JP2006199872A - 未架橋ポリエチレン発泡成形体 - Google Patents

未架橋ポリエチレン発泡成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】発泡状態が良好であり、発泡成形体の厚みむらがなく、表面特性に優れると共に、発泡倍率も高い未架橋ポリエチレン発泡成形体を得る。
【解決手段】下記(a)〜(d)の要件を満たすポリエチレン系樹脂(A)99.9〜50重量%と下記(e)〜(g)のいずれかの要件を満たすポリオレフィン系ワックス(B)0.1〜50重量%からなるポリエチレン系樹脂組成物を発泡させる。(a)密度が890kg/m以上980kg/m以下、(b)長鎖分岐数が0.01個以上3個以下、(c)MS190>22×MFR−0.88かつMS160>110−110×log(MFR)である、(d)示差走査型熱量計による昇温測定において得られる吸熱曲線のピークが一つである、(e)Mが100以上10,000以下、(f)Mが200以上20,000以下、(g)Mが200以上20,000以下。
【選択図】なし

Description

本発明は、未架橋ポリエチレン発泡成形体に関するものであり、さらに詳しくは、特定の性状を満足するポリエチレン系樹脂組成物からなる低温押出加工性に優れ、発泡成形性が良好であり、かつ発泡体とした際の厚みむらがなく、表面特性に優れると共に高発泡倍率となる未架橋ポリエチレン発泡成形体に関するものである。
従来、密度の高い直鎖状のポリエチレンは、(1)剛性などの機械的強度が高く、かつ物性バランスに優れる、(2)化学的に安定で、耐候性に優れ、化学薬品などに侵されにくい、(3)融点が高く、耐熱性に優れる、(4)軽量で安価である、などの特徴を有すると共に、溶融成形性に優れ、押出成形、ブロー成形、射出成形、インフレーション成形などの溶融成形法を適応し得ることから、多くの分野において広範に用いられている。
ところで、熱可塑性樹脂の発泡体には、これまで発泡成形を比較的容易に行い得ることからポリスチレンのような非晶性樹脂が多く用いられてきた。しかし、最近、発泡体の品質の向上、例えば耐熱性や耐衝撃特性に優れるものに対する要求が高まっていることから、密度の高い直鎖状のポリエチレンを使用した発泡体が求められるようになってきた。
しかしながら、密度の高い直鎖状のポリエチレンは比較的結晶化温度が高く、僅かな温度変化により粘弾性が大きく変化するため、発泡成形のための加工温度適性範囲が極めて狭いという課題を有している。また、結晶融点以上での溶融粘度が極めて低く、発泡した際の気泡が保持できず、破泡しやすく、そのため、独立気泡を有する良好な機械的特性および耐熱性に優れた発泡体や、発泡倍率の高い発泡体を得ることは困難であった。従って、密度の高い直鎖状のポリエチレンを用い、独立気泡を有する品質の良好な発泡体や、発泡倍率の高い発泡体を得るためには、このような密度の高い直鎖状のポリエチレンの溶融張力を高めることが必要であった。
また、加工温度範囲を広げるという点においては、比較的結晶化温度が高く、密度の高い直鎖状のポリエチレンを加工機内で固化しにくくさせることも必要であった。
このため、密度の高い直鎖状のポリエチレンの溶融張力を高める方法として、(1)溶融張力の高い高分子量のポリエチレンを混合する方法(例えば、特許文献1参照)、(2)クロム系触媒によって製造される溶融張力の高いポリエチレンを混合する方法(例えば、特許文献2参照)、(3)高圧ラジカル重合法により製造される低密度ポリエチレンを混合する方法(例えば、特許文献3参照)、(4)ポリエチレンに架橋剤や過酸化物を添加して改質することにより溶融張力を高める方法(例えば、特許文献4参照)、(5)ポリエチレンを不飽和カルボン酸などで変成する方法(例えば、特許文献5参照)等が提案されている。
特開平10−7726号公報 特開平2−132109号公報 特開平7−134359号公報 特開2003−327757公報 特開平11−246713号公報
しかしながら、上記特許文献1〜3で提案されている方法において、溶融張力を発泡成形に必要なレベルまで高めるためには、ブレンドする樹脂を大量に使用することが必要であり、このことがコストアップにつながるばかりでなく、発泡成形体を構成する密度の高い直鎖状のポリエチレンの均一性が不足するために、該ポリエチレンが本来有している特徴を損なうものとなる。また、上記特許文献4で提案されている方法においては、架橋剤や過酸化物により副反応として起こる架橋反応を制御することが困難であり、ゲルの発生により発泡成形体の外観不良や機械特性に悪影響が生じる上、成形加工性を任意に制御することに限界があり、制御範囲が狭いという問題がある。さらに、上記特許文献5で提案されている方法においては、密度の高い直鎖状のポリエチレンの化学的安定性が損なわれ、しかもスチレン系のグラフト体とすることにより樹脂リサイクル性にも課題が生じる。
また、密度の高いポリエチレンは比較的結晶化温度が高いため、低温加工を行った場合に、押出機内部で固化する恐れがあった。
そこで、本発明は、密度の高い直鎖状のポリエチレンが本来有している優れた特性を保持したままで、発泡状態が良好(不均一セルや粗大セルが少なく、均一なセルが多い)であり、かつ発泡成形体の厚みむらがなく、表面特性に優れると共に、発泡倍率も高いポリエチレン系樹脂組成物からなる未架橋ポリエチレン発泡成形体を提供することを目的とするものである。
本発明は、上記の目的に対して鋭意検討した結果、見出されたものである。すなわち、本発明は、下記(a)〜(d)の要件を満たすポリエチレン系樹脂(A)99.9〜50重量%と下記(e)〜(g)のいずれかの要件を満たすポリオレフィン系ワックス(B)0.1〜50重量%からなるポリエチレン系樹脂組成物を発泡してなる未架橋ポリエチレン発泡成形体に関するものである。
(a)密度が890kg/m以上980kg/m以下、
(b)炭素数6以上の長鎖分岐数が1,000個の炭素原子当たり0.01個以上3個以下、
(c)190℃で測定した溶融張力(MS190)(mN)と2.16kg荷重のMFR(g/10分、190℃)が、下記式(1)
MS190>22×MFR−0.88 (1)
を満たすと共に、160℃で測定した溶融張力(MS160)(mN)と2.16kg荷重のMFR(g/10分、190℃)が、下記式(2)を満たし、
MS160>110−110×log(MFR) (2)
(d)示差走査型熱量計による昇温測定において得られる吸熱曲線のピークが一つである、
(e)ゲル浸透クロマトグラフィにて測定した数平均分子量(M)が100以上10,000以下、
(f)ゲル浸透クロマトグラフィにて測定した重量平均分子量(M)が200以上20,000以下、
(g)粘度法によって測定した粘度平均分子量(M)が200以上20,000以下
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明に用いられるポリエチレン系樹脂(A)の密度は、JIS K6922−1(1998)に準拠して密度勾配管法で測定した値として、890kg/m以上980kg/m以下、好ましくは940kg/m以上980kg/m以下、さらに好ましくは951kg/m以上980kg/m以下である。890kg/m未満では得られる樹脂組成物の粘着性が激しくなる恐れがあり、980kg/mを超えると結晶融解に長時間を要するため、成形加工性に劣る恐れがある。特に、本発明の未架橋ポリエチレン発泡成形体に用いる場合には、優れた耐熱性が得られることからポリエチレン系樹脂(A)の密度を951kg/m以上980kg/m以下とすることが好ましい。
本発明に用いられるポリエチレン系樹脂(A)の直鎖状ポリエチレン換算の数平均分子量(M)は、10,000より大きく1,000,000以下であり、好ましくは20,000以上700,000以下であり、さらに好ましくは25,000以上300,000以下である。Mが10,000以下または1,000,000を超えると押出成形、発泡成形を行うことが著しく困難になる恐れがある。また、本発明に用いられるポリエチレン系樹脂(A)の直鎖状ポリエチレン換算の重量平均分子量(M)は、20,000より大きく2,000,000以下であり、好ましくは25,000以上1,000,000以下であり、さらに好ましくは30,000以上600,000以下である。Mが20,000以下または2,000,000を超えると押出成形、発泡成形を行うことが著しく困難になる恐れがある。なお、MおよびMは、ゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)によって測定される。
本発明に用いられるポリエチレン系樹脂(A)の190℃、2.16kg荷重におけるMFRは、0.01〜300g/10分、好ましくは0.1〜200g/10分、さらに好ましくは0.1〜50g/10分である。0.01g/10分未満または300g/10分を超えると成形加工が困難になる恐れがある。また、本発明の樹脂組成物を未架橋発泡成形に用いる場合には、優れた発泡性が得られることから0.1〜50g/10分であることが好ましい。
本発明に用いられるポリエチレン系樹脂(A)の長鎖分岐数は、1,000個の炭素原子当たり0.01個以上3個以下であり、この範囲であることにより、気泡の破壊がなく均一な発泡成形を良好に行うことが可能である。なお、長鎖分岐数とは、13C−NMR測定で検出されるヘキシル基以上(炭素数6以上)の分岐の数である。
本発明に用いられるポリエチレン系樹脂(A)の190℃で測定した溶融張力MS190(mN)と2.16kg荷重のMFR(g/10分、190℃)は、下記式(1)
MS190>22×MFR−0.88 (1)
で示される関係にあり、好ましくは下記式(1)’
MS190>30×MFR−0.88 (1)’
で示される関係にあり、さらに好ましくは下記式(1)”
MS190>7+30×MFR−0.88 (1)”
で示される関係にある。(1)式を満たさない場合、均一発泡性に劣る恐れがある。
また、本発明に用いられるポリエチレン系樹脂(A)の160℃で測定した溶融張力MS160(mN)と2.16kg荷重のMFR(g/10分、190℃)は、下記式(2)
MS160>110−110×log(MFR) (2)
で示される関係にあり、好ましくは下記式(2)’
MS160>195−110×log(MFR) (2)’
で示される関係にあり、さらに好ましくは下記式(2)”
MS160>205−110×log(MFR) (2)”
で示される関係にある。(2)式を満たさない場合、均一発泡性に劣る恐れがある。
本発明に用いられるポリエチレン系樹脂(A)は、示差走査型熱量計(DSC)による昇温測定において得られる吸熱曲線のピークが一つであることを特徴とし、これによって得られる樹脂組成物は弾性率の温度依存性が小さく、かつ、耐熱性に優れるものとなる。吸熱曲線は、アルミニウム製のパンに5〜10mgのサンプルを挿填し、DSCにて昇温することによって得られる。なお、昇温測定は、予め230℃で3分間放置した後、10℃/分で−10℃まで降温し、その後、10℃/分の昇温速度で150℃まで昇温することにより行われる。
本発明に用いられるポリエチレン系樹脂(A)は、GPC/固有粘度計によって評価した収縮因子(g’値)が0.1以上0.9未満、さらには0.1以上0.7以下であることが、得られる樹脂組成物の成形加工性が優れるために好ましい。本発明における収縮因子(g’値)とは、長鎖分岐の程度を表すパラメータであり、重量平均分子量(M)の3倍の絶対分子量における本ポリエチレン系樹脂の固有粘度と、分岐が全くない高密度ポリエチレン(HDPE)の同じ分子量における固有粘度との比である。また、このg’値とGPC/光散乱計によって評価した収縮因子(g値)との間には、好ましくは式(3)、さらに好ましくは式(3)’で示される関係があり、これによって成形加工性はさらに向上する。なお、g値はMの3倍の絶対分子量における本ポリエチレン系樹脂の慣性半径の二乗平均と、分岐が全くないHDPEの同じ分子量における慣性半径の二乗平均との比である。
0.2<log(g’)/log(g)<1.3 (3)
0.5<log(g’)/log(g)<1.0 (3)’
さらに、Mの3倍の絶対分子量におけるg値(g3M)とMの1倍の絶対分子量におけるg値(g)の間には、式(4)、好ましくは式(4)’、さらに好ましくは式(4)”で示される関係があることが、成形加工性の観点から望ましい。
0<g3M/g≦1 (4)
0<g3M/g≦0.9 (4)’
0<g3M/g≦0.8 (4)”
本発明に用いられるポリエチレン系樹脂(A)は、エチレンを重合することによって得られる末端にビニル基を有するエチレン重合体、またはエチレンと炭素数3以上のオレフィンを共重合することによって得られる末端にビニル基を有するエチレン共重合体であり、
(h)Mが2,000以上であり、
(i)M/Mが2以上5以下である
マクロモノマーの存在下に、エチレンおよび任意に炭素数3以上のオレフィンを重合することによって得られたものであることが望ましい。マクロモノマーとは、末端にビニル基を有するオレフィン重合体であり、好ましくはエチレンを重合することによって得られる末端にビニル基を有するエチレン重合体、またはエチレンと炭素数3以上のオレフィンを共重合することによって得られる末端にビニル基を有するエチレン共重合体であり、さらに好ましくは任意に用いられる炭素数3以上のオレフィンに由来する分岐以外の分岐のうち、長鎖分岐(すなわち、13C−NMR測定で検出されるヘキシル基以上の分岐)が、主鎖メチレン炭素1,000個当たり0.01個未満である、末端にビニル基を有する直鎖状エチレン重合体または直鎖状エチレン共重合体である。
炭素数3以上のオレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ブテンもしくはビニルシクロアルカン等のα−オレフィン、ノルボルネンもしくはノルボルナジエン等の環状オレフィン、ブタジエンもしくは1,4−ヘキサジエン等のジエンまたはスチレンを例示することができる。また、これらのオレフィンを2種類以上混合して用いることもできる。
マクロモノマーとして末端にビニル基を有するエチレン重合体または末端にビニル基を有するエチレン共重合体を用いる場合、その直鎖状ポリエチレン換算の数平均分子量(M)は、2,000以上であり、好ましくは3,000以上であり、さらに好ましくは5,000以上である。直鎖状ポリエチレン換算の重量平均分子量(M)は、3,000以上であり、好ましくは5,000以上であり、さらに好ましくは10,000より大きい。また、重量平均分子量(M)とMの比(M/M)は、2以上5以下であり、好ましくは2以上4以下であり、さらに好ましくは2以上3.5以下である。下記一般式(5)
Z=[X/(X+Y)]×2 (5)
(ここで、Xはマクロモノマーの主鎖メチレン炭素1,000個当たりのビニル末端数であり、Yはマクロモノマーの主鎖メチレン炭素1,000個当たりの飽和末端数である。)
で表されるビニル末端数と飽和末端数の比(Z)は0.25以上1以下であり、好ましくは0.50以上1以下である。XおよびYは、H−NMR、13C−NMRまたはFT−IR等で求められる。例えば、13C−NMRにおいて、ビニル末端は114ppm、139ppm、飽和末端は32.3ppm、22.9ppm、14.1ppmのピークにより、その存在および量が確認できる。
本発明におけるマクロモノマーの製造方法に関して特に限定はないが、マクロモノマーとして末端にビニル基を有するエチレン重合体または末端にビニル基を有するエチレン共重合体を製造する場合は、例えば周期表第3族、第4族、第5族および第6族から選ばれる遷移金属を含有するメタロセン化合物を主成分として含む触媒を用いてエチレンを重合する方法を用いることができる。助触媒としては、有機アルミニウム化合物、プロトン酸塩、ルイス酸塩、金属塩、ルイス酸および粘土鉱物等が挙げられる。
本発明に用いられるポリエチレン系樹脂(A)は、例えば周期表第3族、第4族、第5族および第6族から選ばれる遷移金属を含有するメタロセン化合物を主成分として含む触媒を用いて、マクロモノマーの存在下に、エチレンおよび任意に炭素数3以上のオレフィンを重合することによって得られる。また、マクロモノマーの製造と同様に、助触媒を用いることができる。重合温度は、−70〜300℃、好ましくは0〜250℃、さらに好ましくは20〜150℃の範囲である。エチレン分圧は、0.001〜300MPa、好ましくは0.005〜50MPa、さらに好ましくは0.01〜10MPaの範囲である。また、重合系内に分子量調節剤として水素を存在させてもよい。
本発明において、マクロモノマーの存在下に、エチレンと炭素数3以上のオレフィンを重合する場合、エチレン/炭素数3以上のオレフィン(モル比)は、1〜200、好ましくは3〜100、さらに好ましくは5〜50の供給割合を用いることができる。
本発明に用いるポリオレフィン系ワックス(B)は、特に限定はなく、直鎖または分岐ポリエチレンワックス、エチレン・酢酸ビニル共重合体ワックス、ポリプロピレンワックス、エチレン・プロピレンワックス、エチレン・1−ブテンワックスなどのうち、1種または2種以上が混合されて用いられる。
本発明に用いるポリオレフィン系ワックス(B)の分子量は、下記(e)〜(g)のいずれかを満たすことを特徴とし、この範囲であることによって、得られる樹脂組成物は優れた低温押出し性を示す。(e)ゲル浸透クロマトグラフィにて測定した数平均分子量(M)が100以上10,000以下、(f)ゲル浸透クロマトグラフィにて測定した重量平均分子量(M)が200以上20,000以下、(g)粘度法によって測定した粘度平均分子量(M)が200以上20,000以下。なお、粘度平均分子量の求め方は、例えば、以下文献1、2に記載されている。
文献1:岡村ら著、「高分子化学序論」第2版、p.63、化学同人、1981.
文献2:五十野ら著、「高分子の分子量」、p.7、共立出版、1992.
ポリエチレン系樹脂(A)とポリオレフィン系ワックス(B)の混合比率は、(A)/(B)=99.9/0.1〜50/50(重量%)、好ましくは(A)/(B)=90/10〜60/40(重量%)である。ポリエチレン系樹脂(A)の比率が99.9重量%を超えると、樹脂の融点から10℃高い温度設定でも、押出機シリンダーやダイスの先端部分などで樹脂が固化しやすくなるため、成形加工範囲が狭くなる。また、ポリエチレン系樹脂(A)の比率が50重量%より少ないと溶融粘度が極端に小さくなるため、発泡成形自体が困難になる。
ポリエチレン系樹脂(A)とポリオレフィン系ワックス(B)の混合方法は任意であり、溶融混合法、ポリエチレン系樹脂(A)とポリオレフィン系ワックス(B)のペレットを固体状態で混合するドライブレンド法のいずれでもよい。ただし、品質の安定を求める場合には、溶融混合法が好ましい。溶融混合は、例えば、バンバリーミキサーなどのインターナルミキサー、加圧ニーダー、ロール混練機などのバッチ式混合機、単軸/二軸押出機などの連続式混合機によって行われる。混合温度は、ポリエチレン系樹脂(A)の融点以上であれば特に限定を受けないが、熱劣化を抑制し、安定した品質の樹脂組成物を得るためには150℃以上250℃以下で行うことが望ましい。
本発明の未架橋ポリエチレン発泡成形体は、190℃、2.16kg荷重のMFRが0.1g/10分以上50g/10分以下であることが好ましい。0.1g/10分未満であると押出加工性に劣り、50g/10分を超えると発泡成形が困難になる恐れがある。
本発明の樹脂組成物を使用して未架橋発泡成形した発泡成形体の引張破断伸びは、JIS K6767(A)にて測定した引張破断伸びが10%以上であることが好ましい。
本発明の樹脂組成物には、耐熱安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、防曇剤、抗ブロッキング剤、スリップ剤、滑剤、核剤、顔料、カーボンブラック、タルク、ガラス粉、ガラス繊維等の無機充填剤または補強剤、有機充填剤または補強剤、難燃剤、中性子遮蔽剤等の公知の添加剤を配合することができる。また、他の熱可塑性樹脂と混合して用いることもできる。これらの例として、HDPE、直鎖状低密度ポリエチレン(L−LDPE)、LDPE、ポリプロピレン系樹脂、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体、ポリスチレン、これらの無水マレイン酸グラフト物等を例示することができる。
本発明の樹脂組成物は、射出発泡成形法、圧縮発泡成形法、押出発泡成形法、ブロー発泡成形法、シート発泡成形法など様々な成形方法によって発泡体に成形される。
本発明の未架橋ポリエチレン発泡成形体の製造方法としては、未架橋ポリエチレン系発泡成形体が得られる限りいかなる方法を用いてもよく、例えば上記ポリエチレン系樹脂組成物および必要に応じて発泡剤、充填剤、安定剤、難燃剤、着色剤、他の樹脂成分等の添加剤をヘンシェルミキサー、V−ブレンダー、リボンブレンダー、タンブラブレンダー等に代表される混合機で混合した組成物を、例えば押出機、好ましくはベント付押出機を用いて混練し、該押出機に取付けたT−ダイ、円環状ダイ等のダイを通して押出成形と同時に発泡を行い、未架橋発泡成形体を得る方法;一旦未発泡の状態でシート化した後、加熱発泡して未架橋発泡成形体を得る方法;発泡剤を含有したビーズ状に成形した後、加熱発泡して未架橋発泡成形体を得る方法等を挙げることができる。
この際の発泡剤としては、例えば二酸化炭素、窒素、アルゴン、空気等の無機ガス発泡剤;プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、シクロブタン、シクロヘキサン、トリクロロフロロメタン、ジクロロジフロロメタン等の揮発性発泡剤;常温で液体または固体であって、加熱により気体を発生するアゾジカルボンアミド、アゾジカルボン酸バリウム、N,N−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、ジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホニルヒドラジド、p−トルエンスルホニルセミカルバジド、トリヒドラジノトリアジン、ビウレア、炭酸亜鉛等の化学発泡剤等を挙げることができ、該発泡剤の添加量としては、本発明の未架橋ポリエチレン発泡成形体を構成するポリエチレン系樹脂組成物100重量部に対し1〜20重量部であることが好ましく、特に2〜5重量部の範囲であることが好ましい。
本発明によれば、発泡状態が良好(不均一セルや粗大セルが少なく、均一なセルが多い)であり、かつ発泡成形体の厚みむらがなく、表面特性に優れると共に、発泡倍率も高いポリエチレン系樹脂組成物からなる未架橋ポリエチレン発泡成形体が得られる。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
変性ヘクトライトの調製、マクロモノマー製造用触媒の調製、マクロモノマーの製造、ポリエチレンの製造および溶媒精製は、全て不活性ガス雰囲気下で行った。変性ヘクトライトの調製、マクロモノマー製造用触媒の調製、マクロモノマーの製造、ポリエチレンの製造に用いた溶媒等は、全て予め公知の方法で精製、乾燥、脱酸素を行ったものを用いた。ジメチルシランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドは公知の方法により合成、同定したものを用いた。トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.714M)およびトリイソブチルアルミニウムのトルエン溶液(0.848M)は東ソー・ファインケム(株)製を用いた。
さらに、実施例および比較例におけるポリエチレンに関する諸物性は、以下に示す方法により測定した。
〜分子量および分子量分布〜
重量平均分子量(M)および数平均分子量(M)は、ゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)によって測定した。GPC装置としては東ソー(株)製 HLC−8121GPC/HTを用い、カラムとしては東ソー(株)製 TSKgel GMHhr−H(20)HTを用い、カラム温度を140℃に設定し、溶離液として1,2,4−トリクロロベンゼンを用いて測定した。測定試料は1.0mg/mLの濃度で調製し、0.3mL注入して測定した。分子量の検量線は、分子量既知のポリスチレン試料を用いて校正されている。なお、MおよびMは直鎖状ポリエチレン換算の値として求めた。
〜収縮因子(g’値)〜
収縮因子(g’値)は、GPCによって分別したポリエチレンの[η]を測定する手法で求めたMの3倍の絶対分子量における[η]を、分岐が全くないHDPEの同一分子量における[η]で除した値である。GPC装置としては東ソー(株)製 HLC−8121GPC/HTを用い、カラムとしては東ソー(株)製 TSKgel GMHhr−H(20)HTを用い、カラム温度を145℃に設定し、溶離液として1,2,4−トリクロロベンゼンを用いて測定した。測定試料は2.0mg/mLの濃度で調製し、0.3mL注入して測定した。粘度計は、Viscotek社製 キャピラリー差圧粘度計210R+を用いた。
〜収縮因子(g値)〜
収縮因子(g値)は、GPCによって分別したポリエチレンを、光散乱によって慣性半径を測定する手法で求めた。本発明の積層体を構成するポリエチレン系樹脂層に用いるポリエチレンのMの3倍の絶対分子量における慣性半径の二乗平均を、分岐が全くないHDPEの同一分子量における慣性半径の二乗平均で除した値である。光散乱検出器としては、Wyatt Technology社製 多角度光散乱検出器DAWV EOSを用い、690nmの波長で、29.5°、33.3°、39.0°、44.8°、50.7°、57.5°、64.4°、72.3°、81.1°、90.0°、98.9°、107.7°、116.6°、125.4°、133.2°、140.0°、145.8°の検出角度で測定した。
〜Z値〜
ビニル末端、飽和末端などのマクロモノマーの末端構造は、日本電子(株)製 JNM−ECA400型核磁気共鳴装置を用いて、13C−NMRによって測定した。溶媒はテトラクロロエタン−dである。ビニル末端数は、主鎖メチレン炭素(化学シフト:30ppm)1,000個当たりの個数として114ppm、139ppmのピークの平均値から求めた。また、飽和末端数は、同様に32.3ppm、22.9ppm、14.1ppmのピークの平均値から求めた。このビニル末端数(X)と飽和末端数(Y)から、Z=[X/(X+Y)]×2を求めた。
〜密度〜
密度は、JIS K6922−1(1998)に準拠して密度勾配管法で測定した。
〜MFR〜
MFRは、JIS K6922−1(1998)に準拠して190℃、2.16kg荷重で測定した。
〜長鎖分岐数〜
ポリエチレン系樹脂の長鎖分岐数は、日本電子(株)製 JNM−GSX270型核磁気共鳴装置を用いて、13C−NMRによって測定した。
〜溶融張力〜
ポリエチレン系樹脂の溶融張力(MS)は、バレル直径9.55mmの毛管粘度計(東洋精機製作所、商品名:キャピログラフ)に、長さ(L)が8mm、直径(D)が2.095mm、流入角が90°のダイを装着し測定した。MSは、温度を160℃または190℃に設定し、ピストン降下速度を10mm/分、延伸比を47に設定し、引き取りに必要な荷重(mN)をMSとした。
〜吸熱ピークの数〜
DSC(パーキンエルマー社製、商品名:DSC−7)を用いて測定を行なった。5〜10mgのポリエチレン系樹脂をアルミニウムパンに挿填し、DSCに設置した後、80℃/分の昇温速度で230℃まで昇温し、230℃で3分間放置する。その後、10℃/分の降温速度で−10℃まで冷却し、再度10℃/分の昇温速度で−10℃から150℃まで昇温するの手順で昇温/降温操作を行い、2回目の昇温時に観測される吸熱曲線のピーク数を評価した。
〜発泡倍率〜
発泡体から10cm×10cmを切り出し、厚みt(cm)と重量W2(g)を測定し、JIS K6767に準拠して、次式で見掛密度を算出する。
見掛密度(g/cm)=W2/(10×10×t)
発泡倍率は、この見掛密度より、次式で求めた。
発泡倍率=1/見掛密度
〜加熱収縮率〜
発泡体から15mm×15mmの正方形サンプルを切り出し、その中心に各辺に平行となる各々長さ10mmの直交した標線を書き、このサンプルを120℃の熱風循環オーブンに入れ、1時間加熱後、取出し、室温になるまで自然冷却した。この加熱処理サンプルの各標線長さを測定し、平均値をLa(mm)とし、下記の式に従って加熱収縮率を算出した。耐熱性については、厚さ方向の加熱収縮率5%未満のものを合格とした。
加熱収縮率(%)=[(10−La)/10]×100
冷却温度は30℃とした。
実施例1
[変性ヘクトライトの調製]
水60mLにエタノール60mLと37%濃塩酸2.0mLを加えた後、得られた溶液にN,N−ジメチルベヘニルアミン 7.78g(0.022mol)を添加し、60℃に加熱することによって、N,N−ジメチルベヘニルアミン塩酸塩溶液を調製した。この溶液にヘクトライト20gを加えた。この懸濁液を60℃で3時間撹拌し、上澄液を除去した後、60℃の水1Lで洗浄した。その後、60℃、10−3torrで24時間乾燥し、ジェットミルで粉砕することによって、平均粒径5.2μmの変性ヘクトライトを得た。元素分析の結果、変性ヘクトライト1g当たりのイオン量は0.85mmolであった。
[マクロモノマー製造用触媒の調製]
上記変性ヘクトライト8.0gをヘキサン29mLに懸濁させ、トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.714M)46mLを添加し、室温で1時間攪拌することにより、変性ヘクトライトとトリイソブチルアルミニウムの接触生成物を得た。一方、ジメチルシランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド14.0mg(40μmol)をトルエンに溶解させたものを添加し、室温で一晩攪拌することにより、触媒スラリー(100g/L)を得た。
[マクロモノマーの製造]
10Lオートクレーブに、ヘキサン6,000mLとトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.714mol/L)5mLを導入し、オートクレーブの内温を90℃に昇温した。このオートクレーブに、前記[マクロモノマー製造用触媒の調製]で調製した触媒スラリー25mLを添加し、エチレンを分圧が1.2MPaになるまで導入して重合を開始した。重合中、分圧が1.2MPaに保たれるようにエチレンを連続的に導入した。また、重合温度を90℃に制御した。重合開始16分後に、内温を50℃まで降温してオートクレーブの内圧を0.1MPaまで脱圧した後、オートクレーブに窒素を0.6MPaになるまで導入して脱圧した。この操作を5回繰り返した。このオートクレーブから抜き出したマクロモノマーのMは9,600、M/Mは2.30であり、13C−NMRによりマクロモノマーの末端構造を解析したところ、ビニル末端数と飽和末端数の比(Z)は0.57であった。また、13C−NMRにおいてメチル分岐が1,000炭素原子当たり0.52個、エチル分岐が1,000炭素原子当たり1.22個検出された。さらに、13C−NMRにおいて長鎖分岐は検出されなかった。
[ポリエチレンの製造]
10Lのオートクレーブに、前記[マクロモノマーの製造]で合成したマクロモノマー675.0gとトルエン6,000mLとトリイソブチルアルミニウムのトルエン溶液(0.848M)12mLを導入し、オートクレーブの内温を90℃に昇温した。次に、エチレンを分圧が0.1MPaになるまで導入した。このオートクレーブに、上記触媒スラリー12.5mLを添加して重合を開始した。重合中、分圧が0.1MPaに保たれるように、エチレンを連続的に導入した。また、重合温度を90℃に制御した。重合開始30分後に、オートクレーブの内圧を0MPaまで脱圧した後、オートクレーブの内容物をろ過し、得られたエチレン重合体を減圧下、90℃で12時間乾燥した。結果として809.5gのポリエチレンを得た。このポリエチレンの密度は958kg/m、MFRは4.0g/10分であった。また、示差走査型熱量計による昇温測定において得られる吸熱曲線のピークは一つであった。得られたポリエチレンの長鎖分岐数、g’値、溶融物性、発泡成形結果を表1〜4に示す。
得られたポリエチレンと市販のポリエチレンワックス(三井化学(株)製、ハイワックスNL500、粘度平均分子量4,300、示差走査型熱量計による昇温測定において得られる吸熱曲線のピークが一つ)を85:15(ポリエチレン:ワックス、重量%)の比率でドライブレンドを行い、これをプラコー社製50mm単軸押出機にて溶融混合した。バレルの温度はC1:100℃、C2:150℃、C3:180℃、C4:180℃、ダイヘッド:180℃とした。
[未架橋ポリエチレン発泡成形体の製造]
該ポリエチレン樹脂組成物100重量部に対し、発泡核剤としてタルク(平均粒径8μm)を0.7重量部の割合で含有する発泡成形用ポリエチレン系樹脂組成物をメルトブレンドにより調製した。そして、バレルの途中に揮発性液体注入用のバレル孔を有する単軸押出機(スクリュー径50mmφ、L/D=36、共伸機械製)の発泡成形用押出設備を用い、発泡成形用ポリエチレン系樹脂組成物を10kg/時で供給し、溶融混練を行った後、揮発性液体であるブタンを700g/時でバレル孔から圧入して、該ブタンを分散させ、発泡成形体表面に凹凸が発生しない最低の樹脂温度である135℃に設定した丸棒用ダイ(径13mmφ)により棒状の発泡成形体を押出した。該棒状発泡成形体の外側に空気を吹き付け5.0m/分で引き取り、発泡倍率20倍の棒状発泡成形体を得た。
未架橋ポリエチレン発泡成形体の評価は、発泡状態の断面における気泡の状態を目視にて行ったところ、均一なセルを有していることが確認された。また、棒状発泡体の外観も均一でむらがなく良好であった。結果を表1〜4に示した。
実施例2
実施例1で用いたポリエチレンワックスの代わりにエチレン・酢酸ビニル共重合体ワックス(東ソー(株)製、超低分子量ウルトラセン7A55A、数平均分子量2,500、示差走査型熱量計による昇温測定において得られる吸熱曲線のピークが一つ)を用いた以外は同様の方法で目的の組成物を得、各種試験を実施した。結果を表1〜4に示した。
比較例1
実施例1で用いたポリエチレン系樹脂の代わりに市販の高密度ポリエチレン(ニポロンハード#4000、東ソー(株)製、MFR 5g/10分、密度 960kg/m)を用いる以外は実施例1と同様の方法で混合物を得、溶融張力、MFRの測定を実施した。また、発泡成形を試みたが、ガス抜けが激しく発泡体を得ることができなかった。結果を表1〜4に示した。
比較例2
実施例1で用いたポリエチレン系樹脂の代わりに市販の低密度ポリエチレン(ペトロセン203、東ソー(株)製、MFR 8g/10分、密度 919kg/m)を用いる以外は実施例1と同様の方法で混合物を得、各種試験を実施した。結果を表1〜4に示すが、得られた発泡体は耐熱性に乏しいことがわかる。
比較例3
実施例1で用いたポリエチレン系樹脂の代わりに市販の低密度ポリエチレン(ペトロセン183、東ソー(株)製、MFR 2g/10分、密度 919kg/m)を用いる以外は実施例1と同様の方法で混合物を得、各種試験を実施した。結果を表1〜4に示すが、得られた発泡体は耐熱性に乏しいことがわかる。
比較例4
実施例1で用いたポリエチレン系樹脂の代わりに市販のメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレン(アフィニティPT1450、ダウケミカル社製、MFR 7.5g/10分、密度 902kg/m)を用いる以外は実施例1と同様の方法で混合物を得、各種試験を実施した。結果を表1〜4に示すが、得られた発泡体は耐熱性に乏しいことがわかる。
比較例5
実施例1においてワックスを混合しない以外は実施例1と同様の方法で各種試験を実施した。結果を表1〜4に示すが、高発泡成形は可能であるが、発泡体の伸びが乏しいことがわかる。
Figure 2006199872
Figure 2006199872
Figure 2006199872
Figure 2006199872

Claims (3)

  1. 下記(a)〜(d)の要件を満たすポリエチレン系樹脂(A)99.9〜50重量%と下記(e)〜(g)のいずれかの要件を満たすポリオレフィン系ワックス(B)0.1〜50重量%からなるポリエチレン系樹脂組成物を発泡してなる未架橋ポリエチレン発泡成形体。
    (a)密度が890kg/m以上980kg/m以下、
    (b)炭素数6以上の長鎖分岐数が1,000個の炭素原子当たり0.01個以上3個以下、
    (c)190℃で測定した溶融張力(MS190)(mN)と2.16kg荷重のMFR(g/10分、190℃)が、下記式(1)
    MS190>22×MFR−0.88 (1)
    を満たすと共に、160℃で測定した溶融張力(MS160)(mN)と2.16kg荷重のMFR(g/10分、190℃)が、下記式(2)を満たし、
    MS160>110−110×log(MFR) (2)
    (d)示差走査型熱量計による昇温測定において得られる吸熱曲線のピークが一つである、
    (e)ゲル浸透クロマトグラフィにて測定した数平均分子量(M)が100以上10,000以下、
    (f)ゲル浸透クロマトグラフィにて測定した重量平均分子量(M)が200以上20,000以下、
    (g)粘度法によって測定した粘度平均分子量(M)が200以上20,000以下
  2. エチレンを重合することによって得られる末端にビニル基を有するエチレン重合体、またはエチレンと炭素数3以上のオレフィンを共重合することによって得られる末端にビニル基を有するエチレン共重合体であり、
    (h)Mが2,000以上であり、
    (i)M/Mが2以上5以下である
    マクロモノマーの存在下に、エチレンおよび任意に炭素数3以上のオレフィンを重合することにより得られるポリエチレン系樹脂(A)を用いることを特徴とする請求項1に記載のポリエチレン系樹脂組成物を発泡してなる未架橋ポリエチレン発泡成形体。
  3. 請求項1および2に記載のポリエチレン系樹脂組成物を発泡してなる下記(j)および(k)の要件を満たすことを特徴とする未架橋ポリエチレン発泡成形体。
    (j)190℃、2.16kg荷重のMFR(g/10分)が0.1以上50以下、
    (k)JIS K6767(A法)にて測定した引張破断伸びが10%以上
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