JP2000202933A - 遮音材 - Google Patents

遮音材

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JP2000202933A
JP2000202933A JP11008799A JP879999A JP2000202933A JP 2000202933 A JP2000202933 A JP 2000202933A JP 11008799 A JP11008799 A JP 11008799A JP 879999 A JP879999 A JP 879999A JP 2000202933 A JP2000202933 A JP 2000202933A
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JP
Japan
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absorbing material
sound absorbing
sound
fiber
weight
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JP11008799A
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English (en)
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Koichi Nemoto
好一 根本
Yoshito Matsuoka
義人 松岡
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 重量を増加させることなく空気ばね定数の著
しい低減により動的ばね定数を小さくし、遮音性能を大
幅に向上させた遮音材を提供すること。 【解決手段】 表面に空気の逃げ道となる多孔質空間が
設けられている遮音材とする。多孔質空間として設置す
る第2吸音材層12は、平均繊維径が5デニール以上、
平均見かけ密度が0.005〜0.1g/cm3 、厚み
が1〜50mmであることが望ましく、また、空気ばね
低減効果を最も効率的に発揮させるために、多孔質空間
(第2吸音材層12)が吸音材(第1吸音材層11)の
両側に設置されていることが望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、騒音を低減させる
ために用いる遮音材の材料組成と構造に関するものであ
る。遮音材は、住宅、道路、工場、自動車用など多種多
様の使われ方をしている。本発明では、特に自動車用遮
音材として、ダッシュインシュレータ、フロアインシュ
レータ等の車室内の静粛性を向上させるために用いられ
る内装部品の遮音材の材料組成及び構成に関して詳細を
説明する。
【0002】
【従来の技術】従来の自動車用内装材の中で、車室内の
静粛性に大きく影響するものとして、ダッシュインシュ
レータ、フロアインシュレータの性能がある。以下、図
3の車両での遮音材設置例を示す模式図、図4の従来の
ダッシュインシュレータの断面模式図、図5の従来のフ
ロアインシュレータの断面模式図を用いて説明する。
【0003】自動車用ダッシュインシュレータ1は、エ
ンジンルーム2と車室3内の隔壁となる車体パネル4上
に、吸音材層5と表皮層6を設置したものが多い。この
ような構成とすることで、車体パネル4、吸音材層5、
表皮層6により、吸音材層5を中間層とする2重壁遮音
構造をとることが可能である。(図3,図4参照)
【0004】従来の吸音材層の材料としては、天然繊維
や合成繊維を主体繊維として樹脂成分で繊維同士を接着
させた吸音材であるフェルトやポリウレタンフォーム等
の多孔質基材からなるものが多い。また、表皮層として
は、充填材を混入した塩化ビニルシート、ゴムシート等
が代表的である。
【0005】フロアインシュレータ7は、車室3を外部
と区画する車体パネル4の車室3内側に位置し、エンジ
ンルーム2および車外から車室3内へ騒音が伝達される
ことを防止する役目を持っている。ダッシュインシュレ
ータ1と同様に、吸音材層8とバッキング層9の2層構
造を設置している。
【0006】吸音材層8は、ダッシュインシュレータ1
と同様に、フェルト、ポリウレタンフォーム、不織布等
の多孔質材料によって形成されており、バッキング層9
は、充填材を混入したEVA(エチレンビニルアセテー
ト)材シート、ポリエチレンシート等の通気性のない材
料で形成されている。また、カーペット表皮10は、ポ
リエステルやナイロン繊維から構成されている。(図
3,図5参照)
【0007】ここで、フェルトは賦形性が悪いために、
パネルとの密着性が十分ではなく、一般的に遮音性能が
劣る。さらに、天然繊維が含まれているため品質上の安
定性に欠け、加えて繊維間の結合が弱いために経時的な
へたりを生ずる、という欠点があった。また、ウレタン
フォームはリサイクルが困難であり、フェルトに比べて
硬いため遮音性能も劣っているものが多い。
【0008】かかる欠点を改善するために、特開昭62
−223357号公報、特開平4−272263号公
報、特開平4−185754号公報には、ポリエステル
等の合成繊維不織布を用いた遮音材が開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】遮音材において、動的
ばね定数は遮音性能を決定する大きな要因であり、基本
的には動的ばね定数が小さいほど遮音性能を高く設定す
ることができる。上記、ポリエステル等の合成繊維不織
布を用いた遮音材では、主繊維やバインダー繊維の材料
配合により、平均繊維径や見かけ密度を変えたりするこ
とが容易である。特に、熱融着繊維(バインダー繊維)
を用いるサーマルボンドタイプの合成繊維製不織布で
は、バインダー繊維の配合量等を変えることで任意に動
的ばね定数をコントロールすることが可能である。
【0010】ここで、繊維集合体からなる遮音材におい
て、動的ばね定数は、繊維そのものが持つ剛性により発
生する繊維ばね定数と、繊維間に介在する空気に起因し
た空気ばね定数の和で表される。
【0011】上記動的ばね定数のコントロール手法は主
に繊維ばね定数を変化させる手法であり、空気ばねにつ
いては、形成された吸音材の多孔質空間により決めら
れ、その遮音性能に及ぼす影響が充分に解明されておら
ず、従って、空気ばね定数のコントロール手法に関して
もほとんど考慮されていない、という課題があった。
【0012】本発明は、このような従来技術の有する課
題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところ
は、重量を増加させることなく空気ばね定数の著しい低
減により動的ばね定数を小さくし、遮音性能を大幅に向
上させた遮音材を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究した結果、空気ばねは遮音材内に
介在する空気の動き易さ、換言すれば、空気の拘束力に
起因することを見出した。そこで、繊維集合体からなる
遮音材において、吸音材の表面に空気の逃げ道となる低
密度の多孔質空間を設けることで、上記課題が解決され
ることを見出し、本発明に至った。
【0014】以下、本発明の作用を説明する。上記のよ
うにして吸音材の表面に形成した多孔質空間は、吸音材
に拘束されている空気の逃げ道となり、結果的に空気ば
ね定数の低減に有効な役割を果たす。本発明によれば、
表皮材の重量あるいは吸音材の重量や厚みを増大させる
ことなく、遮音性能を向上させることが可能である。効
果としては、全周波数領域での騒音低減、特に1KHz
以下の周波数領域における騒音低減効果が可能である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明による遮音材の実施
の形態を添付図面を参照して詳細に説明する。図1に、
ダッシュインシュレータを例にした本発明の適用模式図
を示す。フロアインシュレータの場合も同様の考え方で
適用可能であるが、繊維構成としては反発力を向上させ
る必要があり、13デニールコンジュケート繊維のよう
な反発力に優れる繊維の配合が必要となる。
【0016】構成を説明する。車体パネル4上に吸音材
層が2層形成されている。第2吸音材層12は、空気ば
ね低減のための多孔質空間である。第1吸音材層11
は、従来の吸音材としての機能を持つものである。
【0017】第1吸音材層11と第2吸音材層12の位
置関係(表皮層13に近い方に第1吸音材層11を設置
する場合と第2吸音材層12を設置する場合)では、理
論的には、第2吸音材層12を表皮層13側に設置した
場合の方が好ましいと考えられる。これは、ばね定数と
しては位置関係に影響されないが、吸音性能を考慮した
場合、車体パネル4から侵入した空気伝播音は吸音材層
で吸収されて熱エネルギーに変換される。その場合、第
2吸音材層12が表皮層13側に設置されていると、第
1吸音材層11の背後空気層としての機能が得られ、吸
音性能が向上するからである。
【0018】本発明の繊維集合体からなる遮音材は、上
述のごとく、その表面に空気の逃げ道となる多孔質空間
が設けられている。本発明において、多孔質空間として
設置する吸音材層は、平均繊維径が5デニール以上、平
均見かけ密度が0.005〜0.1g/cm3 、厚みが
1〜50mmであることが前提条件となる。平均見かけ
密度が0.1g/cm3 を超えると、平均繊維径を大き
くしても空気ばね低減効果を十分に確保することが困難
になる。
【0019】さらに、空気ばね低減効果を最も効率的に
発揮させるためには、多孔質空間が吸音材の両側に設置
されていることが望ましい。このような構成とすること
で、吸音材に拘束されている空気の逃げ道が2倍とな
り、さらなる動的ばね定数の低減、結果的には遮音性能
の向上につなげることができる。
【0020】本発明において、繊維の材質としては、天
然繊維でも、合成繊維でも、さらにはこれらの混成品で
もかまわないが、コスト、成形性、耐久性、加工後の性
能安定性等から、ポリエステル繊維であることが最も好
ましく、また、繊維集合体としては、取り扱い上不織布
であることが好ましい。
【0021】本発明において、吸音材を構成する不織布
は、少なくとも2種類のポリエステル繊維からなり、一
部はポリエチレンテレフタレート繊維であり、他の繊維
は、鞘部の融点が芯材の融点より少なくとも20℃以上
低い共重合ポリエステルである芯鞘構造を有するポリエ
ステル繊維であることが好ましい。
【0022】本発明による遮音材は、車両の内装材、特
には、自動車用ダッシュインシュレータやフロアインシ
ュレータといった部品として好適に用いることができ
る。
【0023】以下、本発明による遮音材の実施の形態
を、実施例、比較例により更に詳細に説明するが、本発
明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0024】(実施例1)繊維集合体として、2デニー
ル偏平断面ポリエステル繊維:70重量%、6デニール
コンジュケート繊維:10重量%、2デニールの芯鞘タ
イプのバインダーポリエステル繊維(鞘部融点110
℃):20重量%、面密度800g/m2 の不織布を用
いて、厚み25mmの第1吸音材層とした。また、空気
ばね低減のために設置する多孔質層としては、13デニ
ールコンジュケート繊維:80重量%、6デニールコン
ジュケート繊維:10重量%、2デニールの芯鞘タイプ
のバインダーポリエステル繊維(鞘部融点110℃):
10重量%、面密度200g/m2 の不織布を用いて、
厚み5mmの第2吸音材層とした。これらを貼り合わせ
て、吸音サイズ300×300mm角、厚さ10mm,
30mmに成形した。
【0025】(実施例2)第1吸音材層は、実施例1と
同様に作製した。また、空気ばね低減のために設置する
多孔質層としては、13デニールコンジュケート繊維:
50重量%、6デニールコンジュケート繊維:40重量
%、2デニールの芯鞘タイプのバインダーポリエステル
繊維(鞘部融点110℃):10重量%、面密度200
g/m2 の不織布を用いて、厚み5mmの第2吸音材層
とした。これらを貼り合わせて、吸音サイズ300×3
00mm角、厚さ10mm,30mmに成形した。
【0026】(実施例3)第1吸音材層は、実施例1と
同様に作製した。また、空気ばね低減のために設置する
多孔質層としては、13デニールコンジュケート繊維:
10重量%、6デニールコンジュケート繊維:80重量
%、2デニールの芯鞘タイプのバインダーポリエステル
繊維(鞘部融点110℃):10重量%、面密度200
g/m2 の不織布を用いて、厚み5mmの第2吸音材層
とした。これらを貼り合わせて、吸音サイズ300×3
00mm角、厚さ10mm,30mmに成形した。
【0027】(実施例4)繊維集合体として、1.5デ
ニール丸型断面ポリエステル繊維:70重量%、6デニ
ールコンジュケート繊維:10重量%、2デニールの芯
鞘タイプのバインダーポリエステル繊維(鞘部融点11
0℃):20重量%、面密度800g/m2 の不織布を
用いて、厚み25mmの第1吸音材層とした。また、空
気ばね低減のために設置する多孔質層としては、実施例
1と同様の第2吸音材層を作製した。これらを貼り合わ
せて、吸音サイズ300×300mm角、厚さ10m
m,30mmに成形した。
【0028】(実施例5)繊維集合体として、0.8デ
ニール丸型断面ポリエステル繊維:70重量%、6デニ
ールコンジュケート繊維:10重量%、2デニールの芯
鞘タイプのバインダーポリエステル繊維(鞘部融点11
0℃):20重量%、面密度800g/m2 の不織布を
用いて、厚み25mmの第1吸音材層とした。また、空
気ばね低減のために設置する多孔質層としては、実施例
1と同様の第2吸音材層を作製した。これらを貼り合わ
せて、吸音サイズ300×300mm角、厚さ10m
m,30mmに成形した。
【0029】(実施例6)繊維集合体として、0.5デ
ニール丸型断面ポリエステル繊維:70重量%、6デニ
ールコンジュケート繊維:10重量%、2デニールの芯
鞘タイプのバインダーポリエステル繊維(鞘部融点11
0℃):20重量%、面密度800g/m2 の不織布を
用いて、厚み25mmの第1吸音材層とした。また、空
気ばね低減のために設置する多孔質層としては、実施例
1と同様の第2吸音材層を作製した。これらを貼り合わ
せて、吸音サイズ300×300mm角、厚さ10m
m,30mmに成形した。
【0030】(実施例7)第1吸音材層は、実施例1と
同様に作製した。また、空気ばね低減のために設置する
多孔質層としては、40デニールコンジュケート繊維:
80重量%、2デニールの芯鞘タイプのバインダーポリ
エステル繊維(鞘部融点110℃):20重量%、面密
度200g/m2 の不織布を用いて、厚み5mmの第2
吸音材層とした。これらを貼り合わせて、吸音サイズ3
00×300mm角、厚さ10mm,30mmに成形し
た。
【0031】(実施例8)第1吸音材層は、実施例1と
同様に作製した。また、空気ばね低減のために設置する
多孔質層としては、40デニールコンジュケート繊維:
50重量%、6デニールコンジュケート繊維:20重量
%、2デニールの芯鞘タイプのバインダーポリエステル
繊維(鞘部融点110℃):30重量%、面密度200
g/m2 の不織布を用いて、厚み5mmの第2吸音材層
とした。これらを貼り合わせて、吸音サイズ300×3
00mm角、厚さ10mm,30mmに成形した。
【0032】(実施例9)第1吸音材層は、実施例1と
同様に作製した。また、空気ばね低減のために設置する
多孔質層としては、40デニールコンジュケート繊維:
10重量%、6デニールコンジュケート繊維:60重量
%、2デニールの芯鞘タイプのバインダーポリエステル
繊維(鞘部融点110℃):30重量%、面密度200
g/m2 の不織布を用いて、厚み5mmの第2吸音材層
とした。これらを貼り合わせて、吸音サイズ300×3
00mm角、厚さ10mm,30mmに成形した。
【0033】(実施例10)第1吸音材層は、実施例1
と同様に作製した。また、空気ばね低減のために設置す
る多孔質層としては、150デニールコンジュケート繊
維:80重量%、6デニールコンジュケート繊維:10
重量%、2デニールの芯鞘タイプのバインダーポリエス
テル繊維(鞘部融点110℃):10重量%、面密度2
00g/m2 の不織布を用いて、厚み5mmの第2吸音
材層とした。これらを貼り合わせて、吸音サイズ300
×300mm角、厚さ10mm,30mmに成形した。
【0034】(実施例11)第1吸音材層は、実施例1
と同様に作製した。また、空気ばね低減のために設置す
る多孔質層としては、150デニールコンジュケート繊
維:40重量%、6デニールコンジュケート繊維:50
重量%、2デニールの芯鞘タイプのバインダーポリエス
テル繊維(鞘部融点110℃):10重量%、面密度2
00g/m2 の不織布を用いて、厚み5mmの第2吸音
材層とした。さらに、第1吸音材層の両側に第2吸音材
層を設置して、吸音サイズ300×300mm角、厚さ
10mm,30mmに成形した。(図2参照)
【0035】(実施例12)第1吸音材層は、実施例6
と同様に作製した。また、空気ばね低減のために設置す
る多孔質層としては、13デニールコンジュケート繊
維:80重量%、2デニールの芯鞘タイプのバインダー
ポリエステル繊維(鞘部融点110℃):20重量%、
面密度200g/m2 の不織布を用いて、第2吸音材層
とした。さらに、第1吸音材層の両側に第2吸音材層を
設置して、吸音サイズ300×300mm角、厚さ10
mm,30mmに成形した。(図2参照)
【0036】(実施例13)第1吸音材層は、実施例6
と同様に作製し、目付けを600g/m2 とした。ま
た、空気ばね低減のために設置する多孔質層としては、
13デニールコンジュケート繊維:80重量%、2デニ
ールの芯鞘タイプのバインダーポリエステル繊維(鞘部
融点110℃):20重量%、面密度200g/m2
不織布を用いて、第2吸音材層とした。さらに、第1吸
音材層の両側に第2吸音材層を設置して、吸音サイズ3
00×300mm角、厚さ10mm,30mmに成形し
た。(図2参照)
【0037】(実施例14)第1吸音材層は、実施例6
と同様に作製した。また、空気ばね低減のために設置す
る多孔質層としては、13デニールコンジュケート繊
維:80重量%、2デニールの芯鞘タイプのバインダー
ポリエステル繊維(鞘部融点110℃):20重量%、
面密度100g/m2 の不織布を用いて、第2吸音材層
とした。さらに、第1吸音材層の両側に第2吸音材層を
設置して、吸音サイズ300×300mm角、厚さ10
mm,30mmに成形した。(図2参照)
【0038】(実施例15)第1吸音材層は、実施例6
と同様に作製し、目付けを1000g/m2 とした。ま
た、空気ばね低減のために設置する多孔質層としては、
13デニールコンジュケート繊維:80重量%、2デニ
ールの芯鞘タイプのバインダーポリエステル繊維(鞘部
融点110℃):20重量%、面密度200g/m2
不織布を用いて、第2吸音材層とした。さらに、第1吸
音材層の両側に第2吸音材層を設置して、吸音サイズ3
00×300mm角、厚さ10mm,30mmに成形し
た。(図2参照)
【0039】(比較例1)繊維集合体として、2デニー
ル偏平断面ポリエステル繊維:70重量%、6デニール
コンジュケート繊維:10重量%、2デニールの芯鞘タ
イプのバインダーポリエステル繊維(鞘部融点110
℃):20重量%、面密度1000g/m2の不織布を
用いて、厚み30mmの第1吸音材層とし、吸音サイズ
300×300mm角、厚さ10mm,30mmに成形
した。
【0040】(比較例2)繊維集合体として、1.5デ
ニール丸型断面ポリエステル繊維:70重量%、6デニ
ールコンジュケート繊維:10重量%、2デニールの芯
鞘タイプのバインダーポリエステル繊維(鞘部融点11
0℃):20重量%、面密度1000g/m2 の不織布
を用いて、厚み30mmの第1吸音材層とし、吸音サイ
ズ300×300mm角、厚さ10mm,30mmに成
形した。
【0041】(比較例3)繊維集合体として、0.8デ
ニール丸型断面ポリエステル繊維:70重量%、6デニ
ールコンジュケート繊維:10重量%、2デニールの芯
鞘タイプのバインダーポリエステル繊維(鞘部融点11
0℃):20重量%、面密度1000g/m2 の不織布
を用いて、厚み30mmの第1吸音材層とし、吸音サイ
ズ300×300mm角、厚さ10mm,30mmに成
形した。
【0042】(比較例4)繊維集合体として、0.5デ
ニール丸型断面ポリエステル繊維:70重量%、6デニ
ールコンジュケート繊維:10重量%、2デニールの芯
鞘タイプのバインダーポリエステル繊維(鞘部融点11
0℃):20重量%、面密度1000g/m2 の不織布
を用いて、厚み30mmの第1吸音材層とし、吸音サイ
ズ300×300mm角、厚さ10mm,30mmに成
形した。
【0043】(比較例5)繊維集合体として、0.5デ
ニール丸型断面ポリエステル繊維:70重量%、6デニ
ールコンジュケート繊維:10重量%、2デニールの芯
鞘タイプのバインダーポリエステル繊維(鞘部融点11
0℃):20重量%、面密度1500g/m2 の不織布
を用いて、厚み30mmの第1吸音材層とし、吸音サイ
ズ300×300mm角、厚さ10mm,30mmに成
形した。
【0044】(比較例6)繊維集合体として、0.5デ
ニール丸型断面ポリエステル繊維:70重量%、6デニ
ールコンジュケート繊維:10重量%、2デニールの芯
鞘タイプのバインダーポリエステル繊維(鞘部融点11
0℃):20重量%、面密度800g/m2 の不織布を
用いて、第1吸音材層とした。また、空気ばね低減のた
めに設置する多孔質層としては、2デニール偏平断面ポ
リエステル繊維:70重量%、6デニールコンジュケー
ト繊維:10重量%、2デニールの芯鞘タイプのバイン
ダーポリエステル繊維(鞘部融点110℃):20重量
%、面密度200g/m2 の不織布を用いて、第2吸音
材層とした。これらを貼り合わせて、吸音サイズ300
×300mm角、厚さ10mm,30mmに成形した。
【0045】(比較例7)繊維集合体として、0.5デ
ニール丸型断面ポリエステル繊維:70重量%、6デニ
ールコンジュケート繊維:10重量%、2デニールの芯
鞘タイプのバインダーポリエステル繊維(鞘部融点11
0℃):20重量%、面密度800g/m2 の不織布を
用いて、第1吸音材層とした。また、空気ばね低減のた
めに設置する多孔質層としては、1.5デニール丸型断
面ポリエステル繊維:70重量%、6デニールコンジュ
ケート繊維:10重量%、2デニールの芯鞘タイプのバ
インダーポリエステル繊維(鞘部融点110℃):20
重量%、面密度200g/m2 の不織布を用いて、第2
吸音材層とし、第1吸音材層の両側に設置した。これら
を貼り合わせて、吸音サイズ300×300mm角、厚
さ10mm,30mmに成形した。
【0046】(性能評価) 1)ばね定数測定 上記実施例1〜10及び比較例1〜7において得られた
遮音材について、強制加振法によって共振周波数からば
ね定数を求めた。強制加振法では、大気中での測定から
動的ばね定数が、真空中での測定から繊維ばね定数が、
それぞれ求められ、その差が空気ばね定数となる。
【0047】2)遮音性能測定 上記実施例1〜10及び比較例1〜7において得られた
遮音材について、JIS 1416の残響室−残響室を
利用した音響透過損失測定を行った。比較例1を0dB
基準として、遮音性能差を算出した。
【0048】表1(実施例1〜10)及び表2(比較例
1〜7)に、物理データと各ばね定数測定結果並びに遮
音性能測定結果を示す。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】表1及び表2より、実施例で作製された各
種遮音材は、重量(面密度)を増加させることなく、空
気ばね定数を著しく低減することで動的ばね定数が低く
抑えられており、高い遮音性を有する遮音材であること
が確認された。
【0052】
【発明の効果】本発明は、以上のような特徴をもつ構成
としているため、吸音材に拘束されている空気の逃げ道
が2倍となり、さらなる動的ばね定数の低減、結果的に
は遮音性能の向上につなげることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による遮音材を適用したダッシュインシ
ュレータの断面模式図である。
【図2】本発明を基本にした応用例を示すダッシュイン
シュレータの断面模式図である。
【図3】車両での遮音材設置例を示す模式図である。
【図4】従来のダッシュインシュレータの断面模式図で
ある。
【図5】従来のフロアインシュレータの断面模式図であ
る。
【符号の説明】
1 ダッシュインシュレータ 2 エンジンルーム 3 車室 4 車体パネル 5 吸音材層 6 表皮層 7 フロアインシュレータ 8 吸音材層 9 バッキング層 10 カーペット表皮 11 第1吸音材層 12 第2吸音材層 13 ダッシュインシュレータ表皮層

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質吸音材と表皮材からなる遮音材に
    おいて、 前記吸音材が、2層以上の材料組成の異なる吸音材から
    なることを特徴とする遮音材。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の遮音材において、 前記吸音材の第1層は、平均繊維径5デニール以下、平
    均見かけ密度0.01〜0.5g/cm3 で、合成繊維
    を主体とした吸音材から構成されることを特徴とする遮
    音材。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の遮音材において、 前記吸音材の第2層は、平均繊維径5デニール以上、平
    均見かけ密度0.005〜0.1g/cm3 で、合成繊
    維を主体とした吸音材から構成されることを特徴とする
    遮音材。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の遮音材において、 前記吸音材は、第1層の厚みが5〜200mm、第2層
    の厚みが1〜50mmであることを特徴とする遮音材。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載の遮音
    材において、 前記吸音材の第1層は少なくとも2種類のポリエステル
    繊維からなり、50〜95重量%の繊維1がポリエチレ
    ンテレフタレート繊維であり、5〜50重量%の繊維2
    が鞘部の融点が前記繊維1より少なくとも20℃以上低
    い共重合ポリエステルである芯鞘構造を有するポリエス
    テル繊維であることを特徴とする遮音材。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至4のいずれかに記載の遮音
    材において、 前記吸音材の第2層は少なくとも2種類のポリエステル
    繊維からなり、65〜95重量%の繊維1がポリエチレ
    ンテレフタレート繊維であり、5〜35重量%の繊維2
    が鞘部の融点が前記繊維1より少なくとも20℃以上低
    い共重合ポリエステルである芯鞘構造を有するポリエス
    テル繊維であることを特徴とする遮音材。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれかに記載の遮音
    材において、 該遮音材を自動車のダッシュインシュレータあるいはフ
    ロアインシュレータとして用いることを特徴とする遮音
    材。
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