JPH072999Y2 - 内燃機関の一体型シリンダブロック - Google Patents

内燃機関の一体型シリンダブロック

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JPH072999Y2
JPH072999Y2 JP11551588U JP11551588U JPH072999Y2 JP H072999 Y2 JPH072999 Y2 JP H072999Y2 JP 11551588 U JP11551588 U JP 11551588U JP 11551588 U JP11551588 U JP 11551588U JP H072999 Y2 JPH072999 Y2 JP H072999Y2
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JP
Japan
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cylinder bore
cylinder
piston
cylinder block
internal combustion
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隆治 後藤
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Nissan Motor Co Ltd
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【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、シリンダボアを有するシリンダ部と、燃焼
室を画成するヘッド部とが一体に鋳造されてなる内燃機
関の一体型シリンダブロックに関する。
従来の技術 自動車用内燃機関等の本体部分は、一般的には、シリン
ダ上端に沿ってシリンダブロックとシリンダヘッドとに
分割して鋳造されており、両者をシリンダヘッドガスケ
ットを介してボルトを結合した構成となっている。
そして、この構成にあっては、ピストンのシリンダボア
内への組み込みは、シリンダヘッドを取り外した状態に
てシリンダボア上端側から行われる。
すなわち、第5図に示すように、コネクティングロッド
31と連結したピストン32のピストンリング33を、円筒状
をなす治具いわゆるリングコンプレッサ34にて径方向に
圧縮しておき、この状態で、ピストン32のスカート部35
をシリンダブロック36のシリンダボア37へ上端側から挿
入する。このとき、上記スカート部35は十分に長いので
一種のガイドとして機能し、ピストン32とシリンダボア
37とが略完全な同軸状態に保たれる。そこで、ピストン
32頂面をハンマ等で叩き込んでやれば、ピストン32全体
がスムースにシリンダボア37内に挿入されるのである。
これに対し、近年、例えば実開昭62−69045号公報や実
開昭62−69046号公報等において、シリンダ部とヘッド
部とを一体に鋳造した一体型シリンダブロックが開示さ
れている。この一体型シリンダブロックにおいては、シ
リンダヘッドガスケット部分での冷却水や燃焼ガスの漏
洩の虞れが完全に無くなるとともに、燃焼室周囲の冷却
水の通流が良好なものとなって冷却性が向上する、等の
利点がある。
考案が解決しようとする課題 しかしながら、このようにシリンダボア上端をヘッド部
で封止した状態に一体鋳造される一体型シリンダブロッ
クでは、当然のことながら、ピストン32の組み込みはシ
リンダボア37下端側から行わなければならない。
この場合に、シリンダボア37下端側には主軸受部を支持
する隔壁38等が存在し、しかもスカート部39にて囲まれ
ているので、リングコンプレッサ34等の治具の使用がス
ペース的に困難であり、スムースなピストン32の挿入が
行えない。また、治具の使用を可能とするためには、シ
リンダボア37開口縁と隔壁38との間に十分なスペースを
確保しなければならず、ボアピッチが不必要に大きくな
る、等の不具合を生じる。
課題を解決するための手段 そこで、この考案は、治具を用いずにピストンをシリン
ダボア下端側から挿入し得るようにしたものである。す
なわち、この考案は、シリンダボアを有するシリンダ部
と、燃焼室を画成するヘッド部とが一体に鋳造されてな
る内燃機関の一体型シリンダブロックにおいて、上記シ
リンダボアの下端に面取り部を形成するとともに、この
シリンダボア下端に連続するように、シリンダボア両側
の隔壁内側に、互いに対向した円弧形のガイド面を有す
るガイド部材を取り付け、かつ上記ガイド面を、シリン
ダボア下端に向かうに従って径が縮小したテーパ面に形
成し、その最小径を上記面取り部の開口径と等しくもし
くはこれより若干小さく設定したことを特徴としてい
る。
作用 ピストンリングが装着されたピストンを上記ガイド部材
の間に挿入し、かつこれをシリンダボア内へ向けて押し
込んでやれば、ピストンリングがテーパ状ガイド面によ
って徐々に径方向に圧縮されるので、そのままシリンダ
ボア内にスムースに移動させることができる。
実施例 以下、この考案の一実施例を図面に基づいて詳細に説明
する。
第1図は、この考案に係る一体型シリンダブロック1全
体の構成を示す断面図である。
このシリンダブロック1は、多数のシリンダボア2が列
設されたシリンダ部3と、このシリンダ部3の上方に位
置し、かつ燃焼室を画成するヘッド部4とが一体に鋳造
されたものであって、上記シリンダ部3の下部に、スカ
ート部5が一体に形成されているとともに、上記ヘッド
部4側に、吸気ポート7、排気ポート8、カムブラケッ
ト9等が形成されている。そして、上記スカート部5の
内側に、半円形の主軸受部10を有する隔壁11が一体に鋳
造形成されている。この隔壁11は、各気筒間およびシリ
ンダブロック1前後両端に位置している。尚、上記隔壁
11には、それぞれベアリングキャップ12が一対のキャッ
プボルト13にて締結されるようになっており、クランク
軸(図示せず)が取り外された状態でピストンの挿入作
業が行われる。
また上記シリンダ部3において、円筒状をなすシリンダ
ウォール14の外側を囲むように、ウォータジャケットウ
ォール15が形成されており、両者間にウォータジャケッ
ト16が形成されている。そして、上記ヘッド部4には、
燃焼室や排気ポート8等を囲むようにウォータジャケッ
ト17が中子にて形成されている。このヘッド部4側のウ
ォータジャケット17は、シリンダヘッドガスケットに制
約されることなくシリンダ部3側のウォータジャケット
16と広い範囲で連通している。
第2図および第3図は、上記シリンダブロック1の要部
つまり各シリンダボア2の下部周辺を示している。これ
らの図に示すように、シリンダボア2の下端全周に面取
り部21が設けられている。この面取り部21は、シリンダ
ボア2の口径Dよりもその開口径D0が1mm程度大きく、
かつそのテーパ角が30°程度に形成されている。またこ
のシリンダボア2を両側から囲む隔壁11の基部つまりシ
リンダボア2寄りの部分が、シリンダボア2を下方に延
長した円筒面に沿うように張り出しており、かつここ
に、ガイド部材22がそれぞれビス23によって固定されて
いる。
上記ガイド部材22は、各シリンダボア2を中心として一
対づつ対向配置されており、その内周側に円弧形のガイ
ド面24を備えている。このガイド面24は、シリンダボア
2と略等しい径の円筒面の一部をなしており、更に厳密
には、下端24bの径D2に対し上端24aの径D1が小さなテー
パ面となっている。つまり、シリンダボア2下端に向か
うに従って径が縮小したテーパ面となっており、かつそ
の上端24aが上記シリンダボア2下端に連続するように
配置されている。そして、上記ガイド面24の上端24aの
径D1は、シリンダボア2の口径Dよりも大きくかつ面取
り部21の開口径D0よりも小さい。尚、上記開口径D0と等
しく設定しても差しつかえない。また下端24bの径D
2は、シリンダボア2の口径Dよりも3〜4mm程度大きく
設定されている。
また円弧形をなす各ガイド面24の円弧角θ(第3図)
は、コネクティングロッド等との干渉を生じない範囲内
で可及的に大きく設定することが望ましい。尚、図示例
では、略120°である。
次に、上記構成において、シリンダボア2内にピストン
を挿入する際の作業手順を説明する。
先ず、ピストンリングを装着したピストンを、隔壁11間
のガイド面24内周に挿入する。ピストンリングの径は、
通常ピストンに装着した状態でシリンダボア2の口径D
より3〜4mm程度大きいだけであるから、ピストンリン
グを特に締め付ける必要はなく、そのままガイド面24内
周に挿入が可能である。尚、ピストンリングの径の方が
大きい場合には、対向配置した一対のガイド部材22の間
の間隙を利用して、手指等でピストンリングを僅かに内
周側に押してやれば、容易にガイド面24に乗せることが
できる。
そして、そのままピストンを押し込んでやれば、ピスト
ンリングはテーパ状ガイド面24によって徐々に内周側に
押し縮められて行き、ガイド面24上端24aでは面取り部2
1の開口径D0よりも小径となる。従って、更にピストン
を押し込めば、スムースにシリンダボア2側に移動させ
ることができ、極めて容易にピストンの挿入が完了す
る。
尚、上記ガイド部材22のガイド面24は、第2図に明らか
なように、シリンダボア2の延長線上よりは外周側に位
置している。従って、機関運転中にピストンスカート部
が接触する虞れはない。また、上記ガイド部材22をビス
23にて固定するに際しては、ビス23に嫌気性接着剤等か
らなる緩み防止剤を塗布しておくことが望ましい。
次に、第4図に示す実施例は、主軸受部材26を隔壁11と
は別体に形成し、図示せぬボルトにて締結するようにし
たものであって、この主軸受部材26を利用してガイド部
材22が上下から挾持されている。詳しくは、隔壁11と主
軸受部材26との接合面に沿ってガイド部材22を収納する
凹部27が形成されており、ここにガイド部材22を差し入
れた上で主軸受部材26を締結することによって、ガイド
部材22が固定されている。尚、ガイド部材22両端22aが
凹部27両端の段部に係合しているので、内周側に抜け落
ちることはない。
考案の効果 以上の説明で明らかなように、この考案に係る内燃機関
の一体型シリンダブロックにおいては、シリンダボア下
方に円弧形のガイド面を設け、そのテーパによってピス
トンリングを徐々に圧縮するようにしたので、何ら特別
な治具を用いずに、単にピストンを押し込むだけの作業
でもってピストンをシリンダボア下端側から容易に組み
込むことができる。従って、ピストン組み込み作業の能
率化が図れるとともに、ピストンリングランド部等の損
傷を防止できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案に係る一体型シリンダブロック全体の
断面図、第2図はその要部の拡大断面図、第3図は同じ
く要部の底面図、第4図はこの考案の異なる実施例を示
す要部の拡大断面図、第5図は従来の分割型シリンダブ
ロックにシリンダボア上端側からピストンを挿入してい
る状態を示す断面図である。 1…シリンダブロック、2…シリンダボア、11…隔壁、
21…面取り部、22…ガイド部材、24…ガイド面。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダボアを有するシリンダ部と、燃焼
    室を画成するヘッド部とが一体に鋳造されてなる内燃機
    関の一体型シリンダブロックにおいて、上記シリンダボ
    アの下端に面取り部を形成するとともに、このシリンダ
    ボア下端に連続するように、シリンダボア両側の隔壁内
    側に、互いに対向した円弧形のガイド面を有するガイド
    部材を取り付け、かつ上記ガイド面を、シリンダボア下
    端に向かうに従って径が縮小したテーパ面に形成し、そ
    の最小径を上記面取り部の開口径と等しくもしくはこれ
    より若干小さく設定したことを特徴とする内燃機関の一
    体型シリンダブロック。
JP11551588U 1988-09-01 1988-09-01 内燃機関の一体型シリンダブロック Expired - Lifetime JPH072999Y2 (ja)

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JPH0237248U JPH0237248U (ja) 1990-03-12
JPH072999Y2 true JPH072999Y2 (ja) 1995-01-30

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JPH0237248U (ja) 1990-03-12

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