JP2000211099A - 凹版オフセット印刷法 - Google Patents
凹版オフセット印刷法Info
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- JP2000211099A JP2000211099A JP11018027A JP1802799A JP2000211099A JP 2000211099 A JP2000211099 A JP 2000211099A JP 11018027 A JP11018027 A JP 11018027A JP 1802799 A JP1802799 A JP 1802799A JP 2000211099 A JP2000211099 A JP 2000211099A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】転写体上のインキを被印刷体に転写する凹版印
刷法において、押し圧を従来法よりも極端に大きくせず
にかつ被印刷体の窪みや皺を吸収し、転写性の向上した
凹版オフセット印刷法を提供する。 【解決手段】所定の凹部が形成された凹版凹部にインキ
を充填した後、転写体上にインキを転写させ、その後転
写体上のインキを被印刷体に転写する凹版印刷法におい
て、被印刷体の下面に高分子材料よりなる弾性体を配し
て転写することからなる凹版オフセット印刷法。本印刷
法は、電子部品において、例えば積層セラミック部品ま
たはプリント基板等の被印刷体に内部電極や回路等を形
成させる際にとりわけ有利に適用し得る。
刷法において、押し圧を従来法よりも極端に大きくせず
にかつ被印刷体の窪みや皺を吸収し、転写性の向上した
凹版オフセット印刷法を提供する。 【解決手段】所定の凹部が形成された凹版凹部にインキ
を充填した後、転写体上にインキを転写させ、その後転
写体上のインキを被印刷体に転写する凹版印刷法におい
て、被印刷体の下面に高分子材料よりなる弾性体を配し
て転写することからなる凹版オフセット印刷法。本印刷
法は、電子部品において、例えば積層セラミック部品ま
たはプリント基板等の被印刷体に内部電極や回路等を形
成させる際にとりわけ有利に適用し得る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、凹版オフセット印
刷法に関する。さらに詳しくは、本発明は、例えば電子
部品の印刷配線版を作製時において有利に適用し得る、
転写性に優れた凹版オフセット印刷法に関する。
刷法に関する。さらに詳しくは、本発明は、例えば電子
部品の印刷配線版を作製時において有利に適用し得る、
転写性に優れた凹版オフセット印刷法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、各種電子部品に対して、小型、薄
型、軽量化といった要求が一段と厳しくなっている。こ
れらを実現するためには、回路基板等の高密度実装が不
可欠である。さらに低コスト化も避けてとおれない問題
である。これらの問題解決のために、いろいろな製法が
研究開発されている。
型、軽量化といった要求が一段と厳しくなっている。こ
れらを実現するためには、回路基板等の高密度実装が不
可欠である。さらに低コスト化も避けてとおれない問題
である。これらの問題解決のために、いろいろな製法が
研究開発されている。
【0003】例えば、積層セラミックコンデンサの内部
電極を形成する際、従来はスクリーン印刷法が用いられ
ているが、更なる微細化、薄膜化、高精度化が検討され
ている。また、プリント基板のように導電性パターンを
形成する場合、一般的に絶縁基材に銅箔を接着させたも
のに、レジストを露光・現像し、エッチングして導電回
路(パターン)を形成する製造方法(サブトラクティブ
法)が採用されている。しかしながら、スクリーン印刷
法では、パターンの細線化,微細化には限界があり、更
なるファイン化を目指して新しい方法が検討されてい
る。
電極を形成する際、従来はスクリーン印刷法が用いられ
ているが、更なる微細化、薄膜化、高精度化が検討され
ている。また、プリント基板のように導電性パターンを
形成する場合、一般的に絶縁基材に銅箔を接着させたも
のに、レジストを露光・現像し、エッチングして導電回
路(パターン)を形成する製造方法(サブトラクティブ
法)が採用されている。しかしながら、スクリーン印刷
法では、パターンの細線化,微細化には限界があり、更
なるファイン化を目指して新しい方法が検討されてい
る。
【0004】これらを可能とする新しい印刷法として、
凹版オフセット印刷法が有効な手段であるとされてい
る。すなわち、凹版オフセット印刷法は、微細なパター
ンをシャープな形状で、かつ高精度に印刷することが可
能であり、その塗膜厚みも凹部の深さによってある程度
容易に変えることができるという利点を有する。
凹版オフセット印刷法が有効な手段であるとされてい
る。すなわち、凹版オフセット印刷法は、微細なパター
ンをシャープな形状で、かつ高精度に印刷することが可
能であり、その塗膜厚みも凹部の深さによってある程度
容易に変えることができるという利点を有する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】凹版オフセット印刷法
は、凹版から転写体、次いで転写体から被印刷体へと2
回のインキの受け渡しを行うことが特徴である。一般的
なオフセット印刷では、ともすればこの2回の転写の際
にインキが分断(いわゆる「泣き別れ」現象)されるこ
とから、しばしば印刷物の塗膜表面に凹凸ができたり、
エッヂ形状に乱れを生ずる。その結果、微細なパターン
では断線が生じたり、印刷再現性が劣ってくる。
は、凹版から転写体、次いで転写体から被印刷体へと2
回のインキの受け渡しを行うことが特徴である。一般的
なオフセット印刷では、ともすればこの2回の転写の際
にインキが分断(いわゆる「泣き別れ」現象)されるこ
とから、しばしば印刷物の塗膜表面に凹凸ができたり、
エッヂ形状に乱れを生ずる。その結果、微細なパターン
では断線が生じたり、印刷再現性が劣ってくる。
【0006】そこで、電子部品を印刷する際には、転写
体に転写性の優れたシリコーンゴムなどを用いることが
良いとされている。この場合、一般的なNBRなどのゴ
ムではなくシリコーンゴム等を用いることにより確かに
転写性は向上するものの、転写体上のぺーストを完全に
転移させることは、非常に困難である。何故なら、凹版
から転写体へインキを転移するためには、転写体とイン
キにある程度の接着性を必要とするからである。
体に転写性の優れたシリコーンゴムなどを用いることが
良いとされている。この場合、一般的なNBRなどのゴ
ムではなくシリコーンゴム等を用いることにより確かに
転写性は向上するものの、転写体上のぺーストを完全に
転移させることは、非常に困難である。何故なら、凹版
から転写体へインキを転移するためには、転写体とイン
キにある程度の接着性を必要とするからである。
【0007】例えば、完全に被印刷体にインキを転写さ
せるー番簡単な方法は、被印刷体に粘着性を有する層を
形成すればよい。しかし、被印刷体の種類によっては粘
着層を形成することが困難な場合が多く、また工程数増
となることからコストアップにもつながるので実用上有
利な方法とはいえない。別の転写性を向上させる方法と
して、インキの組成、粘度を調整する方法が挙げられ
る。しかし、被印刷体への転写性をアップさせると、そ
の一方において凹版から転写体への転写性が低下する恐
れが出てくる。加えて、積層セラミック部品などの場
合、インキへの制約が厳しく、インキの組成を大きく変
えることが事実上困難である。
せるー番簡単な方法は、被印刷体に粘着性を有する層を
形成すればよい。しかし、被印刷体の種類によっては粘
着層を形成することが困難な場合が多く、また工程数増
となることからコストアップにもつながるので実用上有
利な方法とはいえない。別の転写性を向上させる方法と
して、インキの組成、粘度を調整する方法が挙げられ
る。しかし、被印刷体への転写性をアップさせると、そ
の一方において凹版から転写体への転写性が低下する恐
れが出てくる。加えて、積層セラミック部品などの場
合、インキへの制約が厳しく、インキの組成を大きく変
えることが事実上困難である。
【0008】そこで、粘着層の形成やインキの組成を変
化させる方法を採らずに、転写体からの転移性を向上さ
せるためには例えば次のような方法が考えられる。 1)転写時の被印刷体への転写体の押圧を強くする。一
般的なオフセット印刷の場合、ニップ幅は7〜15mm
であり、印圧は10kg/cm2前後であるが、シリコ
ーンブランケットを用いた特殊印刷では、ニップ幅は1
0mm前後、印圧は1〜2kg/cm2前後である。
化させる方法を採らずに、転写体からの転移性を向上さ
せるためには例えば次のような方法が考えられる。 1)転写時の被印刷体への転写体の押圧を強くする。一
般的なオフセット印刷の場合、ニップ幅は7〜15mm
であり、印圧は10kg/cm2前後であるが、シリコ
ーンブランケットを用いた特殊印刷では、ニップ幅は1
0mm前後、印圧は1〜2kg/cm2前後である。
【0009】2)転写体と被印刷体との転写時の接触時
間を長くする。具体的には、転写速度を遅くするか、も
しくは転写体と被印刷体のニップ幅を大きくする。とこ
ろが、上記1)のように圧力を強くした場合、例えば積
層セラミック部品などを印刷対象とするとき、被印刷体
であるセラミックグリーンシートが破れる恐れがある。
すなわち、PETフィルム等の支持体上に形成したセラ
ミックグリーンシートが支持体と剥離するという問題が
ある。また上記2)のように接触時間を長くするため
に、転写速度を遅くすれば生産性が悪くなるし、ニップ
幅を広げれば上記1)と同様、押し圧が強くなってしま
い被印刷体に悪影響を及ぼす。
間を長くする。具体的には、転写速度を遅くするか、も
しくは転写体と被印刷体のニップ幅を大きくする。とこ
ろが、上記1)のように圧力を強くした場合、例えば積
層セラミック部品などを印刷対象とするとき、被印刷体
であるセラミックグリーンシートが破れる恐れがある。
すなわち、PETフィルム等の支持体上に形成したセラ
ミックグリーンシートが支持体と剥離するという問題が
ある。また上記2)のように接触時間を長くするため
に、転写速度を遅くすれば生産性が悪くなるし、ニップ
幅を広げれば上記1)と同様、押し圧が強くなってしま
い被印刷体に悪影響を及ぼす。
【0010】ー般的なオフセット印刷の場合、転写時の
押し圧は、ニップ幅に依存する。ここで、ニップ幅と
は、転写体を凹版および被印刷体に押しつけたときに、
転写体が変形して接触した幅(オーバーラップ幅)をい
う。ニップ幅を大きくするとき、すなわち転写体と被印
刷体とのオーバーラップを大きくするときは転写体と被
印刷体の接触時間は長くなる。しかし、一方で押し圧も
強くなる。押し圧を強くさせずにニップ幅を大きくする
には、転写体の表面ゴムの硬度を小さくすればよいが、
小さくし過ぎると表面ゴムが変形して印刷精度が悪くな
る恐れがある。
押し圧は、ニップ幅に依存する。ここで、ニップ幅と
は、転写体を凹版および被印刷体に押しつけたときに、
転写体が変形して接触した幅(オーバーラップ幅)をい
う。ニップ幅を大きくするとき、すなわち転写体と被印
刷体とのオーバーラップを大きくするときは転写体と被
印刷体の接触時間は長くなる。しかし、一方で押し圧も
強くなる。押し圧を強くさせずにニップ幅を大きくする
には、転写体の表面ゴムの硬度を小さくすればよいが、
小さくし過ぎると表面ゴムが変形して印刷精度が悪くな
る恐れがある。
【0011】また、別の問題点として、通常のオフセッ
ト印刷の場合、被印刷体の支持体は、SUSなどの剛体
からできており、例えば、プリント基板の回路形成のよ
うに、被印刷体として銅箱を貼り合わせたフィルム基材
等を用いた場合、被印刷体に少しでも窪みや皺があれ
ば、それらの部分のみ印圧が不足して転写不良となって
印刷できない場合がある。
ト印刷の場合、被印刷体の支持体は、SUSなどの剛体
からできており、例えば、プリント基板の回路形成のよ
うに、被印刷体として銅箱を貼り合わせたフィルム基材
等を用いた場合、被印刷体に少しでも窪みや皺があれ
ば、それらの部分のみ印圧が不足して転写不良となって
印刷できない場合がある。
【0012】本発明の目的は、前記課題を解消すること
にあり、例えば横層セラミック部品の内部電極や回路基
板の回路形成において、被印刷体への押し圧を従来法に
比べて極端に大きくすることなく、被印刷体の窪みや皺
を吸収し、転写性を向上させ得る凹版オフセット印刷法
を提供するものである。
にあり、例えば横層セラミック部品の内部電極や回路基
板の回路形成において、被印刷体への押し圧を従来法に
比べて極端に大きくすることなく、被印刷体の窪みや皺
を吸収し、転写性を向上させ得る凹版オフセット印刷法
を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意検討を重ねたところ、凹版印刷する際
に被印刷体の下面に弾性体を配することにより、転写不
良等の問題がなくなることを知り、さらに検討して本発
明を完成したものである。すなわち、本発明は、 1)所定の凹部が形成された凹版凹部にインキを充填し
た後、転写体上にインキを転移させ、その後転写体上の
インキを被印刷体に転写する凹版印刷法において、被印
刷体の下面に高分子材料よりなる弾性体を配して転写す
ることを特徴とする凹版オフセット印刷法、 2)前記高分子材料よりなる弾性体の硬度がJIS−A
ゴム硬度として20〜70度である上記1)項記載の凹
版オフセット印刷法、および 3)前記高分子材料よりなる弾性体がゴム、スポンジ、
発泡シートおよび不織物より構成された群から選択され
たものである上記1)項記載の凹版オフセット印刷法、 に関するものである。
を解決すべく鋭意検討を重ねたところ、凹版印刷する際
に被印刷体の下面に弾性体を配することにより、転写不
良等の問題がなくなることを知り、さらに検討して本発
明を完成したものである。すなわち、本発明は、 1)所定の凹部が形成された凹版凹部にインキを充填し
た後、転写体上にインキを転移させ、その後転写体上の
インキを被印刷体に転写する凹版印刷法において、被印
刷体の下面に高分子材料よりなる弾性体を配して転写す
ることを特徴とする凹版オフセット印刷法、 2)前記高分子材料よりなる弾性体の硬度がJIS−A
ゴム硬度として20〜70度である上記1)項記載の凹
版オフセット印刷法、および 3)前記高分子材料よりなる弾性体がゴム、スポンジ、
発泡シートおよび不織物より構成された群から選択され
たものである上記1)項記載の凹版オフセット印刷法、 に関するものである。
【0014】本発明の凹版オフセット印刷法によれば、
被印刷体への転写体の押し圧を極端に強くしかつ転写時
間を遅くさせることなく、転写体と被印刷体との接触時
間を長くすることができ、しかも弾性体によって被印刷
体の窪みやムラを吸収し得るので、転写体から被印刷体
への転写性を向上させることができる。
被印刷体への転写体の押し圧を極端に強くしかつ転写時
間を遅くさせることなく、転写体と被印刷体との接触時
間を長くすることができ、しかも弾性体によって被印刷
体の窪みやムラを吸収し得るので、転写体から被印刷体
への転写性を向上させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の印刷法に係わる凹版オフ
セット印刷機の概略構成断面図例を図1に示す。同図に
おいて、1は被印刷体、2は高分子材料よりなる弾性
体、3は被印刷体の支持体、4は転写体、5は凹版、お
よび6はドクタ‐ブレ‐ドをそれぞれ示す。
セット印刷機の概略構成断面図例を図1に示す。同図に
おいて、1は被印刷体、2は高分子材料よりなる弾性
体、3は被印刷体の支持体、4は転写体、5は凹版、お
よび6はドクタ‐ブレ‐ドをそれぞれ示す。
【0016】最初に、本発明の凹版オフセット印刷法に
使用する部材について説明する。本印刷法に使用する凹
版は、常法により基板の表面に所定の凹部を形成したも
のであって、形状としては平板状(平板状のものを巻き
つけたものを含む)、円筒状あるいは円柱状等を適宜選
択できる。基板としては、例えばソーダライムガラス、
ノンアルカリガラス、石英、低アルカリガラス、低膨張
ガラスなどのガラス基板のほか、フッ素樹脂、ポリカー
ボネート(PC)、ポリエーテルスルホン(PES)、
ポリエステル、ポリメタクリル樹脂等の樹脂基板、ステ
ンレス、銅、ニッケル、低膨張合金アンバー等の金属基
板などが使用可能である。なかでも、パターンのエッジ
形状を非常にシャープに形成させ得ることからガラス製
基板が特に好ましく用いられる。
使用する部材について説明する。本印刷法に使用する凹
版は、常法により基板の表面に所定の凹部を形成したも
のであって、形状としては平板状(平板状のものを巻き
つけたものを含む)、円筒状あるいは円柱状等を適宜選
択できる。基板としては、例えばソーダライムガラス、
ノンアルカリガラス、石英、低アルカリガラス、低膨張
ガラスなどのガラス基板のほか、フッ素樹脂、ポリカー
ボネート(PC)、ポリエーテルスルホン(PES)、
ポリエステル、ポリメタクリル樹脂等の樹脂基板、ステ
ンレス、銅、ニッケル、低膨張合金アンバー等の金属基
板などが使用可能である。なかでも、パターンのエッジ
形状を非常にシャープに形成させ得ることからガラス製
基板が特に好ましく用いられる。
【0017】凹版凹部は、従来法どおり、フォトリソグ
ラフィ法、エッチング法あるいは電鋳法等によって形成
される。凹部の形状や深さは、印刷パターンおよび印刷
後の膜厚等により適宜選択されるが、通常1〜20μm
程度の範囲で設定される。印刷インキを充填するブレー
ド刃には、金属、ステンレス、ゴム、樹脂あるいはセラ
ミック等を用いて常法どおり作製したものから適宜選択
できる。
ラフィ法、エッチング法あるいは電鋳法等によって形成
される。凹部の形状や深さは、印刷パターンおよび印刷
後の膜厚等により適宜選択されるが、通常1〜20μm
程度の範囲で設定される。印刷インキを充填するブレー
ド刃には、金属、ステンレス、ゴム、樹脂あるいはセラ
ミック等を用いて常法どおり作製したものから適宜選択
できる。
【0018】本発明における転写体としては、表面ゴム
層がシリコーンゴムからなるものが好適に使用される。
このシリコーンゴムとしては、ミラブル型、室温硬化
(RTV)型あるいは電子線硬化型等のいずれも使用可
能である。とりわけ、室温硬化型の付加型シリコーンゴ
ムは、硬化の際に副生成物を全く発生せずに、薄膜の印
刷塗膜を高い精度で再現できるので好適に使用できる。
層がシリコーンゴムからなるものが好適に使用される。
このシリコーンゴムとしては、ミラブル型、室温硬化
(RTV)型あるいは電子線硬化型等のいずれも使用可
能である。とりわけ、室温硬化型の付加型シリコーンゴ
ムは、硬化の際に副生成物を全く発生せずに、薄膜の印
刷塗膜を高い精度で再現できるので好適に使用できる。
【0019】シリコーンゴムからなる表面ゴム層は、表
面が平滑であることが好ましく、具体的には表面粗さが
10点平均粗さで0.5μm以下であるのが好ましく、
0.3μm以下であればさらに好ましい。シリコーンゴ
ムの硬度は、JIS−Aによる測定基準で30〜80度
であるのが好ましく、40〜70度の範囲がより好まし
い。シリコーンゴムの硬度を調整するために、シリコー
ンオイルやシリコーンゲルを適宜配合してもよい。
面が平滑であることが好ましく、具体的には表面粗さが
10点平均粗さで0.5μm以下であるのが好ましく、
0.3μm以下であればさらに好ましい。シリコーンゴ
ムの硬度は、JIS−Aによる測定基準で30〜80度
であるのが好ましく、40〜70度の範囲がより好まし
い。シリコーンゴムの硬度を調整するために、シリコー
ンオイルやシリコーンゲルを適宜配合してもよい。
【0020】上記ブランケットの支持体は、表面が平坦
なものであればよく、例えばポリエチレンフタレート
(PET)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエ
ステルあるいはポリカーボネ-ト(PC)等のプラスチ
ックや、アルミニウムあるいはステンレス等の金属板を
使用することができる。表面ゴム層と支持体との間に
は、適宜多孔質層を形成させてもよい。
なものであればよく、例えばポリエチレンフタレート
(PET)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエ
ステルあるいはポリカーボネ-ト(PC)等のプラスチ
ックや、アルミニウムあるいはステンレス等の金属板を
使用することができる。表面ゴム層と支持体との間に
は、適宜多孔質層を形成させてもよい。
【0021】転写体の形状はシート状のものを円筒状の
ものに巻きつけたもの、ローラ状のものや、あるいは印
刷ズレの生じないものであればパット印刷等に用いられ
る曲面状の弾性体であってもよい。次に、本発明におけ
る高分子材料よりなる弾性体は、転写体を一定の押し圧
で被印刷体上を転がして転写体上のインキを転写する際
に、押し圧を従来法に比べてそれほど強くすることなく
転写体と被印刷体との接触時間を長くし、かつ圧力ムラ
を吸収できるように使用されるものであり、この目的に
合う高分子材料が選択される。
ものに巻きつけたもの、ローラ状のものや、あるいは印
刷ズレの生じないものであればパット印刷等に用いられ
る曲面状の弾性体であってもよい。次に、本発明におけ
る高分子材料よりなる弾性体は、転写体を一定の押し圧
で被印刷体上を転がして転写体上のインキを転写する際
に、押し圧を従来法に比べてそれほど強くすることなく
転写体と被印刷体との接触時間を長くし、かつ圧力ムラ
を吸収できるように使用されるものであり、この目的に
合う高分子材料が選択される。
【0022】このためには、上記高分子材料の弾性体
は、耐久性とともに適度な硬度を有することが要求され
る。この硬度は、具体的にはJIS−A基準のゴム硬度
として表すとき、ゴム硬度20〜70度のものが好まし
く、転写体の最表層におけるゴム層の硬度との関係にお
いてより柔らかいものを選択するのがよい。ゴム硬度が
20度を下回るときは転写時の押し圧が低くなり過ぎて
転写性が劣ったり、転写時に弾性体が過度に変形して印
刷精度を悪くする恐れがある。一方,ゴム硬度が70度
を越えると、転写時の押し圧を強くせずに転写体と被印
刷体との接触時間を長くするという本来の目的が達成で
きなくなる。
は、耐久性とともに適度な硬度を有することが要求され
る。この硬度は、具体的にはJIS−A基準のゴム硬度
として表すとき、ゴム硬度20〜70度のものが好まし
く、転写体の最表層におけるゴム層の硬度との関係にお
いてより柔らかいものを選択するのがよい。ゴム硬度が
20度を下回るときは転写時の押し圧が低くなり過ぎて
転写性が劣ったり、転写時に弾性体が過度に変形して印
刷精度を悪くする恐れがある。一方,ゴム硬度が70度
を越えると、転写時の押し圧を強くせずに転写体と被印
刷体との接触時間を長くするという本来の目的が達成で
きなくなる。
【0023】本弾性体の厚みは、硬度との関係で適宜選
択されるが、通常は0.1mm以上であることが好まし
く、0.5〜2mmの範囲がより好適である。厚みが
0.1mmよりも薄いときには、転写時の圧力ムラを吸
収し切れなくなり、他方厚みを大きくしても印刷性に関
しては特に問題は発生しないものの、あまりに厚くして
も加工に手間を要したり成形費用が高くなるなどの問題
を生ずる。
択されるが、通常は0.1mm以上であることが好まし
く、0.5〜2mmの範囲がより好適である。厚みが
0.1mmよりも薄いときには、転写時の圧力ムラを吸
収し切れなくなり、他方厚みを大きくしても印刷性に関
しては特に問題は発生しないものの、あまりに厚くして
も加工に手間を要したり成形費用が高くなるなどの問題
を生ずる。
【0024】上記のような弾性体となり得る高分子材料
は、例えばゴム、スポンジ、発泡シートあるいは不織布
等から適宜選択できる。このようなゴムとしては、ウレ
タンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ネオプレンゴ
ム、ブチルゴム、アクリルゴム、ブタジェンゴムあるい
は天然ゴムが用いられる。発泡シートとしては、ウレタ
ン製のものが挙げられる。
は、例えばゴム、スポンジ、発泡シートあるいは不織布
等から適宜選択できる。このようなゴムとしては、ウレ
タンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ネオプレンゴ
ム、ブチルゴム、アクリルゴム、ブタジェンゴムあるい
は天然ゴムが用いられる。発泡シートとしては、ウレタ
ン製のものが挙げられる。
【0025】本発明の凹版オフセット印刷法は、従来の
被印刷体をすべて対象とすることができる。とりわけ、
電子部品の回路形成や電極形成において、有利に適用で
きる。このような印刷配線板の基板材料には有機系の種
々な合成樹脂と、セラミック、ガラス、金属などの無機
系材料があり、本発明の凹版印刷法はこれらを特に限定
なく被印刷体とすることができる。具体的には、積層セ
ラミック部品の内部電極印刷や,フレキシブルプリント
基板等の配線形成用に銅箔上にエッチングレジストイン
キを印刷する際に有利に利用し得る。同様に、セラミッ
クグリーンシートを積層して形成させる積層チップコイ
ルや積層圧電素子などの、内部にコイルや抵抗、配線等
の電極パターン等を有する各種積層セラミック部品、あ
るいはセラミックレイヤーパッケージなどに適用でき
る。更に、プリント基板でも、絶縁基材上に直接導電性
ペーストを印刷し、回路形成する場合や、例えば電磁波
シールドフルムのように、導電性パターンを形成する際
にも適用できる。
被印刷体をすべて対象とすることができる。とりわけ、
電子部品の回路形成や電極形成において、有利に適用で
きる。このような印刷配線板の基板材料には有機系の種
々な合成樹脂と、セラミック、ガラス、金属などの無機
系材料があり、本発明の凹版印刷法はこれらを特に限定
なく被印刷体とすることができる。具体的には、積層セ
ラミック部品の内部電極印刷や,フレキシブルプリント
基板等の配線形成用に銅箔上にエッチングレジストイン
キを印刷する際に有利に利用し得る。同様に、セラミッ
クグリーンシートを積層して形成させる積層チップコイ
ルや積層圧電素子などの、内部にコイルや抵抗、配線等
の電極パターン等を有する各種積層セラミック部品、あ
るいはセラミックレイヤーパッケージなどに適用でき
る。更に、プリント基板でも、絶縁基材上に直接導電性
ペーストを印刷し、回路形成する場合や、例えば電磁波
シールドフルムのように、導電性パターンを形成する際
にも適用できる。
【0026】本発明の凹版印刷法において、被印刷体の
下面に高分子材料よりなる弾性体を配して転写すること
を特徴とする。その配置例は、図1に示すとおりであ
る。このとき、該弾性体は被印刷体に対して転写時に脱
離しない程度でかつ印刷後は着脱可能な程度の強さを持
って配される。該弾性体と被印刷体を強固に接着するこ
とは避けるべきである。通常、該弾性体は被印刷体の下
面に配し、それを固定するために弾性体の下面に支持体
を設置する。該弾性体と支持体は、通常、一体化したか
たちで工程に供され、対象となる被印刷体を該弾性体の
上面にその都度配してもよい。
下面に高分子材料よりなる弾性体を配して転写すること
を特徴とする。その配置例は、図1に示すとおりであ
る。このとき、該弾性体は被印刷体に対して転写時に脱
離しない程度でかつ印刷後は着脱可能な程度の強さを持
って配される。該弾性体と被印刷体を強固に接着するこ
とは避けるべきである。通常、該弾性体は被印刷体の下
面に配し、それを固定するために弾性体の下面に支持体
を設置する。該弾性体と支持体は、通常、一体化したか
たちで工程に供され、対象となる被印刷体を該弾性体の
上面にその都度配してもよい。
【0027】次に、本発明の実施態様を図面により説明
する。図2(a)〜(c)は、本発明の凹版印刷法の工
程例を示す。ここで、図2(a)に示すように、ドクタ
ーブレ‐ドにより凹版凹部にインキを充填する。次に、
図2(b)に示すように、転写体を所定の圧力を加えな
がら凹版上を回転させ凹版凹部内のインキを転写体上に
転写させる。続いて、図2(c)に示すように、転写体
を所定の圧力を加えながら弾性体の上に配した被印刷体
上を回転させ、転写体上のインキを転写させることによ
り印刷される。
する。図2(a)〜(c)は、本発明の凹版印刷法の工
程例を示す。ここで、図2(a)に示すように、ドクタ
ーブレ‐ドにより凹版凹部にインキを充填する。次に、
図2(b)に示すように、転写体を所定の圧力を加えな
がら凹版上を回転させ凹版凹部内のインキを転写体上に
転写させる。続いて、図2(c)に示すように、転写体
を所定の圧力を加えながら弾性体の上に配した被印刷体
上を回転させ、転写体上のインキを転写させることによ
り印刷される。
【0028】図3は、本発明において、円柱状の凹版を
用いた場合の印刷方法のー例を示す。この工程のよう
に、ドクタ‐ブレードによりインキを凹部に充填し、そ
のインキを転写体上にー旦転移し、続いて弾性体を下面
に配した被印刷体に転写させることにより印刷される。
図4は、平板状の凹版を使用した例であり、この図に示
すようにパッド印刷等に用いられる曲面状の転写体を用
い例である。さらに、図5は、大きな曲率をもった支持
体にシート状の転写体を取り付けた例を示す。
用いた場合の印刷方法のー例を示す。この工程のよう
に、ドクタ‐ブレードによりインキを凹部に充填し、そ
のインキを転写体上にー旦転移し、続いて弾性体を下面
に配した被印刷体に転写させることにより印刷される。
図4は、平板状の凹版を使用した例であり、この図に示
すようにパッド印刷等に用いられる曲面状の転写体を用
い例である。さらに、図5は、大きな曲率をもった支持
体にシート状の転写体を取り付けた例を示す。
【0029】
【実施例】以下に比較例と共に実施例を挙げて本発明を
さらに具体的に説明する。 実施例1 本発明の凹版オフセット印刷法により、以下のとおり、
積層セラミックコンデンサの内部電極を形成をさせた。
さらに具体的に説明する。 実施例1 本発明の凹版オフセット印刷法により、以下のとおり、
積層セラミックコンデンサの内部電極を形成をさせた。
【0030】内部電極用の導電性ペーストは、ニッケル
75重量%、ポリビニルプチラール5重量%およびブチ
ルカルビトールアセテート20重量%含有の配合物を3
本ロールミルによって均一に分散させることにより調製
した。本ペーストの粘度は、600ポアズ(P)であっ
た。凹版としては、ソーダライムガラス基板全面に、ク
ロムを蒸着した後、所定のパターンをレーザーにより描
画し、次いで慣用のエッチング処理を行い、深さ5μm
の深さを有するガラス製凹版を作製した。
75重量%、ポリビニルプチラール5重量%およびブチ
ルカルビトールアセテート20重量%含有の配合物を3
本ロールミルによって均一に分散させることにより調製
した。本ペーストの粘度は、600ポアズ(P)であっ
た。凹版としては、ソーダライムガラス基板全面に、ク
ロムを蒸着した後、所定のパターンをレーザーにより描
画し、次いで慣用のエッチング処理を行い、深さ5μm
の深さを有するガラス製凹版を作製した。
【0031】転写体には、直径370mmの円筒状のブ
ラン胴にシート状のブランケットを装着したものを用い
た。ここで、ブランケットには、厚み0.35mmのポ
リエチレンテレフタレート製の支持上に厚み0.85m
mの室温硬化型の付加型シリコーンゴム(硬度:JIS
−A55度、表面粗さ:0.2μm)の層を形成したも
のを使用した。弾性体には、厚みlmm、25%圧縮強
度4kg/cm2のウレタン発泡シート(JIS−A硬
度:45)を使用した。
ラン胴にシート状のブランケットを装着したものを用い
た。ここで、ブランケットには、厚み0.35mmのポ
リエチレンテレフタレート製の支持上に厚み0.85m
mの室温硬化型の付加型シリコーンゴム(硬度:JIS
−A55度、表面粗さ:0.2μm)の層を形成したも
のを使用した。弾性体には、厚みlmm、25%圧縮強
度4kg/cm2のウレタン発泡シート(JIS−A硬
度:45)を使用した。
【0032】被印刷体には、厚み60μmのPETフィ
ルムよりなるキャリアフィルム上に、BaTi03を主
原料とした16μm厚のセラミックグリーンシートを使
用した。この被印刷体は、SUS430製で厚み20m
mの支持体上に、前記弾性体を両面接着テープにより固
定した上に、テープで貼り付けて固定した。
ルムよりなるキャリアフィルム上に、BaTi03を主
原料とした16μm厚のセラミックグリーンシートを使
用した。この被印刷体は、SUS430製で厚み20m
mの支持体上に、前記弾性体を両面接着テープにより固
定した上に、テープで貼り付けて固定した。
【0033】上記部材を用いて図1に示す凹版オフセッ
ト印刷機を用いて印刷を行った。印刷は、まず前記凹版
の凹部に導電性ペーストを鋼製のドクターブレードによ
り充填し、この凹版上をニップ幅10mmで圧接しなが
ら転写体を回転させることにより、凹版凹部内の導電性
ペーストを転写体上に転移させた。このときの転写速度
は、30mm/秒とした。次いで、セラミックグリーン
シート上をニップ幅18mmで圧接しながら転写体を回
転させることによりブランケット上の導電性ペーストを
セラミックグリーンシートに転写速度60mm/秒で転
写させた。このときの転写体からグリーンシートへの導
電性ペーストの転写性を評価した。評価方法は、印刷後
の転写体の表面に粘着ローラを転がし、粘着ローラの表
面を顕微鏡により観察する方法によった。
ト印刷機を用いて印刷を行った。印刷は、まず前記凹版
の凹部に導電性ペーストを鋼製のドクターブレードによ
り充填し、この凹版上をニップ幅10mmで圧接しなが
ら転写体を回転させることにより、凹版凹部内の導電性
ペーストを転写体上に転移させた。このときの転写速度
は、30mm/秒とした。次いで、セラミックグリーン
シート上をニップ幅18mmで圧接しながら転写体を回
転させることによりブランケット上の導電性ペーストを
セラミックグリーンシートに転写速度60mm/秒で転
写させた。このときの転写体からグリーンシートへの導
電性ペーストの転写性を評価した。評価方法は、印刷後
の転写体の表面に粘着ローラを転がし、粘着ローラの表
面を顕微鏡により観察する方法によった。
【0034】その結果、転写後の転写体表面には、導電
性ペーストが全く残っておらず、導電性ペーストが完全
にセラミックグリーンシートへ転写されていた。 比較例1 実施例1において、弾性体を用いずに、被印刷体を直接
SUS製の支持体上に固定した以外は、上記実施例1と
同様の部材を用いて印刷を行った。ただし、印刷時のニ
ップ幅については、凹版側は10mmでー定とし、一方
被印刷体側は10mm、14mmまたは18mmと変化
させた。転写速度は、実施例1と同じにした。
性ペーストが全く残っておらず、導電性ペーストが完全
にセラミックグリーンシートへ転写されていた。 比較例1 実施例1において、弾性体を用いずに、被印刷体を直接
SUS製の支持体上に固定した以外は、上記実施例1と
同様の部材を用いて印刷を行った。ただし、印刷時のニ
ップ幅については、凹版側は10mmでー定とし、一方
被印刷体側は10mm、14mmまたは18mmと変化
させた。転写速度は、実施例1と同じにした。
【0035】その結果、被印刷体側のニップ幅が10m
mの場合は、転写体から被印刷体への転写時にぺースト
が分断(パイリング)し、印刷後、転写体上にぺースト
が残存していた。またニップ幅14mmおよび18mm
の場合は、被印刷体であるグリーンシートが破れてしま
った。 実施例2 本発明の凹版オフセット印刷法により、以下のとおり、
フレキシブルプリント基板の回路パターンを形成させ
た。
mの場合は、転写体から被印刷体への転写時にぺースト
が分断(パイリング)し、印刷後、転写体上にぺースト
が残存していた。またニップ幅14mmおよび18mm
の場合は、被印刷体であるグリーンシートが破れてしま
った。 実施例2 本発明の凹版オフセット印刷法により、以下のとおり、
フレキシブルプリント基板の回路パターンを形成させ
た。
【0036】被印刷体として、ポリイミド(厚み50μ
m)と銅箱(厚み18μm)を貼り合わせたものを使用
した。インキには、エッチングレジストインキ(太陽イ
ンキ製造製、TR3313)を使用した。凹版は、実施
例1と同様の製法により、15μmの深さを有するガラ
ス製の凹版を作製し使用した。転写体は、実施例1と同
じものを用いた。弾性体には、厚みlmm、ゴム硬度4
0度のウレタンゴムシートを使用した。また、ニップ幅
は凹版側を10mm、被印刷体側を15mmとし、転写
速度は凹版から転写体へは20mm/秒に、また転写体
から被印刷体へは30mm/秒にそれぞれ調整した。
m)と銅箱(厚み18μm)を貼り合わせたものを使用
した。インキには、エッチングレジストインキ(太陽イ
ンキ製造製、TR3313)を使用した。凹版は、実施
例1と同様の製法により、15μmの深さを有するガラ
ス製の凹版を作製し使用した。転写体は、実施例1と同
じものを用いた。弾性体には、厚みlmm、ゴム硬度4
0度のウレタンゴムシートを使用した。また、ニップ幅
は凹版側を10mm、被印刷体側を15mmとし、転写
速度は凹版から転写体へは20mm/秒に、また転写体
から被印刷体へは30mm/秒にそれぞれ調整した。
【0037】その結果、転写体から被印刷体へエッチン
グレジストインキを転写する際に、転写体上のインキが
完全に転写されていた。 比較例2 上記実施例2において、被印刷体の下面に弾性体を配さ
ずに、SUS製の支持体上に被印刷体を直接に固定した
以外は、実施例2と同様の部材を用いて印刷を行った。
なお、ニップ幅は、凹版側を10mmでー定とし、被印
刷体側を10mmと15mmに変え、転写速度は実施例
2の場合と同じにした。
グレジストインキを転写する際に、転写体上のインキが
完全に転写されていた。 比較例2 上記実施例2において、被印刷体の下面に弾性体を配さ
ずに、SUS製の支持体上に被印刷体を直接に固定した
以外は、実施例2と同様の部材を用いて印刷を行った。
なお、ニップ幅は、凹版側を10mmでー定とし、被印
刷体側を10mmと15mmに変え、転写速度は実施例
2の場合と同じにした。
【0038】その結果、被印刷側のニップ幅10mmの
場合は、転写体上のインキが完全に被印刷体に転写され
なかった(パイリング)。さらに被印刷体には窪みが認
められ、その部分は全く転移しなかった。またニップ幅
15mmの場合、被印刷体の窪み部以外は、ほぼ完全に
インキは転移したものの、窪み部は転写不良となった。
場合は、転写体上のインキが完全に被印刷体に転写され
なかった(パイリング)。さらに被印刷体には窪みが認
められ、その部分は全く転移しなかった。またニップ幅
15mmの場合、被印刷体の窪み部以外は、ほぼ完全に
インキは転移したものの、窪み部は転写不良となった。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、凹版オフセット印刷に
おいて、凹版凹部から転写体上に転移したインキを被印
刷体に転写する際に、インキの転写性を向上させること
ができる。これによって、電子部品の配線作製におい
て、例えば積層セラミック部品の内部電極等を印刷する
際に、被印刷体であるセラミックグリーンシートを破損
することなく、導電性ペーストを実用上、満足し得る程
度に転写することができる。また、例えばフレキシブル
プリント基板等の配線形成用に銅箔上にエッチングレジ
ストインキを印刷する際に、被印刷体の窪みによる印圧
ムラを防ぎ、転写性が向上する。
おいて、凹版凹部から転写体上に転移したインキを被印
刷体に転写する際に、インキの転写性を向上させること
ができる。これによって、電子部品の配線作製におい
て、例えば積層セラミック部品の内部電極等を印刷する
際に、被印刷体であるセラミックグリーンシートを破損
することなく、導電性ペーストを実用上、満足し得る程
度に転写することができる。また、例えばフレキシブル
プリント基板等の配線形成用に銅箔上にエッチングレジ
ストインキを印刷する際に、被印刷体の窪みによる印圧
ムラを防ぎ、転写性が向上する。
【図1】本発明の印刷法に係わる凹版オフセット印刷機
の概略構成断面図例を示す。
の概略構成断面図例を示す。
【図2】本図2(a)〜(c)は、本発明による凹版オ
フセット印刷の工程例を示す。
フセット印刷の工程例を示す。
【図3】本発明において、円柱状の凹版を用いた場合の
印刷方法のー例を示す。
印刷方法のー例を示す。
【図4】本発明において使用される平板状の凹版の一例
を示す。
を示す。
【図5】本発明において、曲率の大きい支持体にシート
状の転写体を取り付けた例を示す。
状の転写体を取り付けた例を示す。
1 被印刷体 2 弾性体 3 被印刷体の支持定盤、 4 転写体 5 凹版 6 ドクタ‐ブレ‐ド 7 インキ
Claims (3)
- 【請求項1】所定の凹部が形成された凹版凹部にインキ
を充填した後、転写体上にインキを転移させ、その後転
写体上のインキを被印刷体に転写する凹版印刷法におい
て、被印刷体の下面に高分子材料よりなる弾性体を配し
て転写することを特徴とする凹版オフセット印刷法。 - 【請求項2】前記高分子材料よりなる弾性体の硬度がJ
IS−Aゴム硬度として20〜70度である請求項1記
載の凹版オフセット印刷法。 - 【請求項3】前記高分子材料よりなる弾性体がゴム、ス
ポンジ、発泡シートおよび不織物より構成された群から
選択されたものである請求項1記載の凹版オフセット印
刷法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11018027A JP2000211099A (ja) | 1999-01-27 | 1999-01-27 | 凹版オフセット印刷法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11018027A JP2000211099A (ja) | 1999-01-27 | 1999-01-27 | 凹版オフセット印刷法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000211099A true JP2000211099A (ja) | 2000-08-02 |
Family
ID=11960196
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11018027A Pending JP2000211099A (ja) | 1999-01-27 | 1999-01-27 | 凹版オフセット印刷法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000211099A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003005533A (ja) * | 2001-06-25 | 2003-01-08 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 中間転写ベルト |
JP2006066626A (ja) * | 2004-08-26 | 2006-03-09 | Kyocera Corp | 複合体及び複合体の製造方法並びに、複合シートの製造方法、積層体の製造方法、積層部品の製造方法 |
JP2012011665A (ja) * | 2010-06-30 | 2012-01-19 | Sharp Corp | フレキソ印刷装置、および当該フレキソ印刷装置に用いるフレキソ印刷版 |
KR101115256B1 (ko) | 2008-07-08 | 2012-02-15 | 주식회사 엘지화학 | 미세패턴 인쇄방법 |
-
1999
- 1999-01-27 JP JP11018027A patent/JP2000211099A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003005533A (ja) * | 2001-06-25 | 2003-01-08 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 中間転写ベルト |
JP4707269B2 (ja) * | 2001-06-25 | 2011-06-22 | 住友ゴム工業株式会社 | 中間転写ベルトおよび電子写真画像形成装置 |
JP2006066626A (ja) * | 2004-08-26 | 2006-03-09 | Kyocera Corp | 複合体及び複合体の製造方法並びに、複合シートの製造方法、積層体の製造方法、積層部品の製造方法 |
KR101115256B1 (ko) | 2008-07-08 | 2012-02-15 | 주식회사 엘지화학 | 미세패턴 인쇄방법 |
JP2012011665A (ja) * | 2010-06-30 | 2012-01-19 | Sharp Corp | フレキソ印刷装置、および当該フレキソ印刷装置に用いるフレキソ印刷版 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050928 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080925 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090205 |