミド前駆体に代えて、ポリアミドイミド前駆体を用いてもよい。
ポリイミド前駆体について説明する。
ポリイミド前駆体は、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物とからの縮合物(ポリアミック酸)が挙げられる。このポリイミド前駆体であるポリアミック酸をイミド化反応(脱水閉環反応)させると、ポリイミド樹脂が得られる。
具体的には、ポリイミド前駆体は、例えば、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物とを1:1のモル比で混合し、有機極性溶媒中で重合反応して得られるポリアミック酸が挙げられる。そして、得られたポリイミド前駆体であるポリアミック酸をイミド化反応させるとポリイミド樹脂が得られる。
テトラカルボン酸二無水物としては、特に制限はなく、芳香族系、脂肪族系いずれの化合物が挙げられる。
芳香族系テトラカルボン酸二無水物としては、例えば、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、3,3’,4,4’−パーフルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(フタル酸)フェニルホスフィンオキサイド二無水物、p−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、m−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルエーテル二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルメタン二無水物等を挙げられる。
脂肪族テトラカルボン酸二無水物としては、ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、3,5,6−トリカルボキシノルボナン−2−酢酸二無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、ビシクロ[2,2,2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物等の脂肪族又は脂環式テトラカルボン酸二無水物;1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン等の芳香環を有する脂肪族テトラカルボン酸二無水物等を挙げられる。
テトラカルボン酸二無水物としては、芳香族系テトラカルボン酸二無水物が望ましく、さらに、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、が最も望ましい。
これらのテトラカルボン酸二無水物は、単独で又は2種以上組み合わせて用いる。
ジアミン化合物は、分子構造中に2つのアミノ基を有するジアミン化合物であれば特に限定されない。
ジアミン化合物としては、例えば、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、1,5−ジアミノナフタレン、3,3−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、5−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、6−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、3,5−ジアミノ−3’−トリフルオロメチルベンズアニリド、3,5−ジアミノ−4’−トリフルオロメチルベンズアニリド、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,7−ジアミノフルオレン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4’−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)、2,2’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジクロロ−4,4’−ジアミノ−5,5’−ジメトキシビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)−ビフェニル、1,3’−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、4,4’−(p−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、2,2’−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチル)フェノキシ]−オクタフルオロビフェニル等の芳香族ジアミン;ジアミノテトラフェニルチオフェン等の芳香環に結合された2個のアミノ基と当該アミノ基の窒素原子以外のヘテロ原子を有する芳香族ジアミン;1,1−メタキシリレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、4,4−ジアミノヘプタメチレンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、イソフォロンジアミン、テトラヒドロジシクロペンタジエニレンジアミン、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダニレンジメチレンジアミン、トリシクロ[6,2,1,02.7]−ウンデシレンジメチルジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)等の脂肪族ジアミン及び脂環式ジアミン等を挙げられる。
ジアミン化合物としては、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、が望ましい。
これらのジアミン化合物は単独で又は2種以上組み合わせて用いる。
ポリアミドイミド前駆体について説明する。
ポリアミドイミド前駆体は、トリカルボン酸とジアミン化合物とからの縮合物であるポリアミド−ポリアミック酸が挙げられる。このポリアミドイミド前駆体であるポリアミド−ポリアミック酸をイミド化反応(脱水閉環反応)させると、ポリアミドイミド樹脂が得られる。
具体的には、ポリアミドイミド前駆体は、例えば、(1)トリカルボン酸無水物とジアミンとの当モル量を有機極性溶媒中、脱水触媒存在下、高温で重縮合する方法、(2)無水トリカルボン酸モノクロリドとジアミンとの当モル量を有機極性溶媒中、低温で重縮合及びイミド化反応をさせる方法、(3)トリカルボン酸無水物とジイソシアネートとを有機極性溶媒中、高温で重縮合させる方法、等によって得られるポリアミド−ポリアミック酸が挙げられる。そして、得られたポリアミドイミド前駆体であるポリアミド−ポリアミック酸をイミド化反応(脱水閉環反応)させると、ポリアミドイミド樹脂が得られる。
トリカルボン酸無水物としては、トリメリット酸無水物又は無水トリメリット酸モノクロリドが挙げられる。
ジアミン化合物としては、ポリアミック酸の合成に用いられるジアミン化合物が挙げられるが、特に芳香族ジアミン化合物が好適である。
芳香族ジアミン化合物としては、例えば、3,3’―ジアミノベンゾフエノン、P―フエニレンジアミン、4,4’―ジアミノジフエニル、4,4’―ジアミノジフエニルアミド、4,4’―ジアミノジフエニルメタン、4,4’―ジアミノジフエニルエーテル、ビス[4―{3―(4―アミノフエノキシ)ベンゾイル}フェニル]エーテル、4,4’―ビス(3―アミノフエノキシ)ビフェニル、ビス[4―(3―アミノフエノキシ)フェニル]スルホン2,2’―ビス[4―(3―アミノフエノキシ)フェニル]プロパン等が挙げられる。
ジイソシアネート化合物としては、ポリアミック酸の合成に用いられるジアミン化合物中の2つのアミノ基がイソシアネート基に置換されたものが挙げられるが、特に、芳香族ジイソシアネート化合物が好適である。
ジイソシアネート化合物としては、例えば、3,3’−ジメチルビフェニル−4,4’−ジイソシアネート、2,2’−ジメチルビフェニル−4,4’−ジイソシアネート、ビフェニル−4,4’−ジイソシアネート、ビフェニル−3,3’−ジイソシアネート、ビフェニル−3,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジエチルビフェニル−4,4’−ジイソシアネート、2,2’−ジエチルビフェニル−4,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジメトキシビフェニル−4,4’−ジイソシアネート、2,2’−ジメトキシビフェニル−4,4’−ジイソシアネート等が挙げられる。
ジイソシアネート化合物としては、ブロック剤でイソシアナト基を安定化したものも挙げられる。ブロック剤としてはアルコール、フェノール、オキシム等があるが、特に制限はない。
以上説明した前駆体の樹脂溶液中の含有量は、例えば、溶媒に対して10質量%以上40質量%以下の範囲がよい。
溶媒としては、例えば、有機極性溶媒が挙げられ、具体的には、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドなどのホルムアミド系溶媒;N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミドなどのアセトアミド系溶媒;N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドンなどのピロリドン系溶媒;フェノール、o−、m−、又はp−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール、カテコールなどのフェノール系溶媒;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン等のエーテル系溶媒;メタノール、エタノール、ブタノール等のアルコール系溶媒;ブチルセロソルブ等のセロソルブ系;及びヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトンなどを挙げられる。
なお、溶媒は、1種のみを用いても、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、溶媒としては、揮発性の低い溶媒、具体的には、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドンなどのピロリドン系溶媒;N,N−ジメチルアセトアミド等のホルムアミド系溶媒がよい。
以上説明した溶媒の樹脂溶液中の含有量は、樹脂溶液全量に対し70質量%以上80質量%以下の範囲がよく、望ましくは76質量%以上78質量%以下である。
樹脂溶液には、導電性粒子を含んでいてもよい。導電性粒子としては、例えば、カーボンブラック、カーボンファイバー、カーボンナノチューブ、グラファイト等の炭素系物質、銅、銀、アルミニウム等の金属又は合金、酸化錫、酸化インジウム、酸化アンチモン等の導電性金属酸化物、チタン酸カリウム等のウィスカー、等が挙げられる。中でも、液中の分散安定性、価格等の観点で、カーボンブラックが好ましい。
なお、本実施形態において、導電性とは、体積抵抗率が10Ωcm未満であることを意味する。
好ましい導電性粒子であるカーボンブラックについて説明する。カーボンブラックとしては、上記揮発分を満たせば制限はなく、例えば、コンタクト法で製造されるカーボンブラック(例えばチャンネルブラック、ローラーブラック、ディスクブラック等)、ファーネスト法で製造されるカーボンブラック(例えばガスファーネストブラック、オイルファーネストブラック等)、サーマル法で製造されるカーボンブラック(例えばサーマルブラック、アセチレンブラック等)が挙げられる。カーボンブラックとしては、例えば、ケッチェンブラック、オイルファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック等が挙げられる。カーボンブラックは、これらの中から1種のみを用いても、2種以上を併用してもよい。
カーボンブラックの平均一次粒子径は、例えば、10nm以上50nm以下がよく、15nm以上30nm以下がより好ましい。
カーボンブラックの平均一次粒子径は、次の方法により測定される。
まず、測定対象となる画像形成装置用無端ベルト101から、ミクロトームにより切断して、100nmの厚さの測定サンプルを採取し、本測定サンプルをTEM(透過型電子顕微鏡)により観察する。そして、カーボンブラックの粒子50個の各々の投影面積に等しい円の直径を粒子径として、その平均値を平均一次粒子径とする。
導電性粒子以外のその他の添加剤としては、例えば、カーボンブラックの分散性を向上するための分散剤、機械強度などの各種機能を付与するための各種充填剤、イミド化反応促進のための触媒、製膜品質向上のためのレベリング剤等が挙げられる。
樹脂溶液の粘度(25℃での粘度)は、特に制限はないが、例えば、1Pa・s以上100Pa・s以下の範囲がよく、望ましくは3Pa・s以上50Pa・s以下の範囲である。
なお、樹脂溶液の粘度は、25℃の環境下で、HAKKE社製定速粘度計PK100を用いて測定する。
樹脂溶液は、例えば、カーボンブラック等の導電性粒子を用いる場合、カーボンブラック等の導電性粒子を溶媒中に分散した溶液に、ポリイミド前駆体を溶解させて調製してもよい。また、ポリイミド前駆体を溶媒中に溶解した溶液に、カーボンブラック等の導電性粒子を分散させて調製してもよい。
導電性粒子の分散方法としては、例えば、ボールミル、サンドミル、ビーズミル、ジェットミル(対抗衝突型分散機)等、公知の方法が挙げられる。導電性粒子の分散濃度(樹脂溶液中の含有量)は、樹脂又は樹脂の前駆体100質量部に対して、10質量部以上40質量部以下がよく、15質量部以上35質量部以下が好ましく、20質量部以上30質量部以下がより好ましい。
−塗布工程−
塗布工程では、樹脂溶液を芯体の表面(外周面)に塗布して、塗膜を形成する。芯体の表面樹脂溶液の塗膜を形成する方法としては、例えば、らせん塗布法が採用される。らせん塗布法により、芯体の表面に対して、樹脂溶液を塗布することにより、塗膜が形成される。以下、塗布工程において、樹脂溶液を一軸偏心ねじポンプ(モーノポンプ)(溶液吐出手段の一例)を用いて塗布する方法を例に挙げて説明する。
図3及び図4は、らせん塗布法の一例を示す概略図である。図3及び図4に示すように、塗布装置140は、樹脂溶液121Aを貯蔵するタンク121と、タンク121に連結する供給管123と、供給管123に連結する一軸偏心ねじポンプ125と、一軸偏心ねじポンプ125の吐出側先端部127と、へら131とを有する。
さらに、塗布装置140は、一軸偏心ねじポンプ125の吐出側先端部127に設けられた、圧力検出装置150と、塗布装置内の各部を制御する制御部160とを有している。
圧力検出装置150は、一軸偏心ねじポンプ125の吐出側先端部127から吐出される樹脂溶液の圧力情報を検出する装置である。圧力検出装置150では、樹脂溶液121Aが、一軸偏心ねじポンプ125の吐出側先端部127から吐出されている期間中、吐出側先端部127の圧力を計測し続けている。
制御部160は、塗布装置140の各部の動作を制御するように構成されている。具体的には図示しないが、制御部160は、例えば、コンピュータとして構成され、CPU(Central Processing Unit)、各種メモリ[例えばRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、不揮発性メモリ]、及び入出力インターフェース(I/O)がバスを介して各々接続された構成となっている。そして、I/Oには、例えば、一軸偏心ねじポンプ125、及び圧力検出装置150等が接続されている。
CPUは、例えば、各種メモリに記憶されているプログラム(例えば、一軸偏心ねじポンプ125の吐出側先端部127の圧力情報が、予め定められた値を超えて変動した場合に、一軸偏心ねじポンプ125の回転数を予め定められた回転数に制御する塗布プログラム等の制御プログラム)実行し、塗布装置140の各部の動作を制御する。なお、CPUが実行するプログラムを記憶するための記憶媒体は、各種メモリに限定されない。例えば、フレキシブルディスクやDVDディスク、光磁気ディスクやUSBメモリ(ユニバーサルシリアルバスメモリ)等(不図示)であってもよいし、通信手段(不図示)に接続された他の装置の記憶装置であってもよい。
そして、画像形成装置用無端ベルト101を製造する際に、制御部160によって、一軸偏心ねじポンプ125の回転数、一軸偏心ねじポンプ125とへら131との移動速度、及び芯体の回転数等を制御する。制御部160による一軸偏心ねじポンプ125の回転数の制御は、吐出側先端部127において検出された圧力情報が、予め定められた値を超えて変動した場合に、一軸偏心ねじポンプ125の雄ねじ型回転体の回転数を変更するように制御する。そして、制御部160が、一軸偏心ねじポンプ125の雄ねじ型回転体の回転数を変更することで、一軸偏心ねじポンプ125の吐出側先端部127から吐出される樹脂溶液の吐出量が調整される。
以下、塗布工程についてより具体的に説明する。
図3及び図4に示すように、円筒状又は円柱状の芯体134を、芯体134の軸方向を水平に沿った方向にして、回転装置(不図示)により軸周り(矢印A方向)に回転させながら、樹脂溶液121Aを一軸偏心ねじポンプ125(溶液吐出手段の一例)から吐出して、芯体134の表面(外周面)に塗布する。塗布装置140では、樹脂溶液121Aを貯留するタンク121から供給管123を通じて一軸偏心ねじポンプ125に供給される。一軸偏心ねじポンプ125に供給された樹脂溶液121Aは、一軸偏心ねじポンプ125の吐出側先端部127を介して、矢印A方向に回転されている芯体134の表面に供給される。芯体134の表面に付着した樹脂溶液121Aは、へら131によって平滑化される。
本実施形態で用いられる芯体134の材料としては、例えば、金属(アルミニウム、ステンレス鋼等)、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、または、これらの樹脂で表面を被覆した金属が挙げられる。芯体材質として金属を使用する場合には、芯体上に形成される皮膜(ベルト)を芯体から取り外しやすいように、例えば、予め表面にクロムやニッケルでメッキを施したり、離型剤を塗布してもよい。芯体の望ましい形状としては、例えば、円筒状や円柱状が挙げられる。
芯体134の幅(芯体軸方向の長さ)としては、画像形成装置用無端ベルトの端部に生じる非製品部に対応する余裕領域を確保するため、目的とする無端ベルトの幅より、例えば、10%以上40%以下の範囲で長いことがよい。芯体134の周長(芯体周方向長さ)は、目的とする無端ベルトの主方向長さと同等以上とすることがよい。
塗布装置140において、一軸偏心ねじポンプ125とへら131とは、芯体134の軸方向(矢印B方向)に移動可能に支持されており、芯体134を予め設定された回転速度で回転させた状態で、一軸偏心ねじポンプ125とへら131とが芯体134の軸方向(矢印B方向)に移動しつつ、一軸偏心ねじポンプ125の吐出側先端部127から、樹脂溶液121Aを吐出することで、芯体134の表面に螺旋状に樹脂溶液121Aが塗布され、へら131で平滑化され、継ぎ目のない塗膜110Aが形成される。塗膜110Aの膜厚は、製品となった画像形成装置用無端ベルトの膜厚が、例えば、50μm以上150μm以下の範囲となるように、予め定められた膜厚に設定される。
そして、塗布装置140において、樹脂溶液121Aが、一軸偏心ねじポンプ125の吐出側先端部127から吐出されている期間中に、吐出側先端部127に設けられた圧力検出装置150で圧力情報が検出される。制御部160は、圧力検出装置150で検出された圧力情報が、予め定められた値よりも上昇した圧力情報(例えば、圧力が2%上昇)である場合、一軸偏心ねじポンプ125の回転数を予め定められた回転数だけ上昇(例えば、0.1rpm上昇)させるように、一軸偏心ねじポンプ125の回転数を制御する。
一軸偏心ねじポンプ125の回転数が予め定められた回転数だけ上昇すると、一軸偏心ねじポンプ125の吐出側先端部127から吐出される樹脂溶液121Aの単位時間当たりの吐出量が増加し、溶液吐出手段から吐出される樹脂溶液の吐出量の変動が抑制される。その結果、画像形成装置用無端ベルト101の外径が500mm以上であっても、画像形成装置用無端ベルト101の幅方向における膜厚ムラが抑制される。
−加熱工程−
加熱工程では、塗膜110Aを加熱し、塗膜110A中の溶媒を除去する。乾燥温度(乾燥炉の温度)は、例えば120℃以上220℃以下であることが望ましく、140℃以上210℃以下がより望ましい。
次に、乾燥膜に対して、焼成(イミド化反応)を行う。なお、この焼成(イミド化反応)を行うためには200℃以上の高温処理が一般的である。
以上説明した各工程を経ることで、芯体の表面に皮膜が形成される。そして、この皮膜を芯体から剥離し、周知の後処理を施すことで、皮膜の単層体で構成される画像形成装置用無端ベルト101が得られる。
画像形成装置用無端ベルト101の膜厚は、例えば、総膜厚の最大値で50μm以上500μm以下がよく、60μm以上300μm以下であることが望ましく、70μm以上150μm以下であることがより望ましい。
前述のように、本実施形態の画像形成装置用無端ベルト101は、幅方向における膜厚の最大値と最小値との差が、膜厚の最大値に対する割合が5%以下(0%を含む)である。膜厚ムラの抑制の点で、3%以下(0%を含む)であることが望ましく、2%以下(0%を含む)であることがより望ましい。下限としては、0%以上が望ましいが、例えば、0.05%以上であってもよく、0.1%以上であってもよい。
本実施形態において、画像形成装置用無端ベルト101の膜厚測定は、サンコー電子社製渦電流式膜厚計CTR−1500Eを使用して測定する。測定は、画像形成装置用無端ベルト101の端面に対して垂直に向かう幅方向に対して5か所行う。ただし、当該幅方向の5か所を測定する領域は、画像形成装置用無端ベルト101の幅方向の両端から中央に向かって、25mmまでの部分を除く領域を測定する。上記の幅方向の5か所を測定した結果から、膜厚の最大値と最小値との差を求め、膜厚の最大値と最小値との差における、膜厚の最大値に対する割合を算出し、膜厚ムラの指標とする。
本実施形態の画像形成装置用無端ベルト101は、外径が500mm以上であれば、特に限定されず、目的とする外径に応じて定めればよい。例えば、600mm以上でもよく、700mm以上でもよい。外径の上限は、特に限定されないが、1500mm以下でもよく、1000mm以下でもよい。
−画像形成装置用無端ベルト101の特性−
本実施形態に係る画像形成装置用無端ベルト101の外周面の表面抵抗率は、例えば、画像形成装置において中間転写ベルト、記録媒体搬送転写ベルト等として用いる場合であれば、転写性の観点から、常用対数値で9(LogΩ/□)以上14(LogΩ/□)以下であることが望ましく、10(LogΩ/□)以上13(LogΩ/□)以下であることがより望ましい。なお、表面抵抗率の常用対数値は、導電性粒子の種類、および導電性粒子の添加量により制御される。
表面抵抗率の測定には、デジタル超高抵抗/微小電流計(アドバンテスト社製、R8340A)と、二重リング電極のUR100プローブ:MCP−HTP16、及びレジテーブル:UFL MCP−ST03(何れも、ダイアインスツルメンツ社製)を用い、JIS K6911(1995)に準拠して、リング電極に電圧を印加して行う。
面抵抗率の測定時は、上記レジテーブル上に試験片を置き、測定面に接するように上記URプローブを当て、URプローブの上部には質量2.0±0.1kg(19.6±1.0N)の錘を取り付け、試験片に一定の荷重がかかるようにした。測定する時の電圧印加時間は10秒とする。
R8340Aデジタル超高抵抗/微小電流計の読み値をR、UR100プローブMCP−HTP16の面抵抗率補正係数をRCF(S)とすると、ダイアインスツルメンツ社「抵抗率計シリーズ」カタログによればRCF(S)=100.0であることから、表面抵抗率ρsは下記式により算出される。
式:ρs(Ω/□)=R×RCF(S)=R×100.0
なお、本実施形態に係る画像形成装置用無端ベルト101は、らせん塗布法により製造された場合、例えば、画像形成装置用無端ベルト101の表面(外周面)側には、周期的な凹凸(うねり)が見られる。また、内面(内周面)に金型(芯体)痕(らせん状の筋)が見られる。これらは、例えば、対象となる画像形成装置用無端ベルト101の走査型電子顕微鏡観察により、観察され得る。
また、対象となる上記の画像形成装置用無端ベルト101の表面(外周面)側に見られる周期的な凹凸(うねり)は、例えば、体積抵抗率の差で観察し得る。体積抵抗率の差は、対象となる画像形成装置用無端ベルト101の任意の箇所の幅方向10mmの範囲について、連続的に体積抵抗率を測定した場合、その範囲での最大値と最小値との差を測定する。体積抵抗率の最大値と最小値との差は、例えば、0.06(logΩ・cm)以下であることがよい。
体積抵抗率は、測定装置としてアドバンテスト社製の超高抵抗微少電流計(型式:R−8340A)を用い、プローブ(材質:SUS304、厚さ1mm、プローブ間距離1mm)により評価実施した。画像形成装置用無端ベルト101の幅方向10mmの範囲について連続的に測定する。但し、測定を行う箇所は画像の形成に寄与する領域とし、例えばトナー画像の転写のための帯電に直接関与する領域が挙げられる。また、連続的とは、無端ベルトが有する周期10mm以下の抵抗うねりの周期に対して十分に小さい間隔で測定することを意味する。らせん塗布法に起因して生じる抵抗うねりの周期は1mm以上5mm以下の範囲となることが一般的であり、これ踏まえ、本実施形態では、測定間隔を0.01mmに設定する。
なお、本実施形態に係る画像形成装置用無端ベルト101は、例えば、画像形成装置用の画像形成装置用無端ベルト(例えば、中間転写ベルト、記録媒体搬送転写ベルト)に適用され得る。
(画像形成装置用無端ベルトユニット)
本実施形態に係る画像形成装置用無端ベルトユニットは、上記本実施形態に係る画像形成装置用無端ベルトを備えており、例えば、画像形成装置用無端ベルトは対向して配置された駆動ロールおよび従動ロールにより張力がかかった状態で掛け渡されていてもよい。
ここで、本実施形態に係る画像形成装置用無端ベルトユニットは、画像形成装置用無端ベルトを中間転写体として適用させる場合、画像形成装置用無端ベルトを支持するロールとして、感光体(像保持体)表面のトナー像を画像形成装置用無端ベルト上に一次転写させるためのロールと、画像形成装置用無端ベルト上に転写されたトナー像をさらに記録媒体に二次転写させるためのロールが配置されていてもよい。
なお、画像形成装置用無端ベルトを支持するロールの数は限定されず、使用態様に応じて配置すればよい。上記構成の画像形成装置用無端ベルトユニットは、画像形成装置に組み込まれて使用され、駆動ロール、従動ロールの回転に伴って画像形成装置用無端ベルトも支持した状態で回転する。
(画像形成装置)
本実施形態に係る画像形成装置としては、像保持体と、像保持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、トナーを含む現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、本実施形態に係る前述の画像形成装置用無端ベルトユニットを有し、像保持体の表面に形成されたトナー画像を画像形成装置用無端ベルトを介して記録媒体の表面に転写する転写手段と、を備えるものが挙げられる。
具体的には、本実施形態に係る画像形成装置は、例えば、転写手段が中間転写体と、像保持体に形成されたトナー像を中間転写体に一次転写する一次転写手段と、中間転写体に転写されたトナー像を記録媒体に二次転写する二次転写手段と、を備え、当該中間転写体として上記本実施形態に係る画像形成装置用無端ベルトを備える構成が挙げられる。
また、本実施形態に係る画像形成装置は、例えば、転写手段が記録媒体を搬送するための記録媒体搬送体(記録媒体搬送ベルト)と、像保持体に形成されたトナー像を記録媒体搬送体により搬送された記録媒体に転写するための転写手段と、を備え、当該記録媒体搬送体として上記本実施形態に係る画像形成装置用無端ベルトを備える構成が挙げられる。
本実施形態に係る画像形成装置は、例えば、現像装置内に単色のトナーのみを収容する通常のモノカラー画像形成装置、像保持体上に保持されたトナー像を中間転写体に順次一次転写を繰り返すカラー画像形成装置、各色毎の現像器を備えた複数の像保持体を中間転写体上に直列に配置したタンデム型カラー画像形成装置が挙げられる。
以下、本実施形態に係る画像形成装置を、図面を参照しつつ説明する。図5は、実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。図6は、他の実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。図5は、中間転写体(中間転写ベルト)を備える画像形成装置であり、図6は、記録媒体搬送転写体(記録媒体搬送転写ベルト)を備える画像形成装置である。
図5に示す画像形成装置は、色分解された画像データに基づくイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を出力する電子写真方式の第1乃至第4の画像形成ユニット10Y、10M、10C、10K(画像形成手段)を備えている。これらの画像形成ユニット(以下、単に「ユニット」と称する)10Y、10M、10C、10Kは、水平方向に互いに特定距離離間して並設されている。なお、これらユニット10Y、10M、10C、10Kは、画像形成装置本体に対して脱着するプロセスカートリッジであってもよい。
各ユニット10Y、10M、10C、10Kの図面における上方には、各ユニットを通して中間転写体としての中間転写ベルト20が延設されている。中間転写ベルト20は、図における左から右方向に互いに離間して配置された駆動ロール22及び中間転写ベルト20内面に接する支持ロール24に巻回されて設けられ、第1ユニット10Yから第4ユニット10Kに向う方向に走行されるように、画像形成装置用の転写ユニットを構成している。
なお、支持ロール24は、図示しないバネ等により駆動ロール22から離れる方向に付勢されており、両者に巻回された中間転写ベルト20に特定の張力が与えられている。また、中間転写ベルト20の像保持体側面には、駆動ロール22と対向して中間転写体クリーニング装置30が備えられている。
また、各ユニット10Y、10M、10C、10Kの現像装置(現像手段)4Y、4M、4C、4Kのそれぞれには、トナーカートリッジ8Y、8M、8C、8Kに収容されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナーが供給される。
上述した第1乃至第4ユニット10Y、10M、10C、10Kは、同等の構成を有しているため、ここでは中間転写ベルト走行方向の上流側に配設されたイエロー画像を形成する第1ユニット10Yについて代表して説明する。尚、第1ユニット10Yと同等の部分に、イエロー(Y)の代わりに、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)を付した参照符号を付すことにより、第2乃至第4ユニット10M、10C、10Kの説明を省略する。
第1ユニット10Yは、像保持体として作用する感光体1Yを有している。感光体1Yの周囲には、感光体1Yの表面を特定の電位に帯電させる帯電ロール2Y、帯電された表面を色分解された画像信号に基づくレーザ光線3Yによって露光して静電荷像を形成する露光装置3、静電荷像に帯電したトナーを供給して静電荷像を現像する現像装置(現像手段)4Y、現像したトナー像を中間転写ベルト20上に転写する1次転写ロール5Y(1次転写手段)、及び1次転写後に感光体1Yの表面に残存するトナーを、クリーニングブレードにて除去する感光体クリーニング装置(クリーニング手段)6Yが順に配設されている。
尚、1次転写ロール5Yは、中間転写ベルト20の内側に配置され、感光体1Yに対向した位置に設けられている。更に、各1次転写ロール5Y、5M、5C、5Kには、1次転写バイアスを印加するバイアス電源(図示せず)がそれぞれ接続されている。各バイアス電源は、図示しない制御部による制御によって、各1次転写ロールに印加する転写バイアスを可変する。
以下、第1ユニット10Yにおいてイエロー画像を形成する動作について説明する。まず、動作に先立って、帯電ロール2Yによって感光体1Yの表面が−600V以上−800V以下程度の電位に帯電される。
感光体1Yは、導電性(20℃における体積抵抗率:1×10Ωcm以下)の基体上に感光層を積層して形成されている。この感光層は、通常は高抵抗(一般の樹脂程度の抵抗)であるが、レーザ光線3Yが照射されると、レーザ光線が照射された部分の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯電した感光体1Yの表面に、図示しない制御部から送られてくるイエロー用の画像データに従って、露光装置3を介してレーザ光線3Yを出力する。レーザ光線3Yは、感光体1Yの表面の感光層に照射され、それにより、イエロー印字パターンの静電荷像が感光体1Yの表面に形成される。
静電荷像とは、帯電によって感光体1Yの表面に形成される像であり、レーザ光線3Yによって、感光層の被照射部分の比抵抗が低下し、感光体1Yの表面の帯電した電荷が流れ、一方、レーザ光線3Yが照射されなかった部分の電荷が残留することによって形成される、いわゆるネガ潜像である。
このようにして感光体1Y上に形成された静電荷像は、感光体1Yの走行に従って特定の現像位置まで回転される。そして、この現像位置で、感光体1Y上の静電荷像が、現像装置4Yによって可視像(現像像)化される。
現像装置4Y内には、例えば、イエロートナーが収容されている。イエロートナーは、現像装置4Yの内部で攪拌されることで摩擦帯電し、感光体1Y上に帯電した帯電荷と同極性(負極性)の電荷を有して現像剤ロール(現像剤保持体)上に保持されている。そして感光体1Yの表面が現像装置4Yを通過していくことにより、感光体1Y表面上の除電された潜像部にイエロートナーが静電的に付着し、潜像がイエロートナーによって現像される。イエローのトナー像が形成された感光体1Yは、引続き特定速度で走行され、感光体1Y上に現像されたトナー像が特定の1次転写位置へ搬送される。
感光体1Y上のイエロートナー像が1次転写へ搬送されると、1次転写ロール5Yに特定の1次転写バイアスが印加され、感光体1Yから1次転写ロール5Yに向う静電気力がトナー像に作用され、感光体1Y上のトナー像が中間転写ベルト20上に転写される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と逆極性の(+)極性であり、例えば第1ユニット10Yでは制御部に(図示せず)よって+10μA程度に制御されている。
一方、感光体1Y上に残留したトナーはクリーニング装置6Yで除去されて回収される。
また、第2ユニット10M以降の1次転写ロール5M、5C、5Kに印加される1次転写バイアスも、第1ユニットに準じて制御されている。
こうして、第1ユニット10Yにてイエロートナー像の転写された中間転写ベルト20は、第2乃至第4ユニット10M、10C、10Kを通して順次搬送され、各色のトナー像が重ねられて多重転写される。
第1乃至第4ユニットを通して4色のトナー像が多重転写された中間転写ベルト20は、中間転写ベルト20と中間転写ベルト20内面に接する支持ロール24と中間転写ベルト20の像保持面側に配置された2次転写ロール(2次転写手段)26とから構成された2次転写部へと至る。一方、記録媒体Pが供給機構を介して2次転写ロール26と中間転写ベルト20とが圧接されている隙間に特定のタイミングで給紙され、特定の2次転写バイアスが支持ロール24に印加される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と同極性の(−)極性であり、中間転写ベルト20から記録媒体Pに向う静電気力がトナー像に作用され、中間転写ベルト20上のトナー像が記録媒体P上に転写される。尚、この際の2次転写バイアスは2次転写部の抵抗を検出する抵抗検出手段(図示せず)により検出された抵抗に応じて決定されるものであり、電圧制御されている。
この後、記録媒体Pは定着装置(定着手段)28へと送り込まれトナー像が加熱され、色重ねしたトナー像が溶融されて、記録媒体P上へ定着される。カラー画像の定着が完了した記録媒体Pは、排出部へ向けて搬出され、一連のカラー画像形成動作が終了される。
なお、上記例示した画像形成装置は、中間転写ベルト20を介してトナー像を記録媒体Pに転写する構成となっているが、この構成に限定されるものではなく、感光体から直接トナー像が記録媒体Pに転写される構造であってもよい。
一方、図6に示す画像形成装置は、画像形成ユニットY、M、C、BKは、矢印の時計方向に特定の周速度(プロセススピード)をもって回転するように、それぞれ感光体201Y、201M、201C、201BKが備えられる。感光体201Y、201M、201C、201BKの周囲には、帯電ロール202Y、202M、202C、202BKと、露光器203Y、203M、203C、203BKと、各色現像装置(イエロー現像装置204Y、マゼンタ現像装置204M、シアン現像装置204C、ブラック現像装置204BK)と、感光体清掃部材205Y、205M、205C、205BKとがそれぞれ配置されている。
画像形成ユニットY、M、C、BKは、記録媒体搬送転写ベルト206に対して4つ並列に、画像形成ユニットBK、C、M、Yの順に配置されているが、画像形成ユニットBK、Y、C、Mの順等、画像形成方法に合わせて適当な順序を設定する。
記録媒体搬送転写ベルト206は、ベルト支持ロール210、211、212、213によって内面側から支持され、画像形成装置用の転写ユニットを形成している。該記録媒体搬送転写ベルト206は、矢印の反時計方向に感光体201Y、201M、201C、201BKと同じ周速度をもって回転するようになっており、ベルト支持ロール212、213の中間に位置するその一部が感光体201Y、201M、201C、201BKとそれぞれ接するように配置されている。記録媒体搬送転写ベルト206は、ベルト用清掃部材214が備えられている。
転写ロール207Y、207M、207C、207BKは、記録媒体搬送転写ベルト206の内側であって、記録媒体搬送転写ベルト206と感光体201Y、201M、201C、201BKとが接している部分に対向する位置にそれぞれ配置され、感光体201Y、201M、201C、201BKと、記録媒体搬送転写ベルト206を介してトナー画像を記録媒体216に転写する転写領域を形成している。転写ロール207Y、207M、207C、207BKは、感光体201Y、201M、201C、201BKの直下に配置していても、直下からずれた位置に配置してもよい。
定着装置209は、記録媒体搬送転写ベルト206と感光体201Y、201M、201C、201BKとのそれぞれの転写領域を通過した後に搬送するように配置されている。
記録媒体搬送ロール208により、記録媒体216は記録媒体搬送転写ベルト206に搬送される。
画像形成ユニットBKにおいては、感光体201BKを回転駆動させる。これと連動して帯電ロール202BKが駆動し、感光体201BKの表面を特定の極性及び電位に帯電させる。表面が帯電された感光体201BKは、次に、露光器203BKによって像様に露光され、その表面に静電荷像が形成される。
続いて該静電荷像は、ブラック現像装置204BKによって現像される。すると、感光体201BKの表面にトナー画像が形成される。なお、このときの現像剤は一成分系のものでもよいし二成分系のものでもよい。
このトナー画像は、感光体201BKと記録媒体搬送転写ベルト206との転写領域を通過し、記録媒体216が静電的に記録媒体搬送転写ベルト206に吸着して転写領域まで搬送され、転写ロール207BKから印加される転写バイアスによって形成される電界により、記録媒体216の表面に順次転写される。
この後、感光体201BK上に残存するトナーは、感光体清掃部材205BKによって清掃及び除去される。そして、感光体201BKは、次の画像転写に供される。
以上の画像転写は、画像形成ユニットC、M及びYでも上記の方法によって行われる。
転写ロール207BK、207C、207M及び207Yによってトナー画像を転写された記録媒体216は、さらに定着装置209に搬送され、定着が行われる。
以上により記録媒体上に画像が形成される。
以下に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」及び「%」は質量基準である。
(実施例1)
ポリイミド前駆体溶液(商品名:Uワニス、ユニチカ製、固形分濃度18%、溶剤はN−メチルピロリドン)にカーボンブラック(商品名:Special Black 4 オリオンエンジニアドカーボンズ社製 揮発分14%)を混合して、ジェットミルを用いて分散させた後、ポリイミド前駆体100部に対してカーボンブラックの濃度が28部まで濃度調整し、樹脂溶液を調製した。
次に、得られた樹脂溶液を、外径930mm、厚さ10mmのステンレス製の芯体の外周面に、一軸偏心ねじポンプ(モーノポンプ)により樹脂溶液を吐出し、画像形成装置用無端ベルトの目標膜厚を80μmとして、らせん塗布法によって塗膜を形成した。塗膜の形成は、樹脂溶液を吐出するときの一軸偏心ねじポンプの吐出側先端部の圧力が2%上昇した場合に、一軸偏心ねじポンプの回転数を0.1rpm上昇させる制御プログラムを用いながら行った。ステンレス製の芯体の外周面に形成された塗膜を、160℃、20分間加熱乾燥した後、300℃で30分間加熱焼成(イミド化処理)した後、ステンレス製の基体から取り外し、画像形成装置用無端ベルトを作製した。この画像形成装置用無端ベルトの膜厚を測定した。結果を表1に示す。
なお、各実施例、及び各比較例において、無端ベルトの膜厚測定は、既述の方法により行った。
(比較例1)
一軸偏心ねじポンプ(モーノポンプ)の回転数を変更することなく、予め設定された回転数で樹脂溶液を吐出した以外は、実施例1と同様にして、無端ベルトを得た。結果を表1に示す。
(参考例1)
芯体として、外径366mm、厚さ7mmのステンレス製の芯体を用い、この芯体の外周面に、一軸偏心ねじポンプ(モーノポンプ)の回転数を変更することなく、予め設定された回転数で樹脂溶液を吐出した以外は、実施例1と同様にして、無端ベルトを得た。この無端ベルトの膜厚を測定した。結果を表1に示す。
表1中「Δ膜厚」は、幅方向における膜厚の最大値と最小値との差(最大値−最小値)を表す。
「Δ膜厚の最大値に対する割合」は、膜厚の最大値と最小値との差を最大値で除して百分率で表したものを表す({(最大値−最小値)/最大値}×100)。
上記結果から、本実施例では、比較例に比べ、膜厚ムラが抑制されていることがわかる。
1Y、1M、1C、1K 感光体
2Y、2M、2C、2K 帯電ロール
3Y、3M、3C、3K レーザ光線
3 露光装置
4Y、4M、4C、4K 現像装置
5Y、5M、5C、5K 1次転写ロール
6Y、6M、6C、6K クリーニング装置
8Y、8M、8C、8K トナーカートリッジ
10Y、10M、10C、10K 画像形成ユニット
20 中間転写ベルト
22 駆動ロール
24 支持ロール
26 2次転写ロール
30 中間転写体クリーニング装置
101 画像形成装置用無端ベルト
201Y、201M、201C、201BK 感光体
202Y、202M、202C、202BK 帯電ロール
203Y、203M、203C、203BK 露光器
204Y、204M、204C、204BK 現像装置
205Y、205M、205C、205BK 感光体清掃部材
206 記録媒体搬送転写ベルト
207Y、207M、207C、207BK 転写ロール
208 記録媒体搬送ロール
209 定着装置
210 ベルト支持ロール
212 ベルト支持ロール
214 ベルト用清掃部材
216 記録媒体
Y、M、C、BK 画像形成ユニット

Claims (3)

  1. 外径が500mm以上であり、無端ベルトの幅方向における膜厚の最大値と最小値との差が、膜厚の最大値に対して5%以下である画像形成装置用無端ベルト。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置用無端ベルトと、前記画像形成装置用無端ベルトを張力がかかった状態で掛け渡す複数のロールと、を備え、画像形成装置に対して脱着される画像形成装置用無端ベルトユニット。
  3. 像保持体と、
    前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
    帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
    トナーを含む現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
    請求項2に記載の画像形成装置用無端ベルトユニットを有し、前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を前記画像形成装置用無端ベルトを介して記録媒体の表面に転写する転写手段と、
    を備える画像形成装置。
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