JP2969025B2 - ノイズ・フィルタ - Google Patents
ノイズ・フィルタInfo
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Landscapes
- Coils Or Transformers For Communication (AREA)
- Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
- Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)
- Filters And Equalizers (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子機器における信
号通過回路または電源回路などに使用してノイズの伝搬
を阻止するノイズ・フィルタに関する。
号通過回路または電源回路などに使用してノイズの伝搬
を阻止するノイズ・フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータなどのディジタル信号を扱
う電子機器においては、信号通過回路または電源回路な
どにノイズ・フィルタが使用されている。
う電子機器においては、信号通過回路または電源回路な
どにノイズ・フィルタが使用されている。
【0003】従来のノイズ・フィルタの一例として、特
開昭62−233911号公報において提案され、図3
に示すように、誘電体20を介して1対のスパイラル電極
21、22を対向配置し、一方のスパイラル電極21の両端子
23、24を伝送信号通過回路に直列に挿入し、他方のスパ
イラル電極22の任意の一端25を接地する。そして、図4
の等価回路に示すように、1対のスパイラル電極21、22
の間に分布容量を形成させるとともに、信号通過回路と
なるスパイラル電極21が有するインダクタンスによりシ
ャープ・カットオフのローパス・フィルタを得ている。
開昭62−233911号公報において提案され、図3
に示すように、誘電体20を介して1対のスパイラル電極
21、22を対向配置し、一方のスパイラル電極21の両端子
23、24を伝送信号通過回路に直列に挿入し、他方のスパ
イラル電極22の任意の一端25を接地する。そして、図4
の等価回路に示すように、1対のスパイラル電極21、22
の間に分布容量を形成させるとともに、信号通過回路と
なるスパイラル電極21が有するインダクタンスによりシ
ャープ・カットオフのローパス・フィルタを得ている。
【0004】このような従来のフィルタにおいては、誘
電体20としてセラミック、プラスチック、ガラス、マイ
カなどの材料を使用し、プリント工程によりスパイラル
電極を形成している。
電体20としてセラミック、プラスチック、ガラス、マイ
カなどの材料を使用し、プリント工程によりスパイラル
電極を形成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、携帯電話、携帯
用パソコンなどのディジタル信号を扱う携帯用の電子機
器が普及するにつれて、ノイズ・フィルタも小型化が要
求されている。しかし、このような従来のフィルタにお
いては、誘電体を薄くして分布容量を増すこと、プリン
ト工程により長いスパイラル電極を形成することには限
度があり、著しい小型化は困難であった。
用パソコンなどのディジタル信号を扱う携帯用の電子機
器が普及するにつれて、ノイズ・フィルタも小型化が要
求されている。しかし、このような従来のフィルタにお
いては、誘電体を薄くして分布容量を増すこと、プリン
ト工程により長いスパイラル電極を形成することには限
度があり、著しい小型化は困難であった。
【0006】そこで、この発明は、集積回路素子の製造
技術を利用して、極めて小型で、優れたノイズ阻止特性
を有するノイズ・フィルタを得るために考えられたもの
である。
技術を利用して、極めて小型で、優れたノイズ阻止特性
を有するノイズ・フィルタを得るために考えられたもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の導電型の半導体ウ
エーハに、この第1の導電型と反対の第2の導電型のス
パイラル状のエピタキシャル層を形成し、誘電体の膜を
介して上記スパイラル状のエピタキシャル層上にスパイ
ラル状の電極を形成して、上記スパイラル状のエピタキ
シャル層の端部を基準電位点に接続し、上記スパイラル
状の電極の両端を伝送信号通過回路に接続する。
エーハに、この第1の導電型と反対の第2の導電型のス
パイラル状のエピタキシャル層を形成し、誘電体の膜を
介して上記スパイラル状のエピタキシャル層上にスパイ
ラル状の電極を形成して、上記スパイラル状のエピタキ
シャル層の端部を基準電位点に接続し、上記スパイラル
状の電極の両端を伝送信号通過回路に接続する。
【0008】
【実施例】この発明のノイズ・フィルタを製造工程順に
説明すると、図1の断面図に示すように、(1)表面を鏡
面に研磨された第1の導電型(例えばP型)のシリコン
単結晶のウエーハ基板1を用意し、(2)このウエーハ基
板1の上に、第1の導電型と反対の第2の導電型(例え
ばN型)のエピタキシャル層2を成長させ、(3)このウ
エーハ基板1を高温の酸化雰囲気中にさらしてエピタキ
シャル層2の表面にシリコン酸化膜3を形成する。
説明すると、図1の断面図に示すように、(1)表面を鏡
面に研磨された第1の導電型(例えばP型)のシリコン
単結晶のウエーハ基板1を用意し、(2)このウエーハ基
板1の上に、第1の導電型と反対の第2の導電型(例え
ばN型)のエピタキシャル層2を成長させ、(3)このウ
エーハ基板1を高温の酸化雰囲気中にさらしてエピタキ
シャル層2の表面にシリコン酸化膜3を形成する。
【0009】(4)写真蝕刻法により、シリコン酸化膜3
上において、引出電極を形成する部分にフォトレジスト
4aのパターンを形成し、(5)このフォトレジスト4aをマ
スクにして、シリコン酸化膜2を除去して開孔5した
後、フォトレジスト4aを洗い落とす。
上において、引出電極を形成する部分にフォトレジスト
4aのパターンを形成し、(5)このフォトレジスト4aをマ
スクにして、シリコン酸化膜2を除去して開孔5した
後、フォトレジスト4aを洗い落とす。
【0010】(6)真空中でアルミニウムを蒸発させて、
酸化膜3上および開孔5にアルミニウム膜6を蒸着させ
る。
酸化膜3上および開孔5にアルミニウム膜6を蒸着させ
る。
【0011】(7)写真蝕刻法により、アルミニウム膜6
上に、スパイラル状のフォトレジスト4bのパターンおよ
び開孔5上にフォトレジスト4cの引出電極のパターンを
形成し、(8)このフォトレジスト4b、4cをマスクにし
て、シリコン酸化膜3およびエピタキシャル層2を除去
した後、フォトレジスト4b、4cを洗い落とす。
上に、スパイラル状のフォトレジスト4bのパターンおよ
び開孔5上にフォトレジスト4cの引出電極のパターンを
形成し、(8)このフォトレジスト4b、4cをマスクにし
て、シリコン酸化膜3およびエピタキシャル層2を除去
した後、フォトレジスト4b、4cを洗い落とす。
【0012】このようにして、スパイラル状のエピタキ
シャル層2a上に、酸化膜3を介してスパイラル状のアル
ミニウム・パターン電極6aを形成し、スパイラル状のエ
ピタキシャル層2aの端部に引出電極8を形成する。
シャル層2a上に、酸化膜3を介してスパイラル状のアル
ミニウム・パターン電極6aを形成し、スパイラル状のエ
ピタキシャル層2aの端部に引出電極8を形成する。
【0013】このような工程を経て、シリコン単結晶ウ
エーハ上に形成されたノイズ・フィルタ素子の平面形状
は、図2の平面図に示すとおりであり、ウエーハより分
割して、マウンティングを行ない、スパイラル状のアル
ミニウム・パターン電極6aの両端および引出電極8にボ
ンディングしてケースに収める。
エーハ上に形成されたノイズ・フィルタ素子の平面形状
は、図2の平面図に示すとおりであり、ウエーハより分
割して、マウンティングを行ない、スパイラル状のアル
ミニウム・パターン電極6aの両端および引出電極8にボ
ンディングしてケースに収める。
【0014】このように構成されたノイズ・フィルタ素
子を使用する際には、引出電極8を介して、シリコン単
結晶ウエーハ基板1とエピタキシャル層2aとの間に逆バ
イアスとなるように直流電圧を印加すると、両者は絶縁
状態となり、スパイラル状のエピタキシャル層2aとスパ
イラル状のアルミニウム・パターン電極6aとは、誘電体
となるシリコン酸化膜2を介して対向して対をなすスパ
イラル状の電極を形成する。
子を使用する際には、引出電極8を介して、シリコン単
結晶ウエーハ基板1とエピタキシャル層2aとの間に逆バ
イアスとなるように直流電圧を印加すると、両者は絶縁
状態となり、スパイラル状のエピタキシャル層2aとスパ
イラル状のアルミニウム・パターン電極6aとは、誘電体
となるシリコン酸化膜2を介して対向して対をなすスパ
イラル状の電極を形成する。
【0015】引出電極8を電源の正または負の基準電位
点に接続して、スパイラル状のエピタキシャル層2aの端
部を交流的に接地し、スパイラル状のアルミニウム・パ
ターン電極6aを伝送信号通過回路に直列に挿入すると、
アルミニウム・パターン電極6aは、交流的に接地された
エピタキシャル層2aの存在により、分布定数的な回路を
形成して、高い周波数のノイズの伝搬を阻止することが
できる。
点に接続して、スパイラル状のエピタキシャル層2aの端
部を交流的に接地し、スパイラル状のアルミニウム・パ
ターン電極6aを伝送信号通過回路に直列に挿入すると、
アルミニウム・パターン電極6aは、交流的に接地された
エピタキシャル層2aの存在により、分布定数的な回路を
形成して、高い周波数のノイズの伝搬を阻止することが
できる。
【0016】エピタキシャル層2aは、バルク抵抗を有し
おり、このエピタキシャル層2aの厚みおよび/または
幅、不純物濃度を変えてバルク抵抗を調整することによ
り、分布定数的な回路のQを調整することができる。
おり、このエピタキシャル層2aの厚みおよび/または
幅、不純物濃度を変えてバルク抵抗を調整することによ
り、分布定数的な回路のQを調整することができる。
【0017】Qが高い場合には、減衰特性において特定
周波数に急峻な減衰または共振点をもつが、Qが低い場
合には、広い周波数帯域にわたって一様な減衰特定を得
ることができるので、スパイラル状のエピタキシャル層
2aとスパイラル状のパターン電極6aの長さ、および酸化
膜3の厚みなどを選択することにより、所望の減衰特定
のノイズ・フィルタを得ることができる。
周波数に急峻な減衰または共振点をもつが、Qが低い場
合には、広い周波数帯域にわたって一様な減衰特定を得
ることができるので、スパイラル状のエピタキシャル層
2aとスパイラル状のパターン電極6aの長さ、および酸化
膜3の厚みなどを選択することにより、所望の減衰特定
のノイズ・フィルタを得ることができる。
【0018】通過させる伝送信号の電圧が、ウエーハの
基板1に対して常に逆バイアスとなる場合には、アルミ
ニウム・パターン電極6aを接地して、伝送信号をエピタ
キシャル層2aに通過させることができる。この場合、順
バイアスとなるサージ電圧が発生したときには、そのサ
ージ電圧をウエーハ基板1にバイパスさせることができ
る。
基板1に対して常に逆バイアスとなる場合には、アルミ
ニウム・パターン電極6aを接地して、伝送信号をエピタ
キシャル層2aに通過させることができる。この場合、順
バイアスとなるサージ電圧が発生したときには、そのサ
ージ電圧をウエーハ基板1にバイパスさせることができ
る。
【0019】なお、シリコン単結晶ウエーハ基板1の純
度を高めて、その固有抵抗を大きくしておく方が、エピ
タキシャル層2aに対する容量結合などの影響を軽減する
ことができる。
度を高めて、その固有抵抗を大きくしておく方が、エピ
タキシャル層2aに対する容量結合などの影響を軽減する
ことができる。
【0020】(その他の実施例)この発明のノイズ・フ
ィルタは、単一の素子をケースに収めて部品として使用
することもできるが、半導体ウエーハ基板に形成される
集積回路の一部としてノイズ・フィルタを形成し、電源
回路や伝送信号通過回路に接続して使用することができ
る。
ィルタは、単一の素子をケースに収めて部品として使用
することもできるが、半導体ウエーハ基板に形成される
集積回路の一部としてノイズ・フィルタを形成し、電源
回路や伝送信号通過回路に接続して使用することができ
る。
【0021】信号をこのように構成されたノイズ・フィ
ルタを通過させることにより、波形が歪んで困る場合に
は、集積回路の一部にシュミット・トリガ動作を行なう
バッファ回路を設けて波形整形を行なえばよいのであ
る。
ルタを通過させることにより、波形が歪んで困る場合に
は、集積回路の一部にシュミット・トリガ動作を行なう
バッファ回路を設けて波形整形を行なえばよいのであ
る。
【0022】また、半導体ウエーハ基板に複数のノイズ
・フィルタを形成し、単一のケースに収めることによ
り、単一部品によって、複数ビットの伝送信号より発生
するノイズの伝搬を阻止することができる。
・フィルタを形成し、単一のケースに収めることによ
り、単一部品によって、複数ビットの伝送信号より発生
するノイズの伝搬を阻止することができる。
【0023】
【発明の効果】以上の実施例に基づく説明から明らかな
ように、この発明のノイズ・フィルタによると、集積回
路と同様な技術によって製造することができるので、小
型化が容易であり、大量生産に適し、廉価に製造するこ
とが可能であり、また、所望の減衰特性を得ることが容
易である。
ように、この発明のノイズ・フィルタによると、集積回
路と同様な技術によって製造することができるので、小
型化が容易であり、大量生産に適し、廉価に製造するこ
とが可能であり、また、所望の減衰特性を得ることが容
易である。
【図1】この発明のノイズ・フィルタを製造工程順に示
した断面図、
した断面図、
【図2】この発明のノイズ・フィルタの平面図、
【図3】従来のノイズ・フィルタの一例を示す(a)表面
図、(b)側面図、(c)裏面図、
図、(b)側面図、(c)裏面図、
【図4】従来のノイズ・フィルタの等価回路図である。
1 シリコン単結晶ウエーハ基板 2 エピタキシャル層 2a スパイラル状のエピタキシャル層 3 酸化膜 5 開孔 6 アルミニューム膜 6a スパイラル状のアルミニウム・パターン電極 8 引出電極
Claims (4)
- 【請求項1】 第1の導電型の半導体ウエーハに、該第
1の導電型と反対の第2の導電型のスパイラル状のエピ
タキシャル層を形成し、誘電体の膜を介して上記スパイ
ラル状のエピタキシャル層上にスパイラル状の電極を形
成して、上記スパイラル状のエピタキシャル層の端部を
基準電位点に接続し、上記スパイラル状の電極の両端を
伝送信号通過回路に接続することを特徴とするノイズ・
フィルタ。 - 【請求項2】 第1の導電型の半導体ウエーハに、該第
1の導電型と反対の第2の導電型のスパイラル状のエピ
タキシャル層を形成し、誘電体の膜を介して上記スパイ
ラル状のエピタキシャル層上にスパイラル状の電極を形
成して、上記スパイラル状のエピタキシャル層に逆バイ
アスとなる伝送信号を通過させる回路に接続し、上記ス
パイラル状の電極の端部を基準電位点に接続することを
特徴とするノイズ・フィルタ。 - 【請求項3】 半導体ウエーハに形成される集積回路の
一部としてノイズ・フィルタを形成し、電源回路や伝送
信号通過回路に接続して使用することを特徴とする請求
項1または請求項2に記載のノイズ・フィルタ。 - 【請求項4】 半導体ウエーハ基板に複数のノイズ・フ
ィルタを形成し、単一のケースに収めたことを特徴とす
る請求項1または請求項2に記載のノイズ・フィルタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4192740A JP2969025B2 (ja) | 1992-06-29 | 1992-06-29 | ノイズ・フィルタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4192740A JP2969025B2 (ja) | 1992-06-29 | 1992-06-29 | ノイズ・フィルタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0621533A JPH0621533A (ja) | 1994-01-28 |
JP2969025B2 true JP2969025B2 (ja) | 1999-11-02 |
Family
ID=16296275
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4192740A Expired - Fee Related JP2969025B2 (ja) | 1992-06-29 | 1992-06-29 | ノイズ・フィルタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2969025B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3522334B2 (ja) * | 1994-05-25 | 2004-04-26 | 新潟精密株式会社 | 正弦波発振回路 |
US6169320B1 (en) | 1998-01-22 | 2001-01-02 | Raytheon Company | Spiral-shaped inductor structure for monolithic microwave integrated circuits having air gaps in underlying pedestal |
CN110880923A (zh) * | 2019-12-10 | 2020-03-13 | 武汉大学 | 一种螺旋状的声波谐振器 |
-
1992
- 1992-06-29 JP JP4192740A patent/JP2969025B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0621533A (ja) | 1994-01-28 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |