JP2000228092A - 半導体集積回路装置 - Google Patents

半導体集積回路装置

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JP2000228092A JP11029971A JP2997199A JP2000228092A JP 2000228092 A JP2000228092 A JP 2000228092A JP 11029971 A JP11029971 A JP 11029971A JP 2997199 A JP2997199 A JP 2997199A JP 2000228092 A JP2000228092 A JP 2000228092A
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史隆 荒井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 n値(nは4以上の整数)のデータを記憶す
るメモリセルからのデータ読み出しに要する時間を短く
すること。 【解決手段】 4値データを記憶する、第1、第2のメ
モリセルを含むメモリセルアレイを具備し、前記4値デ
ータを判別する時、前記4値データを第1回読み出し、
第2回読み出しに分割し、第1回読み出しを、第1、第
2のメモリセルのソース電位Vsをそれぞれ共通の0V
で行い、第2回読み出しを、第1回読み出しの結果に応
じて、第1、第2のメモリセルのソース電位Vsを0
V、または正の電位Vmに切り換えて行うことを特徴と
している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、多値メモリのデ
ータ読み出しに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、1つのメモリセルが記憶するデー
タ準位数nは“n=2”であったが、近年、記憶容量を
大規模化する技術として、データ準位数nを“n≧3”
にする多値メモリが注目されている。
【0003】例えばデータ準位数nを“n=4”とする
と、1つのメモリセルに、“00”、“01”、“1
0”、“11”の2ビットデータを記憶させることがで
きる。従来のデータ準位数nが“n=2”のメモリで
は、2ビットデータを記憶するために、2つのメモリセ
ルが必要である。
【0004】このようにデータ準位数nが“n=4”と
された多値メモリは、メモリセルの集積数が、データ準
位数nが“n=2”のメモリと同じ場合でも、その記憶
容量は2倍になる。このように多値メモリは、記憶容量
の大規模化に有用な技術である。
【0005】データ準位数nを“n≧3”にする理論
は、次の通りである。
【0006】例えばEEPROMのメモリセルにおい
て、そのデータ準位数nを“n≧3”にする場合には、
メモリセルがとり得るしきい値電圧を、3種類以上にす
れば良い。
【0007】例えばデータ準位数nを“n=4”にする
には、図23(A)に示すように、メモリセルがとり得
るしきい値電圧Vthを、“Vth00”、“Vth0
1”、“Vth10”、“Vth11”の4種類にすれ
ば良い。しきい値電圧Vthを4種類にするためには、
メモリセルの浮遊ゲートに蓄積される電荷の量を、4段
階に分ければ良い。
【0008】同様に、データ準位数“8”にするには、
図23(B)に示すように、メモリセルがとり得るしき
い値電圧Vthを、“Vth000”、“Vth00
1”、“Vth010”、“Vth011”、“Vth
100”、“Vth101”、“Vth110”、“V
th111”の8種類にすれば良い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、多値EEPR
OMは、3種類以上の複数のしきい値電圧を判別し、多
ビットデータに変換するために、データ読み出しを、
“データ準位数n−1”回、繰り返さなければならな
い。
【0010】例えば4種類のしきい値電圧“Vth0
0”、“Vth01”、“Vth10”、“Vth1
1”を判別し、“00”、“01”、“10”、“1
1”の2ビットデータに変換するためには、図24
(A)に示すように、以下の3回のデータ読み出しを行
うことが必要となる。
【0011】第1回読み出し:ソース電位を0Vとし、
メモリセルのゲート電位を“Vth11”と“Vth1
0”との間の読み出し電圧Vtc1としてデータを読み
出す。メモリセルが“オン”(Vtc1>Vth)すれ
ば、データ“11”が確定する。なお、メモリセルが
“オフ”すれば、データ“10”、“01”、“00”
のいずれかである。
【0012】第2回読み出し:ソース電位を0Vとし、
メモリセルのゲート電位を“Vth10”と“Vth0
1”との間の読み出し電圧Vtc2としてデータを読み
出す。メモリセルが“オン”(Vtc2>Vth)すれ
ば、データ“10”が確定する。なお、メモリセルが
“オフ”すれば、データ“01”、“00”のいずれか
である。
【0013】第3回読み出し:ソース電位を0Vとし、
メモリセルのゲート電位を“Vth01”と“Vth0
0”との間の読み出し電圧Vtc3としてデータを読み
出す。メモリセルが“オン”(Vtc3>Vth)すれ
ば、データ“01”が確定する。また、メモリセルが
“オフ”すれば、データ“00”が確定する。
【0014】同様に、8種類のしきい値電圧“Vth0
00”、…、“Vth111”を、“000”、…、
“111”の3ビットデータに変換するためには、図2
4(B)に示すように、7回のデータ読み出しを行わな
ければならない。
【0015】このように多値EEPROMは、従来のE
EPROMに比べて記憶容量を大規模化し易くなる利点
があるが、データ読み出しに要する時間はかえって長く
なってしまう、という事情がある。
【0016】この発明は上記のような事情に鑑みてなさ
れたもので、その目的は、n値(nは4以上の整数)の
データを記憶するメモリセルを具備する半導体集積回路
装置において、データ読み出しに要する時間を短くでき
る半導体集積回路装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明に係る半導体集積回路装置の第1の態様
は、n値(nは4以上の整数)のデータを記憶する、少
なくとも2つの第1、第2のメモリセルを含むメモリセ
ルアレイを具備する半導体集積回路装置であって、n値
のデータ読み出しを、m(mは、log2n≦mを満た
す最も小さい整数)以上、n−1未満のデータ読み出し
に分割し、前記分割したデータ読み出しのうち、第1の
データ読み出しを、前記第1、第2のメモリセルのソー
ス電位をそれぞれ共通として行い、前記第1のデータ読
み出しに続く第2のデータ読み出しを、第1のデータ群
の読み出し結果に応じて、前記第1、第2のメモリセル
のソース電位をそれぞれ個別として行うことを特徴とし
ている。
【0018】また、第2の態様は、第1のソース線駆動
回路と、第1のデータ判別回路と、前記第1のソース線
駆動回路と前記第1のデータ判別回路との間に直列接続
された、n値(nは4以上の整数)のデータを記憶する
第1のメモリセルと、第2のソース線駆動回路と、第2
のデータ判別回路と、前記第2のソース線駆動回路と前
記第1のデータ判別回路との間に直列接続された、n値
(nは4以上の整数)のデータを記憶する第2のメモリ
セルとを具備する。そして、前記n値のデータを判別す
る時、前記n値のデータ読み出しを、m(mは、log
2n≦mを満たす最も小さい整数)以上、n−1未満の
データ読み出しに分割し、前記分割したデータ読み出し
のうち、第1のデータ読み出し時、前記第1、第2のソ
ース線駆動回路は、前記第1、第2のメモリセルのソー
スに、共通の電位を供給し、前記第1のデータ読み出し
に続く第2のデータ読み出し時、前記第1、第2のソー
ス線駆動回路は、前記第1、第2のデータ判別回路によ
る前記第1のデータ読み出し判別結果に応じて、前記第
1、第2のメモリセルのソースに、個別の電位を供給す
ることを特徴としている。
【0019】上記第1、第2の態様の半導体集積回路装
置によれば、第1のデータ読み出し結果に応じて、これ
に続く第2のデータ読み出しを、第1、第2のメモリセ
ルのソース電位をそれぞれ個別として行う。第2のデー
タ読み出し時のソース電位をそれぞれ個別とすること
で、第1のデータ読み出し結果に応じて、メモリセルの
しきい値電圧はシフトされる。しきい値電圧がシフトさ
れる結果、第2のデータ読み出しにおいて、メモリセル
のゲートに与える読み出し電位の共通化が可能となる。
【0020】もちろん第2のデータ読み出しに続くデー
タ読み出しにおいても、上記同様、前回のデータ読み出
しの結果に応じて、第1、第2のメモリセルのソース電
位をそれぞれ個別として行うことで、メモリセルのゲー
トに与える読み出し電位の共通化が可能である。
【0021】また、上記目的を達成するために、この発
明に係る半導体集積回路装置の第3の態様は、n値(n
は4以上の整数)のデータを記憶する少なくとも2つの
第1、第2のメモリセルを含むメモリセルアレイと、前
記第1のメモリセルに第1の信号線を介して接続され、
前記第1のメモリセルに記憶されたn値のデータを判別
する第1のデータ判別回路と、前記第2のメモリセルに
第2の信号線を介して接続され、前記第2のメモリセル
に記憶されたn値のデータを判別する第2のデータ判別
回路と、前記第1の信号線を充放電する第1の充放電回
路と、前記第2の信号線を充放電する第2の充放電回路
とを具備する。そして、前記n値のデータを判別する
時、前記n値のデータ読み出しを、m(mは、log2
n≦mを満たす最も小さい整数)以上、n−1未満のデ
ータ読み出しに分割し、前記分割したデータ読み出しの
うち、第1のデータ読み出し時、前記第1、第2の充放
電回路は、前記第1、第2の信号線を共通の電位に設定
し、前記第1のデータ読み出し時に続く第2のデータ読
み出し時、前記第1、第2の充放電回路は、前記第1、
第2のデータ判別回路による前記第1のデータ読み出し
判別結果に応じて、前記第1、第2の信号線を個別の電
位に設定することを特徴としている。
【0022】上記第3の態様の半導体集積回路装置によ
れば、第1のデータ読み出し結果に応じ、これに続く第
2のデータ読み出しを、第1、第2の信号線の電位を個
別の電位に設定して行うので、メモリセルのゲートに与
える読み出し電位の共通化が可能となる。
【0023】もちろん第2のデータ読み出しに続くデー
タ読み出しにおいても、上記同様、前回のデータ読み出
しの結果に応じ、第1、第2の信号線の電位を個別の電
位に設定して行うことで、メモリセルのゲートに与える
読み出し電位の共通化が可能である。
【0024】また、上記目的を達成するために、この発
明に係る半導体集積回路装置の第4の態様は、n値(n
は4以上の整数)のデータを記憶する、少なくとも2つ
の第1、第2のメモリセルを含むメモリセルアレイと、
前記第1のメモリセルに記憶されたn値のデータを判別
する第1のデータ判別回路と、前記第2のメモリセルに
記憶されたn値のデータを判別する第2のデータ判別回
路とを具備する半導体集積回路装置であって、前記n値
のデータを判別する時、前記n値のデータ読み出しを、
m(mは、log2n≦mを満たす最も小さい整数)以
上、n−1未満のデータ読み出しに分割し、前記分割し
たデータ読み出しのうち、第1のデータ読み出し時、前
記第1、第2のデータ判別回路の基準電位をそれぞれ共
通の第1の電位とし、前記第1のデータ読み出しに続く
第2のデータ読み出し時、前記第1のデータ読み出し判
別結果に応じて、前記第1、第2のデータ判別回路の基
準電位をそれぞれ前記第1の電位または第2の電位とす
ることを特徴としている。
【0025】上記第4の態様の半導体集積回路装置によ
れば、第1のデータ読み出し結果に応じ、これに続く第
2のデータ読み出しを、第1、第2のデータ判別回路の
基準電位をそれぞれ第1、第2の電位として行うので、
メモリセルのゲートに与える読み出し電位の共通化が可
能となる。
【0026】もちろん第2のデータ読み出しに続くデー
タ読み出しにおいても、上記同様、前回のデータ読み出
しの結果に応じ、第1、第2のデータ判別回路の基準電
位をそれぞれ第1、第2の電位として行うことで、メモ
リセルのゲートに与える読み出し電位の共通化が可能で
ある。
【0027】以上のように、この発明では、読み出し電
位の共通化が可能になることによって、従来、n値のデ
ータを判別するために、n−1回のデータ読み出しが必
要とされていた事情を、m回以上、n−1回未満のデー
タ読み出しで済ませることができる。
【0028】よって、n値のデータの判別に要するデー
タ読み出し回数を減らすことができ、n値のデータを記
憶するメモリセルを具備する半導体集積回路装置におい
て、上記メモリセルからのデータ読み出しに要する時間
を短くすることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面を参照して説明する。
【0030】実施の形態の説明にあたり、この明細書で
は、2ビット以上のデータを最上位ビットから順にbit
data 1、bit data 2、…、と定義する。具体的には、2
ビットデータは最上位ビットをbit data 1、最下位ビッ
トをbit data 2と定義する(図2(A)参照)。同様に
3ビットデータは、最上位ビットから順にbit data 1、
bit data 2、最下位ビットをbit data 3と定義する(図
2(B)参照)。
【0031】[第1の実施形態]図1(A)はこの発明
の第1の実施形態に係る4値データ読み出し方法を示す
流れ図、図1(B)は従来の4値データ読み出し方法を
示す流れ図、図1(C)は4値データを記憶するメモリ
セルのしきい値電圧の分布を示す分布図である。まず、
4値データを記憶するメモリセルのしきい値電圧Vth
の分布を説明する。
【0032】図1(C)に示すように、4値データを記
憶するメモリセルでは、しきい値電圧Vthの分布が4
段階に分けられている。低い順に説明すると、 第1段階: しきい値電圧Vth11をピークとした分
布、 第2段階: しきい値電圧Vth10をピークとした分
布、 第3段階: しきい値電圧Vth01をピークとした分
布、 第4段階: しきい値電圧Vth00をピークとした分
布、 である。これら4つの段階のしきい値電圧Vthの分布
は、それぞれ2ビットデータ“11”、“10”、“0
1”、“00”に対応する。
【0033】第1段階は最もしきい値電圧Vthが低く
なる分布であり、一般的なフラッシュメモリにおけるデ
ータを消去した状態(浮遊ゲートの電子が最も少ない)
に相当する。第2〜第4段階はそれぞれデータを書き込
んだ状態であり、順に浮遊ゲートに注入された電子の量
が多くされている。
【0034】従来では、4つの段階のしきい値電圧の分
布を持つメモリセルのデータを、図1(B)に示すよう
に“3”回のデータ読み出しによって、2ビットデータ
に変換していた。なお、図1(B)については、従来の
技術の欄において、図24(A)を参照して説明した通
りである。
【0035】これに対し、第1の実施形態に係る4値デ
ータ読み出し方法では、4つの段階のしきい値電圧の分
布を持つメモリセルのデータを、図1(A)に示すよう
に“2”回のデータ読み出しによって、2ビットデータ
に変換できる。以下、図1(A)を参照して説明する
と、 第1回読み出し:ソース電位Vsを0Vとし、メモリセ
ルのゲート電位を“Vth10”と“Vth01”との
間の読み出し電圧Vtc2としてデータを読み出す。メ
モリセルが“オン”(Vtc2>Vth)すれば、デー
タ“11”、“10”のいずれかである。即ち、2ビッ
トデータのいずれか一方、この第1の実施形態ではbit
data 1が“1”であることが確定する。また、メモリセ
ルが“オフ”すれば、データ“01”、“00”のいず
れかである。即ちbit data 1が“0”であることが確定
する。
【0036】第2回読み出し:第2回読み出しに先立
ち、メモリセルのソース電位Vsを、第1回読み出し結
果に基いて変更する。即ち、bit data 1が“1”なら
ば、ソース電位を“0V”から正の電位Vmに変更す
る。正の電位Vmのレベルは、この発明に係るデータ読
み出しを実現するために、次の値に設定される。
【0037】図3(A)、(B)はそれぞれ正の電位V
mの設定を説明するための図である。
【0038】図3(A)に示すように、ソース電位Vs
を“0V”としたとき、しきい値電圧Vthが“Vtc
1”となるメモリセルを考える。メモリセルは、基本的
にMOSFETである。このため、ソース電位Vsを
“0V”より高い正の電位とすれば、通常のMOSFE
Tと同様に、基板バイアス効果によってしきい値電圧V
thは正の方向にシフトする。
【0039】この現象を利用して、図3(B)に示すよ
うに、しきい値電圧Vthがソース電位Vsが“0V”
のときの“Vtc1”から“Vtc3”にシフトされる
ように、正の電位Vmを設定する。
【0040】このように正の電位Vmの値を決め、bit
data 1に応じて、メモリセル毎にソース電位Vsを個別
に設定する。
【0041】なお、bit data 1が“0”ならば、ソース
電位は“0V”のままで変更しない。
【0042】ソース電位Vsを個別に設定した状態で、
ゲート電位を“Vth01”と“Vth00”との間の
読み出し電圧Vtc3としてデータを読み出す。メモリ
セルが“オン”(Vtc3>Vth)すれば、データ
“01”、“11”のいずれかである。即ち、2ビット
のデータの他方、この第1の実施形態ではbit data 2が
“1”であることが確定する。また、メモリセルが“オ
フ”すれば、データ“00”、“10”のいずれかであ
る。即ちbit data 2が“0”であることが確定する。
【0043】上記第1の実施形態によれば、第1回読み
出しでbit data 1が確定し、“1”ならばソース電位V
sを“0V”から“Vm”に変更する。これにより、ソ
ース電位が“0V”のときに“Vth11”であったし
きい値電圧を“Vth01”にシフトできる。同時にソ
ース電位が“0V”のときに“Vth10”であったし
きい値電圧についても“Vth00”にシフトできる。
【0044】よって、“01”、“00”の群、“1
1”、“10”の群のどちらについても、ゲート電位を
Vtc3で共通とした第2回読み出しで、bit data 2を
確定させることができる。
【0045】この結果、2回のデータ読み出しによっ
て、1つのメモリセルが記憶している4値データを、2
ビットデータに変換することができる。よって、4値デ
ータを判別する時、3回のデータ読み出しを要していた
従来に比べて、2回のデータ読み出しで判別することが
できる。
【0046】なお、上記の事項を代数で表すと、“n値
のデータを判別する時、この第1の実施形態では、n値
のデータをm(mは、log2n≦mを満たす最も小さ
い整数)以上、n−1未満の読み出しで判別できる”と
なる。
【0047】このように第1の実施形態に係る4値デー
タ読み出し方法によれば、データ読み出し回数を減らせ
るので、データ読み出しに要する時間を短くすることが
できる。
【0048】図4は、第1の実施形態に係る4値データ
読み出しが適用されたNAND型EEPROMの一構成
例を示す構成図である。
【0049】図4に示すように、NAND型EEPRO
Mは、メモリセルアレイ1と、メモリセルアレイ1のロ
ーを選択するロー選択回路2と、メモリセルアレイ1か
らデータを読み出す、およびメモリセルアレイ1にデー
タを書き込むデータ線系回路3とを有する。
【0050】メモリセルアレイ1には、NANDセル4
が形成されている。NANDセル4は、互いに直列接続
されたメモリセルMC1〜MC8と、メモリセルMC1
とビット線BL(BLk、BLk+1)との間に直列接
続された選択トランジスタST1と、メモリセルMC8
とソース線SL(SLk、SLk+1)との間に直列接
続された選択トランジスタST2とを含む。
【0051】メモリセルMC1〜MC8は、そのゲート
と基板との間に電荷を蓄積するための浮遊ゲートFGを
有するしきい値可変型のMOSFETであり、そのゲー
トはワード線WL1〜WL8に接続されている。ワード
線WL1〜WL8は、ロー選択回路2のワード線駆動回
路5−1〜5−8に接続されている。ワード線駆動回路
5−1〜5−8は、図示せぬローアドレス信号にしたが
って、ワード線WL1〜WL8の中から、データを読み
書きする一本のワード線WLを選択する。
【0052】選択トランジスタST1、ST2は、通常
のMOSFETであり、そのゲートは選択ゲート線SG
1、SG2に接続されている。選択ゲート線SG1、S
G2は、ロー選択回路2の選択ゲート線駆動回路6−
1、6−2に接続されている。選択ゲート線駆動回路6
−1、6−2は、図示せぬローアドレス信号にしたがっ
て、選択ゲート線SG1、SG2によって挟まれたブロ
ック(図4では1つのブロックのみ図示)の中から、デ
ータを読み書きする一つを選択する。
【0053】データ線系回路3は、ビット線BL(BL
k、BLk+1)を充放電する充放電回路7(7k、7
k+1)と、ビット線BL(BLk、BLk+1)に読
み出されたデータを判別するデータ判別回路8(8k、
8k+1)と、ソース線SL(SLk、SLk+1)を
駆動するソース線駆動回路9(9k、9k+1)とを含
む。
【0054】図5はデータ判別回路8kの回路図であ
る。なお、図5は、データ判別回路8kを示している
が、データ判別回路8k+1も同様の回路である。
【0055】図5に示すように、データ判別回路8k
は、bit data 1を判別し、判別したbit data 1をラッチ
するセンスアンプ兼データラッチ回路10−1と、bit
data 2を判別し、判別したbit data 2をラッチするセン
スアンプ兼データラッチ回路10−2と、接続/分離信
号φ1に応答して、ビット線BLkとセンスアンプ兼デ
ータラッチ回路10−1とを接続/分離する接続/分離
回路11−1と、接続/分離信号φ2に応答して、ビッ
ト線BLkとセンスアンプ兼データラッチ回路10−2
とを接続/分離する接続/分離回路11−2とを有して
いる。
【0056】センスアンプ兼データラッチ回路10−1
は、正相ノードN1と、逆相ノード/N1とを有する。
正相ノードN1には、ビット線BLkの電位が、接続/
分離回路11−1を介して伝えられる。逆相ノード /N
1には、参照電位Vrefが伝えられる。センスアンプ
兼データラッチ回路10−1は、正相ノードN1の電位
と、逆相ノード /N1の電位とを比較して増幅/ラッチ
する。増幅/ラッチされた正相ノードN1の電位、逆相
ノード /N1の電位は、bit data 1を示す相補信号であ
る。
【0057】同様に、センスアンプ兼データラッチ回路
10−2は、正相ノードN2と、逆相ノード /N2とを
有する。正相ノードN2には、ビット線BLkの電位
が、接続/分離回路11−2を介して伝えられる。逆相
ノード /N2には、上記参照電位Vrefが伝えられ
る。センスアンプ兼データラッチ回路10−2は、正相
ノードN2の電位と、逆相ノード /N2の電位とを比較
して増幅/ラッチする。増幅/ラッチされた正相ノード
N2の電位、逆相ノード /N2の電位は、bit data2を
示す相補信号である。
【0058】この実施形態では、ソース線SL(SL
k、SLk+1)を0V(Vss)として、bit data 1
を判別した後、このbit data 1の判別結果に応じて、ソ
ース線SL(SLk、SLk+1)を0V(Vss)
か、正の電位Vmかのいずれかとして、bit data 2を判
別する。bit data 2の判別の際、ソース線SL(Sl
k、SLk+1)の電位を切り換えるか否かは、センス
アンプ兼データラッチ回路10−1の正相ノードN1
(もしくは逆相ノード /N1)の電位に基づいて決定さ
れる。
【0059】次に、その動作を説明する。なお、以下の
動作説明はビット線BLkに着目し、ワード線WL3が
選択された場合を想定する。
【0060】図6は、図4に示すNAND型EEPRO
Mの動作を示す動作波形図、図7(A)、(B)はそれ
ぞれbit data 1読み出し時、bit data 2読み出し時にお
けるしきい値電圧の様子を示す図である。
【0061】図6に示すように、まず、時刻t0におい
て、ビット線BLkを電位Vpcにプリチャージする。
【0062】次に、時刻t1において、一時的に信号φ
1、φ2を“H”レベルとし、正相ノードN1、N2を
それぞれ、電位Vpcにプリチャージする。
【0063】次に、時刻t2において、ソース線SLk
の電位を0Vとした状態で、選択ゲート線SG1、SG
2を電位Vread、選択ワード線WL3を電位Vtc
2、非選択ワード線WL1、WL2、WL4〜WL8を
電位Vreadとする。これにより、ビット線BLkの
電位が、メモリセルMC3のしきい値電圧に応じて変化
する。
【0064】即ち、図7(A)に示すように、メモリセ
ルMC3のしきい値電圧が電位Vtc2よりも高けれ
ば、メモリセルMC3はオフし、ビット線BLkの電位
は電位Vpcから実質的に変化しない。また、メモリセ
ルMC3のしきい値電圧が電位Vtc2よりも低けれ
ば、メモリセルMC3はオンし、ビット線BLkの電位
は電位Vpcから低下する。
【0065】次に、時刻t3において、一時的に信号φ
1を“H”レベルとし、正相ノードN1に、ビット線B
Lkの電位を転送する。
【0066】次に、時刻t4において、正相ノードN1
の電位と、逆相ノード /N1の電位Vrefの電位とを
比較/増幅する。正相ノードN1の電位が逆相ノード /
N1の電位Vrefよりも高ければ、bit data 1が
“0”であることが確定し、反対に低ければ、bit data
1が“1”であることが確定する。bit data 1の
“0”、“1”が確定したことを受けて、ソース線SL
kの電位を変化させる。即ち、bit data 1が“0”の
時、ソース線SLkは0Vのまま、bit data 1が“1”
の時、ソース線SLkは正の電位Vmとする。
【0067】また、この実施形態においては、信号φ1
が“H”レベルから“L”レベルになった後、選択ゲー
ト線SG1、SG2、選択ワード線WL3、非選択ワー
ド線WL1、WL2、WL4〜WL8を全て0Vとす
る。
【0068】次に、時刻t5において、ソース線SLk
を0V、または正の電位Vmとした状態で、選択ゲート
線SG1、SG2を電位Vread、選択ワード線WL
3を電位Vtc3、非選択ワード線WL1、WL2、W
L4〜WL8を電位Vreadとする。これにより、ビ
ット線BLkの電位が、メモリセルMC3のしきい値電
圧に応じて変化する。
【0069】即ち、図7(B)に示すように、メモリセ
ルMC3のしきい値電圧が電位Vtc3よりも高けれ
ば、メモリセルMC3はオフし、ビット線BLkの電位
は電位Vpcから実質的に変化しない。また、メモリセ
ルMC3のしきい値電圧が電位Vtc3よりも低けれ
ば、メモリセルMC3はオンし、ビット線BLkの電位
は電位Vpcから低下する。
【0070】次に、時刻t6において、一時的に信号φ
2を“H”レベルとし、正相ノードN2に、ビット線B
Lkの電位を転送する。
【0071】次に、時刻t7において、正相ノードN2
の電位と、逆相ノード /N2の電位Vrefの電位とを
比較/増幅する。正相ノードN2の電位が逆相ノード /
N2の電位Vrefよりも高ければ、bit data 2が
“0”であることが確定し、正相ノードN1の電位が電
位Vrefよりも低ければ、bit data 2が“1”である
ことが確定する。
【0072】このように図4に示すNAND型EEPR
OMであると、2回のデータ読み出しによって、1つの
メモリセルが記憶している4値データを、2ビットデー
タに変換することができる。
【0073】[第2の実施形態]次に、この発明を8値
のEEPROMに適用した例を、第2の実施形態として
説明する。
【0074】図8(A)はこの発明の第2の実施形態に
係る8値データ読み出し方法を示す流れ図、図8(B)
は従来の8値データ読み出し方法を示す流れ図、図8
(C)は8値のデータを記憶するメモリセルのしきい値
電圧の分布を示す図である。
【0075】図8(C)に示すように、8値のデータを
記憶するメモリセルでは、しきい値電圧Vthの分布が
8段階に分かれている。低い順に説明すると、 第1段階: しきい値電圧Vth111をピークとした
分布、 第2段階: しきい値電圧Vth110をピークとした
分布、 第3段階: しきい値電圧Vth101をピークとした
分布、 第4段階: しきい値電圧Vth100をピークとした
分布、 第5段階: しきい値電圧Vth011をピークとした
分布、 第6段階: しきい値電圧Vth010をピークとした
分布、 第7段階: しきい値電圧Vth001をピークとした
分布、 第8段階: しきい値電圧Vth000をピークとした
分布、 である。これら8つの段階のしきい値電圧Vthの分布
は、それぞれ3ビットデータ“111”、“110”、
“101”、“100”、“011”、“010”、
“001”、“000”に対応する。
【0076】第1段階は最もしきい値電圧Vthが低く
なる分布であり、一般的なフラッシュメモリにおけるデ
ータを消去した状態(浮遊ゲートの電子が最も少ない)
に相当する。第2〜第8段階はそれぞれデータを書き込
んだ状態であり、順に浮遊ゲートに注入された電子の量
が多くされている。
【0077】従来では、8つの段階のしきい値電圧の分
布を持つメモリセルのデータを、図8(B)に示すよう
に、7回のデータ読み出しによって、3ビットデータに
変換していた。
【0078】これに対し、第3の実施形態に係るデータ
読み出し方法では、8つの段階のしきい値電圧の分布を
持つメモリセルのデータを、図8(A)に示すように、
3回のデータ読み出しによって、3ビットデータに変換
できる。以下、説明すると、図8(A)に示すように、 第1回読み出し:ソース電位Vsを0Vとし、メモリセ
ルのゲート電位を“Vth100”と“Vth011”
との間の読み出し電圧Vtc4としてデータを読み出
す。メモリセルが“オン”(Vtc4>Vth)すれ
ば、データ“111”、“110”、“101”、“1
00”のいずれかである。即ち、3ビットデータの1
つ、この第2の実施形態ではbit data 1が“1”である
ことが確定する。また、メモリセルが“オフ”すれば、
データ“011”、“010”、“001”、“00
0”のいずれかである。即ちbit data 1が“0”である
ことが確定する。
【0079】第2回読み出し:第2回読み出しに先立
ち、メモリセルのソース電位Vsを、第1回読み出し結
果に基いて変更する。即ち、bit data 1が“1”なら
ば、ソース電位を“0V”から正の電位Vm1に変更す
る。正の電位Vm1のレベルは、次の値に設定される。
【0080】図9(A)は正の電位Vm1の設定値を説
明するための図である。
【0081】図9(A)に示すように、ソース電位Vs
が“0V”のとき、しきい値電圧Vthが“Vtc2”
となるメモリセルを考える。このメモリセルのしきい値
電圧Vthが、“Vtc2”から“Vtc6”にシフト
されるように、正の電位Vm1は設定される。
【0082】このように正の電位Vm1の値を決め、bi
t data 1に応じて、メモリセル毎にソース電位Vsを個
別に設定する。
【0083】なお、bit data 1が“0”ならば、ソース
電位は“0V”のままで変更しない。
【0084】ソース電位Vsを個別に設定した状態で、
ゲート電位を読み出し電圧Vtc6としてデータを読み
出す。メモリセルが“オン”(Vtc6>Vth)すれ
ば、データ“011”、“010”、“111”、“1
10”のいずれかである。即ち、3ビットのデータの2
つめ、この第1の実施形態ではbit data 2が“1”であ
ることが確定する。また、メモリセルが“オフ”すれ
ば、データ“000”、“001”、“100”、“1
01”のいずれかである。即ちbit data 2が“0”であ
ることが確定する。
【0085】第3回読み出し:第3回読み出しに先立
ち、メモリセルのソース電位Vsを、第2回読み出し結
果に基いて変更する。即ち、bit data 2が“1”なら
ば、第1回目読み出し時のソース電位Vsに、さらに正
の電位Vm2を加算する。正の電位Vm2のレベルは、
次の値に設定される。
【0086】図9(B)は正の電位Vm2の設定値を説
明するための図である。
【0087】図9(B)に示すように、ソース電位Vs
が“0V”および“Vm”のとき、しきい値電圧Vth
が“Vtc5”となるメモリセルを考える。このメモリ
セルのしきい値電圧Vthが、“Vtc5”から“Vt
c7”にシフトされるように、正の電位Vm2は設定さ
れる。
【0088】このように正の電位Vm2の値を決め、bi
t data 2に応じて、メモリセル毎にソース電位Vsを個
別に設定する。
【0089】なお、bit data 2が“0”ならば、ソース
電位は“0V”または“Vm”のままで変更しない。
【0090】ソース電位Vsを個別に設定した状態で、
ゲート電位を読み出し電圧Vtc7としてデータを読み
出す。メモリセルが“オン”(Vtc7>Vth)すれ
ば、データ“001”、“011”、“101”、“1
11”のいずれかである。即ち、3ビットのデータの3
つめ、この第1の実施形態ではbit data 3が“1”であ
ることが確定する。また、メモリセルが“オフ”すれ
ば、データ“000”、“010”、“100”、“1
10”のいずれかである。即ちbit data 3が“0”であ
ることが確定する。
【0091】この結果、3回のデータ読み出しによっ
て、1つのメモリセルが記憶している8値データを、3
ビットデータに変換することができる。よって、8値デ
ータを判別する時、7回のデータ読み出しを要していた
従来に比べて、3回のデータ読み出しで判別することが
できる。
【0092】図10はこの発明の第2の実施形態に係る
8値データ読み出し方法が適用されたNAND型EEP
ROMの一構成例を示す構成図である。
【0093】図10に示すように、第2の実施形態が適
用されたEEPROMが、図4に示すEEPROMと異
なるところは、データ線系回路3’の構成である。具体
的には、ソース線駆動回路9’(9’k、9’k+1)
が、bit data 1に応じてソース電位Vsを0V(Vs
s)か正の電位Vm1かのいずれかに切り換えるととも
に、bit data 2に応じて、ソース電位Vsにさらに正の
電位Vm2を加算することである。
【0094】図11はデータ判別回路8’kの回路図で
ある。なお、図11は、データ判別回路8’kを示して
いるが、データ判別回路8’k+1も同様の回路であ
る。
【0095】図11に示すように、データ判別回路8’
kは、センスアンプ兼データラッチ回路10−1〜10
−3と、接続/分離回路11−1〜11−3とを有して
いる。接続/分離回路11−1〜11−3はそれぞれ、
接続/分離信号φ1、φ2、φ3に応答して、ビット線
BLkとセンスアンプ兼データラッチ回路10−1〜1
0−3とを接続/分離する。
【0096】センスアンプ兼データラッチ回路10−1
は、正相ノードN1と、逆相ノード/N1とを有する。
正相ノードN1には、ビット線BLkの電位が、接続/
分離回路11−1を介して伝えられる。逆相ノード /N
1には、参照電位Vrefが伝えられる。センスアンプ
兼データラッチ回路10−1は、正相ノードN1の電位
と、逆相ノード /N1の電位とを比較して増幅/ラッチ
する。増幅/ラッチされた正相ノードN1の電位、逆相
ノード /N1の電位は、bit data 1を示す相補信号であ
る。
【0097】同様に、センスアンプ兼データラッチ回路
10−2は、正相ノードN2と、逆相ノード /N2とを
有する。正相ノードN2には、ビット線BLkの電位
が、接続/分離回路11−2を介して伝えられる。逆相
ノード /N2には、上記参照電位Vrefが伝えられ
る。センスアンプ兼データラッチ回路10−2は、正相
ノードN2の電位と、逆相ノード /N2の電位とを比較
して増幅/ラッチする。増幅/ラッチされた正相ノード
N2の電位、逆相ノード /N2の電位は、bit data2を
示す相補信号である。
【0098】同様に、センスアンプ兼データラッチ回路
10−3は、正相ノードN3と、逆相ノード /N3とを
有する。正相ノードN3には、ビット線BLkの電位
が、接続/分離回路11−3を介して伝えられる。逆相
ノード /N3には、上記参照電位Vrefが伝えられ
る。センスアンプ兼データラッチ回路10−3は、正相
ノードN3の電位と、逆相ノード /N3の電位とを比較
して増幅/ラッチする。増幅/ラッチされた正相ノード
N3の電位、逆相ノード /N3の電位は、bit data3を
示す相補信号である。
【0099】この実施形態では、ソース線SL(SL
k、SLk+1)を0V(Vss)として、bit data 1
を判別した後、このbit data 1の判別結果に応じて、ソ
ース線SL(SLk、SLk+1)を0V(Vss)
か、正の電位Vm1かのいずれかとしてbit data 2を判
別する。さらにソース線SL(SLk、SLk+1)を
0Vか、正の電位Vm1かのいずれかとして、bit data
2を判別した後、このbitdata 2の判別結果に基づい
て、ソース線SL(SLk、SLk+1)に正の電位V
m2をさらに加算してbit data 3を判別する。
【0100】bit data 2の判別の際、ソース線SL(S
lk、SLk+1)の電位を切り換えるか否かは、セン
スアンプ兼データラッチ回路10−1の正相ノードN1
(もしくは逆相ノード /N1)の電位に基づいて決定さ
れる。
【0101】また、bit data 3の判別の際、ソース線S
L(Slk、SLk+1)の電位に正の電位Vm2を加
算するか否かは、センスアンプ兼データラッチ回路10
−2の正相ノードN2(もしくは逆相ノード /N2)の
電位に基づいて決定される。次に、その動作を説明す
る。なお、以下の動作説明はビット線BLkに着目し、
ワード線WL3が選択された場合を想定する。
【0102】図12は図10に示すNAND型EEPR
OMの動作波形図、図13(A)、(B)、(C)はそ
れぞれbit data 1読み出し時、bit data 2読み出し時、
bitdata 3読み出し時におけるしきい値電圧の様子を示
す図である。
【0103】図12に示すように、まず、時刻t0にお
いて、ビット線BLkを電位Vpcにプリチャージす
る。
【0104】次に、時刻t1において、一時的に信号φ
1、φ2、φ3を“H”レベルとし、正相ノードN1、
N2、N3をそれぞれ、電位Vpcにプリチャージす
る。
【0105】次に、時刻t2において、ソース線SLk
の電位を0Vとした状態で、選択ゲート線SG1、SG
2を電位Vread、選択ワード線WL3を電位Vtc
4、非選択ワード線WL1、WL2、WL4〜WL8を
電位Vreadとする。これにより、ビット線BLkの
電位が、メモリセルMC3のしきい値電圧に応じて変化
する。
【0106】即ち、図13(A)に示すように、メモリ
セルMC3のしきい値電圧が電位Vtc4よりも高けれ
ば、メモリセルMC3はオフし、ビット線BLkの電位
は電位Vpcから実質的に変化しない。また、メモリセ
ルMC3のしきい値電圧が電位Vtc4よりも低けれ
ば、メモリセルMC3はオンし、ビット線BLkの電位
は電位Vpcから低下する。
【0107】次に、時刻t3において、一時的に信号φ
1を“H”レベルとし、正相ノードN1に、ビット線B
Lkの電位を転送する。
【0108】次に、時刻t4において、正相ノードN1
の電位と、逆相ノード /N1の電位Vrefの電位とを
比較/増幅する。正相ノードN1の電位が逆相ノード /
N1の電位Vrefよりも高ければ、bit data 1が
“0”であることが確定し、反対に低ければ、bit data
1が“1”であることが確定する。bit data 1の
“0”、“1”が確定したことを受けて、ソース線SL
kの電位を変化させる。即ち、bit data 1が“0”の
時、ソース線SLkは0Vのまま、bit data 1が“1”
の時、ソース線SLkは正の電位Vm1とする。
【0109】また、この実施形態においては、信号φ1
が“H”レベルから“L”レベルになった後、選択ゲー
ト線SG1、SG2、選択ワード線WL3、非選択ワー
ド線WL1、WL2、WL4〜WL8を全て0Vとす
る。
【0110】次に、時刻t5において、ソース線SLk
の電位を0V、またはVm1とした状態で、選択ゲート
線SG1、SG2を電位Vread、選択ワード線WL
3を電位Vtc6、非選択ワード線WL1、WL2、W
L4〜WL8を電位Vreadとする。これにより、ビ
ット線BLkの電位が、メモリセルMC3のしきい値電
圧に応じて変化する。
【0111】即ち、図13(B)に示すように、メモリ
セルMC3のしきい値電圧が電位Vtc6よりも高けれ
ば、メモリセルMC3はオフし、ビット線BLkの電位
は電位Vpcから実質的に変化しない。また、メモリセ
ルMC3のしきい値電圧が電位Vtc6よりも低けれ
ば、メモリセルMC3はオンし、ビット線BLkの電位
は電位Vpcから低下する。
【0112】次に、時刻t6において、一時的に信号φ
2を“H”レベルとし、正相ノードN2に、ビット線B
Lkの電位を転送する。
【0113】次に、時刻t7において、正相ノードN2
の電位と、逆相ノード /N2の電位Vrefの電位とを
比較/増幅する。正相ノードN2の電位が逆相ノード /
N2の電位Vrefよりも高ければ、bit data 2が
“0”であることが確定し、正相ノードN2の電位が電
位Vrefよりも低ければ、bit data 2が“1”である
ことが確定する。bit data 2の“0”、“1”が確定し
たことを受けて、ソース線SLkの電位を変化させる。
即ち、bit data 2が“0”の時、ソース線SLkは0
V、またはVm1のまま、bit data 2が“1”の時、ソ
ース線SLkにはさらに正の電位Vm2が加算される。
【0114】また、この実施形態においては、信号φ2
が“H”レベルから“L”レベルになった後、選択ゲー
ト線SG1、SG2、選択ワード線WL3、非選択ワー
ド線WL1、WL2、WL4〜WL8を全て0Vとす
る。
【0115】次に、時刻t8において、ソース線SLk
の電位を0V、Vm1、Vm2、またはVm1+Vm2
とした状態で、選択ゲート線SG1、SG2を電位Vr
ead、選択ワード線WL3を電位Vtc7、非選択ワ
ード線WL1、WL2、WL4〜WL8を電位Vrea
dとする。これにより、ビット線BLkの電位が、メモ
リセルMC3のしきい値電圧に応じて変化する。
【0116】即ち、図13(C)に示すように、メモリ
セルMC3のしきい値電圧が電位Vtc7よりも高けれ
ば、メモリセルMC3はオフし、ビット線BLkの電位
は電位Vpcから実質的に変化しない。また、メモリセ
ルMC3のしきい値電圧が電位Vtc7よりも低けれ
ば、メモリセルMC3はオンし、ビット線BLkの電位
は電位Vpcから低下する。
【0117】次に、時刻t9において、一時的に信号φ
3を“H”レベルとし、正相ノードN3に、ビット線B
Lkの電位を転送する。
【0118】次に、時刻t10において、正相ノードN
3の電位と、逆相ノード /N3の電位Vrefの電位と
を比較/増幅する。正相ノードN3の電位が逆相ノード
/N2の電位Vrefよりも高ければ、bit data 3が
“0”であることが確定し、正相ノードN3の電位が電
位Vrefよりも低ければ、bit data 3が“1”である
ことが確定する。
【0119】このように図10に示すNAND型EEP
ROMであると、3回のデータ読み出しによって、1つ
のメモリセルが記憶している8値データを、3ビットデ
ータに変換することができる。
【0120】[第3の実施形態]多値データの読み出し
方式には、2つの基本的な方式がある。
【0121】一つは、従来の技術の欄でも説明したよう
に、ビット線BLを“H”レベルにプリチャージし、プ
リチャージされたビット線がメモリセルMCがオンかオ
フかに応じ、ビット線BLがディスチャージされたか否
かを検知する方式である(以下、ビット線ディスチャー
ジ方式という)。
【0122】もう一つは、共通線CLを“H”レベル、
ビット線BLを“L”レベルからフローティングにした
状態で、メモリセルMCをオンさせる。そして、ビット
線BLの充電レベルがメモリセルMCのしきい値電圧に
応じて変わることを利用して、基準電位をn−1回切り
換えてビット線BLがどの電位レベルまで充電されたか
を検知する方式である(以下、しきい値電圧検出方式と
いう)。
【0123】第1、第2の実施形態で利用した基板バイ
アス効果によるしきい値電圧のシフトは、MOSFET
のソース、ドレインのいずれか低電位の端子の電位を変
化させることで発生する。第1、第2の実施形態は、メ
モリセルのソースの電位を個別に設定したのに対し、第
3の実施形態は、メモリセルのドレイン電位に相当する
ビット線電位を個別に設定するデータ読み出しに関す
る。
【0124】図14はこの発明の第3の実施形態に係る
4値データ読み出し方法を示す流れ図である。
【0125】図14に示すように、 第1回読み出し:ビット線電位VBLを0Vからフロー
ティングとした状態で、メモリセルのゲート電位を“V
th10”と“Vth01”との間の読み出し電圧Vt
c2としてデータを読み出す。メモリセルが“オン”
(Vtc2>Vth)すれば、データ“11”、“1
0”のいずれかである。即ち、2ビットデータのいずれ
か一方、この第3の実施形態ではbit data 1が“1”で
あることが確定する。また、メモリセルが“オフ”すれ
ば、データ“01”、“00”のいずれかである。即ち
bit data 1が“0”であることが確定する。
【0126】第2回読み出し:第2回読み出しに先立
ち、ビット線電位VBLを、第1回読み出し結果に基い
て変更する。即ち、bit data 1が“1”ならば、ビット
線電位VBLを、正の電位Vmからフローティングにす
る。また、bit data 1が“0”ならば、ビット線電位V
BLは、第1回読み出しと同様0Vからフローティング
とする。
【0127】また、ビット線BLの電位VBLを、正の
電位Vmからフローティングとした場合には、基準電位
Vrefには、正の電位Vmが加算される。
【0128】このようにビット線電位VBLを個別に設
定した状態で、ゲート電位を“Vth01”と“Vth
00”との間の読み出し電圧Vtc3としてデータを読
み出す。メモリセルが“オン”(Vtc3>Vth)す
れば、データ“01”、“11”のいずれかである。即
ち、2ビットのデータの他方、この第3の実施形態では
bit data 2が“1”であることが確定する。また、メモ
リセルが“オフ”すれば、データ“00”、“10”の
いずれかである。即ちbit data 2が“0”であることが
確定する。
【0129】上記第3の実施形態によれば、第1の実施
形態と同様に、第1回読み出しでbit data 1が確定し、
“1”ならばビット線電位VBLを、正の電位Vmから
フローティングとなるように変更する。さらに基準電位
Vrefに、正の電位Vmを加算する。これにより、ゲ
ート電位をVtc3で共通とした第2回読み出しで、bi
t data 2を確定させることができる。
【0130】この結果、第1の実施形態と同様に、2回
のデータ読み出しによって、1つのメモリセルが記憶し
ている4値データを、2ビットデータに変換することが
できる。
【0131】このような第3の実施形態によれば、基準
電位をn−1回切り換え、比較/増幅をn−1回行う従
来のしきい値電圧検出方式に比べて、比較/増幅回数を
m(mは、log2n≦mを満たす最も小さい整数)以
上、n−1未満に減らすことができる。よって、データ
読み出しからデータ確定までに要する時間を短縮しやす
くなる、という効果を得ることができる。
【0132】図15はこの発明の第3の実施形態に係る
4値データ読み出し方法が適用されたNAND型EEP
ROMの一構成例を示す構成図である。
【0133】図15に示すように、第3の実施形態に係
る4値データ読み出し方法が適用されたNAND型EE
PROMのデータ線系回路33は、ビット線BL(BL
k、BLk+1)を充放電する充放電回路37(37
k、37k+1)と、ビット線BL(BLk、BLk+
1)に読み出されたデータを判別するデータ判別回路3
8(38k、38k+1)と、各NANDセル4で共通
の共通線CLを駆動する共通線駆動回路39と、基準電
位(参照電位)スイッチ40(40k、40k+1)と
を含む。
【0134】図16はデータ判別回路38kの回路図で
ある。なお、図16は、データ判別回路38kを示して
いるが、データ判別回路38k+1も同様の回路であ
る。
【0135】図16に示すように、データ判別回路38
kは、第1の実施形態のデータ判別回路8kとほぼ同様
の構成である。異なるところは、bit data 1を、ビット
線BL(BLk、BLk+1)の電位を0Vからフロー
ティングとして判別した後、このbit data 1の判別結果
に応じて、ビット線BL(BLk、BLk+1)の電位
を0Vからフローティング、あるいは正の電位Vmから
フローティングとしてbit data 2を判別すること、およ
び基準電位Vrefに正の電位Vmを加算することであ
る。
【0136】bit data 2の判別の際、基準電位とビット
線BL(BLk、BLk+1)の電位を切り換えるか否
かは、センスアンプ兼データラッチ回路10−1の正相
ノードN1(もしくは逆相ノード /N1)の電位に基づ
いて決定される。
【0137】次に、その動作を説明する。なお、以下の
動作説明はビット線BLkに着目し、ワード線WL3が
選択された場合を想定する。
【0138】図17は図15に示すNAND型EEPR
OMの動作波形図である。
【0139】図17に示すように、まず、時刻t0にお
いて、ビット線BLkを0Vにプリチャージする。
【0140】次に、時刻t1において、一時的に信号φ
1、φ2を“H”レベルとし、正相ノードN1、N2を
それぞれ、0Vにプリチャージする。
【0141】次に、時刻t2において、ビット線BLk
の電位を0Vからフローティング、共通線CLの電位を
Vdとした状態で、選択ゲート線SG1、SG2を電位
Vread、選択ワード線WL3を電位Vtc2、非選
択ワード線WL1、WL2、WL4〜WL8を電位Vr
eadとする。これにより、ビット線BLkの電位が、
メモリセルMC3のしきい値電圧に応じて変化する。即
ち、メモリセルMC3のしきい値電圧が電位Vtc2よ
りも高ければ、メモリセルMC3はオフし、ビット線B
Lkの電位は0Vから実質的に変化しない。また、メモ
リセルMC3のしきい値電圧が電位Vtc2よりも低け
れば、メモリセルMC3はオンし、ビット線BLkの電
位は0Vから、メモリセルのしきい値電圧に応じて、
“Vtc2−Vth10”、“Vtc2−Vth11”
のいずれかに上昇する。
【0142】次に、時刻t3において、一時的に信号φ
1を“H”レベルとし、正相ノードN1に、ビット線B
Lkの電位を転送する。
【0143】次に、時刻t4において、正相ノードN1
の電位と、逆相ノード /N1の電位Vrefの電位とを
比較/増幅する。正相ノードN1の電位が逆相ノード /
N1の電位Vrefよりも高ければ、bit data 1が
“1”であることが確定し、反対に低ければ、bit data
1が“0”であることが確定する。bit data 1の
“0”、“1”が確定したことを受けて、ビット線BL
kの電位、および参照電位Vrefを変化させる。即
ち、bit data 1が“0”の時、ビット線BLkは0V、
bitdata 1が“1”の時、ビット線BLkは正の電位V
mとする。また、bit data 1が“1”の時、基準電位V
refには正の電位Vmが加算される。
【0144】また、この実施形態においては、信号φ1
が“H”レベルから“L”レベルになった後、選択ゲー
ト線SG1、SG2、選択ワード線WL3、非選択ワー
ド線WL1、WL2、WL4〜WL8を全て0Vとす
る。
【0145】次に、時刻t5において、ビット線BLk
を0Vからフローティング、または正の電位Vmからフ
ローティング、共通線CLをVdとした状態で、選択ゲ
ート線SG1、SG2を電位Vread、選択ワード線
WL3を電位Vtc3、非選択ワード線WL1、WL
2、WL4〜WL8を電位Vreadとする。これによ
り、ビット線BLkの電位が、メモリセルMC3のしき
い値電圧に応じて変化する。即ち、メモリセルMC3の
しきい値電圧が電位Vtc3よりも高ければ、メモリセ
ルMC3はオフし、ビット線BLkの電位は0V、また
は正の電位Vmから実質的に変化しない。また、メモリ
セルMC3のしきい値電圧が電位Vtc3よりも低けれ
ば、メモリセルMC3はオンし、ビット線BLkの電位
は、“Vtc3−Vth01”分、上昇する。
【0146】次に、時刻t6において、一時的に信号φ
2を“H”レベルとし、正相ノードN2に、ビット線B
Lkの電位を転送する。
【0147】次に、時刻t7において、正相ノードN2
の電位と、逆相ノード /N2の電位Vref、またはV
ref+Vmの電位とを比較/増幅する。正相ノードN
2の電位が逆相ノード /N2の電位Vref、または電
位Vref+Vmよりも高ければ、bit data 2が“1”
であることが確定し、正相ノードN1の電位が電位Vr
ef、または電位Vref+Vmよりも低ければ、bit
data 2が“0”であることが確定する。
【0148】このように図15に示すNAND型EEP
ROMであると、2回のデータ読み出し、2回の比較/
増幅によって、1つのメモリセルが記憶している4値デ
ータを、2ビットのデータに変換することができる。
【0149】[第4の実施形態]図18はこの発明の第
4の実施形態に係る8値データ読み出し方法を示す流れ
図である。
【0150】図18に示すように、 第1回読み出し:ビット線電位VBLを0Vからフロー
ティングとした状態で、メモリセルのゲート電位を“V
th011”と“Vth100”との間の読み出し電圧
Vtc4としてデータを読み出す。メモリセルが“オ
ン”(Vtc4>Vth)すれば、データ“100”、
“101”、“110”、“111”のいずれかであ
る。即ち、3ビットデータの1つ、この第4の実施形態
ではbit data 1が“1”であることが確定する。また、
メモリセルが“オフ”すれば、データ“000”、“0
01”、“010”、“011”のいずれかである。即
ちbit data 1が“0”であることが確定する。
【0151】第2回読み出し:第2回読み出しに先立
ち、ビット線電位VBLを、第1回読み出し結果に基い
て変更する。即ち、bit data 1が“1”ならば、ビット
線電位VBLを、正の電位Vm1からフローティングに
する。また、bit data 1が“0”ならば、ビット線電位
VBLは、第1回読み出しと同様0Vからフローティン
グとする。また、bit data 1が“1”ならば、基準電位
Vrefに正の電位Vm1を加算する。
【0152】このようにビット線電位VBLと基準電位
Vrefとを、第1回読み出し結果に基づいて個別に設
定した状態で、ゲート電位を“Vth010”と“Vt
h001”との間の読み出し電圧Vtc6としてデータ
を読み出す。メモリセルが“オン”(Vtc6>Vt
h)すれば、データ“010”、“011”、“11
0”、“111”のいずれかである。即ち、3ビットの
データの2つめ、この第4の実施形態ではbit data 2が
“1”であることが確定する。また、メモリセルが“オ
フ”すれば、データ“000”、“001”、“10
0”、“101”のいずれかである。即ちbit data 2が
“0”であることが確定する。
【0153】第3回読み出し:第3回読み出しに先立
ち、ビット線電位VBLを、第2回読み出し結果に基い
て変更する。即ち、bit data 2が“1”ならば、ビット
線電位VBLに、正の電位Vm2を加算してからフロー
ティングにする。また、bit data 2が“0”ならば、ビ
ット線電位VBLは、第2回読み出しと同様の電位0
V、または正の電位Vm1からフローティングとする。
また、bit data 2が“1”ならば、基準電位Vref、
またはVref+Vm1に、正の電位Vm2を加算す
る。
【0154】このようにビット線電位VBLと基準電位
Vrefとを個別に設定した状態で、ゲート電位を“V
th001”と“Vth000”との間の読み出し電圧
Vtc7としてデータを読み出す。メモリセルが“オ
ン”(Vtc7>Vth)すれば、データ“001”、
“011”、“101”、“111”のいずれかであ
る。即ち、3ビットのデータの3つめ、この第4の実施
形態ではbit data 3が“1”であることが確定する。ま
た、メモリセルが“オフ”すれば、データ“000”、
“010”、“100”、“110”のいずれかであ
る。即ちbit data 3が“0”であることが確定する。
【0155】上記第4の実施形態によれば、第2の実施
形態と同様に、第1回読み出しでbit data 1が確定し、
“1”ならばビット線電位VBLを、正の電位Vm1か
らフローティングとなるように変更する。さらに基準電
位Vrefに、正の電位Vm1を加算する。これによ
り、bit data 2を、ゲート電位をVtc6で共通とした
第2回読み出しでbit data 2を確定させることができ
る。さらに第2回読み出しでbit data 2が“1”なら
ば、ビット線電位VBLに、正の電位Vm2を加算した
電位からフローティングとなるように変更する。さらに
基準電位Vref、Vref+Vm1に、正の電位Vm
2を加算する。これにより、bit data 3を、ゲート電位
をVtc7で共通とした第3回読み出しでbit data 3を
確定させることができる。
【0156】この結果、第2の実施形態と同様に、3回
のデータ読み出し、3回の比較/増幅によって、1つの
メモリセルが記憶している8値データを、3ビットのデ
ータに変換することができる。
【0157】また、第4の実施形態によれば、第3の実
施形態と同様に、基準電位をn−1回切り換え、比較/
増幅をn−1回行う従来のしきい値電圧検出方式に比べ
て、比較/増幅回数をm(mは、log2n≦mを満た
す最も小さい整数)以上、n−1未満に減らすことがで
きる。よって、基準電位をn−1回切り換える多値デー
タ読み出し方法に比べて、データ読み出しからデータ確
定までに要する時間を短縮しやすくなる、という効果を
得ることができる。
【0158】図19はこの発明の第4の実施形態に係る
8値データ読み出し方法が適用されたNAND型EEP
ROMの一構成例を示す構成図である。
【0159】図19に示すように、第4の実施形態が適
用されたEEPROMが、図15に示すEEPROMと
異なるところは、データ線系回路33’の構成である。
具体的には、ビット線充放電回路37’(37’k、3
7’k+1)が、bit data 1に応じてビット線の電位V
BLを0Vか正の電位Vm1に切り換えるとともに、bi
t data 2に応じて、ビット線の電位VBLに、さらに正
の電位Vm2を加算する点、また、基準電位スイッチ4
0’kの接続が、bit data 1、bit data 2に応じて制御
可能とされている点である。
【0160】図20は図19に示すデータ判別回路3
8’kの回路図である。なお、図20には、データ判別
回路38’kを示しているが、データ判別回路38’k
+1も同様の回路である。
【0161】図20に示すように、データ判別回路3
8’kは、第2の実施形態のデータ判別回路8’kとほ
ぼ同様の構成である。異なるところは、bit data 1を、
ビット線BL(BLk、BLk+1)を0Vからフロー
ティングとして判別した後、このbit data 1の判別結果
に応じて、ビット線BL(BLk、BLk+1)を0V
からフローティング、あるいは正の電位Vm1からフロ
ーティングとしてbit data 2を判別すること、および基
準電位Vrefに正の電位Vm1を加算することであ
る。
【0162】さらにbit data 2の判別結果に応じて、ビ
ット線BL(BLk、BLk+1)を0Vからフローテ
ィング、あるいは正の電位Vm2からフローティング、
あるいは正の電位Vm1からフローティング、あるいは
正の電位Vm1+Vm2からフローティングとしてbit
data 2を判別すること、および基準電位Vref、ある
いはVref+Vm1に正の電位Vm2を加算し、基準
電位Vref、Vref+Vm2、Vref+Vm1、
Vref+Vm1+Vm2のいずれかとすることであ
る。
【0163】bit data 2の判別の際、ビット線BL(B
Lk、BLk+1)の電位を切り換えるか否か、および
基準電位Vref、Vref+Vm1を切り換えるか否
かは、センスアンプ兼データラッチ回路10−1の正相
ノードN1(もしくは逆相ノード /N1)の電位に基づ
いて決定される。
【0164】また、bit data 3の判別の際、ビット線B
L(BLk、BLk+1)の電位を切り換えるか否か、
および基準電位Vrefを切り換えるか否かは、センス
アンプ兼データラッチ回路10−2の正相ノードN2
(もしくは逆相ノード /N2)の電位に基づいて決定さ
れる。
【0165】次に、その動作を説明する。なお、以下の
動作説明はビット線BLkに着目し、ワード線WL3が
選択された場合を想定する。
【0166】図21は図19に示すNAND型EEPR
OMの動作波形図である。
【0167】図21に示すように、まず、時刻t0にお
いて、ビット線BLkを0Vにプリチャージする。
【0168】次に、時刻t1において、一時的に信号φ
1、φ2、φ3を“H”レベルとし、正相ノードN1、
N2、N3をそれぞれ、0Vにプリチャージする。
【0169】次に、時刻t2において、ビット線BLk
の電位を0Vからフローティング、共通線CLの電位を
Vdとした状態で、選択ゲート線SG1、SG2を電位
Vread、選択ワード線WL3を電位Vtc4、非選
択ワード線WL1、WL2、WL4〜WL8を電位Vr
eadとする。これにより、ビット線BLkの電位が、
メモリセルMC3のしきい値電圧に応じて変化する。即
ち、メモリセルMC3のしきい値電圧が電位Vtc4よ
りも高ければ、メモリセルMC3はオフし、ビット線B
Lkの電位は0Vから実質的に変化しない。また、メモ
リセルMC3のしきい値電圧が電位Vtc4よりも低け
れば、メモリセルMC3はオンし、ビット線BLkの電
位は0Vから、メモリセルのしきい値電圧に応じて、
“Vtc4−Vth100”、“Vtc4−Vth10
1”、“Vtc4−Vth110”、“Vtc4−Vt
h111”のいずれかに上昇する。
【0170】次に、時刻t3において、一時的に信号φ
1を“H”レベルとし、正相ノードN1に、ビット線B
Lkの電位を転送する。
【0171】次に、時刻t4において、正相ノードN1
の電位と、逆相ノード /N1の電位Vrefの電位とを
比較/増幅する。正相ノードN1の電位が逆相ノード /
N1の電位Vrefよりも高ければ、bit data 1が
“1”であることが確定し、反対に低ければ、bit data
1が“0”であることが確定する。bit data 1の
“0”、“1”が確定したことを受けて、ビット線BL
kの電位を変化させる。即ち、bit data 1が“0”の
時、ビット線BLkは0V、bit data 1が“1”の時、
ビット線BLkは正の電位Vm1とする。また、bit da
ta 1が“1”の時、基準電位Vrefには正の電位Vm
1が加算される。
【0172】また、この実施形態においては、信号φ1
が“H”レベルから“L”レベルになった後、選択ゲー
ト線SG1、SG2、選択ワード線WL3、非選択ワー
ド線WL1、WL2、WL4〜WL8を全て0Vとす
る。
【0173】次に、時刻t5において、ビット線BLk
を0Vからフローティング、または正の電位Vm1から
フローティング、共通線CLをVdとした状態で、選択
ゲート線SG1、SG2を電位Vread、選択ワード
線WL3を電位Vtc6、非選択ワード線WL1、WL
2、WL4〜WL8を電位Vreadとする。これによ
り、ビット線BLkの電位が、メモリセルMC3のしき
い値電圧に応じて変化する。即ち、メモリセルMC3の
しきい値電圧が電位Vtc6よりも高ければ、メモリセ
ルMC3はオフし、ビット線BLkの電位は0V、また
は正の電位Vm1から実質的に変化しない。また、メモ
リセルMC3のしきい値電圧が電位Vtc6よりも低け
れば、メモリセルMC3はオンし、ビット線BLkの電
位は、“Vtc6−Vth010”、または“Vtc6
−Vth011”分、上昇する。
【0174】次に、時刻t6において、一時的に信号φ
2を“H”レベルとし、正相ノードN2に、ビット線B
Lkの電位を転送する。
【0175】次に、時刻t7において、正相ノードN2
の電位と、逆相ノード /N2の電位Vrefの電位とを
比較/増幅する。正相ノードN2の電位が逆相ノード /
N2の電位Vref、または電位Vref+Vm1より
も高ければ、bit data 2が“1”であることが確定し、
正相ノードN2の電位が電位Vref、または電位Vr
ef+Vm1よりも低ければ、bit data 2が“0”であ
ることが確定する。bit data 2の“0”、“1”が確定
したことを受けて、ビット線BLkの電位、および参照
電位Vrefを変化させる。即ち、bit data 2が“0”
の時、ビット線BLkは0V、または正の電位Vm1、
bit data 1が“1”の時、ビット線BLkに正の電位V
m2を加算するとともに、基準電位Vrefに正の電位
Vm2を加算する。
【0176】また、この実施形態においては、信号φ2
が“H”レベルから“L”レベルになった後、選択ゲー
ト線SG1、SG2、選択ワード線WL3、非選択ワー
ド線WL1、WL2、WL4〜WL8を全て0Vとす
る。
【0177】次に、時刻t8において、ビット線BLk
を0Vからフローティング、または正の電位Vm2から
フローティング、または正の電位Vm1からフローティ
ング、または正の電位Vm1+Vm2からフローティン
グ、共通線CLをVdとした状態で、選択ゲート線SG
1、SG2を電位Vread、選択ワード線WL3を電
位Vtc7、非選択ワード線WL1、WL2、WL4〜
WL8を電位Vreadとする。これにより、ビット線
BLkの電位が、メモリセルMC3のしきい値電圧に応
じて変化する。即ち、メモリセルMC3のしきい値電圧
が電位Vtc7よりも高ければ、メモリセルMC3はオ
フし、ビット線BLkの電位は0V、正の電位Vm2、
正の電位Vm1、正の電位Vm1+Vm2から実質的に
変化しない。また、メモリセルMC3のしきい値電圧が
電位Vtc7よりも低ければ、メモリセルMC3はオン
し、ビット線BLkの電位は、“Vtc7−Vth00
1”分、上昇する。
【0178】次に、時刻t9において、一時的に信号φ
3を“H”レベルとし、正相ノードN3に、ビット線B
Lkの電位を転送する。
【0179】次に、時刻t10において、正相ノードN
3の電位と、逆相ノード /N3の電位Vrefの電位と
を比較/増幅する。正相ノードN3の電位が逆相ノード
/N3の電位Vref、または電位Vref+Vm2、
または電位Vref+Vm1、または電位Vref+V
m1+Vm2よりも高ければ、bit data 3が“1”であ
ることが確定し、正相ノードN3の電位が逆相ノード /
N3の電位Vref、または電位Vref+Vm2、ま
たは電位Vref+Vm1、または電位Vref+Vm
1+Vm2よりも低ければ、bit data 2が“0”である
ことが確定する。
【0180】このように図19に示すNAND型EEP
ROMであると、3回のデータ読み出し、3回の比較/
増幅によって、1つのメモリセルが記憶している8値デ
ータを、3ビットのデータに変換することができる。
【0181】図22はデータ準位数とデータ読み出し回
数との関係を示す図である。
【0182】図22に示すように、第1〜第4の実施形
態によれば、データ準位数nの判別に必要なデータ読み
出し回数が、従来のn−1回から、m(mは、log2
n≦mを満たす最も小さい整数)以上、n−1回に減ら
すことができる。このようにデータ読み出し回数が減ら
せることによって、データ読み出しに要する時間を短縮
することができる。
【0183】以上、この発明を第1〜第4の実施形態を
参照して説明したが、この発明は、第1〜第4の実施形
態に限られるものではなく、その主旨を逸脱しない範囲
で様々に変形できることはもちろんである。
【0184】例えば第1〜第4の実施形態ではNAND
型EEPROMを例示したが、この発明はNAND型E
EPROMでなくとも、NOR型、DINOR型、AN
D型など、他のEEPROMにも適用することができ
る。
【0185】また、特に第2、第4の実施形態では、第
3回読み出し時にソース線、あるいはビット線に供給さ
れる電位を、第2回読み出し時にソース線、あるいはビ
ット線に供給される正の電位Vm1に、正の電位Vm2
を加算して得た。これは、正の電位Vm2を加算しなく
ても、正の電位Vm1とVm2とをほぼ加算した値の電
位を別に用意しておき、これをスイッチングによりソー
ス線、またはビット線に供給するようにすることも可能
である。
【0186】同様に、第3、第4の実施形態では、基準
電位Vrefに、正の電位Vm、または正の電位Vm
1、または正の電位Vm2を加算して変更するようにし
たが、第2の実施形態では2種類の基準電位、第4の実
施形態では4種類の基準電位をそれぞれ用意しておき、
これをスイッチングにより、センスアンプ兼ラッチ回路
10(10−1〜10−3)に供給するようにしても良
い。
【0187】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、n値(nは4以上の整数)のデータを記憶するメモ
リセルを具備する半導体集積回路装置において、上記メ
モリセルからのデータ読み出しに要する時間を短くでき
る半導体集積回路装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)はこの発明の第1の実施形態に係る
多値データ読み出し方法を示す流れ図、図1(B)は従
来の多値データ読み出し方法を示す流れ図、図1(C)
はメモリセルのしきい値電圧の分布を示す図。
【図2】図2(A)は2ビットデータを示す図、図2
(B)は3ビットデータを示す図。
【図3】図3(A)、(B)はそれぞれ正の電位Vmの
設定値を説明するための図。
【図4】図4はこの発明の第1の実施形態に係る多値デ
ータ読み出し方法が適用されたNAND型EEPROM
の構成図。
【図5】図5は図4に示すデータ判別回路の回路図。
【図6】図6は図4に示すNAND型EEPROMの動
作波形図。
【図7】図7(A)、(B)はそれぞれbit data 1読み
出し時、bit data 2読み出し時におけるしきい値電圧の
様子を示す図。
【図8】図8(A)はこの発明の第2の実施形態に係る
多値データ読み出し方法を示す流れ図、図8(B)は従
来の多値データ読み出し方法を示す流れ図、図8(C)
はメモリセルのしきい値電圧の分布を示す図。
【図9】図9(A)は正の電位Vm1の設定値を説明す
るための図、図9(B)は正の電位Vm2の設定値を説
明するための図。
【図10】図10はこの発明の第2の実施形態に係る多
値データ読み出し方法が適用されたNAND型EEPR
OMの構成図。
【図11】図11は図10に示すデータ判別回路の回路
図。
【図12】図12は図10に示すNAND型EEPRO
Mの動作波形図。
【図13】図13(A)、(B)、(C)はそれぞれbi
t data 1読み出し時、bit data 2読み出し時、bit data
3読み出し時におけるしきい値電圧の様子を示す図。
【図14】図14はこの発明の第3の実施形態に係る多
値データ読み出し方法を示す流れ図。
【図15】図15はこの発明の第3の実施形態に係る多
値データ読み出し方法が適用されたNAND型EEPR
OMの構成図。
【図16】図16は図15に示すデータ判別回路の回路
図。
【図17】図17は図15に示すNAND型EEPRO
Mの動作波形図。
【図18】図18はこの発明の第4の実施形態に係る多
値データ読み出し方法を示す流れ図。
【図19】図19はこの発明の第4の実施形態に係る多
値データ読み出し方法が適用されたNAND型EEPR
OMの構成図。
【図20】図20は図19に示すデータ判別回路の回路
図。
【図21】図21は図19に示すNAND型EEPRO
Mの動作波形図。
【図22】図22はデータ準位数とデータ読み出し回数
との関係を示す図。
【図23】図23(A)はデータ準位数が4のメモリセ
ルのしきい値電圧の分布を示す図、図23(B)はデー
タ準位数が8のメモリセルのしきい値電圧の分布を示す
図。
【図24】図24(A)はデータ準位数が4のときの従
来のデータ読み出し方法を示す流れ図、図24(B)は
データ準位数が8のときの従来のデータ読み出し方法を
示す流れ図。
【符号の説明】
1…メモリセルアレイ、 2…ロー系選択駆動回路、 3…データ線系回路、 4…NANDセル、 5−1〜5−8…ワード線駆動回路、 6−1、6−2…選択ゲート線駆動回路、 7k、7k+1、7’k、7’k+1…ビット線充放電
回路、 8k、8k+1、8’k、8’k+1…データ判別回
路、 9k、9k+1、9’k、9’k+1…ソース線駆動回
路、 10−1〜10−3…センスアンプ兼ラッチ回路、 11−1〜11−3…分離/接続回路、 37k、37k+1、37’k、37’k+1…ビット
線充放電回路、 38k、38k+1、38’k、38’k+1…データ
判別回路、 39…共通線駆動回路、 40k、40k+1、40’k、40’k+1…基準電
位(参照電位)スイッチ。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 n値(nは4以上の整数)のデータを記
    憶する、少なくとも2つの第1、第2のメモリセルを含
    むメモリセルアレイを具備する半導体集積回路装置であ
    って、 前記n値のデータを判別する時、前記n値のデータ読み
    出しを、m(mは、log2n≦mを満たす最も小さい
    整数)以上、n−1未満のデータ読み出しに分割し、 前記分割したデータ読み出しのうち、第1のデータ読み
    出しを、前記第1、第2のメモリセルのソース電位をそ
    れぞれ共通として行い、 前記第1のデータ読み出しに続く第2のデータ読み出し
    を、第1のデータ群の読み出し結果に応じて、前記第
    1、第2のメモリセルのソース電位をそれぞれ個別とし
    て行うことを特徴とする半導体集積回路装置。
  2. 【請求項2】 第1のソース線駆動回路と、 第1のデータ判別回路と、 前記第1のソース線駆動回路と前記第1のデータ判別回
    路との間に直列接続された、n値(nは4以上の整数)
    のデータを記憶する第1のメモリセルと、 第2のソース線駆動回路と、 第2のデータ判別回路と、 前記第2のソース線駆動回路と前記第1のデータ判別回
    路との間に直列接続された、n値(nは4以上の整数)
    のデータを記憶する第2のメモリセルとを具備し、 前記n値のデータを判別する時、前記n値のデータ読み
    出しを、m(mは、log2n≦mを満たす最も小さい
    整数)以上、n−1未満のデータ読み出しに分割し、 前記分割したデータ読み出しのうち、第1のデータ読み
    出し時、 前記第1、第2のソース線駆動回路は、前記第1、第2
    のメモリセルのソースに、共通の電位を供給し、 前記第1のデータ読み出しに続く第2のデータ読み出し
    時、 前記第1、第2のソース線駆動回路は、前記第1、第2
    のデータ判別回路による前記第1のデータ読み出し判別
    結果に応じて、前記第1、第2のメモリセルのソース
    に、個別の電位を供給することを特徴とする半導体集積
    回路装置。
  3. 【請求項3】 n値(nは4以上の整数)のデータを記
    憶する少なくとも2つの第1、第2のメモリセルを含む
    メモリセルアレイと、 前記第1のメモリセルに第1の信号線を介して接続さ
    れ、前記第1のメモリセルに記憶されたn値のデータを
    判別する第1のデータ判別回路と、 前記第2のメモリセルに第2の信号線を介して接続さ
    れ、前記第2のメモリセルに記憶されたn値のデータを
    判別する第2のデータ判別回路と、 前記第1の信号線を充放電する第1の充放電回路と、 前記第2の信号線を充放電する第2の充放電回路とを具
    備し、 前記n値のデータを判別する時、前記n値のデータ読み
    出しを、m(mは、log2n≦mを満たす最も小さい
    整数)以上、n−1未満のデータ読み出しに分割し、 前記分割したデータ読み出しのうち、第1のデータ読み
    出し時、 前記第1、第2の充放電回路は、前記第1、第2の信号
    線を共通の電位に設定し、 前記第1のデータ読み出し時に続く第2のデータ読み出
    し時、 前記第1、第2の充放電回路は、前記第1、第2のデー
    タ判別回路による前記第1のデータ読み出し判別結果に
    応じて、前記第1、第2の信号線を個別の電位に設定す
    ることを特徴とする半導体集積回路装置。
  4. 【請求項4】 n値(nは4以上の整数)のデータを記
    憶する、少なくとも2つの第1、第2のメモリセルを含
    むメモリセルアレイと、 前記第1のメモリセルに記憶されたn値のデータを判別
    する第1のデータ判別回路と、 前記第2のメモリセルに記憶されたn値のデータを判別
    する第2のデータ判別回路とを具備する半導体集積回路
    装置であって、 前記n値のデータを判別する時、前記n値のデータ読み
    出しを、m(mは、log2n≦mを満たす最も小さい
    整数)以上、n−1未満のデータ読み出しに分割し、 前記分割したデータ読み出しのうち、第1のデータ読み
    出し時、前記第1、第2のデータ判別回路の基準電位を
    それぞれ共通の第1の電位とし、 前記第1のデータ読み出しに続く第2のデータ読み出し
    時、前記第1のデータ読み出し判別結果に応じて、前記
    第1、第2のデータ判別回路の基準電位をそれぞれ前記
    第1の電位または第2の電位とすることを特徴とする半
    導体集積回路装置。
  5. 【請求項5】 前記第1、第2のデータ読み出しはそれ
    ぞれ、前記第1、第2のメモリセルのゲート電位を共通
    として行うことを特徴とする請求項1乃至請求項4いず
    れか一項に記載の半導体集積回路装置。
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