JP2001200431A - 玉揚装置及び玉揚方法 - Google Patents

玉揚装置及び玉揚方法

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JP2001200431A
JP2001200431A JP2000007729A JP2000007729A JP2001200431A JP 2001200431 A JP2001200431 A JP 2001200431A JP 2000007729 A JP2000007729 A JP 2000007729A JP 2000007729 A JP2000007729 A JP 2000007729A JP 2001200431 A JP2001200431 A JP 2001200431A
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seed
seed yarn
pipe
suction pipe
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JP2000007729A
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Kenji Baba
健治 馬場
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Murata Machinery Ltd
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Murata Machinery Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 種糸パッケージより引き出された種糸は、ガ
イドとの間で摩擦抵抗を受け、また、種糸パッケージか
ら解舒する抵抗もあるため、吸引パイプにより種糸及び
該種糸に繋がれた紡出側の糸を吸引した場合には、種糸
パッケージ側の糸は送り込まれずに、吸引パイプ内で種
糸と、紡出側の糸とがダンゴ状に絡みあうという問題が
あった。 【解決手段】 種糸供給源23から引き出した種糸Sを
貯留しておく吸引パイプ20と、吸引パイプ20内に貯
留された種糸を受け取って紡績部12まで搬送する糸搬
送部材5・7とを備えた玉揚装置Cであって、種糸供給
源と吸引パイプとの間に設けられ、種糸供給源の種糸を
吸引パイプ側に送り出す種糸送出手段25を設け、種糸
送出手段の作動を制御する制御装置26を備え、ピーシ
ング完了による糸走行の開始と同時又はその直後に種糸
送出手段を作動させるように制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紡績機の玉揚装置
の構成に関するものであり、特に、種糸パッケージ側の
糸を積極的に送り出す種糸送出手段を設け、玉揚動作の
精度向上を目的とした技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、紡績機においては、各紡績ユニッ
ト間を移動可能に作業台車が設けられ、該作業台車が、
満巻パッケージの形成された紡績ユニットにおいて停止
し、当該紡績ユニットにおいて、満巻のパッケージを回
収するとともに、種糸と紡出側の糸との間でピーシング
(糸継)を行い、ピーシング終了後には紡績を開始し
て、次なる空ボビンに対する紡績工程を再開するように
している。ピーシングを行う際の種糸パッケージは、作
業台車上のペグに装着されており、この種糸パッケージ
から引き出された糸端は、パイプ状のガイド等を経由し
た後、同じく作業台車に積まれた吸引パイプ内に導入さ
れるようにしている。そして、ピーシングを行う際に
は、該吸引パイプ内で捕捉している種糸の糸端を逆吹き
して該吸引パイプの先端の開口部より送り出し、サクシ
ョンマウスでこの糸端を吸引して、その後のピーシング
動作が行われるようにしている。そして、この糸端が糸
搬送部材により紡績部に搬送され、該紡績部において上
方の紡出糸との間で糸継ぎされた後(ピーシング完了
後)は、吸引パイプ内に発生した吸引空気流により、吸
引パイプより上流側にある種糸及び該種糸に繋がれた紡
出側の糸が吸引パイプの基部側に接続されたユニット本
体側のダクトへと吸引除去されるようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、種糸パッケ
ージより引き出された種糸は、前述の如く、その糸道の
途中で複数のガイドで支持されるため、このガイドとの
間で摩擦抵抗を受ける。また、種糸パッケージから種糸
を解舒する抵抗もある。これらの要素が影響して、吸引
パイプにより種糸及び該種糸に繋がれた紡出側の糸を吸
引した場合には、実際には、吸引パイプより上流側にあ
る走行糸のみが吸引パイプ内に吸引され、走行していな
い種糸パッケージ側の糸は、送り込まれることはなかっ
た。このため、吸引パイプ内で送り込まれずに止まって
いる種糸と、走行及び吸引により送り込まれる紡出側の
糸とがダンゴ状に絡みあうという状態となり、このよう
な状態で、作業台車が次の玉揚動作を行った場合には、
前述したように逆吹きしても、吸引パイプから種糸の糸
端が正常に送り出されず、種糸を糸搬送部材に受け渡す
ことができないので、玉揚動作を失敗するという問題が
あった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとす
る課題は以上の如くであり、次に課題を解決するための
手段について説明する。即ち、請求項1記載の如く、種
糸供給源から引き出した種糸を貯留しておく吸引パイプ
と、吸引パイプ内に貯留された種糸を受け取って紡績部
まで搬送する糸搬送部材とを備えた玉揚装置であって、
種糸供給源と吸引パイプとの間に設けられ、種糸供給源
の種糸を吸引パイプ側に送り出す種糸送出手段を設け
た。
【0005】また、請求項2記載の如く、種糸送出手段
の作動を制御する制御装置を備え、該制御装置は、ピー
シング完了による糸走行の開始と同時又はその直後に種
糸送出手段を作動させるように制御する。
【0006】また、請求項3記載の如く、吸引パイプ内
に貯留された種糸を糸搬送部材に受け渡し、該糸搬送部
材により種糸を紡績部まで搬送して紡出側の繊維束と繋
ぐピーシング工程を含む玉揚方法であって、種糸供給源
側から吸引パイプ内に種糸を積極的に送り出しつつ、ピ
ーシング完了後の走行糸を吸引パイプ内に吸引するよう
にした。
【0007】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態につい
て、添付の図面を用いて説明する。図1は紡績機の通常
の巻取り状態を示す全体図、図2は種糸パッケージより
サッカーパイプに至る種糸の糸道を示す図、図3は種糸
案内パイプ及び種糸送出手段を示す図、図4は玉揚動作
においけるピーシングサイクルの初期状態を示す図、図
5はピーシングサイクルの途中の状態を示す図、図6は
ピーシング終了後の紡績再開時の状態を示す図、図7は
玉揚動作における種糸送り出しの制御方法を示すタイム
チャート図である。
【0008】まず、図1を用いて紡績機の全体構成及
び、通常の紡績工程について説明する。紡績機は並設さ
れた複数の紡績ユニットより構成される。各紡績ユニッ
ト上部には、バックローラ11B、ミドルローラ11
M、フロントローラ11Fとからなるドラフト装置11
が設けられている。ドラフト装置11は図示しないケン
スから引き出されたスライバー13をドラフトするもの
である。そして、該ドラフト装置11の下流側に接離可
能な中空ガイド軸体装置12aと空気噴射ノズル12b
(何れも図5に図示)とからなる紡績部12が設けら
れ、該紡績部12により生成された紡績糸Yが、常時回
転しているデリベリローラ10aと、該デリベリローラ
10aに接触して回転するニップローラ10bとの間に
把持されて、巻取パッケージ1方向に送られる。即ち、
紡績糸Yはローラ10a・10bより構成される糸送り
部により、紡績部12から引き出されるとともに、下流
側に送られる。この糸送り部による糸の送りを入切する
ための手段として、本例ではニップローラ10bは、デ
リベリローラ10aに対して接離可能に構成されてい
る。
【0009】デリベリローラ10a及びニップローラ1
0bにより下方に案内された紡績糸Yは、後述する図示
しないカッターを備えたクレードルアーム2に回転自在
に支持された巻取パッケージ1に巻き取られる。該巻取
パッケージ1は通常の紡績工程においては、フリクショ
ンローラ3に当接しており、該フリクションローラ3の
回転駆動により巻取パッケージ1が回転する。
【0010】次に、玉揚装置の構成について説明する。
糸継装置を含む玉揚装置は作業台車Cに搭載され、該作
業台車Cが各紡績ユニット間を移動しながら、紡績ユニ
ットにおいて満巻となったパッケージを回収するととも
に、種糸と紡出された繊維束との間で糸継動作を行うも
のである。作業台車Cは、玉揚動作を実行するための装
置として、後述するサッカーパイプ20及び図示しない
バンチ巻き装置等を備えている。糸継装置は吸引管レバ
ー5、糸ガイド6、糸送りアーム7、エアーサッカー装
置8等より構成されている。また作業台車Cに設けられ
た逆転ローラ4が巻取パッケージ1の近傍に位置してお
り、ピーシング(糸継工程)を行う際には、巻取パッケ
ージ1の糸を種糸として紡出側に送り出すために、該逆
転ローラ4が巻取パッケージ1に接触して、巻取パッケ
ージ1を逆回転させるように構成している。
【0011】吸引管レバー5は、玉揚動作を伴わないピ
ーシングを行う際に、巻取パッケージ1に巻き取られた
糸を吸引して口出しするものであり、先端に巻取側糸端
吸引部材であるサクションマウス5bを有し、図1及び
図2に示すように、枢軸5aを中心に回動可能に構成さ
れている。糸ガイド6は、図示せぬ枢軸を中心に回動可
能に構成されており、上下方向に2段に配設された上下
ガイド6a・6bと、上ガイド6aの上面に配設された
カッター6cとを有している(図5に図示)。糸送りア
ーム7は、枢軸7aを中心に回動可能、且つ、その軸方
向に移動可能に構成されており、該枢軸7aより湾曲上
に延設したフレームの先端には、糸送りローラ等からな
る糸送り装置70が取付けられている。そして、通常の
紡績工程においては、図1に示すように、吸引管レバー
5、糸ガイド6、糸送りアーム7は糸道に干渉しない待
機位置に回動されており、以上の如く構成された吸引管
レバー5と糸送りアーム7とより糸搬送部材を構成して
いる。
【0012】エアーサッカー装置8は、紡績部12内に
上流側(スライバ導入側)に向かう空気流を発生させる
ためのものであり、平行リンク8a・8bにより支持さ
れ上下方向回動可能とし、基部8c上にシリンダー8d
を載置し、該シリンダー8dのピストンロッド8e先端
には、吸引ヘッド8fが装着されている。そして、通常
の紡績工程においては、図1及び図4等の実線で示す位
置に待機している。スラックチューブ9は巻取パッケー
ジ1から巻き戻された紡績糸(種糸)Y、又は種糸パッ
ケージ23から引き出された種糸を、所定長さ貯留する
ためのものであり、デリベリローラ10a及びニップロ
ーラ10bよりやや下流側に配置され、略水平方向に延
設した後端が図示せぬ空気吸引源に接続されている。
尚、エアーサッカー装置8と同様の機能を果たすものと
して、例えば、中空ガイド軸体装置12aの糸通路に、
上流側に向かって圧縮空気を噴射する手段を設けること
もできる。
【0013】吸引パイプであるサッカーパイプ20は、
作業台車Cに搭載され、種糸パッケージ23から引き出
された種糸を貯留しておくとともに、ピーシング完了直
後において、バンチ巻きが完了して糸が切断されるまで
の紡出糸(走行糸)を吸引除去するためのものであり、
図1及び図2に示すように水平軸20aを中心に回動可
能な吸引レバー20cと、吸引レバー20cと連通する
パイプ20bとを有し、作業台車Cが各ユニット位置に
停止しているとき、パイプ20bの基部側が機台に取付
けられた吸引ダクト21に連結される。パイプ20bの
他端は水平軸20aに配設された連結部材20dを介し
て吸引レバー20cに連結されている。作業台車Cはサ
ッカーパイプ20の吸引を停止する手段及びサッカーパ
イプ20の途中で糸を切断する手段を備えている。具体
的にはサッカーパイプ20の途中(吸引ダクト21付近
のパイプ20b)に、パイプ20bを閉鎖する(パイプ
内の吸引流を停止させる)と同時に、吸引された糸を切
断することができるシャッターカッタ20eが設けられ
ている。湾曲状に形成された吸引レバー20cの先端は
開口20fとし、該開口20f付近の周壁には、透孔2
0gが設けられている。また、吸引レバー20cの回動
中心に近い位置には、圧縮空気供給パイプ20hが設け
られており、該圧縮空気供給パイプ20hより、吸引レ
バー20cの先端の開口20fへと向かう空気流を形成
可能に構成している。さらに、吸引レバー20の先端に
近い位置には、圧縮空気供給パイプ20iが設けられて
おり、吸引レバー20cの先端より、パイプ20b側へ
と向かう空気流(開口20fにおける吸引流)を形成可
能に構成している。
【0014】また、図1及び図3に示すように、作業台
車C内の上方位置には種糸供給源である種糸パッケージ
23が設けられている。種糸パッケージ23は装着部材
(ペグ)に装着され、該種糸パッケージ23から引き出
された種糸Sが、フリー回転自在なフライヤー23aに
ガイドされながら、下方に案内され、テンサ23bにお
いて適当なテンションが与えられた後、種糸案内パイプ
24内に導入される。該種糸案内パイプ24は作業台車
C内を下方に延設し、その下端が屈曲して、図に示すよ
うに所定位置に位置する吸引レバー20cの近傍に臨ん
でいる。そして、種糸Sを使用しない待機状態において
は、該種糸案内パイプ24内に導入された種糸Sが、該
種糸案内パイプ24の下端から外方に送り出され、前記
吸引レバー20cの透孔20gから該吸引レバー20c
内に挿入されている。このように、待機状態において
は、種糸案内パイプ24の先端(下端)から飛出してい
る種糸Sは、サッカーパイプ20内に貯留された状態と
なっている。
【0015】そして、本発明においては、種糸パッケー
ジ23とサッカーパイプ20との間にある種糸案内パイ
プ24に、種糸パッケージ23側にある種糸Sをサッカ
ーパイプ20側に積極的に送り出す種糸送出手段25が
設けられている。種糸送出手段25は、電磁バルブ25
a及び圧送パイプ25bを有し、電磁バルブ25aの一
次側が図示せぬ圧空源に接続されている。また、電磁バ
ルブ25aは、該種糸送出手段25をコントロールする
制御装置26に接続されており、後述するように、該制
御装置26により電磁バルブ25aが切換えられて、圧
送パイプ25bを介して種糸案内パイプ24内への圧空
噴射の作動、停止を制御するようにしており、電磁バル
ブ25aを開状態にすることにより、種糸案内パイプ2
4内に、サッカーパイプ20側に向かう空気流を発生さ
せることができる。
【0016】以上の如く構成された作業台車Cを含む紡
績機における玉揚動作について説明する。巻取パッケー
ジ1が満巻となると、ドラフト装置11のバックローラ
11Bの回転を停止させると共に、巻取パッケージ1を
フリクションローラ3から離反させる。これにより、回
転を停止したバックローラ11Bと、回転を続行してい
るミドルローラ11M間でスライバー13が切断され
る。また、バックローラ11Bの停止にやや遅れて紡績
部12の駆動(紡績ノズルからの圧空噴射)も停止され
る。尚、紡績ユニットにおいては、満巻の検知に応じ
て、玉揚要求ランプ等の玉揚要求手段を作動させるよう
にしている。
【0017】玉揚要求を検知して作業台車Cが当該ユニ
ットに到着すると、作業台車Cは、ニップローラ10b
をデリベリローラ10aから離反させると共に、クレー
ドル2を押し開いて巻取パッケージ1を押出し、押出レ
バー22を図4の実線で示す位置に回動させる。玉揚動
作を伴わないピーシング時には、この押出レバー22の
回動により押出板22aが巻取パッケージ1をフリクシ
ョンローラ3から所定量遠ざけることになる。
【0018】このとき、前記種糸パッケージ23から引
き出された種糸Sは、種糸案内パイプ24内を通って、
前記吸引レバー20cの透孔20gより該吸引レバー2
0c内に導入され、シャッターカッター20eの位置ま
でパイプ20b内に貯留されている(この種糸Sの状態
を図2に示し、図4では図示省略)。次いで、吸引レバ
ー20cを回動させて、図4の実線位置に示すように、
吸引レバー20cの先端部をフリクションローラ3近傍
の糸渡し位置20Aに位置させる。尚、このとき、パイ
プ20bに設けられているシャッターカッター20eは
閉鎖状態にあり、従って、吸引レバー20cには吸引作
用は働いていない。
【0019】次いで、前記吸引管レバー5を、図5で示
す2点鎖線の待機位置から、実線で示す糸受け取り位置
まで回動させる。そして、糸渡し位置20Aにおいて種
糸Sを保持している吸引レバー20cの開口20fに吸
引状態にあるサクションマウス5bを接近させ、種糸S
を吸引する。これにより、種糸パッケージ23から、種
糸案内パイプ24を経て引き出された種糸Sは、周壁に
穿設された透孔20gから吸引レバー20cに入り、そ
の後、先端の開口20fを経て、サクションマウス5b
に吸引される。この際、吸引管レバー5のサクションマ
ウス5bが吸引レバー20cに接近した状態で、或い
は、その接近に前後して、前記圧縮空気供給パイプ20
hから吸引レバー20c内に圧縮空気を供給して、吸引
レバー20cの開口20fに向かう空気流を発生させ、
サッカーパイプ20に貯留していた糸端をサクションマ
ウス5bに向かって送り出すことにより、サクションマ
ウス5bにより種糸Sの捕捉が確実に行われるようにし
ている。
【0020】作業台車Cは、糸端の口出し終了後、吸引
管レバー5を再び図5の2点鎖線位置で示す待機位置に
復帰させる。また、作業台車Cは、サクションマウス5
bに対する種糸Sの受け渡しを完了した後、図5に示す
ように、透孔20gが種糸案内パイプ24の先端近傍に
位置する中間待機位置20Mまで吸引レバー20cを復
帰させる。これにより、種糸案内パイプ24の先端(出
口)から出た種糸Sが透孔20gまで略一直線の状態
(種糸案内パイプ24の先端で屈曲されていない状態)
となり、種糸パッケージ23からサッカーパイプ20
(透孔20g)までの間で種糸Sに付与される抵抗を軽
減できる。この状態で吸引管レバー5に捕捉されている
糸を図5においてY’で示す。そして、前記糸ガイド6
を糸Y’の糸道とラップする位置まで回動させ、上下ガ
イド6a・6bに形成された図示せぬスリットに糸Y’
を挿入して、糸Y’を紡績ユニットの幅方向(巻取パッ
ケージに巻き取る際のトラバース方向)における所定位
置で維持する。尚、吸引管レバー5が待機位置に復帰し
た際にも、圧縮空気供給パイプ20hから吸引レバー2
0c先端への圧縮空気の供給は継続して行われる。
【0021】そして、図5に示すように、糸送りアーム
7を図4で示した待機位置から糸Y’の糸道方向に回動
させ、先端の糸送り装置70を側面視で上下ガイド6a
・6b間となる糸捕捉位置に移動させる。そして、糸送
り装置70を枢軸7aの軸方向に移動させることによ
り、該糸送りアーム7の先端に設けられた図示せぬ一対
の把持ローラにより種糸Sを把持するとともに、カッタ
ー6cにより種糸Sを切断する。そして、糸送り装置7
0を構成する一対の把持ローラにより種糸Sを挟持した
状態で、糸送りアーム7を上方に回動させ、図5の2点
鎖線に示すように糸送りアーム7の先端の糸送り装置7
0を紡績部12近傍(紡績部12の糸排出側に対向する
位置)に位置させる。この糸送りアーム7の回動中も、
吸引レバー20c内から開口20fに向かう空気流は継
続して行われる。このように、吸引管レバー5及び糸送
りアーム7より構成される糸搬送部材により、サッカー
パイプ20から糸を受け取って紡績部12まで搬送する
間も継続して吸引レバー20c内から開口20fに向か
う圧縮空気の噴射を行うことで、糸送り装置70に把持
された種糸Sの搬送時の張力を抑制し、把持された種糸
が外れることを防止できる。
【0022】糸送りアーム7によって、把持した種糸S
を紡績部12近傍位置に移動させた後、前記エアサッカ
ー装置8を図5の2点鎖線で示す位置(吸引ヘッド8f
が中空ガイド軸体装置12aと空気噴射ノズル12bと
の間になる位置)まで回動させ、紡績部12内に上流側
(スライバ導入口)に向かう空気流が発生した状態とす
る。この状態で糸送り装置70の把持ローラを所定量だ
け回転駆動させて、種糸を紡績部12の糸排出側からド
ラフト装置11側に向かって通した後、停止していたド
ラフトローラを駆動するとともに、紡績部12(紡績ノ
ズル)の駆動を開始し、また、ニップローラ10b及び
デリベリローラ10aによる種糸の引き出しを開始し
て、種糸の周りにドラフト装置11から供給される繊維
束を巻きつけて糸継(ピーシング)を行うのである。ピ
ーシングが完了すると、図6に示すように紡出側の糸は
サッカーパイプ20に向かって走行を開始する。
【0023】糸継動作が終了して種糸パッケージ23か
らドラフト装置11まで糸(繊維)が繋がった状態で、
紡績(糸走行)が開始されると略同時に、吸引レバー2
0cの先端に設けられた圧縮空気供給パイプ20iから
吸引レバー20c内に圧縮空気を供給して、該吸引レバ
ー20cの先端より、パイプ20bへと向かう空気流を
発生させると共に、前記サッカーパイプ20に設けられ
たシャッタカッタ20eを開いて、吸引レバー20cの
吸引を開始する。これにより、種糸S及び種糸Sに繋が
れた糸Yは、図6に示されるように、前もって、クレー
ドルアーム2に把持された空ボビンbとフリクションロ
ーラ3との間に位置し、紡績の再開後に吸引状態にある
吸引レバー20cに吸引される。尚、クレードルアーム
2から満巻パッケージ1を排出した後、吸引レバー20
cが中間待機位置20Mに戻るタイミングで空ボビンb
がクレードルアーム2に装着される。
【0024】そして、前記種糸送出手段25の制御装置
26は、ピーシングが完了して紡績を開始した後(吸引
レバー20cの吸引を開始した後)、糸走行の開始と同
時又はその直後に種糸送出手段25を作動させるように
制御する。つまり、前記電磁バルブ25aを「入」側に
切換えることにより、圧送パイプ25bを介して、種糸
案内パイプ24内に圧空噴射を行うのである。これによ
って、上流側の紡績部12から紡出される紡績糸Yと同
様に、種糸パッケージ23側の種糸Sも積極的にサッカ
ーパイプ20内に向かって送り出される状態となり、サ
ッカーパイプ20内に種糸S及び種糸Sに繋がれた紡績
糸Yがダンゴ状に絡まるといった問題を解消できるので
ある。このとき、上述したように、吸引レバー20cが
中間待機位置20Mに位置する状態にあり、種糸案内パ
イプ24の出口で種糸Sが略一直線になっているので、
種糸送出手段25による種糸Sの送り出しをより確実に
行える。尚、種糸Sの走行抵抗を減らすために、テンサ
23bによる付与張力をあまり減少すると、種糸パッケ
ージ23からの解除張力が不足し、輪抜け等が発生する
ことがあり好ましくない。これによって、作業台車Cが
次の玉揚げ動作を行う際には、圧縮空気供給パイプ20
hによる送り出し作用と、サクションマウス5bによる
吸引作用により、吸引レバー20cの先端から確実に糸
出しを行い、サクションマウス5bへの糸端の受け渡し
を確実に行うことが可能となるのである。
【0025】このように、制御装置26は、ピーシング
完了による糸走行の開始と同時又はその直後に種糸送出
手段25を作動させるように制御するので、種糸送出手
段25による種糸の送出がサッカーパイプ20側の吸引
作用に先立って作動することはなく、種糸送出手段25
により送り出された種糸Sが、種糸案内パイプ24とサ
ッカーパイプ20間で弛んで周囲に絡みつくようなこと
はない。この効果は、種糸送出手段25の作動を糸走行
の開始と略同時に行うことで得られるものであるが、本
実施例では、制御装置26は、ピーシング完了による糸
走行の開始の直後、即ち、ピーシングが完了して紡績を
開始した後、更に(予め設定した)所定時間経過後、前
記種糸送出手段25を作動させるよう制御を行う。つま
り、図7に示すように、ピーシング完了と種糸送出手段
25の作動開始までの時間差を設けているのである。こ
のような制御を行うことで、種糸案内パイプ24側の糸
が先に送り出されて、該種糸案内パイプ24とサッカー
パイプ20(吸引レバー20c)との間で、糸が弛んで
周囲に絡みつくという問題を更に確実に防止することが
でき、種糸送出手段25の作用により種糸パッケージ2
3から引き出される種糸Sが、確実にサッカーパイプ2
0内に送り込まれて、ダクト21側に吸引されるのであ
る。
【0026】次いで、空ボビンbをフリクションローラ
3に接触させて回転させると共に、図示せぬバンチ巻装
置によりバンチ巻を行い、走行する紡績糸Yを空ボビン
bに受け渡す。このバンチ巻動作中に、クレードルアー
ム2に設けられた図示せぬカッターにより糸Yが切断さ
れる。切断された一方の走行糸Yは、往復運動している
図示せぬ綾振装置に係合されて、綾振りされながら空ボ
ビンbに巻取られる。また、吸引レバー20c側の糸Y
は、該吸引レバー20c内を通って、パイプ20b内に
吸引される。その後、種糸パッケージ23に連なる種糸
Sを吸引保持している吸引レバー20cを中間待機位置
20Mから待機位置(図6の2点鎖線で示す位置)に戻
した後に、シャッターカッター20eを閉鎖するととも
に、圧縮空気供給パイプ20iに接続されているバルブ
を閉じることによりパイプ20b内に吸引されている種
糸Sを切断し、サッカーパイプ20内の奥方向に向かう
吸引空気を遮断する。このようにして玉揚げ作業の1サ
イクルが終了し、サッカーパイプ20内に種糸が所定量
貯留された待機状態となる。
【0027】また、本発明における種糸送出手段25に
は、図3に示すように手動スイッチ27が設けられてい
る。上述したような自動玉揚動作時とは異なり、第一回
目の玉揚動作を行う前に、即ち、種糸パッケージの交換
時等、種糸案内パイプ24及びサッカーパイプ20内に
全く種糸Sがない状態において、この手動スイッチ27
を操作することにより、種糸送出手段25を手動で駆動
し、種糸パッケージ23側の種糸Sを種糸案内パイプ2
4内に糸通しを行うことができ、前記サッカーパイプ2
0のシャッタカッタ20eを開いて、吸引レバー20c
の吸引を開始すれば、サッカーパイプ20側への糸渡し
が容易に行えるのである。これによって、2回目以降の
玉揚げ時には、種糸パッケージ23から解舒された種糸
Sの糸端がサッカーパイプ20内に保持(貯留)されて
いる状態となり、種糸案内パイプ24への糸通しの作業
が不要になるのである。
【0028】上述した実施例においては、種糸送出手段
として種糸案内パイプ24内に圧空噴射を行う構成を示
したが、種糸送出手段は、種糸パッケージ23側の種糸
Sをサッカーパイプ20側に送り出す構成であればよ
く、特に本実施例に限定されるものではない。別実施例
としては、例えば、種糸パッケージ23とサッカーパイ
プ20との間に種糸をニップして送り出すニップローラ
を設け、該ニップローラを駆動して種糸をサッカーパイ
プ20側に送り出す構成としてもよい。この別実施例で
は、最初にニップローラに糸を通す必要があり、本実施
例のように圧空を使用する場合には、前述の如く、最初
の糸通し時に圧空を使って種糸案内パイプ24内に簡単
に糸通しが行えるという利点がある。また、種糸パッケ
ージ23自体を積極回転させて、種糸を送り出す構成と
してもよい。また、種糸パッケージ23からの解舒に伴
って回転する前記フライヤー23aを積極回転させて種
糸を送り出すこともでき、本実施例の圧空噴射と合わせ
て実施する構成としてもよい。
【0029】また、上述した本発明に係る制御装置26
及び手動スイッチ27は、並設された紡績ユニットの側
部等の固定側に配置する構成としてもよいし、作業台車
C内に設ける構成としてもよい。
【0030】
【発明の効果】本発明は以上の如く構成したので、以下
のような効果を奏するものである。即ち、請求項1記載
の如く、種糸供給源から引き出した種糸を貯留しておく
吸引パイプと、吸引パイプ内に貯留された種糸を受け取
って紡績部まで搬送する糸搬送部材とを備えた玉揚装置
であって、種糸供給源と吸引パイプとの間に設けられ、
種糸供給源の種糸を吸引パイプ側に送り出す種糸送出手
段を設けたので、上方の紡績部から紡出される糸と同様
に、種糸供給源側の種糸も積極的に吸引パイプ側に送り
出される状態となり、吸引パイプ内に種糸及び種糸に繋
がれた紡績糸がダンゴ状に絡まるといった問題を解消で
きた。これによって、作業台車が次の玉揚げ動作を行う
際には、糸搬送部材への糸端の受け渡しが確実に行うこ
とが可能な構成となった。
【0031】また、請求項2記載の如く、種糸送出手段
の作動を制御する制御装置を備え、該制御装置は、ピー
シング完了による糸走行の開始と同時又はその直後に種
糸送出手段を作動させるように制御するので、種糸送出
手段による種糸の送出が吸引パイプ側の吸引作用に先立
って作動することはなく、種糸送出手段により送り出さ
れた種糸が、吸引パイプに導入される手前で弛んでしま
ったり、周囲に絡みついてしまうことはない。
【0032】また、請求項3記載の如く、吸引パイプ内
に貯留された種糸を糸搬送部材に受け渡し、該糸搬送部
材により種糸を紡績部まで搬送して紡出側の繊維束と繋
ぐピーシング工程を含む玉揚方法であって、種糸供給源
側から吸引パイプ内に種糸を積極的に送り出しつつ、ピ
ーシング完了後の走行糸を吸引パイプ内に吸引するよう
にしたので、上方の紡績部から紡出される糸と同様に、
種糸供給源側の種糸も積極的に送り出される方法であ
り、吸引パイプ内に種糸及び種糸に繋がれた紡績糸がダ
ンゴ状に絡まるといった問題を解消できた。これによっ
て、作業台車が次の玉揚げ動作を行う際には、糸搬送部
材への糸端の受け渡しが確実に行うことが可能となり、
玉揚げ動作の精度を向上させることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】紡績機の通常の巻取り状態を示す全体図であ
る。
【図2】種糸パッケージよりサッカーパイプに至る種糸
の糸道を示す図である。
【図3】種糸案内パイプ及び種糸送出手段を示す図であ
る。
【図4】玉揚動作におけるピーシングサイクルの初期状
態を示す図である。
【図5】ピーシングサイクルの途中の状態を示す図であ
る。
【図6】ピーシング終了後の紡績再開時の状態を示す図
である。
【図7】玉揚動作における種糸送り出しの制御方法を示
すタイムチャート図である。
【符号の説明】
5b サクションマウス 20 サッカーパイプ(吸引パイプ) 20c 吸引レバー 23 種糸パッケージ(種糸供給源) 24 種糸案内パイプ 25 種糸送出手段 26 (種糸送出手段の)制御装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 種糸供給源から引き出した種糸を貯留し
    ておく吸引パイプと、吸引パイプ内に貯留された種糸を
    受け取って紡績部まで搬送する糸搬送部材とを備えた玉
    揚装置であって、種糸供給源と吸引パイプとの間に設け
    られ、種糸供給源の種糸を吸引パイプ側に送り出す種糸
    送出手段を設けたことを特徴とする玉揚装置。
  2. 【請求項2】 種糸送出手段の作動を制御する制御装置
    を備え、該制御装置は、ピーシング完了による糸走行の
    開始と同時又はその直後に種糸送出手段を作動させるよ
    うに制御することを特徴とする請求項1記載の玉揚装
    置。
  3. 【請求項3】 吸引パイプ内に貯留された種糸を糸搬送
    部材に受け渡し、該糸搬送部材により種糸を紡績部まで
    搬送して紡出側の繊維束と繋ぐピーシング工程を含む玉
    揚方法であって、種糸供給源側から吸引パイプ内に種糸
    を積極的に送り出しつつ、ピーシング完了後の走行糸を
    吸引パイプ内に吸引するようにしたことを特徴とする玉
    揚方法。
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