JPH11202873A - 遮音材 - Google Patents

遮音材

Info

Publication number
JPH11202873A
JPH11202873A JP10007538A JP753898A JPH11202873A JP H11202873 A JPH11202873 A JP H11202873A JP 10007538 A JP10007538 A JP 10007538A JP 753898 A JP753898 A JP 753898A JP H11202873 A JPH11202873 A JP H11202873A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sound insulating
insulating material
fiber
groove
sound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10007538A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshito Matsuoka
義人 松岡
Koichi Nemoto
好一 根本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP10007538A priority Critical patent/JPH11202873A/ja
Publication of JPH11202873A publication Critical patent/JPH11202873A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 重量を増加させることなく、遮音性能を向上
させた遮音材を提供することを目的とする。 【解決手段】 上記目的を達成するために本発明の遮音
材は、表面に溝又は窪みが設けられた繊維集合体から成
る遮音材であって、前記遮音材の表面に対し直角方向か
らみた該溝又は窪みの面積が該遮音材全面積の1〜15
%であり、且つ該溝又は窪みの深さが該遮音材の厚さの
1〜4〜3/4であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高性能の遮音材に係
り、更に詳しくは、重量を増加させることなく動的ばね
定数を著しく低減し、遮音性能に優れた遮音材に関す
る。本発明の遮音材は、自動車用遮音材、フロアーイン
シュレータ及びダッシュパネルに取り付けられる自動車
用ダッシュインシュレータ等の自動車用内装遮音材とし
て好適に用いられる。
【0002】
【従来の技術】近年、自動社用遮音材、特にダッシュイ
ンシュレータやフロアインシュレータには良好な遮音性
能が要求されている。一般的には、遮音性能は遮音材の
重量と密接な関係があり、重量が重いほど遮音性能は良
くなるものと考えられてきた。しかしながら現在、世界
的規模で問題となっている地球温暖化現象を防止する上
で自動車の燃費向上が望まれており、係る目的のため自
動車用遮音材にも重量が増加させることなく高い遮音性
能を有することが求められている。
【0003】従来、自動社用遮音材としてはフェルトや
ウレタンフォームが使用されることが多かった。しかし
ながら、フェルトは賦形性が悪いことに起因して車体パ
ネルとの密着性が悪くなる。このため、フェルトは遮音
性能に劣る。またフロアーインシュレータ等に使用され
ると敷設されているワイヤーハースネ等に凹凸を吸収で
きないことがあり、カーペット表皮に凹凸が発生し、見
栄え上不都合を生ずる場合がある。さらに、解繊した繊
維には天然繊維が含まれているため品質上の安定性に欠
ける。加えて繊維間の結合が弱いために経時的なへたり
を生ずるという欠点があった。
【0004】また、ウレタンフォームを遮音材として用
いる場合には、カーペット表皮とウレタンフォームの接
着工程が必要となり、高コストとなる。発泡成型中にカ
ーペット表皮とウレタン発泡原料を投入して一体成形す
る方法も開発されているが、樹脂注入、発泡固着工程が
必要となるため生産性が劣るほか、設備も大規模にな
る。さらに、ウレタン発泡材の原料を用いるため作業環
境が悪く、廃棄設備も必要となる。さらに、ウレタンフ
ォームはリサイクルが困難であり、環境上問題となり好
ましくなく、フェルトに比べて硬いため遮音性能も劣っ
ている。
【0005】かかる欠点を改善するために、特開昭62
−223357号公報、特開平4−272263号公
報、特開平4−185754号公報には、ポリエステル
等の合成繊維不織布を用いたクッション材が開示されて
いる。しかし、これらの公報に開示されているクッショ
ン材の遮音性は、未だ不十分である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】遮音材において動的ば
ね定数は遮音性能を決定する最大の要因であり、基本的
には動的ばね定数が小さいほど遮音性能は高い。ポリエ
ステル繊維等の合成繊維不織布を用いた遮音材では、繊
維径や見かけ密度を代えたり、特に熱融着繊維(バイン
ダー繊維)を用いるサーマルボンドタイプの合成繊維製
不織布では、バインダー繊維の配合量等を変えることで
動的ばね定数をコントロールすることが可能である。と
ころで、繊維集合体から成る遮音材において動的ばね定
数は、繊維ばね定数と繊維間に介在する空気に起因した
空気ばね定数の和で表される。
【0007】上記動的ばね定数のコントロール手法は主
に繊維ばね定数を変化させる手法であり、空気ばねにつ
いてはその遮音性能に及ぼす影響が十分に解明されてお
らず、従って空気ばね定数のコントロール手法に関して
もほとんど考慮されていないという課題があった。
【0008】本発明はこのような従来技術の有する課題
に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは
重量を増加させることなく空気ばね定数の著しい低減に
より動的ばね定数を小さくし、遮音性能を大幅に向上さ
せた遮音材を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究した結果、空気ばねは遮音材内に
介在する空気の動き易さ、換言すれば空気の拘束力に起
因し、空気ばねには分布があり遮音材の端部または側面
から遠い部位ほどばね定数が大きくなること、従ってダ
ッシュインシュレータやフロアインシュレータ等の自動
車用遮音材のように大きな部品においては、空気ばねの
遮音性能に及ぼす影響がかなり大きいことの知見を得
た。そこで、繊維集合体からなる遮音材において、その
表面に空気の逃げ道となる溝又は窪みを設け、更に溝又
は窪みの面積及び深さを特定したところ、上記課題が解
決されることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】即ち、本発明の遮音材は表面に溝又は窪み
が設けられた繊維集合体から成る遮音材であって、前記
遮音材の表面に対し直角方向から見た溝又は窪みの面積
が遮音材全面積の1〜15%であり、且つ溝又は窪みの
深さが遮音材の厚さの1/4〜3/4であることを特徴
とする。
【0011】
【作用】上述のごとく、本発明者らは、空気ばねは遮音
材内に介在する空気の動き易さ、換言すれば拘束力に起
因し、空気ばねには分布があり遮音材の端部又は側面か
ら遠い部位ほどばね定数(空気ばね定数)が大きくなる
ことを解明した。即ち、空気ばねは遮音材が大きくなる
ほど端部又は側面から遠い部位の空気の拘束力が上が
り、ばね定数が上昇する。このため、一般的な実験室で
行なわれる小さなテストピースによるばね測定では動的
ばね定数に占める空気ばねの割合は小さくても、実際の
ダッシュインシュレータやフロアインシュレータ等の大
きな遮音材においては空気ばねの割合はかなり大きくな
ることがわかった。
【0012】以上の知見より、本発明においては、繊維
集合合体から成る遮音材において、その表面に空気の逃
げ道となる溝又は窪みを設け、更に溝又は窪みの面積を
遮音材全面積の1〜15%、且つ溝又は窪みの深さを遮
音材の厚さの1/4〜3/4にすることにより、遮音材
の重量を増加させることなく空気ばね定数の著しい低減
により動的ばね定数を小さくし、遮音性能を大幅に向上
させること(すなわち、以下に述べる空気バネ低減効
果)ができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の遮音材について詳
細に説明する。本発明の繊維集合体からなる遮音材は、
上述のごとく、その表面に空気の逃げ道となる溝又は窪
みが設けられている。
【0014】本発明において、遮音材の表面に対し直角
方向から見た溝又は窪みの面積は遮音材全面の1〜15
%であることが必要である。溝又は窪みの面積が1%未
満では空気の逃げ場が十分に確保されず空気ばね低減効
果が無い。一方、15%を超えると空気ばね低減効果は
充分であるものの、溝又は窪み部からの音洩れが大き
く、吸音性能が悪化し、相対的に遮音性能が低下する。
また、溝または窪みの深さは遮音材の厚さの1/4〜3
/4であることが必要である。溝又は窪みの深さが遮音
材の厚さの1/4未満では空気の逃げ場が充分確保され
ず空気ばね低減効果が無い。また、3/4を超えると空
気ばね低減効果は充分であるものの、溝又は窪み部から
の音洩れが大きく、吸音性能が悪化し、総体的に遮音性
能が低下する。
【0015】また、溝の幅は3〜20mmであることが
好ましい。3mm未満では空気の逃げ場が充分確保され
ず空気ばね低減効果が少ない。20mmを超えると空気
ばね低減効果は充分であるものの、溝部からの音洩れが
大きく、吸音性能が悪化し、総体的に遮音性能が低下す
る恐れがある。更に、空気ばね低減効果を最も効率的に
発揮させるためには、溝又は窪みは遮音材の端部又は側
面から最も遠い部位に設けられていることが好ましい。
【0016】本発明において、繊維の材質として木綿、
羊毛、麻などの天然繊維でもポリエステル、ポリプロピ
レン、ポリアクリルなどの合成繊維でも更にはこれらの
混成品でもかまわないが、コスト、成形性、耐久性、加
工後の性能安定性等からポリエステル繊維であることが
最も好ましく、また繊維集合体としては取り扱い上不織
布であることが好ましい。
【0017】また、不織布は0.1〜50デニールの範
囲の繊維径を有する繊維から成り、平均みかけ密度が
0.01〜0.20g/cm3 の範囲であることが好ま
しい。繊維径が0.1デニール未満では適度なクッショ
ン性が得難く、また耐久性も低下することがある。更
に、紡糸速度が大幅に低下したり、カード通過性が悪く
不織布の品質が悪化する恐れがある。他方、50デニー
ルを超えると不織布が硬くなり過ぎ、動的ばね定数が大
きくなり遮音性能が低下することがある。平均見かけ密
度が0.01g/cm3 未満ではクッション性、耐久性
が大幅に低下する。一方、0.20g/cm3 を超える
と繊維ばねが大きくなり過ぎ、遮音性能が劣るほか、軽
量化の要求にも反することになる。
【0018】本発明において、遮音材を構成する不織布
は少なくとも2種類のポリエステル繊維からなり、60
〜95重量%の繊維1がポリエチレンテレフタレート繊
維であり、5〜10重量%の繊維2が、鞘部の融点が繊
維1より少なくとも20℃以上低い共重合ポリエステル
である芯鞘構造を有するポリエステル繊維であることが
好ましい。繊維1をポリエチレンテレフタレート繊維と
するのは、バインダー繊維との融点の差を確保し、選択
できるバインダー繊維の融点幅を広くするためである。
【0019】繊維2はバインダー繊維として機能する。
繊維2の鞘部の融点を繊維1より少なくとも20℃以上
低くするのは、融点の差を利用して所望の形状に成形す
るために充分な融点差が必要なためであり、20℃未満
であると成形時の温度管理条件が厳しくなったり、場合
によっては成形できない可能性もある。融点差は大きす
ぎて問題になることはないので特に限定しないが、15
0℃以上では繊維2の融点が下がり過ぎて取り扱いが困
難となる。鞘部2の材質として用いられる共重合ポリエ
ステルは、例えばエチレングリコールとテレフタル酸
を、他の酸(例えばイソフタル酸、ナフタレンジカルボ
ン酸等)又は他のグリコール(例えばプロピレングリコ
ール、テトラメチレングリコール等)と共重合させるこ
とによって容易に得られる。また、繊維2の芯部の材質
は特に限定しないが、バインダー繊維として機能させや
すくするために、ポリエチレンテレフタレートが好まし
い。
【0020】繊維1を60〜95重量%、繊維2を5〜
40重量%とするのは以下の理由による。即ち、繊維1
が60重量%未満、繊維2が40重量%を超えるとバイ
ンダー繊維量が多すぎてコストの上昇やクッション性が
悪化する場合がある。また繊維1が95重量%を超え、
繊維2が重量%未満であると、バインダー繊維量が少な
すぎ成形性や耐久性が低下することがある。
【0021】また、溝や窪みの形成方法は特に限定しな
いが、圧縮成形によって所望の溝や窪み形状を形成して
もよいいし、切削加工によって所望の溝や窪み形状を形
成してもよい。本発明の遮音材は、車両の内装材、特に
は自動車用ダッシュインシュレータやフロアーインシュ
レータといった部品として好適に用いることができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例、比較例により更に詳
細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるも
のではない。
【0023】(実施例1)繊維集合体として2デニール
偏平断面ポリエステル繊維(PET)(主繊維):80
重量%、2デニールの芯鞘タイプのバインダーポリエス
テル繊維(鞘部融点110℃):20重量%、面密度
1.0kg/m2 の不織布を用い、サイズ300×30
0mm角、厚さ10mmに成形し、図2に示すように中
央に30×30mm角、深さ5mmの窪みを切削加工に
よって設け、遮音材とした。
【0024】(実施例2)繊維集合体として2デニール
偏平断面ポリエステル繊維:80重量%、2デニールの
芯鞘タイプのバインダーポリエステル繊維(鞘部融点1
10℃):20重量%、面密度1.0kg/m2 の不織
布を用い、サイズ300×300mm角、厚さ10mm
で、図3に示すように幅10mm、深さ5mmの溝を圧
縮成形によって設け、遮音材とした。
【0025】(実施例3)繊維集合体として2デニール
偏平断面ポリエステル繊維:80重量%、2デニールの
芯鞘タイプのバインダーポリエステル繊維(鞘部融点1
10℃):20重量%、面密度1.0kg/m2 の不織
布を用い、サイズ300×300mm角、厚さ10mm
で、図4に示すように幅10mm、深さ5mmの溝を圧
縮成形によって設け、遮音材とした。
【0026】(実施例4)繊維集合体として2デニール
偏平断面ポリエステル繊維:80重量%、3デニールの
芯鞘タイプのバインダーポリエステル繊維(鞘部融点1
70℃):20重量%、面密度1.0kg/m2 の不織
布を用い、サイズ300×300mm角、厚さ10mm
で、図5に示すように幅10mm、深さ5mmの溝を圧
縮成形によって設け、遮音材とした。
【0027】(実施例5)繊維集合体として2デニール
偏平断面ポリエステル繊維:80重量%、2デニールの
芯鞘タイプのバインダーポリエステル繊維(鞘部融点1
10℃):20重量%、面密度1.0kg/m2 の不織
布を用い、サイズ300×300mm角、厚さ10mm
で、図6に示すように幅10mm、深さ5mmの溝を圧
縮成形によって設け、遮音材とした。
【0028】(実施例6)繊維集合体として2デニール
偏平断面ポリエステル繊維:80重量%、3デニールの
芯鞘タイプのバインダーポリエステル繊維(鞘部融点1
70℃):20重量%、面密度1.0kg/m2 の不織
布を用い、サイズ300×300mm角、厚さ10mm
で、図7に示すように幅10mm、深さ5mmの溝を圧
縮成形によって設け、遮音材とした。
【0029】(実施例7)繊維集合体として2デニール
偏平断面ポリエステル繊維:80重量%、2デニールの
芯鞘タイプのバインダーポリエステル繊維(鞘部融点1
10℃):20重量%、面密度1.0kg/m2 の不織
布を用い、サイズ300×300mm角、厚さ10mm
に成形し、図5に示すように幅10mm、深さ2.5m
mの溝を切削加工によって設け、遮音材とした。
【0030】(実施例8)繊維集合体として2デニール
偏平断面ポリエステル繊維:80重量%、3デニールの
芯鞘タイプのバインダーポリエステル繊維(鞘部融点1
70℃):20重量%、面密度1.0kg/m2 の不織
布を用い、サイズ300×300mm角、厚さ10mm
に成形し、図4に示すように幅10mm、深さ7.5m
mの溝を切削加工によって設け、遮音材とした。
【0031】(実施例9)繊維集合体として2デニール
偏平断面ポリエステル繊維:80重量%、2デニールの
芯鞘タイプのバインダーポリエステル繊維(鞘部融点1
10℃):20重量%、面密度1.0kg/m2 の不織
布を用い、サイズ300×300mm角、厚さ10mm
に成形し、図8に示すように幅10mm、深さ5mmの
溝を切削加工によって設け、遮音材とした。
【0032】(実施例10)繊維集合体として2デニー
ル偏平断面ポリエステル繊維:80重量%、3デニール
の芯鞘タイプのバインダーポリエステル繊維(鞘部融点
170℃):20重量%、面密度1.0kg/m2 の不
織布を用い、サイズ300×300mm角、厚さ10m
mに成形し、図9に示すように幅10mm、深さ5mm
の溝を圧縮成形によって設け、遮音材とした。
【0033】(実施例11)繊維集合体として2デニー
ル偏平断面ポリエステル繊維:80重量%、3デニール
の芯鞘タイプのバインダーポリエステル繊維(鞘部融点
170℃):20重量%、面密度1.0kg/m2 の不
織布を用い、サイズ300×300mm角、厚さ10m
mに成形し、図10に示すようにφ40mm、深さ5m
mの円形の窪みを切削加工によって設け、遮音材とし
た。
【0034】(実施例12)繊維集合体として日本特殊
塗料製で面密度1.0kg/m2 のフェルト(商品名N
CF−X)を用い、サイズ300×300mm角、厚さ
10mmで、図4に示すように幅10mm、深さ5mm
の圧縮成形によって設け、遮音材とした。
【0035】(比較例1)繊維集合体として2デニール
偏平断面ポリエステル繊維:80重量%、2デニールの
芯鞘タイプのバインダーポリエステル繊維(鞘部融点1
10℃):20重量%、面密度1.0kg/m2 の不織
布を用い、サイズ300×300mm角、厚さ10mm
に成形し、図1に示す遮音材とした。
【0036】(比較例2)繊維集合体として2デニール
偏平断面ポリエステル繊維:80重量%、3デニールの
芯鞘タイプのバインダーポリエステル繊維(鞘部融点1
70℃):20重量%、面密度1.0kg/m2 の不織
布を用い、サイズ300×300mm角、厚さ10mm
に成形し、図1に示す遮音材とした。
【0037】(比較例3)日本特殊塗料製で面密度1.
0kg/m2 のフェルト(商品名NCF−X)を用い、
サイズ300×300mm角、厚さ10mmに成形し、
図1に示す遮音材とした。
【0038】(比較例4)繊維集合体として2デニール
偏平断面ポリエステル繊維:80重量%、2デニールの
芯鞘タイプのバインダーポリエステル繊維(鞘部融点1
10℃):20重量%、面密度1.0kg/m2 の不織
布を用い、サイズ300×300mm角、厚さ10mm
に成形し、図11に示すように中央に20×20mm
角、深さ5mmの窪みを切削加工によって設け、遮音材
とした。
【0039】(比較例5)繊維集合体として2デニール
偏平断面ポリエステル繊維:80重量%、2デニールの
芯鞘タイプのバインダーポリエステル繊維(鞘部融点1
10℃):20重量%、面密度1.0kg/m2 の不織
布を用い、サイズ300×300mm角、厚さ10mm
で、図12に示すように幅10mm、深さ5mmの溝を
圧縮加工によって設け、遮音材とした。
【0040】(比較例6)繊維集合体として2デニール
偏平断面ポリエステル繊維:80重量%、3デニールの
芯鞘タイプのバインダーポリエステル繊維(鞘部融点1
70℃):20重量%、面密度1.0kg/m2 の不織
布を用い、サイズ300×300mm角、厚さ10mm
で、図13に示すように幅15mm、深さ5mmの溝を
圧縮加工によって設け、遮音材とした。
【0041】(比較例7)繊維集合体として2デニール
偏平断面ポリエステル繊維:80重量%、2デニールの
芯鞘タイプのバインダーポリエステル繊維(鞘部融点1
10℃):20重量%、面密度1.0kg/m2 の不織
布を用い、サイズ300×300mm角、厚さ10mm
で、図4に示すように幅10mm、深さ1mmの溝を圧
縮加工によって設け、遮音材とした。
【0042】(比較例8)繊維集合体として2デニール
偏平断面ポリエステル繊維:80重量%、3デニールの
芯鞘タイプのバインダーポリエステル繊維(鞘部融点1
70℃):20重量%、面密度1.0kg/m2 の不織
布を用い、サイズ300×300mm角、厚さ10mm
で、図4に示すように幅10mm、深さ9mmの溝を切
削加工によって設け、遮音材とした。
【0043】(性能評価) ・ばね定数測定 上記実施例1〜11及び比較例1〜8において得られた
遮音材について、強制加振法によって共振周波数からば
ね定数を求めた、強制加振法では大気中での測定から動
的ばね定数が、真空中での測定から繊維ばね定数がそれ
ぞれ求められ、その差が空気ばね定数となる。 動的ばね定数=繊維ばね定数+空気ばね定数 空気ばね定数=動的ばね定数−繊維ばね定数
【0044】・遮音性能測定 上記実施例1〜11及び比較例1〜8において得られた
遮音材について、JIS A 1416の残響室−残響
室を利用した音響透過損失測定を行なった。比較例1を
0dB基準として遮音性能差を産出した。測定値は低周
波域(500Hz以下)と高周波域(500Hz以上)
で分けて、それぞれ平均化した。表1に各実施例及び比
較例の物理データと各ばね定数測定結果並びに遮音性能
測定結果を示す。
【0045】
【表1】
【0046】表1に示す結果より、実施例で作成された
各種遮音材は、重量(面密度)を増加させることなく、
空気ばね定数を著しく低減することで動的ばね定数を低
く抑えられており、高い遮音性を有する遮音材であるこ
とが確認された。また表1に示す結果より、本発明の範
囲外の比較例の遮音材は、空気ばね定数、更には動的ば
ね定数の低ばね化が果たされていないか、若しくは動的
ばね定数が低く抑えられていても音洩れのために遮音性
能が悪化し、実施例の遮音材に比し、性能が劣ることが
確認された。更に、溝の幅が3mm未満又は20mmを
超えると(実施例9、10)、3〜20mmの場合に比
べて、遮音性能がやや低下することもわかった。
【0047】適用例 本発明の遮音材を自動車のダッシュインシュレータ及び
フロアインシュレータに適用した例を図14に示す。ダ
ッシュインシュレータ2は、ダッシュパネル1とゴム表
皮3の間に設けられている。またフロアインシュレータ
7はフロアパネル4とカペット表皮6の間に設けられて
いる。尚、図中7は溝を示す。
【0048】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、繊維集合体から成る遮音材において、表面に溝又は
窪みを設け、更に前記遮音材の表面に対し直角方向から
見た溝又は窪みの面積を遮音材全面積の1〜15%、且
つ溝又は窪みの深さを遮音材の厚さの1/4〜3/4と
することにより、遮音材の重量を増加させることなく高
い遮音性能を有した遮音材を提供する効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】比較例1、2及び3の遮音材の形状を示す模式
図である。
【図2】実施例1の遮音材の形状を示す模式図である。
【図3】実施例2の遮音材の形状を示す模式図である。
【図4】実施例3、8及び12、比較例7及び8の遮音
材の形状を示す模式図である。
【図5】実施例4及び7の遮音材の形状を示す模式図で
ある。
【図6】実施例5の遮音材の形状を示す模式図である。
【図7】実施例6の遮音材の形状を示す模式図である。
【図8】実施例9の遮音材の形状を示す模式図である。
【図9】実施例10の遮音材の形状を示す模式図であ
る。
【図10】実施例11の遮音材の形状を示す模式図であ
る。
【図11】比較例4の遮音材の形状を示す模式図であ
る。
【図12】比較例5の遮音材の形状を示す模式図であ
る。
【図13】比較例6の遮音材の形状を示す模式図であ
る。
【図14】本発明の遮音材を自動車に適用した場合の模
式図である。
【符号の説明】
1 ダッシュパネル 2 ダンシュインシュレータ 3 ゴム表皮 4 フロアパネル 5 フロアインシュレータ 6 カーペット表皮 7 溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI E04B 1/82 E04B 1/82 M K G10K 11/16 B62D 25/08 F // B62D 25/08 G10K 11/16 D

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に溝又は窪みが設けられた繊維集合
    体から成る遮音材であって、前記遮音材の表面に対し直
    角方向から見た該溝又は窪みの面積が該遮音材全面積の
    1〜15%であり、且つ該溝又は窪みの深さが該遮音材
    の厚さの1/4〜3/4であることを特徴とする前記遮
    音材。
  2. 【請求項2】 上記溝の幅が3〜20mmであることを
    特徴とする、請求項1記載の遮音材。
  3. 【請求項3】 上記溝又は窪みが上記遮音材の端部又は
    側面から最も遠い部位に設けられていることを特徴とす
    る、請求項1又は2記載の遮音材。
  4. 【請求項4】 上記遮音材が天然繊維又は合成繊維、更
    にはこれらの混成品から成ることを特徴とする請求項1
    〜3のいずれか1項に記載の遮音材。
  5. 【請求項5】 上記遮音材が0.1〜50デニールの繊
    維径を有するポリエステル繊維から成る平均見かけ密度
    0.01〜0.20g/cm3 のポリエステル不織布で
    あることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に
    記載の遮音材。
  6. 【請求項6】 上記遮音材が少なくとも2種類のポリエ
    ステル繊維からなり、60〜95重量%の繊維1がポリ
    エチレンテレフタレート繊維であり、5〜40重量%の
    繊維2が鞘部の融点が繊維1より少なくとも20℃以上
    低い共重合ポリエステルである芯鞘構造を有するポリエ
    ステル繊維であることを特徴とする請求項1〜5のいず
    れか1項に記載の遮音材。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の遮
    音材の車両の内装材としての使用方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか1項に記載の遮
    音材の自動車のダッシュインシュレータあるいはフロア
    インシュレータとしての使用方法。
JP10007538A 1998-01-19 1998-01-19 遮音材 Withdrawn JPH11202873A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10007538A JPH11202873A (ja) 1998-01-19 1998-01-19 遮音材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10007538A JPH11202873A (ja) 1998-01-19 1998-01-19 遮音材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11202873A true JPH11202873A (ja) 1999-07-30

Family

ID=11668577

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10007538A Withdrawn JPH11202873A (ja) 1998-01-19 1998-01-19 遮音材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11202873A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002220009A (ja) * 2001-01-23 2002-08-06 Kasai Kogyo Co Ltd 自動車用インシュレータ
JP2006248284A (ja) * 2005-03-08 2006-09-21 Toyoda Gosei Co Ltd 外装材
JP2014051180A (ja) * 2012-09-07 2014-03-20 Honda Motor Co Ltd 車両用フロアカーペット
JP2020067033A (ja) * 2018-10-24 2020-04-30 イビデン株式会社 マット材、巻付体及びマット材の挿入方法
CN111688599A (zh) * 2019-03-14 2020-09-22 本田技研工业株式会社 隔音结构
US20210046886A1 (en) * 2017-04-03 2021-02-18 Cascade Engineering, Inc. Acoustic fiber silencer
WO2023181566A1 (ja) * 2022-03-22 2023-09-28 林テレンプ株式会社 車両用フロアカーペット

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002220009A (ja) * 2001-01-23 2002-08-06 Kasai Kogyo Co Ltd 自動車用インシュレータ
JP2006248284A (ja) * 2005-03-08 2006-09-21 Toyoda Gosei Co Ltd 外装材
JP4507919B2 (ja) * 2005-03-08 2010-07-21 豊田合成株式会社 外装材
JP2014051180A (ja) * 2012-09-07 2014-03-20 Honda Motor Co Ltd 車両用フロアカーペット
US20210046886A1 (en) * 2017-04-03 2021-02-18 Cascade Engineering, Inc. Acoustic fiber silencer
US11634091B2 (en) * 2017-04-03 2023-04-25 Cascade Engineering, Inc. Acoustic fiber silencer
JP2020067033A (ja) * 2018-10-24 2020-04-30 イビデン株式会社 マット材、巻付体及びマット材の挿入方法
CN111688599A (zh) * 2019-03-14 2020-09-22 本田技研工业株式会社 隔音结构
WO2023181566A1 (ja) * 2022-03-22 2023-09-28 林テレンプ株式会社 車両用フロアカーペット

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3304264B2 (ja) 自動車用車体パネルインシュレータ
US9523192B2 (en) Sound-absorbing material with excellent sound-absorbing performance and method for manufacturing thereof
JP3056862B2 (ja) 新規な吸音材
JPH10203268A (ja) 遮音構造体
US11600254B2 (en) Acoustic foam decoupler
JPH11152670A (ja) カーペット材及びその製造方法
JPH11202873A (ja) 遮音材
JP3342817B2 (ja) 遮音構造体
JP3399279B2 (ja) 車両用防音材
JP3284729B2 (ja) 自動車用遮音材及びその製造方法
JP2974920B2 (ja) 自動車フロア用サイレンサーパッド
JP2000202933A (ja) 遮音材
JPH10236204A (ja) 自動車用フロアインシュレータおよびその製造方法
JP3140610B2 (ja) 高剛性吸音材
JPH091704A (ja) 遮音構造体
JP3264761B2 (ja) ポリプロピレン製サイレンサーパッド
JP3188598B2 (ja) 遮音構造体及びその製造方法
JPH11139193A (ja) カーペット材
JP3480179B2 (ja) 自動車用内装材
JPH10203267A (ja) 自動車用内装材
JPH11198739A (ja) 遮音材
KR102516518B1 (ko) 자동차용 대쉬 인슐레이터 및 이의 제조방법
JPH07223478A (ja) 自動車用フロアカーペット及びその製造方法
JP3615599B2 (ja) 自動車用フロアサイレンサー
JP3538293B2 (ja) 遮音構造体

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050405