JP2000227769A - マトリックス表示装置 - Google Patents

マトリックス表示装置

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JP2000227769A
JP2000227769A JP11030001A JP3000199A JP2000227769A JP 2000227769 A JP2000227769 A JP 2000227769A JP 11030001 A JP11030001 A JP 11030001A JP 3000199 A JP3000199 A JP 3000199A JP 2000227769 A JP2000227769 A JP 2000227769A
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JP11030001A
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Yoshihiko Yano
義彦 矢野
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TDK Corp
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  • Liquid Crystal (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 高輝度、低消費電力、高い歩留まりの確保を
可能とし、高品位のマトリックス表示装置を実現する。 【解決手段】 スイッチング素子本体として透明である
p−n接合またはMIS(金属導電性層−絶縁性層−半
導性層)接合であるダイオード素子を有し、かつこのス
イッチング素子が表示画素とともに面上に多数配置さ
れ、前記各表示画素とスイッチング素子とが電気的接続
され、かつ各表示画素をスイッチング素子を用いてマト
リックス駆動するマトリックス表示装置であって、前記
各表示画素を駆動するスイッチング素子を少なくとも2
組以上有するマトリックス表示装置とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置、有
機EL表示装置などの構造中に透明電子デバイスを配置
した改良されたマトリックス表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在主流の平面表示装置は、ガラス上に
設けられた対向する2つの電極間に液晶や発光材料を挟
んで、両電極間に電圧を加えることにより、液晶の透過
特性を変化させたり、また、発光材料を発光させたりす
ることにより、文字ないし画像を表示する。一対の対向
電極とそれに挟まれた液晶部、または、発光部を画素と
呼ぶ。対向電極を画面のX−Y方向に、対向する電極を
それぞれならべることにより、マトリックスを構成し、
各画素を駆動し、画面に表示する。画素の数を増してゆ
けば表示できる文字数、画像の鮮明度が増加する。しか
し、最も単純な、いわゆる単純マトリックス駆動方式で
は、画素数の増大とともに画素間のクロストークの影響
が大きくなり、コントラストが低下する。これを改善す
る方法として、各画素に直列にスイッチング素子を接続
する方法が用いられている。この方式は、単純マトリッ
クス駆動に対し、アクティブマトリックス駆動といわれ
ている。
【0003】このようなスイッチングアレイとして、例
えば、東芝レビュー、Vol.50、No. 9、671ペー
ジ、樋口豊喜、”TFT液晶ディスプレーの濃い開口率
画素設計技術”、特開昭57−144584に述べられ
ているように、a-Si薄膜トランジスタ(a-SiTFT)、
薄膜の金属−絶縁体−金属(MIM)ダイオードが使用
され、これら素子を用いて駆動している表示装置は、通
称、TFT液晶ディスプレー、TFD(薄膜ダイオー
ド)液晶ディスプレーといわれ現在の高品質表示装置の
主流となっている。
【0004】このような表示装置では、TFTアレイ、
TFDアレイの開口率を向上させることが重要である。
【0005】例えば液晶表示装置(LCD)では、液晶
それ自身が発光するのではなく液晶を通る光を制御して
表示を行うものであるから、その消費電力はバックライ
ト消費電力の割合が圧倒的に大きい。バックライトの消
費電力を低減するには、液晶画面の透過率を改善するこ
とが重要である。
【0006】また、有機EL表示装置などでは、自発光
画素によるものであるから、発光面積を大きくとること
により、高輝度が達成される。
【0007】いずれの場合も、画素に付属した、スイッ
チングアレイの開口率を高めることにより、高輝度化、
低消費電力化が図られる。開口率を大きくするのは光の
透過しない部分をどのように減らすかがポイントであ
る。
【0008】現状のLCD用TFTアレイでは、開口率
は50%前後であり、大きく改善の余地が残されてい
る。開口率を現状の1.5倍に向上させその他それに付
随する効果も見込むと、輝度を2倍にでき、従って、消
費電力を半減することができる。
【0009】一方、液晶表示装置、有機EL表示装置な
どのディスプレーを大型、高精細で実現するためには、
パネルの歩留まりをいかに上げるかが最大の問題であ
る。
【0010】日経エレクトロニクス1986.12.15号、193
ページ「冗長構成を採用した12.5型アクティブマトリッ
クス方式カラー液晶ディスプレー」で述べられているよ
うに、用いられるスイッチングアレイをパネル内で無欠
陥で製造することは非常に困難であるが、歩留を高める
ためには、スイッチングアレイ作製プロセスの簡略化、
また、欠陥があったとしてもその部分のリペア可能な冗
長構造等が検討されている。
【0011】プロセスの簡略化に関しては、TFTなど
の3端子素子より工程数を減らし簡略化できる2端子素
子であるTFD素子を用いことが有利といわれている。
【0012】また、冗長構造としては、通常1画素に、
1つのTFTで駆動する方法に対して、1画素に、2〜
3個のTFTをリペア用の電極とともに形成し、欠陥の
TFTを後の検査工程で、リペア用の電極をレーザート
リミングして欠陥のTFTを回路から切り離し、正常に
動作するTFTのみで駆動させるという方法がとられて
いる。
【0013】しかしながら、1画素に2〜3個のスイッ
チング素子を用いる構造においては、当然、1画素1ス
イッチング素子構成に比較して、画像解像度が上がれば
上がるほど、上述した開口率が低下し、高輝度、低消費
電力の表示装置が不可能になる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高輝
度、低消費電力、高い歩留まりの確保を可能とし、高品
位のマトリックス表示装置を実現することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】現状のアクティブマトリ
クス駆動に用いられるTFTはa-Si、TFDは金属膜を
用い、不透明である。本発明者らは、スイッチングアレ
イとして用いるTFDを、透明な材料で構成することが
可能であることを見いだし、透明なスイッチング素子と
して、プロセスの簡略なTFDを用い、透明であること
を利用して、開口率を上げかつ有効な冗長構成を採用し
た。
【0016】すなわち、上記目的は、下記(1)〜
(5)のいずれかの構成により達成される。 (1) スイッチング素子本体として透明であるp−n
接合またはMIS(金属導電性層−絶縁性層−半導性
層)接合であるダイオード素子を有するスイッチング素
子が表示画素とともに面上に多数配置され、前記各表示
画素とスイッチング素子とが電気的接続され、かつ各表
示画素をスイッチング素子を用いてマトリックス駆動す
るマトリックス表示装置であって、前記各表示画素を駆
動するスイッチング素子を少なくとも2組以上有するマ
トリックス表示装置。 (2) 前記スイッチング素子を各表示画素の駆動回路
から電気的に切断するためのリペア電極を有する上記
(1)のマトリックス表示装置。 (3) 前記各表示画素を駆動するスイッチング素子
は、2組以上が並列に接続されている上記(1)または
(2)のマトリックス表示装置。 (4) 前記各表示画素を駆動するスイッチング素子
は、2組以上が直列に接続されている上記(1)または
(2)のマトリックス表示装置。 (5) 前記表示画素は、有機EL素子で構成されてい
る上記(1)〜(4)のいずれかのマトリックス表示装
置。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明のマトリックス表示装置
は、スイッチング素子本体が透明であるp−n接合また
はMIS(金属導電性層−絶縁性層−半導性層)接合で
あるダイオード素子を有し、かつこのスイッチング素子
が表示画素とともに面上に多数配置され、前記各表示画
素とスイッチング素子とが電気的接続され、かつ各表示
画素をスイッチング素子を用いてマトリックス駆動する
マトリックス表示装置であって、前記スイッチング素
子、ダイオード素子をすくなくても2組以上有するもの
である。
【0018】次に図を参照しつつ本発明のマトリックス
表示装置について説明する。図1は透明ダイオードアレ
イを用いた液晶等の画素を有する表示装置の等価回路図
である。縦、横のデータ線、走査線が画素を介して直交
した配置になっている。各画素は、、容量分CTFDと非
線形抵抗分RTFDとが並列なった薄膜ダイオード(TF
D)1と、容量分CLCDと抵抗分RLCDとが並列なった液
晶部分2とが直列に接続されている。このような表示装
置は、各画素をデータ線、走査線を用いて、アクティブ
マトリックス駆動し、画像を表示する。つまり、各画素
に与えられる電圧が、薄膜ダイオードの電圧以上となっ
たときに、薄膜ダイオードはスイッチし、選択画素がア
クティブとなる。
【0019】本発明の特徴は、スイッチング素子である
TFDを透明にできることである。本発明で用いるTF
Dにおいて、1画素1TFDで用いる場合の構造は、例
えば、図2,3のように形成することができる。なお、
図3は、図2のA−A’断面矢視図である。図2,3で
は、基板3上に、ITOなどの下部透明電極4を成膜
し、その上にp型半導体層5、n型半導体層6、絶縁膜
7を順次積層し、さらにその上にITOなどの上部透明
電極8を積層し、さらにその上に液晶、有機EL等の画
素を形成する構成となっている。
【0020】このような1画素1TFDを、さらに2T
FDで用いる場合の構造は、例えば、図4,5のように
形成すればよい。なお、図5は、図4のA−A’断面矢
視図である。図4,5では、基板3上に、ITOなどの
接続電極15を成膜し、その上にp型半導体層5、n型
半導体層6、このn型半導体層6にかかるように下部透
明電極4を成膜した後、絶縁膜7を積層し、さらにその
上にITOなどの上部透明電極8を積層し、さらにその
上に液晶、有機EL等の画素を形成する構成となってい
る。
【0021】この構成では、2つのダイオード機能が平
面構造でバックtoバックに接続されている。これらの構
造ではダイオードアレイが透明に作製できるため、液晶
等の画素側の透明電極の下に形成可能となる。図では、
p−n接合ダイオードの一例を示したが、MISダイオ
ードの場合、図のp型半導体層5を無機物層または、n
型半導体層とし、n型半導体層6を絶縁層とすればよ
い。
【0022】また、LCDなどを交流駆動動作が必要な
場合、スイッチングアレイのV−I特性に対称なものが
要求される。この場合には、上記、p−nダイオード、
MISダイオードを図6のようにバックtoバック型ある
いは、図7のようにリング型に接続すればよい。例え
ば、本発明の構造は、バックtoバックに接続する場合、
図8に示すように、基板3上に、下部透明電極9、無機
物層10、n型半導体層11、無機物層10、上部透明
電極12と順次積層した構成とするか、あるいは図9に
示すように、基板3上に、下部透明電極9、n型半導体
層11、無機物層10、n型半導体層11、上部透明電
極12と順次積層した構成とすればよい。
【0023】また、上記のように薄膜を積層する他、本
発明者らが特許2562040号ですでに考案した平面
構造の素子を用いてもよい。例えば、図10に示すよう
に、基板3上に、無機物層10、n型半導体層(または
絶縁層)11、2つの上部透明電極12と順次積層した
構成とするか、あるいは基板3上に、中間電極15、無
機物層10、n型半導体層(または絶縁層)11、2つ
の上部透明電極12と順次積層した構成としてもよい。
あるいは、図12に示すように、基板3上に、n型半導
体層14、無機物(または絶縁層)13、2つの上部透
明電極12と順次積層した構成とするか、あるいは図1
3に示すように、基板3上に、中間電極15、n型半導
体層14、無機物層(または絶縁層)13、2つの上部
透明電極12と順次積層した構成としてもよい。これら
の場合、図中2つの上部透明電極12をダイオードの2
端子とする。
【0024】本発明では、上記のようなTFDを2組以
上、それぞれの画素に対して、リペア用の電極を介し
て、並列に接続する。図14に1画素2TFDを用いた
等価回路図を示す。セレクト線に接続された画素16の
他方の電極にTFD17が2つ並列に形成される。この
回路は、TFDの逆バイアス時の非直線性を利用して駆
動するものである。それぞれのTFDは、リペア電極1
8を介してデータ線に接続されている。
【0025】このようなTFDの構成の一例を図15,
16,17に示す。なお、図16は図15の断面A−
A’矢視図、図17は図15の断面B−B’矢視図であ
る。図示例のTFDは、基板3上に、ITOなどの下部
透明電極4を2素子分成膜し、その上にp型半導体層
5、n型半導体層6、絶縁膜7をそれぞれ2素子分順次
積層し、さらにその上にITOなどの上部透明電極8を
積層し、さらにその上に液晶、有機EL等の画素を形成
する構成となっている。
【0026】TFDの構造は、後述するが、このタイプ
のダイオードの欠陥は、80%以上がTFDの不良でT
FDが導通状態となってしまう短絡欠陥である。短絡し
た欠陥TFDは、下部電極4のリペア電極18をレーザ
ー等により回路から切り離すことによりもう一方のTF
Dで画素を駆動する。
【0027】また、本発明では、TFDを2組以上、そ
れぞれの画素に対して、リペア用の電極とともに、直列
に接続してもよい。前述の並列接続の場合にTFDの素
子キャパシタンスが大きくなり、表示駆動ができなくな
る場合がある。この場合に、直列接続が有効である。図
18に1画素2TFDを直列に用いた等価回路図を示
す。この例では、セレクト線に接続された画素16の他
方の電極にTFD17が2つ以上直列に形成されてい
る。最も画素側のTFD以外のTFDはリペア電極18
を介してデータ線に接続される。
【0028】このような、TFDの構成の一例を図1
9,20,21に示す。なお、図20は図19の断面A
−A’矢視図、図21は図19の断面B−B’矢視図で
ある。図示例のTFDは、基板3上に、ITOなどの下
部透明電極4を2素子分成膜し、その上にp型半導体層
5、n型半導体層6をそれぞれ2素子分順次積層し、一
方の下部電極4aと、他方の下部電極4b上のn型半導
体層6とは、接続電極19により接続されている。そし
て、その上にITOなどの上部透明電極8を積層し、さ
らにその上に液晶、有機EL等の画素を形成する構成と
なっている。
【0029】短絡した欠陥TFDは、導通状態となるの
で、リペア電極18をレーザー等により切り離し、短絡
導通状態のTFDを通じて、もう一方のTFDで画素を
駆動する。この場合、TFDを多数形成しても、素子の
キャパシタンスの増加はない。
【0030】本発明の構造によれば、TFDが透明であ
るため、TFDを多数形成しても、開口率の低下がない
ことが大きな特徴である。
【0031】本発明で用いるTFDは、p−n接合ダイ
オードまたは、MIS型ダイオードを用いる。
【0032】本発明のTFDアレイは、少なくとも、1
価のCuを含む複合酸化物を含有する無機物層と、少な
くともn型導電性を示す層が積層されている構造体を有
する。また、好ましくは無機物層のバンドギャップが
2.5eV以上であり、さらに好ましくは無機物層がp型
半導体である。
【0033】本発明のTFDアレイは、少なくとも、C
uを含む複合酸化物を含有する無機物層と、n型導電性
を示すn型半導体層によるp−n接合を有する。例え
ば、ガラス基板/ITO電極/SrCu22 薄膜(無
機物層)/ZnO薄膜(n型半導体層)/ITO電極の
構造のp−n接合ダイオードなど。
【0034】また発明のTFDアレイは、少なくとも、
Cuを含む複合酸化物を含有する無機物層と絶縁層によ
るMIS(金属導電性層−絶縁性層−半導性層)構造を
有する。例えば、ガラス基板/ITO電極/SrCu2
2 薄膜(無機物層)/SiO2 薄膜(絶縁層)/IT
Oの構造のMISダイオードなど。
【0035】また発明のスイッチングアレイは、少なく
とも、バンドギャップ2.5eV以上であり、n型導電
性を示すn型半導体層と絶縁層によるMIS構造を有す
る。例えば、ガラス基板/ITO電極/ZnO薄膜(n
型半導体層)/SiO2 薄膜(絶縁層)/ITOの構造
のMISダイオードなど。
【0036】以上のようなダイオードは、全てエネルギ
ーギャップ2.5eV以上の材料を用いているため、素子
本体を透明にすることが可能である。
【0037】以上の構成における無機物層、n型半導体
層、絶縁層およびその他の本発明の実施の形態を説明す
る。
【0038】本発明に用いる無機物層は、基板上に、1
価のCuを含む複合酸化物を含有することが好ましい。
また、好ましくは無機物層のバンドギャップが2.5eV
以上であり、さらに好ましくは無機物層がp型半導体で
ある。
【0039】1価のCuを含む複合酸化物のうち、デラ
フォサイト化合物、例えば、CuAlO2 化合物では、
1価のCuと、3価のAlによるCu+ 、AlO2 -
それぞれc軸に垂直な2次元平面を形成し、交互に積層
している。SrCu22 は、O−Cu−Oのダンベル
構造のユニットがジグザグにつながり、1次元のチェー
ンを結晶構造中で形成している。デラフォサイト化合物
またはSrCu22は、エピタキシャル膜でもよいが、
非晶質、多結晶の薄膜においてもp型導電性を示す薄膜
が容易に得られる。ドーピングも可能である。また通電
や温度による電気的特性変化も少なく、電極材との電気
化学反応も少ないない。さらに透光性にも優れている。
【0040】本発明で用いる1価のCuを含む複合酸化
物としては、デラフォサイト化合物であるCuAlO2
に代表されるI−III−VI2 あるいはZnAl24 に代
表されるII−III2−VI4 (ここでI族元素としてはC
u、Agなど、III族元素としてはAl、Ga、In、
Tlなど、VI族元素としては、O、S、Se、Teな
ど、II族元素としては、Zn、Cdなど、IV族元素とし
てはSi、Ge、Snなど、また、V族元素としては
P、As、Sbなど)などの化合物またはSrCu2O
2 、または、SrCu22 において、Srの代わりに
他のアルカリ土類金属、または、Sc、Yおよび他のア
ルカリ金属を用いた、例えば、BaCu22等のACu
22 (A:アルカリ土類金属、または希土類金属)で
表されるものが好ましい。さらに、およびこれらの化合
物を用いた複数成分の組み合わせの混晶化合物が好まし
い。
【0041】これらの化合物の組成比は厳密に上記した
値をとるのではなく、それぞれの元素に関してある程度
の固溶限を有している。従って、CuAlO2 、SrC
22 などの酸化物は、その範囲の組成比であればよ
い。
【0042】以上のような化合物の中でも、CuAlO
2 、CuGaO2 、ACu22 (A:アルカリ土類金
属、または希土類金属で、特にSr、Baが好ましい)
およびこれらの混晶化合物は、組成制御が容易でワイド
ギャップの半導体となるため特に好ましい。
【0043】また、本発明の無機物層は、バンドギャッ
プが2.5eV以上、より好ましくは2.7eV以上、さら
には3.0eV以上、特に3.2eVであるものであること
が好ましい。その上限は、特に規制されるものではない
が、通常、4eV程度である。バンドギャップが2.5eV
以上であると可視光で透明性を有する素子が得られる。
バンドギャップが2.5eV以上の無機物層に用いる材料
は、上述した1価のCuを含む複合酸化物中より適宜選
択して用いればよい。
【0044】さらに本発明の無機物層は、p型半導体で
あるとさらに好ましい。n型半導体層に対し、Cuを含
む複合酸化物を含有する無機物層は、その界面のn型半
導体側に、空乏層を発生させる役割を果たし、界面、中
のホールを発光層にさらに効率良く注入することができ
低い電圧で安定した発光特性を有する素子が得られる。
p型半導体の無機物層に用いる材料は、上述したデラフ
ォサイト化合物中より適宜選択して用いればよい。これ
らの化合物の中には、そのままでp型半導体の性質を示
すものもあるが、これらの化合物の作製時に公知のドー
ピング物質またはガスを添加してp型化を行うことが好
ましい。また、ドーピングを行わず、組成をずらすこと
によりp型化を行うことが特に好ましい。p型半導体か
否かはホール測定、またはゼーベック効果により判断す
ることができる。
【0045】p型化する場合のドーパントとしては、例
えば、1価の金属、特にカリウム等が挙げられる。これ
らは単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いて
もよい。またドーピング量としては、全体の5at%以
下、特に3at%以下程度であることが好ましい。
【0046】無機物層の形態としては、非晶質薄膜、微
結晶薄膜、多結晶薄膜、エピタキシャル薄膜、単結晶薄
膜、または、これらの入り交じった薄膜、またこれらの
積層薄膜や人工格子薄膜が用いられる。特に、ガラス基
板上で素子を用いる場合には、多結晶薄膜が好ましい。
多結晶薄膜は大面積に形成可能でかつ結晶性であるた
め、無機物層の半導体的特性を効果的に利用することが
可能である。
【0047】無機物層の厚みとしては、特に制限はない
が、10nm〜3μm 程度が使用され目的の電子デバイス
により使い分ける。大面積でピンホールフリーとするた
めおよび結晶性を高めるために100nm〜1μm が好ま
しい。
【0048】上記の無機物層の製造方法としては、スパ
ッタ法、蒸着法、MBE法、CVD法などの各種の物理
的または化学的な薄膜形成方法などが用いられ、また、
特性向上のため、ポスト還元アニール法などの薄膜形成
後に後処理を使用してもよい。
【0049】本発明で用いるn型半導体層は、以下のn
型半導体中バンドギャップが2.5eV以上であるものを
用いる。a−Si、a−SiCおよびその混晶系、As
23 などアモルファスカルコゲナイド、C、Si、G
e、SiC及びその混晶系、GaN、InN、AlNお
よびその混晶系、GaP、InP、AlPおよびその混
晶系、GaAs、InAs、AlAsおよびその混晶
系、GaSb、InSb、AlSbおよびその混晶系、
ZnS、ZnO、ZnTe、ZnSeおよびその混晶
系、CdS、CdO、CdTe、CdSeおよびその混
晶系、PbS、PbO、PbTe、PbSeおよびその
混晶系、SnS、SnTe、SnSeおよびその混晶
系、CuGaS2 、CuInSe2 、AgGaS2 など
のカルコパイライト化合物、TIOなどSnO2 、In
23 およびその化合物、AgInO2、SnドープAg
InO2 などのデラフォサイト化合物、AgSbO3
Cd2GeO4 、Cd2PbO4 、MgIn24 、Zn
Ga24 、V25 系の酸化物半導体など。さらに、お
よび以上の化合物を用いた複数成分の組み合わせの混晶
化合物。
【0050】以上の中でも、ZnOを主成分とする化合
物、ITOなどSnO2 、In23 およびその化合物、
デラフォサイト化合物など酸化物、CuGaS2 、Cu
InSe2 、AgGaS2 などのカルコパイライト化合
物は、ガラス基板上に300℃程度の低温で多結晶薄膜
が得られるために、特に好ましい。
【0051】これらの化合物の作製時に公知のドーピン
グ物質またはガスを添加してn型化を行ってもよい。ま
た、ドーピングを行わず、組成をずらすことによりn型
化を行ってもよい。n型半導体か否かはホール測定、ま
たはゼーベック効果により判断することができる。
【0052】n型半導体層の形態としては、非晶質薄
膜、微結晶薄膜、多結晶薄膜、エピタキシャル薄膜、単
結晶薄膜、または、これらの入り交じった薄膜、また、
これらの積層薄膜や人工格子薄膜が用いられる。。多結
晶薄膜は大面積に形成可能でかつ結晶性であるため、n
型半導体層の半導体的特性を効果的に利用することが可
能である。
【0053】本発明で用いる基板の材料は特に限定され
ないが、非晶質基板たとえばガラス、石英、有機物シー
トなどを用いることが好ましい。
【0054】本発明において、無機物層とn型半導体層
の積層順序は任意である。n型半導体層に結晶性の優れ
る層を用いる場合には、単結晶の基板上にn型半導体層
をエピ成長させ、その上に無機物層を形成すればよい。
【0055】無機物層の厚みとしては、特に制限はない
が、10nm〜3μm程度が使用される目的の素子により
使い分ける。大面積でピンホールフリーとするためおよ
び結晶性を高めるために100nm〜1μmが好ましい。
【0056】上記の無機物層の製造方法としては、スパ
ッタ法、蒸着法、MBE法、CVD法などの各種の物理
的または化学的な薄膜形成方法などが用いられ、また、
特性向上のため、ポストアニール法などの薄膜形成後に
後処理を使用してもよい。
【0057】本発明に用いる絶縁層は、特に限定されな
いが、透明すなわち、バンドギャップが大きく絶縁性に
優れたものが好ましい。たとえば酸化シリコン、酸化タ
ンタル、酸化アルミニウム、酸化チタン、窒化シリコ
ン、窒化タンタル、MgO、SrTiO3 、ジルコニ
ア、安定化ジルコニア等を用いることができる。
【0058】以上のような積層薄膜は目的とする機能を
得るために、各層に透明電極を形成して表示装置の駆動
用のTFDアレイとすることができる。
【0059】用いる電極材料は、高仕事関数の物質が好
ましく、例えば、Au、Pt、Ni、Pd、Co、C
u、Mo、W、Fe、Cr、Sn、Ti、Al、Ag、
Ta等の金属元素単体、または安定性を向上させるため
にそれらを含む2成分、3成分の合金系を用いることが
好ましい。また、低抵抗の半導体たとえばZnO、IT
O、GaN等が好ましい。特に、本発明での積層薄膜
は、ガラス基板上で透明の積層薄膜とすることを特徴と
しているため、金属を使用する場合は、十分薄く透明性
を保つ程度に形成する。また、ZnO、ITOなどの透
明電極を用いることが特に好ましい。ITOは、通常I
2 3 とSnOとを化学量論組成で含有するが、O量
は多少これから偏倚していてもよい。In2 3 に対す
るSnO2 の混合比は、1〜20wt%、さらには5〜1
2wt%が好ましい。また、IZOでのIn2 3 に対す
るZnOの混合比は、通常、12〜32wt%程度であ
る。
【0060】このように、透明電極を用いると、完全に
透明なスイッチングアレイを構成できる。
【0061】電極薄膜の厚さは、電子、ホール注入を十
分行える一定以上の厚さとすれば良く、0.1nm以上、
好ましくは0.5nm以上、特に1nm以上とすればよい。
また、その上限値には特に制限はないが、通常膜厚は1
〜500nm程度とすればよい。特に金属材料を電極とし
てを使用する場合は、十分薄く透明性を保つ程度0.5
nm〜50nm程度に形成する。電子、ホール注入電極の上
には、さらに補助電極(保護電極)を設けてもよい。
【0062】補助電極の厚さは、電子およびホール注入
効率を確保し、水分や酸素あるいは有機溶媒の進入を防
止するため、一定以上の厚さとすればよく、好ましくは
50nm以上、さらには100nm以上、特に100〜10
00nmの範囲が好ましい。補助電極層が薄すぎると、そ
の効果が得られず、また、補助電極層の段差被覆性が低
くなってしまい、端子電極との接続が十分ではなくな
る。一方、補助電極層が厚すぎると、補助電極層の応力
が大きくなるため、断線など信頼性の低下を招く。
【0063】電子およびホール注入電極と補助電極とを
併せた全体の厚さとしては、特に制限はないが、通常1
00〜1000nm程度とすればよい。
【0064】上記のTFDアレイは、半導体プロセスに
より加工して、平面上に多数並べ、発光セルまたは液晶
のセル等とともに面上に1画素に2個以上のTFT並
べ、各画素とし、アクティブマトリックス駆動の表示装
置となる。この装置においては、TFDアレイは透明で
あるので、TFDを多数形成しても開口率の低下がな
い。
【0065】本発明のTFDアレイは、有機EL素子と
組み合わせて用いてもよい。
【0066】有機EL素子の電子注入電極としては、低
仕事関数の物質が好ましく、例えば、K、Li、Na、
Mg、La、Ce、Ca、Sr、Ba、Al、Ag、I
n、Sn、Zn、Zr等の金属元素単体、または安定性
を向上させるためにそれらを含む2成分、3成分の合金
系を用いることが好ましい。合金系としては、例えばA
g・Mg(Ag:1〜20at%)、Al・Li(Li:
0.3〜14at%)、In・Mg(Mg:50〜80at
%)、Al・Ca(Ca:5〜20at%)等が好まし
い。また、これらの酸化物を、補助電極と組み合わせて
形成してもよい。なお、電子注入電極は蒸着法やスパッ
タ法で形成することが可能である。
【0067】電子注入電極薄膜の厚さは、電子注入を十
分行える一定以上の厚さとすればよく、0.1nm以上、
好ましくは1nm以上とすればよい。また、その上限値に
は特に制限はないが、通常膜厚は1〜500nm程度とす
ればよい。
【0068】正積層のときには、電子注入電極上に保護
電極を設けてもよい。保護電極の厚さは、電子注入効率
を確保し、水分や酸素あるいは有機溶媒の進入を防止す
るため、一定以上の厚さとすればよく、好ましくは50
nm以上、さらには100nm以上、特に100〜1000
nmの範囲が好ましい。保護電極層が薄すぎると、その効
果が得られず、また、保護電極層の段差被覆性が低くな
ってしまい、端子電極との接続が十分ではなくなる。一
方、保護電極層が厚すぎると、保護電極層の応力が大き
くなるため、ダークスポットの成長速度が速くなってし
まう。
【0069】電子注入電極と保護電極とを併せた全体の
厚さとしては、特に制限はないが、通常100〜100
0nm程度とすればよい。なお、電極の光透過率を重視す
る場合には、膜厚を薄くするか、上記透明電極を用いて
もよい。
【0070】次に、有機EL構造体の有機物層について
詳述する。発光層は、少なくとも発光機能に関与する1
種類、または2種類以上の有機化合物薄膜の積層膜から
なる。
【0071】発光層は、ホール(正孔)および電子の注
入機能、それらの輸送機能、ホールと電子の再結合によ
り励起子を生成させる機能を有する。発光層には、比較
的電子的にニュートラルな化合物を用いることで、電子
とホールを容易かつバランスよく注入・輸送することが
できる。
【0072】発光層は、必要により、狭義の発光層の
他、さらに有機材料のホール輸送層を設けたり、電子注
入輸送層等を有していても良い。
【0073】必要により設けられるホール輸送層は、無
機ホール注入層からのホールの注入を容易にする機能、
ホールを安定に輸送する機能および電子を妨げる機能を
有するものであり、電子注入輸送層は、電子注入電極か
らの電子の注入を容易にする機能、電子を安定に輸送す
る機能およびホールを妨げる機能を有するものである。
これらの層は、発光層に注入されるホールや電子を増大
・閉じこめさせ、再結合領域を最適化させ、発光効率を
改善する。
【0074】発光層の厚さ、ホール輸送層の厚さおよび
電子注入輸送層の厚さは、特に制限されるものではな
く、形成方法によっても異なるが、通常5〜500nm程
度、特に10〜300nmとすることが好ましい。
【0075】ホール輸送層の厚さおよび電子注入輸送層
の厚さは、再結合・発光領域の設計によるが、発光層の
厚さと同程度または1/10〜10倍程度とすればよ
い。電子の注入層と輸送層とを分ける場合は、注入層は
1nm以上、輸送層は1nm以上とするのが好ましい。この
ときの注入層、輸送層の厚さの上限は、通常、注入層で
500nm程度、輸送層で500nm程度である。このよう
な膜厚については、注入輸送層を2層設けるときも同じ
である。
【0076】有機EL素子の発光層には、発光機能を有
する化合物である蛍光性物質を含有させる。このような
蛍光性物質としては、例えば、特開昭63−26469
2号公報に開示されているような化合物、例えばキナク
リドン、ルブレン、スチリル系色素等の化合物から選択
される少なくとも1種が挙げられる。また、トリス(8
−キノリノラト)アルミニウム等の8−キノリノールま
たはその誘導体を配位子とする金属錯体色素などのキノ
リン誘導体、テトラフェニルブタジエン、アントラセ
ン、ペリレン、コロネン、12−フタロペリノン誘導体
等が挙げられる。さらには、特開平8−12600号公
報(特願平6−110569号)に記載のフェニルアン
トラセン誘導体、特開平8−12969号公報(特願平
6−114456号)に記載のテトラアリールエテン誘
導体等を用いることができる。
【0077】また、それ自体で発光が可能なホスト物質
と組み合わせて使用することが好ましく、ドーパントと
しての使用が好ましい。このような場合の発光層におけ
る化合物の含有量は0.01〜10wt% 、さらには0.
1〜5wt% であることが好ましい。ホスト物質と組み合
わせて使用することによって、ホスト物質の発光波長特
性を変化させることができ、長波長に移行した発光が可
能になるとともに、素子の発光効率や安定性が向上す
る。
【0078】ホスト物質としては、キノリノラト錯体が
好ましく、さらには8−キノリノールまたはその誘導体
を配位子とするアルミニウム錯体が好ましい。このよう
なアルミニウム錯体としては、特開昭63−26469
2号、特開平3−255190号、特開平5−7073
3号、特開平5−258859号、特開平6−2158
74号等に開示されているものを挙げることができる。
【0079】具体的には、まず、トリス(8−キノリノ
ラト)アルミニウム、ビス(8−キノリノラト)マグネ
シウム、ビス(ベンゾ{f}−8−キノリノラト)亜
鉛、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)アルミニウ
ムオキシド、トリス(8−キノリノラト)インジウム、
トリス(5−メチル−8−キノリノラト)アルミニウ
ム、8−キノリノラトリチウム、トリス(5−クロロ−
8−キノリノラト)ガリウム、ビス(5−クロロ−8−
キノリノラト)カルシウム、5,7−ジクロル−8−キ
ノリノラトアルミニウム、トリス(5,7−ジブロモ−
8−ヒドロキシキノリノラト)アルミニウム、ポリ[亜
鉛(II)−ビス(8−ヒドロキシ−5−キノリニル)メ
タン]等がある。
【0080】また、8−キノリノールまたはその誘導体
のほかに他の配位子を有するアルミニウム錯体であって
もよく、このようなものとしては、ビス(2−メチル−
8−キノリノラト)(フェノラト)アルミニウム(III)
、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(オルト−
クレゾラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−
8−キノリノラト)(メタークレゾラト)アルミニウム
(III) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(パラ
−クレゾラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル
−8−キノリノラト)(オルト−フェニルフェノラト)
アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−8−キノリノ
ラト)(メタ−フェニルフェノラト)アルミニウム(II
I) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(パラ−
フェニルフェノラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−
メチル−8−キノリノラト)(2,3−ジメチルフェノ
ラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−8−キ
ノリノラト)(2,6−ジメチルフェノラト)アルミニ
ウム(III) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)
(3,4−ジメチルフェノラト)アルミニウム(III) 、
ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(3,5−ジメ
チルフェノラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチ
ル−8−キノリノラト)(3,5−ジ−tert−ブチルフ
ェノラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−8
−キノリノラト)(2,6−ジフェニルフェノラト)ア
ルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラ
ト)(2,4,6−トリフェニルフェノラト)アルミニ
ウム(III) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)
(2,3,6−トリメチルフェノラト)アルミニウム(I
II) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(2,
3,5,6−テトラメチルフェノラト)アルミニウム(I
II) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(1−ナ
フトラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−8
−キノリノラト)(2−ナフトラト)アルミニウム(II
I) 、ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラト)
(オルト−フェニルフェノラト)アルミニウム(III) 、
ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラト)(パラ−
フェニルフェノラト)アルミニウム(III) 、ビス(2,
4−ジメチル−8−キノリノラト)(メタ−フェニルフ
ェノラト)アルミニウム(III) 、ビス(2,4−ジメチ
ル−8−キノリノラト)(3,5−ジメチルフェノラ
ト)アルミニウム(III) 、ビス(2,4−ジメチル−8
−キノリノラト)(3,5−ジ−tert−ブチルフェノラ
ト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−4−エチ
ル−8−キノリノラト)(パラ−クレゾラト)アルミニ
ウム(III) 、ビス(2−メチル−4−メトキシ−8−キ
ノリノラト)(パラ−フェニルフェノラト)アルミニウ
ム(III) 、ビス(2−メチル−5−シアノ−8−キノリ
ノラト)(オルト−クレゾラト)アルミニウム(III) 、
ビス(2−メチル−6−トリフルオロメチル−8−キノ
リノラト)(2−ナフトラト)アルミニウム(III) 等が
ある。
【0081】このほか、ビス(2−メチル−8−キノリ
ノラト)アルミニウム(III) −μ−オキソ−ビス(2−
メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(III) 、ビス
(2,4−ジメチル−8−キノリノラト)アルミニウム
(III) −μ−オキソ−ビス(2,4−ジメチル−8−キ
ノリノラト)アルミニウム(III) 、ビス(4−エチル−
2−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(III) −
μ−オキソ−ビス(4−エチル−2−メチル−8−キノ
リノラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−4
−メトキシキノリノラト)アルミニウム(III) −μ−オ
キソ−ビス(2−メチル−4−メトキシキノリノラト)
アルミニウム(III) 、ビス(5−シアノ−2−メチル−
8−キノリノラト)アルミニウム(III) −μ−オキソ−
ビス(5−シアノ−2−メチル−8−キノリノラト)ア
ルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−5−トリフルオ
ロメチル−8−キノリノラト)アルミニウム(III) −μ
−オキソ−ビス(2−メチル−5−トリフルオロメチル
−8−キノリノラト)アルミニウム(III) 等であっても
よい。
【0082】このほかのホスト物質としては、特開平8
−12600号公報(特願平6−110569号)に記
載のフェニルアントラセン誘導体や特開平8−1296
9号公報(特願平6−114456号)に記載のテトラ
アリールエテン誘導体なども好ましい。
【0083】発光層は電子注入輸送層を兼ねたものであ
ってもよく、このような場合はトリス(8−キノリノラ
ト)アルミニウム等を使用することが好ましい。これら
の蛍光性物質を蒸着すればよい。
【0084】また、発光層は、必要に応じて、少なくと
も1種のホール注入輸送性化合物と少なくとも1種の電
子注入輸送性化合物との混合層とすることも好ましく、
さらにはこの混合層中にドーパントを含有させることが
好ましい。このような混合層における化合物の含有量
は、0.01〜20wt% 、さらには0.1〜15wt% と
することが好ましい。
【0085】混合層では、キャリアのホッピング伝導パ
スができるため、各キャリアは極性的に有利な物質中を
移動し、逆の極性のキャリア注入は起こりにくくなるた
め、有機化合物がダメージを受けにくくなり、素子寿命
がのびるという利点がある。また、前述のドーパントを
このような混合層に含有させることにより、混合層自体
のもつ発光波長特性を変化させることができ、発光波長
を長波長に移行させることができるとともに、発光強度
を高め、素子の安定性を向上させることもできる。
【0086】混合層に用いられるホール注入輸送性化合
物および電子注入輸送性化合物は、各々、後述のホール
輸送層用の化合物および電子注入輸送層用の化合物の中
から選択すればよい。なかでも、ホール輸送層用の化合
物としては、強い蛍光を持ったアミン誘導体、例えばホ
ール輸送材料であるトリフェニルジアミン誘導体、さら
にはスチリルアミン誘導体、芳香族縮合環を持つアミン
誘導体を用いるのが好ましい。
【0087】電子注入輸送性の化合物としては、キノリ
ン誘導体、さらには8−キノリノールないしその誘導体
を配位子とする金属錯体、特にトリス(8−キノリノラ
ト)アルミニウム(Alq3 )を用いることが好まし
い。また、上記のフェニルアントラセン誘導体、テトラ
アリールエテン誘導体を用いるのも好ましい。
【0088】ホール輸送層用の化合物としては、強い蛍
光を持ったアミン誘導体、例えば上記のホール輸送材料
であるトリフェニルジアミン誘導体、さらにはスチリル
アミン誘導体、芳香族縮合環を持つアミン誘導体を用い
るのが好ましい。
【0089】この場合の混合比は、それぞれのキャリア
移動度とキャリア濃度によるが、一般的には、ホール注
入輸送性化合物の化合物/電子注入輸送機能を有する化
合物の重量比が、1/99〜99/1、さらに好ましく
は10/90〜90/10、特に好ましくは20/80
〜80/20程度となるようにすることが好ましい。
【0090】また、混合層の厚さは、分子層一層に相当
する厚み以上で、有機化合物層の膜厚未満とすることが
好ましい。具体的には1〜85nmとすることが好まし
く、さらには5〜60nm、特に5〜50nmとすることが
好ましい。
【0091】また、混合層の形成方法としては、異なる
蒸着源より蒸発させる共蒸着が好ましいが、蒸気圧(蒸
発温度)が同程度あるいは非常に近い場合には、予め同
じ蒸着ボード内で混合させておき、蒸着することもでき
る。混合層は化合物同士が均一に混合している方が好ま
しいが、場合によっては、化合物が島状に存在するもの
であってもよい。発光層は、一般的には、有機蛍光物質
を蒸着するか、あるいは、樹脂バインダー中に分散させ
てコーティングすることにより、発光層を所定の厚さに
形成する。
【0092】また、ホール注入輸送層には、例えば、特
開昭63−295695号公報、特開平2−19169
4号公報、特開平3−792号公報、特開平5−234
681号公報、特開平5−239455号公報、特開平
5−299174号公報、特開平7−126225号公
報、特開平7−126226号公報、特開平8−100
172号公報、EP0650955A1等に記載されて
いる各種有機化合物を用いることができる。例えば、テ
トラアリールベンジシン化合物(トリアリールジアミン
ないしトリフェニルジアミン:TPD)、芳香族三級ア
ミン、ヒドラゾン誘導体、カルバゾール誘導体、トリア
ゾール誘導体、イミダゾール誘導体、アミノ基を有する
オキサジアゾール誘導体、ポリチオフェン等である。こ
れらの化合物は、1種のみを用いても、2種以上を併用
してもよい。2種以上を併用するときは、別層にして積
層したり、混合したりすればよい。
【0093】ホール注入輸送層をホール注入層とホール
輸送層とに分けて設層する場合は、ホール注入輸送層用
の化合物のなかから好ましい組合せを選択して用いるこ
とができる。このとき、ホール注入電極(ITO等)側
からイオン化ポテンシャルの小さい化合物の順に積層す
ることが好ましい。また、ホール注入電極表面には薄膜
性の良好な化合物を用いることが好ましい。このような
積層順については、ホール注入輸送層を2層以上設ける
ときも同様である。このような積層順とすることによっ
て、駆動電圧が低下し、電流リークの発生やダークスポ
ットの発生・成長を防ぐことができる。また、素子化す
る場合、蒸着を用いているので1〜10nm程度の薄い膜
も均一かつピンホールフリーとすることができるため、
ホール注入層にイオン化ポテンシャルが小さく、可視部
に吸収をもつような化合物を用いても、発光色の色調変
化や再吸収による効率の低下を防ぐことができる。ホー
ル注入輸送層は、発光層等と同様に上記の化合物を蒸着
することにより形成することができる。
【0094】電子注入輸送層には、トリス(8−キノリ
ノラト)アルミニウム(Alq3 )等の8−キノリノー
ルまたはその誘導体を配位子とする有機金属錯体などの
キノリン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ペリレン誘
導体、ピリジン誘導体、ピリミジン誘導体、キノキサリ
ン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、ニトロ置換フルオ
レン誘導体等を用いることができる。電子注入輸送層は
発光層を兼ねたものであってもよく、このような場合は
トリス(8−キノリノラト)アルミニウム等を使用する
ことが好ましい。電子注入輸送層の形成は、発光層と同
様に、蒸着等によればよい。
【0095】電子注入輸送層を電子注入層と電子輸送層
とに分けて積層する場合には、電子注入輸送層用の化合
物の中から好ましい組み合わせを選択して用いることが
できる。このとき、電子注入電極側から電子親和力の値
の大きい化合物の順に積層することが好ましい。このよ
うな積層順については、電子注入輸送層を2層以上設け
るときも同様である。
【0096】ホール注入輸送層、発光層および電子注入
輸送層の形成には、均質な薄膜が形成できることから、
真空蒸着法を用いることが好ましい。真空蒸着法を用い
た場合、アモルファス状態または結晶粒径が0.2μm
以下の均質な薄膜が得られる。結晶粒径が0.2μm を
超えていると、不均一な発光となり、素子の駆動電圧を
高くしなければならなくなり、ホールの注入効率も著し
く低下する。
【0097】真空蒸着の条件は特に限定されないが、1
-4Pa以下の真空度とし、蒸着速度は0.01〜1nm/
sec 程度とすることが好ましい。また、真空中で連続し
て各層を形成することが好ましい。真空中で連続して形
成すれば、各層の界面に不純物が吸着することを防げる
ため、高特性が得られる。また、素子の駆動電圧を低く
したり、ダークスポットの発生・成長を抑制したりする
ことができる。
【0098】これら各層の形成に真空蒸着法を用いる場
合において、1層に複数の化合物を含有させる場合、化
合物を入れた各ボートを個別に温度制御して共蒸着する
ことが好ましい。
【0099】本発明の有機EL素子は、例えば、基板/
スイッチング素子(ホール注入電極を有する)/ホール
注入輸送層/発光層/電子注入輸送層/電子注入電極と
が順次積層された構成としてもよい。また、基板/スイ
ッチング素子(電子注入電極を有する)/電子注入輸送
層/発光層/ホール注入輸送層/ホール注入電極とが順
次積層された構成(逆積層)としてもよい。
【0100】また、上記素子は、電子注入電極を透明と
するか、膜厚を極端に薄くして他の透明電極と組み合わ
せることで電子注入電極側からの光取り出しが可能とな
り、素子の両面(上下)より光を取り出す構成としても
よい。
【0101】有機EL素子は、直流駆動やパルス駆動さ
れ、また交流駆動も可能である。印加電圧は、通常、2
〜30V 程度である。
【0102】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を示し、本発明
をさらに詳細に説明する。液晶表示装置を作製した。構
造は図14,15〜17に示した並列型とし、図4,5
のような平面型のバックtoバックダイオードアレイを形
成した。
【0103】まず、ガラス基板としてコーニング社製商
品名7059基板を中性洗剤を用いてスクラブ洗浄し
た。
【0104】この基板上にITO酸化物ターゲットを用
いRFマグネトロンスパッタリング法により、基板温度
250℃で、膜厚200nmのITO電極層を形成した。
このITO電極は、後に示すプロセスで中間電極15と
なる。
【0105】次に、このITO膜をベタ形成してある基
板上に、多元反応性蒸着法を用いて、以下の手順でSr
Cu22 薄膜を無機物層5として形成した。
【0106】真空槽内に設置された回転および加熱機構
を備えた基板ホルダーに上記基板を固定し、真空蒸着槽
を10-6Torrまでポンプにより排気した。酸素をチャン
バー内にノズルから25cc/分の割合で導入し、基板を
350℃に加熱し回転させた。回転数は20rpm とし
た。
【0107】その後、金属SrおよびCuをそれぞれ独
立した蒸発源からSr/Cuモル比で0.5に制御しつ
つ同時に供給した。この時、チャンバー内の酸素圧は、
1×10-4 Torrとし、SrおよびCu金属と酸素を反
応させ、厚さ約300nmのSrCu22 薄膜を形成し
た。
【0108】この薄膜の組成を蛍光X線分析により調べ
たところ、モル比でSr:Cu=3.2:6.8であっ
た。
【0109】得られたSrCu22 薄膜について、X
RDによる評価を行ない、この薄膜のXRDパターンか
ら、形成されたSrCu22 薄膜は多結晶薄膜である
ことが確認できた。
【0110】得られたSrCu22 薄膜について光透
過特性を測定し、可視領域、赤外領域で透明であること
を確認した。また、バンドギャップを計算したところ約
3.3eVであった。
【0111】SrCu22 薄膜は、室温でシート抵抗
0.11MΩ/cm2 、抵抗率3.3Ωcmであった。ま
た、ゼーベック定数の極性からp型の導電性を確認し
た。
【0112】このSrCu22薄膜による無機物層5上
にn型半導体層6として、ZnO薄膜を以下の方法で形
成した。
【0113】RFマグネトロンスパッタリング装置を用
いた。基板温度を250℃とし、ZnO焼結体ターゲッ
トを用い、スパッタガスにAr:4Pa導入し、RFパワ
ー:120Wで膜厚約1μmのZnO薄膜を形成した。
【0114】X線回折によるとウルツアイト型の結晶構
造を有し、C軸に配向した多結晶薄膜であることがわか
った。また、ZnO薄膜のキャリア濃度は、5×1018
(1/cm3)、ゼーベック係数の測定よりn型の半導体
膜であり、光透過特性からバンドギャップは3.1eV
であることがわかった。
【0115】ここでは、SrCu22 薄膜、ZnO薄
膜の評価のために取り出したが、実際の素子作製では、
ITO膜形成、SrCu22薄膜形成、ZnO薄膜形成
を連続して行い、ガラス基板/ITO膜/SrCu2
2 薄膜/ZnO薄膜構造の積層薄膜を得た。
【0116】さらに、この積層薄膜をエッチングにより
パターンを形成した。このときITO膜による中間電極
15が形成される。平面型バックtoバックダイオードア
レイとするため、再び前回と同様にITOを200nm形
成後エッチングし、透明電極4を形成した。
【0117】さらに、SiO2 による絶縁膜7を形成、
さらに電極取り出しのための穴をSiO2 絶縁膜に開け
た後、画素側上部透明電極8として、前回と同様にIT
O薄膜を200nm形成した。
【0118】得られた構造から評価のために、透明電極
4、画素側上部透明電極8からリードを引き出し、電界
を印加し、V−I測定を行った。結果を図22に示す。
特性は対称なダイオード特性を示していることがわか
る。すなわちこの素子では、p型のSrCu22 薄膜
とn型のZnO薄膜からなるp−n接合によるバックto
バックダイオード素子となっている。
【0119】また、基板にガラス、電極に透明電極を用
いているため素子は、肉眼で透明であった。
【0120】作製したダイオードアレイを用いて、液晶
表示装置を作製し、画像を表示させたが、表示画素中に
欠陥が見られた。
【0121】同様なダイオードアレイを作製し、液晶表
示装置とする前に、ダイオードアレイのみを検査した。
いくつか欠陥を有するTFDが特定された。この画素に
対し、リペア用の電極をレーザーリペア装置により切断
した。
【0122】検査済みのダイオードアレイを用い、液晶
表示装置を作製し、画像を表示させ、表示画素中に欠陥
がないことが確認できた。
【0123】本発明のマトリックス表示装置は、その構
造から明らかなように、光の透過しない部分がなく、開
口率が大きく、省電力化、高輝度化が達成でき、ダイオ
ード不良を修正できる液晶表示装置が得られることがわ
かる。
【0124】<実施例2>実施例1において、ダイオー
ドアレイが形成された基板の表面をUV/O3 洗浄した
後、真空蒸着装置の基板ホルダーに固定して、槽内を1
×10-4Pa以下まで減圧した。
【0125】次いで、蒸着法により、4,4’,4”−
トリス(−N−(3−メチルフェニル)−N−フェニル
アミノ)トリフェニルアミン(m−MTDATA)を蒸
着速度0.1nm/secで55nmの厚さに蒸着してホール
注入層を形成し、N,N’−ジフェニル−N,N’−m
−トリル−4,4’−ジアミノ−1,1’−ビフェニル
(TPD)を蒸着速度0.1nm/secで20nmの厚さに
蒸着してホール輸送層を形成した。
【0126】さらに、減圧を保ったまま、N,N,
N’,N’−テトラキス(m−ビフェニル)−1,1’
−ビフェニル−4,4’−ジアミン(TPD)と、トリ
ス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq3 )と、
ルブレンとを、全体の蒸着速度0.2nm/secとして10
0nmの厚さに蒸着し、発光層とした。TPD:Alq3
=1:1(重量比)、この混合物に対してルブレンを1
0体積%ドープした。
【0127】次いで、蒸着法により、トリス(8−キノ
リノラト)アルミニウム(Alq3)を蒸着速度0.2n
m/secとして100nmの厚さに蒸着し、電子注入輸送層
とした。
【0128】次いで、減圧を保ったまま、AlLi(L
i:7at%)を1nmの厚さに蒸着し、続けてAlを20
0nmの厚さに蒸着し、電子注入電極および補助電極とし
た。
【0129】得られた有機EL構造体が積層されている
マトリクス基板に、封止板を固定した。
【0130】得られた各有機EL素子10サンプルを、
10mA/cm2の定電流密度で連続駆動させたところ、従来
のマトリックス表示装置と比較して、輝度が向上してい
ることが確認できた。
【0131】<実施例3>実施例1および2において、
ダイオードの構造をpn接続構造から、MIS構造のダ
イオード、例えば、少なくとも、Cuを含む複合酸化物
を含有する無機物層と絶縁層によるMIS(金属導電性
層−絶縁性層−半導性層)構造を有し、ガラス基板/I
TO電極/SrCu22 薄膜(無機物層)/SiO2
薄膜(絶縁層)/ITOの構造のMISダイオードや、
バンドギャップ2.5eV以上であり、n型導電性を示
すn型半導体層と絶縁層によるMIS構造を有し、ガラ
ス基板/ITO電極/ZnO薄膜(n型半導体層)/S
IO2 薄膜(絶縁層)/ITOの構造のMISダイオー
ドなどに代えても、透明なダイオード素子で、実施例1
および2とほぼ同様の効果が得られることが確認でき
た。
【0132】<実施例4>実施例1および2において、
ダイオードの構造を図18、図19〜図21に示す直列
型としても同様の効果が得られることが確認できた。
【0133】本発明のマトリックス表示装置は、その構
造から明らかなように、光の透過ない部分がなく、開口
率が大きく、省電力化、高輝度化が達成できる表示装置
が得られることがわかる。
【0134】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、透明のス
イッチングアレイをガラス基板上に形成したことを特徴
とした冗長構造を有する表示装置であり、開口率を大き
くとれ、従って、高輝度、省電力タイプ、で歩留まりの
高いのアクティブマトリックス型の表示装置が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】透明TFD素子を用いた液晶表示装置の等価回
路図である。
【図2】透明TFD素子の構成例を示す平面図である。
【図3】図2の断面A−A’矢視図である。
【図4】本発明に用いる透明TFD素子の構成例で、バ
ックtoバックの構成例を示す平面図である。
【図5】図4の断面A−A’矢視図である。
【図6】本発明に用いるTFDのバックtoバック型接続
を示す回路図である。
【図7】本発明に用いるTFDのリング型接続を示す回
路図である。
【図8】本発明に用いるTFDのバックtoバック型ダイ
オードの構成例を示す概略断面図である。
【図9】本発明に用いるTFDのバックtoバック型ダイ
オードの構成例を示す概略断面図である。
【図10】本発明に用いるTFDのバックtoバック型で
かつ平面構造を有するダイオードの構成例を示す概略断
面図である。
【図11】本発明に用いるTFDのバックtoバック型で
かつ平面構造を有するダイオードの構成例を示す概略断
面図である。
【図12】本発明に用いるTFDのバックtoバック型で
かつ平面構造を有するダイオードの構成例を示す概略断
面図である。
【図13】本発明に用いるTFDのバックtoバック型で
かつ平面構造を有するダイオードの構成例を示す概略断
面図である。
【図14】本発明の並列冗長構成を有する液晶表示装置
の等価回路である。
【図15】本発明の並列冗長構造を有する透明TFD素
子を用いた構成例を示す平面図である。
【図16】図15の断面A−A’矢視図である。
【図17】図15の断面B−B’矢視図である。
【図18】本発明の直列冗長構成を有する液晶表示装置
の等価回路図である。
【図19】本発明の並列冗長構造を有する透明TFD素
子を用いた構成例を示す平面図である。
【図20】図19の断面A−A’矢視図である。
【図21】図19の断面B−B’矢視図である。
【図22】本発明のTFDのV−I特性である。
【符号の説明】
1 TFD素子 2 液晶部分 3 ガラス基板 4 透明電極 5 無機物層 6 n型半導体層 7 絶縁膜 8 画素側上部透明電極 9 下部電極 10 無機物層 11 n型半導体層または絶縁層 12 上部電極 13 無機物層または絶縁層 14 n型半導体層 15 中間電極 16 画素 17 透明TFD 18 リペア電極 19 直列接続電極
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 29/861 H01L 29/88 F H05B 33/14 29/91 H Fターム(参考) 2H092 JA05 JA07 JA11 JA12 JA13 JB72 KA05 KA08 KA09 KA18 KB25 MA02 MA17 NA07 NA12 NA29 PA13 3K007 AB02 AB05 AB06 AB18 BA06 CA01 CB01 DA00 DA02 DA05 DB03 DC01 EB00 EC00 FA01 FA03 5C080 AA06 BB05 DD03 DD26 DD28 EE25 FF09 JJ01 JJ02 JJ03 JJ05 JJ06 5C094 AA10 AA22 AA43 BA27 CA19 DA09 EA05 EB02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スイッチング素子本体として透明である
    p−n接合またはMIS(金属導電性層−絶縁性層−半
    導性層)接合であるダイオード素子を有するスイッチン
    グ素子が表示画素とともに面上に多数配置され、 前記各表示画素とスイッチング素子とが電気的接続さ
    れ、かつ各表示画素をスイッチング素子を用いてマトリ
    ックス駆動するマトリックス表示装置であって、 前記各表示画素を駆動するスイッチング素子を少なくと
    も2組以上有するマトリックス表示装置。
  2. 【請求項2】 前記スイッチング素子を各表示画素の駆
    動回路から電気的に切断するためのリペア電極を有する
    請求項1のマトリックス表示装置。
  3. 【請求項3】 前記各表示画素を駆動するスイッチング
    素子は、2組以上が並列に接続されている請求項1また
    は2のマトリックス表示装置。
  4. 【請求項4】 前記各表示画素を駆動するスイッチング
    素子は、2組以上が直列に接続されている請求項1また
    は2のマトリックス表示装置。
  5. 【請求項5】 前記表示画素は、有機EL素子で構成さ
    れている請求項1〜4のいずれかのマトリックス表示装
    置。
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