JP2000212628A - 超高清浄極低炭素鋼の製造方法 - Google Patents
超高清浄極低炭素鋼の製造方法Info
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Abstract
下の超高清浄極低炭素鋼を製造する方法を提供する。 【解決手段】 取鍋内スラグ中の(FeO+MnO)濃
度が5重量%以下であり、タンディッシュ内スラグの塩
基度((CaO)/(SiO2 ))が0.5以上であ
り、さらにタンディッシュ内雰囲気中の窒素濃度が20
容量%以下である。
Description
鋼の製造方法に関する。
出鋼し、RH等の真空脱ガス装置で溶鋼中のOによるC
+O=COの脱炭反応を利用して溶鋼中の炭素濃度を3
0ppm以下に低減することにより溶製される。得られ
た極低炭素鋼の溶鋼は、金属Alを添加して脱酸(反
応:2Al+3O=Al2 O3 )するため、アルミナ
(Al2 O3 )生成量が多く、溶鋼中にアルミナ系介在
物が多くなり易い。
に対して取鍋内スラグ中のT.FeおよびSiO2 濃度
と取鍋耐火物中のSiO2 濃度とを管理する方法が開示
されているが、同公報の方法では、溶鋼中のT.[O]
濃度を20ppm程度しか低下することができず、溶鋼
中のT.[O]濃度が10ppm以下の超高清浄極低炭
素鋼を製造することができない。
m以下の超高清浄極低炭素鋼の製造に際しては、溶鋼外
部から進入する酸素対策が重要であり、溶鋼中のAlが
この進入酸素と反応してAl2 O3 のような非金属介在
物を生成することを防止する必要がある。
空隙を通じて通常行われ、タンディッシュ内雰囲気中の
酸素濃度が増大し、タンディッシュ内の酸素と溶鋼中の
Alとの反応により高融点のAl2 O3 介在物が生成す
るといわれている。
ンディッシュを密閉する方法が開示されており、タンデ
ィッシュの密閉度はタンディッシュ内雰囲気中の酸素濃
度で評価されている。
(1)〜(2)の問題点があることを見出した。
(以下、単に「タンディッシュ内の酸素」ともいう)
は、溶鋼の酸化反応に使用され、空気リーク量の大小を
酸素濃度で評価できない。
度を計測するために酸素サンプリング用金属パイプを高
温のタンディッシュ内に導入すると、そのパイプの内面
に酸素分子が吸着したり、酸化反応を起こしたりするた
め、タンディッシュ内雰囲気中の正確な酸素濃度を把握
できない。
た。
しては、リーク空気以外にタンディッシュ内スラグ中の
酸化物があり、タンディッシュ内スラグの組成を制御し
なければ超高清浄極低炭素鋼を製造できない。
て鋳型内溶鋼のT.[O]濃度が10ppm以下の超高
清浄極低炭素鋼を製造する方法を提供することにある。
〜(g)の知見を得て本発明を完成した。
評価する方法として、酸素よりも溶鋼との反応性が低い
窒素に着目し、鋳込み中のタンディッシュ内にArガス
を導入し、タンディッシュ内の酸素と窒素濃度を分析し
た。空気中の酸素が溶鋼に吸収されたり、溶鋼と反応し
なければ、タンディッシュ内の酸素と窒素の比率は約
1:4となるはずであるが、実測した結果は0.1:4
となり酸素濃度が低い濃度となった。
ークを模擬するために、意図的にタンディッシュ内に空
気を導入した結果、窒素濃度は4容量%(以下、ガス濃
度は単に%で容量%を示す)から30%に増加したが、
酸素濃度は0.1%からほとんど変化しなかった。この
ことから、タンディッシュ内への空気リークによる介在
物の混入を評価するには、タンディッシュ内雰囲気中の
酸素濃度ではなく、窒素濃度を評価の指標濃度として使
用すべきである。
窒素濃度と鋳型内溶鋼中のT.[O]濃度との関係を示
すグラフである。なお、図1の両矢印は、データのばら
つき範囲を示し、以下の図2〜3も同じである。
えると急激に鋳型内溶鋼中のT.[O]濃度が増大しA
l2 O3 介在物等の介在物の混入が増加するため、Al
2 O3 介在物等の介在物の混入を抑制するためにはタン
ディッシュ内雰囲気中の窒素濃度を20%以下で管理す
る必要がある。好ましくは、15%以下である。タンデ
ィッシュ内雰囲気中の窒素濃度の下限は、Arシール等
のコストと効果を考慮すると5%以上が望ましい。
濃度を20%以下にしただけでは、同図に示すように、
ばらつきが大きく超高清浄極低炭素鋼を安定して製造で
きない。
((CaO)/(SiO2 ))の値によって、スラグが
溶鋼の酸化の起因となる酸素供給源になることに着目
し、タンディッシュ内雰囲気中の窒素濃度を20%以下
の条件下、タンディッシュ内スラグの塩基度と鋳型内溶
鋼中のT.[O]濃度との関係を調べた。
と鋳型内溶鋼中のT.[O]濃度との関係を示すグラフ
である。
鋳型内溶鋼中のT.[O]濃度が高くなる。塩基度0.
5未満ではスラグ中のSiO2 活量が増大し、スラグ中
のSiO2 が溶鋼中Alにより還元(3SiO2 +4A
l=3Si+2Al2 O3 )され、Al2 O3 介在物が
生成して鋳型内溶鋼中のT.[O]濃度が高くなるから
である。
内スラグの塩基度を0.5以上とすると、鋳型内溶鋼中
のT.[O]濃度は相対的には低下しているが、ばらつ
きが大きく安定して超高清浄極低炭素鋼を製造するに至
っていない。タンディッシュ内スラグの塩基度の上限
は、塩基度を上げるコストと効果を考慮すると4以下が
望ましい。
さらに、取鍋内スラグ中の酸素供給源であるFeOおよ
びMnO(以下、(FeO+MnO)ともいう)に着目
した。取鍋内スラグ中の(FeO+MnO)は二次精錬
後から鋳込みにかけて溶鋼中Alに還元される。すなわ
ち、3FeO+2Al=3Fe+Al2 O3 、あるい
は、3MnO+2Al=3Mn+Al2 O3 なる反応に
よりAl2 O3 介在物が生成して清浄性を悪化させる。
従って、取鍋内スラグ中の(FeO+MnO)濃度は低
いのが望ましい。
O)濃度と鋳型内溶鋼のT.[O]濃度との関係を示す
グラフである。
(FeO+MnO)濃度が5重量%(以下、単に%で重
量%を示す)を超えると、溶鋼の清浄性が悪化し、超高
清浄極低炭素鋼を製造するためには取鍋内スラグ中の
(FeO+MnO)濃度が5%以下であることが必要で
ある。好ましくは、3%以下である。
囲気中の窒素濃度、タンディッシュ内スラグの塩基度お
よび取鍋内スラグ中の(FeO+MnO)濃度を管理す
ることにより、鋳型内溶鋼中のT.[O]濃度のばらつ
きを小さくすることが可能となり、鋳型内溶鋼中のT.
[O]濃度を10ppm 以下とすることができる。
もので、その要旨は下記のとおりである。
に導入し、タンディッシュ底部に設けたノズルから鋳型
に溶鋼を供給して連続鋳造を行うに際して、取鍋内スラ
グ中の(FeO+MnO)濃度が5重量%以下であり、
タンディッシュ内スラグの塩基度((CaO)/(Si
O2 ))が0.5以上であり、タンディッシュ内雰囲気
中の窒素濃度が20容量%以下であることを特徴とする
超高清浄極低炭素鋼の製造方法。
に溶鋼を未脱酸出鋼し、RH等の真空脱ガス装置で溶鋼
中の炭素濃度を30ppm以下に低減することにより得
られる。
eO+MnO)濃度は5%以下であればよく、下限を特
に定めるものではないが、還元を行うコストと効果を考
慮すると2%以上が望ましい。
O)/(SiO2 ))は0.5以上であればよく、上限
を特に定めるものではないが、塩基度を上げるコストと
効果を考慮すると4以下が望ましい。
0%以下であればよく、下限を特に定めるものではない
が、Arシール等のコストと効果を考慮すると5%以上
が望ましい。
錬した。所定の炭素濃度(ここでは[C]=0.05
%)まで脱炭吹錬後、転炉側壁に設けた出鋼口から溶鋼
を取鍋に出鋼した。
O)=19%)が不可避的に取鍋に流出するため、溶鋼
の出鋼中にスラグ還元用金属Alの添加量を種々変化さ
せ、取鍋内スラグ中の(FeO+MnO)濃度を調整し
た後に、RH真空脱ガス装置にて、溶鋼処理を行い炭素
濃度が30ppm以下となるまで真空脱炭を施し、溶鋼
脱酸用金属Alを添加した後に製品成分規格に入るよう
に合金を添加し、成分調整した。
(FeO+MnO)濃度は0.2〜14.5重量%であ
った。
タンディッシュに注入し、タンディッシュ内溶鋼にフラ
ックスを添加してタンディッシュ内スラグの塩基度を調
整した。このタンディッシュ上部の蓋に設けたガス導入
口よりArガスをタンディッシュ内に供給してガスシー
ルを行いながらタンディッシュ内雰囲気中の窒素濃度を
設定した。タンディッシュの両側底部の浸漬型タンディ
ッシュノズルから上記各種条件下で製造した溶鋼を鋳型
に供給した。
+MnO)濃度、タンディッシュ内雰囲気中の窒素濃
度、タンディッシュ内のスラグ塩基度と鋳型内溶鋼の
T.[O]濃度との関係を調べた。
eO+MnO)濃度が5%以下、タンディッシュ内のス
ラグ塩基度が0.5以上、タンディッシュ内雰囲気中の
窒素濃度20%以下のいずれかの条件を満たさない場合
には、鋳型内溶鋼でのT.[O]濃度が10ppmを超
え、超高清浄極低炭素鋼を製造できない。
[O]濃度が10ppm以下の超高清浄極低炭素鋼を製
造することができる。
溶鋼中のT.[O]濃度との関係を示すグラフである。
中のT.[O]濃度との関係を示すグラフである。
型内溶鋼のT.[O]濃度との関係に示グラフである。
Claims (1)
- 【請求項1】 取鍋内溶鋼を取鍋底部からタンディッシ
ュに導入し、タンディッシュ底部に設けたノズルから鋳
型に溶鋼を供給して連続鋳造を行うに際して、取鍋内ス
ラグ中の(FeO+MnO)濃度が5重量%以下であ
り、タンディッシュ内スラグの塩基度((CaO)/
(SiO2 ))が0.5以上であり、タンディッシュ内
雰囲気中の窒素濃度が20容量%以下であることを特徴
とする超高清浄極低炭素鋼の製造方法。
Priority Applications (1)
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JP01300099A JP3724236B2 (ja) | 1999-01-21 | 1999-01-21 | 超高清浄極低炭素鋼の製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009113086A (ja) * | 2007-11-07 | 2009-05-28 | Nippon Steel Corp | 極低炭素鋼の連続鋳造方法 |
JP2019214057A (ja) * | 2018-06-11 | 2019-12-19 | 日本製鉄株式会社 | 連続鋳造方法 |
CN113981302A (zh) * | 2020-12-24 | 2022-01-28 | 天津荣程联合钢铁集团有限公司 | 一种含铝低碳钢及制备工艺 |
-
1999
- 1999-01-21 JP JP01300099A patent/JP3724236B2/ja not_active Expired - Fee Related
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CN113981302A (zh) * | 2020-12-24 | 2022-01-28 | 天津荣程联合钢铁集团有限公司 | 一种含铝低碳钢及制备工艺 |
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