JP2000218765A - 印刷機の版締装置 - Google Patents

印刷機の版締装置

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JP2000218765A
JP2000218765A JP11020873A JP2087399A JP2000218765A JP 2000218765 A JP2000218765 A JP 2000218765A JP 11020873 A JP11020873 A JP 11020873A JP 2087399 A JP2087399 A JP 2087399A JP 2000218765 A JP2000218765 A JP 2000218765A
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biting
plate
teeth
clamping device
upper teeth
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JP11020873A
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English (en)
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Katsutoshi Okazaki
勝利 岡崎
Yusuke Makihara
裕介 槙原
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、咬え元を咬える時に刷版がずれに
くく、見当精度を向上させることができると共に、特殊
な版曲げ機を用いて咬え尻を折り曲げ加工する必要がな
くなり、作業性の向上及び生産コストの低減化を図るこ
とが可能な印刷機の版締装置を提供することにある。 【解決手段】 本発明では、版胴2の外周面側に開口部
を有する版溝6を設け、版溝6に刷版3の咬え元3aを
把持する咬え元側上歯4及び咬え元側下歯5を設けた印
刷機の咬え元側版締装置1において、版溝6内にガイド
ロッド7及び上下移動機構8を設け、版胴2に咬え元側
下歯5を固定すると共に、咬え元側上歯4をガイドロッ
ド7及び上下移動機構8により咬え元側下歯5に対して
平行に上下移動可能に取付け、咬え元側上歯4と咬え元
側下歯5との間に刷版3の咬え元3aを挿入して咬える
ように構成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オフセット印刷機
等の版胴に刷版を巻回して固定する印刷機の版締装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】枚葉紙オフセット印刷機では、多数の版
胴に取付けられる個々の刷版を相互に位置調整し、個々
の部分像を正確に見当合わせして重ね刷りを行ってい
る。そのため、従来の枚葉紙オフセット印刷機では、版
胴に刷版を巻回して固定すべく、例えば図12〜図15
に示すような版締装置が採用されている。このうち、図
12及び図13に示す版締装置51は、版胴52の外周
回りに取付けられる刷版53の咬え元(始端部)53a
を把持するための咬え元側上歯54及び咬え元側下歯5
5を備えている。これら咬え元側上歯54及び咬え元側
下歯55は、版胴52の外周面側に設けられた版溝56
内に配設され、この版溝56は開口部を有し、かつ軸線
と平行に配置されている。咬え元側下歯55は、締付ボ
ルト57により版胴52側に固定され、咬え元側上歯5
4の先端は、締付ボルト57により球面座金58などを
介して咬え元側下歯55に揺動可能に取付けられてい
る。
【0003】しかも、咬え元側上歯54の中間部内に
は、先端を咬え側へ付勢する圧縮ばね59が斜め上下方
向に沿って収納配置され、該圧縮ばね59は作動ロッド
60を介してカム61により押圧され、咬え力が発生す
るようになっている。なお、咬え元側上歯54の基端と
版胴52側に固定されたアーム62との間には、当該咬
え元側上歯54の先端を上方へ引き上げる戻しばね63
が架設されている。したがって、咬え元側上歯54は、
球面座金58を中心に旋回運動を行い、これによって刷
版53の咬え元53aを挿入するための隙間S1を開閉
するように構成されている。
【0004】上記版締装置51を用いて刷版53の咬え
元53aを版胴52に固定するには、まず、刷版53の
咬え元53aを咬え元側上歯54と咬え元側下歯55と
の間の隙間S1に図12中の矢印A方向より挿入する。
次いで、カム軸64によりカム61を反時計方向へ回動
させると、このカム61が作動ロッド60を押し上げて
圧縮ばね59を押し込む。これに伴い、咬え元側上歯5
4が球面座金58を中心にして咬え側へ旋回し、その先
端が圧縮ばね59の付勢力により咬え元側下歯55と相
まって刷版53の咬え元53aを把持して咬えることか
ら、該刷版53の咬え元53aは版胴52に締付固定さ
れる(図13参照)。
【0005】また、図14及び図15に示す版締装置6
5は、版胴52の外周回りに取付けられる刷版53の咬
え尻(終端部)53bを把持するための咬え尻側上歯6
6及び咬え尻側下歯67を備えている。これら咬え尻側
上歯66及び咬え尻側下歯67は、版胴52の外周面側
に設けられた版溝68内に横並びで配設され、この版溝
68は開口部を有し、かつ軸線と平行に配置されてい
る。咬え尻側下歯67は、図示しない固定手段により版
胴52側に固定され、咬え尻側上歯66の先端側は、締
付ボルト69により横方向から球面座金70などを介し
て咬え尻側下歯67に揺動可能に取付けられている。そ
して、刷版53の咬え尻53bは、刷版装着時に、咬え
尻側上歯66との干渉を避けるため、直角(90度)に
折り曲げ加工されている。これに伴って、咬え尻側上歯
66と咬え尻側下歯67との間の隙間S2は、刷版53
の咬え尻53bを受け入れるべく、上方へ向いて開くよ
うに構成されている。
【0006】しかも、咬え尻側上歯66の基端部と咬え
尻側下歯67の中間部との間には、先端を咬え側へ付勢
する圧縮ばね71が横方向に沿って収納配置され、該圧
縮ばね71は作動ロッド72を介して第1カム73によ
り押圧され、咬え力が発生するようになっている。ま
た、咬え尻側上歯66の近傍には、第1カム73と位相
が180度異なるように設定された第2カム74が配設
されており、該第2カム74によって咬え尻側上歯66
が一定以上揺動して開かないように構成されている。し
たがって、咬え尻側上歯66は、球面座金70を中心に
旋回運動を行い、これによって刷版53の咬え尻53b
を挿入するための隙間S2を開閉するように構成されて
いる。なお、咬え尻側下歯67の上方には、刷版53を
押え付けるなじみローラ75が昇降可能に設けられてい
る。
【0007】上記版締装置65を用いて刷版53の咬え
尻53bを版胴52に固定するには、まず、上記版締装
置51により咬え元53aが固定された刷版53を版胴
52の外周に沿って巻き回し、直角に折り曲げられた咬
え尻53bを咬え尻側上歯66と咬え尻側下歯67との
間の隙間S2になじみローラ75で押え付けながら図1
4中の矢印B方向より挿入する。次いで、第1カム73
を反時計方向へ回動させると共に、第2カム74を時計
方向へ回動させると、第1カム61が作動ロッド72を
押圧して圧縮ばね71を押し込む。これに伴い、咬え尻
側上歯66が球面座金70を中心にして咬え側へ旋回
し、その先端が圧縮ばね71の付勢力により咬え尻側下
歯67と相まって刷版53の咬え尻53bを把持して咬
えることから、該刷版53の咬え尻53bは版胴52に
締付固定される(図15参照)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の咬え元側版締装置51では、咬え元側上歯54
が旋回運動を行って、刷版53を挿入する隙間S1を開
閉するように構成されているので、当該咬え元側上歯5
4が刷版53の咬え元53aを咬える際に、刷版53を
動かして版胴52の外周面側へ押し出すことが起こり、
見当が狂って印刷品質の低下を招くおそれがあった。ま
た、従来の咬え尻側版締装置65では、咬え尻側上歯6
6及び咬え尻側下歯67によって刷版53を咬える際、
咬え尻53bを直角に折り曲げ加工しなければならない
ので、特殊な版曲げ機が必要になると共に、余分な加工
工数が増え、生産コスト高を招来するという不具合を有
していた。しかも、上記咬え尻53bが変形したりする
と、刷版53を版胴52に取付けることができなくなる
場合があるので、注意して取付作業を行う必要があり、
取付作業性に問題があった。
【0009】本発明はこのような実状に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、咬え元を咬える時に刷版が
ずれにくく、見当精度を向上させることができると共
に、特殊な版曲げ機を用いて咬え尻を折り曲げ加工する
必要がなくなり、作業性の向上及び生産コストの低減化
を図ることが可能な印刷機の版締装置を提供することに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記従来技術の有する課
題を解決するために、本発明においては、版胴の外周面
側に開口部を有する版溝を設け、該版溝に刷版の端部を
把持する上歯及び下歯を設けた印刷機の版締装置におい
て、前記版溝内にガイド部材及び上下移動機構を設け、
前記版胴に前記下歯を固定すると共に、前記上歯を前記
ガイド部材及び上下移動機構により前記下歯に対して平
行に上下移動可能に取付け、前記上歯と前記下歯との間
に前記刷版の咬え元を挿入して咬えるように構成してい
る。
【0011】また、本発明は、版胴の外周面側に開口部
を有する版溝を設け、該版溝に刷版の端部を把持する上
歯及び下歯を設けた印刷機の版締装置において、前記版
溝内に逃がし機構及び旋回機構を設け、前記逃がし機構
により前記上歯及び下歯を天地方向へ移動可能に取付け
ると共に、前記上歯を前記旋回機構により旋回可能に取
付け、刷版装着時、前記上歯及び下歯を前記逃がし機構
にて後退させ、前記刷版の咬え尻を咬え部に挿入した状
態で前記逃がし機構を戻し、かつ前記旋回機構にて前記
上歯を閉じて前記刷版の咬え尻を咬えるように構成して
いる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施の形態
に基づいて詳細に説明する。ここで、図1は本発明の第
1実施形態に係る印刷機の咬え元側版締装置を示す断面
図、図2は本発明の第1実施形態に係る版締装置におい
て、戻しばねが配装されている箇所の咬え元側上歯を示
す断面図である。
【0013】本発明の第1実施形態に係る咬え元側版締
装置1は、枚葉紙オフセット印刷機に設備され、版胴2
の外周面に沿って取付けられる刷版3を巻回して固定す
るものである。このため、咬え元側版締装置1は、図1
に示す如く、刷版3の咬え元(始端部)3aを把持する
咬え元側上歯4及び咬え元側下歯5を備えており、これ
ら咬え元側上歯4及び咬え元側下歯5は、版胴2の外周
面側に設けられた版溝6内に配設されている。この版溝
6は開口部を有し、かつ版胴2の軸線と平行に配置され
ている。しかも、上記版溝6内には、図1及び図2に示
す如く、咬え元側上歯4を案内するガイドロッド(ガイ
ド部材)7及び上下移動機構8が設けられており、当該
ガイドロッド7は、長尺に形成された受け部材9の上面
に立設されている。この受け部材9は、版胴2の軸線と
平行に配置され、ボルト締めによって版胴2に固定され
ている。
【0014】一方、上記咬え元側下歯5は、内外側部5
a,5b及び底部5cによって断面略U字状に形成さ
れ、底部5cが受け部材9を介して版胴2にボルト締め
などによって固定されている。そして、咬え元側下歯5
の外側部5bの上端は、刷版3を咬える咬え部として構
成されている。また、上記咬え元側上歯4は、咬え元側
下歯5の内部に配置され、かつガイドロッド7及び上下
移動機構8により咬え元側下歯5に対して平行に上下運
動を行うべく、受け部材9を介して版胴2に上下移動可
能に取付けられている。そのため、咬え元側上歯4の上
端部4aは、咬え元側下歯5の外側部5bの上方に常時
位置すべく、天地方向へ延出された断面形状に形成され
ており、これによって咬え元側上歯4と咬え元側下歯5
との間には刷版3の咬え元3aを挿入するための隙間S
1が形成されている。しかも、咬え元側上歯4の内部に
は、ガイドロッド7を嵌入させる嵌合穴10が軸方向へ
沿って穿設され、該嵌合穴10の内壁端面とガイドロッ
ド7の上端面との間には、刷版3の取り外し時におい
て、咬え元側上歯4を上方へ付勢して開く戻しばね11
が配装されている。したがって、咬え元側上歯4は、咬
え元側下歯5に対して平行に上下運動を行うことによっ
て上記隙間S1を開閉するように構成されている。
【0015】また、上記咬え元側上歯4の上下移動機構
8は、版溝6内に回動可能に設けられるカム12と、こ
のカム12よって咬え元側上歯4の移動方向と交差する
方向(天地方向)へ押圧される付勢手段の圧縮ばね13
と、この圧縮ばね13の付勢力を増幅させながらその付
勢方向を変換して咬え力を発生させるリンク機構14と
から構成されている。カム12は、図示しない駆動装置
にて駆動するカム軸15に支持され、該カム軸15によ
り時計方向と反時計方向へ回動させられるようになって
いる。また、圧縮ばね13は、一対のキャップ状のホル
ダ16,17内に収納配置されており、これらホルダ1
6,17は、咬え元側下歯5の内側部5aに穿設した横
孔18に相互に摺動可能に係合した状態で支持されてい
る。したがって、内側のホルダ16がカム12にて押圧
されると、外側のホルダ17は圧縮ばね13を介してリ
ンク機構14側へ移動するように構成されている。
【0016】さらに、リンク機構14は、自由端となる
先端が結合ピン19を介して互いに回動自在に連結され
る上下一対のリンク片20,21を備えており、その全
体形状がくの字状となるように、これらリンク片20,
21の連結部がホルダ17側に突出して配置されてい
る。そして、上部リンク片20の基端は、枢支ピン22
により咬え元側下歯5の外側部5bの上部に回動自在に
取付けられ、下部リンク片21の基端は、枢支ピン23
により咬え元側上歯4の下部に回動自在に取付けられて
いる。このため、リンク機構14を構成するリンク片2
0,21の連結部がホルダ17にて押圧されると、当該
リンク片20,21が互いに向き合う方向に回動してほ
ぼ上下方向へ真っ直ぐに配置され、咬え元側上歯4が下
部リンク片21により押し下げられて下方へ移動するよ
うになっている。
【0017】次に、本発明の第1実施形態に係る印刷機
の咬え尻側版締装置を説明する。ここで、図3〜図5は
当該咬え尻側版締装置を示す断面図である。本発明の第
1実施形態に係る咬え尻側版締装置31は、上記咬え元
側版締装置1と同様、枚葉紙オフセット印刷機に設備さ
れ、刷版3を巻回して版胴2に固定するものである。こ
のため、咬え尻側版締装置31は、図3〜図5に示す如
く、刷版3の咬え尻(終端部)3bを把持する咬え尻側
上歯32及び咬え尻側下歯33を備えており、これら咬
え尻側上歯32及び咬え尻側下歯33は、版胴2の外周
面側に設けられた版溝34内に配設されている。この版
溝34は開口部を有し、かつ版胴2の軸線と平行に配置
されている。しかも、上記版溝34内には、逃がし機構
35及び旋回機構36が設けられており、咬え尻側上歯
32及び咬え尻側下歯33は、逃がし機構35によって
天地方向(図中、左右方向)へ移動可能に取付けられて
いると共に、咬え尻側上歯32は、更に旋回機構36に
よって旋回可能に取付けられている。
【0018】一方、上記咬え尻側下歯33は、底部が天
地方向へ移動可能な係合状態で長尺の受け部材37上に
設置され、該受け部材37を介して版胴2に取付けられ
ている。そして、咬え尻側下歯33の外側の上端部33
aは、刷版3を咬える咬え部として構成されている。な
お、受け部材37は、版胴2の軸線と平行に配置され、
ボルト締めなどによって版胴2に固定されている。ま
た、上記咬え尻側上歯32は、咬え尻側下歯33の上方
に配置され、外寄りの箇所が版胴2側に固定されたピン
38によって回動自在に支持されている。しかも、咬え
尻側上歯32の上端部32aは、咬え尻側下歯33の上
端部33aの上方に位置すべく、天地方向へ延出された
断面形状に形成されており、これによって咬え尻側上歯
32と咬え尻側下歯33との間には刷版3の咬え尻3b
を挿入するための隙間S2が形成されている。したがっ
て、咬え尻側上歯32は、咬え尻側下歯33に対してピ
ン38を中心に旋回運動を行うことによって上記隙間S
2を開閉するように構成されている。なお、咬え尻側上
歯32には、これを常時開方向へ付勢する図外の戻しば
ねが設けられている。
【0019】また、上記咬え尻側上歯32及び咬え尻側
下歯33の逃がし機構35は、互いに噛合するラック3
9とピニオン40から構成されている。ラック39の一
端部は、締付ボルト41によって咬え尻側下歯33の下
面に固定され、ピニオン40は、版胴2の外側面に設け
られた図外の回転駆動手段に連結されており、該回転駆
動手段がピニオン40を正逆いずれかの方向へ回動させ
ると、ラック39は天地方向へ移動するようになってい
る。
【0020】さらに、上記咬え尻側上歯32の旋回機構
36は、上記咬え元側上歯4の上下移動機構8とほぼ同
様の構造を有し、版溝34内に回動可能に設けられるカ
ム42と、このカム42によって咬え尻側上歯32の旋
回方向と交差する方向(天地方向)へ押圧される付勢手
段の圧縮ばね43と、この圧縮ばね43の付勢力を増幅
させながらその付勢方向を変換して咬え力を発生させる
リンク機構44とから構成されている。カム42は、図
示しない駆動装置にて駆動するカム軸45に支持され、
該カム軸45により時計方向と反時計方向へ回動させら
れるようになっている。また、圧縮ばね43は、一対の
キャップ状のホルダ46,47内に収納配置されてお
り、これらホルダ46,47は、咬え尻側下歯33の中
間部に穿設した横孔48に相互に摺動可能に係合した状
態で支持されている。したがって、内側のホルダ46が
カム42にて押圧されると、外側のホルダ47は圧縮ば
ね43を介してリンク機構44側へ移動するように構成
されている。
【0021】また、リンク機構44は、咬え元側版締装
置1のリンク機構14と同様の構成であるから同一の符
号を付しており、自由端となる先端が結合ピン19を介
して互いに回動自在に連結される上下一対のリンク片2
0,21を備え、その全体形状がくの字状となるよう
に、これらリンク片20,21の連結部がホルダ47側
に突出して配置されている。ただし、上部リンク片20
の基端は、枢支ピン22により咬え尻側上歯32の内寄
りの箇所に回動自在に取付けられ、下部リンク片21の
基端は、枢支ピン23により咬え尻側下歯33の切欠き
部49に回動自在に取付けられている。このため、リン
ク機構44を構成するリンク片20,21の連結部がホ
ルダ47にて押圧されると、当該リンク片20,21が
互いに向き合う方向に回動してほぼ上下方向へ真っ直ぐ
に配置され、咬え尻側上歯32が上部リンク片20に押
し上げられてピン38を中心に咬え側へ旋回するように
なっている。なお、咬え尻側下歯33の斜め上方には、
刷版3を押え付けるなじみローラ50が昇降可能に設け
られている。
【0022】本実施形態に係る版締装置1,31を用い
て刷版3を版胴2の外周面に装着するには、まず、刷版
3の咬え元3aを咬え元側上歯4の上端部4aと咬え元
側下歯5の外側部5bとの間の隙間S1に図1中の矢印
A方向より挿入する。次いで、上下移動機構8のカム軸
15によりカム12を時計方向へ回動させ、このカム1
2が内側のホルダ16を押圧して圧縮ばね13を押し込
み、該圧縮ばね13により外側のホルダ17をリンク機
構14側へ移動させる。すると、リンク機構14のリン
ク片20,21の連結部が押圧されて咬え力を発生させ
るべく作動し、圧縮ばね13の付勢力を増幅させながら
その付勢方向が上下方向に変換するため、咬え元側上歯
4がガイドロッド7及び上下移動機構8により咬え元側
下歯5に対し平行に下方の咬え側へ移動して閉じ、その
先端部4aが咬え元側下歯5の外側部5bと相まって刷
版3の咬え元3aを把持して咬えることから、該刷版3
の咬え元3aは版胴2に締付固定される。
【0023】続いて、上記咬え元側版締装置1により咬
え元3aが固定された刷版3を版胴2の外周に沿って巻
き回す。そして、図3に示す如く、この刷版3の咬え尻
3bをなじみローラ50で押え付けながら、咬え尻側版
締装置31を構成する咬え尻側上歯32と咬え尻側下歯
33との間の隙間S2に挿入する。この状態では、咬え
尻側上歯32及び咬え尻側下歯33は逃がし機構35に
て後退位置にある。このため、図4に示す如く、ピニオ
ン40を回動させてラック39を手前側へ移動させ、咬
え尻側上歯32及び咬え尻側下歯33を咬え位置に戻
す。次いで、図5に示す如く、旋回機構36のカム軸4
5によりカム42を反時計方向へ回動させ、このカム4
2が内側のホルダ46を押圧して圧縮ばね43を押し込
み、該圧縮ばね43により外側のホルダ47をリンク機
構44側へ移動させる。すると、リンク機構44のリン
ク片20,21の連結部が押圧されて咬え力を発生させ
るべく作動し、圧縮ばね43の付勢力を増幅させながら
その付勢方向が上下方向に変換するため、咬え尻側上歯
32が旋回機構36によりピン38を中心に咬え元側下
歯5の咬え側へ旋回運動して閉じ、その先端部32aが
咬え尻側下歯33と相まって刷版3の咬え尻3bを把持
して咬えることから、該刷版3の咬え尻3bは版胴2に
締付固定される。
【0024】このように、本実施形態の咬え元側版締装
置1では、咬え元側上歯4がガイドロッド7にて案内さ
れながら、カム12、圧縮ばね13及びリンク機構14
等からなる上下移動機構8により咬え元側下歯5に対し
て平行移動するため、咬え元側上歯4及び咬え元側下歯
5が刷版3を咬える時に、咬え元3aが動くことなくし
っかりと把持でき、これによって見当精度を高めること
ができる。また、本実施形態の咬え尻側版締装置31で
は、刷版装着時に、咬え尻側上歯32及び咬え尻側下歯
33が逃がし機構35にて後退し、刷版3の咬え尻3b
が隙間S2に挿入した状態で逃がし機構35を戻して咬
え尻側上歯32及び咬え尻側下歯33が咬え位置に移動
し、この状態で咬え尻側上歯32が旋回機構36により
旋回運動して閉じるようにしているため、従来のよう
に、特殊な版曲げ機を用いて咬え尻3bを直角に曲げ加
工する必要がなくなる上、刷版3における咬え尻3b側
の取付作業が容易となる。
【0025】また、本発明を図示の第2実施形態に基づ
いて詳細に説明する。ここで、図6は本発明の第2実施
形態に係る印刷機の咬え元側版締装置を説明するもので
あって、咬え元側上歯が開いている状態を示す断面図、
図7は図6の咬え元側版締装置において、咬え元側上歯
が閉じている状態を示す断面図、図8は本発明の第2実
施形態に係る版締装置において、戻しばねが配装されて
いる箇所の咬え元側上歯を示す断面図である。
【0026】本発明の第2実施形態に係る咬え元側版締
装置101は、上記第1実施形態と同様、枚葉紙オフセ
ット印刷機に設備され、版胴102の外周面に沿って取
付けられる刷版103を巻回して固定するものである。
このため、咬え元側版締装置101は、図6及び図7に
示す如く、刷版103の咬え元(始端部)103aを把
持する咬え元側上歯104及び咬え元側下歯105を備
えており、これら咬え元側上歯104及び咬え元側下歯
105は、版胴102の外周面側に設けられた版溝10
6内に配設されている。この版溝106は開口部を有
し、かつ版胴102の軸線と平行に配置されている。し
かも、上記版溝106内には、図6〜図8に示す如く、
咬え元側上歯104を案内するガイドロッド(ガイド部
材)107及び上下移動機構108が設けられており、
当該ガイドロッド107は、長尺に形成された受け部材
109の上面に立設されている。この受け部材109
は、版胴102の軸線と平行に配置され、ボルト締めに
よって版胴102に固定されている。
【0027】一方、上記咬え元側下歯105は、内外側
部105a,105b及び底部105cによって断面略
U字状に形成され、底部105cが受け部材109を介
して版胴102にボルト締めなどによって固定されてい
る。そして、咬え元側下歯105の外側部105bの上
端は、刷版103を咬える咬え部として構成されてい
る。また、上記咬え元側上歯104は、咬え元側下歯1
05の内部に配置され、かつガイドロッド107及び上
下移動機構108により咬え元側下歯105に対して平
行に上下運動を行うべく、受け部材109を介して版胴
102に上下移動可能に取付けられている。そのため、
咬え元側上歯104の上端部104aは、咬え元側下歯
105の外側部105bの上方に常時位置すべく、天地
方向へ延出された断面形状に形成されており、これによ
って咬え元側上歯104と咬え元側下歯105との間に
は刷版103の咬え元103aを挿入するための隙間S
1が形成されている。しかも、咬え元側上歯104の内
部には、ガイドロッド107を嵌入させる嵌合穴110
が軸方向へ沿って穿設され、該嵌合穴110の内壁端面
とガイドロッド107の上端面との間には、刷版103
の取り外し時において、咬え元側上歯104を上方へ付
勢して開く戻しばね111が配装されている。したがっ
て、咬え元側上歯104は、咬え元側下歯105に対し
て平行に上下運動を行うことによって上記隙間S1を開
閉するように構成されている。
【0028】また、上記咬え元側上歯104の上下移動
機構108は、版溝106内に回動可能に設けられるカ
ム112と、このカム112よって咬え元側上歯104
の移動方向と交差する方向(天地方向)へ押圧される付
勢手段の圧縮ばね113と、この圧縮ばね113を収納
する後述のメインホルダと係合するコロを有し、かつ圧
縮ばね113の付勢方向を変換して咬え力を発生させる
くさび機構114とから構成されている。カム112
は、図示しない駆動装置にて駆動するカム軸115に支
持され、該カム軸115により時計方向と反時計方向へ
回動させられるようになっている。また、圧縮ばね11
3は、筒状メインホルダ116の内周面と一対の断面ハ
ット状サブホルダ117の外周面との間に収納配置され
ている。メインホルダ116は、咬え元側下歯105の
内側部105aに穿設した横孔118に移動可能に配設
されており、下部側の先端外周面には、先細りのくさび
形状に形成した係合部116aが設けられている。サブ
ホルダ117は、メインホルダ116内で対向して配置
され、互いに係合した状態で支持されている。さらに、
外側のサブホルダ117と咬え元側下歯105の外側部
105bとの間には、戻し圧縮ばね119が配装されて
いる。したがって、内側のサブホルダ117がカム11
2にて押圧されると、メインホルダ116及び外側のサ
ブホルダ117は、戻し圧縮ばね119の付勢力に抗し
ながら、圧縮ばね113を介して咬え元側下歯105の
外側部105bへ向かって移動するように構成されてい
る。
【0029】さらに、くさび機構114は、メインホル
ダ116の係合部116aと係合するコロ120を有し
ており、該コロ120は支持ピン121を介して咬え元
側上歯104の下部に回動自在に取付けられている。こ
のため、咬え元側上歯104の下部には、天地方向へ延
びる支持部104bが設けられ、該支持部104bの上
面には、支持ピン121を挿入配置する断面コ字状の凹
部122が配設されている。したがって、くさび機構1
14を構成するコロ120がメインホルダ116の係合
部116aと係合して回動しながら徐々に押圧される
と、咬え元側上歯104がコロ120及び支持ピン12
1により押し下げられて下方へ移動するようになってい
る。
【0030】次に、本発明の第2実施形態に係る印刷機
の咬え尻側版締装置を説明する。ここで、図9〜図11
は当該咬え尻側版締装置を示す断面図である。本発明の
第2実施形態に係る咬え尻側版締装置131は、上記第
1実施形態と同様、枚葉紙オフセット印刷機に設備さ
れ、刷版103を巻回して版胴102に固定するもので
ある。このため、咬え尻側版締装置131は、図9〜図
11に示す如く、刷版103の咬え尻(終端部)103
bを把持する咬え尻側上歯132及び咬え尻側下歯13
3を備えており、これら咬え尻側上歯132及び咬え尻
側下歯133は、版胴102の外周面側に設けられた版
溝134内に配設されている。この版溝134は開口部
を有し、かつ版胴102の軸線と平行に配置されてい
る。しかも、版溝134内には、逃がし機構135及び
旋回機構136が設けられており、咬え尻側上歯132
及び咬え尻側下歯133は、逃がし機構135によって
天地方向(図中、左右方向)へ移動可能に取付けられて
いると共に、咬え尻側上歯132は、更に旋回機構13
6によって旋回可能に取付けられている。
【0031】一方、上記咬え尻側下歯133は、底部が
天地方向へ移動可能な係合状態で長尺の受け部材137
上に設置され、該受け部材137を介して版胴102に
取付けられている。そして、咬え尻側下歯133の外側
の上端部133aは、刷版103を咬える咬え部として
構成されている。なお、受け部材137は、版胴102
の軸線と平行に配置され、ボルト締めなどによって版胴
2に固定されている。また、上記咬え尻側上歯132
は、咬え尻側下歯133の上方に配置され、外寄りの箇
所が版胴102側に固定されたピン138によって回動
自在に支持されている。しかも、咬え尻側上歯132の
上端部132aは、咬え尻側下歯133の上端部133
aの上方に位置すべく、天地方向へ延出された断面形状
に形成されており、これによって咬え尻側上歯132と
咬え尻側下歯133との間には刷版103の咬え尻10
3bを挿入するための隙間S2が形成されている。した
がって、咬え尻側上歯132は、咬え尻側下歯133に
対してピン138を中心に旋回運動を行うことによって
上記隙間S2を開閉するように構成されている。なお、
咬え尻側上歯132には、これを常時開方向へ付勢する
図外の戻しばねが設けられている。
【0032】また、上記咬え尻側上歯132及び咬え尻
側下歯133の逃がし機構135は、版溝134内に回
動可能に設けられ、咬え尻側下歯133の軸139と係
合する第2カム140を有している。軸139は、咬え
尻側下歯133の下部内で天地方向へ移動可能に設けら
れ、その頭部と咬え尻側下歯133の内壁面との間には
圧縮ばね141が配装されている。また、第2カム14
0は、図示しない駆動装置にて駆動するカム軸140a
に支持され、該カム軸140aにより時計方向と反時計
方向へ回動させられるようになっている。したがって、
上記駆動装置が第2カム140を正逆いずれかの方向へ
回動させると、当該軸139は、圧縮ばね141の付勢
力により、あるいは圧縮ばね141の付勢力に抗して天
地方向へ移動するように構成されている。
【0033】さらに、上記咬え尻側上歯132の旋回機
構136は、上記咬え元側上歯104の上下移動機構1
08とほぼ同様の構造を有し、版溝134内に回動可能
に設けられる第1カム142と、該第1カム142によ
って咬え尻側上歯132の旋回方向と交差する方向(天
地方向)へ押圧される付勢手段の圧縮ばね143と、こ
の圧縮ばね143を収納する後述のメインホルダと係合
するコロを有し、かつ圧縮ばね143の付勢方向を変換
して咬え力を発生させるくさび機構144とから構成さ
れている。第1カム142は、図示しない駆動装置にて
駆動し、かつ天地方向へ移動可能なカム軸145に支持
され、該カム軸145により時計方向と反時計方向へ回
動させられるようになっている。また、圧縮ばね143
は、筒状メインホルダ146の内周面と一対の断面ハッ
ト状サブホルダ147の外周面との間に収納配置されて
いる。メインホルダ146は、咬え尻側下歯133の中
間部に穿設した横孔148に移動可能に配設されてお
り、上部側の先端外周面には、先細りのくさび形状に形
成した係合部146aが設けられている。サブホルダ1
47は、メインホルダ146内で対向して配置され、互
いに係合した状態で支持されている。さらに、外側のサ
ブホルダ147と咬え尻側下歯133の内側部133b
との間には、戻し圧縮ばね149が配装されている。し
たがって、外側のサブホルダ147が第1カム142に
て押圧されると、メインホルダ146及び内側のサブホ
ルダ147は、戻し圧縮ばね149の付勢力に抗しなが
ら、圧縮ばね143を介して咬え尻側下歯133の内側
部133bへ向かって移動するように構成されている。
【0034】さらに、くさび機構144は、メインホル
ダ146の係合部146aと係合するコロ150を有し
ており、該コロ150は支持ピン151を介して咬え尻
側上歯132の中間部に回動自在に取付けられている。
したがって、くさび機構144を構成するコロ150が
メインホルダ146の係合部146aと係合して回動し
ながら徐々に押圧されると、咬え尻側上歯132がコロ
150及び支持ピン151により押し上げられてピン1
38を中心に咬え側へ旋回するようになっている。な
お、咬え尻側下歯133の斜め上方には、刷版103を
押え付けるなじみローラ152が昇降可能に設けられて
いる。
【0035】本実施形態に係る版締装置101,131
を用いて刷版103を版胴102の外周面に装着するに
は、まず、刷版103の咬え元103aを咬え元側上歯
104の上端部104aと咬え元側下歯105の外側部
105bとの間の隙間S1に図6中の矢印A方向より挿
入する。次いで、上下移動機構108のカム軸115に
よりカム112を時計方向へ回動させ、このカム112
が内側のサブホルダ117を押圧して圧縮ばね113を
押し込み、該圧縮ばね113によりメインホルダ116
及び外側のホルダ117を戻し圧縮ばね119の付勢力
に抗してくさび機構114側へ移動させる。すると、く
さび機構114のコロ120がメインホルダ116の係
合部116aと係合しながら押圧されて咬え力を発生さ
せるべく作動し、圧縮ばね113の付勢方向が上下方向
に変換するため、咬え元側上歯104がガイドロッド1
07及び上下移動機構108により咬え元側下歯105
に対し平行に下方の咬え側へ移動して閉じ、その先端部
104aが咬え元側下歯105の外側部105bと相ま
って刷版103の咬え元103aを把持して咬えること
から、該刷版103の咬え元103aは版胴102に締
付固定される(図7及び図8参照)。
【0036】続いて、上記咬え元側版締装置101によ
り咬え元103aが固定された刷版103を版胴102
の外周に沿って巻き回す。そして、図9に示す如く、こ
の刷版103の咬え尻103bをなじみローラ152で
押え付けながら、咬え尻側版締装置131を構成する咬
え尻側上歯132と咬え尻側下歯133との間の隙間S
2に挿入する。この状態では、咬え尻側上歯132及び
咬え尻側下歯133は逃がし機構135にて後退位置に
ある。このため、図10に示す如く、逃がし機構135
のカム軸140aにより第2カム140を時計方向へ回
動させ、圧縮ばね141の付勢力にて軸139を手前側
へ移動させ、咬え尻側上歯132、咬え尻側下歯133
及び旋回機構136を咬え位置に戻す。次いで、図11
に示す如く、旋回機構136のカム軸145により第1
カム142を反時計方向へ回動させると共に、逃がし機
構135のカム軸140aにより第2カム140を反時
計方向へ回動させる。すると、第1カム142が外側の
サブホルダ147を押圧して圧縮ばね143を押し込
み、該圧縮ばね143によりメインホルダ146及び外
側のサブホルダ147を戻し圧縮ばね149の付勢力に
抗してくさび機構144側へ移動させる。また、第2カ
ム140が軸139を押圧して圧縮ばね141の付勢力
に抗しながら咬え尻側下歯133内に押し込む。これに
伴い、くさび機構144のコロ150がメインホルダ1
46の係合部146aに押圧されて咬え力を発生させる
べく作動し、圧縮ばね143の付勢方向が上下方向に変
換するため、咬え尻側上歯132が旋回機構136によ
りピン138を中心に咬え元側下歯133の咬え側へ旋
回運動して閉じ、その先端部132aが咬え尻側下歯1
33の上端部133aと相まって刷版103の咬え尻1
03bを把持して咬えることから、該刷版103の咬え
尻103bは版胴102に締付固定される。
【0037】このように、本実施形態の咬え元側版締装
置101では、咬え元側上歯104がガイドロッド10
7にて案内されながら、カム112、圧縮ばね113、
メインホルダ116及びくさび機構114等からなる上
下移動機構108により咬え元側下歯105に対して平
行移動するため、第1実施形態の咬え元側版締装置1と
同様、咬え元側上歯104及び咬え元側下歯105が刷
版103を咬える時に、咬え元103aが動くことなく
しっかりと把持でき、これによって見当精度を高めるこ
とができる。また、本実施形態の咬え尻側版締装置13
1では、刷版装着時に、咬え尻側上歯132及び咬え尻
側下歯133が第2カム140及び軸139等からなる
逃がし機構135にて後退し、刷版103の咬え尻10
3bが隙間S2に挿入した状態で逃がし機構135を戻
して咬え尻側上歯132及び咬え尻側下歯133が咬え
位置に移動し、この状態で咬え尻側上歯132が第1カ
ム142,圧縮ばね143及びくさび機構144等から
なる旋回機構136により旋回運動して閉じるようにし
ているため、第1実施形態の咬え尻側版締装置31と同
様、特殊な版曲げ機を用いて咬え尻103bを直角に曲
げ加工する必要がなくなる上、刷版103における咬え
尻103b側の取付作業が容易となる。
【0038】以上、本発明の実施の形態につき述べた
が、本発明は既述の実施の形態に限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変
形及び変更を加え得るものである。
【0039】
【発明の効果】上述の如く、本発明に係る印刷機の版締
装置は、版胴の外周面側に開口部を有する版溝を設け、
該版溝に刷版の端部を把持する上歯及び下歯を設けたも
のであって、前記版溝内にガイド部材及び上下移動機構
を設け、前記版胴に前記下歯を固定すると共に、前記上
歯を前記ガイド部材及び上下移動機構により前記下歯に
対して平行に上下移動可能に取付け、前記上歯と前記下
歯との間に前記刷版の咬え元を挿入して咬えるように構
成しているので、咬え元を咬える時に刷版がずれにくく
なり、刷版の見当精度を向上させることができ、これに
より印刷品質の向上を図ることができる。
【0040】また、本発明に係る印刷機の版締装置は、
版胴の外周面側に開口部を有する版溝を設け、該版溝に
刷版の端部を把持する上歯及び下歯を設けたものであっ
て、前記版溝内に逃がし機構及び旋回機構を設け、前記
逃がし機構により前記上歯及び下歯を天地方向へ移動可
能に取付けると共に、前記上歯を前記旋回機構により旋
回可能に取付け、刷版装着時、前記上歯及び下歯を前記
逃がし機構にて後退させ、前記刷版の咬え尻を咬え部に
挿入した状態で前記逃がし機構を戻し、かつ前記旋回機
構にて前記上歯を閉じて前記刷版の咬え尻を咬えるよう
に構成しているので、特殊な版曲げ機を用いて咬え尻を
折り曲げ加工する必要がなく、刷版の取付作業が容易と
なり、作業性の向上を図ることができると共に、生産コ
ストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る印刷機の咬え元側
版締装置を示す断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る版締装置におい
て、戻しばねが配装されている箇所の咬え元側上歯を示
す断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る印刷機の咬え尻側
版締装置を説明するものであって、咬え尻側上歯が開い
ている状態を示す断面図である。
【図4】図3における咬え尻側上歯が閉じる直前の状態
を示す断面図である。
【図5】図3における咬え尻側上歯が閉じた状態を示す
断面図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る印刷機の咬え元側
版締装置を説明するものであって、咬え元側上歯が開い
ている状態を示す断面図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る印刷機の咬え元側
版締装置を説明するものであって、咬え元側上歯が閉じ
ている状態を示す断面図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る版締装置におい
て、戻しばねが配装されている箇所の咬え元側上歯を示
す断面図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係る印刷機の咬え尻側
版締装置を説明するものであって、咬え尻側上歯が開い
ている状態を示す断面図である。
【図10】図9における咬え尻側上歯が閉じる直前の状
態を示す断面図である。
【図11】本発明の第2実施形態に係る印刷機の咬え尻
側版締装置を説明するものであって、咬え尻側上歯が閉
じている状態を示す断面図である。
【図12】従来の印刷機の咬え元側版締装置を説明する
ものであって、咬え元側上歯が開いている状態を示す断
面図である。
【図13】従来の印刷機の咬え元側版締装置を説明する
ものであって、咬え元側上歯が閉じている状態を示す断
面図である。
【図14】従来の印刷機の咬え尻側版締装置を説明する
ものであって、咬え尻側上歯が開いている状態を示す断
面図である。
【図15】従来の印刷機の咬え尻側版締装置を説明する
ものであって、咬え尻側上歯が閉じている状態を示す断
面図である。
【符号の説明】
1,101 咬え元側版締装置 2,102 版胴 3,103 刷版 3a,103a 咬え元 3b,103b 咬え尻 4,104 咬え元側上歯 5,105 咬え元側下歯 6,106 版溝 7,107 ガイドロッド 8,108 上下移動機構 9,109 受け部材 10,110 嵌合穴 11,111 戻しばね 12,112 カム 13,113 圧縮ばね 14 リンク機構 15 カム軸 16,17 ホルダ 18 横孔 19 結合ピン 20,21 リンク片 22,23 枢支ピン 31,131 咬え尻側版締装置 32,132 咬え尻側上歯 33,133 咬え尻側下歯 34,134 版溝 35,135 逃がし機構 36,136 旋回機構 37,137 受け部材 38,138 ピン 39 ラック 40 ピニオン 41 締付ボルト 42 カム 43 圧縮ばね 44 リンク機構 45 カム軸 46,47 ホルダ 48 横孔 49 切欠き部 114 くさび機構 115 カム 116 メインホルダ 116a 係合部 117 サブホルダ 118 横孔 119 戻し圧縮ばね 120 コロ 121 支持ピン 122 凹部 139 軸 140 第2カム 140a カム軸 141 圧縮ばね 142 第1カム 143 圧縮ばね 144 くさび機構 145 カム軸 146 メインホルダ 146a 係合部 147 サブホルダ 148 横孔 149 戻し圧縮ばね 150 コロ 151 支持ピン

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 版胴の外周面側に開口部を有する版溝を
    設け、該版溝に刷版の端部を把持する上歯及び下歯を設
    けた印刷機の版締装置において、前記版溝内にガイド部
    材及び上下移動機構を設け、前記版胴に前記下歯を固定
    すると共に、前記上歯を前記ガイド部材及び上下移動機
    構により前記下歯に対して平行に上下移動可能に取付
    け、前記上歯と前記下歯との間に前記刷版の咬え元を挿
    入して咬えるように構成したことを特徴とする印刷機の
    版締装置。
  2. 【請求項2】 前記上歯の上下移動機構は、前記版溝内
    に回動可能に設けられるカムと、該カムによって上歯の
    移動方向と交差する方向へ押圧される付勢手段と、該付
    勢手段の付勢力を増幅させながらその付勢方向を変換し
    て咬え力を発生させるリンク機構とから構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の印刷機の版締装置。
  3. 【請求項3】 前記上歯の上下移動機構は、前記版溝内
    に回動可能に設けられるカムと、該カムによって上歯の
    移動方向と交差する方向へ押圧される付勢手段と、該付
    勢手段と係合するコロを有し、かつ前記付勢手段の付勢
    方向を変換して咬え力を発生させるくさび機構とから構
    成されていることを特徴とする請求項1に記載の印刷機
    の版締装置。
  4. 【請求項4】 版胴の外周面側に開口部を有する版溝を
    設け、該版溝に刷版の端部を把持する上歯及び下歯を設
    けた印刷機の版締装置において、前記版溝内に逃がし機
    構及び旋回機構を設け、前記逃がし機構により前記上歯
    及び下歯を天地方向へ移動可能に取付けると共に、前記
    上歯を前記旋回機構により旋回可能に取付け、刷版装着
    時、前記上歯及び下歯を前記逃がし機構にて後退させ、
    前記刷版の咬え尻を咬え部に挿入した状態で前記逃がし
    機構を戻し、かつ前記旋回機構にて前記上歯を閉じて前
    記刷版の咬え尻を咬えるように構成したことを特徴とす
    る印刷機の版締装置。
  5. 【請求項5】 前記上歯及び下歯の逃がし機構は、互い
    に噛合するラックとピニオンから構成され、前記ラック
    の一端部は前記下歯に固定され、前記ピニオンは前記版
    胴の外側面に設けられた回転駆動手段に連結されている
    ことを特徴とする請求項4に記載の印刷機の版締装置。
  6. 【請求項6】 前記上歯の旋回機構は、前記版溝内に回
    動可能に設けられる第1カムと、該第1カムによって上
    歯の旋回方向と交差する方向へ押圧される付勢手段と、
    該付勢手段の付勢力を増幅させながらその付勢方向を変
    換して咬え力を発生させるリンク機構とから構成されて
    いることを特徴とする請求項4に記載の印刷機の版締装
    置。
  7. 【請求項7】 前記上歯及び下歯の逃がし機構は、前
    記版溝内に回動可能に設けられ、前記下歯と係合する第
    2カムを有し、該第2カムの回動に伴って前記上歯及び
    下歯が天地方向へ移動するように構成されていることを
    特徴とする請求項4に記載の印刷機の版締装置。
  8. 【請求項8】 前記上歯の旋回機構は、前記版溝内に回
    動可能に設けられる第1カムと、該第1カムによって上
    歯の旋回方向と交差する方向へ押圧される付勢手段と、
    該付勢手段と係合するコロを有し、かつ前記付勢手段の
    付勢方向を変換して咬え力を発生させるくさび機構とか
    ら構成されていることを特徴とする請求項4に記載の印
    刷機の版締装置。
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