JP2000226141A - 金属板巻取機マンドレルの摩耗診断方法およびその摩耗診断装置 - Google Patents

金属板巻取機マンドレルの摩耗診断方法およびその摩耗診断装置

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JP2000226141A
JP2000226141A JP11109426A JP10942699A JP2000226141A JP 2000226141 A JP2000226141 A JP 2000226141A JP 11109426 A JP11109426 A JP 11109426A JP 10942699 A JP10942699 A JP 10942699A JP 2000226141 A JP2000226141 A JP 2000226141A
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Junji Hirao
純次 平尾
Shigeru Sugimoto
茂 杉本
Kuniaki Watanabe
邦明 渡辺
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属板巻取機マンドレルの内部摩耗の程度
を、オフラインで分解するまでもなくオンラインで、し
かも簡単に診断する。 【解決手段】 6.0トンの油圧シリンダ8aの推力で
一方の転圧ロール装置8の転圧ロール8dでマンドレル
3を押圧し、0.5トンの推力で他方の転圧ロール装置
9の転圧ロール9dをセグメント5に接触させると共
に、推力を大きくしてさらに押圧してセグメント5を変
位させ、この他方の転圧ロール装置9の転圧ロール9d
が接触してからマンドレルシャフト7の変位開始までの
間の転圧ロール9dの変位量を求め、この変位量を以て
マンドレル3の内部摩耗量とするので、金属板巻取機マ
ンドレルの内部摩耗の程度を、オンラインで、しかも簡
単に診断することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属板巻取機マン
ドレルの摩耗診断方法およびその摩耗診断装置に関し、
特にオンラインで金属板巻取機マンドレルの摩耗診断を
行うことを可能ならしめるようにした金属板巻取機マン
ドレルの摩耗診断方法およびその摩耗診断装置の技術分
野に属する。
【0002】
【従来の技術】周知のとおり、例えば板厚20mm程度
以下の金属板は、金属板巻取機で巻取られてコイルとし
て出荷される。金属板を巻取る従来例に係る金属板巻取
機は、その全体斜視図の図4(a)と、そのマンドレル
の横断断面図の図4(b)と、そのマンドレルのウエッ
ジ筒体の斜視図の図5と、その模式的正面構成説明図の
図6とに示すように構成されている。以下、この金属板
巻取機を説明すると、図4(a)または図6に示す符号
1は金属板巻取機であって、この金属板巻取機1は、図
示しない電動機と、この電動機の回転を減速する減速機
とが内蔵されてなる駆動部2を備えている。この駆動部
2の一端側には、基端側が上記減速機に接続され、長手
方向に所定の間隔を持って配設された同構成になる複数
のウエッジ体(この例では5個である。)4bからなる
ウエッジ列4aが周方向の複数箇所(この例では4箇所
である。)に等配列されてなるウエッジ筒体4と、この
ウエッジ筒体4に外装されてなる上記ウエッジ列4aと
同数、つまり4個のセグメント5とからなるマンドレル
3が設けられている。
【0003】そして、上記駆動部2の反マンドレル3側
には拡縮シリンダ6が設けられると共に、この拡縮シリ
ンダ6により伸縮され、先端部にセグメント5の内側の
係合部と係合する係合部材7aを有するマンドレルシャ
フト7がウエッジ筒体4の中空部4cを貫通しており、
この拡縮シリンダ6によるマンドレルシャフト7の伸縮
によりウエッジ筒体4のウエッジ列4aを介して各セグ
メント5が同期して拡縮されるように構成されている。
勿論、各セグメント5はその両端部がウエッジ筒体4に
取付けられることにより、マンドレルシャフト7の縮小
により所定の径以上に拡張することがないように設定さ
れている。
【0004】上記マンドレル3の回転中心の点対象位置
には、二対の転圧ロール装置が配設されている。これら
二対の転圧ロール装置は同構成であるため、これら二対
の転圧ロール装置のうちの相対する一対の転圧ロール装
置8,9を説明すると、ロッドの伸縮量を検出する位置
検出センサを備えた油圧シリンダ8a,9aと、これら
油圧シリンダ8a,9aのロッドの伸縮により回動支軸
8b,9bを支点として回動される回動フレーム8c,
9cと、これら回動フレーム8c.9cの反回動支軸8
b,9b側に設けられ、上記マンドレル3に巻取られて
コイル状になっている金属板Pの表面を転圧する転圧ロ
ール8d,9dとから構成されている。さらに、油圧シ
リンダ8a,9aそれぞれのロッドを伸縮させる側の圧
力室に連通する油圧ホース8e,9eには、転圧ロール
8d,9dの押圧力を求めるために、圧力室に供給する
作動油の圧力を検出する圧力センサ8f,9fが取付け
られてなる構成になっている。なお、符号8g,9gは
回転検出センサである。
【0005】以下、このような構成になる金属板巻取機
1のマンドレル3により金属板Pを巻取ってコイルにす
る場合を説明すると、油圧シリンダ8a,9aそれぞれ
のロッドを縮小して転圧ロール8d,9dをマンドレル
3から離反させると共に、拡縮シリンダ6でマンドレル
シャフト7を縮小してセグメント5を拡張させる。次い
で、金属板(温度;500〜900℃)Pの端部をマン
ドレル3の外周に沿わせると共にマンドレル3を回転さ
せて2〜3回巻付けた後に、油圧シリンダ8a,9aの
ロッドを伸長させて所定の押圧力で金属板Pの巻かれて
いる部分の表面を転圧ロール8d,9dで押圧し、拡縮
シリンダ6でマンドレルシャフト7をさらに移動させて
セグメント5を拡張させることにより2〜3回巻付けら
れたコイルの内側にセグメントを押付けてさらなる緊張
力を付与すると共に、油圧シリンダ8a,9aのロッド
を伸縮させる側の圧力室の内圧を一定に保持しながら、
マンドレル3を回転させて金属板Pを巻取る。
【0006】そして、金属板Pの巻取りの継続によりコ
イルの終尾端が近づくと、マンドレル3の回転を停止さ
せ、転圧ロール8d,9dをコイルから離反させると共
に、拡縮シリンダ6でマンドレルシャフト7を伸長させ
てセグメント5の径を縮小し得るようにした後に、コイ
ルカーと呼ばれる図示しないコイル取外し装置により、
マンドレル3からコイルを取外すという作業により一個
のコイルの巻取り作業が終了する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような構成になる
金属板巻取機では、窒化処理等によりウエッジ筒体4に
設けられたウエッジ列4aのウエッジ体4bの上下面の
耐摩耗性を向上させているが、金属板Pの巻取作業の繰
り返しによってウエッジ体4bの上下面が次第に摩耗す
る。ウエッジ筒体4に設けられた各ウエッジ列4aのウ
エッジ体4bの全てが均等に摩耗するのであれば特に問
題はないのであるが、各ウエッジ4aのウエッジ体4b
の摩耗は一般に不均等である。
【0008】そのため、拡縮シリンダ6によりマンドレ
ルシャフト7を縮小させてセグメント5を拡張させた場
合、最もウエッジ列4aのウエッジ体4bの摩耗量が少
ないセグメント5は所定量拡張するが、摩耗量が大きい
セグメント5は所定量拡張することができず、ガタ付き
により巻取り中における金属板Pの張力が不安定になる
ので、巻取られたコイルにずれ疵が生じるというような
品質に悪影響を及ぼす不具合が生じてしまう。
【0009】例えば、マンドレルにほとんど内部摩耗が
なくて、ウエッジとセグメントとの間のガタ付きが少な
い場合には、巻取時における金属板の張力と巻取時間と
の関係説明図の図7(a)に示すように、マンドレルの
回転と同時に金属板に張力が付与されて巻取りが開始さ
れ、一回巻付けられるまで最大の張力が発生し、巻径の
拡大につれてふらつくことなく次第に漸減すると共に、
巻取終了により一挙に張力が0になるというパターンを
示し、所定の張力で巻取られた正常なコイルが得られ
る。
【0010】これに対して、マンドレルに内部摩耗があ
って、ウエッジとセグメントとの間のガタ付きが大きい
場合には、巻取時における金属板の張力と巻取時間との
関係説明図の図7(b)に示すように、マンドレルの回
転開始後3〜4sの間は張力が発生せず、最初は小さな
張力が発生し、次いで大きな張力となるが、巻取り中に
おいても張力がふらついた状態で漸減すると共に、巻取
り終了時も張力がなだらかに減少するというパターンを
示す。そのため、巻取り開始時、終了時におけるコイル
の巻取り状態がルーズになるのに加えて、中間において
も巻取り状態が不均等になるので、コイルに板ずれが生
じる。
【0011】このようなマンドレルの内部摩耗によるコ
イルの不具合を防止するために、金属板巻取機に、ばね
によりセグメントを拡張させるというガタ付き防止機能
や、金属板巻取後にマンドレル径をさらに拡大させてコ
イルの内周面にセグメントを密着させるという過拡大機
能等を付与しているが、マンドレルにそれらの余裕代を
上回る内部摩耗が生じた場合には、巻取られたコイルに
上記のような不具合が生じるので、マンドレルを交換し
なければならない。
【0012】ところが、マンドレルの内部摩耗の程度
は、オフラインにおける金属板巻取機の分解検査によっ
て確認せざるを得ず、金属板巻取機の分解・組立て作業
に長時間を要し、金属板巻取機の稼働率の向上が望めな
いだけでなく、多大な労力を要するため、マンドレルを
定期的に交換したり、また金属板の巻取状況から判断し
て交換するというのが一般的であった。そのため、交換
周期の誤りによりコイルに上記のような不具合が生じる
とい解決すべき課題や、寿命に達しないうちに交換して
しまい、保全費が嵩むという解決すべき課題があった。
【0013】従って、本発明の目的は、オンラインで、
しかも簡単に金属板巻取機マンドレルの摩耗診断を行う
ことを可能ならしめる金属板巻取機マンドレルの摩耗診
断方法およびその摩耗診断装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するためになされたものであって、従って本発明の請求
項1に係る金属板巻取機マンドレルの摩耗診断方法の要
旨は、回転されるウエッジ筒体に、マンドレルシャフト
の伸縮によりウエッジ筒体を介して拡縮されるセグメン
トが外装されてなるマンドレルを備えると共に、このマ
ンドレルの回転中心点の点対象位置に巻取り中の金属板
を転圧する二対の転圧ロールを備えてなる金属板巻取機
の前記ウエッジ筒体とセグメントとの間の摩耗程度を診
断する金属板巻取機マンドレルの摩耗診断方法であっ
て、前記二対のうちの相対する一対の転圧ロールのうち
の一方の転圧ロールでマンドレルを予め定めた押圧力で
押圧した後に、他方の転圧ロールを所定の押圧力でセグ
メントに接触させると共に、押圧力を大きくしてマンド
レルロッドが移動し始めるまで押圧し、セグメントに接
触してからマンドレルロッドが移動し始めるまでの転圧
ロールの変位量を求め、求めた変位量と予め定めた基準
変位量との大小を比較することを特徴とする。
【0015】本発明の請求項2に係る金属板巻取機マン
ドレルの摩耗診断方法の要旨は、前記マンドレルの金属
板を巻取り得る所定拡大径および最大拡大径のそれぞれ
を、前記請求項1に記載の金属板巻取機マンドレルの摩
耗診断方法により求め、前記所定拡大径および最大拡大
径となるマンドレルシャフトの位置をシャフト位置検出
センサにより検出すると共に、これら所定拡大径に対応
する位置と最大拡大径に対応する位置とのマンドレルシ
ャフトの位置差により前記ウエッジ筒体とセグメントと
の間の摩耗程度を診断することを特徴とする。
【0016】本発明の請求項3に係る金属板巻取機マン
ドレルの摩耗診断装置が採用した手段は、回転されるウ
エッジ筒体に、マンドレルシャフトの伸縮によりウエッ
ジ筒体を介して拡縮されるセグメントが外装されてなる
マンドレルを備えると共に、このマンドレルの回転中心
点の点対象位置に巻取り中の金属板を転圧し、ロールの
作動圧力を検出する圧力検出センサおよびロールの位置
を検出する位置検出センサを有する二対の転圧ロールを
備えてなる金属板巻取機の前記ウエッジ筒体とセグメン
トとの間の摩耗程度を診断する金属板巻取機マンドレル
の摩耗診断装置であって、前記マンドレルシャフトの変
位開始を検出するマンドレルシャフト変位検出センサ
と、前記二対のうちの相対する一対の転圧ロールのうち
の一方の転圧ロールの位置を検出する位置検出センサに
より検出され、この転圧ロールが接触してから前記マン
ドレルシャフト変位検出センサによりマンドレルシャフ
トの変位開始が検出されたときまでのセグメントの変位
量を求め、求めた変位量をセグメント毎に折線グラフと
して表示すると共に、求めた変位量を予め入力されてい
る基準変位量と比較して、求めた変位量が基準変位量以
上であるときにマンドレルを交換する必要があるという
ことを知らせる変位量比較・表示器とからなることを特
徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の金属板巻取機マン
ドレルの摩耗診断方法を実現する実施の形態1に係る金
属板巻取機マンドレルの摩耗診断装置を、その系統図の
図1と、マンドレルのウエッジ筒体の摩耗とセグメント
の移動量との関係説明図の図2とを参照しながら説明す
る。模式的断面図の図2とを参照しながら説明する。但
し、金属板巻取機自体の構成は、図4(a)〜図6に基
づいて説明した従来例に係るものと全く同構成であるか
ら、金属板巻取機自体の構成に係る説明は割愛し、同一
のものならびに同一機能を有するものに同一符号を付し
て、主として摩耗診断装置の構成を説明する。
【0018】図1に示す符号1は金属板巻取機で、この
金属板巻取機1のマンドレル3の回転中心点の点対象位
置に、後述する構成になる一対の転圧ロール装置8,9
が配設されている。これら一対の転圧ロール装置8,9
は、それぞれ同構成であって、ロッドの伸縮量を検出す
るロール位置検出センサを備えた油圧シリンダ8a,9
aと、これら油圧シリンダ8a,9aそれぞれのロッド
の伸縮により回動支軸8b,9bを支点として回動され
る回動フレーム8c,9cと、これら回動フレーム8
c,9cの反回動支軸8b,9b側に設けられ、上記マ
ンドレル3に巻取られてコイル状になっている金属板P
の巻かれている部分の表面を転圧する転圧ロール8d,
9dとから構成されている。さらに、油圧シリンダ8
a,9aそれぞれのロッドを伸縮させる側の圧力室に連
通する油圧ホース8e,9eには、転圧ロール8d,9
dの押圧力を求めるために、圧力室に供給する作動油の
圧力を検出する圧力センサ8f,9fが取付けられてい
る。つまり、この一対の転圧ロール装置8,9の構成は
従来例と同構成になるものである。
【0019】上記金属板巻取機1には、マンドレル3の
内部摩耗の程度を診断する摩耗診断装置10が設けられ
ている。この摩耗診断装置10は、マンドレルシャフト
7の変位開始を検出するマンドレルシャフト変位検出セ
ンサ11と、一対の転圧ロール装置8,9のうち、図1
における右側の転圧ロール装置9の転圧ロール9dの位
置を検出する位置検出センサである回転検出センサ9g
により検出され、この転圧ロール9dが接触してから前
記マンドレルシャフト変位検出センサ11によりマンド
レルシャフト7の変位開始が検出されたときまでのセグ
メント5の変位量を演算し、演算により得られた変位量
をセグメント5毎に折線グラフとして表示すると共に、
その変位量を予め入力されている基準変位量と比較し
て、その変位量が基準変位量以上であるときにマンドレ
ル3を交換する必要があるということを知らせる後述す
る変位量比較・表示器12とから構成されている。
【0020】上記変位量比較・表示器12は、演算して
得られたセグメント5の変位量と予め入力されている基
準変位量(例えば、3mm)とを比較し、この変位量が
基準変位量以上であるときにマンドレル3を交換する必
要があるという警告を与える警告機能(警報音を発す
る。)を備えた演算部12aと、この変位量をセグメン
ト毎に折線グラフとして表示する表示画面12bと、こ
の表示画面12bに表示された折線グラフを出力するプ
リンタ12cとから構成されている。
【0021】次に、図1および2を参照しながらマンド
レル3の摩耗診断方法を説明する。先ず、図1における
左側の転圧ロール装置8の油圧シリンダ8aに約6.0
トンの推力を発生させて転圧ロール8dをセグメント5
に接触させ、図1における右側の転圧ロール装置9の油
圧シリンダ9aに約0.5トンの推力を発生させて転圧
ロール9dをセグメント5に接触させると共に、ロール
位置検出センサで検出された転圧ロール9dの位置信号
が変位量比較・表示器12の演算部12aに入力され、
転圧ロール9dの位置の初期値として記憶される。な
お、図1における左側の転圧ロール装置8の転圧ロール
8dをセグメント5に接触させるのは、セグメント5の
摩耗に起因する変位量を求めるに際してのマンドレルシ
ャフト7の撓み変形による誤差をなくするためである。
また、各油圧シリンダ8a,9aの推力はこの金属板巻
取機1に適用されるものであって、種々の試行錯誤の結
果得られたものであるから、容量、形状等が相違する他
の金属板巻取機の場合には当然変えるべきものである。
【0022】次いで、図1における右側の転圧ロール装
置9の油圧シリンダ9aの推力を大きくして転圧ロール
9dによりセグメント5を押圧し、ロール位置検出セン
サで検出され続ける転圧ロール9dの変位を変位量比較
・表示器12の演算部12aに入力し続ける。そして、
転圧ロール9dの押圧によりセグメント5が変位し続け
てこのセグメント5がウエッジ筒体4に接触すると、こ
の変位量比較・表示器12の演算部12aにシャフト位
置検出センサ11からマンドレルシャフト7が変位し始
めたという変位開始信号が入力される。
【0023】すると、この変位量比較・表示器12の演
算部12aにより転圧ロール9dが接触してからマンド
レルシャフト変位検出センサ11によりマンドレルシャ
フト7の変位開始が検出されたときまでの転圧ロール9
dの変位量、つまりセグメント5の変位量が、マンドレ
ルシャフト変位検出センサ11によりマンドレルシャフ
ト7の変位開始が検出されたときの変位量から上記接触
時の初期値が引き算され、その差がセグメント5の変位
量として、セグメント5毎に折線グラフとして表示画面
12bに表示される。この場合、過去の全ての摩耗診断
結果に、最新の摩耗診断結果が追加され、重ね合わされ
た形で表示される。従って、セグメント5の変位量が基
準変位量に達していない場合、このような表示折線グラ
フから外挿法によりマンドレル5の交換時期を予測する
ことができる。勿論、必要に応じてこれらの診断結果を
プリンタ12cからアウトプットしてデータとして集積
することにより、金属板巻取機マンドレルの摩耗診断に
活用することができる。
【0024】このようなマンドレル3の摩耗診断作業が
4個のセグメント5の全てに対して行われ、そして4個
のセグメント5のうちの1つでも、セグメント5の変位
量が予め入力されている基準変位量と以上であるときに
は、マンドレル3を交換する必要があるという警報が演
算部12bから発せられるものである。
【0025】以上のとおり、本発明の実施の形態1に係
る摩耗診断装置10によれば、転圧ロール9dが接触し
てから前記マンドレルシャフト変位検出センサ11によ
りマンドレルシャフト7の変位開始が検出されたときま
でのセグメント5の変位量を求めるだけで、マンドレル
3の内部摩耗の程度を確実に診断することができる。従
って、従来のようにオフラインにおける金属板巻取機の
分解検査によって確認するまでもなく確実にウエッジ筒
体4の摩耗の程度をオンラインで知ることができるの
で、マンドレル3の交換周期の誤りによりコイルにずれ
疵が生じるというような不具合の発生を防止することが
可能になると共に、寿命に達しないうちにマンドレル3
を交換するというようなこともなくなるので、金属板巻
取機1の保全費の削減も可能になるという極めて優れた
効果がある。
【0026】因みに、マンドレル3の内部摩耗と、この
内部摩耗に基づくセグメント5の移動量との関係を、図
2を参照しながら以下に説明する。いま、マンドレル3
のウエッジ体4bとセグメント5との初期ギャップがA
0であり、ウエッジ体4bの摩耗量がA1 であり、ウエ
ッジ体4bの角度がθであるとすると、初期ギャップA
0 と摩耗量A1 とに起因するセグメント5のマンドレル
3の径方向の移動量S1 は、下記式の通りとなる。 S1 =(A0 +A1 )cosθ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ また、マンドレルシャフト7の先端の係合部材7aとセ
グメント5の係合部との初期ギャップがB0 であり、セ
グメント5の摩耗量がB1 であるとすると、初期ギャッ
プB0 と摩耗量B1 とに起因するセグメント5のマンド
レル3の径方向の移動量S2 は、下記式の通りとな
る。 S2 =(B0 +B1 )tanθ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
【0027】従って、マンドレル3の内部摩耗によるセ
グメント5の移動量Sは、S=S1 +S2 =(A0 +A
1 )cosθ+(B0 +B1 )tanθで求められるの
で、上記のとおり、転圧ロール8dが接触してから前記
マンドレルシャフト変位検出センサ11によりマンドレ
ルシャフト7の変位開始が検出されたときまでのセグメ
ント5の変位量を求めることにより、マンドレル3の内
部摩耗の程度を容易に診断することができる。
【0028】次に、本発明の金属板巻取機マンドレルの
摩耗診断方法を実現する実施の形態2に係る摩耗診断装
置を、これを模式的に示し、かつ金属板巻取機マンドレ
ルを斜視図で示す図の図3を参照しながら、同一のもの
には同一符号を付して、上記実施の形態1と相違する点
について説明すると、この場合は、上記実施の形態1に
係る摩耗診断装置10によってマンドレル3の金属板を
巻取り得る所定拡大径および最大拡大径が測定される
が、測定された所定拡大径および最大拡大径となるそれ
ぞれの径信号と、シャフト位置検出センサ11により検
出されたマンドレル3の所定拡大径および最大拡大径と
なるマンドレルシャフト7それぞれの位置信号とが位置
制御装置13に入力されるようになっている。さらに、
この位置制御装置13によりマンドレル3の所定拡大径
および最大拡大径となるマンドレルシャフト7の位置差
が求められるようになっている。
【0029】従って、本実施の形態2に係る摩耗診断方
法によれば、この位置制御装置13により求められたマ
ンドレルシャフト7の位置差の大小によって前記ウエッ
ジ筒体4とセグメント5との間の摩耗程度を診断するこ
とができる。つまり、マンドレルシャフト7の位置差が
大きければウエッジ筒体4とセグメント5との間の摩耗
が少ないと判定することができ、逆に小さければウエッ
ジ筒体4とセグメント5との間の摩耗が進行していると
判定することができ、しかもこのマンドレルシャフト7
の位置差によってマンドレル3の補修時期や交換時期を
推定することができるという優れた効果がある。
【0030】なお、前記位置制御装置13は、通常の金
属板の巻取り作業においては、マンドレルシャフト7
を、巻き取られた金属板を抜取るためのマンドレル3の
抜取径にする位置と、巻取りのために所定拡大径にする
位置との範囲内で伸縮作動させると共に、マンドレルシ
ャフト7の伸縮範囲を維持しながらウエッジ筒体4とセ
グメント5との間の摩耗の進行につれてその位置を変更
させる信号を油圧制御装置14に出力するものである。
【0031】ところで、以上では、セグメント5の変位
量を変位量比較・表示器10で演算すると共に、表示す
ることによりオンラインでマンドレル3の内部摩耗の程
度を簡単に診断する場合を例として説明したが、各セン
サを指針を有するセンサとし、これらセンサの指針を目
視により読み取り、読み取った値からセグメント5の変
位量を計算するという人的作業によっても、上記実施の
形態と同等の効果を得ることができるので、上記実施の
形態1によって本発明の技術的思想の適用範囲が限定さ
れるものではない。
【0032】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の請求項1に
係る金属板巻取機マンドレルの摩耗診断方法および本発
明の請求項3に係る金属板巻取機マンドレルの摩耗診断
装置によれば、転圧ロールが接触してからマンドレルシ
ャフト変位検出センサによりマンドレルシャフトの変位
開始が検出されたときまでのセグメントの変位量を求め
るだけで、マンドレルの内部摩耗の程度を診断すること
ができ、また本発明の請求項2に係る金属板巻取機マン
ドレルの摩耗診断方法によれば、マンドレルシャフト7
のストローク差でマンドレルの内部摩耗の程度を診断す
ることができる。
【0033】従って、従来のように、オフラインにおけ
る金属板巻取機の分解検査によって確認するまでもなく
確実にウエッジ筒体4の摩耗の程度をオンラインで簡単
に知ることができ、またマンドレルの交換周期の誤りに
よりコイルにずれ疵が生じるというような不具合の発生
もなくなると共に、寿命に達しないうちにマンドレルを
交換するというようなこともなくすることができるの
で、金属板巻取機の保全費の削減にも大いに寄与するこ
とができるという極めて優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係り、金属板巻取機マ
ンドレルの摩耗診断方法を実現する金属板巻取機マンド
レルの摩耗診断装置の系統図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係り、金属板巻取機マ
ンドレルのウエッジ筒体の摩耗とセグメントの移動量と
の関係説明図である。
【図3】本発明の実施の形態2に係り、金属板巻取機マ
ンドレルの摩耗診断方法を実現する摩耗診断装置を模式
的に示し、かつ金属板巻取機マンドレルを斜視図で示す
図である。
【図4】従来例に係り、図4(a)は金属板巻取機の全
体斜視図、図4(b)は、金属板巻取機のマンドレルの
横断断面図である。
【図5】従来例に係る金属板巻取機のマンドレルのウエ
ッジ筒体の斜視図である。
【図6】従来例に係る金属板巻取機の模式的正面構成説
明図である。
【図7】図7(a)はウエッジとセグメントとの間のガ
タ付きが少ない場合における巻取時における金属板の張
力と巻取時間との関係説明図、図7(b)はウエッジと
セグメントとの間のガタ付きが大きい場合における巻取
時における金属板の張力と巻取時間との関係説明図であ
る。
【符号の説明】
1…金属板巻取機,2…駆動部,3…マンドレル,4…
ウエッジ筒体,4a…ウエッジ列,4b…ウエッジ体,
4c…中空部,5…セグメント,6…拡縮シリンダ,7
…マンドレルシャフト,7a…係合部材,8…転圧ロー
ル装置,8a…油圧シリンダ,8b…回動支軸,8c…
回動フレーム,8d…転圧ロール,8e…油圧ホース,
8f…圧力センサ,8g…回転検出センサ,9…転圧ロ
ール装置,9a…油圧シリンダ,9b…回動支軸,9c
…回動フレーム,9d…転圧ロール,9e…油圧ホー
ス,9f…圧力センサ,9g…回転検出センサ 10…摩耗診断装置,11…シャフト位置検出センサ,
12…変位量比較・表示器,12a…演算部,12b…
表示画面,12c…プリンタ,13…位置制御装置,1
4…油圧制御装置,P…金属板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 邦明 兵庫県加古川市金沢町1番地 株式会社神 戸製鋼所加古川製鉄所内 Fターム(参考) 3F055 AA09 CA02 CA03 CA06 DA01 EA11 4E026 BC03 FB01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転されるウエッジ筒体に、マンドレル
    シャフトの伸縮によりウエッジ筒体を介して拡縮される
    セグメントが外装されてなるマンドレルを備えると共
    に、このマンドレルの回転中心点の点対象位置に巻取り
    中の金属板を転圧する二対の転圧ロールを備えてなる金
    属板巻取機の前記ウエッジ筒体とセグメントとの間の摩
    耗程度を診断する金属板巻取機マンドレルの摩耗診断方
    法であって、前記二対のうちの相対する一対の転圧ロー
    ルのうちの一方の転圧ロールでマンドレルを予め定めた
    押圧力で押圧した後に、他方の転圧ロールを所定の押圧
    力でセグメントに接触させると共に、押圧力を大きくし
    てマンドレルロッドが移動し始めるまで押圧し、セグメ
    ントに接触してからマンドレルロッドが移動し始めるま
    での転圧ロールの変位量を求め、求めた変位量と予め定
    めた基準変位量との大小を比較することを特徴とする金
    属板巻取機マンドレルの摩耗診断方法。
  2. 【請求項2】 前記マンドレルの金属板を巻取り得る所
    定拡大径および最大拡大径のそれぞれを、前記請求項1
    に記載の金属板巻取機マンドレルの摩耗診断方法により
    求め、前記所定拡大径および最大拡大径となるマンドレ
    ルシャフトの位置をシャフト位置検出センサにより検出
    すると共に、これら所定拡大径に対応する位置と最大拡
    大径に対応する位置とのマンドレルシャフトの位置差に
    より前記ウエッジ筒体とセグメントとの間の摩耗程度を
    診断することを特徴とする金属板巻取機マンドレルの摩
    耗診断方法。
  3. 【請求項3】 回転されるウエッジ筒体に、マンドレル
    シャフトの伸縮によりウエッジ筒体を介して拡縮される
    セグメントが外装されてなるマンドレルを備えると共
    に、このマンドレルの回転中心点の点対象位置に巻取り
    中の金属板を転圧し、ロールの作動圧力を検出する圧力
    検出センサおよびロールの位置を検出する位置検出セン
    サを有する二対の転圧ロールを備えてなる金属板巻取機
    の前記ウエッジ筒体とセグメントとの間の摩耗程度を診
    断する金属板巻取機マンドレルの摩耗診断装置であっ
    て、前記マンドレルシャフトの変位開始を検出するマン
    ドレルシャフト変位検出センサと、前記二対のうちの相
    対する一対の転圧ロールのうちの一方の転圧ロールの位
    置を検出する位置検出センサにより検出され、この転圧
    ロールが接触してから前記マンドレルシャフト変位検出
    センサによりマンドレルシャフトの変位開始が検出され
    たときまでのセグメントの変位量を求め、求めた変位量
    をセグメント毎に折線グラフとして表示すると共に、求
    めた変位量を予め入力されている基準変位量と比較し
    て、求めた変位量が基準変位量以上であるときにマンド
    レルを交換する必要があるということを知らせる変位量
    比較・表示器とからなることを特徴とする金属板巻取機
    マンドレルの摩耗診断装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100418655C (zh) * 2006-08-08 2008-09-17 唐山钢铁股份有限公司 一种具有良好助卷性能的热轧薄板材卷取机
CN108043879A (zh) * 2017-11-15 2018-05-18 河钢股份有限公司承德分公司 一种卷取机芯轴磨损测量装置及方法
DE102022210533A1 (de) 2022-10-05 2024-04-11 Sms Group Gmbh Verfahren und Computerprogramm zum Betreiben einer Haspelvorrichtung

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