JP2000298440A - マトリックス表示装置 - Google Patents
マトリックス表示装置Info
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Abstract
消費電力、高品位のマトリックス表示装置を実現する。 【解決手段】 スイッチング素子本体として透明である
p−n接合またはMIS(金属導電性層−絶縁性層−半
導性層)接合を有し、かつこのスイッチング素子が表示
画素とともに面上に多数配置され、前記各表示画素とス
イッチング素子とが電気的接続され、かつ各表示画素が
スイッチング素子によりマトリックス駆動されるマトリ
ックス表示装置とした。
Description
機EL表示装置などの構造中に透明電子デバイスを配置
した改良されたマトリックス表示装置に関する。
設けられた対向する2つの電極間に液晶や発光材料を挟
んで、両電極間に電圧を加えることにより、液晶の透過
特性を変化させたり、また、発光材料を発光させたりす
ることにより、文字ないし画像を表示する。一対の対向
電極とそれに挟まれた液晶部、または、発光部を画素と
呼ぶ。対向電極を画面のX−Y方向に、対向する電極を
それぞれならべることにより、マトリックスを構成し、
各画素を駆動し、画面に表示する。画素の数を増してゆ
けば表示できる文字数、画像の鮮明度が増加する。しか
し、最も単純な、いわゆる単純マトリックス駆動方式で
は、画素数の増大とともに画素間のクロストークの影響
が大きくなり、コントラストが低下する。これを改善す
る方法として、各画素に直列にスイッチング素子を接続
する方法が用いられている。この方式は、単純マトリッ
クス駆動に対し、アクティブマトリックス駆動といわれ
ている。
えば、東芝レビュー、Vol.50、No. 9、671ペー
ジ、樋口豊喜、”TFT液晶ディスプレーの高い開口率
画素設計技術”、特開昭57−144584に述べられ
ているように、a-Si薄膜トランジスタ(a-SiTFT)、
薄膜の金属−絶縁体−金属(MIM)ダイオードが使用
され、これら素子を用いて駆動している表示装置は、通
称、TFT液晶ディスプレー、TFD(薄膜ダイオー
ド)液晶ディスプレーといわれ現在の高品質表示装置の
主流となっている。
TFDアレイ等のスイッチング素子の開口率を向上させ
ることが重要である。
それ自身が発光するのではなく液晶を通る光を制御して
表示を行うものであるから、その消費電力はバックライ
ト消費電力の割合が圧倒的に大きい。バックライトの消
費電力を低減するには、液晶画面の透過率を改善するこ
とが重要である。
画素によるものであるから、発光面積を大きくとること
により、高輝度が達成される。
チングアレイの開口率を高めることにより、高輝度化、
低消費電力化が図られる。開口率を大きくするのは光の
透過しない部分をどのように減らすかがポイントであ
る。
は50%前後であり、大きく改善の余地が残されてい
る。開口率を現状の1.5倍に向上させその他それに付
随する効果も見込むと、輝度を2倍にでき、従って、消
費電力を半減することができる。
率を向上させることにより、高輝度、低消費電力、高品
位のマトリックス表示装置を実現することである。
クス駆動に用いられるTFTはa-Si、TFDは金属膜を
用い、不透明である。本発明者らは、スイッチングアレ
イとして用いる、TFT、TFD等のスイッチング素子
を、透明な材料で構成することが可能であることを見い
だした。この、透明なスイッチング素子を利用して、開
口率を大幅に向上させることができる。
(6)のいずれかの構成により達成される。 (1) スイッチング素子本体として透明であるp−n
接合またはMIS(金属導電性層−絶縁性層−半導性
層)接合を有するスイッチング素子が表示画素とともに
面上に多数配置され、前記各表示画素とスイッチング素
子とが電気的に接続され、かつ各表示画素がスイッチン
グ素子によりマトリックス駆動されるマトリックス表示
装置。 (2) 前記スイッチング素子は、少なくともCuを含
有する複合酸化物を有する無機物層と、n型導電性を示
すn型半導体層によるp−n接合を有する上記(1)の
マトリックス表示装置。 (3) 前記スイッチング素子は、少なくともCuを含
む複合酸化物を有する無機物層と絶縁層によるMIS
(金属導電性層−絶縁性層−半導性層)構造を有する上
記(1)のマトリックス表示装置。 (4) 前記スイッチング素子は、少なくともバンドギ
ャップ2.5eV以上であって、n型導電性を示すn型半
導体層と絶縁層によるMIS構造を有する上記(1)の
マトリックス表示装置。 (5) 前記表示画素は、有機EL素子で構成されてい
る上記(1)〜(4)のいずれかのマトリックス表示装
置。 (6) 前記スイッチング素子は、無機物層、半導体層
または、半導性層が電極層を介さずに直接表示画素に接
続されている上記(1)〜(5)のいずれかのマトリッ
クス表示装置。
は、スイッチング素子本体が透明であるp−n接合また
はMIS(金属導電性層−絶縁性層−半導性層)接合で
あるダイオード素子を有し、かつこのスイッチング素子
が表示画素とともに面上に多数配置され、前記各表示画
素とスイッチング素子とが電気的接続され、かつ各表示
画素をスイッチング素子を用いてマトリックス駆動する
マトリックス表示装置である。
p−n接合ダイオードまたは、MIS型ダイオード等の
TDFを用いることができる。
も、1価のCuを含む複合酸化物を含有する無機物層
と、少なくともn型導電性を示す層が積層されている構
造体を有する。また、好ましくは無機物層のバンドギャ
ップが2.5eV以上であり、さらに好ましくは無機物層
がp型半導体である。
くとも、Cuを含む複合酸化物を含有する無機物層と、
n型導電性を示すn型半導体層によるp−n接合を有す
る。例えば、ガラス基板/ITO電極/SrCu2O2
薄膜(無機物層)/ZnO薄膜(n型半導体層)/IT
O電極の構造のp−n接合ダイオードなどである。
くとも、Cuを含む複合酸化物を含有する無機物層と絶
縁層によるMIS(金属導電性層−絶縁性層−半導性
層)構造を有する。例えば、ガラス基板/ITO電極/
SrCu2O2 薄膜(無機物層)/SiO2 薄膜(絶縁
層)/ITOの構造のMISダイオードなどである。
くとも、バンドギャップ2.5eV以上であり、n型導
電性を示すn型半導体層と絶縁層によるMIS構造を有
する。例えば、ガラス基板/ITO電極/ZnO薄膜
(n型半導体層)/SiO2 薄膜(絶縁層)/ITOの
構造のMISダイオードなどである。
ーギャップ2.5eV以上の材料を用いているため、素子
本体を透明にすることが可能である。また、このように
素子自体が透明であることから、後述のようにスイッチ
ング素子自体に直接表示素子を形成し、ITO等の透明
電極を省略することも可能である。
層、絶縁層およびその他の本発明の実施の形態を説明す
る。
価のCuを含む複合酸化物を含有することが好ましい。
また、好ましくは無機物層のバンドギャップが2.5eV
以上であり、さらに好ましくは無機物層がp型半導体で
ある。
フォサイト化合物、例えば、CuAlO2 化合物では、
1価のCuと、3価のAlによるCu+ 、AlO2 - が
それぞれc軸に垂直な2次元平面を形成し、交互に積層
している。SrCu2O2 は、O−Cu−Oのダンベル
構造のユニットがジグザグにつながり、1次元のチェー
ンを結晶構造中で形成している。デラフォサイト化合物
またはSrCu2O2は、エピタキシャル膜でもよいが、
非晶質、多結晶の薄膜においてもp型導電性を示す薄膜
が容易に得られる。ドーピングも可能である。また通電
や温度による電気的特性変化も少なく、電極材との電気
化学反応も少ないない。さらに透光性にも優れている。
物としては、デラフォサイト化合物であるCuAlO2
に代表されるI−III−VI2 あるいはZnAl2O4
に代表されるII−III2−VI4 (ここでI族元素と
してはCu、Agなど、III族元素としてはAl、G
a、In、Tlなど、VI族元素としては、O、S、S
e、Teなど、II族元素としては、Zn、Cdなど、
IV族元素としてはSi、Ge、Snなど、また、V族
元素としてはP、As、Sbなど)などの化合物または
SrCu2O2 、または、SrCu2O2 において、Sr
の代わりに他のアルカリ土類金属、または、Sc、Yお
よび他のアルカリ金属を用いた、例えば、BaCu2O
2 等のACu2O2 (A:アルカリ土類金属、または希
土類金属)で表されるものが好ましい。さらに、および
これらの化合物を用いた複数成分の組み合わせの混晶化
合物が好ましい。
値をとるのではなく、それぞれの元素に関してある程度
の固溶限を有している。従って、CuAlO2 、SrC
u2O2 などの酸化物は、その範囲の組成比であればよ
い。
2 、CuGaO2 、ACu2O2 (A:アルカリ土類金
属、または希土類金属で、特にSr、Baが好ましい)
およびこれらの混晶化合物は、組成制御が容易でワイド
ギャップの半導体となるため特に好ましい。
プが2.5eV以上、より好ましくは2.7eV以上、さら
には3.0eV以上、特に3.2eVであるものであること
が好ましい。その上限は、特に規制されるものではない
が、通常、4eV程度である。バンドギャップが2.5eV
以上であると可視光で透明性を有する素子が得られる。
バンドギャップが2.5eV以上の無機物層に用いる材料
は、上述した1価のCuを含む複合酸化物中より適宜選
択して用いればよい。
あるとさらに好ましい。n型半導体層に対し、Cuを含
む複合酸化物を含有する無機物層は、その界面のn型半
導体側および/またはこの無機物層側に、空乏層を発生
させる役割を果たす。p型半導体の無機物層に用いる材
料は、上述したデラフォサイト化合物中より適宜選択し
て用いればよい。これらの化合物の中には、そのままで
p型半導体の性質を示すものもあるが、これらの化合物
の作製時に公知のドーピング物質またはガスを添加して
p型化を行うことが好ましい。また、ドーピングを行わ
ず、組成をずらすことによりp型化を行うことが特に好
ましい。p型半導体か否かはホール測定、またはゼーベ
ック効果により判断することができる。
えば、1価の金属、特にカリウム等が挙げられる。これ
らは単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いて
もよい。またドーピング量としては、全体の5at%以
下、特に3at%以下程度であることが好ましい。
結晶薄膜、多結晶薄膜、エピタキシャル薄膜、単結晶薄
膜、または、これらの入り交じった薄膜、またこれらの
積層薄膜や人工格子薄膜が用いられる。特に、ガラス基
板上で素子を用いる場合には、多結晶薄膜が好ましい。
多結晶薄膜は大面積に形成可能でかつ結晶性であるた
め、無機物層の半導体的特性を効果的に利用することが
可能である。
が、10nm〜3μm 程度が使用され目的の電子デバイス
により使い分ける。大面積でピンホールフリーとするた
めおよび結晶性を高めるために100nm〜1μm が好ま
しい。
ッタ法、蒸着法、MBE法、CVD法などの各種の物理
的または化学的な薄膜形成方法などが用いられ、また、
特性向上のため、ポスト還元アニール法などの薄膜形成
後に後処理を使用してもよい。
型半導体中バンドギャップが2.5eV以上であるものを
用いる。a−Si、a−SiCおよびその混晶系、As
2S3 などアモルファスカルコゲナイド、C、Si、G
e、SiC及びその混晶系、GaN、InN、AlNお
よびその混晶系、GaP、InP、AlPおよびその混
晶系、GaAs、InAs、AlAsおよびその混晶
系、GaSb、InSb、AlSbおよびその混晶系、
ZnS、ZnO、ZnTe、ZnSeおよびその混晶
系、CdS、CdO、CdTe、CdSeおよびその混
晶系、PbS、PbO、PbTe、PbSeおよびその
混晶系、SnS、SnTe、SnSeおよびその混晶
系、CuGaS2 、CuInSe2 、AgGaS2 など
のカルコパイライト化合物、TIOなどSnO2 、In
2O3 およびその化合物、AgInO2、SnドープAg
InO2 などのデラフォサイト化合物、AgSbO3 、
Cd2GeO4 、Cd2PbO4 、MgIn2O4 、Zn
Ga2O4 、V2O5 系の酸化物半導体など。さらに、お
よび以上の化合物を用いた複数成分の組み合わせの混晶
化合物。
物、ITOなどSnO2 、In2O3 およびその化合物、
デラフォサイト化合物など酸化物、CuGaS2 、Cu
InSe2 、AgGaS2 などのカルコパイライト化合
物は、ガラス基板上に300℃程度の低温で多結晶薄膜
が得られるために、特に好ましい。
ング物質またはガスを添加してn型化を行ってもよい。
また、ドーピングを行わず、組成をずらすことによりn
型化を行ってもよい。n型半導体か否かはホール測定、
またはゼーベック効果により判断することができる。
膜、微結晶薄膜、多結晶薄膜、エピタキシャル薄膜、単
結晶薄膜、または、これらの入り交じった薄膜、また、
これらの積層薄膜や人工格子薄膜が用いられる。多結晶
薄膜は大面積に形成可能でかつ結晶性であるため、n型
半導体層の半導体的特性を効果的に利用することが可能
である。
ないが、非晶質基板たとえばガラス、石英、有機物シー
トなどを用いることが好ましい。
の積層順序は任意である。n型半導体層に結晶性の優れ
る層を用いる場合には、単結晶の基板上にn型半導体層
をエピ成長させ、その上に無機物層を形成すればよい。
が、10nm〜3μm 程度が使用される目的の素子により
使い分ける。大面積でピンホールフリーとするためおよ
び結晶性を高めるために100nm〜1μm が好ましい。
ッタ法、蒸着法、MBE法、CVD法などの各種の物理
的または化学的な薄膜形成方法などが用いられ、また、
特性向上のため、ポストアニール法などの薄膜形成後に
後処理を使用してもよい。
いが、透明すなわち、バンドギャップが大きく絶縁性に
優れたものが好ましい。たとえば酸化シリコン、酸化タ
ンタル、酸化アルミニウム、酸化チタン、窒化シリコ
ン、窒化タンタル、酸化マグネシウム、チタン酸ストロ
ンチウム(SrTiO3 )、ジルコニア、安定化ジルコ
ニア等を用いることができる。
得るために、各層に透明電極を形成して表示装置の駆動
用のスイッチングアレイとすることができる。
ましく、例えば、Au、Pt、Ni、Pd、Co、C
u、Mo、W、Fe、Cr、Sn、Ti、Al、Ag、
Ta等の金属元素単体、または安定性を向上させるため
にそれらを含む2成分、3成分の合金系を用いることが
好ましい。また、低抵抗の半導体たとえばZnO、IT
O、GaN等が好ましい。特に、本発明での積層薄膜
は、ガラス基板上で透明の積層薄膜とすることを特徴と
しているため、金属を使用する場合は、十分薄く透明性
を保つ程度に形成する。また、ZnO、ITOなどの透
明電極を用いることが特に好ましい。ITOは、通常I
n2 O3 とSnOとを化学量論組成で含有するが、O量
は多少これから偏倚していてもよい。In2 O3 に対す
るSnO2 の混合比は、1〜20wt%、さらには5〜1
2wt%が好ましい。また、IZOでのIn2 O3 に対す
るZnOの混合比は、通常、12〜32wt%程度であ
る。
透明なスイッチングアレイを構成できる。
分行える一定以上の厚さとすれば良く、0.1nm以上、
好ましくは0.5nm以上、特に1nm以上とすればよい。
また、その上限値には特に制限はないが、通常膜厚は1
〜500nm程度とすればよい。特に金属材料を電極とし
てを使用する場合は、十分薄く透明性を保つ程度0.5
nm〜50nm程度に形成する。電子、ホール注入電極の上
には、さらに補助電極(保護電極)を設けてもよい。
効率を確保し、水分や酸素あるいは有機溶媒の進入を防
止するため、一定以上の厚さとすればよく、好ましくは
50nm以上、さらには100nm以上、特に100〜10
00nmの範囲が好ましい。補助電極層が薄すぎると、そ
の効果が得られず、また、補助電極層の段差被覆性が低
くなってしまい、端子電極との接続が十分ではなくな
る。一方、補助電極層が厚すぎると、補助電極層の応力
が大きくなるため、断線など信頼性の低下を招く。
併せた全体の厚さとしては、特に制限はないが、通常1
00〜1000nm程度とすればよい。
セスにより加工して、平面上に多数並べ、発光セル(例
えば有機EL)または液晶のセル等とともに面上に複数
並べ、各画素とし、アクティブマトリックス駆動の表示
装置となる。この装置においては、スイッチングアレイ
は透明であるので、スイッチングを多数形成しても開口
率の低下がない。
表示装置について説明する。図1は透明ダイオードアレ
イを用いた液晶等の画素を有する表示装置の等価回路図
である。縦、横のデータ線、走査線が画素を介して直交
した配置になっている。各画素は、容量分CTFDと非線
形抵抗分RTFDとが並列なった薄膜ダイオード(TF
D)1と、容量分CLCDと抵抗分RLCDとが並列なった液
晶部分2とが直列に接続されている。このような表示装
置は、各画素をデータ線、走査線を用いて、アクティブ
マトリックス駆動し、画像を表示する。つまり、各画素
に与えられる電圧が、薄膜ダイオードの電圧以上となっ
たときに、薄膜ダイオードはスイッチし、選択画素がア
クティブとなる。
にできることである。本発明で用いるスイッチング素子
において、1画素1スイッチング素子で用いる場合の構
造は、例えば、図2,3のように形成することができ
る。なお、図3は、図2のA−A’断面矢視図である。
図2,3では、基板3上に、ITOなどの下部透明電極
4を成膜し、その上にp型半導体層5、n型半導体層
6、絶縁膜7を順次積層し、さらにその上にITOなど
の上部透明電極8を積層し、さらにその上に液晶、有機
EL等の画素を形成する構成となっている。
さらに2スイッチング素子で用いる場合の構造は、例え
ば、図4,5のように形成すればよい。なお、図5は、
図4のA−A’断面矢視図である。図4,5では、基板
3上に、ITOなどの接続電極15を成膜し、その上に
p型半導体層5、n型半導体層6、このn型半導体層6
にかかるように下部透明電極4を成膜した後、絶縁膜7
を積層し、さらにその上にITOなどの上部透明電極8
を積層し、さらにその上に液晶、有機EL等の画素を形
成する構成となっている。
面構造でバックtoバックに接続されている。これらの構
造ではダイオードアレイが透明に作製できるため、液晶
等の画素側の透明電極の下に形成可能となる。図では、
p−n接合ダイオードの一例を示したが、MISダイオ
ードの場合、図のp型半導体層5を無機物層または、n
型半導体層とし、n型半導体層6を絶縁層とすればよ
い。
合、スイッチングアレイのV−I特性に対称なものが要
求される。この場合には、上記、p−nダイオード、M
ISダイオードを図6のようにバックtoバック型あるい
は、図7のようにリング型に接続すればよい。例えば、
本発明の構造は、バックtoバックに接続する場合、図8
に示すように、基板3上に、下部透明電極9、無機物層
10、n型半導体層11、無機物層10、上部透明電極
12と順次積層した構成とするか、あるいは図9に示す
ように、基板3上に、下部透明電極9、n型半導体層1
1、無機物層10、n型半導体層11、上部透明電極1
2と順次積層した構成とすればよい。
発明者らが特許2562040号ですでに考案した平面
構造の素子を用いてもよい。例えば、図10に示すよう
に、基板3上に、無機物層10、n型半導体層(または
絶縁層)11、2つの上部透明電極12と順次積層した
構成とするか、あるいは、図11に示すように、基板3
上に、中間電極15、無機物層10、n型半導体層(ま
たは絶縁層)11、2つの上部透明電極12と順次積層
した構成としてもよい。あるいは、図12に示すよう
に、基板3上に、n型半導体層14、無機物(または絶
縁層)13、2つの上部透明電極12と順次積層した構
成とするか、あるいは図13に示すように、基板3上
に、中間電極15、n型半導体層14、無機物層(また
は絶縁層)13、2つの上部透明電極12と順次積層し
た構成としてもよい。これらの場合、図中2つの上部透
明電極12をダイオードの2端子とする。
子本体が透明であるため、以下のような構成とすること
ができる。
中、上部透明電極8となり、スイッチング素子は、その
電極部の一部に形成されている。本発明では、素子本体
が透明であるため、画素と接する領域全面にスイッチン
グ素子を形成することができる。例えば図2のスイッチ
ング素子の形成領域を画素側の上部透明電極8とほぼ同
型の大きさで形成可能である。さらに、本発明のp−n
型、MIS型のスイッチング素子では、半導体層を用い
ているため、画素と接する層に半導体層がくる構成とす
ることにより、画素とスイッチング素子との間の電極層
を不要とすることができる。すなわち、図2の構成にお
いて、スイッチング素子の形成領域を画素とほぼ同型の
大きさで形成し、スイッチング素子の最上部の半導体層
に直接液晶等の画素を接触させればよい。
以下の様な特徴のあるプロセスで製造することができ
る。図14〜16は、このような製造プロセスを示した
一部平面図である。
3上にITO透明電極4、スイッチング素子膜、例え
ば、ZnO膜5および無機物層6を順に形成する。これ
らの薄膜構造体をエッチングし、図14のようにパター
ニングする。
リイミド等の絶縁膜7を形成し、この絶縁膜を図16の
ようにパターニングする。ここで、絶縁膜7の長方形の
穴を介して、スイッチング素子の半導体層(ZnO5 膜
5+無機物層6)と画素、例えば液晶を接触させれば表
示素子を構成することができる。このような構成によれ
ば、スイッチング素子の形成は、わずかにマスク2枚で
行うことができ、工程の簡略化、コストダウンに寄与す
る役割は極めて大きい。
素子と組み合わせて用いてもよい。
仕事関数の物質が好ましく、例えば、K、Li、Na、
Mg、La、Ce、Ca、Sr、Ba、Al、Ag、I
n、Sn、Zn、Zr等の金属元素単体、または安定性
を向上させるためにそれらを含む2成分、3成分の合金
系を用いることが好ましい。合金系としては、例えばA
g・Mg(Ag:1〜20at%)、Al・Li(Li:
0.3〜14at%)、In・Mg(Mg:50〜80at
%)、Al・Ca(Ca:5〜20at%)等が好まし
い。また、これらの酸化物を、補助電極と組み合わせて
形成してもよい。なお、電子注入電極は蒸着法やスパッ
タ法で形成することが可能である。
分行える一定以上の厚さとすればよく、0.1nm以上、
好ましくは1nm以上とすればよい。また、その上限値に
は特に制限はないが、通常膜厚は1〜500nm程度とす
ればよい。
ときには、電子注入電極上に保護電極を設けてもよい。
保護電極の厚さは、電子注入効率を確保し、水分や酸素
あるいは有機溶媒の進入を防止するため、一定以上の厚
さとすればよく、好ましくは50nm以上、さらには10
0nm以上、特に100〜1000nmの範囲が好ましい。
保護電極層が薄すぎると、その効果が得られず、また、
保護電極層の段差被覆性が低くなってしまい、端子電極
との接続が十分ではなくなる。一方、保護電極層が厚す
ぎると、保護電極層の応力が大きくなるため、ダークス
ポットの成長速度が速くなってしまう。
厚さとしては、特に制限はないが、通常100〜100
0nm程度とすればよい。なお、電極の光透過率を重視す
る場合には、膜厚を薄くするか、上記透明電極を用いて
もよい。
詳述する。発光層は、少なくとも発光機能に関与する1
種類、または2種類以上の有機化合物薄膜の積層膜から
なる。
入機能、それらの輸送機能、ホールと電子の再結合によ
り励起子を生成させる機能を有する。発光層には、比較
的電子的にニュートラルな化合物を用いることで、電子
とホールを容易かつバランスよく注入・輸送することが
できる。
他、さらに有機材料のホール輸送層を設けたり、電子注
入輸送層等を有していても良い。
のホールの注入を容易にする機能、ホールを安定に輸送
する機能および電子を妨げる機能を有するものであり、
電子注入輸送層は、電子注入電極からの電子の注入を容
易にする機能、電子を安定に輸送する機能およびホール
を妨げる機能を有するものである。これらの層は、発光
層に注入されるホールや電子を増大・閉じこめさせ、再
結合領域を最適化させ、発光効率を改善する。
よび電子注入輸送層の厚さは、特に制限されるものでは
なく、形成方法によっても異なるが、通常5〜500nm
程度、特に10〜300nmとすることが好ましい。
送層の厚さは、再結合・発光領域の設計によるが、発光
層の厚さと同程度または1/10〜10倍程度とすれば
よい。電子の注入層と輸送層とを分ける場合は、注入層
は1nm以上、輸送層は1nm以上とするのが好ましい。こ
のときの注入層、輸送層の厚さの上限は、通常、注入層
で500nm程度、輸送層で500nm程度である。このよ
うな膜厚については、注入輸送層を2層設けるときも同
じである。
する化合物である蛍光性物質を含有させる。このような
蛍光性物質としては、例えば、特開昭63−26469
2号公報に開示されているような化合物、例えばキナク
リドン、ルブレン、スチリル系色素等の化合物から選択
される少なくとも1種が挙げられる。また、トリス(8
−キノリノラト)アルミニウム等の8−キノリノールま
たはその誘導体を配位子とする金属錯体色素などのキノ
リン誘導体、テトラフェニルブタジエン、アントラセ
ン、ペリレン、コロネン、12−フタロペリノン誘導体
等が挙げられる。さらには、特開平8−12600号公
報(特願平6−110569号)に記載のフェニルアン
トラセン誘導体、特開平8−12969号公報(特願平
6−114456号)に記載のテトラアリールエテン誘
導体等を用いることができる。
と組み合わせて使用することが好ましく、ドーパントと
しての使用が好ましい。このような場合の発光層におけ
る化合物の含有量は0.01〜10wt% 、さらには0.
1〜5wt% であることが好ましい。ホスト物質と組み合
わせて使用することによって、ホスト物質の発光波長特
性を変化させることができ、長波長に移行した発光が可
能になるとともに、素子の発光効率や安定性が向上す
る。
好ましく、さらには8−キノリノールまたはその誘導体
を配位子とするアルミニウム錯体が好ましい。このよう
なアルミニウム錯体としては、特開昭63−26469
2号、特開平3−255190号、特開平5−7073
3号、特開平5−258859号、特開平6−2158
74号等に開示されているものを挙げることができる。
ラト)アルミニウム、ビス(8−キノリノラト)マグネ
シウム、ビス(ベンゾ{f}−8−キノリノラト)亜
鉛、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)アルミニウ
ムオキシド、トリス(8−キノリノラト)インジウム、
トリス(5−メチル−8−キノリノラト)アルミニウ
ム、8−キノリノラトリチウム、トリス(5−クロロ−
8−キノリノラト)ガリウム、ビス(5−クロロ−8−
キノリノラト)カルシウム、5,7−ジクロル−8−キ
ノリノラトアルミニウム、トリス(5,7−ジブロモ−
8−ヒドロキシキノリノラト)アルミニウム、ポリ[亜
鉛(II)−ビス(8−ヒドロキシ−5−キノリニル)
メタン]等がある。
のほかに他の配位子を有するアルミニウム錯体であって
もよく、このようなものとしては、ビス(2−メチル−
8−キノリノラト)(フェノラト)アルミニウム(II
I) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(オルト
−クレゾラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メ
チル−8−キノリノラト)(メタークレゾラト)アルミ
ニウム(III) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラ
ト)(パラ−クレゾラト)アルミニウム(III) 、ビ
ス(2−メチル−8−キノリノラト)(オルト−フェニ
ルフェノラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メ
チル−8−キノリノラト)(メタ−フェニルフェノラ
ト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−8−
キノリノラト)(パラ−フェニルフェノラト)アルミニ
ウム(III) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラ
ト)(2,3−ジメチルフェノラト)アルミニウム(I
II)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(2,
6−ジメチルフェノラト)アルミニウム(III) 、ビ
ス(2−メチル−8−キノリノラト)(3,4−ジメチ
ルフェノラト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メ
チル−8−キノリノラト)(3,5−ジメチルフェノラ
ト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−8−
キノリノラト)(3,5−ジ−tert−ブチルフェノラ
ト)アルミニウム(III) 、ビス(2−メチル−8−
キノリノラト)(2,6−ジフェニルフェノラト)アル
ミニウム(III) 、ビス(2−メチル−8−キノリノ
ラト)(2,4,6−トリフェニルフェノラト)アルミ
ニウム(III) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラ
ト)(2,3,6−トリメチルフェノラト)アルミニウ
ム(III) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)
(2,3,5,6−テトラメチルフェノラト)アルミニ
ウム(III) 、ビス(2−メチル−8−キノリノラ
ト)(1−ナフトラト)アルミニウム(III) 、ビス
(2−メチル−8−キノリノラト)(2−ナフトラト)
アルミニウム(III) 、ビス(2,4−ジメチル−8
−キノリノラト)(オルト−フェニルフェノラト)アル
ミニウム(III)、ビス(2,4−ジメチル−8−キノ
リノラト)(パラ−フェニルフェノラト)アルミニウム
(III) 、ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラ
ト)(メタ−フェニルフェノラト)アルミニウム(II
I) 、ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラト)
(3,5−ジメチルフェノラト)アルミニウム(III)
、ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラト)
(3,5−ジ−tert−ブチルフェノラト)アルミニウム
(III) 、ビス(2−メチル−4−エチル−8−キノ
リノラト)(パラ−クレゾラト)アルミニウム(III)
、ビス(2−メチル−4−メトキシ−8−キノリノラ
ト)(パラ−フェニルフェノラト)アルミニウム(II
I) 、ビス(2−メチル−5−シアノ−8−キノリノラ
ト)(オルト−クレゾラト)アルミニウム(III) 、
ビス(2−メチル−6−トリフルオロメチル−8−キノ
リノラト)(2−ナフトラト)アルミニウム(III)
等がある。
ノラト)アルミニウム(III) −μ−オキソ−ビス
(2−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(II
I) 、ビス(2,4−ジメチル−8−キノリノラト)ア
ルミニウム(III) −μ−オキソ−ビス(2,4−ジ
メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(III) 、
ビス(4−エチル−2−メチル−8−キノリノラト)ア
ルミニウム(III) −μ−オキソ−ビス(4−エチル
−2−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(II
I) 、ビス(2−メチル−4−メトキシキノリノラト)
アルミニウム(III) −μ−オキソ−ビス(2−メチ
ル−4−メトキシキノリノラト)アルミニウム(III)
、ビス(5−シアノ−2−メチル−8−キノリノラ
ト)アルミニウム(III) −μ−オキソ−ビス(5−
シアノ−2−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム
(III) 、ビス(2−メチル−5−トリフルオロメチ
ル−8−キノリノラト)アルミニウム(III) −μ−
オキソ−ビス(2−メチル−5−トリフルオロメチル−
8−キノリノラト)アルミニウム(III) 等であって
もよい。
−12600号公報(特願平6−110569号)に記
載のフェニルアントラセン誘導体や特開平8−1296
9号公報(特願平6−114456号)に記載のテトラ
アリールエテン誘導体なども好ましい。
ってもよく、このような場合はトリス(8−キノリノラ
ト)アルミニウム等を使用することが好ましい。これら
の蛍光性物質を蒸着すればよい。
も1種のホール注入輸送性化合物と少なくとも1種の電
子注入輸送性化合物との混合層とすることも好ましく、
さらにはこの混合層中にドーパントを含有させることが
好ましい。このような混合層における化合物の含有量
は、0.01〜20体積% 、さらには0.1〜15体積
% とすることが好ましい。
スができるため、各キャリアは極性的に有利な物質中を
移動し、逆の極性のキャリア注入は起こりにくくなるた
め、有機化合物がダメージを受けにくくなり、素子寿命
がのびるという利点がある。また、前述のドーパントを
このような混合層に含有させることにより、混合層自体
のもつ発光波長特性を変化させることができ、発光波長
を長波長に移行させることができるとともに、発光強度
を高め、素子の安定性を向上させることもできる。
物および電子注入輸送性化合物は、各々、後述のホール
輸送層用の化合物および電子注入輸送層用の化合物の中
から選択すればよい。なかでも、ホール輸送層用の化合
物としては、強い蛍光を持ったアミン誘導体、例えばホ
ール輸送材料であるトリフェニルジアミン誘導体、さら
にはスチリルアミン誘導体、芳香族縮合環を持つアミン
誘導体を用いるのが好ましい。
ン誘導体、さらには8−キノリノールないしその誘導体
を配位子とする金属錯体、特にトリス(8−キノリノラ
ト)アルミニウム(Alq3 )を用いることが好まし
い。また、上記のフェニルアントラセン誘導体、テトラ
アリールエテン誘導体を用いるのも好ましい。
蛍光を持ったアミン誘導体、例えば上記のホール輸送材
料であるトリフェニルジアミン誘導体、さらにはスチリ
ルアミン誘導体、芳香族縮合環を持つアミン誘導体を用
いるのが好ましい。
移動度とキャリア濃度によるが、一般的には、ホール注
入輸送性化合物の化合物/電子注入輸送機能を有する化
合物の重量比が、1/99〜99/1、さらに好ましく
は10/90〜90/10、特に好ましくは20/80
〜80/20程度となるようにすることが好ましい。
する厚み以上で、有機化合物層の膜厚未満とすることが
好ましい。具体的には1〜85nmとすることが好まし
く、さらには5〜60nm、特には5〜50nmとすること
が好ましい。
蒸着源より蒸発させる共蒸着が好ましいが、蒸気圧(蒸
発温度)が同程度あるいは非常に近い場合には、予め同
じ蒸着ボード内で混合させておき、蒸着することもでき
る。混合層は化合物同士が均一に混合している方が好ま
しいが、場合によっては、化合物が島状に存在するもの
であってもよい。発光層は、一般的には、有機蛍光物質
を蒸着するか、あるいは、樹脂バインダー中に分散させ
てコーティングすることにより、発光層を所定の厚さに
形成する。
開昭63−295695号公報、特開平2−19169
4号公報、特開平3−792号公報、特開平5−234
681号公報、特開平5−239455号公報、特開平
5−299174号公報、特開平7−126225号公
報、特開平7−126226号公報、特開平8−100
172号公報、EP0650955A1等に記載されて
いる各種有機化合物を用いることができる。例えば、テ
トラアリールベンジシン化合物(トリアリールジアミン
ないしトリフェニルジアミン:TPD)、芳香族三級ア
ミン、ヒドラゾン誘導体、カルバゾール誘導体、トリア
ゾール誘導体、イミダゾール誘導体、アミノ基を有する
オキサジアゾール誘導体、ポリチオフェン等である。こ
れらの化合物は、1種のみを用いても、2種以上を併用
してもよい。2種以上を併用するときは、別層にして積
層したり、混合したりすればよい。
輸送層とに分けて設層する場合は、ホール注入輸送層用
の化合物のなかから好ましい組合せを選択して用いるこ
とができる。このとき、ホール注入電極(ITO等)側
からイオン化ポテンシャルの小さい化合物の順に積層す
ることが好ましい。また、ホール注入電極表面には薄膜
性の良好な化合物を用いることが好ましい。このような
積層順については、ホール注入輸送層を2層以上設ける
ときも同様である。このような積層順とすることによっ
て、駆動電圧が低下し、電流リークの発生やダークスポ
ットの発生・成長を防ぐことができる。また、素子化す
る場合、蒸着を用いているので1〜10nm程度の薄い膜
も均一かつピンホールフリーとすることができるため、
ホール注入層にイオン化ポテンシャルが小さく、可視部
に吸収をもつような化合物を用いても、発光色の色調変
化や再吸収による効率の低下を防ぐことができる。ホー
ル注入輸送層は、発光層等と同様に上記の化合物を蒸着
することにより形成することができる。
ノラト)アルミニウム(Alq3 )等の8−キノリノー
ルまたはその誘導体を配位子とする有機金属錯体などの
キノリン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ペリレン誘
導体、ピリジン誘導体、ピリミジン誘導体、キノキサリ
ン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、ニトロ置換フルオ
レン誘導体等を用いることができる。電子注入輸送層は
発光層を兼ねたものであってもよく、このような場合は
トリス(8−キノリノラト)アルミニウム等を使用する
ことが好ましい。電子注入輸送層の形成は、発光層と同
様に、蒸着等によればよい。
とに分けて積層する場合には、電子注入輸送層用の化合
物の中から好ましい組み合わせを選択して用いることが
できる。このとき、電子注入電極側から電子親和力の値
の大きい化合物の順に積層することが好ましい。このよ
うな積層順については、電子注入輸送層を2層以上設け
るときも同様である。
輸送層の形成には、均質な薄膜が形成できることから、
真空蒸着法を用いることが好ましい。真空蒸着法を用い
た場合、アモルファス状態または結晶粒径が0.2μm
以下の均質な薄膜が得られる。結晶粒径が0.2μm を
超えていると、不均一な発光となり、素子の駆動電圧を
高くしなければならなくなり、ホールの注入効率も著し
く低下する。
0-4Pa以下の真空度とし、蒸着速度は0.01〜1nm/
sec 程度とすることが好ましい。また、真空中で連続し
て各層を形成することが好ましい。真空中で連続して形
成すれば、各層の界面に不純物が吸着することを防げる
ため、高特性が得られる。また、素子の駆動電圧を低く
したり、ダークスポットの発生・成長を抑制したりする
ことができる。
合において、1層に複数の化合物を含有させる場合、化
合物を入れた各ボートを個別に温度制御して共蒸着する
ことが好ましい。
スイッチング素子(ホール注入電極を有する)/ホール
注入輸送層/発光層/電子注入輸送層/電子注入電極と
が順次積層された構成としてもよい。また、基板/スイ
ッチング素子(電子注入電極を有する)/電子注入輸送
層/発光層/ホール注入輸送層/ホール注入電極とが順
次積層された構成(逆積層)としてもよい。
するか、膜厚を極端に薄くして他の透明電極と組み合わ
せることで電子注入電極側からの光取り出しが可能とな
り、素子の両面(上下)より光を取り出す構成としても
よい。
れ、また交流駆動も可能である。印加電圧は、通常、2
〜30V 程度である。
をさらに詳細に説明する。 <実施例1>液晶表示装置を作製した。構造は図1に示
したようなTFDと液晶画素との直列型とし、図4,5
のような平面型のバックtoバックダイオードアレイを形
成した。
品名7059基板を中性洗剤を用いてスクラブ洗浄し
た。
いRFマグネトロンスパッタリング法により、基板温度
250℃で、膜厚200nmのITO電極層を形成した。
このITO電極は、後に示すプロセスで中間電極15と
なる。
板上に、多元反応性蒸着法を用いて、以下の手順でSr
Cu2O2 薄膜を無機物層5として形成した。
を備えた基板ホルダーに上記基板を固定し、真空蒸着槽
を10-6Torrまでポンプにより排気した。酸素をチャン
バー内にノズルから25cc/分の割合で導入し、基板を
350℃に加熱し回転させた。回転数は20rpm とし
た。
立した蒸発源からSr/Cuモル比で0.5に制御しつ
つ同時に供給した。この時、チャンバー内の酸素圧は、
1×10-4 Torrとし、SrおよびCu金属と酸素を反
応させ、厚さ約300nmのSrCu2O2 薄膜を形成し
た。
たところ、モル比でSr:Cu=3.2:6.8であっ
た。
RDによる評価を行ない、この薄膜のXRDパターンか
ら、形成されたSrCu2O2 薄膜は多結晶薄膜である
ことが確認できた。
過特性を測定し、可視領域、赤外領域で透明であること
を確認した。また、バンドギャップを計算したところ約
3.3eVであった。
0.11MΩ/cm2 、抵抗率3.3Ωcmであった。ま
た、ゼーベック定数の極性からp型の導電性を確認し
た。
にn型半導体層6として、ZnO薄膜を以下の方法で形
成した。
いた。基板温度を250℃とし、ZnO焼結体ターゲッ
トを用い、スパッタガスにAr:4Pa導入し、RFパワ
ー:120Wで膜厚約1μmのZnO薄膜を形成した。
造を有し、C軸に配向した多結晶薄膜であることがわか
った。また、ZnO薄膜のキャリア濃度は、5×1018
(1/cm3)、ゼーベック係数の測定よりn型の半導体
膜であり、光透過特性からバンドギャップは3.1eV
であることがわかった。
膜の評価のために取り出したが、実際の素子作製では、
ITO膜形成、SrCu2O2薄膜形成、ZnO薄膜形成
を連続して行い、ガラス基板/ITO膜/SrCu2O
2 薄膜/ZnO薄膜構造の積層薄膜を得た。
パターンを形成した。このときITO膜による中間電極
15が形成される。平面型バックtoバックダイオードア
レイとするため、再び前回と同様にITOを200nm形
成後エッチングし、透明電極4を形成した。
さらに電極取り出しのための穴をSiO2 絶縁膜に開け
た後、画素側上部透明電極8として、前回と同様にIT
O薄膜を200nm形成した。
4、画素側上部透明電極8からリードを引き出し、電界
を印加し、V−I測定を行った。結果を図17に示す。
特性は対称なダイオード特性を示していることがわか
る。すなわちこの素子では、p型のSrCu2O2 薄膜
とn型のZnO薄膜からなるp−n接合によるバックto
バックダイオード素子となっている。
いているため素子は、肉眼で透明であった。
表示装置を作製し、画像を表示させ、正常に動作するこ
とを確認した。
ドアレイが形成された基板の表面をUV/O3 洗浄した
後、真空蒸着装置の基板ホルダーに固定して、槽内を1
×10-4Pa以下まで減圧した。
トリス(−N−(3−メチルフェニル)−N−フェニル
アミノ)トリフェニルアミン(m−MTDATA)を蒸
着速度0.1nm/secで55nmの厚さに蒸着してホール
注入層を形成し、N,N’−ジフェニル−N,N’−m
−トリル−4,4’−ジアミノ−1,1’−ビフェニル
(TPD)を蒸着速度0.1nm/secで20nmの厚さに
蒸着してホール輸送層を形成した。
N’,N’−テトラキス(m−ビフェニル)−1,1’
−ビフェニル−4,4’−ジアミン(TPD)と、トリ
ス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq3 )と、
ルブレンとを、全体の蒸着速度0.2nm/secとして10
0nmの厚さに蒸着し、発光層とした。TPD:Alq3
=1:1(重量比)、この混合物に対してルブレンを1
0体積%ドープした。
リノラト)アルミニウム(Alq3)を蒸着速度0.2n
m/secとして100nmの厚さに蒸着し、電子注入輸送層
とした。
i:7at%)を1nmの厚さに蒸着し、続けてAlを20
0nmの厚さに蒸着し、電子注入電極および補助電極とし
た。
マトリクス基板に、封止板を固定した。
10mA/cm2の定電流密度で連続駆動させたところ、従来
のマトリックス表示装置と比較して、輝度が向上してい
ることが確認できた。
造から明らかなように、光の透過しない部分がなく、開
口率が大きく、省電力化、高輝度化が達成できる表示装
置が得られることがわかる。
ダイオードの構造をpn接続構造から、MIS構造のダ
イオード、例えば、少なくとも、Cuを含む複合酸化物
を含有する無機物層と絶縁層によるMIS(金属導電性
層−絶縁性層−半導性層)構造を有し、ガラス基板/I
TO電極/SrCu2O2 薄膜(無機物層)/SiO2
薄膜(絶縁層)/ITOの構造のMISダイオードや、
バンドギャップ2.5eV以上であり、n型導電性を示
すn型半導体層と絶縁層によるMIS構造を有し、ガラ
ス基板/ITO電極/ZnO薄膜(n型半導体層)/S
iO2 薄膜(絶縁層)/ITOの構造のMISダイオー
ドなどに代えても、透明なダイオード素子で、実施例1
および2とほぼ同様の効果が得られることが確認でき
た。
16に示すように、ITO透明電極を省略した構成とし
ても同の効果が得られた。
向上させることにより、高輝度、低消費電力、高品位の
マトリックス表示装置を実現することができる。
等価回路図である。
ある。
で、バックtoバックの構成例を示す平面図である。
ック型接続を示す回路図である。
続を示す回路図である。
ック型ダイオードの構成例を示す概略断面図である。
ック型ダイオードの構成例を示す概略断面図である。
バック型でかつ平面構造を有するダイオードの構成例を
示す概略断面図である。
バック型でかつ平面構造を有するダイオードの構成例を
示す概略断面図である。
バック型でかつ平面構造を有するダイオードの構成例を
示す概略断面図である。
バック型でかつ平面構造を有するダイオードの構成例を
示す概略断面図である。
面図である。
面図である。
面図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 スイッチング素子本体として透明である
p−n接合またはMIS(金属導電性層−絶縁性層−半
導性層)接合を有するスイッチング素子が表示画素とと
もに面上に多数配置され、 前記各表示画素とスイッチング素子とが電気的に接続さ
れ、かつ各表示画素がスイッチング素子によりマトリッ
クス駆動されるマトリックス表示装置。 - 【請求項2】 前記スイッチング素子は、少なくともC
uを含有する複合酸化物を有する無機物層と、n型導電
性を示すn型半導体層によるp−n接合を有する請求項
1のマトリックス表示装置。 - 【請求項3】 前記スイッチング素子は、少なくともC
uを含む複合酸化物を有する無機物層と絶縁層によるM
IS(金属導電性層−絶縁性層−半導性層)構造を有す
る請求項1のマトリックス表示装置。 - 【請求項4】 前記スイッチング素子は、少なくともバ
ンドギャップ2.5eV以上であって、n型導電性を示す
n型半導体層と絶縁層によるMIS構造を有する請求項
1のマトリックス表示装置。 - 【請求項5】 前記表示画素は、有機EL素子で構成さ
れている請求項1〜4のいずれかのマトリックス表示装
置。 - 【請求項6】 前記スイッチング素子は、無機物層、半
導体層または、半導性層が電極層を介さずに直接表示画
素に接続されている請求項1〜5のいずれかのマトリッ
クス表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6284299A JP2000298440A (ja) | 1999-02-08 | 1999-03-10 | マトリックス表示装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3000299 | 1999-02-08 | ||
JP11-30002 | 1999-02-08 | ||
JP6284299A JP2000298440A (ja) | 1999-02-08 | 1999-03-10 | マトリックス表示装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000298440A true JP2000298440A (ja) | 2000-10-24 |
Family
ID=26368257
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6284299A Pending JP2000298440A (ja) | 1999-02-08 | 1999-03-10 | マトリックス表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000298440A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006242987A (ja) * | 2005-02-28 | 2006-09-14 | Casio Comput Co Ltd | 薄膜トランジスタパネル |
JP2012227146A (ja) * | 2011-04-18 | 2012-11-15 | Samsung Corning Precision Materials Co Ltd | 電界発光素子用光抽出基板及びその製造方法 |
-
1999
- 1999-03-10 JP JP6284299A patent/JP2000298440A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006242987A (ja) * | 2005-02-28 | 2006-09-14 | Casio Comput Co Ltd | 薄膜トランジスタパネル |
JP2012227146A (ja) * | 2011-04-18 | 2012-11-15 | Samsung Corning Precision Materials Co Ltd | 電界発光素子用光抽出基板及びその製造方法 |
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