JP2000215415A - 磁気抵抗効果素子 - Google Patents

磁気抵抗効果素子

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JP2000215415A
JP2000215415A JP11017383A JP1738399A JP2000215415A JP 2000215415 A JP2000215415 A JP 2000215415A JP 11017383 A JP11017383 A JP 11017383A JP 1738399 A JP1738399 A JP 1738399A JP 2000215415 A JP2000215415 A JP 2000215415A
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lower electrode
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film
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Kazuhiko Hayashi
一彦 林
Hiroyuki Ohashi
啓之 大橋
Nobuyuki Ishiwata
延行 石綿
Masabumi Nakada
正文 中田
Hisao Matsudera
久雄 松寺
Hisanao Tsuge
久尚 柘植
Atsushi Kamijo
敦 上條
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NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
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    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
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    • G01R33/02Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux
    • G01R33/06Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux using galvano-magnetic devices
    • G01R33/09Magnetoresistive devices
    • G01R33/093Magnetoresistive devices using multilayer structures, e.g. giant magnetoresistance sensors
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
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    • GPHYSICS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面が平坦であり、上下に位置する層との密
着性に優れる下電極を有し、そのためにバリア層が平坦
であることからMR比が高く、剥離や素子異常の生ずる
ことがなく、歩留まりの高い磁気抵抗効果素子を提供す
る。 【解決手段】 基板上に下シールド層1と下電極層2と
を積層し、更に前記下電極層2上に、強磁性トンネル接
合部を積層した磁気抵抗素子において、下電極層2の表
面粗度を、3nm以下とする。又、下電極層2を、T
a、Zr、Ti、Hf、W、Mo、Y、V、Nb、A
u、Ag、Pdを含む単体、多層膜、又は合金膜とす
る。又、下電極層2を、Ta、Zr、Hf、W、Ti、
Mo、Y、V、Nbを含む単体、多層膜、又は合金膜で
ある第1層と、Au、Ag、Cu、Pt、Pdを含む単
体、多層膜、又は合金膜である第2層との多層膜として
もよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は磁気抵抗効果素子に
関し、特に、表面が平坦化して、上下に位置する層との
密着性に優れる下電極を形成史、そのためにバリア層が
平坦であることからMR比が高く、剥離や素子異常の生
ずることがなく、歩留まりの高い磁気抵抗効果素子に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、磁気抵抗(MR)センサ又はヘッ
ドと呼ばれる磁気読み取り変換器は、大きな密度で磁性
体表面からデータを読み取れることがわかっている。M
Rセンサは、読み取り素子によって感知される磁束の強
さと方向の関数としての抵抗変化を介して磁界信号を検
出する。こうした従来のMRセンサは、読み取り素子の
抵抗の一成分が磁化方向と素子中を流れる感知電流の方
向の間の角度の余弦の2乗に比例して変化する異方性磁
気抵抗(AMR)効果に基づいて動作する。AMR効果
のより詳しい説明は、たとえば、D.A.トムプソン
(Thompson)の論文”Memory、Stor
age、 and Related Applicat
ions” IEEE Trans。 on Mag.
MAG−11、p.1039 (1975)に出てい
る。AMR効果を用いた磁気ヘッドではバルクハウゼン
ノイズを押えるために縦バイアスを印加することが多い
が、この縦バイアス印加材料として、FeMn、NiM
n、ニッケル酸化物などの反強磁性材料を用いる場合が
ある。
【0003】さらに最近では、積層磁気センサの抵抗変
化が、非磁性層を介する磁性層間での電導電子のスピン
依存性伝送、及びそれに付随する層界面でのスピン依存
性散乱に帰される顕著な磁気抵抗効果が記載されてい
る。この磁気抵抗効果は、「巨大磁気抵抗(GMR)効
果」や「スピン・バルブ効果」など様々な名称で呼ばれ
ている。このような磁気抵抗センサは、AMR効果を利
用するセンサで観察されるよりも、感度が改善され、抵
抗変化が大きい。この種のMRセンサでは、非磁性層で
分離された1対の強磁性体層の間の平面内抵抗が、2つ
の層の磁化方向間の角度の余弦に比例して変化する。
【0004】特開平2−61572号公報には、磁性層
内の磁化の反平行整列によって生じる高いMR変化をも
たらす積層磁性構造が記載されている。積層構造で使用
可能な材料として、上記明細書には強磁性の遷移金属及
び合金が挙げられている。又、中間層により分離してい
る少なくとも2層の強磁性層の一方に固定させる層を付
加した構造および固定させる層としてFeMnが適当で
あることが開示されている。
【0005】特開平4−358310号公報には、非磁
性金属体の薄膜層によって仕切られた強磁性体の2層の
薄膜層を有し、印加磁界が零である場合に2つの強磁性
薄膜層の磁化方向が直交し、2つの非結合強磁性体層間
の抵抗が2つの層の磁化方向間の角度の余弦に比例して
変化し、センサ中を通る電流の方向とは独立であるよう
なMRセンサが開示されている。
【0006】特許公報第2701748号公報には、ノ
ンカップリング型GMR素子を磁気抵抗効果素子に用い
たヨーク型ヘッドにおいて、2つの電極の長辺が互いに
平行な場合について記述されている。
【0007】特開平4−103014号公報には、強磁
性に他の中間層を挿入して多層膜とした強磁性トンネル
接合素子において、少なくとも一層の強磁性層に反強磁
性体からのバイアス磁界が印加されていることを特徴と
する強磁性トンネル効果膜についての記載がある。
【0008】米国特許5,390,061には、強磁性
トンネル接合を用いた再生ヘッドにおいて、下電極材料
としてはCuやAlを用いた例が記載されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、強磁性トンネ
ル接合素子において安定な磁気抵抗変化を実現するため
には、バリア層をいかに平坦に作成するかが重要にな
る。なぜなら、非磁性層が平坦でないと、結果的に非磁
性層の厚みにむらができてしまい、リーク電流が生じて
しまうためである。リーク電流の発生は当然抵抗変化率
の減少につながる。又、通電により膜厚の薄いところか
ら破壊が起きやすく、耐電圧特性が劣ることにもなる。
下電極上に強磁性トンネル接合部が形成されるタイプの
磁気抵抗効果素子においては、平坦なバリア層5を実現
するためには、平坦な下電極表面を得ることが特に重要
になる。なぜなら、下地層表面の粗度(ラフネス)はそ
の上に形成される磁性層表面のラフネスとなり、バリア
層のラフネスに受け継がれるからである。しかし、電極
材料としてはただ平坦であれば良いというわけではな
く、電極の上下にくる材料との密着性に優れ、はがれに
くいことが重要である。
【0010】米国特許5,390,061に開示されて
いるように、下電極材料としてはCuやAlを用いた例
においては、Alは電極の上下にくる層との密着性には
優れるものの、低融点材料であるということが災いし
て、結晶粒径が大きく結果的に表面のラフネスが大きい
という欠点があった。実際に、Al上にトンネル磁気抵
抗膜(TMR膜:Tunneling Magneto
−Resistance膜)を形成させてみると、バリ
ア層のラフネスが大きくそのためにMR比が低下してい
た。一方、Cuは結晶粒径が小さくその上に形成させた
強磁性トンネル接合部のバリア層は平坦に作成でき、大
きなMR比は得られるものの、Cu層の上下の層との密
着性に劣り、通常の作成法では剥離が生じたり、強磁性
トンネル接合部にひずみが入り特性が劣化するなどの、
問題が生じることがあった。
【0011】強磁性トンネル接合ヘッド用の下電極材料
としては、表面の平坦性と上下の層との密着性の両方が
優れていることが重要であるが、そのような下電極材料
は報告されていない。
【0012】そこで、本発明は、表面が平坦であり、上
下に位置する層との密着性に優れる下電極を有し、その
ためにバリア層が平坦であることからMR比が高く、剥
離や素子異常の生ずることがなく、歩留まりの高い磁気
抵抗効果素子を提供することを課題としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの本発明の磁気抵抗効果素子は、基板上に下シールド
層と下電極層とを積層し、更に前記下電極層上に、強磁
性トンネル接合部を積層している。ここで、下シールド
層は、下電極層を兼ねてもよい。
【0014】本発明においては、上述した構造を含む磁
気抵抗効果素子において、下電極層2の表面粗度を3n
m以下としている。
【0015】又、その下電極層を、Ta、Zr、Ti、
Hf、W、Mo、Y、V、Nb、Au、Ag、Pdを含
む単体、多層膜、又は合金膜としている。
【0016】又、下電極層を、Ta、Zr、Hf、W、
Ti、Mo、Y、V、Nbを含む単体、多層膜、又は合
金膜である第1層と、Au、Ag、Cu、Pt、Pdを
含む単体、多層膜、又は合金膜である第2層との多層膜
としてもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態について説明する。
【0018】図1は種々の下電極層2とガラス基板との
付着力の測定結果である。付着力はガラス基板上に種々
の下電極材料を成膜し、治具を押しつけることにより基
板を曲げて最初に剥離が起こる押しつけ量から膜に印加
されている応力を計算し、その応力値を付着力とするこ
とにより求めた。図中には従来の電極材料である、Al
及びCuの場合も示してある。Alの場合は付着力は4
3GPaと良好であるが、表面荒さは0.45nmと大
きい。一方、Cuは表面粗度は0.24nmと良好であ
るが、付着力は19GPaと小さい。これに対し、Al
およびCu以外で図中に示した材料はいずれも、付着
力、表面粗度ともに優れている。
【0019】付着力が優れていれば剥離が起こりにくい
のは当然であるが、ヘッドの場合には微少な剥離が強磁
性トンネル接合部に印加されている応力の変化につなが
ることがある。強磁性トンネル接合部は応力のかかった
状態で最良の磁界再生特性を示せるように設計されてい
るので、応力の変化は再生特性の劣化につながる。付着
力が大きければこのような特性劣化も防ぐことができ、
良好な再生特性を持つヘッドを得ることができる。
【0020】下電極材料表面の平坦性はその上に形成さ
れる強磁性トンネル接合部のバリア層5の平坦性にも影
響を及ぼす。一般に、下電極層2表面のラフネスが大き
ければバリア層5のラフネスも大きくなる。
【0021】図2に示すように、バリア層5のラフネス
が大きいとバリア層5の厚みに場所による差が生じる。
トンネル電流は膜厚が薄いところを集中的に流れるか
ら、厚いところを流れる電流値が低下し、MR比は小さ
くなる。
【0022】磁気抵抗効果ヘッドとしてはいくつかのの
構成を用いることができる。
【0023】[構造1]図3にシールド型センサ部を空
気ベアリング面(ABS:Air Bearing S
urface)に平行に切った時の断面の概念図を示
す。ハードディスク装置においては、磁気ヘッドのスラ
イダは、回転する磁気ディスクからの空気の流れを受け
て浮上し、安定した浮上姿勢をとる。この空気の流れを
受ける面を以下ABS面という。
【0024】図3に示す構造1においては、基板上に下
シールド、下電極層2、下地層、固定させる層3、固定
層4、バリア層5、フリー層が順次積層される。その上
に図に示したようにパターン化された縦バイアス層6お
よび絶縁層7が積層される。さらにその上に上電極層8
および上シールド層9が積層される。下地層/固定させ
る層3/固定層4/バリア層5/フリー層の部分が強磁
性トンネル接合部である。
【0025】ここで、フリー層においては、スピンバル
ブの構成要素で、外部磁界に応じて自由に磁化方向が変
化するので、フリー層と呼んでいる。
【0026】又、スピンバルブにおいては、フリー層と
固定層との磁化方向の角度により出力が決まるので、フ
リー層の磁化が回転した場合、非磁性層を介してフリー
層に隣接している磁性層は、その磁化が固定されている
必要がある。この意味でこの磁性層を固定層と呼んであ
る。
【0027】又、固定させる層とは、固定層の磁化方向
を固定させる層であり、反強磁性層や硬質磁性層が用い
られる。
【0028】さて、この構造1において、仮に図中の上
電極から下電極へ電流を流したとすると、電流は上電極
から左右に配置された絶縁層7の間を通り、フリー層、
バリア層5、固定層4、固定させる層3、下地層を通過
し、下電極層2へと流れる。この際、縦バイアス層6は
電流の流れから絶縁されているので、電流の流れ方に関
与することはない。又、縦バイアス層6はフリー層上に
直接積層されているので、その縦バイアスはフリー層に
十分印加されることになる。したがって、この構造を用
いることにより、強磁性トンネル接合部に流れるセンス
電流を制御すると同時に、フリー層に印加される縦バイ
アスを制御する。
【0029】ここでは、下シールド上に下電極を積層
し、上電極上に上シールドを積層した構造について記述
したが、下シールドと下電極との間、又は上電極と上シ
ールドとの間に下ギャップ層として絶縁層7を配置する
ことも可能である。又、下シールドと下電極、上電極と
上シールドを兼用にすることもできる。 反強磁性層と
下電極層2との間には下地層、フリー層と上電極層8と
の間には上部層を設けることも可能である。
【0030】[構造2]図4にシールド型センサ部をA
BS面に平行に切った時の断面の概念図を示す。この構
成では、基板上に下シールド、下電極層2、固定させる
層3、固定層4、バリア層5、フリー層が順次積層され
る。その上に図に示したようにパターン化された上電極
層8が積層される。さらにその上に縦バイアス層6およ
び上シールド層9が積層される。固定させる層3/固定
層4/バリア層5/フリー層の部分が強磁性トンネル接
合部である。この構造では、仮に図中の上電極から下電
極へ電流を流したとすると、電流は上電極からフリー
層、バリア層5、固定層4、固定させる層3を通過し、
下電極層2へと流れる。この際、縦バイアス層6は電流
の流れ方に関与することはない。又、縦バイアス層6は
フリー層上に直接積層されているので、その縦バイアス
はフリー層に十分印加されることになる。したがって、
この構造を用いることにより、強磁性トンネル接合部を
流れるセンス電流を制御すると同時に、フリー層に印加
される縦バイアスを制御する。
【0031】ここでは、下シールド上に下電極を積層
し、上電極上に上シールドを積層した構造について述べ
たが、下シールドと下電極との間、又は上電極と上シー
ルドとの間に下ギャップ層として絶縁層7を配置するこ
とも可能である。又、下シールドと下電極、上電極と上
シールドを兼用にすることもできる。反強磁性層と下電
極層2との間には下地層、フリー層と上電極層8との間
には上部層を設けることも可能である。
【0032】[構造3]図5にシールド型センサ部をA
BS面に平行に切った時の断面の概念図を示す。この構
成では、基板上に下シールドおよび下電極層2が積層さ
れる。その上にフリー層およびバリア層5が積層され
る。バリア層5上の左右の縦バイアス層6の間の部分
に、固定層4/固定させる層3/上電極が積層されこれ
らは図のようにパターン化される。パターン化された固
定層4/固定させる層3/上電極の左右には絶縁層7が
配置される。さらにその上に上電極および上シールド層
9が積層される。 下地層/固定させる層3/固定層4
/バリア層5/フリー層の部分が強磁性トンネル接合部
である。この構造では、仮に図中の上電極から下電極へ
電流を流したとすると、電流は上電極から固定させる層
3、固定層4、バリア層5、フリー層を通過し、下電極
層2へと流れる。この際、縦バイアス層6は電流の流れ
方に関与することはない。又、縦バイアス層6はフリー
層上に直接積層されているので、その縦バイアスはフリ
ー層に十分印加されることになる。したがって、この構
造を用いることにより、強磁性トンネル接合部を流れる
センス電流を制御すると同時に、フリー層に印加される
縦バイアスを制御する。ここでは、下シールド上に下電
極を積層し、上電極上に上シールドを積層した構造につ
いて述べたが、下シールドと下電極との間、又は上電極
と上シールドとの間に下ギャップ層として絶縁層7を配
置することも可能である。又、下シールドと下電極、上
電極と上シールドを兼用にすることもできる。下電極層
2とフリー層との間には下地層を、反強磁性層と上電極
層8との間には上部層を設けることもできる。
【0033】[構造4]図6にシールド型センサ部をA
BS面に平行に切った時の断面の概念図を示す。この構
成では、基板上に下シールド、下電極層2、およびフリ
ー層が積層される。その上に図のようにパターン化され
た縦バイアス層6が積層される。フリー層上の左右の縦
バイアス層6の間の部分に、バリア層5/固定層4/固
定させる層3/上電極層8が積層されこれらは図のよう
にパターン化される。下地層/固定させる層3/固定層
4/バリア層5/フリー層の部分が強磁性トンネル接合
部である。この構造では、仮に図中の上電極から下電極
へ電流を流したとすると、電流は上電極から固定させる
層3、固定層4、バリア層5、フリー層を通過し、下電
極層2へと流れる。この際、縦バイアス層6は電流の流
れ方に関与することはない。又、縦バイアス層6はフリ
ー層上に直接積層されているので、その縦バイアスはフ
リー層に十分印加されることになる。したがって、この
構造を用いることにより、強磁性トンネル接合部を流れ
るセンス電流を制御すると同時に、フリー層に印加され
る縦バイアスを制御する。
【0034】ここでは、下シールド上に下電極を積層し
た構造について述べたが、下シールドと下電極との間に
下ギャップ層として絶縁層7を配置することも可能であ
る。又、下シールドと下電極を兼用にすることもでき
る。下電極層2とフリー層との間には下地層を設けるこ
ともできる。
【0035】[構造5]図7にシールド型センサ部をA
BS面に平行に切った時の断面の概念図を示す。この構
成では、基板上に下シールド、下電極、反強磁性層、固
定層4およびバリア層5が順次積層される。その上に図
のようにパターン化されたフリー層を積層する。フリー
層の左右には絶縁層7および縦バイアス層6がその端部
がフリー層に接するように配置されている。さらにその
上部には上電極層8および上シールド層9が積層され
る。下地層/固定させる層3/固定層4/バリア層5/
フリー層の部分が強磁性トンネル接合部である。この構
造では、仮に図中の上電極から下電極へ電流を流したと
すると、電流は上電極からフリー層、バリア層5、固定
層4、固定させる層3を順次通過し、下電極層2へと流
れる。この際、縦バイアス層6は絶縁層7およびバリア
層5により固定層4以下の層と電気的に絶縁されている
ので、電流の流れ方に関与することはない。又、縦バイ
アス層6はフリー層に接しているので、その縦バイアス
はフリー層に十分印加されることになる。したがって、
この構造を用いることにより、強磁性トンネル接合部を
流れるセンス電流を制御すると同時に、フリー層に印可
される縦バイアスを制御する。
【0036】ここでは、下シールド上に下電極を積層
し、上電極上に上シールドを積層した構造について述べ
たが、下シールドと下電極との間、又は上電極と上シー
ルドとの間に下ギャップ層として絶縁層7を配置するこ
とも可能である。又、下シールドと下電極、上電極と上
シールドを兼用にすることもできる。下電極層2とフリ
ー層との間には下地層を、反強磁性層と上電極層8との
間には上部層を設けることもできる。
【0037】又、ここでは強磁性トンネル接合部のうち
フリー層のみをパターン化した場合について示したが、
少なくともフリー層がパターン化されていればよく、そ
れ以下の部分はどこまでパターン化するかは適宜選択す
ることができる。
【0038】[構造6]図8にシールド型センサ部をA
BS面に平行に切った時の断面の概念図を示す。この構
成では、基板上に下シールド、下電極、反強磁性層、固
定層4およびバリア層5が順次積層される。その上に図
のようにパターン化されたフリー層を積層する。フリー
層の左右には酸化物縦バイアス層6がその端部がフリー
層に接するように配置されている。さらにその上部には
上電極層8および上シールド層9が積層される。下地層
/固定させる層3/固定層4/バリア層5/フリー層の
部分が強磁性トンネル接合部である。この構造では、仮
に図中の上電極から下電極へ電流を流したとすると、電
流は上電極からフリー層、バリア層5、固定層4、固定
させる層3を順次通過し、下電極層2へと流れる。この
際、酸化物縦バイアス層6は絶縁層7なので、電流の流
れ方に関与することはない。又、縦バイアス層6はフリ
ー層に接しているので、その縦バイアスはフリー層に十
分印加されることになる。したがって、この構造を用い
ることにより、強磁性トンネル接合部を流れるセンス電
流を制御すると同時に、フリー層に印可される縦バイア
スを制御する。
【0039】ここでは、下シールド上に下電極を積層
し、上電極上に上シールドを積層した構造について述べ
たが、下シールドと下電極との間、又は上電極と上シー
ルドとの間に下ギャップ層として絶縁層7を配置するこ
とも可能である。又、下シールドと下電極、上電極と上
シールドを兼用にすることもできる。下電極層2とフリ
ー層との間には下地層を、反強磁性層と上電極層8との
間には上部層を設けることもできる。 又、ここでは強
磁性トンネル接合部のうちフリー層のみをパターン化し
た場合について示したが、少なくともフリー層がパター
ン化されていればよく、それ以下の部分はどこまでパタ
ーン化するかは適宜選択することができる。
【0040】[構造7]図9にシールド型センサ部をA
BS面に平行に切った時の断面の概念図を示す。この構
成では、基板上に下シールド、下電極、固定させる層
3、固定層4およびバリア層5が順次積層される。その
上に図のようにパターン化されたフリー層/界面制御層
/縦バイアス層6を積層する。縦バイアスは界面制御層
により印加される大きさがコントロールされた後に、フ
リー層に印加される。フリー層の左右には絶縁層7が配
置されている。さらにその上部には上電極層8および上
シールド層9が積層される。下地層/固定させる層3/
固定層4/バリア層5/フリー層の部分が強磁性トンネ
ル接合部である。この構造では、仮に図中の上電極から
下電極へ電流を流したとすると、電流は上電極から縦バ
イアス層6、界面制御層、フリー層、バリア層5、固定
層4、固定させる層3を順次通過し、下電極層2へと流
れる。この際、酸化物縦バイアス層6は絶縁層7なの
で、電流の流れ方に関与することはない。又、縦バイア
ス層6はフリー層に接しているので、その縦バイアスは
フリー層に十分印加されることになる。したがって、こ
の構造を用いることにより、強磁性トンネル接合部に流
れるセンス電流を制御すると同時に、フリー層に印可さ
れる縦バイアスを制御する。
【0041】ここでは、下シールド上に下電極を積層
し、上電極上に上シールドを積層した構造について述べ
たが、下シールドと下電極との間、又は上電極と上シー
ルドとの間に下ギャップ層として絶縁層7を配置するこ
とも可能である。又、下シールドと下電極、上電極と上
シールドを兼用にすることもできる。下電極層2とフリ
ー層との間には下地層を、反強磁性層と上電極層8との
間には上部層を設けることもできる。縦バイアス材料に
適当な材料を選べば、界面制御層を省略することもでき
る。 又、ここでは強磁性トンネル接合部のうちフリー
層のみをパターン化した場合について示したが、少なく
ともフリー層がパターン化されていればよく、それ以下
の部分はどこまでパターン化するかは適宜選択すること
ができる。
【0042】図3から図9の7つの構造に対応する代表
的な素子平面概念図を、図10から図16に示した。こ
こでは、縦バイアス形状として上から見て長方形のもの
を示したが、実際には種々の形状のものを用いることが
できる。
【0043】図10に示す構造1の磁気抵抗効果素子の
平面図において、A1部は、下シールド層/下電極とな
っている。又、B1部は、下シールド層/下電極/固定
させる層/固定層/バリア層/絶縁層となっている。
又、C1部は、下シールド層/下電極/固定させる層/
固定層/バリア層/フリー層/縦バイアス層/絶縁層/
上電極層/上シールド層となっている。又、D1部は、
下シールド層/下電極/固定させる層/固定層/バリア
層/フリー層/上電極層/上シールド層となっている。
又、E1部は、下シールド層/下電極/固定させる層/
固定層/バリア層/絶縁層/上電極層/上シールド層と
なっている。
【0044】図11に示す構造2の磁気抵抗効果素子の
平面図において、A2部は、下シールド層/下電極とな
っている。又、B2部は、下シールド層/下電極/固定
させる層/固定層/バリア層/絶縁層/上電極層となっ
ている。又、C2部は、下シールド層/下電極/固定さ
せる層/固定層/バリア層/絶縁層となっている。又、
D2部は、下シールド層/下電極/固定させる層/固定
層/バリア層/絶縁層/上シールド層となっている。
又、E2部は、下シールド層/下電極/固定させる層/
固定層/バリア層/フリー層/縦バイアス層/上シール
ド層となっている。又、F2部は、下シールド層/下電
極/固定させる層/固定層/バリア層/フリー層/上電
極層/縦バイアス層/上シールド層となっている。又、
G2部は、下シールド層/下電極/固定させる層/固定
層/バリア層/絶縁層/上電極層//上シールド層とな
っている。
【0045】図12に示す構造3の磁気抵抗効果素子の
平面図において、A3部は、下シールド層/下電極とな
っている。又、B3部は、下シールド層/下電極/フリ
ー層/バリア層/絶縁層となっている。又、C3部は、
下シールド層/下電極/縦バイアス層/フリー層/バリ
ア層/絶縁層/上電極層/上シールド層となっている。
又、D3部は、下シールド層/下電極/フリー層/バリ
ア層/固定層/固定させる層/上電極層/上シールド層
となっている。又、E3部は、下シールド層/下電極/
フリー層/バリア層/絶縁層/上電極層/上シールド層
となっている。又、F3部は、下シールド層/下電極/
フリー層/バリア層/絶縁層/上電極層/上シールド層
となっている。
【0046】図13に示す構造4の磁気抵抗効果素子の
平面図において、A4部は、下シールド層/下電極とな
っている。又、B4部は、下シールド層/下電極/フリ
ー層/バリア層/絶縁層となっている。又、C4部は、
下シールド層/下電極/フリー層/縦バイアス層/絶縁
層/上シールド層となっている。又、D4部は、下シー
ルド層/下電極/フリー層/バリア層/固定層/固定さ
せる層/上電極層/上シールド層となっている。又、E
4部は、下シールド層/下電極/フリー層/バリア層/
絶縁層/上電極層/上シールド層となっている。又、F
4部は、下シールド層/下電極/フリー層/バリア層/
絶縁層/上電極層/上シールド層となっている。又、G
4部は、下シールド層/下電極/フリー層/バリア層/
絶縁層/上電極層となっている。又、H4部は、下シー
ルド層/下電極/フリー層/絶縁層/上シールド層とな
っている。
【0047】図14に示す構造5の磁気抵抗効果素子の
平面図において、A5部は、下シールド層/下電極とな
っている。又、B5部は、下シールド層/下電極/固定
させる層/固定層/バリア層/絶縁層となっている。
又、C5部は、下シールド層/下電極/固定させる層/
固定層/バリア層/絶縁層/縦バイアス層/上電極層/
上シールド層となっている。又、D5部は、下シールド
層/下電極/固定させる層/固定層/バリア層/フリー
層/上電極層/上シールド層となっている。又、E5部
は、下シールド層/下電極/固定させる層/固定層/バ
リア層/絶縁層/上電極層/上シールド層となってい
る。又、F5部は、下シールド層/下電極/固定させる
層/固定層/バリア層/フリー層/絶縁層/縦バイアス
層/上電極層/上シールド層となっている。
【0048】図15に示す構造6の磁気抵抗効果素子の
平面図において、A6部は、下シールド層/下電極とな
っている。又、B6部は、下シールド層/下電極/固定
させる層/固定層/バリア層/絶縁層となっている。
又、C6部は、下シールド層/下電極/固定させる層/
固定層/バリア層/絶縁層/酸化物縦バイアス層/上電
極層/上シールド層となっている。又、D6部は、下シ
ールド層/下電極/固定させる層/固定層/バリア層/
フリー層/上電極層/上シールド層となっている。又、
E6部は、下シールド層/下電極/固定させる層/固定
層/バリア層/絶縁層/上電極層/上シールド層となっ
ている。又、F6部は、下シールド層/下電極/固定さ
せる層/固定層/バリア層/フリー層/酸化物縦バイア
ス層絶縁層/上電極層/上シールド層となっている。
【0049】図16に示す構造7の磁気抵抗効果素子の
平面図において、A7部は、下シールド層/下電極とな
っている。又、B7部は、下シールド層/下電極/固定
させる層/固定層/バリア層/絶縁層となっている。
又、C7部は、下シールド層/下電極/固定させる層/
固定層/バリア層/絶縁層/上電極層/上シールド層と
なっている。又、D7部は、下シールド層/下電極/固
定させる層/固定層/バリア層/フリー層/界面制御層
/縦バイアス層/上電極層/上シールド層となってい
る。
【0050】次に、図3から図9に示した構造1から構
造7の各ヘッドの代表的な作成手順を示す。
【0051】図17は図3に示した構造のヘッドの作成
手順の例である。基板上に下シールド、下電極、強磁性
トンネル接合(MTJ)を順次形成する。その上にステ
ンシルPRを形成し、縦バイアス及び絶縁層7を成膜し
た後にリフトオフする。更に、PRを形成し、バリア層
5までミリングした後、絶縁層7を成膜する。リフトオ
フした後に、下電極が露出するまで絶縁層7部を穴あけ
し、上電極及び上シールドを形成する。
【0052】図18は図4に示した構造のヘッドの作成
手順の例である。基板上に下シールド、下電極、強磁性
トンネル接合(MTJ)を順次形成する。その上にステ
ンシルPRを形成し、バリア層5までミリングした後
に、絶縁層7を成膜し、リフトオフする。PRを形成
し、上電極を成膜した後にリフトオフする。PRを形成
し、縦バイアス及び絶縁層7を成膜した後にリフトオフ
する。下電極が露出するまで絶縁層7部を穴あけし、上
シールドを形成する。
【0053】図19は図5に示した構造のヘッドの作成
手順の例である。基板上に下シールド、下電極を順次形
成する。その上にステンシルPRを形成し、縦バイアス
を成膜した後にリフトオフする。更に、MTJ、上電極
を成膜した後に、PRを形成し、バリア層5までミリン
グする。絶縁層7を成膜し、リフトオフした後に、下電
極が露出するまで絶縁層7部を穴あけし、上シールドを
形成する。
【0054】図20は図6に示した構造のヘッドの作成
手順の例である。基板上に下シールド、下電極、強磁性
トンネル接合(MTJ)、上電極を順次形成する。その
上にステンシルPRを形成し、フリー層までミリングし
た後にPR除去をする。更に、PRを形成し、縦バイア
ス層6を成膜した後、リフトオフする。更に、絶縁層7
を成膜し、ケミカルメカニカルポリッシング(CMP)
により絶縁層7を上電極が露出するところまで削る。下
電極が露出するまで絶縁層7部を穴あけし、上シールド
を形成する。
【0055】図21は図7に示した構造のヘッドの作成
手順の例である。基板上に下シールド、下電極、強磁性
トンネル接合(MTJ)を順次形成する。その上にステ
ンシルPRを形成し、バリア層5までミリングした後
に、絶縁層7および縦バイアス層6を順次成膜し、リフ
トオフする。更に、PRを形成し、絶縁層7までミリン
グした後に、PRを除去する。下電極が露出するまで絶
縁層7部を穴あけし、上シールドを形成する。
【0056】図8に示した構造の作成手順は図21に示
した図7の構造の場合と同じである。
【0057】図22は図9に示した構造のヘッドの作成
手順の例である。基板上に下シールド、下電極、強磁性
トンネル接合(MTJ)、界面制御層、縦バイアス層6
を順次形成する。その上にステンシルPRを形成し、バ
リア層5までミリングした後に、絶縁層7成膜し、リフ
トオフする。下電極が露出するまで絶縁層7部を穴あけ
し、上電極及び上シールドを形成する。
【0058】次に、7構造を構成する要素の詳細につい
て述べる。
【0059】各層を構成する要素としては以下の材料が
好適である。
【0060】[基板]アルチック、SiC、アルミナ、
アルチック/アルミナ、SiC/アルミナ等が好適であ
る。
【0061】[下シールド層1]NiFe、CoZr、
又はCoFeB、CoZrMo、CoZrNb、CoZ
r、CoZrTa、CoHf、CoTa、CoTaH
f、CoNbHf、CoZrNb、CoHfPd、Co
TaZrNb、CoZrMoNi合金、FeAlSi、
窒化鉄系材料、MnZnフェライト、NiZnフェライ
ト、MgZnフェライトからなる単体、多層膜、および
混合物等が好適である。
【0062】[下電極]Ta、Zr、Ti、Hf、W、
Mo 、Y、V、Nb、Au、Ag、Pdをベースとす
る単体、多層膜、又は、合金膜からなるグループ、又
は、Ta、Zr、Hf、W、Ti、Mo、Y、V、Nb
をベースとする単体、多層膜、及び合金膜からなるグル
ープと、Au、Ag、Cu、Pt、Pdをベースとする
単体、多層膜、及び合金膜からなるグループとの多層
膜、等が好適である。
【0063】[界面制御層]Al酸化物、Si酸化物、
窒化アルミニウム、窒化シリコン、ダイヤモンドライク
カーボン、Au、Ag、Cu、Mo、W、Y、Ti、Z
r、Hf、V、Nb、Taからなる単体、多層膜、およ
び混合物等が好適である。
【0064】[上電極層8]Au、Ag、Cu、Mo、
W、Y、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Taからなる単
体、多層膜、又は混合物等が好適である。
【0065】[上シールド層9]NiFe、CoZr、
又はCoFeB、CoZrMo、CoZrNb、CoZ
r、CoZrTa、CoHf、CoTa、CoTaH
f、CoNbHf、CoZrNb、CoHfPd、Co
TaZrNb、CoZrMoNi合金、FeAlSi、
窒化鉄系材料、MnZnフェライト、NiZnフェライ
ト、MgZnフェライトからなる単体、多層膜、および
混合物等が好適である。
【0066】[絶縁層7]Al酸化物、Si酸化物、窒
化アルミニウム、窒化シリコン、ダイヤモンドライクカ
ーボンからなる単体、多層膜、および混合物等が好適で
ある。
【0067】[下ギャップ層]Al酸化物、Si酸化
物、窒化アルミニウム、窒化シリコン、ダイヤモンドラ
イクカーボンからなる単体、多層膜、および混合物等が
好適である。
【0068】[上ギャップ層]Al酸化物、Si酸化
物、窒化アルミニウム、窒化シリコン、ダイヤモンドラ
イクカーボンからなる単体、多層膜、および混合物等が
好適である。
【0069】[上部層]Au、Ag、Cu、Mo、W、
Y、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Taからなる単体、
多層膜、および混合物等が好適である。
【0070】[縦バイアス層6]CoCrPt、CoC
r、CoPt、CoCrTa、FeMn、NiMn、N
i酸化物、NiCo酸化物、Fe酸化物、NiFe酸化
物、IrMn、PtMn、PtPdMn、ReMn、C
oフェライト、Baフェライトからなる単体、多層膜、
および混合物等が好適である。
【0071】本発明を適用したヨーク型ヘッドとしては
図23〜図26のような断面形状のものを用いることが
できる。強磁性体基板(例えば、NiZnフェライト、
MnZnフェライト、MgZnフェライト)には溝が形
成され、この溝には非磁性絶縁体(例えば、Al酸化
物、Si酸化物、窒化アルミニウム、窒化シリコン、ダ
イヤモンドライクカーボン)が充填される。この非磁性
絶縁体上に、非磁性絶縁層7、磁気抵抗効果素子、上下
電極層2、磁極を形成する。図27は断面図が図23の
場合の本発明のヨーク型ヘッドを上から見た図である。
図27中のA〜Nの各ポイントの膜構成は以下のとおり
である。
【0072】 A、強磁性体基板/非磁性絶縁体/下電極層2 B、強磁性体基板/非磁性絶縁体/下電極層2/磁区制
御用縦バイアス層6 C、強磁性体基板/非磁性絶縁体 D、強磁性体基板 E、強磁性体基板/非磁性絶縁層7/先端ヨーク層 F、強磁性体基板/非磁性絶縁体/非磁性絶縁層7/先
端ヨーク層 G、強磁性体基板/非磁性絶縁層7/下電極層2/強磁
性トンネル接合素子/上電極層 H、強磁性体基板/非磁性絶縁層7/下電極層2/強磁
性トンネル接合素子/先端ヨーク層 I, 強磁性体基板/非磁性絶縁層7/後部ヨーク層 J、強磁性体基板/軟磁性層/後部ヨーク層 K、強磁性体基板/非磁性絶縁体/非磁性絶縁層7/後
部ヨーク層 L、強磁性体基板/非磁性絶縁体/下電極膜/強磁性ト
ンネル接合素子/後部ヨーク層 M、強磁性体基板/非磁性絶縁体/膜厚調整層/磁区制
御用縦バイアス層6/上電極層8 N、強磁性体基板/非磁性絶縁体/膜厚調整層/上電極
層8
【0073】各層を構成する材料としては以下の材料が
有力な候補となる。 1、強磁性体基板 NiZnフェライト、MnZnフェライト、MgZnフ
ェライト 2、非磁性絶縁体 Al酸化物、Si酸化物、窒化アルミニウム、窒化シリ
コン、ダイヤモンドライクカーボン 3、磁区制御用縦バイアス層6 CoCrPt、CoCr、CoPt、CoCrTa、F
eMn、NiMn、Ni酸化物、NiCo酸化物、Ir
Mn、PtPdMn、ReMn 4、磁極及び軟磁性層 NiFe、CoZr、又はCoFeB、CoZrMo、
CoZrNb、CoZr、CoZrTa、CoHf、C
oTa、CoTaHf、CoNbHf、CoZrNb、
CoHfPd、CoTaZrNb、CoZrMoNi合
金、FeAlSi、窒化鉄系材料、MnZnフェライ
ト、NiZnフェライト、MgZnフェライト 5、下電極膜及び上電極膜 Au、Cu、Mo、W、Ti 6、膜厚調整層 Al酸化物、Si酸化物、窒化アルミニウム、窒化シリ
コン、ダイヤモンドライクカーボン 縦バイアス層6の配置のしかたとしては図28〜30の
3通りが考えられる。
【0074】図28は強磁性トンネル接合素子の端部に
接するように縦バイアス層6を設置している。図29は
は強磁性トンネル接合素子の端部に一部重なるように縦
バイアス層6を設置している。図30は全面に重なるよ
うに縦バイアス層6を設置した例である。
【0075】強磁性トンネル接合部としては以下の構成
のものを用いることができる。 ・基板/下地層/フリー層/バリア層5/固定層4/固
定させる層3/保護層 ・基板/下地層/フリー層/第1MRエンハンス層/バ
リア層5/固定層4/固定させる層3/保護層 ・基板/下地層/フリー層/バリア層5/第2MRエン
ハンス層/固定層4/固定させる層3/保護層 ・基板/下地層/フリー層/第1MRエンハンス層/バ
リア層5/第2MRエンハンス層/固定層4/固定させ
る層3/保護層 ・基板/下地層/固定させる層3/固定層4/バリア層
5/フリー層/保護層 ・基板/下地層/固定させる層3/固定層4/第1MR
エンハンス層/バリア層5/フリー層/保護層 ・基板/下地層/固定させる層3/固定層4/バリア層
5/第2MRエンハンス層/フリー層/保護層 ・基板/下地層/固定させる層3/固定層4/第1MR
エンハンス層/バリア層5/第2MRエンハンス層/フ
リー層/保護層 下地層としては、金属、酸化物、窒化物からなる単層
膜、混合物膜、又は多層膜を用いる。具体的には、T
a、Hf、Zr、W、Cr、Ti、Mo、Pt、Ni、
Ir、Cu、Ag、Co、Zn、Ru、Rh、Re、A
u、Os、Pd、Nb、Vおよびこれらの材料の酸化物
あるいは窒化物、からなる単層膜、混合物膜、又は多層
膜を用いる。添加元素として、Ta、Hf、Zr、W、
Cr、Ti、Mo、Pt、Ni、Ir、Cu、Ag、C
o、Zn、Ru、Rh、Re、Au、Os、Pd、N
b、Vを用いることもできる。下地層は用いない場合も
ある。
【0076】フリー層としては、NiFe、CoFe、
NiFeCo、FeCo、CoFeB、CoZrMo、
CoZrNb、CoZr、CoZrTa、CoHf、C
oTa、CoTaHf、CoNbHf、CoZrNb、
CoHfPd、CoTaZrNb、CoZrMoNi合
金又はアモルファス磁性材料を用いることができる。
【0077】バリア層5としては、酸化物、窒化物、酸
化物と窒化物の混合物又は金属/酸化物2層膜、金属/
窒化物2層膜、金属/(酸化物と窒化物との混合物)2
層膜、を用いる。Ti、V、Cr、Co、Cu、Zn、
Y、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、A
g、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、Au、
Si、Al、Ti、Ta、Pt、Ni、Co、Re、V
の酸化物および窒化物の単体、多層膜、混合物、又はこ
れらとTi、V、Cr、Co、Cu、Zn、Y、Zr、
Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、Hf、T
a、W、Re、Os、Ir、Pt、Au、Si、Al、
Ti、Ta、Pt、Ni、Co、Re、Vの酸化物およ
び窒化物の単体、多層膜、混合物との席層膜が有力な候
補となる。
【0078】第1および第2MRエンハンス層としては
Co、NiFeCo、FeCo等、又はCoFeB、C
oZrMo、CoZrNb、CoZr、CoZrTa、
CoHf、CoTa、CoTaHf、CoNbHf、C
oZrNb、CoHfPd、CoTaZrNb、CoZ
rMoNi合金又はアモルファス磁性材料を用いる。M
Rエンハンス層を用いない場合は、用いた場合に比べて
若干MR比が低下するが、用いない分だけ作製に要する
工程数は低減する。
【0079】固定層4としては、Co、Ni、Feをベ
ースにするグループからなる単体、合金、又は積層膜を
用いる。Co、Ni、Feをベースにするグループから
なる単体、合金、又は積層膜と、Ti、V、Cr、C
o、Cu、Zn、Y、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、
Rh、Pd、Ag、Hf、Ta、W、Re、Os、I
r、Pt、Au、Si、Al、Ti、Ta、Pt、N
i、Co、Re、Vをベースとするグループからなる単
体、合金、又は積層膜とを、組み合わせた積層膜を用い
ることも可能である。
【0080】Co/Ru/Co、CoFe/Ru/Co
Fe、CoFeNi/Ru/CoFeNi、Co/Cr
/Co、CoFe/Cr/CoFe、CoFeNi/C
r/CoFeNiは有力な候補である。
【0081】固定させる層3としては、FeMn、Ni
Mn、IrMn、RhMn、PtPdMn、ReMn、
PtMn、PtCrMn、CrMn、CrAl、TbC
o、Ni酸化物、Fe酸化物、Ni酸化物とCo酸化物
の混合物、Ni酸化物とFe酸化物の混合物、Ni酸化
物/Co酸化物2層膜、Ni酸化物/Fe酸化物2層
膜、CoCr、CoCrPt、CoCrTa、PtCo
などを用いることができる。PtMn又はPtMnにT
i、V、Cr、Co、Cu、Zn、Y、Zr、Nb、M
o、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、Hf、Ta、W、
Re、Os、Ir、Pt、Au、Si、Al、Ti、T
aを添加した材料は有力な候補である。
【0082】保護層としては、酸化物、窒化物、酸化物
と窒化物の混合物又は金属/酸化物2層膜、金属/窒化
物2層膜、金属/(酸化物と窒化物との混合物)2層
膜、を用いる。Ti、V、Cr、Co、Cu、Zn、
Y、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、A
g、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、Au、
Si、Al、Ti、Ta、Pt、Ni、Co、Re、V
の酸化物および窒化物の単体、多層膜、混合物、又はこ
れらとTi、V、Cr、Co、Cu、Zn、Y、Zr、
Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、Hf、T
a、W、Re、Os、Ir、Pt、Au、Si、Al、
Ti、Ta、Pt、Ni、Co、Re、Vの酸化物およ
び窒化物の単体、多層膜、混合物との席層膜が有力な候
補となる。保護層は用いない場合もある。
【0083】次に、本発明の記録再生ヘッド及び記録再
生システムへの適用例を示す。
【0084】図31は本発明を適用した記録再生ヘッド
の概念図である。ヘッドは、基板42上に再生ヘッド4
5と、磁極43、コイル41、上磁極44からなる記録
ヘッドとから形成されている。この際上部シールド膜と
下部磁性膜とを共通にしても、別に設けてもかまわな
い。このヘッドにより、記録媒体上に信号を書き込み、
又、記録媒体から信号を読み取るのである。再生ヘッド
の感知部分と、記録ヘッドの磁気ギャップはこのように
同一スライダ上に重ねた位置に形成することで、同一と
ラックに同時に位置決めができる。このヘッドをスライ
ダに加工し、磁気記録再生装置に搭載した。
【0085】図32は本発明の磁気抵抗効果素子を用い
た磁気記録再生装置の概念図である。ヘッドスライダー
を兼ねる基板52上に、再生ヘッド51および記録ヘッ
ド50を形成し、これを記録媒体53上に位置ぎめして
再生を行う。記録媒体53は回転し、ヘッドスライダー
は記録媒体53の上を、0.2μm以下の高さ、あるい
は接触状態で対抗して相対運動する。この機構により、
再生ヘッド51は記録媒体53に記録された磁気的信号
を、その漏れ磁界54から読み取ることのできる位置に
設定されるのである。
【0086】
【実施例】最初に比較のために、従来例に記載されてい
るAlおよびCuを下電極層2に用いて、図4の構造の
ヘッドを作成した。この際トンネル接合膜としては、/
Ta(3nm)/Pt46Mn54 (25nm)/
Co90Fe10(5)/Ru(0.9)/Co90F
e10(5)/Al酸化物(2nm)/Co90Fe1
0(2nm) /Ni82Fe18 (8nm)/Ta
(3nm)を用いた。トンネル接合膜のうちAl酸化物
層以外の層はいずれも、DCマグネトロンスパッタによ
り、流量50sccm、ガス圧1mTorrのArガス
雰囲気中において成膜した。成膜電流は0.1Aとし
た。背圧は2×10-10Torrである。Al酸化物層
はAl層をスパッタにより2nm成膜後に0.1mmT
orrの純酸素雰囲気中で20分間酸化させることによ
り形成させた。膜形成後には250℃、5時間の熱処理
を成膜時の磁界とは直交する方向に500Oeの磁界を
印加しつつ行った。ヘッドを構成する各要素としては以
下のものを用いた。
【0087】基板…厚さ2mmのアルチック上にアルミ
ナを10μm積層したもの 下シールド層1…厚さ1μmのCo65Ni12Fe2
3(組成はat%、以下同じ) 上シールド層9…厚さ1μmのCo89Zr4Ta4C
r3 絶縁層7…厚さ70nmのアルミナ 縦バイアス層6…Cr(10nm)/Co74.5Cr
10.5Pt15(36nm) 界面制御層…なし 下ギャップ層…厚さ70nmのアルミナ 上ギャップ層…厚さ70nmのアルミナ 上部層…なし 下シールド及び上シールドはメッキ法により形成させ
た。絶縁層7及び上下ギャップ層のアルミナは、アルミ
ナターゲットをRFマグネトロンスパッタすることによ
り成膜した。この際、流量は50sccm、Arガス圧
は1mTorr、成膜パワーは0.1A、背圧は3×1
-7Torrとした。縦バイアス層6は、DCマグネト
ロンスパッタにより、流量50sccm、ガス圧1mT
orrのXeガス雰囲気中において成膜した。成膜電流
は0.1Aとした。背圧は2×10 -8Torrである。
【0088】このヘッドを図31のような記録再生一体
型ヘッドに加工およびスライダ加工し、CoCrTa系
媒体上にデータを記録再生した。この際、書き込みトラ
ック幅は3μm、書き込みギャップは0.2μm、読み
込みトラック幅は2μmとした。書き込みヘッド部のコ
イル部作成時のフォトレジスト硬化工程は250℃、2
時間とした。この工程により本来は素子高さ方向を向い
ていなければならない固定層4および固定させる層3の
磁化方向が回転し、磁気抵抗効果素子として正しく動作
しなくなったので、再生ヘッド部および記録ヘッド部作
成終了後に、200℃、500Oe磁界中、1時間の着
磁熱処理を行った。この着磁熱処理によるフリー層の磁
化容易軸の着磁方向への回転は、磁化曲線からほとんど
観測されなかった。媒体の保磁力は3.0kOe、Mr
Tは0.35memu/cm2とした。試作したヘッド
を用いて、再生出力、S/N、ビットエラーレートを測
定した。試作完了直後と、試作完了後に環境温度100
℃、湿度90%、1000時間環境試験後との両方の測
定結果を図33および図34に示す。
【0089】Cu(40nm)を下電極層2に用いた場
合は再生出力は3.1mVと大きく、環境試験前後でも
ほとんど変わらないが、S/Nは環境試験前は28dB
あったのに対し環境試験後は21dBと大きく低下し
た。又、ビットエラーレートも環境試験前は1×10-6
だったのに対し、環境試験後は1×10-3と悪くなっ
た。これは再生信号にバルクハウゼンノイズが乗ってい
るためであり、ヘッドのR−Hループを測定したとこ
ろ、フリー層磁化反転のヒステリシスが大きくフリー層
の磁壁移動に伴うバルクハウゼンノイズが発生している
事が明らかになった。環境試験後のヘッドのTMR素子
断面を顕微鏡により観察したところ、下電極部と下ギャ
ップ層であるアルミナ層との間で微少な剥離が生じてお
り、この微少な剥離がTMR膜におけるフリー層や縦バ
イアス層6に与えられる応力の方向及び大きさの変化に
つながり、ヒステリシスの増加につながったものと思わ
れる。
【0090】一方、Al(40nm)を用いた場合は、
再生出力、S/N、ビットエラーレートはいずれも環境
試験前後で変化しないものの、その値は環境試験前のC
u(40nm)の場合と比較して大幅に小さいことがわ
かる。Al電極層表面のラフネスがバリア層5のラフネ
スを大きくし、再生出力を低下させたためと思われる。
【0091】次に、本発明の実施例として、本発明の下
地層を用いて図4の構造のヘッドを作成した。この際強
磁性トンネル接合部としては、/Ta(3nm)/Pt
46Mn54 (25nm)/ Co90Fe10
(5)/Ru(0.9)/Co90Fe10(5)/A
l酸化物(2nm)/Co90Fe10(2nm) /
Ni82Fe18 (8nm)/Ta(3nm)を用い
た。トンネル接合膜のうちAl酸化物層以外の層はいず
れも、DCマグネトロンスパッタにより、流量50sc
cm、ガス圧1mTorrのArガス雰囲気中において
成膜した。成膜電流は0.1Aとした。背圧は2×10
-10Torrである。Al酸化物層はAl層をスパッタ
により2nm成膜後に0.1mmTorrの純酸素雰囲
気中で20分間酸化させることにより形成させた。
【0092】膜形成後には250℃、5時間の熱処理を
成膜時の磁界とは直交する方向に500Oeの磁界を印
加しつつ行った。ヘッドを構成する各要素としては以下
のものを用いた。
【0093】基板…厚さ2mmのアルチック上にアルミ
ナを10μm積層したもの 下シールド層1…厚さ1μmのCo65Ni12Fe2
3(組成はat%、以下同じ) 上シールド層9…厚さ1μmのCo89Zr4Ta4C
r3 絶縁層7…厚さ70nmのアルミナ 縦バイアス層6…Cr(10nm)/Co74.5Cr
10.5Pt15(36nm) 界面制御層…なし 下ギャップ層…厚さ70nmのアルミナ 上ギャップ層…厚さ70nmのアルミナ 上部層…なし 下シールド及び上シールドはメッキ法により形成させ
た。絶縁層7及び上下ギャップ層のアルミナは、アルミ
ナターゲットをRFマグネトロンスパッタすることによ
り成膜した。この際、流量は50sccm、Arガス圧
は1mTorr、成膜パワーは0.1A、背圧は3×1
-7Torrとした。縦バイアス層6は、DCマグネト
ロンスパッタにより、流量50sccm、ガス圧1mT
orrのXeガス雰囲気中において成膜した。成膜電流
は0.1Aとした。背圧は2×10 -8Torrである。
【0094】このヘッドを図31のような記録再生一体
型ヘッドに加工およびスライダ加工し、CoCrTa系
媒体上にデータを記録再生した。この際、書き込みトラ
ック幅は3μm、書き込みギャップは0.2μm、読み
込みトラック幅は2μmとした。書き込みヘッド部のコ
イル部作成時のフォトレジスト硬化工程は250℃、2
時間とした。この工程により本来は素子高さ方向を向い
ていなければならない固定層4および固定させる層3の
磁化方向が回転し、磁気抵抗効果素子として正しく動作
しなくなったので、再生ヘッド部および記録ヘッド部作
成終了後に、200℃、500Oe磁界中、1時間の着
磁熱処理を行った。この着磁熱処理によるフリー層の磁
化容易軸の着磁方向への回転は、磁化曲線からほとんど
観測されなかった。媒体の保磁力は3.0kOe、Mr
Tは0.35memu/cm2とした。試作したヘッド
を用いて、S/Nおよびビットエラーレートを測定し
た。環境温度100℃、湿度90%、1000時間環境
試験後の測定結果を図35に示す。図には従来例のCu
及びAlを下電極層2に用いた場合もあわせて示した。
【0095】図1に示したデータと、図33、図34、
図35のデータをあわせて考えると、表面のラフネスが
大きいAlを下電極層2に用いた場合はヘッドの出力が
低く、それ以外の表面ラフネスの小さい膜を下電極層2
に用いた場合はヘッド出力が大きい。
【0096】この点を確認する目的で、上述作成法で作
れば高いヘッド出力が得られる下電極材料を、成膜条件
を変えて成膜する事により表面ラフネスを変えて作成
し、再生特性を測定した。
【0097】最初に、下電極材料としてMo(40n
m)を用い、その成膜時のArガス圧を変えることによ
り表面ラフネスを変えて、ヘッドを作成した。ヘッドの
構成及び作成条件は下電極層2をのぞいて、図35のデ
ータを取得した場合と同じである。図36に下電極層2
のArガス圧と、下電極層2上をAFMにより観測した
場合の平均粗さRa、ヘッドとした場合のS/N、およ
びビットエラーレートの関係である。Raが0.3nm
以下ではS/N及びビットエラーレートはほとんど変わ
らないが、0.3nmを越えると急激にS/Nおよびビ
ットエラーレートが低下することがわかる。
【0098】下電極成膜時の成膜ガス圧を変えただけで
は、S/Nやビットエラーレートが変わっても、それが
下電極層2表面のラフネスのせいであるといいきるのは
難しい。そこで次に、他の方法で下電極層2表面のラフ
ネスを変えることを考えた。すなわち、下電極層2の膜
厚を変えることにより下電極層2の膜厚を変えた。図3
7は、下電極層2材料としてMoを用いた場合の、下電
極層2の膜厚と、下電極層2上を原子間力顕微鏡(AF
M)により観測した場合の平均粗さRa、ヘッドとした
場合のS/N、およびビットエラーレートの関係であ
る。ヘッドの構成及び作成条件は下電極層2をのぞい
て、図35のデータを取得した場合と同じである。成膜
時のArガス圧を変えた場合と同様に、Raが0.3n
m以下ではS/N及びビットエラーレートはほとんど変
わらないが、0.3nmを越えると急激にS/Nおよび
ビットエラーレートが低下することがわかる。
【0099】図36及び図37の結果から、少なくとも
Mo電極に関しては平均粗さ0.3nmを越えるとS/
N及びビットエラーレートが低下することがわかった。
次に、他の材料を下電極に用いて同様の傾向があるかど
うかを調べた。図38は、下電極層2材料としてTiを
用いた場合の、下電極層2の膜厚と、下電極層2上をA
FMにより観測した場合の平均粗さRa、ヘッドとした
場合のS/N、およびビットエラーレートの関係であ
る。ヘッドの構成及び作成条件は下電極層2をのぞい
て、図35のデータを取得した場合と同じである。成膜
時のArガス圧を変えた場合と同様に、Raが0.3n
m以下ではS/N及びビットエラーレートはほとんど変
わらないが、0.3nmを越えると急激にS/Nおよび
ビットエラーレートが低下しすることがわかる。
【0100】図36〜図38の結果から、Ra0.3n
mでS/Nおよびビットエラーレートがドラスティック
に変わるのは、下地層材料やラフネスの作り方によら
ず、共通の現象であることがわかる。ただし、なぜ0.
3nmでドラスティックに変わるのかは現段階ではよく
わかっていない。この点を明らかにするためには、下地
層表面のラフネスを変えて作成した強磁性トンネル接合
部の、バリア層5部分のラフネスや膜質を透過電子顕微
鏡による断面観測等により、詳細に調べる必要がある。
【0101】図3〜図9の構造のヘッドを作成した。膜
形成後には250℃、5時間の熱処理を成膜時の磁界と
は直交する方向に500Oeの磁界を印加しつつ行っ
た。ヘッドの各構成要素としては以下のものを用いた。
【0102】トンネル接合膜…Ta(3nm)/Pt4
6Mn54 (25nm)/ Co90Fe10(5)
/Ru(0.9)/Co90Fe10(5)/Al酸化
物(2nm)/Co90Fe10(2nm) /Ni8
2Fe18/(8)/Ta(3nm) 基板…厚さ2mのアルチック上にアルミナを10μm積
層したもの 下シールド層1…厚さ1μmのCo65Ni12Fe2
3(組成はat%、以下同じ) 下電極層2…Ta(5nm)/Cu(5nm)/Ta
(5nm)/Cu(5nm)/Ta(5nm)/Cu
(5nm)/Ta(5nm)/Cu(5nm) 上電極層8…Ta(5nm)/Au(60nm)/Ta
(5nm) 上シールド層9…厚さ1μmのCo89Zr4Ta4C
r3 絶縁層7…厚さ70nmのアルミナ 縦バイアス層6…Cr(10nm)/Co74.5Cr
10.5Pt15(36nm)(図9の構成の場合を除
く)、Baフェライト(50nm)(図9の構成の場
合) 界面制御層…Cu(1.2nm)(図10の構成の場合
のみ適用) 下ギャップ層…厚さ70nmのアルミナ 上ギャップ層…厚さ70nmのアルミナ 上部層…なし トンネル接合膜のうちAl酸化物層以外の層はいずれ
も、DCマグネトロンスパッタにより、流量50scc
m、ガス圧1mTorrのArガス雰囲気中において成
膜した。成膜電流は0.1Aとした。背圧は2×10
-10Torrである。Al酸化物層はAl層をスパッタ
により2nm成膜後に0.1mmTorrの純酸素雰囲
気中で20分間酸化させることにより形成させた。
【0103】下シールド及び上シールドはメッキ法によ
り形成させた。絶縁層7及び上下ギャップ層のアルミナ
は、アルミナターゲットをRFマグネトロンスパッタす
ることにより成膜した。この際、流量は50sccm、
Arガス圧は1mTorr、成膜パワーは0.1A、背
圧は3×10-7Torrとした。縦バイアス層6は、D
Cマグネトロンスパッタにより、流量50sccm、ガ
ス圧1mTorrのXeガス雰囲気中において成膜し
た。成膜電流は0.1Aとした。背圧は2×10-8To
rrである。
【0104】このヘッドを図31のような記録再生一体
型ヘッドに加工およびスライダ加工し、CoCrTa系
媒体上にデータを記録再生した。この際、書き込みトラ
ック幅は3μm、書き込みギャップは0.2μm、読み
込みトラック幅は2μmとした。書き込みヘッド部のコ
イル部作成時のフォトレジスト硬化工程は250℃、2
時間とした。この工程により本来は素子高さ方向を向い
ていなければならない固定層4および固定させる層3の
磁化方向が回転し、磁気抵抗効果素子として正しく動作
しなくなったので、再生ヘッド部および記録ヘッド部作
成終了後に、200℃、500Oe磁界中、1時間の着
磁熱処理を行った。この着磁熱処理によるフリー層の磁
化容易軸の着磁方向への回転は、磁化曲線からほとんど
観測されなかった。媒体の保磁力は3.0kOe、Mr
Tは0.35memu/cm2とした。試作したヘッド
を用いて、再生出力、S/N、再生出力が半減するマー
ク長(周波数)、ビットエラーレートを測定した。測定
結果を図39に示す。
【0105】図23〜図26に示したタイプのヨーク型
素子を試作した。トンネル接合膜としては、/Ta(3
nm)/Pt46Mn54 (25nm)/Co90F
e10(5)/Al酸化物(2nm)/Co90Fe1
0(2nm) /Ni82Fe18/(8)/Ta(3
nm)を用いた。トンネル接合膜のうちAl酸化物層以
外の層はいずれも、DCマグネトロンスパッタにより、
流量50sccm、ガス圧1mTorrのArガス雰囲
気中において成膜した。成膜電流は0.1Aとした。背
圧は2×10-10Torrである。Al酸化物層はAl
層をスパッタにより2nm成膜後に0.1mmTorr
の純酸素雰囲気中で20分間酸化させることにより形成
させた。膜形成後には250℃、5時間の熱処理を成膜
時の磁界とは直交する方向に500Oeの磁界を印加し
つつ行った。500nmのCoCrTaからなる縦バイ
アス膜の配置としては図28のものを用いた。基板には
MnZnフェライト、先端ヨークおよび後部ヨークとし
ては、Ta(5nm)とNi80Fe20( 20n
m)を交互に積層して、トータルの膜厚を200nmに
したものを用いた。
【0106】DCマグネトロンスパッタにより、流量5
0sccm、ガス圧1mTorrのXeガス雰囲気中に
おいて成膜した。成膜電流は0.1Aとした。背圧は2
×10-8Torrである。非磁性絶縁体としては酸化S
iを用いた。下電極としてはMo5nmとAu(5n
m)を交互に積層した膜、軟磁性層としてはNi80F
e20を用いた。DCマグネトロンスパッタにより、流
量50sccm、ガス圧1mTorrのArガス雰囲気
中において成膜した。成膜電流は0.1Aとした。背圧
は2×10-8Torrである。膜厚調整層としてはAl
酸化物を用いた。
【0107】RFマグネトロンスパッタすることにより
成膜し、流量は50sccm、Arガス圧は1mTor
r、成膜パワーは0.1A、背圧は3×10-7Torr
とした。このヘッドを図31のような記録再生一体型ヘ
ッドに加工およびスライダ加工し、CoCrTa系媒体
上にデータを記録再生した。この際、書き込みトラック
幅は1.5μm、書き込みギャップは0.2μm、読み
込みトラック幅は0.7μmとした。書き込みヘッド部
のコイル部作成時のフォトレジスト硬化工程は250
℃、2時間とした。この工程により本来は素子高さ方向
を向いていなければならない固定層4および固定させる
層3の磁化方向が回転し、磁気抵抗効果化素子として正
しく動作しなくなったので、再生ヘッド部および記録ヘ
ッド部作成終了後に、200℃、500Oe磁界中、1
時間の着磁熱処理を行った。この着磁熱処理による自由
磁性層の磁化容易軸の着磁方向への回転は、磁化曲線か
らほとんど観測されなかった。媒体の保磁力は2.8k
Oeとした。試作したヘッドに対し、環境温度100
℃、湿度90%、1000時間の環境試験を行った後
に、再生出力、S/N、再生出力が半減するマーク長
(周波数)、ビットエラーレートを測定した。それぞれ
の場合の測定結果を図40に示す。
【0108】次に本発明を適用して試作された磁気ディ
スク装置の説明をする。
【0109】図41に示すように、磁気ディスク装置は
ベース上に3枚の磁気ディスクを備え、ベース裏面にヘ
ッド駆動回路および信号処理回路と入出力インターフェ
イスとを収めている。外部とは32ビットのバスライン
で接続される。磁気ディスクの両面には6個のヘッドが
配置されている。ヘッドを駆動するためのロータリーア
クチュエータとその駆動及び制御回路、ディスク回転用
スピンドル直結モータが搭載されている。ディスクの直
径は46mmであり、データ面は直径10mmから40
mmまでを使用する。埋め込みサーボ方式を用い、サー
ボ面を有しないため高密度化が可能である。本装置は、
小型コンピューターの外部記憶装置として直接接続が可
能になっている。入出力インターフェイスには、キャッ
シュメモリを搭載し、転送速度が毎秒5から20メガバ
イトの範囲であるバスラインに対応する。又、外部コン
トローラを置き、本装置を複数台接続することにより、
大容量の磁気ディスク装置を構成することも可能であ
る。
【0110】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、表面が平
坦であり、上下に位置する層との密着性に優れる下電極
を有し、そのためにバリア層5が平坦であることからM
R比が高く、剥離や素子異常の生じない、歩留まりの高
い磁気抵抗効果ヘッド及びそれを用いた記録再生システ
ムを得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】種々の下電極層2とガラス基板との付着力の測
定結果
【図2】バリア層5のラフネスが大きい場合の強磁性ト
ンネル接合部の断面概略図
【図3】本発明のシールド型強磁性トンネル接合ヘッド
概念図(断面図)
【図4】本発明のシールド型強磁性トンネル接合ヘッド
概念図(断面図)
【図5】本発明のシールド型強磁性トンネル接合ヘッド
概念図(断面図)
【図6】本発明のシールド型強磁性トンネル接合ヘッド
概念図(断面図)
【図7】本発明のシールド型強磁性トンネル接合ヘッド
概念図(断面図)
【図8】本発明のシールド型強磁性トンネル接合ヘッド
概念図(断面図)
【図9】本発明のシールド型強磁性トンネル接合ヘッド
概念図(断面図)
【図10】本発明のシールド型強磁性トンネル接合ヘッ
ド概念図(平面図)
【図11】本発明のシールド型強磁性トンネル接合ヘッ
ド概念図(平面図)
【図12】本発明のシールド型強磁性トンネル接合ヘッ
ド概念図(平面図)
【図13】本発明のシールド型強磁性トンネル接合ヘッ
ド概念図(平面図)
【図14】本発明のシールド型強磁性トンネル接合ヘッ
ド概念図(平面図)
【図15】本発明のシールド型強磁性トンネル接合ヘッ
ド概念図(平面図)
【図16】本発明のシールド型強磁性トンネル接合ヘッ
ド概念図(平面図)
【図17】本発明のシールド型強磁性トンネル接合ヘッ
ドの作成手順を示す概念図。
【図18】本発明のシールド型強磁性トンネル接合ヘッ
ドの作成手順を示す概念図。
【図19】本発明のシールド型強磁性トンネル接合ヘッ
ドの作成手順を示す概念図。
【図20】本発明のシールド型強磁性トンネル接合ヘッ
ドの作成手順を示す概念図。
【図21】本発明のシールド型強磁性トンネル接合ヘッ
ドの作成手順を示す概念図。
【図22】本発明のシールド型強磁性トンネル接合ヘッ
ドの作成手順を示す概念図。
【図23】本発明のヨーク型強磁性トンネル接合ヘッド
概念図(断面図)
【図24】本発明のヨーク型強磁性トンネル接合ヘッド
概念図(断面図)
【図25】本発明のヨーク型強磁性トンネル接合ヘッド
概念図(断面図)
【図26】本発明のヨーク型強磁性トンネル接合ヘッド
概念図(断面図)
【図27】本発明のヨーク型強磁性トンネル接合ヘッド
概念図(平面図)
【図28】本発明のヨーク型強磁性トンネル接合ヘッド
における、縦バイアス膜の配置概念図
【図29】本発明のヨーク型強磁性トンネル接合ヘッド
における、縦バイアス膜の配置概念図
【図30】本発明のヨーク型強磁性トンネル接合ヘッド
における、縦バイアス膜の配置概念図
【図31】本発明を適用した記録再生ヘッドの概念図
【図32】本発明の磁気抵抗効果素子を用いた磁気記録
再生装置の概念図
【図33】下電極層2にCu(40nm)を用いた場合
の再生出力、S/N及びビットエラーレート
【図34】下電極層2にCu(40nm)を用いた場合
の再生出力、S/N及びビットエラーレート
【図35】下電極層2に種々の材料を用いた場合の再生
出力、S/N、およびビットエラーレート
【図36】Mo下電極層2を成膜する際のArガス圧を
変えることにより、下電極層2の表面ラフネスを変えた
場合の、シールド型ヘッドのS/N及びビットエラーレ
ート
【図37】Mo下電極層2の膜厚を変えることにより、
下電極層2の表面ラフネスを変えた場合の、シールド型
ヘッドのS/N及びビットエラーレート
【図38】Mo下電極層2を成膜する際のArガス圧を
変えることにより、下電極層2の表面ラフネスを変えた
場合の、シールド型ヘッドのS/N及びビットエラーレ
ート
【図39】種々のシールド型ヘッド構成におけるの再生
出力、S/N、およびビットエラーレート
【図40】種々のヨーク型ヘッド構成におけるの再生出
力、S/N、およびビットエラーレート
【図41】本発明を適用したディスク装置の構成図
【符号の説明】
1 下シールド層1 2 下電極層2 3 固定させる層3 4 固定層4 5 バリア層5 6 縦バイアス層6 7 絶縁層7 8 上電極 9 上シールド層9 10 フリー層 41…コイル 42…基板 43…磁極 44…上磁極 45…再生ヘッド 46…ABS面 50…記録ヘッド 51…再生ヘッド 52…ヘッドスライダーを兼ねる基板 53…記録媒体 54…媒体からの漏れ磁界
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石綿 延行 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 中田 正文 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 松寺 久雄 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 柘植 久尚 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 上條 敦 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 Fターム(参考) 5D034 AA03 BA05 BA09 BA15 BA16 BA18 BB08 BB12 DA07

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に下シールド層、下電極層、下地
    層、固定させる層、固定層、バリア層、フリー層、縦バ
    イアス層、絶縁層、上電極層、上シールド層を順次積層
    した磁気抵抗効果素子であって、 前記縦バイアス層及び前記絶縁層を開口することによっ
    て前記下電極と前記上電極との間に電流経路を形成し、 前記下シールド層の表面粗度を3nm以下とすることを
    特徴とする磁気抵抗効果素子。
  2. 【請求項2】 基板上に下シールド層、下電極層、固定
    させる層、固定層、バリア層、フリー層、上電極層、縦
    バイアス層、上シールド層を順次積層した磁気抵抗効果
    素子であって、 前記上電極層を所定幅とすることによって前記下電極と
    前記上電極との間に電流経路を形成し、 前記下シールド層の表面粗度を3nm以下とすることを
    特徴とする磁気抵抗効果素子。
  3. 【請求項3】 基板上に下シールド層、下電極層、縦バ
    イアス層、フリー層、固定層、固定させる層、第1上電
    極層、第2上電極層、上シールド層を順次積層した磁気
    抵抗効果素子であって、 前記固定層、前記固定させる層、及び前記第1上電極層
    とを所定幅に形成して絶縁層に埋め込むとともに、前記
    縦バイアス層を開口することによって前記下電極と前記
    上電極との間に電流経路を形成し、 前記下シールド層の表面粗度を3nm以下とすることを
    特徴とする磁気抵抗効果素子。
  4. 【請求項4】 基板上に下シールド層、下電極層、フリ
    ー層、縦バイアス層、バリア層、固定層、固定させる
    層、上電極層、上シールド層を順次積層した磁気抵抗効
    果素子であって、 前記固定層、前記固定させる層、及び前記第1上電極層
    とを所定幅に形成して絶縁層に埋め込むとともに、前記
    縦バイアス層を開口することによって前記下電極と前記
    上電極との間に電流経路を形成し、 前記下シールド層の表面粗度を3nm以下とすることを
    特徴とする磁気抵抗効果素子。
  5. 【請求項5】 基板上に下シールド層、下電極層、固定
    させる層、固定層、バリア層、フリー層、上電極層、上
    シールド層を順次積層した磁気抵抗効果素子であって、 前記フリー層を、絶縁層に埋め込むとともに、前記絶縁
    層上に縦バイアス層を積層し、前記絶縁層及び前記縦バ
    イアス層の端部が前記フリー層に接することによって前
    記下電極と前記上電極との間に電流経路を形成し、 前記下シールド層の表面粗度を3nm以下とすることを
    特徴とする磁気抵抗効果素子。
  6. 【請求項6】 基板上に下シールド層、下電極層、固定
    させる層、固定層、バリア層、フリー層、上電極層、上
    シールド層を順次積層した磁気抵抗効果素子であって、 前記フリー層を、絶縁性縦バイアス層に埋め込むととも
    に、前記縦バイアス層の端部が前記フリー層に接するこ
    とによって前記下電極と前記上電極との間に電流経路を
    形成し、 前記下シールド層の表面粗度を3nm以下とすることを
    特徴とする磁気抵抗効果素子。
  7. 【請求項7】 基板上に下シールド層、下電極層、固定
    させる層、固定層、バリア層、フリー層、界面制御層、
    縦バイアス層、上電極層、上シールド層を順次積層した
    磁気抵抗効果素子であって、 前記フリー層、前記界面制御層、及び前記縦バイアス層
    を絶縁層に埋め込むとともに、前記縦バイアス層の端部
    が前記フリー層に接することによって前記下電極と前記
    上電極との間に電流経路を形成し、 前記下シールド層の表面粗度を3nm以下とすることを
    特徴とする磁気抵抗効果素子。
  8. 【請求項8】 絶縁層を介してヨークを配置したヨーク
    型磁気抵抗効果素子において、その下電極層の表面祖度
    を3nm以下とすることを特徴とする磁気気抵抗効果素
    子。
  9. 【請求項9】 前記下電極層は、Ta、Zr、Ti、H
    f、W、Mo、Y、V、Nb、Au、Ag、Pdの中の
    少なくとも一つを含む単体膜、多層膜、又は合金膜であ
    ることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一つに記
    載された磁気抵抗効果素子。
  10. 【請求項10】 前記下電極層は、Ta、Zr、Hf、
    W、Ti、Mo、Y、V、Nbの中の少なくとも一つを
    含む単体膜、多層膜、又は合金膜である第1の膜と、 Au、Ag、Cu、Pt、Pdの中の少なくとも一つを
    含む単体膜、多層膜、又は合金膜である第2の膜とによ
    る多層膜であることを特徴とする請求項1乃至8のいず
    れか一つに記載された磁気抵抗効果素子。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至10のいずれか一つに記
    載された磁気抵抗効果素子と、前記磁気抵抗効果素子に
    電流を供給する手段と、前記磁気抵抗効果素子の抵抗率
    変化を検出する手段とを備えることを特徴とする磁気抵
    抗検出システム。
  12. 【請求項12】 データ記録のための複数個のトラック
    を有する磁気記憶媒体と、前記磁気記憶媒体上にデータ
    を記憶させるための磁気記録システムと、請求項11記
    載の磁気抵抗検出システムと、前記磁気記録システム及
    び前記磁気抵抗検出システムとを選択された前記トラッ
    クへ移動させるアクチュエータとを備えることを特徴と
    する磁気記憶システム。
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