JP2000211815A - 糸吸引装置 - Google Patents

糸吸引装置

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JP2000211815A
JP2000211815A JP11011211A JP1121199A JP2000211815A JP 2000211815 A JP2000211815 A JP 2000211815A JP 11011211 A JP11011211 A JP 11011211A JP 1121199 A JP1121199 A JP 1121199A JP 2000211815 A JP2000211815 A JP 2000211815A
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JP
Japan
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yarn
suction
pipe
compressed air
branch pipe
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JP11011211A
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English (en)
Inventor
Yasuhiko Kubota
安彦 久保田
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Murata Machinery Ltd
Original Assignee
Murata Machinery Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各枝管の途中に圧空を噴射して吸引口に吸引
力を発生させる場合において、メイン吸引管内の円滑な
空気流を維持し、管内での糸屑の堆積や詰まりを防止す
る。 【解決手段】 複数錘から成る糸巻取装置に使用される
ものであって、メイン吸引管11から吸引口5を有する
複数本の枝管6を各錘毎に分岐させ、巻取りパッケージ
Pに巻取中の糸Yを切断部19で切断することにより、
切断箇所より上流側の糸Yを吸引口5に吸引する糸吸引
装置3において、メイン吸引管11に向かう方向に、枝
管6の吸引口5から終端までの間において枝管6内に圧
縮空気を噴射する圧空噴射ノズル孔13を有し、枝管6
は、圧空噴射ノズル孔13から噴射した圧縮空気が、メ
イン吸引管11内の空気流の下流側に向かう運動成分を
もってメイン吸引管11内に合流するような形状に構成
されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、糸を綾振りしなが
ら巻き取る糸巻取装置に使用される糸吸引装置に関し、
更に詳しくは、メイン吸引管から吸引口を有する複数本
の枝管を糸巻取装置の各錘毎に分岐させた糸吸引装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、糸を綾振りしながら巻き取りを行
い、巻取量が所定量に達すると、糸切断装置により糸を
切断し、その切断した糸を切断箇所の上流側で吸引捕捉
する糸吸引装置を備えた糸巻取装置が知られている。糸
吸引装置の吸引口に吸引捕捉された糸は、糸掛け装置の
糸掛けアームにより空ボビン端部に渡された後、その空
ボビンに対する通常の巻き取り動作が開始される。この
種の糸吸引装置は、糸巻取装置の機台長手方向に沿って
メイン吸引管を配設し、吸引口が綾振り平面に臨むよう
にメイン吸引管から各錘毎に枝管を分岐させている。メ
イン吸引管の一端にはブロアが設けられ、そのブロアに
よってメイン吸引管内に発生した負圧により、枝管の吸
引口に吸引力を発生させ、該吸引口から走行する糸を吸
い込むことができるようになっている。
【0003】このような糸吸引装置の一例として、特開
平6−40661号公報には、多数の吸引口を全長にわ
たって有しており且つ糸屑捕集容器並びにサクション流
を発生させるためのブロアと接続された1本のメイン吸
引管を備え、各吸引口が枝管として構成されており、該
枝管がメイン吸引管の外周壁に気密に装着されている糸
吸引装置が記載されている。この糸吸引装置では、各枝
管の径をメイン吸引管の径より大幅に小さく構成して、
枝管内に高速の吸引流を発生させて糸の吸引捕捉を確実
に行えるようにすると共に、吸引力を損なうことなく同
時に多数の吸引口を開くことができるようにしている。
【0004】特開平6−40661号公報に記載の糸吸
引装置では、メイン吸引管内の空気流により枝管内に空
気流を発生させるので、枝管内からメイン吸引管内への
合流の抵抗が大きい場合、空気流の円滑な合流が行われ
ないことがある。即ち、例えば枝管の軸線がメイン吸引
管の軸線と直交している場合、メイン吸引管内の空気流
により、枝管内からメイン吸引管内への空気流の合流が
堰止められることがある。そこで、特開平6−4066
1号公報には、メイン吸引管への吸込み口領域におい
て、糸がメイン吸引管内の吸引流方向の運動成分を有す
るように、枝管の軸線をメイン吸引管の軸線に対して傾
斜させることで、メイン吸引管への枝管の吸込み口にお
いて空力的な空気堰止め動圧を避けるようにすることが
記載されている。
【0005】しかしながら、特開平6−40661号公
報に記載の糸吸引装置では、各枝管の吸引口での吸引力
(枝管内の空気流速)を増大させようとすると、上述の
ように枝管の径を小さくする必要がある。枝管の径を小
さくすると、切断した糸を吸引口で確実に吸引捕捉でき
ない可能性があると共に、吸い込んだ糸屑が枝管内の途
中で詰まる可能性が大きくなる。
【0006】そこで、枝管の途中に、空気流がメイン吸
引管に向かう方向の運動成分を有するように圧空を噴射
して、高速巻取りの場合でも各枝管の吸引口から吸い込
んだ糸を引っ張るテンションを十分に発生させるように
したものがある。この場合、メイン吸引管に接続された
ブロアの容量は、枝管からメイン吸引管内に排出された
糸屑を搬送できれば十分な程度に小さくすることができ
る。しかしながら、このように枝管内への圧空噴射によ
り吸引口に吸引力を発生させる場合、枝管内からメイン
吸引管内に合流した空気流はメイン吸引管の対向する内
周面に当たった後に拡散される。この拡散はメイン吸引
管内の空気流の向きと関係なく起こり、例えば枝管の軸
線とメイン吸引管の軸線とが直交している場合、メイン
吸引管内の空気流の上流側に向かって拡散された空気流
と、メイン吸引管内において上流側から下流側に向かう
空気流とが干渉することにより、メイン吸引管内に上流
側からの糸屑の搬送を堰止める作用が発生する。このよ
うな空気堰止め作用が発生すると、その堰止め位置上流
に管内を上流側から搬送されてきた糸屑が堆積し、メイ
ン吸引管内での円滑な糸屑搬送ができなくなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、上記し
た特開平6−40661号公報に記載の糸吸引装置にお
いて、枝管の軸線をメイン吸引管の軸線に対して傾斜さ
せているのは、メイン吸引管内の空気流による堰止め作
用によって、枝管内の出口付近に糸屑が詰まるのを防止
することを目的としているものである。即ち、メイン吸
引管内の空気流により枝管内に空気流を発生させるタイ
プの糸吸引装置では、枝管内からメイン吸引管内に合流
した空気流によりメイン吸引管内に糸屑が堆積するとい
う問題は発生しない。メイン吸引管内ではなく枝管内に
糸屑が詰まっても、メイン吸引管内の空気流が円滑に流
れている限り、上流側にある他の枝管から吸い込まれた
糸屑は正常にメイン吸引管内を搬送された後に回収され
る。従って、特定の枝管内で糸屑の詰まりが発生して
も、他の巻取錘からの糸の吸引除去は正常に行える。
【0008】しかしながら、吸引口から吸引した糸の引
き込みをより確実に行うために枝管内に圧空を噴射する
場合、噴射する圧力を所定値以上に設定しておくと、枝
管内での糸屑の詰まりは防止できるが、枝管の軸線とメ
イン吸引管の軸線との関係によっては、上述したように
メイン吸引管内での糸屑の堆積が生じ、それより上流側
からの糸屑搬送が正常に行えなくなるという問題があ
る。即ち、この場合には、メイン吸引管内での円滑な空
気流が阻害されるので、他の巻取錘からの糸の吸引除去
が正常に行えないという問題が発生する。
【0009】本発明は上記課題に鑑みてなされたもので
あり、吸引口からの糸の吸引捕捉をより確実に行うため
に枝管の途中に圧空噴射を行う場合に、常時メイン吸引
管内の円滑な空気流を維持することにより、メイン吸引
管内での糸屑の堆積を防止して、全ての枝管に吸い込ま
れた糸屑を確実にメイン吸引管の下流端まで搬送して回
収することができる糸吸引装置を提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、複数錘から成る糸巻取装置
に使用されるものであって、メイン吸引管から吸引口を
有する複数本の枝管を各錘毎に分岐させ、巻取りパッケ
ージに巻取中の糸を切断部で切断することにより、切断
箇所より上流側の糸を吸引口に吸引する糸吸引装置にお
いて、メイン吸引管に向かう方向に、枝管の吸引口から
終端までの間において枝管内に圧縮空気を噴射する圧空
噴射ノズル孔を有し、枝管は、圧空噴射ノズル孔から噴
射した圧縮空気が、メイン吸引管内の空気流の下流側に
向かう運動成分をもってメイン吸引管内に合流するよう
な形状に構成されていることを特徴とする。
【0011】本発明では、枝管の吸引口から終端までの
間において圧空噴射ノズル孔から枝管内に圧縮空気を噴
射することにより、吸引口に強い吸引力を発生させるこ
とができる。また、枝管からの圧空はメイン吸引管内の
空気流の下流側に向かってメイン吸引管内に合流するの
で、枝管からメイン吸引管に排出される空気流がメイン
吸引管内の空気流を妨げることがなく、メイン吸引管内
において糸屑搬送のための円滑な空気流を維持すること
ができる。また、枝管から排出された空気流により、メ
イン吸引管内の下流側に向かう空気流を増幅して糸搬送
能力を増大させることができる。
【0012】請求項2記載の発明は、前記枝管の内径
は、圧空噴射ノズル孔の噴射位置からメイン吸引管に至
るまで次第に拡径していることを特徴とする。本発明で
は、圧空噴射ノズル孔の噴射位置では枝管の内径は小さ
くなるので、噴射位置の直ぐ下流側での空気流速が大き
くなり糸の引き込みが確実に行えると共に、その小径部
からメイン吸引管との合流部に向かって枝管の内径が次
第に拡大するので、噴射した空気による空気流を枝管内
で円滑なものにすることができる。
【0013】請求項3記載の発明は、前記枝管の内径
は、メイン吸引管の内径より小さくなっていることを特
徴とする。本発明では、各枝管の内径をメイン吸引管の
内径より小さくすることで、枝管内に強い吸引力を発生
させることができると共に、圧空噴射ノズル孔から噴射
された圧空を円滑にメイン吸引管に排出することができ
る。
【0014】
【実施の形態】以下に本発明に係る糸吸引装置の実施の
形態を図1〜6を用いて説明する。本発明に係る糸吸引
装置は、多数の錘を機台長手方向に並設して構成された
糸巻取装置に使用することができる。糸巻取装置は、図
示しない定長装置で巻取装りパッケージに対する巻取量
が所定量に達したことを検出すると、走行する糸Yを切
断して吸引保持した後、ボビン交換し、新しい空ボビン
端部Baに糸掛けを行う糸掛け装置1を各錘毎に備えて
いる。例えば、このような糸巻取装置として、合繊フィ
ラメント糸を約1600m/分の糸走行速度(巻取速
度)で巻き取る延伸仮撚機がある。
【0015】糸掛け装置1は、糸切断装置2と糸吸引装
置3の吸込部と糸掛けアーム4とを備え、綾振り平面P
上を綾振りガイド25により綾振りしながらボビンBへ
巻き取られる糸Yを糸切断装置2で切断すると共に、切
断された糸Yの上流側を糸吸引装置3で吸引し、吸引中
の糸Yを揺動する糸掛けアーム4で引っ掛けて空ボビン
端部Baへ渡すように構成してある。尚、糸巻取装置
は、クレードルに保持された満ボビンBを空ボビンBに
交換するボビン交換装置(図示略)を備えている。
【0016】糸吸引装置3は、糸巻取装置の機台長手方
向に沿って配設されたメイン吸引管11と、各錘毎に対
応するようにメイン吸引管11から分岐された複数の枝
管6とを備えている。枝管6は各錘毎に設けた糸吸引装
置3の吸込部に属し、この吸込部は、糸Yの綾振り平面
Pに臨むように吸引口5を開口した枝管6を有する本体
部7と、本体部7に仰伏揺動自在に軸支7aした糸案内
具8と、本体部7と糸案内具8との間に配置されて糸案
内具8を伏倒方向へ押圧する弾性体(バネ)9と、本体
部7と糸案内具8との間に配置されて糸案内具8を仰起
方向へ押圧する操作具(エアシリンダー)10とを備え
ている。枝管6には、上面に開口した吸引口5と下端に
接合したメイン吸引管11とを連通する糸吸引路12が
形成されている。
【0017】図5に示すように、1本のメイン吸引管1
1に対して、複数本の枝管6が同一平面上に位置するよ
うに接続されている。尚、図5の例では、最も下流側の
枝管6のみ開放している状態を示すが、同時に1以上の
上流側(図5中右側)の枝管6が開放することもある。
メイン吸引管11の一端には、糸屑回収容器26に向か
う空気流をメイン吸引管11内に発生させるためのブロ
ア27が設けられている。枝管6から排出された糸屑
は、管内の空気流に沿ってメイン吸引管11内を糸巻取
装置の機台長手方向(図5の左右方向)に沿って搬送さ
れた後、糸屑回収容器26に回収される。尚、全ての枝
管6の吸引口5が閉鎖している場合でもメイン吸引管1
1内に空気流を発生できるように、メイン吸引管11の
上流端には所定の大きさの開口が形成されている。
【0018】枝管6の途中、即ち枝管6の吸引口5から
終端までの間には、空気流がメイン供給管11に向かう
運度成分を有するように、糸吸引路12内に圧空を噴射
する圧空噴射ノズル孔13が形成されている。圧空噴射
ノズル孔13は、円周方向に等間隔で複数形成されてお
り、軸方向から見れば断面円形状である糸吸引路12の
接線方向に圧空を噴射するようになっている。このよう
に圧空噴射ノズル孔13からの噴出流により糸吸引路1
2内に旋回流を形成することで、噴射位置より下流側の
糸吸引路12内で安定した空気流速を維持して、糸Yを
確実に吸引捕捉できるようにしてある。
【0019】ブロア27のみで吸引口5に吸引力を発生
させるようにした場合、メイン吸引管11内に糸屑が詰
まると、その箇所より上流側の枝管6の吸引口5には吸
引力が発生しなくなる。しかしながら、各枝管6に圧空
噴射ノズル孔13を設けることにより、メイン吸引管1
1内で糸屑の詰まりが発生しても任意の吸引口5に吸引
力を発生することができる。但し、メイン吸引管11内
において、枝管6との合流部に糸屑が詰まり、枝管6の
出口を塞いでしまうと、圧空噴射ノズル孔13から圧空
を噴射しても、その枝管6の吸引口5には大きな吸引力
は発生しなくなる。
【0020】糸吸引路12は、吸引口5から次第に縮径
したテーパ部12aと、該テーパ部12aと圧空噴射ノ
ズル孔13の圧空噴射位置との間の直線状細径部12b
と、圧空噴射位置からメイン吸引管11への合流部まで
次第に拡径した拡径部12cとを有している。このよう
に、糸吸引路12は、圧空噴射ノズル孔13の噴射位置
からメイン吸引管11に至るまで次第に拡径している。
また、糸吸引路12の径(枝管6の内径)は、その全長
に渡ってメイン吸引管11の内径より小さくなってい
る。
【0021】また、糸吸引路12とメイン吸引管11と
の接合部において、糸吸引路12の軸線はメイン吸引管
11の軸線に対して鋭角を成すように傾斜して構成され
ている。これにより、糸吸引路12内の空気流がメイン
吸引管11に合流する際、メイン吸引管11の下流側
(図3,5の左側)に向かう運動成分を有するようにな
っている。糸吸引路12の下端部はメイン吸引管11の
下流側に向かって湾曲している。この湾曲の程度は、例
えば糸吸引路12とメイン吸引管11との合流部におい
て、糸吸引路12の軸線とメイン吸引管11の軸線とが
成す角度を略45度とすることができる。このように、
枝管6の途中に噴射された圧空が、メイン吸引管11の
空気流と同じ方向の運動成分をもってメイン吸引管11
内に合流するので、メイン吸引管11内において、上流
側からの糸屑搬送の堰止め作用が生じることなく、糸屑
の堆積や詰まりを確実に防止することができる。
【0022】本体部7には挿入孔14が穿孔されてお
り、該挿入孔14にピストン(移動部材)15が閉鎖位
置と開放位置との間で上下動自在に配置されている。こ
の挿入孔14には、外部の圧空源(図示略)と接続さ
れ、開閉弁16を備えた圧空供給管17が直接接続され
ている。
【0023】また、挿入孔14は、枝管6の周囲に形成
された凹部18を介して圧空噴射ノズル孔13に連通可
能となっている。操作具10は、圧空供給管17の開閉
弁16を開弁したとき、その圧空供給管17から挿入孔
14に導かれた圧空により、ピストン15を開放位置に
上昇させて糸案内具8を案内位置Fまで押圧すると共に
圧縮する弾性体9に反発弾性力を蓄えさせる。開閉弁1
6を閉弁して圧空の供給を停止したとき、弾性体9の反
発弾性力で糸案内具8が待機位置Eに伏倒されると共に
ピストン15が閉鎖位置に押圧され、挿入孔14の残留
空気が凹部18及び圧空噴射ノズル孔13を介して糸吸
引路12へ排出される。尚、開閉弁16は外部の制御装
置(図示略)に接続されており、その制御装置からの制
御信号により所定のタイミングで開弁又は閉弁される。
【0024】圧空供給管17は、挿入孔14及び凹部1
8を介して圧空噴射ノズル孔13に連通可能となってい
る。挿入孔14に圧空が供給されず、弾性体9の作用に
より操作具10のピストン15が閉鎖位置(遮断位置)
にあるとき(図4参照)、ピストン15の一部(下端
部)は挿入孔14と凹部18との連通を遮断した状態と
なる。従って、挿入孔14に対する圧空の供給開始時点
(ピストン15が閉鎖位置にある時点)では、ピストン
15によって遮断されて圧空噴射ノズル孔13からの圧
空噴射は行われない。挿入孔14に対する圧空供給によ
り、挿入孔14内でピストン15が開放位置まで移動す
ると(図3参照)、その移動開始直後にピストン15で
の遮断が解除されて挿入孔14と圧空噴射ノズル孔13
とが連通する。従って、圧空供給管17から供給された
圧空が、挿入孔14及び凹部18を介して圧空噴射ノズ
ル孔13から噴射されるようになる。
【0025】このように、所定のタイミングで開閉弁1
6が開弁すると、まず挿入孔14への圧空供給によりピ
ストン15が閉鎖位置から上方に移動を開始する。その
開始時点では、ピストン15により遮断されて圧空噴射
ノズル孔13からの圧空噴射は行われない。ピストン1
5が閉鎖位置から所定距離だけ移動すると、挿入孔14
と凹部18とが連通され、圧空供給管17から供給され
た圧空が圧空噴射ノズル孔13から噴射される。即ち、
糸案内具8の開放動作と圧空噴射ノズル孔13からの圧
空噴射とには、共通の駆動源として圧空供給管17から
の圧空が使用され、ピストン15の上昇による糸案内具
8の開放動作の後に圧空噴射ノズル孔13からの圧空噴
射が行われるようになっている。
【0026】糸案内具8は、綾振り平面Pと交叉しない
待機位置E(図4に示す)と、綾振り平面Pと交叉する
案内位置F(図3に示す)との間で進退するように仰伏
揺動自在に設けられている。糸案内具8は、ボビンBの
軸方向と直交する方向となる水平軸回りに揺動自在であ
り、綾振り方向の一側から綾振り中の糸Yが導入され
る。糸案内具8は、待機位置Eへ伏倒したときに吸引口
5を覆蓋する蓋部8a(開閉部材)と、蓋部8aの長手
両縁に連なる折曲片部8b,8bとを備え、各折曲片部
8bの下端縁部に橇状の糸案内面8cを形成してある。
【0027】糸案内具8の両糸案内面8c,8cは、案
内位置F(図3に示す位置)へ前進したときに綾振り平
面Pから前記吸引口5の近傍へ至る姿勢となるように形
成されている。糸案内面8cは、案内位置Fにあるとき
に捕捉した糸Yの上方を覆う部分を有し、特に巻取張力
の高い太糸の場合、切断時に糸Yが上方に跳ね上がるの
を防止するようになっている。糸案内具8を待機位置E
(図4に示す位置)へ後退させたときには、糸Yは、糸
案内具8に接触することなくその上方の綾振り平面P上
を綾振りしながら通過する。糸案内具8を案内位置F
(図3に示す位置)へ前進させたときには、綾振中の糸
Yは、綾振り方向の一側から導入されて糸案内面8c,
8cで捕捉されると共に、捕捉された状態で綾振り方向
へ移動するのに伴い糸案内面8c,8cで案内されて吸
引口5の近傍へ導かれる。尚、折曲片部8bは、蓋部8
aの長手方向片縁にのみ設けてもよい。
【0028】糸案内具8は、糸案内面8cと蓋部8aと
を一体化することにより、構造の簡略化を図っている
が、蓋部8aを省略することもある。この場合、糸吸引
装置3は、図示は省略したが、揺動式の蓋部8aの代わ
りに、例えば吸引口5又は糸吸引路12の途中にスライ
ド式の開閉部材を設け、共通の駆動源により、開閉部材
の開放動作の後に圧空噴射ノズル孔13からの圧空噴射
が行われるようにする。これにより、糸案内面8cと蓋
部8aとを一体化した場合と同様に、糸案内具8が待機
位置Eのときには開閉部材を閉鎖させ、糸案内具8が案
内位置Fのときには開閉部材を開放させて吸引口5を吸
引状態にすることができ、その際、糸吸引路12内に発
生する吸引力により開閉部材の開放動作が妨げられるこ
とがない。
【0029】糸切断装置2は、捕捉した糸Yを切断部1
9まで案内する糸案内具20を、綾振り平面Pと交叉し
ない待機位置G(図2参照)と、綾振り平面Pと交叉す
る糸捕捉位置Hとの間で進退するように設けてある。糸
捕捉位置Hとは、糸吸引装置2の糸案内具8で捕捉さ
れ、その糸案内面8cを綾振り支点として綾振り移動さ
れる糸Yを捕捉できる高さ位置をいう。糸案内具20及
び切断部19は、糸吸引装置2の糸案内具8(吸引口5
近傍)に捕捉された状態でその糸Yが切断されるような
位置に配置され、綾振り中の糸Yの導入方向(図1中の
矢符K方向)が糸吸引装置2の糸案内具8における糸Y
の導入方向(図1中の矢符M方向)と逆方向となるよう
にしてある。このように糸案内具20は、糸捕捉位置H
へ前進したとき、糸吸引装置2の糸案内具8で捕捉され
た状態で糸案内具20に向かって綾振り移動する糸Yを
受け取るようになっている。糸案内具20は、揺動具2
1に形成されている。揺動具21は、図2に示すよう
に、固定ブラケット22に揺動自在に軸支23され、操
作杆24を介してエアーシリンダ又はソレノイド等から
なる操作具(図示略)で操作され、糸案内具20を待機
位置Gと糸捕捉位置Hとの間で進退させるようにしてあ
る。揺動具21は、刃物又は熱線等からなる切断部19
が設けられ、糸案内具20で案内されてくる糸Yをその
綾振り動作を利用して切断するようにしてある。
【0030】図6を用いて、糸切断装置2及び糸吸引装
置3の吸込部等の作動について説明する。まず、巻取量
を計測しつつ、その計測値が定長に達するまで、綾振り
ガイド25で糸Yを左右方向(図1の左右方向)に綾振
りしつつ通常の巻取りが行われる。巻取量の計測値が定
長に達すると、開閉弁16が開弁される。開閉弁16が
開弁されると、圧空供給管17から挿入孔14に圧空が
供給される。これにより、弾性体9の付勢力に抗して操
作具10のピストン15が押圧されて糸案内具8が案内
位置Fに前進すると共に、それにやや遅れて圧空噴射ノ
ズル孔13から糸吸引路12内に圧空噴射が行われる。
糸案内具8が綾振り平面Pに交叉する案内位置Fに前進
すると、右向きに綾振り中の糸Yの一部が糸案内具8に
捕捉され、捕捉された糸Yは糸案内具8の位置を支点に
綾振りされるようになる。
【0031】開閉弁16を開弁した後、所定時間t1が
経過すると、操作具(図示略)を作動させて糸案内具2
0を待機位置Gから糸捕捉位置Hに前進させる。糸捕捉
位置Hに前進した糸案内具20により、糸案内具8を支
点にして左向きに綾振り中の糸Yが切断部19で切断さ
れる。尚、時間t1は、開閉弁16の開弁と共に蓋部8
aが開放し、その開放動作の開始にやや遅れて圧空噴射
ノズル孔13からの圧空噴射が行われ、吸引口5に吸引
力が発生した後に糸案内具20が糸捕捉位置Hに前進す
るような適当な時間に設定されている。
【0032】糸が切断されると、切断箇所より下流側の
糸YはボビンBに巻き取られると共に、切断箇所より上
流側の糸Yは吸引口5より自動的に吸引される。糸案内
具20の前進作動後、所定時間t2が経過すると、クレ
ードルに保持している満ボビンBを空ボビンBに交換す
るボビン交換を行い、その後、糸掛けアーム4を作動し
て吸引口5から吸引している糸Yを引っ掛けて空ボビン
端部Baへの糸掛けを行う。尚、時間t2は、糸案内具
20が前進した後、綾振り糸Yの切断部19での切断が
完了した後に、ボビン交換が行われるような適当な時間
に設定されている。糸掛けが完了すると、綾振り動作の
再開と共に空ボビンBに対する通常の巻取りが開始され
る。このとき、糸案内具8及び糸案内具20はともに待
機位置に後退しており、綾振り中の糸Yが両案内具8,
20に干渉しないようになっている。
【0033】尚、糸の切断後も糸送り装置(図示略)に
よる上流側からの糸送りは継続して行われるので、糸Y
に必要な張力を付与するため、糸掛けが完了するまで吸
引口5からの糸Yの吸引は継続して行われる。
【0034】糸切断装置2,糸吸引装置3の吸込部及び
糸掛けアーム4の各起動は、制御具(図示略)の制御信
号に基づいて操作される。例えば、糸案内具20の後退
動作については、切断後直ちに待機位置Gに後退させる
ことができる。また、糸案内具8は、糸掛け完了後、吸
引口5に連なる糸Yを糸切断装置2とは異なる別の切断
装置(図示略)で切断して所定時間後(切断位置から吸
引口5までの糸Yが排出されるのに必要な時間後)に、
開閉弁16を閉弁して待機位置Eに後退(伏倒)させれ
ばよい。このとき、糸案内具8の後退と略同時に圧空噴
射ノズル孔13からの圧空噴射も停止される。
【0035】糸切断装置2及び糸吸引装置3の吸込部を
上記の如く制御することにより、糸Yを糸案内具8の糸
案内面8c,8cで捕捉し、綾振り動作を利用して糸案
内面8cに沿って吸引口5の近傍へ導いた後に糸切断装
置2により糸Yを捕捉して切断するため、切断された糸
Yの一部は必ず吸引口5の近傍にあり、切断された糸Y
を吸引口5へ確実に吸引させることができる。切断後も
糸Yは継続して送り続けられるが、圧空噴射ノズル孔1
3から噴射された圧空により下流側に引き込まれ、弛む
ことなく吸引状態が維持される。
【0036】また、枝管6内を開閉する開閉部材(蓋部
材8a)の開放動作が開始された後、やや遅れて圧空噴
射ノズル孔13からの圧空噴射が行われるようにしたの
で、枝管6内に強い吸引力が発生する前に開閉部材の開
閉動作を行うことができ、メイン吸引管11に向かう吸
引力により開閉部材の開放動作が遅れたり或いは阻止さ
れたりするのを防止できる。
【0037】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されるので、
以下のような効果を奏する。請求項1記載の発明によれ
ば、枝管の途中に圧空を噴射することにより、メイン吸
引管内の空気流のみによって枝管内に空気流を発生させ
る場合や、枝管の出口直後で圧空を噴射して枝管内に空
気流を発生させる場合に比べて、枝管の吸引口に強い吸
引力を確実に発生させることができる。また、枝管の途
中に圧空を噴射することにより、枝管内での糸屑の詰ま
りを防止することができる。
【0038】また、枝管からの圧空はメイン吸引管内の
空気流の下流側に向かってメイン吸引管内に合流するの
で、枝管から合流した空気流はその略全てがメイン吸引
管内の下流側に拡散される。従って、メイン吸引管内で
の堰止め作用を防止して糸屑の堆積を確実に防止するこ
とができる。また、メイン吸引管内に合流した空気流に
より、メイン吸引管内の空気流を増幅させて、管内の糸
搬送能力をより向上させることができる。
【0039】請求項2記載の発明によれば、圧空噴射ノ
ズル孔からの噴射位置近傍で流速が大きくなり糸の引き
込みを確実に行えると共に、噴射位置を越えた後はさほ
ど流速は大きくはないが円滑な空気流により糸屑を確実
にメイン吸引管に排出することができる。
【0040】請求項3記載の発明によれば、枝管内の流
速を大きくして吸引口に強い吸引力を発生させることが
できると共に、圧空噴射ノズル孔から噴射された圧空を
枝管内から円滑にメイン吸引管に排出することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る糸吸引装置の吸込部を備えた糸掛
け装置の実施の形態を示す上面図である。
【図2】図1の糸掛け装置の側面図である。
【図3】図2のD−D線における糸切断可能な状態を示
す部分断面である。
【図4】図3の通常の巻取状態を示す正面図である。
【図5】糸吸引装置を示す一部縦断面図である。
【図6】糸切断装置及び糸吸引装置の吸込部の作動時の
動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
B…ボビン、Ba…空ボビン端部、Y…糸、1…糸掛け
装置、2…糸切断装置、3…糸吸引装置、4…糸掛けア
ーム、5…吸引口、6…枝管、7…本体部、7a…軸
支、8…糸案内具、9…バネ、10…操作具、11…メ
イン吸引管、12…糸吸引路、12a…テーパ部、12
b…細径部、12c…拡径部、13…圧空噴射ノズル
孔、14…挿入孔、15…ピストン、16…開閉弁、1
7…圧空供給管、18…凹部、19…切断部、20…糸
案内具、21…揺動具、22…固定ブラケット、23…
軸支、24…操作杆、25…綾振りガイド、26…糸屑
回収容器、27…ブロア

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数錘から成る糸巻取装置に使用される
    ものであって、メイン吸引管から吸引口を有する複数本
    の枝管を各錘毎に分岐させ、巻取りパッケージに巻取中
    の糸を切断部で切断することにより、切断箇所より上流
    側の糸を吸引口に吸引する糸吸引装置において、メイン
    吸引管に向かう方向に、枝管の吸引口から終端までの間
    において枝管内に圧縮空気を噴射する圧空噴射ノズル孔
    を有し、枝管は、圧空噴射ノズル孔から噴射した圧縮空
    気が、メイン吸引管内の空気流の下流側に向かう運動成
    分をもってメイン吸引管内に合流するような形状に構成
    されていることを特徴とする糸吸引装置。
  2. 【請求項2】 前記枝管の内径は、圧空噴射ノズル孔の
    噴射位置からメイン吸引管に至るまで次第に拡径してい
    る請求項1記載の糸吸引装置。
  3. 【請求項3】 前記枝管の内径は、メイン吸引管の内径
    より小さくなっている請求項1又は2記載の糸吸引装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105731181A (zh) * 2016-04-08 2016-07-06 无锡宏源机电科技股份有限公司 一种自动落筒吸丝装置及其废丝处理方法
CN107740238A (zh) * 2017-11-23 2018-02-27 广东溢达纺织有限公司 断纱检测装置及浆纱机
CN109775451A (zh) * 2019-01-16 2019-05-21 浙江凯成纺织机械有限公司 一种空气变形丝机

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CN109775451A (zh) * 2019-01-16 2019-05-21 浙江凯成纺织机械有限公司 一种空气变形丝机
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