JP2000230108A - フェノール樹脂成形材料およびその成形品 - Google Patents

フェノール樹脂成形材料およびその成形品

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JP2000230108A
JP2000230108A JP3515099A JP3515099A JP2000230108A JP 2000230108 A JP2000230108 A JP 2000230108A JP 3515099 A JP3515099 A JP 3515099A JP 3515099 A JP3515099 A JP 3515099A JP 2000230108 A JP2000230108 A JP 2000230108A
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JP
Japan
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phenolic resin
molding material
resin molding
molded product
carbodiimide
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JP3515099A
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English (en)
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Hiroshi Akimoto
広 秋本
Kenji Asami
賢治 浅見
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Kyocera Chemical Corp
Original Assignee
Toshiba Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アスベストフリーであっても、アスベストを
基材とするものに相当する程度に耐熱性、機械的・電気
的特性および温寒サイクル後の強度に優れ、特性バラン
スのよい、フェノール樹脂成形材料およびその成形品を
提供する。 【解決手段】 (A)ノボラック、レゾールのいずれで
もよいフェノール樹脂および(B)樹脂分子中に「−N
=C=N−」で表されるカルボジイミド基を有するカル
ボジイミド類を必須成分とし、成形材料全体に対して前
記(B)カルボジイミド類を0.1〜40重量%の割合
で含有してなるフェノール樹脂成形材料であり、またそ
の成形材料を成形してなることを特徴とするフェノール
樹脂成形品である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アスベストフリー
であっても、アスベスト基材成形材料に相当する程度に
耐熱性、機械的・電気的特性に優れたフェノール樹脂成
形材料およびその成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、フェノール樹脂は基材、可塑
剤、着色剤、離型剤等と混練して成形材料として幅広く
用いられている。特に、近年では電気部品、自動車部品
の分野でフェノール樹脂成形材料の成形部品が用いら
れ、厳しい条件の下で耐熱性、機械的強度、電気特性お
よび温寒サイクルでの強度が要求されている。
【0003】従来、このような多くの特性を満足させる
フェノール樹脂成形材料には、これまでアスベストが好
適な充填材として用いられていた。しかし、環境への関
心の高まり、人体への有害性という点から現在ではその
使用が禁止され、アスベストフリー材料として種々の方
法が検討されている。けれども、充填材としてアスベス
ト以外でアスベスト同等以上の特性を有するものがな
く、特性上バランスのとれたフェノール樹脂成形材料の
開発が切望されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の事情
に鑑みてなされたもので、アスベストフリーであって
も、アスベストを基材とするものに相当する程度に耐熱
性、機械的・電気的特性および温寒サイクル後の強度に
優れ、特性バランスのよい、フェノール樹脂成形材料お
よびその成形品を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決しようと鋭意研究を重ねた結果、フェノール樹
脂とともにカルボジイミド類を用いることによって、上
記の目的が達成されることを見いだし、本発明を完成し
たものである。
【0006】即ち、本発明は、(A)フェノール樹脂お
よび(B)樹脂分子中に「−N=C=N−」で表される
カルボジイミド基を有するカルボジイミド類を必須成分
とし、成形材料全体に対して前記(B)カルボジイミド
類を0.1〜40重量%の割合で含有してなることを特
徴とするフェノール樹脂成形材料であり、またその成形
材料を成形してなることを特徴とするフェノール樹脂成
形品である。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。
【0008】本発明に用いる(A)フェノール樹脂とし
ては、フェノール、クレゾール等のフェノール類、また
は糖蜜、リグニン、キシレン、ナフタレン、石油系芳香
族炭化水素による変性フェノール類とホルマリン、パラ
ホルムアルデヒド類とを適宜のモル比に配合し、触媒下
で反応させたノボラック型フェノール樹脂、レゾール型
フェノール樹脂、ノボラック型フェノール樹脂とレゾー
ル型フェノール樹脂とを組み合わせたもの等が挙げら
れ、これらは単独もしくは2種以上混合して使用するこ
とができる。
【0009】本発明に用いる(B)カルボジイミド類
は、分子中に「−N=C=N−」で表されるカルボジイ
ミド基を有するカルボジイミド系樹脂である。商品とし
ては、日清紡製のカルボジライトシリーズ等が挙げられ
る。具体的にこのカルボジイミド類は、主鎖中にカルボ
ジイミド基を有しており、加熱により溶融したモノマー
から2量体、3量体へと内部架橋反応を起こし硬化する
ものであり、加熱温度により架橋密度を制御し得るもの
である。また、このカルボジイミド基は、活性水素基を
もつ、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、チオール基
と容易に反応する。これらの反応を生ずることにより、
樹脂中に架橋構造を導入することができるものである。
【0010】熱硬化性樹脂の改質剤としてカルボジイミ
ド類を使用する場合、パウダー状のものが分散性等の点
から優位であり、その平均粒径としては、10〜100
μmであることが望ましい。溶融温度については、特に
制限されるものではないが、使用する熱硬化性樹脂の成
形温度を考慮したものにすることが望ましい。カルボジ
イミド類の配合割合は、成形材料全体に対して0.1〜
40重量%含有することが望ましい。その割合が0.1
重量%未満では、耐熱性の面で効果がなく、40重量%
を超えると成形材料の成形性の面や機械的強度の面で劣
り好ましくない。
【0011】本発明のフェノール樹脂成形材料は、前述
したフェノール樹脂およびカルボジイミド類を必須成分
とするが、ガラス繊維などアスベスト繊維以外の無機繊
維または芳香族ポリアミド繊維などの有機繊維を基材と
し、さらに本発明の目的に反しない限度において、また
必要に応じて、例えば、炭酸カルシウム、クレー、タル
ク等の無機質充填剤、天然ワックス類、合成ワックス
類、直鎖脂肪酸の金属塩、酸アミド、エステル類、パラ
フィン類等の離型剤、塩化パラフィン、ブロムトルエ
ン、ヘキサブロムベンゼン、三酸化アンチモン等の難燃
剤、ヘキサメチレンテトラミン等の硬化剤、種々の硬化
促進剤を適宜添加配合することができる。特に、炭酸カ
ルシウム、クレー、タルク等の無機質充填剤を、本発明
の成形材料に配合することは寸法安定性、強度を向上さ
せることに役立つ。
【0012】本発明のフェノール樹脂成形材料は、通
常、次のようにして製造される。前述したフェノール樹
脂、カルボジイミド類および必要に応じてその他の基材
や添加剤を加えて混合して、均一に分散させた後、混練
機で加熱混練し、次いで冷却固化させ適当な大きさに粉
砕してフェノール樹脂成形材料とする。また、このフェ
ノール樹脂成形材料を圧縮成形法、移送成形法、射出成
形法などにより成形して成形部品とすることができる。
【0013】
【作用】本発明において、フェノール樹脂にカルボジイ
ミド類を配合することにより、耐熱性、機械的特性を向
上させ、かつ、電気的特性を保持させるとともに、アス
ベストフリーの配合組成にした場合においてもバランス
のとれた特性を有するフェノール樹脂成形材料およびそ
の成形品を得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明を実施例によって具
体的に説明するが、本発明は、これらの実施例によって
限定されるものではない。以下の実施例および比較例に
おいて「%」とは「重量%」を意味する。
【0015】実施例1 ノボラック型フェノール樹脂45%、ヘキサメチレンテ
トラミン7%、カルボジライト(日清紡社製、商品名)
5%、クレー8%、ガラス繊維30%、その他添加剤5
%を常温で混合し、さらに熱ロールで混練して冷却した
後、粉砕してフェノール樹脂成形材料を製造した。
【0016】実施例2 レゾール型フェノール樹脂35%、カルボジライト(日
清紡社製、商品名)15%、ガラス繊維43%、その他
添加剤7%を常温で混合し、さらに熱ロールで混練して
冷却した後、粉砕してフェノール樹脂成形材料を製造し
た。
【0017】比較例1 ノボラック型フェノール樹脂40%、ヘキサメチレンテ
トラミン6%、アスベスト繊維20%、ガラス繊維28
%、その他添加剤6%を常温で混合し、さらに熱ロール
で混練して冷却した後、粉砕してフェノール樹脂成形材
料を製造した。
【0018】比較例2 レゾール型フェノール樹脂35%、カーボン5%、クレ
ー18%、ガラス繊維35%、その他添加剤7%を常温
で混合し、さらに熱ロールで混練して冷却した後、粉砕
してフェノール樹脂成形材料を製造した。
【0019】実施例1〜2および比較例1〜2で製造し
たフェノール樹脂成形材料を用いて圧縮成形および射出
成形で170℃に加熱した金型中で成形硬化させて成形
部品とした。得られた成形部品について熱変形温度、機
械特性、電気特性、温寒サイクル試験、外観について試
験した。その結果を表1に示したが、本発明は諸特性に
優れており、本発明の効果を確認することができた。
【0020】
【表1】 *1:30×25×5mmの成形品の底面に25×25
×5mmの銅板を埋め込み、−40℃と200℃の恒温
槽に各30分間ずつ入れ、15サイクル繰り返した後の
樹脂クラックを調査した。
【0021】
【発明の効果】以上の説明および表1から明らかなよう
に、本発明のフェノール樹脂成形材料は、耐熱性、機械
的・電気的特性に優れ、加えて無機充填剤を用いること
で寸法安定性、強度に優れたものとすることができた。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)フェノール樹脂および(B)樹脂
    分子中に「−N=C=N−」で表されるカルボジイミド
    基を有するカルボジイミド類を必須成分とし、成形材料
    全体に対して前記(B)カルボジイミド類を0.1〜4
    0重量%の割合で含有してなることを特徴とするフェノ
    ール樹脂成形材料。
  2. 【請求項2】 (A)フェノール樹脂および(B)樹脂
    分子中に「−N=C=N−」で表されるカルボジイミド
    基を有するカルボジイミド類を必須成分とし、成形材料
    全体に対して前記(B)カルボジイミド類を0.1〜4
    0重量%の割合で含有したフェノール樹脂成形材料を成
    形してなることを特徴とするフェノール樹脂成形品。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013194204A (ja) * 2012-03-22 2013-09-30 Daido Metal Co Ltd 熱硬化性樹脂製摺動部材

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