JP2000293823A - 磁気抵抗効果素子およびその製造方法、磁気抵抗効果ヘッド並びに磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気抵抗効果素子およびその製造方法、磁気抵抗効果ヘッド並びに磁気記録再生装置

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JP2000293823A
JP2000293823A JP11101490A JP10149099A JP2000293823A JP 2000293823 A JP2000293823 A JP 2000293823A JP 11101490 A JP11101490 A JP 11101490A JP 10149099 A JP10149099 A JP 10149099A JP 2000293823 A JP2000293823 A JP 2000293823A
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Kazuhiko Hayashi
一彦 林
Masabumi Nakada
正文 中田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来よりも高い再生出力を得、また歩留まり
よく製造する。 【解決手段】 基板上に設けられた第1磁性層1と、こ
の第1磁性層1と接して設けられた非磁性層3と、この
非磁性層3と接して設けられた第2磁性層2とを備え、
外部磁界に応じて変化した抵抗値の変化に伴って、第1
および第2磁性層の間を流れるセンス電流が変化する磁
気抵抗効果素子において、第1磁性層1を流れるセンス
電流の距離および第2磁性層2を流れるセンス電流の距
離の両方、または、少なくとも何れか一方は、第1磁性
層1と非磁性層3と第2磁性層2とが積層された部分を
流れるセンス電流の距離よりも長くしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気抵抗効果素子
およびその製造方法、磁気抵抗効果ヘッド並びに磁気記
録再生装置に関し、特に磁気記録媒体に記録された情報
信号を読み取るための磁気抵抗効果素子およびその製造
方法、磁気抵抗効果ヘッド並びに磁気記録再生装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ハードディスク・ドライブの要素
技術として、磁気抵抗(以下、MR:Magneto Resistive
という)センサまたは磁気抵抗ヘッドと呼ばれる磁気読
み取り変換器が開示されている。これらは、大きな線形
密度で磁性表面からデータを読み取れることがわかって
いる。
【0003】MRセンサは、読み取り素子によって感知
される磁束の強さと方向の関数としての抵抗変化に基づ
いて磁界信号を検出する。こうした従来技術のMRセン
サは、読み取り素子の抵抗の一成分が、磁化方向と素子
中を流れる感知電流の方向の間の角度の余弦の2乗に比
例して変化するという異方性磁気抵抗(AMR)効果に
基づいて動作するものである。AMR効果についてのよ
り詳しい説明は、D.A.トムプソン(Thompson)等の
論文(″Memory,Storage,and Related Applications″I
EEE Trans.on Mag.MAG-11,p,1039(1975))に開示されて
いる。
【0004】AMR効果を用いた磁気ヘッドでは、バル
クハウゼン・ノイズを押えるために縦バイアスを印加す
ることが多いが、この縦バイアス印加材料としては、F
eMn、NiMn、ニッケル酸化物などの反強磁性材料
を用いる場合がある。
【0005】さらに最近に至っては、積層磁気センサの
抵抗変化が、非磁性層を介する磁性層間での電導電子の
スピン依存性伝送、および、それに付随する層界面での
スピン依存性散乱に帰される、より顕著な磁気抵抗効果
について開示されている。この磁気抵抗効果は、「巨大
磁気抵抗効果」や「スピン・バルブ効果」など様々な名
称で呼ばれている。このような磁気抵抗センサは適当な
材料でできており、AMR効果を利用するセンサで観察
されるよりも、感度が改善され、抵抗変化が大きい。こ
の種のMRセンサでは、非磁性層で分離された一対の強
磁性層の間の平面内抵抗が、2つの強磁性層における磁
化方向の角度の余弦に比例して変化する。
【0006】一方、特開平2−61572号公報には、
磁性層内の磁化の反平行整列によって生じる高いMR変
化をもたらす積層磁性構造が記載されている。積層構造
で使用可能な材料として、上記公報には強磁性の遷移金
属および合金が挙げられている。また、中間層によって
分離されている少なくとも2層の強磁性層の一方に、固
定させる層を付加した構造および磁化の方向を固定させ
る層としてFeMnが適当であることが開示されてい
る。
【0007】強磁性層/非磁性層/強磁性層を基本構成
とする磁気抵抗効果膜において、2つの強磁性層(フリ
ー層と固定層)の面積と非磁性層の面積とが同じであ
り、膜面に平行に検出電流を流す場合については、特開
平4−358310号公報に開示されている。
【0008】強磁性層/非磁性層/強磁性層を基本構成
とする磁気抵抗効果膜において、2つの強磁性層と非磁
性層の面積が同じであり、膜面に垂直に検出電流を流す
場合については、例えば文献(IEEE TRANSACTIONS ON M
AGNETICS,VOL.33,NO.5,SEPTEMBER 1997, 3505-3510)に
開示されている。
【0009】図18は、従来の磁気抵抗効果素子の構造
のうち代表的なものを示す。同図(a)に示すように、
非磁性層103を、第1磁性層101と第2磁性層10
2とで挟んだ構造をしている。また、同図(b)に示す
ように、第1磁性層101、第2磁性層102および非
磁性層103の端面は、ABS(Air bearing surfac
e)面となる。
【0010】図19は、図18に係る磁気抵抗効果素子
を再生ヘッドに適用した例を示す。同図(a)に示すよ
うに、固定させる層105と固定層101aと非磁性層
103とフリー層102aとからなる磁気抵抗素子は、
縦バイアス層106によって挟まれている。縦バイアス
層106の上には、電極108a,108bが設けられ
ている。また同図(b)に示すように、固定層101
a、フリー層102aおよび非磁性層103の端面は、
ABS面となる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のフリー層/非磁性層/固定層を基本構成とす
る磁気抵抗効果素子は、種々の問題点がある。図19
(a)、(b)からも明らかなように、従来構造におい
ては、磁気抵抗効果素子を上面から眺めると、フリー層
102aの領域の面積と固定層101aの領域の面積と
が同じであった。
【0012】このような磁気抵抗素子では、センス電流
を膜面に水平に流した場合(CIP:current in the plan
e)、フリー層102aおよび固定層101aのうちの
片方の層で、電子が十分にスピン偏極される以前に、相
手方の層に電子が移行してしまい、構成する磁性材料か
ら望み得る最大の磁気抵抗変化よりもかなり小さな抵抗
変化しか得ることができなかった。
【0013】一方、センス電流を垂直に流すタイプの磁
気抵抗効果素子(CPP:current perpendicular to the p
lane)では、フリー層102aおよび固定層101aの
膜厚が十分に厚い場合、電子のスピン偏極は十分に実現
されるので本来望み得る値に近い抵抗変化を達成するこ
とができる。
【0014】しかし、実際に再生ヘッドとして適用する
ことを考えると、フリー層102aの膜厚が薄いほど、
磁界感度の向上には好ましい。また、固定層101aの
膜厚が薄いほど、固定層101aに隣接するとともに非
磁性層103とは反対側に設置されている固定させる層
105から固定層101aに印加される交換結合磁界の
値が増大し、固定層101aの磁気的安定性が向上す
る。さらに、フリー層102aおよび固定層101aの
膜厚が薄いほど、これら2層間の静磁カップリングが減
少し、印加磁界ゼロ時におけるヘッドのゼロ点の位置決
めが容易になる。
【0015】したがって、CPPにおいてはこれらの理
由により、フリー層102aおよび固定層101aの膜
厚をなるべく薄くする必要があったが、膜厚が薄いと抵
抗変化が大きく減少してしまうという問題がある。以上
のとおり、従来構造ではCIP、CPPともに、フリー
層102aおよび固定層101aの材料のバンド構造か
ら予測されるよりは、かなり小さな抵抗変化しか得られ
ていなかった。
【0016】本発明は、このような課題を解決するため
のものであり、従来よりも高い再生出力を得ることがで
き、また歩留まりよく製造することができる磁気抵抗効
果素子およびその製造方法、磁気抵抗効果ヘッド並びに
磁気記録再生装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明に係る磁気抵抗効果素子は、基板上に
設けられた第1磁性層と、この第1磁性層と接して設け
られた非磁性層と、この非磁性層と接して設けられた第
2磁性層とを備え、外部磁界に応じて変化した抵抗値の
変化に伴って、上記第1および第2磁性層の間を流れる
センス電流が変化する磁気抵抗効果素子において、上記
第1磁性層を流れるセンス電流の距離および上記第2磁
性層を流れるセンス電流の距離の両方、または、少なく
とも何れか一方は、上記第1磁性層と上記非磁性層と上
記第2磁性層とが積層された部分を流れるセンス電流の
距離よりも長くしたものである。また、上記基板をその
主表面と直交する方向から眺めた状態における、上記第
1磁性層の領域と上記第2磁性層の領域とが重なり合う
領域は、その面積が上記第1磁性層の領域の面積および
上記第2磁性層の領域の面積の何れよりも小さくてもよ
い。
【0018】一方、本発明に係る磁気抵抗効果ヘッド
は、基板上に設けられた請求項1または請求項2に記載
の磁気抵抗効果素子と、上記第1磁性層に取り付けられ
た第1の電極と、上記第2磁性層に取り付けられた第2
の電極と、上記第1磁性層に接して設けられかつ上記第
1磁性層における磁化の方向を固定させる層とを備えた
ものである。
【0019】一方、本発明に係る磁気抵抗効果装置は、
データを記録するための複数のトラックを有する磁気記
録媒体と、この磁気記録媒体上にデータを記憶させるた
めの磁気記録ヘッドと、上述の磁気抵抗効果ヘッドと、
上記磁気記録ヘッドおよび上記磁気抵抗効果ヘッドが取
り付けられ、上記磁気記録ヘッドおよび上記磁気抵抗効
果ヘッドを上記磁気記録媒体における所望のトラックへ
移動させるアクチュエータ手段とを備えたものである。
また、上記磁気記録再生装置は、ハードディスク・ドラ
イブであってもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図を用いて説明する。
【0021】[第1の実施の形態]図1は、本発明の第
1の実施の形態である、磁気抵抗効果素子を示す断面図
および平面図である。同図(a)に示すように、第1磁
性層1および第2磁性層2の形状はともに長方形であ
り、その一部は同図(b)のように重なり合っている。
2つの磁性層の重なり合った部分には非磁性層3が存在
する。本構造では、第1磁性層1および第2磁性層2を
流れる電子の距離がともに第1および第2磁性層が重な
っている領域を流れる距離よりも長くなっている。電子
は第1磁性層1を通過するうちにフィルター効果によっ
てスピン偏極され、非磁性層3を通って第2磁性層2に
注入される。するとさらにフィルター効果を受けること
になり、第1磁性層1の磁化方向、または第2磁性層2
の磁化方向により素子抵抗が変化する。
【0022】ここで、第1磁性層1は、磁気抵抗効果ヘ
ッドにおける固定層に対応し、第2磁性層2は、磁気抵
抗効果ヘッドのフリー層に対応する。したがって、本実
施の形態では、フリー層または固定層を流れるセンス電
流の距離が、非磁性層を介して2つの磁性層が積層され
ている部分を流れるセンス電流の距離よりも長いことに
特徴がある。
【0023】なお、ここでは電子が先に入射する磁性層
を第1磁性層とし、第1磁性層から出射した電子が非磁
性層を通過してから入射する磁性層を第2磁性層と呼ぶ
ことにする。
【0024】上述のような構成において、第1磁性層を
流れる電子の距離が十分に長い場合、第2磁性層に電子
が流入した際に、その磁化方向によって抵抗は大きく変
化する。これは、電子が第1磁性層を通過する際に、十
分に長い距離を1方向にそろえられた電子が通過するこ
とにより、フィルター効果(すなわち、2つのとりうる
スピン方向のうちのスピン方向により、電子が通過しや
すい磁性層の磁化方向が決まっているという性質)によ
って電子が十分に偏極されることによるものである。ま
た、第2磁性層を通過する電子の距離が十分に長い場
合、やはり十分にフィルター効果が効くことにより、抵
抗変化は増大する。
【0025】したがって、第1および第2磁性層を通過
する電子の距離がともに長ければ、最も大きな抵抗変化
が得られることになる。この原理に基づくと、電子が第
1磁性層のみを通過する距離と第2磁性層のみを通過す
る距離とは、長ければ長い程よいように思える。
【0026】しかし、実際の電子には、スピン情報を失
ってしまう距離(SDL:Spin Diffusion Length )という
性質を持っている。すなわち、膜に対して電流を水平に
流した場合、膜端面での反射の際および膜内部での散乱
の際に、スピン情報が失われてしまう。したがって、電
子が第1磁性層のみおよび第2磁性層のみを通過する長
さは、SDLと比較して十分に長い(望ましくは3倍以
上)ことが有効である。換言すれば、SDLが長いほど
抵抗変化の効果が増大することになる。そのため、本発
明を有効活用するためには、SDLが十分に長い膜を作
製することが重要である。
【0027】次に、本発明のその他の実施の形態につい
て説明する。
【0028】[第2の実施の形態]図2は、本発明の第
2の実施の形態である、磁気抵抗効果素子を示す断面図
および平面図である。同図に示すように、図1とほぼ同
様の構成であるが、第1磁性層1および第2磁性層2に
隣接して、これら2つの磁性層が重なり合っていない部
分にも非磁性層3が存在する。本構造では、第1磁性層
1および第2磁性層2を流れる電子の距離が、ともに第
1および第2磁性層が重なっている領域を流れる距離よ
りも長くなっている。
【0029】また、比抵抗が大きいか、または、膜厚が
薄いか等の理由により、非磁性層3の電気抵抗が第1お
よび第2磁性層と比較して非常に大きい場合は、上述で
述べたような問題が生じることはない。しかし、非磁性
層3の電気抵抗が小さい場合は、電子が非磁性層3に多
く流れてしまう。非磁性層3に流れ込んだ電子は、第1
または第2磁性層の磁化方向によるフィルター効果を受
けないので、抵抗変化率に寄与せず、素子全体としての
抵抗変化率は低下してしまう。したがって、本構造にお
いては、非磁性層3に比抵抗の高い材料を選ぶか、2つ
の磁性層が重なり合っていない部分の非磁性層3の膜厚
を薄くする等の対策が必要となる。
【0030】[第3,4の実施の形態]図3は、本発明
の第3の実施の形態である、磁気抵抗効果素子を示す断
面図および平面図である。同図(a)に示すように、第
2磁性層2が存在する部分には、ほぼすべて非磁性層3
が存在する。図4は、本発明の第4の実施の形態であ
る、磁気抵抗効果素子を示す断面図および平面図であ
る。同図(a)に示すように、第1磁性層1が存在する
部分には、ほぼすべて非磁性層3が存在する。
【0031】図3,4はいずれも、図1および図2の場
合の中間的な特徴を示す。これらの構造では、第1磁性
層1および第2磁性層2を流れる電子の距離が、ともに
第1および第2磁性層が重なり合っている領域を流れる
距離よりも長くなっている。図3,4には示していない
が、第1磁性層1のうち第2磁性層2と重なり合ってい
ない部分の一部に非磁性層3が存在している場合、およ
び、第2磁性層2のうち第1磁性層1と重なり合ってい
ない部分の一部に非磁性層3が存在するものも本発明に
含まれる。
【0032】[第5の実施の形態]図5は、本発明の第
5の実施の形態である、磁気抵抗効果素子を示す断面図
および平面図である。同図(a)に示すように、第1磁
性層1、非磁性層3、第2磁性層2が互いに重ならずに
接合されている。本構造においては、電子が第1磁性層
1、非磁性層3、第2磁性層2と直列的に流れるので、
原理的には最も効率がよい構造である。
【0033】[第6,7の実施の形態]図6は、本発明
の第6の実施の形態である、磁気抵抗効果素子を示す断
面図および平面図である。図7は、本発明の第7の実施
の形態である、磁気抵抗効果素子を示す断面図および平
面図である。
【0034】これら図6および図7に示す構造は、図1
に示すものの変形例である。図6では第1と第2磁性層
が重なり合っている面積が、第2磁性層2の面積にほぼ
等しい場合を示す。図7は重なり合っている面積が第1
磁性層1にほぼ等しい場合を示す。何れの場合も、片方
の層を電子が通過する長さが短く、重なり合っている部
分では電子が両方の磁性層を行き来してしまうので、図
1や図5の場合ほど抵抗変化率の向上を達成できない場
合がある。ただし、このような若干のデメリットはある
ものの、これらの構造には作製が容易という優れた効果
を有する。
【0035】次に、図1,図5,図7に示した磁気抵抗
効果素子を用いた再生ヘッドについて説明する。
【0036】[第8の実施の形態]図8は、本発明の第
8の実施の形態である、再生ヘッドを示す断面図および
平面図である。この構造では、図示しない基体上に、パ
ターン化された縦バイアス層6および絶縁層7が配置さ
れている。フリー層2aは図において左右に分割された
縦バイアス層6の間にパターン化されて配置されてい
る。さらにフリー層2a上部の一部に重なるように、非
磁性層3がパターン化されて積層され、さらにその上部
に固定層1aの一部が非磁性層3と重なるように積層さ
れている。固定層1a上部には反強磁性層によって形成
された、磁化の方向を固定させる層5が積層されてい
る。固定層1aの非磁性層3に接していない側の端部に
は電極8aが接触しており、フリー層2aの非磁性層3
に接していない側の端部には電極8bが接触している。
【0037】電子は主に経路4として示した部分を流れ
る。電子は固定層1aを流れる際に固定層1aの磁化方
向に対して流れやすいスピン方向を持つ電子のみが優位
に流れ、逆スピン方向の電子はあまり流れないので、結
果として前者のみが非磁性層3を通ってフリー層2aへ
流入することになる。フリー層2aの磁化はこの電子が
通過しやすい向きから、しにくい向きまで、様々な向き
を連続的にとりうるので、結局2つの電極間の抵抗はフ
リー層2aの磁化方向によって大きく変化することにな
る。ここでは、電子が固定層1aからフリー層2aに、
できるだけ縦バイアス層6等に分流すること無しに流れ
るように、絶縁層7を設置した場合を示したが、縦バイ
アス層6の材料や膜厚を適当に調整することにより、固
定層1aやフリー層2aと比較して十分に抵抗が高くな
るようにしておけば、分流の影響を抑えることができる
ので、絶縁層7を用いないで済むようになる。
【0038】また、ここでは電子が固定層1aからフリ
ー層2aへ流れる場合を示したが、フリー層1aから固
定層2aに流れるようにしても効果としてはほぼ同等で
ある。本再生ヘッドは、通常は下シールド層/下ギャッ
プ層と上ギャップ層/上シールド層との間に設置され、
シールド型再生ヘッドとして用いられるが、磁路を設け
てヨーク型再生ヘッドとして用いることもできる。フリ
ー層2aの下には下地層、固定させる層5の上には上部
層を設けてもよい。
【0039】[第9の実施の形態]図9は、本発明の第
9の実施の形態である、再生ヘッドを示す断面図および
平面図である。この構造では、図示しない基体上に固定
層1a、非磁性層3、およびフリー層2aを横並びに形
成する。固定層1aの上部には反強磁性層によって形成
された、磁化の方向を固定させる層5が積層されてい
る。フリー層2aの両端には縦バイアス層6が接触する
ように配置されている。これら縦バイアス層6はフリー
層2a端部から多少離れた位置に設置されることもあ
る。固定層1aのうち非磁性層3と接していない側には
電極8aが接触しており、フリー層2aの非磁性層3と
接していない側には電極8bが接触している。
【0040】これにより、電子は2つの電極間を主に経
路4を通って通過する。電子は固定層1aを流れる際に
固定層1aの磁化方向に対して流れやすいスピン方向を
持つ電子のみが優位に流れ、逆スピン方向の電子はあま
り流れないので、結果として前者のみが非磁性層3を通
ってフリー層2aへ流入することになる。フリー層2a
の磁化はこの電子が通過しやすい向きから、しにくい向
きまで、様々な向きを連続的にとりうるので、結局2つ
の電極間の抵抗はフリー層2aの磁化方向によって大き
く変化することになる。電子が固定層1aからフリー層
2aに、できるだけ縦バイアス層等に分流すること無し
に流れるように、縦バイアス層の材料や膜厚を適当に調
整し、固定層1aやフリー層2aと比較して十分に抵抗
が高くなるようにしておけば、分流の影響を抑えること
ができる。
【0041】また、ここでは電子が固定層1aからフリ
ー層2aへ流れる場合を示したが、フリー層2aから固
定層1aに流れるようにしても効果としてはほぼ同等で
ある。本再生ヘッドは通常は下シールド層/下ギャップ
層と上ギャップ層/上シールド層との間に設置され、シ
ールド型再生ヘッドとして用いられるが、磁路を設けて
ヨーク型再生ヘッドとして用いることもできる。固定層
1a、非磁性層3、フリー層2aの下には下地層、フリ
ー層2aと非磁性層3と固定させる層との上には上部層
を設けてもよい。
【0042】[第10の実施の形態]図10は、本発明
の第10の実施の形態である、再生ヘッドを示す断面図
および平面図である。この構造では、図示しない基体上
に固定させる層5/固定層1a/非磁性層3/フリー層
2aを積層している。それぞれの層はパターン化されて
おり、固定させる層5/固定層1aよりも、非磁性層3
/フリー層2aはABS面側から見た長さにおいて短く
なるようにしてある。固定させる層5の左右には電極8
a,8bおよび縦バイアス6の高さを調整するための膜
厚調整層9aおよび9bがパターン化され配置されてい
る。フリー層2aの端部には電極8aが、固定層1aの
端部には電極8bがそれぞれ接触している。これにより
電子は2つの電極間を主に経路4を通って通過する。電
極8a、8bおよび固定層1a上には、絶縁層7がパタ
ーン化されて配置され、さらにその上のフリー層2aの
両端には縦バイアス層6がパターン化されて配置されて
いる。
【0043】電子がフリー層2aから固定層1aに、で
きるだけ縦バイアス層6等に分流すること無しに流れる
ように、絶縁層7を設置した場合を示したが、縦バイア
ス層の材料や膜厚を適当にし、固定層1aやフリー層2
aと比較して十分に抵抗が高くなるようにしておけば、
分流の影響を抑えることができるので、絶縁層7を用い
ないで済むようになる。
【0044】また、ここでは電子がフリー層2aから固
定層1aへ流れる場合を示したが、固定層1aからフリ
ー層2aに流れるようにしても効果としてはほぼ同等で
ある。本再生ヘッドは通常は下シールド層/下ギャップ
層と上ギャップ層/上シールド層との間に設置され、シ
ールド型再生ヘッドとして用いられるが、磁路を設けて
ヨーク型再生ヘッドとして用いることもできる。固定さ
せる層5の下には下地層フリー層2aの上には上部層を
設けることもできる。
【0045】ここで、図8〜図10に示した再生ヘッド
についてさらに詳細に説明する。図11は、電極部全体
の外観を含む、再生ヘッドの平面図を示す。同図に示す
ように、基体20上には、図示しない下シールド層およ
び下ギャップ層が積層され、その上には磁気抵抗効果膜
23が形成されている。そして、磁気抵抗効果膜23に
は電極8a,8bが取り付けられている。
【0046】図12は、図11のA−A’線における断
面図である。同図に示すように、基体20上には、下シ
ールド層21と下ギャップ層22とが積層され、その上
には磁気抵抗効果膜23が形成されている。磁気抵抗効
果膜23の両側には硬質磁性膜24が形成され、磁気抵
抗効果膜23および硬質磁性膜24の上には、上ギャッ
プ層25と上シールド層26と記録ギャップ層27とが
積層されている。最上層には上部記録磁極28が設けら
れている。
【0047】ここで、再生ヘッドにおける各構造の詳細
および作製手順の代表的な例、および、記録再生ヘッド
について説明する。まず、構成要素の詳細について述べ
る。各層の材料として、例えば以下のような材料を用い
ることが好ましい。
【0048】基体20としては、アルチック(アルミナ
・チタン・カーバイド)、SiC、アルミナ、アルチッ
ク/アルミナ、SiC/アルミナの何れかからなる基板
を用いる。
【0049】下シールド層21としては、NiFe、N
iFeCo、CoZr,またはCoFeB、CoZrM
o、CoZrNb、CoZr、CoZrTa,CoH
f、CoTa、CoTaHf、CoNbHf、CoZr
Nb、CoHfPd、CoTaZrNb、CoZrMo
Ni合金、FeAlSi、窒化鉄系材料,MnZnフェ
ライト、NiZnフェライト,MgZnフェライトの何
れかからなる単層膜、多層膜またはこれらの混合物から
なる膜の何れかを用いる。
【0050】電極8a、8bとしては、Au、Ag、C
u、Mo、W、Y、Ti、Zr、Hf、V、Nb、P
t、Taの何れかからなる単層膜、多層膜またはこれら
の混合物からなる膜の何れかを用いる。
【0051】上シールド層26としては、NiFe、N
iFeCo、CoZr、またはCoFeB、CoZrM
o、CoZrNb、CoZr、CoZrTa、CoH
f、CoTa、CoTaHf、CoNbHf、CoZr
Nb、CoHfPd、CoTaZrNb、CoZrMo
Ni合金、FeAlSi、窒化鉄系材料、MnZnフェ
ライト、NiZnフェライト、MgZnフェライトの何
れかからなる単層膜、多層膜またはこれらの混合物から
なる膜の何れかを用いる。
【0052】絶縁層7としては、Al酸化物、Si酸化
物、窒化アルミニウム、窒化シリコン、ダイヤモンド・
ライク・カーボン(DLC:Diamond Like Carbon )の何れ
かからなる単層膜、多層膜またはこれらの混合物からな
る膜の何れかを用いる。
【0053】下ギャップ層22としては、Al酸化物、
Si酸化物、窒化アルミニウム、窒化シリコン、ダイヤ
モンド・ライク・カーボンの何れかからなる単層膜、多
層膜またはこれらの混合物からなる膜の何れかを用い
る。
【0054】上ギャップ層25としては、Al酸化物、
Si酸化物、窒化アルミニウム、窒化シリコン、ダイヤ
モンド・ライク・カーボンの何れかからなる単層膜、多
層膜またはこれらの混合物からなる膜の何れかを用い
る。
【0055】縦バイアス層6としては、CoCrPt、
CoCr、CoPt、CoCrTa、FeMn、NiM
n、Ni酸化物、NiCo酸化物、Fe酸化物、NiF
e酸化物、IrMn、PtMn、PtPdMn、ReM
n、Coフェライト、Baフェライトの何れかからなる
単層膜、多層膜またはこれらの混合物からなる膜の何れ
かを用いる。
【0056】磁気抵抗効果膜23としては、以下の〜
の構成のものを用いることができる。 基体/下地層/フリー層/第1MRエンハンス層/
バリア層/第2MRエンハンス層/固定層/固定させる
層/保護層 基体/下地層/固定させる層/固定層/第1MRエ
ンハンス層/バリア層/第2MRエンハンス層/フリー
層/保護層 基体/下地層/第1固定させる層/第1固定層/第
1MRエンハンス層/バリア層/第2MRエンハンス層
/フリー層/第3MRエンハンス層/バリア層/第4M
Rエンハンス層/第2固定層/第2固定させる層/保護
層 基体/下地層/固定層/第1MRエンハンス層/バ
リア層/第2MRエンハンス層/フリー層/保護層 基体/下地層/フリー層/第1MRエンハンス層/
バリア層/第2MRエンハンス層/固定層/保護層
【0057】ここで、下地層としては、金属、酸化物、
窒化物からなる単層膜、多層膜またはこれらの混合物か
らなる膜を用いる。具体的には、Ta、Hf、Zr、
W、Cr、Ti、Mo、Pt、Ni、Ir、Cu、A
g、Co、Zn、Ru、Rh、Re、Au、Os、P
d、Nb、Vおよびこれらの材料の酸化物あるいは窒化
物からなる単層膜、これらの混合物からなる膜、また
は、多層膜を用いる。その際に添加元素として、Ta、
Hf、Zr、W、Cr、Ti、Mo、Pt、Ni、I
r、Cu、Ag、Co、Zn、Ru、Rh、Re、A
u、Os、Pd、Nb、Vを用いることもできる。さら
に、下地層を用いない場合もあり得る。
【0058】また、フリー層としては、NiFe、Co
Fe、NiFeCo、FeCo、CoFeB、CoZr
Mo、CoZrNb、CoZr、CoZrTa、CoH
f、CoTa、CoTaHf、CoNbHf、CoZr
Nb、CoHfPd、CoTaZrNb、CoZrMo
Ni合金、または、アモルファス磁性材料からなる膜を
用いることができる。
【0059】また、非磁性層としては、Ti、V、C
r、Co、Cu、Zn、Y、Zr、Nb、Mo、Tc、
Ru、Rh、Pd、Ag、Hf、Ta、W、Re、O
s、Ir、Pt、Au、Si、Al、Ti、Ta、P
t、Ni、Co、Re、Vの単体、多層膜、混合物、ま
たはこれらとTi、V、Cr、Co、Cu、Zn、Y、
Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、H
f、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、Au、Si、
Al、Ti、Ta、Pt、Ni、Co、Re、Vの単
体、多層膜、混合物との積層膜が有力な候補となる。
【0060】また、第1および第2MRエンハンスメン
ト層としては、Co、NiFeCo、FeCo、CoF
eB、CoZrMo、CoZrNb、CoZr、CoZ
rTa、CoHf、CoTa、CoTaHf、CoNb
Hf、CoZrNb、CoHfPd、CoTaZrN
b、CoZrMoNi合金、または、アモルファス磁性
材料を用いる。なお、MRエンハンス層を用いない場合
は、用いた場合に比べて若干MR比が低下するが、用い
ない分だけ作製に要する工程数が低減するという効果が
得られる。
【0061】また、固定層としては、NiFe、CoF
e、NiFeCo、FeCo、CoFeB、CoZrM
o、CoZrNb、CoZr、CoZrTa、CoH
f、CoTa、CoTaHf、CoNbHf、CoZr
Nb、CoHfPd、CoTaZrNb、CoZrMo
Ni合金、または、アモルファス磁性材料を用いること
ができる。または、これらとTi、V、Cr、Co、C
u、Zn、Y、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、
Pd、Ag、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、P
t、Au、Si、Al、Ti、Ta、Pt、Ni、C
o、Re、Vをベースとするグループからなる単体、合
金、または、積層膜とを組み合わせた積層膜を用いるこ
ともできる。この場合、Co/Ru/Co、CoFe/
Ru/CoFe、CoFeNi/Ru/CoFeNi、
Co/Cr/Co、CoFe/Cr/CoFe、CoF
eNi/Cr/CoFeNiは有力な候補である。
【0062】また、固定させる層としては、FeMn、
NiMn、IrMn、RhMn、PtPdMn、ReM
n、PtMn、PtCrMn、CrMn、CrAl、T
bCo、Ni酸化物、Fe酸化物、Ni酸化物とCo酸
化物の混合物、Ni酸化物とFe酸化物の混合物、Ni
酸化物/Co酸化物2層膜,Ni酸化物/Fe酸化物2
層膜、CoCr、CoCrPt、CoCrTa、PtC
o等を用いることができる。PtMnもしくはPtMn
に対して、Ti、V、Cr、Co、Cu、Zn、Y、Z
r、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、H
f、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、Au、Si、
Al、Ti、Taを添加した材料は有力な候補である。
【0063】さらに、保護層としては、酸化物、窒化
物、酸化物と窒化物の混合物もしくは金属/酸化物2層
膜、金属/窒化物2層膜、金属/(酸化物と窒化物との
混合物)2層膜を用いる。Ti、V、Cr、Co、C
u、Zn、Y、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、
Pd、Ag、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、P
t、Au、Si、Al、Ti、Ta、Pt、Ni、C
o、Re、Vの酸化物および窒化物の単体、多層膜、混
合物を用いることができる。または、これらとTi、
V、Cr、Co、Cu、Zn、Y、Zr、Nb、Mo、
Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、Hf、Ta、W、R
e、Os、Ir、Pt、Au、Si、Al、Ti、T
a、Pt、Ni、Co、Re、Vの酸化物および窒化物
の単体、多層膜、混合物との積層膜が有力な候補とな
る。なお、保護層を用いない場合もあり得る。
【0064】次に、図8〜10に示した再生ヘッドの製
造工程の代表例を示す。図13は、図8に係る磁気抵抗
効果膜を有する再生ヘッドの作製手順の代表的な例を示
す。まず、基体上20に下シールド層21、下ギャップ
層22およびフリー層2aを順次形成する。下シールド
層21、下ギャップ層22はホトレジスト・マスク形成
工程(以下、PR工程という)およびリフトオフまたは
ミリング工程により適当な形状にパターン化する。そし
て、その上にフォトレジスト・マスク(以下、PRとい
う)を形成し、フリー層2aをミリングによりパターン
化し、縦バイアス層6および絶縁層7を成膜した後にリ
フトオフする(a,b,c)。次いで、非磁性層3を成
膜し、PR形成およびミリングによりパターン化する。
【0065】次いで、固定層1aおよび固定させる層5
を成膜し、PR形成およびミリングによりパターン化す
る。そして、その上にPRを形成し、絶縁層7および縦
バイアス層6をミリングによりパターン化する(c,
d,e)。次いで、PRを形成し、電極膜の成膜および
リフトオフにより、電極8a,8bを形成する(f)。
なお、電極8a,8bの磁気抵抗効果素子から少し後退
させた部分に、もう一層電極を重ねることにより、電極
の低抵抗化を図ることもある。
【0066】次いで、上ギャップ層25および上シール
ド層26を成膜し、PR形成とミリングまたはリフトオ
フ工程により適当な形状にパターン化する(g)。な
お、上シールド層26は、さらにその上部に形成される
記録ヘッド部の下ポールと共用される(共通ポール)こ
とが多い。最後に、電極8a,8b上に形成された上ギ
ャップ膜25の一部をミリングによって除去することに
より、露出した電極8a,8bを電極端子とすることが
できる。なお、図13では図示してないが、この上に記
録ヘッド部が形成される。そして、ラッピングにより、
記録再生ヘッドの機能として余分な部分がすべて取り除
かれ、磁気抵抗効果素子がABS面に露出した構造が作
られる。その後、MTJ素子の保護を目的にABS面に
ダイヤモンド・ライク・カーボン等の衝撃に強い材料を
形成することもある。
【0067】図14は、図9に係る磁気抵抗効果膜を有
する再生ヘッドの作製手順の代表的な例を示す。まず、
基体20上に下シールド層21、下ギャップ層22およ
びフリー層2aを順次形成する。下シールド層21、下
ギャップ層22はPR工程およびリフトオフまたはミリ
ング工程によって適当な形状にパターン化する。そし
て、その上にPRを形成し、フリー層2aをミリングに
よってパターン化する(a,b)。
【0068】次いで、非磁性層3を成膜し、PRを形成
しミリングで非磁性層3をパターン化する(c)。次い
で、固定層1aおよび固定させる層5を形成し、PRを
形成し、固定層1aおよび固定させる層5をミリングに
よってパターン化する(d)。次いで、PRを形成し、
電極膜を成膜したのちにリフトオフし、電極8a,8b
を形成する(e)。なお、電極8a,8bの磁気抵抗効
果素子から少し後退させた部分に、もう一層電極を重ね
ることにより、電極の低抵抗化を図ることもある。
【0069】次いで、縦バイアス層6を成膜し、PR形
成およびミリングにより、パターン化する(f)。次い
で、上ギャップ層25および上シールド層26を成膜
し、PR形成とミリングまたはリフトオフ工程により適
当な形状にパターン化する。なお、上シールド層26
は、さらにその上部に形成される記録ヘッド部の下ポー
ルと共用される(共通ポール)ことが多い。
【0070】最後に、電極8a,8b上に形成された上
ギャップ層25の一部をミリングによって除去すること
により、露出した電極8a,8bを電極端子とすること
ができる。なお、図14では図示してないが、この上に
記録ヘッド部が形成される。そして、ラッピングによ
り、記録再生ヘッドの機能として余分な部分がすべて取
り除かれ、磁気抵抗効果素子がABS面に露出した構造
が作られる。その後、MTJ素子の保護を目的にABS
面にダイヤモンド・ライク・カーボン等の衝撃に強い材
料を形成することもある。
【0071】図15は、図10に係る磁気抵抗効果膜を
有する再生ヘッドの代表的な作製手順を示す。まず、基
体20上に下シールド層21、下ギャップ層22、フリ
ー層2a、非磁性層3、固定層1aおよび固定させる層
5を順次形成する。下シールド層21、下ギャップ層2
2はPR工程およびリフトオフまたはミリング工程によ
って適当な形状にパターン化する。その上にPRを形成
し、固定させる層5、固定層1aおよび非磁性層3をミ
リングによりパターン化する。
【0072】次いで、PRを形成し、ミリングで固定さ
せる層5、固定層1aおよび非磁性層3をパターン化す
る。次いで、膜厚調整層9a,9b成膜、PR形成、ミ
リングにより固定させる層5/固定層1a/非磁性層3
をパターン化する。次いで、PR形成、電極膜および絶
縁膜成膜、およびリフトオフにより、電極8a,8bを
形成する。なお、電極8a,8bの磁気抵抗効果素子か
ら少し後退させた部分に、もう一層電極を重ねることに
より、電極の低抵抗化を図ることもある。
【0073】次いで、縦バイアス層6を成膜し、PR形
成およびミリングにより、パターン化する。次いで、、
上ギャップ層25および上シールド層26を成膜し、P
R形成とミリングまたはリフトオフ工程により適当な形
状にパターン化する。なお、上シールド層26は、さら
にその上部に形成される記録ヘッド部の下ポールと共用
される(共通ポール)ことが多い。
【0074】最後に、電極8a,8bの上に形成された
上ギャップ層25の一部をミリングによって除去するこ
とにより、露出した電極8a,8bを電極端子とするこ
とができる。なお、図15では図示してないが、この上
に記録ヘッド部が形成される。そして、ラッピングによ
り、記録再生ヘッドの機能として余分な部分がすべて取
り除かれ、磁気抵抗効果素子がABS面に露出した構造
が作られる。その後、MTJ素子の保護を目的にABS
面にダイヤモンド・ライク・カーボン等の衝撃に強い材
料を形成することもある。
【0075】次に、本発明に係る磁気記録再生ヘッドお
よび記録再生装置を示す。
【0076】[第11の実施の形態]図16は、本発明
の第11の実施の形態である、磁気記録再生ヘッドを示
す斜視図である。本実施の形態の磁気記録再生ヘッド
は、再生ヘッド30と記録ヘッド31とから構成されて
いる。
【0077】再生ヘッド30は、基体20上の下シール
ド層21と、下ギャップ層22と、磁気抵抗効果膜23
と、電極8a,8bと、上ギャップ層25と、図示しな
い硬質磁性膜とを備えている。記録ヘッド31は、上ギ
ャップ層25上の上シールド層26と、記録ギャップ層
27と、上部記録磁極28と、コイル29とを備えてい
る。なお、本構造においては、上部シールド層26が下
部磁性膜を兼用した構造となっているが、それぞれを別
個に設けてもかまわない。
【0078】このような磁気記録再生ヘッドにより、磁
気記録媒体上に信号を書き込み、また、磁気記録媒体か
ら信号を読み取ることが可能となる。再生ヘッド30の
感知部分と記録ヘッド31の磁気ギャップとを、このよ
うに同一スライダ上に重ねた位置に形成することによ
り、同一トラックに対して同時に位置決めを行うことが
できる。このヘッドを加工してスライダを作り、磁気記
録再生装置に搭載すると図17のようになる。
【0079】[第12の実施の形態]図17は、本発明
の第12の実施の形態である、磁気記録再生装置を示す
斜視図である。同図に示すように、ヘッド・スライダー
を兼ねる基板20上に、再生ヘッド30および記録ヘッ
ド31を設け、これを磁気記録媒体40上に位置決めす
ることにより再生を行う。磁気記録媒体40が回転した
状態で、ヘッド・スライダーは、磁気記録媒体40上に
0.2μm以下の高さまたは接触状態で位置し、相対運
動する。この機構により、再生ヘッド30は磁気記録媒
体40に記録された磁気的信号を、その漏れ磁界41か
ら読み取ることのできる位置に設定される。
【0080】
【実施例】次に、本発明の実施例について説明する。図
8〜図10の磁気抵抗効果膜を有する再生ヘッド(本発
明)と、図2の磁気抵抗効果膜を有する再生ヘッド(従
来例)とをそれぞれ作製した。磁気抵抗効果膜として
は、Ta(3nm)/Pt46Mn54(15nm)/Co
90Fe10(1.5nm)/Ru(0.8nm)/Co90
Fe10(2nm)/Cu(2.1nm)/Co90Fe1
0(0.5nm)/Ni82Fe18(4nm)/Ta
(3nm)を用いた。膜形成後には、250℃、5時間
の熱処理を、成膜時の磁界とは直交する方向に5kOe
の磁界を印加しつつ行った。
【0081】ヘッドを構成する各要素としては以下のも
のを用いた。 基体 … 厚さ2mmのアルチッ
ク上にアルミナを10μm積層
【0082】[再生ヘッド部] 下シールド層 … Co89Zr4Ta4Cr3
(1μm)(ただし、組成はat%であり、以下同様で
ある) 下ギャップ層 … アルミナ(20nm) 下ギャップ厚付け層 … アルミナ(40nm) 電極層 … Ta(1.5nm)/A
u(40nm)/Ta(3nm) 電極厚付け層 … Ta(1.5nm)/A
u(100nm)/Ta(3nm) 絶縁層 … アルミナ(20nm) 縦バイアス層 … Cr(5nm)/Co
74.5Cr10.5Pt15(15nm) 上ギャップ層 … アルミナ(40nm) 上ギャップ厚付け層 … アルミナ(40nm) 上シールド層 … 記録ヘッド下ポールと共
通(共通ポール)
【0083】[記録ヘッド部] 共通ポール下地 … Ni82Fe18(90n
m) 共通ポール … Ni82Fe18(2.5μ
m)/ Co65Ni12Fe23(0.5μm) 記録ギャップ … アルミナ(0.3μm) ギャップ厚付け … アルミナ(0.7μm) コイル下地 … Cr(30nm)/Cu
(150nm) コイル … Cu(4.5μm) 上ポール下地 … Ti(10nm)/ C
65Ni12Fe23(0.1μm) 上ポール … Co65Ni12Fe
23(0.5μm)/ Ni82Fe18(3.5μm) 端子下地 … Cr(30nm)/Cu
(150nm) 端子 … Cu(50μm) オーバーコート … アルミナ(52μm) 金端子下地 … Ti(10nm)/ N
82Fe18(0.1μm) 金端子 … Au(3μm)
【0084】ヘッドの作製手順は以下の通りとした。 1.再生ヘッド部作製 基板洗浄→下シールド成膜およびアニール→アライメン
トマーク形成(PR形成→パターンニング→レジスト除
去)→下シールドパターンニング(PR形成→テーパー
加工→レジスト除去)→下ギャップ形成(PR形成→成
膜→リフトオフ)→下ギッャプ厚付け(PR形成→成膜
→リフトオフ)
【0085】以上の部分は図19(従来例)および図8
〜図10のいずれの構造の場合も同じ手順で作製した。
以下の部分は構造に応じて手順が異なる。
【0086】[図19(従来例)の場合]下地層、フリ
ー層、非磁性層、固定層、固定させる層、保護層成膜→
下地層、フリー層、非磁性層、固定層、固定させる層、
保護層パターニング(PR形成→ミリング)→縦バイア
ス層、電極層成膜→リフトオフ→縦バイアス層、電極層
パターニング(PR形成→ミリング)→電極厚付け形成
(PR形成→成膜→リフトオフ)
【0087】[図8の場合]下地層、フリー層成膜→下
地層、フリー層パターニング(PR形成→ミリング→P
R除去)→縦バイアス膜成膜→縦バイアス膜パターニン
グ(PR形成→成膜→リフトオフ)→非磁性層成膜→非
磁性層パターニング(PR形成→ミリング→PR除去)
→固定層、固定させる層、保護層成膜→固定層、固定さ
せる層、保護層パターニング(PR形成→ミリング→P
R除去)→縦バイアス層パターニング(PR形成→ミリ
ング→PR除去)→電極形成(PR形成→成膜→リフト
オフ)→電極厚付け形成(PR形成→成膜→リフトオ
フ)
【0088】[図9の場合]下地層、フリー層成膜→下
地層1、フリー層パターニング(PR形成→ミリング→
PR除去)→下地層2、非磁性層成膜→下地層2、非磁
性層パターニング(PR形成→ミリング→PR除去)→
下地層3、固定層、および固定させる層成膜→下地層、
固定層、および固定させる層パターニング(PR形成→
ミリング→PR除去)→電極形成(PR形成→成膜→リ
フトオフ)→電極厚付け形成(PR形成→成膜→リフト
オフ)→縦バイアス形成(成膜→PR形成→ミリング→
PR除去)
【0089】[図10の場合]下地層、フリー層、非磁
性層、固定層、固定させる層、保護層成膜→下地層、フ
リー層、非磁性層、固定層、固定させる層、保護層パタ
ーンニング→(PR形成→ミリング→PR除去)→フリ
ー層および保護層パターニング(PR形成→ミリング→
PR除去)→電極形成(PR形成→成膜→リフトオフ)
→電極厚付け形成(PR形成→成膜→リフトオフ)→縦
バイアス形成(成膜→PR形成→ミリング→PR除去)
【0090】以下は、いずれの構造の場合も再び同じ手
順で作製した。ポールハイトモニター形成(PR形成→
成膜→リフトオフ)→上ギャップ形成(PR形成→成膜
→リフトオフ)→上ギャップ厚付け形成(PR形成→成
膜→リフトオフ)
【0091】2.記録ヘッド部作製 記録ヘッド部はいずれの構造の場合も同じ手順で作製し
た。共通ポール形成(第2下地成膜→フレームPR形成
→共通ポールめっき→カバーPR形成→ケミカルエッチ
ング→下地除去)→ポールハイト穴埋めレジスト→ギャ
ップ成膜→ギャップ厚付け形成(PR形成→成膜→リフ
トオフ)→PW(上ポールと共通ポールを磁気的に接続
するためのポール)形成(PR形成→ミリング→PR除
去)→コイル形成SC1レジスト(コイルの絶縁性を確
保するためのレジストその1)形成→コイル形成(下地
成膜→PR形成→コイルメッキ→ケミカルエッチング→
下地除去)→SC2レジスト(コイルの絶縁性を確保す
るためのレジストその2)形成→ギャップ調整ミリング
→上ポール形成(下地成膜→フレームレジスト形成→上
ポールメッキ→メッキアニール→下地除去→カバーPR
形成→ケミカルエッチング→下地除去)→端子形成(下
地成膜→PR形成→端子メッキ→ケミカルエッチング→
下地除去)→オーバーコート成膜→端子ラップ→金端子
メッキ(下地成膜→PR形成→金端子メッキ→下地除
去)
【0092】書き込みヘッド部のコイル部作製時のフォ
トレジスト硬化工程は250℃、2時間とした。この工
程により本来は素子高さ方向を向いていなければならな
い固定層および固定させる層の磁化方向が回転し、磁気
抵抗効果素子として正しく動作しなくなったので、再生
ヘッド部および記録ヘッド部作製終了後に、200℃、
500Oe磁界中、1時間の着磁熱処理を行った。この
着磁熱処理によるフリー層の磁化容易軸の着磁方向への
回転は、磁化曲線からほとんど観測されなかった。
【0093】3.後工程 後工程はいずれの構造の場合も同じとした。row切断
→ABS面加工ラップ→ABS面へのDLC成膜→スラ
イダ加工→サスペンションへの取り付け
【0094】今回の試作に用いた、図19、図8〜10
の構成の固定層、フリー層、および両層の重なり部の寸
法を、各図に示すとおりである。ここでは、比較を公正
にするために磁場検出部であるフリー層の幅を0.5μ
m一定とし、さらに出力に大きく影響するパラメータで
ある素子高さを0.2μm一定とした。こうして作製し
たヘッドを用いてCoCrTa系媒体上にデータを記録
再生した。この際、書き込みトラック幅は1.5μm、
書き込みギャップは0.2μm、読み込みトラック幅は
0.5μmとした。媒体の保磁力は5.0kOe、Mr
Tは0.35memu/cm2 とした。試作したヘッド
を用いて、記録再生特性を測定した。それぞれの構成の
場合の再生出力を表1に示す。
【0095】
【0096】本発明の適用例である、図8〜10の場合
は、従来例である図19の場合と比較して、いずれも再
生出力が向上していることがわかる。今回の試作では再
生出力の向上は最大36%と飛躍的に大きいレベルのも
のではなかったが、これは我々の試作できる素子の大き
さが最小で0.5μm程度とまだまだ本発明の効果が十
分に発揮できる大きさ(小ささ)ではなかったことが原
因であるものと考えられる。将来的に微細加工技術が進
展し、0.1μm以下の素子が作製できるようになれ
ば、本発明の適用による再生出力の向上はいっそう顕著
のものになることが期待される。
【0097】次に、本発明を適用して試作された磁気デ
ィスク装置の説明をする。磁気ディスク装置はベース上
に3枚の磁気ディスクを備え、ベース裏面にヘッド駆動
回路および信号処理回路と入出力インターフェイスとを
収めている。外部とは32ビットのバスラインで接続さ
れる。磁気ディスクの両面には6個のヘッドが配置され
ている。ヘッドを駆動するためのロータリー・アクチュ
エータとその駆動および制御回路、ディスク回転用スピ
ンドル直結モータが搭載されている。ディスクの直径は
46mmであり、データ面は直径10mmから40mm
までを使用する。
【0098】埋め込みサーボ方式を用い、サーボ面を有
しないため高密度化が可能である。本装置は、小型コン
ピューターの外部記憶装置として直接接続が可能になっ
ている。入出力インターフェイスには、キャッシュメモ
リを搭載し、転送速度が毎秒5から20メガバイトの範
囲であるバスラインに対応する。また、外部コントロー
ラを置き、本装置を複数台接続することにより、大容量
の磁気ディスク装置を構成することも可能である。
【0099】
【発明の効果】以上説明したとおり本発明は、第1磁性
層を流れるセンス電流の距離および第2磁性層を流れる
センス電流の距離の両方、または、少なくとも何れか一
方は、第1磁性層と非磁性層と第2磁性層とが積層され
た部分を流れるセンス電流の距離よりも長くしている。
したがって、本発明は、従来よりも高い再生出力を得る
ことができる磁気抵抗効果素子、磁気抵抗効果ヘッドお
よび磁気記録再生装置を提供することができる。また、
本発明に係る磁気抵抗素子の製造方法は、上述の優れた
特徴を有する磁気抵抗効果素子を歩留まりよく製造する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態である、磁気抵抗
効果素子を示す断面図(a)および平面図(b)であ
る。
【図2】 本発明の第2の実施の形態である、磁気抵抗
効果素子を示す断面図(a)および平面図(b)であ
る。
【図3】 本発明の第3の実施の形態である、磁気抵抗
効果素子を示す断面図(a)および平面図(b)であ
る。
【図4】 本発明の第4の実施の形態である、磁気抵抗
効果素子を示す断面図(a)および平面図(b)であ
る。
【図5】 本発明の第5の実施の形態である、磁気抵抗
効果素子を示す断面図(a)および平面図(b)であ
る。
【図6】 本発明の第6の実施の形態である、磁気抵抗
効果素子を示す断面図(a)および平面図(b)であ
る。
【図7】 本発明の第7の実施の形態である、磁気抵抗
効果素子を示す断面図(a)および平面図(b)であ
る。
【図8】 本発明の第8の実施の形態である、磁気抵抗
効果ヘッドを示す断面図(a)および平面図(b)であ
る。
【図9】 本発明の第9の実施の形態である、磁気抵抗
効果ヘッドを示す断面図(a)および平面図(b)であ
る。
【図10】 本発明の第10の実施の形態である、磁気
抵抗効果ヘッドを示す断面図(a)および平面図(b)
である。
【図11】 再生ヘッドを示す平面図である。
【図12】 図11のA−A’線における断面図であ
る。
【図13】 図8に係る磁気抵抗効果ヘッドの製造工程
を示す平面図である。
【図14】 図9に係る磁気抵抗効果ヘッドの製造工程
を示す平面図である。
【図15】 図10に係る磁気抵抗効果ヘッドの製造工
程を示す平面図である。
【図16】 本発明の第11の実施の形態である、磁気
記録再生ヘッドを示す斜視図である。
【図17】 本発明の第12の実施の形態である、磁気
記録再生装置を示す斜視図である。
【図18】 従来の磁気抵抗効果素子を示す断面図
(a)および平面図(b)である。
【図19】 従来の磁気抵抗効果ヘッドを示す断面図
(a)および平面図(b)である。
【符号の説明】
1,2…磁性層、1a…固定層、2a…フリー層、3…
非磁性層、4…電子の経路、5…固定させる層、6…縦
バイアス層、7…絶縁膜、8a,8b…電極、9a,9
b…膜厚調整層、20…基体、21…下シールド層、2
2…下ギャップ層、23…磁気抵抗効果膜、24…硬質
磁性膜、25…上ギャップ層、26…上シールド層、2
7…記録ギャップ層、28…上部記録磁極、29…コイ
ル、30…再生ヘッド、31…記録ヘッド、40…磁気
記録媒体、41…漏れ磁界。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に設けられた第1磁性層と、この
    第1磁性層と接して設けられた非磁性層と、この非磁性
    層と接して設けられた第2磁性層とを備え、外部磁界に
    応じて変化した抵抗値の変化に伴って、前記第1および
    第2磁性層の間を流れるセンス電流が変化する磁気抵抗
    効果素子において、 前記第1磁性層を流れるセンス電流の距離および前記第
    2磁性層を流れるセンス電流の距離の両方、または、少
    なくとも何れか一方は、前記第1磁性層と前記非磁性層
    と前記第2磁性層とが積層された部分を流れるセンス電
    流の距離よりも長いことを特徴とする磁気抵抗効果素
    子。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記基板をその主表面と直交する方向から眺めた状態に
    おける、前記第1磁性層の領域と前記第2磁性層の領域
    とが重なり合う領域は、その面積が前記第1磁性層の領
    域の面積および前記第2磁性層の領域の面積の何れより
    も小さいことを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  3. 【請求項3】 基板上に設けられた請求項1または請求
    項2に記載の磁気抵抗効果素子と、 前記第1磁性層に取り付けられた第1の電極と、 前記第2磁性層に取り付けられた第2の電極と、 前記第1磁性層に接して設けられかつ前記第1磁性層に
    おける磁化の方向を固定させる層とを備えたことを特徴
    とする磁気抵抗効果ヘッド。
  4. 【請求項4】 データを記録するための複数のトラック
    を有する磁気記録媒体と、 この磁気記録媒体上にデータを記憶させるための磁気記
    録ヘッドと、 請求項3に記載の磁気抵抗効果ヘッドと、 前記磁気記録ヘッドおよび前記磁気抵抗効果ヘッドが取
    り付けられ、前記磁気記録ヘッドおよび前記磁気抵抗効
    果ヘッドを前記磁気記録媒体における所望のトラックへ
    移動させるアクチュエータ手段とを備えたことを特徴と
    する磁気記録再生装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、前記磁気記録再生装
    置は、ハードディスク・ドライブであることを特徴とす
    る磁気記録再生装置。
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