JP2000225638A - 発泡成形体の製造方法 - Google Patents

発泡成形体の製造方法

Info

Publication number
JP2000225638A
JP2000225638A JP11030363A JP3036399A JP2000225638A JP 2000225638 A JP2000225638 A JP 2000225638A JP 11030363 A JP11030363 A JP 11030363A JP 3036399 A JP3036399 A JP 3036399A JP 2000225638 A JP2000225638 A JP 2000225638A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
composite material
wax
polyethylene
foaming agent
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11030363A
Other languages
English (en)
Inventor
Toraichi Katsube
寅市 勝部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP11030363A priority Critical patent/JP2000225638A/ja
Publication of JP2000225638A publication Critical patent/JP2000225638A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、セルロース系粉末を充填した特定
のポリエチレン系複合材料を原料とした各種形状の発泡
体(比重が0.6〜1である)を連続して生産するのに
適した押出成形機による発泡体の製造方法を提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】 ポリエチレン(A)とセルロース系粉末
(B)とワックス(C)および、必要に応じて無機フィ
ラー(D)からなり、その構成比率が、(A)/(B)
/(C)/(D)=40〜89/10〜55/0.5〜
13/0〜25(合計100重量部)である複合材料で
あって、その複合材料のメルトインデックス(21.6
kg荷重値)が、1.5〜50g/10分の範疇、スト
ランド流動長差が10cm以下である該複合材料と、分
解温度が140〜200℃、発生ガス量が20〜200
ml/grである化学発泡剤(E)とからなる発泡性複
合材料を、押出成形機を用いて押出発泡成形し、その成
形品の比重を0.6〜1.0とすることを特徴とする発
泡成形体の製造方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、押出成形法によ
る、木粉等のセルロース系粉末を充填したポリエチレン
系樹脂材料の発泡体の製造方法に関する。該発泡体は木
質感を有し、低線膨張係数のシート、板材、管材、棒
材、異型材などの形状で、住宅用の飾り縁、脛巾、廻り
縁、水廻り部材、手摺、床材などの用途に適合する。
【0002】
【従来の技術】従来、木粉などのセルロース粉末を充填
した塩化ビニル樹脂系複合材料が既述の用途などに工業
的に生産され、使用されている。しかし、最近では廃棄
処理時の問題などから塩化ビニル樹脂に代わる材料が望
まれている。そのような状況の中で、加工性やリサイク
ル性、コストなどから最も注目されているのがポリエチ
レンやポリプロピレン樹脂などのポリオレフィン樹脂で
ある。
【0003】これまでに、木粉等のセルロース系粉末を
充填したポリオレフィン樹脂系複合材料材料に関しては
数多くの製造方法が既に提示されている。本発明者も、
セルロース系粉末を特定のワックスで処理し、特定のポ
リエチレンとを組み合わせたことにより、これらの要求
に応えることができる材料を創出し、特許出願番号H0
9−147913およびH10−276748に提示し
た。
【0004】しかしながら、これらの材料から得られる
成形体の比重は1より重く、更に軽量な成形体、具体的
には比重が1以下、好ましくは木材並みの0.7前後の
ものが望まれていた。この軽量化に関しては、特開S4
9−10264にポリエチレン系樹脂/木粉/発泡剤/
有機過酸化物からなるプレス発泡成形に適した樹脂組成
物が提案されている。また特開S49−40363には
ポリエチレン系樹脂/コルク粉/無機系Ca化合物/発
泡剤/有機過酸化物からなるプレス発泡成形に適した樹
脂組成物が提示されている。特開S58−98341に
はポリオレフィン樹脂/セルロース粉末/発泡剤/有機
過酸化物/架橋助剤からなる樹脂組成物をシート状に押
出成形し、そのシートを後加熱で架橋・発泡させる方法
が提示されている。この方法の有機過酸化物を併用する
理由は、発泡剤が分解温度に達する前にポリオレフィン
樹脂の溶融粘度を上げておくことで独立気泡が壊れない
ようにする(脱泡現象を防ぐ)ためである。特開H4−
356638にはポリオレフィン系樹脂/セルロース粉
末および必要に応じて発泡剤とを組合せたものからなる
生物分解性発泡成形体が提示されている。この提案では
ポリオレフィン樹脂として発泡させやすいエチレンー酢
酸ビニル樹脂を用いた例が提示されている。
【0005】しかしながら、有機過酸化物と発泡剤を用
いて製造する方法を押出成形機に適用するには、成形機
内でのゲル化の恐れ多分にあり、エチレンー酢酸ビニル
樹脂では耐熱性や剛性が必要とされる用途には不向きで
あるという問題点があった。成形機内でのゲル化とは、
成形機のシリンダー内において有機過酸化物によりポリ
マーの一部または全体が架橋反応を起こし、ポリマーに
均一に分散しない粒状のものが生成または全体がゼリー
状の半固体となり、成形品の表面に凸凹ができたり、成
形困難となったりすることをいう。また、プレス成形法
では、例えば長尺成形品や中空やリブ構造のある複雑な
異型成形体を成形するには不向きであるという欠点があ
った。
【0006】
【発明が解決しようとしている課題】本発明は、セルロ
ース系粉末を充填したポリエチレン系複合材料を原料と
した各種形状の発泡体(比重が0.6〜1である)を連
続して生産するのに適した押出成形機による発泡体の製
造方法を提供することを目的とする。具体的には、押出
成形方法による、押出し加工性が改良された発泡体の製
造方法、例えば長尺成形品や中空やリブ構造のある複雑
な異型成形体を連続して生産するのに適した発泡体の製
造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では、比重が0.
6〜1.0の範疇の各種形状の発泡成形体を、特定の特
性を持ったポリエチレン系複合材料と化学発泡剤からな
る発泡性複合材料を原料とし、押出成形機を用いて発泡
成形体を製造する。この発泡体の押出製造工程は、押出
成形機に既述の発泡性複合材料を供給し、溶融混練し、
押出成形機の後半で化学発泡剤の分解温度以上の樹脂温
度とし、溶融状態の樹脂を賦形用型(ダイ)を通して押
出す工程と、ダイを出た樹脂を更に引き落としをしなが
ら最終外形と寸法を合わせるサイジングダイ(最終的に
寸法決めを行うためのダイ)に導いて引取りながら冷却
固化させる工程からなる。
【0008】本発明者は、上記に課題を達成するため
に、押出発泡成形に適した樹脂材料、発泡剤、両者の組
合せ、その発泡押出特性、発泡成形条件等について改良
・開発研究を進め、其の結果、押出成形機を用いて目的
とする各種形状の発泡成形体を製造する方法を見出し、
本発明に至った。すなわち本発明は、 (1) ポリエチレン(A)とセルロース系粉末(B)
とワックス(C)および、必要に応じて無機フィラー
(D)からなり、その構成比率が、(A)/(B)/
(C)/(D)=40〜89/10〜55/0.5〜1
3/0〜25(合計100重量部)である複合材料であ
って、その複合材料のメルトインデックス(21.6k
g荷重値)が、1.5〜50g/10分の範疇、ストラ
ンド流動長差が10cm以下である該複合材料と、分解
温度が140〜200℃、発生ガス量が20〜200m
l/grである化学発泡剤(E)とからなる発泡性複合
材料を、押出成形機を用いて押出発泡成形し、その成形
品の比重を0.6〜1.0とすることを特徴とする発泡
成形体の製造方法に関する。
【0009】(2) 化学発泡剤(E)が、重炭酸ナト
リウム系、炭酸塩と有機酸の組合せ系、アゾジカルボン
アミドとその発泡助剤の組合せ系から選ばれた少なくと
も1種であることを特徴とする上記(1)に記載の発泡
成形体の製造方法。 (3) 上記(1)記載のポリエチレン(A)は、メル
トインデックス(190℃*21.6kg荷重値)が1
〜50g/10分の範囲、密度が0.945g/cm3
以上、ドローダウン比が0.8以上、ストランド流動長
差が15cm以下、重量平均分子量(Mw)と数平均分
子量(Mn)の比(Mw/Mn)が10〜50の範囲の
特性を有するエチレン単独重合体またはα−オレフィン
との共重合体である高密度ポリエチレンを主成分とする
複合材料を構成する。上記(1)記載のセルロース系
粉末(B)は、木材系粉末、粉砕紙、粉砕クルミ殻、粉
末パルプから選ばれる少なくとも1種の粉末の平均粒度
が300ミクロン以下である複合材料を構成する。上
記(1)記載のワックス(C)は、天然ワックス、合成
ワックス、高級脂肪酸と1ないし3価の脂肪族アルコー
ルとのエステル、低分子量ポリエチレンワックス類、カ
ルボン酸と高級アルコールとのエステルから選ばれる少
なくとも1種のワックスであって、その融点が40〜1
20℃の範疇にあるワックスである複合材料を構成する
。複合材料を構成する要件が及び及びであるこ
とを特徴とする上記(1)及び(2)に記載の発泡成形
体の製造方法である。
【0010】以下に、本発明の発泡成形体の製造方法に
ついて詳述する。本発明に用いるポリエチレンは、αー
オレフィン含量が5モル%以下の範囲にあるエチレン単
独重合体または共重合体である高密度ポリエチレンを単
独または主成分とするポリエチレンである。共重合α−
オレフィンとしては、プロピレン、ブテン−1、ペンテ
ンー1、4ーメチルペンテンー1、ヘキセンー1、ある
いはオクテンー1である。
【0011】本発明の複合材料を構成するセルロース系
粉末(B)は、粉末の平均粒度が300ミクロン以下の
木材系粉末、粉砕紙、粉砕クルミ殻、粉末パルプなどか
ら選ばれる少なくとも1種のセルロース系粉末である。
粉末の粒径分布において好ましくは20メッシュを全通
するものである。更に好ましくは、平均粒度が5〜18
0ミクロン、特に好ましくは平均粒度が10〜100ミ
クロンの範囲のものである。平均粒度が5ミクロン以下
では、成形品としたときの木質感が少なくなる。
【0012】一方、粒径が大きすぎると、発泡成形時に
おける連通気泡化によるガス抜けや成形品表面への突出
を起こし易くなる。また、より好ましい原料は栂、楓、
松、樫、桧あるいは古紙などの木質系材料を所定の粒度
に砕いた粉末である。複合材料中のセルロース系粉末の
割合は、10〜55重量%、より好ましくは15〜45
重量%、特に好ましくは15〜40重量%である。本発
明において、このものの粒度が前記範囲内にあると複合
材料組成物中での分散性が良好で機械的物性も良好なも
のを得ることができる。また、このものの量が少ないと
目的とする木質感や線膨張係数が不足し、多すぎると脱
泡現象が顕著になり、耐衝撃性も低下し、押出成形も困
難になってくる。
【0013】本発明の複合材料を構成するワックス
(C)は、天然ワックス、合成ワックス、高級脂肪酸と
1ないし3価の脂肪属アルコールとのエステル、低分子
量ポリエチレンワックス類、カルボン酸と高級アルコー
ルとのエステルから選ばれる少なくとも1種のワックス
であって、その単体または混合物の融点が40〜120
℃の範疇にあるものである。本発明でいう常温とは15
℃のことである。その融点の測定方法はワックスの種類
により測定方法が異なる場合があるがそれぞれのJIS
規格の方法、あるいはそれに準じた方法で測定した値で
ある。ワックスの融点がこの温度範囲であれば、容易に
その融点以上に加熱が可能であり、低粘度の液体として
セルロース系粉末の表面を濡らすとともに、その気孔や
空隙に染み込ませることができる。
【0014】具体的な天然ワックスとしては、動・植物
ワックス、鉱物ワックス、石油ワックスであり、石油ワ
ックスとしては具体的には、パラフィンワックス、マイ
クロクリスタリンワックスがある。また、これらのワッ
クスの水素添加物、酸化物もあげられる。合成ワックス
としては具体的には、フィッシャートロプシュワックス
や平均分子量が1000〜6000で140℃での溶融
粘度が180〜10000センチポイズのポリエチレン
ワックスやその酸化ワックスなどである。
【0015】高級脂肪酸と1ないし3価の脂肪属アルコ
ールとのエステルとしては、具体的には、炭素数14か
ら22の脂肪酸と炭素数14から22の一価脂肪属アル
コールとのエステル類、例えばステアリン酸ステアリ
ル、ベヘニン酸ベヘニルなどがあげられる。炭素数14
から22の脂肪酸と二価あるいは三価の脂肪属アルコー
ルとのエステルとしては、具体的には、エチレングリコ
ールジステアレート、エチレングリコールモノベヘネー
ト、グリセリンモノステアレート、グリセリンジステア
レート、グリセリンジベヘネートなどがあげられる。上
記の高級脂肪酸エステルにはヒドロキシカルボン酸エス
テル、例えば12ヒドロキシステアリン酸エステルなど
を包含する。
【0016】また、カルボン酸と高級アルコールとのエ
ステルとしては、例えばメタクリル酸やクロトン酸ある
いはそのオリゴマーと炭素数14から22の高級脂肪属
アルコールとのエステルであるジメタクリル酸ベヘニ
ル、ジクロトン酸ジステアリル、ジイソクロトン酸ジス
テアリル、あるいは酒石酸ジステアリル、クエン酸ジス
テアリルなどのオキシカルボン酸と高級脂肪属アルコー
ルとのエステル類、あるいはフタル酸ジステアリルなど
の芳香属ジカルボン酸と高級脂肪属アルコールとのエス
テル類があげられる。
【0017】さらに好ましくは、これらのワックスの内
では常温において水に難溶であるほど、また吸湿し難い
ほど好適である。また、特に好ましくは、これらのワッ
クスの範疇において酸価または中和価(JIS,K33
41に準拠して測定された値)が5〜80程度のもの
は、木粉等セルロース系粉末との親和性もより高く、外
部滑性効果も強いことから物性、成形性ともに優れたも
のが得られる。特に、外部滑性の効果が高いエステルワ
ックスは、他のワックスよりも金属と溶融樹脂の界面を
滑り易くする効果が大きいので、少なくともこのワック
スを用いることは特に好適である。
【0018】次に、本発明の複合材料を構成する、必要
に応じて配合される無機フィラー(D)とその効果とし
て、木粉等のセルロース系材料が加熱されたときに発生
する酸性成分の中和、HMIの大きい材料のドローダウ
ン防止、発泡セルの核効果、剛性向上、低線膨張化、遅
燃性あるいは紫外線遮蔽といったことが上げられる。こ
の無機フィラーの種類については、例えば、フィラー活
用辞典、フィラー研究会編、(株)大成社’94年発刊
に記載されているガラス繊維、チタン酸カリ、MOS、
タルク、マイカ、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウ
ム、酸化チタン、カーボンブラック、珪酸カルシウム、
クレー、ハイドロタルサイト、他、多くの中から適宜選
択して使用することが出来る。
【0019】尚、中和作用や紫外線遮蔽を主とした目的
とする場合は、無機フィラーによらずとも他の中和剤
や、例えば一般的に用いられている金属石鹸や紫外線吸
収剤等の添加でも可能であるので、無機フィラーは実用
上で、ドローダウン防止、高剛性化、低線膨張化、遅燃
性、木粉の変褪色防止など、無機フィラーとしての効果
が必要なときに配合する。これらの無機フィラーの中
で、特に効果的な無機フィラーとしては、平均粒径が
0.01〜10ミクロンのシリカ、炭酸カルシウム、タ
ルク、マイカ、水酸化マグネシウム、酸化チタンから選
ばれる少なくとも1種のものである。無機フィラーの配
合は、上記の効果があるが、欠点として比重が大きいこ
とおよび耐衝撃性が低下することからその量は必要量に
とどめる方が良い。木粉等のセルロース系材料の少ない
組成で線膨張係数をより小さくしたいときで、多くとも
25重量部配合すれば充分である。
【0020】これらの4成分の素材の構成比率は、
(A)/(B)/(C)/(D)=40〜89/10〜
55/0.5〜13/0〜25(合計100重量%)の
範疇にある。更に好ましくは、(A)/(B)/(C)
/(D)=45〜84/15〜45/0.8〜10/
0.2〜20(合計100重量%)の範疇にある。特に
好ましくは、(A)/(B)/(C)/(D)=55〜
78/15〜40/1〜6/1〜15(合計100重量
%)の範疇である。
【0021】本発明のメルトインデックス値はASTM
D1238法による190℃、21.6Kg荷重下に
測定した値である。ドローダウン比およびストランド流
動長差の定義とその測定方法について、以下に記述す
る。測定に用いる装置はスクリュウ径32mmの2軸押
出機であり、L/D=24、圧縮比=2.0〜2.5の
シリンダータイプの混練押出機でストランドダイ穴は軸
中心とその両サイド14mm位置に4.0mmφの穴が
計3ヶ斜め下または下向きに配置されており、測定対象
となる樹脂はホッパー部より、定量フィーダーを用いて
供給する。ここで重要なことは、圧縮比、樹脂温度、ダ
イ穴径と位置、吐出量の関係であり、其の他は付随的な
ものである。このような機械としては、例えばフリージ
アマクロス(株)の中谷AS30型2軸押出機があげら
れる。加熱設定温度を170〜180℃に設定し、スク
リュー回転数50〜60rpmとし、ダイより吐出され
る樹脂量を7.5±0.5kg/hr、樹脂温度を17
8±3℃となるように条件を制御する。このような条件
下でダイより出てくるストランドを常温下に自然に流下
させる。ドローダウン比測定用のサンプル採取は、スト
ランドをダイ部ですばやくカットし、ストランド長さが
30〜40cmになったところで再度ダイ部でカットし
て、それを室温で放冷する。得られたストランドの先端
部より1cm部付近の径が最も大きいと観察される部分
の平均径を測定し、次いでダイ先端部より20cm長さ
部の平均径をそれぞれ測定する。得られた数値より、ド
ローダウン比=(20cm部平均径÷先端部平均径)と
して定義する。また、本発明に引用するダイスエル値
は、上記の先端部平均径÷ダイ穴径(4.0mm)で表
す。
【0022】次に、ストランド流動長差の測定方法はダ
イよりストランドが自然流下している状態で、ストラン
ドをダイ部ですばやくカットする。その時より流下する
ストランドの3本の内の1本でも長さが1mに達した時
に、そのものと残りの2本の内のストランドの長さが短
いものとの長さの差を測定する。この方法によって、ス
トランド流動長差(単位:cm)=最長ストランド長さ
(100cm)−最短ストランド長さ(単位:cm)と
して定義する。
【0023】本発明の押出発泡成形に適した化学発泡剤
(E)としては、アゾジカルボンアミド、4.4’−オ
キシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、N.N’
−ジニトロソペンタテトラミンなどの単体または併用、
あるいは化学発泡剤と金属酸化物や金属石鹸、尿素など
の発泡助剤として知られるものとを組み合わせた複合発
泡剤、あるいは、重炭酸ナトリウム系、炭酸塩と炭酸塩
とクエン酸や酒石酸、フマル酸などの有機酸と有機酸の
組合せ系などのの中から、分解温度が140〜200
℃、発生ガス量が20〜200ml/grであるものが
選択される。中でも好ましくは、重炭酸ナトリウム系、
炭酸塩との有機酸との組合せ系、アゾジカルボンアミド
とその発泡助剤の組合せ系から選ばれた少なくとも1種
がが好ましく使用される。
【0024】具体的な商品としては、永和化成工業
(株)の商品名:セルボン、大日精化工業(株)の商品
名:ダイブローHC、堺商事(株)の商品名:セイフォ
ームなどがあげられる。これらの分解温度や発生ガス量
については、発泡剤活用技術、プラスチックス、Vo
l.49.No.10あるいは発泡剤メーカー各社のカ
タログ、技術資料として頒布されているものに記載され
ている化学発泡剤の中から適宜選択して使用する事が出
来る。分解温度の測定方法としては、発泡剤メーカーが
一般的に実施している方法で、予め100℃に加熱した
オイルバス中に、100〜250mlの発生ガスが出る
量(およそ、0.5〜5gとなる)の試料と流動パラフ
ィンの10mlとを入れた試験管を浸漬し、1分経過後
の試験管内の初期膨張ガスを排気し、その後3±1℃/
分の速度で昇温し、発生してくるガスを経時的に定量し
ていく。
【0025】このときの発生ガスが、50mlとなった
ときの温度を分解温度とする方法が適用できる。発生ガ
ス量は、同様に試料の0.5〜5gを精秤して流動パラ
フィン10mlに混合し、分解温度以上の温度に20分
置いたときに発生する、標準状態換算のガス量として測
定される値である。これらを具体的に測定する装置とし
ては、“発生ガス量測定装置、ガストレーサー250”
永和化成工業(株)があげられる。
【0026】また、分解がシャープな発泡剤では、示差
熱分析計で3±1℃/分の速度で昇温した時の吸熱又は
発熱のピークを分解温度として捉えることができる。発
泡剤の分解温度および発生ガス量は、本発明の複合材料
の発泡体を効率的に得るのに重要な特性値である。すな
はち、押出成形機を用いた発泡成形は樹脂材料の溶融・
混練可能な温度以上〜セルロース系粉末の分解温度以下
の範囲内に発泡剤の分解が起こり、完了することがポイ
ントとなる。またその時に、いかに効果的に独立した微
細な気泡を成形品中に残せるかがポイントとなる。
【0027】その事を含めて、化学発泡剤の分解温度
を、140〜200℃、発生ガス量が20〜200ml
/grのものに限定した理由について述べる。本発明の
樹脂材料は、ポリエチレンであり、その融点はおよそ1
25〜137℃の範囲である。セルロース系粉末の例と
して、木粉の分解温度は200℃を超えると顕著にな
る。よって、押出成形が可能な温度範囲は、140〜2
00℃、好ましくは150から180℃である。この間
で、発泡剤を効率よく分解させるためには、化学発泡剤
の分解温度は140〜200℃の範囲、更に好ましくは
150〜190℃、特に好ましくは150〜180℃の
範疇である。
【0028】発泡剤の分解温度が140℃未満の場合
は、押出成形機中で早期分解を起こし発泡効率が悪く、
200℃を超えるものは分解が遅れるか分解しないので
やはり効率が悪い。発生ガス量は本発明においては適性
範囲がある。具体的には、発生ガス量は少なければ効率
が悪いが、多すぎる場合も欠点が出てくる。成形品の比
重を0.6〜1.0とするために、発泡剤の分解ガスを
いかに効率的に独立した微細な気泡として均一に成形品
中に残せるかが技術的ポイントとなる。発泡剤の分解温
度が高いものは、前述の複合材料中に該発泡剤が分解し
ない温度で練り込むことが可能であるが、分解温度の低
い発泡剤は困難である。この様な場合は複合材料に発泡
剤を粉末や顆粒などの形でドライブレンドして、押出成
形に供する場合も多い。
【0029】いずれにせよ発泡剤の配合量は、押出成形
時に発生するガス量が多い発泡剤ほど少なくすることに
なるが、混練効率の悪い押出成形機の場合や、木目模様
を出すためにスクリューを低速回転で運転する場合など
においては、発泡剤は不均一分散となることがあり、部
分的な膨れやパンク、ガスが連通して抜ける脱泡現象等
を起こし易い。この様な場合は、予め発泡剤を希釈して
発生ガス量を調整して使用するほうが良い。
【0030】一方、発生するガス量が少ないものは、多
量の配合が必要であり、経済的にも効率的にも好ましく
ない。そのような理由から、本発明では発泡剤から発生
するガス量は、20〜200ml/gr、更に好ましく
は25〜180ml/grの範囲のもの、あるいはその
範囲となるように調整して用いる。目的とする比重が
0.6〜1.0の発泡体を得るために必要な発泡剤の混
合量は、発生ガス量が20〜200ml/grのもの
で、複合材料100重量部に対して、およそ0.05〜
5.0重量部の範囲となる。
【0031】本発明に用いる複合材料を構成する、ポ
リエチレン(A)は、メルトインデックス(190℃、
21.6kg荷重値)は1〜50g/10分のものであ
り、好ましくは2〜45g/10分のものである。密度
は0.945g/cm3 以上であり、好ましくは0.9
50g/cm3 以上である。ドローダウン比は0.8以
上であり、好ましくは0.85以上である。ストランド
流動長差は15cm以下であり、好ましくは10cm以
下である。MwとMnの比(Mw/Mn)は10〜50
であり、好ましくは15〜50である。DSCの融点の
主ピークの値は130℃以上の特性を有するポリエチレ
ンである。
【0032】本発明の密度値はASTM,D1505法
によりに測定した値である。Mw/Mn値は、ゲルパー
ミエーションクロマトグラフィーによって求められる重
量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比であ
る。装置はWaters社製、商品名150ーC型を用
い、東ソー(株)製の商品名AT−807/Sカラム1
本を使用し、1、2、4ートリクロルベンゼンを溶媒と
して140℃で測定した。DSCの融点の主ピークの値
とは、JIS,K7121法で10℃/minの速度で
昇温したときに測定した値の主ピークの温度である。平
均粒度または平均粒径とは、JIS,K6069の篩試
験方法における累積分布の50%粒径である。
【0033】以下に、本発明の発泡性複合材料を構成す
る複合材料と化学発泡剤の特性の限定理由、その複合材
料を構成する素材とその特性の限定理由、および押出成
形機を用いた発泡体の製造方法について詳述する。上記
の、セルロース系粉末(B)に対するワックス(C)の
比率は、より少ない量で最適な処理効果を得るものであ
り、セルロース系粉末(B)の表面積や水分や低沸点揮
発分の抜けた実質的な空隙率や外部滑性効果によって調
整するものであるが、好ましくは5重量%から25重量
%迄の範疇である。更に好ましくは、5重量%から15
重量%の範疇である。これより少ないワックス量では処
理効果が低く、過剰なワックスの配合は最終組成物の成
形加工時の溶融粘度の低下や成形品の物性低下をもたら
す。
【0034】セルロース系粉末(B)に対するワックス
(C)の含浸処理は、溶融したワックスで木粉等のセル
ロース系粉末の表面を濡らし、また気孔・空隙に含浸さ
せる処理である。少なくとも木粉等のセルロース系粉末
の表面を濡らしポリエチレンとの親和性を与えることは
必要で有り、また気孔などの低沸点揮発分の抜けた実質
的な空隙にワックスを含浸させることによって成形時の
不良化を防ぐのを目的とする。そのためにはワックスと
セルロース系粉末とをワックスの融点以上の温度で混合
し、含浸処理する。セルロース系粉末は通常の環境下で
は5重量%から10重量%程度の水分を吸湿している。
従って、予め乾燥処理をしたセルロース系粉末に含浸処
理を施す場合は含浸温度は、ワックスの融点以上であれ
ば目的を達成できる。
【0035】つまり、乾燥状態のセルロース系粉末であ
れば、ワックスの含浸処理温度は、必要以上に温度を上
げなくても目的を達成できる。一方、吸湿したセルロー
ス系粉末に直接ワックスを含浸させるには、水分を気化
蒸散させることが必要になる。この時、低融点のワック
スを用いる場合は、ワックスが溶ける程度の温度では水
分を気化蒸散させるには効率が悪い。従ってもっと高い
温度で処理することが好ましい。その方法のひとつとし
て、高速の攪拌混合が可能なヘシェルミキサーやスーパ
ーミキサー等を用いれば、攪拌混合時の摩擦発熱が利用
でき、また減圧・排気することでより効率化できる。殆
どの場合、常温でセルロース系粉末(B)とワックス
(C)と一緒にミキサーの槽内に入れて高速回転で混合
すれば、水分はこの様な攪拌・混合下では90℃程度ま
で、高くても140℃迄温度が上がってくれば、気化蒸
散し、その部分の空隙にワックスは含浸する。
【0036】その際、用いるワックスの融点が40℃よ
り低いものを木粉等のセルロース系粉末に溶融含浸させ
た場合、常温に戻しても処理物は湿ったような状態とな
り、その後の混練や成形加工において、広く使用されて
いるスクリュウタイプの押出機では、そのホッパーでブ
リッヂを起こすことが多い。また、そうでなくとも成形
加工された成形品の表面にブリードしてくるといった好
ましくない現象をきたす。一方、融点が120℃より高
ものや溶融粘度が高いものは溶融・含浸が困難となる。
これらのことから、より好ましくはその融点が50〜1
10℃の範疇にあるものである。更に、この熱処理効率
を上げるには、ジャケットに熱水や蒸気を流すことや槽
内の換気、減圧脱気は効果的である。
【0037】本発明の複合材料を構成するポリエチレン
(A)の特性や配合量は、押出成形時の溶融粘度、ドロ
ーダウンや均一流動性、発泡適性とその効率、成形品の
外観や、剛性、耐衝撃性、耐熱性といった成形性や成形
品物性に最も大きな影響をおよぼす。本発明ではメルト
インデックス値はASTM D1238法による190
℃、21.6Kg荷重下に測定した値で示しているが、
その理由は通常の2.16kg荷重値では実測値が小さ
く測定誤差も大きくなり、樹脂に掛かる荷重(背圧)が
小さすぎて実際の押出成形時に問題となるメルトフラク
チャーとの対応が推測出来ないことによる。同様に分子
量分布を規定する理由は、ドローダウンやダイスエルと
の対応がメルトインデックス値だけではとれないからで
ある。依って、本発明ではこれを解決できる新たな指標
として、ドローダウン比とストランド流動長差なる指標
を用いる。そのことで押出成形性との関係をより明瞭と
することを可能とした。すなわち、通常はベースとなっ
ている樹脂のメルトインデックスや密度や分子量分布と
いった指標だけでは表せない押出し特性を、本発明で
は、ベース樹脂であるポリエチレンの選定時に、そのも
のをストランドとして押出したときに観察できるドロー
ダウンの数値化および均一流動性を数値化すること、あ
るいはスエル比を併用することでそのものを用いた複合
材料の押出発泡成形性の推定を可能とした。
【0038】例えば、上記の方法で数値化された範囲よ
りメルトインデックスの値が小さいものを用いようとす
ると、成形加工温度が木粉などのセルロース系粉末の分
解を防ぐ上で上限が200℃程度に制約されるので、機
械的な負荷の増大や樹脂圧力の高騰あるいはせん断発熱
によるセルロース系粉末の熱分解などの問題が生じる。
場合に依っては、そのような高粘度樹脂との混練ではセ
ルロース系粉末が分散不良になるおそれもある。一方、
メルトインデックスの値の大きすぎるものは、既述の欠
陥の発生や発泡押出成形の際に溶融樹脂がドローダウン
を起こし賦形が困難になる。
【0039】また、メルトインデックス以外にも分子量
分布も重要な指標である。これをあらわす指標としてM
w/Mnの値があげられる。本発明ではゲルパーミエー
ションクロマトグラフィーによって求められるMwとM
nの比(Mw/Mn)で表される。この値が小さいもの
は分子量分布が狭く、組成物を押出成形するときにメル
トフラクチャーと呼ばれる非定常な流動現象を起こし易
くなる。このメルトフラクチャーを起こさないとして
も、均一流動性が不足すると偏った流動を起こし、成形
困難となる場合がある。またこの値が大きすぎるもの
は、同じメルトインデックスのものであっても溶融粘度
が低く、そのためにドローダウンしやすい。
【0040】本発明では、木粉などのセルロース系粉末
の分解温度よりも低い190℃以下の温度下で発泡押出
成形することができ、それによって得られる発泡成形品
の比重が0.6〜1.0であることを目的としている。
そのために、押出発泡成形に際しては発泡ガスによる気
泡の生成が回りの樹脂粘度の不足によって脱気現象を起
こさないようにするために、その回りに溶融粘度や溶融
張力の高い高分子量の樹脂を配しておくことによって独
立気泡の破壊を出来るだけ阻止しようとするものであ
る。同様の理由で、樹脂の密度や融点は高い方が、溶融
樹脂がダイより押出された後の冷却において表層の固化
速度が速いことを利用し、脱気現象を防ぐことができ
る。
【0041】また、これらの特性を持ったポリエチレン
を用いることで、有機過酸化物を使用せずとも発泡押出
成形することができる。押出成形において、ダイから押
出された材料がダイ開口部の寸法よりも断面積を増すこ
とが有るが、この現象はスエリングとかダイスエルと呼
ばれ、その断面積の比はスエル値と呼ばれている。押出
発泡成形において、形状適性は複合材料のダイスエルと
も関係がある。一般的にダイスエルの大きい樹脂ほど肉
厚品または板状品に向き、ダイスエルが小さいものは中
空やリブ構造形状品に適する。このスエル特性は、既に
ポリエチレンの特性の特定理由の項で述べたように、樹
脂の分子量や分子量分布の影響があるが、この他にも分
子構造に依存するところも大きい。分子構造は重合触媒
や重合条件などの選択でコントロールされる。
【0042】例えば、一般的にはチグラー系のTi触媒
を用いて重合した高密度ポリエチレンのスエル値は比較
的小さく、またフィリップス系のCr触媒を用いて重合
した高密度ポリエチレンでは、スエルの大きいものが得
られる。よって、複合材料のベースとなるポリエチレン
は適宜選択・組合せて用いることも有用な方法のひとつ
である。すなわち、単一ポリエチレンではこれらの要求
特性の全てを満たせなくとも相互の併用や、それ以外の
ポリエチレンを併用することによって満たすことが可能
な場合もある。分岐構造を持ったスエルの大きい低密度
ポリエチレンの併用、耐衝撃性改良効果に優れた超低密
度ポリエチレンの併用なども利用出来る。そのような場
合、複合材料中のポリエチレン成分において、既述の特
性を持った高密度ポリエチレンが50重量%以上、好ま
しくは60%重量以上を占めるようにすれば、悪影響は
少ない。例えば、溶融時の粘弾性改良やスエル特性改
良、耐衝撃性改良、流動性改良等に密度が0.945以
下の中〜低密度ポリエチレンやメタロセン触媒で製造し
た超低密度ポリエチレン、あるいはエチレン・プロピレ
ンゴムなどを併用して改良を図ることも可能である。
【0043】次に、複合材料の特性の限定理由について
述べる。本発明に用いる複合材料の押出発泡成形に適合
する特性は、ASTM D1238法による190℃、
21.6Kg荷重下に測定したメルトインデックス値
が、1.5〜50g/10分の範囲のもの、更に好まし
くは2〜45g/10分の範囲、特に好ましくは3〜4
0g/10分の範囲、ストランド流動長差が10cm以
下、更に好ましくは5cm以下である。具体的には、本
発明に用いる複合材料の特性は上記の範囲となるように
(A)、(B)、(C)、(D)の選択・組合せ・濃度
などを既述の範囲内で調整することである。複合材料の
メルトインデックス値がこれより低いと押出発泡成形に
おいてもメルトフラクチャーを起こしたり、成形機に負
荷が掛かり押出しが困難になり、また発泡もガス抜けな
どを起こし不安定になる。
【0044】一方メルトインデックス値が高いとドロー
ダウンの原因ともなり、成形温度を下げても粘度が低す
ぎてガスを安定に保てなくなりガス抜けや部分的な膨れ
が発生したり、引取りが困難になる。また、複合材料の
ストランド流動長差を10cm以下、更に好ましくは5
cm以下となるように調整しておくことで、ダイ内での
偏よった流れを起こしにくくし、押出成形の中でも部分
的な厚みが異なる複雑な形状の異型発泡成形品の成形性
にも適合出来るようになる。また、上記の成分、構成比
率からなる複合材料を製造するにあたって、セルロース
系粉末(B)とワックス(C)とは、予めワックス
(C)の融点以上の温度で攪拌混合し、ワックスをセル
ロース系粉末に溶融含浸させた後、必要に応じて無機フ
ィラーを加え、それらのものとポリエチレン(A)とを
均質に溶融混練し、乾燥したペレット状にしたものは取
扱いが容易となり、発泡成形時の混練能力があまり無い
成形機での適用も可能となる。
【0045】本発明は、一般的な1軸または2軸の押出
成形機を用いて発泡性複合材料を押出発泡成形し、成形
品の比重を0.6〜1.0とする製造方法である。発泡
性複合材料は、既述の複合材料と、分解温度が140〜
200℃、発生ガス量が20〜200ml/grである
化学発泡剤(E)との組合せからなる。その他、本発明
の複合材料には、この発明の目的を阻害しない範囲で外
観や木粉の変褪色防止、成形品性能を向上させるために
他の成分、例えば、ポリプロピレンや、酸化防止剤、光
安定剤、顔料・着色剤などは適宜配合することが出来
る。
【0046】次に、本発明を構成する押出成形機を用い
た押出発泡成形体の製造方法について、更に具体的に記
載する。本発明の押出成形機の成形設備は、押出成形
機、ダイ、冷却引取りの三つの基本構成からなるもので
あり、後加工が必要な場合にはその装置が加わるものを
言う。押出成形機は溶融・可塑化混練をスクリュウーで
行うもので単軸や二軸の押出機が適用できる。既述した
ように、本発明の複合材料を構成する樹脂は、ポリエチ
レンであり、その融点はおよそ125〜137℃であ
る。セルロース系粉末としての木粉の分解温度は200
℃を超えると顕著になる。よって、押出成形が可能な温
度範囲は、140〜200℃、通常は150から190
℃である。この間で、発泡剤を効率よく分解させ、独立
した気泡を有する発泡体を得るためには、押出成形機の
径、L/D、スクリュー回転数などにもよるが、シリン
ダー入口〜後半〜ダイ先端の初期の温度設定は、150
〜160/170〜180/160〜170℃として様
子を見て、適正な温度に再設定する。また、この他にイ
ンターナルバッチミキサーと押出成形機の組合せ、また
は多段ベント付き押出機、あるいはタンデム型の2段押
出機等にダイと冷却引取り装置をセットして用いれば、
素材の溶融・混練〜発泡剤の混練〜〜押出発泡成形迄
を、連続的に一連の処理として行うことができる。
【0047】押出成形機を用いて連続したシート、板
材、管材、棒材、異型材などの各種形状例えば、住宅に
おける幅木や回り縁、床材料、手摺、台所や浴室廻りの
部材、窓枠、棚板、扉の面材、造作材、家具用材料など
の木工製品に代わる成形品を成形する方法としては、本
発明の複合材料を押出成形機を用いて可塑化混練し、賦
形ダイから押出して所望の形状を与え、冷却・固化させ
て成形する方法による。このときの成形設備は押出成形
機、ダイ、冷却引取りの三つが構成の基本で、後加工が
必要な場合にはその装置が加わる。押出機の仕様はスク
リュー直径(D)およびスクリューの長さ(L)とその
直径との比(L/D)で表される。Dは20〜100m
m、L/Dは20〜40が使用できる。ダイは一般には
賦形ダイとサイジングダイからなる。賦形ダイは通常は
押出機に直結させて取り付けられる。
【0048】次いで、賦形ダイで概要の形状が賦形され
た溶融体をサイジングダイに導く。サイジングダイで成
形品の最終形状と寸法を決める。サイジングダイの構造
は、一般的な減圧〜真空サイジング方式が本発明でも好
適に用いられる。冷却は成形品の断面形状、肉厚、押出
速度により水中浸漬方式、水噴霧方式、冷風空冷式など
の方法が適用でき、サイジングしながら冷却〜固化させ
る。この時の押し出し量は冷却・固化速度に応じて調整
される。冷却・固化した成形品は、およそ1〜4m/m
in範囲の速度で引取り機により引取られ、用途・要求
に応じた長さに適宜裁断される。シートや平板状成形品
の場合のサイジングダイはロールとなる場合も有る。
【0049】
【発明の実施の形態】次に、いくつかの実施例および参
考例をあげて本発明を説明する。なお、本発明に規定し
たポリエチレンや複合材料の特性に置いて、ASTM,
D1238法による190℃、21.6Kg荷重下に測
定したメルトインデックス値はHMI(単位:g/10
分)として、ストランドのスエル値はSwellとし
て、ドローダウン比はDDIとして、ストランド流動長
差はΔL(単位:cm)として記載する。密度はAST
M,D1505で測定した値である(単位:g/c
3 )、比重は水中置換法による値である。線膨張係数
は、成形品を1m長さに裁断し、そのものを−10℃〜
50℃の範囲で温度を変えられる装置に入れて、1℃/
minの速度で昇温し連続的に長さを0.1mm精度で
測定した。得られたデータの0℃〜40℃間の長さの変
化と温度差(40℃)から線膨張係数を求めた値であ
る。また、発泡倍率は、複合材料のペレットを、JI
S,K6760−1966法でプレスして得た成形板の
比重を非発泡品比重としたとき、発泡倍率=(非発泡品
比重)÷(押出成形品の比重)として、また および発
泡効率については、発泡効率(η)=(発泡倍率)÷
{(発生ガス量ml/gr)×(発泡剤配合量%)}×
100としてあらわした値である。
【0050】
【実施例1〜3】
【0051】
【比較例1〜5】原料ポリエチレンとして、チグラー系
のTi触媒またはフィリップス系のCr触媒を用いてス
ラリー法で重合して得た高密度ポリエチレン8種(A1
〜A8)を準備した。これらのポリエチレン単体に関す
る諸特性値(密度、HMI、DDI、ΔL、Mw/M
n、融点)、及びストランドのスエル値や押出し状態な
どの観察事項を合わせて[表1]に記載した。次に、8
0メッシュパスの木粉(栂材)を準備した。このものの
粒度分布は100メッシュオン:3%、150メッシュ
オン:25%、200メッシュオン:44%、270メ
ッシュオン:60%、325メッシュオン:74%、3
25メッシュパス:26%であり平均粒度は70ミクロ
ンである。またこの木粉の、100℃×60分の揮発減
量は10%である。
【0052】ワックスとしては、工業的に生産されてい
る市販のものを3種類準備した。それぞれに使用したワ
ックスを以下に記述する。nーパラフィンワックス(融
点が69℃)、分子量が約1500のポリエチレンワッ
クス(軟化点が105℃)、クエン酸ジステアレート
(融点が56℃、酸価が70)。なお、酸価はJIS−
K3341、軟化点はJIS−K2531に準拠して測
定された値である。 先ず、重量で木粉110部(乾燥
重量換算では100部)、nーパラフィンワックスを
4.5部、ポリエチレンワックスを4.5部、クエン酸
ジステアレートを3.0部計量して、スチームで加熱し
たヘンシェルミキサーに入れ、排気下に高速攪拌混合し
て系内の温度が125℃まで上がったところで排出し
た。排出後は、室温で放冷した。この粉末をここでは、
処理栂粉と称することにする。
【0053】上記の高密度ポリエチレン60重量部、処
理栂粉40重量部と、熱安定剤としてイルガノックス1
076を0.1部、中和剤としてカルシウムステアレー
トを0.3部添加して、タンブラーブレンダーで均質に
混合した。この混合材料を、先端のストランドダイ穴が
軸中心とその両サイド14mm位置に4.0mmφの穴
が計3ヶ斜め下向きに配置された、スクリュウ径32m
m、L/D=24、圧縮比=2.3の中谷AS30型二
軸押出混練機(ベント付)のホッパーに投入し、加熱ゾ
ーンを170から180℃、ダイ温度を175℃に設
定、ベント部は減圧(650mmHg前後)、スクリュ
ウ回転数を50〜60rpm、の範囲、吐出樹脂量を
7.5±0.5kg/hr、樹脂温度を178±3℃と
なるように条件を制御しながらストランドを押出した。
この時のストランドのスエル値(Swell)、ストラ
ンド流動長差の測定値(ΔL)、ストランドの状態およ
び得られたストランドのASTM D1238法による
190℃、21.6Kg荷重下に測定したメルトインデ
ックス値(HMI)を合わせて[表2]に記載した。な
お、上記の観察・採取が済んだ後、継続して出てくるス
トランドは水槽を通して冷却し、それをペレタイザーに
導いてペレットにした。
【0054】得られた複合材料のペレット100重量部
に対して、アゾジカルボンアミドを主成分とした分解温
度が160℃、発生ガス量が198ml/gの発泡剤:
複合AC2(商品名セルボンDW6::永和化成工業製
品)を1.0重量部ドライブレンドした。以下、複合材
料に発泡剤を添加し、均質に混合したものを発泡性複合
材料と称する。
【0055】この発泡性複合材料を、中空リブ構造の幅
木が得られる金型ダイを取り付けた65φ一軸押出成形
機(ベント無し、L/D=24、圧縮比=3、フルフラ
イトスクリュー)のホッパーに投入し、加熱ゾーンを1
60から180℃、ダイ温度160℃に設定し、スクリ
ュウ回転数を12〜15rpmで押出し、次いで減圧水
冷サイジングダイに導いて成形を実施した。ダイから出
てきた賦形物の状態および良好な形状の発泡体について
はその比重(SG)、発泡倍率および発泡効率を含めて
その結果を[表3]に記載した。この結果から、本発明
に規定した原料ポリエチレンとしての特性項目の値を全
て満たしているA2、A4、A5を原料とした複合材料
と発泡剤の組合せ系のもののみが最終的に良好な押出発
泡成形品となった。
【0056】
【実施例4〜12】
【0057】
【比較例6】実施例1に用いた処理栂粉を23重量部
と、高密度ポリエチレン(A4)を62重量部、平均粒
度3ミクロンのタルクを15重量部、熱安定剤としてイ
ルガノックス1076を0.2部、中和剤兼分散剤とし
てマグネシウムステアレートを0.3部添加して、タン
ブラーブレンダーで均質に混合した。このものを中谷A
S30型二軸押出混練機(ベント付)のホッパーに投入
し、加熱ゾーンを170から180℃、ダイ温度を17
5℃に設定、ベント部は減圧(650mmHg前後)、
スクリュウ回転数を50〜60rpm、の範囲、吐出樹
脂量を7.5±0.5kg/hr、樹脂温度を178±
3℃となるように条件を制御しながらストランドを押出
してペレタイズした。
【0058】この時のストランド押出し状態は良好であ
り、そのスエル値は1.24、ストランド流動長差(Δ
L)は5cm、メルトインデックス値(HMI)は3.
5g/10min、プレス品比重は1.140であっ
た。得られた複合材料のペレット100重量部に対し
て、[表4]に記載した分解温度や発生ガス量の異なる
各種の発泡剤をそれぞれドライブレンドし、発泡性複合
材料とした。
【0059】なお、発泡剤名のBAAC系はバリウムア
ゾジカルボキシレート系、複合AC系はアゾジカルボン
アミドと分解促進剤の組合せ系、炭酸塩HC系は無機炭
酸塩と有機酸の組合せ系(ハイドロセロール系)、重曹
系は重炭酸ソーダ系、OBSH系は4.4’−オキシビ
ス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)系の発泡剤である
ことを現す。また、AC/Zn系はアゾジカルボンアミ
ド微粉末とステアリン酸亜鉛微粉末を1対1の重量比で
均質に混合した発泡剤であり、その分解は155℃から
170℃にかけて緩やかにおきる。
【0060】この発泡性複合材料を厚さ2.5mm、幅
32mmの平板状の成形品が得られるダイを取り付けた
30φ一軸押出成形機(L/D=24、圧縮比=3、フ
ルフライトスクリュー)のホッパーに投入し、加熱ゾー
ンを160から180℃、ダイ温度160℃に設定し、
スクリュウ回転数を20〜25rpmで押出し、次いで
サイジングダイを通して成形し、全試料とも外観良好な
成形品を得た。得られた発泡体についてはその比重、発
泡倍率および発泡効率を含めてその結果を[表4]に記
載した。
【0061】なお、表中の項目の記載において、プレス
品比重は、複合材料のペレットをJIS K6760−
1966法でプレスして得た成形板の比重、発泡倍率は
(プレス品比重)÷(押出成形品の比重)の値であり、
発泡効率(η)は(発泡倍率)÷(計算ガス量)の値で
ある。計算ガス量は、複合材料100gに対して添加し
た発泡剤の量とその発生ガス量の計算上の積値である。
【0062】この結果から、分解温度が200℃近辺ま
たはそれを超える発泡剤を用いた系の発泡効率は0.6
前後と低い値に対して、150〜170℃の分解温度の
ものの発泡効率は0.8〜1.8であり、前者の1.5
倍以上も効率が良い。
【0063】
【実施例13〜21】実施例1に用いた処理栂粉を29
重量部と、高密度ポリエチレン(A5)を49重量部、
メタロセン触媒を用いて重合した密度=0.902g/
cm3 、Mw/Mn=2.7のポリエチレンを10重量
部、平均粒度が0.2ミクロンの炭酸カルシウムを12
重量部、イルガノックス1076を0.2部、マグネシ
ウムステアレートを0.2部添加して、タンブラーブレ
ンダーで均質に混合した。このものを中谷AS30型二
軸押出混練機(ベント付)のホッパーに投入し、加熱ゾ
ーンを170から180℃、ダイ温度を175℃に設
定、ベント部は減圧(650mmHg前後)、スクリュ
ウ回転数を50〜60rpm、の範囲、吐出樹脂量を
7.5±0.5kg/hr、樹脂温度を178±3℃と
なるように条件を制御しながらストランドを押出してペ
レタイズした。この時のストランド押出し状態は良好で
あり、そのスエル値は1.08、ストランド流動長差
(ΔL)は3cm、メルトインデックス値(HMI)は
4.4g/10min、プレス品比重は1.140であ
った。
【0064】得られた複合材料のペレット100重量部
に対して、実施例4〜12の結果で発泡効率が特に良か
ったアゾジカルボンアミド微粉末とステアリン酸亜鉛微
粉末を1対1で均質に混合した発泡剤であるAC/Zn
系、および重曹系2(商品名セルボンFE507:永和
化成工業製品)の2種類の発泡剤について、それぞれ
[表5]に示した添加量をドライブレンドし、発泡性複
合材料とした。
【0065】この発泡性複合材料を厚さ2.5mm、幅
32mmの平板状の成形品が得られるダイを取り付けた
30φ一軸押出成形機(L/D=24、圧縮比=3、フ
ルフライトスクリュー)のホッパーに投入し、加熱ゾー
ンを160から180℃、ダイ温度160℃に設定し、
スクリュウ回転数を20〜25rpmで押出し、次いで
サイジングダイを通して、全試料とも外観良好な成形品
を得た。得られた発泡体についてはその比重、発泡倍率
を含めてその結果を[表5]に記載した。
【0066】この結果から、AC/Zn系の発泡剤を用
いた系の成形品比重は、発泡剤の添加量に応じて比較的
緩やかに変化し、添加量が0.5重量部を超えると成形
品比重が1以下となることが推定された。それに対し
て、重曹系2の発泡剤を用いた系の成形品比重は、発泡
剤の添加量に応じて急速な変化を示し、成形品比重が1
以下となる添加量は0.05〜0.1重量部以上となる
ことが推定された。
【0067】
【実施例22】発泡性複合材料として、実施例12に用
いた複合材料の構成成分である高密度ポリエチレン(A
4)のみを、密度が0.957、HMIが45g/10
分、DDIが0.82、ΔLが1cm、Mw/Mnが4
7、Swellが1.5、融点が134℃の高密度ポリ
エチレンに置き換え、同じ条件で、ストランドを押出し
てペレタイズした。この時のストランド押出し状態は良
好であり、そのスエル値は1.21、ストランド流動長
差(ΔL)は1cmであり、複合材料のペレットのメル
トインデックス値(HMI)は40g/10min、プ
レス品比重は1.140であった。この複合材料のペレ
ット100重量部に対して、アゾジカルボンアミド微粉
末とステアリン酸亜鉛微粉末を1対1の重量比で均質に
混合したAC/ZN系発泡剤を0.8重量部添加混合し
た発泡性複合材料を準備した。
【0068】この発泡性複合材料について、厚さ2.5
mm、幅32mmの平板状の成形品が得られるダイを取
り付けた30φ一軸押出成形機(L/D=24、圧縮比
=3、フルフライトスクリュー)のホッパーに投入し、
加熱ゾーンを[表6]に示した温度にそれぞれ設定し、
スクリュウ回転数を20〜25rpmで押出し、次いで
サイジングダイを通して、全試料とも外観良好な成形品
を得た。得られた発泡体についてはその比重、発泡倍率
を含めてその結果を[表6]に記載した。
【0069】この結果から、HMIの大きい複合材料を
用いた発泡成形においては、発泡剤は低温で緩やかに分
解するものが良く、押出成形機の温度プロファイルも低
めに設定することでより良い発泡成形品が得られた。
【0070】
【実施例23】
【0071】
【比較例7】実施例23の発泡性複合材料として、実施
例12に用いた発泡性複合材料と同じものを準備した。
また、この材料の発泡剤をブレンドする前の複合材料
を、比較例7の原料として準備した。上記の2種類の材
料を個々に、中空リブ構造の幅木金型ダイを取り付けた
65φ一軸押出成形機(ベント無し、L/D=24、圧
縮比=3、フルフライトスクリュー)のホッパーに投入
し、加熱ゾーンを160から180℃、ダイ温度160
℃に設定し、スクリュウ回転数を12〜15rpmで押
出し、次いで減圧水冷サイジングダイに導いて成形を実
施した。
【0072】実施例23の発泡性複合材料から得られた
成形品は(比重は、0.775、線膨張係数5.5×1
-5/deg)であり、実施例12の成形品(比重0.
665)よりも比重は少し重いが、比較例7の複合材料
から得られた成形品(比重1.135、線膨張係数6.
5×10-5/deg)に比べると、より木質感があり、
触った感触も温もりがあり、線膨張係数も小さく好まし
い特性を示した。また、この特徴は階段の手摺、ドアモ
ールなどにも適しているものである。
【0073】
【表1】
【0074】
【表2】
【0075】
【表3】
【0076】
【表4】
【0077】
【表5】
【0078】
【表6】
【0079】
【発明の効果】本発明により、セルロース系粉末を充填
したポリエチレン系複合材料を原料とした各種形状の発
泡体(比重が0.6〜1である)を連続して生産するの
に適した押出成形機による発泡体の製造方法を提供する
ことができる。具体的には、押出成形機による、押出し
加工性が改良された発泡体の製造方法、例えば長尺成形
品や中空やリブ構造のある複雑な異型成形体を連続して
生産するのに適した発泡体の製造方法を提供することが
出来る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 1/00 C08L 23/04 23/04 91/06 91/06 97/02 97/02 B29C 67/22 // B29K 1:00 23:00 Fターム(参考) 4F074 AA00 AA02 AA17 AB01 AB03 AB05 AC37 AD11 AE01 AG01 BA03 BA04 BA07 BA13 BA15 BA19 BC11 CA22 CC04Y CC05Z DA02 DA50 DA58 4F207 AA01 AA04 AA09 AA49 AB02 AB11 AB16 AG01 AG08 AG14 AG20 AH48 AR12 AR14 AR15 KA01 KA11 KF01 KF02 KF04 4F212 AA01 AA04 AA04A AA05 AA09 AA49 AB02 AB11 AB16 AC04 AG20 AH47 AH48 UA10 UB01 UC06 UF01 4J002 AB01X AE003 AE033 AE053 BB03W BB033 BB05W BB15W DA036 DE076 DE136 DE186 DE207 DE217 DE236 DE286 DJ006 DJ036 DJ046 DJ056 DL006 EF007 EQ017 EQ027 ES007 FA046 FD016 FD327 GL00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエチレン(A)とセルロース系粉末
    (B)とワックス(C)および、必要に応じて無機フィ
    ラー(D)からなり、その構成比率が、(A)/(B)
    /(C)/(D)=40〜89/10〜55/0.5〜
    13/0〜25(合計100重量部)である複合材料で
    あって、その複合材料のメルトインデックス(21.6
    kg荷重値)が、1.5〜50g/10分の範疇、スト
    ランド流動長差が10cm以下である該複合材料と、分
    解温度が140〜200℃、発生ガス量が20〜200
    ml/grである化学発泡剤(E)とからなる発泡性複
    合材料を、押出成形機を用いて押出発泡成形し、その成
    形品の比重を0.6〜1.0とすることを特徴とする発
    泡成形体の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の化学発泡剤(E)が、重
    炭酸ナトリウム系、炭酸塩と有機酸の組合せ系、アゾジ
    カルボンアミドとその発泡助剤の組合せ系から選ばれた
    少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載
    の発泡成形体の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のポリエチレン(A)
    は、メルトインデックス(190℃*21.6kg荷重
    値)が1〜50g/10分の範囲、密度が0.945g
    /cm3 以上、ドローダウン比が0.8以上、ストラン
    ド流動長差が15cm以下、重量平均分子量(Mw)と
    数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が10〜50
    の範囲の特性を有するエチレン単独重合体またはα−オ
    レフィンとの共重合体である高密度ポリエチレンを主成
    分とする複合材料を構成する。請求項1記載のセルロ
    ース系粉末(B)は、木材系粉末、粉砕紙、粉砕クルミ
    殻、粉末パルプから選ばれる少なくとも1種の粉末の平
    均粒度が300ミクロン以下である複合材料を構成する
    。請求項1記載のワックス(C)は、天然ワックス、
    合成ワックス、高級脂肪酸と1ないし3価の脂肪族アル
    コールとのエステル、低分子量ポリエチレンワックス
    類、カルボン酸と高級アルコールとのエステルから選ば
    れる少なくとも1種のワックスであって、その融点が4
    0〜120℃の範疇にあるワックスである複合材料を構
    成する。複合材料を構成する要件が及び及びで
    あることを特徴とする請求項1及び請求項2に記載の発
    泡成形体の製造方法。
JP11030363A 1999-02-08 1999-02-08 発泡成形体の製造方法 Pending JP2000225638A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11030363A JP2000225638A (ja) 1999-02-08 1999-02-08 発泡成形体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11030363A JP2000225638A (ja) 1999-02-08 1999-02-08 発泡成形体の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000225638A true JP2000225638A (ja) 2000-08-15

Family

ID=12301794

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11030363A Pending JP2000225638A (ja) 1999-02-08 1999-02-08 発泡成形体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000225638A (ja)

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6414047B1 (en) 2000-09-04 2002-07-02 Tosoh Corporation Polyolefin foam and polyolefin resin composition
WO2002088233A1 (en) * 2001-04-26 2002-11-07 Washington State University Research Foundation Low-density cellular wood plastic composite and process for formation
JP2003073492A (ja) * 2001-08-30 2003-03-12 Tosoh Corp 発泡性樹脂組成物及びその用途
JP2004202956A (ja) * 2002-12-26 2004-07-22 Asahi Kasei Chemicals Corp 木質合成樹脂成形体及びその成形方法
JP2005255988A (ja) * 2004-02-10 2005-09-22 Sumitomo Chemical Co Ltd 押出発泡成形用エチレン−α−オレフィン共重合体および押出発泡成形品
JP2005290329A (ja) * 2004-04-05 2005-10-20 Sekisui Plastics Co Ltd エチレン系樹脂発泡シート、成形品及びエチレン系樹脂発泡シートの製造方法
JP2006199872A (ja) * 2005-01-21 2006-08-03 Tosoh Corp 未架橋ポリエチレン発泡成形体
JP2007197600A (ja) * 2006-01-27 2007-08-09 Yamada Kensetsu Kk 熱可塑性樹脂組成物、およびその製造方法
US20120088853A1 (en) * 2009-07-02 2012-04-12 Takeyasu Kikuchi Molding material for extrusion foam molding, process for producing same, woody molded foam produced from the molding material, and process and apparatus for producing the woody molded foam
CN104870534A (zh) * 2012-12-21 2015-08-26 陶氏环球技术有限责任公司 用于改善起泡性和增强可加工性的聚烯烃基缆线化合物配制品
EP2942366A1 (de) * 2014-05-08 2015-11-11 Nora Systems GmbH Material mit einer geschäumten Polymermatrix
US20180002513A1 (en) * 2016-07-01 2018-01-04 Cj Cheiljedang Corporation Bioplastic Composition Comprising Wheat Bran and Bioplastic Film Using the Same
JP2020069730A (ja) * 2018-10-31 2020-05-07 株式会社経営総合研究所 コンクリート型枠用せき板の押出成形方法及びコンクリート型枠用せき板の押出成形装置
JP2021505698A (ja) * 2017-12-08 2021-02-18 サソール ワックス ゲーエムベーハーSasol Wax Gmbh ワックス組成物を含む木材プラスチック複合組成物、木材プラスチック複合組成物を製造する方法、および木材プラスチック複合組成物を製造するための潤滑剤としてのワックス組成物の用途

Cited By (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6414047B1 (en) 2000-09-04 2002-07-02 Tosoh Corporation Polyolefin foam and polyolefin resin composition
WO2002088233A1 (en) * 2001-04-26 2002-11-07 Washington State University Research Foundation Low-density cellular wood plastic composite and process for formation
US7431872B2 (en) 2001-04-26 2008-10-07 Washington State University Low-density cellular wood plastic composite and process for formation
JP2003073492A (ja) * 2001-08-30 2003-03-12 Tosoh Corp 発泡性樹脂組成物及びその用途
JP2004202956A (ja) * 2002-12-26 2004-07-22 Asahi Kasei Chemicals Corp 木質合成樹脂成形体及びその成形方法
JP2005255988A (ja) * 2004-02-10 2005-09-22 Sumitomo Chemical Co Ltd 押出発泡成形用エチレン−α−オレフィン共重合体および押出発泡成形品
JP2005290329A (ja) * 2004-04-05 2005-10-20 Sekisui Plastics Co Ltd エチレン系樹脂発泡シート、成形品及びエチレン系樹脂発泡シートの製造方法
JP4680528B2 (ja) * 2004-04-05 2011-05-11 積水化成品工業株式会社 熱成形用エチレン系樹脂発泡シート、成形品及び熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの製造方法
JP2006199872A (ja) * 2005-01-21 2006-08-03 Tosoh Corp 未架橋ポリエチレン発泡成形体
JP2007197600A (ja) * 2006-01-27 2007-08-09 Yamada Kensetsu Kk 熱可塑性樹脂組成物、およびその製造方法
US20120088853A1 (en) * 2009-07-02 2012-04-12 Takeyasu Kikuchi Molding material for extrusion foam molding, process for producing same, woody molded foam produced from the molding material, and process and apparatus for producing the woody molded foam
CN102470597A (zh) * 2009-07-02 2012-05-23 Wpc株式会社 挤出发泡成形用成形材料及其制造方法、使用所述成形材料制造的木质发泡成形体以及所述木质发泡成形体的制造方法和制造装置
CN104870534A (zh) * 2012-12-21 2015-08-26 陶氏环球技术有限责任公司 用于改善起泡性和增强可加工性的聚烯烃基缆线化合物配制品
CN104870534B (zh) * 2012-12-21 2019-01-04 陶氏环球技术有限责任公司 用于改善起泡性和增强可加工性的聚烯烃基缆线化合物配制品
EP2942366A1 (de) * 2014-05-08 2015-11-11 Nora Systems GmbH Material mit einer geschäumten Polymermatrix
US20180002513A1 (en) * 2016-07-01 2018-01-04 Cj Cheiljedang Corporation Bioplastic Composition Comprising Wheat Bran and Bioplastic Film Using the Same
US10563052B2 (en) * 2016-07-01 2020-02-18 Cj Cheiljedang Corporation Bioplastic composition comprising wheat bran and bioplastic film using the same
JP2021505698A (ja) * 2017-12-08 2021-02-18 サソール ワックス ゲーエムベーハーSasol Wax Gmbh ワックス組成物を含む木材プラスチック複合組成物、木材プラスチック複合組成物を製造する方法、および木材プラスチック複合組成物を製造するための潤滑剤としてのワックス組成物の用途
JP7372240B2 (ja) 2017-12-08 2023-10-31 サソール ワックス ゲーエムベーハー ワックス組成物を含む木材プラスチック複合組成物、木材プラスチック複合組成物を製造する方法、および木材プラスチック複合組成物を製造するための潤滑剤としてのワックス組成物の用途
JP2020069730A (ja) * 2018-10-31 2020-05-07 株式会社経営総合研究所 コンクリート型枠用せき板の押出成形方法及びコンクリート型枠用せき板の押出成形装置
JP7164170B2 (ja) 2018-10-31 2022-11-01 株式会社経営総合研究所 コンクリート型枠用せき板の押出成形方法及びコンクリート型枠用せき板の押出成形装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000225638A (ja) 発泡成形体の製造方法
CA2318633A1 (en) Chlorinated vinyl resin/cellulosic blends: compositions, processes, composites, and articles therefrom
WO2018016399A1 (ja) ポリプロピレン系樹脂予備発泡粒子および該予備発泡粒子の製造方法
JPWO2003070824A1 (ja) 木質合成樹脂組成物
EP1486530B1 (en) Activated carbon-containing particulate, expandable polystyrene
CN101495549A (zh) 用于发泡聚合材料的添加剂
JPH0315525B2 (ja)
JP3167020B2 (ja) 複合材料およびその成形体の製造方法
JPS58111834A (ja) ポリスチレン板状押出発泡体の製造法
JPS59190836A (ja) 塩化ビニル系樹脂発泡成形体の製造方法
JP2024015417A (ja) 発泡性塩素化塩化ビニル系樹脂粒子、その発泡粒子、およびこれを用いた塩素化塩化ビニル系樹脂発泡成形体
JP4612266B2 (ja) 木質感に優れた熱可塑性樹脂成形体及びその製造方法
JP4023911B2 (ja) 貫通穴を有する筒状のポリオレフィン系樹脂発泡粒子及び連通した空隙を有するポリオレフィン系樹脂発泡成型体の製造方法
JP3915555B2 (ja) 木質樹脂発泡成形体及び化粧材
JP2002187990A (ja) 塩化ビニル壁紙を再利用した樹脂組成物及びそれを用いた木質複合成形品
JP4165190B2 (ja) 化粧材
JP3704305B2 (ja) 木粉高充填押出成形用樹脂組成物およびその押出成形体
JP2003321563A (ja) 木質フィラー充填発泡性樹脂組成物および発泡成形体
JPH08302129A (ja) 塩化ビニル系樹脂組成物
CN110845811A (zh) 一种无醛无味pvc发泡板材及其加工方法
JPH08295774A (ja) 塩化ビニル系樹脂組成物
JPS5953546A (ja) 合成木材用塩化ビニル系樹脂組成物
JPH07330935A (ja) 結晶性ポリオレフィン発泡体
JPH08333469A (ja) 塩化ビニル系樹脂組成物
JP4881634B2 (ja) ポリプロピレン系樹脂発泡体の製造方法