JP2000201091A - 周波数変換部及び無線送信機 - Google Patents

周波数変換部及び無線送信機

Info

Publication number
JP2000201091A
JP2000201091A JP11000424A JP42499A JP2000201091A JP 2000201091 A JP2000201091 A JP 2000201091A JP 11000424 A JP11000424 A JP 11000424A JP 42499 A JP42499 A JP 42499A JP 2000201091 A JP2000201091 A JP 2000201091A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
intermediate frequency
mixer
local oscillation
output
oscillation signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP11000424A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigemi Aizawa
茂身 相澤
Takanori Iwamatsu
隆則 岩松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP11000424A priority Critical patent/JP2000201091A/ja
Publication of JP2000201091A publication Critical patent/JP2000201091A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Transmitters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 周波数変換部及び無線送信機に関し、局部発
振信号の漏れが少ない周波数変換部及び該周波数変換部
を適用する無線送信機を提供する。 【解決手段】 局部発振器と、該局部発振器と接続され
て一方の出力端子に同一位相で出力し、もう一方の出力
端子に90度位相差で出力する第一のハイブリッドと、
該第一のハイブリッドの一方の端子から局部発振信号を
受けて入力信号を周波数変換する第一のミキサと、該第
一のハイブリッドのもう一方の端子から局部発振信号を
受けて入力信号を周波数変換する第二のミキサと、該第
一のミキサと該第二のミキサの出力を同一移相で結合す
る第二のハイブリッドとを備え、該第一のミキサと該第
二のミキサの入力信号側と局部発振信号側の入力端子と
のいずれかに独立な直流バイアスを印加するように構成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、周波数変換部及び
無線送信機に係り、特に、局部発振信号の漏れが少ない
周波数変換部及び該周波数変換部を適用する無線送信機
に関する。
【0002】無線通信は自由空間を伝播する有限な電波
によって情報の伝達を行なうものであるから、特定の周
波数帯域の通話チャネルを使用する者は他の通話チャネ
ルの周波数帯域に重なる信号成分を送信してはならな
い。各々の周波数帯域の使用者がこの原則を守らないと
無線通信の信号対雑音比は劣悪なものになる。
【0003】このために、周波数変換部においては帯域
ろ波器を設けて、許容されている周波数帯域の信号成分
だけを抽出して出力するようにしている。
【0004】しかし、無線機の設計条件などによっては
不要波を除去しきれずに送信していることもある。
【0005】特に、周波数変換部に用いられる局部発振
器の出力信号である局部発振信号の漏れを除去しきれな
い場合が多いので、局部発振信号をほぼ除去することが
可能な周波数変換部と、該周波数変換部を適用する無線
送信機の実現が望まれている。
【0006】
【従来の技術】図6は、無線送信機の構成概要で、通常
用いられている無線送信機の構成を示している。
【0007】図6において、1は情報入力を伝送に適し
た信号に変換するベースバンド変調部、2は該ベースバ
ンド変調部の出力信号を中間周波数帯の信号に変換する
中間周波変換部、3は該中間周波変換部の出力信号を無
線周波数帯の信号に変換する無線周波変換部、5は無線
周波数帯の信号を自由空間に放射するアンテナである。
【0008】尚、ここでは該ベースバンド変調部1及び
該アンテナ5も含めて無線送信機としているが、該中間
周波変換部2及び該無線周波変換部3で構成される部分
を無線送信機とすることもある。
【0009】この内、該中間周波変換部2は、中間周波
局部発振信号を生成する中間周波局部発振器20(図6
ではIF局部発振器と標記している。IFはIntermedea
teFrequency の略である。)、該中間周波局部発振器2
0が出力する中間周波局部発振信号によって該ベースバ
ンド変調部1の出力を中間周波数帯の信号に変換する中
間周波ミキサ24(図6ではIFミキサと標記してい
る。)、該中間周波ミキサの出力に含まれる側帯波の内
一方を抽出する中間周波ろ波器26(図6ではIFろ波
器と標記している。)、該中間周波ろ波器の出力を適性
なレベルまで増幅する中間周波増幅器28(図6ではI
F増幅器と標記している。)によって構成される。
【0010】又、該無線周波変換部3は、無線周波局部
発振信号を生成する無線周波局部発振器30(図6では
RF局部発振器と標記している。RFはRadio Frequenc
y の略である。)、該無線周波局部発振器30が出力す
る無線周波局部発振信号によって該中間周波変換部2の
出力を無線周波数帯の信号に変換する無線周波ミキサ3
1(図6ではRFミキサと標記している。)、該無線周
波ミキサの出力に含まれる側帯波の内一方を抽出する無
線周波ろ波器32(図6ではRFろ波器と標記してい
る。)、該無線周波ろ波器の出力を適性なレベルまで増
幅する無線周波増幅器33(図6ではRF増幅器と標記
している。)によって構成される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】該中間周波変換部2に
おいては、搬送波抑圧片側帯波変調方式で周波数変換を
するために、該中間周波ろ波器26によって該中間周波
ミキサ24の出力から不要な側帯波と残留している中間
周波局部発振信号を除去して必要な側帯波のみを抽出す
る。
【0012】通常、必要な側帯波と不要な側帯波の周波
数は十分離れているので、該中間周波ろ波器26から出
力される不要な側帯波成分のレベルは十分に小さくなっ
ている。
【0013】これに対して、中間周波局部発振信号と必
要な側帯波の周波数差は、周波数配置によっては十分に
大きくすることができない場合がある。この場合には、
中間周波局部発振信号が十分に抑圧されずに該中間周波
ろ波器から出力される。
【0014】該無線周波変換部3は、該中間周波変換部
2が出力する信号を無線周波数帯の信号に変換して出力
するので、上記の如く、不要な中間周波局部発振信号が
該中間周波変換部2から出力されると、中間周波局部発
振信号は無線周波数帯で所謂スプリアス信号となる。
【0015】これが他の通信チャネルの周波数帯に重な
ると、その通信チャネルの信号対雑音比を劣化させる。
【0016】従って、中間周波局部発振信号を十分に抑
圧するために帯域外減衰量が大きい中間周波ろ波器を開
発、適用する必要性があるが、帯域外減衰量を大きくす
るには中間周波ろ波器が大きくなり実装的に不利であ
る。
【0017】又、周波数配置によって中間周波ろ波器の
設計を個別に行なう必要性が出てくるため、設計費用が
嵩むという不利益が生ずる。
【0018】上記は必要な側帯波と中間周波局部発振信
号の周波数が近接する可能性が高い中間周波変換部に着
目した議論であるが、無線周波変換部でも無線周波局部
発振信号の漏れが全く問題にならない訳ではない。
【0019】従って、上記の問題は一般的に無線送信機
における周波数変換部の問題である。
【0020】本発明は、かかる問題点に鑑み、局部発振
信号を十分に抑圧できる周波数変換部と該周波数変換部
を適用する無線送信機を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】さて、周波数変換部の出
力において残留する局部発振信号には2つの成分があ
る。
【0022】その1つは、ミキサにおける直流オフセッ
トや周波数変換部を構成する半導体素子間の直流バラン
スのずれ(以降は、これらを総合して直流オフセットと
呼ぶことにする。)が局部発振信号によって変換された
もので、これは元の局部発振信号と同一位相である。
【0023】もう1つは、局部発振信号が直接ミキサの
出力端子に漏れ出てくるものである。これは、局部発振
器とミキサの出力端子との間に容量結合が存在するため
に漏れ出るものであり、元の局部発振信号とは約90度
の位相差がある。
【0024】図7は、局部発振器の出力の漏れを説明す
る図で、上記の成分を図示したものである。
【0025】図7において、aはミキサにおける直流オ
フセットが局部発振信号によって変換された出力される
成分で、元の局部発振信号と同一位相なので0度方向の
ベクトルで表現されている。
【0026】一方、bは局部発振器とミキサの出力端子
間の容量結合によって生ずる成分であるため、上記ミキ
サにおける直流オフセットが局部発振信号によって変換
された出力される成分とは90度の位相差がある。
【0027】尚、cはミキサにおける直流オフセットが
局部発振信号によって変換された出力される成分aと局
部発振器とミキサの出力端子間の容量結合によって生ず
る成分bの合成成分である。
【0028】従って、図7に示したほぼ直交する2つの
成分をキャンセルすることによって中間周波ミキサの出
力端子における局部発振信号成分を抑圧することができ
る。
【0029】本発明は、かかる観点から成されたもので
ある。
【0030】第一の発明は、局部発振器と、該局部発振
器と接続される第一のハイブリッドと、直流遮断コンデ
ンサを介してベースバンド信号を受け、該直流遮断コン
デンサとの接続点に直流バイアスを印加され、該第一の
ハイブリッドの同一位相の出力端子に接続されてベース
バンド信号を数帯の信号に変換する第一のミキサと、入
力端子に直流バイアスを印加され、該第一のハイブリッ
ドの90度位相差を持つ出力端子に接続される第二のミ
キサと、該第一のハイブリッドと該第二のハイブリッド
の出力を同一位相で結合する第二のハイブリッドを備え
る周波数変換部である。
【0031】第一の発明によれば、該第一のミキサの入
力端子に印加する直流バイアスを調整することによって
該第一のミキサにおける直流オフセットが局部発振信号
によって変換されて出力される局部発振信号成分とは1
80度位相が異なる局部発振信号成分を発生させること
ができるので、直流オフセットが局部発振信号によって
変換されて出力される局部発振信号成分をキャンセルす
ることができる。
【0032】又、該第二のミキサの入力端子に印加する
直流バイアスを調整することによって直流が局部発振信
号によって変換されて出力される局部発振信号成分の位
相を容量結合によって漏れ出る局部発振信号とは180
度位相が異なる局部発振信号成分を発生させることがで
きるので、容量結合で該第一のミキサの出力に現れる局
部発振信号成分をキャンセルすることができる。
【0033】従って、局部発振信号成分を抑圧するのに
ろ波器を必要としない周波数変換部を実現することがで
きる。
【0034】第二の発明は、局部発振器と、該局部発振
器と接続される第一のハイブリッドと、直流遮断コンデ
ンサを介してベースバンド信号を受け、該直流遮断コン
デンサとの接続点に直流バイアスを印加され、該第一の
ハイブリッドの同一位相の出力端子に接続されてベース
バンド信号を数帯の信号に変換する第一のミキサと、入
力端子に直流バイアスを印加され、該第一のハイブリッ
ドの90度位相差を持つ出力端子に接続される第二のミ
キサと、該第一のハイブリッドと該第二のハイブリッド
の出力を同一位相で結合する第二のハイブリッド、該第
一のハイブリッドの90度位相差を持つ出力端子に接続
される90度移相回路と、該90度移相回路を介して局
部発振信号を受け、入力端子に直流バイアスを印加され
る第三のミキサと、該第二のハイブリッドの出力と該第
三のミキサの出力を同一位相で結合する第三のハイブリ
ッドを備える周波数変換部である。
【0035】第二の発明によれば、該第一のミキサの入
力端子に印加する直流バイアスを調整することによって
該第一のミキサにおける直流オフセットが局部発振信号
によって変換されて出力される局部発振信号成分とは1
80度位相が異なる局部発振信号成分を発生させること
ができるので、直流オフセットが局部発振信号によって
変換されて出力される局部発振信号成分をキャンセルす
ることができる。
【0036】又、該第二のミキサの入力端子に印加する
直流バイアスを調整することによって直流が局部発振信
号によって変換されて出力される局部発振信号成分の位
相を容量結合によって漏れ出る局部発振信号とは180
度位相が異なる局部発振信号成分を発生させることがで
きるので、容量結合で該第一のミキサの出力に現れる局
部発振信号成分をキャンセルすることができる。
【0037】更に、該第三のミキサの出力における中間
周波局部発振信号成分の位相は元の中間周波局部発振信
号の位相とは180度異なるので、該第二のハイブリッ
ドの出力に元の中間周波局部発振信号と同一位相の中間
周波局部発振信号成分が残留していても該第三のハイブ
リッドにおいてキャンセルすることができる。
【0038】第三の発明は、局部発振器と、該局部発振
器と接続される第一のハイブリッドと、直流遮断コンデ
ンサを介してベースバンド信号を受け、該直流遮断コン
デンサとの接続点に直流バイアスを印加され、該第一の
ハイブリッドの同一位相の出力端子に接続されてベース
バンド信号を数帯の信号に変換する第一のミキサと、入
力端子に直流バイアスを印加され、該第一のハイブリッ
ドの90度位相差を持つ出力端子に接続される第二のミ
キサと、該第一のハイブリッドと該第二のハイブリッド
の出力を同一位相で結合する第二のハイブリッドと、該
第二のハイブリッドの出力に接続される中間周波局部発
振信号を抽出する帯域ろ波器と、該帯域ろ波器の出力を
検波するレベル検波回路と、一方の入力端子に可変な直
流バイアスを印加され、もう一方の入力端子に該レベル
検波回路を出力を受けて両者の差を0にするような該第
二のミキサへの直流バイアスを供給するバイアス生成回
路とを備える周波数変換部である。
【0039】第三の発明によれば、該第一のミキサの入
力端子に印加する直流バイアスを調整することによって
該第一のミキサにおける直流オフセットが局部発振信号
によって変換されて出力される局部発振信号成分とは1
80度位相が異なる局部発振信号成分を発生させること
ができるので、直流オフセットが局部発振信号によって
変換されて出力される局部発振信号成分をキャンセルす
ることができる。
【0040】一方、容量結合で該第一のミキサの出力端
子に漏れ出る中間周波局部発振信号成分は、該第二のミ
キサの入力端子に印加する直流バイアスを調整すること
によって直流が局部発振信号によって変換されて出力さ
れる局部発振信号成分の位相を容量結合によって漏れ出
る局部発振信号とは180度位相が異なる局部発振信号
成分を発生させることができるのでキャンセルすること
ができる。
【0041】その上、該帯域ろ波器、該レベル検出回路
及び該バイアス生成回路を介して該第二のハイブリッド
から該第二のミキサに負帰還をかけているので、容量結
合で該第一のミキサの出力端子に漏れ出る中間周波局部
発振信号成分が電源変動や温度変動によって変動して
も、その変動に追随して中間周波局部発振信号成分をキ
ャンセルすることができる。
【0042】尚、第三の発明の技術を第二の発明に適用
することも可能である。
【0043】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第一の実施の形
態で、説明を具体的にするために本発明の主要な適用先
となる中間周波変換部を図示している。
【0044】図1において、20は中間周波局部発振信
号を生成する中間周波局部発振器(図1ではIF局部発
振器と標記している。以降も同様に標記する。)、25
は該中間周波局部発振器の出力を受けて、一方の出力端
子には同一位相の中間周波局部発振信号を出力し、もう
一方の出力端子には90度位相差がある中間周波局部発
振信号を出力する第一のハイブリッド、21はベースバ
ンド信号に重畳している直流を遮断する直流遮断コンデ
ンサである。22は第一の可変抵抗、23は第一の抵抗
で、該第一の可変抵抗22及び該第一の抵抗23は正側
の電源(図1では+Vccと標記している。以降も同様に
標記する。)と負側の電源(図1では−Veeと標記して
いる。以降も同様に標記する。)の間に直列接続されて
分圧回路を構成しており、両者の接続点は該直流遮断コ
ンデンサのベースバンド入力端子の反対側の端子に接続
されている。24は該直流遮断コンデンサ21を介して
ベースバンド信号を受け、該第一の可変抵抗と該第一の
抵抗による分圧回路によってベースバンド信号側の入力
端子に直流バイアスを印加され、該第一のハイブリッド
の同一位相の出力端子から中間周波局部発振信号を受け
てベースバンド信号を中間周波帯域の信号に変換し、直
流を中間周波局部発振信号に変換する第一の中間周波ミ
キサ(図1では第一のIFミキサと標記している。以降
も同様に標記する。)である。
【0045】又、22aは第二の可変抵抗、23aは第
二の抵抗で、該第二の可変抵抗22a及び該第二の抵抗
23aは正側の電源と負側の電源の間に直列接続されて
分圧回路を構成している。24aは該第二の可変抵抗2
2aと該第二の抵抗23aによる分圧回路によって該第
一の中間周波ミキサ24のベースバンド信号側の入力端
子と同じ入力端子(第二の中間周波ミキサ24aにはベ
ースバンド信号は印加されないが、第一の中間周波ミキ
サ24のベースバンド信号側の入力端子と同一の入力端
子であるという意味で、以降ではベースバンド側の入力
端子と呼ぶことにする。)に直流バイアスを印加され、
該第一のハイブリッド25の90度位相の出力端子から
中間周波局部発振信号を受けて直流を中間周波局部発振
信号に変換する第二の中間周波ミキサである。
【0046】更に、25aは該第一の中間周波ミキサ2
4の出力と該第二の中間周波ミキサ24aの出力を同一
位相で結合する第二のハイブリッド、26は該第二のハ
イブリッド25aの出力の内所要帯域の信号を抽出する
中間周波ろ波器、28は該第二のハイブリッドの出力を
適性なレベルまで増幅する中間周波増幅器である。
【0047】尚、図1の構成では、該第一のハイブリッ
ド25と該第一の中間周波ミキサ24及び該第二の中間
周波ミキサ24aとの接続をトランス結合とし、該第一
の中間周波ミキサ24及び該第二の中間周波ミキサ24
aのベースバンド信号側の入力端子は上記トランス結合
の二次側中点である場合を想定している。
【0048】図1の構成の特徴は、2つの出力に90度
の位相差がある該第一のハイブリッド25と、ベースバ
ンド信号側の入力端子を直流バイアスされ、該第一のハ
イブリッド25の90度側の出力端子に接続される該第
二の中間周波ミキサと、該第一の中間周波ミキサ24の
出力と該第二の中間周波ミキサ24aの出力を同一位相
で結合する該第二のハイブリッド25aを備える点であ
る。
【0049】図2は、図1の構成の動作を説明する図で
ある。
【0050】図2において、aは図1における第一の中
間周波ミキサ24における直流オフセット、特に第一の
中間周波ミキサを構成する半導体素子の直流バランスの
ずれが中間周波局部発振信号によって変換されて出力さ
れる成分で、元の中間周波局部発振信号と同一位相なの
で0度方向のベクトルで表現されている。
【0051】一方、bは図1における中間周波局部発振
器20と第一の中間周波ミキサ24の出力端子間の容量
結合によって生ずる成分と、上記中間周波局部発振器2
0と第一の中間周波ミキサ24の出力端子間の容量結合
によって生ずる成分と同一位相である、図1における中
間周波局部発振器20と第一の中間周波ミキサ24aの
出力端子間の容量結合によって生ずる成分の和であるた
め、上記第一の中間周波ミキサ24における直流オフセ
ットが局部発振信号によって変換されて出力される成分
とは90度の位相差がある。
【0052】尚、cは上記2成分a及びbの合成成分で
ある。
【0053】さて、図1の構成では第一の中間周波ミキ
サのベースバンド側の入力端子に第一の可変抵抗22及
び第一の抵抗23による分圧回路によって直流バイアス
を強制的に印加しているので、該直流バイアスを中間周
波局部発振信号によって変換した中間周波局部発振信号
成分が該第一の中間周波ミキサ24から出力される。
【0054】該直流バイアスを中間周波局部発振信号に
よって変換した中間周波局部発振信号成分の位相を該直
流バイアスによって180度変えることができ、このレ
ベルも該直流バイアスによって制御することができる。
これを図2のdに示している。
【0055】従って、該第一の中間周波ミキサから出力
される該第一の中間周波ミキサにおける直流オフセット
が変換されて出力される中間周波局部発振信号成分は、
該第一の中間周波ミキサのベースバンド側の入力に強制
的に与える直流バイアスの調整によってキャンセルする
ことができる。
【0056】又、図2において、eは図1における第二
の中間周波ミキサ24aが、該第二の中間周波ミキサの
ベースバンド側の入力端子に強制的に印加された直流バ
イアスを変換して出力する中間周波局部発振信号成分で
ある。
【0057】図1における第一のハイブリッド25は、
該第一の中間周波ミキサ24側と該第二の中間周波ミキ
サ24a側には90度位相が異なった局部発振信号を供
給するので、該第二の中間周波ミキサ24aが、該第二
の中間周波ミキサ24aのベースバンド側の入力端子に
強制的に印加された直流バイアスを変換して出力する中
間周波局部発振信号成分の位相は元の中間周波局部発振
信号の位相とは90度異なる位相であり、且つ、該中間
周波局部発振器20と該第一の中間周波ミキサ24の出
力端子間の容量結合によって生ずる中間周波局部発振信
号成分及び中間周波局部発振器20と第一の中間周波ミ
キサ24aの出力端子間の容量結合によって生ずる成分
の和であるbとは180度位相を異ならせることができ
る。
【0058】そして、該第二の中間周波ミキサのベース
バンド側の入力端子に強制的に印加される直流バイアス
を調整することによって、該第二の中間周波ミキサ24
aが、該第二の中間周波ミキサ24aのベースバンド側
の入力端子に強制的に印加された直流バイアスを変換し
て出力する中間周波局部発振信号成分のレベルを調整す
ることが可能である。
【0059】従って、容量結合によって該第一の中間周
波ミキサ24と該第二の中間周波ミキサ24aの出力に
漏れ出る中間周波局部発振信号成分は、該第二の中間周
波ミキサ24aのベースバンド側の入力端子に強制的に
印加される直流バイアスが変化されて出力される中間周
波局部発振信号成分によってキャンセルすることができ
る。
【0060】即ち、図1の構成によって、該第一の中間
周波ミキサ24の直流オフセットによって生ずる中間周
波局部発振信号成分も、該第一の中間周波ミキサ24及
び該第二の中間周波ミキサ24aにおいて容量結合で漏
れ出る中間周波局部発振信号成分もキャンセルすること
ができる。
【0061】尚、図1では正側の電源に可変抵抗を接続
する例を示しているが、負側の電源に可変抵抗を接続し
ても動作は全く変わらない。
【0062】又、図1では暗黙の内に上記可変抵抗と抵
抗を直線素子とし、基本的には温度係数が少ない素子を
想定しているが、上記可変抵抗と抵抗は非直線素子でも
よく、又、例えばサーミスタのように温度係数が大きい
素子であっても一向に差し支えない。このことは以降の
全ての発明の実施の形態について共通である。
【0063】上記により、図1の構成における第二のハ
イブリッド25aの出力側に中間周波局部発振信号成分
を切るために設ける中間周波ろ波器の構成を簡略化する
ことができ、実装スペースの縮減、開発負担の軽減が実
現される。
【0064】図3は、本発明の第二の実施の形態で、説
明を具体的にするために本発明の主要な適用先となる中
間周波変換部を対象に図示している。
【0065】図3において、20は中間周波局部発振信
号を生成する中間周波局部発振器、25は該中間周波局
部発振器の出力を受けて、一方の出力端子には同一位相
の中間周波局部発振信号を出力し、もう一方の出力端子
には90度位相差がある中間周波局部発振信号を出力す
る第一のハイブリッド、21はベースバンド信号に重畳
している直流を遮断する直流遮断コンデンサである。2
2は第一の可変抵抗、23は第一の抵抗で、該第一の可
変抵抗22及び該第一の抵抗23は正側の電源と負側の
電源の間に直列接続されて分圧回路を構成しており、両
者の接続点は該直流遮断コンデンサのベースバンド入力
端子の反対側の端子に接続されている。24は該直流遮
断コンデンサ21を介してベースバンド信号を受け、該
第一の可変抵抗と該第一の抵抗による分圧回路によって
ベースバンド信号側の入力端子に直流バイアスを印加さ
れ、該第一のハイブリッドの同一位相の出力端子から中
間周波局部発振信号を受けてベースバンド信号を中間周
波帯域の信号に変換し、直流を中間周波局部発振信号に
変換する第一の中間周波ミキサである。
【0066】又、22aは第二の可変抵抗、23aは第
二の抵抗で、該第二の可変抵抗22a及び該第二の抵抗
23aは正側の電源と負側の電源の間に直列接続されて
分圧回路を構成している。24aは該第二の可変抵抗2
2aと該第二の抵抗23aによる分圧回路によって該第
一の中間周波ミキサ24のベースバンド信号側の入力端
子と同じ入力端子に直流バイアスを印加され、該第一の
ハイブリッド25の90度位相の出力端子から中間周波
局部発振信号を受けて直流を中間周波局部発振信号に変
換する第二の中間周波ミキサである。
【0067】更に、22bは第三の可変抵抗、23bは
第三の抵抗で、該第三の可変抵抗22b及び該第三の抵
抗23bは正側の電源と負側の電源の間に直列接続され
て分圧回路を構成している。27は該第一のハイブリッ
ド25の90度側の出力端子に接続されて更に位相を9
0度シフトさせる90度移相回路、24bはベースバン
ド側の入力端子に該第三の可変抵抗22b及び該第三の
抵抗23bによって直流バイアスを印加され、該90度
移相回路が出力する中間周波局部発振信号によって該直
流バイアスを周波数変換する第三の中間周波ミキサ、2
5bは該第二のハイブリッド25aの出力と該第三の中
間周波ミキサ24bの出力とを同一移相で結合する第三
のハイブリッドである。
【0068】最後に、26は該第三のハイブリッド25
bの出力から所要帯域の信号を抽出する中間周波ろ波
器、28は該中間周波ろ波器26の出力を適性なレベル
まで増幅する中間周波増幅器である。
【0069】尚、図3の構成では、該第一のハイブリッ
ド25と該第一の中間周波ミキサ24及び該第二の中間
周波ミキサ24aとの接続をトランス結合とし、該第一
の中間周波ミキサ24及び該第二の中間周波ミキサ24
aのベースバンド信号側の入力端子は上記トランス結合
の二次側中点であり、該90度移相回路27と該第三の
中間周波ミキサとの接続をトランス結合とし、該第三の
中間周波ミキサ24bのベースバンド信号側の入力端子
は上記トランス結合の二次側中点である場合を想定して
いる。
【0070】図3の構成の特徴は、図1の構成に対して
更に、該第一のハイブリッド25の90度側の出力端子
に接続される90度移相回路27と、ベースバンド信号
側を直流バイアスされて該90度移相回路27の出力に
よって該直流バイアスを中間周波局部発振信号に変換す
る該第三の中間周波ミキサ24bと、該第二のハイブリ
ッド25aの出力と該第三の中間周波ミキサ24bの出
力を同一位相で結合する該第三のハイブリッド25bを
備える点である。
【0071】さて、図3の構成では第一の中間周波ミキ
サのベースバンド側の入力端子に第一の可変抵抗22及
び第一の抵抗23による分圧回路によって直流バイアス
を強制的に印加しているので、既に説明した如く、該直
流バイアスを中間周波局部発振信号によって変換した中
間周波局部発振信号成分が該第一の中間周波ミキサ24
から出力される。該直流バイアスを中間周波局部発振信
号によって変換した中間周波局部発振信号成分の位相を
該直流バイアスによって180度変えることができ、こ
のレベルも該直流バイアスによって制御することができ
る。
【0072】従って、該第一の中間周波ミキサから出力
される該第一の中間周波ミキサにおける直流オフセット
が変換されて出力される中間周波局部発振信号成分は、
該第一の中間周波ミキサのベースバンド側の入力に強制
的に与える直流バイアスの調整によってキャンセルする
ことができる。
【0073】又、図3における第一のハイブリッド25
は、該第一の中間周波ミキサ側24と該第二の中間周波
ミキサ24a側には90度位相が異なった局部発振信号
を供給するので、該第二の中間周波ミキサ24aが、該
第二の中間周波ミキサ24aのベースバンド側の入力端
子に強制的に印加された直流バイアスを変換して出力す
る中間周波局部発振信号成分の位相は元の中間周波局部
発振信号の位相とは90度異なる位相であり、且つ、該
中間周波局部発振器20と該第一の中間周波ミキサ24
の出力端子間の容量結合によって生ずる中間周波局部発
振信号成分及び中間周波局部発振器20と第一の中間周
波ミキサ24aの出力端子間の容量結合によって生ずる
成分の和(図2のbに対応する。)とは180度位相を
異ならせることができる。
【0074】そして、該第二の中間周波ミキサのベース
バンド側の入力端子に強制的に印加される直流バイアス
を調整することによって、該第二の中間周波ミキサ24
aが、該第二の中間周波ミキサ24aのベースバンド側
の入力端子に強制的に印加された直流バイアスを変換し
て出力する中間周波局部発振信号成分のレベルを調整す
ることが可能である。
【0075】従って、容量結合によって該第一の中間周
波ミキサ24と該第二の中間周波ミキサ24aの出力に
漏れ出る中間周波局部発振信号成分は、該第二の中間周
波ミキサ24aのベースバンド側の入力端子に強制的に
印加される直流バイアスが変化されて出力される中間周
波局部発振信号成分によってキャンセルすることができ
る。
【0076】即ち、図3の該90度移相回路27、ベー
スバンド信号側の入力端子を直流バイアスされた該第三
の中間周波ミキサ24b及び該第三のハイブリッド25
bを除く構成によって、基本的には、該第一の中間周波
ミキサ24の直流オフセットによって生ずる中間周波局
部発振信号成分も、該第一の中間周波ミキサ24及び該
第二の中間周波ミキサ24aにおいて容量結合で漏れ出
る中間周波局部発振信号成分もキャンセルすることがで
きる。
【0077】ただ、該第一の中間周波ミキサ24のベー
スバンド信号側の入力端子に印加する直流バイアスによ
って該第一の中間周波ミキサを構成する半導体素子の直
流バランスが極端に悪くなる場合には、該第一の中間周
波ミキサ24の直流オフセットが中間周波局部発振信号
に変換された成分を完全にキャンセルすることができな
くなる恐れがある。
【0078】図3において、該第一のハイブリッド25
の90度側の出力端子に接続される90度移相回路27
と、ベースバンド信号側を直流バイアスされて該90度
移相回路27の出力によって該直流バイアスを中間周波
局部発振信号に変換する該第三の中間周波ミキサ24b
と、該第二のハイブリッド25aの出力と該第三の中間
周波ミキサ24bの出力を同一位相で結合する該第三の
ハイブリッド25bを備えるのは上記への対処のためで
ある。
【0079】即ち、該第三の中間周波ミキサ24bには
元の中間周波局部発振信号の位相を180度シフトした
中間周波局部発振信号が供給されるので、該第三の中間
周波ミキサ24bのベースバンド信号側の入力端子に強
制的に印加される直流バイアスを中間周波局部発振信号
に変換した場合、その位相は元の中間周波局部発振信号
とは180度位相が異なる。
【0080】従って、該第三の中間周波ミキサ24bに
よって生成される中間周波成分によって該第一の中間周
波ミキサ24においてキャンセルしきれなかった中間周
波局部発振信号成分をキャンセルすることができるよう
になり、中間周波局部発振信号成分の抑圧度が改善され
る。
【0081】尚、該第三の中間周波ミキサ24bからも
容量結合による中間周波局部発振信号成分が出力される
ので、該第二のハイブリッド25aにおける該第二の中
間周波ミキサのベースバンド信号側に強制的に印加され
る直流バイアスによる容量結合による中間周波局部発振
信号分のキャンセルは過剰にしておくのが望ましい。
【0082】図4は、本発明の第三の実施の形態で、説
明を具体的にするために本発明の主要な適用先となる中
間周波変換部を図示している。
【0083】図4において、20は中間周波局部発振信
号を生成する中間周波局部発振器、25は該中間周波局
部発振器の出力を受けて、一方の出力端子には同一位相
の中間周波局部発振信号を出力し、もう一方の出力端子
には90度位相差がある中間周波局部発振信号を出力す
る第一のハイブリッド、21はベースバンド信号に重畳
している直流を遮断する直流遮断コンデンサである。2
2は第一の可変抵抗、23は第一の抵抗で、該第一の可
変抵抗22及び該第一の抵抗23は正側の電源と負側の
電源の間に直列接続されて分圧回路を構成しており、両
者の接続点は該直流遮断コンデンサのベースバンド入力
端子の反対側の端子に接続されている。24は該直流遮
断コンデンサ21を介してベースバンド信号を受け、該
第一の可変抵抗と該第一の抵抗による分圧回路によって
ベースバンド信号側の入力端子に直流バイアスを印加さ
れ、該第一のハイブリッドの同一位相の出力端子から中
間周波局部発振信号を受けてベースバンド信号を中間周
波帯域の信号に変換し、直流を中間周波局部発振信号に
変換する第一の中間周波ミキサである。
【0084】又、22aは第二の可変抵抗、23aは第
二の抵抗で、該第二の可変抵抗22a及び該第二の抵抗
23aは正側の電源と負側の電源の間に直列接続されて
分圧回路を構成している。24aは該第二の可変抵抗2
2aと該第二の抵抗23aによる分圧回路によって該第
一の中間周波ミキサ24のベースバンド信号側の入力端
子と同じ入力端子に直流バイアスを印加され、該第一の
ハイブリッド25の90度位相の出力端子から中間周波
局部発振信号を受けて直流を中間周波局部発振信号に変
換する第二の中間周波ミキサである。
【0085】更に、25aは該第一の中間周波ミキサ2
4の出力と該第二の中間周波ミキサ24aの出力を同一
位相で結合する第二のハイブリッド、26は該第二のハ
イブリッド25aの出力の内所要帯域の信号を抽出する
中間周波ろ波器、28は該第二のハイブリッドの出力を
適性なレベルまで増幅する中間周波増幅器である。
【0086】最後に、40は該中間周波ろ波器28の出
力から中間周波局部発振信号成分を抽出する帯域ろ波
器、41は該帯域ろ波器の出力を適性なレベルに増幅す
る増幅器、42は該増幅器の出力を検波するレベル検波
回路である。43は第四の可変抵抗、44は第四の抵抗
で、該第四の可変抵抗43及び該第四の抵抗44は正側
の電源と負側の電源の間に直列接続されて分圧回路を構
成している。45は該レベル検波回路の出力を一方の入
力端子に受け、該分圧回路の出力をもう一方の入力端子
に受け、両者の差が0になるような直流電圧を出力して
該第二の中間周波ミキサ24aに直流バイアスとして供
給するバイアス生成回路である。
【0087】尚、図4の構成では、該第一のハイブリッ
ド25と該第一の中間周波ミキサ24及び該第二の中間
周波ミキサ24aとの接続をトランス結合とし、該第一
の中間周波ミキサ24及び該第二の中間周波ミキサ24
aのベースバンド信号側の入力端子は上記トランス結合
の二次側中点である場合を想定している。
【0088】図4の構成の特徴は、図1の構成におい
て、該中間周波増幅器28の出力を抽出してレベル検波
し、該レベル検波した出力が分圧回路によって設定され
た直流電圧と等しくなるような直流電圧を該第二の中間
周波ミキサ24aのベースバンド信号側の直流バイアス
として与えるという負帰還回路4を備える点にある。
【0089】基本的な動作は図1の構成と同じであるか
ら詳細な説明は省略し、上記負帰還回路4による作用を
説明する。
【0090】既に説明した如く、該第二の中間周波ミキ
サ24aによって容量結合によって生ずる中間周波局部
発振信号成分の漏れをキャンセルする。
【0091】しかし、該第二の中間周波ミキサ24aの
ベースバンド信号側の入力端子に供給される直流バイア
スにドリフトがあったり、該第二の中間周波ミキサ24
aを構成する半導体素子自体の特性にドリフトがある
と、容量結合によって生ずる中間周波局部発振信号成分
の漏れの抑圧度が変化し、完全にキャンセルすることが
できなくなる。
【0092】このようにして漏れ出てくる中間周波局部
発振信号成分を抽出して直流電圧に変換し、該直流電圧
と予め設定してある直流電圧との差が0になるような直
流バイアスを該第二の中間周波ミキサ24aのベースバ
ンド信号側の入力端子に供給することによって、種々の
ドリフトによって中間周波局部発振信号成分の出力が変
化しても、その変化を打ち消すことができる。
【0093】図5は、本発明の第四の実施の形態で、説
明を具体的にするために本発明の主要な適用先となる中
間周波変換部を図示している。
【0094】図5において、20は中間周波局部発振信
号を生成する中間周波局部発振器、25は該中間周波局
部発振器の出力を受けて、一方の出力端子には同一位相
の中間周波局部発振信号を出力し、もう一方の出力端子
には90度位相差がある中間周波局部発振信号を出力す
る第一のハイブリッド、21はベースバンド信号に重畳
している直流を遮断する直流遮断コンデンサである。2
2は第一の可変抵抗、23は第一の抵抗で、該第一の可
変抵抗22及び該第一の抵抗23は正側の電源と負側の
電源の間に直列接続されて分圧回路を構成しており、両
者の接続点は該直流遮断コンデンサのベースバンド入力
端子の反対側の端子に接続されている。24は該直流遮
断コンデンサ21を介してベースバンド信号を受け、該
第一の可変抵抗と該第一の抵抗による分圧回路によって
ベースバンド信号側の入力端子に直流バイアスを印加さ
れ、該第一のハイブリッドの同一位相の出力端子から中
間周波局部発振信号を受けてベースバンド信号を中間周
波帯域の信号に変換し、直流を中間周波局部発振信号に
変換する第一の中間周波ミキサである。
【0095】又、22aは第二の可変抵抗、23aは第
二の抵抗で、該第二の可変抵抗22a及び該第二の抵抗
23aは正側の電源と負側の電源の間に直列接続されて
分圧回路を構成している。24aは該第二の可変抵抗2
2aと該第二の抵抗23aによる分圧回路によって該第
一の中間周波ミキサ24のベースバンド信号側の入力端
子と同じ入力端子に直流バイアスを印加され、該第一の
ハイブリッド25の90度位相の出力端子から中間周波
局部発振信号を受けて直流を中間周波局部発振信号に変
換する第二の中間周波ミキサである。
【0096】更に、27は該第一のハイブリッド25の
90度側の出力端子に接続されて更に位相を90度シフ
トさせる90度移相回路、24bは第三の中間周波ミキ
サ、25bは該第二のハイブリッド25aの出力と該第
三の中間周波ミキサ24bの出力とを同一移相で結合す
る第三のハイブリッドである。
【0097】そして、26は該第三のハイブリッド25
bの出力から所要帯域の信号を抽出する中間周波ろ波
器、28は該中間周波ろ波器26の出力を適性なレベル
まで増幅する中間周波増幅器である。
【0098】最後に、4は負帰還回路で、図4に示す如
く、該中間周波ろ波器28の出力から中間周波局部発振
信号成分を抽出する帯域ろ波器40、該帯域ろ波器の出
力を適性なレベルに増幅する増幅器41、該増幅器の出
力を検波するレベル検波回路42、分圧回路を構成する
第四の可変抵抗43及び第四の抵抗44、該レベル検波
回路42の出力を一方の入力端子に受け、該分圧回路の
出力をもう一方の入力端子に受け、両者の差が0になる
ような直流電圧を出力して該第三の中間周波ミキサ24
bに直流バイアスとして供給するバイアス生成回路45
を備えている。
【0099】尚、図3の構成では、該第一のハイブリッ
ド25と該第一の中間周波ミキサ24及び該第二の中間
周波ミキサ24aとの接続をトランス結合とし、該第一
の中間周波ミキサ24及び該第二の中間周波ミキサ24
aのベースバンド信号側の入力端子は上記トランス結合
の二次側中点であり、該90度移相回路27と該第三の
中間周波ミキサとの接続をトランス結合とし、該第三の
中間周波ミキサ24bのベースバンド信号側の入力端子
は上記トランス結合の二次側中点である場合を想定して
いる。
【0100】図5の構成の特徴は、図3の構成におい
て、該中間周波増幅器28の出力から中間周波局部発振
信号成分を抽出してレベル検波し、レベル検波して得た
直流電圧と予め設定された直流電圧とをバイアス生成回
路の2つの入力端子に供給し、両者の直流電圧が一定に
なるような直流出力を生成して該第三の中間周波ミキサ
24bに直流バイアスとして供給する構成を備えること
である。
【0101】上記構成を備えることにより、該第三のハ
イブリッド25bの出力に残留する中間周波局部発振信
号成分を抑圧するように該中間周波増幅器28から該第
三の中間周波ミキサ24bに負帰還がかかり、該第一の
中間周波ミキサ24において除去しきれなかった該第一
の中間周波ミキサ24の直流オフセットを変換して生ず
る中間周波局部発振信号成分が温度や電源電圧の変動に
伴って変動しても、これを抑圧することができるように
なる。
【0102】そして、容量結合によって生ずる中間周波
局部発振信号成分の漏れは、該第二のハイブリッド25
aまでの回路で過剰にキャンセルしておけば、該第三の
ハイブリッド25bにおいて丁度キャンセルできる。
【0103】尚、同様な構成を該第二のハイブリッド2
5aの出力端子から該第二の中間周波ミキサ24aのベ
ースバンド信号側の入力端子の間に設けることをしてい
ないのは、この構成によって容量結合による中間周波局
部発振信号成分が該第二のハイブリッド25aにおいて
完全にキャンセルされてしまうと、該第三の中間周波ミ
キサ24bにおいて生ずる容量結合による中間周波局部
発振信号成分の漏れが該第三のハイブリッド24bにお
いて残留してしまうことを避けるためである。
【0104】ただ、該第三の中間周波ミキサ24bにお
いてシールドを十分にとって、容量結合によって生ずる
中間周波局部発振信号成分を無視できるようにしてある
場合には、上記負帰還構成と同様な構成を該第二のハイ
ブリッド25aと該第二の中間周波ミキサ24aの間に
備えることが可能になる。
【0105】ところで、図3及び図5の構成では、90
度移相回路を用いて180度位相が異なる中間周波局部
発振信号を生成しているが、これ以外に90度ハイブリ
ッドを用いることも可能である。
【0106】即ち、図3又は図5において、90度ハイ
ブリッドである第一のハイブリッドの90度位相差があ
る出力端子に新たに設ける90度ハイブリッド(これを
便宜的に第四のハイブリッドと呼ぶことにする。)の入
力端子を接続し、該第四のハイブリッドの0度位相側の
出力端子を特性インピーダンスで終端し、該第四のハイ
ブリッドの90度位相側の出力端子に第三の中間周波ミ
キサの中間周波局部発振信号側の入力端子を接続すれ
ば、第三の中間周波ミキサに180度位相が異なる中間
周波局部発振信号を供給することができる。
【0107】従って、図3又は図5における“90度移
相回路”は単に90度位相をシフトする回路のみでな
く、90度ハイブリッドをも含むものである。
【0108】さて、これまでは一貫して、中間周波ミキ
サのベースバンド信号側の入力端子に直流バイアスを強
制的に印加するものとして説明してきたが、これは中間
周波ミキサの中間周波局部発振信号側の入力をトランス
結合にし、ベースバンド信号側の入力端子は上記トラン
ス結合の二次側の中点としているためである。
【0109】容易に理解できるように、中間周波ミキサ
としては、ベースバンド信号側の入力をトランス結合と
し、中間周波局部発振信号側の入力端子を上記トランス
結合の二次側の中点とすることも可能である。
【0110】従って、本発明において中間周波ミキサに
直流バイアスを印加する入力端子としては、中間周波ミ
キサの回路構成によって、ベースバンド信号側の入力端
子と中間周波局部発振信号側の入力端子のいずれをも選
択することができる。
【0111】ただ、複数の中間周波ミキサにおいて、ベ
ースバンド信号側の入力端子と中間周波局部発振信号側
の入力端子のいずれかを揃えて選択する必要がある。
【0112】又、上においては説明の具体性のために中
間周波数帯における周波数変換部を例に説明したが、既
に述べた如く、本発明の本質は無線周波数帯の周波数変
換部についても適用することができる。
【0113】上記の如く、本発明により周波数変換部か
ら生ずる局部発振信号成分の抑圧が可能になり、周波数
変換部に備えられる帯域ろ波器(例えば図1において
は、中間周波ろ波器26として示したろ波器である。)
の構成を簡略化することができる。
【0114】従って、上記帯域ろ波器の実装スペースの
縮減と開発負担の軽減が可能になる。
【0115】かくの如き周波数変化部を無線送信機に適
用することにより、中間周波局部発振信号成分の漏れを
抑圧できて、実装スペースの縮減と開発負担の軽減が可
能な無線送信機を実現することができる。
【0116】
【発明の効果】本発明により、周波数変換部の出力に残
留する中間周波局部発振信号成分を抑圧することができ
るようになる。
【0117】このため、周波数変換部に備えられる所要
信号を抽出する帯域ろ波器の構成を簡略化でき、周波数
変換部の実装スペースの縮減と開発負担の軽減が可能に
なる。
【0118】更に、上記周波数変換部を無線送信機に適
用することにより、実装スペースの縮減と開発負担の軽
減が可能な無線送信機を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一の実施の形態。
【図2】 図1の構成の動作を説明する図。
【図3】 本発明の第二の実施の形態。
【図4】 本発明の第三の実施の形態。
【図5】 本発明の第四の実施の形態。
【図6】 無線送信機の構成概要。
【図7】 局部発振器の出力の漏れを説明する図。
【符号の説明】
1 ベースバンド変調部 2 中間周波変換部 3 無線周波変換部 4 負帰還回路 5 アンテナ 20 中間周波局部発振器 21 直流遮断コンデンサ 22 第一の可変抵抗 23 第一の抵抗 22a 第二の可変抵抗 23a 第二の抵抗 22b 第三の可変抵抗 23b 第三の抵抗 24 第一の中間周波ミキサ 24a 第二の中間周波ミキサ 24b 第三の中間周波ミキサ 25 第一のハイブリッド 25a 第二のハイブリッド 25b 第三のハイブリッド 26 中間周波ろ波器 27 90度移相回路 28 中間周波増幅器 30 無線周波局部発振器 31 無線周波ミキサ 32 無線周波ろ波器 33 無線周波増幅器 40 帯域ろ波器 41 増幅器 42 レベル検波回路 43 第四の可変抵抗 44 第四の抵抗 45 バイアス生成回路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 局部発振器と、 該局部発振器と接続されて一方の出力端子には同一位相
    で出力し、もう一方の出力端子には90度位相差で出力
    する第一のハイブリッドと、 該第一のハイブリッドの一方の端子から局部発振信号を
    受けて入力信号を周波数変換する第一のミキサと、 該第一のハイブリッドのもう一方の端子から局部発振信
    号を受けて入力信号を周波数変換する第二のミキサと、 該第一のミキサと該第二のミキサの出力を同一移相で結
    合する第二のハイブリッドとを備える周波数変換部にお
    いて、 該第一のミキサと該第二のミキサの入力信号側の入力端
    子と、該第一のミキサと該第二のミキサの局部発振信号
    側の入力端子とのいずれかに独立な直流バイアスを印加
    することを特徴とする周波数変換部。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の周波数変換部に、更
    に、 該第一のハイブリッドの90度位相差側の出力端子に接
    続される90度移相回路と、 該90度移相回路の出力を局部発振信号側の入力端子に
    受ける第三のミキサと、 該第二のハイブリッドの出力と該第三のミキサの出力と
    を同一位相で結合する第三のハイブリッドとを備え、 該第一のミキサ乃至該第三のミキサの入力信号側の入力
    端子と、該第一のミキサ乃至該第三のミキサの局部発振
    信号側の入力端子とのいずれかに独立な直流バイアスを
    印加することを特徴とする周波数変換部。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の周波数変換部におい
    て、 該第二のハイブリッドの出力側に接続される局部発振信
    号を抽出する帯域ろ波器と、 該帯域ろ波器の出力を検波するレベル検波回路と、 一方の入力端子に可変な直流バイアスを印加され、もう
    一方の入力端子に該レベル検波回路を出力を受けて、両
    者の差を0にするような直流バイアスを該第二のミキサ
    の入力信号側の入力端子と局部発振信号側の入力端子の
    いずれかに供給するバイアス生成回路とを備えることを
    特徴とする周波数変換部。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の周波数変換部におい
    て、 少なくとも該第三のハイブリッドの出力側に接続される
    局部発振信号を抽出する帯域ろ波器と、 該帯域ろ波器の出力を検波するレベル検波回路と、 一方の入力端子に可変な直流バイアスを印加され、もう
    一方の入力端子に該レベル検波回路を出力を受けて、両
    者の差を0にするような直流バイアスを該第二のミキサ
    の入力信号側の入力端子と局部発振信号側の入力端子の
    いずれかに供給するバイアス生成回路とを備えることを
    特徴とする周波数変換部。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれかに記
    載の周波数変換部を備えて構成することを特徴とする無
    線送信機。
JP11000424A 1999-01-05 1999-01-05 周波数変換部及び無線送信機 Withdrawn JP2000201091A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11000424A JP2000201091A (ja) 1999-01-05 1999-01-05 周波数変換部及び無線送信機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11000424A JP2000201091A (ja) 1999-01-05 1999-01-05 周波数変換部及び無線送信機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000201091A true JP2000201091A (ja) 2000-07-18

Family

ID=11473436

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11000424A Withdrawn JP2000201091A (ja) 1999-01-05 1999-01-05 周波数変換部及び無線送信機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000201091A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007060115A (ja) * 2005-08-23 2007-03-08 Hitachi Kokusai Electric Inc 周波数変換装置
KR101152350B1 (ko) * 2004-06-09 2012-06-11 톰슨 라이센싱 에스.에이.에스. 주파수 변환 디바이스, 상기 디바이스를 교정하는 방법, 및 그러한 디바이스를 포함하는 전자기 신호를 송신/수신하는 시스템
WO2018123204A1 (ja) * 2016-12-27 2018-07-05 株式会社ソシオネクスト レーダー装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101152350B1 (ko) * 2004-06-09 2012-06-11 톰슨 라이센싱 에스.에이.에스. 주파수 변환 디바이스, 상기 디바이스를 교정하는 방법, 및 그러한 디바이스를 포함하는 전자기 신호를 송신/수신하는 시스템
JP2007060115A (ja) * 2005-08-23 2007-03-08 Hitachi Kokusai Electric Inc 周波数変換装置
WO2018123204A1 (ja) * 2016-12-27 2018-07-05 株式会社ソシオネクスト レーダー装置
US11112486B2 (en) 2016-12-27 2021-09-07 Socionext Inc. Radar apparatus

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3708232B2 (ja) 歪補償回路を有する送信装置
US5771442A (en) Dual mode transmitter
US6073001A (en) Down conversion mixer
US7072421B2 (en) IQ modulation systems and methods that use separate phase and amplitude signal paths and perform modulation within a phase locked loop
US7817970B2 (en) Transmitting/receiving device having a polar modulator with variable predistortion
KR100421145B1 (ko) 비선형 왜곡 보상 방법 및 비선형 왜곡 보상 회로
JPS6331131B2 (ja)
US20070030063A1 (en) Amplifier circuit
US20090213960A1 (en) Transmitter
KR20020075216A (ko) 비선형 왜곡 보상 방법 및 비선형 왜곡 보상 회로
US6850750B2 (en) Radio set and frequency converting method therefor
JP3429395B2 (ja) アナログ光信号伝送用適応等化器
JP2002198746A (ja) 位相線形広帯域周波数変換
KR20000023530A (ko) 전기 회로들에 의해 발생되는 왜곡을 감소시키는 제어시스템용 이중 측대역 파이로트 기술
US7209715B2 (en) Power amplifying method, power amplifier, and communication apparatus
JP2000201091A (ja) 周波数変換部及び無線送信機
JP2885713B2 (ja) 送信機
KR100331596B1 (ko) 무선장치
JPH0590843A (ja) フイードフオワード干渉回路
US20100203851A1 (en) Wireless transmission device and wireless transmission method
US20050143025A1 (en) Transmitting apparatus
JP2004289576A (ja) カーテシアン型送信機
EP1505738A1 (en) Transmitter
JP3584164B2 (ja) ダイレクトコンバージョン受信機
JPH10112734A (ja) 受信機

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060307