JP2000213332A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置

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JP2000213332A
JP2000213332A JP11016839A JP1683999A JP2000213332A JP 2000213332 A JP2000213332 A JP 2000213332A JP 11016839 A JP11016839 A JP 11016839A JP 1683999 A JP1683999 A JP 1683999A JP 2000213332 A JP2000213332 A JP 2000213332A
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淳 田原
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    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エネルギ効率を高く維持しつつパティキュレ
ートフィルタを確実に再生する。 【解決手段】 機関運転状態領域を複数の領域I〜Vに
分割し、領域I〜IVに対し第1〜第4の再生方法をそ
れぞれ設定する。機関運転状態が最も頻繁に属する領域
AFRQを求め、この領域AFRQ、および領域AFR
Qに対し設定された再生方法よりも燃料消費率が小さい
再生方法が設定されている領域を選択領域ASLCTと
する。パティキュレート捕集量SPが上限しきい値SP
Uよりも大きくなったときに現在の領域DOCAが選択
領域ASLCTに一致しないときにはパティキュレート
フィルタの再生作用を禁止する(時間a)。次いで現在
の領域DOCAが選択領域ASLCTに一致すると(時
間b)現在の領域DOCAに対し設定された再生方法で
もって再生作用が開始される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関の排気浄化
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、排気中のパティキュレートを
捕集するためのパティキュレートフィルタを機関排気通
路内に配置した内燃機関が知られている。ところが機関
運転時間が長くなるとパティキュレートフィルタの捕集
パティキュレート量が多くなって機関背圧が高くなるの
で、機関背圧が許容最大圧よりも高くなる前にパティキ
ュレートフィルタに捕集されたパティキュレートを除去
する、すなわちパティキュレートフィルタを再生する必
要がある。
【0003】そこで、パティキュレートフィルタ上流の
機関排気通路内にバーナを配置し、このバーナの高温の
排気をパティキュレートフィルタに導入してパティキュ
レートを燃焼、除去することによりパティキュレートフ
ィルタを再生するようにした内燃機関の排気浄化装置が
公知である(特開昭60−47937号公報参照)。こ
のようにパティキュレートフィルタに流入する排気の温
度を高めることがパティキュレートフィルタを再生する
方法の一つであり、パティキュレートフィルタに流入す
る排気の温度を高めるために従来より様々な方法が提案
されている。すなわちバーナを用いる他に例えば、ディ
ーゼル機関において主燃料噴射時期を遅角せしめる方法
や、EGRガス量を通常運転時よりも増大せしめる方法
などがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】例えばバーナを用いる
とパティキュレートフィルタに流入する排気の温度が比
較的高いときにもバーナのために燃料が必要となるが、
パティキュレートフィルタに流入する排気の温度が比較
的低いときでもパティキュレートフィルタを再生のため
に必要な温度まで確実に昇温することができる。一方、
主燃料噴射時期を遅角せしめる方法ではパティキュレー
トフィルタに流入する排気の温度が低いときにはパティ
キュレートフィルタを必要な温度まで昇温することがで
きないが、燃料消費率はそれほど増大しない。したがっ
て、例えばバーナによる再生方法と、主燃料噴射時期遅
角制御による再生方法との両方を設け、パティキュレー
トフィルタに流入する排気の温度が低いときにはバーナ
による再生方法によりパティキュレートフィルタを再生
し、パティキュレートフィルタに流入する排気の温度が
高いときには主燃料噴射時期遅角制御による再生方法す
るようにすれば、燃料消費率を低減しつつパティキュレ
ートフィルタを確実に再生することが可能となる。
【0005】言い換えると、複数の再生方法を設け、こ
れら再生方法を選択的に用いるようにすればエネルギ効
率を高く維持しつつパティキュレートフィルタを確実に
再生することが可能となる。上述の公報にはこのような
技術的思想は何ら開示されていない。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に1番目の発明によれば、排気中のパティキュレートを
捕集するためのパティキュレートフィルタを機関排気通
路内に配置した内燃機関の排気浄化装置において、パテ
ィキュレートフィルタを再生する再生手段を複数具備
し、これら再生手段から少なくとも一つの再生手段を選
択し、パティキュレートフィルタを再生すべきときに選
択された再生手段によりパティキュレートフィルタを再
生するようにしている。すなわち1番目の発明では、複
数の再生手段から再生手段が選択され、選択された再生
手段によりパティキュレートフィルタが再生される。し
たがって、エネルギ効率を高く維持しつつパティキュレ
ートフィルタを確実に再生するために必要な再生手段を
常に用いることが可能となる。
【0007】また、2番目の発明によれば1番目の発明
において、前記複数の再生手段から少なくとも一つの再
生手段を機関運転状態履歴に基づいて選択するようにし
ている。また、3番目の発明によれば1番目の発明にお
いて、機関運転状態領域を複数の領域に分割し、各領域
毎に異なる再生手段を設定し、前記選択された再生手段
が設定されている領域に機関運転状態が属するときにパ
ティキュレートフィルタを再生するようにしている。す
なわち3番目の発明では、選択された再生手段が設定さ
れている領域に機関運転状態が属する毎にパティキュレ
ートフィルタが再生される。
【0008】また、4番目の発明によれば1番目の発明
において、前記再生手段がパティキュレートフィルタを
自然に再生する自然再生手段と、パティキュレートフィ
ルタを強制的に再生する複数の強制再生手段とを具備
し、これら強制再生手段はエネルギ効率および昇温性能
が互いに異なっている。すなわち4番目の発明では、エ
ネルギ効率および昇温性能が最適に維持されるように再
生手段を選択することが可能となる。
【0009】また、上記課題を解決するために5番目の
発明によれば、排気中のパティキュレートを捕集するた
めのパティキュレートフィルタを機関排気通路内に配置
した内燃機関の排気浄化装置において、機関運転状態領
域を複数の領域に分割し、これら領域から少なくとも一
つの領域を機関運転状態履歴に基づいて選択し、機関運
転状態が選択された領域に属するときにパティキュレー
トフィルタを再生するようにしている。
【0010】また、上記課題を解決するために6番目の
発明によれば、排気中のパティキュレートを捕集するた
めのパティキュレートフィルタを機関排気通路内に配置
し、パティキュレートフィルタに捕集されているパティ
キュレート量を求めてパティキュレート量が設定量より
も多くなったときにパティキュレートフィルタを再生す
るようにした内燃機関の排気浄化装置において、パティ
キュレートフィルタを再生する再生手段を複数具備し、
機関運転状態領域を複数の領域に分割し、各領域毎に異
なる再生手段を設定し、これら領域から少なくとも一つ
の領域を機関運転状態履歴に基づいて選択し、パティキ
ュレート量が設定量よりも多くなったときに機関運転状
態が選択された領域に属さないときにはパティキュレー
トフィルタの再生作用を禁止し、次いで機関運転状態が
選択された領域に属したときに領域に対し設定された再
生手段によりパティキュレートフィルタを再生するよう
にしている。すなわち6番目の発明では、パティキュレ
ート量が設定量よりも多くなっても機関運転状態が選択
された領域に属さないときにはパティキュレートフィル
タの再生作用が禁止され、次いで機関運転状態が選択さ
れた領域に属すると、この選択された領域に対し設定さ
れた再生手段によりパティキュレートフィルタが再生さ
れる。
【0011】また、7番目の発明によれば6番目の発明
において、前記選択された領域または再生手段に応じて
前記設定値を変更するようにしている。すなわち7番目
の発明では、パティキュレートフィルタの再生を行うべ
き時期が選択された領域または再生手段に応じて変更さ
れる。また、上記課題を解決するために8番目の発明に
よれば、排気中のパティキュレートを捕集するためのパ
ティキュレートフィルタを機関排気通路内に配置した内
燃機関の排気浄化装置において、パティキュレートフィ
ルタを再生するために主燃料噴射時期を通常運転時より
も遅角する遅角再生手段と、パティキュレートフィルタ
を再生するために機関膨張行程または排気行程に2次燃
料噴射を行うと共にEGRガス量を通常運転時よりも増
大する2次噴射EGR再生手段とを具備し、パティキュ
レートフィルタを再生すべきときに機関負荷が予め定め
られた設定負荷よりも高いときには遅角再生手段により
パティキュレートフィルタを再生し、パティキュレート
フィルタを再生すべきときに機関負荷が設定負荷よりも
低いときには2次噴射EGR再生手段によりパティキュ
レートフィルタを再生するようにしている。すなわち、
遅角再生手段はエネルギ効率が比較的高いけれども昇温
性能が比較的低く、2次噴射EGR再生手段はエネルギ
効率が比較的低いけれども昇温性能が比較的高い。そこ
で8番目の発明では、機関負荷が比較的高くパティキュ
レートフィルタに流入する排気の温度が高いときには遅
角再生手段を用い、機関負荷が比較的低くパティキュレ
ートフィルタに流入する排気の温度が低いときには2次
噴射EGR再生手段を用いるようにしている。
【0012】また、上記課題を解決するために9番目の
発明によれば、排気中のパティキュレートを捕集するた
めのパティキュレートフィルタを機関排気通路内に配置
した内燃機関の排気浄化装置において、パティキュレー
トフィルタに流入する排気流量を制御可能な排気流量制
御手段を具備し、パティキュレートフィルタを再生する
ために機関膨張行程または排気行程に2次燃料噴射を行
うと共にEGRガス量を通常運転時よりも増大する2次
噴射EGR再生手段と、パティキュレートフィルタを再
生するために機関膨張行程または排気行程に2次燃料噴
射を行うと共にパティキュレートフィルタに流入する排
気流量を通常運転時よりも減少させる2次噴射排気流量
再生手段とを具備し、パティキュレートフィルタを再生
すべきときに機関負荷が予め定められた設定負荷よりも
高いときには2次噴射EGR再生手段によりパティキュ
レートフィルタを再生し、パティキュレートフィルタを
再生すべきときに機関負荷が設定負荷よりも低いときに
は2次噴射排気流量再生手段によりパティキュレートフ
ィルタを再生するようにしている。すなわち、2次噴射
EGR再生手段はエネルギ効率が比較的高いけれども昇
温性能が比較的低く、2次噴射排気流量再生手段はエネ
ルギ効率が比較的低いけれども昇温性能が比較的高い。
そこで9番目の発明では、機関負荷が比較的高くパティ
キュレートフィルタに流入する排気の温度が比較的高い
ときには2次噴射EGR再生手段を用い、機関負荷が比
較的低くパティキュレートフィルタに流入する排気の温
度が比較的低いときには2次噴射排気流量再生手段を用
いるようにしている。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は本発明をディーゼル機関に
適用した場合を示している。しかしながら本発明を火花
点火式機関に適用することもできる。図1を参照する
と、機関本体1は例えば四つの気筒#1,#2,#3,
#4を具備する。各気筒は対応する吸気枝管2を介して
サージタンク3に接続され、サージタンク3は吸気ダク
ト4およびインタークーラ5を介して過給機、例えば排
気ターボチャージャ6のコンプレッサ6cの出口部に接
続される。コンプレッサ6cの入口部は空気吸い込み管
7を介してエアクリーナ8に接続される。サージタンク
3とインタークーラ5間の吸気ダクト4内にはアクチュ
エータ9により駆動されるスロットル弁10が配置され
る。また、各気筒は燃焼室内に燃料を直接噴射する燃料
噴射弁11を具備する。各燃料噴射弁11は共通の燃料
蓄圧室12を介し吐出量を制御可能な燃料ポンプ13に
接続される。燃料ポンプ13は燃料蓄圧室12内の燃料
圧が目標燃料圧となるように吐出量が制御される。
【0014】一方、各気筒には排気マニホルド14のそ
れぞれ対応する分岐部15が接続され、各分岐部15内
にはパティキュレートフィルタ16が収容される。排気
マニホルド14の集合部は排気ターボチャージャ6の排
気タービン6tの入口部に接続され、排気タービン6t
の出口部は排気管18を介してNOx吸収剤19を収容
したケーシング20に接続され、ケーシング20は排気
管21に接続される。また、排気タービン6tとNOx
吸収剤19間の排気管18内にはNOx吸収剤19に還
元剤を供給すべく還元剤を排気流れ上流に向けて還元剤
を噴射するための還元剤供給弁22がNOx吸収剤19
に隣接配置される。この還元剤供給弁22は燃料蓄圧室
12に接続されており、したがって本実施態様では機関
の燃料(HC)が還元剤として用いられる。なお、還元
剤として例えばガソリン、イソオクタン、ヘキサン、ヘ
プタン、軽油、灯油、ブタン、プロパンのような炭化水
素、水素、アンモニア、尿素などを用いることができ
る。
【0015】さらに、パティキュレートフィルタ16下
流の排気マニホルド14と、スロットル弁10下流の吸
気ダクト4とは排気再循環(以下EGRと称す)通路2
3を介して互いに接続され、EGR通路23内にはアク
チュエータ24により駆動されるEGR制御弁25が配
置される。このように還元剤供給弁22よりも上流にE
GR通路23を設けるようにすると還元剤供給弁22か
ら供給された2次燃料がEGRガスと共に機関吸気通路
に戻されるのが阻止される。
【0016】さらに、排気タービン6tと還元剤供給弁
22間に位置する排気管18内にはアクチュエータ25
により駆動される排気絞り弁26が配置される。この排
気絞り弁26は通常全開に維持されている。電子制御ユ
ニット(ECU)30はデジタルコンピュータからな
り、双方向性バス31を介して相互に接続されたROM
(リードオンリメモリ)32、RAM(ランダムアクセ
スメモリ)33、CPU(マイクロプロセッサ)34、
常時電源に接続されているB−RAM(バックアップR
AM)35、入力ポート36、および出力ポート37を
具備する。空気吸い込み管7内には吸入空気の質量流量
を検出するための質量流量センサ38が配置される。燃
料蓄圧室12には燃料蓄圧室12内の燃料圧に比例した
出力電圧を発生する燃料圧センサ39が配置される。パ
ティキュレートフィルタ16上流に位置する排気マニホ
ルド14の分岐部15にはパティキュレートフィルタ1
6の温度TPFを表すパティキュレートフィルタ16に
流入する排気の温度に比例した出力電圧を発生する温度
センサ40aが配置され、NOx吸収剤19下流の排気
管21にはNOx吸収剤19の温度TNAを表すNOx
吸収剤19から流出した排気の温度に比例した出力電圧
を発生する温度センサ40bが配置される。また、踏み
込み量センサ41はアクセルペダルの踏み込み量DEP
に比例した出力電圧を発生する。これらセンサ38,3
9,40a,40b,41の出力電圧はそれぞれ対応す
るAD変換器42を介して入力ポート36に入力され
る。また、入力ポート36には機関回転数を表す出力パ
ルスを発生する回転数センサ43が接続される。一方、
出力ポート37はそれぞれ対応する駆動回路44を介し
て各燃料噴射弁7、アクチュエータ9,24,25、燃
料ポンプ13、および還元剤供給弁22にそれぞれ接続
される。
【0017】NOx吸収剤19は例えばアルミナを担体
とし、この担体上に例えばカリウムK,ナトリウムN
a,リチウムLi,セシウムCsのようなアルカリ金
属、バリウムBa,カルシウムCaのようなアルカリ土
類、ランタンLa,イットリウムYのような希土類から
選ばれた少なくとも一つと、白金Pt、パラジウムP
d、ロジウムRh、イリジウムIrのような貴金属とが
担持されている。機関排気通路内の或る位置よりも上流
の排気通路内、燃焼室内、および吸気通路内に供給され
た全燃料量および全還元剤量に対する全空気量の比をそ
の位置を流通する排気の空燃比と称すると、このNOx
吸収剤19は流入する排気の空燃比がリーンのときには
NOxを吸収し、流入する排気中の酸素濃度が低下する
と吸収したNOxを放出するNOxの吸放出作用を行
う。
【0018】本実施態様では通常運転時に各気筒で燃焼
せしめられる混合気の空燃比はリーンに維持されてお
り、したがって通常運転時に各気筒から排出される排気
中のNOxがNOx吸収剤19に吸収される。ところ
が、NOx吸収剤19のNOx吸収能力には限界がある
のでNOx吸収剤19のNOx吸収能力が飽和する前に
NOx吸収剤19からNOxを放出させる必要がある。
そこで本実施態様では、NOx吸収剤19のNOx吸収
量を求め、このNOx吸収量が予め定められた設定量よ
りも多くなったときに還元剤供給弁22からNOx吸収
剤19に還元剤を一時的に供給してNOx吸収剤19内
のNOxを放出、還元するようにしている。
【0019】一方、機関から排出される排気中にはす
す、カーボン、有機可溶成分(SOF)、サルフェート
などからなるパティキュレートが含まれており、このパ
ティキュレートはパティキュレートフィルタ16に捕集
される。ところがパティキュレートフィルタ16のパテ
ィキュレート捕集量が多くなると機関背圧が高くなるの
で機関背圧が高くなる前にパティキュレートフィルタ1
6からパティキュレートを除去するすなわちパティキュ
レートフィルタ16の再生作用を行う必要がある。
【0020】そこで本実施態様では、パティキュレート
フィルタ16のパティキュレート捕集量を求め、このパ
ティキュレート捕集量が予め定められた上限しきい値よ
りも多くなったときにパティキュレートフィルタ16を
再生するようにしている。次にパティキュレートフィル
タ16の再生作用について詳細に説明する。本実施態様
では図2(A)に示されるように機関負荷を表すアクセ
ルペダルの踏み込み量DEPと機関回転数Nとにより定
まる機関運転状態領域が五つの領域I,II,III,
IV,Vに分割されている。
【0021】領域Iではパティキュレートフィルタ16
に流入する排気の温度がかなり高いために、外部からエ
ネルギを供給しなくてもパティキュレートフィルタ16
に捕集されているパティキュレートが自然に燃焼を開始
し、斯くしてパティキュレートフィルタ16が再生され
る。このようにパティキュレートフィルタ16が自然に
再生される自然再生方法を第1の再生方法と称する。
【0022】ところが、領域I以外の領域ではパティキ
ュレートフィルタ16は自然再生されないのでパティキ
ュレートフィルタ16を強制的に再生する必要がある。
そこで本実施態様では、パティキュレートフィルタ16
を強制的に再生するために三つの強制再生方法を備えて
いる。その一つ目は主燃料噴射時期を通常運転時よりも
遅角する方法である。主燃料噴射時期を通常運転時より
も遅角すると機関燃焼室から排出される排気の温度が高
くなるのでパティキュレートフィルタ16に流入する排
気の温度が高くなり、斯くしてパティキュレートフィル
タ16を再生することができる。このような再生方法を
第2の再生方法と称する。
【0023】二つ目は2次燃料噴射を行いつつEGR制
御弁25の開度DEGRを通常運転時よりも増大する方
法である。圧縮上死点周りに行われる主燃料噴射とは別
に燃料噴射弁7から膨張行程または排気行程に2回目の
燃料噴射すなわち2次燃料噴射を行うと、パティキュレ
ートフィルタ16が酸化雰囲気に維持されているのでこ
の2次燃料がパティキュレートフィルタ16において燃
焼し、斯くしてパティキュレートフィルタ16の温度が
高められる。さらに、このときEGR制御弁25の開度
DEGRを増大してEGRガス量を増大すると機関燃焼
室内に供給される新気量が減少するためにパティキュレ
ートフィルタ16に流入する排気の温度を容易に高める
ことができる。このような再生方法を第3の再生方法と
称する。なお、2次燃料噴射による燃料は機関出力にほ
とんど寄与しない。
【0024】三つ目は2次燃料噴射を行いつつ排気絞り
弁26の開度DEXを通常運転時よりも減少することに
よりパティキュレートフィルタ16を再生する方法であ
る。2次燃料噴射を行うと上述したようにパティキュレ
ートフィルタ16に流入する排気の温度が高められる。
さらに、このとき排気絞り弁26の開度DEXを減少し
てパティキュレートフィルタ16に流入する排気流量を
減少すると加熱すべき排気流量が減少せしめられるので
パティキュレートフィルタ16に流入する排気の温度を
さらに容易に高めることができる。このような再生方法
を第4の再生方法と称する。
【0025】第2の再生方法では、機関出力トルクが低
下しないように主燃料噴射量を増大する必要があるがそ
の増大量はわずかである。しかしながら、主燃料噴射時
期の遅角量には限界があるのでパティキュレートフィル
タ16を大幅にかつ速やかに昇温することができない。
第3の再生方法では、2次燃料噴射のために燃料が消費
されるが、パティキュレートフィルタ16を大幅にかつ
速やかに昇温することができる。第4の再生方法では2
次燃料噴射のための燃料に加えて、機関出力トルクが低
下しないように主燃料噴射量を増大する必要がある。し
かしながら、加熱すべき排気流量が減少されるので第3
の再生方法に比べてパティキュレートフィルタ16を大
幅にかつ速やかに昇温することができる。したがって、
第1の再生方法における燃料消費率が最も小さく、第2
の再生方法、第3の再生方法、第4の再生方法の順に燃
料消費率が大きくなり、第2の再生方法、第3の再生方
法、第4の再生方法の順に昇温性能が優れていることに
なる。
【0026】燃料消費率のことを考えると第2の再生方
法を用いるのが最も好ましい。ところが、領域IIIお
よびIVではパティキュレートフィルタ16に流入する
排気の温度が低いので第2の再生方法を用いるとパティ
キュレートフィルタ16の温度を十分に高めることがで
きない。同様に、領域IVで第3の再生方法を用いると
パティキュレートフィルタ16の温度を十分に高めるこ
とができず、領域IIIで第3の再生方法を用いると燃
料消費率が増大する。そこで領域IIでは第2の再生方
法を用い、領域IIIでは第3の再生方法を用い、領域
IVでは第4の再生方法を用いるようにしている。な
お、領域と各領域に対し設定される再生方法との対応関
係が図2(B)に示されている。
【0027】なお、領域Vではパティキュレートフィル
タ16に流入する排気の温度がかなり低く、このためパ
ティキュレートフィルタ16を再生するのが極めて困難
である。そこで、領域Vではパティキュレートフィルタ
16の再生作用を禁止するようにしている。ところで、
車両運転者に応じて機関運転状態が頻繁に属する領域が
異なる。ところが、機関運転状態が最も頻繁に属する領
域が例えば領域IIの場合、機関運転状態が例えば領域
IVに属しているときにパティキュレート捕集量が上限
しきい値よりも多くなったということでパティキュレー
トフィルタ16を第4の再生方法により再生するように
すると燃料消費率が好ましくなく増大する。むしろ、こ
のときにはパティキュレートフィルタ16の再生作用を
禁止し、次いで機関運転状態が領域IIに移行したとき
に第2の再生方法により再生した方が燃料消費率を低減
できる。また、機関運転状態が領域Iに移行して第1の
再生方法により再生するようにすると燃料消費率をさら
に低減できる。
【0028】そこで本実施態様では、機関運転状態履歴
に基づいて機関運転状態が最も頻繁に属する領域AFR
Qを領域I〜IVのうちから求め、この領域AFRQ、
およびこの領域に対し設定された再生方法よりも燃料消
費率が小さい再生方法が設定されている領域を選択し、
パティキュレート捕集量が上限しきい値よりも多くなっ
たときに機関運転状態が選択された領域(以下、選択領
域と称する)ASLCTに属さないときにはパティキュ
レートフィルタ16の再生作用を禁止し、次いで機関運
転状態が選択領域ASLCTに移行したときに、機関運
転状態が属する領域に対し設定された再生方法によりパ
ティキュレートフィルタ16を再生するようにしてい
る。
【0029】すなわち、機関運転状態が最も頻繁に属す
る領域AFRQが領域Iのときには選択領域ASLCT
は領域Iとなり、領域AFRQが領域IIのときには選
択領域ASLCTは領域Iおよび領域IIとなり、領域
AFRQが領域IIIのときには選択領域ASLCTは
領域I,領域IIおよび領域IIIとなり、領域AFR
Qが領域IVのときには選択領域ASLCTは領域I,
領域II,領域IIIおよび領域IVとなる。
【0030】図3は機関運転状態が最も頻繁に属する領
域AFRQが領域IIであり、したがって選択領域AS
LCTが領域Iおよび領域IIである場合を示すタイム
チャートを示している。図3においてONは各再生方法
によるパティキュレートフィルタ16の再生作用が実行
されていることを、OFFは各再生方法による再生作用
が停止されていることをそれぞれ表している。図3を参
照すると、時間aにおいてパティキュレート捕集量SP
が上限しきい値SPUよりも多くなる。このとき機関運
転状態が属する領域DOCAは領域IVであるのでパテ
ィキュレートフィルタ16の再生作用は行われない。次
いで時間bにおいて、領域DOCAが領域IIに移行す
ると第2の再生方法によりパティキュレートフィルタ1
6の再生作用が開始される。次いで時間cにおいて、領
域DOCAが領域Iに移行すると第1の再生方法により
再生される。上述したように領域Iではパティキュレー
トフィルタ16が自然再生されるのでこのとき第2の再
生方法が停止される。次いで時間dにおいて、領域DO
CAが再び領域IIに移行すると第2の再生方法が再び
実行される。次いで時間eにおいて、パティキュレート
捕集量SPが下限しきい値SPLよりも小さくなると第
2の再生方法が停止され、すなわちパティキュレートフ
ィルタ16の再生作用が完了する。
【0031】また、時間fにおいてパティキュレートフ
ィルタ16の再生作用が行われているときに領域DOC
Aが例えば領域IIIに、すなわち選択領域ASLCT
外に移行すると、パティキュレート捕集量SPが下限し
きい値SPLよりも大きくてもパティキュレートフィル
タ16の再生作用が停止される。このように本実施態様
では、選択領域ASLCTを機関運転状態履歴に基づい
て選択し、機関運転状態が選択領域ASLCTに属する
とパティキュレートフィルタ16が再生される。一方、
領域IからIVにはそれぞれ第1から第4の再生方法が
設定されている。したがって、複数の再生方法から少な
くとも一つの再生方法を機関運転状態履歴に基づいて選
択し、選択された再生方法によりパティキュレートフィ
ルタ16を再生しているという見方もできる。また、パ
ティキュレート捕集量SPが上限しきい値SPUよりも
大きい限り、機関運転状態が選択領域ASLCTに属す
る毎にパティキュレートフィルタ16が再生される。し
たがって、機関運転状態履歴に基づいてパティキュレー
トフィルタ16を再生すべき時期が定められているとい
う見方もできる。
【0032】ところで、例えば第4の再生方法のように
燃料消費率が大きい再生方法でもって一度に多量のパテ
ィキュレートを除去するのは好ましくない。一方、上限
しきい値SPUを小さくすると一回の再生作用において
除去されるべきパティキュレート量を低減できる。そこ
で本実施態様では、パティキュレートフィルタ16の再
生作用に用いられるべき再生方法の燃料消費率が大きい
ときには小さいときに比べて上限しきい値SPUを小さ
く定めるようにしている。その結果、パティキュレート
フィルタ16の再生作用に用いられるべき再生方法の燃
料消費率が大きいときには小さいときに比べて、一回の
再生作用において除去されるべきパティキュレート量が
少なくされる。
【0033】すなわち、機関運転状態が最も頻繁に属す
る領域AFRQが領域IVのときの上限しきい値SPU
が最も小さくされ、領域AFRQが領域IIIのときの
SPU、領域AFRQが領域IIのときのSPU、領域
AFRQが領域IのときのSPUの順に大きくされる。
図4は選択領域ASLCTを決定するためのルーチンで
ある。このルーチンは予め定められた設定時間毎の割り
込みによって実行される。
【0034】図4を参照すると、まずステップ50では
現在の機関運転状態が属している領域DOCAが図2
(A)のマップを用いて決定される。続くステップ51
では現在の領域DOCAが前回の処理サイクルにおける
領域AOLDと同じであるか否かが判別される。DOC
A=AOLDのときには次いでステップ52に進み、機
関運転状態の属する領域が同一に維持されている時間を
表すカウント値CAが1だけインクリメントされる。次
いでステップ56に進む。これに対し、ステップ51に
おいてDOCA≠AOLDのとき、すなわち現在の領域
DOCAが前回の領域AOLDから移行したときには次
いでステップ53に進み、カウント値CAが一定値CA
Tよりも大きいか否かが判別される。CA≦CATのと
きにはステップ55にジャンプする。CA>CATのと
きには次いでステップ54に進み、領域AOLDの頻度
S(AOLD)が1だけインクリメントされる。この場
合、カウント値CAは機関運転状態がAOLDに維持さ
れた時間を表しており、機関運転状態がAOLDに一定
時間以上維持されると頻度S(AOLD)が増大され
る。続くステップ55ではカウント値CAがクリアされ
る。次いでステップ56に進む。
【0035】ステップ56では現在の領域DOCAがA
OLDとして記憶される。続くステップ57では頻度S
(i)(i=I,II,III,IV)のうち最も大き
いものがAFRQとされる。続くステップ58ではAF
RQに基づいて選択領域ASLCTが決定される。図5
および図6はフラグ制御を実行するためのルーチンであ
る。このルーチンは予め定められた設定時間DLT毎の
割り込みによって実行される。
【0036】図5および図6を参照すると、まずステッ
プ60では現在の機関運転状態が属している領域DOC
Aが図2(A)のマップを用いて決定される。続くステ
ップ61では現在の領域DOCAが領域Iであるか否か
が判別される。現在の領域DOCAが領域Iでない(D
OCA≠“I”)ときには次いでステップ62に進み、
再生実行フラグXCRがセットされているか否かが判別
される。この再生実行フラグXCRは第2から第4の再
生方法によりパティキュレートフィルタ16を強制的に
再生すべきときにセットされ(XCR=“1”)、それ
以外はリセットされる(XCR=“0”)ものである。
再生実行フラグXCRがリセットされているときには次
いでステップ63に進み、再生要求フラグXRDがセッ
トされているか否かが判別される。この再生要求フラグ
XRDはパティキュレートフィルタ16を再生すべきと
きにセットされ(XRD=“1”)、それ以外はリセッ
トされる(XRD=“0”)ものである。再生要求フラ
グXRDがリセットされているときには次いでステップ
64に進み、単位時間当たりパティキュレートフィルタ
16に捕集されるパティキュレート量dCPが算出され
る。このパティキュレート量dCPは例えば燃料噴射弁
11から噴射される燃料量の積算値、吸入空気質量流量
Ga、機関回転数N、およびパティキュレートフィルタ
16のパティキュレート捕集効率の関数として予めRO
M32内に記憶されている。続くステップ65では本ル
ーチンの割り込み時間間隔DLTおよびdCPの積(d
CP・DLT)を積算することによりパティキュレート
フィルタ16のパティキュレート捕集量SPが算出され
る(SP=SP+dCP・DLT)。続くステップ66
では機関運転状態が最も頻繁に属する領域AFRQに基
づいて上限しきい値SPUが算出される。続くステップ
67ではパティキュレート捕集量SPが上限しきい値S
PUよりも大きいか否かが判別される。SP≦SPUの
ときには処理サイクルを終了する。SP>SPUのとき
には次いでステップ68に進み、再生要求フラグXRD
がセットされる。
【0037】再生要求フラグXRDがセットされたとき
にはステップ63からステップ69に進み、現在の領域
DOCAが選択領域ASLCTと一致するか否かが判別
される。DOCA≠ASLCTのときには次いでステッ
プ70に進み、再生実行フラグXCRがリセットされ
る。すなわちパティキュレートフィルタ16の再生作用
が禁止される。次いでステップ64に進み、パティキュ
レート捕集量SPの加算処理が行われる。これに対し、
DOCA=ASLCTのときには次いでステップ71に
進み、再生実行フラグXCRがセットされる。すなわち
パティキュレートフィルタ16の再生作用が開始され
る。
【0038】再生実行フラグXCRがセットされたとき
にはステップ62からステップ72に進み、単位時間当
たりパティキュレートフィルタ16から除去されるパテ
ィキュレート量dRPが算出される。このパティキュレ
ート量dRPは例えば再生方法、パティキュレートフィ
ルタ温度TPF、吸入空気質量流量Ga、および機関回
転数Nの関数として予めROM32内に記憶されてい
る。続くステップ73では本ルーチンの割り込み時間間
隔DLTおよびdRPの積の負値(−dRP・DLT)
を積算することによりパティキュレートフィルタ16の
パティキュレート捕集量SPが算出される(SP=SP
−dRP・DLT)。続くステップ74ではパティキュ
レートフィルタ16のパティキュレート捕集量SPが下
限しきい値SPLよりも小さいか否かが判別される。S
P≧SPLのときには処理サイクルを終了し、SP<S
PLのときには次いでステップ75に進み、再生実行フ
ラグXCRおよび再生要求フラグXRDがリセットされ
る。
【0039】一方、現在の領域DOCAが領域Iのとき
(DOCA=“I”)にはステップ61からステップ7
6に進み、第1の再生方法により単位時間当たりパティ
キュレートフィルタ16から除去されるパティキュレー
ト量dRPが算出される。続くステップ77ではパティ
キュレート捕集量SPが算出される(SP=SP−dR
P・DLT)。続くステップ78では再生実行フラグX
CRがリセットされる。
【0040】図7および図8は再生制御を実行するため
のルーチンである。このルーチンは予め定められた設定
時間毎の割り込みによって実行される。図7および図8
を参照すると、まずステップ100では再生実行フラグ
XCRがセットされているか否かが判別される。再生実
行フラグXCRがセットされているときには次いでステ
ップ101に進み、現在の機関運転状態が属している領
域DOCAが図2(A)のマップを用いて決定される。
続くステップ102では現在の領域DOCAが領域II
であるか否かが判別される。現在の領域DOCAが領域
II(DOCA=“II”)のとき、すなわち第2の再
生方法を行うべきときには次いでステップ103に進
み、主燃料噴射時期TMIの補正係数KT(>0)が算
出される。この補正係数KTは例えばパティキュレート
フィルタ温度TPF、吸入空気質量流量Ga、および機
関回転数Nの関数として予めROM32内に記憶されて
いる。続くステップ104では2次燃料噴射量QSIが
零にされる。続くステップ105ではEGR制御弁25
の開度DEGRの補正係数KEGRが零にされる。続く
ステップ106では排気絞り弁26の開度DEXの補正
係数KEXが零にされる。次いでステップ120に進
む。
【0041】現在の領域DOCAが領域IIでない(D
OCA≠“II”)ときにはステップ102からステッ
プ107に進み、現在の領域DOCAが領域IIIであ
るか否かが判別される。現在の領域DOCAが領域II
I(DOCA=“III”)のとき、すなわち第3の再
生方法を行うべきときには次いでステップ108に進
み、主燃料噴射時期TMIの補正係数KTが零にされ
る。続くステップ109では2次燃料噴射量QSIが算
出され、続くステップ110ではEGR制御弁開度DE
GRの補正係数KEGR(>0)が算出される。これら
2次燃料噴射量QSIおよび補正係数KEGRは例えば
パティキュレートフィルタ温度TPF、吸入空気質量流
量Ga、および機関回転数Nの関数として予めROM3
2内にそれぞれ記憶されている。続くステップ111で
は排気絞り弁開度DEXの補正係数KEXが零にされ
る。次いでステップ120に進む。
【0042】現在の領域DOCAが領域IIIでない
(DOCA≠“III”)とき、すなわち現在の領域D
OCAが領域IVのとき(DOCA=“IV”)、すな
わち第4の再生方法を行うべきときには次いでステップ
107からステップ112に進み、主燃料噴射時期TM
Iの補正係数KTが零にされる。続くステップ109で
は2次燃料噴射量QSIが算出され、続くステップ11
0ではEGR制御弁開度DEGRの補正係数KEGRが
零にされる。続くステップ111では排気絞り弁開度D
EXの補正係数KEX(<0)が算出される。この補正
係数KEXは例えばパティキュレートフィルタ温度TP
F、吸入空気質量流量Ga、および機関回転数Nの関数
として予めROM32内に記憶されている。次いでステ
ップ120に進む。
【0043】ステップ120では基本主燃料噴射時期T
MBが算出され、続くステップ121では基本主燃料噴
射時期TMBおよび補正係数KTから主燃料噴射時期T
MIが算出される(TMI=TMB+KT)。続くステ
ップ122では基本EGR制御弁開度DEGRBが算出
され、続くステップ123では基本EGR制御弁開度D
EGRBおよび補正係数KEGRからEGR制御弁開度
DEGRが算出される(DEGR=DEGRB+KEG
R)。続くステップ124では基本排気絞り弁開度DE
XBが算出され、続くステップ125では基本排気絞り
弁開度DEXBおよび補正係数KEXから排気絞り弁開
度DEXが算出される(DEX=DEXB+KEX)。
なお、基本主燃料噴射時期TMB、基本EGR制御弁開
度DEGRB、および基本排気絞り弁開度DEXは例え
ば吸入空気質量流量Gaおよび機関回転数Nの関数とし
て予めROM32内にそれぞれ記憶されている。
【0044】これまで述べてきた実施態様では、2次燃
料噴射を用いてパティキュレートフィルタ16にパティ
キュレートフィルタ加熱用の燃料を供給し、それにより
パティキュレートフィルタ16を再生するようにしてい
る。しかしながら、パティキュレートフィルタ16上流
の排気通路内に追加の燃料噴射弁を配置し、この追加の
燃料噴射弁からパティキュレートフィルタ16に加熱用
燃料を供給するようにしてもよい。また、これまで述べ
てきた実施態様では、排気絞り弁26の開度を制御する
ことによりパティキュレートフィルタ16に流入する排
気流量を制御するようにしている。しかしながら、機関
吸気通路内に配置されたスロットル弁10の開度を制御
することによりパティキュレートフィルタ16に流入す
る排気流量を制御するようにしてもよい。
【0045】さらに、パティキュレートフィルタ16の
強制再生方法として、パティキュレートフィルタ16に
電気ヒータを設けてパティキュレートフィルタ16を直
接加熱する方法、バーナを用いる方法、機関燃焼室で燃
焼せしめられる混合気の空燃比を通常運転時よりもリッ
チ側に変更する方法、或いは火花点火式内燃機関では点
火時期を通常運転時よりも遅角する方法を用いることが
できる。
【0046】
【発明の効果】エネルギ効率を高く維持しつつパティキ
ュレートフィルタを確実に再生することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】内燃機関の全体図である。
【図2】領域IからV、および各領域と再生方法との対
応関係を示す図である。
【図3】パティキュレートフィルタの再生作用を説明す
るためのタイムチャートである。
【図4】選択領域ASLCTを決定するためのフローチ
ャートである。
【図5】フラグ制御を実行するためのフローチャートで
ある。
【図6】フラグ制御を実行するためのフローチャートで
ある。
【図7】再生制御を実行するためのフローチャートであ
る。
【図8】再生制御を実行するためのフローチャートであ
る。
【符号の説明】
1…機関本体 11…燃料噴射弁 16…パティキュレートフィルタ 25…EGR制御弁 26…排気絞り弁
フロントページの続き Fターム(参考) 3G062 AA01 BA04 BA05 DA01 ED01 GA01 GA04 GA06 GA09 3G090 AA04 BA01 CA00 CB25 DA09 DA13 DA18 DA20 DB10 EA04 EA05 EA06

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排気中のパティキュレートを捕集するた
    めのパティキュレートフィルタを機関排気通路内に配置
    した内燃機関の排気浄化装置において、パティキュレー
    トフィルタを再生する再生手段を複数具備し、これら再
    生手段から少なくとも一つの再生手段を選択し、パティ
    キュレートフィルタを再生すべきときに該選択された再
    生手段によりパティキュレートフィルタを再生するよう
    にした内燃機関の排気浄化装置。
  2. 【請求項2】 前記複数の再生手段から少なくとも一つ
    の再生手段を機関運転状態履歴に基づいて選択するよう
    にした請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 【請求項3】 機関運転状態領域を複数の領域に分割
    し、各領域毎に異なる再生手段を設定し、前記選択され
    た再生手段が設定されている領域に機関運転状態が属す
    るときにパティキュレートフィルタを再生するようにし
    た請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. 【請求項4】 前記再生手段がパティキュレートフィル
    タを自然に再生する自然再生手段と、パティキュレート
    フィルタを強制的に再生する複数の強制再生手段とを具
    備し、これら強制再生手段はエネルギ効率および昇温性
    能が互いに異なっている請求項1に記載の内燃機関の排
    気浄化装置。
  5. 【請求項5】 排気中のパティキュレートを捕集するた
    めのパティキュレートフィルタを機関排気通路内に配置
    した内燃機関の排気浄化装置において、機関運転状態領
    域を複数の領域に分割し、これら領域から少なくとも一
    つの領域を機関運転状態履歴に基づいて選択し、機関運
    転状態が該選択された領域内に属するときにパティキュ
    レートフィルタを再生するようにした内燃機関の排気浄
    化装置。
  6. 【請求項6】 排気中のパティキュレートを捕集するた
    めのパティキュレートフィルタを機関排気通路内に配置
    し、パティキュレートフィルタに捕集されているパティ
    キュレート量を求めて該パティキュレート量が設定量よ
    りも多くなったときにパティキュレートフィルタを再生
    するようにした内燃機関の排気浄化装置において、パテ
    ィキュレートフィルタを再生する再生手段を複数具備
    し、機関運転状態領域を複数の領域に分割し、各領域毎
    に異なる再生手段を設定し、これら領域から少なくとも
    一つの領域を機関運転状態履歴に基づいて選択し、パテ
    ィキュレート量が設定量よりも多くなったときに機関運
    転状態が該選択された領域に属さないときにはパティキ
    ュレートフィルタの再生作用を禁止し、次いで機関運転
    状態が該選択された領域に属したときに該領域に対し設
    定された再生手段によりパティキュレートフィルタを再
    生するようにした内燃機関の排気浄化装置。
  7. 【請求項7】 前記選択された領域または再生手段に応
    じて前記設定値を変更するようにした請求項5に記載の
    内燃機関の排気浄化装置。
  8. 【請求項8】 排気中のパティキュレートを捕集するた
    めのパティキュレートフィルタを機関排気通路内に配置
    した内燃機関の排気浄化装置において、パティキュレー
    トフィルタを再生するために主燃料噴射時期を通常運転
    時よりも遅角する遅角再生手段と、パティキュレートフ
    ィルタを再生するために機関膨張行程または排気行程に
    2次燃料噴射を行うと共にEGRガス量を通常運転時よ
    りも増大する2次噴射EGR再生手段とを具備し、パテ
    ィキュレートフィルタを再生すべきときに機関負荷が予
    め定められた設定負荷よりも高いときには遅角再生手段
    によりパティキュレートフィルタを再生し、パティキュ
    レートフィルタを再生すべきときに機関負荷が該設定負
    荷よりも低いときには2次噴射EGR再生手段によりパ
    ティキュレートフィルタを再生するようにした内燃機関
    の排気浄化装置。
  9. 【請求項9】 排気中のパティキュレートを捕集するた
    めのパティキュレートフィルタを機関排気通路内に配置
    した内燃機関の排気浄化装置において、パティキュレー
    トフィルタに流入する排気流量を制御可能な排気流量制
    御手段を具備し、パティキュレートフィルタを再生する
    ために機関膨張行程または排気行程に2次燃料噴射を行
    うと共にEGRガス量を通常運転時よりも増大する2次
    噴射EGR再生手段と、パティキュレートフィルタを再
    生するために機関膨張行程または排気行程に2次燃料噴
    射を行うと共にパティキュレートフィルタに流入する排
    気流量を通常運転時よりも減少させる2次噴射排気流量
    再生手段とを具備し、パティキュレートフィルタを再生
    すべきときに機関負荷が予め定められた設定負荷よりも
    高いときには2次噴射EGR再生手段によりパティキュ
    レートフィルタを再生し、パティキュレートフィルタを
    再生すべきときに機関負荷が該設定負荷よりも低いとき
    には2次噴射排気流量再生手段によりパティキュレート
    フィルタを再生するようにした内燃機関の排気浄化装
    置。
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