JP2000228004A - 磁気抵抗効果素子、再生ヘッド、および記録再生システム - Google Patents

磁気抵抗効果素子、再生ヘッド、および記録再生システム

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JP2000228004A
JP2000228004A JP11137621A JP13762199A JP2000228004A JP 2000228004 A JP2000228004 A JP 2000228004A JP 11137621 A JP11137621 A JP 11137621A JP 13762199 A JP13762199 A JP 13762199A JP 2000228004 A JP2000228004 A JP 2000228004A
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electrode layer
shield
magnetoresistive
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JP11137621A
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English (en)
Inventor
Kazuhiko Hayashi
一彦 林
Hiroyuki Ohashi
啓之 大橋
Nobuyuki Ishiwata
延行 石綿
Masabumi Nakada
正文 中田
Tsutomu Ishi
勉 石
Hiroaki Honjo
弘明 本庄
Kunihiko Ishihara
邦彦 石原
Junichi Fujikata
潤一 藤方
Hisao Matsudera
久雄 松寺
Hisanao Tsuge
久尚 柘植
Atsushi Kamijo
敦 上條
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NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フリー層に大きな縦バイアスを印加しフリー
層の磁区をコントロール出来、R−Hループ上でヒステ
リシスが少なく、記録媒体上の磁気情報の再生でも、ノ
イズの少ない再生信号が得られる磁気抵抗効果ヘッドを
提供する。 【解決手段】 磁気抵抗効果素子としてフリー層/非磁
性層/固定層を基本構成とするトンネル接合素子を用い
たシールド型磁気抵抗効果素子において、フリー層の少
なくとも一部に接触する縦バイアス層が設けられている
ことを特徴とする磁気抵抗効果素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気媒体に記録した情報
信号を読み取るための磁気センサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術では、磁気抵抗(MR)センサ
またはヘッドと呼ばれる磁気読み取り変換器が開示され
ており、これは、大きな線形密度で磁性表面からデータ
を読み取れることがわかっている。
【0003】MRセンサは、読み取り素子によって感知
される磁束の強さと方向の関数としての抵抗変化を介し
て磁界信号を検出する。こうした従来技術のMRセンサ
は、読み取り素子の抵抗の1成分が磁化方向と素子中を
流れる感知電流の方向の間の角度の余弦の2乗に比例し
て変化する、異方性磁気抵抗(AMR)効果に基づいて
動作する。
【0004】AMR効果のより詳しい説明は、D.A.
トムプソン(Thompson)等の論文 "Memory、St
orage 、and Related Applications" IEEE Trans. on M
ag.MAG-11 、p. 1039 (1975)に出ている。
【0005】AMR効果を用いた磁気ヘッドではバルク
ハウゼンノイズを押えるために縦バイアスを印加するこ
とが多いが、この縦バイアス印加材料として、FeM
n、NiMn、ニッケル酸化物などの反強磁性材料を用
いる場合がある。
【0006】さらに最近には、積層磁気センサの抵抗変
化が、非磁性層を介する磁性層間での電導電子のスピン
依存性伝送、及びそれに付随する層界面でのスピン依存
性散乱に帰される、より顕著な磁気抵抗効果が記載され
ている。
【0007】この磁気抵抗効果は、「巨大磁気抵抗効
果」や「スピン・バルブ効果」など様々な名称で呼ばれ
ている。このような磁気抵抗センサは適当な材料で出来
ており、AMR効果を利用するセンサで観察されるより
も、感度が改善され、抵抗変化が大きい。
【0008】この種のMRセンサでは、非磁性層で分離
された1対の強磁性体層の間の平面内抵抗が、2つの層
の磁化方向間の角度の余弦に比例して変化する。
【0009】1988年6月に優先権主張されている特
開平2−61572には、磁性層内の磁化の反平行整列
によって生じる高いMR変化をもたらす積層磁性構造が
記載されている。
【0010】積層構造で使用可能な材料として、上記明
細書には強磁性の遷移金属及び合金が挙げられている。
また、中間層により分離している少なくとも2層の強磁
性層の一方に固定する層を付加した構造および固定する
層としてFeMnが適当であることが開示されている。
【0011】又、1990年12月11日に優先権主張
されている、特開平4−358310には、非磁性金属
体の薄膜層によって仕切られた強磁性体の2層の薄膜層
を有し、印加磁界が零である場合に2つの強磁性薄膜層
の磁化方向が直交し、2つの非結合強磁性体層間の抵抗
が2つの層の磁化方向間の角度の余弦に比例して変化
し、センサ中を通る電流の方向とは独立な、MRセンサ
が開示されている。
【0012】一方、1990年8月22日に出願されて
いる、特開平4−103014号公報には、強磁性に他
の中間層を挿入して多層膜とした強磁性トンネル接合素
子において、少なくとも一層の強磁性層に反強磁性体か
らのバイアス磁界が印加されていることを特徴とする強
磁性トンネル効果膜についての記載がある。
【0013】強磁性トンネル接合を用いた再生ヘッドに
おいて、フリー層の磁区を制御する層(縦バイアス層)
がフリー層に接触しない構造については、1996年1
1月27日に優先権主張されている、特開平10−16
2327号公報に記述がある。
【0014】磁気抵抗効果素子にスピンバルブを用いた
CPP-MR(膜面に垂直に電流を流すMR)素子において、フ
リー層の磁区を制御する層(縦バイアス層)がフリー層
に接触しない構造については、1996年5月24日に
出願されている、USP.5、668、688号明細書
に記述がある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】強磁性トンネル接合を
用いたシールド型磁気抵抗効果素子として、従来は、縦
バイアス層がフリー層に直接接触しない構造が提案され
ていた。
【0016】これは、強磁性トンネル接合を用いたシー
ルド型素子においては、センス電流をトンネル接合部に
垂直に流す必要があり、従来のスピンバルブを用いたシ
ールド型素子と類似した構造では、トンネル接合部をバ
イパスして、それに近傍にあるより抵抗値の低い縦バイ
アス部をセンス電流が流れてしまい、抵抗変化の検出に
寄与しないという課題を解決するものであった。
【0017】図11は、特開平10−162327に記載されて
いる、従来の強磁性トンネルヘッドの構造概念図であ
る。パターン化された強磁性トンネル接合素子に対し、
絶縁層を介して縦バイアス層が配置されている様子が書
かれている。
【0018】磁気抵抗効果素子にスピンバルブを用いた
CPP-MRでは、非磁性部の抵抗が強磁性トンネル接合ほど
大きくはないものの、やはり抵抗の低い縦バイアス部を
センス電流が少なからずバイパスしてしまう問題が指摘
され、これを解決するためにパターン化されたスピンバ
ルブ素子に対し、絶縁層を介して縦バイアス層が配置さ
れている様子が書かれている(USP5668688)。
【0019】ところが、この方式は、縦バイアス層とフ
リー層との間に位置する絶縁層が、磁気分離層としても
機能してしまうため、フリー層に十分な大きさの縦バイ
アスを印加することが困難であり、したがってフリー層
の磁区が十分にコントロールされないことから、シール
ド型センサとしてもR−Hループ上でヒステリシスが多
く、記録媒体上の磁気情報を再生した場合にも、ノイズ
の多い再生信号になっていた。
【0020】図12は3次元磁場解析シミュレーション
により求めた、規格化縦バイアス磁界である。磁場解析
のモデルとしては図13のような構造をもちい、縦バイ
アスの端部がMR素子の端部からどれだけずれているかを
パラメータに計算した。縦バイアスの値は端部のずれが
まったくなかった場合の値で規格化した値を示した。
【0021】図を見て一目瞭然であるように、端部のず
れが大きいほど特にXの値が小さく縦バイアス端部とMR
端部とが近いところで縦バイアスの低下が大きいことが
わかる。
【0022】このように縦バイアスの端部が、磁性層の
端部から離れていると、縦バイアスが十分に印加されな
いことについてはシミュレーションの上からも確認され
ている。
【0023】その他、特開平10−4227号公報、特
開平10−190090号公報及び特開平10−162
326号公報には、磁気トンネル接合素子を使用した接
合磁界センサが記載されているが、何れの公知例にも縦
バイアス層を使用する技術に関しては開示も示唆も無
く、又特開平10−162327号公報には、縦バイア
ス層を含む磁気トンネル接合素子を使用した接合磁界セ
ンサが記載されているが、当該縦バイアス層をフリー層
に接続して使用する技術に関しては記載が見られない。
【0024】従って、本発明の目的は、上記した従来技
術の欠点を改良し、従来より再生波形のノイズが少な
く、S/N比及びビットエラーレートが良好な磁気抵抗
効果センサ、磁気抵抗効果ヘッド、および記録再生シス
テムを容易に且つ経済的に得ることである。
【0025】
【課題を解決するための手段および作用】本発明は上記
した目的を達成する為、以下に示す様な基本的な技術構
成を採用するものである。即ち、磁気抵抗効果素子とし
てフリー層/非磁性層/固定層を基本構成とするトンネ
ル接合素子を用いたシールド型磁気抵抗効果素子におい
て、フリー層の少なくとも一部に接触する縦バイアス層
が設けられている磁気抵抗効果素子及び係る基本的な構
成を有する磁気抵抗効果素子を使用した磁気抵抗効果ヘ
ッド或いは磁気抵抗検出システムである。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明に係る当該磁気抵抗効果素
子の構成をより詳細に説明するならば、フリー層/バリ
ア層/固定層を基本構成とするトンネル接合素子を用い
たシールド型磁気抵抗効果素子において、縦バイアスと
フリー層の少なくとも一部が接触するようにするもので
ある。
【0027】又、本発明に於ける当該磁気抵抗効果膜と
して強磁性層と導電非磁性層が交互に積層している基本
構成を有し、磁気抵抗変化検出のためのセンス電流のす
べてが金属非磁性層を通過する磁気抵抗効果素子におい
て、強磁性層のうち少なくとも1層の少なくとも1部に
接触するフリー層の縦バイアス層を有するようにする。
【0028】これにより、上述の縦バイアスがフリー層
に印加されないという課題が解決する。しかし、ただ単
に縦バイアスとフリー層とが接触するだけでは、センス
電流が縦バイアス部を流れ、肝心の強磁性トンネル接合
部や導電非磁性層を流れない可能性がある。
【0029】更に、本発明に於いては、縦バイアスがフ
リー層にきちんと印加され、しかもセンス電流が縦バイ
アス部をバイパスせず、きちんと強磁性トンネル接合素
子部を流れるようにするためには、以下に説明する様な
7種類の構造を基本構成とした構造を用いることが有効
であると考えられる。
【0030】尚、本発明に於て、バリア層と導電非磁性
層とをあわせて非磁性層と呼ぶことにする。
【0031】
【実施例】以下に、本発明に係る磁気抵抗効果ヘッドの
具体例の構成を図面を参照しながら詳細に説明する。
【0032】即ち、図1は、本発明に係る当該磁気抵抗
効果ヘッドの基本的な構成の概略を示す断面図であっ
て、図中、磁気抵抗効果素子としてフリー層6/非磁性
層5/固定層4を基本構成とするトンネル接合素子20
を用いたシールド型磁気抵抗効果素子30において、フ
リー層6の少なくとも一部に接触する縦バイアス層7が
設けられている磁気抵抗効果素子30が示されている。
【0033】即ち、本発明に係る第1の具体例として
は、図1に示す様に、シールド型センサ部をABS面に
平行に切った時の断面の概念図を示す。
【0034】この構成では、基体上に下シールド層1、
下電極層2、固定する層3、固定層4、非磁性層5、フ
リー層6が順次積層される。
【0035】その上に図1に示したようにパターン化さ
れた縦バイアス層7および絶縁層8が積層される。
【0036】さらにその上に上電極層9および上シール
ド層10が積層される。図示されていない下地層を介し
て、下電極部上に形成された、固定する層3/固定層4
/非磁性層5/フリー層6の部分が磁気抵抗効果膜20
を構成するものである。
【0037】この構造では、仮に図中の上電極から下電
極へ電流を流したとすると、電流は上電極から左右に配
置された絶縁層の間を通り、フリー層6、非磁性層5、
固定層4、固定する層3、下地層を通過し、下電極層2
へと流れる。この際、縦バイアス層7は電流の流れから
絶縁されているので、電流の流れ方に関与することはな
い。
【0038】また、縦バイアス層7はフリー層6上に直
接積層されているので、その縦バイアス7はフリー層6
に十分印加されることになる。したがって、この構造を
用いることにより、非磁性層部をセンス電流がきちんと
流れることと、フリー層6に縦バイアス7をきちんと印
加することを両立することができる。
【0039】尚、本具体例に於ける当該非磁性層は、前
記した様に、バリア層を形成するものである。
【0040】ここでは、下シールド層1上に下電極層2
を積層し、上電極層9上に上シールド層10を積層した
構造について記述したが、下シールド層1と下電極層2
との間、または上電極層9と上シールド層10との間に
下ギャップ層として絶縁層を配置することも可能であ
る。また、下シールド層1と下電極層2、上電極層9と
上シールド層10を兼用にすることもできる。
【0041】当該固定する層3を構成する反強磁性層と
下電極層2との間には、特に図示してはいないが、適宜
の下地層、フリー層6と上電極層9との間には適宜の上
部層を設けることも可能である。
【0042】又、本発明に係る当該磁気抵抗効果素子と
しては、磁気抵抗効果膜として強磁性層と非磁性層が交
互に積層して構成された基本構成を有し、磁気抵抗変化
検出のためのセンス電流のすべてが当該非磁性層を通過
する様に構成された磁気抵抗効果素子において、当該強
磁性層のうち選択された少なくとも1層の少なくとも1
部に接触する縦バイアス層が設けられているものでもあ
る。
【0043】つまり、本具体例では、当該強磁性層に
は、少なくとも当該フリー層6と当該固定層4が含まれ
るものであって、その内の例えば、フリー層6に該当す
る強磁性層を選択して当該縦バイアス層7と接触させる
様に構成するものである。
【0044】更に、本発明に係る当該磁気抵抗効果素子
30の構成を更に詳しく説明するならば、磁気抵抗効果
膜20としてフリー層6/バリア層としての非磁性層5
/固定層4が積層された基本構成を有し、磁気抵抗変化
検出のためのセンス電流のすべてが当該非磁性層5を通
過する磁気抵抗効果素子20において、当該フリー層6
の少なくとも1部に接触するフリー層6の磁区制御機能
を有する縦バイアス層7が設けられている磁気抵抗効果
素子である。
【0045】次に、本発明に於ける当該磁気抵抗効果素
子30を使用した磁気抵抗効果ヘッド30の更に別の具
体例に於ける構成を図1を参照しながら説明する。
【0046】つまり、本発明に係る磁気抵抗効果素子3
0の第2の具体例に於いては、基体上に形成された下シ
ールド層1と、少なくとも一部が下シールド上に形成さ
れるか下シールドと兼用された下電極層2と、当該下電
極層2上に形成される、固定する層3/固定層4/非磁
性層5/フリー層6を基本構成とする強磁性トンネル接
合膜20と、該フリー層6上に形成され、所定のパター
ンを有して配置されている縦バイアス層7、当該フリー
層6上及び当該縦バイアス層7上に所定のパターンを有
して配置されている絶縁層8と、当該フリー層6上に形
成され、かつ当該フリー層6及び当該絶縁層8には接す
るが当該縦バイアス層7には接する事が無い様に形成さ
れた上電極層9とから構成されている磁気抵抗効果ヘッ
ド30である。
【0047】本具体例に於いては、当該上電極層9は、
上シールド10を兼用するか、当該上電極層9上に更に
上シールド層10が設けられていても良い。
【0048】更に、本具体例に於いては、当該縦バイア
ス層7及び当該絶縁層8は、ABS面から見てフリー層
6よりも狭い幅を有する様に、パターン化されている事
が望ましい。
【0049】又、本発明に於ける当該磁気抵抗効果ヘッ
ドの他の態様としては、基体上に形成された下シールド
層1と、少なくとも一部が下シールド上に形成されるか
下シールドと兼用された下電極層2と、下電極層2上に
形成される、固定する層3/固定層4/導電性磁性層5
/フリー層6を基本構成とする磁気抵抗効果膜20と、
当該フリー層6上に形成され、所定のパターンを有して
配置されている縦バイアス層7と、当該フリー層6上及
び当該縦バイアス層7上に所定のパターンを有して配置
されている絶縁層8と、当該フリー層6上に形成され、
かつ当該フリー層6及び当該絶縁層8には接するが当該
縦バイアス層7には接する事が無い様に形成された上電
極層9とから構成されている磁気抵抗効果ヘッド30で
ある。
【0050】上記態様に於いては、前記した様に、当該
上電極層9は、上シールドを兼用するか、当該上電極層
9上に更に上シールド層10が設けられていても良い。
【0051】更に、本具体例に於いては、当該縦バイア
ス層7及び当該絶縁層8は、ABS面から見てフリー層
6よりも狭い幅を有する様に、パターン化されている事
が望ましい。
【0052】次に、本発明に係る当該磁気抵抗効果ヘッ
ド30の第2の具体例を図2を参照しながら説明する。
【0053】即ち、当該磁気抵抗効果ヘッドは、基体上
に形成された下電極層2と、当該下電極層2上に形成さ
れる固定する層3/固定層4/非磁性層5/フリー層6
を基本構成とする磁気抵抗効果膜20と、当該フリー層
6上に形成され、所定のパターンを有して配列されてい
る当該フリー層6よりも狭い幅を有する上電極層9と、
該フリー層6上に形成され、所定のパターンを有して配
置されていると共に、その一部が当該上電極層9上にも
配置せしめられている縦バイアス層7と、及び少なくと
も一部が縦バイアス層7上に形成された上シールド10
と、から構成されている磁気抵抗効果ヘッド30であ
る。
【0054】具体的には、図2に示す様に、シールド型
センサ部をABS面に平行に切った時の断面の概念図を
示す。
【0055】この構成では、基体上に下シールド1、下
電極層2、固定する層3、固定層4、非磁性層5、フリ
ー層6が順次積層される。その上に図に示したようにパ
ターン化された上電極層9が積層される。
【0056】さらにその上に縦バイアス層7および上シ
ールド層10が積層される。
【0057】当該固定する層/固定層/非磁性層/フリ
ー層の部分が磁気抵抗効果膜20を構成する。
【0058】この構造では、仮に図中の上電極から下電
極へ電流を流したとすると、電流は上電極からフリー
層、非磁性層、固定層、固定する層を通過し、下電極層
へと流れる。この際、縦バイアス層は電流の流れ方に関
与することはない。
【0059】また、縦バイアス層7はフリー層6上に直
接積層されているので、その縦バイアスはフリー層に十
分印加されることになる。したがって、この構造を用い
ることにより、磁気抵抗効果膜部をセンス電流がきちん
と流れることと、フリー層に縦バイアスをきちんと印加
することを両立することができる。
【0060】ここでは、下シールド1上に下電極2を積
層し、上電極9上に上シールド10を積層した構造につ
いて述べたが、下シールドと下電極との間、または上電
極と上シールドとの間に下ギャップ層として絶縁層を配
置することも可能である。
【0061】また、下シールドと下電極、上電極と上シ
ールドを兼用にすることもできる。
【0062】更に、反強磁性層と下電極層との間には下
地層、フリー層と上電極層との間には上部層を設けるこ
とも可能である。
【0063】上記具体例に於ける別の態様としては、基
体上に形成された下シールド層1と、少なくとも一部が
下シールドの上部に形成されるか下シールドと兼用され
た下電極層2と、下電極層2上に形成される固定する層
3/固定層4/導電非磁性層5/フリー層6を基本構成
とする強磁性トンネル接合膜20と、当該フリー層6上
に形成され、所定のパターンを有して配列されている当
該フリー層6よりも狭い幅を有する上電極層9と、該フ
リー層6上に形成され、所定のパターンを有して配置さ
れていると共に、その一部が当該上電極層9上にも配置
せしめられている縦バイアス層7と、少なくとも一部が
縦バイアス層7上に形成された上シールド10と、から
なることを特徴とする磁気抵抗効果ヘッド30である。
【0064】次に、本発明に係る当該磁気抵抗効果ヘッ
ド30の第3の具体例を図3を参照しながら説明する。
【0065】即ち、基体上に形成された下シールド層1
と、少なくとも一部が下シールド層1上部に形成される
か下シールド層と兼用された下電極層2と、当該下電極
層2上に形成され、所定のパターンを有して配置されて
いる縦バイアス層7、少なくとも一部が当該下電極層2
上に形成されていると共に、他の部分が当該縦バイアス
層7の上に形成されているフリー層6と、当該フリー層
6上に形成されている非磁性層5/固定層4/固定する
層3を基本構成とする強磁性トンネル接合膜20と、当
該フリー層6の少なくとも一部の上に形成され、且つ当
該強磁性トンネル接合膜20と接触する様にパターン化
されている絶縁層8と、当該固定する層4上に接してい
る上電極層9と、少なくとも一部が上電極層上に形成さ
れるか、上電極層と兼用された上シールドと、からなる
磁気抵抗効果ヘッド30が示されている。
【0066】本発明に係る磁気抵抗効果ヘッド30の第
3に係る構成を図3を参照しながら詳細に説明する。
【0067】即ち、図3には、シールド型センサ部をA
BS面の面に平行に切った時の断面の概念図を示す。
【0068】この構成では、基体上に下シールド層1お
よび下電極層2が積層される。その上にフリー層6及び
非磁性層5が積層される。非磁性層5上の左右の縦バイ
アス層7の間の部分に、固定層4/固定する層3/上電
極5が積層されこれらは図のようにパターン化される。
【0069】パターン化された固定層/固定する層/上
電極の左右には絶縁層8が配置される。さらにその上に
上電極9、9’および上シールド層10が積層される。
【0070】下地層/固定する層3/固定層4/非磁性
層5/フリー層6の部分が磁気抵抗効果膜20である。
この構造では、仮に図中の上電極から下電極へ電流を流
したとすると、電流は上電極9から固定する層3、固定
層4、非磁性層5、フリー層6を通過し、下電極層2へ
と流れる。
【0071】この際、縦バイアス層は電流の流れ方に関
与することはない。また、縦バイアス層7はフリー層6
上に直接積層されているので、その縦バイアス7はフリ
ー層6に十分印加されることになる。
【0072】したがって、この構造を用いることによ
り、磁気抵抗効果膜部をセンス電流がきちんと流れるこ
とと、フリー層6に縦バイアス7をきちんと印加するこ
とを両立することができる。
【0073】ここでは、下シールド層1上に下電極2を
積層し、上電極9、9’上に上シールド10を積層した
構造について述べたが、下シールドと下電極との間、ま
たは上電極と上シールドとの間に下ギャップ層として絶
縁層を配置することも可能である。また、下シールドと
下電極、上電極と上シールドを兼用にすることもでき
る。下電極層とフリー層との間には下地層を、反強磁性
層と上電極層との間には上部層を設けることもできる。
【0074】上記した本発明に係る当該磁気抵抗効果ヘ
ッド30の他の具体例としては、基体上に形成された下
シールド層と、少なくとも一部が下シールド上部に形成
されるか下シールドと兼用された下電極層と、当該下電
極層上に形成され、所定のパターンを有して配置されて
いる縦バイアス層、少なくとも一部が当該下電極層上に
形成されていると共に、他の部分が当該当該縦バイアス
層の上に形成されているフリー層と、当該フリー層上に
形成されている導電性非磁性層/固定層/固定する層を
基本構成とする磁気抵抗効果膜20と、当該フリー層の
少なくとも一部の上に形成され、且つ当該強磁性トンネ
ル接合膜と接触する様にパターン化されている絶縁層
と、当該固定する層上に接している上電極層と、少なく
とも一部が上電極層上に形成されるか、上電極層と兼用
された上シールドと、からなる磁気抵抗効果ヘッド30
である。
【0075】尚、上記した本発明に係る第3の具体例に
於いては、当該磁気抵抗効果ヘッド30は、当該強磁性
トンネル接合膜、若しくは磁気抵抗効果膜20に平行な
ヘッド上方位置から見た平面図において、上電極9のす
べてが下電極2の上部に形成されていることが望まし
い。
【0076】尚、図4は図3のバリエーションであると
ころのシールド型センサ部をABS面に平行に切った時
の断面の概念図である。
【0077】図3ではフリー層及び非磁性層は縦バイア
ス層の上に長く重なるように存在していたが、この構造
の場合は、ほぼ縦バイアス膜がとぎれているあたりで終
わっている。
【0078】この構造では、仮に図中の上電極から下電
極へ電流を流したとすると、電流は上電極から固定させ
る層、固定層、非磁性層、フリー層を通過し、下電極層
へと流れる。
【0079】この際、縦バイアス層は電流の流れ方に関
与することはない。また、縦バイアス層はフリー層上に
直接積層されているので、その縦バイアスはフリー層に
十分印加されることになる。
【0080】したがって、この構造を用いることによ
り、磁気抵抗効果膜部をセンス電流がきちんと流れるこ
とと、フリー層に縦バイアスをきちんと印加することを
両立することができる。
【0081】さらに、この構造の利点は縦バイアスと磁
気抵抗効果膜との間の段差をフリー層および縦バイアス
層で埋め込むことができ、素子を平坦に作成することが
できる点である。
【0082】更に、素子表面が平坦であるとその上に作
成するPR形状のばらつきが少なくなるので、結果として
パターン形状を再現良く作成することができる。
【0083】ここでは、下シールド上に下電極を積層
し、上電極上に上シールドを積層した構造について述べ
たが、下シールドと下電極との間、または上電極と上シ
ールドとの間に下ギャップ層として絶縁層を配置するこ
とも可能である。
【0084】また、下シールドと下電極、上電極と上シ
ールドを兼用にすることもできる。
【0085】下電極層とフリー層との間には下地層を、
反強磁性層と上電極層との間には上部層を設けることも
できる。
【0086】図5はやはり図3のバリエーションである
ところのシールド型センサ部をABS面に平行に切った
時の断面の概念図である。
【0087】フリー層および非磁性層は縦バイアス層の
上部に少し重なってはいるが、途中で切れた構造になっ
ている。この方法では図3の場合に遜色無い特性を得る
ことができる。
【0088】図6はやはり図3のバリエーションであ
り、フリー層及び非磁性層は固定層及び固定させる層と
ほぼ同じ位置でパターン化されている。
【0089】やはり、図3と遜色無い特性を得ることが
できる.更に、本発明に係る磁気抵抗効果ヘッド30の
第4の具体例に係る構成を図7を参照しながら詳細に説
明する。
【0090】即ち、図7には、シールド型センサ部をA
BS面の面に平行に切った時の断面の概念図が示されて
おり、図中、基体上に形成された下シールド層1と、少
なくとも一部が下シールド層1の上部に形成されるか、
下シールド層1と兼用された下電極層2と、当該下電極
層2上に形成されたフリー層6と、当該フリー層6上
に、所定のパターンを有して配置されている縦バイアス
層7と、当該縦バイアス層7と接しているフリー層6/
非磁性層であるバリア層5/固定層4/固定する層3を
基本構成とする強磁性トンネル接合膜或いは磁気抵抗効
果膜20と、当該フリー層6及び当該縦バイアス層7の
少なくとも一部の上に所定のパターンを有して配置され
ている絶縁層8と、当該固定する層3上に形成され、少
なくとも一部が固定する層3に接している上電極層9
と、少なくとも一部が上電極層9の上部に形成される
か、上電極層9と兼用された上シールド10と、から構
成された磁気抵抗効果ヘッド30が示されている。
【0091】上記した本発明に係る磁気抵抗効果ヘッド
30についてより詳細に説明するならば、図7に示す様
に、基体上に下シールド1、下電極層2、およびフリー
層6が積層される。その上に図のようにパターン化され
た縦バイアス層7が積層される。
【0092】フリー層6上の左右の縦バイアス層7の間
の部分に、非磁性層であるバリア層5/固定層4/固定
する層3/上電極層9が積層されこれらは図7のように
パターン化される。
【0093】又、下地層/フリー層6/非磁性層である
バリア層5/固定層4/固定する層3の部分が磁気抵抗
効果膜、或いは強磁性トンネル接合膜20である。
【0094】この構造では、仮に図中の上電極から下電
極へ電流を流したとすると、電流は上電極から固定する
層、固定層、非磁性層、フリー層を通過し、下電極層へ
と流れる。
【0095】この際、縦バイアス層は電流の流れ方に関
与することはない。また、縦バイアス層はフリー層上に
直接積層されているので、その縦バイアスはフリー層に
十分印加されることになる。
【0096】したがって、この構造を用いることによ
り、磁気抵抗効果膜部をセンス電流がきちんと流れるこ
とと、フリー層に縦バイアスをきちんと印加することを
両立することができる。
【0097】ここでは、下シールド上に下電極を積層し
た構造について述べたが、下シールドと下電極との間に
下ギャップ層として絶縁層を配置することも可能であ
る。また、下シールドと下電極を兼用にすることもでき
る。下電極層とフリー層との間には下地層を設けること
もできる。
【0098】又、本発明に係る磁気抵抗効果ヘッド30
の第5の具体例に係る構成を図8を参照しながら詳細に
説明する。
【0099】即ち、図8には、シールド型センサ部をA
BS面の面に平行に切った時の断面の概念図が示されて
おり、図中、基体上に形成された下シールド層1と、少
なくとも一部が下シールド層1の上部に形成されるか下
シールド層1と兼用された下電極層2と、当該下電極層
2上に形成された、固定する層3/固定層4/非磁性層
5/フリー層6を基本構成とする強磁性トンネル接合膜
或いは磁気抵抗効果膜20と、少なくとも一部が当該非
磁性層5に接しており、且つ他の部分が当該フリー層6
に接している絶縁層8と、当該絶縁層8上に形成され且
つ当該フリー層6にその少なくとも一部が接している縦
バイアス層7と、少なくとも一部が当該フリー層6に接
している上電極層9と、少なくとも一部が上電極層9の
上部に形成されるか、上電極層9と兼用された上シール
ド10と、からなる磁気抵抗効果ヘッド30である。
【0100】上記した本発明に係る磁気抵抗効果ヘッド
30についてより詳細に説明するならば、図8に示す様
に、シールド型センサ部をABS面に平行に切った時の
断面で見るならば、基体上に下シールド1、下電極2、
反強磁性層からなる固定する層3、固定層4および非磁
性層5が順次積層されている。
【0101】その上に図のようにパターン化されたフリ
ー層を積層する。つまり、フリー層6の左右には絶縁層
8および縦バイアス層7がその端部がフリー層6に接す
るように配置されている。
【0102】さらにその上部には上電極層9および上シ
ールド層10が積層される。
【0103】又、図示してはいない下地層/固定する層
3/固定層4/非磁性層5/フリー層6の部分が磁気抵
抗効果膜或いは磁気抵抗効果膜20である。
【0104】この構造では、仮に図中の上電極から下電
極へ電流を流したとすると、電流は上電極からフリー
層、非磁性層、固定層、固定する層を順次通過し、下電
極層へと流れる。この際、縦バイアス層は絶縁層および
非磁性層により固定層以下の層と電気的に絶縁されてい
るので、電流の流れ方に関与することはない。
【0105】また、縦バイアス層はフリー層に接してい
るので、その縦バイアスはフリー層に十分印加されるこ
とになる。
【0106】したがって、この構造を用いることによ
り、磁気抵抗効果膜部をセンス電流がきちんと流れるこ
とと、フリー層に縦バイアスをきちんと印加することを
両立することができる。
【0107】ここでは、下シールド上に下電極を積層
し、上電極上に上シールドを積層した構造について述べ
たが、下シールドと下電極との間、または上電極と上シ
ールドとの間に下ギャップ層として絶縁層を配置するこ
とも可能である。また、下シールドと下電極、上電極と
上シールドを兼用にすることもできる。
【0108】下電極層とフリー層との間には下地層を、
反強磁性層と上電極層との間には上部層を設けることも
できる。また、ここでは磁気抵抗効果膜のうちフリー層
のみをパターン化した場合について示したが、少なくと
もフリー層がパターン化されていればよく、それ以下の
部分はどこまでパターン化するかは適宜選択することが
できる。
【0109】次に、本発明に係る磁気抵抗効果ヘッド3
0の第6の具体例に係る構成を図9を参照しながら詳細
に説明する。
【0110】即ち、図9には、シールド型センサ部をA
BS面の面に平行に切った時の断面の概念図が示されて
おり、図中、基体上に形成された下シールド層1と、少
なくとも一部が下シールド層1の上部に形成されるか下
シールド層1と兼用された下電極層2と、当該下電極層
2上に形成された、固定する層3/固定層4/非磁性層
5/フリー層6を基本構成とする強磁性トンネル接合膜
或いは磁気抵抗効果膜20と、当該非磁性層5上に形成
されると共に、一部が当該フリー層6に接している絶縁
層8と、界面制御層11を介するかあるいは直接に、少
なくとも一部がフリー層6上に接して配置されている縦
バイアス層7と、少なくとも一部が当該縦バイアス層7
に接している上電極層9と、少なくとも一部が当該上電
極層9の上部に形成されるか、上電極層9と兼用された
上シールド10と、からなること磁気抵抗効果ヘッド3
0が示されている。
【0111】上記した本発明に係る磁気抵抗効果ヘッド
30についてより詳細に説明するならば、図9に示す様
に、基体上に下シールド1、下電極2、固定する層3、
固定層4および非磁性層5が順次積層される。
【0112】その上に図のようにパターン化されたフリ
ー層6/界面制御層11/縦バイアス層7を積層する。
【0113】本具体例に於ける当該界面制御層11は、
電気的には、導電性を有しているが、磁界を制御する機
能を有するものであり、従って、当該フリー層6と当該
縦バイアス層7との間の導通性は確保する事が出来る。
【0114】本発明に於ける当該縦バイアス7は界面制
御層11により印加される大きさがコントロールされた
後に、フリー層6に印加される。
【0115】フリー層6の左右には絶縁層が配置されて
いる。さらにその上部には上電極層9および上シールド
層10が積層される。
【0116】図示していない下地層/固定する層3/固
定層4/非磁性層5/フリー層6の部分が磁気抵抗効果
膜若しくは強磁性トンネル接合膜である。
【0117】この構造では、仮に図中の上電極から下電
極へ電流を流したとすると、電流は上電極から縦バイア
ス層、界面制御層、フリー層、非磁性層、固定層、固定
する層を順次通過し、下電極層へと流れる。この際、酸
化物縦バイアス層は絶縁層なので、電流の流れ方に関与
することはない。
【0118】また、縦バイアス層はフリー層に接してい
るので、その縦バイアスはフリー層に十分印加されるこ
とになる。したがって、この構造を用いることにより、
磁気抵抗効果膜部をセンス電流がきちんと流れること
と、フリー層に縦バイアスをきちんと印加することを両
立することができる。
【0119】ここでは、下シールド上に下電極を積層
し、上電極上に上シールドを積層した構造について述べ
たが、下シールドと下電極との間、または上電極と上シ
ールドとの間に下ギャップ層として絶縁層を配置するこ
とも可能である。
【0120】また、下シールドと下電極、上電極と上シ
ールドを兼用にすることもできる。下電極層とフリー層
との間には下地層を、反強磁性層と上電極層との間には
上部層を設けることもできる。縦バイアス材料に適当な
材料を選べば、界面制御層を省略することもできる。
【0121】また、ここでは磁気抵抗効果膜のうちフリ
ー層のみをパターン化した場合について示したが、少な
くともフリー層がパターン化されていればよく、それ以
下の部分はどこまでパターン化するかは適宜選択するこ
とができる。
【0122】次に、本発明に係る磁気抵抗効果ヘッド3
0の第7の具体例に係る構成を図10を参照しながら詳
細に説明する。
【0123】即ち、図10には、シールド型センサ部を
ABS面の面に平行に切った時の断面の概念図が示され
ており、図中、基体上に形成された下シールド層1と、
少なくとも一部が下シールド1の上部に形成されるか下
シールド1と兼用された下電極層2と、当該下電極層2
上に形成された、固定する層3/固定層4/非磁性層5
/フリー層6を基本構成とする強磁性トンネル接合膜若
しくは磁気抵抗効果膜20と、少なくとも一部が当該非
磁性層5に接しており、且つ他の部分が当該フリー層6
に接している酸化物縦バイアス層7と、少なくとも一部
が当該フリー層6に接している上電極層9と、少なくと
も一部が上電極層9の上部に形成されるか、上電極層9
と兼用された上シールド10と、からなる磁気抵抗効果
ヘッド30が示されている。
【0124】上記した本発明に係る磁気抵抗効果ヘッド
30についてより詳細に説明するならば、図10に示す
様に、基体上に下シールド1、下電極2、固定する層を
構成する反強磁性層3、固定層4および非磁性層5が順
次積層される。
【0125】その上に図のようにパターン化されたフリ
ー層6を積層する。フリー層6の左右には酸化物縦バイ
アス層7がその端部がフリー層6に接するように配置さ
れている。
【0126】当該酸化物縦バイアス層は、絶縁層の機能
を有しているものである。
【0127】さらにその上部には上電極層9および上シ
ールド層10が積層される。
【0128】図示されてはいない下地層/固定する層3
/固定層4/非磁性層5/フリー層6の部分が磁気抵抗
効果膜或いは強磁性トンネル接合膜20である。
【0129】この構造では、仮に図中の上電極から下電
極へ電流を流したとすると、電流は上電極からフリー
層、非磁性層、固定層、固定する層を順次通過し、下電
極層へと流れる。この際、酸化物縦バイアス層は絶縁層
なので、電流の流れ方に関与することはない。
【0130】また、縦バイアス層はフリー層に接してい
るので、その縦バイアスはフリー層に十分印加されるこ
とになる。したがって、この構造を用いることにより、
磁気抵抗効果膜部をセンス電流がきちんと流れること
と、フリー層に縦バイアスをきちんと印加することを両
立することができる。
【0131】ここでは、下シールド上に下電極を積層
し、上電極上に上シールドを積層した構造について述べ
たが、下シールドと下電極との間、または上電極と上シ
ールドとの間に下ギャップ層として絶縁層を配置するこ
とも可能である。また、下シールドと下電極、上電極と
上シールドを兼用にすることもできる。
【0132】下電極層とフリー層との間には下地層を、
反強磁性層と上電極層との間には上部層を設けることも
できる。また、ここでは磁気抵抗効果膜のうちフリー層
のみをパターン化した場合について示したが、少なくと
もフリー層がパターン化されていればよく、それ以下の
部分はどこまでパターン化するかは適宜選択することが
できる。
【0133】上記した図1から図10の各具体例に於け
るそれぞれの構造に対応する代表的な素子平面概念図
を、図14から図20に示した。ここでは、縦バイアス
形状として上から見て長方形のものを示したが、実際に
は種々の形状のものを用いることができる。
【0134】即ち、図14〜図20の平面図は、本発明
に係る当該磁気抵抗効果ヘッドを上部から見た平面図で
あって、部分的にそれぞれの積層構造が異なっている事
を示している。
【0135】例えば、図14に於ける区域Aの部分は、
シールド層10の下に直接下電極層部が配置されている
事を示し、又区域Bは、表面に絶縁層8が存在し、その
下に非磁性層5、固定層4、固定する層3、下電極2及
び下シールド層1がこの順に堆積せしめられている事を
意味しているものである。
【0136】同様に、区域Cに於いては、最表面が上シ
ールド層10で構成されていると同時にその下に上電極
層9、絶縁層8、縦バイアス層7、フリー層6、非磁性
層5、固定層4、固定する層3、下電極2及び下シール
ド層1がこの順に堆積せしめられている事を意味してい
るものである。
【0137】又、区域Dは、最表面が上シールド層10
で構成されていると同時にその下に上電極層9、フリー
層6、非磁性層5、固定層4、固定する層3、下電極2
及び下シールド層1がこの順に堆積せしめられている事
を意味しているものである。
【0138】更に、区域Eに於いては、最表面が上シー
ルド層10で構成されていると同時にその下に上電極層
9、絶縁層8、非磁性層5、固定層4、固定する層3、
下電極2及び下シールド層1がこの順に堆積せしめられ
ている事を意味しているものである。
【0139】以下図15〜図20のそれぞれのヘッドの
構造に関する平面図も同様の構成を説明するものであっ
て、各具体例に於てそれぞれ構成が異なっているが、そ
の構成の内容は、各図の説明を参照されたい。
【0140】又、上記した本発明に係る磁気抵抗効果ヘ
ッドは、シールド型磁気抵抗効果ヘッドを構成する具体
例として説明したが、本発明に係る当該強磁性トンネル
接合膜或いは磁気抵抗効果膜は、ヨーク型の磁気抵抗効
果ヘッドにも使用しえるものである事は言うまでもな
く、当該磁気抵抗効果ヘッドに於ける電流の流し方を公
知の方法に従って変更するのみで容易に転用しえるもの
である。
【0141】又、本発明に係るその他の態様としては、
上記した各具体例に示した磁気抵抗効果センサと,磁気
抵抗センサを通る電流を発生せしめる手段と,検出され
る磁界の関数として上記磁気抵抗センサの抵抗率変化を
検出する手段とを備えた磁気抵抗検出システムであり、
又更に別の態様としては、データ記録のための複数個の
トラックを有する磁気記憶媒体と,磁気記憶媒体上にデ
ータを記憶させるための磁気記録システムと,請求項2
0記載の磁気抵抗検出システムと,磁気記録システムお
よび磁気抵抗検出システムを前記磁気記憶媒体の選択さ
れたトラックへ移動させるために,磁気記録システム及
び磁気抵抗変換システムとに結合されたアクチュエータ
手段とからなる磁気記憶システムである。
【0142】以下に本発明に於いて使用される各種層に
使用しうる材料について説明する。
【0143】即ち、上記した様に本発明に係る磁気抵抗
効果ヘッド30の断面構造としては、少なくとも7種類
の具体例を使用しえるものであり、以下にそれぞれの構
造の詳細、および作成手順の代表的な例、および使用材
料に記述する。
【0144】また、記録再生ヘッドへの適用例について
も記述する。
【0145】最初に上記した7種類の具体例に於いて使
用される各層を構成する材料として共通的に使用しえる
有力な候補となる材料を以下に説明する。
【0146】基 体 アルチック、SiC、アルミナ、アルチック/アルミナ、S
iC/アルミナ 下シールド層 NiFe、CoZr、またはCoFeB、CoZrM
o、CoZrNb、CoZr、CoZrTa、CoH
f、CoTa、CoTaHf、CoNbHf、CoZr
Nb、CoHfPd、CoTaZrNb、CoZrMo
Ni合金、FeAlSi、窒化鉄系材料、MnZnフェ
ライト、NiZnフェライト、MgZnフェライトから
なる単体、多層膜、および混合物 下電極 Au、Ag、Cu、Mo、W、Y、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Taからな
る単体、多層膜、及び混合物 界面制御層 Al酸化物,Si酸化物,窒化アルミニウム,窒化シリコ
ン,ダイヤモンドライクカーボン、Au、Ag、Cu、Mo、
W、Y、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta等からなる単体、多層
膜、および混合物 上電極層 Au、Ag、Cu、Mo、W、Y、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Taからな
る単体、多層膜、および混合物 上シールド層 NiFe、CoZr、またはCoFeB、CoZrM
o、CoZrNb、CoZr、CoZrTa、CoH
f、CoTa、CoTaHf、CoNbHf、CoZr
Nb、CoHfPd、CoTaZrNb、CoZrMo
Ni合金、FeAlSi、窒化鉄系材料、MnZnフェ
ライト、NiZnフェライト、MgZnフェライトから
なる単体、多層膜、および混合物 絶縁層 Al酸化物、Si酸化物、窒化アルミニウム、窒化シリコ
ン、ダイヤモンドライクカーボンからなる単体、多層
膜、および混合物 下ギャップ層 Al酸化物、Si酸化物、窒化アルミニウム、窒化シリコ
ン、ダイヤモンドライクカーボンからなる単体、多層
膜、および混合物 上ギャップ層 Al酸化物,Si酸化物,窒化アルミニウム,窒化シリコ
ン,ダイヤモンドライクカーボンからなる単体、多層
膜、および混合物 上部層 Au、Ag、Cu、Mo、W、Y、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Taからな
る単体、多層膜、および混合物 縦バイアス層 CoCrPt、CoCr、CoPt、CoCrTa、F
eMn、NiMn、Ni酸化物、NiCo酸化物、Fe酸
化物、NiFe酸化物、IrMn、PtMn、PtPdMn、R
eMn、Coフェライト、Baフェライトからなる単体、多
層膜、および混合物
【0147】又、本発明に於ける当該磁気抵抗効果ヘッ
ドに使用される磁気抵抗効果膜の構成の例としては以下
の構成のものを用いることができる。
【0148】即ち、例えば、 ・基体/下地層/フリー層/第1MRエンハンス層/非
磁性層/第2MRエンハンス層/固定層/固定する層/
保護層 ・基体/下地層/固定する層/固定層/第1MRエンハ
ンス層/非磁性層/第2MRエンハンス層/フリー層/
保護層 ・基体/(下地層/フリー層/第1MRエンハンス層/
非磁性層/第2MRエンハンス層/固定層/固定する層
/保護層)をN回繰り返し積層した層 ・基体/(下地層/固定する層/固定層/第1MRエン
ハンス層/非磁性層/第2MRエンハンス層/フリー層
/保護層)をN回繰り返し積層させた層 ・基体/下地層/第1固定する層/第1固定層/第1M
Rエンハンス層/非磁性層/第2MRエンハンス層/フ
リー層/第3MRエンハンス層/非磁性層/第4MRエ
ンハンス層/第2固定層/第2固定する層/保護層 ・基体/下地層/(固定層/第1MRエンハンス層/非
磁性層/第2MRエンハンス層/フリー層/非磁性層
/)をN回繰り返し積層した層(Nは1以上)/固定層
/保護層 ・基体/下地層/(フリー層/第1MRエンハンス層/
非磁性層/第2MRエンハンス層/固定層/非磁性層
/)をN回繰り返し積層した層(Nは1以上)/フリー
層/保護層 ・基体/下地層/固定層/第1MRエンハンス層/非磁
性層/第2MRエンハンス層/フリー層/保護層 ・基体/下地層/フリー層/第1MRエンハンス層/非
磁性層/第2MRエンハンス層/固定層/保護層
【0149】更に、本発明に於ける当該磁気抵抗効果ヘ
ッドに於いて使用される下地層としては、金属、酸化
物、窒化物からなる単層膜、混合物膜、または多層膜を
用いる事が可能である。
【0150】具体的には、Ta、Hf、Zr、W、C
r、Ti、Mo、Pt、Ni、Ir、Cu、Ag、C
o、Zn、Ru、Rh、Re、Au、Os、Pd、N
b、Vおよびこれらの材料の酸化物あるいは窒化物、か
らなる単層膜、混合物膜、または多層膜を用いる。
【0151】添加元素として、Ta、Hf、Zr、W、
Cr、Ti、Mo、Pt、Ni、Ir、Cu、Ag、C
o、Zn、Ru、Rh、Re、Au、Os、Pd、N
b、Vを用いることもできる。
【0152】下地層は用いない場合もある。
【0153】一方、本発明に於ける当該磁気抵抗効果ヘ
ッドに於いて使用されるフリー層としては、NiFe、
CoFe、NiFeCo、FeCo、CoFeB、Co
ZrMo、CoZrNb、CoZr、CoZrTa、C
oHf、CoTa、CoTaHf、CoNbHf、Co
ZrNb、CoHfPd、CoTaZrNb、CoZr
MoNi合金またはアモルファス磁性材料を用いること
ができる。
【0154】更に、本発明に於ける当該磁気抵抗効果ヘ
ッドに於いて使用される非磁性層の材料の候補として
は、磁気抵抗効果膜が強磁性トンネル接合膜の場合と非
磁性層に導電非磁性層を用いた磁気抵抗効果膜との場合
で候補となる材料が異なる。
【0155】例えば、強磁性トンネル接合膜の非磁性層
(バリア層)としては、酸化物、窒化物、酸化物と窒化
物の混合物もしくは金属/酸化物2層膜、金属/窒化物
2層膜、金属/(酸化物と窒化物との混合物)2層膜を
用いる。
【0156】又、Ti、V、Cr、Co、Cu、Zn、
Y、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、A
g、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、Au、
Si、Al、Ti、Ta、Pt、Ni、Co、Re、V
の酸化物および窒化物の単体、多層膜、混合物、また
はこれらとTi、V、Cr、Co、Cu、Zn、Y、Z
r、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、H
f、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、Au、Si、
Al、Ti、Ta、Pt、Ni、Co、Re、Vの酸化
物および窒化物の単体、多層膜、混合物との積層膜が有
力な候補となる。
【0157】非磁性層に導電非磁性層を用いた磁気抵抗
効果膜の場合は、Ti、V、Cr、Co、Cu、Zn、
Y、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、A
g、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、Au、
Si、Al、Ti、Ta、Pt、Ni、Co、Re、V
の単体、多層膜、混合物、またはこれらとTi、V、C
r、Co、Cu、Zn、Y、Zr、Nb、Mo、Tc、
Ru、Rh、Pd、Ag、Hf、Ta、W、Re、O
s、Ir、Pt、Au、Si、Al、Ti、Ta、P
t、Ni、Co、Re、Vの単体、多層膜、混合物との
積層膜が有力な候補となる。
【0158】第1および第2MRエンハンス層としては
Co、NiFeCo、FeCo等、またはCoFeB、
CoZrMo、CoZrNb、CoZr、CoZrT
a、CoHf、CoTa、CoTaHf、CoNbH
f、CoZrNb、CoHfPd、CoTaZrNb、
CoZrMoNi合金またはアモルファス磁性材料を用
いる。MRエンハンス層を用いない場合は、用いた場合
に比べて若干MR比が低下するが、用いない分だけ作製
に要する工程数は低減する。
【0159】本発明に於いて使用される固定層として
は、NiFe、CoFe、NiFeCo、FeCo、C
oFeB、CoZrMo、CoZrNb、CoZr、C
oZrTa、CoHf、CoTa、CoTaHf、Co
NbHf、CoZrNb、CoHfPd、CoTaZr
Nb、CoZrMoNi合金またはアモルファス磁性材
料を用いることができる。
【0160】または、これらと、Ti、V、Cr、C
o、Cu、Zn、Y、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、
Rh、Pd、Ag、Hf、Ta、W、Re、Os、I
r、Pt、Au、Si、Al、Ti、Ta、Pt、N
i、Co、Re、Vをベースとするグループからなる単
体、合金、または積層膜とを、組み合わせた積層膜を用
いることも可能である。
【0161】Co/Ru/Co、CoFe/Ru/Co
Fe、CoFeNi/Ru/CoFeNi、Co/Cr
/Co、CoFe/Cr/CoFe、CoFeNi/C
r/CoFeNiは有力な候補である。固定する層とし
ては、FeMn、NiMn、IrMn、RhMn、Pt
PdMn、ReMn、PtMn、PtCrMn、CrM
n、CrAl、TbCo、Ni酸化物、Fe酸化物、N
i酸化物とCo酸化物の混合物、Ni酸化物とFe酸化
物の混合物、Ni酸化物/Co酸化物2層膜、Ni酸化
物/Fe酸化物2層膜、CoCr、CoCrPt、Co
CrTa、PtCoなどを用いることができる。
【0162】PtMnもしくはPtMnにTi、V、C
r、Co、Cu、Zn、Y、Zr、Nb、Mo、Tc、
Ru、Rh、Pd、Ag、Hf、Ta、W、Re、O
s、Ir、Pt、Au、Si、Al、Ti、Taを添加
した材料は有力な候補である。
【0163】又、当該保護層としては、酸化物、窒化
物、酸化物と窒化物の混合物もしくは金属/酸化物2層
膜、金属/窒化物2層膜、金属/(酸化物と窒化物との
混合物)2層膜、を用いる。
【0164】Ti、V、Cr、Co、Cu、Zn、Y、
Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、H
f、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、Au、Si、
Al、Ti、Ta、Pt、Ni、Co、Re、Vの酸化
物および窒化物の単体、多層膜、混合物、またはこれら
とTi、V、Cr、Co、Cu、Zn、Y、Zr、N
b、Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、Hf、T
a、W、Re、Os、Ir、Pt、Au、Si、Al、
Ti、Ta、Pt、Ni、Co、Re、Vの酸化物およ
び窒化物の単体、多層膜、混合物との席層膜が有力な候
補となる。保護層は用いない場合もある。
【0165】次に、図1から図10に代表例を示した構
造の各ヘッドの代表的な作成手順を示す。
【0166】図21(A)〜(H)は図1に示した構造
のヘッドの作成手順の例である。
【0167】基体上に下シールド1、下電極2、磁気抵
抗効果膜20を順次形成する。その上にステンシルPR
を形成し、縦バイアス7及び絶縁層8を成膜した後にリ
フトオフする。
【0168】更に、PRを形成し、非磁性層5までミリ
ングした後、絶縁層8を成膜する。
【0169】リフトオフした後に、下電極2が露出する
まで絶縁層部8を穴あけし、上電極9及び上シールド1
0を形成する。
【0170】図22(A)〜(H)は、図2に示した構
造のヘッドの作成手順の例である。
【0171】基体上に下シールド1、下電極2、磁気抵
抗効果膜20を順次形成する。
【0172】その上にステンシルPRを形成し、非磁性
層5までミリングした後に、絶縁層8を成膜し、リフト
オフする。
【0173】PRを形成し、上電極10を成膜した後に
リフトオフする。PRを形成し、縦バイアス7及び絶縁
層8を成膜した後にリフトオフする。
【0174】下電極2が露出するまで絶縁層部8に穴あ
けし、上シールド10を形成する。
【0175】一方、図23(A)〜(I)は、図3に示
した構造のヘッドの作成手順の例である。
【0176】基体上に下シールド1、下電極2を順次形
成する。その上にステンシルPRを形成し、縦バイアス
7を成膜した後にリフトオフする。
【0177】更に、磁気抵抗効果膜20、上電極9を成
膜した後に、PRを形成し、非磁性層までミリングし
た。
【0178】その後、絶縁層8を成膜し、リフトオフし
た後に、下電極2が露出するまで絶縁層部8に穴あけ
し、上シールド10を形成する。
【0179】尚、図4〜図6に示した構造のヘッドの作
成方法は図3の場合に準ずる。
【0180】更に、図24(A)〜(H)は、図7に示
した構造のヘッドの作成手順の例である。
【0181】即ち、基体上に下シールド1、下電極2、
磁気抵抗効果膜20、上電極9を順次形成する。
【0182】その上にステンシルPRを形成し、フリー
層6までミリングした後にPR除去をする。
【0183】更に、PRを形成し、縦バイアス層7を成
膜した後、リフトオフする。更に、絶縁層8を成膜し、
ケミカルメカニカルポリッシング(CMP)により絶縁
層8を上電極9が露出するところまで削る。又、下電極
2が露出するまで絶縁層部8を穴あけし、上シールド1
0を形成する。
【0184】次に、図25(A)〜(H)は、図8に示
した構造のヘッドの作成手順の例である。
【0185】つまり、基体上に下シールド1、下電極
2、磁気抵抗効果膜20を順次形成する。その上にステ
ンシルPRを形成し、非磁性層5までミリングした後
に、絶縁層8および縦バイアス層7を順次成膜し、リフ
トオフする。
【0186】更に、PRを形成し、絶縁層8までミリン
グした後に、PRを除去する。下電極2が露出するまで
絶縁層部8を穴あけし、上シールド10を形成する。
【0187】一方、図26(A)〜(F)は、図10に
示した構造のヘッドの作成手順の例である。
【0188】即ち、基体上に下シールド1、下電極2、
磁気抵抗効果膜20、界面制御層11、縦バイアス層7
を順次形成する。その上にステンシルPRを形成し、非
磁性層5までミリングした後に、絶縁層8を成膜し、リ
フトオフする。
【0189】下電極2が露出するまで絶縁層部8を穴あ
けし、上電極9及び上シールド10を形成する。
【0190】尚、図10に示した磁気抵抗効果ヘッド構
造の作成手順は図25に示した図8の構造の場合と同じ
であるので、詳しい説明は省略する。
【0191】次に、本発明の作成手順を、実際の試作に
近い素子形状で、図27乃至図28を参照しながらより
詳細に記述する。
【0192】ここでは図3に相当する構造の場合を例に
記述することにする。
【0193】工程1:下シールドを成膜し、PR形成及
びミリングまたはリフトオフにより図27(A)に示さ
れる様な形状にパターン化する。(尚、図中太線で囲ま
れている範囲がこの工程でパターン化された範囲であ
る.以下においても同じ)
【0194】その後、下ギャップおよび下電極を成膜す
る。
【0195】工程2:PR形成及びミリングにより下電
極を、図27(B)に示される様にパターン化する。
【0196】工程3:図27(C)に示される様にリフ
トオフPRを形成し、下電極厚付け層を成膜し、リフト
オフする。
【0197】工程4:縦バイアス層パターン化のための
PRを形成し、図27(D)に示される様な形状にミリ
ングし、PRを除去した後にTMR膜及び上電極層1を
成膜する。
【0198】工程5:図27(E)に示される様にTM
R膜パターン化のためのPRを形成し、TMR膜をバリ
ア層までミリングした後にPRを除去する。
【0199】工程6:図27(F)に示される様にPR
を形成し、バリア層、フリー層、下地層、絶縁層をミリ
ングし、PRを除去する。
【0200】工程7:図28(A)に示される様に上電
極2リフトオフ用PRを形成し、上電極2を成膜した後
に、リフトオフする。
【0201】工程8:図28(B)に示される様に上電
極厚付け層リフトオフ用PRを形成し、厚付け層を成膜
した後にリフトオフする。
【0202】工程9:図28(C)に示される様に絶縁
厚付け層リフトオフ用PRを形成し、厚付け層を成膜し
た後にリフトオフする。
【0203】工程10:図28(D)に示される様に上
ギャップ層を成膜し、電極穴開け用PRを形成し、電極
が露出するまでミリングした後に、PRを除去する。
【0204】工程11:図28(E)に示される様に記
録ヘッド部作成を作成する。
【0205】記録ヘッド部はどのような構成のものであ
ってもかまわないので、図中では表示を省略してある。
【0206】次に、基体を適当な大きさに切断加工した
後に、図に示したようにABS面が露出するまで基体ご
と研磨をする。
【0207】図には描かれていないが、この後装置とし
て組みあがった状態でヘッド動作時に最適な飛行姿勢を
とるようにABS面を適当な形状に加工し、サスペンシ
ョンに組み込み、配線をした後に出荷する。
【0208】ここでは図3の構造の場合のみについて記
述したが、図1、図2、図7〜図10の構造の場合もほ
ぼ同様の工程で作成する事ができるので、ここでは記述
しないが、その概要については図21〜図26に記載さ
れている。
【0209】尚、図29は、図28に示す工程11が終
了後のヘッドを磁気抵抗効果素子部を含む縦方向に切断
た場合の磁気抵抗効果素子近傍の構成を示す断面図であ
る。
【0210】次に、本発明の記録再生ヘッド及び記録再
生システムへの適用例を示す。
【0211】図30は本発明を適用した記録再生ヘッド
50の概念図である。
【0212】当該ヘッドは、基体42上に再生ヘッド4
5と、磁極43、コイル41、上磁極44、及び記録ヘ
ッド46とから形成されている。この際上部シールド膜
と下部磁性膜とを共通にしても、別に設けてもかまわな
い。
【0213】このヘッド50により、記録媒体上に信号
を書き込み、また、記録媒体から信号を読み取るのであ
る。再生ヘッドの感知部分と、記録ヘッドの磁気ギャッ
プはこのように同一スライダ上に重ねた位置に形成する
ことで、同一とラックに同時に位置決めができる。この
ヘッドをスライダに加工し、磁気記録再生装置に搭載し
た。
【0214】又、図31は本発明の磁気抵抗効果素子を
用いた磁気記録再生装置50の概念図である。
【0215】ヘッドスライダーを兼ねる基板52上に、
再生ヘッド51および記録ヘッド50を形成し、これを
記録媒体53上に位置ぎめして再生を行う。
【0216】記録媒体53は回転し、ヘッドスライダー
は記録媒体53の上を、0.2μm以下の高さ、あるい
は接触状態で対抗して相対運動する。
【0217】この機構により、再生ヘッド51は記録媒
体53に記録された磁気的信号を、その漏れ磁界54か
ら読み取ることのできる位置に設定されるのである。
【0218】以下に、本発明に係る当該磁気抵抗効果ヘ
ッドの製造条件の具体例を説明する。
【0219】(1)強磁性トンネル接合ヘッドの場合
【0220】最初に比較のために、従来例に記載されて
いる図11の構造のヘッドを作成した。この際トンネル
接合膜としては、Ta(3nm)/Pt46Mn54
(25nm)/Co90Fe10(5)/Ru(0.
9)/Co90Fe10(5)/Al酸化物(2nm)
/Co90Fe10(2nm)/Ni82Fe18/
(8)/Ta(3nm)を用いた。
【0221】膜形成後には250℃、5時間の熱処理を
成膜時の磁界とは直交する方向に500Oeの磁界を印
加しつつ行った。
【0222】ヘッドを構成する各要素としては以下のも
のを用いた。
【0223】基体…厚さ2mのアルチック上にアルミナ
を10μm積層したもの 下シールド層…厚さ1μmのCo65Ni12Fe23
(組成はat%、以下同じ) 下電極層…Ta(5nm) /Au( 60nm) /Ta
(5nm) 上電極層…Ta(5nm) /Au( 60nm) /Ta
(5nm) 上シールド層…厚さ1μmのCo89Zr4Ta4Cr
3 絶縁層…厚さ20nmのアルミナ 縦バイアス層…Cr(10nm)/Co74.5Cr1
0.5Pt15(3636nm) 界面制御層…なし 下ギャップ層…なし 上ギャップ層…なし 上部層…なし
【0224】このヘッドを図30のような記録再生一体
型ヘッドに加工およびスライダ加工し、CoCrTa系
媒体上にデータを記録再生した。この際、書き込みトラ
ック幅は3μm、書き込みギャップは0.2μm、読み
込みトラック幅は2μmとした。
【0225】TMR素子部の加工にはI線を用いたフォ
トレジスト工程、およびミリング工程を用いた。書き込
みヘッド部のコイル部作成時のフォトレジスト硬化工程
は250℃、2時間とした。
【0226】この工程により本来は素子高さ方向を向い
ていなければならない固定層および固定する層の磁化方
向が回転し、磁気抵抗効果素子として正しく動作しなく
なったので、再生ヘッド部および記録ヘッド部作成終了
後に、200℃、500Oe磁界中、1時間の着磁熱処
理を行った。
【0227】この着磁熱処理によるフリー層の磁化容易
軸の着磁方向への回転は、磁化曲線からほとんど観測さ
れなかった。
【0228】媒体の保磁力は3.0kOe、MrTは
0.35emu/cm2とした。試作したヘッドを用い
て、再生出力、S/N、再生出力が半減するマーク長
(周波数)、ビットエラーレートを測定した。
【0229】測定結果を以下に示す。
【0230】再生出力は3.1mVと大きく、再生出力
が半減する記録再生周波数もそれほど悪くないが、S/
Nが21dBと低く、ビットエラーレートも1×10-3
と悪かった。
【0231】これは再生信号にバルクハウゼンノイズが
乗っているためであり、ヘッドのR−Hループを測定し
たところ、フリー層磁化反転のヒステリシスが大きくフ
リー層の磁壁移動に伴うバルクハウゼンノイズが発生し
ている事が明らかになった。
【0232】図11の構造では、縦バイアス層とフリー
層とが絶縁層により隔離されているために、縦バイアス
がフリー層に十分印加されず、縦バイアスがバルクハウ
ゼンノイズの低減に寄与しなかったためと考察された。
【0233】再生出力…3.1mV 再生出力が半減する記録再生周波数…170KFCI S/N…21dB ビットエラーレート…1×10-3
【0234】次に、本発明の実施例として、図1〜図1
0の構造のヘッドを作成した。膜形成後には250℃、
5時間の熱処理を成膜時の磁界とは直交する方向に50
0Oeの磁界を印加しつつ行った。ヘッドの各構成要素
としては以下のものを用いた。
【0235】トンネル接合膜…Ta(3nm)/Pt4
6Mn54(25nm)/Co90Fe10(5)/R
u(0.9)/Co90Fe10(5)/Al酸化物
(2nm)/Co90Fe10(2nm)/Ni82F
e18/(8)/Ta(3nm) 基体…厚さ2mmのアルチック上にアルミナを10μm
積層したものを使用した。
【0236】下シールド層…厚さ1μmのCo65Ni
12Fe23(組成はat%、以下同じ) 下電極層…Ta(5nm) /Au( 60nm) /Ta
(5nm) 上電極層…Ta(5nm) /Au( 60nm) /Ta
(5nm) 上シールド層…厚さ1μmのCo89Zr4Ta4Cr
3 絶縁層…厚さ20nmのアルミナ 縦バイアス層…Cr(10nm)/Co74.5Cr1
0.5Pt15(36nm) (図12の構成の場合を除
く)、 Baフェライト(50nm)(図10の構成の場合) 界面制御層…Cu(1.2nm)(図9の構成の場合の
み適用) 下ギャップ層…なし 上ギャップ層…なし 上部層…なし
【0237】このヘッドを図30のような記録再生一体
型ヘッドに加工およびスライダ加工し、CoCrTa系
媒体上にデータを記録再生した。この際、書き込みトラ
ック幅は3μm、書き込みギャップは0.2μm、読み
込みトラック幅は2μmとした。TMR素子部の加工に
はI線を用いたフォトレジスト工程、およびミリング工
程を用いた。
【0238】書き込みヘッド部のコイル部作成時のフォ
トレジスト硬化工程は250℃、2時間とした。
【0239】この工程により本来は素子高さ方向を向い
ていなければならない固定層および固定する層の磁化方
向が回転し、磁気抵抗効果素子として正しく動作しなく
なったので、再生ヘッド部および記録ヘッド部作成終了
後に、200℃、500Oe磁界中、1時間の着磁熱処
理を行った。
【0240】この着磁熱処理によるフリー層の磁化容易
軸の着磁方向への回転は、磁化曲線からほとんど観測さ
れなかった。
【0241】媒体の保磁力は3.0kOe、MrTは
0.35emu/cm2とした。試作したヘッドを用い
て、再生出力、S/N、再生出力が半減するマーク長
(周波数)、ビットエラーレートを測定した。測定結果
を以下に示す。
【0242】前述の従来例(図12の構造の場合)もあ
わせて示してある。その結果、再生出力は従来構造の場
合も本発明の構造の場合もほぼ同程度であり、再生出力
が半減する周波数も本発明の場合の方が若干向上する程
度でそれほど差がなかった。
【0243】しかし、本発明の場合はいずれの場合も従
来例と比較してS/Nが格段に優れており、ビットエラ
ーレートも格段に良好であるという結果が得られた。
【0244】これは、図1から図10に示したような縦
バイアスの少なくとも一部が磁気抵抗効果素子中のフリ
ー磁性層に接するような構造にすることにより、フリー
層に有効に縦バイアスが印加されるようになり、結果と
してフリー層のバルクハウゼンノイズが低減したためで
あると思われる。
【0245】実際に、ヘッド構造でのR−HループをM
Rスターを用いて測定したところ、フリー層のヒステリ
シスが従来構造の場合と比較して飛躍的に改善されてい
ることがわかった。
【0246】 構 成 図11 図1 図2 図3 図7 図8 図10 図9 (従来例) 再生出力(mV) 3.1 3.0 3.1 3.1 3.0 3.0 3.1 3.1 再生出力が半減する 記録再生周波数(kFCI) 170 180 190 185 190 185 185 180 S/N(dB) 21 31 30 31 31 30 29 29 1×10-3 1×10-7 同左 同左 同左 同左 同左 同 左 以下
【0247】(2)スピンバルブヘッドの場合
【0248】最初に比較のために、従来例に記載されて
いる図11の構造のスピンバルブを用いたヘッドを作成
した。
【0249】この際スピンバルブ膜としては、/Pt
(2nm)/Ir21Mn79 (5nm) /Co90F
e10(5)/Ru(0.9)/Co90Fe10
(5)/Cu(2nm)/Co90Fe10(1nm)
/Ni82Fe18(3)/Pt(2nm)を用いた。
【0250】膜形成後には230℃、5時間の熱処理を
成膜時の磁界とは直交する方向に500Oeの磁界を印
加しつつ行った。ヘッドを構成する各要素としては以下
のものを用いた。
【0251】基体…厚さ2mmのアルチック上にアルミ
ナを10μm積層したもの 下シールド層…厚さ0.3μmのCo65i12Fe2
3(組成はat%、以下同じ) 下電極層…Ta(5nm) /Au( 60nm) /Ta
(5nm) 上電極層…Ta(5nm) /Au( 60nm) /Ta
(5nm) 上シールド層…厚さ0.3μmのCo89Zr4Ta4
Cr3 絶縁層…厚さ20nmのアルミナ 縦バイアス層…Cr(5nm)/Co74.5Cr1
0.5Pt15Cr(12nm) 界面制御層…なし 下ギャップ層…なし 上ギャップ層…なし 上部層…なし
【0252】このヘッドを図30のような記録再生一体
型ヘッドに加工およびスライダ加工し、CoCrTa系
媒体上にデータを記録再生した。
【0253】この際、書き込みトラック幅は0.5μ
m、書き込みギャップは0.08μm、読み込みトラッ
ク幅は0.2μmとした。スピンバルブ素子部の加工に
は、電子線の直接描画によるフォトレジスト工程、及び
反応性エッチング工程を用いた。
【0254】書き込みヘッド部のコイル部作成時のフォ
トレジスト硬化工程は250℃、2時間とした。
【0255】この工程により本来は素子高さ方向を向い
ていなければならない固定層および固定する層の磁化方
向が回転し、磁気抵抗効果素子として正しく動作しなく
なったので、再生ヘッド部および記録ヘッド部作成終了
後に、180℃、500Oe磁界中、1時間の着磁熱処
理を行った。
【0256】この着磁熱処理によるフリー層の磁化容易
軸の着磁方向への回転は、磁化曲線からほとんど観測さ
れなかった。
【0257】媒体の保磁力は4.0kOe、MrTは
0.38emu/cm2とした。試作したヘッドを用い
て、再生出力、S/N、再生出力が半減するマーク長
(周波数)、ビットエラーレートを測定した。
【0258】測定結果を以下に示す。再生出力は3.8
mVと大きく、再生出力が半減する記録再生周波数もそ
れほど悪くないが、S/Nが20dBと低く、ビットエ
ラーレートも2×10-3と悪かった。
【0259】これは再生信号にバルクハウゼンノイズが
乗っているためであり、ヘッドのR−Hループを測定し
たところ、フリー層磁化反転のヒステリシスが大きくフ
リー層の磁壁移動に伴うバルクハウゼンノイズが発生し
ている事が明らかになった。図1の構造では、縦バイア
ス層とフリー層とが絶縁層により隔離されているため
に、縦バイアスがフリー層に十分印加されず、縦バイア
スがバルクハウゼンノイズの低減に寄与しなかったため
と考察された。
【0260】再生出力…3.8mV 再生出力が半減する記録再生周波数…180kFCI S/N…20dB ビットエラーレート…2×10-3
【0261】次に、本発明の実施例として図1〜図10
の構造のヘッドを作成した。
【0262】膜形成後には250℃、5時間の熱処理を
成膜時の磁界とは直交する方向に500Oeの磁界を印
加しつつ行った。ヘッドの各構成要素としては以下のも
のを用いた。
【0263】スピンバルブ膜…/Pt(2nm)/Ir
21Mn79 (5nm) /Co90Fe10(5)/R
u(0.9)/Co90Fe10(5)/Cu(2n
m)/Co90Fe10(1nm) /Ni82Fe18
(3)/Pt(2nm) 基体…厚さ2mmのアルチック上にアルミナを10μm
積層したもの 下シールド層…厚さ0.3μmのCo65Ni12Fe
23(組成はat%、以下同じ) 下電極層…Ta(5nm) /Au( 60nm) /Ta
(5nm) 上電極層…Ta(5nm) /Au( 60nm) /Ta
(5nm) 上シールド層…厚さ0.3μmのCo89Zr4Ta4
Cr3 絶縁層…厚さ20nmのアルミナ 縦バイアス層…Cr(5nm)/Co74.5Cr1
0.5Pt15(12nm) 界面制御層…なし 下ギャップ層…なし 上ギャップ層…なし 上部層…なし
【0264】このヘッドを図30のような記録再生一体
型ヘッドに加工およびスライダ加工し、CoCrTa系
媒体上にデータを記録再生した。
【0265】この際、書き込みトラック幅は0.5μ
m、書き込みギャップは0.08μm、読み込みトラッ
ク幅は0.2μmとした。スピンバルブ素子部の加工に
は、電子線の直接描画によるフォトレジスト工程、及び
反応性エッチング工程を用いた。
【0266】書き込みヘッド部のコイル部作成時のフォ
トレジスト硬化工程は250℃、2時間とした。この工
程により本来は素子高さ方向を向いていなければならな
い固定層および固定する層の磁化方向が回転し、磁気抵
抗効果素子として正しく動作しなくなったので、再生ヘ
ッド部および記録ヘッド部作成終了後に、200℃、5
00Oe磁界中、1時間の着磁熱処理を行った。
【0267】この着磁熱処理によるフリー層の磁化容易
軸の着磁方向への回転は、磁化曲線からほとんど観測さ
れなかった。
【0268】媒体の保磁力は4.0kOe、MrTは
0.38emu/cm2とした。
【0269】試作したヘッドを用いて、再生出力、S/
N、再生出力が半減するマーク長(周波数)、ビットエ
ラーレートを測定した。
【0270】測定結果を以下に示す。
【0271】試作したヘッドを用いて、再生出力、S/
N、再生出力が半減するマーク長(周波数)、ビットエ
ラーレートを測定した。
【0272】測定結果を以下に示す。前述の従来例(図
13の構造の場合)もあわせて示してある。
【0273】その結果、再生出力は従来構造の場合も本
発明の構造の場合もほぼ同程度であり、再生出力が半減
する周波数も本発明の場合の方が若干向上する程度でそ
れほど差がなかった。
【0274】しかし、本発明の場合はいずれの場合も従
来例と比較してS/Nが格段に優れており、ビットエラ
ーレートも格段に良好であるという結果が得られた。
【0275】これは、図1から図10に示したような縦
バイアスの少なくとも一部が磁気抵抗効果素子中のフリ
ー磁性層に接するような構造にすることにより、フリー
層に有効に縦バイアスが印加されるようになり、結果と
してフリー層のバルクハウゼンノイズが低減したためで
あると思われる。
【0276】実際に、ヘッド構造でのR−HループをM
Rテスターを用いて測定したところ、フリー層のヒステ
リシスが従来構造の場合と比較して飛躍的に改善されて
いることがわかった。
【0277】 構 成 図11 図1 図2 図3 図7 図8 図10 図9 (従来例) 再生出力(mV) 3.8 3.9 3.7 3.8 3.7 3.8 3.9 3.9 再生出力が半減する 記録再生周波数(kFCI) 175 185 190 180 195 190 185 185 S/N(dB) 20 33 34 33 33 34 30 31 2×10-3 1×10-7 同左 同左 同左 同左 同左 同左 以下
【0278】次に、本発明を適用して試作された磁気デ
ィスク装置の説明をする。
【0279】磁気ディスク装置はベース上に3枚の磁気
ディスクを備え、ベース裏面にヘッド駆動回路および信
号処理回路と入出力インターフェイスとを収めている。
【0280】外部とは32ビットのバスラインで接続さ
れる。磁気ディスクの両面には6個のヘッドが配置され
ている。ヘッドを駆動するためのロータリーアクチュエ
ータとその駆動及び制御回路、ディスク回転用スピンド
ル直結モータが搭載されている。
【0281】ディスクの直径は46mmであり、データ
面は直径10mmから40mmまでを使用する。埋め込
みサーボ方式を用い、サーボ面を有しないため高密度化
が可能である。
【0282】本装置は、小型コンピューターの外部記憶
装置として直接接続が可能になっている。入出力インタ
ーフェイスには、キャッシュメモリを搭載し、転送速度
が毎秒5から20メガバイトの範囲であるバスラインに
対応する。また、外部コントローラを置き、本装置を複
数台接続することにより、大容量の磁気ディスク装置を
構成することも可能である。
【0283】
【発明の効果】本発明の適用により、従来より再生波形
のノイズが少なく、S/N及びビットエラーレートが良
好な磁気抵抗効果センサ、磁気抵抗効果ヘッド、および
記録再生システムを得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る磁気抵抗効果ヘッドの第
1の具体例の構成を説明する断面図である。
【図2】図2は、本発明に係る磁気抵抗効果ヘッドの第
2の具体例の構成を説明する断面図である。
【図3】図3は、本発明に係る磁気抵抗効果ヘッドの第
3の具体例の構成を説明する断面図である。
【図4】図4は、本発明に係る磁気抵抗効果ヘッドの第
3の具体例の一変形例の構成を説明する断面図である。
【図5】図5は、本発明に係る磁気抵抗効果ヘッドの第
3の具体例の他の変形例の構成を説明する断面図であ
る。
【図6】図6は、本発明に係る磁気抵抗効果ヘッドの第
3の具体例の別の変形例の構成を説明する断面図であ
る。
【図7】図7は、本発明に係る磁気抵抗効果ヘッドの第
4の具体例の構成を説明する断面図である。
【図8】図8は、本発明に係る磁気抵抗効果ヘッドの第
5の具体例の構成を説明する断面図である。
【図9】図9は、本発明に係る磁気抵抗効果ヘッドの第
7の具体例の構成を説明する断面図である。
【図10】図10は、本発明に係る磁気抵抗効果ヘッド
の第6の具体例の構成を説明する断面図である。
【図11】図11は、従来の磁気抵抗効果ヘッドの構成
の例を示す断面図である。
【図12】図12は、磁気抵抗効果ヘッドに於ける、縦
バイアスの大きさと端部のずれ量との関係を示すグラフ
である。
【図13】図13は、図12の測定に用いた従来の磁気
抵抗効果ヘッドの構成の例を示す図である。
【図14】図14は、本発明に係る磁気抵抗効果ヘッド
の第1の具体例の構成を説明する平面図である。
【図15】図15は、本発明に係る磁気抵抗効果ヘッド
の第2の具体例の構成を説明する平面図である。
【図16】図16は、本発明に係る磁気抵抗効果ヘッド
の第3の具体例の構成を説明する平面図である。
【図17】図17は、本発明に係る磁気抵抗効果ヘッド
の第4の具体例の構成を説明する平面図である。
【図18】図18は、本発明に係る磁気抵抗効果ヘッド
の第5の具体例の構成を説明する平面図である。
【図19】図19は、本発明に係る磁気抵抗効果ヘッド
の第7の具体例の構成を説明する平面図である。
【図20】図20は、本発明に係る磁気抵抗効果ヘッド
の第6の具体例の構成を説明する平面図である。
【図21】図21は、本発明に係る第1の具体例の磁気
抵抗効果ヘッドの作成手順を示す平面図である。
【図22】図22は、本発明に係る第2の具体例の磁気
抵抗効果ヘッドの作成手順を示す平面図である。
【図23】図23は、本発明に係る第3の具体例の磁気
抵抗効果ヘッドの作成手順を示す平面図である。
【図24】図24は、本発明に係る第4の具体例の磁気
抵抗効果ヘッドの作成手順を示す平面図である。
【図25】図25は、本発明に係る第5及び第6の具体
例の磁気抵抗効果ヘッドの作成手順を示す平面図であ
る。
【図26】図26は、本発明に係る第7の具体例の磁気
抵抗効果ヘッドの作成手順を示す平面図である。
【図27】図27は、本発明に係る磁気抵抗効果ヘッド
の作成手順を示す平面図である。
【図28】図28は、本発明に係る磁気抵抗効果ヘッド
の作成手順を示す平面図である。
【図29】図29は、本発明に係る磁気抵抗効果ヘッド
に於ける磁気抵抗効果素子部を含む縦方向に切断した場
合の磁気抵抗効果素子近傍の構成を示す断面図である。
【図30】図30は、本発明に係る磁気抵抗効果ヘッド
を適用した記録再生ヘッドの構成の一例を示す斜視図で
ある。
【図31】図31は、本発明の磁気抵抗効果素子を用い
た磁気記録再生装置の構成の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…下シールド層 2…下電極層 3…固定する層 4…固定層 5…非磁性層、バリア層 6…フリー層 7…縦バイアス層 8…絶縁層 9…上電極層 10…上シールド層 11…界面制御層 20…磁気抵抗効果膜、強磁性トンネル接合膜 30…磁気抵抗効果ヘッド 41…コイル 42…基体 43…磁極 44…上磁極 45…再生ヘッド 46…ABS面 50…記録ヘッド 51…再生ヘッド 52…ヘッドスライダーを兼ねる基板 53…記録媒体 54…媒体からの漏れ磁界
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石綿 延行 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 中田 正文 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 石 勉 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 本庄 弘明 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 石原 邦彦 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 藤方 潤一 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 松寺 久雄 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 柘植 久尚 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 上條 敦 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 Fターム(参考) 5D034 BA03 BA06 BA09 BA13 BA15 BA17 BA18 BB08 CA04

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気抵抗効果素子としてフリー層/非磁
    性層/固定層を基本構成とするトンネル接合素子を用い
    たシールド型磁気抵抗効果素子において、フリー層の少
    なくとも一部に接触する縦バイアス層が設けられている
    ことを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  2. 【請求項2】 磁気抵抗効果膜として強磁性層と非磁性
    層が交互に積層して構成された基本構成を有し、磁気抵
    抗変化検出のためのセンス電流のすべてが当該非磁性層
    を通過する様に構成された磁気抵抗効果素子において、
    当該強磁性層のうち選択された少なくとも1層の少なく
    とも1部に接触する縦バイアス層が設けられていること
    を特徴とする磁気抵抗効果素子。
  3. 【請求項3】 磁気抵抗効果膜としてフリー層/非磁性
    層/固定層が積層された基本構成を有し、磁気抵抗変化
    検出のためのセンス電流のすべてが当該非磁性層を通過
    する磁気抵抗効果素子において、当該フリー層の少なく
    とも1部に接触するフリー層の磁区制御機能を有する縦
    バイアス層が設けられていることを特徴とする磁気抵抗
    効果素子。
  4. 【請求項4】 基体上に形成された下シールド層と、少
    なくとも一部が下シールド上に形成されるか下シールド
    と兼用された下電極層と、 当該下電極層上に形成される、固定する層/固定層/非
    磁性層/フリー層を基本構成とする強磁性トンネル接合
    膜と、 該フリー層上に形成され、所定のパターンを有して配置
    されている縦バイアス層、 当該フリー層上及び当該縦バイアス層上に所定のパター
    ンを有して配置されている絶縁層と、 当該フリー層上に形成され、かつ当該フリー層及び当該
    絶縁層には接するが当該縦バイアス層には接する事が無
    い様に形成された上電極層とから構成されていることを
    特徴とする磁気抵抗効果ヘッド。
  5. 【請求項5】 当該上電極層は、上シールドを兼用する
    か、当該上電極層上に更に上シールド層が設けられてい
    る事を特徴とする請求項4記載の磁気抵抗効果ヘッド。
  6. 【請求項6】 基体上に形成された下シールド層と、少
    なくとも一部が下シールド上に形成されるか下シールド
    と兼用された下電極層と、 下電極層上に形成される、固定する層/固定層/導電性
    磁性層/フリー層を基本構成とする磁気抵抗効果膜と、 当該フリー層上に形成され、所定のパターンを有して配
    置されている縦バイアス層、 当該フリー層上及び当該縦バイアス層上に所定のパター
    ンを有して配置されている絶縁層と、 当該フリー層上に形成され、かつ当該フリー層及び当該
    絶縁層には接するが当該縦バイアス層には接する事が無
    い様に形成された上電極層とから構成されていることを
    特徴とする磁気抵抗効果ヘッド。
  7. 【請求項7】 当該上電極層は、上シールドを兼用する
    か、当該上電極層上に更に上シールド層が設けられてい
    る事を特徴とする請求項6記載の磁気抵抗効果ヘッド。
  8. 【請求項8】 基体上に形成された下電極層と、 当該下電極層上に形成される固定する層/固定層/非磁
    性層/フリー層を基本構成とする強磁性トンネル接合膜
    と、 当該フリー層上に形成され、所定のパターンを有して配
    列されている当該フリー層よりも狭い幅を有する上電極
    層と、 該フリー層上に形成され、所定のパターンを有して配置
    されていると共に、その一部が当該上電極層上にも配置
    せしめられている縦バイアス層と、 少なくとも一部が縦バイアス層上に形成された上シール
    ドと、からなることを特徴とする磁気抵抗効果ヘッド。
  9. 【請求項9】 基体上に形成された下シールド層と、少
    なくとも一部が下シールドの上部に形成されるか下シー
    ルドと兼用された下電極層と、下電極層上に形成される
    固定する層/固定層/導電非磁性層/フリー層を基本構
    成とする磁気抵抗効果膜と、 当該フリー層上に形成され、所定のパターンを有して配
    列されている当該フリー層よりも狭い幅を有する上電極
    層と、 該フリー層上に形成され、所定のパターンを有して配置
    されていると共に、その一部が当該上電極層上にも配置
    せしめられている縦バイアス層と、 少なくとも一部が縦バイアス層上に形成された上シール
    ドと、からなることを特徴とする磁気抵抗効果ヘッド。
  10. 【請求項10】 基体上に形成された下シールド層と、 少なくとも一部が下シールド上部に形成されるか下シー
    ルドと兼用された下電極層と、 当該下電極層上に形成され、所定のパターンを有して配
    置されている縦バイアス層、 少なくとも一部が当該下電極層上に形成されていると共
    に、他の部分が当該縦バイアス層の上に形成されている
    フリー層と、 当該フリー層上に形成されている非磁性層/固定層/固
    定する層を基本構成とする強磁性トンネル接合膜と、 当該フリー層の少なくとも一部の上に形成され、且つ当
    該強磁性トンネル接合膜と接触する様にパターン化され
    ている絶縁層と、 当該固定する層上に接している上電極層と、 少なくとも一部が上電極層上に形成されるか、上電極層
    と兼用された上シールドと、からなることを特徴とする
    磁気抵抗効果ヘッド。
  11. 【請求項11】 基体上に形成された下シールド層と、 少なくとも一部が下シールド上部に形成されるか下シー
    ルドと兼用された下電極層と、 当該下電極層上に形成され、所定のパターンを有して配
    置されている縦バイアス層、 当該フリー層上及び当該縦バイアス層上に所定のパター
    ンを有して配置されている絶縁層と、 少なくとも一部が当該下電極層上に形成されていると共
    に、他の部分が当該縦バイアス層の上に形成されている
    フリー層と、 当該フリー層上に形成されている導電性非磁性層/固定
    層/固定する層を基本構成とする磁気抵抗効果膜と、 当該フリー層の少なくとも一部の上に形成され、且つ当
    該磁気抵抗効果膜と接触する様にパターン化されている
    絶縁層と、 当該固定する層上に接している上電極層と、 少なくとも一部が上電極層上に形成されるか、上電極層
    と兼用された上シールドと、からなることを特徴とする
    磁気抵抗効果ヘッド。
  12. 【請求項12】 基体上に形成された下シールド層と、 少なくとも一部が下シールドの上部に形成されるか、下
    シールドと兼用された下電極層と、 当該下電極層上に形成されたフリー層と、 当該フリー層上に、所定のパターンを有して配置されて
    いる縦バイアス層と、 当該縦バイアス層と接しているフリー層/バリア層/固
    定層/固定する層を基本構成とする強磁性トンネル接合
    膜と、 当該フリー層及び当該縦バイアス層の少なくとも一部上
    に所定のパターンを有して配置されている絶縁層と、 当該固定する層上に形成され、少なくとも一部が固定す
    る層に接している上電極層と、 少なくとも一部が上電極層の上部に形成されるか、上電
    極層と兼用された上シールドと、 からなることを特徴とする磁気抵抗効果ヘッド。
  13. 【請求項13】 基体上に形成された下シールド層と、 少なくとも一部が下シールドの上部に形成されるか、下
    シールドと兼用された下電極層と、 当該下電極層上に形成されたフリー層と、 当該フリー層上に、所定のパターンを有して配置されて
    いる縦バイアス層と、 当該縦バイアス層と接しているフリー層/導電性非磁性
    層/固定層/固定する層を基本構成とする磁気抵抗効果
    膜と、 当該フリー層及び当該縦バイアス層の少なくとも一部上
    に所定のパターンを有して配置されている絶縁層と、 当該固定する層上に形成され、少なくとも一部が固定す
    る層に接している上電極層と、 少なくとも一部が上電極層の上部に形成されるか、上電
    極層と兼用された上シールドと、からなることを特徴と
    する磁気抵抗効果ヘッド。
  14. 【請求項14】 基体上に形成された下シールド層と、 少なくとも一部が下シールドの上部に形成されるか下シ
    ールドと兼用された下電極層と、 当該下電極層上に形成された、固定する層/固定層/非
    磁性層/フリー層を基本構成とする強磁性トンネル接合
    膜と、 少なくとも一部が当該非磁性層に接しており、且つ他の
    部分が当該フリー層に接している絶縁層と、 当該絶縁層上に形成され且つ当該フリー層にその少なく
    とも一部が接している縦バイアス層と、 少なくとも一部が当該フリー層に接している上電極層
    と、 少なくとも一部が上電極層の上部に形成されるか、上電
    極層と兼用された上シールドと、からなることを特徴と
    する磁気抵抗効果ヘッド。
  15. 【請求項15】 基体上に形成された下シールド層と、 少なくとも一部が下シールドの上部に形成されるか下シ
    ールドと兼用された下電極層と、 当該下電極層上に形成された、固定する層/固定層/導
    電性非磁性層/フリー層を基本構成とする磁気抵抗効果
    膜と、 少なくとも一部が当該非磁性層に接しており、且つ他の
    部分が当該フリー層に接している絶縁層と、 当該絶縁層上に形成され且つ当該フリー層にその少なく
    とも一部が接している縦バイアス層と、 少なくとも一部が当該フリー層に接している上電極層
    と、 少なくとも一部が上電極層の上部に形成されるか、上電
    極層と兼用された上シールドと、からなることを特徴と
    する磁気抵抗効果ヘッド。
  16. 【請求項16】 基体上に形成された下シールド層と、 少なくとも一部が下シールドの上部に形成されるか下シ
    ールドと兼用された下電極層と、 当該下電極層上に形成された、固定する層/固定層/非
    磁性層/フリー層を基本構成とする強磁性トンネル接合
    膜と、 当該非磁性層上に形成されると共に、一部が当該フリー
    層に接している絶縁層と、 界面制御層を介するかあるいは直接に、少なくとも一部
    がフリー層上に接して配置されている縦バイアス層と、 少なくとも一部が当該縦バイアス層に接している上電極
    層と、 少なくとも一部が当該上電極層の上部に形成されるか、
    上電極層と兼用された上シールドと、からなることを特
    徴とする磁気抵抗効果ヘッド。
  17. 【請求項17】 基体上に形成された下シールド層と、 少なくとも一部が下シールドの上部に形成されるか下シ
    ールドと兼用された下電極層と、 当該下電極層上に形成された、固定する層/固定層/導
    電性非磁性層/フリー層を基本構成とする磁気抵抗効果
    膜と、 当該導電性非磁性層上に形成されると共に、一部が当該
    フリー層に接している絶縁層と、 界面制御層を介するかあるいは直接に、少なくとも一部
    がフリー層上に接して配置されている縦バイアス層と、 少なくとも一部が当該縦バイアス層に接している上電極
    層と、 少なくとも一部が当該上電極層の上部に形成されるか、
    上電極層と兼用された上シールドと、からなることを特
    徴とする磁気抵抗効果ヘッド。
  18. 【請求項18】 基体上に形成された下シールド層と、 少なくとも一部が下シールドの上部に形成されるか下シ
    ールドと兼用された下電極層と、 当該下電極層上に形成された、固定する層/固定層/非
    磁性層/フリー層を基本構成とする強磁性トンネル接合
    膜若しくは磁気抵抗効果膜と、 少なくとも一部が当該非磁性層に接しており、且つ他の
    部分が当該フリー層に接している酸化物縦バイアス層
    と、 少なくとも一部が当該フリー層に接している上電極層
    と、 少なくとも一部が上電極層の上部に形成されるか、上電
    極層と兼用された上シールドと、からなることを特徴と
    する磁気抵抗効果ヘッド。
  19. 【請求項19】 請求項1乃至18の何れかに記載され
    た構成を有する磁気抵抗効果ヘッドにおいて、当該強磁
    性トンネル接合素子または磁気抵抗効果素子に平行なヘ
    ッド情報位置から見た平面図において、上電極層と下電
    極層が少なくとも一部重なるように形成されていること
    を特徴とする磁気抵抗効果ヘッド。
  20. 【請求項20】 当該磁気抵抗効果ヘッドに於て、当該
    上電極層と下電極層は全てが重なり合う事がない様に配
    置せしめられている事を特徴とする請求項19記載の磁
    気抵抗効果ヘッド。
  21. 【請求項21】 請求項1〜17記載の磁気抵抗効果セ
    ンサと、磁気抵抗センサを通る電流を発生せしめる手段
    と、検出される磁界の関数として上記磁気抵抗センサの
    抵抗率変化を検出する手段とを備えた磁気抵抗検出シス
    テム。
  22. 【請求項22】 データ記録のための複数個のトラック
    を有する磁気記憶媒体と、磁気記憶媒体上にデータを記
    憶させるための磁気記録システムと、請求項18記載の
    磁気抵抗検出システムと、磁気記録システムおよび磁気
    抵抗検出システムを前記磁気記憶媒体の選択されたトラ
    ックへ移動させるために、磁気記録システム及び磁気抵
    抗変換システムとに結合されたアクチュエータ手段とか
    らなる磁気記憶システム。
  23. 【請求項23】 磁気抵抗効果素子としてフリー層/非
    磁性層/固定層を基本構成とするトンネル接合素子を用
    いたヨーク型磁気抵抗効果素子において、フリー層の少
    なくとも一部に接触する縦バイアス層が設けられている
    ことを特徴とする磁気抵抗効果素子。
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