JP2000200705A - チップ型セラミック電子部品及びその特性値調整方法 - Google Patents

チップ型セラミック電子部品及びその特性値調整方法

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JP2000200705A
JP2000200705A JP11001173A JP117399A JP2000200705A JP 2000200705 A JP2000200705 A JP 2000200705A JP 11001173 A JP11001173 A JP 11001173A JP 117399 A JP117399 A JP 117399A JP 2000200705 A JP2000200705 A JP 2000200705A
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electrode
electrodes
value adjusting
resistance value
characteristic value
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Yutaka Ikeda
豊 池田
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抵抗値や静電容量などの電気的特性を微妙に
調整することができ、抵抗値等のばらつきが少ないチッ
プ型セラミック電子部品を得る。 【解決手段】 セラミック素体としてのサーミスタ素体
2の両端に第1,第2の端子電極3,4が形成されてお
り、サーミスタ素体2の上面2cにおいて、第1,第2
の端子電極に電気的に接続されるように、それぞれ、第
1の抵抗値調整用電極5,6及び第2の抵抗値調整用電
極7,8が形成されており、第1の抵抗値調整用電極
5,6のうち、少なくとも1つの抵抗値調整用電極6の
先端と、第2の抵抗値調整用電極8との間の間隔L2
が、残りの第1の抵抗値調整用電極5と、第2の抵抗値
調整用電極7との間の間隔L1よりも大きくされてお
り、抵抗値調整用電極6,8の一部を除去することに抵
抗値が調整される、チップ型サーミスタ1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、正の抵抗温度特性
や負の抵抗温度特性を有するセラミック素体を用いて構
成されたチップ型セラミック電子部品及びその電気的特
性値調整方法に関し、より詳細には、セラミック素体面
に電気的特性値調整用電極が形成されているチップ型セ
ラミック電子部品及びその電気的特性値調整方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、表面実装可能なセラミック電子部
品として、正特性サーミスタ、負特性サーミスタ、セラ
ミックコンデンサなどの様々なものが提案されている。
【0003】特開平8−236308号公報には、この
種のチップ型セラミック電子部品の一例として、チップ
型サーミスタが開示されている。このチップ型サーミス
タを図8を参照して説明する。
【0004】図8に示すチップ型サーミスタ51は負特
性サーミスタであり、負の抵抗温度特性を有する半導体
セラミックスからなるセラミック素体52を有する。セ
ラミック素体52の一端には端子電極53aが、他端に
は端子電極53bが形成されている。セラミック素体5
2の上面52a上には、抵抗値調整用電極54a,54
bが形成されている。抵抗値調整用電極54aは端子電
極53aに電気的に接続されており、抵抗値調整用電極
54bは端子電極53bに電気的に接続されている。抵
抗値調整用電極54a,54bの先端は、サーミスタ素
体52の上面52a上において所定距離を隔てて対向さ
れている。
【0005】チップ型サーミスタ51では、抵抗値調整
用電極54a,54bの少なくとも一方において、その
先端部分を除去することにより、抵抗値を調整し得ると
されている。
【0006】チップ型サーミスタは、バッテリーパック
の温度検知素子や移動体通信用温度補償素子として多用
されている。この種の用途では、温度検出に際しての精
度の高いことが要求されており、抵抗値Rのばらつき並
びに温度特性であるB定数のばらつきは、±1%以下で
あることが要求されてきている。
【0007】材料技術の進歩により、サーミスタ素体を
構成する半導体セラミックスの抵抗率ρ及びB定数の精
度は、上記要求を満足し得る程度に高められてきてい
る。しかしながら、製造されたチップ型サーミスタの抵
抗値Rは、加工ばらつき、特に電極形成精度により、数
%のばらつきを有しているのが実状であった。
【0008】特開平8−236308号公報では、上記
のような抵抗値のばらつきを低減するために、抵抗値調
整用電極54a,54bのうち少なくとも一方を部分的
に除去することにより、抵抗値が調整される。
【0009】上記抵抗値調整用電極54a,54bの部
分的な除去は、サンドブラスト法、バレル研磨法または
レーザーにより電極を削除する方法などにより行われる
とされている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
8−236308号公報に記載の方法によって抵抗値の
調整を図ったとしても、±1%以下に抵抗値のばらつき
を抑制することが非常に困難であった。すなわち、抵抗
値調整用電極54a,54bの部分的な除去を行う方法
では、除去する電極の寸法ばらつきを低減するうえで限
界があり、抵抗値Rを高精度に調整することはできなか
った。
【0011】また、チップ型サーミスタ以外のセラミッ
ク電子部品においても、静電容量などの電気的特性のば
らつきの少ないことが強く求められている。本発明の目
的は、上述した従来技術の欠点を解消し、抵抗値あるい
は静電容量などの電気的特性のばらつきがより一層小さ
い、チップ型セラミック電子部品及び該チップ型セラミ
ック電子部品の特性値調整方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本願の第1の発明に係る
チップ型セラミック電子部品は、セラミック素体と、前
記セラミック素体の対向し合う第1,第2の端部に形成
された第1,第2の端子電極と、前記セラミック素体面
に形成されており、第1の端子電極に電気的に接続され
ており、第2の端子電極側に向かって延びるように形成
された複数の第1の電気的特性値調整用電極と、前記第
1の電気的特性値調整用電極が形成されているセラミッ
ク素体面に形成されており、第2の端子電極に電気的に
接続されており、第1の端子電極側に向かって延びるよ
うに形成された少なくとも1つの第2の電気的特性値調
整用電極とを備え、前記複数の第1の電気的特性値調整
用電極のうち少なくとも1つの電気的特性値調整用電極
と、第2の電気的特性値調整用電極との間の間隔が、残
りの第1の電気的特性値調整用電極と、第2の電気的特
性値調整用電極との間の間隔よりも大きくされているこ
とを特徴とする。
【0013】第1の発明の特定の局面では、前記第2の
電気的特性値調整用電極は複数形成されている。本願の
第2の発明に係るチップ型セラミック電子部品は、セラ
ミック素体と、前記セラミック素体の対向し合う第1,
第2の端部に形成された第1,第2の端子電極と、前記
セラミック素体面に形成されており、第1の端子電極に
電気的に接続されており、第2の端子電極側に向かって
延びるように形成された複数の電気的特性値調整用電極
とを備え、前記複数の電気的特性値調整用電極のうち少
なくとも1つの電気的特性値調整用電極の先端と、第2
の端子電極との間の間隔が、残りの電気的特性値調整用
電極の先端と、第2の端子電極との間の間隔よりも大き
くされていることを特徴とする。
【0014】また、第1,第2の発明に係るチップ型セ
ラミック電子部品では、好ましくは、前記電気的特性値
調整用電極が形成されているセラミック素体面を被覆す
るように形成された透明もしくは半透明の保護膜がさら
に備えられる。
【0015】また、第1,第2の発明に係るチップ型セ
ラミック電子部品は、正特性サーミスタ、負特性サーミ
スタ、コンデンサ、バリスタなどの様々なチップ型セラ
ミック電子部品に用い得るものであるが、特に、抵抗値
のばらつきが非常に小さいことが強く求められるチップ
型サーミスタに好適に用いられる。
【0016】第1,第2の発明の特定の局面では、チッ
プ型サーミスタを構成するために、上記セラミック素体
として、サーミスタ素体が用いられ、電気的特性値調整
用電極として抵抗値調整用電極が形成される。
【0017】本願の第3の発明は、第1,第2の発明に
係るチップ型セラミック電子部品の電気的特性値調整方
法であって、複数の電気的特性値調整用電極のうち、反
対側の端子電極または該端子電極に接続された電気的特
性値調整用電極との間の間隔を広くするように電気的特
性値調整用電極の少なくとも一部を除去することによ
り、電気的特性値の微調整を行うことを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施例を説明することにより、本発明をより詳細に説明
する。
【0019】図1(a)及び(b)は、本発明の第1の
実施例に係るチップ型サーミスタを説明するための斜視
図であり、(a)は外観斜視図、(b)は保護膜を除去
した状態を示す斜視図である。
【0020】チップ型サーミスタ1は、矩形板状のサー
ミスタ素体2を用いて構成されている。サーミスタ素体
2としては、矩形板状の形状のものに限定されず、立方
体状、円盤状など様々な形状とすることができる。
【0021】本実施例では、サーミスタ素体2は、負の
抵抗温度特性を有する半導体セラミックスにより構成さ
れているが、正の抵抗温度特性を有する半導体セラミッ
クスを用い、正特性サーミスタを構成してもよい。
【0022】サーミスタ素体2の第1の端部2aの外表
面には第1の端子電極3が形成されており、第1の端部
2aとは反対側の第2の端部2bの外表面には第2の端
子電極4が形成されている。
【0023】端子電極3,4は、サーミスタ素体2の上
面2cに至るように形成されている。図1(b)に示さ
れているように、サーミスタ素体2の上面2c上におい
ては、第1の端子電極3に電気的に接続された複数の第
1の抵抗値調整用電極5,6が形成されている。第1の
抵抗値調整用電極5,6は、端子電極3から相手方の端
子電極4側に向かって延びるように形成されている。他
方、サーミスタ素体2の上面2c上において、第2の端
子電極4に電気的に接続されるように第2の抵抗値調整
用電極7,8が形成されている。第2の抵抗値調整用電
極7,8は相手方の端子電極3側に延びるように形成さ
れている。
【0024】第1の抵抗値調整用電極5,6の先端と、
第2の抵抗値調整用電極7,8の先端とは、所定の距離
を隔てて、それぞれ対向されている。従って、第1の抵
抗値調整用電極5,6の先端と、第2の抵抗値調整用電
極7,8の先端との間の各間隔L1,L2を調整するこ
とにより、チップ型サーミスタ1の抵抗値を調整するこ
とができる。
【0025】図1(a)に示すように、抵抗値調整用電
極5〜8を覆うように、サーミスタ素体2の上面2c上
に保護膜9が形成されている。本実施例では、保護膜9
は、透明もしくは半透明の合成樹脂膜により形成されて
おり、下方に形成されている抵抗値調整用電極5〜8の
形状を外部から目視により確認し得るように構成されて
いる。
【0026】上記チップ型サーミスタ1の製造方法の一
例を、図2及び図3を参照して説明する。チップ型サー
ミスタ1を得るにあたっては、まず、図2に示すように
マザーのサーミスタ基板10を用意する。マザーのサー
ミスタ基板10の上面に、フォトリソグラフィー法によ
り、第1,第2の抵抗値調整用電極5〜8を形成する。
この場合、図2の破線A,Bにより囲まれた矩形の領域
が1個のチップ型サーミスタ1に相当する部分である。
従って、サーミスタ基板10においては、複数の上記矩
形領域がマトリックス状に配置されている。また、各矩
形の領域において、抵抗値調整用電極5〜8が形成され
ている。
【0027】抵抗値調整用電極5〜8の形成にあたって
は、第1の抵抗値調整用電極5と第2の抵抗値調整用電
極7との間の間隔L1、並びに第1の抵抗値調整用電極
6と第2の抵抗値調整用電極8との間の間隔L2とを異
ならせる。本実施例では、第1の抵抗値調整用電極6と
第2の抵抗値調整用電極8との間の間隔L2が、第1の
抵抗値調整用電極5と第2の抵抗値調整用電極7との間
の間隔L1の2倍とされている。
【0028】もっとも、間隔L2の間隔L1に対する比
L2/L1は、2に設定する必要は必ずしもない。すな
わちL2>L1である限り、目的とする抵抗値やサーミ
スタ素体2の抵抗率に応じて、L2/L1を適宜選択す
ればよい。
【0029】本実施例の抵抗値調整方法では、抵抗値調
整用電極5〜8の一部を削除するため、抵抗値が高めら
れるように調整が行われる。従って、抵抗値調整前の抵
抗値は、目的とする抵抗値よりも低めに設定することが
必要である。
【0030】もっとも、抵抗値調整前の抵抗値を低くし
すぎると、抵抗値調整用電極5〜8の一部を除去する量
が増加し、電極除去に長時間を要することになる。従っ
て、抵抗値調整前の抵抗値は、目的とする抵抗値の80
%以上とすることが望ましい。
【0031】次に、マザーのサーミスタ基板10の上面
に、透明もしくは半透明の感光性樹脂をスピンコートに
より塗布し、フォトリソグラフィーによりパターニング
する。このようにして、破線A,Bで囲まれた矩形領域
内に、それぞれ、保護膜9が形成される。
【0032】図2から明らかなように、保護膜9は、第
1,第2の抵抗値調整用電極5〜8の全てを覆ってはい
ない。すなわち、第1の抵抗値調整用電極5,6の一端
及び第2の抵抗値調整用電極7,8の一端が露出するよ
うに保護膜9が形成されている。第1,第2の抵抗値調
整用電極5〜8の一端を露出させるのは、次に形成され
る端子電極との電気的接続を確保するためである。
【0033】次に、マザーのサーミスタ基板10を、破
線Aに沿って切断し、チップ型サーミスタがサーミスタ
素体2の長辺側に連ねられた第2のマザー基板を得る。
図3に示すように、上記のようにして得た第2のマザー
基板10Aにおいて、チップ型サーミスタ素子1の両端
を覆うように端子電極11,12を形成する。この端子
電極11,12は、スパッタリングにより下地電極を形
成し、下地電極上に、ラックめっきによりニッケル膜及
び半田膜を順次積層することにより形成されている。も
っとも、端子電極11,12を構成する電極材料につい
ては、特に限定されず、また、形成方法としても、導電
ペーストの塗布・焼付け、蒸着、スパッタリングなどの
適宜の方法を用い得る。
【0034】図3に示したマザーのサーミスタ基板10
Aを、破線Bに沿って切断することにより、図1に示す
チップ型サーミスタ1が得られる。実際に、上記のよう
にしてチップ型サーミスタ1を得た後、各チップ型サー
ミスタ1の25℃における抵抗値を測定し、目的とする
抵抗値との差を調べる。次に、目的とする抵抗値となる
ように、第1の抵抗値調整用電極5,6及び/または第
2の抵抗値調整用電極7,8の少なくとも一部を除去
し、抵抗値を高める。
【0035】この電極の部分的な除去は、特に限定され
るわけではないが、レーザーを用いて行うことができ
る。また、保護膜9が感光性樹脂であるため、レーザー
による下方の抵抗値調整用電極5〜8の除去は妨げられ
ない。しかも、保護膜9が透明もしくは半透明であるた
め、目視により抵抗値調整用電極5〜8の形状を確認し
つつレーザーにより電極の除去を行うことができる。
【0036】本実施例のチップ型サーミスタ1では、上
記抵抗値調整用電極6,8の少なくとも一方の一部を除
去することにより抵抗値が調整されるが、図8に示した
従来例に比べて、抵抗値を高精度に早く調整することが
できる。
【0037】すなわち、第1の抵抗値調整用電極5と第
2の抵抗値調整用電極7との間の間隔L1に比べて、第
1の抵抗値調整用電極6と第2の抵抗値調整用電極8と
の間の間隔L2は大きくされている。従って、図1
(b)に示されているように、第1の抵抗値調整用電極
5を部分的に除去し、すなわち先端から長さΔL削除し
た場合と、第1の抵抗値調整用電極6の先端側部分を同
じく長さΔLだけ除去した場合とでは、抵抗値の変化率
は異なる。
【0038】すなわち、同じ長さΔLだけ第1の抵抗値
調整用電極5,6を削除した場合、大きな間隔L2側に
おける間隔変化率は小さく、ΔL/L1>ΔL/L2と
なる。従って、同じ長さΔLを削除した場合、第1の抵
抗値調整用電極6側の方が抵抗の変化率が小さくなる。
【0039】よって、複数の第1の抵抗値調整用電極
5,6のうち、相手方の端子電極4に電気的に接続され
ている第2の抵抗値調整用電極7,8との間の間隔が狭
い抵抗値調整用電極5の一部を間隔L1を広げるように
除去することにより、抵抗値を粗調整し得ることがわか
る。
【0040】また、複数の第1の抵抗値調整用電極5,
6のうち、相手方の端子電極4に電気的に接続されてい
る第2の抵抗値調整用電極7,8との間の間隔が広い抵
抗値調整用電極6の一部を間隔L2を広げるように除去
することにより、抵抗値を微調整し得ることがわかる。
【0041】つまり、チップ型サーミスタ1の抵抗値を
測定し、目的とする抵抗値との差が大きい場合は間隔L
1を広げるように第1の抵抗値調整用電極5または7を
除去して、抵抗値を粗調整し、後に、必要に応じて間隔
L2を広げるように第1の抵抗値調整用電極6または8
を除去して、抵抗値を微調整すると、効率よくまた精度
よく抵抗値を調整することができる。これと同様に、目
的とする抵抗値との差が小さい場合には、間隔L2を広
げるように第1の抵抗値調整用電極6または8を除去し
て、抵抗値を微調整すればよく、効率よくまた精度よく
抵抗値を調整することができる。
【0042】なお、第1の抵抗値調整用電極6ではな
く、第2の抵抗値調整用電極8の先端側部分を除去して
もよく、これら双方を除去してもよい。第1の実施例に
係るチップ型サーミスタ1では、複数の第2の抵抗値調
整用電極7,8が形成されていたが、第2の抵抗値調整
用電極については、1つのみ形成されていてもよい。す
なわち、図4に示すように、第2の端子電極4に接続さ
れる1つの第2の抵抗値調整用電極7Aを形成してもよ
い。この場合においても、第1の抵抗値調整用電極5,
6のうち、1つの抵抗値調整用電極6の先端と第2の抵
抗値調整用電極7の先端との間の間隔が、残りの第1の
抵抗値調整用電極5の先端と第2の抵抗値調整用電極7
Aの先端との間の間隔よりも大きくされているので、第
1の実施例の場合と同様に、第1の抵抗値調整用電極
5,6の先端側部分または第2の抵抗値調整用電極7A
の先端側部分を除去することにより抵抗値の調整を図る
ことができる。
【0043】さらに、本発明において、第1,第2の抵
抗値調整用電極については、第1の抵抗値調整用電極の
先端と、第2の抵抗値調整用電極の先端とが対向されて
いる必要は必ずしもない。図5に示すチップ型サーミス
タ21のように、第1,第2の端子電極3,4に接続さ
れている第1,第2の抵抗値調整用電極22a〜22
c,23a〜23cは、互いに間挿し合うように配置さ
れていてもよい。すなわち、第1,第2の抵抗値調整用
電極を、くし歯状電極の電極指の形態としてもよい。
【0044】図5に示すチップ型サーミスタ21では、
第1の抵抗値調整用電極22a〜22cと、反対側の電
位に接続される第2の抵抗値調整用電極23a〜23c
との間の間隔L1,L2は図5に示す通りとなる。第1
の抵抗値調整用電極22cと第2の抵抗値調整用電極2
3cとの間の間隔L2が、残りの第1の抵抗値調整用電
極22a,22bと第2の抵抗値調整用電極23a〜2
3cとの間の間隔L1よりも大きくされている。
【0045】第1,第2の抵抗値調整用電極22a〜2
2c,23a〜23cを形成した場合、端子電極3,4
間の抵抗値は、電極22a〜22cと電極23a〜23
cとがその長さ方向に沿って対向している幅、すなわち
交差幅及び間隔L1,L2により決定される。この交差
幅が小さいほどまた間隔L1,L2が大きいほど抵抗値
が大きくなり、交差幅が大きくなるほどまた間隔L1,
L2が小さいほど抵抗値は小さくなる。この場合、チッ
プ型サーミスタ21の抵抗値は、各抵抗値調整用電極間
の抵抗値の並列接続抵抗となる。並列接続であるため、
抵抗値の高い部分、すなわち第1の抵抗値調整用電極2
2cと、第2の抵抗値調整用電極23cとの間で取り出
される抵抗値の抵抗値変化は、素子の抵抗値にあまり影
響を与えない。言い換えれば、複数の第2の抵抗値調整
用電極23a〜23cのうち、相手方の抵抗値調整用電
極との間の間隔L2が広い第2の抵抗値調整用電極23
cの一部を交差幅が小さくするように除去することによ
り、抵抗値を微調整し得ることがわかる。
【0046】なお、抵抗値調整用電極の長さ方向に沿っ
て対向する間隔L1が狭く、かつ両側が対向する第1の
抵抗値調整用電極22b、及び第2の抵抗値調整用電極
23a,23bの一部を長さ方向に短くなるように除去
することにより、抵抗値を粗調整し得ることがわかる。
【0047】また、抵抗値調整用電極の長さ方向に沿っ
て対向する間隔L1が狭く、かつ片側が対向する第1の
抵抗値調整用電極22c,22aの一部を長さ方向に短
くなるように除去することにより、上述した粗調整の略
半分になるが抵抗値を粗調整し得ることがわかる。
【0048】図6は、本発明の第3の実施例に係るチッ
プ型サーミスタ素子を示す斜視図である。チップ型サー
ミスタ素子31では、第2の抵抗値調整用電極が形成さ
れていないことを除いては、第1の実施例と同様に構成
されている。従って、第1のチップ型サーミスタ1と同
一部分については同一の参照番号を付することにより、
第1の実施例において行った説明を引用することとす
る。
【0049】チップ型サーミスタ31では、第1の抵抗
値調整用電極5の先端と相手方の端子電極4との間の間
隔L1と、第1の抵抗値調整用電極6の先端と相手方の
端子電極4との間の間隔L2が異ならされており、L2
>L1とされている。
【0050】本実施例のチップ型サーミスタ31におい
ても、第1の抵抗値調整用電極5,6の先端側部分を同
じ長さΔLだけ除去した場合(図7)、抵抗値の変化に
与える影響は、第1の抵抗値調整用電極6の除去の場合
の方が小さい。すなわち、L2>L1であるため、複数
の第1の抵抗値調整用電極5,6のうち、相手方の電
極、すなわち端子電極4との間の間隔が大きい側の抵抗
値調整用電極6の一部を間隔が大きくなるように除去す
ることにより、抵抗値を微調整することができる。
【0051】なお、第2,第3の実施例において、保護
膜9をサーミスタ素体2の上面に形成してもよい。ま
た、第1の抵抗値調整用電極5,6及び第2の抵抗値調
整用電極7,8のそれぞれの電極幅を図1,図4及び図
6では同じ幅で示したが、第1,第2の抵抗値調整用電
極5,7による粗調整、及び、第1,第2の抵抗値調整
用電極6,8による微調整を、より効率を上げるために
は、図2,図3に示すように、第1,第2の抵抗値調整
用電極5,7の電極幅を広くし、第1,第2の抵抗値調
整用電極6,8の電極幅を狭くするほうが好ましい。
【0052】上述してきた実施例では、チップ型サーミ
スタについて説明したが、本発明に係るセラミック電子
部品は、セラミック素体として誘電体セラミックスを用
いることによりコンデンサに適用することができ、さら
に、セラミックバリスタなどの他のセラミック電子部品
にも適用することができ、それによって静電容量や抵抗
値の電圧依存性などを微調整することができる。
【0053】
【発明の効果】第1の発明に係るチップ型セラミック電
子部品では、複数の第1の電気的特性値調整用電極のう
ち少なくとも1つの電気的特性値調整用電極と、第2の
電気的特性値調整用電極との間の間隔が、残りの第1の
電気的特性値調整用電極と、第2の電気的特性値調整用
電極との間の間隔よりも大きくされているので、間隔が
大きい側の第1の電気的特性値調整用電極及び/または
第2の抵抗値調整用電極の一部を除去することにより電
気的特性値調整用電極を微妙に調整することができる。
【0054】従って、従来のセラミック電子部品に比べ
て、抵抗値などの電気的特性値をより高精度に調整する
ことができ、抵抗値や静電容量のばらつきの少ないセラ
ミック電子部品を提供することが可能となる。
【0055】また、第2の電気的特性値調整用電極を複
数形成した場合には、複数の第1の電気的特性値調整用
電極のうち少なくとも1つの電気的特性値調整用電極
と、相対する第2の電気的特性値調整用電極との間の間
隔が、残りの第1の電気的特性値調整用電極と、相対す
る別の第2の電気的特性値調整用電極との間の間隔より
も大きくされ、第1の電気的特性値調整用電極及び/ま
たは第2の抵抗値調整用電極を削除することにより、電
気的特性値を微妙に調整することができる。
【0056】第2の発明に係るチップ型セラミック電子
部品では、複数の電気的特性値調整用電極のうち、少な
くとも1つの電気的特性値調整用電極と、第2の端子電
極との間の間隔が、他の抵抗値調整用電極と第2の端子
電極との間の間隔よりも大きくされているので、第1の
発明の場合と同様に、間隔が大きい側の電気的特性値調
整用電極の一部を除去することにより、静電容量や抵抗
値などの電気的特性を微妙に調整することができる。
【0057】また、電気的特性値調整用電極が形成され
ているセラミック素体面を被覆するように透明もしくは
半透明の保護膜が形成されている場合には、該保護膜上
からレーザーなどの光学的手段を用いて抵抗値調整用電
極の部分的な除去を行うことができるため、電気的特性
値の精度を高め得るだけでなく、耐湿性に優れたチップ
型セラミック電子部品を提供することができる。
【0058】第1,第2の発明に係るチップ型セラミッ
ク電子部品において、セラミック素体としてサーミスタ
素体を用い、電気的特性値調整用電極として抵抗値調整
用電極を形成した場合には、抵抗値の微調整が可能であ
り、従って目的とする抵抗値範囲のチップ型サーミスタ
を提供することが可能となる。
【0059】第3の発明に係るチップ型セラミック電子
部品の電気的特性値調整方法では、複数の電気的特性値
調整用電極のうち、反対側の電位に接続される端子電極
または該端子電極に接続された電気的特性値調整用電極
との間の間隔が最も広い電気的特性値調整用電極の少な
くとも一部を除去することにより、抵抗値や静電容量な
どの微調整を行うことができるので、目的とする電気的
特性値を有するセラミック電子部品を提供することが可
能となる。
【0060】特に、セラミック素体としてサーミスタ素
体を用い、チップ型サーミスタを構成した場合、チップ
型サーミスタでは抵抗値のばらつきの低減が強く求めら
れているため、抵抗値ばらつきの少ないチップ型サーミ
スタを安定に提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)及び(b)は、本発明の第1の実施例に
係るチップ型サーミスタの斜視図及び保護膜を除去した
状態を示す斜視図。
【図2】第1の実施例に係るチップ型サーミスタを得る
のに用意したマザーのサーミスタ基板と電極パターンを
説明するための平面図。
【図3】図2に示したマザーのサーミスタ基板を切断
し、マザーの端子電極を形成した状態を示す平面図。
【図4】第1の実施例に係るチップ型サーミスタの変形
例を示す斜視図。
【図5】第2の実施例に係るチップ型サーミスタを説明
するための上方から見た斜視図。
【図6】第3の実施例に係るチップ型サーミスタを示す
斜視図。
【図7】第3の実施例に係るチップ型サーミスタにおけ
る電極除去による効果を説明するための斜視図。
【図8】従来のチップ型セラミック電子部品の一例を示
す斜視図。
【符号の説明】
1…チップ型サーミスタ 2…サーミスタ素体 2a,2b…端部 2c…上面 3,4…第1,第2の端子電極 5,6…第1の抵抗値調整用電極 7,8…第2の抵抗値調整用電極 9…保護膜 21…チップ型サーミスタ 22a〜22c…第1の抵抗値調整用電極 23a〜23c…第2の抵抗値調整用電極 31…チップ型サーミスタ L1,L2…間隔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01C 17/22 H01C 17/22 C Fターム(参考) 5E028 BA23 BB08 CA02 DA04 EA01 EB01 JC03 JC11 5E032 AB01 BA23 BB08 CA02 CC03 CC11 CC14 CC16 DA02 DA17 TA03 TB02 5E033 AA42 BB02 BB06 BB09 BC01 BD01 BE01 BF05 BG01 BH02 5E034 AA09 AB01 AC01 BA09 BB01 BC01 DA02 DB05 DC01 DC03 DC05 DC10 DE14 DE17

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミック素体と、前記セラミック素体
    の対向し合う第1,第2の端部に形成された第1,第2
    の端子電極と、 前記セラミック素体面に形成されており、第1の端子電
    極に電気的に接続されており、第2の端子電極側に向か
    って延びるように形成された複数の第1の電気的特性値
    調整用電極と、 前記第1の電気的特性値調整用電極が形成されているセ
    ラミック素体面に形成されており、第2の端子電極に電
    気的に接続されており、第1の端子電極側に向かって延
    びるように形成された少なくとも1つの第2の電気的特
    性値調整用電極とを備え、 前記複数の第1の電気的特性値調整用電極のうち少なく
    とも1つの電気的特性値調整用電極と、相対する第2の
    電気的特性値調整用電極との間の間隔が、残りの第1の
    電気的特性値調整用電極と、相対する第2の電気的特性
    値調整用電極との間の間隔よりも大きくされていること
    を特徴とする、チップ型セラミック電子部品。
  2. 【請求項2】 前記第2の電気的特性値調整用電極が複
    数形成されている、請求項1に記載のチップ型セラミッ
    ク電子部品。
  3. 【請求項3】 セラミック素体と、前記セラミック素体
    の対向し合う第1,第2の端部に形成された第1,第2
    の端子電極と、 前記セラミック素体面に形成されており、第1の端子電
    極に電気的に接続されており、第2の端子電極側に向か
    って延びるように形成された複数の電気的特性値調整用
    電極とを備え、 前記複数の電気的特性値調整用電極のうち少なくとも1
    つの電気的特性値調整用電極の先端と、第2の端子電極
    との間の間隔が、残りの電気的特性値調整用電極の先端
    と、第2の端子電極との間の間隔よりも大きくされてい
    ることを特徴とする、チップ型セラミック電子部品。
  4. 【請求項4】 前記電気的特性値調整用電極が形成され
    ているセラミック素体面を被覆するように形成された透
    明もしくは半透明の保護膜をさらに備えることを特徴と
    する、請求項1〜3の何れかに記載のチップ型セラミッ
    ク電子部品。
  5. 【請求項5】 前記セラミック素体が、サーミスタ素体
    であり、前記電気的特性値調整用電極が抵抗値調整用電
    極であり、それによってチップ型サーミスタとされてい
    る、請求項1〜4の何れかに記載のチップ型セラミック
    電子部品。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5の何れかに記載のチップ型
    セラミック電子部品の電気的特性値調整方法であって、 前記複数の電気的特性値調整用電極のうち、反対側の端
    子電極または該端子電極に接続された電気的特性値調整
    用電極との間の間隔を広くするように電気的特性値調整
    用電極の少なくとも一部を除去することにより、電気的
    特性値の微調整を行うことを特徴とする、チップ型セラ
    ミック電子部品の電気的特性値調整方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006526897A (ja) * 2003-05-30 2006-11-24 モトローラ・インコーポレイテッド ポリマー厚膜抵抗体、設計セル、及びその製造方法
CN102244017A (zh) * 2011-07-22 2011-11-16 余武 片式元件表面玻璃封装方法及其封装喷涂设备

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