JP2000198116A - 熱可塑性プラスチックの再生及びその利用 - Google Patents

熱可塑性プラスチックの再生及びその利用

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JP2000198116A
JP2000198116A JP13603699A JP13603699A JP2000198116A JP 2000198116 A JP2000198116 A JP 2000198116A JP 13603699 A JP13603699 A JP 13603699A JP 13603699 A JP13603699 A JP 13603699A JP 2000198116 A JP2000198116 A JP 2000198116A
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pulverized
recycled
washing
electronic device
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Hiroshi Saeki
大志 佐伯
Hirohide Matsuhisa
裕英 松久
Izumi Uraki
泉 浦木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子機器部品からの熱可塑性プラスチック材
料の回収及び同一用途への再生利用を可能とする再生技
術を提供する。 【解決手段】 使用済み製品から取り外した電子機器部
品からの熱可塑性プラスチックの再生方法において、
a)電子機器部品から再生可能な熱可塑性プラスチック
部材を回収する回収工程と、b)回収された熱可塑性プ
ラスチック部材を粉砕し、粉砕混合物を得る粉砕工程
と、c)該粉砕混合物を洗浄液で洗浄する洗浄工程と、
d)洗浄された粉砕混合物から熱可塑性プラスチック粉
砕物を分離する分離工程とを有する熱可塑性プラスチッ
クの再生方法及びその利用。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は金属、金属酸化物、
熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等様々な複合部材よりなる
電子機器部品より熱可塑性プラスチック材料を再生する
方法及び、該方法を用いる装置、並びに再生された熱可
塑性プラスチック材料を用いる電子機器部品用のプラス
チック材料、電子機器外装部品及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、環境保護意識の高まりと共に従来
よりリサイクルされている金属材料の他に、石油化学製
品のリサイクル、再生利用等の動きが強まってきてい
る。リサイクル法、廃掃法、容器包装リサイクル法等の
法規制の整備に伴って、大型家電製品、自動車等の一部
の製品群の中では、熱可塑性プラスチックのリサイクル
が加速されつつある。しかしながら、これらのリサイク
ルの多くは、熱源として熱可塑性プラスチックを用いる
サーマルリサイクルであったり、再生した熱可塑性プラ
スチックの物性低下をさほど気にしなくてもよいカスケ
ード利用のためのリサイクルが主体であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、複合部材からな
る電子機器部品、例えば複写機、レーザービームプリン
ター、インクジェットプリンター、またはそれらのカー
トリッジに含まれている熱可塑性プラスチックの分別、
再利用についての検討も要請されているが、リサイクル
の目的とする熱可塑性プラスチックの中には様々な再生
時に分離すべき成分や汚染物が含有されており、同一用
途の製品・部品に再生利用できる熱可塑性プラスチック
材料を得るための技術は確立されていないのが現状であ
る。
【0004】また、リサイクルされた熱可塑性プラスチ
ックにてこれらの電子機器製品・部品を構成する際に
も、包装容器や梱包材料として利用するのみであり、リ
サイクル材料を用いて元の電子機器製品・部品を構成し
てゆくことは未だ行われていなかった。特に、汚染物質
としてトナーやインク由来の着色成分を含む製品や部品
の場合は、再生品における着色を押さえる等の特有の課
題があり、従来では同じ用途のプラスチック材料として
再生利用されることはなかった。すなわち、トナーやイ
ンクにて汚染されている部品を一旦粉砕して、元の部品
へ再生利用するという考え方はなく、この分野における
リサイクル方法としては、特許第2622340号(特
開平6−285857号)や特開平7−24437号に
リサイクル方法に関する開示があるのみで、その利用を
前提にしたリサイクル方法の開示ではない。
【0005】本発明者らは、上記の問題に対して鋭意検
討を重ねた結果、本発明に到達した。
【0006】本発明の目的は、複合材料から構成される
電子機器部品を、部品毎に分別した後、粉砕し、洗浄、
脱水、乾燥、異物の除去を連続的に行い、熱可塑性プラ
スチック材料を物性劣化させることなく再生利用できる
方法、装置の提供にある。すなわち、従来行われていな
かった金属やリサイクル目的でない固形物の徹底的な除
去を行うことにより、ヴァージン材と同等の機械性能、
色合いを有するリサイクル材料の製造方法、装置の提供
にある。
【0007】また、本発明の目的は、従来再生プロセス
に乗りにくかった着色成分で汚染された熱可塑性プラス
チック材料を再生し、同じ用途の電子機器部品材料に再
生利用することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の電
子機器部品からの熱可塑性プラスチック材料の再生利用
に関する上記の問題に対して鋭意検討を重ねた結果、本
発明に到達した。
【0009】本発明は、使用済み製品から取り外した電
子機器部品からの熱可塑性プラスチックの再生方法にお
いて、 a)電子機器部品から再生可能な熱可塑性プラスチック
部材を回収する回収工程と b)回収された熱可塑性プラスチック部材を粉砕し、粉
砕混合物を得る粉砕工程と c)該粉砕混合物を洗浄液で洗浄する洗浄工程と d)洗浄された粉砕混合物から熱可塑性プラスチック粉
砕物を分離する分離工程とを有することを特徴とする熱
可塑性プラスチックの再生方法である。
【0010】また、本発明は、再生熱可塑性プラスチッ
クを含む熱可塑性プラスチック材料を加熱成形すること
による電子機器部品用のプラスチック部材の製造方法に
おいて、前記再生熱可塑性プラスチックとして、ヴァー
ジン材料から得られた成型品を色差標準とし、請求項1
〜15のいずれかに記載の方法で得られた再生熱可塑性
プラスチック粉砕物の成型品の色差をΔEとすれば、 ΔE<1.0 なる関係を満たす再生熱可塑性プラスチック粉砕物を、
前記熱可塑性プラスチック材料中に5重量%以上の量で
用いることを特徴とする電子機器部品用のプラスチック
部材の製造方法である。
【0011】また、本発明は、再生熱可塑性プラスチッ
クを含む熱可塑性プラスチック材料を加熱成形すること
による電子機器部品用のプラスチック部材の製造方法に
おいて、前記再生熱可塑性プラスチックとして、ヴァー
ジン材料から得られた成型品を色差標準とし、請求項1
〜15のいずれかに記載の方法で得られた再生熱可塑性
プラスチック粉砕物の成型品の色差をΔEとすれば、 1.0≦ΔE<3.0 なる関係を満たす再生熱可塑性プラスチック粉砕物を、
前記熱可塑性プラスチック材料中に30重量%以下の量
で用いることを特徴とする電子機器部品用のプラスチッ
ク部材の製造方法である。
【0012】また、本発明は、再生熱可塑性プラスチッ
クを含む熱可塑性プラスチック材料を加熱成形すること
による電子機器部品用のプラスチック部材の製造方法に
おいて、前記再生熱可塑性プラスチックとして、請求項
1〜15のいずれかに記載の方法で得られた再生熱可塑
性プラスチック粉砕物のメルトフローインデックスをM
I(R)、これのヴァージン材のメルトフローインデッ
クスをMI(V)とすれば、 MI(R)/MI(V)<1.5 なる関係を満たす再生熱可塑性プラスチック粉砕物を、
前記熱可塑性プラスチック材料中に5重量%以上の量で
用いることを特徴とする電子機器部品用のプラスチック
部材の製造方法である。
【0013】また、本発明は、再生熱可塑性プラスチッ
クを含む熱可塑性プラスチック材料を加熱成形すること
による電子機器部品用のプラスチック部材の製造方法に
おいて、前記再生熱可塑性プラスチックとして、請求項
1〜15のいずれかに記載の方法で得られた再生熱可塑
性プラスチック粉砕物のメルトフローインデックスをM
I(R)、これのヴァージン材のメルトフローインデッ
クスをMI(V)とすれば、 1.5≦MI(R)/MI(V)<2.5 なる関係を満たす再生熱可塑性プラスチック粉砕物を、
前記熱可塑性プラスチック材料中に30重量%以下の量
で用いることを特徴とする電子機器部品用のプラスチッ
ク部材の製造方法である。
【0014】また、本発明は、再生熱可塑性プラスチッ
クを含む熱可塑性プラスチック材料を加熱成形すること
による電子機器部品用のプラスチック部材の製造方法に
おいて、前記再生熱可塑性プラスチックとして、請求項
1〜15のいずれかに記載の方法で得られた再生熱可塑
性プラスチック粉砕物のアイゾット衝撃強度をIZ
(R)、これのヴァージン材のアイゾット衝撃強度をI
Z(V)とすれば、 IZ(R)/IZ(V)>0.8 なる関係を満たす再生熱可塑性プラスチック粉砕物を、
前記熱可塑性プラスチック材料中に5重量%以上の量で
用いることを特徴とする電子機器部品用のプラスチック
部材の製造方法である。
【0015】また、本発明は、再生熱可塑性プラスチッ
クを含む熱可塑性プラスチック材料を加熱成形すること
による電子機器部品用のプラスチック部材の製造方法に
おいて、前記再生熱可塑性プラスチックとして、請求項
1〜15のいずれかに記載の方法で得られた再生熱可塑
性プラスチック粉砕物のアイゾット衝撃強度をIZ
(R)、これのヴァージン材のアイゾット衝撃強度をI
Z(V)とすれば、 0.2<IZ(R)/IZ(V)≦0.8 なる関係を満たす再生熱可塑性プラスチック粉砕物を、
前記熱可塑性プラスチック材料中に30重量%以下の量
で用いることを特徴とする電子機器部品用のプラスチッ
ク部材の製造方法である。
【0016】また、本発明は、上記製造方法で製造され
たことを特徴とする電子機器部品用のプラスチック部材
である。
【0017】また、本発明は、上記製造方法で製造され
たことを特徴とする電子機器外装部材である。
【0018】また、本発明は、電子機器部品からの熱可
塑性プラスチック材料を含む部材を粉砕する粉砕手段
と、該粉砕手段によって得られた粉砕混合物を洗浄する
洗浄手段と、洗浄された粉砕混合物から熱可塑性プラス
チック粉砕物を再生品として分離する分別手段とを有す
ることを特徴とする熱可塑性プラスチックの再生装置で
ある。
【0019】本発明によれば、電子機器部品からの熱可
塑性プラスチック材料を新規製造品(ヴァージン材から
なるもの)とほぼ同等の性能で提供することが可能とな
る。
【0020】近年の環境保護意識の高まり、リサイクル
意識の高まりと共に各種の樹脂材料に対してもリサイク
ルし、再利用、再生利用しようとする動きが盛んになり
つつある。
【0021】本発明に適応できる電子機器部品には、複
写機、レーザービームプリンターやインクジェットプリ
ンター等の各種プリンター装置の装置本体を構成する外
装、各種部品、装置に着脱可能に装着して用いられる各
種消耗品やアクセサリー等、及びその周辺製品を構成す
る部品が含まれる。
【0022】例えば、インクタンク、あるいは記録ヘッ
ドとインクタンクが一体化したインクカートリッジ等
は、液状のインク材料をその内部に保持するため、液体
の漏れを防ぐための構造やシール材の適応が必要であ
り、単一材料で構成することは困難である。また、これ
らはインクという液体材料をその内部に含むため洗浄操
作を伴わない限り再生利用されにくく、仮に再生利用し
た場合でも、着色等の問題によって他の樹脂材料やバイ
ンダーと一緒に舗装材や建材等に利用するしか道がなか
った。
【0023】また、複写機あるいはレーザービームプリ
ンターの外装部材にはトナー粉や紙粉、グリース等が付
着しており、これらの異物を洗浄・分離操作により取除
かない限り再生利用することは難しい。
【0024】そこで本発明者らは、これら着色成分にて
汚染された電子機器部品からの熱可塑性プラスチックの
回収方法について経済的な観点をも考慮して、すなわち
部品を単一材料のみに精密分離する方法、及び洗浄液の
使用環境を閉鎖系とし(クローズド化し)、洗浄コスト
がかさまない洗浄・脱水方法を鋭意検討し、本発明に到
達した。
【0025】
【発明の実施の形態】例えば、インクタンクの構成材料
としては、外装材のプラスチック材料、更には、インク
ジェットノズルの目詰まりを防ぐためのフィルター材と
して、SUS、PP(ポリプロピレン)、PTFE(ポ
リテトラフルオロエチレン)、ガラス等、シール材とし
て各種ゴム材料や金属類、インクを保持しておくための
インク吸収体としてウレタン発泡体や各種繊維をまとめ
た多孔質成型体、液体のインク等を挙げることができ
る。また、インクカートリッジでは上記インクタンク以
外のインクジェットヘッド(記録ヘッド)材料としてガ
ラスエポキシ基板、Al製ベースプレート、超エンプラ
製オリフィスプレート、配線材としての金、銅、Al等
が更に他の構成材料となっている。更にインクジェット
装置(プリンター)には、外装材のプラスチックの他に
インク吸収のためのウレタン発泡体や各種繊維をまとめ
た多孔質成型体、ガラスエポキシ基板、各種ゴムロー
ル、金属製の各種シャフト、表面処理鋼板よりなるフレ
ーム、配線材としての金、銅、Al等が構成材料となっ
ている。更に、複写機製品、レーザービームプリンター
製品においては外装材のプラスチックの他に小型の外装
材と異なる樹脂部品、接合のためのビスやナット、フレ
ーム・シャフトや基板等の各種金属部品、無機物部品、
各種ゴム部品、配線材などが構成材料となっている。
【0026】これらの複合部材より構成されているイン
クジェット製品・部品、複写機製品・部品、レーザービ
ームプリンター製品・部品から、ある特定の熱可塑性プ
ラスチックをリサイクルするためには、まず第一に、極
力異なる材料を分別しておく必要がある。
【0027】インクジェットプリンターを例にとれば、
最も使用量の多い外装材をリサイクル対象にした場合
は、外装材を本体フレームより分離し、この外装材に付
着している操作法を示すラベルやインク漏れを防ぐイン
ク吸収体などの異物を分別しておかなければならない。
また同様に、インクカートリッジの場合でも、最も使用
量の多いインクタンク外装材をリサイクル対象と考えた
場合は、まずインクジェットヘッドをインクタンクと分
離・分別しなければならない。更に、複写機、レーザー
ビームプリンターの外装材をリサイクル対象とした場合
は、外装材を本体フレームより分離し、付着しているラ
ベルやビス・ナット、異樹脂部品などを分離・分別して
おかなければならない。
【0028】次に、これらの回収した樹脂材料は、付着
インク・トナー粉・グリース等の除去のため、洗浄を行
う必要が生じるが、外装ハウジングやタンク形状のまま
ではかさばり、洗浄が行いにくい。そのため、ここで洗
浄を行い易い大きさまで回収した部材を粉砕する。この
粉砕には、種々の方法が使用可能であるが、例えばメッ
シュスクリーンを用いた高速回転式の粉砕機等を用いる
ことができる。メッシュスクリーンを用いた粉砕機の場
合におけるメッシュスクリーンとしては4mm以上10
mm以下のメッシュサイズのものが好適である。粉砕時
のメッシュスクリーンが4mm未満の場合は、微粉末が
多くなり、洗浄乾燥中での歩留まりの向上に限界がある
場合が生じる。反対に10mmを超える場合は、粉砕物
の大きさが大きくなりすぎ、連続的に洗浄・脱水・乾燥
・精密分離を行ってゆくライン中で詰まりが生じ易くな
り作業性が落ちる場合がある。粉砕機での粉砕によって
得られた目的とする熱可塑性プラスチックの粉砕物(小
片や微粉)を含む粉砕混合物はなおインク・トナー粉・
グリース等で汚染されているので、これを洗浄液を用い
た洗浄機で洗浄する。なお、洗浄の前に、必要に応じて
分級工程及び金属等の除去工程を行っても良い。
【0029】洗浄工程には洗浄槽内に洗浄液を満たして
これにより洗浄を行う各種の洗浄装置が利用できる。洗
浄液としては、インクや他の汚染物の種類によって選択
することができ、水系のインクを用いている場合は水単
独、または水に適量の界面活性剤やビルダーを含む各種
の洗浄水が好適に用いることができる。
【0030】以下、洗浄水を用いた水系洗浄システムで
の洗浄を例にとって説明すると、洗浄水での洗浄できれ
いなリサイクルプラスチックを得るためには、洗浄工程
において適度な外力を与えてやる必要がある。適度な外
力としては、超音波、振動等の波動によるもの、噴流、
シャワー等の水流を利用するもの等様々なものが使用可
能であるが、洗浄対象がインクである場合、最終仕上り
状態でインク付着量が300ppm未満であることが好
ましい。これよりインク付着量が多いと仕上りプラスチ
ックの色相に影響を及ぼしてしまう。
【0031】洗浄工程を出たプラスチックは続いて脱水
・乾燥工程に入るが、脱水工程は脱水速度が速い遠心脱
水が好ましく用いられる。フィルターリング等による脱
水方法も採用はできるが、脱水時間がかかり、かつ脱水
性もよくないので好適な方法ではない。遠心脱水を行う
場合は、洗浄水と被洗浄物であるプラスチックの割合が
10以上/1(重量/重量)であることが好ましい。洗
浄水が少なくなると(またはプラスチックが多くなる
と)、プラスチックの割合が増えるためプラスチック同
志が重なり合う確率が上がり、完全に脱水されにくくな
ってしまう。またこればかりか、直前での洗浄工程にお
けるインクやトナー粉・グリース等の洗浄の効果も下が
ってしまうため好ましくない。
【0032】洗浄後の着色排水は、そのまま再利用でき
れば一番良いが、懸濁している微粒子や色の問題より再
利用が難しく、濾過、蒸留濃縮、凝集沈殿、酸化分解等
の手法にてこれらの微粒子等の分離をしてからリサイク
ルをするのが好ましい。特に、粒子状の再生樹脂に相溶
しない汚れは、衝撃強度を低下させたり外観不良の原因
となるのでリサイクルする際には除去しておくのが好ま
しい。濾過する場合の濾材としては平織りのバッグフィ
ルターや金属製のメッシュフィルターが好適に用いられ
る。不織布やフェルト編みのフィルターを用いるのも可
能であるが、フィルター自身の再利用を考慮すれば、メ
ッシュや平織りフィルターの方が使い勝手が良い。ま
た、使用するフィルターのメッシュサイズ(濾過精度)
は、より細かいメッシュであるほど洗浄上がりの樹脂物
性には良い結果を与えるが、反面フィルターの目詰まり
を起こし易い。実用的なメッシュサイズ(濾過精度)と
しては、25μmから200μm程度が最も好ましく用
いられる。
【0033】この範囲のフィルターを用いていれば、肉
眼にて観察できるサイズの異物は十分に除去でき、また
フィルターの目詰まりが多発することも少ない。また、
再生熱可塑性プラスチックのホットプレスパンケーキを
作成した場合においても、0.1mm2 以上の異物は検出
されにくくなる。
【0034】また、図3及び図5に示したようなオーバ
ーフローとアンダースルーを繰り返しながら水を流通さ
せる多槽式の循環水槽を有する洗浄タンクを用いること
により、洗浄排水における液中沈降した粒子や液面浮上
した粒子を効果的に分離でき、フィルターユニットへの
負荷を軽減することができる。
【0035】着色成分の分離については、上述した方法
のうち蒸留濃縮が、装置がコンパクトであり好ましい。
蒸留濃縮装置の運転は、洗浄に使用する洗浄水全量を常
時蒸留濃縮機に通すのが洗浄し上がりの面からは好まし
いが、同時に蒸留濃縮した際の残さ(濃縮液)が多量に
発生するため、液の汚れかたに応じて間欠的に運転を行
うのが最も実用的である。更に具体的には、光透過型の
センサーを洗浄タンク中に設置し、設定透過率以下にな
った時に蒸留濃縮装置が動き出し、設定透過率以上に復
帰した時に蒸留濃縮装置を停止させるようなシークエン
スを組んでも良い。
【0036】洗浄剤として界面活性剤やビルダーを含む
水系洗浄液を使用するのは、樹脂に付着している汚染物
の除去による洗浄化のためには好ましいが、その使用量
は排水処理コストの面とのバランスにより決定すると良
い。
【0037】乾燥工程としては、熱風乾燥や減圧乾燥等
様々な方法を用いることが可能であるが、エネルギー、
コスト面よりブロワー類を用いた風力乾燥が最も好まし
い。乾燥後のプラスチックの含水分率は重量比で0.3
0%以下にしておくことが好ましい。これ以上の水分が
残留している場合、フレーク状の被洗浄物が面同志で張
り付いている可能性があり、加水分解し易いプラスチッ
クには悪影響を与える。
【0038】上記のような工程を経たプラスチックは、
インクやトナー粉・グリース等の汚れや水は除かれてい
るものの、初期段階の分解・分別では分け切れなかった
金属やインク吸収体、紙粉または、粉砕工程中に混入し
てしまう金属粉等が含まれるおそれがある。これらの異
物が、再生しようとする熱可塑性プラスチックに混入し
ていると、再生品を用いた電子機器部品を形成した際
に、その異物の部分のみが不連続相となり衝撃強度を落
とす原因となってしまう。また、外装部材等に使用した
場合には、0.1mm2 以上の異物付着が生じ、肉眼に
てこれが確認できてしまうため、外観不良の原因となっ
てしまう。このためこれらの異物を、徹底的に除去する
分離工程が必要となる。
【0039】金属類は、強磁性の金属に対しては磁石を
用いた磁選が好適に用いられる。磁石を用いた磁選にお
いては、磁極の残留磁束密度が10000ガウス以上あ
る磁石が好適に用いられる。残留磁束密度の低い磁石で
は、強磁性体の捕獲率が下がってしまう。
【0040】強磁性体以外の金属に対しては渦電流方式
の金属分離システムが好適に用いられる。また、嵩比重
の小さいインク吸収体や紙粉等の材料に対しては風力分
級やアスピレーターシステムによる分離が好適に用いら
れる。嵩比重差を用いた精密分離に際しては、嵩比重差
が0.5以上あることが好ましい。洗浄前や洗浄後乾燥
前において精密分離を行っても十分な嵩比重差が生じな
い場合もあるので、この意味において、嵩比重差を用い
た精密分離工程は少なくとも洗浄、乾燥の後に行うのが
好ましい。
【0041】更には、真比重差のあるセラミックス、金
属酸化物等は水系の洗浄システム中で水中沈降によって
分離可能である。真比重差を利用する精密分離について
も、その差は0.5以上あることが好ましい。嵩比重に
せよ真比重にせよ比重差が0.5未満の場合は、精密分
離の精度が落ちるばかりでなく、再生プラスチックの歩
留まりが下がってしまう。
【0042】以上述べてきたような再生プロセスを経て
粉砕物の状態で得られた再生熱可塑性プラスチック材料
を再生品の製造に用いることができる。なかでも、再生
熱可塑性プラスチック材料は、そのメルトフローインデ
ックスが、ヴァージン材の1.5倍未満の材料の場合、
またアイゾット衝撃強度が、ヴァージン材の0.8倍程
度を超える材料の場合、更にはヴァージン材料を色差標
準とした時の色差(ΔE)が1.0未満の材料の場合、
熱可塑性プラスチック中に30重量%以上混合して使用
することができる。また、資源の有効利用の点から5重
量%以上混合して使用することが好ましい。
【0043】再生熱可塑性プラスチック材料が、上記条
件を満たさない場合でも、そのメルトフローインデック
スが、ヴァージン材の2.5倍未満であれば、またアイ
ゾット衝撃強度が、ヴァージン材の0.2倍を超えてい
れば、更にはヴァージン材料を色差標準とした時の色差
(ΔE)が3.0未満であれば、ヴァージン材や熱可塑
性プラスチックの原料コンパウンドと混合して熱可塑性
プラスチック中の混合比を30重量%以下にすることに
より良好な物性を維持しつつ再生が可能である。
【0044】メルトフローインデックス値は、熱可塑性
樹脂の流れ易さを示す値で、材料が劣化して分子量が低
下するに伴ってこの値は上昇する。アイゾット衝撃強度
は、その材料の衝撃強さを示す値であり、材料の劣化に
伴って脆化を起こすとその値は小さくなる。従って、ヴ
ァージン材の2.5倍より大きいメルトフローインデッ
クス値を示す再生材料や、0.2倍未満のアイゾット衝
撃強度を示す再生材料があると、これら再生熱可塑性プ
ラスチックをヴァージン材や原料コンパウンドにて約3
倍希釈(再生熱可塑性プラスチック比率30重量%)ま
で行っても、ヴァージン材料とほぼ同等の性能には戻ら
ず、再度インクジェット外装材・部品や複写機外装材・
部品、レーザービームプリンタ外装材・部品に用いた場
合に衝撃強度不足により割れてしまったり、各種の部品
を成形する際の成形条件に大きな変更を加えなければな
らなくなる。
【0045】ヴァージン材料を色差標準とした時の色差
(ΔE)は、色のずれがどの程度あるかを定量的に示し
た値でこの値が大きくなれば、当然、再生熱可塑性プラ
スチックの色合いがヴァージン材と異なり、外観上の不
良品となってしまう。
【0046】本発明における再生対象の熱可塑性プラス
チック材料は特に限定されないが、前記熱可塑性プラス
チックが、ABS樹脂、ポリスチレン(PS)樹脂、ポ
リプロピレン(PP)樹脂、ポリスチレン(PS)変性
ポリフェニレンオキサイド(PPO)樹脂またはポリカ
ーボネート(PC)・ABSアロイ樹脂及びこれらを主
体とする樹脂材料を挙げることができる。
【0047】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明を具体的に説
明する。
【0048】[実施例1]図1は、本発明の再生プロセ
スのフロー図の一例である。
【0049】図1に示す装置を用いて使用済みインクカ
ートリッジからの熱可塑性樹脂の再生を行った。まず、
キヤノン製BJカートリッジBC−02の使用済みカー
トリッジ2000ケを集めて、図2のように解体し、イ
ンクタンク外装部材のPS変性PPO樹脂(真比重=
1.08)を約30kgを得た。この樹脂は全て同一ロ
ットより作成されており、使用前のヴァージンの状態で
ASTM−D256に準拠したアイゾット衝撃試験値
(サンプルサイズ2.5×0.5×0.25(インチ)
モールドノッチ)は、9.2[kgf・cm/cm]で
あり、ASTM−D1238に準拠した250℃、10
kgfの荷重でのメルトフローレートは44[g/10
min]であった。これを(株)ホーライ製粉砕機V−
150型に8mmメッシュスクリーンを取り付けて粉砕
した。この樹脂粉砕物には、インクが平均して1200
ppm程付着しており、分別しきれていないインクカー
トリッジ部品のSUS製フィルターやボール(真比重=
7.9)等の金属類が200ppm程度、ウレタン製イ
ンク吸収用発泡体(嵩比重=0.041)が400pp
m程度混入していた(いずれも目視で分別後、重量法に
よって求めた)。
【0050】この粉砕物を(株)東洋整機製洗浄脱水装
置ハイチップクリーナーCFP−500型を用いて洗浄
・脱水を行った。この時の樹脂投入速度は、2.5kg
/分、洗浄水の流量は80リットル/分であった。洗浄
水は、図3に示すような2000リットルのタンクで受
け、ポンプにてこれを汲み上げ洗浄に再使用する前に
(株)ロフラー製のナイロンモノフィラメント、濾過精
度100μmのバッグフィルター(R100NMO12
M)をEBF112S6Mのフィルターハウジングに入
れて濾過した後に使用した。洗浄脱水を行った粉砕物
は、(株)ホーライ製空送ブロワーDF−5にて、
(株)ホーライ製風力分別アスピレーターシステムKF
−12型に送り、軽嵩比重のウレタンとその他の粉砕物
に分別される。アスピレーターシステムを通過した粉砕
物は(株)JMI製の磁力選別機マジックキャッチ(残
留磁束密度13000ガウス)上に投下され、強磁性体
成分を分別した。続いて(株)ホーライ製空送ブロワー
DF−1にて中間ストックタンクに粉砕物を上げる。こ
の中間ストックタンクより約3kg/分の速度でセンサ
ーテクノロジー(株)製渦電流式金属検知除去装置MD
S−30A型へ定量フィードし、金属分を除去分別し
た。最終的に得られた洗浄済み粉砕材は29kgであっ
た。
【0051】得られた洗浄済み粉砕材に付着している水
分量、インク量はそれぞれ重量法、比色分光法により測
定し、それぞれ0.1重量%、120ppmであった。
更に、残留している金属分、ウレタン発泡体等の付着異
物は、ホットプレスパンケーキにおいて0.1mm2
上の大きさのものはゼロであった。この洗浄済み粉砕材
のみを用いてASTM−D256に準拠しアイゾット衝
撃試験用サンプル(2.5×0.5×0.25(イン
チ)モールドノッチ)を5本作成し、アイゾット衝撃強
度を測定した結果の平均値は、9.1kgf・cm/c
mであった。このサンプル片に対して、ヴァージンペレ
ットにてアイゾット衝撃試験用サンプルを成形したサン
プルを色差標準として、グレタマクベス社製分光光度計
CE−7000Aにて色差測定をした結果はΔE=0.
43であった。また同様に、ASTM−D1238に準
拠して250℃、10kgfの荷重でメルトフローレー
トを3回測定しその平均値は、42[g/10min]
であった。
【0052】この洗浄済み粉砕材のみを用いて、図2に
示す静電プレートを100枚成形した。これとは別にヴ
ァージンペレットにて同じサンプルを100枚成型し
た。このなかより無作為に選んだ10枚づつを図4に示
す専用治具を用いて爪部の破壊強度をプッシュプルゲー
ジにて測定した結果を表1に示す。
【0053】[実施例2]実施例1における粉砕時のメ
ッシュスクリーンを6mmを使用し、洗浄時に樹脂投入
速度を、8kg/分、洗浄水の流量を80リットル/分
にする以外は同様の洗浄、脱水、乾燥、精密分別を行っ
た結果、得られた洗浄済み粉砕材は、28kgであっ
た。その物性値を以下に示す。
【0054】 0.1mm2 以上の異物:ゼロ/100cm2 残留水分量:0.15重量% 残留インク量:200ppm アイゾット衝撃強度:8.9[kgf・cm/cm] メルトフローレート:43[g/10min] ΔE=0.49
【0055】この洗浄済み粉砕材のみを用いて、図2に
示す静電プレートを100枚成形した。このなかより無
作為に選んだ10枚を図4に示す専用治具を用いて爪部
の破壊強度をプッシュプルゲージにて測定した結果を表
1に示す。
【0056】[実施例3]使用済みキヤノン製BJプリ
ンターBJC430を40台集めて、プリンター外装の
ABS樹脂約40kgを得た。前カバー前面の製品銘
板、裏面の操作指示ラベルや底板部の脚部ゴムを分離除
去した。これを森田精機製粉砕機JC−10に6mmの
メッシュスクリーンをつけて粉砕した。使用したABS
樹脂の初期物性値の平均値は、ASTM−D256に準
拠したアイゾット衝撃試験値(1/8″、ノッチ付き)
は、16.1[kgf・cm/cm]であり、JIS−
K7210に準拠した220℃、10kgfの荷重での
メルトフローレートは、40.7[g/10min]で
あった。この樹脂粉砕物には、インクが最大で700p
pm程付着していた。(付着インク量は比色分光法によ
り測定した。)また、分別しきれていない金属類やウレ
タン製インク吸収用発泡体は、目視上で混入していなか
った。
【0057】この樹脂粉砕品を実施例1と全く同じ条件
にて、洗浄、脱水、乾燥、精密分別を行った結果、得ら
れた洗浄済み粉砕材は、38kgであった。
【0058】付着異物は、ホットプレスパンケーキにお
いて0.1mm2 以上の大きさのものはゼロであった。
その物性値を以下に示す。
【0059】 0.1mm2 以上の異物:ゼロ/100cm2 残留水分量:0.11重量% 残留インク量:10ppm アイゾット衝撃強度:14.8[kgf・cm/cm] メルトフローレート:42[g/10min] ΔE=0.35
【0060】この洗浄済み粉砕材100%を用いて、キ
ヤノン製BJプリンターBJC430の前カバーを成形
した。成形条件、色差、外観は全くヴァージンペレット
を用いたものと変わらなかった。
【0061】[実施例4]使用期間が2.0年〜7.0
年の使用済みキヤノン製複写機NP6030及びNP6
031を計30台集めて、外装のPC・ABSアロイ樹
脂約180kgを得た。外装材に付着している操作指示
ラベルやビス・ナット、ゴム部品を分離除去した。これ
を森田精機製粉砕機JC−10に6mmのメッシュスク
リーンを付けて粉砕した。使用したPC・ABSアロイ
樹脂ヴァージン材の初期物性値の平均値は、ASTM−
D256に準拠したアイゾット衝撃試験値(1/8″、
ノッチ付き)は、61.4[kgf・cm/cm]であ
り、ASTM−D1238に準拠した260℃、5.0
kgfの荷重でのメルトフローレートは55.3[g/
10min]であった。この樹脂粉砕物には、目視にて
トナーや紙粉が付着していた。
【0062】また、分別しきれていない金属類やラベル
は、目視上で混入していなかった。この樹脂粉砕品を実
施例1と全く同じ条件にて、洗浄、脱水、乾燥、精密分
別を行った結果、得られた洗浄済み粉砕材は、172k
gであった。
【0063】付着異物は、ホットプレスパンケーキにお
いて0.1mm2 以上の大きさのものはゼロであった。
この洗浄済み粉砕材をV1とする。V1材の物性値は以
下の通りであった。
【0064】 0.1mm2 以上の異物:ゼロ/100cm2 残留水分量:0.10重量% アイゾット衝撃強度:16.5[kgf・cm/cm] メルトフローレート:97.3[g/10min] ΔE=1.92
【0065】V1材とPC・ABSアロイ樹脂ヴァージ
ン材を重量比で5:95となるように混合し、V1材が
5重量%含まれるリサイクルペレットV2を作成した。
V2材の物性値は以下の通りであった。
【0066】 アイゾット衝撃強度:61.5[kgf・cm/cm] メルトフローレート:56.2[g/10min] ΔE=0.37
【0067】更に、このペレットV2を使用してキヤノ
ン製複写機NP6031の前カバーを50枚成形した。
成形条件は全くヴァージンペレットを用いたものと変わ
らなかった。この前カバー50枚の中央部分を(株)島
津製作所製 面衝撃試験機HTM−10KNを用いて撃
針径1/2インチ、衝撃速度7.0m/sec、受け台
直径2.0インチの条件下にて破壊エネルギーと最大荷
重を測定した。結果を表2に示す。これとは別にヴァー
ジンペレットにてNP6031の前カバーを50枚成形
し、上記と同様に破壊エネルギーと最大荷重を測定し
た。結果を表2に示す。
【0068】[実施例5]実施例4における洗浄済み粉
砕材V1とPC・ABSアロイ樹脂ヴァージン材を重量
比で30:70となるように混合し、V1材が30重量
%含まれるリサイクルペレットV3を作成した。V3材
の物性値は以下の通りであった。
【0069】 アイゾット衝撃強度:59.3[kgf・cm/cm] メルトフローレート:60.5[g/10min] ΔE=0.48
【0070】更に、このペレットV3を使用してキヤノ
ン製複写機NP6031の前カバーを50枚成形した。
成形条件は全くヴァージンペレットを用いたものと変わ
らなかった。この前カバー50枚の中央部分を実施例4
と同様の条件にて破壊エネルギーと最大荷重を測定し
た。結果を表2に示す。
【0071】[比較例1](株)ホーライ製風力分別ア
スピレーターシステムKF−12型とセンサーテクノロ
ジー(株)製渦電流式金属検知除去装置MDS−30A
型の電源を切り、風力分級によるウレタン発泡体分離と
渦電流方式による金属分別を行わない以外は実施例1と
全く同様の実験を行った。その結果、得られた洗浄済み
粉砕材は、28kgであった。その物性値を以下に示
す。
【0072】 0.1mm2 以上の異物:5個/100cm2 金属分:100ppm ウレタン発泡体分:300ppm 残留水分量:0.25重量% 残留インク量:300ppm アイゾット衝撃強度:6.8[kgf・cm/cm] メルトフローレート:56[g/10min] ΔE=0.60
【0073】この洗浄済み粉砕材のみを用いて、図2に
示す静電プレートを100枚成形した。このなかより無
作為に選んだ10枚を図4に示す専用治具を用いて爪部
の破壊強度をプッシュプルゲージにて測定した結果を表
1に示す。
【0074】[比較例2]樹脂投入速度を、2kg/
分、洗浄水の流量を10リットル/分にする以外は実施
例3と同様に、洗浄、脱水、乾燥、精密分別を行った結
果、得られた洗浄済み粉砕材は、27kgであった。そ
の物性値を以下に示す。
【0075】 0.1mm2 以上の異物:5個/100cm2 残留水分量:0.55重量% 残留インク量:340ppm アイゾット衝撃強度:12.4[kgf・cm/cm] メルトフローレート:45[g/10min] ΔE=1.03
【0076】この洗浄済み粉砕材100%を用いて、キ
ヤノン製BJプリンターBJC430の前カバーを成形
した。ヴァージンペレットと同等の成形条件を用いた成
型品は、色差が1.10となり、色差基準より大きく外
れた。
【0077】[比較例3]実施例4における洗浄済み粉
砕材V1材とPC・ABSアロイ樹脂ヴァージン材を重
量比で50:50となるように混合し、V1材が50重
量%含まれるリサイクルペレットV4を作成した。V4
材の物性値は以下の通りであった。
【0078】 アイゾット衝撃強度:24.5[kgf・cm/cm] メルトフローレート:80.4[g/10min] ΔE=1.37
【0079】更に、このペレットV4を使用してキヤノ
ン製複写機NP6031の前カバーを50枚成形した。
成形条件は全くヴァージンペレットを用いたものと同様
とした。この前カバー50枚の中央部分を実施例4と同
様の条件にて破壊エネルギーと最大荷重を測定した。結
果を表2に示す。
【0080】[比較例4]使用期間が2.0年〜7.0
年の使用済みキヤノン製複写機NP6030及びNP6
031を計10台集めて、外装のPC・ABSアロイ樹
脂約60kgを得た。外装材に付着している操作指示ラ
ベルやビス・ナット、ゴム部品を分離除去した。これを
森田精機製粉砕機JC−10に6mmのメッシュスクリ
ーンを付けて粉砕した。この樹脂粉砕物には、目視にて
トナーや紙粉が付着していた。また、分別しきれていな
い金属類やラベルは、目視上で混入していなかった。
【0081】(株)ホーライ製風力分別アスピレーター
システムKF−12型とセンサーテクノロジー(株)製
渦電流式金属検知除去装置MDS−30A型の電源を切
り、風力分級及び渦電流方式による金属等の分別を行わ
ない以外はこの樹脂粉砕品を実施例4と全く同じ条件に
て、洗浄、脱水、乾燥、精密分別を行った結果、得られ
た洗浄済み粉砕材は、57kgであった。
【0082】この洗浄済み粉砕材をV5とする。V5材
の物性平均値は以下の通りであった。
【0083】 0.1mm2 以上の異物:7個/100cm2 残留水分量:0.24重量% アイゾット衝撃強度:11.6[kgf・cm/cm] メルトフローレート:94.1[g/10min] ΔE=1.98
【0084】V5材とPC・ABSアロイ樹脂ヴァージ
ン材を重量比で30:70となるように混合し、V5材
が30重量%含まれるリサイクルペレットV6を作成し
た。V6材の物性値は以下の通りであった。
【0085】 アイゾット衝撃強度:13.7[kgf・cm/cm] メルトフローレート:61.2[g/10min] ΔE=1.28
【0086】更に、このペレットV6を使用してキヤノ
ン製複写機NP6031の前カバーを50枚成形した。
成形条件は全くヴァージンペレットを用いたものと同様
とした。この前カバー50枚の中央部分を実施例4と同
様の条件にて破壊エネルギーと最大荷重を測定した。結
果を表2に示す。
【0087】
【表1】
【0088】
【表2】
【0089】
【発明の効果】以上述べてきたように、使用済み製品の
熱可塑性プラスチックの再生は、残留異物の量によって
再生材料の品質が影響を受ける。本発明のごとく、粉砕
工程、水洗浄工程、乾燥工程、異物除去工程を経て得ら
れた材料は、ヴァージン材料とほぼ同等の性能を有して
おり、従来のごとくサーマルリサイクルやカスケードリ
サイクルでないより上位の用途である同一製品の部品へ
のリサイクルが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における再生装置及び再生工程を示す図
である。
【図2】インクタンクの分解工程を示す図である。
【図3】洗浄液の再利用法を説明するための図である。
【図4】平均爪破壊強度を試験するための装置の概略を
示す図である。
【図5】洗浄液の再利用法を説明するための図である。
【符号の説明】
F フィルターユニット M 磁選機(マグネット)
フロントページの続き (72)発明者 浦木 泉 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 4D004 AA07 AA22 CA04 CA07 CA13 CA40 CA42 CB13 CB50 DA03 DA09 DA10 DA20 4F201 AA11 AA13 AA28 AA32 AA50 AR12 AR14 AR15 AR17 BA09 BC01 BC12 BC25 BC37 BN30 BN32 BP01 BP08 BP09 BP12 BP26 BP27 BP31 BQ44 4F301 AA14 AA15 AA26 AA28 AD10 BA01 BA02 BA12 BA21 BA29 BE30 BF02 BF08 BF09 BF12 BF26 BF27 BF32

Claims (36)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 使用済み製品から取り外した電子機器部
    品からの熱可塑性プラスチックの再生方法において、 a)電子機器部品から再生可能な熱可塑性プラスチック
    部材を回収する回収工程と b)回収された熱可塑性プラスチック部材を粉砕し、粉
    砕混合物を得る粉砕工程と c)該粉砕混合物を洗浄液で洗浄する洗浄工程と d)洗浄された粉砕混合物から熱可塑性プラスチック粉
    砕物を分離する分離工程とを有することを特徴とする熱
    可塑性プラスチックの再生方法。
  2. 【請求項2】 前記粉砕工程の後に、粉砕混合物の分級
    工程及び金属片の除去工程の少なくとも1つの工程を行
    ってから該洗浄工程を行う請求項1に記載の再生方法。
  3. 【請求項3】 前記粉砕工程が、4mm以上10mm以
    下のメッシュスクリーンを用いた高速回転式の粉砕機に
    より行われ、かつ該粉砕機で得られた粉砕混合物から振
    動篩を用いて2mm以下の微粉を分離する請求項1また
    は2に記載の再生方法。
  4. 【請求項4】 前記洗浄液が水であり、前記洗浄工程に
    おける脱水が、最終的に回収される再生熱可塑性プラス
    チック粉砕物の含水分率が0.30重量%以下となるよ
    うな遠心脱水である請求項1〜3のいずれかに記載の再
    生方法。
  5. 【請求項5】 前記洗浄工程における洗浄水と粉砕混合
    物の重量比が、粉砕混合物1部に対して洗浄水10部以
    上である請求項4に記載の再生方法。
  6. 【請求項6】 前記洗浄工程からの排水をフィルターに
    て濾過し再利用する請求項4または5に記載の再生方
    法。
  7. 【請求項7】 前記フィルターの濾過精度が、25μm
    以上200μm以下である請求項6に記載の再生方法。
  8. 【請求項8】 前記洗浄工程からの排水を蒸留再生機ま
    たは濃縮装置を用いて再利用する請求項4〜7のいずれ
    かに記載の再生方法。
  9. 【請求項9】 前記分離工程が、真比重差を用いた液中
    分離、嵩比重差を用いた風力分級、磁力を用いた磁選及
    び渦電流を利用した金属分離からなる群より選ばれる少
    なくとも1つの精密分離工程である請求項1〜8のいず
    れかに記載の再生方法。
  10. 【請求項10】 前記液中分離における熱可塑性プラス
    チック粉砕物とこれと分離すべき粉砕物の真比重差が、
    0.5以上である請求項9に記載の再生方法。
  11. 【請求項11】 前記風力分級における嵩比重差が、
    0.5以上である請求項9に記載の再生方法。
  12. 【請求項12】 前記磁選において、残留磁束密度が1
    0000ガウス以上である磁石を用い、磁極部に連続的
    に粉砕混合物を接触させる請求項9に記載の再生方法。
  13. 【請求項13】 前記洗浄工程後の再生熱可塑性プラス
    チック粉砕物へのインク付着量が、300ppm未満で
    ある請求項1〜12のいずれかに記載の再生方法。
  14. 【請求項14】 前記洗浄工程後の再生熱可塑性プラス
    チック粉砕物への0.1mm2 以上の異物ゴミ付着が、
    厚さ0.5mm、100cm2 のホットプレスパンケー
    キにおいて検出されない請求項1〜13のいずれかに記
    載の再生方法。
  15. 【請求項15】 前記熱可塑性プラスチックが、ABS
    樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリス
    チレン変性ポリフェニレンオキサイド樹脂及びポリカー
    ボネート・ABSアロイ樹脂からなる群より選ばれる少
    なくとも1つである請求項1〜14のいずれかに記載の
    再生方法。
  16. 【請求項16】 再生熱可塑性プラスチックを含む熱可
    塑性プラスチック材料を加熱成形することによる電子機
    器部品用のプラスチック部材の製造方法において、前記
    再生熱可塑性プラスチックとして、ヴァージン材料から
    得られた成型品を色差標準とし、請求項1〜15のいず
    れかに記載の方法で得られた再生熱可塑性プラスチック
    粉砕物の成型品の色差をΔEとすれば、 ΔE<1.0 なる関係を満たす再生熱可塑性プラスチック粉砕物を、
    前記熱可塑性プラスチック材料中に5重量%以上の量で
    用いることを特徴とする電子機器部品用のプラスチック
    部材の製造方法。
  17. 【請求項17】 再生熱可塑性プラスチックを含む熱可
    塑性プラスチック材料を加熱成形することによる電子機
    器部品用のプラスチック部材の製造方法において、前記
    再生熱可塑性プラスチックとして、ヴァージン材料から
    得られた成型品を色差標準とし、請求項1〜15のいず
    れかに記載の方法で得られた再生熱可塑性プラスチック
    粉砕物の成型品の色差をΔEとすれば、 1.0≦ΔE<3.0 なる関係を満たす再生熱可塑性プラスチック粉砕物を、
    前記熱可塑性プラスチック材料中に30重量%以下の量
    で用いることを特徴とする電子機器部品用のプラスチッ
    ク部材の製造方法。
  18. 【請求項18】 再生熱可塑性プラスチックを含む熱可
    塑性プラスチック材料を加熱成形することによる電子機
    器部品用のプラスチック部材の製造方法において、前記
    再生熱可塑性プラスチックとして、請求項1〜15のい
    ずれかに記載の方法で得られた再生熱可塑性プラスチッ
    ク粉砕物のメルトフローインデックスをMI(R)、こ
    れのヴァージン材のメルトフローインデックスをMI
    (V)とすれば、 MI(R)/MI(V)<1.5 なる関係を満たす再生熱可塑性プラスチック粉砕物を、
    前記熱可塑性プラスチック材料中に5重量%以上の量で
    用いることを特徴とする電子機器部品用のプラスチック
    部材の製造方法。
  19. 【請求項19】 再生熱可塑性プラスチックを含む熱可
    塑性プラスチック材料を加熱成形することによる電子機
    器部品用のプラスチック部材の製造方法において、前記
    再生熱可塑性プラスチックとして、請求項1〜15のい
    ずれかに記載の方法で得られた再生熱可塑性プラスチッ
    ク粉砕物のメルトフローインデックスをMI(R)、こ
    れのヴァージン材のメルトフローインデックスをMI
    (V)とすれば、 1.5≦MI(R)/MI(V)<2.5 なる関係を満たす再生熱可塑性プラスチック粉砕物を、
    前記熱可塑性プラスチック材料中に30重量%以下の量
    で用いることを特徴とする電子機器部品用のプラスチッ
    ク部材の製造方法。
  20. 【請求項20】 再生熱可塑性プラスチックを含む熱可
    塑性プラスチック材料を加熱成形することによる電子機
    器部品用のプラスチック部材の製造方法において、前記
    再生熱可塑性プラスチックとして、請求項1〜15のい
    ずれかに記載の方法で得られた再生熱可塑性プラスチッ
    ク粉砕物のアイゾット衝撃強度をIZ(R)、これのヴ
    ァージン材のアイゾット衝撃強度をIZ(V)とすれ
    ば、 IZ(R)/IZ(V)>0.8 なる関係を満たす再生熱可塑性プラスチック粉砕物を、
    前記熱可塑性プラスチック材料中に5重量%以上の量で
    用いることを特徴とする電子機器部品用のプラスチック
    部材の製造方法。
  21. 【請求項21】 再生熱可塑性プラスチックを含む熱可
    塑性プラスチック材料を加熱成形することによる電子機
    器部品用のプラスチック部材の製造方法において、前記
    再生熱可塑性プラスチックとして、請求項1〜15のい
    ずれかに記載の方法で得られた再生熱可塑性プラスチッ
    ク粉砕物のアイゾット衝撃強度をIZ(R)、これのヴ
    ァージン材のアイゾット衝撃強度をIZ(V)とすれ
    ば、 0.2<IZ(R)/IZ(V)≦0.8 なる関係を満たす再生熱可塑性プラスチック粉砕物を、
    前記熱可塑性プラスチック材料中に30重量%以下の量
    で用いることを特徴とする電子機器部品用のプラスチッ
    ク部材の製造方法。
  22. 【請求項22】 前記熱可塑性プラスチック材料中に含
    有させる再生熱可塑性プラスチック粉砕物のメルトフロ
    ーインデックスをMI(R)、これのヴァージン材のメ
    ルトフローインデックスをMI(V)とすれば、 MI(R)/MI(V)<1.5 なる関係を満たす請求項20に記載の製造方法。
  23. 【請求項23】 請求項16〜22のいずれかに記載の
    製造方法で製造されたことを特徴とする電子機器部品用
    のプラスチック部材。
  24. 【請求項24】 前記熱可塑性プラスチックが、MI
    (R)/MI(V)<1.5 かつ IZ(R)/IZ
    (V)>0.8であるポリスチレン変性ポリフェニレン
    オキサイド樹脂であり、このポリスチレン変性ポリフェ
    ニレンオキサイド樹脂を100%用いて形成される請求
    項23に記載のプラスチック部材。
  25. 【請求項25】 請求項16〜22のいずれかに記載の
    製造方法で製造されたことを特徴とする電子機器外装部
    材。
  26. 【請求項26】 前記再生熱可塑性プラスチックが、 ΔE<1.0 であるABS樹脂またはポリカーボネート・ABSアロ
    イ樹脂であり、これらの再生樹脂を5重量%以上の量で
    用いる請求項25に記載の電子機器外装部材。
  27. 【請求項27】 前記熱可塑性プラスチックが、ΔE<
    3.0 かつ MI(R)/MI(V)<2.5 かつ
    IZ(R)/IZ(V)>0.2であるポリカーボネ
    ート・ABSアロイ樹脂であり、この再生樹脂を30重
    量%以下の量で用いる請求項25に記載の電子機器外装
    部材。
  28. 【請求項28】 電子機器部品からの熱可塑性プラスチ
    ック材料を含む部材を粉砕する粉砕手段と、該粉砕手段
    によって得られた粉砕混合物を洗浄する洗浄手段と、洗
    浄された粉砕混合物から熱可塑性プラスチック粉砕物を
    再生品として分離する分別手段とを有することを特徴と
    する熱可塑性プラスチックの再生装置。
  29. 【請求項29】 前記粉砕混合物の分級を行う手段と前
    記粉砕混合物から金属片を除去する金属片除去手段のう
    ち少なくとも1つを更に有し、これらの分級及び金属片
    の除去工程の少なくとも1つの工程を行ってから前記洗
    浄手段へ該粉砕混合物を供給する請求項28に記載の再
    生装置。
  30. 【請求項30】 前記粉砕手段が、4mm以上10mm
    以下のメッシュスクリーンを用いた高速回転式の粉砕機
    であり、該粉砕機に粉砕混合物から2mm以下の微粉を
    分離する振動篩を接続した請求項28または29に記載
    の再生装置。
  31. 【請求項31】 前記洗浄手段が洗浄水を用い、洗浄後
    に遠心脱水を行う請求項28〜30のいずれかに記載の
    再生装置。
  32. 【請求項32】 前記洗浄手段が、該洗浄手段からの排
    水を濾過するフィルターと、該フィルターで濾過された
    再生洗浄水を該洗浄手段に供給するための再生洗浄水供
    給手段とを有する請求項28〜31のいずれかに記載の
    再生装置。
  33. 【請求項33】 前記フィルターの濾過精度が、25μ
    m以上200μm以下である請求項32に記載の再生装
    置。
  34. 【請求項34】 前記洗浄手段が、該洗浄手段からの排
    水を再利用するための蒸留再生機または濃縮装置を有す
    る請求項28〜33のいずれかに記載の再生装置。
  35. 【請求項35】 前記分離手段が、真比重差を用いた液
    中分離、嵩比重差を用いた風力分級、磁力を用いた磁選
    及び渦電流を利用した金属分離からなる群より選ばれた
    少なくとも1つの精密分離手段である請求項28〜34
    のいずれかに記載の再生装置。
  36. 【請求項36】 前記熱可塑性プラスチックが、ABS
    樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリス
    チレン変性ポリフェニレンオキサイド樹脂及びポリカー
    ボネート・ABSアロイ樹脂からなる群より選ばれた少
    なくとも1つである請求項27〜35のいずれかに記載
    の再生装置。
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