JP2000204940A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置

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JP2000204940A
JP2000204940A JP11005285A JP528599A JP2000204940A JP 2000204940 A JP2000204940 A JP 2000204940A JP 11005285 A JP11005285 A JP 11005285A JP 528599 A JP528599 A JP 528599A JP 2000204940 A JP2000204940 A JP 2000204940A
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particulate filter
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agent supply
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 還元剤消費量を低減する。 【解決手段】 排気中の微粒子を捕集するためのパティ
キュレートフィルタ16を機関排気通路内に配置する。
流入する排気の空燃比がリーンのときにNOX を吸収
し、流入する排気中の酸素濃度が低下すると吸収してい
るNOX を放出するNOX 吸収剤19をパティキュレー
トフィルタ16から離間してパティキュレートフィルタ
16下流の排気通路内に配置する。パティキュレートフ
ィルタ16とNOX 吸収剤19間の排気通路内にNOX
吸収剤19に還元剤を供給するための還元剤供給弁22
を配置し、パティキュレートフィルタ再生作用時に還元
剤供給弁22からNOX 吸収剤19に還元剤を供給す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関の排気浄化
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】排気中の微粒子を捕集するためのパティ
キュレートフィルタを機関排気通路内に配置すると共
に、流入する排気の空燃比がリーンのときにNOX を吸
収し、流入する排気中の酸素濃度が低下すると吸収して
いるNOX を放出するNOX 吸収剤をパティキュレート
フィルタから離間してパティキュレートフィルタ下流の
機関排気通路内に配置し、機関燃焼室内に燃料を直接噴
射する燃料噴射弁を具備し、NOX 吸収剤内のNOX
放出、還元すべきときには膨張行程または排気行程に燃
料噴射弁から燃料を2次的に噴射するようにした内燃機
関の排気浄化装置が公知である(特開平9−53442
号公報参照)。この排気浄化装置では、NO X 吸収剤内
のNOX を放出、還元するための還元剤を2次噴射によ
る燃料から形成し、この2次燃料を燃焼室からパティキ
ュレートフィルタを介しNOX 吸収剤に供給するように
している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、大部分
の2次燃料はパティキュレートフィルタにおいて排気中
の酸素と反応するためにNOX 吸収剤に到る前に消費さ
れてしまうという問題点がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に1番目の発明によれば、排気中の微粒子を捕集するた
めのパティキュレートフィルタを機関排気通路内に配置
すると共に、流入する排気の空燃比がリーンのときにN
X を吸収し、流入する排気中の酸素濃度が低下すると
吸収しているNOX を放出するNOX 吸収剤をパティキ
ュレートフィルタから離間してパティキュレートフィル
タ下流の機関排気通路内に配置し、パティキュレートフ
ィルタに捕集されているパティキュレートを除去するパ
ティキュレートフィルタ再生作用を行うことが可能な内
燃機関の排気浄化装置において、パティキュレートフィ
ルタとNOX 吸収剤間の機関排気通路内にNOX 吸収剤
に還元剤を供給するための還元剤供給手段を配置し、パ
ティキュレートフィルタ再生作用時に還元剤供給手段か
らNOX 吸収剤に還元剤を供給するようにしている。す
なわち1番目の発明では、パティキュレートフィルタ下
流に還元剤供給手段が配置されているので還元剤消費量
が低減される。また、パティキュレートフィルタ再生作
用時には排気中の酸素がパティキュレートフィルタにお
いて消費されるためにNOX 吸収剤に流入する酸素濃度
が低下せしめられており、したがってパティキュレート
フィルタ再生作用時に還元剤供給手段からNOX 吸収剤
に還元剤を供給することにより還元剤消費量がさらに低
減される。
【0005】また、2番目の発明によれば1番目の発明
において、機関燃焼室内に燃料を直接噴射する燃料噴射
弁を具備し、パティキュレートフィルタ再生作用を行う
べきときには膨張行程または排気行程に燃料噴射弁から
燃料を2次的に噴射するようにしている。すなわち2番
目の発明では、2次燃料がパティキュレートフィルタに
おいて排気中の酸素と反応して発熱し、それによりパテ
ィキュレートフィルタが加熱せしめられることによりパ
ティキュレートフィルタ再生作用が行われる。
【0006】また、3番目の発明によれば1番目の発明
において、パティキュレートフィルタ再生作用時のNO
X 吸収剤の温度を求めてNOX 吸収剤の温度が予め定め
られた設定温度よりも高いときに還元剤供給装置からN
X 吸収剤に還元剤を供給するようにしている。すなわ
ち3番目の発明では、NOX 吸収剤のNOX 浄化率が高
いときにNOX 吸収剤に還元剤が供給される。
【0007】また、4番目の発明によれば1番目の発明
において、パティキュレートフィルタ再生作用時のNO
X 吸収剤のNOX 吸収量を求めてNOX 吸収量が予め定
められた設定量よりも多いときに還元剤供給装置からN
X 吸収剤に還元剤を供給するようにしている。すなわ
ち4番目の発明では、NOX 吸収剤のNOX 吸着能力が
確保される。
【0008】また、5番目の発明によれば1番目の発明
において、NOX 吸収剤を収容するケーシングの入口部
に還元剤供給装置の還元剤供給ノズルを隣接配置すると
共に、還元剤供給ノズルをNOX 吸収剤に向けて開口せ
しめ、還元剤供給ノズルの噴霧角度をケーシング入口部
のコーン角度よりも大きくしている。すなわち5番目の
発明では、還元剤がNOX 吸収剤の半径方向に一様に供
給される。
【0009】また、6番目の発明によれば1番目の発明
において、パティキュレートフィルタとNOX 吸収剤間
の排気通路が湾曲部を有しており、還元剤供給装置の還
元剤供給ノズルを湾曲部に配置している。すなわち6番
目の発明では、排気と還元剤との混合が促進される。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は本発明をディーゼル機関に
適用した場合を示している。しかしながら本発明を火花
点火式機関に適用することもできる。図1を参照する
と、機関本体1は例えば四つの気筒#1,#2,#3,
#4を具備する。各気筒は対応する吸気枝管2を介して
サージタンク3に接続され、サージタンク3は吸気ダク
ト4およびインタークーラ5を介して過給機、例えば排
気ターボチャージャ6のコンプレッサ6cの出口部に接
続される。コンプレッサ6cの入口部は空気吸い込み管
7を介してエアクリーナ8に接続される。サージタンク
3とインタークーラ5間の吸気ダクト4内にはアクチュ
エータ9により駆動されるスロットル弁10が配置され
る。また、各気筒は燃焼室内に燃料を直接噴射する燃料
噴射弁11を具備する。各燃料噴射弁11は共通の燃料
蓄圧室12を介し吐出量を制御可能な燃料ポンプ13に
接続される。燃料ポンプ13は燃料蓄圧室12内の燃料
圧が目標燃料圧となるように吐出量が制御される。
【0011】一方、各気筒には排気マニホルド14のそ
れぞれ対応する分岐部15が接続され、各分岐部15内
にはパティキュレートフィルタ16が収容される。排気
マニホルド14の集合部は排気ターボチャージャ6の排
気タービン6tの入口部に接続され、排気タービン6t
の出口部は排気管18を介してNOX 吸収剤19を収容
したケーシング20に接続され、ケーシング20は排気
管21に接続される。また、排気タービン6tとNOX
吸収剤19間の排気管18内にはNOX 吸収剤19に還
元剤を供給するための還元剤供給弁22がNOX 吸収剤
19に隣接配置される。この還元剤供給弁22は燃料蓄
圧室12に接続されており、したがって本実施態様では
機関の燃料(HC)が還元剤として用いられる。なお、
還元剤として例えばガソリン、イソオクタン、ヘキサ
ン、ヘプタン、軽油、灯油、ブタン、プロパンのような
炭化水素、水素、アンモニア、尿素などを用いることが
できる。
【0012】さらに、パティキュレートフィルタ16下
流の排気マニホルド14と、スロットル弁10下流の吸
気ダクト4とは排気再循環(以下EGRと称す)通路2
3を介して互いに接続され、EGR通路23内にはアク
チュエータ24により駆動されるEGR制御弁25が配
置される。このように還元剤供給弁22よりも上流にE
GR通路23を設けるようにすると還元剤供給弁22か
ら供給された2次燃料がEGRガスと共に機関吸気通路
に戻されるのが阻止される。
【0013】さらに、排気タービン6tと還元剤供給弁
22間に位置する排気管18内にはアクチュエータ25
により駆動される排気絞り弁26が配置される。この排
気絞り弁26は通常全開に維持されている。電子制御ユ
ニット(ECU)30はデジタルコンピュータからな
り、双方向性バス31を介して相互に接続されたROM
(リードオンリメモリ)32、RAM(ランダムアクセ
スメモリ)33、CPU(マイクロプロセッサ)34、
常時電源に接続されているB−RAM(バックアップR
AM)35、入力ポート36、および出力ポート37を
具備する。空気吸い込み管7内には吸入空気の質量流量
を検出するための質量流量センサ38が配置される。燃
料蓄圧室12には燃料蓄圧室12内の燃料圧に比例した
出力電圧を発生する燃料圧センサ39が配置される。パ
ティキュレートフィルタ16上流に位置する排気マニホ
ルド14の分岐部15にはパティキュレートフィルタ1
6の温度TPFを表すパティキュレートフィルタ16に
流入する排気の温度に比例した出力電圧を発生する温度
センサ40aが配置され、NOX 吸収剤19下流の排気
管21にはNOX 吸収剤19の温度TNAを表すNOX
吸収剤19から流出した排気の温度に比例した出力電圧
を発生する温度センサ40bが配置される。また、踏み
込み量センサ41はアクセルペダルの踏み込み量DEP
に比例した出力電圧を発生する。これらセンサ38,3
9,40a,40b,41の出力電圧はそれぞれ対応す
るAD変換器42を介して入力ポート36に入力され
る。
【0014】また、入力ポート36には機関回転数を表
す出力パルスを発生する回転数センサ43が接続され
る。一方、出力ポート37はそれぞれ対応する駆動回路
44を介して各燃料噴射弁7、アクチュエータ9,2
4,25、燃料ポンプ13、および還元剤供給弁22に
それぞれ接続される。NOX 吸収剤19は例えばアルミ
ナを担体とし、この担体上に例えばカリウムK,ナトリ
ウムNa,リチウムLi,セシウムCsのようなアルカ
リ金属、バリウムBa,カルシウムCaのようなアルカ
リ土類、ランタンLa,イットリウムYのような希土類
から選ばれた少なくとも一つと、白金Pt、パラジウム
Pd、ロジウムRh、イリジウムIrのような貴金属と
が担持されている。このNOX吸収剤19は流入する排
気の空燃比がリーンのときにはNOX を吸収し、流入す
る排気中の酸素濃度が低下すると吸収したNOX を放出
するNOX の吸放出作用を行う。なお、NOX 吸収剤1
9上流の排気通路内または燃焼室内に燃料或いは空気が
2次的に供給されない場合には流入する排気の空燃比は
各気筒に供給される全燃料量に対する全空気量の比に一
致する。
【0015】上述のNOX 吸収剤19を機関排気通路内
に配置すればこのNOX 吸収剤19は実際にNOX の吸
放出作用を行うがこの吸放出作用の詳細なメカニズムに
ついては明らかでない部分もある。しかしながらこの吸
放出作用は図2(A),2(B)に示すようなメカニズ
ムで行われているものと考えられる。次にこのメカニズ
ムについて担体上に白金PtおよびバリウムBaを担持
させた場合を例にとって説明するが他の貴金属、アルカ
リ金属、アルカリ土類、希土類を用いても同様なメカニ
ズムとなる。
【0016】すなわち、流入する排気がかなりリーンに
なると流入する排気中の酸素濃度が大巾に増大し、図2
(A)に示されるようにこれら酸素O2 がO2 - または
2 - の形で白金Ptの表面に付着する。一方、流入す
る排気中のNOは白金Ptの表面上でO2 - またはO2-
と反応し、NO2 となる(2NO+O2 →2NO2 )。
次いで生成されたNO2 の一部は白金Pt上でさらにに
酸化されつつ吸収剤内に吸収されて酸化バリウムBaO
と結合しながら、図2(A)に示されるように硝酸イオ
ンNO3 - の形で吸収剤内に拡散する。このようにして
NOX がNOX吸収剤19内に吸収される。
【0017】流入する排気中の酸素濃度が高い限り白金
Ptの表面でNO2 が生成され、吸収剤のNOX 吸収能
力が飽和しない限りNO2 が吸収剤内に吸収されて硝酸
イオンNO3 - が生成される。これに対して流入する排
気中の酸素濃度が低下してNO2 の生成量が低下すると
反応が逆方向(NO3 - →NO2 )に進み、斯くして吸
収剤内の硝酸イオンNO3 - がNO2 の形で吸収剤から
放出される。すなわち、流入する排気中の酸素濃度が低
下するとNOX 吸収剤19からNOX が放出されること
になる。流入する排気のリーンの度合が低くなれば流入
する排気中の酸素濃度が低下し、したがって流入する排
気のリーンの度合を低くすればNOX 吸収剤19からN
X が放出されることになる。
【0018】一方、このときNOX 吸収剤19に還元剤
例えばHCを供給して流入する排気の空燃比をリッチに
するとHC、および機関から排出されるHC,COは白
金Pt上の酸素O2 - またはO2-と反応して酸化せしめ
られる。また、流入する排気の空燃比をリッチにすると
流入する排気中の酸素濃度が極度に低下するために吸収
剤からNO2 が放出され、このNO2 は図2(B)に示
されるようにHC,COと反応して還元せしめられる。
このようにして白金Ptの表面上にNO2 が存在しなく
なると吸収剤から次から次へとNO2 が放出される。し
たがって流入する排気の空燃比をリッチにすると短時間
のうちにNOX 吸収剤19からNOX が放出されること
になる。なお、NOX 吸収剤19に流入する排気の平均
空燃比がリーンであっても流入排気中に一定量以上のH
C,COが含まれていると局所的に酸素濃度が低下する
ために吸収剤からNO2 が放出され、還元されうる。
【0019】本実施態様では通常運転時に各気筒で燃焼
せしめられる混合気の空燃比はリーンに維持されてお
り、したがって通常運転時に各気筒から排出される排気
中のNOX がNOX 吸収剤19に吸収される。ところ
が、NOX 吸収剤19のNOX 吸収能力には限界がある
のでNOX 吸収剤19のNOX 吸収能力が飽和する前に
NOX 吸収剤19からNOX を放出させる必要がある。
そこで本実施態様では、NOX 吸収剤19のNOX 吸収
量を求め、このNOX 吸収量が予め定められた設定量よ
りも多くなったときに還元剤供給弁22からNOX 吸収
剤19に還元剤を一時的に供給してNOX 吸収剤19内
のNOX を放出、還元するようにしている。
【0020】一方、機関から排出される排気中にはす
す、カーボン、有機可溶成分(SOF)、サルフェート
などからなるパティキュレートが含まれており、このパ
ティキュレートはパティキュレートフィルタ16に捕集
される。ところがパティキュレートフィルタ16のパテ
ィキュレート捕集量が多くなると機関背圧が高くなるの
で機関背圧が高くなる前にパティキュレートフィルタ1
6からパティキュレートを除去するすなわちパティキュ
レートフィルタ16の再生作用を行う必要がある。
【0021】パティキュレートフィルタ16の温度TP
Fが再生開始温度TPRよりも高くなるとパティキュレ
ートフィルタ16に捕集されているパティキュレートが
燃焼を開始し、斯くしてパティキュレートフィルタ再生
作用が開始される。一方、パティキュレートフィルタ1
6に燃料を供給するとこの燃料がパティキュレートフィ
ルタ16で燃焼するためにパティキュレートフィルタ温
度TPFを上昇させることができる。さらに、圧縮上死
点周りに行われる燃料噴射とは別に燃料噴射弁7から膨
張行程または排気行程に2回目の燃料噴射すなわち2次
燃料噴射を行うことによりパティキュレートフィルタ1
6に燃料を供給することができる。そこで本実施態様で
は、パティキュレートフィルタ16のパティキュレート
捕集量を求め、このパティキュレート捕集量が予め定め
られた設定量よりも多くなったときにパティキュレート
フィルタ16に2次燃料噴射を行ってパティキュレート
フィルタ温度TPFを再生開始温度TPRよりも高く
し、それによりパティキュレートフィルタ再生作用を行
うようにしている。なお、2次燃料噴射による燃料は機
関出力にほとんど寄与しない。
【0022】このようにNOX はNOX 吸収剤19にお
いて浄化され、パティキュレートはパティキュレートフ
ィルタ16において浄化される。ところが流入する排気
中にはイオウ分が含まれており、NOX 吸収剤19には
NOX ばかりでなくイオウ分例えばSOX も吸収され
る。このNOX 吸収剤19へのイオウ分の吸収メカニズ
ムはNOX の吸収メカニズムと同じであると考えられ
る。
【0023】すなわち、NOX の吸収メカニズムを説明
したときと同様に担体上に白金PtおよびバリウムBa
を担持させた場合を例にとって説明すると、前述したよ
うに流入する排気の空燃比がリーンのときには酸素O2
がO2 - またはO2-の形で白金Ptの表面に付着してお
り、流入する排気中のSOX 例えばSO2 は白金Ptの
表面でO2 - またはO2-と反応してSO3 となる。次い
で生成されたSO3 は白金Pt上で更に酸化されつつ吸
収剤内に吸収されて酸化バリウムBaOと結合しなが
ら、硫酸イオンSO4 2- の形で吸収剤内に拡散する。次
いでこの硫酸イオンSO4 2- はバリウムイオンBa2+
結合して硫酸塩BaSO4 を生成する。
【0024】しかしながらこの硫酸塩BaSO4 は分解
しずらく、還元剤供給弁22からNOX 吸収剤19に還
元剤を供給しても硫酸塩BaSO4 は分解されずにその
まま残る。したがってNOX 吸収剤19内には時間が経
過するにつれて硫酸塩BaSO4 が増大することにな
り、斯くして時間が経過するにつれてNOX 吸収剤19
が吸収しうるNOX 量が低下することになる。
【0025】ところが、NOX 吸収剤温度TNAがNO
X 吸収剤19の種類に応じて定まるSOX 放出温度TS
Rよりも高いときにNOX 吸収剤19に還元剤を供給す
ると、すなわち例えばNOX 吸収剤19に流入する排気
の空燃比がリッチにするとNOX 吸収剤19内の硫酸塩
BaSO4 は分解して硫酸イオンSO4 2- がSO3 の形
で吸収剤から放出される。一方、上述したパティキュレ
ートフィルタ再生作用が行われているときにはNOX
収剤19に流入する排気の温度が高くなるのでこのとき
NOX 吸収剤温度TNAがSOX 放出温度TSRよりも
高くなりうる。
【0026】そこで本実施態様では、NOX 吸収剤19
のSOX 吸収量が予め定められた第1の設定量SSU1
よりも多くなったときにはパティキュレートフィルタ再
生作用が開始されるのを待ち、パティキュレートフィル
タ再生作用が開始されたときに還元剤供給弁22からN
X 吸収剤19への還元剤供給作用を開始してNOX
収剤19に流入する排気の空燃比がリッチになるように
し、それによりNOX吸収剤19からSOX を放出させ
るようにしている。このとき放出されたSO3は流入す
る排気中のHC,COによってただちにSO2 に還元せ
しめられる。また、このときNOX 吸収剤19内のNO
X も同時に放出、還元せしめられる。
【0027】ただし、例えばパティキュレートフィルタ
再生作用が開始された直後はNOX吸収剤温度TNAが
SOX 放出温度TSRよりも低い場合がある。したがっ
て正確に言うと、パティキュレートフィルタ再生作用が
開始された後NOX 吸収剤温度TNAがSOX 放出温度
TSRよりも高くなったときに還元剤供給作用が開始さ
れるということになる。
【0028】このようにパティキュレートフィルタ再生
作用が行われるとパティキュレートフィルタ16におい
て排気中の酸素が消費されるのでNOX 吸収剤19に流
入する排気の空燃比をリッチにするために必要な還元剤
量を低減することができる。また、NOX 吸収剤温度T
NAをSOX 放出温度TSRまで昇温するための還元剤
が不要になる。
【0029】ところで、この場合NOX 吸収剤温度TN
AがSOX 放出温度TSRよりも高くなったとしてもN
X 吸収剤19のSOX 吸収量が第1の設定量SSU1
よりも少なければNOX 吸収剤19のSOX 放出作用は
行われない。ところがNOX吸収剤19のSOX 吸収量
が第1の設定量SSU1よりも多くなった後長時間にわ
たってパティキュレートフィルタ再生作用が行われない
とNOX 吸収剤19のSOX 吸収量が極めて多くなり、
NOX 吸収剤19のNOX 吸収能力がほとんどなくなる
恐れがある。またNOX 吸収剤19から多量のSOX
放出させるのは困難である。したがって、NOX 吸収剤
温度TNAがSOX 放出温度TSRよりも高くなったと
きにはNOX 吸収剤19のSOX 吸収量が第1の設定量
SSU1よりも少なくても還元剤供給作用を行うのが好
ましい。
【0030】ところが、NOX 吸収剤19のSOX 吸収
量が極めて少ないときには還元剤を有効に利用すること
ができない。そこで本実施態様では、パティキュレート
フィルタ再生作用が行われてNOX 吸収剤温度TNAが
SOX 放出温度TSRよりも高くなったときにNOX
収剤19のSOX 吸収量が第1の設定量SSU1よりも
少なく定められた第2の設定量SSU2よりも多いとき
には還元剤供給弁22の還元剤供給作用を行ってNOX
吸収剤19からSOX を放出させるようにしている。
【0031】一方、パティキュレートフィルタ再生作用
が行われるとNOX 吸収剤19に流入する排気中の酸素
濃度が低下するためにNOX 吸収剤19から吸収されて
いるNOX が放出される。したがってこのとき還元剤供
給作用を行って放出されたNOX を還元する必要があ
る。ところが、NOX 吸収剤19のNOX 吸収量が極め
て少ないときには還元剤を有効に利用することができな
い。そこで本実施態様では、パティキュレートフィルタ
再生作用が行われたときにNOX 吸収剤19のNOX
収量が第1の設定量SNU1よりも少なく定められた第
2の設定量SNU2よりも多いときには還元剤供給弁2
2の還元剤供給作用を行ってNOX 吸収剤19内のNO
X を放出、還元するようにしている。言い換えると、パ
ティキュレートフィルタ再生作用と共に行われる還元剤
供給弁22の還元剤供給作用を開始すべきときのNOX
吸収剤19のNOX 吸収量またはSOX 吸収量が第2の
設定量よりも多いときには還元剤供給弁22の還元剤供
給作用を開始するようにしているということになる。
【0032】図3はパティキュレートフラグXPを制御
するためのルーチンである。このルーチンは予め定めら
れた設定時間DLT毎の割り込みによって実行される。
図3を参照すると、まずステップ50ではパティキュレ
ートフラグXPがセットされているか否かが判別され
る。パティキュレートフラグXPはパティキュレートフ
ィルタ再生作用を行うべきときにセットされ(XP=
“1”)、それ以外はリセットされる(XP=“0”)
ものである。パティキュレートフラグXPがセットされ
ていないときには次いでステップ51に進み、パティキ
ュレートフィルタ温度TPFが再生開始温度TPRより
も高いか否かが判別される。TPF≦TPRのときには
次いでステップ52に進み、単位時間当たりパティキュ
レートフィルタ16に捕集されるパティキュレート量d
CPが算出される。このパティキュレート量dCPは例
えば燃料噴射弁11から噴射される燃料量の積算値、吸
入空気質量流量Ga、機関回転数N、およびパティキュ
レートフィルタ16のパティキュレート捕集効率の関数
として予めROM32内に記憶されている。続くステッ
プ53では本ルーチンの割り込み時間間隔DLTおよび
dCPの積(dCP・DLT)を積算することによりパ
ティキュレートフィルタ16のパティキュレート捕集量
SPが算出される(SP=SP+dCP・DLT)。続
くステップ54ではパティキュレートフィルタ16のパ
ティキュレート捕集量SPが設定値SPTよりも大きい
か否かが判別される。SP≦SPTのときには処理サイ
クルを終了し、SP>SPTのときには次いでステップ
55に進み、パティキュレートフラグXPがセットされ
る。
【0033】ステップ50においてパティキュレートフ
ラグXPがセットされているとき、またはステップ51
においてTPF>TPRのときには次いでステップ56
に進み、単位時間当たりパティキュレートフィルタ16
から除去されるパティキュレート量dRPが算出され
る。このパティキュレート量dRPは例えばパティキュ
レートフィルタ温度TPF、吸入空気質量流量Ga、お
よび機関回転数Nの関数として予めROM32内に記憶
されている。続くステップ57では本ルーチンの割り込
み時間間隔DLTおよびdRPの積の負値(−dRP・
DLT)を積算することによりパティキュレートフィル
タ16のパティキュレート捕集量SPが算出される(S
P=SP−dRP・DLT)。続くステップ58ではパ
ティキュレートフィルタ16のパティキュレート捕集量
SPが小さな設定値SPLよりも小さいか否かが判別さ
れる。SP≧SPLのときには処理サイクルを終了し、
SP<SPLのときには次いでステップ59に進み、パ
ティキュレートフィルタラグXPがリセットされる。
【0034】例えば機関加速運転が行われてパティキュ
レートフィルタ16に流入する排気の温度が高くなり、
それによりパティキュレートフィルタ温度TPFが再生
開始温度TPRよりも高くなると、2次燃料噴射を行わ
なくてもパティキュレートフィルタ再生作用が開始され
る。すなわちいわゆるパティキュレートフィルタ16の
自然再生が開始される。そこでステップ51においてT
PF>TPRのときにはステップ56および57に進ん
でパティキュレート捕集量SPの減算処理をするように
している。
【0035】図4および図5はSOX フラグXSを制御
するためのルーチンである。このルーチンは予め定めら
れた設定時間DLT毎の割り込みによって実行される。
図4および図5を参照すると、まずステップ60ではS
X フラグXSがセットされているか否かが判別され
る。SOX フラグXSはNOX 吸収剤19のSO X 放出
作用を行うべきときにセットされ(XS=“1”)、そ
れ以外はリセットされる(XS=“0”)ものである。
SOX フラグXSがリセットされているときには次いで
ステップ61に進み、単位時間当たりNOX 吸収剤19
に吸収されるSOX 量dASが算出される。このSOX
量dASは例えば燃料噴射弁11から噴射される燃料量
の積算値、NOX 吸収剤温度TNA、機関負荷を表す吸
入空気質量流量Gaおよび機関回転数Nの関数として予
めROM32内に記憶されている。続くステップ62で
は本ルーチンの割り込み時間間隔DLTおよびdASの
積(dAS・DLT)を積算することによりNOX 吸収
剤19のSOX 吸収量SSが算出される(SS=SS+
dAS・DLT)。続くステップ63ではNO X 吸収剤
19のSOX 吸収量SSが第1の設定量SSU1よりも
大きいか否かが判別される。SS≦SSU1のときには
次いでステップ64に進み、パティキュレートフラグX
Pがセットされているか否かが判別される。パティキュ
レートフラグXPがセットされているときには次いでス
テップ64に進み、NOX 吸収剤温度TNAがSOX
出温度TSRよりも高いか否かが判別される。TNA>
TSRのとき、すなわちSS>SSU1かつパティキュ
レートフラグXPがセットされておりかつTNA>TS
Rのときには次いでステップ66に進み、SOX フラグ
XSがセットされる。これに対し、ステップ64におい
てパティキュレートフラグXPがリセットされていると
き、またはステップ65においてTNA≦TSRのとき
には処理サイクルを終了する。
【0036】一方、ステップ63においてSS≦SSU
1のときには次いでステップ67に進み、SOX 吸収量
SSが第2の設定量SSU2よりも多いか否かが判別さ
れる。SS>SSU2のときには次いでステップ64に
進み、パティキュレートフラグXPがセットされており
かつTNA>TSRのときにはSOX フラグXSがセッ
トされる。これに対し、SS≦SSU2のとき、または
SS>SSU2であってもパティキュレートフラグXP
がリセットされており或いはTNA≦TSRのときには
処理サイクルを終了する。
【0037】SOX フラグXSがセットされたときには
ステップ60からステップ68に進み、単位時間当たり
NOX 吸収剤19から放出されるSOX 量dRSが算出
される。このSOX 量dRSは例えばNOX 吸収剤温度
TNA、吸入空気質量流量Ga、機関回転数N、および
SOX フラグXSがセットされてからの時間の関数とし
て予めROM32内に記憶されている。続くステップ6
9では本ルーチンの割り込み時間間隔DLTおよびdR
Sの積の負値(−dRS・DLT)を積算することによ
りNOX 吸収剤19のSOX 吸収量SSが算出される
(SS=SS−dRS・DLT)。続くステップ70で
は単位時間当たりNOX 吸収剤19から放出されるNO
X 量dRNが算出される。このNOX 量dRNは例えば
NOX 吸収剤温度TNA、吸入空気質量流量Ga、機関
回転数N、およびSOX フラグXSがセットされてから
の時間の関数として予めROM32内に記憶されてい
る。続くステップ71では本ルーチンの割り込み時間間
隔DLTおよびdRNの積の負値(−dRN・DLT)
を積算することによりNOX 吸収剤19のNOX 吸収量
SNが算出される(SN=SN−dRN・DLT)。続
くステップ72ではNO X 吸収剤19のSOX 吸収量S
Sが小さな設定値SSLよりも小さいか否かが判別され
る。SS<SSLのときには処理サイクルを終了する。
SS≧SSLのときには次いでステップ73に進み、S
X フラグXNがリセットされる。続くステップ74で
はNOX フラグXNがリセットされる。NOX フラグX
NはNOX吸収剤19内のNOX を放出、還元すべきと
きにセットされ(XN1=“1”)、それ以外はリセッ
トされる(XN1=“0”)ものである。
【0038】図6および図7はNOX フラグXNを制御
するためのルーチンである。このルーチンは予め定めら
れた設定時間DLT毎の割り込みによって実行される。
図6および図7を参照すると、まずステップ80ではS
X フラグXSがリセットされているか否かが判別され
る。SOX フラグXSがセットされているときには処理
サイクルを終了する。SOX フラグXSがリセットされ
ているときには次いでステップ81に進み、NOX フラ
グXNがセットされているか否かが判別される。NOX
フラグXNがリセットされているときには次いでステッ
プ82に進み、単位時間当たりNOX 吸収剤19に吸収
されるNOX 量dANが算出される。このNOX 量dA
Nは例えば機関負荷を表す吸入空気質量流量Gaおよび
機関回転数Nの関数として予めROM32内に記憶され
ている。続くステップ83では本ルーチンの割り込み時
間間隔DLTおよびdANの積(dAN・DLT)を積
算することによりNOX 吸収剤19のNOX 吸収量SN
が算出される(SN=SN+dAN・DLT)。続くス
テップ84では図8のマップからNOX 吸収剤19の最
大NOX 吸収量SNMが算出される。続くステップ85
では算出されたNOX 吸収量SNが最大NOX 吸収量S
NMよりも大きいか否かが判別される。SN≦SNMの
ときには次いでステップ87にジャンプし、SN>SN
Mのときには次いでステップ86に進んでNOX 吸収量
SNが最大NOX 吸収量SNMとされた後にステップ8
7に進む。
【0039】すなわち、図8に示されるようにNOX
収剤19の最大NOX 吸収量SNMはNOX 吸収剤温度
TNAに応じて変動する。したがって算出されたNOX
吸収量SNが最大NOX 吸収量SNMよりも大きいとき
にはNOX 吸収量SNを最大NOX 吸収量SNMまで戻
す必要がある。ステップ87ではNOX 吸収量SNが第
1の設定量SNU1よりも多いか否かが判別される。S
N>SNU1のときには次いでステップ88に進み、N
X フラグXNがセットされる。これに対し、SN≦S
NU1のときには次いでステップ89に進み、パティキ
ュレートフラグXPがセットされているか否かが判別さ
れる。パティキュレートフラグXPがセットされている
ときには次いでステップ90に進み、NOX 吸収剤19
のNOX 吸収量SNが第2の設定量SNU2よりも多い
か否かが判別される。SN>SNU2のとき、すなわち
パティキュレートフラグXPがセットされておりかつS
N>SNU2のときには次いでステップ88に進み、N
X フラグXNがセットされる。これに対し、ステップ
89においてパティキュレートフラグXPがリセットさ
れているとき、またはステップ90においてSN≦SN
U2のときには処理サイクルを終了する。
【0040】NOX フラグXNがセットされたときには
ステップ81からステップ91に進み、単位時間当たり
NOX 吸収剤19から放出されるNOX 量dRNが算出
され、続くステップ92ではNOX 吸収剤19のNOX
吸収量SNが算出される。続くステップ93ではNOX
吸収剤19のNOX 吸収量SNが小さな設定値SNLよ
りも小さいか否かが判別される。SN≧SNLのときに
は次いでステップ94に進み、NOX フラグXNがリセ
ットされる。
【0041】図9は燃料噴射弁11の2次燃料噴射量Q
SFおよび還元剤供給弁22の還元剤供給量QREDを
算出するためのルーチンである。このルーチンは予め定
められた設定時間毎の割り込みによって実行される。図
9を参照すると、まずステップ100ではパティキュレ
ートフラグXPがセットされているか否かが判別され
る。パティキュレートフィルタラグXPがセットされて
いるときには次いでステップ101に進み、QPが算出
される。このQPはパティキュレートフィルタ温度TP
Fを再生開始温度まで上昇させ維持するのに必要な2次
燃料噴射量であり、例えばパティキュレートフィルタ温
度TPF、吸入空気質量流量Ga、および機関回転数N
の関数として予めROM32内に記憶されている。続く
ステップ102では2次燃料噴射量QSFがこのQPと
される。次いでステップ104に進む。これに対し、パ
ティキュレートフラグXPがリセットされているときに
は次いでステップ103に進み、2次燃料噴射量QSF
が零とされた後にステップ104に進む。
【0042】ステップ104ではSOX フラグXSがセ
ットされているか否かが判別される。SOX フラグXS
がセットされているときには次いでステップ105に進
み、QSが算出される。このQSはNOX 吸収剤19内
のSOX を最適に放出させるのに必要な還元剤供給量で
あり、例えば吸入空気質量流量Gaおよび機関回転数N
の関数として予めROM32内に記憶されている。続く
ステップ106では還元剤供給量QREDがこのQSと
される。
【0043】一方、ステップ104においてSOX フラ
グXSがリセットされているときには次いでステップ1
07に進み、NOX フラグXNがセットされているか否
かが判別される。NOX フラグXNがセットされている
ときには次いでステップ109に進み、QNが算出され
る。このQNはNOX 吸収剤19内のNOX を最適に放
出、還元するのに必要な還元剤供給量であり、例えば吸
入空気質量流量Gaおよび機関回転数Nの関数として予
めROM32内に記憶されている。続くステップ109
では還元剤供給量QREDがこのQNとされる。これに
対し、NOX フラグXNがリセットされているときには
次いでステップ110に進み、還元剤供給量QREDが
零とされる。
【0044】図10はケーシング20の排気入口部周り
の部分拡大図を示している。図10を参照すると、還元
剤供給弁22の還元剤供給ノズル22aはケーシング2
0の入口部に隣接配置され、しかもNOX 吸収剤19に
向けて開口せしめられる。図10からわかるように、還
元剤供給ノズル22aの噴霧角度AINJはケーシング
20の入口部のコーン角度ACRNよりも大きくされて
いる。このため、還元剤供給ノズル22aから噴射され
た還元剤が排気流れにより流されても、還元剤をNOX
吸収剤19に半径方向全体に一様に供給することができ
る。上述の実施態様では還元剤供給弁22をケーシング
20の入口部に隣接配置している。しかしながら、図1
1(A)および(B)に示されるように例えば排気管1
8の湾曲部18aに還元剤供給弁22を配置することも
できる。湾曲部では排気流れが乱れるのでこの湾曲部に
還元剤供給弁22を配置すれば還元剤を排気中に良好に
混合させることができる。
【0045】この実施態様を還元剤供給弁22の噴射圧
が比較的高い内燃機関に適用する場合には図11(A)
に示されるように還元剤供給弁22は湾曲部18aの内
側に、噴射圧が比較的低い内燃機関に適用される場合に
は図11(B)に示されるように還元剤供給弁22は湾
曲部18aの外側に配置される。湾曲部18aの外側で
は内側に比べて排気流速が高く、乱れが大きい。そこ
で、還元剤が遠くまで進行可能な高噴射圧の場合には還
元剤供給弁22を湾曲部18aの内側に配置し、還元剤
が近くまでしか進行できない低噴射圧の場合には還元剤
供給弁22を湾曲部18aの外側に配置している。
【0046】
【発明の効果】還元剤消費量を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】内燃機関の全体図である。
【図2】NOX 吸収剤の吸放出作用を説明するための図
である。
【図3】パティキュレートフラグXPを制御するための
フローチャートである。
【図4】SOX フラグXSを制御するためのフローチャ
ートである。
【図5】SOX フラグXSを制御するためのフローチャ
ートである。
【図6】NOX フラグXNを制御するためのフローチャ
ートである。
【図7】NOX フラグXNを制御するためのフローチャ
ートである。
【図8】最大NOX 吸収量を示す線図である。
【図9】燃料噴射弁の2次燃料噴射量QSFおよび還元
剤供給弁の還元剤供給量QREDを算出するためのフロ
ーチャートである。
【図10】ケーシングの入口部の部分拡大図である。
【図11】別の実施態様を示す内燃機関の部分図であ
る。
【符号の説明】
1…機関本体 11…燃料噴射弁 16…パティキュレートフィルタ 19…NOX 吸収剤 22…還元剤供給弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 41/04 355 F02D 41/04 355 41/40 41/40 Z Fターム(参考) 3G091 AA02 AA10 AA11 AA17 AA18 AA24 AA28 AB06 AB13 BA04 BA07 BA11 BA14 BA31 BA33 BA38 CA13 CA17 CA18 CA19 CB02 CB03 CB07 CB08 DA01 DA02 DA05 DB06 DB10 EA00 EA01 EA05 EA07 EA17 EA18 FA17 FB10 FB12 FC02 GA21 GB01X GB02W GB03W GB04W GB05W GB06W GB07W GB10X GB16X HA16 HA36 HA37 HB01 HB03 HB05 HB06 3G301 HA02 HA04 HA11 HA13 JA15 JA24 JA25 JB09 KA12 LA01 LB11 MA01 MA18 MA23 MA26 NA06 NA08 NB12 NE01 NE06 NE13 NE15 PA01A PA01B PA01Z PD11A PD11B PD11Z PE01A PE01B PE01Z PF03A PF03B PF03Z

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排気中の微粒子を捕集するためのパティ
    キュレートフィルタを機関排気通路内に配置すると共
    に、流入する排気の空燃比がリーンのときにNOX を吸
    収し、流入する排気中の酸素濃度が低下すると吸収して
    いるNOX を放出するNOX 吸収剤をパティキュレート
    フィルタから離間してパティキュレートフィルタ下流の
    機関排気通路内に配置し、パティキュレートフィルタに
    捕集されているパティキュレートを除去するパティキュ
    レートフィルタ再生作用を行うことが可能な内燃機関の
    排気浄化装置において、パティキュレートフィルタとN
    X 吸収剤間の機関排気通路内にNOX 吸収剤に還元剤
    を供給するための還元剤供給手段を配置し、パティキュ
    レートフィルタ再生作用時に還元剤供給手段からNOX
    吸収剤に還元剤を供給するようにした内燃機関の排気浄
    化装置。
  2. 【請求項2】 機関燃焼室内に燃料を直接噴射する燃料
    噴射弁を具備し、パティキュレートフィルタ再生作用を
    行うべきときには膨張行程または排気行程に燃料噴射弁
    から燃料を2次的に噴射するようにした請求項1に記載
    の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 【請求項3】 パティキュレートフィルタ再生作用時の
    NOX 吸収剤の温度を求めて該NOX 吸収剤の温度が予
    め定められた設定温度よりも高いときに還元剤供給装置
    からNOX 吸収剤に還元剤を供給するようにした請求項
    1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. 【請求項4】 パティキュレートフィルタ再生作用時の
    NOX 吸収剤のNO X 吸収量を求めて該NOX 吸収量が
    予め定められた設定量よりも多いときに還元剤供給装置
    からNOX 吸収剤に還元剤を供給するようにした請求項
    1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  5. 【請求項5】 NOX 吸収剤を収容するケーシングの入
    口部に還元剤供給装置の還元剤供給ノズルを隣接配置す
    ると共に、該還元剤供給ノズルをNOX 吸収剤に向けて
    開口せしめ、該還元剤供給ノズルの噴霧角度をケーシン
    グ入口部のコーン角度よりも大きくした請求項1に記載
    の内燃機関の排気浄化装置。
  6. 【請求項6】 パティキュレートフィルタとNOX 吸収
    剤間の排気通路が湾曲部を有しており、還元剤供給装置
    の還元剤供給ノズルを該湾曲部に配置した請求項1に記
    載の内燃機関の排気浄化装置。
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