JP2000205230A

JP2000205230A - 連結シ―ルワッシャの構造

Info

Publication number: JP2000205230A
Application number: JP11003613A
Authority: JP
Inventors: Tamotsu Yamatani; 谷保山
Original assignee: UD Trucks Corp
Current assignee: UD Trucks Corp
Priority date: 1999-01-11
Filing date: 1999-01-11
Publication date: 2000-07-25

Abstract

(57)【要約】【課題】構造簡単で、位置決めが容易且つ、確実であ
り、取付ミスのないアイコネクタの連結シールワッシャ
の構造を提供すること。【解決手段】アイコネクタ（４）の上下面（４ａ、４
ｂ）に取り付けられる第１のワッシャ（２０）と第２の
ワッシャ（２１）とを帯状の連結部（１６）で連結し、
第１のワッシャ（２０）と第２のワッシャ（２１）の孔
（２３、２４）にフランジ部（２３ａ、２４ａ）を設け
ている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、アイコネクタの上
下面をシールする連結シールワッシャの構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、例えばエンジンの冷却水、燃料及
び潤滑オイルの配管がアイボルトによりシリンダブロッ
クに接続される場合、図４の連結部６を除いたような状
態となる。すなわち、シリンダブロック１のオイル通路
に連通するねじ穴２に、例えば銅またはアルミニウム等
の軟質金属材からなるシールワッシャ２１を、その上に
アイコネクタ４を、更にその上にシールワッシャ２０と
を順に載置してから、アイボルト５がシールワッシャ２
０、アイコネクタ４及びシールワッシャ２１を貫通して
ねじ穴２に螺合される。そして、このような技術は公知
である。

【０００３】しかしながら、上記の技術においてはアイ
ボルト５の脱着作業中に、シールワッシャ２０、２１の
穴位置がアイコネクタ４の対応する穴中心と芯ずれが生
じてオイル洩れが生じたり、シールワッシャ２０、２１
が落下・紛失したり、シールワッシャ２０、２１のいず
れかを装着し忘れたり、更には紛失分を補給するため余
分にシールワッシャを手配する等、作業性及び部品管理
の上から無視する事が出来ない問題が存在した。

【０００４】それに対して、図４に示すように、一対の
シールワッシャ２０、２１を連結部６を介して互いに一
体に連結した構造が、実開平４−３９３１６号公報及び
実公平開５−４３３２２号公報に開示されている。この
技術によれば、シールワッシャの落下・紛失及び装着忘
れは防止される。しかし、シールワッシャ２０、２１の
位置決めはされないので、芯ずれは防止する事が出来な
い。

【０００５】それに対して本出願人は、図５で示す様
に、連結部を折り曲げて衝き当て部２５を設けて芯だし
する技術（特開平８−１８９５２３号公報参照）を提示
している。

【０００６】この技術によれば、従来技術における芯ず
れという問題点は一応は解決されている。しかし、特開
平８−１８９５２３号公報の技術では、締めつけ時にお
いて上下のワッシャ間に捩れが発生した際に、当該捻れ
に対する剛性が弱く、耐久性等においても十分とは言え
ない。さらに、ワッシャとアイコネクタとの位置決めを
さらに高精度にて行いたいという要請に対して、特開平
８−１８９５２３号公報の技術では応える事が出来な
い。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、構造が
簡単で安価にでき、芯ずれを起こさず、前記捻れに対す
る剛性及び耐久性に優れており、しかも、ワッシャとア
イコネクタとの位置決めを高精度にて行う事が出来る連
結シールワッシャの構造の提供を目的としている。

【０００８】また、本発明は、一方のシールワッシャの
装着忘れ、又は脱落を防止する連結シールワッシャの構
造の提供を目的としている。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明の連結シールワッ
シャの構造は、中空の通路を有するアイボルトにより取
り付けられるアイコネクタの第１の面に位置する第１の
ワッシャと、そのアイコネクタの第２の面に位置する第
２のワッシャと、それらのワッシャを連結する帯状の連
結部と、第１及び第２のワッシャのアイボルト取付孔に
それぞれ設けられたフランジ部とを含み、該フランジ部
は、アイコネクタのアイボルト取付孔と係合するように
構成されていることを特徴としている。

【００１０】かかる構成を具備する本発明によれば、ま
ず、第１のシールワッシャ及び第２のシールワッシャに
より、アイコネクタの上下面（第１及び第２の面）を挟
持して、且つ、前記フランジ部がそれぞれアイコネクタ
の孔に挿入される様に取り付ける。そこで、アイボルト
をそれらの孔に通し、当該アイボルトで締結すれば、容
易に且つ正確にアイコネクタを取り付けることが出来
る。すなわち、前記フランジ部がガイドとして作用し
て、シールワッシャをアイコネクタに対して高精度にて
位置決めする事が出来る。そのため、芯ずれが生じるこ
とも無い。一方のワッシャが脱落したり、つけ忘れたり
することもない。又組付け後もチェック出来る。

【００１１】本発明の連結シールワッシャの構造を実施
するに際して、前記帯状の連結部が複数設けられていて
も良い。

【００１２】また、前記フランジ部がリング状に形成さ
れている事が好ましい。

【００１３】さらに、上記のフランジ部は第１或は第２
のワッシャの一方に設けられていてもよく、複数の爪状
の突起であってもよい。さらに、帯状の連結部は一部に
狭い部分を有する一本の連結部であってもよい。

【００１４】

【発明の実施の形態】以下、図１−図３を参照して、本
発明の実施の形態を説明する。

【００１５】図１−図３において、従来技術と同じ機能
を有する部材には同じ符号を付して重複説明は省略す
る。

【００１６】図１において、図示しないシリンダブロッ
クのボス１には、例えば潤滑油を他のユニットに供給す
る供給口２が設けられ、その供給口２には雌ねじが設け
られており、その雌ネジには全体を符号１０で示す連結
シールワッシャーに挟まれたアイコネクタ４に挿入され
たアイボルト５が螺合されている。

【００１７】また、図２をも参照して、アイコネクタ４
の両面中央には孔１１、１１が設けられ、その内部には
オイル通過室１１ａが形成され、オイル通過室１１ａに
連通するボス１２にはオイルパイプ１３が溶着されてい
る。

【００１８】そして、アイボルト５には先端中央から頭
部に向かって設けられた穴５ａに直交する貫通孔１５が
設けられオイル通路が形成される。

【００１９】連結シールワッシャ１０は、例えば、厚さ
０．８〜２．０mmの銅或はアルミ板材からなり、供給口
２にアイボルト５により締結されるアイコネクタ４の第
１の面４ａ（図における上面）及び第２の面４ｂ（図に
おける下面）と供給口２との間に挟まれており、第１の
ワッシャ２０と、第２のワッシャ２１とは帯状の連結部
１６で連結されている。

【００２０】また、第１のワッシャ２０のボルト取付孔
２３と第２のワッシャ２１のボルト取付孔２４とにはそ
れぞれリング状のフランジ部２３ａ、２４ａが対向する
ように形成されている。

【００２１】そして、第１のワッシャ２０と第２のワッ
シャ２１との内幅Ｗはアイコネクタ４の高さＨに等しく
形成されており、前記フランジ部の高さは板厚と同程度
とすることが好ましく、連結部１６は連結ワッシャ１０
をアイコネクタ４に組み合わせるため多少開く必要があ
るので、その幅Ｂは開いた場合にワッシャが変形しない
程度とすることが望ましい。

【００２２】連結シールワッシャ１０は型を用いてプレ
スで成形すれば、簡単に製作でき、かつ寸法誤差をなく
すことができる。

【００２３】以下、作用について説明する。

【００２４】供給口２にアイコネクタを用いて配管する
場合、まずアイコネクタ４に連結シールワッシャ１０を
その第１のシールワッシャ２０と第２のシールワッシャ
２１とでコネクタ４の上下面を挟持するように、且つ、
フランジ部がそれぞれアイコネクタの孔１１、１１に入
るように取り付ける。そこで、アイボルト５をそれらの
孔に通してアイボルト５で供給口２に締結すれば、容易
に且つ正確にアイコネクタを取り付けることが出来、一
方のワッシャが脱落したり、つけ忘れたりすることもな
い。

【００２５】図３は本発明の別の実施形態を示し、複数
の連結部１６、１７を設けたこと意外第１の実施形態と
同じであり、取付時の捩じれに強い利点を有する。

【００２６】また、フランジ部はリング状に孔２３、２
４の全周に設けても、又は複数個所に爪状に設けてもよ
く、また、第１のワッシャ２０或は第２のワッシャ２１
の何れかに設けてもよい。さらに、連結部１６は、１本
で細い部分を設けてアイコネクタ取付時に開き易くして
もよい。

【００２７】

【発明の効果】本発明は上記のように構成されており、
構造簡単で取付作業が容易であり、取付時の上下の両ワ
ッシャの芯だしが確実であり、シール性が向上するとと
もに、プレス加工で安価に提供できる。また、シールワ
ッシャとアイコネクタとの位置決めが高精度で行われ
る。さらに、両ワッシャの一方の取付時における落下紛
失や装着忘れを防止でき、耐久性向上にも寄与する事が
出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態を示す分解斜視図。

【図２】図１を組み立てた側断面図。

【図３】本発明の別の実施形態を示す分解斜視図。

【図４】従来技術の例を示すアイコネクタの分解斜視
図。

【図５】従来技術の他の例を示すアイコネクタの分解斜
視図。

【符号の説明】

２・・・供給口４・・・アイコネクタ５・・・アイボルト１０・・・連結シールワッシャ１１、２３、２４・・・孔１６、１７・・・連結部２０・・・第１のワッシャ２１・・・第２のワッシャ２３ａ、２４ａ・・・フランジ部

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】中空の通路を有するアイボルトにより取
り付けられるアイコネクタの第１の面に位置する第１の
ワッシャと、そのアイコネクタの第２の面に位置する第
２のワッシャと、それらのワッシャを連結する帯状の連
結部と、第１及び第２のワッシャのアイボルト取付孔に
それぞれ設けられたフランジ部とを含み、該フランジ部
は、アイコネクタのアイボルト取付孔と係合するように
構成されていることを特徴とする連結シールワッシャの
構造。
【請求項２】前記帯状の連結部が複数設けられている
請求項１の連結シールワッシャの構造。
【請求項３】前記フランジ部がリング状に形成されて
いる請求項１、２のいずれかの連結シールワッシャの構
造。