JP2000213356A - 層状掃気2サイクルエンジン - Google Patents

層状掃気2サイクルエンジン

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JP2000213356A
JP2000213356A JP11012307A JP1230799A JP2000213356A JP 2000213356 A JP2000213356 A JP 2000213356A JP 11012307 A JP11012307 A JP 11012307A JP 1230799 A JP1230799 A JP 1230799A JP 2000213356 A JP2000213356 A JP 2000213356A
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JP
Japan
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port
booster
piston
combustion chamber
booster port
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Withdrawn
Application number
JP11012307A
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English (en)
Inventor
Kazunori Kudo
和憲 工藤
Yoshitaka Kawahara
芳隆 河原
Kazuyuki Uenoyama
和之 上野山
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
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  • Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブースタポートから燃焼室内に流入する給気
流を、排気ポートへの吹き抜けを低減するとともに、ピ
ストン上部側での渦流の発生を回避することによって滑
らかな流れとして、掃気効率あるいは充填効率が上昇
し、燃焼の改善がなされた層状掃気2サイクルエンジン
を提供する。 【解決手段】 排気ポート及び掃気ポートと、燃焼室内
に対向する開口部がシリンダ内面に沿うように上方に傾
斜した混合気供給用のブースタポートとをシリンダに設
けてなる層状掃気2サイクルエンジンにおいて、前記ピ
ストンは、これの上面部の前記ブースタポートに対向す
る部位に前記ブースタポートの開口部と同方向に傾斜し
た傾斜面を有する切欠部を形成してなる。また、前記切
欠部あるいはブースタポートを複数に分割する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2サイクルエンジ
ン、特に小型層状掃気2サイクルガソリンエンジンにお
けるピストン及びブースタポートの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】図17〜図20は、クランク室圧縮式2
サイクルガソリンエンジンの従来技術の1例を示す。こ
の2サイクルエンジンは、層状掃気式の2サイクルエン
ジンであって、図17はシリンダ中心線に沿う断面図、
図18は図17のA−A線断面図、図19は図17のB
矢視図、図20は図17のZ部拡大図である。
【0003】図17〜図20において、1はシリンダ、
2はピストン、5は該シリンダ1の内面とピストン2の
上面2aとにより形成される燃焼室、4は点火プラグを
固着するための点火プラグねじ、3はピストンリングで
ある。前記シリンダ1には、一方側に排気ポート6、該
排気ポート6に対してほぼ直角方向に対をなす掃気ポー
ト7,7、該排気ポート6の反対側にブースタポート8
が夫々開口されている。前記各ポートは、ピストン2の
下降に従い、先ず排気ポート6が開口し、次いで掃気ポ
ート7,7、さらにブースタポート8が開口するよう
に、シリンダ1の軸方向に配置されている。
【0004】7a,7aは前記掃気ポート7,7の入口
に設けられたリード弁で、燃焼室5内に向かう流れのみ
によって開弁するようになっている。
【0005】前記ブースタポート8の燃焼室5への開口
部8aは、燃焼室5内への混合気の滑らかな流れを形成
させるため、シリンダ1の内面1aに対し、角度α1
傾斜面に形成されている。また、前記ピストン2の上面
2a側には、前記ブースタポート8に対向する側に上面
2aからの高さh1 、外周2bからの深さc1 の直角な
切欠き09が形成されている。
【0006】かかる従来の層状掃気2サイクルエンジン
において、2サイクルエンジンの運転時において、燃焼
室5内の燃焼による爆発圧力によりピストン2が下降
し、先ずピストン2の上面2aにより排気ポート6が開
かれて排気がなされ、次いで左右の掃気ポート7,7が
開かれると、空気のみが該掃気ポート7,7から燃焼室
5内に流入し、該燃焼室5内を旋回しつつ流れて排気ガ
スを排気ポート6から押し出す。さらにピストン2が下
降してブースタポート8が開かれると、該ブースタポー
ト8及び前記掃気ポート7,7から燃料と空気の混合気
が燃焼室5内に流入する。
【0007】前記混合気のブースタポート8からの流入
時においては、混合気が燃焼室5を横切って直接排気ポ
ート6に吹き抜けることなく、左右の掃気ポート7,7
からの流れに乗って、シリンダ1の内面1aに沿うよう
な上昇流とするため、図20に示すように、ブースタポ
ート8の開口部8aは、これのシリンダ内面1aに対す
る傾斜角度α1 を小さくしており、また、ピストン2側
は、混合気の燃焼室5内への流入を滑らかにし、拡散を
促進するため、切欠き09を設けている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来の層状掃気
2サイクルエンジンにあっては、図20に示すように、
ブースタポート8の開口時においては、混合気が開口部
8aに沿って燃焼室5内に斜め上方に向けて流入し、f
1,f2なる給気流(混合気の流れ)が形成される。
【0009】このため、かかる従来の技術にあっては、
前記給気流は燃焼室5内の上方に流れて掃気ポート7,
7からの混合気とともに燃焼室5内に充填される一方
で、その一部、特にピストン2寄りの流れf2 が排気ポ
ート6から吹き抜け易く、また、前記ピストン2の上面
2a側に形成された給気流入促進用としての直角形状の
切欠き09によって、該切欠き09内にf3 なる渦流が
発生する。
【0010】従って、かかる従来技術においては、前記
のような混合気の排気ポート6側への吹き抜け及び切欠
き09内における渦流f3 の形成により、燃焼室5内に
おけるスムーズな流れの給気流が得られず、掃気効率あ
るいは充填効率が低下するとともに燃焼状態の悪化を引
き起こし易いという問題がある。
【0011】本発明は、かかる従来技術の課題に鑑み、
ブースタポートから燃焼室内に流入する給気流を、排気
ポートへの吹き抜けを低減するとともに、ピストン上部
側での渦流の発生を回避することによって滑らかな流れ
として、掃気効率あるいは充填効率が上昇し、燃焼の改
善がなされた層状掃気2サイクルエンジンを提供するこ
とを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するため、請求項1の発明として、内面をピストン
が往復動するシリンダに、排気ポート及び掃気ポート
と、燃焼室内に対向する開口部がシリンダ内面に沿うよ
うに上方に傾斜した混合気供給用のブースタポートとを
設けてなる層状掃気2サイクルエンジンであって、前記
ピストンは、これの上面部の前記ブースタポートに対向
する部位に前記ブースタポートの開口部と同方向に傾斜
した傾斜面を有する切欠部を形成してなることを特徴と
する層状掃気2サイクルを提案する。
【0013】かかる発明によれば、ブースタポートから
の混合気の流入時において、該混合気は該ブースタポー
トの開口部の形状によってシリンダ内面に沿って上方に
向かう流れと、傾斜面に形成された切欠部に沿って燃焼
室の中央上部に向かう流れとがバランス良く形成され、
掃気ポートからの流れに乗って主として排気ポートとは
反対側の燃焼室内に上昇流が形成され、排気ポート側へ
吹き抜ける流れが抑制される。
【0014】また、ピストン上部の切欠部をブースタポ
ート開口部の同方向の傾斜面に形成しているので、従来
技術のような該切欠部における渦流の発生が阻止され、
ブースタポートからの流れは渦流の無い滑らかな流れに
形成される。
【0015】以上によって、燃焼室内における混合気量
が増大されるとともに、残留ガス量が低減され、掃気効
率あるいは充填効率が向上し、高い燃焼効率が得られ
る。
【0016】請求項2記載の発明は、請求項1におい
て、前記切欠部は、前記ピストンの円周方向に複数個形
成され、各切欠部の間は切欠きの無いランド部とされて
なる。
【0017】かかる発明によれば、ブースタポートから
の混合気の流入時において、ピストン切欠部におけるラ
ンド部の形成によって、該ランド部の部位における混合
気の流れが無くなり、該ランド部の両側の流れに分流さ
れた上昇流となる。従って、上記ランド部の流れが無く
なることにより、排気ポート側へ吹き抜ける流れがさら
に低減され、さらなる掃気効率あるいは充填効率の向上
が得られる。
【0018】請求項3記載の発明は、請求項1におい
て、前記ブースタポートは、前記ピストンの切欠部に対
向する範囲内において、円周方向に沿って複数に分割さ
れてなり、該ブースタポートの間には、内周面がシリン
ダの内面と同径のランド部が形成されてなる。
【0019】請求項4記載の発明は、請求項3におい
て、前記ブースタポートは、その上端面が軸方向に傾斜
した傾斜面に形成されてなる。
【0020】かかる発明によれば、ブースタポートから
の混合気の流入時において、該ブースタポートに形成さ
れたランド部の部位における流れが無くなり、該ランド
部の両側のブースタポートから分流された流れが燃焼室
内に導入されて上昇流となるので、排気ポートへの吹き
抜けが、さらに低減せしめられる。
【0021】請求項5記載の発明は、請求項1〜4の何
れかにおいて、前記切欠部は、その両端縁間の円周方向
幅が前記ブースタポートの幅よりも大きく形成されてな
る。
【0022】かかる発明によれば、切欠部の幅がブース
タポートの幅よりも大きく形成されているので、ブース
タポートの開口部からの流れはピストンの外周面に衝突
することなく、全て傾斜面に形成された切欠部に沿って
燃焼室に流入せしめられ、前記のような混合気の流入が
円滑になされる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
適な実施形態を例示的に詳しく説明する。但しこの実施
形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、そ
の相対的配置等は特に特定的な記載がないかぎりは、こ
の発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説
明例にすぎない。
【0024】図1は本発明の第1実施形態に係る層状掃
気2サイクルガソリンエンジンのシリンダ中心線に沿う
断面図、図2は図1のA−A線断面図、図3は図1のB
矢視図、図4は図1のZ部拡大図である。
【0025】図1〜図4において、1はシリンダ、2は
ピストン、5は該シリンダ1の内面とピストン2の上面
2aとにより形成される燃焼室、4は点火プラグを固着
するための点火プラグねじ、3はピストンリングであ
る。前記シリンダ1には、一方側に排気ポート6、該排
気ポート6に対してほぼ直角方向に対をなす掃気ポート
7,7、該排気ポート6の反対側にブースタポート8が
夫々開口されている。前記各ポートは、ピストン2の下
降に従い、先ず排気ポート6が開口し、次いで掃気ポー
ト7,7、さらにブースタポート8が開口するように、
シリンダ1の軸方向に配置されている。
【0026】7a,7aは前記掃気ポート7,7の入口
に設けられたリード弁で、燃焼室5内に向かう流れのみ
によって開弁するようになっている。以上の構成は図1
7〜図20に示す従来技術と同様である。本発明の実施
形態においては、前記ブースタポート8及びピストン2
の上部に形成される切欠きを改良している。
【0027】即ち、本発明の第1実施形態を示す図1〜
図4において、前記ブースタポート8の燃焼室5への開
口部8aは、燃焼室5内への混合気(空気と燃料との混
合気)の滑らかな上方流れを形成するため、シリンダ1
の内面1aに対し、極力小さい角度α1 の傾斜面に形成
されている。
【0028】また、前記ピストン2の上面2aには、前
記ブースタポート8と対向する側に、上面2aからブー
スタポート8の開口部8aと同一方向に傾斜するような
傾斜面からなる切欠き9が形成されている。この切欠き
9は、その傾斜角、つまりシリンダ内面1aと平行なピ
ストンの外周面2bとのなす角度β1 を、前記ブースタ
ポート8の傾斜角α1 と同等か、あるいはこれよりもや
や大きく形成されている。
【0029】図4において、h1 は該切欠き9のピスト
ン上面2aからの高さ、c1 はピストン外周面2bから
の半径方向深さであり、該高さh1 はピストン行程の1
/10以下、半径方向深さc1 はピストン径の1/10
以下に形成するのが好ましい形態である。また、前記切
欠き9のピストン円周方向における幅b2 は、ブースタ
ポート8の幅b1 よりも所定量2Sだけ大きく形成され
ている。
【0030】かかる従来の層状掃気2サイクルエンジン
の運転時において、燃焼室5内の燃焼による爆発圧力に
よりピストン2が下降し、先ずピストン2の上面2aに
より排気ポート6が開かれて排気がなされ、次いで左右
の掃気ポート7,7が開かれると、空気のみが該掃気ポ
ート7,7から燃焼室5内に流入し、該燃焼室5内を旋
回しつつ流れて排気ガスを排気ポート6から押し出す。
さらにピストン2が下降してブースタポート8が開かれ
ると、該ブースタポート8及び前記掃気ポート7,7か
ら燃料と空気の混合気が燃焼室5内に流入する。
【0031】かかる混合気のブースタポート8からの流
入時において、前記ブースタポート8はその開口部8a
がシリンダ内面1aに対する角度α1 を極力小さく形成
しているので、該開口部8aからのシリンダ内面1a側
に寄った上昇流f1 が形成され、さらに前記ピストン2
の上部に前記開口部8aと同方向の傾斜面からなる切欠
き9が形成されているので、該切欠き9の面に沿って、
主として燃焼室5の中央上部に向かう流れf2 が形成さ
れる。
【0032】従って、かかる第1実施形態によれば、主
として上記燃焼室5内の上方へ向かう流れf1 と、主と
して上記燃焼室5内の中央上部へ向かう流れf2 がバラ
ンス良く形成され、掃気ポート7,7から流入する混合
気の流れに乗って、排気ポート6とは反対側の燃焼室5
の壁面(シリンダ内面1a)に沿う上昇流と、燃焼室5
の中央上部に向かう上昇流となり、排気ポート6側に吹
き抜ける流れが抑制される。
【0033】また、前記切欠き9がブースタポート8の
開口部8aと同方向の傾斜面にて形成されているので、
従来技術のように切欠き形成部に渦流が発生するのが回
避され、混合気は滑らかに燃焼室5内に流入せしめられ
る。
【0034】さらに、前記切欠き9の円周方向における
幅b2 をブースタポート8の幅b1と同等、あるいはや
や大きく(2S)形成しているので、ブースタポート8
の開口部8aを通った混合気の流れは、ピストンの外周
面2bに衝突することなく、その全てが切欠き9に沿っ
て燃焼室5内に流入せしめられる。
【0035】これにより、燃焼室5内における残留ガス
量が低減されるとともに混合気量が増大され、掃気効率
あるいは充填効率が向上し、高い燃焼効率が得られる。
【0036】図5〜図8は、本発明の第2実施形態に係
る層状掃気2サイクルガソリンエンジンを示し、図5は
図1に対応する断面図、図6は図5のA−A線断面図、
図7は図5のB矢視図、図8は図5のZ部拡大図であ
る。
【0037】この実施形態においては、ピストン2の上
部の切欠き9の形状を次のように構成している。即ち、
図6に示すように、ピストン2の上部に形成される切欠
き9は、円周方向において2つの同一幅の切欠き(異な
る幅でも良い)9aと9bとに分割され、この2つの切
欠き9a,9b間には、かかる切欠きが形成されず、ピ
ストン2の上部の形状がそのまま残されたランド部11
が形成される。
【0038】そして該切欠き9a,9bの断面形状は、
図8に示すように、前記第1実施形態と同様な上面2a
からの高さがh1 、外周面2bからの深さがc1 なる傾
斜面とされる。また、図6に示すように、該切欠き9
a,9bの両端間の円周方向における幅b2 はブースタ
ポート8の幅b1 よりも2Sだけ大きくなるように形成
されている。さらに好ましくは、前記高さh1 はピスト
ン行程の1/10以下、深さc1 はピストン径の1/1
0以下に設定する。
【0039】かかる第2実施形態において、混合気のブ
ースタポート8からの流入時には、シリンダ1の軸方向
においては、図8に示すように、前記第1実施形態と同
様に燃焼室5の壁面に沿った上昇流f1 と、燃焼室5の
上部中央に向かう上昇流f2とがバランス良く形成され
る。
【0040】また、シリンダ1の円周方向においては、
ブースタポート8からの給気流は、中央のランド部11
における流れf6 が無くなり、これの両側の切欠き9
a,9bに沿う流れf4,f5が分流されて上記のような
上昇流(f1,f2)となる。従って、排気ポート6側へ
吹き抜け易い前記ランド部11の流れf6 が無くなるこ
とから、該排気ポート6えの吹き抜けが前記第1実施形
態よりも低減され、さらに高い掃気効率あるいは充填効
率が得られる。
【0041】尚、この実施形態では前記切欠き9a,9
bを2分割としたが、これを3分割以上とし、分割され
た各切欠き9の間毎にランド部11を形成してもよい。
その他の構成は、前記第1実施形態と同様であり、これ
と同一の部材は同一の符号で示す。
【0042】図9〜図12は、本発明の第3実施形態に
係る層状掃気2サイクルガソリンエンジンを示し、図9
は図1に対応する断面図、図10は図9のA−A線断面
図、図11は図9のB矢視図、図12は図9のZ部拡大
図である。
【0043】この実施形態においては、ブースタポート
8の形状を次のように構成している。即ち、図10に示
すように、ブースタポートは円周方向において2つの同
一幅のブースタポート(異なる幅でも良い)8bと8c
とに分割され、この2つのブースタポート8b,8c間
には、かかるブースタポートが形成されず、シリンダ1
の内壁の形状がそのまま残されたランド部12が形成さ
れる。
【0044】そして該2つのブースタポート8b,8c
の断面形状は、図12に示すように、前記第1、第2実
施形態と同様なシリンダ1の内面1aに対して極力小さ
い角度α1 の傾斜面からなる開口部8aとなっている。
また、図10に示すように、前記2つのブースタポート
8b,8cの円周方向における両端間の幅b1 は、前記
ピストン2の切欠き9の円周方向の幅b2 よりも2Sだ
け小さくなるように構成されている。
【0045】かかる第3実施形態において、混合気のブ
ースタポートからの流入時には、該ブースタポートが円
周方向に2分割されたブースタポート8b,8cとなっ
ており、その間にランド部12が形成されているので、
該ランド部12における流れf6 が無くなり、これの両
側のブースタポート8b,8cの流れf4,f5が分流さ
れて、これと上記ピストン2の切欠き9との共働によ
り、上記のような上昇流f1 ,f2 となる。
【0046】従って排気ポート6側への吹き抜け易い前
記ランド部12の流れが無くなることによって、排気ポ
ート6への吹き抜けが、前記第1実施形態よりも低減さ
れる。尚、上記ブースタポートは、この実施形態では2
分割のブースタポート8b,8cとしたが、これを3分
割以上とし、分割された各ブースタポートの間毎にラン
ド部12を形成してもよい。その他の構成は、前記第1
実施形態と同様であり、これと同一の部材は同一の符号
にて示す。
【0047】図13〜図16は、本発明の第4実施形態
を示し、図13は図1に対応する断面図、図14は図1
3のA−A線断面図、図15は図13のB矢視図、図1
6は図13のZ部拡大図である。
【0048】この実施形態においては、ブースタポート
8の形状を次のように構成している。即ち、図15に示
すように、ブースタポート8の中央に幅b4 のランド部
12が形成され、該ランド部12の左右の幅b3 の部分
には、斜めにカットされたカット部8e,8fが形成さ
れている。
【0049】かかる実施形態においては、前記第3実施
形態と同様に、ブースタポート8からの混合気の流入時
に、中央のランド部12における流れf6 が無くなり、
これの両側の流れf4,f5に分流されるので、排気ポー
ト6側への吹き抜けが低減される。その他の構成は、前
記第3実施形態と同様であり、これと同一の部材は同一
の符号にて示す。
【0050】
【発明の効果】以上記載のごとく、本発明によれば、ピ
ストン上部に傾斜面からなる切欠部を形成したことによ
り、ブースタポートからの混合気が排気ポートの反対側
を燃焼室の上部に向かう上昇流に形成され、排気ポート
への吹き抜けを低減することができ、また、従来技術の
ようなピストン切欠部における渦流の発生が回避され、
燃焼室内への混合気は滑らかな流れを形成することがで
きる。これにより、排気ポートへの混合気の吹き抜けが
低減され、掃気効率あるいは充填効率を上昇することが
でき、高い燃焼効率を得ることができる。
【0051】また、請求項5のように構成すれば、ブー
スタポートからの流れがピストン外周面に衝突すること
なく、傾斜面となっているピストン切欠面に沿った滑ら
かな流れとなる。
【0052】さらに、請求項2乃至4のように構成すれ
ば、ブースタポートからの混合気の流入時において、ピ
ストン切欠部あるいはブースタポートのランド部におけ
る流れが無くなることにより、排気ポートへの吹き抜け
をさらに低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る層状掃気2サイ
クルガソリンエンジンのシリンダ中心線に沿う断面図で
ある。
【図2】 図1におけるA−A線断面図である。
【図3】 図1におけるB矢視図である。
【図4】 図1におけるZ部拡大図である。
【図5】 本発明の第2実施形態を示す図1対応図であ
る。
【図6】 図5におけるA−A線断面図である。
【図7】 図5におけるB矢視図である。
【図8】 図5におけるZ部拡大図である。
【図9】 本発明の第3実施形態を示す図1対応図であ
る。
【図10】 図9におけるA−A線断面図である。
【図11】 図9におけるB矢視図である。
【図12】 図9におけるZ部拡大図である。
【図13】 本発明の第4実施形態を示す図1対応図で
ある。
【図14】 図13におけるA−A線断面図である。
【図15】 図13におけるB矢視図である。
【図16】 図13におけるZ部拡大図である。
【図17】 従来技術に係る層状掃気2サイクルガソリ
ンエンジンを示す図1対応図である。
【図18】 図17におけるA−A線断面図である。
【図19】 図17におけるB矢視図である。
【図20】 図17におけるZ部拡大図である。
【符号の説明】
1 シリンダ 1a シリンダ内面 2 ピストン 5 燃焼室 6 排気ポート 7 掃気ポート 7a リード弁 8,8b,8c ブースタポート 8a 開口部 8e,8f カット部 9,9a,9b 切欠き 11,12 ランド部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内面をピストンが往復動するシリンダ
    に、排気ポート及び掃気ポートと、燃焼室内に対向する
    開口部がシリンダ内面に沿うように上方に傾斜した混合
    気供給用のブースタポートとを設けてなる層状掃気2サ
    イクルエンジンにおいて、 前記ピストンは、これの上面部の前記ブースタポートに
    対向する部位に前記ブースタポートの開口部と同方向に
    傾斜した傾斜面を有する切欠部を形成してなることを特
    徴とする層状掃気2サイクルエンジン。
  2. 【請求項2】 前記切欠部は、前記ピストンの円周方向
    に複数個形成され、各切欠部の間は切欠きの無いランド
    部とされてなる請求項1記載の層状掃気2サイクルエン
    ジン。
  3. 【請求項3】 前記ブースタポートは、前記ピストンの
    切欠部に対向する範囲内において、円周方向に沿って複
    数に分割されてなり、該ブースタポートの間には、内周
    面がシリンダの内面と同径のランド部が形成されてなる
    請求項1記載の層状掃気2サイクルエンジン。
  4. 【請求項4】 前記ブースタポートは、その上端面が軸
    方向に傾斜した傾斜面に形成されてなる請求項3記載の
    層状掃気2サイクルエンジン。
  5. 【請求項5】 前記切欠部は、その両端縁間の円周方向
    幅が前記ブースタポートの幅よりも大きく形成されてな
    る請求項1乃至4の何れか1つに記載の層状掃気2サイ
    クルエンジン。
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WO2021177010A1 (ja) * 2020-03-02 2021-09-10 株式会社やまびこ 2サイクル内燃エンジン及びエンジン作業機
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