JP2000204859A - 合成樹脂製縁貼材及びその補修方法 - Google Patents

合成樹脂製縁貼材及びその補修方法

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JP2000204859A
JP2000204859A JP774299A JP774299A JP2000204859A JP 2000204859 A JP2000204859 A JP 2000204859A JP 774299 A JP774299 A JP 774299A JP 774299 A JP774299 A JP 774299A JP 2000204859 A JP2000204859 A JP 2000204859A
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substrate
groove
cushion material
synthetic resin
section
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Yuichi Fujita
裕一 藤田
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Panefri Industrial Co Ltd
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Panefri Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 補修して末永く使用することができるよう
な、パッキン材の機能を備えた縁貼材を提供しようとす
る。 【解決手段】 硬質合成樹脂製の帯状基板と、軟質合成
樹脂製のクッション材とを着脱自在とし、そのために帯
状基板には長手方向に貫通する溝又は2本の突条を設
け、溝又は突条間の窪みの横断面を底で広がる形状にし
ておき、他方、クッション材は、横断面をΩ状にして内
部に空洞を持たせ、Ωの下端開口部には側方へ張り出す
突出片を設けておき、基板の溝又は窪み内にクッション
材の突出片を係止させて一体とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、合成樹脂製縁貼
材に関するものである。縁貼材は、合板や集成材で住宅
機材や家具を作る場合に、合板や集成材における木口面
の醜さを隠すために、木口面全体にわたって貼り付けら
れるもので、専ら美観の向上を目的として使用されるも
のである。
【0002】
【従来の技術】縁貼材に似たものとしてパッキン材があ
る。パッキン材は、2つの部材が突き合わせにされると
き、2つの部材間に生じる僅かな隙間を塞ぐためのもの
である。例えば、柱と引き戸との間に生じる隙間を塞ぐ
のに用いられるものである。だから、パッキン材は縁貼
材とは使用目的が本来異なっている。
【0003】ところが、最近は、パッキン材の機能を備
えた縁貼材が要求されるようになった。例えば、合板を
用いて食器棚又は流し台を作る場合に、食器棚又は流し
台本体の木口面に縁貼材を貼って、食器棚又は流し台の
美観を向上させるとともに、本体と扉との間の隙間を塞
ぎ、且つ扉の衝突音を和らげるために、パッキン材の機
能を備えた縁貼材が使用される。
【0004】パッキン材の機能を備えた縁貼材として
は、これまで満足なものがなかった。そこで、この出願
人はこのような縁貼材を合成樹脂で作ることとして、こ
れをさきに特許出願した。この特許出願は、特開平8−
4443号公報に掲載されて既に公知となっている。
【0005】また、最近は、家屋に初めから食器棚など
の家具を作り付けておくことが多くなった。これに伴い
家具に付設される縁貼材も品質の向上が要求され、10
年間位は支障なく使用できるようなものが要求されるに
至っている。しかし、パッキン材の機能を備えた縁貼材
は、衝撃を受けて傷み易いから、そのような長期にわた
る保証は困難である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この発明者
は、長期にわたる保証の代わりに、これを補修して末永
く使用できるようにすることを考えた。ところが、縁貼
材はもともと合板又は集成材に強固に接着されて合板又
は集成材と一体をなすものであるから、縁貼材全体を剥
がして新たなものに取り替えることは殆ど不可能であ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明者は、特開平8
−4443号公報の開示しているような、硬質基板と軟
質帯状体とからなる縁貼材では、それが機能を果たさな
くなるのは、専ら軟質帯状体が損傷したり劣化したりす
ることによるものであることに気付いた。だから、この
発明者は硬質基板をそのままにしておいて、軟質帯状体
すなわちクッション材だけを取り替えできるようにし
て、縁貼材を長期にわたって使用できることを保証しよ
うと企てた。
【0008】ところで、特開平8−4443号公報が開
示している縁貼材では、軟質帯状体すなわちクッション
材だけを取り替えることが困難である。それは、軟質帯
状体の側縁が基板に設けられた溝内に位置しており、溝
内で基板に接着又は溶着されているからである。とくに
この縁貼材が合板等の木口面に貼り付けられた状態で
は、軟質帯状体を基板から切り離すことが困難だからで
あり、またかりに切り離したとしても、新しい軟質帯状
体をこのような形で接着又は溶着することが困難だから
である。
【0009】この発明者は、軟質帯状体すなわちクッシ
ョン材の取り替えを容易にするためには、硬質基板の表
面に長手方向に貫通する溝を設けるだけでなく、溝を構
成する両側壁面上に突起を設け、溝底と突起との間に隙
間を設けておき、他方、クッション材は内部に空洞を持
った横断面がΩ状の長尺体とし、とくにその下端開口の
両側には側方へ張り出す突出片を設けておき、この突出
片を上記基板の溝底にある隙間内へ嵌め込んで、突出片
を溝内に係止させるのが適していることを見出した。
【0010】また、この発明者は、基板に溝を設けるこ
とは必ずしも必要でなく、代わりに基板に長手方向に沿
って延びる2本の突条を設けてもよいことを見出した。
すなわち、2本の突条を設けるときは、突条の間が上述
の溝と同様の構造となるので、突条の対向する側面上に
突起を設け、突条間の窪みを底で広くすることによっ
て、溝の場合と同様に、クッション材の突出片を底広の
側壁に係止させてクッション材を基板に固定することと
し、これによってクッション材を取り替え容易とするこ
とができることを見出した。この発明は、このような知
見に基づいて完成されたものである。
【0011】この発明は、硬質合成樹脂製の帯状基板
と、軟質合成樹脂製のクッション材とからなり、上記基
板は表面に長手方向に貫通する溝又は2本の突条を備
え、上記溝の横断面又は突条間の窪みの横断面を底で広
がる形状にし、他方、上記クッション材は内部に空洞を
持ち横断面がΩ状の長尺体からなり、下端の開口には側
方へ張り出す突出片を備えており、クッション材の突出
片を基板の溝内又は突条間の窪み内の底広の側壁に係止
させてクッション材を基板上に固定し、クッション材の
中高部を基板又は突条から突出させてなる、合成樹脂製
縁貼材を提供するものである。
【0012】上述のような構造の縁貼材では、クッショ
ン材が、内部に空洞を持ち横断面がΩ状の長尺体であっ
て、開口の両側にある突出片が基板の溝内又は突条間の
窪み内の底広の側壁に係止されているから、クッション
材は基板に向かう圧力を受けるだけでは基板上に安定に
固定されている。ところが、クッション材の幅を縮める
か、又はクッション材を長手方向に引き抜くと、クッシ
ョン材を基板から容易に取り除くことができる。そのあ
とで、同じ構造の新しいクッション材を基板の溝又は突
条間に挿入し、前と同様に突出片を底広の側壁に係止さ
せることによって、クッション材を基板に安定に固定さ
せることができる。こうして、この発明は、合成樹脂製
縁貼材を蘇生させることができる。従って、この発明
は、合成樹脂製縁貼材の補修方法をも提供するものであ
る。
【0013】また、上述のような構造のものは、これを
そのまま商品として提供することができるが、この構造
の商品は製造に手間を要する。なぜならば、この構造
は、硬質合成樹脂製の帯状基板と、軟質合成樹脂製のク
ッション材とを別々に作っておき、あとで基板にクッシ
ョン材を嵌めるという工程を経由しなければ作れないか
らである。とくに、あとで嵌めるという工程は、手間が
掛かり、能率的でない。そこで、上述のような構造のも
のは、クッション材の補修の際に採用することとして、
最初に縁貼材として提供するものは、さらに簡単な工程
で製造できる構造とすることが望ましい。
【0014】このような考えに立って生まれたものが以
下に述べる縁貼材である。すなわち、硬質合成樹脂製の
帯状基板と、軟質合成樹脂製のクッション材とからな
り、そのうちの硬質基板は、上述のような構造とする
が、クッション材だけは別の構造とするのである。具体
的に云えば、硬質基板は、表面に長手方向に貫通する溝
又は2本の突条を備え、上記溝の横断面又は突条間の窪
みの横断面を底で広がる形状にしておくが、クッション
材は、横断面が中高の帯状体からなるものとし、上記基
板の溝又は突条間の窪みを覆って基板上に位置させ、両
側縁を基板表面又は突条表面に接着又は溶着して基板上
に固定し、クッション材の中高部を基板又は突条から突
出させて合成樹脂製縁貼材とするのである。
【0015】このような構造の縁貼材は、基板とクッシ
ョン材とが初めから一体をなしており、しかもクッショ
ン材は基板の上に乗っているに過ぎないから、この縁貼
材は共押出成形法によって一挙に作ることができる。
【0016】また、上述の構造の縁貼材は、基板に底広
の溝又は窪みが作られており、これがクッション材によ
って覆われて隠されているに過ぎないから、クッション
材が機能を喪失したときは、クッション材を切り離すこ
とにより、基板の溝又は窪みを露出させることができ
る。従って、露出した溝又は窪みを利用して前述のよう
に新たなクッション材を固定することができる。すなわ
ち、新たなクッション材として、内部に空洞を持ち横断
面がΩ状の長尺体からなり、下端開口に側方へ突出する
突出片を備えたものを用いて、これを溝又は突条間の窪
み内に入れ、突出片を底広の側壁面に係止させて基板上
に固定し、こうして縁貼材に新たなクッション材を付設
して、クッション機能を回復させることができる。従っ
て、この発明は、このような縁貼材の補修方法をも提供
するものである。
【0017】
【発明の実施の形態】この発明をその実施の一例につい
て図面に基づき説明すると、次のとおりである。図1
は、この発明に係る縁貼材の一部切欠拡大斜視図であ
る。図2及び図3は、この発明に係る他の縁貼材の横断
面拡大図である。図4は、この発明に係る別の縁貼材の
斜視図である。図5は、この発明に係るさらに別の縁貼
材の横断面拡大図である。図6は、この発明に係る縁貼
材の補修方法の一例を示した縁貼材の横断面拡大図であ
る。
【0018】図1において、この発明に係る縁貼材は、
硬質合成樹脂製の帯状基板1と軟質合成樹脂製のクッシ
ョン材2とで構成されている。クッション材2は、内部
に空洞を持ち、横断面が中高の長尺体であって、中高部
を基板1から突出させて基板1上に固定されている。基
板1は表面に長手方向に貫通する溝11を備えている。
ここまでは、従来の縁貼材と同じである。
【0019】この発明に係る縁貼材は、基板1に形成さ
れた溝11の両側壁面上に、突起12が形成されている
点で、従来の縁貼材と異なっている。この突起12は、
なるべく溝11の開口寄りのところに設けることとす
る。その結果、溝11内には溝底と突起12との間に、
段差のある隙間13が形成されている。こうして溝11
の横断面は、底で広がる底広形状となっている。この点
で、基板1は従来の基板と異なっている。
【0020】また、図1の縁貼材はクッション材2の形
状においても、従来のものと異なっている。すなわち、
クッション材2は、内部に空洞を持ち、横断面がΩ状の
長尺体からなり、下端の開口には側方へ張り出す突出片
21を備えている。クッション材2は、突出片21を基
板1の隙間13内へ挿入して、突出片21が溝11にお
ける底広の側壁に係止されることによって、基板1に固
定されている。これらの点でこの発明の縁貼材は従来の
ものとは異なっている。
【0021】図1では、基板1に溝11を設け、溝内に
突起12と隙間13とを設けた例を示したが、このよう
にすることは容易でないことがある。それは、基板1と
しては、厚みが1mm程度の薄いものが多いからであ
る。そこで、基板1の厚みが薄い場合には、図2に示し
たように、基板1の表面上に長手方向に延びる2本の突
条14を設け、突条14の対向する面上に突起12を設
ける。すると、突条14の間に形成された窪み15は、
図1における溝11と同じような作用をすることとな
る。
【0022】図2では、突条14の対向する側面上に突
起12を設けている。このとき、突起12は、図に示す
ように、下向きの傾斜を持ち、窪み15の中心に近づく
ほど窪みの底に近づくようになっていてもよい。する
と、窪み15内には底と突起12との間に隙間13が形
成される。他方、クッション材2は、図1の場合と同様
に、横断面がΩ状とされ、下端には側方へ張り出す突出
片21が設けられている。このようなクッション材2を
基板1の窪み15内へ挿入し、突出片21を窪み15に
おける底広の側壁に係止させる。このとき、クッション
材2は、下端の開口に両側縁をつなぐ連結片22を備え
ていてもよい。なお、連結片22は薄くて柔軟性を持つ
ものとするが、しなやか過ぎて不都合であれば、硬質樹
脂で構成してもよい。こうして作られたものが、この発
明に係る縁貼材である。
【0023】図1では基板1に溝11を設けた例を示
し、図2では基板1に2本の突条14を設けた例を示し
たが、1つの基板に溝11と突条14とを同時に設ける
こともできる。図3は、基板1上に溝11と突条14と
を同時に設けた例を示している。
【0024】図1ないし図3に示した縁貼材は、これを
まとめて云えば、硬質基板1が表面に長手方向に貫通す
る溝11又は2本の突条14を備え、溝11の横断面又
は突条間の窪み15の横断面を底で広がる形状としてお
り、他方、クッション材2は内部に空洞を持ち、横断面
がΩ状の長尺体からなり、下端の開口には側方へ張り出
す突出片21を備えており、クッション材2の突出片2
1を基板1の溝11又は突条14間の窪み15内の底広
の側壁に係止させて、クッション材2を基板1上に固定
し、クッション材2の中高部を基板1又は突条14から
突出させて構成されている。このように定義されるもの
が、この発明に係るΩ状クッションの縁貼材である。
【0025】Ω状クッションの縁貼材は、クッション材
2が軟質合成樹脂で作られ、突出片21を溝11又は窪
み15の底広の側壁に係止させて、基板1上に固定され
ているから、クッション材2は基板1から簡単には離脱
しない。また、クッション材2は中高部を基板1又は突
条14から突出させて内部に空洞を含んでいるから、中
高部に圧力が加えられると、中高部は容易に凹み、最後
は溝11又は窪み15内に入り込むので、長手方向全体
にわたって空隙を充填することができ、従ってパッキン
材としての役目を充分に果たす。
【0026】Ω状クッションの縁貼材が、パッキン材と
しての機能を果たさなくなったときには、クッション材
2を取り替えて、パッキン材としての機能を回復させる
ことができる。それには次のようにする。まず、クッシ
ョン材2を基板1から取り出し、そのあとへさきのクッ
ション材2と同じ構造を持った新しいクッション材2を
挿入する。このときの取り出しと挿入は容易にすること
ができる。それは、クッション材2が軟質合成樹脂で作
られ、内部に空洞を持ち横断面がΩ状となっているため
に、クッション材2は幅を縮めることが容易であり、幅
を縮めると突出片21が引き込み、底広断面形状の溝又
は窪み壁による係止が容易に解けるからである。こうし
て、クッション材2を新しいものと取り替えることがで
き、それにより縁貼材にパッキン材としての機能を永く
保持させることができる。
【0027】Ω状クッションの縁貼材は、基板1とクッ
ション材2とが別体として作られているから、前述のよ
うに、製造に手間がかかる。これに比べて、図4及び図
5に示したものは、基板1とクッション材2とが初めか
ら一体にされているから、製造が容易である。反面、パ
ッキン材としての機能では、図4及び図5のものは、図
1ないし図3のものと大きく異ならない。
【0028】図4に示した縁貼材は、基板1の構造の点
では、図1に示したものと同じである。すなわち、基板
1は表面に長手方向に貫通する溝11を備え、溝の両側
壁の開口寄りのところに突起12が付設されていて、溝
底と突起12との間に隙間13が形成されている。こう
して、溝11は底で広がる形の横断面を持ったものとな
っている。
【0029】図4に示した縁貼材が、図1に示した縁貼
材と異なるのはクッション材3の形状である。図4のク
ッション材3は、軟質合成樹脂製の帯状体が円弧状の横
断面を持つように湾曲されただけの形状のもので、中高
の横断面を持った長尺体である。クッション材3は空洞
を持っていると云えるかも知れないが、両側縁には側方
へ張り出す突出片を備えていない。
【0030】また、図4に示した縁貼材では、クッショ
ン材3の基板1への取付位置が、図1に示した縁貼材と
異なっている。図4のクッション材3は、溝11に跨が
り、溝11を覆って基板上に位置し、両側縁を基板1上
に接着又は溶着されて固定されている。この固定を強固
なものにするためには、基板1から硬質合成樹脂製の基
礎16を突設しておき、その先にクッション材3を接着
又は溶着することが好ましい。こうして、クッション材
3は、溝11を隠して基板1から中高に突出している。
【0031】図5に示した縁貼材では、基板1が2本の
突条14と突起12とを備え、突条14間に底広状横断
面を持った窪み15を形成しており、そのような基板1
にクッション材3を接着又は溶着して作られている。図
5の基板1は、図2の縁貼材で用いられている基板1と
実質的に同じである。図5のクッション材3は、図4の
クッション材3と同様に、軟質合成樹脂製帯状体を横断
面が円弧状になるように湾曲しただけのもので、両側縁
を突条14の先端面に溶着されて、窪み15を完全に覆
う状態で基板上に固定されている。
【0032】図4及び図5に示した縁貼材では、横断面
が円弧状に湾曲されただけのクッション材3が基板1に
接着又は溶着されている。そこで図4及び図5に示した
縁貼材を円弧状クッションの縁貼材という。円弧状クッ
ションの縁貼材では、クッション材3が基板1上に接着
又は溶着されて基板1から中高に突出していて、外力が
加えられるとクッション材3が容易に変形して凹むこと
ができ、凹んだ部分は最後には溝11又は窪み15内に
入り込むことができ、外力がなくなると容易に元の形に
戻る。従って、円弧状クッションの縁貼材もパッキン材
としての役目を充分に果たす。
【0033】しかし、クッション材3が変形を繰り返す
間に弾力を失い、又は亀裂を生じて、縁貼材がパッキン
材としての役目を果たさなくなることがある。図6は、
このようなときにクッション材3を取り替えて、この発
明の縁貼材にパッキン材としての機能を回復させる方法
を示している。この発明は、こうして縁貼材を補修する
方法を含んでいる。
【0034】図6は、そのうちの(a)で示すように、
硬質基板1とクッション材3とからなる縁貼材を用いた
場合を示している。その縁貼材では、基板1が表面に長
手方向に貫通する溝11を備えるとともに2本の突条1
4を備え、さらに突条14の対向する側面に突起12を
設けて、突条14間の窪み15を兼ねている溝11に、
底で広がる形状の横断面を持たせており、クッション材
3が横断面が中高の帯状体からなり、基板1の溝11を
覆って基板上に位置し、両側縁を突条14の先端面上に
溶着されている。
【0035】このような縁貼材を長期間使用した結果、
縁貼材がパッキン材としての機能を喪失した場合には、
図6の(a)に示したようにクッション材3をなるべく
根元から切り取り、クッション材3を捨てる。このと
き、クッション材3は両側縁が基板上に露出しているか
ら、根元から切り取ることが容易である。次いで、図6
の(b)に示すように、新たなクッション材2を用意す
る。新たなクッション材2は、軟質合成樹脂製の帯状体
を横断面がΩ状になるように屈曲し、内部に空洞を持た
せるとともに、下端の開口には側方へ張り出す突出片2
1を備えたものとする。クッション材2の突出片21を
溝11内に入れ、突出片21を溝内の底広側壁に係止さ
せてクッション材2を基板1に固定する。こうして補修
された縁貼材は、図3に示した縁貼材であって、パッキ
ン材としての機能を充分に果たすものとなる。
【0036】基板1を構成する硬質合成樹脂としては、
硬質塩化ビニル樹脂、ABC樹脂(アクリロニトリル・
ブタジエン・スチレン共重合体)、ポリプロピレン等を
用いることができ、軟質合成樹脂製クッション材2を構
成する樹脂としては、軟質塩化ビニル樹脂、低密度ポリ
エチレン、サンプレーン(三菱化学ビニール社製)、P
Sエラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマーな
どを用いることができる。基板1とクッション材2とを
接着するには接着剤を用いてもよいが、これらを構成す
る樹脂として同系統のもの、例えば基板1に硬質塩化ビ
ニル樹脂を用い、クッション材2に軟質塩化ビニル樹脂
を用いるときは、両者を溶着することが好ましい。
【0037】硬質基板1は、その厚みが0.8〜15m
mの範囲内にある。また溝11が設けられた部分に残存
する厚みは0.5mm以上とするのが適している。ま
た、溝11の深さは0.3〜7.0mm、溝の幅を1.
5〜30mmの範囲内とすることが好ましい。クッショ
ン材2及び3の厚みを1.5mm以下とし、クッション
材2及び3の中高部を基板1の表面又は突条14の先端
面から0.3〜10mmの範囲内の高さだけ突出させる
ことが好ましい。
【0038】
【発明の効果】この発明に係る縁貼材は、硬質合成樹脂
製の帯状基板と、横断面が中高の軟質合成樹脂製クッシ
ョン材とで作られているから、この縁貼材はΩ状クッシ
ョンの縁貼材でも円弧状クッションの縁貼材でも、何れ
も合成樹脂の押し出し成形法によって容易に製造するこ
とができる。とくに基板と帯状体とを共押出成形法によ
るときは、円弧状クッションの縁貼材を一挙に製造する
ことができる。
【0039】またこの縁貼材は、基板が表面に長手方向
に貫通する溝又は2本の突条を備え、クッション材は中
高となって中高部を基板から突出させているから、中高
部に圧力が加えられるとクッション材は容易に凹み、圧
力が除かれるとクッション材は容易に元の形に戻り、凹
んだクッション材は最後には溝又は窪み内へ入り込むこ
ととなるので、縁貼材はパッキン材としての役目を充分
に果たすことができる。さらにクッション材がパッキン
材としての機能を果たさなくなったときには、クッショ
ン材を基板から取り出して、容易に新しいクッション材
と取り替えて、パッキン材としての機能を回復させるこ
とができる。その結果、この縁貼材は長期間にわたって
使用できることとなる。
【0040】また、初めに円弧状クッションの縁貼材と
して供給した場合には、クッション材が基板又は突条間
の窪みを覆って、クッション材が基板表面又は突条表面
に接着又は溶着されているので、クッション材が機能を
喪失した場合に、クッション材を根元から切り離すこと
が容易である。クッション材を切り離すと、基板の表面
には長手方向に貫通する溝又は2本の突条が露出するの
で、溝又は突条間の窪み内に新たなクッション材を挿入
することが容易である。しかも、この溝又は窪みの横断
面は底で広がる形状にされている。そこで、新たに別の
クッション材を用意し、新たなクッション材を内部に空
洞を持ち横断面がΩ状の軟質合成樹脂製長尺体とし、下
端開口の両側には側方へ張り出す突出片を備えたものと
し、この突出片を溝内又は窪み内へ挿入すると、突出片
を溝又は窪みの側壁に係止させることができる。こうし
て、クッション材を容易に取り替えることができる。従
って、縁貼材にパッキン材としての役目を回復させるこ
とができ、また縁貼材を補修して永く使用できるように
することができる。
【0041】また、初めからΩ状クッションの縁貼材と
して供給するときは、クッション材の幅を縮め、又はク
ッション材を長手方向に引っ張ることにより容易にクッ
ション材を基板から外すことができる。そこで、クッシ
ョン材が機能を喪失した場合には、上述のようにしてク
ッション材を基板から取り除き、別にこれまでと同じ構
造を持ったクッション材を新たに用意し、これを上述の
場合と同様に基板に固定してクッション材を容易に取り
替えることができる。こうして縁貼材の蘇生をはかり、
縁貼材を補修して永く使用できるようにすることができ
る。この発明は、このような利益を与えるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る合成樹脂製縁貼材の一部切欠拡
大斜視図である。
【図2】この発明に係る他の合成樹脂製縁貼材の横断面
拡大図である。
【図3】この発明に係るさらに別の合成樹脂製縁貼材の
横断面拡大図である。
【図4】この発明に係るさらに他の合成樹脂製縁貼材の
一部切欠拡大斜視図である。
【図5】この発明に係るさらに別の合成樹脂製縁貼材の
横断面拡大図である。
【図6】この発明に係る合成樹脂製縁貼材の補修方法を
示した合成樹脂製縁貼材の横断面拡大図である。
【符号の説明】
1 硬質合成樹脂製基板 2、3 軟質合成樹脂製クッション材 11 溝 12 突起 13 隙間 14 突条 15 窪み 16 基礎 21 突出片 22 連結片

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬質合成樹脂製の帯状基板と、軟質合成
    樹脂製のクッション材とからなり、上記基板は、表面に
    長手方向に貫通する溝又は2本の突条を備え、上記溝の
    横断面又は突条間の窪みの横断面を底で広がる形状に
    し、他方、上記クッション材は、内部に空洞を持ち横断
    面がΩ状の長尺体からなり、下端の開口には側方へ張り
    出す突出片を備えており、クッション材の突出片を基板
    の溝内又は突条間の窪み内の底広の側壁に係止させて、
    クッション材を基板上に固定し、クッション材の中高部
    を基板又は突条から突出させてなる合成樹脂製縁貼材。
  2. 【請求項2】 硬質合成樹脂製の帯状基板と、軟質合成
    樹脂製のクッション材とからなり、上記基板は表面に長
    手方向に貫通する溝又は2本の突条を備え、上記溝の横
    断面又は突条間の窪みの横断面を底で広がる形状にし、
    他方、上記クッション材は、横断面が中高の帯状体から
    なり、上記基板の溝又は突条間の窪みを覆って基板上に
    位置し、両側縁を基板表面又は突条表面に接着又は溶着
    されて、中高部を基板又は突条から突出させてなる合成
    樹脂製縁貼材。
  3. 【請求項3】 硬質合成樹脂製の帯状基板と、軟質合成
    樹脂製のクッション材とからなり、上記基板は表面に長
    手方向に貫通する溝又は2本の突条を備え、上記溝の横
    断面又は突条間の窪みの横断面を底で広がる形状にし、
    他方、上記クッション材は、内部に空洞を持ち横断面が
    Ω状の長尺体からなり、下端の開口には側方へ張り出す
    突出片を備えており、クッション材の突出片を基板の溝
    内又は突条間の窪み内の底広の側壁に係止させてクッシ
    ョン材を基板上に固定し、クッション材の中高部を基板
    又は突条から突出させてなる合成樹脂製縁貼材を使用
    し、クッション材が機能を喪失したとき、クッション材
    の突出片と底広の側壁との間の係止を解いて古いクッシ
    ョン材を取り出し、その後同じ構造を持った新たなクッ
    ション材を基材の溝内又は窪み内に入れ、クッション材
    の突出片を基板の溝内又は突条間の窪み内の底広の側壁
    に係止させてクッション材を基板に固定し、クッション
    材の中高部を基板又は突条から突出させておくことを特
    徴とする、合成樹脂製縁貼材の補修方法。
  4. 【請求項4】 硬質合成樹脂製の帯状基板と、軟質合成
    樹脂製のクッション材とからなり、上記基板は表面に長
    手方向に貫通する溝又は2本の突条を備え、上記溝の横
    断面又は突条間の窪みの横断面を底で広がる形状にし、
    他方、上記クッション材は横断面が中高の帯状体からな
    り、上記基板の溝又は突条間の窪みを覆って基板上に位
    置し、両側縁を基板表面又は突条表面に接着又は溶着さ
    れて中高部を基板又は突条から突出させてなる合成樹脂
    製縁貼材を使用し、クッション材が機能を喪失したと
    き、クッション材を基板から切り離し、別に新たなクッ
    ション材を用意し、新たなクッション材は内部に空洞を
    持ち横断面がΩ状の長尺体からなり、下端の開口に側方
    へ張り出す突出片を備えたものとし、クッション材の突
    出片を基板の溝内又は突条間の窪み内の底広の側壁に係
    止させてクッション材を基板上に固定し、クッション材
    の中高部を基板又は突条から突出させておくことを特徴
    とする、合成樹脂製縁貼材の補修方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102624329B1 (ko) * 2022-07-07 2024-01-12 전재원 방풍부재

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