JP2000210340A - 走行装置およびこの走行装置を備えた車椅子 - Google Patents
走行装置およびこの走行装置を備えた車椅子Info
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- JP2000210340A JP2000210340A JP11016436A JP1643699A JP2000210340A JP 2000210340 A JP2000210340 A JP 2000210340A JP 11016436 A JP11016436 A JP 11016436A JP 1643699 A JP1643699 A JP 1643699A JP 2000210340 A JP2000210340 A JP 2000210340A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 平面上の任意の方向に向けて走行可能な車椅
子において、その走行方向に障害物があるときに、その
障害物を回避できるようにする。 【解決手段】 車椅子の周囲における障害物を回避する
障害物回避手段10を備える。障害物回避手段10は、
車椅子の周囲の障害物を検出するセンサ12を備え、こ
のセンサ12が障害物を検出すると、制御装置13に検
出信号を送信する。制御装置13では、検出信号に基づ
いて、車椅子を停止させるか否かの判断を行う。車椅子
を停止させると判断した場合には、ブレーキ14に停止
信号を送信して、車椅子を停止させる。
子において、その走行方向に障害物があるときに、その
障害物を回避できるようにする。 【解決手段】 車椅子の周囲における障害物を回避する
障害物回避手段10を備える。障害物回避手段10は、
車椅子の周囲の障害物を検出するセンサ12を備え、こ
のセンサ12が障害物を検出すると、制御装置13に検
出信号を送信する。制御装置13では、検出信号に基づ
いて、車椅子を停止させるか否かの判断を行う。車椅子
を停止させると判断した場合には、ブレーキ14に停止
信号を送信して、車椅子を停止させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平面上における任
意の方向に向けて走行することができる走行装置に関す
る。また、この走行装置を備えた車椅子に関する。
意の方向に向けて走行することができる走行装置に関す
る。また、この走行装置を備えた車椅子に関する。
【0002】
【従来の技術】今日、身体障害者等が利用する車椅子は
広く一般に普及している。また、近年においては、電動
で走行する車椅子も利用されるようになってきている。
この種の車椅子には、たとえばモータに接続された4個
の車輪が設けられており、スイッチを入れることによっ
てモータで車輪を回転させ、人力を要することなく走行
するというものがある。
広く一般に普及している。また、近年においては、電動
で走行する車椅子も利用されるようになってきている。
この種の車椅子には、たとえばモータに接続された4個
の車輪が設けられており、スイッチを入れることによっ
てモータで車輪を回転させ、人力を要することなく走行
するというものがある。
【0003】ところが、この車椅子は前後方向にしか走
行できないため、横方向や斜め方向に移動したい場合に
は、車椅子自体の向きを変えなければならず、非常に手
間のかかるものであった。そこで最近、車椅子自体の向
きを変えることなく、平面上における任意の方向に向け
て走行することができる車椅子が国外において発表され
た。
行できないため、横方向や斜め方向に移動したい場合に
は、車椅子自体の向きを変えなければならず、非常に手
間のかかるものであった。そこで最近、車椅子自体の向
きを変えることなく、平面上における任意の方向に向け
て走行することができる車椅子が国外において発表され
た。
【0004】この車椅子は、モータによってそれぞれ独
立して回動させられる複数の車輪を備えている。これら
の車輪の周囲には、それぞれの車輪に対して傾斜した状
態で複数のローラを回動自在に軸支する軸受が設けられ
ている。また、軸受に軸支されるローラには、軸受から
遠ざかるにしたがって狭まるテーパが付されている。こ
のような車輪を有することにより、前後の車輪の回転方
向を変えることによって、平面上における任意の方向に
走行できるというものである。
立して回動させられる複数の車輪を備えている。これら
の車輪の周囲には、それぞれの車輪に対して傾斜した状
態で複数のローラを回動自在に軸支する軸受が設けられ
ている。また、軸受に軸支されるローラには、軸受から
遠ざかるにしたがって狭まるテーパが付されている。こ
のような車輪を有することにより、前後の車輪の回転方
向を変えることによって、平面上における任意の方向に
走行できるというものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来の
車椅子は、スイッチを入れることによって走行し、スイ
ッチを切ることによって停止するものである。したがっ
て、走行を止めようとしてスイッチを切らなければ、車
椅子は止まらないものであった。
車椅子は、スイッチを入れることによって走行し、スイ
ッチを切ることによって停止するものである。したがっ
て、走行を止めようとしてスイッチを切らなければ、車
椅子は止まらないものであった。
【0006】このため、車椅子を横方向・斜め方向に向
けて走行させる場合、車椅子の乗員の視界に入らない方
向に車椅子が走行するので、車椅子の走行方向に障害物
などがあっても、乗員がそれに気づかずに走行を続けて
しまうことがある。そして、そのままその障害物にぶつ
かる危険性があるなどの問題があった。また、乗員の視
界の届かない方向に走行することから、乗員は障害物に
ぶつかることなどに対する恐怖感を覚えるといった問題
もあった。
けて走行させる場合、車椅子の乗員の視界に入らない方
向に車椅子が走行するので、車椅子の走行方向に障害物
などがあっても、乗員がそれに気づかずに走行を続けて
しまうことがある。そして、そのままその障害物にぶつ
かる危険性があるなどの問題があった。また、乗員の視
界の届かない方向に走行することから、乗員は障害物に
ぶつかることなどに対する恐怖感を覚えるといった問題
もあった。
【0007】また、このような問題は、横方向・斜め方
向に向けて走行する場合のみならず、前後方向に走行す
る場合、特に後ろ方向に走行する場合にも起こり得るも
のであった。
向に向けて走行する場合のみならず、前後方向に走行す
る場合、特に後ろ方向に走行する場合にも起こり得るも
のであった。
【0008】そこで、本発明の課題は、平面上の任意の
方向に向けて走行可能な車椅子において、その走行方向
に障害物があるときに、その障害物を回避できるように
することにある。
方向に向けて走行可能な車椅子において、その走行方向
に障害物があるときに、その障害物を回避できるように
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決した本発
明は、それぞれ独立して正逆いずれの方向にも回動可能
である複数の車輪を備え、これらの車輪の周囲にそれぞ
れの車輪に対して傾斜した状態で複数のローラが回動自
在に軸支され、これらのローラには、外側に向かうにし
たがって狭まるテーパが付されており、平面上における
任意の方向に向けて走行可能である走行装置であって、
前記走行装置の周囲における障害物を検出するセンサを
備え、このセンサが障害物を検出したときに、この障害
物を回避する障害物回避手段を有することを特徴とする
ものである。
明は、それぞれ独立して正逆いずれの方向にも回動可能
である複数の車輪を備え、これらの車輪の周囲にそれぞ
れの車輪に対して傾斜した状態で複数のローラが回動自
在に軸支され、これらのローラには、外側に向かうにし
たがって狭まるテーパが付されており、平面上における
任意の方向に向けて走行可能である走行装置であって、
前記走行装置の周囲における障害物を検出するセンサを
備え、このセンサが障害物を検出したときに、この障害
物を回避する障害物回避手段を有することを特徴とする
ものである。
【0010】また、この走行装置に着座シートを設け
て、車椅子として用いて好適である。
て、車椅子として用いて好適である。
【0011】さらに、この車椅子における着座シートに
着座する乗員が使用可能な位置に、操作手段を設けるの
が好適である。
着座する乗員が使用可能な位置に、操作手段を設けるの
が好適である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照しながら、具体的に説明する。図1は、本発明
に係る走行装置を備える車椅子における障害物回避手段
を示すブロック図、図2は、本発明に係る走行装置を備
える車椅子の斜視図、図3、(a)はその側面図、
(b)はその正面図である。
面を参照しながら、具体的に説明する。図1は、本発明
に係る走行装置を備える車椅子における障害物回避手段
を示すブロック図、図2は、本発明に係る走行装置を備
える車椅子の斜視図、図3、(a)はその側面図、
(b)はその正面図である。
【0013】図1に示すように、本発明に係る走行装置
を備える車椅子(以下、単に「車椅子」という。)1に
おける障害物回避装置10は、スイッチ11と、センサ
12と、制御装置13と、ブレーキ14を備えている。
を備える車椅子(以下、単に「車椅子」という。)1に
おける障害物回避装置10は、スイッチ11と、センサ
12と、制御装置13と、ブレーキ14を備えている。
【0014】ここで、障害物回避装置10の詳細を説明
する前に、車椅子1の全体構造について説明する。図2
および図3に示すように、車椅子1は、走行装置2を備
えており、この走行装置2の上部にフレーム3を介して
乗員の着座シート4が設けられて構成されている。走行
装置2は、右前輪21A、左前輪21B、右後輪21
C、および左後輪21Dを有している。これらの車輪2
1A〜21Dには、それぞれモータ22A〜22Dが接
続されており(後輪21C,21Dに接続されたモータ
22C,22Dは図2および図3において図示せず)、
それぞれの車輪が独立して正逆いずれの方向に対しても
任意の速度で回動可能となっている。また、これらの車
輪21A〜21Dの周囲には、これらの車輪21A〜2
1Dに対して傾斜した状態、具体的には平面視して45
°の角度をもって複数のローラが非拘束状態で回動自在
に軸支されている。
する前に、車椅子1の全体構造について説明する。図2
および図3に示すように、車椅子1は、走行装置2を備
えており、この走行装置2の上部にフレーム3を介して
乗員の着座シート4が設けられて構成されている。走行
装置2は、右前輪21A、左前輪21B、右後輪21
C、および左後輪21Dを有している。これらの車輪2
1A〜21Dには、それぞれモータ22A〜22Dが接
続されており(後輪21C,21Dに接続されたモータ
22C,22Dは図2および図3において図示せず)、
それぞれの車輪が独立して正逆いずれの方向に対しても
任意の速度で回動可能となっている。また、これらの車
輪21A〜21Dの周囲には、これらの車輪21A〜2
1Dに対して傾斜した状態、具体的には平面視して45
°の角度をもって複数のローラが非拘束状態で回動自在
に軸支されている。
【0015】モータ22A〜22Dは、図示しないケー
ブルを介して制御装置13となる制御ボックス23に接
続されており、制御ボックス23からの指令に基づいて
回転方向、回転速度を制御されながら回転する。また、
左車輪21B,21Dは、泥よけとして機能するホイー
ルカバー24B(図3(b)においては図示せず)で覆
われており、右車輪21A,21Cも同様にホイールカ
バー24Bによって覆われている。さらに、ホイールカ
バー24Aからは、ハンドブレーキロッド25が突出し
ており、このハンドブレーキロッド25を引くことによ
って、図示しないブレーキ機構によって、車輪21A〜
21Dの回転が抑止される。他方、各モータ22A〜2
2Dには、ブレーキ14を構成するソレノイドブレーキ
S1〜S4(後方のソレノイドブレーキS3,S4は図
示せず)がそれぞれ取り付けられ、各モータ22A〜2
2Dは、それぞれ独立して停止可能となっている。
ブルを介して制御装置13となる制御ボックス23に接
続されており、制御ボックス23からの指令に基づいて
回転方向、回転速度を制御されながら回転する。また、
左車輪21B,21Dは、泥よけとして機能するホイー
ルカバー24B(図3(b)においては図示せず)で覆
われており、右車輪21A,21Cも同様にホイールカ
バー24Bによって覆われている。さらに、ホイールカ
バー24Aからは、ハンドブレーキロッド25が突出し
ており、このハンドブレーキロッド25を引くことによ
って、図示しないブレーキ機構によって、車輪21A〜
21Dの回転が抑止される。他方、各モータ22A〜2
2Dには、ブレーキ14を構成するソレノイドブレーキ
S1〜S4(後方のソレノイドブレーキS3,S4は図
示せず)がそれぞれ取り付けられ、各モータ22A〜2
2Dは、それぞれ独立して停止可能となっている。
【0016】なお、車輪21A〜21Dにはそれぞれ図
示しないクラッチが取り付けられており、これらのクラ
ッチを繋ぐことによって、モータ22A〜22Dの駆動
力が車輪21A〜21Dにそれぞれ伝えられ、車輪21
A〜21Dが回転する。クラッチを切ると車輪21A〜
21Dは、モータ22A〜22Dの駆動力によって回転
することはなくなる。
示しないクラッチが取り付けられており、これらのクラ
ッチを繋ぐことによって、モータ22A〜22Dの駆動
力が車輪21A〜21Dにそれぞれ伝えられ、車輪21
A〜21Dが回転する。クラッチを切ると車輪21A〜
21Dは、モータ22A〜22Dの駆動力によって回転
することはなくなる。
【0017】ここで、走行装置2における車輪について
説明する。いま、図2および図3に示す車輪21A〜2
1D(右後輪21Cは図示せず)は、それぞれほぼ同一
の構成を有するので、右前輪21Aを例にとって、図4
を参照しながら説明する。
説明する。いま、図2および図3に示す車輪21A〜2
1D(右後輪21Cは図示せず)は、それぞれほぼ同一
の構成を有するので、右前輪21Aを例にとって、図4
を参照しながら説明する。
【0018】図4に示すように、右前輪21Aは、複数
のテーパローラ31,31…を備えている。これらのテ
ーパローラ31,31…は、それぞれ右テーパローラ3
1aおよび左テーパローラ31bを有しており、それぞ
れ支軸32に非拘束状態で回動可能に軸支される。これ
らのテーパローラ31,31…に付されているテーパ
は、外側に向かって狭まるようになっている。また、支
軸32における中央突起33と右テーパローラ31aの
間にはテフロンワッシャー34が介在している。さら
に、右テーパローラ31aを外側からランド35によっ
て押さえつけて右テーパローラ31aが支軸32に軸支
される。なお、右テーパローラ31aとランド35の間
には、ワッシャー36が介在されている。一方、左テー
パローラ31bも同様にして支軸32に軸支されてい
る。
のテーパローラ31,31…を備えている。これらのテ
ーパローラ31,31…は、それぞれ右テーパローラ3
1aおよび左テーパローラ31bを有しており、それぞ
れ支軸32に非拘束状態で回動可能に軸支される。これ
らのテーパローラ31,31…に付されているテーパ
は、外側に向かって狭まるようになっている。また、支
軸32における中央突起33と右テーパローラ31aの
間にはテフロンワッシャー34が介在している。さら
に、右テーパローラ31aを外側からランド35によっ
て押さえつけて右テーパローラ31aが支軸32に軸支
される。なお、右テーパローラ31aとランド35の間
には、ワッシャー36が介在されている。一方、左テー
パローラ31bも同様にして支軸32に軸支されてい
る。
【0019】また、支軸32に軸支されるテーパローラ
31は、ホイール38に対して平面視して45°の傾斜
をもって取り付けられている。したがって、テーパロー
ラ31が地面に接触する際には、ホイール38の回転方
向に対して平面視して45°の傾斜をもって接触するこ
とになる。
31は、ホイール38に対して平面視して45°の傾斜
をもって取り付けられている。したがって、テーパロー
ラ31が地面に接触する際には、ホイール38の回転方
向に対して平面視して45°の傾斜をもって接触するこ
とになる。
【0020】ここで、図3(b)に示すように、右前輪
21Aに取り付けられるテーパローラ31Aと、左前輪
21Bに取り付けられるテーパローラ31Bとでは、そ
の傾斜の角度は平面視して45°と同一であるが、傾斜
の向きはそれぞれ逆方向を向いている。さらに、右後輪
21Cのテーパローラ31C(図示せず)は左前輪21
Bのテーパローラ31Bと同じ向きに取り付けられ、左
後輪21Dのテーパローラ31Dは右前輪21Aのテー
パローラ31Aと同じ向きに取り付けられている。
21Aに取り付けられるテーパローラ31Aと、左前輪
21Bに取り付けられるテーパローラ31Bとでは、そ
の傾斜の角度は平面視して45°と同一であるが、傾斜
の向きはそれぞれ逆方向を向いている。さらに、右後輪
21Cのテーパローラ31C(図示せず)は左前輪21
Bのテーパローラ31Bと同じ向きに取り付けられ、左
後輪21Dのテーパローラ31Dは右前輪21Aのテー
パローラ31Aと同じ向きに取り付けられている。
【0021】また、図2および図3に示すように、走行
装置2の上部には、フレーム3を介して、着座シート4
が設けられているとともに、着座シート4の背面側には
バッテリーケース5が設けられている。このバッテリー
ケース5には図示しないバッテリーが収納されており、
このバッテリーからモータ22A〜22Dを駆動するた
めの電力が供給される。
装置2の上部には、フレーム3を介して、着座シート4
が設けられているとともに、着座シート4の背面側には
バッテリーケース5が設けられている。このバッテリー
ケース5には図示しないバッテリーが収納されており、
このバッテリーからモータ22A〜22Dを駆動するた
めの電力が供給される。
【0022】他方、制御ボックス23の前面と左右面、
およびバッテリーケース5の後部には、それぞれ近接セ
ンサK,K,K,K(右方および後方のものは図示せ
ず)が設けられており、車椅子1から所定の距離内にあ
る障害物を検出する。
およびバッテリーケース5の後部には、それぞれ近接セ
ンサK,K,K,K(右方および後方のものは図示せ
ず)が設けられており、車椅子1から所定の距離内にあ
る障害物を検出する。
【0023】着座シート4は、主に図2および図3に示
すように、シートクッション41およびシートバック4
2を備えている。また、シートクッション41の上方で
あってシートバック42の前方の両側には、乗員が肘を
かけるためのアームレスト43A,43Bが設けられて
いる。さらに、右アームレスト43Aの前方であって、
乗員の手が届く位置には、操作手段となるジョイスティ
ック44が設けられている。なお、車椅子1の前部に
は、乗員が脚を乗せるためのフットレスト45,45が
設けられている。フットレスト45,45は、それぞれ
足掛け部45A,45Aを有するとともに、これらの足
掛け部45A,45Aは、支持部材45B,45Bによ
って回動自在に軸支されている。かくして、フットレス
ト45を使用しないときには、足掛け部45A,45A
を収納しておくことができるようになっている。
すように、シートクッション41およびシートバック4
2を備えている。また、シートクッション41の上方で
あってシートバック42の前方の両側には、乗員が肘を
かけるためのアームレスト43A,43Bが設けられて
いる。さらに、右アームレスト43Aの前方であって、
乗員の手が届く位置には、操作手段となるジョイスティ
ック44が設けられている。なお、車椅子1の前部に
は、乗員が脚を乗せるためのフットレスト45,45が
設けられている。フットレスト45,45は、それぞれ
足掛け部45A,45Aを有するとともに、これらの足
掛け部45A,45Aは、支持部材45B,45Bによ
って回動自在に軸支されている。かくして、フットレス
ト45を使用しないときには、足掛け部45A,45A
を収納しておくことができるようになっている。
【0024】他方、車椅子1の後部には、たとえば乗員
が身体障害者である場合の介護人などが車椅子1を押す
際に掴むための手押しレバー46および荷物などを収納
するためのバスケット47が設けられている。
が身体障害者である場合の介護人などが車椅子1を押す
際に掴むための手押しレバー46および荷物などを収納
するためのバスケット47が設けられている。
【0025】ジョイスティック44は、図5に示すよう
に、基台51を有しており、この基台51に操作杆52
が周方向のいずれにも回動するように取り付けられてい
る。また、操作杆52の上端部には、乗員が握って操作
するためのヘッド53が取り付けられており、ヘッド5
3には、クラクションを鳴らすためのアラームボタン5
4が設けられている。
に、基台51を有しており、この基台51に操作杆52
が周方向のいずれにも回動するように取り付けられてい
る。また、操作杆52の上端部には、乗員が握って操作
するためのヘッド53が取り付けられており、ヘッド5
3には、クラクションを鳴らすためのアラームボタン5
4が設けられている。
【0026】また、操作杆52が設けられている位置よ
りも手前側には、トップギア表示部55、電力/充電表
示部56、およびローギア表示部57が形成されてい
る。車椅子1の走行中において、トップギアで走行して
いるときにはトップギア表示部55が点灯し、ローギア
で走行しているときには、ローギア表示部57が点灯す
る。電力/充電表示部56は、図示しないバッテリーの
残量を表示するものであり、十分に残量がある場合に
は、青色に点灯し、残量が少なくなるにしたがってだん
だんオレンジ色に変化していく。そして、バッテリーに
充電が必要となる残量となったときに赤色になる。その
後、バッテリーに充電し、充電量が十分になると点灯色
が青色に変わる。
りも手前側には、トップギア表示部55、電力/充電表
示部56、およびローギア表示部57が形成されてい
る。車椅子1の走行中において、トップギアで走行して
いるときにはトップギア表示部55が点灯し、ローギア
で走行しているときには、ローギア表示部57が点灯す
る。電力/充電表示部56は、図示しないバッテリーの
残量を表示するものであり、十分に残量がある場合に
は、青色に点灯し、残量が少なくなるにしたがってだん
だんオレンジ色に変化していく。そして、バッテリーに
充電が必要となる残量となったときに赤色になる。その
後、バッテリーに充電し、充電量が十分になると点灯色
が青色に変わる。
【0027】これらトップギア表示部55、電力/充電
表示部56、およびローギア表示部57よりもさらに手
前側には、ローギアボタン58、ON/OFF電源ボタ
ン59、およびトップギアボタン60が設けられてい
る。ここで、車椅子1の走行中にローギアボタン58を
押すと、ローギアで低速で走行するようになり、バッテ
リーの充電中にローギアボタン58を押すと、充電速度
が遅くなる。逆に、車椅子1の走行中にトップギアボタ
ン60を押すとトップギアで高速で走行するようにな
り、バッテリーの充電中にトップギアボタン58を押す
と、充電速度が早くなる。他方、車椅子1の電源がOF
FのときにON/OFF電源ボタン59を押すと、車椅
子1の電源がONとなり、車椅子1の電源がONのとき
にON/OFF電源ボタン59を押すと、車椅子1の電
源がOFFとなる。
表示部56、およびローギア表示部57よりもさらに手
前側には、ローギアボタン58、ON/OFF電源ボタ
ン59、およびトップギアボタン60が設けられてい
る。ここで、車椅子1の走行中にローギアボタン58を
押すと、ローギアで低速で走行するようになり、バッテ
リーの充電中にローギアボタン58を押すと、充電速度
が遅くなる。逆に、車椅子1の走行中にトップギアボタ
ン60を押すとトップギアで高速で走行するようにな
り、バッテリーの充電中にトップギアボタン58を押す
と、充電速度が早くなる。他方、車椅子1の電源がOF
FのときにON/OFF電源ボタン59を押すと、車椅
子1の電源がONとなり、車椅子1の電源がONのとき
にON/OFF電源ボタン59を押すと、車椅子1の電
源がOFFとなる。
【0028】さらに、操作杆52とトップギア表示部5
5、電力/充電表示部56、およびローギア表示部57
の間には、障害物回避手段10におけるスイッチ11と
なるスイッチボタン61が設けられている。
5、電力/充電表示部56、およびローギア表示部57
の間には、障害物回避手段10におけるスイッチ11と
なるスイッチボタン61が設けられている。
【0029】このような構成を有する車椅子1は、乗員
がジョイスティック44を操作することによって、平面
上における任意の方向に向けて走行可能となっている
が、その原理について説明する。図6は、地面に接触す
る車椅子1の車輪21A〜21Dを平面視した状態を模
式的に示した図である。車輪21を回転させると、その
車輪21には、地面に接触するテーパローラ31の軸方
向に推進力が働く。この性質を利用して、車椅子1が任
意方向に走行するものである。なお、図6および図7に
おける楕円状の矢印は、各車輪21A〜21Dが回転す
る方向(前後方向)を示すものである。
がジョイスティック44を操作することによって、平面
上における任意の方向に向けて走行可能となっている
が、その原理について説明する。図6は、地面に接触す
る車椅子1の車輪21A〜21Dを平面視した状態を模
式的に示した図である。車輪21を回転させると、その
車輪21には、地面に接触するテーパローラ31の軸方
向に推進力が働く。この性質を利用して、車椅子1が任
意方向に走行するものである。なお、図6および図7に
おける楕円状の矢印は、各車輪21A〜21Dが回転す
る方向(前後方向)を示すものである。
【0030】ここでは、まず前方向に走行する場合を説
明する。右前輪21Aにおいて、テーパローラ31Aの
支軸32Aは、図6に示すように、左前方向(右後ろ方
向)を向いて45°の角度をもって地面に接している。
この状態で右前輪21Aを前方向に回転させると、テー
パローラ31Aに付されているテーパの作用によって、
テーパローラ31Aの支軸32A方向にf1の推進力が
与えられる。この推進力f1を左右方向(以下「X方
向」という)および前後方向(以下「Y方向」という)
に分解し、それぞれの成分をf1x,f1yとする。な
お、X方向は右方向を正とし、Y方向は前方向を正とし
てそれぞれ考える。
明する。右前輪21Aにおいて、テーパローラ31Aの
支軸32Aは、図6に示すように、左前方向(右後ろ方
向)を向いて45°の角度をもって地面に接している。
この状態で右前輪21Aを前方向に回転させると、テー
パローラ31Aに付されているテーパの作用によって、
テーパローラ31Aの支軸32A方向にf1の推進力が
与えられる。この推進力f1を左右方向(以下「X方
向」という)および前後方向(以下「Y方向」という)
に分解し、それぞれの成分をf1x,f1yとする。な
お、X方向は右方向を正とし、Y方向は前方向を正とし
てそれぞれ考える。
【0031】同様にして、左前輪21Bを前方向に回転
させた場合に生じる推進力f2のX方向の成分をf2
x、Y方向の成分をf2yする。また、右後輪21C,
21Dを前方向に回転させた場合に生じる推進力f3,
f4のX方向の成分をf3x,f4x、Y方向の成分を
f3y,f4yとする。また、各車輪21A〜21D
は、すべて同じ速度で回転している。
させた場合に生じる推進力f2のX方向の成分をf2
x、Y方向の成分をf2yする。また、右後輪21C,
21Dを前方向に回転させた場合に生じる推進力f3,
f4のX方向の成分をf3x,f4x、Y方向の成分を
f3y,f4yとする。また、各車輪21A〜21D
は、すべて同じ速度で回転している。
【0032】このように各車輪21A〜21Dにより与
えられる推進力をX方向およびY方向の各成分に分解し
て検討する。まず、X方向の推進力について検討する
と、各車輪21A〜21Dはすべて同じ速度で回転する
ので、各車輪21A〜21Dによって与えられるX方向
の推進力の成分f1x〜f4xの大きさはすべて同じで
ある。ところが、その向きは、右前輪21Aの推進力f
1xおよび左後輪21Dの推進力f4xが同じであり、
左前輪21Bの推進力f2xおよび右後輪21Cの推進
力f3xは反対方向となる。したがって、これらの推進
力の各成分が打ち消しあって、車椅子1にかかる推進力
のX方向の成分は0となる。
えられる推進力をX方向およびY方向の各成分に分解し
て検討する。まず、X方向の推進力について検討する
と、各車輪21A〜21Dはすべて同じ速度で回転する
ので、各車輪21A〜21Dによって与えられるX方向
の推進力の成分f1x〜f4xの大きさはすべて同じで
ある。ところが、その向きは、右前輪21Aの推進力f
1xおよび左後輪21Dの推進力f4xが同じであり、
左前輪21Bの推進力f2xおよび右後輪21Cの推進
力f3xは反対方向となる。したがって、これらの推進
力の各成分が打ち消しあって、車椅子1にかかる推進力
のX方向の成分は0となる。
【0033】次に、Y方向の推進力の成分について検討
すると、各車輪21A〜21Dによって与えられるY方
向の推進力の成分f1y〜f4yは、すべて向きおよび
大きさが同じである。したがって、車椅子1に与えられ
る推進力Fは、X方向の成分が0であるので、各車輪2
1A〜21Dによって与えられるY方向の推進力の成分
f1y〜f4yの総和となり、車椅子1は、この推進力
Fをもって前方向に走行することになる。
すると、各車輪21A〜21Dによって与えられるY方
向の推進力の成分f1y〜f4yは、すべて向きおよび
大きさが同じである。したがって、車椅子1に与えられ
る推進力Fは、X方向の成分が0であるので、各車輪2
1A〜21Dによって与えられるY方向の推進力の成分
f1y〜f4yの総和となり、車椅子1は、この推進力
Fをもって前方向に走行することになる。
【0034】また、右前輪21Aが回転すると、テーパ
ローラ31A,31A…(図3(b)参照)が、順次接
地することになるが、接地するテーパローラ31Aは、
常に図6に示す方向を向いているので、車椅子1に対し
て、変わらぬ推進力を与えることができる。この関係
は、他の車輪21B〜21Dにおいても同様である。
ローラ31A,31A…(図3(b)参照)が、順次接
地することになるが、接地するテーパローラ31Aは、
常に図6に示す方向を向いているので、車椅子1に対し
て、変わらぬ推進力を与えることができる。この関係
は、他の車輪21B〜21Dにおいても同様である。
【0035】さらに、同様の考え方によって、車椅子1
をX方向に走行させることができる。たとえば、左方向
に走行したい場合、図7(a)に示すように、右前輪2
1Aおよび左後輪21Dを前方向に回転させ、左前輪2
1Bおよび右後輪21Cを後ろ方向に回転させる。この
とき、車輪21A〜21Dの回転速度はすべて同じとす
る。すると、右前輪21Aおよび左後輪21Dの推進力
f1,f4は左前方向、左前輪21Bおよび右後輪21
Cの推進力f2は左後ろ方向に作用するこれらの推進力
f1〜f4においては、Y方向の成分が打ち消されて0
となるので、結果として車椅子1は−X方向(左方向)
に走行する。
をX方向に走行させることができる。たとえば、左方向
に走行したい場合、図7(a)に示すように、右前輪2
1Aおよび左後輪21Dを前方向に回転させ、左前輪2
1Bおよび右後輪21Cを後ろ方向に回転させる。この
とき、車輪21A〜21Dの回転速度はすべて同じとす
る。すると、右前輪21Aおよび左後輪21Dの推進力
f1,f4は左前方向、左前輪21Bおよび右後輪21
Cの推進力f2は左後ろ方向に作用するこれらの推進力
f1〜f4においては、Y方向の成分が打ち消されて0
となるので、結果として車椅子1は−X方向(左方向)
に走行する。
【0036】また、車椅子1を斜め方向に走行させるこ
ともできる。たとえば、車椅子1を左前方向に走行させ
る場合を説明すると、図7(b)において、右前輪21
Aおよび左後輪21Dを前方向に回転させ、左前輪21
Bおよび右後輪21Cを停止させておく。すると、右前
輪21Aおよび左後輪21Dによる推進力f1,f4の
みが作用して、車椅子1は、左前方向(アナログ時計に
おける「10時30分」の方向)に走行する。
ともできる。たとえば、車椅子1を左前方向に走行させ
る場合を説明すると、図7(b)において、右前輪21
Aおよび左後輪21Dを前方向に回転させ、左前輪21
Bおよび右後輪21Cを停止させておく。すると、右前
輪21Aおよび左後輪21Dによる推進力f1,f4の
みが作用して、車椅子1は、左前方向(アナログ時計に
おける「10時30分」の方向)に走行する。
【0037】さらに、車椅子1は、前後左右方向および
斜め方向の他、平面上における任意の方向にも走行する
ことができる。たとえば、右前輪21A、左前輪21B
および右後輪21Cを前方向に回転させ、左後輪21D
を後ろ方向に回転させる。そして、右前輪21Aおよび
左前輪21Bの回転速度を右後輪21Cおよび左後輪2
1Dの回転速度の2倍とすると、各車輪21A〜21D
のそれぞれの推進力f1〜f4は、f1=f2=2f3
=2f4の関係となる。すると、このときにY方向(前
後方向)に作用する推進力とX方向(左右方向)に作用
する推進力の比は、2:1となる。したがって、車椅子
1は、右斜め前60°の方向(アナログ時計における
「1時」の方向)に向けて走行する。
斜め方向の他、平面上における任意の方向にも走行する
ことができる。たとえば、右前輪21A、左前輪21B
および右後輪21Cを前方向に回転させ、左後輪21D
を後ろ方向に回転させる。そして、右前輪21Aおよび
左前輪21Bの回転速度を右後輪21Cおよび左後輪2
1Dの回転速度の2倍とすると、各車輪21A〜21D
のそれぞれの推進力f1〜f4は、f1=f2=2f3
=2f4の関係となる。すると、このときにY方向(前
後方向)に作用する推進力とX方向(左右方向)に作用
する推進力の比は、2:1となる。したがって、車椅子
1は、右斜め前60°の方向(アナログ時計における
「1時」の方向)に向けて走行する。
【0038】また、右前輪21Aおよび右後輪21Cを
前方向に回転させ、左前輪21Bおよび左後輪21Dを
後ろ方向に回転させ、各車輪21A〜21Dの回転速度
を同じにすると、車椅子1は位置を変えることなく自転
する。
前方向に回転させ、左前輪21Bおよび左後輪21Dを
後ろ方向に回転させ、各車輪21A〜21Dの回転速度
を同じにすると、車椅子1は位置を変えることなく自転
する。
【0039】このように、各車輪21A〜21Dの回転
方向および回転角度をうまく調整することにより、車椅
子1は、平面上における任意の方向に向けて走行するこ
とができる。
方向および回転角度をうまく調整することにより、車椅
子1は、平面上における任意の方向に向けて走行するこ
とができる。
【0040】さて、本発明においては、このように走行
する車椅子1に、図1に示す障害物回避手段10が設け
られている。ここで、障害物回避手段10の作用につい
て説明する。まず、図5に示すジョイスティック44に
設けられたスイッチボタン61を押すことによってスイ
ッチ11がONとなり、そのON信号が制御装置13に
送信されて障害物回避手段10が作動する。障害物回避
手段10が作動すると、図3に示す近接センサK,K…
が、車椅子1の周囲における障害物の検出を開始する。
障害物がなんら検出されない場合には、車椅子1は、乗
員がジョイスティック44を操作する通りに走行・停止
する。
する車椅子1に、図1に示す障害物回避手段10が設け
られている。ここで、障害物回避手段10の作用につい
て説明する。まず、図5に示すジョイスティック44に
設けられたスイッチボタン61を押すことによってスイ
ッチ11がONとなり、そのON信号が制御装置13に
送信されて障害物回避手段10が作動する。障害物回避
手段10が作動すると、図3に示す近接センサK,K…
が、車椅子1の周囲における障害物の検出を開始する。
障害物がなんら検出されない場合には、車椅子1は、乗
員がジョイスティック44を操作する通りに走行・停止
する。
【0041】車椅子1が走行を続けると、やがて近接セ
ンサK,K…検出範囲に障害物が入ることが起こる。特
に、このような障害物は、車椅子1の進行方向において
入ってくることが多いので、車椅子1がそのまま走行を
続けると、やがてその障害物にぶつかってしまうおそれ
がある。そこで、近接センサK,K…が障害物を検出し
た場合には、検出信号がセンサ12から制御装置13に
送信される。
ンサK,K…検出範囲に障害物が入ることが起こる。特
に、このような障害物は、車椅子1の進行方向において
入ってくることが多いので、車椅子1がそのまま走行を
続けると、やがてその障害物にぶつかってしまうおそれ
がある。そこで、近接センサK,K…が障害物を検出し
た場合には、検出信号がセンサ12から制御装置13に
送信される。
【0042】制御装置13においては、送信された検出
信号に基づいて、車椅子1の走行を継続した場合に、障
害物にぶつかるか否かの判断を行う。その結果、ぶつか
るおそれがあると判断した場合には、ブレーキ14に停
止信号を送信する。ブレーキ14が停止信号を受ける
と、ソレノイドブレーキS1〜S4が作動して、モータ
22A〜22D停止する。このようにして、車椅子1が
停止し、障害物への衝突を回避することができる。特
に、乗員の視界に入りにくい方向に車椅子1が走行して
いる場合に、障害物への衝突を回避できることは有効で
ある。
信号に基づいて、車椅子1の走行を継続した場合に、障
害物にぶつかるか否かの判断を行う。その結果、ぶつか
るおそれがあると判断した場合には、ブレーキ14に停
止信号を送信する。ブレーキ14が停止信号を受ける
と、ソレノイドブレーキS1〜S4が作動して、モータ
22A〜22D停止する。このようにして、車椅子1が
停止し、障害物への衝突を回避することができる。特
に、乗員の視界に入りにくい方向に車椅子1が走行して
いる場合に、障害物への衝突を回避できることは有効で
ある。
【0043】また、障害物を回避する手段としては、近
接センサK,K…が障害物を検出したら、直ちにブレー
キ14を作動させる構成としてもよいし、車椅子1の速
度を低下させてもよい。また、車椅子1の走行方向を変
えることによって障害物を回避することなども考えられ
る。
接センサK,K…が障害物を検出したら、直ちにブレー
キ14を作動させる構成としてもよいし、車椅子1の速
度を低下させてもよい。また、車椅子1の走行方向を変
えることによって障害物を回避することなども考えられ
る。
【0044】他方、車椅子1がたとえば人ごみの中を走
行する場合や、狭い空間を走行する場合などを想定する
と、近接センサK,K…が常に障害物を検出してしま
い、常にブレーキ14が働いて車椅子1が走行しないと
いう事態も想定される。このようなときには、図5に示
すスイッチボタン61を押して、障害物回避手段10の
作動を停止させておくこともできる。障害物回避手段1
0が停止していることによって、近接センサK,K…も
障害物を検出することがなくなり、車椅子1の走行を停
止することもない。ただし、乗員は、車椅子1を障害物
にぶつけないように注意する必要がある。
行する場合や、狭い空間を走行する場合などを想定する
と、近接センサK,K…が常に障害物を検出してしま
い、常にブレーキ14が働いて車椅子1が走行しないと
いう事態も想定される。このようなときには、図5に示
すスイッチボタン61を押して、障害物回避手段10の
作動を停止させておくこともできる。障害物回避手段1
0が停止していることによって、近接センサK,K…も
障害物を検出することがなくなり、車椅子1の走行を停
止することもない。ただし、乗員は、車椅子1を障害物
にぶつけないように注意する必要がある。
【0045】なお、本発明にいう障害物は、建築物のよ
うに地面等から突出しているもののほか、排水溝など地
面から凹んだ状態のものも含むものである。このよう
に、地面から凹んだ障害物を検出するためには、車椅子
1の下面に近接センサKを設けることなども考えられ
る。
うに地面等から突出しているもののほか、排水溝など地
面から凹んだ状態のものも含むものである。このよう
に、地面から凹んだ障害物を検出するためには、車椅子
1の下面に近接センサKを設けることなども考えられ
る。
【0046】以上、本発明の好適な実施形態について説
明したが、本発明は他の態様により実施することもでき
る。たとえば、本発明に係る走行装置は、車椅子に用い
るほか、子供用の自動車おもちゃなどに用いることもで
きる。このような態様の場合には、乗員が子供であり危
険回避能力が低い場合が多いと考えられるので、障害物
回避手段が非常に有効に機能する。また、センサとして
は、非接触型の近接センサのほか、接触型のものや、超
音波、光波などを利用するものなど、一定距離内の障害
物を検出できるものであれば、利用することができる。
明したが、本発明は他の態様により実施することもでき
る。たとえば、本発明に係る走行装置は、車椅子に用い
るほか、子供用の自動車おもちゃなどに用いることもで
きる。このような態様の場合には、乗員が子供であり危
険回避能力が低い場合が多いと考えられるので、障害物
回避手段が非常に有効に機能する。また、センサとして
は、非接触型の近接センサのほか、接触型のものや、超
音波、光波などを利用するものなど、一定距離内の障害
物を検出できるものであれば、利用することができる。
【0047】さらに、上記実施形態では、操作手段を右
側のアームレスト近傍に設けたが、身体障害者が利用す
ることを考慮して、障害のある身体部分以外の身体部分
で操作できる位置に操作手段を設ける態様とするのが好
適である。このような操作を行う身体部分としては、手
に限らず、たとえば足などを利用することも考えられ、
このような場合には操作手段をフットレスト近傍に設け
ることになる。他方、車輪に回動自在に軸支されるテー
パローラは、車輪に対して平面視して45°の角度をも
って傾斜しているが、この角度は30°や60°など、
適宜の角度とすることもできる。
側のアームレスト近傍に設けたが、身体障害者が利用す
ることを考慮して、障害のある身体部分以外の身体部分
で操作できる位置に操作手段を設ける態様とするのが好
適である。このような操作を行う身体部分としては、手
に限らず、たとえば足などを利用することも考えられ、
このような場合には操作手段をフットレスト近傍に設け
ることになる。他方、車輪に回動自在に軸支されるテー
パローラは、車輪に対して平面視して45°の角度をも
って傾斜しているが、この角度は30°や60°など、
適宜の角度とすることもできる。
【0048】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、平面上
の任意の方向に向けて走行可能な車椅子において、その
走行方向に障害物があるときに、その障害物を回避でき
るようになる。
の任意の方向に向けて走行可能な車椅子において、その
走行方向に障害物があるときに、その障害物を回避でき
るようになる。
【図1】本発明に係る車椅子における障害物回避装置を
示すブロック図である。
示すブロック図である。
【図2】本発明に係る車椅子を示す斜視図である。
【図3】本発明に係る車椅子を示す図であり、(a)は
側面図、(b)は正面図である。
側面図、(b)は正面図である。
【図4】本発明に係る車椅子の車輪の拡大斜視図であ
る。
る。
【図5】本発明に係る車椅子におけるジョイスティック
の拡大斜視図である。
の拡大斜視図である。
【図6】本発明に係る車椅子における走行原理を模式的
に示す平面図である。
に示す平面図である。
【図7】本発明に係る車椅子における走行原理を模式的
に示し、(a)は横方向に走行する場合を示す平面図、
(b)は斜め方向に走行する場合を示す平面図である。
に示し、(a)は横方向に走行する場合を示す平面図、
(b)は斜め方向に走行する場合を示す平面図である。
1 車椅子 2 走行装置 3 フレーム 4 シート部材 10 障害物回避装置 11 スイッチ 12 センサ 13 制御装置 14 ブレーキ 21A〜21D 車輪 22A〜22D モータ 23 制御ボックス 44 ジョイスティック(操作手段) 45 フットレスト
Claims (3)
- 【請求項1】 それぞれ独立して正逆いずれの方向にも
回動可能である複数の車輪を備え、これらの車輪の周囲
にそれぞれの車輪に対して傾斜した状態で複数のローラ
が回動自在に軸支され、これらのローラには、外側に向
かうにしたがって狭まるテーパが付されており、平面上
における任意の方向に向けて走行可能である走行装置で
あって、 前記走行装置の周囲における障害物を検出するセンサを
備え、このセンサが障害物を検出したときに、この障害
物を回避する障害物回避手段を有することを特徴とする
走行装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の走行装置に着座シート
が設けられてなることを特徴とする車椅子。 - 【請求項3】 前記着座シートに着座する乗員が使用可
能な位置に、操作手段が設けられていることを特徴とす
る請求項2に記載の車椅子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11016436A JP2000210340A (ja) | 1999-01-26 | 1999-01-26 | 走行装置およびこの走行装置を備えた車椅子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11016436A JP2000210340A (ja) | 1999-01-26 | 1999-01-26 | 走行装置およびこの走行装置を備えた車椅子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000210340A true JP2000210340A (ja) | 2000-08-02 |
Family
ID=11916192
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11016436A Withdrawn JP2000210340A (ja) | 1999-01-26 | 1999-01-26 | 走行装置およびこの走行装置を備えた車椅子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000210340A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003341519A (ja) * | 2002-05-27 | 2003-12-03 | Matsushita Electric Works Ltd | 動力車 |
JP2004114800A (ja) * | 2002-09-25 | 2004-04-15 | Matsushita Electric Works Ltd | パワーアシスト動力車 |
JP2008296900A (ja) * | 2008-05-19 | 2008-12-11 | Panasonic Electric Works Co Ltd | 動力車 |
JP2012011886A (ja) * | 2010-06-30 | 2012-01-19 | Toyota Central R&D Labs Inc | 動力車 |
WO2013054714A1 (ja) * | 2011-10-13 | 2013-04-18 | カヤバ工業株式会社 | 電動アシスト台車 |
CN105059353A (zh) * | 2015-07-14 | 2015-11-18 | 安徽省舒城三乐童车有限责任公司 | 一种可智能停车的幼儿手推车 |
-
1999
- 1999-01-26 JP JP11016436A patent/JP2000210340A/ja not_active Withdrawn
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP4640445B2 (ja) * | 2008-05-19 | 2011-03-02 | パナソニック電工株式会社 | 動力車 |
JP2012011886A (ja) * | 2010-06-30 | 2012-01-19 | Toyota Central R&D Labs Inc | 動力車 |
WO2013054714A1 (ja) * | 2011-10-13 | 2013-04-18 | カヤバ工業株式会社 | 電動アシスト台車 |
US9205746B2 (en) | 2011-10-13 | 2015-12-08 | Kayaba Industry Co., Ltd. | Electric assist cart |
CN105059353A (zh) * | 2015-07-14 | 2015-11-18 | 安徽省舒城三乐童车有限责任公司 | 一种可智能停车的幼儿手推车 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
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