JP2000214850A - 電子楽器 - Google Patents

電子楽器

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JP2000214850A
JP2000214850A JP11015137A JP1513799A JP2000214850A JP 2000214850 A JP2000214850 A JP 2000214850A JP 11015137 A JP11015137 A JP 11015137A JP 1513799 A JP1513799 A JP 1513799A JP 2000214850 A JP2000214850 A JP 2000214850A
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Mitsuhiro Wakiyama
光弘 脇山
Norio Matsushika
範生 松鹿
Takahiro Sugizaki
高弘 杉崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】生成される楽音に同じ効果を連続して容易に付
与することができる電子楽器を提供する。 【解決手段】DSP14で遅い回転速度に対応する第1
の周波数,速い回転速度に対応する第2の周波数を用意
し、生成される楽音に、第1の周波数の発振信号に基づ
く効果を連続して付与し、鍵盤11を用いた演奏操作に
より押鍵力が所定値を超えた場合に、第2の周波数に切
り替え、生成される楽音に、その第2の周波数の発振信
号に基づく効果を連続して付与することにより、回転に
より楽音に付与される効果を模擬する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鍵盤を備え、その
鍵盤を用いた演奏操作に応じた楽音を生成する電子楽器
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、上述のような電子楽器におい
て、鍵盤を用いた演奏操作にあたり、センサで押鍵力
(アフタータッチ)を検知し、検知された押鍵力に応じ
て、例えば0.5Hz〜8.0Hzの間で周波数を変化
させ、その周波数の発振信号に基づいて楽音の音高、音
色、音量等、各種の要素を制御して、楽音に効果(揺ら
ぎ)を付与するということが行なわれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の電子楽
器において、楽音に同じ効果を連続して付与したい場
合、その所定の効果に対応する周波数に固定するために
押鍵力を一定に保ちながら鍵操作(演奏操作)を行なう
必要がある。しかし、そのような演奏操作は実質的に不
可能であるという問題がある。
【0004】本発明は、上記事情に鑑み、生成される楽
音に同じ効果を連続して容易に付与することができる電
子楽器を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の電子楽器は、押鍵力を検知するセンサを備えた鍵が
複数配列されてなる鍵盤を備え、その鍵盤を用いた演奏
操作に応じた楽音を生成する電子楽器において、 (1)生成される楽音に効果を付与する効果付与手段 (2)押鍵力が所定値を越えた場合に上記効果付与手段
による効果を切り替える効果切替手段 を備えたことを特徴とする。
【0006】本発明の電子楽器は、上記構成のため、所
定値を越えるある押鍵力で鍵を操作したときにのみ、付
与される効果が切り替えられる。従って、その所定値を
超えない限り、通常の演奏操作で生じる程度の押鍵力の
操作があっても、同じ効果が付与され続けることにな
る。従って、従来の電子楽器のように、押鍵力を一定に
保つことによって楽音に一定の効果を連続して付与し続
けるというような、実質的に不可能に近い演奏操作を行
なう必要はなく、同じ効果が付与された演奏を容易に行
なうことができる。
【0007】ここで、上記効果付与手段が、切替自在な
周波数の発振信号を出力する低周波発振器を備え、生成
される楽音に、その低周波発振器で得られた発振信号に
基づく効果を付与するものであって、上記効果切替手段
が上記低周波発振器の発振周波数を切り替えるものであ
ってもよい。
【0008】このようにすると、例えば、回転スピーカ
により生成される効果を模擬するにあたり、所定値を越
える押鍵力で鍵を操作することにより、その回転スピー
カの回転数に対応する発振周波数が切り替えられ、生成
される楽音に、その切り替えられた発振信号に基づく回
転スピーカの回転数が変化したことに対応する効果を付
与することができる。
【0009】尚、本発明にいう効果とは、例えばビブラ
ート効果、コーラス効果、オーバドライブ効果等どのよ
うな効果であってもよく、また効果の切り替えとは、上
述した低周波発振器の発振周波数の切り替えなど、効果
の付与具合(かかり具合)を切り替えるものであっても
よく、あるいは効果を付与するか付与しないかを切り替
えるものであってもよい。また効果の切り替えはオン,
オフ等2段階に交互に切り替えるもののみでなく、効果
1→効果2→効果オフ等のように3段階以上にわたり循
環的に切り替えるものであってもよい。
【0010】尚、本発明における押鍵力を検知するセン
サは、複数の鍵の共通に設けられ当該複数の鍵に対する
押鍵力を共通に検知するものであってもよいし、各鍵毎
に独立して設けられ対応する鍵の押鍵力を検知するもの
であってもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
【0012】図1は、本発明の電子楽器の一実施形態の
構成図である。
【0013】図1に示す電子楽器10には、鍵盤11
と、CPU12と、音源ROM13と、DSP14と、
D/A変換器15と、サウンドシステム16とが備えら
れている。
【0014】鍵盤11は、押鍵速度(ベロシティ)を検
知するセンサのほか、押鍵力(アフタータッチ)を検知
するセンサを備えた鍵が複数配列されてなる演奏操作子
である。尚、センサは、複数の鍵の共通に設けられ当該
複数の鍵に対する押鍵力を共通に検知するものであって
もよいし、各鍵毎に独立して設けられ対応する鍵の押鍵
力を検知するものであってもよい。
【0015】CPU12は、各種のプログラムを実行す
る。ここでは、CPU12で実行されるプログラムが格
納されたメモリを含めたものをCPUと称している。
【0016】音源ROM13には、楽音波形をあらわす
波形データが記憶されている。
【0017】DSP(ディジタルシグナルプロセッサ)
14には、CPU12で実行されるプログラムとは別
の、そのDSP14により実行されるプログラムが格納
されており、DSP14では、そのDSP14で実行さ
れるプログラムに応じた各種のディジタル信号処理が行
なわれる。このDSP14の詳細については後述する。
【0018】D/A変換器15は、DSP14から出力
されるディジタル信号をD/A変換してアナログ信号を
生成する。
【0019】サウンドシステム16は、図示しないアン
プおよびスピーカから構成されており、D/A変換器1
5から出力されたアナログ信号をアンプで増幅しスピー
カを経由して空間に放音する。
【0020】本実施形態の電子楽器10は、スピーカか
ら放音される楽音に、そのスピーカが回転することによ
る効果を模擬するものである。
【0021】本実施形態では、DSP14により、2種
類の周波数の発振信号を出力する、本発明にいう低周波
発振器の一例が実現されている。2種類の周波数のうち
の低い方の第1の周波数の発振信号は、回転スピーカの
回転速度が遅い状態を模擬するためのものであり、高い
方の第2の周波数の発振信号は、回転スピーカの回転速
度が速い状態を模擬するためのものである。これら第
1,第2の周波数はCPU12からの指令により自在に
切り替えられる。鍵盤11を用いた演奏操作にあたり、
第1の周波数の発振信号に切り替えられている場合は、
回転スピーカの回転速度が遅い状態が模擬されており、
生成される楽音には、この遅い回転速度に対応する第1
の周波数の発振信号に基づく効果が連続して付与されて
いる。
【0022】ここで、押鍵力が所定値を越えると、CP
U12により第2の周波数に切り替えられ、これにより
回転スピーカの回転速度が速い状態が模擬され、生成さ
れる楽音に、その速い回転速度に対応する第2の周波数
の発振信号に基づく効果が連続して付与される。
【0023】次に、押鍵力が再び所定値を越えると、C
PU12により今度は第1の周波数に切り替えられ、こ
れにより回転スピーカの回転速度が遅い状態が模擬され
る。このように本実施形態では、所定値を越える押鍵力
で鍵を操作する毎に、生成される楽音に、第1の周波数
の発振信号に基づく効果の付与と、第2の周波数の発振
信号に基づく効果の付与とが交互に切り替えられる。
【0024】図2は、図1に示す鍵盤に備えられた鍵の
押鍵,離鍵操作が行なわれた場合にCPUで実行される
キーイベントルーチンのフローチャートである。
【0025】先ず、ステップS11において、鍵盤11
のいずれかの鍵が押されるとキーオン処理が行なわれ、
これによりその押された鍵に応じたノートオン情報(押
された鍵に対応するノートナンバ、およびその押鍵の速
度を示すベロシティの各情報を含む)が取得される。押
された鍵が離されるとキーオフ処理が行なわれ、これに
よりノートオフ情報(離された鍵を示すノートナンバの
情報、および離されたことを示す情報を含む)が取得さ
れる。
【0026】次にステップS12において、発音処理が
行なわれる。この発音処理では、前述したステップS1
1においてキーオン処理が行なわれた場合は、CPU1
2がDSP14に対して取得したノートオン情報に基づ
いて発音開始の指示を行ない、このルーチンを終了す
る。一方、キーオフ処理が行なわれた場合は、CPU1
2がDSP14に対して取得したノートオフ情報に基づ
いて発音停止の指示を行ない、このルーチンを終了す
る。DSP14では、CPU12からの発音開始指示に
応じてその発音開始指示に対応した音高、音量等の楽音
が生成され、CPU12からの発音停止指示に応じてそ
の発音停止指示により示される、発音中の楽音の発音停
止処理が行なわれる。
【0027】図3は、所定時間毎に繰り返し実行される
タイマ割込みにより起動されるタイマイベントルーチン
のフローチャートである。
【0028】先ずステップS21において、押鍵力を検
知するセンサから出力されるアフタータッチ(押鍵力)
の値を取得する。次にステップS22に進む。ステップ
S22では、取得した値が所定値、即ちスレッシュホー
ルドを越えているか否かが判定される。スレッシュホー
ルドを越えていると判定された場合はステップS23に
進む。ステップS23ではフラグが‘1’であるか否か
が判定される。フラグが‘1’であると判定された場合
は、前回実行したタイマイベントが実行された時点から
スレッシュホールドを越えた押鍵が持続されており、従
って今回のタイマイベンにおいても前回のタイマイベン
トの実行により付与されている効果をそのまま付与すれ
ばよいため、何もせずこのルーチンを終了する。一方、
フラグが‘0’であると判定された場合はステップS2
4に進み、今回のタイマイベントの実行により新たな効
果が楽音に付与されることを示すためにフラグに‘1’
をセットする。次にステップS25において、エフェク
トコントロール情報(前述した回転スピーカの回転速度
が遅い状態かあるいは速い状態かを示す情報)を変更す
る。具体的には、現在回転速度が遅い状態が模擬されて
いる場合はエフェクトコントロール情報は‘0’にあ
る。この場合、ステップS25では、エフェクトコント
ロール情報が‘1’に変更される。一方、現在回転速度
が速い状態が模擬されている場合はエフェクトコントロ
ール情報は‘1’にある。その場合、ステップS25で
は、エフェクトコントロール情報が‘0’に変更され
る。
【0029】次にステップS26に進む。このステップ
S26ではエフェクト処理を行なう。このエフェクト処
理では、CPU12によりエフェクトコントロール情報
がDSP14に送出される。CPU12は、このエフェ
クトコントロール情報をDSP14に送ることにより、
DSP14に対して、回転スピーカの回転速度が遅い状
態を模擬するための第1の周波数の発振信号が出力され
ている場合は第2の周波数への切り替えを指示し、一方
回転速度が速い状態を模擬するための第2の周波数の発
振信号が出力されている場合は第1の周波数への切り替
えを指示する。このようにして、このルーチンを終了す
る。
【0030】一方、ステップS22において、取得した
アフタータッチの値がスレッシュホールドを越えていな
いと判定された場合は、ステップS27に進み、フラグ
を‘0’にしてこのルーチンを終了する。
【0031】本実施形態では、上記のようにして、鍵の
アフタータッチが所定のスレッシュホールドを超える毎
に回転スピーカの2段階の回転速度が交互に切り替えら
れたことに対応する効果の切り替えが行なわれ、そのス
レッシュホールドを超えない通常の演奏操作では押鍵力
の強弱が多少変化しても回転スピーカの回転速度に対応
する効果が変化してしまうことが防止される。
【0032】尚、本実施形態では、第1,第2の周波数
を切り替えることにより、2種類の効果を切り替えて楽
音に付与する例で説明したが、これに限られるものでは
なく、3つ以上の周波数を切り替えて3種類以上の効果
を楽音に付与してもよく、あるいは楽音に効果を付与す
るか付与しないかを切り替えるものであってもよい。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
生成される楽音に同じ効果を連続して容易に付与するこ
とができ、演奏しやすい電子楽器が実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子楽器の一実施形態の構成図であ
る。
【図2】図1に示す鍵盤に備えられた鍵の押鍵,離鍵操
作が行なわれた場合にCPUで実行されるキーイベント
ルーチンのフローチャートである。
【図3】所定時間毎に繰り返し実行されるタイマ割込み
により起動されるタイマイベントルーチンのフローチャ
ートである。
【符号の説明】
10 電子楽器 11 鍵盤 12 CPU 13 音源ROM 14 DSP 15 D/A変換器 16 サウンドシステム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉崎 高弘 大阪市北区堂島浜1丁目4番16号 ローラ ンド株式会社内 Fターム(参考) 5D378 CC11 DD03 DD11 DD21 DE13 DE42 FF11 GG11 HA08 HB36 KK43 XX07

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 押鍵力を検知するセンサを備えた鍵が複
    数配列されてなる鍵盤を備え、該鍵盤を用いた演奏操作
    に応じた楽音を生成する電子楽器において、 生成される楽音に効果を付与する効果付与手段と、 押鍵力が所定値を越えた場合に前記効果付与手段による
    効果を切り替える効果切替手段とを備えたことを特徴と
    する電子楽器。
  2. 【請求項2】 前記効果付与手段が、切替自在な周波数
    の発振信号を出力する低周波発振器を備え、生成される
    楽音に、該低周波発振器で得られた発振信号に基づく効
    果を付与するものであって、 前記効果切替手段が前記低周波発振器の発振周波数を切
    り替えるものであることを特徴とする請求項1記載の電
    子楽器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPWO2021100742A1 (ja) * 2019-11-20 2021-05-27
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