JP2000230840A - エンコーダ内挿装置 - Google Patents

エンコーダ内挿装置

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JP2000230840A
JP2000230840A JP11031202A JP3120299A JP2000230840A JP 2000230840 A JP2000230840 A JP 2000230840A JP 11031202 A JP11031202 A JP 11031202A JP 3120299 A JP3120299 A JP 3120299A JP 2000230840 A JP2000230840 A JP 2000230840A
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JP
Japan
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phase
encoder
signal
pair
phase signal
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JP11031202A
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Naoko Hisada
菜穂子 久田
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】位置検出を高い分解能で行なえるエンコーダ内
挿装置を提供する。 【解決手段】エンコーダ内挿装置は、4相のエンコーダ
信号から2相信号を作る2相信号形成部100と、2相
信号を内挿する内挿回路150とを有する。2相信号形
成部100は、2相信号のオフセット補正のため、二組
のエンコーダ信号対を加算する加算器114,116
と、加算信号の直流レベル揃え手段と、加算信号の交流
成分除去手段とを有する。直流レベル揃え手段は、LP
F118,120と減算器122とサンプルホールド器
124で構成される直流レベル差検出手段と、エンコー
ダ信号のオフセット調整手段126を有する。交流成分
除去手段は、HPF128,136と実効値検波器13
0,138とサンプルホールド器132,140で構成
される交流成分検出手段と、二組のエンコーダ信号対の
間のゲイン調整手段134,142を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、測定対象物の位置
の変化(測定対象物の距離変位や角度変位など)に応じ
て正弦波形的に変化するエンコーダ信号を内挿して高分
解能な位置検出を行なうエンコーダ内挿装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エンコーダの代表的な受光回路を図5に
示す。4つのフォトダイオードPD1,PD2,PD
3,PD4には、位相が互いに90度ずれている光学信
号が入力される。フォトダイオードPD1,PD2,P
D3,PD4から出力される電流信号は、それぞれI−
V変換器C1,C2,C3,C4によって電圧信号a,
b,a’,b’に変換される。
【0003】このエンコーダ信号a,b,a’,b’
は、図6(A)〜図6(D)に示されるように、それぞ
れ、オフセットを持つ正弦波形となる。減算器D1,D
2は、位相が互いに180度ずれている二組の信号対a
とa’,bとb’の差をとり、図7(A)と図7(B)
に示されるように、オフセットが除去された正弦波形の
2相信号A,Bを作り出す。この2相信号A,Bは内挿
回路に送られ、内挿回路において測定対象物の位置に対
応した位相を検出することにより、測定対象物の位置の
変化(測定対象物の距離変位や角度変位など)を高分解
能で求めることができる。
【0004】2相信号A,Bが周期的に変化する誤差い
わゆる周期誤差を含まない理想的な状態では、A相信号
を横軸にとり、B相信号を縦軸にとると、図8(A)に
示されるように、その点は原点を中心とする円を描く。
【0005】しかし、通常、2相信号A,Bは少なから
ず周期誤差を含んでいる。周期誤差には、2相信号A,
Bのオフセットが0でないことに起因する誤差いわゆる
オフセット誤差と、2相信号A,Bの振幅差に起因する
誤差いわゆる振幅誤差と、2相信号A,Bの位相差が9
0度からずれることに起因する誤差いわゆる位相誤差と
がある。正弦波形の基本周期に対して、オフセット誤差
は同周期、振幅誤差と位相誤差は1/2周期で繰り返し
発生する。
【0006】オフセット誤差を含む2相信号A,Bによ
って描かれるリサージュは、図8(B)に示されるよう
に、中心が原点から外れた円となり、振幅誤差を含む2
相信号A,Bによって描かれるリサージュは、図8
(C)に示されるように、軸方向に沿って扁平した楕円
となり、位相誤差を含む2相信号A,Bによって描かれ
るリサージュは、図8(D)に示されるように、斜めに
扁平した形を示している。
【0007】2相信号A,Bに基づく位置検出を正確に
行なうためには、2相信号A,Bに含まれる周期誤差を
良好に補正することが肝要である。オフセット誤差は周
期誤差の中でも位置検出に特に大きな影響を与えるた
め、オフセット誤差の補正は特に重要である。
【0008】周期誤差を内挿回路で補正する手法として
は、特開平3−170011号において、正弦波の瞬時
値を用いて楕円式を求める方法が提案されている。ま
た、特開平5−231879号において、予め正弦波形
の半周期分の誤差を測定しておき、これをメモリなどに
記憶して補正するという方法が提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の方法で
は、正弦波の瞬時値や記憶された正弦波形の誤差に、周
期誤差以外の非周期なノイズ成分が含まれており、瞬時
値や記憶値を測定する度に補正値が異なってしまうとい
う問題がある。特に微少な周期誤差をも補正する必要が
ある高分割の内挿装置においては、補正値の確かさが重
要となってくる。
【0010】本発明は、このような問題に鑑みて成され
たものであり、その目的は、位置検出に用いる2相信号
に含まれる周期誤差を良好に補正することにより位置検
出を高い分解能で行なえるエンコーダ内挿装置を提供す
ることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、距離や角度の
変化に応じて正弦波形的に変化するエンコーダ信号を内
挿するエンコーダ内挿装置であり、位相が互いに90度
ずれている4相のエンコーダ信号から、位相が互いに1
80度ずれている二組のエンコーダ信号対に基づいて、
オフセットを含まない2相信号を作り出す2相信号形成
部と、2相信号形成部からの2相信号に基づいて内挿を
行なう内挿回路とを有し、2相信号形成部は、二組のエ
ンコーダ信号対のそれぞれを減算し、これにより2相信
号を作り出す一対の減算器と、2相信号に含まれる、エ
ンコーダ信号のそれぞれのオフセットの違いに起因する
歪みすなわちオフセット誤差を補正するオフセット補正
手段とを有し、オフセット補正手段は、位相が互いに1
80度ずれている二組のエンコーダ信号対のそれぞれを
加算する一対の加算器と、一対の加算器から出力される
一対の加算信号の直流レベルを揃える直流レベル揃え手
段と、一対の加算器から出力される一対の加算信号の交
流成分を除去する交流成分除去手段とを有している。
【0012】例えば、直流レベル揃え手段は、一対の加
算信号の直流レベル差を検出する直流レベル差検出手段
と、直流レベル差が0になるようにエンコーダ信号のオ
フセットを調整するオフセット調整手段とを有し、ま
た、交流成分除去手段は、一対の加算信号のそれぞれに
含まれる交流成分を検出する交流成分検出手段と、交流
成分が0になるように位相が互いに180度ずれている
二組のエンコーダ信号対のそれぞれの間のゲインを揃え
る一対のゲイン調整手段とを有している。
【0013】エンコーダ内挿装置は、好ましくは、2相
信号形成部からの2相信号の振幅を揃える振幅揃え手段
を更に有しており、振幅揃え手段は、2相信号の振幅差
を検出する振幅差検出手段と、振幅差が0になるように
2相信号のゲインを調整する振幅差補正手段とを有し、
内挿回路は、2相信号形成部から振幅差補正手段を介し
て入力される2相信号に基づいて内挿を行なう。
【0014】エンコーダ内挿装置は、より好ましくは、
振幅揃え手段に加えて、2相信号の位相ずれを検出する
位相ずれ検出手段と、位相ずれ検出手段で得られる情報
に基づいて、内挿回路から出力される内挿信号に含まれ
る、2相信号形成部からの2相信号の位相ずれに起因す
る誤差を補正する位相ずれ補正手段とを更に有してい
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態について説明する。
【0016】[第一の実施の形態]まず、第一の実施の
形態のエンコーダ内挿装置について図1と図2を用いて
説明する。
【0017】本実施の形態のエンコーダ内挿装置は、図
1に示されるように、エンコーダから送られてくる4相
のエンコーダ信号a,a’,b,b’から位置xの検出
に必要な2相信号A,Bを作り出す2相信号形成部10
0と、2相信号形成部100からの2相信号A,Bに対
して内挿を行ない位置xを求める内挿回路150とを有
している。
【0018】エンコーダ信号a,a’,b,b’は、測
定対象物の距離や角度の変化に応じて正弦波形的に変化
する。正弦波形的なエンコーダ信号a,a’,b,b’
は、それぞれ、位相が互いに90度ずれており、いずれ
もオフセットを有している。
【0019】2相信号形成部100は、この4相のエン
コーダ信号a,a’,b,b’のうち、位相が互いに1
80度ずれている二組のエンコーダ信号対aとa’,b
とb’に基づいて、オフセットを含まない2相信号A,
Bを作り出す。
【0020】2相信号形成部100は、4相のエンコー
ダ信号a,a’,b,b’のそれぞれを増幅する増幅器
102,104,106,108と、位相が互いに18
0度ずれている二組のエンコーダ信号対aとa’,bと
b’のそれぞれを減算する一対の減算器110,112
とを有している。
【0021】2相信号形成部100は、さらに、一対の
減算器110,112から出力される減算信号すなわち
2相信号A,Bに含まれる、エンコーダ信号a,a’,
b,b’のオフセットに起因する歪みすなわちオフセッ
ト誤差を補正するオフセット補正手段を有している。
【0022】オフセット補正手段は、位相が互いに18
0度ずれている二組のエンコーダ信号対aとa’,bと
b’のそれぞれを加算する一対の加算器114,116
と、一対の加算器114,116から出力される一対の
加算信号a+a’,b+b’の直流レベルを揃える直流
レベル揃え手段と、一対の加算器114,116から出
力される一対の加算信号a+a’,b+b’の交流成分
を除去する交流成分除去手段とを有している。
【0023】一対の加算器114,116から出力され
る一対の加算信号a+a’,b+b’は、それぞれ、二
組のエンコーダ信号対aとa’,bとb’のそれぞれの
オフセットの和に対応する。従って、4つのエンコーダ
信号a,a’,b,b’のオフセットと振幅が等しけれ
ば、一対の加算信号a+a’,b+b’はいずれも常に
一定値となり、また両者は同一値となる。
【0024】しかしながら、実際には、4つのエンコー
ダ信号a,a’,b,b’のそれぞれのオフセットと振
幅は異なるため、図2において、一対の加算信号a+
a’,b+b’の振幅中心すなわち直流レベルOSa,
OSbは、同一値ではなく、異なる。この直流レベルO
Sa,OSbの違いは、エンコーダ信号対aとa’,b
とb’のオフセットの不揃いが原因で現われる。また、
一対の加算信号a+a’,b+b’は、一定値ではな
く、基本周期毎に現れる交流成分Ga,Gbをそれぞれ
持つ。この交流成分Ga,Gbは、エンコーダ信号対a
とa’,bとb’の振幅の違いが原因で現われる。
【0025】図1に戻り、直流レベル揃え手段は、一対
の加算器114,116から出力される一対の加算信号
a+a’,b+b’の直流レベル差を検出する直流レベ
ル差検出手段と、直流レベル差が0になるようにエンコ
ーダ信号a,a’,b,b’のオフセットを調整するオ
フセット調整手段126とを有している。
【0026】直流レベル差検出手段は、一対の加算信号
a+a’,b+b’のそれぞれの低周波成分(例えば、
正弦波信号周波数fに対して、f/100程度の周波数
成分)だけを透過する低域透過フィルタ(LPF)11
8,120と、一対の低域透過フィルタ118,120
を通過した信号の差信号を作り出す減算器122と、減
算器122からの差信号を保持するサンプルホールド器
124とで構成される。一対の低域透過フィルタ11
8,120を通過した信号は、それぞれ、図2に示した
一対の加算信号a+a’,b+b’の直流レベルOS
a,OSbに相当する。
【0027】一方、オフセット調整手段126は、サン
プルホールド器124から出力される信号に基づいて、
エンコーダ信号a,a’を増幅する増幅器102,10
4の入力端に直流電圧を加える可変電源で構成される。
【0028】オフセット調整手段126は、サンプルホ
ールド器124からの出力信号が0になるように、増幅
器102,104の入力端に加える電圧を調整する。こ
れにより、一方のエンコーダ信号対aとa’の加算信号
a+a’の直流レベルが、他方のエンコーダ信号対bと
b’の加算信号b+b’の直流レベルに揃えられる。
【0029】また、交流成分除去手段は、一対の加算器
114,116から出力される一対の加算信号a+
a’,b+b’のそれぞれに含まれる交流成分を検出す
る交流成分検出手段と、交流成分が0になるように、位
相が互いに180度ずれている二組のエンコーダ信号対
aとa’,bとb’のそれぞれの間のゲインを揃える一
対のゲイン調整手段134,142とを有している。
【0030】交流成分検出手段は、一対の加算器11
4,116から出力される一対の加算信号a+a’,b
+b’のそれぞれの高周波成分(正弦波信号周波数f付
近の周波数成分)だけを透過する一対の高域透過フィル
タ(HPF)128,136と、一対の高域透過フィル
タ128,136を通過した信号の実効値を求める一対
の実効値検波器130,138と、一対の実効値検波器
130,138からの信号を保持する一対のサンプルホ
ールド器132,140とで構成される。一対のサンプ
ルホールド器132,140から出力される信号は、そ
れぞれ、図2に示した一対の加算信号a+a’,b+
b’の交流成分Ga,Gbに相当する。
【0031】一方、一対のゲイン調整手段134,14
2は、一対のサンプルホールド器132,140から出
力される信号に基づいて、エンコーダ信号a,bを増幅
する増幅器102,106のフィードバック抵抗値を調
整する可変抵抗器で構成される。
【0032】一対のゲイン調整手段134,142は、
一対のサンプルホールド器132,140からの出力信
号が0になるように、増幅器102,106のフィード
バック抵抗値を調整する。これにより、二組のエンコー
ダ信号対aとa’,bとb’の加算信号a+a’,b+
b’の交流成分が除去される。
【0033】上述した補正動作は実際の位置検出に先立
って行なわれる。つまり、実際の位置検出に備えて、エ
ンコーダの測定対象物が好適には一定の速度で移動さ
れ、その際に得られるエンコーダ信号に対してオフセッ
ト調整とゲイン調整とが行なわれる。調整後、サンプル
ホールド器124,132,140は、この調整で得ら
れた適正な信号値を保持する。これにより、エンコーダ
内挿装置は、好適な調整状態に維持される。
【0034】上述したオフセット調整とゲイン調整とに
よって、二組のエンコーダ信号対aとa’,bとb’の
それぞれの振幅が揃い、また、二組のエンコーダ信号対
aとa’,bとb’のそれぞれの加算信号a+a’,b
+b’の直流レベルが揃う。この結果、4相のエンコー
ダ信号a,a’,b,b’のそれぞれのオフセットの違
いに起因する歪みが、内挿回路150に入力される2相
信号A,Bから取り除かれる。言い換えれば、内挿回路
150による位置検出に特に大きな影響を与える2相信
号A,Bのオフセット誤差が補正される。
【0035】従って、本実施の形態のエンコーダ内挿装
置では、オフセット誤差が除去された2相信号A,Bに
基づいて内挿を行なうため、位置xを正確に求めること
ができる。
【0036】上述した実施の形態では、オフセット調整
量とゲイン調整量を電気回路で求める構成について述べ
たが、エンコーダ信号a,a’,b,b’をA/D変換
し、CPUにデジタル値で取り込んでオフセット調整量
とゲイン調整量をソフトウェアにより求め、これをD/
A変換しても同様の効果が得られる。特に後段の内挿回
路がソフトウェアで構成されている場合は、A/D変換
器やD/A変換器も不要となるので回路が単純となり有
効である。
【0037】[第二の実施の形態]次に、第二の実施の
形態のエンコーダ内挿装置について図3を用いて説明す
る。
【0038】本実施の形態のエンコーダ内挿装置は、図
3に示されるように、第一の実施の形態で説明した2相
信号形成部100と、2相信号形成部100から出力さ
れる2相信号A,Bの振幅を揃える振幅揃え部200
と、2相信号形成部100から振幅揃え部200を介し
て入力される2相信号A,Bに基づいて内挿を行ない位
置xを求める内挿回路150とを有している。
【0039】振幅揃え部200は、2相信号A,Bのそ
れぞれを増幅する増幅器202,204と、2相信号
A,Bの振幅差を検出する振幅差検出手段と、振幅差が
0になるように2相信号のゲインを調整する振幅差補正
手段214とを有している。
【0040】振幅差検出手段は、2相信号A,Bの実効
値を求める一対の実効値検波器206,208と、一対
の実効値検波器206,208からの信号の差信号を作
り出す減算器210と、減算器210からの信号を保持
するサンプルホールド器212とで構成される。一対の
実効値検波器206,208から出力される信号は、そ
れぞれ、2相信号A,Bの振幅Ra,Rbに相当する。
【0041】一方、振幅差補正手段214は、サンプル
ホールド器210から出力される信号に基づいて、2相
信号A,Bの一方の信号Aを増幅する増幅器202のフ
ィードバック抵抗値を調整する可変抵抗器で構成され
る。
【0042】振幅差補正手段214は、サンプルホール
ド器210からの出力信号が0になるように、増幅器2
02のフィードバック抵抗値を調整する。これにより、
2相信号A,Bの振幅が揃えられる。言い換えれば、2
相信号A,Bの振幅誤差が補正される。
【0043】この補正動作は実際の位置検出に先立って
行なわれる。つまり、実際の位置検出に備えて、エンコ
ーダの測定対象物が好適には一定の速度で移動され、そ
の際に得られるエンコーダ信号に対して、2相信号形成
部100内でのオフセット補正に加えて、振幅揃え部2
00内において2相信号A,Bの振幅補正が行なわれ
る。調整後、エンコーダ内挿装置は、振幅補正に関して
はサンプルホールド器212が適正な信号値を保持する
ことにより、好適な調整状態に維持される。
【0044】本実施の形態のエンコーダ内挿装置では、
オフセット誤差と振幅誤差が除去された2相信号A,B
に基づいて内挿を行なうため、位置xをより正確に求め
ることができる。
【0045】上述した実施の形態では、2相信号A,B
の振幅差を電気回路で求める構成について述べたが、2
相信号A,BをA/D変換し、CPUにデジタル値で取
り込んで振幅差をソフトウェアにより求め、これをD/
A変換しても同様の効果が得られる。特に後段の内挿回
路がソフトウェアで構成されている場合は、A/D変換
器やD/A変換器も不要となるので回路が単純となり有
効である。
【0046】[第三の実施の形態]次に、第三の実施の
形態のエンコーダ内挿装置について図4を用いて説明す
る。
【0047】本実施の形態のエンコーダ内挿装置は、図
4に示されるように、第一の実施の形態で説明した2相
信号形成部100と、第二の実施の形態で説明した振幅
揃え部200と、2相信号形成部100から振幅揃え部
200を介して入力される2相信号A,Bに基づいて内
挿を行ない位置xを求める内挿回路150と、2相信号
A,Bの位相ずれを検出する位相ずれ検出部302と、
位相ずれ検出部302で得られる情報に基づいて内挿回
路150から出力される内挿信号を補正する位相ずれ補
正部304とを有している。
【0048】位相ずれ検出部302は、2相信号A,B
のベクトル長を求めるベクトル長演算器306と、ベク
トル長演算器306からの出力信号の高周波成分だけを
透過する高域透過フィルタ(HPF)308と、高域透
過フィルタ308を通過した信号の実効値を求める実効
値検波器310と、実効値検波器310からの信号を保
持するサンプルホールド器312とで構成される。
【0049】位相ずれ補正部304は、位相ずれ検出部
302から出力される位相ずれ量φを位相補正量に変換
するφ変換部314と、内挿回路150からの内挿信号
にφ変換部314からの出力信号を加算する加算器31
6とで構成される。
【0050】前述したように、2相信号形成部100で
オフセット誤差が補正され、振幅揃え部200で振幅誤
差が補正されるので、内挿回路150から出力される内
挿信号、言い換えれば内挿回路150で求められる位置
xが含んでいる誤差は、2相信号A,Bの位相差に起因
する誤差すなわち位相誤差だけである。
【0051】2相信号A,Bのベクトル長は、図8
(A)のrに相当し、位相誤差が無ければ一定値とな
り、位相誤差があると基本周期の2分の1周期の正弦波
形となる。この正弦波形の振幅から位相ずれ量φが求め
られる。
【0052】位相ずれ検出部302は、ベクトル長演算
器306により2相信号A,Bに対して(A2 +B2
1/2 の演算を行なって2相信号A,Bのベクトル長を求
め、高域透過フィルタ(HPF)308によりその交流
成分を取り出し、実効値検波器310によりこの交流成
分すなわち前述の正弦波形の振幅を求め、これを位相ず
れ量φとして出力する。
【0053】位相ずれ補正部304のφ変換部314
は、位相ずれ量φとこれに対応する位相補正量とを予め
記憶しているメモリテーブルを含んでおり、入力される
位相ずれ量φに対応する位相補正量を読み出す。加算器
316は、内挿回路150から出力される内挿信号にφ
変換部314の出力信号を加算し、これにより位置x’
を求める。
【0054】これにより、2相信号A,Bの位相ずれに
起因する誤差すなわち位相誤差が補正される。
【0055】この補正動作は実際の位置検出に先立って
行なわれる。つまり、実際の位置検出に備えて、エンコ
ーダの測定対象物が好適には一定の速度で移動され、そ
の際に得られるエンコーダ信号に対して、2相信号形成
部100内でのオフセット補正および振幅揃え部200
内での振幅補正に加えて、2相信号A,Bの位相ずれに
起因する誤差の補正すなわち位相補正が行なわれる。そ
の後、エンコーダ内挿装置は、位相補正に関してはサン
プルホールド器312が適正な信号値を保持することに
より、好適な調整状態に維持される。
【0056】本実施の形態のエンコーダ内挿装置では、
オフセット誤差と振幅誤差が除去された2相信号A,B
に基づいて内挿を行ない、さらに、内挿により得られる
内挿信号に対して位相補正を行なうので、最終的に求め
られる位置x’は、よりいっそう正確なものとなる。
【0057】上述した実施の形態では、2相信号A,B
の位相差を電気回路で求める構成について述べたが、2
相信号A,Bの位相差はソフトウェアによって求めても
よい。
【0058】[変形例]これまで説明した実施の形態で
は、自動補正を行なえるように帰還を組み、補正量をサ
ンプルホールドしたが、多くのエンコーダでは使用する
度に補正量を変更する必要はなく、最初に補正量を求め
ておけば充分な場合がある。従って、オフセット量を現
す信号OSa,OSbと、振幅誤差と位相誤差を現す信
号Rをオシロスコープで観察することにより、作業者が
各補正量を調整してもよい。この場合、信号Rに含まれ
る振幅誤差と位相誤差の区別は、2相信号A,Bの位相
差で判別する。すなわち、2相信号A,Bがゼロクロス
となる時、振幅誤差は極大または極小を示し、位相誤差
は振幅誤差に対し位相が約45度ずれた正弦波として見
える。これにより作業者は誤差を区別して補正量を調整
すればよい。
【0059】本発明は、上述した実施の形態に限定され
るものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で行なわれ
るすべての実施を含む。
【0060】
【発明の効果】本発明によれば、位置検出に用いる2相
信号に含まれる周期誤差を良好に補正し、これにより位
置検出を高い分解能で行なえるエンコーダ内挿装置が提
供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態のエンコーダ内挿装
置の構成を概略的に示している。
【図2】(A)は一組のエンコーダ信号対aとa’を加
算して作られる加算信号a+a’を示し、(B)は一組
のエンコーダ信号対bとb’を加算して作られる加算信
号b+b’を示している。
【図3】本発明の第二の実施の形態のエンコーダ内挿装
置の構成を概略的に示している。
【図4】本発明の第三の実施の形態のエンコーダ内挿装
置の構成を概略的に示している。
【図5】エンコーダの代表的な受光回路を示している。
【図6】(A)は4相のエンコーダ信号のうちの一つの
エンコーダ信号aを示し、(B)はエンコーダ信号aに
対して位相が90度ずれているエンコーダ信号bを示
し、(C)はエンコーダ信号aに対して位相が180度
ずれているエンコーダ信号a’を示し、(D)はエンコ
ーダ信号aに対して位相が270度ずれているエンコー
ダ信号b’を示している。
【図7】(A)は一組のエンコーダ信号対aとa’を減
算して作られるA相信号を示し、(B)は一組のエンコ
ーダ信号対bとb’を減算して作られるB相信号を示し
ている。
【図8】(A)は周期誤差を含まない理想的な2相信号
A,Bによって描かれるリサージュを示し、(B)はオ
フセット誤差を含む2相信号A,Bによって描かれるリ
サージュを示し、(C)は振幅誤差を含む2相信号A,
Bによって描かれるリサージュを示し、(D)は位相誤
差を含む2相信号A,Bによって描かれるリサージュを
示している。
【符号の説明】
100 2相信号形成部100 102,104,106,108 増幅器 110,112 減算器 114,116 加算器 126 オフセット調整手段 118,120 低域透過フィルタ 122 減算器 124 サンプルホールド器 134,142 ゲイン調整手段 128,136 高域透過フィルタ 130,138 実効値検波器 132,140 サンプルホールド器 150 内挿回路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 距離や角度の変化に応じて正弦波形的に
    変化するエンコーダ信号を内挿するエンコーダ内挿装置
    であり、 位相が互いに90度ずれている4相のエンコーダ信号か
    ら、位相が互いに180度ずれている二組のエンコーダ
    信号対に基づいて、オフセットを含まない2相信号を作
    り出す2相信号形成部と、 2相信号形成部からの2相信号に基づいて内挿を行なう
    内挿回路とを有し、 2相信号形成部は、 二組のエンコーダ信号対のそれぞれを減算し、これによ
    り2相信号を作り出す一対の減算器と、 2相信号に含まれる、エンコーダ信号のそれぞれのオフ
    セットの違いに起因する歪みすなわちオフセット誤差を
    補正するオフセット補正手段とを有し、 オフセット補正手段は、 位相が互いに180度ずれている二組のエンコーダ信号
    対のそれぞれを加算する一対の加算器と、 一対の加算器から出力される一対の加算信号の直流レベ
    ルを揃える直流レベル揃え手段と、 一対の加算器から出力される一対の加算信号の交流成分
    を除去する交流成分除去手段とを有しており、 直流レベル揃え手段は、 一対の加算信号の直流レベル差を検出する直流レベル差
    検出手段と、 直流レベル差が0になるようにエンコーダ信号のオフセ
    ットを調整するオフセット調整手段とを有し、 交流成分除去手段は、 一対の加算信号のそれぞれに含まれる交流成分を検出す
    る交流成分検出手段と、 交流成分が0になるように位相が互いに180度ずれて
    いる二組のエンコーダ信号対のそれぞれの間のゲインを
    揃える一対のゲイン調整手段とを有している、エンコー
    ダ内挿装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 2相信号形成部からの2相信号の振幅を揃える振幅揃え
    手段を更に有しており、 振幅揃え手段は、 2相信号の振幅差を検出する振幅差検出手段と、 振幅差が0になるように2相信号のゲインを調整する振
    幅差補正手段とを有し、 内挿回路は、2相信号形成部から振幅差補正手段を介し
    て入力される2相信号に基づいて内挿を行なう、請求項
    1に記載のエンコーダ内挿装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 2相信号の位相ずれを検出する位相ずれ検出手段と、 位相ずれ検出手段で得られる情報に基づいて、内挿回路
    から出力される内挿信号に含まれる、2相信号形成部か
    らの2相信号の位相ずれに起因する誤差を補正する位相
    ずれ補正手段とを更に有している、請求項2に記載のエ
    ンコーダ内挿装置。
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